JP2004295777A - 服飾品の販売促進システム - Google Patents

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Tomoko Yoshikawa
智子 吉川
Yasuharu Kawahara
康晴 川原
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Abstract

【課題】複数の商品についてのコーディネートを考慮した販売促進を行う。
【解決手段】各商品について、商品名や価格を示す商品情報データD1と、画像データD2と、コーディネート可能な他の商品との関連づけを示す商品コーディネートデータD3と、を用意し、各顧客について、過去の購入履歴データD4と、顧客自身の顔写真からなる顧客画像データD5と、住所や氏名を示す顧客情報データD6と、を用意する。選択部130により、顧客が第1次希望商品を選択したら、選択部135により、データD3,D4を参照して、コーディネート可能な他の商品を自動選択し、その中から第2次希望商品を選択させる。画像合成部140により、顔写真と商品とを合成した試着画像を顧客に提示する。第2次希望商品を掲載したチラシおよび購入申込書を、チラシ作成部150および申込書作成部155によって作成し、情報送信部160によりオンライン送信する。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は服飾品の販売促進システムに関し、特に、ネットワークを介して顧客端末からのアクセスを受け、販売対象商品となる服飾品に関する情報を提供する販売促進システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
インターネットの普及により、様々な商品がネット上の仮想店舗で販売されるようになってきており、顧客自身が実際の店舗へ足を運ぶことなしに、希望の商品の購入が可能である。ただ、このようなネット上でのショッピングには、実際の商品を手にとることができないため、商品を十分に吟味することができないという制約がある。このような制約は、特に、被服や装身具といった服飾品を購入する顧客に、購入を躊躇させる要因になる。すなわち、実際の店舗で服飾品を購入する場合であれば、希望の商品を実際に試着することにより、自分に似合う商品であるかどうかを十分に吟味することができるが、ネット上でのショッピングでは、画面上に表示される商品写真や色見本などを見て、自分に似合う商品か否かを判断しなければならない。
【0003】
このような問題に対処するために、たとえば、下記の特許文献1には、顧客自身の画像と商品となる服飾品の画像とを合成した合成画像を作成し、これを顧客に提示するシステムが開示されている。このシステムを利用すれば、顧客は、実際に被服や装身具を身につけることなしに、ディスプレイ画面上の合成画像を見ることにより、特定の商品が自分に似合うかどうかをある程度判断することができるようになる。また、下記の特許文献2および3には、このようなシステムをインターネットを利用したショッピングサイトに組み込むことにより、インターネットを介してアクセスしてきた顧客に対して、当該顧客自身の画像と商品となる服飾品の画像とを合成した合成画像を提示する方法が開示されている。この方法によれば、顧客はインターネット上でのショッピングでありながら、あたかも希望の商品を試着したような状態をディスプレイ画面上で確認することができるようになり、いわば仮想店舗において仮想試着を行った上で、商品を購入することができる。
【0004】
【特許文献1】
特開平10−293529号公報
【特許文献2】
特開2001−344481号公報
【特許文献3】
特開2001−344482号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
一般に、被服や装身具といった服飾品を身につける場合、個々の服飾品が自分に似合うかどうかを単独で判断するわけではなく、全体的なコーディネートを考慮して、調和がとれているか否かの判断が行われる。したがって、服飾品を購入する際にも、互いにコーディネート可能な商品を同時に購入するのが好ましい。
【0006】
ところが、従来のネット上のショッピングサイトでは、複数の商品間のコーディネートを考慮した服飾品の販売が行われていないため、顧客側から見れば、互いにコーディネートのとれた複数の商品を自分自身で検索して見つける必要があり、また、販売業者側から見れば、コーディネートのとれた別な商品の販売チャンスをみすみす逃している、という問題があった。
【0007】
そこで本発明は、複数の商品についてのコーディネートを考慮した販売促進が可能な服飾品の販売促進システムを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
(1) 本発明の第1の態様は、ネットワークを介して顧客端末からのアクセスを受け、販売対象商品となる服飾品に関する情報を提供する服飾品の販売促進システムにおいて、
個々の商品について、商品名や価格などの商品情報を示す商品情報データと、商品写真もしくはイラストからなる商品画像データと、コーディネート可能な他の商品との関連づけを示す商品コーディネートデータと、を格納する商品関連情報格納部と、
この商品関連情報格納部にデータを格納させ、必要に応じてこれを更新する処理を行う商品関連情報管理部と、
個々の顧客について、住所や氏名などの顧客情報を示す顧客情報データと、顧客自身の容姿を示す顧客画像データと、を格納する顧客関連情報格納部と、
この顧客関連情報格納部にデータを格納させ、必要に応じてこれを更新する処理を行う顧客関連情報管理部と、
ネットワークを介して特定の顧客からのアクセスを受け、商品関連情報格納部内に情報が用意されている複数の商品に関する情報を提示し、提示した商品群の中から当該顧客が希望する商品を第1次希望商品として選択する第1次希望商品選択部と、
商品コーディネートデータを参照することにより、第1次希望商品にコーディネート可能な他の商品をコーディネート可能商品として自動選択し、第1次希望商品およびコーディネート可能商品からなる候補商品群に関する情報を提示し、提示した候補商品群のすべてを、もしくはその中から当該顧客が希望する商品を、第2次希望商品として選択する第2次希望商品選択部と、
顧客関連情報格納部から当該顧客の顧客画像データを読出し、商品関連情報格納部から第1次希望商品もしくは第2次希望商品についての商品画像データを読出し、読出した画像データを合成することにより、当該顧客が商品を着用した状態を示す合成画像データを作成する画像合成部と、
作成した合成画像データに基づいて、当該特定の顧客が商品を着用した状態を示す合成画像を提示する合成画像提示部と、
商品関連情報格納部から第2次希望商品についての商品情報データおよび商品画像データを読出し、読出したデータを用いて、当該特定の顧客向けのチラシデータを作成するチラシ作成部と、
顧客関連情報格納部から当該特定の顧客の顧客情報データを読出し、読出した顧客情報データによって示される宛先へ、チラシデータの内容を送信するための処理を行う情報送信部と、
を設けるようにしたものである。
【0009】
(2) 本発明の第2の態様は、上述の第1の態様に係る服飾品の販売促進システムにおいて、
チラシ作成部が、画像合成部で作成された合成画像データを含むチラシデータを作成するようにしたものである。
【0010】
(3) 本発明の第3の態様は、上述の第1または第2の態様に係る服飾品の販売促進システムにおいて、
顧客関連情報格納部が、更に、顧客自身の過去の購入履歴を示す購入履歴データを格納する機能を有し、
第2次希望商品選択部が、商品コーディネートデータと購入履歴データとの双方を参照することにより、コーディネート可能商品の自動選択を行うようにしたものである。
【0011】
(4) 本発明の第4の態様は、上述の第1〜第3の態様に係る服飾品の販売促進システムにおいて、
商品関連情報格納部から、特定の顧客について選択された第2次希望商品についての商品情報データを読出し、顧客関連情報格納部から、当該特定の顧客の顧客情報データを読出し、これら読出したデータに基づいて、顧客の住所氏名と、第2次希望商品についての商品リストと、購入対象となる特定の商品に対する注文の意志表示を行うための発注欄と、を含む購入申込書を表示するための申込書データを作成する申込書作成部を更に設け、
情報送信部が、チラシデータの内容とともに、申込書データの内容を送信するための処理を行うようにしたものである。
【0012】
(5) 本発明の第5の態様は、上述の第1〜第4の態様に係る服飾品の販売促進システムにおいて、
情報送信部が、送信対象となるチラシデータもしくは申込書データを、ネットワークを介したオンラインにより顧客に対して送信するようにしたものである。
【0013】
(6) 本発明の第6の態様は、上述の第1〜第4の態様に係る服飾品の販売促進システムにおいて、
情報送信部が、送信対象となるチラシデータもしくは申込書データに基づいて、チラシ画像もしくは申込書画像を作成し、作成した画像をファクシミリを利用して顧客に対して送信するようにしたものである。
【0014】
(7) 本発明の第7の態様は、上述の第1〜第4の態様に係る服飾品の販売促進システムにおいて、
情報送信部が、送信対象となるチラシデータもしくは申込書データに基づいて、チラシもしくは申込書を物理的な媒体上に印刷するか、または、送信対象となるチラシデータもしくは申込書データをコンピュータ読取り可能な物理的な媒体上に記録することにより送信の準備を行うようにしたものである。
【0015】
(8) 本発明の第8の態様は、上述の第1〜第7の態様に係る服飾品の販売促進システムとして、コンピュータを機能させるためのコンピュータプログラムを用意し、このプログラムをコンピュータ読取り可能な記録媒体に記録して配付できるようにしたものである。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を図示する実施形態に基づいて説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る服飾品の販売促進システムの基本構成を示すブロック図である。図において、一点鎖線で囲って示す販売促進システム100が、本発明に係る服飾品の販売促進システムである。この販売促進システム100は、ネットワーク200を介して、顧客端末300に接続されることになる。ネットワーク200としては、実用上、インターネットが利用されるのが一般的であるが、もちろん、特定の顧客に対してのみサービスを提供するような専用のネットワークを用いてもかまわない。ここでは、説明の便宜上、ネットワーク200としてインターネットを用いた例を以下に述べることにする。
【0017】
顧客端末300は、一般の顧客が、インターネットを介して販売促進システム100にアクセスするために用いる装置である。ここでは、図示の便宜上、1台の顧客端末300だけがネットワーク200に接続された状態が示されているが、実際には、多数の顧客がそれぞれ別個の顧客端末300を用いて、販売促進システム100にアクセスを行うことができる。
【0018】
ここに示す実施形態では、販売促進システム100はWebサーバの機能を有しており、顧客端末300に対してWebページの形式で情報の提供を行うことができ、また、このWebページ上で顧客が入力した情報を取り込むことができる。したがって、顧客端末300としては、一般的なWebブラウザ機能を有する装置であれば、どのような装置を用いてもかまわない。通常は、パソコン、PDA装置、携帯電話などを顧客端末300として利用すれば十分である。
【0019】
この販売促進システム100は、ネットワーク200を介して顧客端末300からのアクセスを受け、販売対象商品となる服飾品に関する情報を提供する機能を有し、図示のとおり、商品関連情報管理部110、商品関連情報格納部115、顧客関連情報管理部120、顧客関連情報格納部125、第1次希望商品選択部130、画像合成部140、合成画像提示部145、チラシ作成部150、申込書作成部155、情報送信部160によって構成されている。もっとも、これらの各構成要素は、販売促進システム100を個々の機能ブロックの集合として捉えたときの構成要素であり、実際のハードウエア構成に対応するものではない。実用上は、この販売促進システム100は、Webサーバやデータベースサーバなどの複数台のサーバ装置に、上記各構成要素の機能に対応する処理を実行する専用のソフトウエアプログラムを組み込むことにより実現されるシステムになる。もちろん、このようなプログラムは、コンピュータ読取り可能な記録媒体に記録して配付することが可能である。
【0020】
図示のとおり、商品関連情報格納部115には、商品情報データD1、商品画像データD2、商品コーディネートデータD3、という3種類のデータが格納される。これらのデータは、販売対象商品となる個々の服飾品に関するデータである。より具体的には、商品情報データD1は、個々の商品についての商品名や価格などの商品情報(商品コード、サイズ、色、材質、仕様など、文字で表現される情報を含んでいる)を示すデータであり、商品画像データD2は、個々の商品についての商品写真もしくはイラストからなる画像データであり、商品コーディネートデータD3は、個々の商品についてコーディネート可能な他の商品との関連づけを示すデータである。
【0021】
ここで、商品コーディネートデータD3について、もう少し具体的な例を挙げて説明しておく。前述したように、被服や装身具といった商品では、複数の商品間のコーディネートを考慮した販売が非常に重要である。そこで、商品コーディネートデータD3により、予め、個々の商品について、当該商品とコーディネート可能な他の商品との関連づけを定義しておき、顧客によって1つの商品が選択された場合、当該選択商品についてコーディネート可能な他の商品を自動的に選択できるようにしておくのである。たとえば、商品Aについての商品コーディネートデータD3として、商品A→商品B,C,D,E,Fというような情報を予め用意しておき、商品Aについては、商品B,C,D,E,Fがコーディネート可能であること(別言すれば、商品Aを身につける際に、商品B,C,D,E,Fのいずれかを一緒に身につけると、全体的に調和のとれたファッションが醸成されること)を決めておけば、顧客によって商品Aが選択された場合、上記商品コーディネートデータD3に基づいて、商品B,C,D,E,Fを、コーディネート可能な商品として自動選択することができる。
【0022】
商品コーディネートデータD3のデータ形式は、どのような形態であってもかまわないが、最も単純な形態は、互いにコーディネート可能な複数の商品をグループ化する形態である。たとえば、図2は、商品コーディネートデータD3の一形態を示す図である。ここでは、6つの異なる商品が同一の商品グループG001に所属することが示されている。各商品画像の下に示されているS0011等のコードは、当該商品に付された商品コードである。この例では、グループG001に所属する6つの商品は、いずれも互いにコーディネート可能であることが示されており、この6つの商品のうちのいずれか1つが選択された場合、当該選択商品に対して、残りの5つの商品がコーディネート可能商品として自動選択されることになる。
【0023】
なお、この図2では、説明の便宜上、各商品の商品画像を描いているが、実際の商品コーディネートデータD3には、各商品の商品画像データを含ませる必要はない(図2に示した各商品の商品画像データは、実際には、商品画像データD2として別途格納されている)。したがって、この例のように、互いにコーディネート可能な商品群をグループとして示す形態をとるのであれば、商品コーディネートデータD3として用意すべき実際のデータは、たとえば、「G001:S0011,S0021,S0301,S0513,S0603,S0886」のように、各商品の商品コードが同一グループG001に所属することを示すデータで十分である。
【0024】
この図2に示す商品コーディネートデータD3は、結局、複数の商品A,B,C,D,E,Fが同一グループに所属することを示す情報であり、この中の任意の1つの商品が選択されると、他の5つの商品が、当該選択商品についてコーディネート可能な商品として特定される。もっとも、商品コーディネートデータD3の形態としては、必ずしもこのような商品グループを定義する形態をとる必要はない。たとえば、商品Aについては、A→B,C,D,E,Fというデータを定義し、商品Bについては、B→C,D,X,Yというデータを定義し、個々の商品ごとにそれぞれコーディネート可能な商品を別個独立して定義する形態をとってもかまわない。上例の場合、商品Aが選択された場合には、商品Bはコーディネート可能な商品になるが、逆に、商品Bが選択された場合には、商品Aはコーディネート可能な商品にはならない。
【0025】
なお、どの商品に対してどの商品がコーディネート可能であるかを、コンピュータによって自動的に認識することは非常に困難であるので、実用上、商品コーディネートデータD3の作成は、ファッションの知識を十分に有するデザイナーなどの専門家の手に委ねることになる。デザイナーは、商品情報データD1や商品画像データD2を参照しながら、商品コーディネートデータD3を作成する作業を行うことになる。
【0026】
商品関連情報管理部110は、商品関連情報格納部115にデータを格納させる処理を行うとともに、必要に応じてこれを更新する処理を行う構成要素である。たとえば、商品情報データD1や商品画像データD2が、CD−Rなどの記録媒体として与えられた場合、商品関連情報管理部110によって、この記録媒体からデータを読出し、これを商品関連情報格納部115に記録する処理が実行される。もちろん、商品関連情報管理部110は、ネットワーク200を介して送信されてきたデータを、商品関連情報格納部115に格納することも可能である。また、必要に応じて、オペレータに対して、商品関連情報格納部115内に格納されているデータの内容を提示し、オペレータの指示に基づいて、これらに修正を加える機能も有している。
【0027】
一般に、服飾品の流行は、シーズンごとに変わるため、実用上は、この販売促進システム100の管理者は、商品関連情報管理部110を操作して、常に商品関連情報格納部115内の商品情報データD1や商品画像データD2を更新する必要がある。当然、これらの更新作業に伴い、商品コーディネートデータD3の更新作業も必要になる。また、商品自体に変わりはなくても、商品コーディネートデータD3を更新する必要になることもある。デザイナーは、そのシーズンごとの流行の兆しや、個々の商品ごとの売上状況を考慮しながら、適宜、商品コーディネートデータD3に対する更新作業を行うようにするのが好ましい。
【0028】
一方、顧客関連情報格納部125には、購入履歴データD4、顧客画像データD5、顧客情報データD6、という3種類のデータが格納される。これらのデータは、この販売促進システム100によるサービスを受ける個々の顧客に関するデータである。より具体的には、購入履歴データD4は、個々の顧客についての過去の購入履歴を示すデータであり、顧客画像データD5は、個々の顧客自身の容姿(顔写真や全身写真)を示す画像データであり、顧客情報データD6は、個々の顧客についての住所や氏名などの顧客情報(必要に応じて、その他、顧客ID、年齢、性別、職業、趣味などの情報を含ませてよい)を示すデータである。
【0029】
顧客関連情報管理部120は、顧客関連情報格納部125にデータを格納させる処理を行うとともに、必要に応じてこれを更新する処理を行う構成要素である。もっとも、顧客関連情報格納部125に格納されるデータのうち、顧客画像データD5および顧客情報データD6は、顧客自身からデータを取得する必要があるので、実用上は、ネットワーク200を介して顧客端末300と接続した状態で、顧客端末300から必要なデータをアップロードし、これを格納する、という手法をとるのが好ましい。たとえば、顧客が、この販売促進システム100をはじめて利用するときには、顧客関連情報管理部120によって提供される顧客登録用のWebページ上で、必要事項の登録を行ってもらうようにすればよい。住所や氏名など、顧客情報データD6として格納すべき情報は、この顧客登録用のWebページ上の所定欄に、顧客自身により入力を行わせるようにすれば、これを顧客関連情報格納部125内に自動的に登録することができる。また、住所などに変更が生じた場合には、このWebページ上の所定欄に変更内容を入力させればよい。
【0030】
一方、顧客画像データD5として格納すべき画像データは、顧客がデジタルカメラなどで撮影した自分自身の顔写真や全身写真の画像データを、上記Webページを利用して送信してもらい、これを顧客関連情報格納部125に格納するようにすればよい。ただ、実用上は、後述する画像合成処理での便宜を考慮すると、顧客から送信されてきた画像データをそのまま顧客画像データD5として格納するのは好ましくない。そこで、実際には、専門のオペレータにより、トリミング処理や変倍処理などを施し、画像合成処理に適した形に加工した後、顧客関連情報格納部125に格納するようにするのが好ましい。
【0031】
また、購入履歴データD4は、個々の顧客が、過去にどのような商品を購入したかを示すデータであり、やはり顧客本人の了解を得て収集すべきデータであるが、必ずしも顧客自身によって入力してもらう必要はない。たとえば、顧客が、特定の商品を購入し、この購入に関する事務処理が、図示されていない何らかの販売処理システムによって実行されるのであれば、顧客関連情報管理部120は、当該販売処理システムから、ネットワーク200を介して、この顧客についての購入履歴データD4を収集することができる。本願明細書では、図1に示す販売促進システム100の構成および動作についての説明しか行っていないが、実用上、この販売促進システム100は、別の販売処理システムと連携して用いられるのが一般的であるから、実際には、購入履歴データD4は、オンラインにより自動収集され、顧客関連情報格納部125内に蓄積されてゆくことになる。
【0032】
続いて、第1次希望商品選択部130および第2次希望商品選択部135の機能について説明する。本明細書において、「第1次希望商品」とは、商品関連情報格納部115内に用意されている商品の中から、顧客が第一義的に選択した商品を意味しており、要するに顧客が最初に興味を示した商品ということができる。この「第1次希望商品」は、必ずしも1つである必要はなく、複数であってもかまわないが、ここでは説明の便宜上、1つの商品が「第1次希望商品」として選択された場合の例を以下に述べることにする。一方、「第2次希望商品」とは、「第1次希望商品」から派生的に選択された商品であり、「第1次希望商品」に対してコーディネート可能とされた候補商品群の中から、顧客の意志によって選択された商品を意味している(顧客の意志を問わず、候補商品群のすべてを「第2次希望商品」としてもよい)。なお、この実施形態の場合、「第2次希望商品」の中には、「第1次希望商品」も含まれている。
【0033】
第1次希望商品選択部130は、「第1次希望商品」を顧客に選択させるための構成要素である。すなわち、ネットワーク200を介して特定の顧客からのアクセスを受け、商品関連情報格納部115内に情報が用意されている複数の商品に関する情報を提示し、提示した商品群の中から当該特定の顧客が希望する商品を「第1次希望商品」として選択する処理を実行する。実際には、第1次希望商品選択部130は、商品関連情報格納部115内の所定のデータをWebページの形式で顧客端末300に提示するWebサーバによって実現することができる。このようなWebサーバは既に公知のものであり、ここでは詳しい説明は省略する。
【0034】
もちろん、顧客は、最初から第1次希望商品選択部130によって提供されるWebページをアクセスする必要はなく、販売促進システム100とは全く別のWebサーバによって提供されたWebページ上の商品広告からのリンクにより、第1次希望商品選択部130によって提供されるWebページへとアクセスすることも可能である。
【0035】
さて、第1次希望商品選択部130によって、所定の商品が、「第1次希望商品」として選択されると、当該選択を示す情報が、第1次希望商品選択部130から第2次希望商品選択部135へと伝達される(たとえば、「第1次希望商品」の商品コードを伝達すればよい)。第2次希望商品選択部135は、この伝達を受けた後、次のような処理を実行する。まず、商品関連情報格納部115内に格納されている商品コーディネートデータD3を参照することにより、「第1次希望商品」にコーディネート可能な他の商品をコーディネート可能商品として自動選択する。そして、「第1次希望商品」および自動選択されたコーディネート可能商品を「候補商品群」として、この「候補商品群」に関する情報を顧客端末300に提示する。具体的には、商品関連情報格納部115から、「候補商品群」に所属する各商品についての商品情報データD1および商品画像データD2を読出し、これをWebページの形式で顧客端末300に提示するようにすればよい。続いて、この提示した「候補商品群」の中から、顧客が希望する商品を「第2次希望商品」として選択する処理を行う。具体的には、Webページ上に表示されている「候補商品群」の中から、希望する商品をマウスクリックなどで指定する入力操作を行わせるようにすればよい。なお、「候補商品群」の商品点数が比較的少ない場合は、このような顧客による選択を行わせることなしに、「候補商品群」のすべてを「第2次希望商品」とするようにしてもかまわない。
【0036】
なお、ここに示す実施形態では、コーディネート可能商品を「候補商品群」として自動選択する処理を行う際に、商品コーディネートデータD3のみを参照するのではなく、購入履歴データD4をも参照するようにしている。たとえば、商品コーディネートデータD3に基づいて、コーディネート可能商品とされる商品であっても、購入履歴データD4により、これまで一度も購入した履歴のない(もしくは、極めて購入頻度の低い)ジャンルの商品については、「候補商品群」として自動選択しないような処理を行うことができる。あるいは逆に、商品コーディネートデータD3によっては、コーディネート可能商品にはならない商品であっても、購入履歴データD4により、極めて購入頻度の高いジャンルの商品については、「候補商品群」として付加するような処理を行うことも可能である。
【0037】
また、購入履歴として、過去に購入した商品の価格、色、材質などの情報も併せて収集しておくようにすれば、この購入履歴における価格、色、材質などを考慮して、特定の価格帯、特定の色、特定の材質をもった商品を「候補商品群」として自動選択するか否かを判断させることも可能である。要するに、個々の顧客の購入履歴に基づいて、当該顧客の嗜好性を認識し、嗜好に合致した商品のみを「候補商品群」に含ませるような処理が可能になる。このように、第2次希望商品選択部135に、商品コーディネートデータD3と購入履歴データD4との双方を参照することにより、コーディネート可能商品の自動選択を行う機能をもたせておくと、個々の顧客の嗜好に合致した基準により「候補商品群」を決定することが可能になる。
【0038】
次に、画像合成部140および合成画像提示部145の機能について説明する。まず、画像合成部140は、顧客関連情報格納部125から、現在、顧客端末300によってアクセスしている特定の顧客の顧客画像データD5を読出し、商品関連情報格納部115から「第1次希望商品」もしくは「第2次希望商品」についての商品画像データD2を読出し、読出した画像データを合成することにより、当該特定の顧客が商品を着用した状態を示す合成画像データD7を作成する機能を有している。また、合成画像提示部145は、こうして作成された合成画像データD7に基づいて、当該特定の顧客が商品を着用した状態を示す合成画像を、顧客端末300のディスプレイ画面上に提示する機能を有している。
【0039】
図3は、具体的な合成画像データD7の内容を説明するための図であり、合成画像データD7に基づいてディスプレイ画面上に提示された合成画像の一例が示されている。この例では、図2に示す6つの商品が「第2次希望商品」として選択され、この「第2次希望商品」のすべてを着用した状態を示す合成画像が示されている。人物の顔写真もしくは全身写真の画像は、顧客画像データD5から読み出されたものであり、着用している個々の服飾品の画像は、商品画像データD2から読み出されたものである。
【0040】
このような合成画像の作成処理や提示処理は、前掲の特許文献1〜3にも開示されている公知技術であるため、ここでは詳しい説明は省略するが、技術的には、予め所定のテンプレートを用意しておき、このテンプレートに、顧客画像データD5によって示される顧客の顔写真や全身写真を割り付けるとともに、商品画像データD2によって示される所定の商品画像を割り付ける処理を行えばよい。個々の商品画像の割付倍率や割付位置に関しては、予め、個々の商品画像ごとに、縮小率やテンプレート上の座標値などを設定しておくようにすればよい。
【0041】
なお、この実施形態では、「第1次希望商品」のみを着用した合成画像を提示させることも可能であるし、「第2次希望商品」のすべてもしくは一部を着用した合成画像を提示させることも可能である。顧客は、希望する所望の商品を試着した状態を、ディスプレイ画面上で確認することができる。
【0042】
チラシ作成部150は、商品関連情報格納部115から「第2次希望商品」についての商品情報データD1および商品画像データD2を読出し、読出したデータを用いて、当該特定の顧客向けのチラシデータD8を作成する機能を有する構成要素である。この実施形態では、チラシ作成部150は、チラシデータD8内に、画像合成部140で作成された合成画像データD7を盛り込む機能も有しており、作成されるチラシには、顧客の試着状態を示す合成画像が表示されることになる。なお、本明細書では、このように商品に関する情報や画像を掲載した販促用資料を「チラシ」と呼んでいるが、いわゆる「カタログ」も同義であり、本願にいう「チラシ」という文言は、いわゆる「カタログ」も含んだ概念である。
【0043】
図4は、具体的なチラシデータD8の内容を説明するための図であり、チラシデータD8に基づいてディスプレイ画面上に提示されたチラシの一例が示されている。この例では、図2に示す6つの商品が「第2次希望商品」として選択され、この「第2次希望商品」のそれぞれについての商品画像および商品情報が割り付けられている。また、右下欄には、画像合成部140によって作成された合成画像(図3に示す画像)も盛り込まれている。ここで、各商品情報は、商品情報データD1から読み出されたものであり、各商品画像は、商品画像データD2から読み出されたものであり、右下欄の合成画像は、合成画像データD7から読み出されたものである。
【0044】
一方、申込書作成部155は、商品関連情報格納部115から特定の顧客が選択した「第2次希望商品」についての商品情報データを読出し、顧客関連情報格納部125から当該特定の顧客の顧客情報データD6を読出し、これら読出したデータに基づいて、顧客の住所氏名と、「第2次希望商品」についての商品リストと、購入対象となる特定の商品に対する注文の意志表示を行うための発注欄と、を含む購入申込書を表示するための申込書データD9を作成する機能を有する構成要素である。
【0045】
図5は、具体的な申込書データD9の内容を説明するための図であり、申込書データD9に基づいてディスプレイ画面上に提示された申込書の一例が示されている。この例では、図2に示す6つの商品が「第2次希望商品」として選択され、この「第2次希望商品」についての商品リスト(この例では、商品コードと商品名)と、注文の意志表示を行うための発注欄(この例では、数量欄)と、顧客の住所氏名(この例では、「○○花子」なる顧客名とその住所)とが、この申込書に掲載されている。ここで、各商品情報は、商品情報データD1から読み出されたものであり、顧客の住所氏名は、顧客情報データD6から読み出されたものである。
【0046】
最後の構成要素である情報送信部160は、顧客関連情報格納部125から特定の顧客の顧客情報データD6を読出し、読出した顧客情報データD6によって示される宛先へ、チラシデータD8の内容および申込書データD9の内容を送信するための処理を行う機能を有する構成要素である。ここに示す実施形態では、チラシ作成部150は、PDF形式のデータとしてチラシデータD8を作成する機能を有し、申込書作成部155は、同じくPDF形式のデータとして申込書データD9を作成する機能を有する。したがって、情報送信部160は、このPDF形式のファイルとして用意されたチラシデータD8および申込書データD9を、ネットワーク200を介したオンラインにより、顧客端末300に対して送信する処理を行う。
【0047】
顧客端末300を操作する顧客は、こうして送信されてきたPDF形式のファイルを、ディスプレイ装置の画面内に表示することができ、また、必要に応じて、顧客端末300に接続されたプリンタを利用して、紙面上にプリントアウトすることもできる。別言すれば、顧客は、顧客端末300のディスプレイ画面上に、図4に示すようなチラシを表示させたり、図5に示すような申込書を表示させたりすることができ、これをプリントアウトすることにより、紙媒体によるチラシおよび申込書を入手することができる。
【0048】
なお、顧客によっては、このようなPDF形式のデータファイルとして、チラシおよび申込書を送信すると都合が悪い場合もある。たとえば、プリンタを所有していない顧客や、携帯電話などを顧客端末300として利用してアクセスしてきた顧客の場合、チラシや申込書を紙面上にプリントアウトする環境が整備されていないので、データファイルとしての送信だけでは不十分に感じることもあろう。
【0049】
このような場合に対処するには、たとえば、情報送信部160に、送信対象となるチラシデータD8および申込書データD9に基づいて、チラシ画像もしくは申込書画像を作成し、作成した画像をファクシミリを利用して顧客に対して送信する機能をもたせておけばよい。予め、顧客情報データD6として、個々の顧客のファクシミリ番号を登録しておくようにすれば、ファクシミリによる送信を自動的に行うことができる。顧客は、図4に示すようなチラシと図5に示すような申込書を、ファクシミリからの出力として入手することができるようになる。
【0050】
あるいは、情報送信部160にプリンタなどを組み込んでおけば、、チラシデータD8および申込書データD9に基づいて、チラシもしくは申込書を物理的な媒体上に印刷することも可能である。顧客情報データD6内の住所や氏名に関するデータを利用して、封筒に宛先を印刷することも可能である。そこで、物理的な媒体上に印刷されたチラシおよび申込書を封筒に折り込み、郵送などの手段で、顧客に配達することもできる。この場合、顧客の元には、いわゆるダイレクトメールとして、図4に示すようなチラシと図5に示すような申込書が届くことになる。
【0051】
また、別な変形例としては、送信対象となるチラシデータD8および申込書データD9を、情報送信部160によって、CD−Rなどのコンピュータ読取り可能な物理的な媒体上に記録するようにし、これを郵送などの手段で顧客に配達するようにしてもよい。この場合、顧客は、プリンタを用いなければ、紙媒体としてのチラシおよび申込書を入手できないことに変わりはないが、必要な情報がCD−Rなどの媒体に固定されているため、データの保管を行う上では便利である。
【0052】
以上、図1に示す販売促進システム100を構成する個々のブロックについて、その機能を説明したが、続いて、実際に顧客がこの販売促進システム100を利用する形態について、顧客自身が顧客端末300からアクセスを行う作業に着目して説明する。
【0053】
まず、顧客は、この販売促進システム100を初めて利用する際に、顧客端末300から顧客関連情報管理部120へとアクセスし、顧客情報データD6の入力を行うとともに、デジタルカメラなどで撮影した自分の写真画像をアップロードし、顧客画像データD5としての登録を行う作業を行う。以後は、ショッピングを行いたいときに随時、この販売促進システム100のサービスを利用することができる。
【0054】
すなわち、顧客は、ショッピングを行いたいときに、顧客端末300のWebブラウザを起動し、ネットワーク200(インターネット)へアクセスする。そして、第1次希望商品選択部130が提供する所定のWebページを閲覧し、商品関連情報格納部115に情報が格納されている多数の商品の中から、所望の商品を「第1次希望商品」として選択する。なお、この第1次希望商品選択部130が提供するWebページの閲覧操作は、別なWebページ(たとえば、当該商品の広告を掲載したWebページ)からのリンク操作によって行うことも可能であり、その場合には、リンクが行われた時点で、既に「第1次希望商品」の選択操作が完了していることになる。
【0055】
この段階で、顧客は、必要があれば、この「第1次希望商品」についての試着画像を閲覧することが可能である。顧客がこのような試着画像の閲覧を要求した場合には、既に述べたとおり、画像合成部140によって、試着状態を示す合成画像が作成され、合成画像提示部145によって、顧客端末300のWebブラウザの画面上に提示されることになる。
【0056】
顧客が、「第1次希望商品」の選択を行うと、第2次希望商品選択部135によって、この「第1次希望商品」に対してコーディネート可能ないくつかの商品が「候補商品群」として自動選択されて提示される。たとえば、図2に示す「商品コードS0011」なる商品が「第1次希望商品」として選択されたとすると、商品コーディネートデータD3によってコーディネート可能とされている他の5つの商品が「候補商品群」として、顧客端末300のWebブラウザの画面上に提示されることになる。
【0057】
なお、この「候補商品群」を自動選択する際に、商品コーディネートデータD3と、購入履歴データD4との双方を参照することができることは既に述べたとおりである。たとえば、購入履歴を参照した結果、当該顧客がこれまでに帽子を一度も購入したことがない、というような事情があれば、帽子をコーディネート可能な商品から除外するような処理を行うことができる。
【0058】
こうして、いくつかの「候補商品群」が提示されたら、顧客は、この中から希望の商品を選択する操作入力を行う。ここで選択された商品は、「第2次希望商品」となる。なお、本実施形態では、「第1次希望商品」は、自動的に「第2次希望商品」の1つになるような取り扱いを行っているが、ここで選択された場合にのみ、「第2次希望商品」の1つとして組み込まれるような取り扱いを行ってもかまわない。また、顧客の意志を問うことなく、「候補商品群」のすべてを「第2次希望商品」とする取り扱いを行うことも可能である。ここでは、図2に示す6つの商品のすべてが、「第2次希望商品」として選択されたものとして、以下の説明を行う。
【0059】
この段階でも、顧客は、必要があれば、この「第2次希望商品」についての試着画像を閲覧することが可能である。顧客がこのような試着画像の閲覧を要求した場合には、既に述べたとおり、画像合成部140によって、試着状態を示す合成画像が作成され、合成画像提示部145によって、顧客端末300のWebブラウザの画面上に提示されることになる。図3は、正に、このような要求により提示された合成画像である。
【0060】
こうして、「第2次希望商品」の選択が完了すると、顧客端末300に対しては、PDF形式のファイルとして、図4に示すようなチラシデータD8および図5に示すような申込書データD9が送信されてくることになる。顧客は、これをディスプレイ画面上で閲覧し、必要に応じてプリントアウトすることにより、紙媒体上のチラシおよび申込書を得ることができる。もちろん、これらをファクシミリや郵送により入手することもできる。
【0061】
この後、顧客は、たとえば、紙媒体上の申込書の数量欄(購入対象となる特定の商品に対する注文の意志表示を行うための発注欄)に、所定の数量を記入して署名押印をした上で、この申込書を所定の宛先まで郵送もしくはファクシミリで返信することにより、正式な発注を行うようにすればよい。また、必要に応じて、この申込書の記載事項を削除したり修正したり、新規事項を追加したりする作業を行うようにしてもよい。このような購入申込書が返信された後の処理手続は、本発明に係る販売促進システム100の所掌範囲ではなく、別な販売処理システムによって取り扱われる処理であるため、ここでは説明は省略するが、正式な発注がなされた後は、たとえば、メーカから顧客のもとに、注文した商品が宅配便などで配送されることになる。
【0062】
このように、本発明に係る販売促進システムによれば、顧客が希望の商品を「第1次希望商品」として選択すると、この「第1次希望商品」に対してコーディネート可能な商品が「候補商品群」として自動選択され、その中から顧客が選択した商品が、「第2次希望商品」としてチラシに掲載されるようになるので、顧客側から見れば、互いにコーディネートのとれた複数の商品候補を自分自身で検索する手間が省けることになり、販売業者側から見れば、コーディネートのとれた別な商品の販売チャンスを有効に利用した販促が可能になる。また、顧客は、必要に応じて、希望する商品を試着した合成画像を見ながら、商品の取捨選択を行うことができ、最終的には、「第2次希望商品」が掲載されたチラシという形式で情報を得ることができるので、このチラシを見ながら、じっくりと検討を行うことができる。しかも、上述の実施形態では、販売促進システム100側で作成した申込書がチラシとともに送信されるので、購入申込の手続も非常に簡単になる。すなわち、図5に示すとおり、購入申込書には、顧客の氏名や住所が既に掲載されており、購入対象となる個々の商品に関する情報も既に掲載されているので、顧客は、いわゆる定型フォームの空欄に書き込みを行う作業を行うだけで発注が可能になる。このように、顧客側の発注時の労力を軽減させることは、正式な発注を促進させる上で極めて有効である。
【0063】
なお、上述の実施形態では、「第1次希望商品」に基づいて「第2次希望商品」を派生させる例を述べたが、必要に応じて、更に、「第3次希望商品」、「第4次希望商品」、…を次々と派生させるようなことも可能である。たとえば、顧客が「第2次希望商品」を選択したら、この「第2次希望商品」にコーディネート可能な他の商品をコーディネート可能商品として自動選択し、この新たなコーディネート可能商品を「第1次希望商品」および「第2次希望商品」に加えた候補商品群の中から、顧客に「第3次希望商品」を選択させることも可能である。この場合、チラシや申込書は、最終的な「第3次希望商品」について作成させるようにすればよい。要するに、「第n次希望商品」を顧客に選択させる際には、「第(n−1)次希望商品」についてコーディネート可能な他の商品を自動選択し、この自動選択した新たな商品を「第1次希望商品」乃至「第(n−1)次希望商品」に加えたものを候補商品群として提示し、その中から希望の商品を選択してもらえばよい。そして、チラシや申込書には、最終的な「第n次希望商品」を掲載すればよい。
【0064】
【発明の効果】
以上のとおり、本発明に係る服飾品の販売促進システムによれば、複数の商品についてのコーディネートを考慮した販売促進が可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る服飾品の販売促進システムの基本構成を示すブロック図である。
【図2】図1に示すシステムで用いられる商品コーディネートデータD3の内容の一形態を示す図である。
【図3】図1に示すシステムで用いられる具体的な合成画像データD7の内容を説明するための図であり、合成画像データD7に基づいてディスプレイ画面上に提示された合成画像の一例が示されている。
【図4】図1に示すシステムで用いられる具体的なチラシデータD8の内容を説明するための図であり、チラシデータD8に基づいてディスプレイ画面上に提示されたチラシの一例が示されている。
【図5】図1に示すシステムで用いられる具体的な申込書データD9の内容を説明するための図であり、申込書データD9に基づいてディスプレイ画面上に提示された申込書の一例が示されている。
【符号の説明】
100…販売促進システム
110…商品関連情報管理部
115…商品関連情報格納部
120…顧客関連情報管理部
125…顧客関連情報格納部
130…第1次希望商品選択部
135…第2次希望商品選択部
140…画像合成部
145…合成画像提示部
150…チラシ作成部
155…申込書作成部
160…情報送信部
D1…商品情報データ
D2…商品画像データ
D3…商品コーディネートデータ
D4…購入履歴データ
D5…顧客画像データ
D6…顧客情報データ
D7…合成画像データ
D8…チラシデータ
D9…申込書データ

Claims (8)

  1. ネットワークを介して顧客端末からのアクセスを受け、販売対象商品となる服飾品に関する情報を提供する服飾品の販売促進システムであって、
    個々の商品について、商品名や価格などの商品情報を示す商品情報データと、商品写真もしくはイラストからなる商品画像データと、コーディネート可能な他の商品との関連づけを示す商品コーディネートデータと、を格納する商品関連情報格納部と、
    この商品関連情報格納部にデータを格納させ、必要に応じてこれを更新する処理を行う商品関連情報管理部と、
    個々の顧客について、住所や氏名などの顧客情報を示す顧客情報データと、顧客自身の容姿を示す顧客画像データと、を格納する顧客関連情報格納部と、
    この顧客関連情報格納部にデータを格納させ、必要に応じてこれを更新する処理を行う顧客関連情報管理部と、
    ネットワークを介して特定の顧客からのアクセスを受け、前記商品関連情報格納部内に情報が用意されている複数の商品に関する情報を提示し、提示した商品群の中から前記特定の顧客が希望する商品を第1次希望商品として選択する第1次希望商品選択部と、
    前記商品コーディネートデータを参照することにより、前記第1次希望商品にコーディネート可能な他の商品をコーディネート可能商品として自動選択し、前記第1次希望商品および前記コーディネート可能商品からなる候補商品群に関する情報を提示し、提示した候補商品群のすべてを、もしくはその中から前記特定の顧客が希望する商品を、第2次希望商品として選択する第2次希望商品選択部と、
    前記顧客関連情報格納部から前記特定の顧客の顧客画像データを読出し、前記商品関連情報格納部から前記第1次希望商品もしくは前記第2次希望商品についての商品画像データを読出し、読出した画像データを合成することにより、前記特定の顧客が商品を着用した状態を示す合成画像データを作成する画像合成部と、
    前記合成画像データに基づいて、前記特定の顧客が商品を着用した状態を示す合成画像を提示する合成画像提示部と、
    前記商品関連情報格納部から前記第2次希望商品についての商品情報データおよび商品画像データを読出し、読出したデータを用いて、前記特定の顧客向けのチラシデータを作成するチラシ作成部と、
    前記顧客関連情報格納部から前記特定の顧客の顧客情報データを読出し、読出した顧客情報データによって示される宛先へ、前記チラシデータの内容を送信するための処理を行う情報送信部と、
    を備えることを特徴とする服飾品の販売促進システム。
  2. 請求項1に記載のシステムにおいて、
    チラシ作成部が、画像合成部で作成された合成画像データを含むチラシデータを作成することを特徴とする服飾品の販売促進システム。
  3. 請求項1または2に記載のシステムにおいて、
    顧客関連情報格納部が、更に、顧客自身の過去の購入履歴を示す購入履歴データを格納する機能を有し、
    第2次希望商品選択部が、商品コーディネートデータと前記購入履歴データとの双方を参照することにより、コーディネート可能商品の自動選択を行うことを特徴とする服飾品の販売促進システム。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載のシステムにおいて、
    商品関連情報格納部から、特定の顧客について選択された第2次希望商品についての商品情報データを読出し、顧客関連情報格納部から、前記特定の顧客の顧客情報データを読出し、これら読出したデータに基づいて、顧客の住所氏名と、第2次希望商品についての商品リストと、購入対象となる特定の商品に対する注文の意志表示を行うための発注欄と、を含む購入申込書を表示するための申込書データを作成する申込書作成部を更に備え、
    情報送信部が、チラシデータの内容とともに、前記申込書データの内容を送信するための処理を行うことを特徴とする服飾品の販売促進システム。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載のシステムにおいて、
    情報送信部が、送信対象となるチラシデータもしくは申込書データを、ネットワークを介したオンラインにより顧客に対して送信することを特徴とする服飾品の販売促進システム。
  6. 請求項1〜4のいずれかに記載のシステムにおいて、
    情報送信部が、送信対象となるチラシデータもしくは申込書データに基づいて、チラシ画像もしくは申込書画像を作成し、作成した画像をファクシミリを利用して顧客に対して送信することを特徴とする服飾品の販売促進システム。
  7. 請求項1〜4のいずれかに記載のシステムにおいて、
    情報送信部が、送信対象となるチラシデータもしくは申込書データに基づいて、チラシもしくは申込書を物理的な媒体上に印刷するか、または、送信対象となるチラシデータもしくは申込書データをコンピュータ読取り可能な物理的な媒体上に記録することにより送信の準備を行うことを特徴とする服飾品の販売促進システム。
  8. 請求項1〜7のいずれかに記載の服飾品の販売促進システムとして、コンピュータを機能させるためのコンピュータプログラムもしくは当該プログラムを記録したコンピュータ読取り可能な記録媒体。
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