JP2004294022A - 空気調和機 - Google Patents
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Abstract
【課題】凝縮側熱交換器の熱交換能力の変化に対応して圧縮機の運転容量を変化させ、常に安定した状態で運転制御ができる空気調和機を提供する。
【解決手段】水等の液が流れ閉回路を形成する液流通回路2と、液と冷媒とが熱交換して冷媒を凝縮させる凝縮側熱交換器4、蒸発側熱交換器6が接続されて閉回路を形成する冷媒回路1とを備えた空気調和機において、液流通回路2を流れる液と凝縮側熱交換器4を流れる冷媒とが熱交換した後の液温を検出する出口液温検出手段Th2と、圧縮機の出口冷媒温を検出する出口冷媒温検出手段Th1とが設けられ、出口液温検出手段Th2の検出値と出口冷媒温検出手段Th1の検出値との差温に応じて、圧縮機3の運転容量を制御する容量制御装置32が設けられている。
【選択図】 図1
【解決手段】水等の液が流れ閉回路を形成する液流通回路2と、液と冷媒とが熱交換して冷媒を凝縮させる凝縮側熱交換器4、蒸発側熱交換器6が接続されて閉回路を形成する冷媒回路1とを備えた空気調和機において、液流通回路2を流れる液と凝縮側熱交換器4を流れる冷媒とが熱交換した後の液温を検出する出口液温検出手段Th2と、圧縮機の出口冷媒温を検出する出口冷媒温検出手段Th1とが設けられ、出口液温検出手段Th2の検出値と出口冷媒温検出手段Th1の検出値との差温に応じて、圧縮機3の運転容量を制御する容量制御装置32が設けられている。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、冷媒が流れる凝縮側熱交換器に水等の液が流れる液流通回路が接続され、該冷媒と水等の液とが熱交換することによって該液が冷却される液流通回路を備えた空気調和機に関する。
【0002】
【従来の技術】
圧縮機、熱源側熱交換器,膨張機構及び凝縮側(もしくは利用側)熱交換器が順次接続されてなる冷媒回路と、該冷媒回路を流れる冷媒と熱交換して冷却される水等の液が循環する液流通回路とを備えた冷凍装置において、液流通回路の出口側の液温すなわち熱交換した後の液温と制御目標値とを比較しながら、圧縮機の容量を複数のロードステップで制御する運転制御方法が知られている。圧縮機のロードステップと凝縮側熱交換器の出口側の温度差との相関関係が予め記憶装置に記憶されており、相関関係に対応して圧縮機の運転が制御されるものである(例えば、特許文献1)。
【0003】
【特許文献1】
特開平6−201201号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし上記従来技術は、凝縮側熱交換器の熱交換(もしくは処理)能力と圧縮機の出口側冷媒の熱容量とが連携して制御されていない。このため、凝縮側熱交換器の交換能力が凝縮側熱交換器の劣化、水等の汚濁、温度変化による水質変化の影響等で減少した場合、圧縮機の出口側冷媒の熱容量が熱交換器の交換能力が減少したことによって大きくなる場合がある。交換能力が減少すると冷媒回路を循環する冷媒の温度が徐々に上昇する。このため圧縮機を保護する観点から、空気調和機の運転が停止もしくは制限される。
【0005】
近年、凝縮側熱交換器は、プレート式熱交換器が多用されるようになり、小型の熱交換器が利用されることが多くなった。凝縮側熱交換器の小型化は水質の変化によって敏感であり、空気調和機の安定運転に大きな影響を及ぼす。
【0006】
本発明の目的は、凝縮側熱交換器の熱交換能力が経年変化等で低下した場合に、該変化に対応して圧縮機の運転容量が変化するように制御され、常に安定した状態で運転制御ができる空気調和機を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために本発明に係る空気調和機は、運転容量が制御できる圧縮機と、水等の液が流れ閉回路を形成する液流通回路と、液と冷媒とが熱交換して冷媒を凝縮させる凝縮側熱交換器、及び空気と冷媒とが熱交換して冷媒を蒸発させる蒸発側熱交換器が接続されて閉回路を形成する冷媒回路とを備えた空気調和機において、前記液流通回路を流れる液と凝縮側熱交換器を流れる冷媒とが熱交換した後の液温を検出する出口液温検出手段と、前記圧縮機の出口冷媒温を検出する出口冷媒温検出手段とが設けられ、該出口液温検出手段の検出値と該出口冷媒温検出手段の検出値との差温に応じて、前記圧縮機の運転容量を制御する制御装置が設けられている。
【0008】
また上記目的を達成するために本発明に係る空気調和機の他の発明は、運転容量が制御できる圧縮機と、第1の膨張機構と、水等の液が流れ閉回路を形成する液流通回路と、液と冷媒とが熱交換して冷媒を凝縮させる凝縮側熱交換器、及び空気と冷媒とが熱交換して冷媒を蒸発させる蒸発側熱交換器が接続されて閉回路を形成する冷媒回路とを備えた空気調和機において、前記冷媒回路に、前記凝縮側熱交換器と前記膨張機構との中間から、電磁弁及び第2の膨張機構を介して冷媒バイパス回路が前記圧縮機に接続され、前記液流通回路を流れる液と前記凝縮側熱交換器を流れる冷媒とが熱交換した後の液温を検出する出口液温検出手段と、前記圧縮機の出口冷媒温を検出する出口冷媒温検出手段とが設けられ、該出口液温検出手段の検出値と該出口冷媒温検出手段の検出値との差温ΔTに応じて、冷媒バイパス回路の冷媒流量を制御する制御装置が設けられている。
【0009】
より詳しくは、前記容量制御装置は容量制御コントローラを備え、該容量制御コントローラは、凝縮側熱交換器を流れる冷媒と熱交換した後の液温を基準にして、該圧縮機の出口冷媒温と前記液温の差温ΔTが一定となるよう圧縮機の運転容量を制御するものである。
【0010】
また、前記容量制御装置は容量制御コントローラを備え、該容量制御コントローラ、凝縮側熱交換器を流れる冷媒と熱交換した後の液温を基準にして、該圧縮機の出口冷媒温と前記液温の差温ΔTが一定となるよう圧縮機の運転容量を制御するものである。
【0011】
また、前記制御装置は流量制御コントローラを備え、該流量制御コントローラは差温ΔTに変動が無い間は、前記電磁弁が閉じて冷媒バイパス回路を流れる冷媒は遮断され、差温ΔTが増大した場合は、前記電磁弁が開いて凝縮側熱交換器を流れる冷媒量が増加し、差温ΔTが減少した場合は、前記電磁弁が閉じて冷媒バイパス回路を流れる冷媒を遮断するように制御されるものである。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
図1は、本発明の第1の実施例に係る空気調和機の系統図で、冷房専用の空気調和機の例である。
空気調和機は、基本的に、冷媒が循環して閉回路を形成する冷媒回路1と、該冷媒と熱交換する液(一般には、水が使用される)が循環し、該液は廃熱として捨てられる閉回路を形成する液流通回路2とから構成されている。該液流通回路2には、図示されていないが、例えばクーリングタワー等が設けられている。
【0013】
より詳しくは前記冷媒回路1は、運転容量を制御できる圧縮機3と、凝縮器として作用し水等の液と熱交換する凝縮側熱交換器4と、冷媒を断熱膨張させるための膨張機構5(第1の膨張機構)と、蒸発器として作用し室内側の空気と熱交換する蒸発側熱交換器6とを備えている。冷房運転時には冷媒は、図中、白抜き矢印のように循環する。圧縮機3の出口配管には、出口冷媒温Tdを検出する出口冷媒温センサTh1(出口側冷媒温検出手段)が取り付けられている。
【0014】
前記液流通回路2は、液を循環させるためにポンプ7、その他図示されないがクーリングタワー等を備え、さらに冷媒と熱交換後の液温Twoを検出する液温検出センサTh2(出口液温検出手段)が取り付けられている。冷房運転時には液は、図中、太実線矢印のように循環する。
【0015】
容量制御装置31は容量制御コントローラ32を備え、前記出口冷媒温センサTh1,液温検出センサTh2は容量制御装置31及び流量制御コントローラ32と信号線で接続されている。
【0016】
容量制御装置31による制御に関し、詳しく説明する。
凝縮側熱交換器4の出口液温Two、すなわち液流通回路2を流れる液と凝縮側熱交換器4を流れる冷媒とが熱交換した後の液温が出口液温検出センサTh2により検出され、該検出温Twoは容量制御装置31に入力される。また、圧縮機3から吐出される出口冷媒温が出口冷媒温検出センサTh1により検出され、該検出温Tdは容量制御装置31に入力される。さらに、該検出された出口液温Twoと出口冷媒温Tdとの差温ΔTが求められ、該差温ΔTが監視される。該差温ΔTに変動が無い場合,差温ΔTが増大した場合,差温ΔTが減少した場合に応じて容量制御コントローラ32は圧縮機3の運転容量をそれぞれ制御する。なお、冷房運転時、液温は冷媒のそれより低い。
【0017】
差温ΔTに変動が無い場合:容量制御コントローラ32は、凝縮側熱交換器4の熱交換能力が向上するように圧縮機3の運転容量を増大させるように制御する。その理由は凝縮側熱交換器4は、吐出冷媒温Tdが高いほど熱交換能力を発揮できるので、圧縮機3の運転容量を増大させるものである(ただし、100%まで)。また、運転容量を増大する時に望まれる現象は、液流通回路2を流れる液と凝縮側熱交換器4を流れる冷媒とが熱交換した後の液温Twoが冷媒吐出温Tdと共に上昇し、差温ΔTが一定となることである。
【0018】
差温ΔTが増大した場合:容量制御コントローラ32によって凝縮側熱交換器4の熱交換能力が減少したと判断されと、圧縮機3の運転容量が減少するように制御される。減少することで、現状の凝縮側熱交換器4の熱交換能力に合わせて圧縮機3の運転容量が最適化される。したがって、例えば圧縮機3に保護回路等(図示せず)を備えることにより、該保護回路等を自動的に動作させて空気調和機の運転を停止させ、事故を未然に防止することができる。
【0019】
差温ΔTが減少した場合:容量制御コントローラ32によって凝縮側熱交換器4の熱交換能力が限界に達したと判断され、容量制御コントローラ32は圧縮機3の運転容量が減少するよう制御する。減少することで、現状の凝縮側熱交換器4に流入する液流通回路2の液温もしくは液質等に合わせて、圧縮機3の運転容量が自動的に最適化される。
【0020】
本実施例によれば、凝縮側熱交換器の熱交換能力が経年等で低下した場合に、該低下に対応して圧縮機の運転容量も変化するように制御されるので事故を未然に防止することができ、空気調和機は常に安定した状態で運転される。
【0021】
図2は、本発明の第2の実施例に係る空気調和機の系統図で、冷房専用のものである。
冷媒が循環して閉回路を形成する冷媒回路1と、該冷媒と熱交換する液が循環して閉回路を形成する液流通回路2とから構成されことは、前記第1の実施例と同様である。
【0022】
凝縮側熱交換器4と膨張機構5(第1の膨張機構)との中間の冷媒回路1から、電磁弁8及び膨張機構9(第2の膨張機構)を介して冷媒バイパス回路10が圧縮機3に接続されている。容量制御装置31は、容量制御コントローラ32及び流量制御コントローラ33を備え、前記出口冷媒温検出センサTh1及び出口液温検出センサTh2が信号線で接続されている。
【0023】
本実施例においても、容量制御コントローラ32が出口液温Twoと出口冷媒温Tdとの差温ΔTに基づいて圧縮機3の容量制御を行なう。
制御装置31によって、検出された出口液温Twoと出口冷媒温Tdとの差温ΔTが求められ、該差温ΔTが監視されることは、第1の実施例と同様である。
【0024】
流量制御コントローラ33は、差温ΔTに変動が無い場合,差温ΔTが増大した場合,差温ΔTが減少した場合に応じて、冷媒バイパス回路10の冷媒流量をそれぞれ制御する。
差温ΔTに変動が無い場合:流量制御コントローラ33は電磁弁8を閉じ、冷媒バイパス回路10を流れる冷媒を遮断するよう制御する。
差温ΔTが増大した場合:流量制御コントローラ33によって凝縮側熱交換器4の熱交換能力が減少したと判断され、電磁弁8は開かれる。電磁弁8が開かれることにより、凝縮側熱交換器4を流れる冷媒量が増加し、凝縮側熱交換器4の熱交換能力が向上する。加えて、出口冷媒温Tdが低下しても、圧縮機3に保護回路(図示せず)を備えることにより、該保護回路等を自動的に動作させて空気調和機の運転が停止されることによって、事故が未然に防止される。
差温ΔTが減少した場合:電磁弁8が閉じられ、冷媒バイパス回路10を流れる冷媒が遮断される。
【0025】
上記したように本実施例においても、液温Twoと出口冷媒温Tdとの差温ΔTが一定となるよう制御される。
【0026】
冷媒バイパス回路10を備えることにより、さらに次の作用がある。
圧縮機の容量制御が段階的に制御されるものである場合:
圧縮機3の容量制御が、例えば3もしくは4段階程度の粗い切り替えのものである場合、第1の実施例ではハンチングが生じる場合がある。そこで冷媒バイパス回路10を設けることによって、見かけ上、凝縮側熱交換器4を流れる冷媒量が滑らかに変化させることができる。ここで、「圧縮機の容量制御が変化しない場合、圧縮機からの吐出冷媒量は一定である」という意味で、「見かけ上」としたものである。
圧縮機による容量制御が限界である場合:
圧縮機による容量制御で補うことが不可能なほど、凝縮側熱交換器4の熱交換能力が低下した場合、見かけ上、凝縮側熱交換器4を流れる冷媒量を増加させて熱交換量を確保する。
【0027】
以上に説明したように本実施例によれば、圧縮機3の容量制御が段階的に制御される場合に、見かけ上、凝縮側熱交換器4を流れる冷媒量が滑らかに変化してハンチングを防止することができる。
または圧縮機3による容量制御が限界である場合に、見かけ上の凝縮側熱交換器4を流れる冷媒量を増加させ、熱交換量を確保することができる。
なお上記いずれの実施例においても、冷房専用の空気調和機について説明したが、本発明は暖房機能を備えた冷暖房両用の空気調和機にも適用することができる。
【0028】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、凝縮側熱交換器が経年変化、冷却用液体の水質変化等により熱交換能力が変化しても、該変化に対応して圧縮機容量が制御されることにより、通常の安定状態における制御の安定性を損なうことなく、熱交換能力の変化に対応して圧縮機容量が追従して変化するよう制御されるので、常に安定して空気調和機が制御される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例に係る空気調和機の系統図である。
【図2】本発明の第2の実施例に係る空気調和機の系統図である。
【符号の説明】
1…冷媒回路
2…液流通回路
3…圧縮機
4…凝縮側熱交換器
5…膨張機構(第1の膨張機構)
6…蒸発側熱交換器
7…ポンプ
8…電磁弁
9…膨張機構(第2の膨張機構)
10…冷媒バイパス回路
31…制御装置
32…容量制御コントローラ
33…流量制御コントローラ
Th1…出口冷媒温検出センサ(出口冷媒温検出手段)
Th2…出口液温検出センサ(出口液温検出手段)
【発明の属する技術分野】
本発明は、冷媒が流れる凝縮側熱交換器に水等の液が流れる液流通回路が接続され、該冷媒と水等の液とが熱交換することによって該液が冷却される液流通回路を備えた空気調和機に関する。
【0002】
【従来の技術】
圧縮機、熱源側熱交換器,膨張機構及び凝縮側(もしくは利用側)熱交換器が順次接続されてなる冷媒回路と、該冷媒回路を流れる冷媒と熱交換して冷却される水等の液が循環する液流通回路とを備えた冷凍装置において、液流通回路の出口側の液温すなわち熱交換した後の液温と制御目標値とを比較しながら、圧縮機の容量を複数のロードステップで制御する運転制御方法が知られている。圧縮機のロードステップと凝縮側熱交換器の出口側の温度差との相関関係が予め記憶装置に記憶されており、相関関係に対応して圧縮機の運転が制御されるものである(例えば、特許文献1)。
【0003】
【特許文献1】
特開平6−201201号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし上記従来技術は、凝縮側熱交換器の熱交換(もしくは処理)能力と圧縮機の出口側冷媒の熱容量とが連携して制御されていない。このため、凝縮側熱交換器の交換能力が凝縮側熱交換器の劣化、水等の汚濁、温度変化による水質変化の影響等で減少した場合、圧縮機の出口側冷媒の熱容量が熱交換器の交換能力が減少したことによって大きくなる場合がある。交換能力が減少すると冷媒回路を循環する冷媒の温度が徐々に上昇する。このため圧縮機を保護する観点から、空気調和機の運転が停止もしくは制限される。
【0005】
近年、凝縮側熱交換器は、プレート式熱交換器が多用されるようになり、小型の熱交換器が利用されることが多くなった。凝縮側熱交換器の小型化は水質の変化によって敏感であり、空気調和機の安定運転に大きな影響を及ぼす。
【0006】
本発明の目的は、凝縮側熱交換器の熱交換能力が経年変化等で低下した場合に、該変化に対応して圧縮機の運転容量が変化するように制御され、常に安定した状態で運転制御ができる空気調和機を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために本発明に係る空気調和機は、運転容量が制御できる圧縮機と、水等の液が流れ閉回路を形成する液流通回路と、液と冷媒とが熱交換して冷媒を凝縮させる凝縮側熱交換器、及び空気と冷媒とが熱交換して冷媒を蒸発させる蒸発側熱交換器が接続されて閉回路を形成する冷媒回路とを備えた空気調和機において、前記液流通回路を流れる液と凝縮側熱交換器を流れる冷媒とが熱交換した後の液温を検出する出口液温検出手段と、前記圧縮機の出口冷媒温を検出する出口冷媒温検出手段とが設けられ、該出口液温検出手段の検出値と該出口冷媒温検出手段の検出値との差温に応じて、前記圧縮機の運転容量を制御する制御装置が設けられている。
【0008】
また上記目的を達成するために本発明に係る空気調和機の他の発明は、運転容量が制御できる圧縮機と、第1の膨張機構と、水等の液が流れ閉回路を形成する液流通回路と、液と冷媒とが熱交換して冷媒を凝縮させる凝縮側熱交換器、及び空気と冷媒とが熱交換して冷媒を蒸発させる蒸発側熱交換器が接続されて閉回路を形成する冷媒回路とを備えた空気調和機において、前記冷媒回路に、前記凝縮側熱交換器と前記膨張機構との中間から、電磁弁及び第2の膨張機構を介して冷媒バイパス回路が前記圧縮機に接続され、前記液流通回路を流れる液と前記凝縮側熱交換器を流れる冷媒とが熱交換した後の液温を検出する出口液温検出手段と、前記圧縮機の出口冷媒温を検出する出口冷媒温検出手段とが設けられ、該出口液温検出手段の検出値と該出口冷媒温検出手段の検出値との差温ΔTに応じて、冷媒バイパス回路の冷媒流量を制御する制御装置が設けられている。
【0009】
より詳しくは、前記容量制御装置は容量制御コントローラを備え、該容量制御コントローラは、凝縮側熱交換器を流れる冷媒と熱交換した後の液温を基準にして、該圧縮機の出口冷媒温と前記液温の差温ΔTが一定となるよう圧縮機の運転容量を制御するものである。
【0010】
また、前記容量制御装置は容量制御コントローラを備え、該容量制御コントローラ、凝縮側熱交換器を流れる冷媒と熱交換した後の液温を基準にして、該圧縮機の出口冷媒温と前記液温の差温ΔTが一定となるよう圧縮機の運転容量を制御するものである。
【0011】
また、前記制御装置は流量制御コントローラを備え、該流量制御コントローラは差温ΔTに変動が無い間は、前記電磁弁が閉じて冷媒バイパス回路を流れる冷媒は遮断され、差温ΔTが増大した場合は、前記電磁弁が開いて凝縮側熱交換器を流れる冷媒量が増加し、差温ΔTが減少した場合は、前記電磁弁が閉じて冷媒バイパス回路を流れる冷媒を遮断するように制御されるものである。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
図1は、本発明の第1の実施例に係る空気調和機の系統図で、冷房専用の空気調和機の例である。
空気調和機は、基本的に、冷媒が循環して閉回路を形成する冷媒回路1と、該冷媒と熱交換する液(一般には、水が使用される)が循環し、該液は廃熱として捨てられる閉回路を形成する液流通回路2とから構成されている。該液流通回路2には、図示されていないが、例えばクーリングタワー等が設けられている。
【0013】
より詳しくは前記冷媒回路1は、運転容量を制御できる圧縮機3と、凝縮器として作用し水等の液と熱交換する凝縮側熱交換器4と、冷媒を断熱膨張させるための膨張機構5(第1の膨張機構)と、蒸発器として作用し室内側の空気と熱交換する蒸発側熱交換器6とを備えている。冷房運転時には冷媒は、図中、白抜き矢印のように循環する。圧縮機3の出口配管には、出口冷媒温Tdを検出する出口冷媒温センサTh1(出口側冷媒温検出手段)が取り付けられている。
【0014】
前記液流通回路2は、液を循環させるためにポンプ7、その他図示されないがクーリングタワー等を備え、さらに冷媒と熱交換後の液温Twoを検出する液温検出センサTh2(出口液温検出手段)が取り付けられている。冷房運転時には液は、図中、太実線矢印のように循環する。
【0015】
容量制御装置31は容量制御コントローラ32を備え、前記出口冷媒温センサTh1,液温検出センサTh2は容量制御装置31及び流量制御コントローラ32と信号線で接続されている。
【0016】
容量制御装置31による制御に関し、詳しく説明する。
凝縮側熱交換器4の出口液温Two、すなわち液流通回路2を流れる液と凝縮側熱交換器4を流れる冷媒とが熱交換した後の液温が出口液温検出センサTh2により検出され、該検出温Twoは容量制御装置31に入力される。また、圧縮機3から吐出される出口冷媒温が出口冷媒温検出センサTh1により検出され、該検出温Tdは容量制御装置31に入力される。さらに、該検出された出口液温Twoと出口冷媒温Tdとの差温ΔTが求められ、該差温ΔTが監視される。該差温ΔTに変動が無い場合,差温ΔTが増大した場合,差温ΔTが減少した場合に応じて容量制御コントローラ32は圧縮機3の運転容量をそれぞれ制御する。なお、冷房運転時、液温は冷媒のそれより低い。
【0017】
差温ΔTに変動が無い場合:容量制御コントローラ32は、凝縮側熱交換器4の熱交換能力が向上するように圧縮機3の運転容量を増大させるように制御する。その理由は凝縮側熱交換器4は、吐出冷媒温Tdが高いほど熱交換能力を発揮できるので、圧縮機3の運転容量を増大させるものである(ただし、100%まで)。また、運転容量を増大する時に望まれる現象は、液流通回路2を流れる液と凝縮側熱交換器4を流れる冷媒とが熱交換した後の液温Twoが冷媒吐出温Tdと共に上昇し、差温ΔTが一定となることである。
【0018】
差温ΔTが増大した場合:容量制御コントローラ32によって凝縮側熱交換器4の熱交換能力が減少したと判断されと、圧縮機3の運転容量が減少するように制御される。減少することで、現状の凝縮側熱交換器4の熱交換能力に合わせて圧縮機3の運転容量が最適化される。したがって、例えば圧縮機3に保護回路等(図示せず)を備えることにより、該保護回路等を自動的に動作させて空気調和機の運転を停止させ、事故を未然に防止することができる。
【0019】
差温ΔTが減少した場合:容量制御コントローラ32によって凝縮側熱交換器4の熱交換能力が限界に達したと判断され、容量制御コントローラ32は圧縮機3の運転容量が減少するよう制御する。減少することで、現状の凝縮側熱交換器4に流入する液流通回路2の液温もしくは液質等に合わせて、圧縮機3の運転容量が自動的に最適化される。
【0020】
本実施例によれば、凝縮側熱交換器の熱交換能力が経年等で低下した場合に、該低下に対応して圧縮機の運転容量も変化するように制御されるので事故を未然に防止することができ、空気調和機は常に安定した状態で運転される。
【0021】
図2は、本発明の第2の実施例に係る空気調和機の系統図で、冷房専用のものである。
冷媒が循環して閉回路を形成する冷媒回路1と、該冷媒と熱交換する液が循環して閉回路を形成する液流通回路2とから構成されことは、前記第1の実施例と同様である。
【0022】
凝縮側熱交換器4と膨張機構5(第1の膨張機構)との中間の冷媒回路1から、電磁弁8及び膨張機構9(第2の膨張機構)を介して冷媒バイパス回路10が圧縮機3に接続されている。容量制御装置31は、容量制御コントローラ32及び流量制御コントローラ33を備え、前記出口冷媒温検出センサTh1及び出口液温検出センサTh2が信号線で接続されている。
【0023】
本実施例においても、容量制御コントローラ32が出口液温Twoと出口冷媒温Tdとの差温ΔTに基づいて圧縮機3の容量制御を行なう。
制御装置31によって、検出された出口液温Twoと出口冷媒温Tdとの差温ΔTが求められ、該差温ΔTが監視されることは、第1の実施例と同様である。
【0024】
流量制御コントローラ33は、差温ΔTに変動が無い場合,差温ΔTが増大した場合,差温ΔTが減少した場合に応じて、冷媒バイパス回路10の冷媒流量をそれぞれ制御する。
差温ΔTに変動が無い場合:流量制御コントローラ33は電磁弁8を閉じ、冷媒バイパス回路10を流れる冷媒を遮断するよう制御する。
差温ΔTが増大した場合:流量制御コントローラ33によって凝縮側熱交換器4の熱交換能力が減少したと判断され、電磁弁8は開かれる。電磁弁8が開かれることにより、凝縮側熱交換器4を流れる冷媒量が増加し、凝縮側熱交換器4の熱交換能力が向上する。加えて、出口冷媒温Tdが低下しても、圧縮機3に保護回路(図示せず)を備えることにより、該保護回路等を自動的に動作させて空気調和機の運転が停止されることによって、事故が未然に防止される。
差温ΔTが減少した場合:電磁弁8が閉じられ、冷媒バイパス回路10を流れる冷媒が遮断される。
【0025】
上記したように本実施例においても、液温Twoと出口冷媒温Tdとの差温ΔTが一定となるよう制御される。
【0026】
冷媒バイパス回路10を備えることにより、さらに次の作用がある。
圧縮機の容量制御が段階的に制御されるものである場合:
圧縮機3の容量制御が、例えば3もしくは4段階程度の粗い切り替えのものである場合、第1の実施例ではハンチングが生じる場合がある。そこで冷媒バイパス回路10を設けることによって、見かけ上、凝縮側熱交換器4を流れる冷媒量が滑らかに変化させることができる。ここで、「圧縮機の容量制御が変化しない場合、圧縮機からの吐出冷媒量は一定である」という意味で、「見かけ上」としたものである。
圧縮機による容量制御が限界である場合:
圧縮機による容量制御で補うことが不可能なほど、凝縮側熱交換器4の熱交換能力が低下した場合、見かけ上、凝縮側熱交換器4を流れる冷媒量を増加させて熱交換量を確保する。
【0027】
以上に説明したように本実施例によれば、圧縮機3の容量制御が段階的に制御される場合に、見かけ上、凝縮側熱交換器4を流れる冷媒量が滑らかに変化してハンチングを防止することができる。
または圧縮機3による容量制御が限界である場合に、見かけ上の凝縮側熱交換器4を流れる冷媒量を増加させ、熱交換量を確保することができる。
なお上記いずれの実施例においても、冷房専用の空気調和機について説明したが、本発明は暖房機能を備えた冷暖房両用の空気調和機にも適用することができる。
【0028】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、凝縮側熱交換器が経年変化、冷却用液体の水質変化等により熱交換能力が変化しても、該変化に対応して圧縮機容量が制御されることにより、通常の安定状態における制御の安定性を損なうことなく、熱交換能力の変化に対応して圧縮機容量が追従して変化するよう制御されるので、常に安定して空気調和機が制御される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例に係る空気調和機の系統図である。
【図2】本発明の第2の実施例に係る空気調和機の系統図である。
【符号の説明】
1…冷媒回路
2…液流通回路
3…圧縮機
4…凝縮側熱交換器
5…膨張機構(第1の膨張機構)
6…蒸発側熱交換器
7…ポンプ
8…電磁弁
9…膨張機構(第2の膨張機構)
10…冷媒バイパス回路
31…制御装置
32…容量制御コントローラ
33…流量制御コントローラ
Th1…出口冷媒温検出センサ(出口冷媒温検出手段)
Th2…出口液温検出センサ(出口液温検出手段)
Claims (5)
- 運転容量が制御できる圧縮機と、水等の液が流れ閉回路を形成する液流通回路と、液と冷媒とが熱交換して冷媒を凝縮させる凝縮側熱交換器、及び空気と冷媒とが熱交換して冷媒を蒸発させる蒸発側熱交換器が接続されて閉回路を形成する冷媒回路とを備えた空気調和機において、
前記液流通回路を流れる液と凝縮側熱交換器を流れる冷媒とが熱交換した後の液温を検出する出口液温検出手段と、前記圧縮機の出口冷媒温を検出する出口冷媒温検出手段とが設けられ、
該出口液温検出手段の検出値と該出口冷媒温検出手段の検出値との差温に応じて、前記圧縮機の運転容量を制御する制御装置が設けられていることを特徴とする空気調和機。 - 運転容量が制御できる圧縮機と、第1の膨張機構と、水等の液が流れ閉回路を形成する液流通回路と、液と冷媒とが熱交換して冷媒を凝縮させる凝縮側熱交換器、及び空気と冷媒とが熱交換して冷媒を蒸発させる蒸発側熱交換器が接続されて閉回路を形成する冷媒回路とを備えた空気調和機において、
前記冷媒回路に、前記凝縮側熱交換器と前記膨張機構との中間から、電磁弁及び第2の膨張機構を介して冷媒バイパス回路が前記圧縮機に接続され、
前記液流通回路を流れる液と前記凝縮側熱交換器を流れる冷媒とが熱交換した後の液温を検出する出口液温検出手段と、前記圧縮機の出口冷媒温を検出する出口冷媒温検出手段とが設けられ、
該出口液温検出手段の検出値と該出口冷媒温検出手段の検出値との差温ΔTに応じて、冷媒バイパス回路の冷媒流量を制御する制御装置が設けられていることを特徴とする空気調和機。 - 前記制御装置は容量制御コントローラを備え、該容量制御コントローラは、凝縮側熱交換器を流れる冷媒と熱交換した後の液温を基準にして、該圧縮機の出口冷媒温と前記液温の差温ΔTが一定となるよう圧縮機の運転容量を制御するものであることを特徴とする請求項1もしくは2に記載の空気調和機。
- 前記制御装置は容量制御コントローラを備え、該容量制御コントローラは差温ΔTに変動が無い場合は、凝縮側熱交換器の熱交換能力が向上するように圧縮機の運転容量を増大させるように制御され、差温ΔTが増大した場合は、凝縮側熱交換器の熱交換能力が減少したと判断され圧縮機の運転容量が減少するように制御され、差温ΔTが減少した場合は、凝縮側熱交換器の熱交換能力が限界に達したと判断されて圧縮機の運転容量は減少するよう制御されるものであることを特徴とする請求項1に記載の空気調和機。
- 前記制御装置は流量制御コントローラを備え、該流量制御コントローラは差温ΔTに変動が無い場合は、前記電磁弁が閉じて冷媒バイパス回路を流れる冷媒は遮断され、差温ΔTが増大した場合は、前記電磁弁が開いて凝縮側熱交換器を流れる冷媒量が増加し、差温ΔTが減少した場合は、前記電磁弁が閉じて冷媒バイパス回路を流れる冷媒を遮断するように制御されるものであることを特徴とする請求項2に記載の空気調和機。
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Cited By (2)
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JP2013079802A (ja) * | 2012-12-26 | 2013-05-02 | Mitsubishi Electric Corp | 空気調和装置 |
-
2003
- 2003-03-28 JP JP2003090372A patent/JP2004294022A/ja active Pending
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