JP2004296583A - 試料載置用可動ステージ、回路パターンの製造装置、及び回路パターンの検査装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】トップテーブル21或いは試料保持機構7に温度センサ23を具備し、移動の無い固定側ガイド部材181内に、熱交換用媒体241の通路251を設け、この媒体241の制御により試料載置部の温度を制御する。静止部に熱交換用媒体241の流路251が存在し、可撓性配管による発塵、真空ポンプへのダメージや、熱交換用媒体241による真空内の汚染の危険性を回避しつつ、試料載置部の温度制御を行うことが可能である。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、温度調整が容易な試料載置用可動ステージ、回路パターンの製造装置、及び回路パターンの検査装置の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
【特許文献1】特開2000−260683号公報
【特許文献2】特開昭62−63218号公報
【特許文献3】特開昭63−120050号公報
回路パターンを形成するウエハ、マスク(レチクル:Reticleとも呼ぶ)等を製造又は検査する装置において、これら試料に荷電粒子線又は縮小X線(EUV:Extreme Ultra Violet)を照射することが行われている。このとき、荷電粒子線、なかでも電子線は、真空中で使用されることが必須である。また、ステッパ(Stepper)及びスキャナと呼ばれる縮小投影露光装置の光源は、回路パターンの微細化に伴い、エキシマレーザよりも波長の短いX線、縮小X線の使用が検討されている。この縮小X線も、真空中又は減圧雰囲気中での使用が必須である。
【0003】
以下、回路パターンの製造装置の一例として、電子線を用いて試料に回路パターンを描画する電子線描画装置を例に採って説明する。
【0004】
電子線描画装置は、超高真空の環境において電子線を発生し、走査することで半導体基盤上、或いはステッパ等の露光装置に用いられるマスクと呼ばれるガラス基盤上にLSI回路パターンを形成する装置である。回路パターンの微細化に伴い、要求されるパターンの位置精度は年々厳しくなっている。位置精度の誤差要因として、温度変化による試料及び試料載置テーブルの膨張、収縮が挙げられる。温度変化の原因としては、次の4例が挙げられる。
【0005】
(1)電子線(ステッパ、スキャナではエキシマレーザ、或いはEUV)による試料上での露光熱。
【0006】
(2)ボールネジ、或いは摩擦駆動部に代表される駆動部の発熱。
【0007】
(3)クロスローラガイドに代表される案内機構の摺動による発熱。
【0008】
(4)環境温度の変化。
【0009】
試料の膨張及び収縮は、そのままパターンの誤差に繋がり、試料載置テーブルの膨張及び収縮はミラーと試料間の距離変動を招き、その結果パターンの位置精度を低下させる。
【0010】
この問題を解決するために、特開2000−260683号公報には、次のような構成が提案されている。すなわち、駆動力を摩擦でステージへ伝える摺動部及び駆動源を冷却するためのヒートシンクを備え、さらに試料保持手段に設けられた温度センサをもとに、試料と保持手段を所望の温度にするためのヒータを備えている。具体的には、超音波モータ自体の発熱と駆動力を発生する摺動部分の発熱を除くために、ガイドを構成する可動の中間ブロック部8内にヒートシンク10を通している。
【0011】
なお、試料載置テーブルの移動を、空気などで気体潤滑する技術は、特開昭62−63218号公報や特開昭63−120050号公報等に開示されている。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、可動部にヒートシンクを通すためには、チューブやベローズに代表される柔軟な管により冷媒を引き回す必要がある。ここで、樹脂チューブや金属ベローズでは、ステージ移動に伴う擦れによる発塵や、繰返しの動きによる疲労が問題となる。真空中でチューブやベローズが疲労し、亀裂や割れが生ずると冷媒が真空中に流出し、水に代表される一般的な冷媒では、蒸発して一気に真空度が低下し、真空ポンプへダメージ与える危険がある。また、蒸発した冷媒は真空内に隈なく拡散するため、真空内の内壁は汚染される。このような事態が発生した場合、製造装置の稼動は停止し、破損した配管の交換、真空ポンプのチェック、真空内に面する内面のクリーニングなどのメンテナンス作業が必要となり、装置の立上げに掛かる時間は膨大となる。また、装置が半導体製造ラインに導入されている場合は、製造工程の見直しが必要となる。
【0013】
本発明の目的は、真空雰囲気内の汚染の危険性を回避しつつ、試料載置部の温度制御を実現し、高精度な露光及び検査が可能な試料載置用可動ステージを提供することである。
【0014】
また、本発明の他の目的は、高精度な露光及び検査が可能な試料載置用可動ステージを用いた回路パターンの製造装置又は回路パターンの検査装置を提供することである。
【0015】
【課題を解決するための手段】
本発明は、真空又は減圧雰囲気中で試料を載置するテーブルと、可動側と固定側とを含みこれらの相対的な移動によりテーブルの移動を案内するガイドと、試料載置部の近傍に配置した温度センサと、前記ガイドを介して試料載置部を冷却するための熱交換用媒体の流路と、この熱交換制御により試料載置部の温度を調整する温度調整手段を備えた試料載置用可動ステージにおいて、熱交換用媒体の流路を、前記ガイドを構成する部材のうち移動の無い固定側のガイド部材内又はこの固定側のガイド部材に密接配置した部材内を通して形成したことを特徴とする。
【0016】
この構成により、静止部に熱交換用媒体の流路が存在し、可撓性配管による発塵、真空ポンプへのダメージや、熱交換用媒体による真空内の汚染の危険性を回避しつつ、試料載置部の温度制御を行うことが可能である。
【0017】
本発明はまた、テーブルを一平面内でX軸及びY軸方向にそれぞれ案内する第1及び第2のガイドのほかに、テーブルを一平面内で自在方向に案内する気体潤滑式の第3のガイドを設け、この第3のガイドを構成する移動の無い固定側のガイド部材内又はこの固定側のガイド部材に密接配置した部材内を通して熱交換用媒体の流路を形成したことを特徴とする。
【0018】
ここで、テーブルが移動する平面のほぼ全域において、テーブルの直下に熱交換用媒体の流路が存在するように、前記流路を張りめぐらすことが望ましい。
【0019】
これらの構成により、試料載置部に距離的にも熱伝導的にも近い静止部に熱交換用媒体の流路が存在することによって、より効果的に試料載置部の温度制御を行うことが可能となる。
【0020】
本発明のその他の目的及び特徴は以下の実施形態の説明で明らかにする。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施例を図1〜図11を用いて説明する。
【0022】
図1は、本発明の一実施例による試料載置用可動ステージを用いた電子線描画装置の概略構成図である。図1において、カラム(Column)1内で発せられた電子線2は、試料室3内のステージ4に載置される試料5に照射される。ステージ4の構成部品であるトップテーブル6は、試料保持手段(試料保持機構)7とミラー8を具備し、ミラー8をレーザ測長することで試料位置を把握し、管理される。真空中に干渉計9を配置して、レーザが、空気の揺らぎ及び気圧の変化の影響を受けにくくしている。試料室3は、定盤10上に載置され、定盤10は、振動絶縁の機能を有するマウント11により支持される。更に、マウント11は床12に設置されたベース13上に配置される。ここで、カラム1及び試料室3内は、真空ポンプ14,15により真空排気され、電子線経路は高真空度が維持されている。この実施例では、ステージ4において、トップテーブル6の移動をガイドするガイドのうち、動かない固定側ガイド部材181に配管262を通して導かれた熱交換用の媒体の流路251を設けている。詳細は図2以降で説明する。
【0023】
図2は、図1におけるステージ4の平面図である。図3は本発明の第1の実施例によるその側面図で、要部のみ断面して示している。ステージ4は、試料室3の床であるステージベース16上に次のように形成されている。ステージベース16上のガイド支持材17に、X軸方向(第1)のガイド18が取付けられ、このガイド18上にX軸方向への移動テーブル19が配置される。このX軸方向移動テーブル19上にはY軸方向(第2)のガイド20が構成され、この上にX,Y軸方向に移動可能に試料載置テーブル(トップテーブル)21が搭載されている。トップテーブル21には、試料保持機構7及びミラー81,82が配置され、試料保持機構7に試料5を載置している。
【0024】
具体的には、ステージベース16上のガイド支持材17には、X軸方向ガイド18は2列の固定側ガイド部材181,182を有し、これらに沿って可動側ガイド部材183,184がX軸方向に移動する。これらのガイド部材183,184上には、弾性体22を挟んで移動テーブル19が搭載される。この移動テーブル19上には、Y軸方向ガイド20の2列の固定側ガイド部材201,202が搭載される。このY軸方向ガイド20の2列の固定側ガイド部材201,202上をY軸方向に移動可能なように、Y軸方向可動側ガイド部材203,204が各々構成されている。これらの可動側ガイド部材203,204上に取付けられたトップテーブル21は、X及びY軸の2次元方向に移動可能である。
【0025】
そして、ミラー81,82を用いてレーザ測長することで、試料位置を把握し、その管理が為される。
【0026】
また、トップテーブル21には、温度センサ23が取付けられ、試料5の近傍又はトップテーブル21の温度が測定可能である。
【0027】
図2,3から明らかなように、ガイド支持材17には、熱交換用媒体241,242の流路25が形成されており、配管261〜264が各々の継手271〜274により接続される。尚、図中の矢印は冷媒241,242の流れる方向を示している。
【0028】
次に、温度調整について述べる。トップテーブル21上の温度センサ23により得られる情報を基に、図示しない温度調整手段(装置)により、媒体24の温度を制御し、ガイド支持材17を通して、試料載置部の温度を調整する。温度調整による熱は、ガイド支持材17から、次の順に伝達し、試料5の近傍に取付けられた温度センサ23によりその変化を検出できる。すなわち、X軸方向の固定側ガイド部材181,182、同可動側ガイド部材183,184、弾性体22、移動テーブル19、Y軸方向の固定側ガイド部材201,202、同可動側ガイド部材203,204、トップテーブル21の順に伝達する。
【0029】
図4は、本発明の第2の実施例による図3の変形例である。図3との違いは、ガイド支持材17が無く、X軸方向の固定側ガイド部材181,182内に熱交換用の媒体通路251を形成していることである。その他は、図3と全く同一である。
【0030】
このように、第1の(X軸方向の)ガイド18の移動の無い固定側ガイド部材181,182、又はこの固定側ガイド部材181,182に密接に取り付けられたガイド支持部材17に、熱交換用の媒体通路25や251を形成している。そして、第1の(X軸方向の)ガイド18の移動する可動側ガイド部材183,184や、第2の(Y軸方向の)ガイド20の各部材201〜204は、移動させられるので、熱交換用の媒体通路を形成していない。したがって、配管261〜264は、静止構造物として形成することができ、次のような効果が得られる。
【0031】
(1)冷媒241,242を流す配管261〜264を可動的に形成することに伴う擦れによる発塵、繰返しによる疲労の心配はない。
【0032】
(2)試料5や試料保持機構7(試料載置部)に対し、静止部のなかで距離的にも、熱伝導的にも最も近い場所を温度調整でき、温度調整効率が高い。
【0033】
この実施例によれば、発塵、配管の破損を回避しつつ、効率良く試料載置部の温度調整を行うことができる。
【0034】
ところで、本構成による熱の伝達は時定数が大きいため、早くトップテーブルの温度を変化させたい場合には、熱交換用媒体の流量、或いはその温度変化を大きくする必要がある。これに伴い、ステージベース16及び移動テーブル19にも温度変化が起きるため、それらに取り付く固定側ガイドの熱膨張係数が大きく異なる場合、両者の伸び量の違いが生じ、変形する危惧がある。そこで、図3及び図4のように、移動テーブル19と、第1のガイド18の可動側ガイド部材183,184との間に、水平方向に変形容易な弾性体22を介在させることで、移動テーブル19の変形を回避できる。また、ここでは図示していないが、ステージベース16とガイド支持材17(図3)との間、又は第1のガイド18の固定側ガイド部材181,182(図4)との間にも弾性体を介在させることで、同様の効果を期待できる。更に、各構成部品の接触面積を大きくすること、或いは熱伝達率の高い材料で構成することも時定数を小さくする効果がある。
【0035】
本実施例でのガイドは、転動体による転がり潤滑を想定しているが、接触摺動型のガイドでも同様の効果を得ることが可能である。
【0036】
図5〜図11は、本発明の他の実施例として、真空中における気体潤滑式のガイドを用いたエアベアリングステージの例である。
【0037】
図5は、本発明の第3の実施例による図1のステージ4の平面図である。図6はそのA―A断面図、図7は同じくB―Bである。
【0038】
ステージベース161上に、X軸方向の第1のガイド18の固定側ガイド部材185,186が配置される。その可動側ガイド部材187,188は、ガイドバー189によりトップテーブル21に連結されている。同様に、Y軸方向の第2のガイド20の固定側ガイド部材205,206が配置される。その可動側ガイド部材207,208は、ガイドバー209によりトップテーブル21に連結されている。移動テーブル191は、各ガイドバー189,209により、X軸及びY軸方向の移動を規制され、ステージベース161との間で気体潤滑することで、上下方向に規制される。つまり、移動テーブル191とステージベース161は、気体潤滑式の第3のガイドの可動側ガイド部材及び固定側ガイド部材を構成している。移動テーブル191上には、試料5及びミラー81,82を載置するトップテーブル21が搭載され、トップテーブル21上には温度センサ23が取付けられている。
【0039】
ここで、図5及び図6から明らかなように、ステージベース(固定側ガイド部材を構成)161には、熱交換用媒体243の流路252が張りめぐらされている。この流路252は、トップテーブル21の移動する一平面のほぼ全域をカバーしており、試料載置部がどこにあっても、その直下部には熱交換用媒体243の流路252が存在し、効果的に温度制御が行われる。
【0040】
また、図5及び図7から明らかなように、第1(X軸方向)のガイド18の固定側ガイド部材185,186には熱交換用媒体244,245の流路253,254が形成されている。同様に、第2(Y軸方向)のガイド20の固定側ガイド部材205,206には熱交換用媒体246,247の流路(図示せず)が形成されている。一方、ステージベース161から試料載置部に至る熱伝導径路中に、多数の温度センサ23群231〜2310が配置され、各部の温度を計測している。これらのセンサ23群からの情報を下に、上記各熱交換用媒体243〜247の各々を独立に温度調整可能であり、試料載置部の恒温制御と、部材間の熱膨張係数の違いによる歪の防止制御とを実行する。
【0041】
図8は、上記本発明の実施例に使用される真空中の気体潤滑を示した模式図である。多孔質軸受28から流出する気体は、多孔質軸受28を囲うように形成された気体排気用溝29を通り、図示していない真空ポンプによって排気され、試料室の真空度を維持する。通常、気体潤滑式のガイドは、固定側ガイド部材(ステージベース)161と、可動側ガイド部材(移動テーブル)191との隙間ΔGが数〜数十[μm]と小さい。このため、その隙間を流れる流体により固定側ガイド部材161と可動側ガイド部材191間で熱交換され、固定側ガイド部材161の熱は可動側ガイド部材191に伝達される。また、多孔質軸受28から気体排気用溝30までの距離ΔLが大きいほど、熱的な接触面積が大きくなり、固定側ガイド部材161と可動側ガイド部材191間の熱交換はし易くなる。31は排気配管、32はギャップセンサである。
【0042】
本構成例では、移動テーブル191に対して、対向する固定側ガイド部材161から熱的に繋がっているガイドバー189,209と、ステージベース161とにより熱交換が為され、トップテーブル21の温度を所望の温度に設定できる。ここで、固定側ガイド部材161とステージベース161の熱膨張係数が異なる場合、同一の温度変化が生ずると熱膨張、或いは熱収縮の量が異なるため、固定側ガイド部材161及びステージベース161は変形し、ステージの姿勢精度が劣化する。更に、固定側ガイド部材161と可動側ガイド部材191の隙間を越えるほど変形が生じた場合は、ガイド部材間のかじりが発生し、気体潤滑そのものが成立たない危惧がある。そこで、前記したように、温度センサ23群を固定側ガイド部材161と可動側ガイド部材191に取付け、各構成部品の熱膨張係数を考慮して、熱交換用媒体の温度、或いは流量を個別に制御して、上記のような問題を回避する。また、図8に示すように、微小な変位を検出可能なギャップセンサ32を可動側ガイド部材191に取付け、固定側ガイド部材161とのギャップΔGを測定し、温度変化によるギャップ変動が小さくなるよう各ガイドの温度を制御しても、回避可能である。例えば、トップテーブル21の温度に対してはステージベース161の温度調整を主体とし、ギャップセンサ32からの情報を基に固定側ガイド部材161の温度調整をする。これにより、各部品の変形を回避しつつ、トップテーブル21を所望の温度に設定することが可能である。
【0043】
図9及び図10は、本発明の第4の実施例によるステージ4の一部を断面して示す側面図である。この実施例では、ステージベース16に熱交換用媒体の流路を形成する代わりに、ステージベース16に密接して温度調整部材33を取付け、間接的にステージベース16の温度調整を行う。温度調整部材33には、熱交換用媒体248の通路254を設けている。
【0044】
この構成によれば、温度調整板(部材)33を、ステージベース16に取付けることで、ステージベース16に複雑な流路を形成する必要がない。これにより、ステージベース16の剛性を維持できるため、ガイド面を精度良く仕上げることができる。また、第1、第2のガイドの固定側ガイド部材例えば205,206とステージベース16との間に、水平方向に変形容易な弾性体34,35を取り付けている。この弾性体34,35を介することで、各部品の熱膨張係数の違いや、大きな温度勾配に起因する固定側ガイド部材例えば205,206及びステージベース16の変形を比較的容易に回避できる。
【0045】
図11は、本発明の第5の実施例による試料載置部の要部側面図である。図に示すように、トップテーブル21上に、電気的に温度制御可能な電気発熱手段又は電気吸熱手段(例えば、ペルチェ素子やヒータ)36を用いることで、短時間の温度変化にも対応する制御が可能となる。ここで、加熱の機能しか無いヒータの使用にあたっては、ヒータ無しの状態でトップテーブル21が常に所望の温度よりも低くなるように前記熱交換用媒体を温度調整する。そして、温度制御装置は、温度センサ23からの情報に基き、ヒータ36による加熱をON/OFF制御するのみで、トップテーブル21を所望の温度に制御可能である。
【0046】
以上説明したステージ4を電子線描画装置に代表される半道体製造装置又は検査装置に適用すれば、発塵、真空ポンプへのダメージ及び真空内の汚染の危険性を回避しつつ、試料載置部の温度制御を行い、高精度な露光や検査が可能となる。
【0047】
【発明の効果】
本発明によれば、発塵を防ぎ、真空度の劣化、及び真空内の汚染の危険性を回避しつつ、試料載置部の温度制御を実現し、高精度な露光及び検査が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例による試料載置用可動ステージを用いた電子線描画装置の概略構成図。
【図2】本発明の一実施例による図1におけるステージ4の平面図。
【図3】本発明の第1の実施例による図1におけるステージ4の側面図。
【図4】本発明の第2の実施例による図1におけるステージ4の側面図。
【図5】本発明の第3の実施例によるステージ4の平面図。
【図6】図5のA−A断面図。
【図7】図5のB−B断面図。
【図8】本発明の第3の実施例による気体潤滑式ガイドの説明図。
【図9】本発明の第4の実施例によるステージ4の一部を断面して示す側面図。
【図10】本発明の第4の実施例によるステージ4の異なる一部を断面して示す側面図。
【図11】本発明の第5の実施例による試料載置部の要部側面図。
【符号の説明】
1…カラム、2…電子線、3…試料室、4…ステージ、5…試料、6,21…トップテーブル、7…試料保持機構(手段)、16…ステージベース、17…ガイド支持材、18…第1のX軸方向のガイド、19…移動テーブル、20…第2のY軸方向のガイド、23…温度センサ、24…熱交換用の媒体、25…流路、26…配管、33…温度調整部材、36…電気的に温度制御可能な手段。
Claims (10)
- 真空又は減圧雰囲気中で試料を載置するテーブルと、可動側と固定側とを含みこれらの相対的な移動により前記テーブルの移動を案内するガイドと、試料載置部の近傍に配置した温度センサと、前記ガイドを介して前記試料載置部を冷却するための熱交換用媒体の流路と、この熱交換制御により前記試料載置部の温度を調整する温度調整手段を備えた試料載置用可動ステージにおいて、前記熱交換用媒体の流路を、前記ガイドを構成する部材のうち移動の無い固定側のガイド部材内を通して形成したことを特徴とする試料載置用可動ステージ。
- 真空又は減圧雰囲気中で試料を載置するテーブルと、可動側と固定側とを含みこれらの相対的な移動により前記テーブルの移動を案内するガイドと、試料載置部の近傍に配置した温度センサと、前記ガイドを介して前記試料載置部を冷却するための熱交換用媒体の流路と、この熱交換制御により前記試料載置部の温度を調整する温度調整手段を備えた試料載置用可動ステージにおいて、前記熱交換用媒体の流路は、移動の無い固定側のガイド部材に密着して取付けた部材内を通して形成したことを特徴とする試料載置用可動ステージ。
- 請求項1又は2において、前記ガイドは、可動側ガイド部材と固定側ガイド部材とを気体潤滑によって摺動させる手段を備えたことを特徴とする試料載置用可動ステージ。
- 真空又は減圧雰囲気中で試料を載置するテーブルと、前記テーブルを一平面内でX軸及びY軸方向にそれぞれ案内する第1及び第2のガイドと、試料載置部の近傍に配置した温度センサと、前記ガイドを介して前記試料載置部を冷却するための熱交換用媒体の流路と、この熱交換制御により前記試料載置部の温度を調整する温度調整手段を備えた試料載置用可動ステージにおいて、前記テーブルを前記一平面内で自在方向に案内する気体潤滑式の第3のガイドと、前記熱交換用媒体の流路を、前記第3のガイドを構成する移動の無い固定側のガイド部材内又はこの固定側のガイド部材に密接配置した部材内を通して形成したことを特徴とする試料載置用可動ステージ。
- 請求項4において、前記テーブルが移動する平面のほぼ全域において、前記テーブルの直下に前記熱交換用媒体の流路が存在するように、前記流路を張りめぐらしたことを特徴とする試料載置用可動ステージ。
- 請求項1〜5のいずれかにおいて、前記熱交換用媒体の流路から前記試料載置テーブルに至る伝熱経路中に配置した第2の温度センサと、前記熱交換用媒体の流路を複数系統備え、前記温度調整手段は、前記第2の温度センサによる情報と、前記試料の近傍に配置した温度センサによる情報とに基いて、前記複数系統に独立して前記流路を流れる媒体の温度を制御する手段を備えたことを特徴とする試料載置用可動ステージ。
- 請求項1〜6のいずれかにおいて、電気による発熱又は吸熱手段を、前記試料の近傍に配置し、前記温度調整手段は、前記温度センサからの情報に基き、前記発熱又は吸熱手段を制御するように構成したことを特徴とする試料載置用可動ステージ。
- 請求項1〜6のいずれかにおいて、前記試料の近傍に配置した電気発熱手段と、この電気発熱手段の不動作中に、前記熱交換用の媒体を用いて前記試料載置部を所望の温度よりも低くなるように制御する前記温度調整部と、前記試料載置部が所望の温度に近づくように、前記温度センサからの情報に基き前記電気発熱手段を制御する温度制御装置を備えたことを特徴とする試料載置用可動ステージ。
- 荷電粒子線、X線、及び縮小X線(EUV)を照射して回路パターンを試料に形成する回路パターンの製造装置において、請求項1〜8のいずれかの試料載置用可動ステージを備えたことを特徴とする回路パターンの製造装置。
- 回路パターンを備えた試料に荷電粒子線を照射して前記回路パターンを検査する回路パターンの検査装置において、請求項1〜8のいずれかの試料載置用可動ステージを備えたことを特徴とする回路パターンの検査装置。
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