JP2004294962A - 集団ガス供給不良対策支援装置及びシステム - Google Patents
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Abstract
【課題】供給停止ブロックの画定作業が迅速且つ正確に実施できるよう支援する集団ガス供給不良対策支援装置及びシステムを提供する。
【解決手段】地図DB6の地図データを導管地図として表示する地図情報表示手段14と、通報された供給不良情報に対応して当該顧客の位置座標を顧客DBから検索して抽出定する通報箇所抽出手段13と、被害現場で使用される携帯情報端末2に被害現場周辺の配管地図や通報箇所抽出手段13により抽出された通報箇所データを送信する作業支援データ送信手段12と、前記携帯情報端末2に入力された現場入力データを受信する現場入力データ受信手段11とを備え、それらの表示画面上に供給停止ブロックを画定するポリゴンデータを表示可能に構成する。
【選択図】 図1
【解決手段】地図DB6の地図データを導管地図として表示する地図情報表示手段14と、通報された供給不良情報に対応して当該顧客の位置座標を顧客DBから検索して抽出定する通報箇所抽出手段13と、被害現場で使用される携帯情報端末2に被害現場周辺の配管地図や通報箇所抽出手段13により抽出された通報箇所データを送信する作業支援データ送信手段12と、前記携帯情報端末2に入力された現場入力データを受信する現場入力データ受信手段11とを備え、それらの表示画面上に供給停止ブロックを画定するポリゴンデータを表示可能に構成する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ガス導管によってガス供給を行っている地域において、集団的に供給不良となっている一部の被害範囲に対して、ガス導管の切断或はバルブ閉止等によってガス供給を停止してガス供給を継続する区域と分離する供給停止ブロックを画定して行う集団ガス供給不良対策を、コンピュータのデータ処理によって支援する支援装置及びシステムに関する。
【0002】
【従来の技術】
都市ガスの供給は、ガス事業者によって広範多数の需要者に対して行われており、当該需要者の生活に必要不可欠なものとなっている。そこで、後述するような原因によってガス導管の一定箇所において円滑なガス供給を阻害する故障が生じた場合、当該故障箇所からガス供給を受ける複数の顧客に対して、集団的な供給不良を来たす結果となる。尚、供給不良という場合、ガス供給が全く停止する場合、ガスの供給圧が不足する場合、逆に、供給圧が異常に高くなる場合等を含む。また、かかる集団ガス供給不良を引き起こす原因としては、サンドブラストによるガス導管内への水道水の流入、ガス導管内への空気やプロパンガスの混入、自社工事または他工事によるガス導管の破損や工事ミス、ガス導管内での異物詰まり、ガス導管の管壁腐食による差し水、等が考えられる。
【0003】
従って、上記のような集団ガス供給不良が発生した場合には、顧客への影響を最小限に抑えて、早期復旧を目指して、早期に被害範囲を特定し、その被害範囲の拡大を防止しなければならない。そこで、集団ガス供給不良となっている被害範囲に対して、ガス供給を継続する区域と分離する供給停止ブロックを画定して、供給停止ブロックの境界部分においてガス導管の切断或はバルブ閉止等によってガス供給を停止し、被害範囲の拡大を防止する。その後、供給停止ブロック内において、故障原因を究明して原因除去並びに故障箇所の修復、及び、応急処置による供給停止ブロック内での臨時ガス供給等の対策を講じる。
【0004】
上記の如く、一度集団ガス供給不良が発生した場合には、供給停止ブロックの画定を急いで行う必要があるが、従来は、紙媒体によるガス導管の各種配管図、及び、住宅地図の複数組を準備し、顧客情報を記憶した顧客データベースを検索可能なコンピュータ端末を準備し、紙媒体の配管図や住宅地図上に、ガス供給不良を通報してきた顧客位置、現場での顧客調査情報、水取器、バルブ、伏越配管等の位置、等を色分け表示するなどしてプロットするとともに、通報顧客周辺の顧客リストを作成し、更に、現場水取情報を表に記録して、これらの情報を総合的に判断して、被害範囲の推定を行い、供給停止ブロックを画定していた。従って、集団ガス供給不良対策をコンピュータのデータ処理によって支援する支援装置は実用されていなかった。
【0005】
一方、ガス供給以外で本願の技術内容に近いものとして、上水道の漏水や地震被害に対する処理をコンピュータのデータ処理によって支援する支援装置が、特許文献1及び2に開示されているが、本願のような集団ガス供給不良対策に直接応用できるシステムではない。
【0006】
【特許文献1】
特開第3163085号明細書
【特許文献2】
特開2001−329576号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
上記の如く、紙媒体の配管図や住宅地図を用いて供給停止ブロックの画定作業を行う場合、単に処理に時間を要するという問題以外に、供給停止ブロックによってガス供給停止された場合に影響を受ける顧客数や当該顧客の情報等の検索に多くの手間や時間を要するという問題等があった。
【0008】
本発明は、上述の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、上記問題点を解消し、供給停止ブロックの画定作業が迅速且つ正確に実施できるよう支援する集団ガス供給不良対策支援装置及びシステムを提供することにある。更に、供給停止ブロックによってガス供給停止された場合に影響を受ける顧客数や当該顧客の情報等の検索、または、供給停止ブロック画定後の復旧作業に有用な情報を効率的に提供できる集団ガス供給不良対策支援装置及びシステムを提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
この目的を達成するための本発明に係る集団ガス供給不良対策支援装置の第一の特徴構成は、ガス導管によってガス供給を行っている地域において、集団的に供給不良となっている一部の被害範囲に対して、ガス導管の切断或はバルブ閉止等によってガス供給を停止してガス供給を継続する区域と分離する供給停止ブロックを画定して行う集団ガス供給不良対策を、コンピュータのデータ処理によって支援する支援装置であって、住宅地図とガス導管の配管地図を含む地図データに前記供給停止ブロックの画定を支援するためのガス導管の敷設状態及びガス導管の付属設備の敷設位置に関する補助データを付加して記憶する地図データベースと、前記ガス供給を受ける顧客の位置座標を含む顧客情報を記憶した顧客データベースと、前記供給不良を通報してきた顧客の顧客識別情報に基づいて前記顧客データベースからその顧客の位置座標を検索して通報箇所を抽出する通報箇所抽出手段と、被害現場で使用される携帯情報端末に対し、所定の通信ネットワークを介して、前記地図データの内の少なくとも前記配管地図と前記補助データと前記通報箇所を前記携帯情報端末の表示画面上に表示可能に送信する作業支援データ送信手段と、前記携帯情報端末の表示画面上で入力された現場入力データを、前記携帯情報端末から前記通信ネットワークを介して受信する現場入力データ受信手段と、前記住宅地図または前記配管地図に重ねて、前記補助データと前記通報箇所と前記現場入力データの一部または全部を前記支援装置の表示画面上に表示可能な地図情報表示手段と、を備えてなる点にある。
【0010】
上記第一の特徴構成によれば、集団ガス供給不良対策のための供給停止ブロックの画定作業が迅速且つ正確に実施できる。具体的には、ガス導管の敷設状態及びガス導管の付属設備の敷設位置に関する補助データと、通報箇所抽出手段によって抽出された通報箇所と、被害現場にある携帯情報端末の表示画面上で入力され現場入力データ受信手段によって受信された現場入力データと、地図情報表示手段によって支援装置の表示画面上に住宅地図または配管地図に重ねて表示されるので、ガス導管の敷設状態等と顧客通報情報と現場状況に関する情報を迅速に収集でき、これらを総合的且つ視覚的に判断できることで、供給停止ブロックの画定作業が迅速且つ正確に実施できる。また、被害現場にある携帯情報端末の表示画面上でも補助データ等の確認ができるので、水取器の浸水状態等の現場入力データの入力が容易且つ正確にできる。
【0011】
同第二の特徴構成は、前記支援装置の表示画面上に表示された前記住宅地図または前記配管地図に重ねて入力されたポリゴンデータ、または、前記携帯情報端末の表示画面上に表示された前記配管地図に重ねて入力された前記現場入力データとしてのポリゴンデータによって画定される区域に含まれる顧客数を、前記顧客データベースを検索して集計する顧客数集計手段を備えている点にある。
【0012】
上記第二の特徴構成によれば、ポリゴンデータを暫定的或は確定した供給停止ブロックの境界データとすれば、供給停止ブロック画定作業において、どの程度の規模の被害状況になり、復旧作業に必要な作業人員や資材等或は必要な各種手続を把握でき、これらの準備に早期に着手できる。
【0013】
同第三の特徴構成は、前記現場入力データは、前記携帯情報端末の表示画面上に表示された前記配管地図に重ねて入力されたポリゴンデータであり、前記現場入力データ受信手段は前記ポリゴンデータを受信して前記地図データベースに、前記地図情報表示手段が前記支援装置の表示画面上に表示可能に保存する点にある。
【0014】
上記第三の特徴構成によれば、ポリゴンデータを供給停止ブロックの境界データとすれば、供給停止ブロックの画定作業の一部または全部を被害現場で行うことができる。
【0015】
同第四の特徴構成は、前記支援装置の表示画面上に表示された前記住宅地図または前記配管地図に重ねて入力されたポリゴンデータ、または、前記携帯情報端末の表示画面上に表示された前記配管地図に重ねて入力された前記現場入力データとしてのポリゴンデータによって画定される区域に含まれる顧客とその顧客の前記顧客情報の一部または全部を前記顧客データベースから検索して一覧表示する顧客情報表示手段を備えている点にある。
【0016】
上記第四の特徴構成によれば、ポリゴンデータを暫定的或は確定した供給停止ブロックの境界データとすれば、供給停止ブロック画定作業において、ガス供給停止となる顧客情報を簡易に取得できる。また、住宅地図上の任意の範囲を指定して、その範囲の顧客情報を閲覧することもでき、顧客情報の取得が地図表示画面上で自在に行える。
【0017】
同第五の特徴構成は、前記地図情報表示手段は、前記通報箇所抽出手段が抽出した通報箇所を包含する表示範囲を画定し、前記表示範囲を含むように前記地図データを表示する点にある。
【0018】
上記第五の特徴構成によれば、自動的に被害範囲近辺の地図情報を得ることができるので、供給停止ブロック画定作業に迅速に開始できる。
【0019】
同第六の特徴構成は、前記ガス導管の属性情報を備えてなる導管データベースと、前記支援装置の表示画面上に表示された前記住宅地図または前記配管地図に重ねて入力されたポリゴンデータ、または、前記携帯情報端末の表示画面上に表示された前記配管地図に重ねて入力された前記現場入力データとしてのポリゴンデータによって画定される区域外の導管網における供給圧を算出するための導管ネットワークを前記導管データベースの前記属性情報を基に作成する導管ネットワーク作成手段と、前記導管ネットワーク作成手段が作成した導管ネットワークを用いて前記区域外の導管網における供給圧を計算するネット計算手段と、を備えている点にある。
【0020】
上記第六の特徴構成によれば、ポリゴンデータを暫定的或は確定した供給停止ブロックの境界データとすれば、供給停止ブロック画定後にその境界部でガス導管の切断或はバルブ閉止等によってガス供給を停止することで、供給停止ブロックの外側のガス供給を継続する区域におけるガス供給が正常に維持されるかの確認作業が事前に行える。
【0021】
同第七の特徴構成は、前記支援装置の表示画面上に表示された前記住宅地図または前記配管地図に重ねて入力されたポリゴンデータ、または、前記携帯情報端末の表示画面上に表示された前記配管地図に重ねて入力された前記現場入力データとしてのポリゴンデータによって画定される区域に含まれる顧客の前記顧客情報としてのガス使用実績を前記顧客データベースから検索して、前記ポリゴンデータによって画定される区域内のガス需要量を推定する需要量推定手段を備えている点にある。
【0022】
上記第七の特徴構成によれば、ポリゴンデータを暫定的或は確定した供給停止ブロックの境界データとすれば、供給停止ブロックの境界部でガス導管の切断或はバルブ閉止等によってガス供給を停止した後に、供給停止ブロック内で仮配管等によって応急的にガス供給を行う際に、ガス需要量から必要な供給量を簡便に得ることができ、仮配管の仕様等を迅速に決定することができる。
【0023】
この目的を達成するための本発明に係る集団ガス供給不良対策支援システムの特徴構成は、ガス導管によってガス供給を行っている地域において、集団的に供給不良となっている一部の被害範囲に対して、ガス導管の切断或はバルブ閉止等によってガス供給を停止してガス供給を継続する区域と分離する供給停止ブロックを画定して行う集団ガス供給不良対策を、コンピュータのデータ処理によって支援する支援システムであって、上記第一乃至第七の何れかの特徴構成の集団ガス供給不良対策支援装置と、前記通信ネットワークを介して前記集団ガス供給不良対策支援装置とデータ送受信可能で、前記被害現場で使用可能な一または複数の携帯情報端末と、を備えてなる点にある。
【0024】
上記集団ガス供給不良対策支援システムの特徴構成によれば、上記第一乃至第七の特徴構成の集団ガス供給不良対策支援装置の奏する作用効果を有する集団ガス供給不良対策支援システムが構築できる。
【0025】
【発明の実施の形態】
本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。集団ガス供給不良対策支援システムは、図1に示すように、ガス導管によってガス供給を行っている地域において、サンドブラストによる導管への水の浸入、管工事中の不測の事故、導管に異物が詰まるなどの原因により集団的に供給不良となっている一部の被害範囲に対して、ガス導管の切断或はバルブ閉止等によってガス供給を停止して、ガス供給を継続する区域と分離する供給停止ブロックを画定して復旧処理を行う集団ガス供給不良対策を、コンピュータのデータ処理によって効率的に支援する支援システムで、集団ガス供給不良対策支援装置1(以下、「支援装置1」とも記す。)と、通信ネットワーク3を介してデータ送受信可能で、被害現場で使用可能な一または複数の携帯情報端末2とから構成される。
【0026】
前記集団ガス供給不良対策支援装置1は、コンピュータのハードウェアとそのコンピュータで動作するアプリケーションプログラムとで構成されるものであり、後に詳述する地図データベース6と、顧客データベース7と、導管データベース8がコンピュータネットワークを介して接続され、それらデータベースに格納されたデータと、被害現場の顧客からの通報や、現場に急行した作業員からの前記通信ネットワーク3を介して得られた種々の情報を加工処理して被害状況を専門の対策人員が容易に目視判断できるように表示し、供給停止ブロックの迅速な画定を行ない、被害を最小限に止めながら復旧作業の策定が早期になされるように支援する装置である。
【0027】
支援装置1の具体的説明の前に、各データベースについて説明すると、前記地図データベース6は、図3(イ)、(ロ)、(ハ)、(ニ)に示すように、道路と住宅が区画された区画線図61や、住宅用の区画内に配置された敷地などが複数の記憶レイヤに階層的に記憶された住宅地図62と、ガス導管Gの地中配管ルートが平面的に配置されたガス導管配管図63や、配管経路上に配置されたバルブVや水取器Wなどの付属設備配置図64が複数の記憶レイヤに階層的に記憶された地図データ6aと、地図データ6aへの前記供給停止ブロックの画定を支援するためのガス導管の敷設位置(例えば経度緯度で表される座標データ)や敷設深さなどの敷設状態データや、ガス導管の付属設備の敷設位置データが格納された補助データ6bを備えて構成されている。
【0028】
前記導管データベース8には、配管図中のガス導管ユニット毎の管種(鋳鉄管やPE管など)や、口径、管長、敷設時期など、後述のガス流体解析で必要とされ、また、配管のメンテナンスや被害時の復旧作業などに必要とされる各種の属性情報が格納されている。
【0029】
前記地図データベース6のガス導管図を構成する単位の導管毎にユニークなキーと接続点情報が付されて導管同士又は導管と付属設備の接続関係が管理され、前記キー情報を介して前記導管データベース8の属性情報とリンク可能に構成されている。
【0030】
前記顧客データベース7には、ガス導管を介してガス供給を受ける複数の顧客に対して、顧客情報として各顧客に割り当てられたガス栓に対して一意に対応付けられる顧客番号(「使用番号」ともいう。)と、顧客氏名、住所、電話番号、前記ガス栓の設置位置に対応する位置座標(以下、単に「顧客の位置座標」とも記す。)、過去の使用量などのデータが格納されており、前記地図データベース上での座標と顧客の位置座標が対応可能に構成されている。尚、「顧客の位置座標」として、当該顧客の住居内の任意のガス供給施設の設置位置に対応する座標が使用できる。さらには、当該顧客の住居敷地内の任意の座標を使用することも可能である。
【0031】
以下、集団ガス供給不良対策支援装置1による支援動作を図5に示すフローチャートに基づき説明すると共に、図1に戻り、集団ガス供給不良対策支援装置1を機能ブロックに分けて説明する。前記地図データベース6にレイヤ毎に階層的に格納された地図データを、図2に示すように、表示装置の表示画面に重ね合わせて導管地図として表示処理する地図情報表示手段14(図5、S1)と、被害地の住民である顧客から顧客電話5を介して通報され(図5、S2)、オペレータにより入力された供給不良情報に対応して、当該顧客の顧客識別情報(ここでは顧客電話番号や上述の使用番号などが該当する)に基づいて顧客データベース7からその顧客のガス栓の設置位置に対応した位置座標を検索して通報箇所として抽出特定する通報箇所抽出手段13(図5、S3)と、被害現場へ急行した作業員により当該被害現場で使用される携帯情報端末2に対して、所定の通信ネットワーク3(ここでは、例えば携帯電話用通信網などが使用可能である)を介して、被害現場周辺の地図データの内の少なくとも前記配管地図とそれに対応した補助データ、前記通報箇所抽出手段13により抽出された通報箇所データを、前記携帯情報端末2の表示画面上に表示可能に送信する作業支援データ送信手段12と、前記携帯情報端末2の表示画面上で入力された現場入力データを、前記携帯情報端末2から前記通信ネットワーク3を介して受信する現場入力データ受信手段11とを備えて構成される。
【0032】
前記現場入力データは、前記携帯情報端末2の表示画面上に表示された前記配管地図に重ねて入力されたポリゴンデータが含まれ、前記現場入力データ受信手段11は、携帯情報端末2からのデータの受信の有無を確認し(図5、S5)、受信があったときには受信されたポリゴンデータなどを前記地図データベース6に保存して、前記地図情報表示手段14による前記支援装置1の表示画面上に表示可能に構成してある(図5、S6)。
【0033】
前記地図情報表示手段14は、図4に示すように、地図データ上に表示された地図データに、前記通報箇所抽出手段13により抽出された通報箇所P1〜P6と、前記現場入力データ受信手段11により受信された現場入力データとしての一例である水取器Wでの水の有無データなどの一部または全部を、それらに対応した座標データに基づいて新たなレイヤにプロットして重ね合わせ表示する(水取器Wで水が検出された地点は濃く塗り潰されて表示され、水が検出されなかった地点は白抜けで表示される。)と共に、前記地図データベース6の補助データに基づいてガス導管の敷設深さの深い位置や伏越配管がなされている部位を強調表示ことにより、異常発生箇所の分布が一目瞭然に判別可能に構成してある。
【0034】
ここで、プロットされた通報箇所に対応付けて通報日時と通報内容テーブルデータが構築されており、時系列的に被害状況の変遷が把握可能に構成されている。以上の表示処理により、被害地における被害状況が迅速に把握され、供給停止ブロックの迅速な画定作業が可能となる。
【0035】
詳述すると、前記支援装置1は、その表示画面上に表示された前記住宅地図または前記配管地図に、ポインティングデバイスなどを用いて重ねて入力されたポリゴンデータ、または、前記携帯情報端末2の表示画面上に表示された前記配管地図に重ねて入力された前記現場入力データとしてのポリゴンデータによって画定される区域Rを仮想供給停止ブロックとして画定し(図5、S7)、その領域に含まれる顧客数を、前記顧客の位置座標に基づいて前記顧客データベース7を検索して集計する顧客数集計手段15を備えており(図5、S8)、以って、被害規模を想定可能に構成している。
【0036】
さらに、前記支援装置1の表示画面上に表示された前記住宅地図または前記配管地図に重ねて入力されたポリゴンデータ、または、前記携帯情報端末2の表示画面上に表示された前記配管地図に重ねて入力された前記現場入力データとしてのポリゴンデータによって画定される区域に含まれる顧客とその顧客の前記顧客情報の一部または全部(例えば、住所、電話番号など)を、前記顧客の位置座標に基づいて前記顧客データベース7から検索して一覧表示する顧客情報表示手段16を備えており(図3、S9)、被害地域の顧客を具体的に特定して、被害情報、復旧情報を迅速に通報できるように構成してある。
【0037】
前記地図情報表示手段14は、前記地図データを指定された縮尺で表示できるように構成され、広域の被害であっても局所的な被害状況を詳細に確認可能な高縮尺表示と、被害地域全域を一画面内で確認可能な低縮尺表示が選択でき、表示前記通報箇所抽出手段13が抽出した通報箇所を包含する表示範囲を画定し、前記表示範囲を含むように前記地図データを表示する適正表示モードを備えてある。適正表示モードについて詳述すると、通報箇所を接続して得られる法絡線で囲まれる領域を抽出し、表示画面に表示可能な領域内に前記法絡線で囲まれる領域が含まれるように縮尺を決定して表示するものである。
【0038】
以上説明したように、前記支援装置1により種々の供給停止ブロックの画定作業を評価して最終の供給停止ブロックを画定し(図5、S10)、現場作業員に対して供給停止ブロックを囲むように、ガス導管の切断或はバルブ閉止等の作業指示を出してガス供給が停止した後に復旧作業を行なうことになるが、供給停止ブロックによるその他のガス供給領域への影響が問題となる場合に備えて、ガス供給ルートの変更シミュレーションが可能なネット計算手段19を備えてあり、以下に説明する。
【0039】
前記支援装置1には、前記ポリゴンデータによって画定される区域外の導管網における供給圧を算出するための導管ネットワークを、前記導管データベース8の前記属性情報を基に作成する導管ネットワーク作成手段18を設けてあり(図5、S11)、前記導管ネットワーク作成手段18が作成した導管ネットワークを用いて前記区域外の導管網における供給圧を所定の流体方程式に基づいて計算するネット計算手段19を備えている(図5、S12)。ネット計算手段19により得られた各供給ガス圧が正常値を示せば問題なく復旧作業を進めることが可能であるが、供給ガス圧が異常値を示す場合には、付近の整圧器(ガバナ)を昇圧等調整すべくネット計算手段19を作動させて評価し、さらに必要な場合には導管ネットワーク作成手段18によりバイパス路などを付加した新たな導管ネットワークを生成して、その導管ネットワークに対してネット計算手段19を作動させる。その結果、正常な供給ガス圧を示す導管ネットワークに基づいて、現場の作業員にバイパス路の敷設工事などを指示するのである(図5、S13,14)。
【0040】
さらに、前記供給停止ブロック内の顧客に対して応急処置的にガスを供給する場合には、どの程度のガス供給量が必要になるのかに基づいて、臨時のガス導管としてのバイパス路の径や本数、位置などを策定する必要がある。そこで、前記ポリゴンデータによって画定される区域に含まれる顧客の前記顧客情報としてのガス使用実績を前記顧客データベース7から検索して、前記ポリゴンデータによって画定される区域内のガス需要量を推定する需要量推定手段17を備えているのである。この点に関して、従来は、ガス使用実績データを加味することができず、メータの号数データを使用していたために策定誤差も多く、その結果、過剰な管の敷設につながる可能性があったところが効果的に改善されるのである。
【0041】
以下に、別の実施形態につき説明する。
上述した通報箇所抽出手段13によりアクセスされる顧客データベース7は、少なくとも顧客情報として各顧客に割り当てられたガス栓に対して一意に対応付けられる顧客番号(「使用番号」ともいう。)と前記ガス栓の設置位置に対応する位置座標を対応付けた簡易データベースを管理する分散サーバとして構築することで、大容量の顧客データベースを備えた専用ホストコンピュータと接続する場合に比べてアクセス時間を短縮してより迅速に対処することが可能となる。尚、顧客番号を認識していない顧客に対応して、さらに電話番号を備えていてもよい。
【0042】
上述した集団ガス供給不良対策支援装置及びシステムの具体的構成は、一実施形態に過ぎずその構成を具体的に限定するものではない。
【0043】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、供給停止ブロックによってガス供給停止された場合に影響を受ける顧客数や当該顧客の情報等の検索、または、供給停止ブロック画定後の復旧作業に有用な情報を効率的に提供できる集団ガス供給不良対策支援装置及びシステムを提供することができるようになった。
【図面の簡単な説明】
【図1】集団ガス供給不良対策支援システムの機能ブロック構成図
【図2】地図情報表示手段による地図データの表示画面の説明図
【図3】地図データベースの記憶レイヤの説明図
【図4】地図情報表示手段による供給停止ブロックの画定の表示画面の説明図
【図5】集団ガス供給不良対策支援装置の動作を説明するフローチャート
【符号の説明】
1:集団ガス供給不良対策支援装置
2:形態情報端末
3:特定の通信回線
6:地図データベース
7:顧客データベース
8:導管データベース
11:現場入力データ受信手段
12:作業支援データ送信手段
13:通報箇所抽出手段
14:地図情報表示手段
15:顧客数集計手段
16:顧客情報表示手段
17:需要量推定手段
18:導管ネットワーク作成手段
19:ネット計算手段
【発明の属する技術分野】
本発明は、ガス導管によってガス供給を行っている地域において、集団的に供給不良となっている一部の被害範囲に対して、ガス導管の切断或はバルブ閉止等によってガス供給を停止してガス供給を継続する区域と分離する供給停止ブロックを画定して行う集団ガス供給不良対策を、コンピュータのデータ処理によって支援する支援装置及びシステムに関する。
【0002】
【従来の技術】
都市ガスの供給は、ガス事業者によって広範多数の需要者に対して行われており、当該需要者の生活に必要不可欠なものとなっている。そこで、後述するような原因によってガス導管の一定箇所において円滑なガス供給を阻害する故障が生じた場合、当該故障箇所からガス供給を受ける複数の顧客に対して、集団的な供給不良を来たす結果となる。尚、供給不良という場合、ガス供給が全く停止する場合、ガスの供給圧が不足する場合、逆に、供給圧が異常に高くなる場合等を含む。また、かかる集団ガス供給不良を引き起こす原因としては、サンドブラストによるガス導管内への水道水の流入、ガス導管内への空気やプロパンガスの混入、自社工事または他工事によるガス導管の破損や工事ミス、ガス導管内での異物詰まり、ガス導管の管壁腐食による差し水、等が考えられる。
【0003】
従って、上記のような集団ガス供給不良が発生した場合には、顧客への影響を最小限に抑えて、早期復旧を目指して、早期に被害範囲を特定し、その被害範囲の拡大を防止しなければならない。そこで、集団ガス供給不良となっている被害範囲に対して、ガス供給を継続する区域と分離する供給停止ブロックを画定して、供給停止ブロックの境界部分においてガス導管の切断或はバルブ閉止等によってガス供給を停止し、被害範囲の拡大を防止する。その後、供給停止ブロック内において、故障原因を究明して原因除去並びに故障箇所の修復、及び、応急処置による供給停止ブロック内での臨時ガス供給等の対策を講じる。
【0004】
上記の如く、一度集団ガス供給不良が発生した場合には、供給停止ブロックの画定を急いで行う必要があるが、従来は、紙媒体によるガス導管の各種配管図、及び、住宅地図の複数組を準備し、顧客情報を記憶した顧客データベースを検索可能なコンピュータ端末を準備し、紙媒体の配管図や住宅地図上に、ガス供給不良を通報してきた顧客位置、現場での顧客調査情報、水取器、バルブ、伏越配管等の位置、等を色分け表示するなどしてプロットするとともに、通報顧客周辺の顧客リストを作成し、更に、現場水取情報を表に記録して、これらの情報を総合的に判断して、被害範囲の推定を行い、供給停止ブロックを画定していた。従って、集団ガス供給不良対策をコンピュータのデータ処理によって支援する支援装置は実用されていなかった。
【0005】
一方、ガス供給以外で本願の技術内容に近いものとして、上水道の漏水や地震被害に対する処理をコンピュータのデータ処理によって支援する支援装置が、特許文献1及び2に開示されているが、本願のような集団ガス供給不良対策に直接応用できるシステムではない。
【0006】
【特許文献1】
特開第3163085号明細書
【特許文献2】
特開2001−329576号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
上記の如く、紙媒体の配管図や住宅地図を用いて供給停止ブロックの画定作業を行う場合、単に処理に時間を要するという問題以外に、供給停止ブロックによってガス供給停止された場合に影響を受ける顧客数や当該顧客の情報等の検索に多くの手間や時間を要するという問題等があった。
【0008】
本発明は、上述の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、上記問題点を解消し、供給停止ブロックの画定作業が迅速且つ正確に実施できるよう支援する集団ガス供給不良対策支援装置及びシステムを提供することにある。更に、供給停止ブロックによってガス供給停止された場合に影響を受ける顧客数や当該顧客の情報等の検索、または、供給停止ブロック画定後の復旧作業に有用な情報を効率的に提供できる集団ガス供給不良対策支援装置及びシステムを提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
この目的を達成するための本発明に係る集団ガス供給不良対策支援装置の第一の特徴構成は、ガス導管によってガス供給を行っている地域において、集団的に供給不良となっている一部の被害範囲に対して、ガス導管の切断或はバルブ閉止等によってガス供給を停止してガス供給を継続する区域と分離する供給停止ブロックを画定して行う集団ガス供給不良対策を、コンピュータのデータ処理によって支援する支援装置であって、住宅地図とガス導管の配管地図を含む地図データに前記供給停止ブロックの画定を支援するためのガス導管の敷設状態及びガス導管の付属設備の敷設位置に関する補助データを付加して記憶する地図データベースと、前記ガス供給を受ける顧客の位置座標を含む顧客情報を記憶した顧客データベースと、前記供給不良を通報してきた顧客の顧客識別情報に基づいて前記顧客データベースからその顧客の位置座標を検索して通報箇所を抽出する通報箇所抽出手段と、被害現場で使用される携帯情報端末に対し、所定の通信ネットワークを介して、前記地図データの内の少なくとも前記配管地図と前記補助データと前記通報箇所を前記携帯情報端末の表示画面上に表示可能に送信する作業支援データ送信手段と、前記携帯情報端末の表示画面上で入力された現場入力データを、前記携帯情報端末から前記通信ネットワークを介して受信する現場入力データ受信手段と、前記住宅地図または前記配管地図に重ねて、前記補助データと前記通報箇所と前記現場入力データの一部または全部を前記支援装置の表示画面上に表示可能な地図情報表示手段と、を備えてなる点にある。
【0010】
上記第一の特徴構成によれば、集団ガス供給不良対策のための供給停止ブロックの画定作業が迅速且つ正確に実施できる。具体的には、ガス導管の敷設状態及びガス導管の付属設備の敷設位置に関する補助データと、通報箇所抽出手段によって抽出された通報箇所と、被害現場にある携帯情報端末の表示画面上で入力され現場入力データ受信手段によって受信された現場入力データと、地図情報表示手段によって支援装置の表示画面上に住宅地図または配管地図に重ねて表示されるので、ガス導管の敷設状態等と顧客通報情報と現場状況に関する情報を迅速に収集でき、これらを総合的且つ視覚的に判断できることで、供給停止ブロックの画定作業が迅速且つ正確に実施できる。また、被害現場にある携帯情報端末の表示画面上でも補助データ等の確認ができるので、水取器の浸水状態等の現場入力データの入力が容易且つ正確にできる。
【0011】
同第二の特徴構成は、前記支援装置の表示画面上に表示された前記住宅地図または前記配管地図に重ねて入力されたポリゴンデータ、または、前記携帯情報端末の表示画面上に表示された前記配管地図に重ねて入力された前記現場入力データとしてのポリゴンデータによって画定される区域に含まれる顧客数を、前記顧客データベースを検索して集計する顧客数集計手段を備えている点にある。
【0012】
上記第二の特徴構成によれば、ポリゴンデータを暫定的或は確定した供給停止ブロックの境界データとすれば、供給停止ブロック画定作業において、どの程度の規模の被害状況になり、復旧作業に必要な作業人員や資材等或は必要な各種手続を把握でき、これらの準備に早期に着手できる。
【0013】
同第三の特徴構成は、前記現場入力データは、前記携帯情報端末の表示画面上に表示された前記配管地図に重ねて入力されたポリゴンデータであり、前記現場入力データ受信手段は前記ポリゴンデータを受信して前記地図データベースに、前記地図情報表示手段が前記支援装置の表示画面上に表示可能に保存する点にある。
【0014】
上記第三の特徴構成によれば、ポリゴンデータを供給停止ブロックの境界データとすれば、供給停止ブロックの画定作業の一部または全部を被害現場で行うことができる。
【0015】
同第四の特徴構成は、前記支援装置の表示画面上に表示された前記住宅地図または前記配管地図に重ねて入力されたポリゴンデータ、または、前記携帯情報端末の表示画面上に表示された前記配管地図に重ねて入力された前記現場入力データとしてのポリゴンデータによって画定される区域に含まれる顧客とその顧客の前記顧客情報の一部または全部を前記顧客データベースから検索して一覧表示する顧客情報表示手段を備えている点にある。
【0016】
上記第四の特徴構成によれば、ポリゴンデータを暫定的或は確定した供給停止ブロックの境界データとすれば、供給停止ブロック画定作業において、ガス供給停止となる顧客情報を簡易に取得できる。また、住宅地図上の任意の範囲を指定して、その範囲の顧客情報を閲覧することもでき、顧客情報の取得が地図表示画面上で自在に行える。
【0017】
同第五の特徴構成は、前記地図情報表示手段は、前記通報箇所抽出手段が抽出した通報箇所を包含する表示範囲を画定し、前記表示範囲を含むように前記地図データを表示する点にある。
【0018】
上記第五の特徴構成によれば、自動的に被害範囲近辺の地図情報を得ることができるので、供給停止ブロック画定作業に迅速に開始できる。
【0019】
同第六の特徴構成は、前記ガス導管の属性情報を備えてなる導管データベースと、前記支援装置の表示画面上に表示された前記住宅地図または前記配管地図に重ねて入力されたポリゴンデータ、または、前記携帯情報端末の表示画面上に表示された前記配管地図に重ねて入力された前記現場入力データとしてのポリゴンデータによって画定される区域外の導管網における供給圧を算出するための導管ネットワークを前記導管データベースの前記属性情報を基に作成する導管ネットワーク作成手段と、前記導管ネットワーク作成手段が作成した導管ネットワークを用いて前記区域外の導管網における供給圧を計算するネット計算手段と、を備えている点にある。
【0020】
上記第六の特徴構成によれば、ポリゴンデータを暫定的或は確定した供給停止ブロックの境界データとすれば、供給停止ブロック画定後にその境界部でガス導管の切断或はバルブ閉止等によってガス供給を停止することで、供給停止ブロックの外側のガス供給を継続する区域におけるガス供給が正常に維持されるかの確認作業が事前に行える。
【0021】
同第七の特徴構成は、前記支援装置の表示画面上に表示された前記住宅地図または前記配管地図に重ねて入力されたポリゴンデータ、または、前記携帯情報端末の表示画面上に表示された前記配管地図に重ねて入力された前記現場入力データとしてのポリゴンデータによって画定される区域に含まれる顧客の前記顧客情報としてのガス使用実績を前記顧客データベースから検索して、前記ポリゴンデータによって画定される区域内のガス需要量を推定する需要量推定手段を備えている点にある。
【0022】
上記第七の特徴構成によれば、ポリゴンデータを暫定的或は確定した供給停止ブロックの境界データとすれば、供給停止ブロックの境界部でガス導管の切断或はバルブ閉止等によってガス供給を停止した後に、供給停止ブロック内で仮配管等によって応急的にガス供給を行う際に、ガス需要量から必要な供給量を簡便に得ることができ、仮配管の仕様等を迅速に決定することができる。
【0023】
この目的を達成するための本発明に係る集団ガス供給不良対策支援システムの特徴構成は、ガス導管によってガス供給を行っている地域において、集団的に供給不良となっている一部の被害範囲に対して、ガス導管の切断或はバルブ閉止等によってガス供給を停止してガス供給を継続する区域と分離する供給停止ブロックを画定して行う集団ガス供給不良対策を、コンピュータのデータ処理によって支援する支援システムであって、上記第一乃至第七の何れかの特徴構成の集団ガス供給不良対策支援装置と、前記通信ネットワークを介して前記集団ガス供給不良対策支援装置とデータ送受信可能で、前記被害現場で使用可能な一または複数の携帯情報端末と、を備えてなる点にある。
【0024】
上記集団ガス供給不良対策支援システムの特徴構成によれば、上記第一乃至第七の特徴構成の集団ガス供給不良対策支援装置の奏する作用効果を有する集団ガス供給不良対策支援システムが構築できる。
【0025】
【発明の実施の形態】
本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。集団ガス供給不良対策支援システムは、図1に示すように、ガス導管によってガス供給を行っている地域において、サンドブラストによる導管への水の浸入、管工事中の不測の事故、導管に異物が詰まるなどの原因により集団的に供給不良となっている一部の被害範囲に対して、ガス導管の切断或はバルブ閉止等によってガス供給を停止して、ガス供給を継続する区域と分離する供給停止ブロックを画定して復旧処理を行う集団ガス供給不良対策を、コンピュータのデータ処理によって効率的に支援する支援システムで、集団ガス供給不良対策支援装置1(以下、「支援装置1」とも記す。)と、通信ネットワーク3を介してデータ送受信可能で、被害現場で使用可能な一または複数の携帯情報端末2とから構成される。
【0026】
前記集団ガス供給不良対策支援装置1は、コンピュータのハードウェアとそのコンピュータで動作するアプリケーションプログラムとで構成されるものであり、後に詳述する地図データベース6と、顧客データベース7と、導管データベース8がコンピュータネットワークを介して接続され、それらデータベースに格納されたデータと、被害現場の顧客からの通報や、現場に急行した作業員からの前記通信ネットワーク3を介して得られた種々の情報を加工処理して被害状況を専門の対策人員が容易に目視判断できるように表示し、供給停止ブロックの迅速な画定を行ない、被害を最小限に止めながら復旧作業の策定が早期になされるように支援する装置である。
【0027】
支援装置1の具体的説明の前に、各データベースについて説明すると、前記地図データベース6は、図3(イ)、(ロ)、(ハ)、(ニ)に示すように、道路と住宅が区画された区画線図61や、住宅用の区画内に配置された敷地などが複数の記憶レイヤに階層的に記憶された住宅地図62と、ガス導管Gの地中配管ルートが平面的に配置されたガス導管配管図63や、配管経路上に配置されたバルブVや水取器Wなどの付属設備配置図64が複数の記憶レイヤに階層的に記憶された地図データ6aと、地図データ6aへの前記供給停止ブロックの画定を支援するためのガス導管の敷設位置(例えば経度緯度で表される座標データ)や敷設深さなどの敷設状態データや、ガス導管の付属設備の敷設位置データが格納された補助データ6bを備えて構成されている。
【0028】
前記導管データベース8には、配管図中のガス導管ユニット毎の管種(鋳鉄管やPE管など)や、口径、管長、敷設時期など、後述のガス流体解析で必要とされ、また、配管のメンテナンスや被害時の復旧作業などに必要とされる各種の属性情報が格納されている。
【0029】
前記地図データベース6のガス導管図を構成する単位の導管毎にユニークなキーと接続点情報が付されて導管同士又は導管と付属設備の接続関係が管理され、前記キー情報を介して前記導管データベース8の属性情報とリンク可能に構成されている。
【0030】
前記顧客データベース7には、ガス導管を介してガス供給を受ける複数の顧客に対して、顧客情報として各顧客に割り当てられたガス栓に対して一意に対応付けられる顧客番号(「使用番号」ともいう。)と、顧客氏名、住所、電話番号、前記ガス栓の設置位置に対応する位置座標(以下、単に「顧客の位置座標」とも記す。)、過去の使用量などのデータが格納されており、前記地図データベース上での座標と顧客の位置座標が対応可能に構成されている。尚、「顧客の位置座標」として、当該顧客の住居内の任意のガス供給施設の設置位置に対応する座標が使用できる。さらには、当該顧客の住居敷地内の任意の座標を使用することも可能である。
【0031】
以下、集団ガス供給不良対策支援装置1による支援動作を図5に示すフローチャートに基づき説明すると共に、図1に戻り、集団ガス供給不良対策支援装置1を機能ブロックに分けて説明する。前記地図データベース6にレイヤ毎に階層的に格納された地図データを、図2に示すように、表示装置の表示画面に重ね合わせて導管地図として表示処理する地図情報表示手段14(図5、S1)と、被害地の住民である顧客から顧客電話5を介して通報され(図5、S2)、オペレータにより入力された供給不良情報に対応して、当該顧客の顧客識別情報(ここでは顧客電話番号や上述の使用番号などが該当する)に基づいて顧客データベース7からその顧客のガス栓の設置位置に対応した位置座標を検索して通報箇所として抽出特定する通報箇所抽出手段13(図5、S3)と、被害現場へ急行した作業員により当該被害現場で使用される携帯情報端末2に対して、所定の通信ネットワーク3(ここでは、例えば携帯電話用通信網などが使用可能である)を介して、被害現場周辺の地図データの内の少なくとも前記配管地図とそれに対応した補助データ、前記通報箇所抽出手段13により抽出された通報箇所データを、前記携帯情報端末2の表示画面上に表示可能に送信する作業支援データ送信手段12と、前記携帯情報端末2の表示画面上で入力された現場入力データを、前記携帯情報端末2から前記通信ネットワーク3を介して受信する現場入力データ受信手段11とを備えて構成される。
【0032】
前記現場入力データは、前記携帯情報端末2の表示画面上に表示された前記配管地図に重ねて入力されたポリゴンデータが含まれ、前記現場入力データ受信手段11は、携帯情報端末2からのデータの受信の有無を確認し(図5、S5)、受信があったときには受信されたポリゴンデータなどを前記地図データベース6に保存して、前記地図情報表示手段14による前記支援装置1の表示画面上に表示可能に構成してある(図5、S6)。
【0033】
前記地図情報表示手段14は、図4に示すように、地図データ上に表示された地図データに、前記通報箇所抽出手段13により抽出された通報箇所P1〜P6と、前記現場入力データ受信手段11により受信された現場入力データとしての一例である水取器Wでの水の有無データなどの一部または全部を、それらに対応した座標データに基づいて新たなレイヤにプロットして重ね合わせ表示する(水取器Wで水が検出された地点は濃く塗り潰されて表示され、水が検出されなかった地点は白抜けで表示される。)と共に、前記地図データベース6の補助データに基づいてガス導管の敷設深さの深い位置や伏越配管がなされている部位を強調表示ことにより、異常発生箇所の分布が一目瞭然に判別可能に構成してある。
【0034】
ここで、プロットされた通報箇所に対応付けて通報日時と通報内容テーブルデータが構築されており、時系列的に被害状況の変遷が把握可能に構成されている。以上の表示処理により、被害地における被害状況が迅速に把握され、供給停止ブロックの迅速な画定作業が可能となる。
【0035】
詳述すると、前記支援装置1は、その表示画面上に表示された前記住宅地図または前記配管地図に、ポインティングデバイスなどを用いて重ねて入力されたポリゴンデータ、または、前記携帯情報端末2の表示画面上に表示された前記配管地図に重ねて入力された前記現場入力データとしてのポリゴンデータによって画定される区域Rを仮想供給停止ブロックとして画定し(図5、S7)、その領域に含まれる顧客数を、前記顧客の位置座標に基づいて前記顧客データベース7を検索して集計する顧客数集計手段15を備えており(図5、S8)、以って、被害規模を想定可能に構成している。
【0036】
さらに、前記支援装置1の表示画面上に表示された前記住宅地図または前記配管地図に重ねて入力されたポリゴンデータ、または、前記携帯情報端末2の表示画面上に表示された前記配管地図に重ねて入力された前記現場入力データとしてのポリゴンデータによって画定される区域に含まれる顧客とその顧客の前記顧客情報の一部または全部(例えば、住所、電話番号など)を、前記顧客の位置座標に基づいて前記顧客データベース7から検索して一覧表示する顧客情報表示手段16を備えており(図3、S9)、被害地域の顧客を具体的に特定して、被害情報、復旧情報を迅速に通報できるように構成してある。
【0037】
前記地図情報表示手段14は、前記地図データを指定された縮尺で表示できるように構成され、広域の被害であっても局所的な被害状況を詳細に確認可能な高縮尺表示と、被害地域全域を一画面内で確認可能な低縮尺表示が選択でき、表示前記通報箇所抽出手段13が抽出した通報箇所を包含する表示範囲を画定し、前記表示範囲を含むように前記地図データを表示する適正表示モードを備えてある。適正表示モードについて詳述すると、通報箇所を接続して得られる法絡線で囲まれる領域を抽出し、表示画面に表示可能な領域内に前記法絡線で囲まれる領域が含まれるように縮尺を決定して表示するものである。
【0038】
以上説明したように、前記支援装置1により種々の供給停止ブロックの画定作業を評価して最終の供給停止ブロックを画定し(図5、S10)、現場作業員に対して供給停止ブロックを囲むように、ガス導管の切断或はバルブ閉止等の作業指示を出してガス供給が停止した後に復旧作業を行なうことになるが、供給停止ブロックによるその他のガス供給領域への影響が問題となる場合に備えて、ガス供給ルートの変更シミュレーションが可能なネット計算手段19を備えてあり、以下に説明する。
【0039】
前記支援装置1には、前記ポリゴンデータによって画定される区域外の導管網における供給圧を算出するための導管ネットワークを、前記導管データベース8の前記属性情報を基に作成する導管ネットワーク作成手段18を設けてあり(図5、S11)、前記導管ネットワーク作成手段18が作成した導管ネットワークを用いて前記区域外の導管網における供給圧を所定の流体方程式に基づいて計算するネット計算手段19を備えている(図5、S12)。ネット計算手段19により得られた各供給ガス圧が正常値を示せば問題なく復旧作業を進めることが可能であるが、供給ガス圧が異常値を示す場合には、付近の整圧器(ガバナ)を昇圧等調整すべくネット計算手段19を作動させて評価し、さらに必要な場合には導管ネットワーク作成手段18によりバイパス路などを付加した新たな導管ネットワークを生成して、その導管ネットワークに対してネット計算手段19を作動させる。その結果、正常な供給ガス圧を示す導管ネットワークに基づいて、現場の作業員にバイパス路の敷設工事などを指示するのである(図5、S13,14)。
【0040】
さらに、前記供給停止ブロック内の顧客に対して応急処置的にガスを供給する場合には、どの程度のガス供給量が必要になるのかに基づいて、臨時のガス導管としてのバイパス路の径や本数、位置などを策定する必要がある。そこで、前記ポリゴンデータによって画定される区域に含まれる顧客の前記顧客情報としてのガス使用実績を前記顧客データベース7から検索して、前記ポリゴンデータによって画定される区域内のガス需要量を推定する需要量推定手段17を備えているのである。この点に関して、従来は、ガス使用実績データを加味することができず、メータの号数データを使用していたために策定誤差も多く、その結果、過剰な管の敷設につながる可能性があったところが効果的に改善されるのである。
【0041】
以下に、別の実施形態につき説明する。
上述した通報箇所抽出手段13によりアクセスされる顧客データベース7は、少なくとも顧客情報として各顧客に割り当てられたガス栓に対して一意に対応付けられる顧客番号(「使用番号」ともいう。)と前記ガス栓の設置位置に対応する位置座標を対応付けた簡易データベースを管理する分散サーバとして構築することで、大容量の顧客データベースを備えた専用ホストコンピュータと接続する場合に比べてアクセス時間を短縮してより迅速に対処することが可能となる。尚、顧客番号を認識していない顧客に対応して、さらに電話番号を備えていてもよい。
【0042】
上述した集団ガス供給不良対策支援装置及びシステムの具体的構成は、一実施形態に過ぎずその構成を具体的に限定するものではない。
【0043】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、供給停止ブロックによってガス供給停止された場合に影響を受ける顧客数や当該顧客の情報等の検索、または、供給停止ブロック画定後の復旧作業に有用な情報を効率的に提供できる集団ガス供給不良対策支援装置及びシステムを提供することができるようになった。
【図面の簡単な説明】
【図1】集団ガス供給不良対策支援システムの機能ブロック構成図
【図2】地図情報表示手段による地図データの表示画面の説明図
【図3】地図データベースの記憶レイヤの説明図
【図4】地図情報表示手段による供給停止ブロックの画定の表示画面の説明図
【図5】集団ガス供給不良対策支援装置の動作を説明するフローチャート
【符号の説明】
1:集団ガス供給不良対策支援装置
2:形態情報端末
3:特定の通信回線
6:地図データベース
7:顧客データベース
8:導管データベース
11:現場入力データ受信手段
12:作業支援データ送信手段
13:通報箇所抽出手段
14:地図情報表示手段
15:顧客数集計手段
16:顧客情報表示手段
17:需要量推定手段
18:導管ネットワーク作成手段
19:ネット計算手段
Claims (8)
- ガス導管によってガス供給を行っている地域において、集団的に供給不良となっている一部の被害範囲に対して、ガス導管の切断或はバルブ閉止等によってガス供給を停止してガス供給を継続する区域と分離する供給停止ブロックを画定して行う集団ガス供給不良対策を、コンピュータのデータ処理によって支援する支援装置であって、
住宅地図とガス導管の配管地図を含む地図データに前記供給停止ブロックの画定を支援するためのガス導管の敷設状態及びガス導管の付属設備の敷設位置に関する補助データを付加して記憶する地図データベースと、
前記ガス供給を受ける顧客の位置座標を含む顧客情報を記憶した顧客データベースと、
前記供給不良を通報してきた顧客の顧客識別情報に基づいて前記顧客データベースからその顧客の位置座標を検索して通報箇所を抽出する通報箇所抽出手段と、
被害現場で使用される携帯情報端末に対し、所定の通信ネットワークを介して、前記地図データの内の少なくとも前記配管地図と前記補助データと前記通報箇所を前記携帯情報端末の表示画面上に表示可能に送信する作業支援データ送信手段と、
前記携帯情報端末の表示画面上で入力された現場入力データを、前記携帯情報端末から前記通信ネットワークを介して受信する現場入力データ受信手段と、
前記住宅地図または前記配管地図に重ねて、前記補助データと前記通報箇所と前記現場入力データの一部または全部を前記支援装置の表示画面上に表示可能な地図情報表示手段と、を備えてなる集団ガス供給不良対策支援装置。 - 前記支援装置の表示画面上に表示された前記住宅地図または前記配管地図に重ねて入力されたポリゴンデータ、または、前記携帯情報端末の表示画面上に表示された前記配管地図に重ねて入力された前記現場入力データとしてのポリゴンデータによって画定される区域に含まれる顧客数を、前記顧客データベースを検索して集計する顧客数集計手段を備えていることを特徴とする請求項1に記載の集団ガス供給不良対策支援装置。
- 前記現場入力データは、前記携帯情報端末の表示画面上に表示された前記配管地図に重ねて入力されたポリゴンデータであり、
前記現場入力データ受信手段は前記ポリゴンデータを受信して前記地図データベースに、前記地図情報表示手段が前記支援装置の表示画面上に表示可能に保存することを特徴とする請求項1または2に記載の集団ガス供給不良対策支援装置。 - 前記支援装置の表示画面上に表示された前記住宅地図または前記配管地図に重ねて入力されたポリゴンデータ、または、前記携帯情報端末の表示画面上に表示された前記配管地図に重ねて入力された前記現場入力データとしてのポリゴンデータによって画定される区域に含まれる顧客とその顧客の前記顧客情報の一部または全部を前記顧客データベースから検索して一覧表示する顧客情報表示手段を備えていることを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の集団ガス供給不良対策支援装置。
- 前記地図情報表示手段は、前記通報箇所抽出手段が抽出した通報箇所を包含する表示範囲を画定し、前記表示範囲を含むように前記地図データを表示することを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載の集団ガス供給不良対策支援装置。
- 前記ガス導管の属性情報を備えてなる導管データベースと、
前記支援装置の表示画面上に表示された前記住宅地図または前記配管地図に重ねて入力されたポリゴンデータ、または、前記携帯情報端末の表示画面上に表示された前記配管地図に重ねて入力された前記現場入力データとしてのポリゴンデータによって画定される区域外の導管網における供給圧を算出するための導管ネットワークを前記導管データベースの前記属性情報を基に作成する導管ネットワーク作成手段と、
前記導管ネットワーク作成手段が作成した導管ネットワークを用いて前記区域外の導管網における供給圧を計算するネット計算手段と、を備えていることを特徴とする請求項1〜5の何れか1項に記載の集団ガス供給不良対策支援装置。 - 前記支援装置の表示画面上に表示された前記住宅地図または前記配管地図に重ねて入力されたポリゴンデータ、または、前記携帯情報端末の表示画面上に表示された前記配管地図に重ねて入力された前記現場入力データとしてのポリゴンデータによって画定される区域に含まれる顧客の前記顧客情報としてのガス使用実績を前記顧客データベースから検索して、前記ポリゴンデータによって画定される区域内のガス需要量を推定する需要量推定手段を備えていることを特徴とする請求項1〜6の何れか1項に記載の集団ガス供給不良対策支援装置。
- ガス導管によってガス供給を行っている地域において、集団的に供給不良となっている一部の被害範囲に対して、ガス導管の切断或はバルブ閉止等によってガス供給を停止してガス供給を継続する区域と分離する供給停止ブロックを画定して行う集団ガス供給不良対策を、コンピュータのデータ処理によって支援する支援システムであって、
請求項1〜7の何れか1項に記載の集団ガス供給不良対策支援装置と、
前記通信ネットワークを介して前記集団ガス供給不良対策支援装置とデータ送受信可能で、前記被害現場で使用可能な一または複数の携帯情報端末と、を備えてなる集団ガス供給不良対策支援システム。
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