JP2014206858A - 災害時供給停止ガス顧客情報管理システム及び災害時供給停止ガス顧客情報管理プログラム - Google Patents
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Abstract
Description
ガス供給管網の供給不良の1つに、ガス導管外周部に開口部が生じ、ガス導管内に水が流入してくる、いわゆる、差し水に起因して、ガス供給に支障が生じるというものがある。このような支障が生じると、復旧作業として、漏水滞留箇所を推定し、水抜き作業を行う必要があり、これを広域出不良という。同様にガス供給管網の供給不良の一つとして地震があり、広域出不良と地震は復旧のプロセスはほぼ同様である。
しかしながら、このような問題点は、特許文献2による災害時ガス供給工法では、全く考慮されていない。
遮断弁の地図上の位置及びその位置での遮断弁の開栓状態を示す地図形式の開栓情報は、開栓作業における作業者の投入計画等を立案する際に有効である。また、遮断弁の設置位置及びそれらの個別の開栓状態をリスト化した開栓情報は、開栓作業に関する個別の遮断弁の状態把握のために有効である。
災害復旧工事では、ガスの供給を停止するガス供給停止エリアを適切に設定するための支援も重要である。この目的も達成するため、本発明による好適な実施形態の1つでは、前記ガス供給停止エリアは、ガス供給管網レイヤと標高レイヤと需要家ガス栓状態レイヤと供給停止エリア決定作業レイヤとを重ね合わせた復旧作業支援画面と通じて確定されるように構成されている。
この構成によれば、作業管理者は、この復旧作業支援画面から、工事対象となる地域におけるガス供給管網状態、標高の状態、個人宅や集合住宅や会社建物などにおける特定種のガスメータの開閉状態などを確認することが可能となる。しかも、その状態を面的な拡がりをもって確認することができるので、作業管理者は、ガス供給停止エリアの決定作業が迅速かつ適切に行なうことができる。
ガス供給管網に何らかの供給不良を与えた災害が発生すると、適切な範囲のガス供給停止エリアを設定し、ガス供給管網の復旧のために必要な修繕工事が行なわれる。修繕工事の終了後、ガス供給停止エリアに再びガスを供給するために、一旦閉栓された遮断弁(末端の個人宅用ないしは集合住宅用引き込み管遮断弁も含む)を開栓する開栓作業(復旧作業)が行われる。
ガス管網被害を伴う災害が発生すると(#00)、ガス供給停止作業が行われる(#01)。このガス供給停止作業では、ガス供給停止エリアを最適に決定する必要がある。このガス供給停止エリアの決定を含む復旧作業を支援すべく、復旧作業支援画面生成部31により復旧作業支援画面Sが生成され、端末1のモニタ1aに表示される(#11)。この復旧作業支援画面Sは、図4で示された例では、ガス供給管網レイヤS1と標高レイヤS2と需要家ガス栓状態レイヤS3と供給停止エリア決定作業レイヤS4とを重ね合わせることにより生成され、住宅地図レイヤと差し水現場状況管理レイヤと復旧作業管理レイヤは省略されている。
既に述べたように、復旧工事における遮断弁の開栓作業では、当該遮断弁と接続しているガス管に対するパージ作業が必要となるが、集合住宅などでは、外管から内管(引き込み管)を経て需要家宅のガスメータの遮断弁までには1つ以上の遮断弁が介装されている場合もある。複数の遮断弁が介装されている場合、先行する第1の遮断弁を用いたパージ作業を行ってその開栓作業を行い、次のステップで後続する第2の遮断弁を用いたパージ作業を行ってその開栓作業を行いというように、順次パージ作業と開栓作業が行われる。なお、ガスメータに接続する引き込み管に介装された遮断弁、つまり引き込み管遮断弁の開栓時に行なわれるパージ作業は内管パージと呼ばれている。この内管パージが必要であるかどうかによって、つまり、引き込み管の中間に引き込み管遮断弁が介装されているかどうかによって、個々の家宅のガスメータの開栓手順が異なる。引き込み管の中間に介装されている引き込み管遮断弁の開栓作業を行わない限りはガスメータを開栓できない家宅群(本発明における集合住宅・大規模建物に属する)と、すぐに個々の家宅のガスメータを開栓してガス供給が再開される家宅群(本発明における戸建建物に属する)とが開栓作業指定地域において隣接して存在することは少なくない。このため、当該開栓作業指定地域の全ての家宅に対して共通的にガスメータの開栓作業を行ってガス供給が再開されることを報知してしまうと、家宅によってはガスメータの開栓作業の終了タイミング、結果的にはガス供給再開のタイミングが大きく異なってしまうという問題が生じる。
なお、外管内管復旧完了にチェックが入っていれば、需要家宅のガスメータの遮断弁を開栓可能状態である。しかしながら、上述したように、戸建建物に属する需要家宅では、ガスメータがつながっている引き込み管(内管)に引き込み管遮断弁が介在していないので、外管(供給本管)に対するパージ等を含む復旧作業が完了すれば、直ちにガスメータに対する開栓作業を行うことができる。これに対して、集合住宅・大規模建物に属する需要家宅では、引き込み管に引き込み管遮断弁が介在しているので、引き込み管遮断弁におけるパージ作業を含む開栓作業を完了しない限り、ガスメータに対する開栓作業を行うことができない。従って、戸建建物に属する需要家宅と集合住宅・大規模建物に属する需要家宅とでは、同じ復旧ブロックに属していても、復旧工事報告書の書き込み時期ないしは復旧工事報告書の登録時期は、それぞれ別々となる。しかしながら、本発明による災害時供給停止ガス顧客情報管理システムでは、その復旧作業を戸建建物と集合住宅・大規模建物とに区分けして取り扱っているので、作業者への指示や需要家宅への開栓通知が混乱することは回避される。このような開栓作業報告書に記載されたチェック結果は、スキャナによって機械的読み取られ、データ化され、個別開栓情報として管理サーバに送信される。送られてきた個別開栓情報は、前記遮断弁の識別データとともに閉栓管理データベース部43に記録される。閉栓管理データベース部43に記録された遮断弁情報とユーザ管理データベース部44に記録されているユーザ情報とは互いにリンクされているので、開栓情報生成部36は、閉栓管理データベース部43とユーザ管理データベース部44とにアクセスして必要なデータを抽出することで、需要家(ユーザ)毎の開栓状況(復旧状況)をリスト化した集計情報を容易に生成することができる。この様子は、図11で模式化して示されている。図11に示されているように、個別の開栓情報を、例えば開栓された遮断弁を黒丸などのシンボルで表した地図情報の形式でフォーマット化し、端末1のモニタ1aに復旧工事報告として表示させることもできる。これにより、ガス供給停止エリアに含まれる建物の開栓状況がコンピュータ上で集計されるので、各宅の開栓時期つまりガス供給の再開時期を集中管理できるとともに、その集計結果から開栓作業全体の進捗状態を瞬時に把握することができる。
S1:ガス供給管網レイヤ
S2:標高レイヤ
S3:需要家ガス栓状態レイヤ
S4:供給停止エリア決定作業レイヤ
1 :端末
1a:モニタ
3 :アプリケーションサーバ
30:ガスメータ情報管理部
31:作業画面生成部
32:供給停止エリア設定部
33:閉栓情報生成部
35:分別部
36:開栓情報生成部
4 :データベースサーバ
41:管網データベース部
42:標高データベース部
43:閉栓管理データベース部
44:ユーザ管理データベース部
Claims (7)
- 災害復旧工事時に遮断弁の閉栓によってガス供給が停止されたガス供給停止エリアにおいて、ガスメータに接続する引き込み管に引き込み管遮断弁が介装されている集合建物・大規模建物と引き込み管遮断弁が介装されていない戸建建物とを引き込み管遮断弁の有無によって判別して分別する分別部と、
前記分別された建物の閉栓状態の遮断弁に対する開栓作業のための開栓情報を、前記集合・大規模建物のための集合・大規模建物用開栓情報と前記戸建建物のための戸建建物用情報とに区分けして生成する開栓情報生成部と、
を備えた災害時供給停止ガス顧客情報管理システム。 - 前記開栓情報生成部は、前記開栓情報を、開栓作業の対象となっている遮断弁の地図上の位置及び開栓状態を示す地図形式で、又は開栓されるべき遮断弁の設置位置及び個別の開栓状態をリスト化したリスト形式で、あるいはその両方の形式で生成することを特徴とする請求項1に記載の災害時供給停止ガス顧客情報管理システム。
- 開栓作業者によって記述された前記遮断弁毎の開栓作業報告書の機械的読み取りデータを個別開栓情報として前記遮断弁の識別データとともに格納するデータベースが備えられ、前記開栓情報生成部は、前記データベースから抽出した個別開栓情報に基づいて前記開栓情報を生成する請求項1または2に記載の災害時供給停止ガス顧客情報管理システム。
- 前記ガス供給停止エリアは、ガス供給管網レイヤと標高レイヤと需要家ガス栓状態レイヤと供給停止エリア決定作業レイヤとを重ね合わせた復旧作業支援画面と通じて確定される請求項1から3のいずれか一項に記載の災害時供給停止ガス顧客情報管理システム。
- 災害復旧工事時に遮断弁の閉栓によってガス供給が停止されたガス供給停止エリアを、ガスメータに接続する引き込み管に引き込み管遮断弁が介装されている集合建物・大規模建物と介装されていない戸建建物に分別する建物分別機能と、
前記分別された建物の閉栓状態の遮断弁に対する開栓作業のための開栓情報を、前記集合・大規模建物のための集合・大規模建物用開栓情報と前記戸建建物のための戸建建物用情報とに区分けして生成する開栓情報生成機能と、
をコンピュータによって実現させる災害時供給停止ガス顧客情報管理プログラム。 - ガス供給が一時的に停止されたガス供給停止エリアへのガス供給を再開するため閉栓状態の遮断弁を開栓する開栓作業を管理する災害時供給停止ガス顧客情報管理プログラムであって、
閉栓状態の遮断弁に対する開栓作業のための開栓情報を生成するとともに当該開栓情報に基づいて行なわれた開栓作業のデータ化された作業結果を統計処理して、前記開栓作業の進捗状態を示す開栓状態図表または開栓状態リストあるいはその両方を生成する開栓情報生成機能と、
前記開栓状態図表または開栓状態リストあるいはその両方を端末に送り出し可能にデータベースに格納する情報格納機能と、
をコンピュータによって実現させる災害時供給停止ガス顧客情報管理プログラム。 - 前記開栓状態図表または開栓状態リストあるいはその両方には、少なくとも開栓完了、管修理中、閉栓完了の作業状態を示す項目が含まれている請求項6に記載の災害時供給停止ガス顧客情報管理プログラム。
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JP2004295741A (ja) * | 2003-03-28 | 2004-10-21 | Osaka Gas Co Ltd | ユーティリティ供給網の復旧作業支援装置及びシステム |
JP2004294962A (ja) * | 2003-03-28 | 2004-10-21 | Osaka Gas Co Ltd | 集団ガス供給不良対策支援装置及びシステム |
JP2012087850A (ja) * | 2010-10-18 | 2012-05-10 | Tokyo Gas Co Ltd | 復旧支援システム、復旧支援方法、復旧支援装置、並びにプログラム |
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2013
- 2013-04-12 JP JP2013083956A patent/JP2014206858A/ja active Pending
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