JP2004293638A - カムフォロワ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】胴体2の一対の側壁6,7の貫通孔12A,12Bに対して架設される支軸3の外径にローラ4を回転自在に取り付けた構造において、支軸3の少なくとも軸方向一端部の外径に、その周囲に存在する潤滑油を受け入れて一方の側壁6(7)の内側へ案内するための溝16(17)が設けられている。これにより、溝16(17)の外端の周囲に存在する潤滑油が、この溝16(17)を伝って一方の側壁6(7)の内側へと案内されて、一方の側壁6(7)とローラ4との間を潤滑する。
【選択図】 図3
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、カムフォロワに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のカムフォロワの1つとして、一対の側壁間に架け渡された支軸の外周にフローティングブッシュと称されるすべり軸受を介してローラを回転自在に装着したものがある。なお、すべり軸受の内外径部分に対して、一方側壁の内部に設けてある油路から支軸の内部に設けてある油路を経て潤滑油を供給させるようにしている。支軸の内部に設ける油路は、支軸の外周面において軸方向一端側と軸方向中央とで開口している(特許文献1参照)。
【0003】
上記すべり軸受の替わりに、複数のころを用いたものもある(特許文献2参照)。
【0004】
【特許文献1】
特開2001−221024号公報
【特許文献2】
特開2001−336404号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記支軸に設けてある油路は、主として支軸とローラとの間に介在させているすべり軸受の内外径部分に対して潤滑油を供給するためのものであり、側壁とローラとの間に対しては潤滑油を供給させるようにはなっていない。
【0006】
また、上述したように支軸とローラとの間に複数のころを介在させた構造の場合、側壁に対してころの端面がすべり接触することがある。このすべり接触部分の潤滑が不十分であると、ローラのトルク増加につながる。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明のカムフォロアは、一対の対向する側壁を有する金属製の胴体と、この胴体の一対の側壁に設けられる貫通孔にそれぞれ嵌合固定されて前記一対の側壁間に架け渡される支軸と、この支軸において前記一対の側壁間の領域に回転自在に外装されかつカムが当接されるローラとを含み、前記支軸の少なくとも軸方向一端側の外径に、当該一端が嵌合される一方の側壁の外側から潤滑油を受け入れて当該側壁の内側へ案内するための溝が設けられている。
【0008】
この場合、支軸の軸方向一端の周囲に存在する潤滑油を、支軸に設けてある溝の外端に受け入れることが可能になるとともに、この溝を伝って一方の側壁の内側へと案内することが可能になる。この溝の内端は、支軸において前記一方の側壁寄りに配置されているから、当該一方の側壁の内側面に対して潤滑油を供給することが可能になり、一方の側壁とローラとの間の潤滑が良好となる。
【0009】
本発明のカムフォロアは、一対の対向する側壁を有する金属製の胴体と、この胴体の一対の側壁に設けられる貫通孔にそれぞれ嵌合固定されて前記一対の側壁間に架け渡される支軸と、この支軸において前記一対の側壁間の領域に回転自在に外装されかつカムが当接されるローラとを含み、少なくとも前記一方の側壁の貫通孔の内周面に、当該一方の側壁の外側から潤滑油を受け入れて当該側壁の内側へ案内するための溝が設けられている。
【0010】
この場合、溝を側壁に対して設けている点が上記と相違しているが、上記同様に潤滑油の流動が可能になる。
【0011】
ところで、上記ローラは、複数のころを介して前記支軸に外装することができる。この場合、ローラが複数のころにより転がり支持されるのでローラの回転が円滑になる。その反面、ころの端面が側壁に対してすべり接触するおそれがあるが、ころと側壁との間に対しても、上記溝を介して導入される潤滑油を供給することが可能になるから、側壁に対するころのすべり接触部分の潤滑性が向上する。
【0012】
【発明の実施の形態】
図1から図4に本発明の一実施形態を示している。この実施形態では、カムフォロワとして、エンドピボッドタイプのロッカーアームを例に挙げている。
【0013】
図例のロッカーアーム1は、胴体2と、支軸3と、ローラ4と、複数のころ5とを有している。
【0014】
胴体2は、一対の側壁6,7と、それらの長手方向一端側および他端側を一体に連接する連接壁8,9とを有する。この胴体2は、一枚の金属板をプレス成形することにより製作される。
【0015】
なお、上記一方の連接壁8には、ピボット部10が、また、上記他方の連接壁9には、バルブ嵌入部11がそれぞれ設けられている。ピボット部10は、上向きに半球形に膨出するものとされている。バルブ嵌入部11は、端面から見ると上下逆さ向きの凹形状に形成されており、その天井面は下向きに膨出するように湾曲された形状になっている。
【0016】
また、上記一対の側壁6,7の長手方向中間には、同軸状となる貫通孔12A,12Bが設けられており、この貫通孔12A,12Bに対して支軸3の両端が嵌入されることにより、支軸3が一対の側壁6,7間に架設された状態で取り付けられている。この支軸3において一対の側壁6,7間の領域の外周に対してローラ4が複数のころ5を介して回転自在に支持されている。
【0017】
このようなロッカーアーム1では、図2に示すように、胴体2のピボット部10が、図示しないシリンダヘッドに設置されるラッシュアジャスタ20の上端に係合され、バルブ嵌入部11に、前記シリンダヘッドに設置される動弁機構のバルブ21のステムエンドが嵌入され、さらに、ローラ4に対して前記シリンダヘッドに設置されるカム22が当接される。
【0018】
そして、カム22を回転させることにより、ピボット部10が支点となって胴体2が傾動させられるようになり、バルブ嵌入部11が上下に所定ストロークで反復変位させられることで、バルブ21を開閉動作させるようになる。このように、ロッカーアーム1は、胴体2の長手方向一端側を支点として傾動させられる。
【0019】
なお、胴体2の一対の側壁6,7に設けてある貫通孔12A,12Bに対して支軸3を嵌入させるとともに、この支軸3に対してころ5を介してローラ4を取り付ける。支軸3は、その両端面が一対の側壁6,7の外側面とほぼ面一となる状態とされており、この支軸3の両端面を打刻かしめすることにより、側壁6,7の貫通孔12A,12Bに対して周方向および軸方向に不動に固定されている。この打刻かしめによりできる打刻溝に、符号13を付している。
【0020】
この実施形態では、上記支軸3の軸方向両端部の外径に、その周囲に存在する潤滑油を受け入れて一対の側壁6,7の内側へ案内するための溝16,17が設けられている。
【0021】
具体的に、上記溝16,17は、支軸3の軸方向両端から一対の側壁6,7の内側面を超えた位置までの領域に設けられている。この溝16,17の軸方向長さは、一対の側壁6,7の厚みよりも長くなっているが、二つの溝16,17の各内端の離隔間隔Lは、ころ5の有効軌道幅Wよりも大きく設定されている。このようにしていれば、ころ5の有効軌道面が溝16,17の内端部分の開口側エッジに対して接触しにくくなるので、ころ5の外周面の油膜がかきとられることがない。なお、二つの溝16,17の内端の位置を支軸3の軸方向中央寄りに適宜に延ばしてもよい。
【0022】
このように支軸3に設けてある溝16,17は、一対の側壁6,7の貫通孔12A,12Bの内周面との間で、一対の側壁6,7の内外を連通する油路を構成している。
【0023】
このようにしていれば、支軸3の両端の周囲に存在する潤滑油を、溝16,17の外端に受け入れることが可能となり、この溝16,17を伝って一対の側壁6,7の内側へと送り込むことが可能になる。この溝16,17の内端は、支軸3において一対の側壁6,7寄りに配置されているから、この溝16,17の内端にまで入り込んできた潤滑油は、支軸3の外周面、ころ5の外周面ならびに一対の側壁6,7の内側面に対して供給されるようになる。このため、ころ5と支軸3およびローラ4との間や、一対の側壁6,7の内側面とローラ4およびころ5との間の潤滑を良好とすることができる。したがって、ローラ4の回転に伴い、例えばローラ4やころ5が片方の側壁6(または7)の内側面に対して押し付けられてすべり接触する状態になったとしても、ローラ4のトルクの増加を抑制できるようになる。
【0024】
以下、本発明の応用や変形を説明する。
【0025】
(1)図5に示すように、ころ5の替わりに、フローティングブッシュと称されるすべり軸受5Aを用いたものにも本発明を適用できる。この場合、溝16,17を伝う潤滑油は、すべり軸受5Aの内径部分や一対の側壁6,7の内側面に対して供給される。
【0026】
(2)上記実施形態では、支軸3に溝16,17を設けた例を挙げているが、少なくとも一方の側壁6(7)側に潤滑油案内用の溝16(17)を設けてもよい。例えば図6や図7に示すように、少なくとも一方の側壁6(7)の貫通孔12A(12B)の内周面に、1つまたは任意数(図では4つ)の溝16を設けることができる。図6および図7のいずれの例でも、溝16は、側壁6(7)の外側面から内側面にかけて設けられており、また、溝16の深さは、ころ5の直径の1/2未満にするのが好ましい。図6の例において、溝16の形成位置は、支軸3の負荷圏側(側壁6の反負荷圏側)に設けるのが好ましく、また、溝16の円周方向長さは、支軸3のかしめ固定力を損なわないように、全周の1/3以下にするのが好ましい。
【0027】
(3)上記実施形態では、胴体2をプレス加工品とした例を挙げているが、鉄系金属や、アルミニウムなどの軽合金などを用いて、ロストワックスやダイカスト製法などで製作される鋳造品とすることができる。
【0028】
(4)本発明のカムフォロアは、上記実施形態で例示したロッカーアーム1の他に、一般的に周知の構成のものにも適用できる。
【0029】
(5)上記実施形態では、支軸3の軸方向両端に溝16,17を設けた例を挙げているが、いずれか一方のみに設けたものも本発明に含まれる。
【0030】
【発明の効果】
本発明では、少なくとも一方の側壁の外側に存在する潤滑油を当該一方の側壁の内側に案内することが可能であるから、一方の側壁に対してローラまたはころがすべり接触しても、そこの潤滑を良好とすることができる。したがって、ローラのトルクを低減できるなど、信頼性向上に貢献できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係るロッカーアームを示す斜視図
【図2】図1のロッカーアームの側面図
【図3】図1のロッカーアームの平面図
【図4】図3の(4)−(4)線断面の矢視図
【図5】本発明の他の実施形態1で、図4に対応する図
【図6】本発明の他の実施形態2で、図2に対応する図
【図7】本発明の他の実施形態3で、図2に対応する図
【符号の説明】
1 ロッカーアーム 2 胴体
3 支軸 4 ローラ
6 胴体の第1側壁 7 胴体の第2側壁
12A 第1側壁の貫通孔 12B 第2側壁の貫通孔
16 溝
Claims (2)
- 一対の対向する側壁を有する金属製の胴体と、この胴体の一対の側壁に設けられる貫通孔にそれぞれ嵌合固定されて前記一対の側壁間に架け渡される支軸と、この支軸において前記一対の側壁間の領域に回転自在に外装されかつカムが当接されるローラとを含み、
前記支軸の少なくとも軸方向一端側の外径に、当該一端が嵌合される一方の側壁の外側から潤滑油を受け入れて当該側壁の内側へ案内するための溝が設けられている、カムフォロワ。 - 一対の対向する側壁を有する金属製の胴体と、この胴体の一対の側壁に設けられる貫通孔にそれぞれ嵌合固定されて前記一対の側壁間に架け渡される支軸と、この支軸において前記一対の側壁間の領域に回転自在に外装されかつカムが当接されるローラとを含み、
少なくとも前記一方の側壁の貫通孔の内周面に、当該一方の側壁の外側から潤滑油を受け入れて当該側壁の内側へ案内するための溝が設けられている、カムフォロワ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2003085468A JP2004293638A (ja) | 2003-03-26 | 2003-03-26 | カムフォロワ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2003085468A JP2004293638A (ja) | 2003-03-26 | 2003-03-26 | カムフォロワ |
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Publication Number | Publication Date |
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JP2003085468A Pending JP2004293638A (ja) | 2003-03-26 | 2003-03-26 | カムフォロワ |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013518207A (ja) * | 2010-01-25 | 2013-05-20 | シェフラー テクノロジーズ アクチエンゲゼルシャフト ウント コンパニー コマンディートゲゼルシャフト | ガス交換弁を操作するためのカムフォロア |
-
2003
- 2003-03-26 JP JP2003085468A patent/JP2004293638A/ja active Pending
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JP2013518207A (ja) * | 2010-01-25 | 2013-05-20 | シェフラー テクノロジーズ アクチエンゲゼルシャフト ウント コンパニー コマンディートゲゼルシャフト | ガス交換弁を操作するためのカムフォロア |
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