JP2004297135A - 携帯型tv端末装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】DGPS補正情報の受信にあたり、新たな回路を設けることなく、自身のハード資源を有効利用することのできる携帯型TV端末装置を提供する。
【解決手段】本発明による携帯型TV端末装置10は、地上波デジタル放送受信機能を備え、DGPS補正情報を含んだ地上波デジタル放送を受信して、DGPS補正情報を抽出する。地上波デジタル放送にDGPS補正情報を組み込むことにより、DGPS補正情報の受信に放送受信用の回路を利用することができる。これにより、携帯型TV端末装置10は、DGPS補正情報を取得するための回路を別途設ける必要がなくなる。また地上波デジタル放送は無料で受信できるため、ユーザはコストメリットを享受できる。
【選択図】 図1
【解決手段】本発明による携帯型TV端末装置10は、地上波デジタル放送受信機能を備え、DGPS補正情報を含んだ地上波デジタル放送を受信して、DGPS補正情報を抽出する。地上波デジタル放送にDGPS補正情報を組み込むことにより、DGPS補正情報の受信に放送受信用の回路を利用することができる。これにより、携帯型TV端末装置10は、DGPS補正情報を取得するための回路を別途設ける必要がなくなる。また地上波デジタル放送は無料で受信できるため、ユーザはコストメリットを享受できる。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は携帯型のTV端末装置に関し、特に地上波デジタル放送受信機能とGPSによる衛星測位機能を備えた携帯型TV端末装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
GPS(Global Positioning System)による衛星測位の精度を上げるための技術の一つにDGPS(Differential GPS)がある。DGPSでは、予め位置の分かっている参照点で単独測位を行い、実際の位置と単独測位で求めた位置とのずれを求めて補正情報を生成し、ユーザの端末装置に送信する。端末装置は、DGPS補正情報をもとに、自身の単独測位の値を補正する。参照点で観測を行うことにより、大気中の伝播遅延などを測定し、気象の変化による電波の揺らぎなどから生じる測定誤差を吸収することで、測位精度の向上を実現している。日本では、JFN系列のFM放送局が、FM波の副搬送波によりDGPS補正情報を送信している。DGPS補正情報の送信方法として、文字多重放送を利用することを提案するものがある(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
【特許文献1】
特開2001−216584号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
地上波デジタル放送受信機能とGPSによる衛星測位機能を備えた携帯型TV端末装置の場合、DGPS補正情報を受信する目的のためだけにFMアンテナとFMチューナを搭載することは、物理的に大きくなるだけでなく、コストアップになる。また、携帯型TV端末装置が通信機能をもつ場合、インターネットなどのネットワークを介して基地局からDGPS補正情報を取得することも可能であるが、それには通信コストが発生するため、衛星測位のために常にインターネット経由でDGPS補正情報を受信することは、ユーザのコスト負担を大きくする。
【0005】
本発明は、そうした課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、地上波デジタル放送受信機能とGPSによる衛星測位機能を備える携帯型TV端末装置であって、そのハード資源を効率的に利用して高精度の測位機能を実現することのできる携帯型TV端末装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明のある態様は、携帯型のTV端末装置に関する。この態様の携帯型TV端末装置は、GPS衛星から送信されるGPS信号を受信する第1受信部と、DGPS補正情報を含んだ地上波デジタル放送を受信する第2受信部と、第2受信部で受信した地上波デジタル放送からDGPS補正情報を抽出する取得部と、GPS信号とDGPS補正情報から位置情報を計算する計算部とを備える。DGPS補正情報を第2受信部で受信することにより、DGPS補正情報を受信するための回路を別途設けなくてすみ、携帯型TV端末装置のハード資源を有効利用することができる。また、地上波デジタル放送は無料で受信できるため、ユーザにとってコスト的なメリットもある。
【0007】
携帯型TV端末装置は、地上波デジタル放送局を選局するチューナをさらに備え、チューナは、計算部においてGPS信号から測位計算された位置情報をもとに、地上波デジタル放送局を自動選局してもよい。DGPS補正情報は、所定の地上波デジタル放送にのみ含まれていてもよく、また全ての地上波デジタル放送に含まれていてもよい。
【0008】
携帯型TV端末装置は、基地局から送信される通信信号を受信する第3受信部をさらに備え、第2受信部において地上波デジタル放送を受信できない場合に、取得部は、第3受信部で受信した通信信号からDGPS補正情報を取得してもよい。第2受信部が、DGPS補正情報が所定の周期で挿入されている地上波デジタル放送を受信する場合、取得部は、所定の周期よりも長い時間間隔で、DGPS補正情報を地上波デジタル放送から抽出してもよい。
【0009】
なお、以上の構成要素の任意の組合せ、本発明の表現を方法、装置、システム、などの間で変換したものもまた、本発明の態様として有効である。
【0010】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の実施の形態に係る測位システム1の構成を示す。測位システム1において、地上波デジタル放送局3が、地上波デジタル放送で番組を発信する。携帯型TV端末装置10は、地上波デジタル放送を受信するためのチューナおよびアンテナを有し、ユーザは、携帯型TV端末装置10のディスプレイやスピーカからTV番組を視聴することができる。また携帯型TV端末装置10は、複数のGPS衛星2a、2b、2c、2d(以下、総称する場合には「GPS衛星2」と呼ぶ)から送信されるGPS信号を受信して、自身の位置を計算により求める。このように携帯型TV端末装置10は、地上波デジタル放送受信機能とGPS測位機能を備えている。さらに、携帯型TV端末装置10は無線通信機能を有し、基地局4と間で無線回線を確立してネットワーク5に接続し、データ通信などの無線通信を行ってもよい。
【0011】
携帯型TV端末装置10は、GPS信号から測位した位置情報を補正するために、DGPS補正情報を外部から取得する。本実施の形態において地上波デジタル放送局3が、自身の位置を予め把握しておき、複数のGPS衛星2から送信されるGPS信号をもとに単独測位を行い、実際の位置と単独測位で求めた位置とのずれを求めて、DGPS補正情報を生成する。地上波デジタル放送局3は、番組を放送する際に、DGPS補正情報を地上波デジタル放送信号に含めて送信する。携帯型TV端末装置10は、地上波デジタル放送からDGPS補正情報を抽出し、複数のGPS信号から測位して求めた位置情報を、DGPS補正情報を用いて補正する。これにより、携帯型TV端末装置10は、高精度で自身の位置を検出することが可能となる。
【0012】
本実施の形態の測位システム1によると、DGPS補正情報を地上波デジタル放送にのせて送信するため、携帯型TV端末装置10は、地上波デジタル放送受信用のアンテナやチューナを利用して、DGPS補正情報を取得することが可能となる。そのため、DGPS補正情報を取得するための受信回路などを別途設ける必要がなく、携帯型TV端末装置10のハード資源を有効利用した測位機能を実現することが可能となる。また、ユーザは地上波デジタル放送を無料で受信することができるため、コスト的なメリットも発生する。
【0013】
DGPS補正情報は全てのチャンネルの地上波デジタル放送に含まれてもよいし、所定のチャンネルの地上波デジタル放送にのみ含まれてもよい。DGPS補正情報のデータ量は非常に小さいため、DGPS補正情報を全てのチャンネルに含めることは有効である。また、所定のチャンネルにのみ含める場合には、携帯型TV端末装置10が、DGPS補正情報を含めた地上波デジタル放送を行う放送局を自動選局する機能を有し、ユーザが手動でチューニングを行うことなく、自動的にDGPS補正情報を捕捉できることが好ましい。なおDGPS補正情報は、地上波デジタル放送に所定の周期で挿入されていることが好ましい。
【0014】
なお、地理的または天候的な要因により、携帯型TV端末装置10が地上波デジタル放送を受信できない場合には、携帯型TV端末装置10は、基地局4から送信される通信信号からDGPS補正情報を取得してもよい。この場合、地上波デジタル放送の場合と異なり通信コストが発生するが、地上波デジタル放送局3以外からもDGPS補正情報を取得可能とすることで測位システム1の信頼性が向上し、またユーザに選択肢を与えることのできる点にも大きな意義がある。
【0015】
基地局4は、地上波デジタル放送局3のようにDGPS補正情報を求めてもよく、またネットワーク5を介してDGPS補正情報を保持する装置からDGPS補正情報を取得してもよい。本実施の形態の測位システム1において、基地局4は、地上波デジタル放送局3の代わりにDGPS補正情報を送信可能とする補助的な役割を果たす。
【0016】
図2は、携帯型TV端末装置10の構成を示す。携帯型TV端末装置10は、GPS測位機能を実現するGPS信号受信部14、計算部16および位置情報処理部22と、地上波デジタル放送受信機能を実現する地上波デジタルチューナ30、放送受信部32、DGPS補正情報取得部34および放送データ処理部36と、無線通信機能を実現する通信部40および通信データ処理部42とを備える。計算部16は、位置情報生成部18および補正部20を有する。GPS信号、地上波デジタル信号および通信信号はアンテナ12で受信される。なお、図示の例では1つのアンテナ12のみを示すが、実際にはGPS信号、地上波デジタル信号および通信信号のそれぞれを受信するべく、複数のアンテナが設けられる。
【0017】
地上波デジタルチューナ30が所定の放送局に選局され、放送受信部32が、DGPS補正情報を含んだ地上波デジタル放送を受信する。DGPS補正情報取得部34は、放送受信部32で受信した地上波デジタル放送信号から放送データとDGPS補正情報とを分離し、DGPS補正情報を抽出する。分離された放送データは、映像データおよび音声データを含み、放送データ処理部36に送られる。放送データ処理部36は放送データをデコードし、ディスプレイやスピーカを通じて再生する。抽出されたDGPS補正情報は、計算部16における補正部20に送られる。
【0018】
GPS信号受信部14は、複数のGPS衛星2から送信されるGPS信号を受信する。位置情報生成部18は、複数のGPS信号をもとに位置情報を算出し、補正部20に伝達する。補正部20は、GPS信号をもとに算出された位置情報を、地上波デジタル放送信号から抽出されたDGPS補正情報により補正し、正確な位置情報を計算する。位置情報処理部22は、補正された正確な位置情報を用いて、例えばナビゲーションサービスや第三者に位置情報を通報するサービスなど、所期のアプリケーションを実行する。
【0019】
DGPS補正情報が地上波デジタル放送に所定の周期で挿入されている場合、DGPS補正情報取得部34は、その周期よりも長い時間間隔でDGPS補正情報を地上波デジタル放送から抽出することが好ましい。なお、ここでいう抽出は、補正部20において位置情報の補正に使用することを前提とした抽出を意味し、DGPS補正情報の使用を意図せずに、単にDGPS補正情報と放送データとを分離する処理は含まない。DGPS補正情報取得部34により一度DGPS補正情報が取得された後は、天候が急変するような特別の状態を除いて、DGPS補正情報の値が大きく変動する可能性は少ない。したがって、DGPS補正情報が数秒周期で地上波デジタル放送に含まれている場合であっても、DGPS補正情報取得部34は、一度DGPS補正情報を取得した後は、例えば数十分または数時間に1回などの時間間隔でDGPS補正情報を取得すればよい。なお、急激な環境の変化に対応するために、GPS信号受信部14が受信状態に基づいて伝播環境の変化を監視し、伝播環境が大きく変動したと認められる場合には、DGPS補正情報取得部34にDGPS補正情報の取得を指示してもよい。これにより、補正部20は、新たなDGPS補正情報をもとに位置情報を補正して、正確な位置情報を求めることが可能となる。
【0020】
位置情報生成部18において複数のGPS信号から測位計算された位置情報は、地上波デジタルチューナ30に伝達されてもよい。DGPS補正情報が全ての地上波デジタル放送に含まれるのではなく、一部の地上波デジタル放送にのみ含まれる場合には、地上波デジタルチューナ30が、DGPSサービスを提供する地上波デジタル放送局3を選局する必要がある。地上波デジタル放送を行う放送局は地域によって異なるため、地上波デジタルチューナ30は、地域ごとにDGPSサービスを行う放送局を予め把握しておくことが好ましい。例えば地上波デジタルチューナ30は、関東エリアではA局、東海エリアではB局、関西エリアではC局などのように、地域と放送局とを対応付けたテーブルを保持する。
【0021】
位置情報生成部18により算出された位置情報は、数十メートルの誤差を含む場合があるが、それでも地域を特定するのに支障はない。地上波デジタルチューナ30は、補正前の位置情報をもとに地域を特定し、テーブルを参照してDGPSサービスを行う地上波デジタル放送局3を自動選局する。これによりユーザが手動でチューニングすることなく、DGPS補正情報を取得することが可能となる。
【0022】
なお、放送受信部32において地上波デジタル放送を受信できない場合には、通信部40が基地局4から送信される通信信号を受信し、DGPS補正情報取得部34が、通信信号からDGPS補正情報を取得してもよい。このとき、通信部40は、基地局4またはネットワーク5上のDGPS補正情報を有する端末にアクセスして、DGPS補正情報を送信するように要求する。この要求はユーザの指示により行われる。無線通信によってもDGPS補正情報を取得可能とすることにより、GPS測位機能の信頼性を高め、高精度の測位機能を安定して実現することが可能となる。
【0023】
以上、本発明を複数の実施の形態をもとに説明した。この実施の形態は例示であり、それらの各構成要素や各処理プロセスの組合せにいろいろな変形が可能なこと、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。
【0024】
【発明の効果】
本発明によれば、DGPS補正情報の受信にあたり、ハード資源を有効利用することのできる携帯型TV端末装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態に係る測位システムの構成を示す図である。
【図2】携帯型TV端末装置の構成を示す図である。
【符号の説明】
1・・・測位システム、2・・・GPS衛星、3・・・地上波デジタル放送局、4・・・基地局、5・・・ネットワーク、10・・・携帯型TV端末装置、12・・・アンテナ、14・・・GPS信号受信部、16・・・計算部、18・・・位置情報生成部、20・・・補正部、22・・・位置情報処理部、30・・・地上波デジタルチューナ、32・・・放送受信部、34・・・DGPS補正情報取得部、36・・・放送データ処理部、40・・・通信部、42・・・通信データ処理部。
【発明の属する技術分野】
本発明は携帯型のTV端末装置に関し、特に地上波デジタル放送受信機能とGPSによる衛星測位機能を備えた携帯型TV端末装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
GPS(Global Positioning System)による衛星測位の精度を上げるための技術の一つにDGPS(Differential GPS)がある。DGPSでは、予め位置の分かっている参照点で単独測位を行い、実際の位置と単独測位で求めた位置とのずれを求めて補正情報を生成し、ユーザの端末装置に送信する。端末装置は、DGPS補正情報をもとに、自身の単独測位の値を補正する。参照点で観測を行うことにより、大気中の伝播遅延などを測定し、気象の変化による電波の揺らぎなどから生じる測定誤差を吸収することで、測位精度の向上を実現している。日本では、JFN系列のFM放送局が、FM波の副搬送波によりDGPS補正情報を送信している。DGPS補正情報の送信方法として、文字多重放送を利用することを提案するものがある(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
【特許文献1】
特開2001−216584号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
地上波デジタル放送受信機能とGPSによる衛星測位機能を備えた携帯型TV端末装置の場合、DGPS補正情報を受信する目的のためだけにFMアンテナとFMチューナを搭載することは、物理的に大きくなるだけでなく、コストアップになる。また、携帯型TV端末装置が通信機能をもつ場合、インターネットなどのネットワークを介して基地局からDGPS補正情報を取得することも可能であるが、それには通信コストが発生するため、衛星測位のために常にインターネット経由でDGPS補正情報を受信することは、ユーザのコスト負担を大きくする。
【0005】
本発明は、そうした課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、地上波デジタル放送受信機能とGPSによる衛星測位機能を備える携帯型TV端末装置であって、そのハード資源を効率的に利用して高精度の測位機能を実現することのできる携帯型TV端末装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明のある態様は、携帯型のTV端末装置に関する。この態様の携帯型TV端末装置は、GPS衛星から送信されるGPS信号を受信する第1受信部と、DGPS補正情報を含んだ地上波デジタル放送を受信する第2受信部と、第2受信部で受信した地上波デジタル放送からDGPS補正情報を抽出する取得部と、GPS信号とDGPS補正情報から位置情報を計算する計算部とを備える。DGPS補正情報を第2受信部で受信することにより、DGPS補正情報を受信するための回路を別途設けなくてすみ、携帯型TV端末装置のハード資源を有効利用することができる。また、地上波デジタル放送は無料で受信できるため、ユーザにとってコスト的なメリットもある。
【0007】
携帯型TV端末装置は、地上波デジタル放送局を選局するチューナをさらに備え、チューナは、計算部においてGPS信号から測位計算された位置情報をもとに、地上波デジタル放送局を自動選局してもよい。DGPS補正情報は、所定の地上波デジタル放送にのみ含まれていてもよく、また全ての地上波デジタル放送に含まれていてもよい。
【0008】
携帯型TV端末装置は、基地局から送信される通信信号を受信する第3受信部をさらに備え、第2受信部において地上波デジタル放送を受信できない場合に、取得部は、第3受信部で受信した通信信号からDGPS補正情報を取得してもよい。第2受信部が、DGPS補正情報が所定の周期で挿入されている地上波デジタル放送を受信する場合、取得部は、所定の周期よりも長い時間間隔で、DGPS補正情報を地上波デジタル放送から抽出してもよい。
【0009】
なお、以上の構成要素の任意の組合せ、本発明の表現を方法、装置、システム、などの間で変換したものもまた、本発明の態様として有効である。
【0010】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の実施の形態に係る測位システム1の構成を示す。測位システム1において、地上波デジタル放送局3が、地上波デジタル放送で番組を発信する。携帯型TV端末装置10は、地上波デジタル放送を受信するためのチューナおよびアンテナを有し、ユーザは、携帯型TV端末装置10のディスプレイやスピーカからTV番組を視聴することができる。また携帯型TV端末装置10は、複数のGPS衛星2a、2b、2c、2d(以下、総称する場合には「GPS衛星2」と呼ぶ)から送信されるGPS信号を受信して、自身の位置を計算により求める。このように携帯型TV端末装置10は、地上波デジタル放送受信機能とGPS測位機能を備えている。さらに、携帯型TV端末装置10は無線通信機能を有し、基地局4と間で無線回線を確立してネットワーク5に接続し、データ通信などの無線通信を行ってもよい。
【0011】
携帯型TV端末装置10は、GPS信号から測位した位置情報を補正するために、DGPS補正情報を外部から取得する。本実施の形態において地上波デジタル放送局3が、自身の位置を予め把握しておき、複数のGPS衛星2から送信されるGPS信号をもとに単独測位を行い、実際の位置と単独測位で求めた位置とのずれを求めて、DGPS補正情報を生成する。地上波デジタル放送局3は、番組を放送する際に、DGPS補正情報を地上波デジタル放送信号に含めて送信する。携帯型TV端末装置10は、地上波デジタル放送からDGPS補正情報を抽出し、複数のGPS信号から測位して求めた位置情報を、DGPS補正情報を用いて補正する。これにより、携帯型TV端末装置10は、高精度で自身の位置を検出することが可能となる。
【0012】
本実施の形態の測位システム1によると、DGPS補正情報を地上波デジタル放送にのせて送信するため、携帯型TV端末装置10は、地上波デジタル放送受信用のアンテナやチューナを利用して、DGPS補正情報を取得することが可能となる。そのため、DGPS補正情報を取得するための受信回路などを別途設ける必要がなく、携帯型TV端末装置10のハード資源を有効利用した測位機能を実現することが可能となる。また、ユーザは地上波デジタル放送を無料で受信することができるため、コスト的なメリットも発生する。
【0013】
DGPS補正情報は全てのチャンネルの地上波デジタル放送に含まれてもよいし、所定のチャンネルの地上波デジタル放送にのみ含まれてもよい。DGPS補正情報のデータ量は非常に小さいため、DGPS補正情報を全てのチャンネルに含めることは有効である。また、所定のチャンネルにのみ含める場合には、携帯型TV端末装置10が、DGPS補正情報を含めた地上波デジタル放送を行う放送局を自動選局する機能を有し、ユーザが手動でチューニングを行うことなく、自動的にDGPS補正情報を捕捉できることが好ましい。なおDGPS補正情報は、地上波デジタル放送に所定の周期で挿入されていることが好ましい。
【0014】
なお、地理的または天候的な要因により、携帯型TV端末装置10が地上波デジタル放送を受信できない場合には、携帯型TV端末装置10は、基地局4から送信される通信信号からDGPS補正情報を取得してもよい。この場合、地上波デジタル放送の場合と異なり通信コストが発生するが、地上波デジタル放送局3以外からもDGPS補正情報を取得可能とすることで測位システム1の信頼性が向上し、またユーザに選択肢を与えることのできる点にも大きな意義がある。
【0015】
基地局4は、地上波デジタル放送局3のようにDGPS補正情報を求めてもよく、またネットワーク5を介してDGPS補正情報を保持する装置からDGPS補正情報を取得してもよい。本実施の形態の測位システム1において、基地局4は、地上波デジタル放送局3の代わりにDGPS補正情報を送信可能とする補助的な役割を果たす。
【0016】
図2は、携帯型TV端末装置10の構成を示す。携帯型TV端末装置10は、GPS測位機能を実現するGPS信号受信部14、計算部16および位置情報処理部22と、地上波デジタル放送受信機能を実現する地上波デジタルチューナ30、放送受信部32、DGPS補正情報取得部34および放送データ処理部36と、無線通信機能を実現する通信部40および通信データ処理部42とを備える。計算部16は、位置情報生成部18および補正部20を有する。GPS信号、地上波デジタル信号および通信信号はアンテナ12で受信される。なお、図示の例では1つのアンテナ12のみを示すが、実際にはGPS信号、地上波デジタル信号および通信信号のそれぞれを受信するべく、複数のアンテナが設けられる。
【0017】
地上波デジタルチューナ30が所定の放送局に選局され、放送受信部32が、DGPS補正情報を含んだ地上波デジタル放送を受信する。DGPS補正情報取得部34は、放送受信部32で受信した地上波デジタル放送信号から放送データとDGPS補正情報とを分離し、DGPS補正情報を抽出する。分離された放送データは、映像データおよび音声データを含み、放送データ処理部36に送られる。放送データ処理部36は放送データをデコードし、ディスプレイやスピーカを通じて再生する。抽出されたDGPS補正情報は、計算部16における補正部20に送られる。
【0018】
GPS信号受信部14は、複数のGPS衛星2から送信されるGPS信号を受信する。位置情報生成部18は、複数のGPS信号をもとに位置情報を算出し、補正部20に伝達する。補正部20は、GPS信号をもとに算出された位置情報を、地上波デジタル放送信号から抽出されたDGPS補正情報により補正し、正確な位置情報を計算する。位置情報処理部22は、補正された正確な位置情報を用いて、例えばナビゲーションサービスや第三者に位置情報を通報するサービスなど、所期のアプリケーションを実行する。
【0019】
DGPS補正情報が地上波デジタル放送に所定の周期で挿入されている場合、DGPS補正情報取得部34は、その周期よりも長い時間間隔でDGPS補正情報を地上波デジタル放送から抽出することが好ましい。なお、ここでいう抽出は、補正部20において位置情報の補正に使用することを前提とした抽出を意味し、DGPS補正情報の使用を意図せずに、単にDGPS補正情報と放送データとを分離する処理は含まない。DGPS補正情報取得部34により一度DGPS補正情報が取得された後は、天候が急変するような特別の状態を除いて、DGPS補正情報の値が大きく変動する可能性は少ない。したがって、DGPS補正情報が数秒周期で地上波デジタル放送に含まれている場合であっても、DGPS補正情報取得部34は、一度DGPS補正情報を取得した後は、例えば数十分または数時間に1回などの時間間隔でDGPS補正情報を取得すればよい。なお、急激な環境の変化に対応するために、GPS信号受信部14が受信状態に基づいて伝播環境の変化を監視し、伝播環境が大きく変動したと認められる場合には、DGPS補正情報取得部34にDGPS補正情報の取得を指示してもよい。これにより、補正部20は、新たなDGPS補正情報をもとに位置情報を補正して、正確な位置情報を求めることが可能となる。
【0020】
位置情報生成部18において複数のGPS信号から測位計算された位置情報は、地上波デジタルチューナ30に伝達されてもよい。DGPS補正情報が全ての地上波デジタル放送に含まれるのではなく、一部の地上波デジタル放送にのみ含まれる場合には、地上波デジタルチューナ30が、DGPSサービスを提供する地上波デジタル放送局3を選局する必要がある。地上波デジタル放送を行う放送局は地域によって異なるため、地上波デジタルチューナ30は、地域ごとにDGPSサービスを行う放送局を予め把握しておくことが好ましい。例えば地上波デジタルチューナ30は、関東エリアではA局、東海エリアではB局、関西エリアではC局などのように、地域と放送局とを対応付けたテーブルを保持する。
【0021】
位置情報生成部18により算出された位置情報は、数十メートルの誤差を含む場合があるが、それでも地域を特定するのに支障はない。地上波デジタルチューナ30は、補正前の位置情報をもとに地域を特定し、テーブルを参照してDGPSサービスを行う地上波デジタル放送局3を自動選局する。これによりユーザが手動でチューニングすることなく、DGPS補正情報を取得することが可能となる。
【0022】
なお、放送受信部32において地上波デジタル放送を受信できない場合には、通信部40が基地局4から送信される通信信号を受信し、DGPS補正情報取得部34が、通信信号からDGPS補正情報を取得してもよい。このとき、通信部40は、基地局4またはネットワーク5上のDGPS補正情報を有する端末にアクセスして、DGPS補正情報を送信するように要求する。この要求はユーザの指示により行われる。無線通信によってもDGPS補正情報を取得可能とすることにより、GPS測位機能の信頼性を高め、高精度の測位機能を安定して実現することが可能となる。
【0023】
以上、本発明を複数の実施の形態をもとに説明した。この実施の形態は例示であり、それらの各構成要素や各処理プロセスの組合せにいろいろな変形が可能なこと、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。
【0024】
【発明の効果】
本発明によれば、DGPS補正情報の受信にあたり、ハード資源を有効利用することのできる携帯型TV端末装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態に係る測位システムの構成を示す図である。
【図2】携帯型TV端末装置の構成を示す図である。
【符号の説明】
1・・・測位システム、2・・・GPS衛星、3・・・地上波デジタル放送局、4・・・基地局、5・・・ネットワーク、10・・・携帯型TV端末装置、12・・・アンテナ、14・・・GPS信号受信部、16・・・計算部、18・・・位置情報生成部、20・・・補正部、22・・・位置情報処理部、30・・・地上波デジタルチューナ、32・・・放送受信部、34・・・DGPS補正情報取得部、36・・・放送データ処理部、40・・・通信部、42・・・通信データ処理部。
Claims (6)
- 携帯型のTV端末装置であって、
GPS衛星から送信されるGPS信号を受信する第1受信部と、
DGPS補正情報を含んだ地上波デジタル放送を受信する第2受信部と、
前記第2受信部で受信した地上波デジタル放送からDGPS補正情報を抽出する取得部と、
GPS信号とDGPS補正情報から位置情報を計算する計算部と、
を備えることを特徴とする携帯型TV端末装置。 - 地上波デジタル放送局を選局するチューナをさらに備え、
前記チューナは、前記計算部においてGPS信号から測位計算された位置情報をもとに、地上波デジタル放送局を自動選局することを特徴とする請求項1に記載の携帯型TV端末装置。 - DGPS補正情報は、所定の地上波デジタル放送にのみ含まれていることを特徴とする請求項2に記載の携帯型TV端末装置。
- DGPS補正情報は、全ての地上波デジタル放送に含まれていることを特徴とする請求項1に記載の携帯型TV端末装置。
- 基地局から送信される通信信号を受信する第3受信部をさらに備え、
前記第2受信部において地上波デジタル放送を受信できない場合に、前記取得部は、前記第3受信部で受信した通信信号からDGPS補正情報を取得することを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の携帯型TV端末装置。 - 前記第2受信部は、DGPS補正情報が所定の周期で挿入されている地上波デジタル放送を受信し、
前記取得部は、前記所定の周期よりも長い時間間隔で、DGPS補正情報を地上波デジタル放送から抽出することを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の携帯型TV端末装置。
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