JP2004292700A - Semiconductor mounting film substrate and semiconductor package using the same - Google Patents
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Abstract
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、テープオートメーティッドボンディング(TAB)方式等により製造されるボールグリッドアレイ(BGA)やチップサイズパッケージ(CSP)のインターポーザー等に代表される半導体実装用基板として用いられるポリイミドフィルム、それを用いたフィルムキャリアテープ(FCテープ)およびこれらを用いて得られる半導体パッケージに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、半導体集積回路を実装する方式として、ガラスエポキシや、液晶ポリエステル、ポリイミドなどの有機絶縁フィルム上に回路パターンを形成した接続用基板を用いる方式が増加している。こういった方式の代表としてTAB方式によるテープキャリアパッケージ(TCP)が挙げられる。このようなTAB方式において、一般に保護層、接着剤層、及び有機絶縁フィルム層(ベースフィルム層)の3層構造からなるFCテープが用いられており、FCテープを加工したTABテープ上にLSIを実装するまでの加工工程は以下のようにして行われる。
【0003】
すなわち、TABテープの加工工程は、▲1▼パンチングによりスプロケットホール、デバイスホール、ビアホールを形成する工程、▲2▼保護層を除去し銅箔をラミネートした後、接着剤を硬化する工程、▲3▼配置パターン形成工程(レジスト塗布、銅のエッチング、レジスト剥離)、▲4▼メッキ処理工程を経てTAB用テープが製造される。
【0004】
このTAB用テープの上に、ここのパッケージの用途や使用に応じてギャングボンディングやワイヤーボンディングによりICが接続される。この後必要に応じて樹脂封止やハンダボール形成などの工程を経て、半導体パッケージが完成する。
【0005】
これら加工工程において、実装不良を起こす原因の一つとしてフレキシブル銅張積層板(FCCL)やTABテープの反りやカールが挙げられる。反りやカールは配置パターン形成、インナーリードボンディングやアウターリードボンディングなどのように寸法精度を要求されるような工程で、配置パターンの形成不良や半導体チップの接合不良などを引き起こす。また、実際の工程はリールトゥリールで行われ、TABテープの長手方向には張力がかかるため、長手方向の反りやカールは矯正することができるが、テープ幅方向の反りやカールを矯正することはできない。
【0006】
上記のような不都合を生じさせないためには、具体的にはTABテープおよびフレキシブルプリント配線板の加工において、設計された線膨張係数と吸湿膨張係数を有するベースフィルムが必要となる。
【0007】
また近年、上記のようにして得られた半導体パッケージを、インターポーザー下面に形成されたハンダボールをリフローさせてプリント基板に実装するといったプリント基板へ実装する際に表面実装方式と呼ばれる方式が主流となってきた。この際、既存の樹脂フィルムを用いた場合、半田リフロー時にFCCLが膨れる、いわゆるポップコーン現象が生じてしまい、歩留まりが低下するという問題を抱えていた。
【0008】
例えば特許文献1には規定された水蒸気透過率を有する有機絶縁フィルムを用いることにより、半導体パッケージのハンダ付け時の不良率を低減する技術が開示されている。しかし、本特許文献において、半導体パッケージ製造工程における重要な課題、すなわち、FCCLの反り問題を解決するには至っていない。
【0009】
さらに、特許文献2には規定された吸水率および水蒸気透過率を有するポリイミドフィルムを用いることによりチップ実装時のポップコーン現象を低減する技術が開示されている。しかし本特許文献においても半導体パッケージ製造工程における重要な課題、すなわち、FCCLの反り問題を解決するには至っていない。
【0010】
【特許文献1】特開平11−233567
【0011】
【特許文献2】特開2001−244380
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
上記状況に鑑み、本発明者らは鋭意検討を行った結果、TABテープやフレキシブルプリント基板への加工工程において、伸びが生じることがなく、そりやカールすることのない、さらには半導体実装工程においてハンダリフロー時の耐熱温度の高い半導体実装用ポリイミドフィルムに関し本発明に至ったのである。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明は、50〜200℃の平均線膨張係数が20〜30ppm、膜面内の平均配向軸方向と厚み方向の屈折率の差Δnが0.17以下であることを特徴とする半導体実装用ポリイミドフィルムに関する。
更に本発明は、Δnが0.15以下であることを特徴とする請求項1記載の半導体実装用ポリイミドフィルムに関する。
更に本発明は、密度が1.46g/cc以下であることを特徴とする前記半導体実装用ポリイミドフィルムに関する。
【0014】
また本発明は、ループスティフネスが3〜50g/cmであることを特徴とする前記半導体実装用ポリイミドフィルムに関する。
【0015】
また本発明は、ジアミン成分100モル%に対して20〜70モル%のp−フェニレンジアミン、酸成分に対して20〜80モル%の3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物を必須成分として用いることを特徴とする請求項1〜3記載の半導体実装用ポリイミドフィルムに関する。
【0016】
また本発明は、少なくとも前記樹脂フィルムと接着剤層と保護用フィルムを含んでなる接着剤付きポリイミドフィルムに関する。
【0017】
また本発明は、前記接着剤付きポリイミドフィルムを用いて得られる半導体パッケージに関する。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明のポリイミドフィルムについてその実施の形態の一例に基づき説明する。
【0019】
本発明に用いられるポリアミド酸の製造方法としては公知のあらゆる方法を用いることができ、通常、芳香族酸二無水物と芳香族ジアミンを、実質的等モル量を有機溶媒中に溶解させて、得られたポリアミド酸有機溶媒溶液を、制御された温度条件下で、上記酸二無水物とジアミンの重合が完了するまで攪拌することによって製造される。これらのポリアミド酸溶液は通常5〜35wt%、好ましくは10〜30wt%の濃度で得られる。この範囲の濃度である場合に適当な分子量と溶液粘度を得る。
【0020】
重合方法としてはあらゆる公知の方法を用いることができるが、特に好ましい重合方法として次のような方法が挙げられる。すなわち、
1)芳香族ジアミンを有機極性溶媒中に溶解し、これと実質的に等モルの芳香族テトラカルボン酸二無水物を反応させて重合する方法。
2)芳香族テトラカルボン酸二無水物とこれに対し過小モル量の芳香族ジアミン化合物とを有機極性溶媒中で反応させ、両末端に酸無水物基を有するプレポリマーを得る。続いて、全工程において芳香族テトラカルボン酸二無水物と芳香族ジアミン化合物が実質的に等モルとなるように芳香族ジアミン化合物を用いて重合させる方法。
3)芳香族テトラカルボン酸二無水物とこれに対し過剰モル量の芳香族ジアミン化合物とを有機極性溶媒中で反応させ、両末端にアミノ基を有するプレポリマーを得る。続いてここに芳香族ジアミン化合物を追加添加後、全工程において芳香族テトラカルボン酸二無水物と芳香族ジアミン化合物が実質的に等モルとなるように芳香族テトラカルボン酸二無水物を用いて重合する方法。
4)芳香族テトラカルボン酸二無水物を有機極性溶媒中に溶解及び/または分散させた後、実質的に等モルとなるように芳香族ジアミン化合物を用いて重合させる方法。
5)実質的に等モルの芳香族テトラカルボン酸二無水物と芳香族ジアミンの混合物を有機極性溶媒中で反応させて重合する方法。
などのような方法である。
【0021】
これら方法の中で、線膨張係数を20〜30ppmに制御し、かつ重合反応を比較的容易に制御するという観点から、全工程において用いられる芳香族ジアミン成分すべてを有機溶剤に溶解し、その後実質的に等モルとなるように芳香族テトラカルボン酸を添加して重合反応を行う方法を用いるのが好ましい。
【0022】
ここで、本発明にかかるポリアミック酸組成物に用いられる材料について説明する。
【0023】
本発明において用いうる適当な酸無水物は、ピロメリット酸二無水物、2,3,6,7−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、1,2,5,6−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、2,2’,3,3’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)プロパン二無水物、3,4,9,10−ペリレンテトラカルボン酸二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)プロパン二無水物、1,1−ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)エタン二無水物、1,1−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)エタン二無水物、ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)メタン二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)エタン二無水物、オキシジフタル酸二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)スルホン二無水物、p−フェニレンビス(トリメリット酸モノエステル酸無水物)、エチレンビス(トリメリット酸モノエステル酸無水物)、ビスフェノールAビス(トリメリット酸モノエステル酸無水物)及びそれらの類似物を含み、これらを単独または、任意の割合の混合物が好ましく用い得る。
【0024】
これら酸二無水物の中で特には3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物及び/又は3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物の使用が好ましい。3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物及び/又は3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物の好ましい使用量は、全酸二無水物に対して、20〜60mol%、好ましくは25〜60mol%、更に好ましくは25〜55%である。3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物及び/又は3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物の使用量がこの範囲を下回ると線膨張係数とループスティフネスのバランスをとることが困難となる傾向があり、この範囲を上回ると吸湿膨張係数が大きくなりすぎ、反りが大きくなる傾向にある。またさらにこの範囲を上回ると半導体実装時にポップコーン現象を引き起こしやすくなる傾向にある。
【0025】
またさらにp−フェニレンビス(トリメリット酸モノエステル無水物)、エチレンビス(トリメリット酸モノエステル酸無水物)、ビスフェノールAビス(トリメリット酸モノエステル酸無水物)及びそれらの類似物等のようなエステル酸二無水物の併用も好ましく、これらの中でp−フェニレンビス(トリメリット酸モノエステル無水物)を用いるのもポリイミドの機械的強度、吸湿膨張係数の改善および熱的挙動の観点から好ましい。p−フェニレンビス(トリメリット酸モノエステル無水物)の好ましい使用量は、全酸二無水物に対して10〜60mol%、好ましくは20〜55mol%、更に好ましくは25〜50mol%である。p−フェニレンビス(トリメリット酸モノエステル無水物)の使用量がこの範囲を下回ると弾性率および吸湿膨張係数の改善効果が小さくなりすぎる傾向にあり、この範囲より大きすぎるとフィルムのしなやかさが小さくなったりする傾向にある。
【0026】
また、本発明においてはさらに他の酸二無水物を併用する場合、ピロメリット酸二無水物の使用が好ましい。ピロメリット酸二無水物の好ましい使用量は10〜60mol%、更に好ましくは10〜50mol%、特に好ましくは10〜45mol%である。
本発明にかかるポリイミド前駆体ポリアミド酸組成物において使用し得る適当なジアミンとしては、4,4‘−オキシジアニリン、p−フェニレンジアミン、4,4’−ジアミノジフェニルプロパン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、ベンジジン、3,3’−ジクロロベンジジン、4,4’−ジアミノジフェニルスルフィド、3,3’−ジアミノジフェニルスルホン、4,4’−ジアミノジフェニルスルホン、4,4’−オキシジアニリン、3,3’−オキシジアニリン、3,4’−オキシジアニリン、1,5−ジアミノナフタレン、4,4’−ジアミノジフェニルジエチルシラン、4,4’−ジアミノジフェニルシラン、4,4’−ジアミノジフェニルエチルホスフィンオキシド、4,4’−ジアミノジフェニルN−メチルアミン、4,4’−ジアミノジフェニル N−フェニルアミン、1,4−ジアミノベンゼン(p−フェニレンジアミン)、1,3−ジアミノベンゼン、1,2−ジアミノベンゼン及びそれらの類似物などが挙げられる。これらジアミン化合物は単独又は任意の混合割合で用いることができるが、これらジアミンの中で、4,4’−オキシジアニリン及びp−フェニレンジアミンをモル比で1/9〜9/1、好ましくは1/7〜7/1、更に好ましくは1/4〜4/1の範囲で用いるのが諸特性のバランスに優れたポリイミドフィルムが得られるので好ましい。
【0027】
本発明において用いられるポリイミドフィルムは、上記の範囲の中で所望の特性を有するフィルムとなるように適宜芳香族酸二無水物および芳香族ジアミンの種類、配合比を決定して用いることにより得ることができる。
ポリアミド酸を合成するための好ましい溶媒は、ポリアミド酸を溶解する溶媒であればいかなるものも用いることができるが、アミド系溶媒すなわちN,N−ジメチルフォルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドンなどであり、N,N−ジメチルフォルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミドが特に好ましく用い得る。
【0028】
また、摺動性、熱伝導性、導電性、耐コロナ性、ループスティフネス等のフィルムの諸特性を改善する目的でフィラーを添加することもできる。フィラーとしてはいかなるものを用いても良いが、好ましい例としてはシリカ、酸化チタン、アルミナ、窒化珪素、窒化ホウ素、リン酸水素カルシウム、リン酸カルシウム、雲母などが挙げられる。
フィラーの粒子径は改質すべきフィルム特性と添加するフィラーの種類によって決定されるため、特に限定されるものではないが、一般的には平均粒径が0.05〜100μm、好ましくは0.1〜75μm、更に好ましくは0.1〜50μm、特に好ましくは0.1〜25μmである。粒子径がこの範囲を下回ると改質効果が現れにくくなり、この範囲を上回ると表面性を大きく損なったり、機械的特性が大きく低下したりする可能性がある。また、フィラーの添加部数についても改質すべきフィルム特性やフィラー粒子径などにより決定されるため特に限定されるものではない。一般的にフィラーの添加量はポリイミド100重量部に対して0.01〜100重量部、好ましくは0.01〜90重量部、更に好ましくは0.02〜80重量部である。フィラー添加量がこの範囲を下回るとフィラーによる改質効果が現れにくく、この範囲を上回るとフィルムの機械的特性が大きく損なわれる可能性がある。フィラーの添加は、
▲1▼重合前または途中に重合反応液に添加する方法
▲1▼重合完了後、3本ロールなどを用いてフィラーを混錬する方法
▲1▼フィラーを含む分散液を用意し、これをポリアミド酸有機溶媒溶液に混合する方法
などいかなる方法を用いてもよいが、フィラーを含む分散液をポリアミド酸溶液に混合する方法、特に製膜直前に混合する方法が製造ラインのフィラーによる汚染が最も少なくすむため、好ましい。フィラーを含む分散液を用意する場合、ポリアミド酸の重合溶媒と同じ溶媒を用いるのが好ましい。また、フィラーを良好に分散させ、また分散状態を安定化させるために分散剤、増粘剤等をフィルム物性に影響を及ぼさない範囲内で用いることもできる。
【0029】
これらポリアミック酸溶液からポリイミドフィルムを製造する方法については従来公知の方法を用いることができる。この方法には熱イミド化法と化学イミド化法が挙げられ、どちらの方法を用いてフィルムを製造してもかまわないが、化学イミド化法によるイミド化の方が本発明に好適に用いられる諸特性を有した半導体実装用ポリイミドフィルムを得やすい傾向にある。
【0030】
また、本発明において特に好ましいポリイミドフィルムの製造工程は、
a) 有機溶剤中で芳香族ジアミンと芳香族テトラカルボン酸二無水物を反応させてポリアミック酸溶液を得る工程、
b) 上記ポリアミック酸溶液を含む製膜ドープを支持体上に流延する工程、
c) 支持体上で加熱した後、支持体からゲルフィルムを引き剥がす工程、
d) 更に加熱して、残ったアミック酸をイミド化し、かつ乾燥させる工程、
を含むことが好ましい。
【0031】
本発明の好ましい一形態を例にとり、ポリイミドフィルムの製造工程を説明する。
化学キュア法は、ポリアミド酸有機溶媒溶液に、無水酢酸等の酸無水物に代表される脱水剤と、イソキノリン、β−ピコリン、ピリジン等の第三級アミン類等に代表されるイミド化触媒とを作用させる方法である。化学イミド化法に熱イミド化法を併用してもよい。加熱条件は、ポリアミド酸の種類、フィルムの厚さ等により、変動し得る。
脱水剤及びイミド化触媒を低温でポリアミド酸溶液中に混合して製膜ドープを得る。引き続いてこの製膜ドープをガラス板、アルミ箔、エンドレスステンレスベルト、ステンレスドラムなどの支持体上にフィルム状にキャストし、支持体上で80℃〜200℃、好ましくは100℃〜180℃の温度領域で加熱することで脱水剤及びイミド化触媒を活性化することによって部分的に硬化及び/または乾燥した後支持体から剥離してポリアミック酸フィルム(以下、ゲルフィルムという)を得る。
【0032】
脱水剤の好ましい量は、ポリアミド酸中のアミド酸ユニット1モルに対して、1〜5モル、好ましくは1.5〜4モルである。
また、イミド化触媒の好ましい量は0.2〜3モル、好ましくは0.3〜2モルである。
【0033】
脱水剤及びイミド化触媒が上記範囲を下回ると化学的イミド化が不十分で、焼成途中で破断したり、機械的強度が低下したりすることがある。また、これらの量が上記範囲を上回ると、イミド化の進行が早くなりすぎ、フィルム状にキャストすることが困難となることがあるため好ましくない。
【0034】
前記ゲルフィルムの端部を固定して硬化時の収縮を回避して乾燥し、水、残留溶媒、残存転化剤及び触媒を除去し、そして残ったアミド酸を完全にイミド化して、本発明のポリイミドフィルムが得られる。
【0035】
この時、最終的に400〜600℃の温度で5〜400秒加熱するのが好ましい。この温度より高い及び/または時間が長いと、フィルムの熱劣化が起こり問題が生じることがある。逆にこの温度より低い及び/または時間が短いと所定の効果が発現しないことがある。
【0036】
典型的には以上のようにして得られるポリイミドフィルムの中で、本発明の半導体実装用途に適したポリイミドフィルムは、以下の特性を有している。
▲1▼50〜200℃の平均線膨張係数が20〜30ppm
▲1▼膜面内における平均配向軸方向と厚み方向の屈折率の差Δnが0.17以下
好ましい平均線膨張係数の値は、ポリイミドフィルムが有するその他の諸特性、例えば吸湿膨張係数により変動しうるため、明確に規定することはできないが、上記範囲の線膨張係数を有するポリイミドフィルムを用いると概ね良好な反り特性を有するTABテープを得ることができる。一例を挙げて説明すると、5〜10ppm程度の吸湿膨張係数を有するポリイミドフィルムの場合、平均線膨張係数は15〜30ppmが好ましく、20〜27ppmが更に好ましく、21〜25ppmが特に好ましい。傾向としては吸湿膨張係数が大きくなると好ましい平均線膨張係数は大きな値となり、吸湿膨張係数が小さくなると好ましい平均線膨張係数は小さくなる。また、この平均線膨張係数は、膜面内の全方向において上記範囲内であることが好ましい。膜面内の全方向について上記範囲を満たさない場合、反りやカールが大きくなる傾向にある。
【0037】
また、本発明において膜面内における平均配向軸方向と厚み方向の屈折率の差Δnは、好ましくは0.10〜0.17、更に好ましくは0.11〜0.16、特に好ましくは0.12〜0.15である。理由は定かではないが、上記範囲の屈折率の差Δnを有するポリイミドフィルムを半導体実装用基板として用いた場合に、課題の一つであるポップコーン現象、すなわち半田耐熱性が向上することを見出した。熱伝導率が上記範囲を上回った場合、半田耐熱性が劣る傾向、すなわちポップコーン現象が起き易くなり、上記範囲を下回った場合、線膨張係数が好適な範囲を外れやすくなる。また、上記範囲を下回った場合、弾性率が低下する傾向にあり、半導体実装工程の途中段階のTABテープにおいて、幅方向に導電層の配線パターンを内側にした反りが発現しやすくなり、半導体実装時の位置あわせが困難となり歩留まり低下を引き起こしやすくなる。
【0038】
さらに本発明において用いられるポリイミドフィルムの密度は、1.46g/cc以下、特には1.45g/cc以下のものを用いるのが好ましい。密度がこの範囲を上回ると半田耐熱性が劣る傾向、すなわちポップコーン現象が置きやすくなる傾向にある。
またさらに、本発明において好適に用いられるポリイミドフィルムのループスティフネスは、3〜50g/cm以上、好ましくは4〜40g/cm、さらに好ましくは4.5〜40g/cm、特に好ましくは5.0〜30g/cmである。ループスティフネスがこの範囲を下回ると反り特性が悪くなる傾向にあり、この範囲を上回ると半田耐熱性が悪化する傾向にある。
【0039】
本発明において好適に用いられるポリイミドフィルムはさらに以下の諸特性を有していることが好ましい。
▲1▼吸水率が3%以下、好ましくは2.5%以下、特に好ましくは2.3%以下▲1▼弾性率が4.5〜8.0GPa、好ましくは5.0〜7.5GPa、
▲1▼吸湿膨張係数が15ppm以下、好ましくは13ppm以下、特に好ましくは12ppm以下
▲1▼厚みが10〜125μm、好ましくは20〜100μm、更に好ましくは25〜80μm、特に好ましくは40〜65μm
これら諸特性が上記好ましい範囲を外れると反り特性、半田耐熱性およびTABテープ加工肯定におけるに工程におけるに打抜き性おいて好ましくない結果が得られることがある。
【0040】
またさらに、このようにして得られたポリイミドフィルムを用いてTABテープを作成した場合、接着剤を完全硬化させ、かつ23℃ 60%RHの環境下で100時間調湿した後(導電層のエッチング無し)の反り量は、接着剤面内側にしたそりをプラス、接着剤面を外側にしたそりをマイナスとして、好ましくは0.5mm以下、さらに好ましくは0mm以下、特に好ましくは−0.5mm以下であり、かつ、導電層をエッチングにより完全に除去し、かつ23℃ 60%RHの環境下で100時間調湿した後の反り量は好ましくは3.0mm以下、更に好ましくは2.5mm以下、特に好ましくは2.0mm以下である。導電層付きおよび導電層フルエッチング後の反り量がこれら範囲を同時に満たすときに、加工および実装工程における反り由来の不具合点を解消することができる。
【0041】
またさらに、このようなTABテープの半田耐熱温度は、好ましくは260℃以上、更に好ましくは265℃以上、特に好ましくは270℃以上である。半田耐熱温度がこの範囲を下回ると半導体実装時のハンダリフロー工程においてポップコーン現象などの好ましくない現象が起き、歩留まり低下の原因の一つとなる。
【0042】
本発明のもう一つの目的である接着剤付きポリイミドフィルムに用いられる接着剤は、通常半硬化状態にあり、銅箔等の導電層を形成後、加熱等の方法により完全硬化させる。この接着剤層の厚みは、3〜50μm、好ましくは5〜40μm、特に好ましくは5〜30μmである。厚みがこの範囲を下回ると導電層と基材フィルムの密着力が小さくなる傾向にあり、上回ると配線パターンを細かくしにくくなる傾向にある。
【0043】
また、この接着剤の化学構造は特には限定されないが、ポリアミド樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、マレイミド樹脂等から選ばれる少なくとも一種以上の樹脂を含有し、熱硬化性樹脂と熱可塑性樹脂を併用することが好ましい。
【0044】
エポキシ樹脂としては、一分子内に2個以上のエポキシ基を有するものであればいかなるものを用いてもよいが、ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールS、ジヒドロキシナフタレン、ジグリシジルエーテル、ジヒドロキシナフタレン、ジシクロペンタジエンジフェノール、エポキシ化フェノールノボラック、エポキシ化クレゾールノボラック等が挙げられる。
【0045】
またフェノール樹脂としてはノボラック型、レゾール型等、公知のいかなるものを用いても良い。例えばフェノール、クレゾール、アルキル置換フェノール、ジシクロペンタジエン等の環状アルキル変性フェノール、また、ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールS、レゾルシノール、ピロガロール等の多官能性フェノールからなる樹脂等が挙げられる。
【0046】
マレイミド樹脂としては、2官能以上のものを用いるのが好ましく、例えば、N,N‘−(4,4’−ジフェニルメタン)ビスマレイミド、N,N‘−p−フェニレンビスマレイミド等に代表されるビスマレイミド等が挙げられる。
【0047】
また、本発明において用いられる接着剤層には熱硬化性樹脂の硬化剤及び/又は硬化促進剤を添加しても良い。例えば、三フッ化ホウ素のアミン錯体、イミダゾール誘導体、無水フタル酸、無水トリメリット酸等の有機酸無水物、ジシアンジアミド、トリフェニルフォスフィン、ジアザビシクロウンデセン等、公知のいかなるものでも良い。これら硬化剤及び/又は効果促進剤を添加する場合は、接着剤層100重量%に対して0.1〜15重量%、好ましくは0.1〜10重量%、特に好ましくは0.2〜8重量%の割合で添加することが好ましい。
【0048】
接着剤層に含まれ得る熱可塑性樹脂成分のポリイミド、ポリアミドイミド、ポリアミド等の樹脂は、接着剤層の軟化温度、半硬化状態での接着強度、硬化時の接着強度、可とう性、低吸水性を発現させる目的で添加することができる。こういった熱可塑性樹脂成分の好ましい添加量は、接着剤層100重量%に対して25〜60重量%、更には30〜55重量%、特には30〜50重量%である。
【0049】
また、これら熱可塑性樹脂は分子中にアミノ基、カルボキシル基、エポキシ基、水酸基、メチロール基、イソシアネート基、ビニル基、シラノール基等、フェノール樹脂やエポキシ樹脂と反応しうる官能基を有していても良い。
【0050】
本発明に用いられる接着剤は、ワイヤボンディング時の導電層沈み込みを回避する目的で、完全硬化後の高温時弾性率が高いものを用いるのが好ましい。例えば、150℃における貯蔵弾性率が50〜300MPaのものを用いるのが好ましく、60〜250MPaがより好ましく、70〜220MPaのものが特に好ましい。貯蔵弾性率がこの範囲を下回るとワイヤボンディング時に導電層の沈み込みが起こりやすく、この範囲を上回ると導電層フルエッチング時の反りが大きくなる傾向にある。
【0051】
また、本発明で用いうる保護用フィルムとしては、接着剤層から容易に剥離できるものであればいかなるものを用いても良いが、例えば、シリコーン又はフッ素化合物で表面処理したポリエステルフィルムやポリオレフィンフィルム等が挙げられる。
【0052】
【実施例】
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明は実施例のみに限定されるものではない。
〔弾性率〕
弾性率の測定はASTM D882に準じて行った。
〔線膨張係数〕
50〜200℃の線膨張係数の測定は、セイコー電子(株)社製TMA120Cを用いて(サンプルサイズ 幅3mm、長さ10mm)、荷重3gで10℃/minで10℃〜400℃まで一旦昇温させた後、10℃まで冷却し、さらに10℃/minで昇温させて、2回目の昇温時の50℃及び200℃における熱膨張率から平均値として計算した。
〔吸湿膨張係数〕
吸湿膨張係数は、50℃30%Rhの環境試験機に24時間放置し、フィルム寸法を測定し(L1)、次にそのフィルムを50℃80%Rhの環境試験機に24時間放置し、フィルム寸法を測定し(L2)、下記式より算出する。
吸湿膨張係数(ppm)=(L1−L2)÷L1÷(80−30)×106
〔密度〕
フィルムの密度は、ASTM D1505に準拠して、小数点以下2桁目まで求めた。
〔ループスティフネス〕
東洋精機製ループスティッフネステスタを用い、サンプル幅10mm、ループ長50mm、押し潰し距離10mmで行った
〔反り測定〕
反りの値は、以下の手順で作成したTAB用テープ長さ40mm×幅35mm角に切り出し、湿度60%RH、温度23℃の部屋に72時間放置したのち、平面上に静置し4隅のうき上がり高さを測定し、4点のデータの平均値で示した。
〔打抜き性〕
保護フィルム付きFCテープを金型により打抜き、バリの発生状況を顕微鏡により観察した。
〔膜面内における平均分子配向軸測定〕
KSシステムズ社製マイクロ波分子配向計MOA2012A型を用い、4cm×4cmに切り出したサンプルにより測定した。
〔半田耐熱温度〕
銅付テープを85℃85%RH環境下で48時間調湿した後、所定温度のハンダ浴中に1分間浸漬して膨れの有無を観察し、膨れの生じない上限の温度を示した。
〔膜面内の平均配向軸方向と厚み方向の屈折率の差Δnの測定〕
顕微鏡により試料の幅を測定した。また、偏光顕微鏡とナトリウムランプを用いて干渉縞の本数を数え、膜面内の平均配向軸方向と厚み方向の屈折率の差Δnを算出した。
【0053】
(参考例)TABテープ作成
▲1▼ポリアミド樹脂(日本リルサン社製プラタボンドM1276)50重量部、ビスフェノールA型エポキシ樹脂(油化シェルエポキシ社製エピコート828)30重量部、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂10重量部、トルエン/イソプロピルアルコール1/1混合溶液150重量部を混合した溶液に、ジアミノジフェニルスルホン/ジシアンジアミド4/1 20%メチルセロソルブ溶液45重量部を混合した接着剤溶液を調製し、
▲1▼25μm厚みのPETフィルム上に接着剤を、乾燥後11μmになるように塗布し、120℃で2分乾燥した。このBステージ接着剤付きPETフィルムを26mm幅にスリットした。
▲1▼35mm幅のポリイミドフィルムの中央部に のBステージ接着剤付きPETフィルムを張り合わせ、90℃で1kg/cm2の圧力で圧着した。 PETフィルムを剥がし、銅箔(三井金属製、VLP18μm厚み)と、ロールラミネート法で張り合わせた。張り合わせの温度は120℃、圧力は2kg/cm2である。(エッチング無しTABテープ)
▲1▼上記銅張あわせ品を、60℃で3時間、80℃で3時間、120℃で3時間、140℃で3時間、160℃で4時間のステップで加熱後徐冷して接着剤の硬化を行った。 (銅付きテープ)
▲1▼接着剤の硬化後、銅箔をエッチングにより完全に除去した。(銅フルエッチングテープ)
実施例において以下の略称を使用する。
ODA:4,4’−オキシジアニリン
PDA:p−フェニレンジアミン
BAPP:2,2’−ビス〔(4−アミノフェノキシ)フェニル〕プロパン
TMHQ:p−フェニレンビス(トリメリット酸モノエステル無水物)
BTDA:3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物
BPDA:3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物
DMF:N,N−ジメチルホルムアミド
(実施例1)
815gのDMFに燐酸水素カルシウム(最大粒径5μm)を0.027g分散させた後、37.31gのODA、20.15gのPDAを溶解して、この溶液を0℃に保った。ここに、60.04gのBTDAを徐々に添加し、1時間撹拌してBTDAを完全に溶解させた。この溶液に51.24gのTMHQを徐々に添加して1時間撹拌した後、さらに16.26gのPMDAを添加して1時間撹拌して23℃における溶液粘度3000ポイズ、固形分濃度18.5wt%のポリアミック酸溶液を得た(ODA/PDA/BTDA/TMHQ/PMDA=50/50/50/30/20)。
【0054】
このポリアミック酸溶液100gに無水酢酸11.4g、イソキノリン4.8gおよびDMF33.8gからなる硬化剤を混合、攪拌し、遠心分離による脱泡の後、アルミ箔上に流延塗布した。攪拌から脱泡までは0℃に冷却しながら行った。このアルミ箔とポリアミド酸溶液の積層体を90℃で600秒間加熱し、自己支持性を有するゲルフィルムを得た。このゲルフィルムをアルミ箔から剥がし、フレームに固定した。このゲルフィルムを120℃、250℃、350℃、450℃で各180秒間加熱した後、400℃の遠赤外線オーブンでさらに180秒間加熱処理した後、厚み50μmのポリイミドフィルムを得、参考例に従ってTABテープを作成した。ポリイミドフィルム及びTABテープの特性を表1に示す。
【0055】
(実施例2〜11)
種々のモノマー組成を用いて、実施例1と同様にして固形分濃度18.5重量%、溶液粘度2500〜3500ポイズのポリアミック酸溶液を得、続いて同じプロセスを用いてポリイミドフィルムおよびTABテープを得た。これらポリイミドフィルム及びTABテープの特性を表1および表2に示す。
【0056】
(比較例1〜4)
実施例1と同様にしてポリアミック酸溶液およびポリイミドフィルムおよびTABテープを得た。ポリイミドフィルム及びTABテープの特性を表3に示す。
【0057】
【表1】
【0058】
【表2】
【0059】
【表3】
【0060】
【発明の効果】
本発明により、様々な電子機器の軽量、小型化に伴い、絶縁材料として好適に使用できるポリイミドフィルムを提供でき、フレキシブルプリント基板やTAB(Tape Automated Bonding)方式に用いられるテープの反り特性を改善することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】膜面内の平均配向軸方向と厚み方向と屈折率の差Δnの測定方法を表した図である。[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to a polyimide film used as a semiconductor mounting substrate typified by a ball grid array (BGA) manufactured by a tape automated bonding (TAB) method or the like and an interposer of a chip size package (CSP). The present invention relates to a used film carrier tape (FC tape) and a semiconductor package obtained by using the same.
[0002]
[Prior art]
2. Description of the Related Art In recent years, as a method for mounting a semiconductor integrated circuit, a method using a connection substrate in which a circuit pattern is formed on an organic insulating film such as glass epoxy, liquid crystal polyester, or polyimide has been increasing. A representative example of such a system is a tape carrier package (TCP) based on a TAB system. In such a TAB method, an FC tape having a three-layer structure of a protective layer, an adhesive layer, and an organic insulating film layer (base film layer) is generally used, and an LSI is formed on a TAB tape obtained by processing the FC tape. The processing steps up to mounting are performed as follows.
[0003]
That is, the TAB tape processing steps include: (1) a step of forming sprocket holes, device holes, and via holes by punching; (2) a step of removing a protective layer and laminating a copper foil, followed by a step of curing an adhesive; (4) A TAB tape is manufactured through an arrangement pattern forming step (resist coating, copper etching, resist stripping), and (4) a plating step.
[0004]
An IC is connected on the TAB tape by gang bonding or wire bonding according to the use and use of the package. Thereafter, if necessary, a semiconductor package is completed through steps such as resin sealing and solder ball formation.
[0005]
In these processing steps, warping or curling of a flexible copper clad laminate (FCCL) or TAB tape is one of the causes of mounting failure. The warp or curl causes a formation failure of a placement pattern, a bonding failure of a semiconductor chip, or the like in a process requiring dimensional accuracy, such as formation of an arrangement pattern, inner lead bonding, or outer lead bonding. Also, since the actual process is performed on a reel-to-reel basis and tension is applied in the longitudinal direction of the TAB tape, warpage and curl in the longitudinal direction can be corrected, but warpage and curl in the tape width direction must be corrected. Can not.
[0006]
In order not to cause the above-mentioned inconveniences, specifically, in processing a TAB tape and a flexible printed wiring board, a base film having a designed coefficient of linear expansion and a coefficient of hygroscopic expansion is required.
[0007]
In recent years, when mounting the semiconductor package obtained as described above on a printed circuit board such as reflowing a solder ball formed on the lower surface of the interposer and mounting it on the printed circuit board, a method called a surface mounting method is mainly used. It has become. At this time, when an existing resin film is used, the FCCL swells at the time of solder reflow, a so-called popcorn phenomenon occurs, and there is a problem that the yield decreases.
[0008]
For example, Patent Literature 1 discloses a technique for reducing a defective rate at the time of soldering a semiconductor package by using an organic insulating film having a specified water vapor transmission rate. However, this patent document does not solve an important problem in the semiconductor package manufacturing process, that is, the problem of FCCL warpage.
[0009]
Further, Patent Literature 2 discloses a technique for reducing a popcorn phenomenon at the time of chip mounting by using a polyimide film having a specified water absorption rate and water vapor transmission rate. However, even in this patent document, an important problem in the semiconductor package manufacturing process, that is, the problem of FCCL warpage has not been solved.
[0010]
[Patent Document 1] JP-A-11-233567
[0011]
[Patent Document 2] JP-A-2001-244380
[0012]
[Problems to be solved by the invention]
In view of the above situation, the present inventors have conducted intensive studies, and as a result, in the process of forming a TAB tape or a flexible printed board, no elongation occurs, no warping or curling, and further, in a semiconductor mounting process. The present invention has been accomplished with respect to a polyimide film for semiconductor mounting having a high heat resistance temperature during solder reflow.
[0013]
[Means for Solving the Problems]
The present invention is characterized in that the average linear expansion coefficient at 50 to 200 ° C. is 20 to 30 ppm, and the difference Δn between the average orientation axis direction in the film plane and the refractive index in the thickness direction is 0.17 or less. It relates to a polyimide film.
Furthermore, the present invention relates to the polyimide film for semiconductor mounting according to claim 1, wherein Δn is 0.15 or less.
Further, the present invention relates to the polyimide film for semiconductor mounting, wherein the density is 1.46 g / cc or less.
[0014]
Further, the present invention relates to the polyimide film for semiconductor mounting, wherein the loop stiffness is 3 to 50 g / cm.
[0015]
Also, the present invention relates to 20-70 mol% of p-phenylenediamine per 100 mol% of diamine component and 20-80 mol% of 3,3 ′, 4,4′-benzophenonetetracarboxylic acid dicarboxylic acid per 100 mol% of acid component. 4. The polyimide film for semiconductor mounting according to claim 1, wherein an anhydride is used as an essential component.
[0016]
The present invention also relates to a polyimide film with an adhesive, comprising at least the resin film, the adhesive layer, and the protective film.
[0017]
Further, the present invention relates to a semiconductor package obtained by using the polyimide film with an adhesive.
[0018]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
Hereinafter, the polyimide film of the present invention will be described based on an example of the embodiment.
[0019]
As a method for producing the polyamic acid used in the present invention, any known method can be used.Usually, an aromatic dianhydride and an aromatic diamine are dissolved in substantially equimolar amounts in an organic solvent, It is manufactured by stirring the obtained polyamic acid organic solvent solution under controlled temperature conditions until the polymerization of the acid dianhydride and the diamine is completed. These polyamic acid solutions are usually obtained at a concentration of 5 to 35 wt%, preferably 10 to 30 wt%. When the concentration is within this range, an appropriate molecular weight and solution viscosity are obtained.
[0020]
As the polymerization method, any known method can be used, and particularly preferred polymerization methods include the following methods. That is,
1) A method in which an aromatic diamine is dissolved in an organic polar solvent, and a substantially equimolar amount of an aromatic tetracarboxylic dianhydride is reacted to carry out polymerization.
2) An aromatic tetracarboxylic dianhydride and an excessively small amount of an aromatic diamine compound are reacted in an organic polar solvent to obtain a prepolymer having acid anhydride groups at both terminals. Subsequently, a method of polymerizing using an aromatic diamine compound so that the aromatic tetracarboxylic dianhydride and the aromatic diamine compound are substantially equimolar in all steps.
3) An aromatic tetracarboxylic dianhydride is reacted with an excess molar amount of an aromatic diamine compound in an organic polar solvent to obtain a prepolymer having amino groups at both terminals. Subsequently, after the aromatic diamine compound is additionally added, an aromatic tetracarboxylic dianhydride and an aromatic diamine compound are used in substantially all equimolar amounts in all the steps using the aromatic tetracarboxylic dianhydride. How to polymerize.
4) A method in which an aromatic tetracarboxylic dianhydride is dissolved and / or dispersed in an organic polar solvent and then polymerized with an aromatic diamine compound so as to be substantially equimolar.
5) A method in which a mixture of substantially equimolar aromatic tetracarboxylic dianhydride and aromatic diamine is reacted in an organic polar solvent to carry out polymerization.
And so on.
[0021]
In these methods, from the viewpoint of controlling the linear expansion coefficient to 20 to 30 ppm and controlling the polymerization reaction relatively easily, all the aromatic diamine components used in all the steps are dissolved in an organic solvent, and then substantially dissolved. It is preferable to use a method in which an aromatic tetracarboxylic acid is added so as to be equimolar to carry out a polymerization reaction.
[0022]
Here, the materials used for the polyamic acid composition according to the present invention will be described.
[0023]
Suitable acid anhydrides that can be used in the present invention include pyromellitic dianhydride, 2,3,6,7-naphthalenetetracarboxylic dianhydride, 3,3 ′, 4,4′-biphenyltetracarboxylic dianhydride. Anhydride, 1,2,5,6-naphthalenetetracarboxylic dianhydride, 2,2 ', 3,3'-biphenyltetracarboxylic dianhydride, 3,3', 4,4'-benzophenonetetracarboxylic Acid dianhydride, 2,2-bis (3,4-dicarboxyphenyl) propane dianhydride, 3,4,9,10-perylenetetracarboxylic dianhydride, bis (3,4-dicarboxyphenyl) Propane dianhydride, 1,1-bis (2,3-dicarboxyphenyl) ethane dianhydride, 1,1-bis (3,4-dicarboxyphenyl) ethane dianhydride, bis (2,3-di Carboxyphenyl) meth Dianhydride, bis (3,4-dicarboxyphenyl) ethane dianhydride, oxydiphthalic dianhydride, bis (3,4-dicarboxyphenyl) sulfone dianhydride, p-phenylenebis (trimellitic acid monoanhydride) Ester acid anhydride), ethylene bis (trimellitic acid monoester acid anhydride), bisphenol A bis (trimellitic acid monoester acid anhydride) and their analogs, either alone or in a mixture at any ratio Can be preferably used.
[0024]
Among these acid dianhydrides, use of 3,3 ′, 4,4′-benzophenonetetracarboxylic dianhydride and / or 3,3 ′, 4,4′-biphenyltetracarboxylic dianhydride is particularly preferred. preferable. The preferred amount of 3,3 ', 4,4'-benzophenonetetracarboxylic dianhydride and / or 3,3', 4,4'-biphenyltetracarboxylic dianhydride is based on the total acid dianhydride. And 20 to 60 mol%, preferably 25 to 60 mol%, and more preferably 25 to 55%. If the amount of 3,3 ', 4,4'-benzophenonetetracarboxylic dianhydride and / or 3,3', 4,4'-biphenyltetracarboxylic dianhydride is below this range, the linear expansion coefficient and It tends to be difficult to balance the loop stiffness, and if it exceeds this range, the coefficient of hygroscopic expansion tends to be too large and the warpage tends to be large. Further, when the value exceeds this range, the popcorn phenomenon tends to easily occur when the semiconductor is mounted.
[0025]
Further, p-phenylenebis (trimellitic acid monoester anhydride), ethylene bis (trimellitic acid monoester anhydride), bisphenol A bis (trimellitic acid monoester anhydride) and the like are also preferable. It is also preferable to use a combination of different ester dianhydrides. Among them, p-phenylenebis (trimellitic acid monoester anhydride) is also used from the viewpoint of improving the mechanical strength, the coefficient of hygroscopic expansion and the thermal behavior of polyimide. preferable. The preferred amount of p-phenylenebis (trimellitic acid monoester anhydride) used is 10 to 60 mol%, preferably 20 to 55 mol%, more preferably 25 to 50 mol%, based on the total acid dianhydride. If the amount of p-phenylenebis (trimellitic acid monoester anhydride) falls below this range, the effect of improving the modulus of elasticity and the coefficient of hygroscopic expansion tends to be too small, and if it is greater than this range, the flexibility of the film is reduced. It tends to be smaller.
[0026]
Further, in the present invention, when another acid dianhydride is used in combination, pyromellitic dianhydride is preferably used. The preferred use amount of pyromellitic dianhydride is 10 to 60 mol%, more preferably 10 to 50 mol%, and particularly preferably 10 to 45 mol%.
Suitable diamines that can be used in the polyimide precursor polyamic acid composition according to the present invention include 4,4′-oxydianiline, p-phenylenediamine, 4,4′-diaminodiphenylpropane, and 4,4′-diamino. Diphenylmethane, benzidine, 3,3′-dichlorobenzidine, 4,4′-diaminodiphenyl sulfide, 3,3′-diaminodiphenyl sulfone, 4,4′-diaminodiphenyl sulfone, 4,4′-oxydianiline, 3, 3'-oxydianiline, 3,4'-oxydianiline, 1,5-diaminonaphthalene, 4,4'-diaminodiphenyldiethylsilane, 4,4'-diaminodiphenylsilane, 4,4'-diaminodiphenylethyl Phosphine oxide, 4,4′-diaminodiphenyl N-methylamine, , 4'-diamino diphenyl N- phenylamine, 1,4-diaminobenzene (p- phenylene diamine), 1,3-diaminobenzene, 1,2-diaminobenzene, and their analogs thereof. These diamine compounds can be used alone or in an arbitrary mixing ratio. Among these diamines, 4,4′-oxydianiline and p-phenylenediamine are molar ratios of 1/9 to 9/1, preferably It is preferable to use in the range of 1/7 to 7/1, and more preferably in the range of 1/4 to 4/1, since a polyimide film having an excellent balance of various properties can be obtained.
[0027]
The polyimide film used in the present invention is obtained by appropriately determining the type and blending ratio of the aromatic dianhydride and the aromatic diamine so as to obtain a film having desired properties within the above range. Can be.
As a preferable solvent for synthesizing the polyamic acid, any solvent can be used as long as it can dissolve the polyamic acid, but an amide solvent, that is, N, N-dimethylformamide, N, N-dimethylacetamide, N- Examples thereof include methyl-2-pyrrolidone, and N, N-dimethylformamide and N, N-dimethylacetamide are particularly preferably used.
[0028]
Further, a filler can be added for the purpose of improving various properties of the film such as slidability, thermal conductivity, conductivity, corona resistance, and loop stiffness. Any filler may be used, but preferred examples include silica, titanium oxide, alumina, silicon nitride, boron nitride, calcium hydrogen phosphate, calcium phosphate, and mica.
The particle size of the filler is not particularly limited because it is determined by the properties of the film to be modified and the type of filler to be added, but the average particle size is generally 0.05 to 100 μm, preferably 0.1 to 100 μm. To 75 μm, more preferably 0.1 to 50 μm, particularly preferably 0.1 to 25 μm. If the particle size is below this range, the modifying effect is less likely to be exhibited, and if it exceeds this range, the surface properties may be significantly impaired, or the mechanical properties may be significantly reduced. Also, the number of fillers to be added is not particularly limited because it is determined by the film properties to be modified, the filler particle diameter, and the like. Generally, the filler is added in an amount of 0.01 to 100 parts by weight, preferably 0.01 to 90 parts by weight, and more preferably 0.02 to 80 parts by weight, based on 100 parts by weight of the polyimide. If the amount of the filler is less than this range, the effect of modifying by the filler is unlikely to appear, and if it exceeds this range, the mechanical properties of the film may be significantly impaired. The addition of filler
(1) Method of adding to a polymerization reaction solution before or during polymerization
(1) After completion of polymerization, kneading the filler using three rolls
{Circle around (1)} A method in which a dispersion liquid containing a filler is prepared and mixed with a polyamic acid organic solvent solution
Any method may be used, but a method of mixing a dispersion containing a filler with a polyamic acid solution, particularly a method of mixing immediately before film formation is preferable because contamination by a filler in a production line is minimized. When preparing a dispersion containing a filler, it is preferable to use the same solvent as the polymerization solvent for the polyamic acid. Further, in order to disperse the filler well and to stabilize the dispersion state, a dispersant, a thickener and the like can be used within a range that does not affect the physical properties of the film.
[0029]
As a method for producing a polyimide film from these polyamic acid solutions, a conventionally known method can be used. This method includes a thermal imidation method and a chemical imidization method, and the film may be produced using either method, but the imidation by the chemical imidation method is preferably used in the present invention. There is a tendency that a polyimide film for semiconductor mounting having various characteristics is easily obtained.
[0030]
In the present invention, a particularly preferred process for producing a polyimide film includes:
a) reacting an aromatic diamine and an aromatic tetracarboxylic dianhydride in an organic solvent to obtain a polyamic acid solution;
b) casting a film-forming dope containing the polyamic acid solution on a support,
c) after heating on the support, peeling off the gel film from the support;
d) further heating to imidize the remaining amic acid and drying.
It is preferable to include
[0031]
Taking a preferred embodiment of the present invention as an example, a process for producing a polyimide film will be described.
Chemical curing method, a polyamic acid organic solvent solution, a dehydrating agent represented by an acid anhydride such as acetic anhydride, and an imidation catalyst represented by a tertiary amine such as isoquinoline, β-picoline, and pyridine. Is a method of acting. A thermal imidation method may be used in combination with the chemical imidization method. Heating conditions can vary depending on the type of polyamic acid, film thickness, and the like.
The dehydrating agent and the imidization catalyst are mixed at low temperature into the polyamic acid solution to obtain a film forming dope. Subsequently, the film-forming dope is cast into a film on a support such as a glass plate, an aluminum foil, an endless stainless steel belt, or a stainless steel drum, and the temperature of the support is set to 80 ° C to 200 ° C, preferably 100 ° C to 180 ° C. The dehydrating agent and the imidization catalyst are activated by heating in the region to partially cure and / or dry, and then peeled from the support to obtain a polyamic acid film (hereinafter, referred to as a gel film).
[0032]
The preferred amount of the dehydrating agent is 1 to 5 mol, preferably 1.5 to 4 mol, per 1 mol of the amide acid unit in the polyamic acid.
The preferred amount of the imidation catalyst is 0.2 to 3 mol, preferably 0.3 to 2 mol.
[0033]
If the dehydrating agent and the imidization catalyst are below the above ranges, the chemical imidization is insufficient, and the material may be broken during firing or the mechanical strength may be reduced. On the other hand, when these amounts exceed the above range, imidization proceeds too quickly, and it may be difficult to cast into a film, which is not preferable.
[0034]
The edge of the gel film is fixed and dried while avoiding shrinkage during curing, water, residual solvent, residual converting agent and catalyst are removed, and the remaining amic acid is completely imidized to obtain the present invention. A polyimide film is obtained.
[0035]
At this time, it is preferable to finally heat at a temperature of 400 to 600 ° C. for 5 to 400 seconds. If the temperature is higher than this temperature and / or the time is longer, the film may be thermally degraded to cause a problem. Conversely, if the temperature is lower than this temperature and / or the time is short, the predetermined effect may not be exhibited.
[0036]
Typically, among the polyimide films obtained as described above, a polyimide film suitable for a semiconductor mounting application of the present invention has the following characteristics.
(1) The average coefficient of linear expansion at 50 to 200 ° C is 20 to 30 ppm
{Circle around (1)} The difference Δn between the average orientation axis direction and the thickness direction in the film plane is 0.17 or less.
The preferred value of the average linear expansion coefficient, other properties that the polyimide film has, for example, because it can fluctuate due to the moisture expansion coefficient, it can not be clearly defined, but when using a polyimide film having a linear expansion coefficient in the above range. A TAB tape having generally good warpage characteristics can be obtained. For example, in the case of a polyimide film having a moisture expansion coefficient of about 5 to 10 ppm, the average linear expansion coefficient is preferably 15 to 30 ppm, more preferably 20 to 27 ppm, and particularly preferably 21 to 25 ppm. The tendency is that the larger the coefficient of hygroscopic expansion becomes, the larger the preferable average linear expansion coefficient becomes, and the smaller the coefficient of hygroscopic expansion becomes, the smaller the preferable average linear expansion coefficient becomes. The average linear expansion coefficient is preferably within the above range in all directions in the film plane. When the above range is not satisfied in all directions in the film plane, the warpage and the curl tend to increase.
[0037]
In the present invention, the difference Δn between the average orientation axis direction and the thickness direction in the film plane is preferably 0.10 to 0.17, more preferably 0.11 to 0.16, and particularly preferably 0.1 to 0.16. 12 to 0.15. Although the reason is not clear, it has been found that when a polyimide film having a refractive index difference Δn in the above range is used as a semiconductor mounting substrate, the popcorn phenomenon, which is one of the problems, that is, the solder heat resistance is improved. . When the thermal conductivity exceeds the above range, the solder heat resistance tends to be inferior, that is, the popcorn phenomenon easily occurs. When the thermal conductivity is below the above range, the coefficient of linear expansion tends to deviate from a suitable range. If the ratio is below the above range, the elastic modulus tends to decrease, and in the TAB tape in the middle of the semiconductor mounting process, the warpage with the wiring pattern of the conductive layer inward in the width direction is likely to occur, and Time alignment is difficult, and the yield is likely to be reduced.
[0038]
Further, the density of the polyimide film used in the present invention is preferably 1.46 g / cc or less, particularly preferably 1.45 g / cc or less. If the density exceeds this range, the solder heat resistance tends to be inferior, that is, the popcorn phenomenon tends to occur.
Furthermore, the loop stiffness of the polyimide film suitably used in the present invention is 3 to 50 g / cm or more, preferably 4 to 40 g / cm, more preferably 4.5 to 40 g / cm, and particularly preferably 5.0 to 50 g / cm. 30 g / cm. If the loop stiffness is below this range, the warpage tends to deteriorate, and if it exceeds this range, the solder heat resistance tends to deteriorate.
[0039]
The polyimide film suitably used in the present invention preferably further has the following various properties.
(1) The water absorption is 3% or less, preferably 2.5% or less, particularly preferably 2.3% or less. (1) The elastic modulus is 4.5 to 8.0 GPa, preferably 5.0 to 7.5 GPa.
(1) The coefficient of hygroscopic expansion is 15 ppm or less, preferably 13 ppm or less, particularly preferably 12 ppm or less.
{Circle around (1)} The thickness is 10 to 125 μm, preferably 20 to 100 μm, more preferably 25 to 80 μm, and particularly preferably 40 to 65 μm.
If these properties deviate from the preferred ranges described above, undesired results may be obtained in terms of warpage properties, solder heat resistance and punching properties in the process of TAB tape processing.
[0040]
Furthermore, when a TAB tape is prepared using the polyimide film thus obtained, the adhesive is completely cured, and after humidifying for 100 hours in an environment of 23 ° C. and 60% RH (etching of conductive layer). No), the amount of warpage is such that the warpage on the inside of the adhesive surface is plus and the warpage on the outside of the adhesive surface is minus, preferably 0.5 mm or less, more preferably 0 mm or less, particularly preferably -0.5 mm or less. And the amount of warpage after completely removing the conductive layer by etching and controlling the humidity for 100 hours in an environment of 23 ° C. and 60% RH is preferably 3.0 mm or less, more preferably 2.5 mm or less. Particularly preferably, it is 2.0 mm or less. When the amount of warpage after the conductive layer is attached and after the conductive layer is fully etched satisfies these ranges at the same time, it is possible to eliminate defects caused by warpage in the processing and mounting steps.
[0041]
Furthermore, the solder heat resistance temperature of such a TAB tape is preferably 260 ° C. or higher, more preferably 265 ° C. or higher, and particularly preferably 270 ° C. or higher. If the soldering heat-resistant temperature falls below this range, an undesired phenomenon such as a popcorn phenomenon occurs in the solder reflow process at the time of semiconductor mounting, which is one of the causes of a decrease in yield.
[0042]
The adhesive used for the polyimide film with the adhesive, which is another object of the present invention, is usually in a semi-cured state, and after a conductive layer such as a copper foil is formed, it is completely cured by a method such as heating. The thickness of the adhesive layer is 3 to 50 μm, preferably 5 to 40 μm, particularly preferably 5 to 30 μm. If the thickness is below this range, the adhesion between the conductive layer and the base film tends to be small, and if it is above this, the wiring pattern tends to be difficult to be fine.
[0043]
The chemical structure of the adhesive is not particularly limited, but contains at least one resin selected from a polyamide resin, an epoxy resin, a phenol resin, a polyimide resin, a polyamideimide resin, a maleimide resin, and the like. And a thermoplastic resin are preferably used in combination.
[0044]
As the epoxy resin, any epoxy resin having two or more epoxy groups in one molecule may be used. However, bisphenol A, bisphenol F, bisphenol S, dihydroxynaphthalene, diglycidyl ether, dihydroxynaphthalene, dihydroxynaphthalene, Cyclopentadiene diphenol, epoxidized phenol novolak, epoxidized cresol novolak and the like.
[0045]
As the phenol resin, any known phenol resin such as a novolak type or a resol type may be used. Examples thereof include cyclic alkyl-modified phenols such as phenol, cresol, alkyl-substituted phenol, and dicyclopentadiene, and resins composed of polyfunctional phenols such as bisphenol A, bisphenol F, bisphenol S, resorcinol, and pyrogallol.
[0046]
As the maleimide resin, it is preferable to use one having two or more functionalities. For example, bisimide represented by N, N ′-(4,4′-diphenylmethane) bismaleimide, N, N′-p-phenylenebismaleimide and the like are preferable. Maleimide and the like.
[0047]
Further, a curing agent and / or a curing accelerator of the thermosetting resin may be added to the adhesive layer used in the present invention. For example, any known compounds such as an amine complex of boron trifluoride, an imidazole derivative, an organic acid anhydride such as phthalic anhydride and trimellitic anhydride, dicyandiamide, triphenylphosphine, and diazabicycloundecene may be used. When these curing agents and / or effect promoters are added, 0.1 to 15% by weight, preferably 0.1 to 10% by weight, particularly preferably 0.2 to 8% by weight, based on 100% by weight of the adhesive layer. It is preferable to add at a ratio of weight%.
[0048]
Resins such as polyimide, polyamide imide, and polyamide as thermoplastic resin components that can be contained in the adhesive layer include a softening temperature of the adhesive layer, an adhesive strength in a semi-cured state, an adhesive strength during curing, flexibility, and low water absorption. It can be added for the purpose of expressing the property. The preferable addition amount of such a thermoplastic resin component is 25 to 60% by weight, further 30 to 55% by weight, particularly 30 to 50% by weight based on 100% by weight of the adhesive layer.
[0049]
In addition, these thermoplastic resins have in their molecules amino, carboxyl, epoxy, hydroxyl, methylol, isocyanate, vinyl, silanol groups, and other functional groups that can react with phenolic or epoxy resins. Is also good.
[0050]
As the adhesive used in the present invention, it is preferable to use an adhesive having a high modulus of elasticity at high temperature after complete curing for the purpose of avoiding sinking of the conductive layer during wire bonding. For example, it is preferable to use one having a storage modulus at 150 ° C. of 50 to 300 MPa, more preferably 60 to 250 MPa, and particularly preferably 70 to 220 MPa. If the storage elastic modulus is below this range, sinking of the conductive layer tends to occur during wire bonding, and if it exceeds this range, the warpage during full etching of the conductive layer tends to increase.
[0051]
Further, as the protective film that can be used in the present invention, any material may be used as long as it can be easily peeled off from the adhesive layer. Examples thereof include a polyester film and a polyolefin film surface-treated with silicone or a fluorine compound. Is mentioned.
[0052]
【Example】
Hereinafter, the present invention will be specifically described with reference to examples, but the present invention is not limited to the examples.
(Elastic modulus)
The measurement of the elastic modulus was performed according to ASTM D882.
(Linear expansion coefficient)
The linear expansion coefficient at a temperature of 50 to 200 ° C. was measured using a TMA120C manufactured by Seiko Denshi Co., Ltd. (sample size: 3 mm, length: 10 mm), and once heated from 10 ° C. to 400 ° C. at a load of 3 g at 10 ° C./min. After warming, the temperature was cooled to 10 ° C., the temperature was further raised at 10 ° C./min, and the average value was calculated from the thermal expansion coefficients at 50 ° C. and 200 ° C. at the time of the second temperature rise.
(Hygroscopic expansion coefficient)
The coefficient of moisture expansion was allowed to stand for 24 hours in an environmental tester at 50 ° C. and 30% Rh, and the film dimensions were measured (L1). Then, the film was allowed to stand in an environmental tester at 50 ° C. and 80% Rh for 24 hours. The dimensions are measured (L2) and calculated by the following equation.
Hygroscopic expansion coefficient (ppm) = (L1-L2) {L1} (80-30) × 106
〔density〕
The density of the film was determined to two decimal places in accordance with ASTM D1505.
[Loop stiffness]
Using a loop stiffness tester manufactured by Toyo Seiki, sample width was 10 mm, loop length was 50 mm, and crushing distance was 10 mm.
[Warp measurement]
The value of the warpage is as follows: TAB tape prepared by the following procedure is cut into a length of 40 mm × a width of 35 mm, left in a room at a humidity of 60% RH and a temperature of 23 ° C. for 72 hours, and is then left still on a flat surface and at four corners. The lifting height was measured and indicated by the average value of the data of four points.
[Punching property]
The FC tape with the protective film was punched out with a mold, and the occurrence of burrs was observed with a microscope.
(Measurement of average molecular orientation axis in film plane)
The measurement was performed on a sample cut into 4 cm × 4 cm using a microwave molecular orientation meter MOA2012A manufactured by KS Systems.
[Solder heat resistant temperature]
After the copper-capped tape was conditioned for 48 hours in an environment of 85 ° C. and 85% RH, the tape was immersed in a solder bath at a predetermined temperature for 1 minute to observe the presence or absence of swelling.
[Measurement of refractive index difference Δn between average orientation axis direction and thickness direction in film plane]
The width of the sample was measured with a microscope. The number of interference fringes was counted using a polarizing microscope and a sodium lamp, and the difference Δn between the average orientation axis direction in the film plane and the refractive index in the thickness direction was calculated.
[0053]
(Reference example) TAB tape creation
(1) 50 parts by weight of a polyamide resin (Platabond M1276 manufactured by Nippon Rilsan), 30 parts by weight of a bisphenol A type epoxy resin (Epicoat 828 manufactured by Yuka Shell Epoxy), 10 parts by weight of a cresol novolak type epoxy resin, and toluene / isopropyl alcohol 1 An adhesive solution was prepared by mixing 45 parts by weight of a diaminodiphenyl sulfone / dicyandiamide 4/1 20% methyl cellosolve solution with a solution obtained by mixing 150 parts by weight of a 1/1 mixed solution,
{Circle around (1)} An adhesive was applied on a 25 μm-thick PET film so as to have a thickness of 11 μm after drying, and dried at 120 ° C. for 2 minutes. The PET film with the B-stage adhesive was slit to a width of 26 mm.
{Circle around (1)} A PET film with a B-stage adhesive is adhered to the center of a 35 mm wide polyimide film, and 1 kg / cm at 90 ° C.2Pressure. The PET film was peeled off and bonded to a copper foil (manufactured by Mitsui Kinzoku, VLP 18 μm thickness) by a roll lamination method. The bonding temperature is 120 ° C and the pressure is 2kg / cm2It is. (TAB tape without etching)
(1) The above copper-clad product is heated at 60 ° C. for 3 hours, at 80 ° C. for 3 hours, at 120 ° C. for 3 hours, at 140 ° C. for 3 hours, and at 160 ° C. for 4 hours. Was cured. (Tape with copper)
(1) After the adhesive was cured, the copper foil was completely removed by etching. (Copper full etching tape)
The following abbreviations are used in the examples.
ODA: 4,4'-oxydianiline
PDA: p-phenylenediamine
BAPP: 2,2'-bis [(4-aminophenoxy) phenyl] propane
TMHQ: p-phenylene bis (trimellitic acid monoester anhydride)
BTDA: 3,3 ', 4,4'-benzophenonetetracarboxylic dianhydride
BPDA: 3,3 ', 4,4'-biphenyltetracarboxylic dianhydride
DMF: N, N-dimethylformamide
(Example 1)
After dispersing 0.027 g of calcium hydrogen phosphate (maximum particle size 5 μm) in 815 g of DMF, 37.31 g of ODA and 20.15 g of PDA were dissolved, and the solution was kept at 0 ° C. Here, 60.04 g of BTDA was gradually added and stirred for 1 hour to completely dissolve BTDA. After slowly adding 51.24 g of TMHQ to this solution and stirring for 1 hour, further adding 16.26 g of PMDA and stirring for 1 hour, the solution viscosity at 23 ° C. was 3000 poise, and the solid content concentration was 18.5 wt%. Was obtained (ODA / PDA / BTDA / TMHQ / PMDA = 50/50/50/30/20).
[0054]
A curing agent composed of 11.4 g of acetic anhydride, 4.8 g of isoquinoline, and 33.8 g of DMF was mixed with 100 g of the polyamic acid solution, stirred, defoamed by centrifugation, and then cast on an aluminum foil. The process from stirring to defoaming was performed while cooling to 0 ° C. The laminate of the aluminum foil and the polyamic acid solution was heated at 90 ° C. for 600 seconds to obtain a self-supporting gel film. This gel film was peeled off from the aluminum foil and fixed to a frame. After heating this gel film at 120 ° C., 250 ° C., 350 ° C., and 450 ° C. for 180 seconds each, and further heating it in a far infrared oven at 400 ° C. for 180 seconds, a 50 μm-thick polyimide film was obtained. Created a tape. Table 1 shows the characteristics of the polyimide film and the TAB tape.
[0055]
(Examples 2 to 11)
Using various monomer compositions, a polyamic acid solution having a solid content of 18.5% by weight and a solution viscosity of 2500 to 3500 poise was obtained in the same manner as in Example 1, and then a polyimide film and a TAB tape were formed using the same process. Obtained. Tables 1 and 2 show the characteristics of these polyimide films and TAB tapes.
[0056]
(Comparative Examples 1-4)
A polyamic acid solution, a polyimide film and a TAB tape were obtained in the same manner as in Example 1. Table 3 shows the properties of the polyimide film and the TAB tape.
[0057]
[Table 1]
[0058]
[Table 2]
[0059]
[Table 3]
[0060]
【The invention's effect】
According to the present invention, a polyimide film that can be suitably used as an insulating material can be provided with the reduction in weight and size of various electronic devices, and the warpage characteristics of a tape used in a flexible printed board or TAB (Tape Automated Bonding) system are improved. be able to.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a diagram showing a method for measuring a difference Δn between a refractive index and an average orientation axis direction in a film surface and a thickness direction.
Claims (7)
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