JP2004293447A - 電子制御スロットルの位置学習方法および装置 - Google Patents

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田 英 明 合
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藤 寿 一 加
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Abstract

【課題】部品の交換等において電子制御で開閉されるメインスロットルの位置を確実かつ簡単に学習すること。
【解決手段】エンジン(E)の吸気管(1)に設けたメインスロットル(2)の駆動モータ(3)をコントロールユニット(4)で電子制御する場合に、スロットル開度を全閉(全開)の指令を出し、駆動モータ(3)の負荷を読込み、スロットル開度が変化しなくなってモータ負荷が大きくなっていれば、そのスロットル開度を全閉(全開)値として学習する。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明が属する技術分野】
本発明は、例えば車両のガスエンジン装置のメインスロットルの全閉又は全開位置を検知し学習するための電子制御スロットルの位置の学習方法および装置に関する。
【0002】
【従来技術】
本発明をよく理解するためにまず図5を参照して本発明を適用するガスエンジン装置について説明する。
【0003】
周知の通りガスエンジンEには図示しないSPI(シングルポイントインジェクション)を介して空気と燃料としてのガスとの混合体が供給される吸気管1にはメインスロットル2が設けられ、エンジンEに供給される燃料を制御している。このメインスロットル2はスロットル駆動モータ3で開閉されるようになっている。
【0004】
他方、コントロールユニット4にはイグニッションキーオン検出手段5とスロットル開度センサ6とエンジン回転センサ7とからの信号が入力され、そのコントロールユニット4はそれらの信号に基づいてスロットル駆動モータ3に信号を出力し、メインスロットル2を開閉するようになっており、そしてその開度はコントロールユニット4にフィードバックされている。
【0005】
一般にかかる構成において、エンジンEの運転時には様々な状態があり、学習できる状態でもスロットルの変化により学習できなくなることがある。メインスロットル2の全開又は全閉位置を検知し学習する場合、メインスロットル2の制御はエンジンEの運転状態に比較的に影響を与えるために、例えば、図示しないスロットルボディやコントロールユニット4を交換すると、前回までに学習して記憶していた全開又は全閉位置と実際の全開又は全閉位置とにずれを生ずる。そのために運転者が要求するエンジントルクを発生させるためには、メインスロットルの全開又は全閉位置を正確に学習する必要がある。
【0006】
メインスロットルの全閉位置に誤差が生じた場合には、出力不足や全閉しようとすると、メインスロットルの駆動モータの電気負荷が大きくなり、駆動モータ自体の寿命が短くなる。
【0007】
なお、特許文献1にはサブスロットルバルブの全閉位置の学習技術が開示されている。しかしながら、メインスロットルには適用できない。また特許文献2にはアクセルセンサとの関連においてアイドル認識値と全開認識値とを学習する技術が開示されている。
【0008】
【特許文献1】特開平7−77100号公報(図2参照)
【特許文献2】特開11−351034号公報(図1参照)
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
したがって本発明の目的は、メインスロットルの開度の制御に際して過去の学習値との差がある場合に、学習のできる位置で学習できる電子制御スロットルの位置の学習方法および装置を提供することにある。
【0010】
本発明の他の目的は、極めて簡単な構成で確実にメインスロットルの全開又は全閉位置を学習できる電子制御スロットルの位置の学習方法および装置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば、エンジンの吸着管に設けられたメインスロットルの駆動モータをコントロールユニットで電子制御するための電子制御スロットルの位置学習方法において、スロットル開度を全閉又は全開の指令を出し、駆動モータの負荷の状態を読込み、スロットル開度が変化しなくなったモータ負荷が大きくなっていれば、そのスロットル開度を全閉又は全開値として学習してスロットル制御を行うようになっている。
【0012】
また本発明によれば、エンジンの吸気管に設けられたメインスロットルの駆動モータをコントロールユニットで電子制御するための電子制御スロットルの位置学習装置において、前記スロットルユニットは、エンジン回転センサとキーオン検出手段とスロットル開度センサとモータ負荷判定手段とから位置を入力される全閉又は全開位置判定手段と、駆動モータの負荷が大きくなったときのスロットル開度を記憶する全閉又は全開位置に基づいてスロットルモータを制御するスロットルモータ制御手段とを備えている。
【0013】
このように本発明によれば、メインスロットルの全閉又は全開位置を駆動モータの負荷で検知し、そのスロットル開度センサを全閉又は全開として学習するので、簡単に学習でき、部品の交換やメインスロットルバルブが異物を噛み含んだ場合に好適に対応できる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
【0015】
図1は本発明を実施するためのメインスロットル1の全閉位置を学習するブロック図を示している。図においてエンジンの回転数信号を検出するエンジン回転センサ7と、イグニッションキーがオンになった信号を検知するキーオン検出手段5とメインスロットル2の開度を検出するスロットル開度センサ6と駆動モータ3からの負荷信号を判定するモータ負荷判定手段11とを備え、コントロールユニット4はメインスロットル2の全閉位置判定手段12とその全閉位置判定手段12からの信号を受ける全閉位置記憶手段13およびモータ制御手段14とを備えている。
【0016】
前記エンジン回転センサ7とキーオン検出手段5とスロットル開度センサ6とモータ負荷判定手段11からの信号は全閉位置判定手段12に入力される。そしてコントロールユニット4は図2に示す機能により、駆動モータ3に出力信号を与えるものである。
【0017】
次に図2を参照して制御態様を説明する。
コントロールユニット4がキーオン検出手段5からの信号を受けると(ステップS1)、エンジンEが停止しているか否かをエンジン回転センサ7からの信号により判断し(ステップS2)、エンジンEが停止していれば現在のスロットル開度を読込む(ステップS3)。そしてこのエンジンユニット4は過去学習値すなわち過去にキーオン時に記憶している値と比較的に大きな値の違いがあるか否かを判断する(ステップS4)。この大きな値とは、各センサの器差や閾値が異なるので、あらかじめ使用するセンサ毎に設定しておくのが好ましい。ステップS4でYESの場合、すなわち違いのない場合は現在のスロットル開度に関し、全閉値をそのままとして学習し(ステップS5)、そしてその学習値を全閉値としてスロットルの制御を行う(ステップS6)。
【0018】
ステップS4がNOの場合、すなわち例えばメインスロットルの可動部分が異物を噛んだような場合に違いが生ずる。その場合は現在のスロットル開度に基づいて学習しない(ステップS7)。
【0019】
エンジン回転中のフローチャートが図3に示されている。
図3において、まずスロットル開度を全閉とする指令を出す(ステップS10)。YESの場合にモータ負荷判定手段11からのモータ負荷の状態を読込む(ステップS11)。ステップS10がNOの場合はリターンする。コントロールユニット4の全閉位置判定手段12はスロットル開度が変化しているか否かを判断し(ステップS12)、この作動はスロットル開度が変化しなくなるまでに続けられる。スロットル開度が変化しない場合に(ステップS12がNO)、モータ負荷が大きくなっているか否かを判断し(ステップS13)、大きくなっていない場合(NO)、キーオン時の学習値を全閉値としてスロットル制御を行う(ステップS14)。
【0020】
ステップS13においてモータ負荷が大きくなっている場合(YES)、コントロールユニット4はその現在のスロットル開度を全閉値として学習し(ステップS15)、全閉位置記憶手段13に記憶し、その学習した全閉値としてスロットル制御信号はスロットルモータ制御手段14に出力するようになっている(ステップS7)。その結果スロットルモータ制御手段14は正しい全閉位置に基づく駆動信号を駆動モータ3に出力し、制御を行う。この場合、駆動モータを制御してそれ以上メインスロットルを閉じないようにする。
【0021】
なお、図2のステップS3は図3のステップS14およびS16を示している。そしてこのステップS3には例えば警告等のステップを包含させることもできる。
【0022】
以上の実施例ではメインスロットルの全閉位置を学習したが全閉位置に代えて全開位置を学習しても同じ作用効果を奏することは明らかである。図4は全開位置を学習するブロック図を示している。
【0023】
図4において、図1と対応する構成要素は同じ符号で示しており、図1の全閉位置判定手段12および全閉位置記憶手段13に代えて、全開位置判定手段12aおよび全開位置記憶手段13aを設けた点で異なっている。
【0024】
したがってこの図4の実施例では図2および図3の「全閉」を「全開」と読み代えるものである。
【0025】
以上の通り本発明によれば、メインスロットルの全閉又は全開位置を学習することにより、部品の交換やスロットルの異物の噛み込み等による不都合を容易に解決できる。また異物が噛み込んだ場合にメインスロットルが全閉にならないことを運転者に警告することもできる。
【0026】
【発明の効果】
以上の通り本発明によれば、下記のすぐれた効果を奏する。
(a) メインスロットルの全閉又は全開位置を駆動モータの負荷で検知するので、運転状態に左右されないところで学習でき、学習が容易である。
(b) メインスロットルの駆動モータが全閉又は全開位置にあるにもかかわわらず、さらに駆動しようとするのを防止でき、駆動モータに無駄な負荷が生ぜず、寿命が長くなる。
(c) 電子制御のメインスロットルの開度を常に正しく制御でき、正しいエンジントルクを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の実施例 を示すブロック図。
【図2】本発明の学習の態様を示すフローチャート図。
【図3】メインスロットルの全閉位置を学習するフローチャート図。
【図4】本発明の別の実施例を示すブロック図。
【図5】本発明を適用するエンジン装置を示す説明図。
【符号の説明】
E・・・エンジン
1・・・吸気管
2・・・メインスロットル
3・・・駆動モータ
4・・・コントロールユニット
5・・・イグニッションキーオン検出手段
6・・・スロットル開度センサ
7・・・エンジン回転センサ
11・・・モータ負荷判定手段
12・・・全閉位置判定手段
12a・・・全開位置判定手段
13・・・全閉位置記憶手段
13a・・・全開位置記憶手段
14・・・スロットルモータ制御手段

Claims (2)

  1. エンジンの吸着管に設けられたメインスロットルの駆動モータをコントロールユニットで電子制御するための電子制御スロットルの位置学習方法において、スロットル開度を全閉又は全開の指令を出し、駆動モータの負荷の状態を読込み、スロットル開度が変化しなくなったモータ負荷が大きくなっていれば、そのスロットル開度を全閉又は全開値として学習してスロットル制御を行うことを特徴とする電子制御スロットルの位置学習方法。
  2. エンジンの吸気管に設けられたメインスロットルの駆動モータをコントロールユニットで電子制御するための電子制御スロットルの位置学習装置において、前記スロットルユニットは、エンジン回転センサとキーオン検出手段とスロットル開度センサとモータ負荷判定手段とから位置を入力される全閉又は全開位置判定手段と、駆動モータの負荷が大きくなったときのスロットル開度を記憶する全閉又は全開位置に基づいてスロットルモータを制御するスロットルモータ制御手段とを備えることを特徴とする電子制御スロットルの位置学習装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2008133084A1 (ja) * 2007-04-17 2008-11-06 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha 内燃機関の制御システム
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