JP3919387B2 - 露光装置 - Google Patents

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  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)
  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は露光装置ならびにこれを用いたデバイス製造方法に関し、特に半導体製造装置である露光装置を用いて、マスクやレチクル等の原板を半導体ウエハ等の基板に精度よく露光するものに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年ICやLSI等の半導体集積回路の微細化、高集積化が図られている。特に位置合せにおいては、原板と基板とを数十ナノメータのオーダで重ね合わせる技術が要求されている。
【0003】
このような半導体製造に用いられる露光装置として、ステッパやスキャナと呼ばれる装置が知られている。これらの装置は、基板(例えば半導体ウエハ)をステップ移動させながら、原板(例えばレチクル)上に形成されているパターンを基板の複数箇所に順次転写していくものである。この転写を一括で行なう装置がステッパまたはステップアンドリピート装置であり、ステージをスキャンさせながら転写する装置がスキャナまたはステップアンドスキャン装置と呼ばれる。両者の相違は露光時の形態であり、ステップを繰り返して転写を行なうという基本的な動作(ステップアンドリピート)については、両者とも同じ振る舞いをする。
【0004】
昨今、半導体集積回路等のパターンはますます高密度化および微細化されており、一層のアライメント精度の向上が求められている。露光光の透過率が低い原板(レチクル)を用いた際、繰り返し行なわれる露光作業により、露光用の光の一部がレチクルに吸収され、レチクルが熱変形し、これによって結像特性の変化が生じるという問題がある。すなわち、クロム等でレチクルに形成されたパターン部分に照射される露光光の一部が当該パターン部分に吸収され、レチクル自体が熱膨張してしまう。さらに、レチクルの熱蓄積によりレチクルの温度が上昇し、レチクルの輻射熱を起因としたレチクル周辺部の熱変形によってもアライメント精度が低下する。このアライメント精度の低下は、従来の露光装置では許容範囲内の量であったが、昨今の露光装置では無視できない量になってきている。
【0005】
前記問題を解決する方法の1つを、特開平4−192317号公報が開示している。この発明を簡単に説明すると、まず、照明光の吸収によるレチクルの熱変形量を求める。レチクルの熱変形量の求める方法としては、レチクルに使用しているクロム等の遮光部材の種類や熱吸収率およびパターンの分布等に基づいて数値計算によってレチクル内の代表的な数点の熱変形量を求める方法がある。またレチクルの計測用マーク位置を直接計測することによりレチクルの熱変形量を求める方法もある。次に、前記の結果より光学計算あるいは実例に基づく定式化によって投影光学系による結像状態の変化を予測する。この結果により、レンズ駆動等の結像状態の補正手段を用いて結像状態を一定にするか、または結像状態の変動による影響を最小に抑えるための補正を行なう。この公報の発明により、レチクルの熱変形による結像特性の変動分を、結像特性を補正する手段で補正することによって、結像特性の変動をキャンセルすることができ、常に良好な結像状態を維持することが可能になっている。
【0006】
前記問題を解決する別の方法として、特開平9−102450号公報に開示されている方法がある。この発明によると、レチクル温度調節機構はレチクルに一定の温度の気体(空気)を吹き付けてレチクルの温度を一定に維持する機構となっている。前記レチクルを載置するステージの周囲には箱状のハウジングが設けられ、前記空気は前記ハウジング内を流れるように構成されている。
【0007】
前記問題を解決するさらに別の方法として、特開平10−163103号公報に開示されている方法がある。この発明によると、空洞部が形成されたマスクをマスクホルダで保持し、空洞部に温度調整された流体を供給する。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特開平4−192317号公報のようにレチクルの熱吸収率と露光光量から熱膨張量を計算によって求め、補正することもできるが、これによれば、あくまでも計算による補正であるため、実際の膨張量との間に多くの誤差が発生する。例えば、レチクルに吸収された熱は、放射と対流によって空気中に拡散していくが、この現象をきちんと数式で記述することは大変難しい問題である。そして、レチクルに吸収される熱と放出される熱を正確に見積もらなければレチクルの膨張量を計算することができない。また、レチクルの非透過パターンは左右対称でなく、レチクル毎にパターン配置が異なるため、一部のエリアの温度が上昇するなど、レチクル面内で不均一な温度分布となる。さらに周辺の構造体への伝熱等により温度分布が時間とともに変化するため、一個の温度センサならびに一組の加熱手段および冷却手段では正確な温度制御ができないという問題がある。
【0009】
また、特開平9−102450号公報や、特開平10−163103号公報の方法のように流体を使用した温調方法では、レチクル面の雰囲気に悪影響を及ぼす懸念がある。さらに構造も大きくなるため、構成が難しい。また、流体の流動による振動による影響も懸念される。
【0010】
将来、ますます露光エネルギーが大きくなることが予想される。そのようにレチクルの熱変形がさらに大きくなった場合、熱変形により発生した応力がレチクルを吸着している吸着力を超えてしまい、レチクルが吸着面より滑る可能性がある。
【0011】
本発明の目的は、このような従来技術の問題点に鑑み、露光装置において、露光光に起因して発生する熱により生じる、アライメント精度の低下、結像性能の劣化等の悪影響を、簡便な構成により防止することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
この目的を達成するため、本発明の第1の露光装置は、レチクルまたはレチクル保持部の少なくとも一部に接触して配置され、面内方向に600W/m・K以上の熱伝導率をもつ薄板またはシートからなる物体と、前記物体を介して伝熱された熱を排熱するための排熱部とを備え、
前記物体の厚み方向における熱伝導率は、前記面内方向における熱伝導率よりも小さいことを特徴とする。
【0013】
さらに、本発明の第2の露光装置は、レチクルのパターンを保護するためのペリクルの少なくとも一部に接触して配置され、面内方向に600W/m・K以上の熱伝導率をもつ薄板またはシートからなる物体と、前記物体を介して伝熱された熱を排熱するための排熱部とを備え、
前記物体の厚み方向における熱伝導率は、前記面内方向における熱伝導率よりも小さいことを特徴とする。
【0014】
さらに、本発明の第3の露光装置は、レチクルを移動させるレチクルステージの少なくとも一部に接触して配置され、面内方向に600W/m・K以上の熱伝導率をもつ薄板またはシートからなる物体と、前記物体を介して伝熱された熱を排熱するための排熱部とを備え、
前記物体の厚み方向における熱伝導率は、前記面内方向における熱伝導率よりも小さいことを特徴とする。
【0015】
さらに、本発明の第4の露光装置は、レチクルの位置決めするためのレチクル基準マークが形成される基板、該基板が保持される基板保持部、該基板保持部が固定される面の少なくとも一部に接触して配置され、面内方向に600W/m・K以上の熱伝導率をもつ薄板またはシートからなる物体と、前記物体を介して伝熱された熱を排熱するための排熱部とを備え、
前記物体の厚み方向における熱伝導率は、前記面内方向における熱伝導率よりも小さいことを特徴とする。
【0016】
さらに、本発明の第5の露光装置は、レチクルをレチクル保持部に吸着するための吸着部が面内方向に600W/m・K以上の熱伝導率をもつ薄板またはシートからなる物体で形成され、前記物体を介して伝熱された熱を排熱するための排熱部とを備え、
前記物体の厚み方向における熱伝導率は、前記面内方向における熱伝導率よりも小さいことを特徴とする。
【0031】
【実施例】
[第1の実施例]
以下、図面に基づき本発明の実施例について説明する。図1は本発明の第1の実施例に係るステップアンドリピート露光装置の概略図である。同図において、1は露光ビーム光軸あるいは露光光光軸と垂直なXY平面内をXおよびY方向に移動可能なウエハステージ、2はウエハステージ1上に保持された被露光基板であるウエハ、4は原版であるレチクル、3はレチクル4のパターンをウエハ2上に投影する投影光学系、7はレチクル4を保持する基板保持部、8はレチクル基準マーク、9はレチクル4上に設けられたレチクルマーク、10はレチクル4の位置合せに用いる計測用光学系、11は基板保持部7を2次元移動させるレチクルステージである。レチクル4には回路パターンを異物の付着などから保護する目的で、図3に示すように、ペリクル枠5を介して光透過性の薄いペリクル膜6が張られている場合もある。12はレチクル4等に接触した高熱伝導率を有する物体、14は物体12を経て伝導してくる熱を排熱する排熱部、13は物体12を伝導する熱が他の構造体に伝導するのを防止する断熱材である。この露光装置は、これらの物体12、排熱部14および断熱材13を備える点において、図2の従来例と異なる。
【0032】
この構成において、露光は次のような手順で行なう。まず、レチクル4を、不図示のレチクル送込みハンドにより基板保持部7に送り込み、基板保持部7によりレチクル固定用真空パットを介して吸着保持する。次に、計測用光学系10およびレチクルステージ11を用い、レチクル基準マーク8とレチクル4上のレチクルマーク9間のずれが所定範囲内になるようにレチクル4を位置決めする。次にウエハ搬送系によりウエハ2をウエハステージ1上に搬送して吸着させる。次にウエハステージ1によりウエハ2上の複数箇所が順次露光されるようにステップアンドリピート露光動作を繰り返しながら露光を行なう。そして、ウエハ全体の露光処理が終了すると、ウエハ2を不図示のウエハ搬送系により搬出する。
【0033】
図3はレチクル4部分の上面概略図である。図1および3に示すように、高熱伝導率を有する物体12は、レチクル4、ペリクル6(以下の記述において、ぺリクルの記述にはペリクル膜とぺリクル枠の記載を含むものとする。)および基板保持部7よりも高熱伝導率の薄板あるいはシート等によって構成されており、レチクル4、ペリクル6または基板保持部10の少なくとも1部の表面に敷設されあるいは接触するように設けられている。特に、高熱伝導率を有する物体12でレチクル4の吸着部を構成すると、本発明の効果が顕著に現れる。なお、レチクル4の吸着部とは、真空吸着パット、レチクルクランプ等のことである。また高熱伝導率を有する物体12をレチクル4の吸着部に接触させることによっても大きな効果が期待できる。
【0034】
高熱伝導率を有する物体12の材料としては、熱伝導率200〜1000Kcal/m・hr℃のグラファイトシートが好適であり、例えば特開平09−156913号公報に開示されたグラファイトシートを用いることができる。この材料は、炭素の結晶体から成り、結晶性を示すモザイクスプレッドは0.5〜20であり、柔軟で他との密着性がよい。また、厚み方向と面方向とで熱伝導率が異なり、面方向の方が2ケタだけ厚み方向より熱伝導率が高い。具体的には面方向の熱伝導率が600〜800W/m・k、厚み方向の熱伝導率が5W/m・kである。その結果、面方向に熱を効率よく逃がすことができる。面方向への熱伝導率が特に高いので、楔形部や円管部、その他様々な形状の表面に敷設しても十分熱伝導させることができる。また熱拡散率(拡散速度)が高く、具体的には765mm2/s程度である。他の材料と比較すると、熱伝導率で銅の2倍、アルミニウムの3倍であり、熱拡散率は銅やアルミニウムの7倍以上である。また比重は0.3〜2.6である。なお、高熱伝導率を有する材料12としては、熱伝導性シリコーンシートという選択も考慮できる。断熱材13は、高熱伝導率の物体12とレチクルステージ11等の構造体との間に構成し、高熱伝導率有する物体12は排熱部14まで延長させている。
【0035】
以上のような構成により、レチクル4等の熱を、高熱伝導率を有する物体12と断熱材13を介することにより排熱部14まで、レチクルステージ11等の他の構造体に伝熱させずに伝熱させることができる。したがって、レチクル4等の熱変形を防止することができる。
【0036】
また、物体12は、基板保持部7の局所的な熱勾配を高効率で吸収し、かつ熱伝導性によって速やかに自身の全域に効率よくかつ均一に熱を伝達するため、基板保持部7の温度分布を瞬時に均一にすることが可能である。また、基板保持部7が均一な温度分布となるため、基板保持部7の熱変形により発生するレチクル4の位置ずれを容易に補正することができる。すなわち、基板保持部7の熱変形を自由にさせるのではなく、基板保持部7に対して意図的にレチクルパターンの結像状態の変化が補正しやすくなるような熱変形を与えることにより、基板保持部7の熱変形に起因するレチクルパターンの結像状態の変化を容易に補正することができる。
【0037】
また、排熱部14を温度調整部15に変更してもよい。これによれば、レチクル部全体を容易に冷却することができる。この結果、レチクル4等の熱変形を防止あるいは軽減することができる。さらに基板保持部7の局所的な熱勾配をリアルタイムでなくし、基板保持部7の温度を一定にすることができる。温度調整部15は高熱伝導率を有する物体12に比べて十分大きな体積を有している。これにより、温度調整部15は高熱伝導率を有する物体12に比べて大きな熱容量をもつことになり、温度調整部15の温度をほとんど上昇させることなくレチクル4等に発生する熱を均一に温度調整部15に伝播させることができる。温度調整部15の構造は空冷方式でもよいしあるいは水冷方式でもよい。さらに、温度調整部15にその特性を制御する制御部を併設すれば、レチクル4等の温度制御を行なうことが可能である。
【0038】
なお、高熱伝導率を有する物体12の延長経路周辺で特に熱伝播が懸念される物体には、断熱材を設置することが効果的である。
【0039】
以上の構造により、露光によるレチクル4の熱蓄積に起因するレチクル4からの輻射熱の影響を軽減することができ、レチクル4等の熱変形を防止することができる。
【0040】
[第2の実施例]
図4は、第2の実施例に係るステップアンドスキャン露光装置のレチクル近傍部分の概略を示す上面図である。同図において、17は図示しないベース上に固定された平板状のガイド、25はガイド17に沿って走査方向(Y軸方向)に往復移動自在な移動ステージであるレチクルステージ、18および19はレチクルステージ25の走行路に沿ってその両側に前記ベースと一体的に配設された一対のリニアモータ固定子、20および21はレチクルステージ25の両側面にそれぞれ一体的に設けられた一対のリニアモータ可動子である。リニアモータ固定子18および19とリニアモータ可動子20および21はそれぞれレチクルステージ25を走査方向に加速および減速する駆動手段である一対のリニアモータを構成する。レチクルステージ25は、図示しないエアスライド(静圧軸受装置)を介してガイド17により非接触で案内される。
【0041】
リニアモータ固定子18および19は、ガイド17に沿って直列に配設された複数のコイル、これを支持するヨーク、およびコイル台からなり、リニアモータ可動子20および21は、コイルとコイル台の間の間隙を移動する。リニアモータ可動子20および21は、図4に示すように、レチクルステージ25の各側縁と一体である磁石ホルダと、これらに保持された磁石からなる。図示しない電源から駆動電流が供給されてコイルが励磁されると、リニアモータ可動子20および21との間に推力が発生し、これによってレチクルステージ25が加速あるいは減速される。
【0042】
レチクルステージ25上には板状体であるレチクル4が吸着保持され、その下方では、図1の場合と同様にウエハステージ1によってウエハ2が保持されており、ウエハステージ1もレチクルステージ25と同様の駆動部を有し、同様に制御される。そして、露光手段である図示しない光源からレチクル4の一部分に照射された帯状の露光光は、図1の場合と同様に、投影光学系3によってウエハ2に結像し、その帯状領域を露光して、レチクルパターンの一部分を転写する。このとき、レチクルステージ25とウエハステージ1を同期的に走行させることによってレチクルパターン全体をウエハ2に転写する。この間、レチクルステージ25とウエハステージ1の位置をレーザ干渉計によってそれぞれ検出して駆動部にフィードバックする。
【0043】
レチクル4は、その下面(裏面)を吸着する吸着手段である3個のZクランプ22と、レチクル4のX軸方向の端縁を吸着する第2の吸着手段であるXクランプ23と、レチクル4のY軸方向(走査方向)の端縁部を吸着する第2の吸着手段である一対のYクランプ24によって、レチクルステージ25上に安定して吸着保持される。なおクランプの方式は、上記の構成にとらわれず種々の構成をとることができる。
【0044】
本実施例においても、第1の実施例と同様にレチクル4、そのペリクルまたは基板保持部(レチクルステージ25)の少なくとも一部の表面にレチクル4、ペリクル、およびレチクルステージ25よりも高熱伝導率の薄板あるいはシート等の高熱伝導率を有する物体12を敷設あるいは接触させる。
【0045】
以上の構成により、エアースライダで浮上しているレチクル4等の温度分布を均一な温度分布にすることができる。特にレチクル4の露光光による蓄積熱をレチクル4等の全体に拡散できるので、局所的な熱勾配を発生させることがない。さらにリニアモータの固定子18および19からの輻射熱も拡散させることができる。なお、高熱伝導率を有する物体12をリニアモータからの熱がレチクル4等へ伝わらないように敷設することも可能である。
【0046】
特に、高熱伝導率を有する物体12を、面方向の熱伝導率が高い特殊材で構成することにより、レチクルステージ25内部への伝熱を軽減し、レチクルステージ25表面全体に熱を拡散することができる。よって、レチクル4等の走査駆動あるいはレチクル4等の空調により、レチクル4等の効率の良い放熱が可能である。さらに、高熱伝導率を有する物体12とレチクルステージ25の間に断熱材13を設けることにより本発明の効果をより顕著に得ることができる。
【0047】
さらに本実施例では、高熱伝導率を有する物体12をベース、ガイド17ならびにリニアモータ固定子18および19の少なくとも1部の表面に敷設あるいは接触させる。さらに、高熱伝導率の物体12とその他の構造体の間に断熱材13を設け、高熱伝導率有する物体12を第1の実施例と同様に排熱部14まで延長させる。これにより、リニアモータ部の熱を、その他の構造体等に伝熱させずに排熱部まで伝熱させることができる。
【0048】
したがって、レチクルステージ25あるいはレチクル4の熱変形を防ぐことができる。またレチクルステージ25、レチクル4の熱蓄積が軽減されるため、レチクル周りの雰囲気の温度変動も抑制することができる。
【0049】
なお、第1の実施例のように排熱部14を温度調整部15に変更すれば、第1の実施例と同等の効果を得ることができる。
【0050】
また露光動作によるレチクルステージあるいはレチクルの蓄積熱がリニアモータ部に伝熱することも防止することができる。
【0051】
[第3の実施例]
図5は本発明の第3の実施例に係る露光装置(ステッパまたはスキャナ)の概略図である。同図において、61は露光ビーム光軸あるいは露光光光軸と垂直なXY平面内をXおよびY方向に移動可能なXYステージ上に固定されたウエハチャックであるウエハ吸着台、62は被露光基板であるウエハ、63は投影光学系、64Rおよび64Lは投影レンズ63の上部に固定された2個のレチクル基準マーク、66は原版であるレチクル、65Lおよび65Rはレチクル基準マーク64Rおよび64Lに対応させてレチクル66上に描画されたレチクルマーク、67Rおよび67Lは計測用光学系支持台により支持され、レチクル基準マーク64Rおよび64Lとレチクルマーク65Lおよび65Rとの相対位置を観察するための計測用アライメント光学系である。
【0052】
レチクル基準マーク64Rおよび64Lはレチクル66の近傍の、熱的に安定している部分の2カ所以上に設置されている。レチクル66上にもレチクルマーク65Lおよび65Rが配置されている。レチクル基準マーク64Rおよび64Lとレチクルマーク65Lおよび65R間のずれ量を、光学的手段67Rおよび67Lで計測し、2カ所以上のずれ量の差分からレチクル66のずれ量を計算する。レチクル基準マーク64Rおよび64L、レチクルマーク65Lおよび65Rならびに光学的手段67Rおよび67Lのそれぞれは、レチクル66の露光領域の外側に配置しておくことが可能であり、またそのような配置とすることにより、露光動作とは時間的に独立して計測することが可能である。
【0053】
露光は次のような手順で行なう。まず、不図示のレチクル送込みハンドによりレチクル66を露光装置に送り込む。次に、計測用光学系67Rおよび67Lならびにレチクルステージ駆動部78により、レチクル基準マーク64Rおよび64Lとレチクル66上のレチクルマーク65Lおよび65R間のずれが所定範囲内になるようにレチクル66を位置決めする。そしてレチクル固定用真空パットによりレチクル66を露光装置に固定する。
【0054】
具体的な位置決め方法は以下の通りである。本実施例ではレチクル基準マーク64Rおよび64Lとレチクルマーク65Lおよび65R間の相対位置ずれ量をTTR(スルー・ザ・レチクル)顕微鏡67Rおよび67Lにより検出し、その後、レチクル66を位置合せする。このとき、数個のTTR顕微鏡67Rおよび67Lを用いればレチクル66のローテーションが検出でき、アライメント精度が向上する。TTR顕微鏡67Rおよび67Lはミラー69Rおよび69Lと対物レンズ70Rおよび70Lを、セットでレチクル66と平行な平面上を駆動できる機構(不図示)を備えている。そのため、対物レンズ70Rおよび70Lとリレーレンズ75Rおよび75Lの間はアフォーカルとなっている。レチクル基準マーク64Rおよび64Lとレチクルマーク65Lおよび65Rの検出に先立ち、上記ミラー69Rおよび69Lと対物レンズ70Rおよび70Lを、レチクル66を位置合せするためのポジションに駆動しておく。
【0055】
そして、露光光源68からの光束を、ライトガイド74Rおよび74Lを通して、TTR顕微鏡67Rおよび67Lへ向けて導光し、波長選択フィルタ73Rおよび73Lにより、特定の波長、すなわちこの場合は露光光と同じ波長を選択し、TTR顕微鏡67Rおよび67L内に導光する。すなわち、波長選択フィルタ73Rおよび73Lで所定の波長幅の光束を通過させ、コンデンサレンズ72Rおよび72Lで集光し、ビームスプリッタ71Rおよび71Lで反射させる。そして、対物レンズ70Rおよび70Lとミラー69Rおよび69Lを介した光束によって、レチクルマーク65Lおよび65Rとレチクル基準マーク64Rおよび64Lとを照明する。レチクル66上のレチクルマーク65Lおよび65Rとレチクル基準マーク64Rおよび64Lは、対物レンズ70Rおよび70Lの焦点深度以下の間隔になるように設定されている。レチクルマーク65Lおよび65Rとレチクル基準マーク64Rおよび64Lからの反射光は順にミラー69Rおよび69L、対物レンズ70Rおよび70Lと元の光路を戻り、ビームスプリッタ71Rおよび71Lを通過してCCD76Rおよび76L面上に入射し、その面上に双方のマーク像を形成する。これにより、レチクルマーク65Lおよび65Rとレチクル基準マーク64Rおよび64Lの両者を対物レンズ70Rおよび70Lの観察領域に置いたとき、同時に両者を観察することができるようにしている。
【0056】
CCDカメラ76Rおよび76Lにより光電変換された画像信号は、不図示の画像処理装置に送られ、レチクルマーク65Lおよび65Rとレチクル基準マーク64Rおよび64Lとの相対ずれ量が算出される。その情報に基づき、レチクルステージ78を駆動し、レチクル66と露光装置本体の位置合せを行なう。
【0057】
また、この計測により、レチクル倍率だけでなく、レチクル基準マーク64Rおよび64Lを基準としたレチクル位置や、レチクル回転も同時に測定することができる。レチクル基準マーク64Rおよび64Lの位置をウエハステージ座標系に対して較正しておけば、ウエハ座標系に対するレチクル66の位置を任意の時刻にモニタすることができることになる。レチクル66はレチクルステージ駆動部78に真空吸着されてはいるが、ウエハステージ61の駆動による振動や温度変化の影響で、レチクル66の倍率の変化だけでなく、平行シフトや回転などの動きをしてしまう場合もある。したがって、位置および回転の値をアライメント補正量に反映すればさらに正確な位置合せが可能となる。
【0058】
次に、ウエハ搬送系によりウエハ62を吸着台61に吸着させる。そして、XYステージのステップアンドリピート動作を繰り返しながら、ウエハ上の複数箇所を順次露光する。ウエハ全体の露光処理が終了すると、ウエハを不図示のウエハ搬送系により搬出する。
【0059】
本実施例の露光装置では、レチクル基準マーク64Rおよび64Lが形成されている基板は、基板保持部83に固定されており、基板保持部83はベース77とほぼ同一平面上に固定されている。図6はレチクル基準マーク64Rおよび64L近傍の詳細図である。同図に示すように、レチクル基準マーク64Rおよび64Lが形成されている基板84、基板保持部83、ベース77の基板保持部83が固定される面の少なくとも1部の表面に高熱伝導率の薄板あるいはシート79を敷設あるいは接触させ、複数のレチクル基準マーク64Rおよび64L部をほぼ均一な温度分布になるようにしている。
【0060】
高熱伝導率を有する薄板あるいはシート79の材料としては、熱伝導率200〜1000Kcal/m・hr℃のグラファイトシートが好適であり、例えば特願平07−312019号によるグラファイトシートを用いることができる。この材料は、炭素の結晶体から成り、結晶性を示すモザイクスプレッドは0.5〜20であり、柔軟で他との密着性がよい。また、厚み方向と面方向とで熱伝導率が異なり、面方向が2ケタだけ厚み方向より熱伝導率が高い。具体的には面方向の熱伝導率が600〜800W/m・k、厚み方向の熱伝導率が5W/m・kである。その結果、面方向に効率よく熱を逃がすことができる。したがって熱拡散率(拡散速度)が高い。具体的には765mm2/s程度である。他の材料と比較すると、熱伝導率で銅の2倍、アルミニウムの3倍であり、熱拡散率は銅およびアルミニウムの7倍以上である。また比重は0.3〜2.6である。なお、高熱伝導率を有する材料による薄板あるいはシート79として熱伝導性シリコーンシートという選択も考慮することができる。
【0061】
このような材料による薄板あるいはシート79を敷設することによりレチクル基準マーク64Rおよび64L部分の局所的な熱勾配を高効率に吸収し、かつ薄板あるいはシート79はその熱伝導性によって速やかに自身の全域に効率よくかつ均一に熱を伝達するので、複数のレチクル基準マーク64Rおよび64L部分の温度分布を瞬時に均一にすることが可能である。さらに面方向への熱伝導率が特に高いので、楔形部や円管部、その他様々な形状の表面に敷設しても十分熱伝導させることができる。したがって、レチクル基準マーク64Rおよび64L部分が均一温度分布となり、レチクル基準マーク64Rおよび64L周辺部の熱変形により発生するレチクル基準マーク64Rおよび64L部分の位置ずれを容易に補正することができる。
【0062】
この方法によりレチクル基準マーク64Rおよび64L周辺部の熱分布を瞬時に全体的に均一化することによって、レチクル基準マーク64Rおよび64L周辺部の熱変形に起因する光学特性の変化を倍率補正手段のみで良好に補正することが可能である。すなわち、レチクル基準マーク64Rおよび64L周辺部の熱変形を自由にさせるのではなく、レチクル基準マーク64Rおよび64L周辺部に意図的にレチクルパターンの結像状態の変化が補正しやすい熱変形を与えることにより、レチクル基準マーク64Rおよび64L周辺部の熱変形に起因するレチクルパターンの結像状態の変化を容易に補正することができる。
【0063】
[第4の実施例]
図7は本発明の第4の実施例に係る露光装置におけるレチクル基準マーク部分の概略を示す上面図である。この装置においては、基板84および基板保持部83の少なくとも1つの表面に第3の実施例の薄板あるいはシート79と同様の高熱伝導率を有する物体89を敷設あるいは接触させ、高熱伝導率を有する物体89と、ベース77等その他の構造体の間に断熱材80を設けている。なお81はレチクルを吸着する吸着真空パットである。
【0064】
この構成によれば、左右不均一な形状をもつベース77等の構造体にレチクル66からの輻射熱が伝わらないので、ベース77等の構造体の熱変形によりレチクル基準マーク64Rおよび64Lの位置が変動することがない。また、レチクル66の蓄積熱がベース77等の構造体に伝熱するのを防止することができる。さらに、レチクル基準マーク64Rおよび64L周辺部において局所的な熱勾配をなくし、瞬時にレチクル基準マーク64Rおよび64L周辺部の熱勾配を均一にすることができる。
【0065】
[第5の実施例]
図8は本発明の第5の実施例を示す。この例では、温度調整部82まで高熱伝導率を有する物体89を延長し、レチクル基準マーク64Rおよび64L周辺部の温度調整を行なえる構造にしている。なお、高熱伝導率を有する物体89が他の構造体77に接触して熱が伝熱するのを防止するために、高熱伝導率を有する物体89の延長部表面を断熱材80で覆っている。また、延長経路周辺で特に熱伝播が懸念される物体には、断熱材を設置することが効果的である。
【0066】
この構成によれば、レチクル基準マーク64Rおよび64L周辺部に発生した熱を効率良く温度調整部82に伝熱させることができるとともに、物体89の延長部によりレチクル基準マーク64Rおよび64L周辺部全体を容易に冷却することができる。この結果、局所的な熱勾配をリアルタイムでなくし、レチクル基準マーク64Rおよび64L設置面の温度を一定にすることができる。
【0067】
なお、温度調整部82は高熱伝導率を有する物体89に比べて十分大きな体積を有している。これにより、温度調整部82は高熱伝導率を有する物体89に比べて大きな熱容量をもつことになり、温度調整部82の温度をほとんど上昇させることなくレチクル基準マーク64Rおよび64L周辺部に発生する熱を均一に温度調整部82に伝播させることができる。温度調整部82の構造は空冷方式でもよいしあるいは水冷方式でもよい。さらに、温度調整部82にその特性を制御する制御部を併設すれば、レチクル基準マーク64Rおよび64L設置面の温度制御を行なうことが可能である。
【0068】
以上の構造により、露光によるレチクル66の熱蓄積に起因するレチクル66からの輻射熱の影響を軽減して、レチクル基準マーク64Rおよび64Lの位置変動を防止することができる。
【0069】
[デバイス製造方法の実施例]
次に上記説明した投影露光装置を利用したデバイスの製造方法の実施例を説明する。図9はこの半導体デバイス(ICやLSI等の半導体チップ、あるいは液晶パネルやCCD等)製造方法のフローを示す。ステップ1(回路設計)では半導体デバイスの回路設計を行なう。ステップ2(マスク製作)では設計した回路パターンを形成したマスクを製作する。一方、ステップ3(ウエハ製造)ではシリコン等の材料を用いてウエハを製造する。ステップ4(ウエハプロセス)は前工程と呼ばれ、上記用意したマスクとウエハを用いてリソグラフィ技術によってウエハ上に実際の回路を形成する。
【0070】
次のステップ5(組立)は後工程と呼ばれ、ステップ4において作製されたウエハを用いて半導体チップ化する工程であり、アッセンブリ工程(ダイシング、ボンディング)、パッケージング工程(チップ封入)等の工程を含む。ステップ6(検査)ではステップ5で作製された半導体デバイスの動作確認テスト、耐久性テスト等の検査を行なう。こうした工程を経て半導体デバイスが完成し、これが出荷(ステップ7)される。
【0071】
図10は上記ウエハプロセス(ステップ4)の詳細なフローを示す。ステップ11(酸化)ではウエハの表面を酸化させる。ステップ12(CVD)ではウエハ表面に絶縁膜を形成する。ステップ13(電極形成)ではウエハ上に電極を蒸着によって形成する。ステップ14(イオン打込み)ではウエハにイオンを打ち込む。ステップ15(レジスト処理)ではウエハに感光剤を塗布する。ステップ16(露光)では上記説明した露光装置によってマスクの回路パターンをウエハに焼付露光する。ステップ17(現像)では露光したウエハを現像する。ステップ18(エッチング)では現像したレジスト像以外の部分を削り取る。ステップ19(レジスト剥離)ではエッチングが済んで不要となったレジストを取り除く。これらのステップを繰り返し行なうことによってウエハ上に多重に回路パターンが形成される。
【0072】
本実施形態の製造方法を用いれば、従来は製造が難しかった高集積度の半導体デバイスを製造することができる。
【0073】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、露光光に起因して発生する熱を排除、拡散もしくは均一化しまたは所定の分布とするための高い熱伝導率または熱拡散率のいずれかまたは双方を有する物体を設けたため、レチクル、レチクル保持部、レチクルステージ、レチクル基準マークが形成されている基板、この基板が固定されている基板保持部、基板保持部が固定されているベース等において露光光に起因して発生する熱を、簡便な構成により、瞬時に排除、拡散もしくは均一化しまたは所定の分布として、アライメント精度の低下、結像性能の劣化等の露光光の熱に起因する悪影響を防止することができる。
【0074】
また、レチクルやレチクル基準マーク周辺が、連続露光動作の影響によるレチクルの蓄積熱で変位を生じた場合でも、局所的な熱蓄積を生じさせないため、複雑な変位の発生を防止することができる。
【0075】
また、前記物体と、前記物体からの熱の伝導を阻止すべき部分との間に断熱材を設けるようにしたため、レチクルの蓄積熱の影響がレチクル保持部等の構造体の内部に伝わるのを防止することができる。したがって、前記物体を介してレチクル保持部等の構造体表面の放熱を行なうことによって、レチクル等の温度変動を容易に抑制することができる。
【0076】
また、レチクル保持部、レチクル基準マーク周辺部等の熱変形を自由にさせるのではなく、前記物体によりレチクル保持部、レチクル基準マーク周辺部等に意図的にレチクルパターンの結像状態の変化が補正しやすい熱変形を与えることにより、レチクル保持部、レチクル基準マーク周辺部等の熱変形に起因するレチクルパターンの結像状態の変化を容易に補正することができる。
【0077】
また、前記物体を温度調節部まで延長すれば、熱を効率良く温度調整部に伝えることができるとともに、この延長部によりレチクル、レチクル保持部、レチクルステージ、レチクル基準マーク周辺部全体等を容易に冷却することができる。この結果、局所的な熱勾配をリアルタイムでなくし、前記物体やレチクル基準マーク設置面の温度を一定にすることができ、さらに前記物体が接触している部分の温度を一定にすることができる。
【0078】
また、前記物体を介して、レチクル、レチクル基準マーク周辺部等の蓄積熱をこれらから離れたところに伝熱させ、排熱させることができる。
【0079】
また、振動の要因である流体の温調を行なわずに温度調整を行なうため、流体を使用した場合の振動による影響の問題も発生せず、構成も容易である。
【0080】
さらに、前記物体を構成する材料の特性のみで温度調節するため、露光装置のスループットを損なうことなくレチクル基準マーク周辺部等の熱変形の非線形成分を除去することができる。したがって、露光装置の焼付け性能、アライメント性能等の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施例に係るステップアンドリピート露光装置の概略図である。
【図2】 従来例に係る露光装置の概略図である。
【図3】 図1の装置におけるレチクル部の概略を示す上面図である。
【図4】 本発明の第2の実施例に係るステップアンドスキャン露光装置のレチクル近傍部分の概略を示す上面図である。
【図5】 本発明の第3の実施例に係る露光装置の概略図である。
【図6】 図5の装置におけるレチクル基準マーク近傍の詳細図である。
【図7】 本発明の第4の実施例に係る露光装置におけるレチクル基準マーク部分の概略を示す上面図である。
【図8】 本発明の第5の実施例を示す概略図である。
【図9】 本発明の露光装置を使用することができる半導体デバイスの製造方法のフローチャートである。
【図10】 図9中のウエハプロセスの詳細なフローを示すフローチャートである。
【符号の説明】
1:ウエハステージ、2,62:ウエハ、3,63:投影光学系、4,66:レチクル(原板)、5:ペリクル枠、6:ペリクル膜、7:基板保持部、8:レチクル基準マーク、9:レチクル、10:計測用光学系、11:レチクルステージ、12:高熱伝導率を有する材料、13:断熱材、14:排熱部、15:温度調整部、20,21:リニアモータ可動子、22:Zクランプ、23:Xクランプ、24:Yクランプ、25、レチクルステージ、61:ウエハ吸着台(ウエハステージ)、64R,64L:レチクル基準マーク、65L,65R:レチクルマーク、67R,67L:計測用アライメント光学系、68:露光光源、69R,69L:ミラー、70R,70L:対物レンズ、71R,71L:ビームスプリッタ、72R,72L:コンデンサレンズ、73R,73L:波長選択フィルタ、74R,74L:ライトガイド、75R,75L:リレーレンズ、76R,76L:CCD、77:ベース、78:レチクルステージ(レチクルステージ駆動部)、79:薄板あるいはシート、80:断熱材、81:吸着真空パット、82:温度調整部、83:基板保持部、84:基板、89:物体。

Claims (8)

  1. レチクルまたはレチクル保持部の少なくとも一部に接触して配置され、面内方向に600W/m・K以上の熱伝導率をもつ薄板またはシートからなる物体と、前記物体を介して伝熱された熱を排熱するための排熱部とを備え、
    前記物体の厚み方向における熱伝導率は、前記面内方向における熱伝導率よりも小さいことを特徴とする露光装置。
  2. レチクルのパターンを保護するためのペリクルの少なくとも一部に接触して配置され、面内方向に600W/m・K以上の熱伝導率をもつ薄板またはシートからなる物体と、前記物体を介して伝熱された熱を排熱するための排熱部とを備え、
    前記物体の厚み方向における熱伝導率は、前記面内方向における熱伝導率よりも小さいことを特徴とする露光装置。
  3. レチクルを移動させるレチクルステージの少なくとも一部に接触して配置され、面内方向に600W/m・K以上の熱伝導率をもつ薄板またはシートからなる物体と、前記物体を介して伝熱された熱を排熱するための排熱部とを備え、
    前記物体の厚み方向における熱伝導率は、前記面内方向における熱伝導率よりも小さいことを特徴とする露光装置。
  4. レチクルの位置決めするためのレチクル基準マークが形成される基板、該基板が保持される基板保持部、該基板保持部が固定される面の少なくとも一部に接触して配置され、面内方向に600W/m・K以上の熱伝導率をもつ薄板またはシートからなる物体と、前記物体を介して伝熱された熱を排熱するための排熱部とを備え、
    前記物体の厚み方向における熱伝導率は、前記面内方向における熱伝導率よりも小さいことを特徴とする露光装置。
  5. レチクルをレチクル保持部に吸着するための吸着部が面内方向に600W/m・K以上の熱伝導率をもつ薄板またはシートからなる物体で形成され、前記物体を介して伝熱された熱を排熱するための排熱部とを備え、
    前記物体の厚み方向における熱伝導率は、前記面内方向における熱伝導率よりも小さいことを特徴とする露光装置。
  6. 前記物体を伝導する熱が他の構造体に伝導するのを防止する断熱材を備えることを特徴とする請求項1〜5の少なくともいずれかに記載の露光装置。
  7. 前記排熱部は温調手段を備えることを特徴とする請求項1〜6の少なくともいずれかに記載の露光装置。
  8. 請求項1〜7の少なくともいずれかに記載の露光装置を用いて露光を行う工程を具備することを特徴とする露光装置。
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