JP2004293629A - ロックアップクラッチの寿命判定方法及び寿命判定装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】入力手段1によりロックアップクラッチのスリップロックアップ領域を仮設定し、仮想マップ作成手段4によりスリップロックアップ領域の仮想マップを作成する。そして、記憶手段3に記憶された実走行データを参照し、使用頻度推定手段5により仮想マップのスリップロックアップ領域を使用する頻度を推定し、この頻度に基づいて摩耗量推定手段6によりロックアップクラッチの摩耗量を推定する。その後、この摩耗量に基づいて寿命判定手段7によりロックアップクラッチの寿命を判定し、この判定結果を表示手段2により表示する。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両等のトルクコンバータに装備されるロックアップクラッチの寿命判定方法及び寿命判定装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、自動変速機付きの自動車等に備えられたトルクコンバータには、エンジンの出力軸と変速機の入力軸とを流体を介さずに機械的に連結するロックアップクラッチが設けられている。
例えば図9に示すように、ロックアップクラッチ11は、エンジン(図示省略)の出力軸と一体に回転するハウジング12と、このハウジング12に内装され、変速機の入力軸と一体に回転するロックアッププレート(油圧ピストン)13と、このロックアッププレート13のハウジング12内壁に対向する側に取付けられたクラッチフェーシング(摩擦材)14とを主にそなえて構成されている(例えば特許文献1参照)。
【0003】
非ロックアップ時には、制御バルブ(図示省略)から供給されたオイルによって、ロックアッププレート13の両側つまり結合側油室15と開放側油室16とはほぼ同圧になっており、ロックアップクラッチ11は開放しているが、ロックアップ指令時にはオイルポンプ(図示省略)から結合側油室15に供給されるオイルによって、結合側油室15側の油圧が高まり、ロックアッププレート13が、図9中左方に移動して、ロックアップクラッチ11が結合するようになっている。なお、図9において、符号17はポンプインペラ、符号18はタービン、符号19はロックアップクラッチ11の結合中の振動を吸収するトーションダンパである。
【0004】
このようなロックアップクラッチ11を結合又は開放(結合遮断)することにより、エンジンから変速機への動力伝達を適宜制御できるようになっている。
また、一般に、高速走行時にはロックアップクラッチ11を完全に連結し、エンジンからの出力を自動変速機に直接伝達することで燃費の向上を図るようにしている。また、中速走行時では、エンジンのトルク変動による影響が相対的に大きくなりジャダ(車体振動)が発生しまうため、ロックアップクラッチ11を完全には結合せずに、すべりを持たせた結合状態(スリップロックアップ)とすることで、ジャダを防止しながら燃費の向上を実現できるようにしている。
【0005】
さらに、このようなロックアップ又はスリップロックアップの作動領域は、例えば図10に示すように、エンジン負荷(ここでは、スロットル開度としてのTPS電圧)及び車速又はエンジン回転速度からマップにより判定されるようになっている(例えば特許文献2参照)。
【0006】
【特許文献1】
特開平10−306871号公報
【特許文献2】
特開2002−310289号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、中速走行域での燃費向上のためには、スリップロックアップ領域をさらに広げることが望まれる。
一方、ロックアップ領域では、ロックアップクラッチ11を完全に結合しているので、すべりを生じるのはロックアップ開始の短期間だけであり、クラッチフェーシング14の摩擦はそれほど大きくないが、スリップロックアップ領域では、ロックアップクラッチ11をすべらせながら結合しているのでクラッチフェーシング14の摩擦は比較的大きくなる。
【0008】
これにより、クラッチフェーシング14が次第に摩耗していくことになるが、この摩耗が大きくなると、ロックアップクラッチ11がクラッチの機能を果たさなくなり、クラッチフェーシング14の摩耗が原因でスリップロックアップ中にジャダが発生してしまう。
つまり、燃費向上のためにスリップロックアップ領域を広げると、クラッチフェーシング14の摩耗が促進されてクラッチフェーシング14の寿命が縮まり、ジャダ発生時期が早まるというトレードオフの関係がある。
【0009】
そこで、クラッチフェーシング14の寿命を所定量だけ確保しながら、可能な限り広い最適なスリップロックアップ領域を設定することが望まれる。
このようなスリップロックアップ領域を設定するには、まず、スリップロックアップ領域を仮設定し、その後、車両を実際に走行させてはデータを取るという実走行試験を何度も繰り返して、この実走行から得られたデータに基づいてスリップロックアップ領域を設定しなければならない。
このように、実走行で確認して設定するのでは、膨大な量の走行試験が必要であり、最適なマップを作成するのは困難であった。
【0010】
本発明は、上述の課題に鑑み創案されたもので、ロックアップクラッチの寿命を容易に判定できるようにして、ロックアップクラッチの寿命を十分に確保しながら燃費向上に寄与するスリップロックアップ領域をより広く設定できるようにした、ロックアップクラッチの寿命判定方法及び寿命判定装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
このため、本発明のロックアップクラッチの寿命判定方法(請求項1)は、車両のトルクコンバータに備えられたロックアップクラッチの寿命を判定する方法であって、該ロックアップクラッチの作動領域のうち、少なくともスリップロックアップ領域の仮想マップを予め作成する仮想マップ作成ステップと、実走行データを参照し、該実走行中に該仮想マップのスリップロックアップ領域を使用する頻度を推定する使用頻度推定ステップと、該使用頻度に基づいて該ロックアップクラッチの摩耗量を推定する摩耗量推定ステップと、該摩耗量に基づいて該ロックアップクラッチの寿命を判定する寿命判定ステップとをそなえていることを特徴としている。
【0012】
また、該摩耗量推定ステップでは、該スリップロックアップ中に該ロックアップクラッチにかかる最大面圧での累積使用時間に基づいて該摩耗量を推定することが好ましい(請求項2)。
さらに、該寿命判定ステップでは、該累積使用時間が所定時間を越えたら該寿命に達したと判定することが好ましい(請求項3)。
【0013】
本発明のロックアップクラッチの寿命判定装置(請求項4)は、車両のトルクコンバータに備えられたロックアップクラッチの寿命を判定する装置であって、該車両の実走行データを記憶しておく記憶手段と、該ロックアップクラッチのスリップロックアップ領域を仮設定するための入力手段と、該入力手段を通して該スリップロックアップ領域の仮想マップを作成する仮想マップ作成手段と、該記憶手段に記憶された実走行データを参照し、該仮想マップのスリップロックアップ領域を使用する頻度を推定する使用頻度推定手段と、該使用頻度推定手段により推定された頻度に基づいて該ロックアップクラッチの摩耗量を推定する摩耗量推定手段と、該摩耗量推定手段により推定された摩耗量に基づいて該ロックアップクラッチの寿命を判定する寿命判定手段と、該寿命判定手段により得られた判定結果を表示する表示手段とをそなえていることを特徴としている。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、図面により、本発明の実施の形態について説明する。
図1は本発明の一実施形態としてのロックアップクラッチの寿命判定装置を示すブロック構成図である。
図1に示すように、本寿命判定装置は、キーボードやマウス等の入力手段1と、ディスプレイ等の表示手段2と、記憶手段3,仮想マップ作成手段4,使用頻度推定手段5,摩耗量推定手段6,寿命判定手段7に相当する各機能を有するパソコン本体(制御手段)8とを主にそなえて構成されている。
【0015】
記憶手段3には、実際に車両を所定時間(サンプリング時間)だけ走行させた時の実走行データ(走行時間,スロットル開度,エンジン回転速度,出力軸回転速度,変速段など)が記憶されるようになっている。
なお、例えばこの実走行データは、車両にそなえられ実走行データを逐次取得するデータ取得装置(図示省略)等からケーブルを通して或いは記録媒体等を介して記憶手段3に入力されて記憶されるようになっている。
【0016】
仮想マップ作成手段4は、縦軸をTPS電圧(スロットル開度)Vt、横軸をエンジン回転速度(出力軸回転速度)Veとする二次元マップをディスプレイ2に表示させるようになっており、また、この二次元マップ上に、スリップロックアップ領域(以下、スリップ域ともいう)及びロックアップ領域(以下、完直域ともいう)が入力手段1を通して設定されることで、スリップ域及び完直域の仮想マップ(図3参照)を作成するようになっている。
【0017】
使用頻度推定手段5は、記憶手段3に記憶されている実走行データを参照し、仮想マップ作成手段4により仮設定されたスリップ域及び完直域を使用する使用頻度(使用時間)を、クラッチフェーシング(摩擦材。以下、単にフェーシングという)の最大面圧の大きさ毎に推定するようになっている。
摩耗量推定手段6は、使用頻度推定手段5により推定された使用頻度に基づいてフェーシングの摩耗量を推定するようになっている。
寿命判定手段7は、摩耗量推定手段6により推定された摩耗量に基づいてフェーシングの寿命を判定するとともに、その判定結果をディスプレイ2に表示するようになっている。
【0018】
本寿命判定装置は、上述のように構成されており、本装置を用いて以下のような方法で寿命判定が行なわれるようになっている。なお、図2〜図8は本寿命判定方法を説明するためのもので、図2は寿命判定方法の処理を示すフローチャート、図3はスリップ域及び完直域を示すマップ、図4は実走行データ(横軸は時間、縦軸はTPS電圧,エンジン回転速度,出力軸回転速度,シフト信号)を示すグラフ、図5はエンジン回転速度に対するTPS電圧別のエンジントルク特性を示すグラフ、図6はエンジントルクに対するフェーシングの最大面圧を示すグラフ、図7は各最大面圧における時間頻度を示すグラフ、図8は寿命判定する際の等価頻度換算方法を説明するための図である。
【0019】
図2に示すように、まず、入力手段1を通して車両情報データを入力する(図2中、ステップS10。以下、ステップのみ示す)。この車両情報データとしては、例えば車種,エンジン型式,エンジン排気量(cc),A/T型式,A/T種別,タイヤ半径(m)等があり、これらを入力しておく。
また、A/T仕様データを入力する(ステップS20)。このA/T仕様データとしては、例えば1次減速比,デフ比,終減速比,スリップ直結考慮変速段,完直(ロックアップ)突入までの時間(秒)Ti等があり、これらを入力しておく。
【0020】
さらに、走行環境データを入力する(ステップS30)。この走行環境データとして、距離寿命(km)と、走行路中の市街地,郊外,ハイウェイ(フリーウェイ)等の比率とを入力しておく。なお、ここでいう距離寿命とは、一般的な車両の生涯走行距離に相当するものであり、例えば「200,000km」と入力しておく。この距離寿命は、車両がこの20万kmを走行した時点でのフェーシングの摩耗量を推定する際に使用される。
【0021】
車両がこの距離寿命中に走行する走行路は、停止・発進する回数が多い(変速が多い)市街地、また、市街地よりも停止・発進する回数は少ないがハイウェイよりも多い郊外、そして、ほとんど停止・発進することがなく(変速が少なく)ほぼ一定の高速で走行するハイウェイ等に大きく分かれ、これら各走行路におけるフェーシングの摩耗量は異なるため、上記のように各走行路の走行比率を入力しておき、フェーシングの摩耗量を推定する際に使用する。
【0022】
次に、図3に示すように、縦軸をTPS電圧、横軸をエンジン回転速度とした二次元マップ上に、入力手段1を通してスリップ域及び完直域を任意に設定(指定)し、仮想マップ(スリップ域及び完直域を仮に設定したマップ)を作成する(ステップS40。仮想マップ作成ステップ)。なお、この処理は前述した仮想マップ作成手段4において行なわれる。
【0023】
その後、実走行データを入力する(ステップS50)。この実走行データは、図4に示すように、実際に車両を所定時間(サンプリング時間)だけ市街地,郊外,ハイウェイ等を走行させて得られるTPS電圧Vt,エンジン回転速度Ve,出力軸回転速度Vo,変速段(シフト信号)Sp等であり、このような実走行データを予め記憶手段3に記憶させておくことで、実走行データを使用する場合に記憶手段3から適宜取得することができる。
【0024】
このようにして得られた実走行データの単位時間毎のTPS電圧Vt,エンジン回転速度Veと、仮想マップのスリップ域及び完直域とを照合し、各領域に該当する部分のTPS電圧Vt,エンジン回転速度Veのデータ群を抽出する。
なお、完直域内でのフェーシングの摩耗量は少ないものであるとし、完直域については、完直域に突入する時点から指定時間Ti分のみのデータ群(スリップ域のデータ群)を抽出する。
【0025】
その後、このようにして抽出されたTPS電圧Vt及びエンジン回転速度Veのデータ群の個々を、図5に示すエンジントルク特性データと照合し(ステップS60)、エンジントルク(伝達トルク)Teを推定する(ステップS70)。なお、図5では、一例として6つのTPS電圧VtについてのエンジントルクTeを示しているが、各TPS電圧VtについてエンジントルクTeを推定しうる。
【0026】
次に、トルクコンバータの仕様データを入力する(ステップS80)。このトルクコンバータの仕様データとしては、例えばトルクコンバータの名称,フロントカバーテーパ角,フェーシング材の材質,ピストン受圧面積,直結フェーシング材面積,直結フェーシング材有効半径,直結フェーシング材動摩擦係数μ,推測トルク境界値、そして、ロックアップクラッチが直結した時のフェーシング面の最大面圧を求めるための第1換算式及び第2換算式等であり、これらを入力しておく。なお、このトルクコンバータの仕様データも予め入力しておき、記憶手段3に記憶させておいても良い。
【0027】
また、上記の第1換算式及び第2換算式は、予め実験により求められたエンジントルクTeとフェーシング面の最大面圧Pmaxとの関係から得られた式であり、これらの換算式により、エンジントルクTeに対するスリップロックアップ中のフェーシング面の最大面圧Pmaxを推定することができる。なお、第1の換算式(図6中の直線▲1▼を示す式)及び第2の換算式(図6中の直線▲2▼を示す式)は、例えば図6に示すようなグラフで表わされる。
【0028】
また、これら第1換算式及び第2換算式は、フェーシング材の材質等により決まるものであるため、使用するフェーシング材の材質にあわせて第1換算式及び第2換算式を変更入力することももちろん可能である。
そして、第1換算式及び第2換算式に、ステップS60で推定されたエンジントルクTeを代入して(或いは、図6に示すグラフを参照して)、エンジントルクTeをフェーシング面の最大面圧Pmaxに換算する。
【0029】
その後、上記の換算により、実走行データ計測のサンプリング時間内におけるスリップ域に該当する部分全てについて、フェーシング面の最大面圧Pmaxを算出し、この最大面圧Pmax毎の累積使用時間(即ち、スリップ域の使用頻度)Fを求める(ステップS90。使用頻度推定ステップ)。なお、この処理は、前述した使用頻度推定手段5において行なわれる。
【0030】
また、表1に示すように、出力軸回転速度Voや、ステップS10及びステップS20において設定したデフ比,一次減速比,タイヤ半径等から、各走行条件(市街地,郊外,ハイウェイ)下での実走行距離D0を算出する。なお、表1は4ATの場合及び5ATの場合の演算式を示している(5ATの場合、1次減速比は1である)。ここでいう実走行距離D0とは、コンピュータ内(指定したロギングデータ或いはテキストファイル内)で計算した距離のことをいう。
【0031】
【表1】
【0032】
また、表2に示すように、ステップS30において設定した距離寿命DL及び市街地,郊外,ハイウェイの比率から、市街地,郊外,ハイウェイの各走行距離DC,DS,DHを算出する。なお、表2では、距離寿命DLを200,000km、市街地の比率を18%(DC=36,000km)、郊外の比率を11%(DS=22,000km)、ハイウェイの比率を71%(DH=142,000km)に設定した場合を示している。
【0033】
【表2】
【0034】
そして、表3に示すように、市街地,郊外,ハイウェイの各走行路について、それぞれの走行距離DC,DS,DHを実走行距離D0で除して得られた値に、使用頻度(時間)Fを乗じて生涯走行距離中の使用頻度(時間)に換算する。
また、実走行データは、市街地,郊外,ハイウェイを組み合わせて走行したものとし、仕向地により市街地,郊外,ハイウェイの構成比率が異なるため、その比率を走行環境データとしてステップS30において適宜入力することで、同一車種でも、仕向地による頻度の違いを算出することができる。
【0035】
【表3】
【0036】
このようにして得られた各最大面圧における使用頻度(時間)のグラフを図7に示す。このグラフ内のフェーシングの寿命線と、各最大面圧における使用頻度との関係からフェーシングの寿命判定を行なうことができる。
なお、ここでいうフェーシングの寿命線とは、フェーシングをある条件下で使用した時のジャダが発生するまでの使用頻度(摩耗量に対応する)であり、この寿命線を推定する方法としては、以下に示す3つの方法(A),(B),(C)がある(ステップS100。摩耗量推定ステップ)。
【0037】
(A)エンジン及びA/Tを使用し、任意のフェーシング面圧下においてスリップ促進耐久試験を実施し、ジャダが発生した点(最大面圧,時間)を結ぶことにより推定する方法。
(B)フェーシング単品と実機相手面相当の供試体を、任意のフェーシング面圧下でスリップ使用した場合に、ν比(動摩擦係数比)が1以上となる点(最大面圧,時間)を結ぶことにより推定する方法。なお、ここでいうν比は、(差回転50rpm時の動摩擦係数)/(差回転100rpm時の動摩擦係数)により求められる。
【0038】
(C)トルクコンバータ単体において、任意のフェーシング面圧下でスリップ促進耐久試験を実施し、上述したν比が1以上となる点(最大面圧,時間)を結ぶことにより推定する方法。
【0039】
この後、上記の寿命線に基づいて寿命判定を行なう(ステップS110。寿命判定ステップ)。また、この寿命判定方法としては、以下の2つの方法(D)及び(E)がある。なお、この判定結果はディスプレイ2に表示されるようになっている。
【0040】
(D)図7に示すスリップロックアップ頻度の解析結果より、フェーシングの総吸収エネルギー(摩耗量に対応する)を算出し、この総吸収エネルギーが上記のフェーシング寿命(耐ジャダ寿命)に相当する値を越えるか否かを判定する。なお、この場合、サンプリング時間毎のトルクコンバータのスリップ回転速度Vtsも考慮して演算を行なう。
【0041】
例えば、まず、以下に示す式(1)により、単位時間あたりの吸収エネルギーE1(J/cm2・sec)を求める。
E1=Vts×μ×r×Pmax×9.806×2π/60 ・・・(1)
なお、Vtsはトルコンスリップ回転速度(rpm)、μは直結フェーシング材動摩擦係数、rは摩擦材有効半径(m)、Pmaxは最大面圧(MPa)である。
【0042】
次に、以下に示す式(2)により、各最大面圧における吸収エネルギーE2(J/cm2)を求める。
E2=E1×Ts ・・・(2)
なお、Tsは各最大面圧の総スリップ時間(sec)である。式(2)により求めた各最大面圧における吸収エネルギーE2を総和すれば、総吸収エネルギーE3が得られる(摩耗量推定ステップ)。なお、この処理は、前述した摩耗量推定手段6において行なわれる。
【0043】
そして、フェーシング寿命までの吸収エネルギーの総和を上記の総吸収エネルギーE3で除した値E4が1よりも小さければ、フェーシング寿命有りと判定する(寿命判定ステップS110)。なお、この処理は、前述した寿命判定手段7において行なわれる。
【0044】
(E)図8に示すように、スリップロックアップ頻度の解析結果と寿命線との関係から、各最大面圧における使用頻度(ここではスリップ頻度ともいう)を、任意のフェーシング使用面圧Pn(MPa)下での等価スリップ頻度tnに換算する。このときの等価スリップ頻度tnの換算式は式(3)で表わされる。
tn=Tn/Ln×Ls ・・・(3)
なお、Tnはフェーシング使用面圧Pnでのスリップ頻度(時間)、Lnはフェーシング使用面圧Pnにおけるフェーシング寿命、Lsは基準面圧におけるフェーシング寿命である。
【0045】
したがって、図8に示すように、例えば、最大面圧Pn−3下での等価スリップ頻度tn−3は、
tn−3=Tn−3/Ln−3×Ls
また、最大面圧Pn−2下での等価スリップ頻度tn−2は、
tn−2=Tn−2/Ln−2×Ls
さらに、最大面圧Pn−1下での等価スリップ頻度tn−1は、
tn−1=Tn−1/Ln−1×Ls
というように表わされる。
【0046】
そして、フェーシング使用面圧Pnを基準面圧とした場合、このフェーシング使用面圧Pnでのスリップ頻度Tnと、上述のように算出された各等価スリップ頻度との総和Sが寿命線(即ち、フェーシング寿命Ls)を越えるか否かによりフェーシング寿命を判定する。
例えば、(D)の寿命判定方法でE4が1よりも小さいと判定された場合、又は、(E)の寿命判定方法で総和Sがフェーシング寿命Ls以内であると判定された場合には、仮設定したスリップ域及び完直域はフェーシング寿命以内であることがわかり、ロックアップクラッチのスリップ域及び完直域のマップとして有効であるといえる。
【0047】
また、フェーシング寿命以内であると判定された場合には、フェーシングの寿命にはまだ余裕があるので、上記のE4が1に近づくように、又は、総和Sがフェーシング寿命Lsに近づくように(即ち、スリップ域の領域を広げるように)、スリップ域及び完直域を設定することで、ジャダ発生を防止しながら燃費向上を最大限にすることができる。
【0048】
一方、(D)の寿命判定方法でE4が1よりも大きいと判定された場合、又は、(E)の寿命判定方法で総和Sがフェーシング寿命Lsを越えていると判定された場合には、仮設定したスリップ域及び完直域ではフェーシング寿命を短くしてしまうということがわかる(即ち、効率良く使用できないことがわかる)。この場合、スリップ域及び完直域を再設定して上記と同様の解析を行なうことで、E4が1よりも小さく、又は、総和Sがフェーシング寿命Ls以内に収まるようなスリップ域を探し出すことができる。
【0049】
上述したように、本発明の一実施形態としてのロックアップクラッチの寿命判定方法及び寿命判定装置によれば、計算(シミュレーション)により、仮想マップのスリップロックアップ領域に対するフェーシングの使用頻度から摩耗量を推定でき、この摩耗量に基づいてロックアップクラッチの寿命を容易に判定することができる。これにより、ロックアップクラッチの寿命を十分に確保しながら、燃費向上に寄与するスリップロックアップ領域をより広く設定することが可能となる。
また、従来必要であった実走行試験にかかった時間を大幅に削減することができ、開発時間を大幅に短縮することができる。
【0050】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。例えば、本実施形態では、完直域に突入する時点から時間Ti分のデータもスリップ域のデータとみなして寿命を判定するようにしたが、このような時間Tiを考慮せずにスリップ域のデータのみで寿命を判定するようにして、よりシンプルな構成としてもよい。
【0051】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明のロックアップクラッチの寿命判定方法及び寿命判定装置によれば、仮想マップのスリップロックアップ領域に対するロックアップクラッチの使用頻度から摩耗量を推定でき、この摩耗量に基づいてロックアップクラッチの寿命を容易に判定することができる。これにより、ロックアップクラッチの寿命を十分に確保しながら、燃費向上に寄与するスリップロックアップ領域をより広く設定することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態としてのロックアップクラッチの寿命判定装置を示すブロック構成図である。
【図2】本発明の一実施形態としてのロックアップクラッチの寿命判定方法の処理を示すフローチャートである。
【図3】本発明の一実施形態にかかるスリップ域及び完直域を示すマップである。
【図4】本発明の一実施形態にかかる実走行データ(横軸が時間、縦軸がTPS電圧,エンジン回転速度,出力軸回転速度,シフト信号)を示すグラフである。
【図5】本発明の一実施形態にかかるエンジン回転速度に対するTPS電圧別のエンジントルク特性を示すグラフである。
【図6】本発明の一実施形態にかかるエンジントルクに対するクラッチフェーシングの最大面圧を求めるためのグラフである。
【図7】本発明の一実施形態にかかるクラッチフェーシングの各最大面圧における使用頻度(時間)を示すグラフである。
【図8】本発明の一実施形態にかかる等価頻度換算方法を説明するための図である。
【図9】一般的なロックアップクラッチを示す側面図である。
【図10】従来のロックアップクラッチのスリップロックアップ領域及びロックアップ領域を示すマップである。
【符号の説明】
1 入力手段
2 表示手段
3 記憶手段
4 仮想マップ作成手段
5 使用頻度推定手段
6 摩耗量推定手段
7 寿命判定手段
8 制御手段
11 ロックアップクラッチ
12 ハウジング
13 ロックアッププレート
14 クラッチフェーシング(摩擦材)
15 結合側油室
16 開放側油室
17 ポンプインペラ
18 タービン
19 トーションダンパ
Claims (4)
- 車両のトルクコンバータに備えられたロックアップクラッチの寿命を判定する方法であって、
該ロックアップクラッチの作動領域のうち、少なくともスリップロックアップ領域の仮想マップを予め作成する仮想マップ作成ステップと、
実走行データを参照し、該実走行中に該仮想マップのスリップロックアップ領域を使用する頻度を推定する使用頻度推定ステップと、
該使用頻度に基づいて該ロックアップクラッチの摩耗量を推定する摩耗量推定ステップと、
該摩耗量に基づいて該ロックアップクラッチの寿命を判定する寿命判定ステップとをそなえている
ことを特徴とする、ロックアップクラッチの寿命判定方法。 - 該摩耗量推定ステップでは、該スリップロックアップ中に該ロックアップクラッチにかかる最大面圧での累積使用時間に基づいて該摩耗量を推定する
ことを特徴とする、請求項1記載のロックアップクラッチの寿命判定方法。 - 該寿命判定ステップでは、該累積使用時間が所定時間を越えたら該寿命に達したと判定する
ことを特徴とする、請求項2記載のロックアップクラッチの寿命判定方法。 - 車両のトルクコンバータに備えられたロックアップクラッチの寿命を判定する装置であって、
該車両の実走行データを記憶しておく記憶手段と、
該ロックアップクラッチのスリップロックアップ領域を仮設定するための入力手段と、
該入力手段を通して該スリップロックアップ領域の仮想マップを作成する仮想マップ作成手段と、
該記憶手段に記憶された実走行データを参照し、該仮想マップのスリップロックアップ領域を使用する頻度を推定する使用頻度推定手段と、
該使用頻度推定手段により推定された頻度に基づいて該ロックアップクラッチの摩耗量を推定する摩耗量推定手段と、
該摩耗量推定手段により推定された摩耗量に基づいて該ロックアップクラッチの寿命を判定する寿命判定手段と、
該寿命判定手段により得られた判定結果を表示する表示手段とをそなえていることを特徴とする、ロックアップクラッチの寿命判定装置。
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