JP2011198267A - 導管網の故障原因予測システム - Google Patents

導管網の故障原因予測システム Download PDF

Info

Publication number
JP2011198267A
JP2011198267A JP2010066629A JP2010066629A JP2011198267A JP 2011198267 A JP2011198267 A JP 2011198267A JP 2010066629 A JP2010066629 A JP 2010066629A JP 2010066629 A JP2010066629 A JP 2010066629A JP 2011198267 A JP2011198267 A JP 2011198267A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
information
failure
conduit
cause
registered
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2010066629A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5503361B2 (ja
Inventor
Hiroki Kobayashi
宏樹 小林
Kenji Tsuzaki
賢治 津崎
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Osaka Gas Co Ltd
Original Assignee
Osaka Gas Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Osaka Gas Co Ltd filed Critical Osaka Gas Co Ltd
Priority to JP2010066629A priority Critical patent/JP5503361B2/ja
Publication of JP2011198267A publication Critical patent/JP2011198267A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5503361B2 publication Critical patent/JP5503361B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Management, Administration, Business Operations System, And Electronic Commerce (AREA)

Abstract

【課題】 導管網における故障原因の予測精度を高める。
【解決手段】 地形、道路或いは施設に関する情報が、地理的位置と関連付けて登録された地理的情報DB12と、導管の故障実績に関する情報が、当該故障を生じた導管に関する埋設位置、材料、経年、及び故障原因に関する各情報を含んで登録された故障実績情報DB14と、両DBの登録内容を加味して分析処理を行うことで、導管の材料、経年、並びに、導管の埋設位置から所定の距離内における地形、道路或いは施設の存在状況を示す埋設周辺環境と、故障原因との相関関係を統計的に分析する故障実績分析部4を備える。故障原因予測部5は、予測対象となる導管の材料及び経年に関する情報を導管網情報DB13から、前記対象導管の埋設周辺環に関する情報を地理的情報DB12から夫々読み出し、故障実績分析部4において分析処理された前記相関関係に基づいて前記対象導管の故障原因を予測する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、ガス導管や水道管等の導管網における故障原因予測システムに関する。
ガス導管や水道管等の導管網においては、当該導管から供給される供給物(都市ガス、上下水道)を利用する一般消費者から利用状況の不具合発生の連絡がなされたことで、初めて事業者がその故障の存在を認知するということが多い。
当然のことながら、専門家ではない一般消費者は、不具合の状態から直ちに故障の原因を特定することはできず、せいぜいどのような不具合が生じているかを認識できるに留まるのが通常である。従って、事業者は一般消費者からの連絡内容に基づいて故障箇所と共にその故障原因を予測し、その予測に基づいて当該故障を解消するために必要な備品を選択、携行して現場に向かうこととなる。
現場の作業で必要となる備品は、故障の内容によって変化する。従って、予測した故障原因が実際に現場で生じている故障原因と一致していた場合には、携行した備品を用いてその場で修繕を行うことができる。しかし、もし予測が違っていれば、いったん現場に到着した後に必要な備品を事業所に取りに戻り、再び現場に向かう必要が生じてしまう。このような事態が生じると、ひとたび不具合が発生してからその原因となる故障状態を解消するまでに要する時間が長くなり好ましくない。
たしかに、想定されるあらゆる故障原因に対応する備品を携行して現場に向かうことができれば、必要な備品を持ち合わせていないというような状況にはならない。しかし、故障原因は多岐にわたり、それぞれの故障に応じて必要となる備品の種類や数も多く、更には故障解消に際して非常に大きい備品を必要とする場合もあり、それは現実的な方法ではない。
従って、現場に到着してから必要な備品を取りに戻るという事態をなるべく回避するためには、一般消費者から不具合発生の連絡を受けてから、故障原因を予測する際の予測の確実性を向上させることが最も現実的で有効な方法であるといえる。
下記特許文献1には、修理の際に使用する可能性の高い交換部品を、修理品の診断を行う前に予め作業者に知らせることができる修理故障診断システムが開示されている。
特開2007−304935号公報
特許文献1に記載の発明は、利用者から送付された修理対象物の修理をした後、この修理対象物並びに修理の際に交換した部品に関する情報を、利用者から連絡された不具合の内容と共に関連付けて記録しておく。そして、新たに利用者から不具合の連絡がなされると、不具合の対象となっている機器及び不具合の状況に基づき、前記関連付けされた情報を読み出して、修理に必要な部品を予測するというものである。
このシステムは、不具合の対象となっているものと故障が実際に生じている箇所が一致して初めて実現可能となるものである。例えば、プリンターに不具合が生じた場合において、そのプリンター内に故障があり、そのプリンター内の部品を交換することで当該不具合が解消するという場合であれば、特許文献1に記載のシステムは利用可能である。
しかし、都市ガスや水道の供給状態に不具合が生じている場合、一般消費者が利用している機器は例えばガスコンロ、ガスコンセント、蛇口であるが、実際はかかる機器に不具合が生じているのではないため、不具合が生じている旨の連絡がされた場合に事業者が得られる情報は、せいぜい不具合の状態や一般消費者の利用場所に関するものである。つまり、一般消費者からは実際に故障が生じている「物」に関する情報が得られないのであり、かかる「物」に関する情報が得られることが前提となっている特許文献1のシステムは、この点において都市ガスや水道の供給状態の不具合における故障予測にはそのまま利用できない。
更に、都市ガスや水道の供給状態に不具合を引き起こす要因となる導管の故障は、プリンターの故障のように機器の型番と不具合の状況に関連付けられて交換対象部品が特定されるような単純なものではない。この点からも、特許文献1の方法を導管網の故障予測に利用することは困難である。
本発明は、上記の問題に鑑み、ガス導管や水道管等の導管網に故障が生じた場合において、その故障原因の予測精度を高めることを第1の目的とし、これによって当該故障の修繕に必要な備品の予測精度を高めることを第2の目的とするものである。
上記目的を達成するため、本発明の故障原因予測システムは、
導管網における故障原因をコンピュータの演算処理によって予測するシステムであって、
埋設された導管の材料及び経年に関する情報が、埋設位置に係る地理的な位置情報と関連付けられて登録された導管網情報DBと、
存在する地形、建設されている道路或いは施設に関する情報が、それぞれの地理的な位置情報と関連付けられて登録された地理的情報DBと、
これまでに発生した導管の故障実績に関する情報が、当該故障を生じた導管に関する埋設位置、材料、経年、及び故障原因に関する各情報を含んで登録された故障実績情報DBと、
前記故障実績情報DBの登録内容に加えて前記地理的情報DBの登録内容を加味して分析処理を行うことで、導管の材料、導管の経年、並びに、導管の埋設位置から所定の距離内における地形、道路或いは施設の存在状況を示す埋設周辺環境と、故障原因との相関関係を統計的に分析する故障実績分析部と、
前記故障実績分析部で行った分析結果を記録する分析結果記録部と、
故障原因を予測する対象となる対象導管の埋設位置を地理的な位置情報として特定するための情報を入力する操作入力部と、
前記操作入力部から入力された情報に基づいて特定される埋設位置に埋設された前記対象導管の材料及び経年に関する情報を前記導管網情報DBから読み出し、前記対象導管の埋設位置から前記所定の距離内における地形、道路或いは施設の存在状況を示す前記埋設周辺環境に関する情報を前記地理的情報DBから読み出し、前記分析結果記録部に記録された前記相関関係に基づいて前記対象導管の故障原因を予測する故障原因予測部と、
前記故障原因予測部による予測結果を出力する出力部とを備えたことを特徴とする。
埋設導管は、単に導管の経年や種類のみならず、埋設箇所近傍周辺の地理的状況にも影響を受ける。本システムによれば、過去の故障内容を導管に関する情報のみならず周辺近傍の地理的情報も考慮して統計分析された結果に基づいて故障原因が予測されるため、その予測精度を高めることができる。
また、上記とは別の構成として、本発明の故障原因予測システムは、導管網における故障原因をコンピュータの演算処理によって予測するシステムであって、
埋設された導管の材料及び経年に関する情報が、埋設位置に係る地理的な位置情報と関連付けられて登録された導管網情報DBと、
存在する地形、建設されている道路或いは施設に関する情報が、それぞれの地理的な位置情報と関連付けられて登録された地理的情報DBと、
これまでに発生した導管の故障実績に関する情報が、当該故障を生じた導管に関する埋設位置、材料、経年、及び故障原因に関する各情報を含んで登録された故障実績情報DBと、
前記故障実績情報DBの登録内容に加えて前記地理的情報DBの登録内容を加味することで、地形、道路、或いは施設のうち導管に影響を及ぼす可能性のあるものとして予め登録されている要素である各影響環境因子と前記埋設位置との距離を算出して、この算出結果を、前記埋設位置、導管の材料及び経年に関する情報、故障原因と共に分析結果記録部に登録する故障実績分析部と、
故障原因を予測する対象となる対象導管の埋設位置を地理的な位置情報として特定するための情報を入力する操作入力部と、
前記導管網情報DB、前記地理的情報DB、及び前記分析結果記録部に登録された情報に基づいて、前記対象導管の故障原因を予測する故障原因予測部と、
前記故障原因予測部による予測結果を出力する出力部と、を備え
前記故障原因予測部は、
前記操作入力部から入力された情報に基づいて特定される埋設位置に埋設された前記対象導管の材料及び経年に関する情報を前記導管網情報DBから読み出し、前記対象導管の埋設位置と前記各影響環境因子との距離を前記地理的情報DBから読み出して算出し、前記対象導管からの離隔距離、導管の材料の相違、導管の経年の差異、前記各影響因子との距離の各項目の複数が、所定の近似基準を満たす導管の故障実績を前記分析結果記録部から抽出し、当該抽出された故障実績に対応する故障原因のうち頻度の高い上位所定数の故障原因をもって前記対象導管の故障原因とすることを特徴とする。
なお、上記各特徴に加えて、故障原因を解消するために行うべき修繕作業に必要な携行部品を、各故障原因別に関連付けて記録した携行部品情報DBを備え、
前記出力部が、前記故障原因予測部によって予測した故障原因の内容と共に、当該故障原因に対応する携行部品を前記携行部品情報DBから読み出して出力する構成としても良い。
かかる構成とすることで、修繕に必要な携行部品を視覚的に認識することができる。そして、この出力される携行部品は、高い予測精度の下で予測された故障原因に対応する携行部品である。作業員はこの携行部品を携行して現場に向かうことで、現場到着後に修繕に必要な部品が不携行である確率を低下させることができ、修繕時間の短縮化が図れる。
本発明によれば、導管網における故障時において、地理的要素を加味した形で故障予測が行えるため、予測精度を高めることができる。
本発明の故障原因予測システムの概念的ブロック図 本発明の故障原因予測システムの別の概念的ブロック図
本発明の故障原因予測システム(以下、適宜「本システム」という)の実施形態につき、図面を参照して説明する。なお、以下において「DB」とはデータベースを指す。
本システムは、導管網内の特定箇所に故障が生じた場合に、その修繕のために現場に向かう前に故障の原因をコンピュータの演算処理によって予測するものである。図1にその概念的ブロック図を示す。
図1に示すように、本システム1は、制御部2,操作入力部3,故障実績分析部4,故障原因予測部5,出力部6,地図情報DB11,地理的情報DB12,導管網情報DB13,故障実績情報DB14,及び分析結果記録部15を備えている。なお、図中のLは信号線である。
制御部2は、本システム1の全体的な制御を司る演算処理部である。操作入力部3は、本システム1の利用者が実際に操作を行う入力手段であり、キーボードやマウス、タッチパネル等で構成される。故障実績分析部4は、過去に生じた故障実績に関する情報を、後述する方法により分析する機能的手段である。なお、その分析結果は分析結果記録部15に登録される。
故障原因予測部5は、入力されたデータに基づいて故障原因を予測する演算処理部である。出力部6は、故障原因予測部5における予測結果やその他の情報を出力可能な形式に変換した後に出力する手段であり、例えばモニタ、プリンタ等の出力機器と当該出力機器に出力するための変換処理手段で構成される。また、出力部6はネットワークを介して外部の機器に送信する構成とすることも可能である。
制御部2,故障実績分析部4,及び故障原因予測部5は、いずれもコンピュータのハードウェア資源(CPUや各種記憶装置等)及びソフトウェア資源(OS、各種ドライバ、データベース管理ソフト等)を使用して演算処理を実行する機能的手段である。また、演算を行うに際して必要な情報を一時的に保持するための記憶手段を適宜備えている。
地図情報DB11には、通常のGIS(Geographic Information System:地理情報システム)が有するものと同様、各地における地図情報が登録されている。出力部6が地図情報DBを読み出すことで、通常の地図データが表示される。また、操作入力部3を適宜操作することで、表示される地図データの縮尺を変更したり、表示領域を移動させたりすることが可能となっている。
なお、地図情報DB11には、縮尺の粗い状態において出力される地図データが登録されており、詳細な地形や道路についての情報を出力する場合には、後述する地理的情報DB12に登録されている情報を更に読み出すことで出力部5に出力する。
地理的情報DB12は、地形(河川等)、建設されている道路或いは施設等に関する情報が、それぞれの地理的な位置情報と関連付けて登録されている。例えば、地形であれば、それらがどのような地形に該当するか(例えば平地、河川、池、山林、海等)が登録され、道路であれば、それらがどのような道路に該当するか(高速道路、幹線道路、住宅地内の道路等)が登録され、施設等であれば、それはどのような建築物か(化学工場、店舗、学校等)が登録されている。
そして、これら地形、道路、或いは施設等に関する情報が、地理的な位置情報と関連付けて登録されている。地理的な位置情報との関連付け形式については種々のものが可能であるが、一例としては、各地形、道路、施設等に関し、それらを形成する外周部分(輪郭)を直線近似できる領域に細分化し、細分化された各線分について始点と終点の位置座標に関する情報が与えられたベクトルの形式で登録されており、各ベクトルを連続的につなぎ合わせることで、各地形、道路或いは施設等に関する詳細な位置的情報が認識される構成が採用できる。
導管網情報DB13には、埋設されている導管に関する情報が、それぞれの地理的な位置情報と関連付けて登録されている。導管に関する情報としては、導管の種類、埋設深度、埋設工事日、修繕工事日、工事業者等の各種情報が登録されている。また、地理的な位置情報との関連付けの方法については、地理的情報DB12と同様の形式を採用することができる。このDB13は、埋設されている導管が交換されたり、新たに導管を敷設する工事を行った場合には、当該新たな導管網情報の内容に更新される。
故障実績情報DB14には、これまでに発生した導管の故障に関する情報が登録されており、例えば、当該導管の埋設位置情報(緯度、経度、埋設深度)、導管材料情報、経年情報、故障原因情報、修繕内容情報等の各要素を含む構成である。このDB14は、故障が発生しその修繕が行われると、当該新たな故障実績の内容が登録され、登録情報が更新される。
埋設位置情報は地理的な情報であり、故障を発生した導管が埋設されていた位置を特定するための情報である。この情報は、例えば導管網情報DB13において導管の地理的な位置情報を登録するのと同様の方法で登録される。経年情報は、埋設してからその故障が発生するまでに経過した期間(年数)が示される。故障原因情報は、発生した故障の原因に関する情報であり、例えば腐食,き裂,破損といった情報が示される。修繕内容情報は、発生した故障を解消するために行った修繕内容に関する情報であり、例えば導管交換、部品交換といった情報が示される。
故障実績分析部4は、故障実績情報DB14に登録されている故障実績に加え、地理的情報DB12及び導管網情報DB13に登録されている情報に基づき、統計分析処理を実行する。
具体的には、まず、故障実績情報DB14から、故障を生じた各導管について、故障原因情報、故障を発生した導管の材料及び経年に関する情報、及び埋設位置に関する情報を読み出す。次に、地理的情報DB12から、前記埋設位置の近辺(例えば埋設位置から半径500m以内)における地形、道路、施設に関する情報(以下、「埋設周辺環境」という)を読み出す。これら読み出された各情報に基づき、導管の材料、経年、並びに埋設周辺環境と、故障原因との相関関係を統計的に分析する。そして、この分析結果を分析結果記録部15に格納する。
故障実績分析部4は、ある一定のタイミングの下(例えば1日毎、1週間毎)で、故障実績情報DB14に登録されている各故障実績につき、地理的情報DB12と導管網情報DB13の登録情報を加味して統計分析を実行し、分析結果記録部15に格納される分析結果の情報更新を行う。すなわち、分析結果記録部15は、その内容が自動的に最新のものに更新される構成である。
なお、出力部6は、各種情報を出力できる構成である。例えば、地図情報DB11に登録されている地図データを読み出すことで、一般的な地図情報が出力され、更にこれに加えて導管網情報DB13に登録されている導管に関する情報を読み出せば、導管網のデータが付加された地図データが出力される。同様に、地理的情報DB12に登録された地形、道路或いは施設に関する情報を、地図情報DB11に登録された地図データと共に読み出せば、地形や道路や施設に関するデータが付加された地図データが出力される。DB11〜13に登録された各情報を同時に読み出すこともできる。
また、故障実績情報DB14に登録されている過去の故障実績、分析結果記録部15に格納されている分析結果、並びに故障原因予測部5によって推定された故障原因についての情報も、出力部6から必要に応じて出力される。
本システム1の一般的な利用者としては、このような導管網を用いて物を供給する事業者、例えばガス事業者や水道事業者が想定される。以下では、ガス事業者を例に挙げて説明する。
一般消費者から不具合の発生を受けた本システム1の利用者は、故障原因の予測を行う対象となる導管を特定するための位置情報を操作入力部3から入力する。故障原因予測部5は、まず、入力された位置情報に基づいて特定された導管に関する情報(具体的には、材料及び経年に関する情報、及び埋設位置に関する正確な情報)を導管網情報DB13より読み出す。また、この導管が埋設されている場所の近辺に存在する地形、道路、或いは施設に関する情報(すなわち、対象導管の埋設周辺環境に関する情報)を地理的情報DB12から読み出す。
前述したように、分析結果記録部15には、過去の故障実績に基づいて分析された、導管材料、経年、及び埋設周辺環境と故障原因の相関関係が記憶されている。よって、対象となる導管に係る導管材料、経年、及び埋設周辺環境に関する情報と、分析結果記録部15に記憶されている前記相関関係を照合して、当該対象導管に対応する故障原因を特定する。分析結果記録部15に格納されている分析結果は、周辺の地理的な情報を含む内容であるため、この情報が反映された形で故障原因が特定される。
例えば、河川や化学工場の周辺では腐食による漏洩が発生しやすく、主要幹線道路の周辺では振動や荷重による応力が導管に作用して接合部に破損が生じやすい。また、炉を有するような熱処理工場の近傍では、温度変化の繰り返しによる導管の劣化や熱による膨張によって破損が生じやすい。このような導管に特有の特性は、特許文献1に記載の予測方法で反映されない。しかし、本発明では、地理的情報DB12において、河川等の地形、道路、化学工場や熱処理工場等の施設に関する情報が予め登録がされており、故障実績分析部4は、これらの情報の内、特に埋設位置近辺における情報(埋設周辺環境に関する情報)を考慮して故障実績を統計分析しているため、分析結果記録部15には埋設周辺環境が反映された結果が記録される。
よって、この情報を読み出して予測することで、埋設位置近辺における埋設周辺環境を考慮した形で故障原因が特定されるため、その予測精度を向上させることができる。
別の方法としては、故障実績分析4が、故障実績情報DBに登録されている過去の故障実績につき、故障箇所と導管に影響を及ぼす可能性のある各影響環境因子との距離を算出する。そして、この算出結果に加えて、埋設位置(緯度、経度、埋設深度)、導管材料、及び経年に関する情報を、故障原因と共に分析結果記録部15に登録する。
そして、一般消費者から不具合の発生を受けた本システム1の利用者は、故障原因の予測を行う対象となる導管を特定するための位置情報を操作入力部3から入力する。そして、故障原因予測部5は、入力された位置情報に基づいて特定された導管に関する情報(具体的には、材料及び経年に関する情報、及び埋設位置に関する正確な情報)を導管網情報DB13から読み出し、この導管が埋設されている場所の近辺に存在する地形、道路、或いは施設に関する情報(すなわち、対象導管の埋設周辺環境に関する情報)を地理的情報DB12から読み出す。
そして、故障原因予測部5は、故障対象となっている導管の埋設位置(緯度、経度、埋設深度)、導管材料、経年、並びに各影響環境因子(例えば河川、海、化学工場等)との距離をそれぞれ算出する。そして、分析結果記録部15に登録されている過去の故障実績から、導管の設置状況が近似するものを抽出する。影響環境因子は、地形、道路、施設(建物等)のうち、導管に影響を及ぼす可能性のあるものとして予め登録されている要素である。
ここで、導管の設置状況が近似するかどうかの判断においては、1)対象導管からの離隔距離が所定の範囲内であるか、並びに、2)埋設深度並びに経年につき対象導管との差異が所定の範囲内であるか、3)導管の材質が対象導管と一致又は近似するか、4)河川、海、化学工場等の各影響環境因子からの距離につき、対象導管との差異が所定の範囲内であるか、等を総合的に考量して判断する。該当項目が多いほど、「設置状況が近似」していると判断される。なお、各影響環境因子からの距離については、影響環境因子別に距離を比較する。
そして、設置状況が近似していると判断された故障実績導管の故障原因を抽出し、最も頻度の高い(若しくは上位所定数の)故障原因でもって、予測結果とし、これを出力部6に出力する。
例えば、過去の故障実績100,000件のうち、100件が設置状況が近似している導管に該当したとする。この100件の故障のうち、75件が破損、20件が腐食、残り5件はその他の原因によるものであったとすれば、予測対象導管の故障原因を腐食と予測する。
なお、上記実施形態に加えて、故障を解消させるべく修繕を行うに際して携行すべき部品を、各故障原因別に関連付けて記録した携行部品情報DB21と、故障原因予測部5が予測した故障原因に従って携行すべき部品を抽出する携行部品抽出部22を備える構成としても良い(図2参照)。この場合、本システム1Aは、故障原因予測部5が故障原因を予測すると、携行部品抽出部22がこの予測結果に従って携行すべき部品を携行部品情報DB21から読み出し、故障原因と共に携行すべき部品を出力部6から出力することができる。
例えば、故障原因予測部5によって、対象となる導管の埋設位置近辺に化学工場があり腐食の可能性があると推測されれば、耐食性の高いポリエチレン管への交換の必要性もあり得るので、携行部品としてポリエチレン管が抽出される。このとき、周辺の導管網の状況を考慮して、携行すべきポリエチレン管の長さが併せて出力されるものとしても良い。
また、上記実施形態では、地図情報DB11を備える構成としたが、これは、出力部6が表示手段で構成される場合に、利用者が視覚的に地図情報を確認しながら本システム1(1A)を利用する点で有用である。しかし、過去の故障実績に基づいて地理的な情報を考慮しながら故障原因を予測するという処理を行うに際しては、故障実績に関する情報、導管に関する情報、及び地形や道路や施設といった地理的情報が存在すれば足り、地図情報DB11は必ずしも必要というわけではない。
1、1A: 本発明の故障原因予測システム
2: 制御部
3: 操作入力部
4: 故障実績分析部
5: 故障原因予測部
6: 出力部
11: 地図情報DB
12: 地理的情報DB
13: 導管網情報DB
14: 故障実績情報DB
21: 携行部品情報DB
22: 携行部品抽出部

Claims (3)

  1. 導管網における故障原因をコンピュータの演算処理によって予測するシステムであって、
    埋設された導管の材料及び経年に関する情報が、埋設位置に係る地理的な位置情報と関連付けられて登録された導管網情報DBと、
    存在する地形、建設されている道路或いは施設に関する情報が、それぞれの地理的な位置情報と関連付けられて登録された地理的情報DBと、
    これまでに発生した導管の故障実績に関する情報が、当該故障を生じた導管に関する埋設位置、材料、経年、及び故障原因に関する各情報を含んで登録された故障実績情報DBと、
    前記故障実績情報DBの登録内容に加えて前記地理的情報DBの登録内容を加味して分析処理を行うことで、導管の材料、導管の経年、並びに、導管の埋設位置から所定の距離内における地形、道路或いは施設の存在状況を示す埋設周辺環境と、故障原因との相関関係を統計的に分析する故障実績分析部と、
    前記故障実績分析部で行った分析結果を記録する分析結果記録部と、
    故障原因を予測する対象となる対象導管の埋設位置を地理的な位置情報として特定するための情報を入力する操作入力部と、
    前記操作入力部から入力された情報に基づいて特定される埋設位置に埋設された前記対象導管の材料及び経年に関する情報を前記導管網情報DBから読み出し、前記対象導管の埋設位置から前記所定の距離内における地形、道路或いは施設の存在状況を示す前記埋設周辺環境に関する情報を前記地理的情報DBから読み出し、前記分析結果記録部に記録された前記相関関係に基づいて前記対象導管の故障原因を予測する故障原因予測部と、
    前記故障原因予測部による予測結果を出力する出力部と、を備えたことを特徴とする導管網の故障原因予測システム。
  2. 導管網における故障原因をコンピュータの演算処理によって予測するシステムであって、
    埋設された導管の材料及び経年に関する情報が、埋設位置に係る地理的な位置情報と関連付けられて登録された導管網情報DBと、
    存在する地形、建設されている道路或いは施設に関する情報が、それぞれの地理的な位置情報と関連付けられて登録された地理的情報DBと、
    これまでに発生した導管の故障実績に関する情報が、当該故障を生じた導管に関する埋設位置、材料、経年、及び故障原因に関する各情報を含んで登録された故障実績情報DBと、
    前記故障実績情報DBの登録内容に加えて前記地理的情報DBの登録内容を加味することで、地形、道路、或いは施設のうち導管に影響を及ぼす可能性のあるものとして予め登録されている要素である各影響環境因子と前記埋設位置との距離を算出して、この算出結果を、前記埋設位置、導管の材料及び経年に関する情報、故障原因と共に分析結果記録部に登録する故障実績分析部と、
    故障原因を予測する対象となる対象導管の埋設位置を地理的な位置情報として特定するための情報を入力する操作入力部と、
    前記導管網情報DB、前記地理的情報DB、及び前記分析結果記録部に登録された情報に基づいて、前記対象導管の故障原因を予測する故障原因予測部と、
    前記故障原因予測部による予測結果を出力する出力部と、を備え
    前記故障原因予測部は、
    前記操作入力部から入力された情報に基づいて特定される埋設位置に埋設された前記対象導管の材料及び経年に関する情報を前記導管網情報DBから読み出し、前記対象導管の埋設位置と前記各影響環境因子との距離を前記地理的情報DBから読み出して算出し、前記対象導管からの離隔距離、導管の材料の相違、導管の経年の差異、前記各影響因子との距離の各項目の複数が、所定の近似基準を満たす導管の故障実績を前記分析結果記録部から抽出し、当該抽出された故障実績に対応する故障原因のうち頻度の高い上位所定数の故障原因をもって前記対象導管の故障原因とすることを特徴とする故障原因予測システム。
  3. 故障原因を解消するために行うべき修繕作業に必要な携行部品を、各故障原因別に関連付けて記録した携行部品情報DBを備え、
    前記出力部が、前記故障原因予測部によって予測した故障原因の内容と共に、当該故障原因に対応する携行部品を前記携行部品情報DBから読み出して出力することを特徴とする請求項1又は2に記載の故障原因予測システム。
JP2010066629A 2010-03-23 2010-03-23 導管網の故障原因予測システム Expired - Fee Related JP5503361B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010066629A JP5503361B2 (ja) 2010-03-23 2010-03-23 導管網の故障原因予測システム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010066629A JP5503361B2 (ja) 2010-03-23 2010-03-23 導管網の故障原因予測システム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2011198267A true JP2011198267A (ja) 2011-10-06
JP5503361B2 JP5503361B2 (ja) 2014-05-28

Family

ID=44876327

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2010066629A Expired - Fee Related JP5503361B2 (ja) 2010-03-23 2010-03-23 導管網の故障原因予測システム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5503361B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US10229521B2 (en) 2014-12-01 2019-03-12 Tokyo Electric Power Company Holdings, Incorporated Area characteristic display device and method for controlling area characteristic display device
CN110383308A (zh) * 2017-04-13 2019-10-25 甲骨文国际公司 预测管道泄漏的新型自动人工智能系统

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002297809A (ja) * 2001-03-30 2002-10-11 Mitsubishi Electric Corp 保守サービス方法及び保守サービスシステム
JP2004294962A (ja) * 2003-03-28 2004-10-21 Osaka Gas Co Ltd 集団ガス供給不良対策支援装置及びシステム

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002297809A (ja) * 2001-03-30 2002-10-11 Mitsubishi Electric Corp 保守サービス方法及び保守サービスシステム
JP2004294962A (ja) * 2003-03-28 2004-10-21 Osaka Gas Co Ltd 集団ガス供給不良対策支援装置及びシステム

Non-Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Title
CSND200200596004; 渡辺 勉: 'IT時代の分散型設備管理システム' プラント エンジニア 第33巻 第11号, 20011027, p.40-45, 社団法人日本プラントメンテナンス協会 *
CSNH199900211003; 湯川 敦司: '上下水道システム技術-コンピュータマッピングシステムを応用した水道管路保全システム' 東芝レビュー 第47巻 第5号, 19920501, p.372-376, 株式会社東芝 *
JPN6013059982; 渡辺 勉: 'IT時代の分散型設備管理システム' プラント エンジニア 第33巻 第11号, 20011027, p.40-45, 社団法人日本プラントメンテナンス協会 *
JPN6013059984; 湯川 敦司: '上下水道システム技術-コンピュータマッピングシステムを応用した水道管路保全システム' 東芝レビュー 第47巻 第5号, 19920501, p.372-376, 株式会社東芝 *

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US10229521B2 (en) 2014-12-01 2019-03-12 Tokyo Electric Power Company Holdings, Incorporated Area characteristic display device and method for controlling area characteristic display device
CN110383308A (zh) * 2017-04-13 2019-10-25 甲骨文国际公司 预测管道泄漏的新型自动人工智能系统
JP2020517004A (ja) * 2017-04-13 2020-06-11 オラクル・インターナショナル・コーポレイション パイプ漏れを予測する新規な自律的人工知能システム
JP7043512B2 (ja) 2017-04-13 2022-03-29 オラクル・インターナショナル・コーポレイション パイプ漏れを予測する新規な自律的人工知能システム
US11373105B2 (en) 2017-04-13 2022-06-28 Oracle International Corporation Autonomous artificially intelligent system to predict pipe leaks
CN110383308B (zh) * 2017-04-13 2023-12-26 甲骨文国际公司 预测管道泄漏的新型自动人工智能系统

Also Published As

Publication number Publication date
JP5503361B2 (ja) 2014-05-28

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8200737B2 (en) System to facilitate pipeline management, program product, and related methods
Valinejadshoubi et al. Development of a BIM-based data management system for structural health monitoring with application to modular buildings: Case study
Fragiadakis et al. Seismic reliability assessment of urban water networks
KR101283828B1 (ko) 상수관망 진단 시스템
Sadhu et al. A review of data management and visualization techniques for structural health monitoring using BIM and virtual or augmented reality
Fragiadakis et al. Reliability assessment of urban water distribution networks under seismic loads
Qin et al. Risk management of large RC structures within spatial information system
Rogers et al. Failure assessment modeling to prioritize water pipe renewal: Two case studies
JP2019057192A (ja) 構造物点検支援システム
WO2015129031A1 (ja) 漏水検知システム、及び漏水検知方法
US20240019086A1 (en) System for providing integrated pipeline integrity data
KR100893424B1 (ko) 상수도관망 노후도 성능평가 및 정비개량계획수립 시스템과그 방법
US20140278148A1 (en) Virtual in-line inspection of wall loss due to corrosion in a pipeline
US20120203591A1 (en) Systems, methods, and apparatus for determining pipeline asset integrity
JP2024058780A (ja) 予測装置、予測方法およびコンピュータプログラム
JP5503361B2 (ja) 導管網の故障原因予測システム
JP5022857B2 (ja) パイプライン情報システム
WO2014142825A1 (en) Virtual in-line inspection of wall loss due to corrosion in a pipeline
KR102530194B1 (ko) 웹 어플리케이션을 활용한 하수관로 안전관리 시스템
Grigg Water supply pipeline failures: Investigative procedures and data management
CN105474252A (zh) 资产管理系统及资产管理方法
López et al. Methodology to optimally place pressure sensors for leak detection in water distribution systems using value of information
KR102530193B1 (ko) 웹 어플리케이션을 활용한 상수관로 안전관리 시스템
KR20130106050A (ko) 스마트 안전 통합 관리 방법 및 그 시스템, 및 기록매체
Wade Strategic Integration of Risk-Based Asset Management to Improve Large-Diameter Pipelines

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20130116

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20131122

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20131210

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20140218

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20140314

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5503361

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees