JP2004292874A - Zr系処理剤を用いた金属表面処理方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】Zr皮膜に悪影響を及ぼすことなく、被処理面の着色を可能として、処理の有無を目視で判別する。
【解決手段】少なくとも一種含有される金属塩としてジルコニウム塩を含有するZr系処理剤を用いて、金属よりなる被処理材を表面処理する方法であって、Zr系処理剤を被処理材の被処理面に接触させ、被処理面にZr皮膜を形成する処理工程と、該処理工程で処理された該被処理材を水洗する水洗工程とを備えている。これら処理工程及び水洗工程のうちの一方で、上記被処理面に直接又は上記Zr皮膜を介してローダミン色素を接触させる。ローダミン色素による被処理面(Zr皮膜)の着色が可能となり、金属表面処理の有無を目視で判別できるようになる。
【選択図】 なし
【解決手段】少なくとも一種含有される金属塩としてジルコニウム塩を含有するZr系処理剤を用いて、金属よりなる被処理材を表面処理する方法であって、Zr系処理剤を被処理材の被処理面に接触させ、被処理面にZr皮膜を形成する処理工程と、該処理工程で処理された該被処理材を水洗する水洗工程とを備えている。これら処理工程及び水洗工程のうちの一方で、上記被処理面に直接又は上記Zr皮膜を介してローダミン色素を接触させる。ローダミン色素による被処理面(Zr皮膜)の着色が可能となり、金属表面処理の有無を目視で判別できるようになる。
【選択図】 なし
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はZr系処理剤を用いた金属表面処理方法に関する。本発明のZr系処理剤を用いた金属表面処理方法は、例えばアルミニウム又はアルミニウム合金の防錆処理や塗装下地処理等に好適に利用することができる。
【0002】
【従来の技術】
金属の表面処理方法の一つとして、クロメート処理がある。このクロメート処理は、自動車などの車両部品や家電製品などに使用されるアルミニウム又はアルミニウム合金材や亜鉛めっき材を中心に、幅広く使用されている。
【0003】
しかし、その一方で、クロメート処理の皮膜又は処理剤は、通常6価クロムを含有しており、日本産業衛生学会においても、6価クロムは作業環境濃度で0.05mg/m3 以下(発癌性のものは0.01mg/m3 以下)に抑えるべきと勧告されている。また、環境基本法、水質汚濁防止法などの法規制によっても、排出量などが厳しく制限されている。
【0004】
そのため、表面処理業界においても6価クロム代替の動きがあり、自動車業界を中心に6価クロムの使用規制の動きが活発化してきている。
【0005】
クロムフリー表面処理技術としては、例えば、Zr系処理剤を用いた金属表面処理方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0006】
このZr系処理剤を用いた金属表面処理方法では、0.5g/l〜200g/lの量の樹脂を含む水溶液又は水性分散体にイミダゾール類、トリアジン類、トリアゾール類、グアニン類、グアニジン類等の孤立電子対を持つ窒素原子を含有する化合物の1種または2種以上を0.1g/l〜20g/l及びびジルコニウム化合物をジルコニウムイオンとして0.1g/l〜50g/l含有する金属用表面処理剤を用いて、金属、特のアルミニウム又はアルミニウム合金を表面処理している。
【0007】
【特許文献1】
特開2000−204485号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、クロメート処理では、処理後の被処理材が黄色味を帯びるので、処理の有無を簡単に目視で判別することができた。
【0009】
しかし、上記従来のZr系処理剤による表面処理では、被処理材に形成されるZr皮膜が透明であるため、処理の前後で被処理材の色がほとんど変わらない。このため、処理の有無を目視で判別することはほとんど不可能であった。
【0010】
そこで、Zr系処理剤による表面処理でもクロメート処理と同じように着色できないかと、Mn2+等の金属イオン投入による発色方法を試みた。この金属イオン投入による発色方法によれば、Zr皮膜を着色することは可能であった。しかし、それと同時に、Zr皮膜の品質(耐食性等)に悪影響を及ぼす結果ともなり、実現可能性はほとんどなかった。
【0011】
また、種々の顔料を用いて着色を試みたが、Zr皮膜を良好に着色できる顔料を発見するに至らなかった。
【0012】
したがって、Zr系処理剤により処理した被処理材について、処理の有無を確認するためには、皮膜を分析したり、判別用のマーキング装置を用いたりするしかなく、判別工程の追加によるコストアップの問題があった。
【0013】
本発明は上記実情に鑑みてなされたものであり、Zr皮膜に悪影響を及ぼすことなく、被処理面の着色を可能として、処理の有無を目視で判別することのできるZr系処理剤を用いた金属表面処理方法を提供することを解決すべき技術課題とするものである。
【0014】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決する請求項1記載のZr系処理剤を用いた金属表面処理方法は、少なくとも一種含有される金属塩としてジルコニウム塩を含有するZr系処理剤を用いて、金属よりなる被処理材を表面処理する方法であって、該Zr系処理剤を該被処理材の被処理面に接触させ、該被処理面にZr皮膜を形成する処理工程と、該処理工程で処理された該被処理材を水洗する水洗工程とを備え、上記処理工程及び上記水洗工程のうちの一方で、上記被処理面に直接又は上記Zr皮膜を介してローダミン色素を接触させることを特徴とするものである。
【0015】
好適な態様において、前記処理工程は、前記Zr系処理剤が供給された処理槽に前記被処理材を浸漬することにより行われ、該処理槽に前記ローダミン色素を投入することにより該ローダミン色素を前記被処理面に接触させる。
【0016】
好適な態様において、前記ローダミン色素はローダミン6Gである。
【0017】
好適な態様において、前記被処理材は鋳造品であり、前記被処理面は鋳肌面により構成されている。
【0018】
好適な態様において、前記被処理材はアルミニウム又はアルミニウム合金である。
【0019】
上記課題を解決する請求項6記載のZr系処理剤を用いた金属表面処理方法は、少なくとも一種含有される金属塩としてジルコニウム塩を含有するZr系処理剤を用いて、金属よりなる被処理材を表面処理する方法であって、該被処理材を水洗する第1水洗工程と、該第1水洗工程で水洗された該被処理材の被処理面に該Zr系処理剤を接触させ、該被処理面にZr皮膜を形成する処理工程と、該処理工程で処理された該被処理材を水洗する第2水洗工程とを備え、上記第1水洗工程、上記処理工程及び上記第2水洗工程のうちの一つの工程で、上記被処理面に直接又は上記Zr皮膜を介してローダミン色素を接触させることを特徴とするものである。
【0020】
【発明の実施の形態】
本発明のZr系処理剤を用いた金属表面処理方法では、少なくとも一種含有される金属塩としてジルコニウム塩を含有するZr系処理剤を用いる。そして、このZr系処理剤を被処理材の被処理面に接触させ、該被処理面にZr皮膜を形成する処理工程及びこの処理工程で処理された被処理材を水洗する水洗工程のうちの一方の工程で、被処理材の被処理面に直接又はZr皮膜を介してローダミン色素を接触させる。あるいは、この処理工程の前に行われる水洗工程(通常は被処理材を脱脂する脱脂工程後に行われる)で、被処理材の被処理面に直接ローダミン色素を接触させる。そうすると、ローダミン色素の働きにより、被処理材の被処理面(Zr皮膜)をオレンジ色等に着色することができる。
【0021】
このため、本発明のZr系処理剤を用いた金属表面処理方法によれば、被処理面の着色の有無の確認により、金属表面処理の有無を簡単に目視で判別することが可能となる。そして、このローダミン色素による着色は、従来から行われているZr系処理剤を用いた金属表面処理方法の工程の流れで行うことができる。したがって、金属表面処理の有無を判別するための判別工程追加によるコストアップの問題を解消することが可能となる。しかも、発色させるための処理は、ローダミン色素が投入されたZr系処理剤又は洗浄水を被処理面に接触させることのみであるため、発色させるための特別な処理工程が不要で、簡単に発色処理することができる。
【0022】
また、ローダミン色素によりZr皮膜の耐食性が低下するようなこともなく、Zr皮膜の品質を良好に維持することができる。
【0023】
上記Zr系処理剤としては特に限定されず、従来から用いられているZr系処理剤をそのまま用いることができる。例えば、金属塩としてジルコニウム塩を含有するもの、金属塩としてジルコニウム塩及びマンガン塩を含有するものや金属塩としてのジルコニウム塩と樹脂とを含有するものを用いることができる。
【0024】
上記処理工程における処理条件(温度、PHや時間等)も従来と同様とすることができる。なお、この処理工程で被処理面に形成されるZr皮膜の膜厚は10〜50nm程度とすることができる。
【0025】
上記ローダミン色素は、水溶性蛍光発色系有機剤の一つである。本発明で用いることのできるローダミン色素として、具体的には、ローダミン6Gやローダミンb等を挙げることができる。これらの中では、ローダミン6Gを用いることが特に好ましい。
【0026】
なお、ローダミン色素により被処理面(Zr皮膜)を良好に着色できるのは、Zr系処理剤又は洗浄水に溶解したローダミン色素が分子レベルで被処理面にある微細な孔に入り込んで保持されるためと考えられる。これに対し、従来の顔料で着色できないのは、分散体である顔料は粒径をもつため、被処理面の微細孔に入り込むようなことがないためと考えられる。
【0027】
このローダミン色素による被処理面(Zr皮膜)の着色は、Zr系処理剤を用いた処理工程又はこの処理工程後に実施される水洗工程で行うことができる。あるいは、処理工程前に実施される水洗工程で行うこともできる。処理工程で着色する場合は、例えば、Zr系処理剤が供給された処理槽に被処理材を浸漬する際、該処理槽にローダミン色素を投入すればよい。また、処理工程前又は処理工程後の水洗工程で着色する場合は、例えば、水洗に用いる水(洗浄水)にローダミン色素を投入すればよい。このようにローダミン色素による着色は、極めて簡単な処理、操作で行うことができる。
【0028】
このとき、Zr系処理剤(洗浄水)にローダミン色素を投入する場合、Zr系処理剤(洗浄水)中のローダミン色素濃度は、10〜200ppmとすることが好ましく、20〜100ppmとすることがより好ましく、40〜80ppmとすることが特に好ましい。この濃度が10ppmよりも低いと、着色が薄くなり好ましくない。一方、200ppmを超えてもそれ以上の効果は望めず、経済的に不利である。
【0029】
本発明に適用することのできる被処理材は特に限定されない。例えば、アルミニウム又はその合金、鉄又はその合金、マグネシウム又はその合金やチタニウム又はその合金を被処理材に用いることができる。これらの中では、アルミニウム又はその合金を被処理材に用いることが好ましい。特に、鋳肌面や鋳肌面に類する面により被処理面が構成された被処理材を用いることが好ましい。このため、被処理材として、特に好ましいものとして、アルミニウム又はアルミニウム合金を鋳造した鋳造品であって、鋳肌面よりなる被処理面をもつものを挙げることができる。
【0030】
【実施例】
以下、実施例により本発明を具体的に説明する。
【0031】
(実施例1)
<準備工程>
被処理材として、ダイカスト法により、鋳肌面よりなる被処理面をもつアルミニウム合金(ADT4)材を準備した。
【0032】
Zr系処理剤として、「アルサーフ315M」(薬品名、日本ペイント社製、成分がZrF6 :225ppm,NO3 :1000ppmであり、NH4 でPH=4に調整したもの)を準備した。
【0033】
ローダミン色素として、ローダミン6G(市販品、関東化学株式会社製、分子式:C28H31ClN2 O3 )を準備した。
【0034】
<脱脂工程>
洗浄剤「サーフクリーナー53」(日本ペイント社製)を用いて、50℃で2分間、上記被処理材を脱脂処理した。
【0035】
<第1水洗工程>
その後、上記被処理材を洗浄水で洗浄した。
【0036】
<化成処理工程>
その後、上記Zr系処理剤が供給された処理槽に、Zr系処理剤中のローダミン色素濃度が10ppmとなるように、上記ローダミン色素を投入した。そして、この処理槽に上記被処理材を50℃で40秒間、浸漬した。これにより、オレンジ色に着色したZr皮膜を被処理面に形成した。
【0037】
なお、このZr皮膜の膜厚は30nmであった。
【0038】
<第2水洗工程、乾燥工程>
その後、上記被処理材を洗浄水で洗浄し、80℃、10分間の条件で乾燥した。
【0039】
(実施例2〜9)
上記化成処理工程において、Zr系処理剤中のローダミン色素濃度を表1に示されるように変更したこと以外は、上記実施例1と同様である。
【0040】
(評価)
上記実施例1〜9で金属表面処理した被処理材について、被処理面(Zr皮膜)の着色レベルと、Zr皮膜の耐食性を評価した。その結果を表1に併せて示す。なお、着色レベルは目視による確認するもので、各着色レベルの程度は表2に示すとおりである。また、耐食性は、SST(塩水噴霧試験)の評価試験(試験時間は24時間)に基づくもので、その評価内容は表3に示すとおりである。
【0041】
【表1】
【0042】
【表2】
【0043】
【表3】
【0044】
表1、表2及び表3から明らかなように、本実施例1〜9に係る金属表面処理方法によれば、目視により金属表面処理の有無を簡単に判別することができることがわかる。
【0045】
また、ローダミン色素によりZr被膜の品質(耐食性)に影響がないないことがわかる。
【0046】
(比較例)
上記化成処理工程において、ローダミン色素の代わりに、フタロシアニンブルー、フタロシアニングリーン、キナクリドンレッド及びジオキサジンバイオレッドの各顔料をZr系処理剤中に投入したこと以外は、上記実施例1と同様である。
【0047】
そして、上記実施例と同様に着色レベルを評価したが、いずれの顔料においても着色レベルは1であり、目視により着色の判別はできなかった。
【0048】
(実施例10)
<準備工程、脱脂工程、第1水洗工程>
上記実施例1と同様に処理した。
【0049】
<化成処理工程>
上記処理槽に上記ローダミン色素を投入しないこと以外は、上記実施例1と同様に処理した。
【0050】
<第2水洗工程>
その後、洗浄水が供給された処理槽に、洗浄水中のローダミン色素濃度が10ppmとなるように、上記ローダミン色素を投入した。そして、この洗浄水を用いて上記被処理材を洗浄した。
【0051】
<乾燥工程>
上記実施例1と同様に処理した。
【0052】
そして、上記実施例と同様に着色レベル及びZr皮膜の耐食性を評価したところ、実施例1と同様の結果が得られた。
【0053】
なお、上記第2水洗工程で行ったローダミン色素による着色処理と同様の着色処理を、第2水洗工程で行う代わりに、化成処理工程前に行う上記第1水洗工程で行っても、同様の結果が得られる。
【0054】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明のZr系処理剤を用いた金属表面処理方法によれば、Zr皮膜に悪影響を及ぼすことなく、被処理面の着色を可能として、処理の有無を目視で判別することができる。したがって、金属表面処理の有無を判別するための判別工程が不要となり、コスト低減に貢献する。
【発明の属する技術分野】
本発明はZr系処理剤を用いた金属表面処理方法に関する。本発明のZr系処理剤を用いた金属表面処理方法は、例えばアルミニウム又はアルミニウム合金の防錆処理や塗装下地処理等に好適に利用することができる。
【0002】
【従来の技術】
金属の表面処理方法の一つとして、クロメート処理がある。このクロメート処理は、自動車などの車両部品や家電製品などに使用されるアルミニウム又はアルミニウム合金材や亜鉛めっき材を中心に、幅広く使用されている。
【0003】
しかし、その一方で、クロメート処理の皮膜又は処理剤は、通常6価クロムを含有しており、日本産業衛生学会においても、6価クロムは作業環境濃度で0.05mg/m3 以下(発癌性のものは0.01mg/m3 以下)に抑えるべきと勧告されている。また、環境基本法、水質汚濁防止法などの法規制によっても、排出量などが厳しく制限されている。
【0004】
そのため、表面処理業界においても6価クロム代替の動きがあり、自動車業界を中心に6価クロムの使用規制の動きが活発化してきている。
【0005】
クロムフリー表面処理技術としては、例えば、Zr系処理剤を用いた金属表面処理方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0006】
このZr系処理剤を用いた金属表面処理方法では、0.5g/l〜200g/lの量の樹脂を含む水溶液又は水性分散体にイミダゾール類、トリアジン類、トリアゾール類、グアニン類、グアニジン類等の孤立電子対を持つ窒素原子を含有する化合物の1種または2種以上を0.1g/l〜20g/l及びびジルコニウム化合物をジルコニウムイオンとして0.1g/l〜50g/l含有する金属用表面処理剤を用いて、金属、特のアルミニウム又はアルミニウム合金を表面処理している。
【0007】
【特許文献1】
特開2000−204485号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、クロメート処理では、処理後の被処理材が黄色味を帯びるので、処理の有無を簡単に目視で判別することができた。
【0009】
しかし、上記従来のZr系処理剤による表面処理では、被処理材に形成されるZr皮膜が透明であるため、処理の前後で被処理材の色がほとんど変わらない。このため、処理の有無を目視で判別することはほとんど不可能であった。
【0010】
そこで、Zr系処理剤による表面処理でもクロメート処理と同じように着色できないかと、Mn2+等の金属イオン投入による発色方法を試みた。この金属イオン投入による発色方法によれば、Zr皮膜を着色することは可能であった。しかし、それと同時に、Zr皮膜の品質(耐食性等)に悪影響を及ぼす結果ともなり、実現可能性はほとんどなかった。
【0011】
また、種々の顔料を用いて着色を試みたが、Zr皮膜を良好に着色できる顔料を発見するに至らなかった。
【0012】
したがって、Zr系処理剤により処理した被処理材について、処理の有無を確認するためには、皮膜を分析したり、判別用のマーキング装置を用いたりするしかなく、判別工程の追加によるコストアップの問題があった。
【0013】
本発明は上記実情に鑑みてなされたものであり、Zr皮膜に悪影響を及ぼすことなく、被処理面の着色を可能として、処理の有無を目視で判別することのできるZr系処理剤を用いた金属表面処理方法を提供することを解決すべき技術課題とするものである。
【0014】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決する請求項1記載のZr系処理剤を用いた金属表面処理方法は、少なくとも一種含有される金属塩としてジルコニウム塩を含有するZr系処理剤を用いて、金属よりなる被処理材を表面処理する方法であって、該Zr系処理剤を該被処理材の被処理面に接触させ、該被処理面にZr皮膜を形成する処理工程と、該処理工程で処理された該被処理材を水洗する水洗工程とを備え、上記処理工程及び上記水洗工程のうちの一方で、上記被処理面に直接又は上記Zr皮膜を介してローダミン色素を接触させることを特徴とするものである。
【0015】
好適な態様において、前記処理工程は、前記Zr系処理剤が供給された処理槽に前記被処理材を浸漬することにより行われ、該処理槽に前記ローダミン色素を投入することにより該ローダミン色素を前記被処理面に接触させる。
【0016】
好適な態様において、前記ローダミン色素はローダミン6Gである。
【0017】
好適な態様において、前記被処理材は鋳造品であり、前記被処理面は鋳肌面により構成されている。
【0018】
好適な態様において、前記被処理材はアルミニウム又はアルミニウム合金である。
【0019】
上記課題を解決する請求項6記載のZr系処理剤を用いた金属表面処理方法は、少なくとも一種含有される金属塩としてジルコニウム塩を含有するZr系処理剤を用いて、金属よりなる被処理材を表面処理する方法であって、該被処理材を水洗する第1水洗工程と、該第1水洗工程で水洗された該被処理材の被処理面に該Zr系処理剤を接触させ、該被処理面にZr皮膜を形成する処理工程と、該処理工程で処理された該被処理材を水洗する第2水洗工程とを備え、上記第1水洗工程、上記処理工程及び上記第2水洗工程のうちの一つの工程で、上記被処理面に直接又は上記Zr皮膜を介してローダミン色素を接触させることを特徴とするものである。
【0020】
【発明の実施の形態】
本発明のZr系処理剤を用いた金属表面処理方法では、少なくとも一種含有される金属塩としてジルコニウム塩を含有するZr系処理剤を用いる。そして、このZr系処理剤を被処理材の被処理面に接触させ、該被処理面にZr皮膜を形成する処理工程及びこの処理工程で処理された被処理材を水洗する水洗工程のうちの一方の工程で、被処理材の被処理面に直接又はZr皮膜を介してローダミン色素を接触させる。あるいは、この処理工程の前に行われる水洗工程(通常は被処理材を脱脂する脱脂工程後に行われる)で、被処理材の被処理面に直接ローダミン色素を接触させる。そうすると、ローダミン色素の働きにより、被処理材の被処理面(Zr皮膜)をオレンジ色等に着色することができる。
【0021】
このため、本発明のZr系処理剤を用いた金属表面処理方法によれば、被処理面の着色の有無の確認により、金属表面処理の有無を簡単に目視で判別することが可能となる。そして、このローダミン色素による着色は、従来から行われているZr系処理剤を用いた金属表面処理方法の工程の流れで行うことができる。したがって、金属表面処理の有無を判別するための判別工程追加によるコストアップの問題を解消することが可能となる。しかも、発色させるための処理は、ローダミン色素が投入されたZr系処理剤又は洗浄水を被処理面に接触させることのみであるため、発色させるための特別な処理工程が不要で、簡単に発色処理することができる。
【0022】
また、ローダミン色素によりZr皮膜の耐食性が低下するようなこともなく、Zr皮膜の品質を良好に維持することができる。
【0023】
上記Zr系処理剤としては特に限定されず、従来から用いられているZr系処理剤をそのまま用いることができる。例えば、金属塩としてジルコニウム塩を含有するもの、金属塩としてジルコニウム塩及びマンガン塩を含有するものや金属塩としてのジルコニウム塩と樹脂とを含有するものを用いることができる。
【0024】
上記処理工程における処理条件(温度、PHや時間等)も従来と同様とすることができる。なお、この処理工程で被処理面に形成されるZr皮膜の膜厚は10〜50nm程度とすることができる。
【0025】
上記ローダミン色素は、水溶性蛍光発色系有機剤の一つである。本発明で用いることのできるローダミン色素として、具体的には、ローダミン6Gやローダミンb等を挙げることができる。これらの中では、ローダミン6Gを用いることが特に好ましい。
【0026】
なお、ローダミン色素により被処理面(Zr皮膜)を良好に着色できるのは、Zr系処理剤又は洗浄水に溶解したローダミン色素が分子レベルで被処理面にある微細な孔に入り込んで保持されるためと考えられる。これに対し、従来の顔料で着色できないのは、分散体である顔料は粒径をもつため、被処理面の微細孔に入り込むようなことがないためと考えられる。
【0027】
このローダミン色素による被処理面(Zr皮膜)の着色は、Zr系処理剤を用いた処理工程又はこの処理工程後に実施される水洗工程で行うことができる。あるいは、処理工程前に実施される水洗工程で行うこともできる。処理工程で着色する場合は、例えば、Zr系処理剤が供給された処理槽に被処理材を浸漬する際、該処理槽にローダミン色素を投入すればよい。また、処理工程前又は処理工程後の水洗工程で着色する場合は、例えば、水洗に用いる水(洗浄水)にローダミン色素を投入すればよい。このようにローダミン色素による着色は、極めて簡単な処理、操作で行うことができる。
【0028】
このとき、Zr系処理剤(洗浄水)にローダミン色素を投入する場合、Zr系処理剤(洗浄水)中のローダミン色素濃度は、10〜200ppmとすることが好ましく、20〜100ppmとすることがより好ましく、40〜80ppmとすることが特に好ましい。この濃度が10ppmよりも低いと、着色が薄くなり好ましくない。一方、200ppmを超えてもそれ以上の効果は望めず、経済的に不利である。
【0029】
本発明に適用することのできる被処理材は特に限定されない。例えば、アルミニウム又はその合金、鉄又はその合金、マグネシウム又はその合金やチタニウム又はその合金を被処理材に用いることができる。これらの中では、アルミニウム又はその合金を被処理材に用いることが好ましい。特に、鋳肌面や鋳肌面に類する面により被処理面が構成された被処理材を用いることが好ましい。このため、被処理材として、特に好ましいものとして、アルミニウム又はアルミニウム合金を鋳造した鋳造品であって、鋳肌面よりなる被処理面をもつものを挙げることができる。
【0030】
【実施例】
以下、実施例により本発明を具体的に説明する。
【0031】
(実施例1)
<準備工程>
被処理材として、ダイカスト法により、鋳肌面よりなる被処理面をもつアルミニウム合金(ADT4)材を準備した。
【0032】
Zr系処理剤として、「アルサーフ315M」(薬品名、日本ペイント社製、成分がZrF6 :225ppm,NO3 :1000ppmであり、NH4 でPH=4に調整したもの)を準備した。
【0033】
ローダミン色素として、ローダミン6G(市販品、関東化学株式会社製、分子式:C28H31ClN2 O3 )を準備した。
【0034】
<脱脂工程>
洗浄剤「サーフクリーナー53」(日本ペイント社製)を用いて、50℃で2分間、上記被処理材を脱脂処理した。
【0035】
<第1水洗工程>
その後、上記被処理材を洗浄水で洗浄した。
【0036】
<化成処理工程>
その後、上記Zr系処理剤が供給された処理槽に、Zr系処理剤中のローダミン色素濃度が10ppmとなるように、上記ローダミン色素を投入した。そして、この処理槽に上記被処理材を50℃で40秒間、浸漬した。これにより、オレンジ色に着色したZr皮膜を被処理面に形成した。
【0037】
なお、このZr皮膜の膜厚は30nmであった。
【0038】
<第2水洗工程、乾燥工程>
その後、上記被処理材を洗浄水で洗浄し、80℃、10分間の条件で乾燥した。
【0039】
(実施例2〜9)
上記化成処理工程において、Zr系処理剤中のローダミン色素濃度を表1に示されるように変更したこと以外は、上記実施例1と同様である。
【0040】
(評価)
上記実施例1〜9で金属表面処理した被処理材について、被処理面(Zr皮膜)の着色レベルと、Zr皮膜の耐食性を評価した。その結果を表1に併せて示す。なお、着色レベルは目視による確認するもので、各着色レベルの程度は表2に示すとおりである。また、耐食性は、SST(塩水噴霧試験)の評価試験(試験時間は24時間)に基づくもので、その評価内容は表3に示すとおりである。
【0041】
【表1】
【0042】
【表2】
【0043】
【表3】
【0044】
表1、表2及び表3から明らかなように、本実施例1〜9に係る金属表面処理方法によれば、目視により金属表面処理の有無を簡単に判別することができることがわかる。
【0045】
また、ローダミン色素によりZr被膜の品質(耐食性)に影響がないないことがわかる。
【0046】
(比較例)
上記化成処理工程において、ローダミン色素の代わりに、フタロシアニンブルー、フタロシアニングリーン、キナクリドンレッド及びジオキサジンバイオレッドの各顔料をZr系処理剤中に投入したこと以外は、上記実施例1と同様である。
【0047】
そして、上記実施例と同様に着色レベルを評価したが、いずれの顔料においても着色レベルは1であり、目視により着色の判別はできなかった。
【0048】
(実施例10)
<準備工程、脱脂工程、第1水洗工程>
上記実施例1と同様に処理した。
【0049】
<化成処理工程>
上記処理槽に上記ローダミン色素を投入しないこと以外は、上記実施例1と同様に処理した。
【0050】
<第2水洗工程>
その後、洗浄水が供給された処理槽に、洗浄水中のローダミン色素濃度が10ppmとなるように、上記ローダミン色素を投入した。そして、この洗浄水を用いて上記被処理材を洗浄した。
【0051】
<乾燥工程>
上記実施例1と同様に処理した。
【0052】
そして、上記実施例と同様に着色レベル及びZr皮膜の耐食性を評価したところ、実施例1と同様の結果が得られた。
【0053】
なお、上記第2水洗工程で行ったローダミン色素による着色処理と同様の着色処理を、第2水洗工程で行う代わりに、化成処理工程前に行う上記第1水洗工程で行っても、同様の結果が得られる。
【0054】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明のZr系処理剤を用いた金属表面処理方法によれば、Zr皮膜に悪影響を及ぼすことなく、被処理面の着色を可能として、処理の有無を目視で判別することができる。したがって、金属表面処理の有無を判別するための判別工程が不要となり、コスト低減に貢献する。
Claims (6)
- 少なくとも一種含有される金属塩としてジルコニウム塩を含有するZr系処理剤を用いて、金属よりなる被処理材を表面処理する方法であって、該Zr系処理剤を該被処理材の被処理面に接触させ、該被処理面にZr皮膜を形成する処理工程と、該処理工程で処理された該被処理材を水洗する水洗工程とを備え、
上記処理工程及び上記水洗工程のうちの一方で、上記被処理面に直接又は上記Zr皮膜を介してローダミン色素を接触させることを特徴とするZr系処理剤を用いた金属表面処理方法。 - 前記処理工程は、前記Zr系処理剤が供給された処理槽に前記被処理材を浸漬することにより行われ、該処理槽に前記ローダミン色素を投入することにより該ローダミン色素を前記被処理面に接触させることを特徴とする請求項1記載のZr系処理剤を用いた金属表面処理方法。
- 前記ローダミン色素はローダミン6Gであることを特徴とする請求項1又は2記載のZr系処理剤を用いた金属表面処理方法。
- 前記被処理材は鋳造品であり、前記被処理面は鋳肌面により構成されていることを特徴とする請求項1、2又は3記載のZr系処理剤を用いた金属表面処理方法。
- 前記被処理材はアルミニウム又はアルミニウム合金であることを特徴とする請求項1、2、3又は4記載のZr系処理剤を用いた金属表面処理方法。
- 少なくとも一種含有される金属塩としてジルコニウム塩を含有するZr系処理剤を用いて、金属よりなる被処理材を表面処理する方法であって、該被処理材を水洗する第1水洗工程と、該第1水洗工程で水洗された該被処理材の被処理面に該Zr系処理剤を接触させ、該被処理面にZr皮膜を形成する処理工程と、該処理工程で処理された該被処理材を水洗する第2水洗工程とを備え、
上記第1水洗工程、上記処理工程及び上記第2水洗工程のうちの一つの工程で、上記被処理面に直接又は上記Zr皮膜を介してローダミン色素を接触させることを特徴とするZr系処理剤を用いた金属表面処理方法。
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CN113234434A (zh) * | 2021-05-12 | 2021-08-10 | 河北工业大学 | 一种耐水罗丹明b/氧化锆复合荧光膜的制备方法 |
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2003
- 2003-03-26 JP JP2003085657A patent/JP2004292874A/ja active Pending
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