JP2004291968A - 逆止弁及び逆止弁を備えた容器 - Google Patents

逆止弁及び逆止弁を備えた容器 Download PDF

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Abstract

【課題】確実に機能する逆止弁及びその逆止弁を備えた容器の提供。
【解決手段】流体容器の吐出口に設ける弁であって、貫通した通路を有する筒状体4と、先端近傍に開口部を備えた弾性素材からなる弁体5をこの筒状体に被覆するように設け、さらに先端近傍に開口部を備えた外皮体をこの弁体を被覆するように設けた。弁体5が弾性体からなるとともに、頂部近傍に設けた開口部が弁体自体の弾性力により常態では密着開口していて容器内圧によって密着が解かれ開口するスリットである逆止弁。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、容器の口に設けた弾性体にスリットを設け、容器に付与した他外圧によって生じた容器内圧で押し出された液体等によりこのスリットが押し広げられて開口し、液体等が突出した後、容器本体に付与した外圧を開放するとこの弾性体が自らの復元力によりスリットを閉じる構造の逆止弁もしくは栓構造としては、実開昭60−89143号広報や、実開平2−83257号広報記載の考案がある。
【0003】
前者は、外観が砲弾型で内部にドーム型の空洞を有する栓を弾性又は可撓性素材で形成し、その先端に少なくとも1のスリットを備えているものである。
【0004】
また、後者は円弧状にくぼんだ薄板状の上壁板を弾性素材で形成し、その中央部にスリットを備えている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記いずれの先行技術においても弁機構の急所であるスリットを入れた弾性部が露出しているために、不用意にその弾性部に触れてしまうことがある。
【0006】
この弾性部はスリットからの漏洩を防止するために相応の弾性力が必要であるが、必要以上に弾性力を高くすると吐出させ難くなり容器としての利便性が低下する。そのため、過度の弾性力を付与しないようにしているが、スリットを閉止させるためにこの弾性体の弾性力以外になんら利用していない機構のため、本来的にはスリットを密着し続けるためには弾性力のみでは力不足となる。したがって、図13に示すように弾性体に何らかの外力がかかると容易に変形しスリットの密着が解けてしまうために、容器内の液体が漏洩したり、逆に容器内に空気を吸い込むことになってしまっていた。
【0007】
さらに具体的には、今日チューブ容器の大半はラミネート素材で作られており、それ自体が弾性体のため容器本体の復元力が強い。つまり、容器本体の復元力により容器本体内は負圧になり、ノズル開口部まで押し出された内容物が再び容器内に引き戻される場合がある。ところが上記前者においては、弾性部が容器内圧で過度に膨張しないように工夫がされているものの、逆に弾性部が収縮するのを防止する手当ては何らされていない。そのため図14に示すように弾性体は筒状部が潰れてスリットを開く方向に作用してしまう。
【0008】
他方、上記後者の例においても同様のことが起こり得る。すなわち、円弧状にくぼんだ上壁板は容器内が負圧になった場合には上記前者の技術とはまったく正反対の状況となり、容易にスリットが開いてしまう。
【0009】
両者はこのような場合において、内容物の漏洩というよりもむしろ空気を吸い込んでしまうという欠点を有していることになる。
【0010】
このように、従来はスリットを簡易な弁として利用する技術として、容器内圧が高いときには吐出を許容し、内圧が下がると吐出を止めるという技術としてのみ提案されているに過ぎず、容器内に空気を引き込むことを防止するという技術的思想がなかった。そのため、弁機構としては極めて簡便な構成でありながら食品や化粧品、化学薬品等、空気との接触による酸化を嫌う内容物を入れる容器には実際に使用することができなかった。
【0011】
そこでこの発明は、以上のような従来技術の問題点を解決するとともに、確実に機能する逆止弁及びその逆止弁を備えた容器を提供するものである。
【0012】
【問題点を解決するための手段】
すなわちこの発明の逆止弁は以下の特徴を有するものである。
(1)流体容器の吐出口に設ける弁であって、貫通した通路を有する筒状体と、先端近傍に開口部を備えた弾性素材からなる弁体をこの筒状体に被覆するように設け、さらに先端近傍に開口部を備えた外皮体をこの弁体を被覆するように設けたこと。
(2)流体容器の吐出口に設ける弁であって、貫通した通路を有する筒状体と、先端近傍に開口部を備えた弁体をこの筒状体に被覆するように設け、さらに先端近傍に開口部を備えた外皮体をこの弁体を被覆するように設けるとともにこの外皮体の開口部のみ露出させた保護キャップを備えたこと。
(3)流体の吐出方向において、筒状体の先端と外皮体内面との間に空間を設けるとともに、弁体をこの空間を前後に隔離するように備えてたこと。
(4)弁体が弾性体からなるとともに、頂部近傍に設けた開口部が弁体自体の弾性力により常態では密着閉口していて容器内圧によって密着が解かれ開口するスリットであること。
(5)スリットが複数の切り込みの組み合わせによるものであること。
(6)筒状体と弁体とを一定成形してなること。
(7)筒状体の上端と弁体の内面とを相互に適合する形状とし、なおかつ筒状体の通路を筒状体内で分岐させるとともに弁体の開口部を避けた位置の頂部に開口を設け、常態では弁体の開口部が閉じ、筒状体の開口部が筒状体の上端表面と密着することで塞がれており、容器内圧の上昇により弁体が吐出口方向に膨張した時に両者の密着が解かれるとともに弁体の開口部が開口して内容物が吐出可能となること。
(8)筒状体の上端と弁体の内面とを相互に適合する形状とし、弁体の頂部内側に筒状体の通路開口部に適合してこれを塞ぐ突起を備えるとともに、この突起の周囲に開口部を備え、常態では弁体の突起が筒状体の開口部を塞いでいるが容器内圧の上昇により弁体突起が吐出口方向に押し出されたときに通路が開放されて内容物が吐出可能となること。
(9)筒状体の上端と弁体の内面とを相互に適合する形状とし、筒状体の頂部には吐出口方向に突出した突起とその周囲に通路の開口を設け、弁体の頂部には筒状体の突起に適合して通路を塞ぐ開口を備えるとともに、常態では筒状体の突起が弁体の開口部を塞いでいるが容器内圧の上昇により弁体が吐出口方向に膨張したときに通路が開放されて内容物が吐出可能となること。
(10)筒状体の上端と弁体の内面とを相互に適合する形状とし、弁体の頂部内側に筒状体の通路開口部に適合してこれを塞ぐ突起を備えるとともに、この突起の周囲に開口部を備え、なおかつ弁体は筒状体の先端と外皮体内側との間を吐出方向に移動可能に設けてなり、さらに弁体と外皮体の間には弁体を常態で筒状体に押し付ける方向に附勢するばねを設け、常態では弁体の突起が筒状体の開口部を塞いでいるが容器内圧の上昇により弁体突起が上記ばねに抗して吐出口方向に移動したときに通路が開放されて内容物が吐出可能となること。
(11)筒状体の上端と弁体の内面とを相互に適合する形状とし、筒状体の頂部には吐出口方向に突出した突起とその周囲に通路の開口を設け、弁体の頂部には筒状体の突起に適合して通路を塞ぐ開口を備え、なおかつ弁体は筒状体の先端と外皮体内側との間を吐出方向に移動可能に設けてなり、さらに弁体と外皮体の間には弁体を常態で筒状体に押し付ける方向に附勢するばねを設け、常態では筒状体の突起が弁体の開口部を塞いでいるが容器内圧の上昇により弁体が上記ばねに抗して吐出口方向に移動したときに通路が開放されて内容物が吐出可能となること。
(12)容器に付与した外圧が一定の大きさまでは弁体の開口が開いており吐出口から内容物が吐出するが、一定の大きさを超えたときには弁体の上面が外皮体の内側面に密着して弁体の開口を塞ぎ、吐出を止めるものであること。
【0013】
また、この発明の逆止弁を備えた流体容器は、上記特徴を有する逆止弁を備えたものであって、チューブおよび容器本体が可撓性素材で形成されたボトル、ガゼットバッグ又はスタンドパウチであることを特徴とするものである。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態につき図面に基づき説明する。
【0015】
図1はこの発明の第1の実施例を示す外観斜視図である。図において1は逆止弁本体、2は吐出口及び3は容器本体である。図2は逆止弁本体の縦断面図である。
【0016】
逆止弁2は図3に示すような筒状体4、弁体5、外皮体6及び保護キャップ7から構成されている。筒状体4は容器本体側端部8が流体抵抗を減少させるためにテーパ状に形成されている。筒状体4は弁体5の形状保持機能も備えているため、容易には変形しない程度の硬度の素材が好適である。
【0017】
弁体5は中空の砲弾型に形成されており、その先端にはスリット9が設けられている。弁体5はゴム等の弾性体で形成されており、スリット9は常態では弁体5自体の弾性力(復元力)により密着しているが、容器本体3を手で押すなどして付与された外圧により変形せしめられたときにはスリット9の密着が容易に解かれ開口部となる。
【0018】
さらにこの弁体5を被覆するように外皮体6が備えられている。外皮体6は弁体5の膨張変形を制限する機能をも有している。形状は弁体5とほぼ同じであるが、その先端には、常時開口している吐出口2が設けられている。素材としては多少の弾性を備えているのが好適である。吐出口2はキャップ11に備えた突起12が適合するようになっており、両者が密着することにより吐出口通路20内に残留した内容物(液体、半流動体等)が空気に触れて酸化することを防止している。
【0019】
外皮体6には外面にフランジ部13があり、容器本体3の筒状部14先端に嵌合し、さらに保護キャップ7で固定される。保護キャップ7は容器本体3の筒状部14の外側に螺合するようになっている。
【0020】
仮にこのような構成としない場合、すなわち図14(イ)に示すように筒状体がない場合には、容器本体3の弾性(復元)力により内圧が負圧になった場合には弁体5が内側に変形してスリット9が開いたり、弁体と外皮体との間に隙間が生じて容器本体内に空気が流入してしまい、また(ロ)に示すように外皮体6がない場合には弁体のスリット9がほとんど開口せずに膨張のみすることがある。したがって、この発明のように必ず、筒状体4、弁体5及び外皮体6の3つの機能が有機的に作用し合うのが望ましい。
【0021】
筒状体4の先端15と弁体5の内側面16、及び弁体先端17と外皮体内側面18との間には図4に示すようにそれぞれ空間A、Bが設けられている。空間Aは容器本体3から筒状体4の通路19を通ってきた内容物溜まりであり、この容積が大きいほど弁体5の先端16を分散した圧力で押すことになる。空間Bは弁体5の移動量を決めている。この空間Bの奥行き(図では上下方向の高さ)Cが大きいほど弁体5は大きく膨張し、スリット9は大きく開き開口部も大きくなる。そしてこれら空間A、Bは筒状体4の通路の口径D、吐出口の口径Eとともに内容物の粘度により適宜変更して吐出量や吐出し易さ(吐出のために容器本体にかける外圧の大小)の調整を行なう。(図5)
【0022】
以上のように構成したこの発明の逆止弁2は、図6に示すように作用する。
【0023】
すなわち、容器本体3を手で押すなどして付与された外圧により容器内圧が上昇して、内容物は図中矢印で示すように吐出口2に向かって押し出される。押し出された内容物は筒状体4の通路19を通って空間Aに入る。すると空間Aの内圧が上がり弁体5先端の内面16を外に向かって押すので、弁体先端17は外皮体6の内面18に接するまで空間Bを縮小しながら膨張する。それと同時に弁体5の先端に設けたスリット9が開いて開口して内容物が流出し外皮体6先端の吐出口2から吐出する。
【0024】
容器本体3の外圧を開放すると弁体5の弾性(復元)力でスリット9が閉まり吐出は止まるが、弁機構特に弁体5は内容物に浸かったままの状態で閉まるので、弁体5より容器本体3側に空気を引きこむことがない。
【0025】
使用しないときは、図7に示すようにキャップ11を閉めるとその中心に設けた突起12が吐出口2先端に当接密着して空気との接触を遮断する。このような構造とすることにより、弁体5の内側に空間Aがあって弁体5が容器本体3側に変形し易い構成であっても、せいぜい弁体5で仕切られた空間A、B間の圧力をバランスさせるために、一旦容器本体3側に引き込まれてスリット9が開くことがあってもバランスされれば常態に戻りスリット9は密着したままである。キャップ11自体は図に示すように嵌合式のタイプの他、図示しないヒンジ付のタイプやスクリュー式のタイプまであらゆるタイプが選べるが、いずれのタイプでも中心に突起12を設けて吐出口2を塞ぐ構造とすることが必要である。
【0026】
上記のように筒状体4の口径D、吐出口の口径Eや空間A、Bの調整により、吐出口2からの内容物吐出を滴下から連続的まで自由にコントロールすることが可能となる。
【0027】
図8(イ)乃至(ロ)はそれぞれ弁体先端に設けるスリット9を示している。
(イ)は1本のスリット9を設けた場合の正面図で(ロ)はその平面図である。
(ハ)は開口時の状態を示している。開口時の(ハ)から常態の(イ)へは弁体5の弾性により自動的に復元する。
【0028】
図9の(イ)乃至(ホ)は異なる形態のスリット9の平面図である。
【0029】
なお、弁体5に設ける開口はこのようにスリット9に限らず、容器内圧の上昇により開口して容器内圧が開放されたときには自動的に閉止するような作用をするものであれば機構を限定されることはなく、後述するようにいわゆる開口孔でも良いことはもちろんである。
【0030】
図10乃至12はこの発明の逆止弁2の各種容器本体3への適用例である。図10はシャンプー等に良く用いられる容器本体3が外圧で変形可能なプラスチックボトル、(ロ)はガゼットバック及び(ハ)はスタンドパウチ容器への適用例である。(ロ)及び(ハ)はいずれもいわゆる袋状容器である。このように、容器本体3を手で押して外圧を付与して容器本体内に内圧を生ぜしめ内容物を吐出させるあらゆるタイプの容器にはこの発明の逆止弁は適用可能である。逆にガラスボトルなどのように容器本体が外圧により変形しない容器には適用できない。
【0031】
図15乃至20はこの発明の逆止弁2の他の実施形態を示すものである。
【0032】
図15(イ)は前記筒状体4と弁体5とを一体に構成した場合を示している。この場合は、全体をゴム等の弾性素材で一体に形成する場合と、筒状体4をプラスチック等の硬質素材で形成し、それを弁体5の弾性素材で被覆するようにしても良い。仮に全体を柔軟な素材で形成しても、筒状体部分21に十分な肉厚を設ければ内側への変形が抑制できるが、望ましくは筒状体部分21は硬く、開口部を有する頂部は開口部を閉めるために必要十分な弾性力を確保できていれば柔らかい方が良い。
【0033】
図16は筒状体4の通路19を弁体5と接する頂部近傍まで延長し、さらに二股に分岐させている。この場合は、筒状体4の頂部15と弁体5の先端部内側16が密着してこの通路19の開口部を塞ぐ形となっている。したがって弁機構としては、この部分と弁体5に設けたスリット9とで2段階構成となっている。つまり図16(ロ)に示すように容器本体3から押し出されて筒状体4の通路19を通ってきた内容物は弁体5を押し上げて筒状体先端15と弁体先端部内側16との間に空間A(溜め)を作り、その内圧で弁体5をさらに押し上げ膨張せしめてスリット9を広げて開口させる。そして外皮体6の吐出口2から吐出する。もちろん前者のみでも弁として十分な機能を果たすので、弁体5に設けるのはスリット9ではなく開口孔としても良いことはもちろんであり、使用する液体の粘度によって使い分ければ良い。
【0034】
図17は吐出調整機構付の場合を示している。すなわち、常時、弁と吐出口が開口していると容器内圧の上昇に伴って吐出量が変化するが、不用意に容器本体3の内圧が上がった場合などは吐出口2から内容物が飛び出すこととなる。そこでそのようなことを防止できる機構である。図中(イ)は常態の縦断面図、(ロ)は弁体の平年図、(ハ)は吐出状態の縦断面図、及び(ニ)は閉止状態の縦断面図である。いずれも矢印は内容物(液体、半流動体など)の流れを示している。
【0035】
すなわち、弁体5には筒状体4の先端の開口部22に適合する突起23が内側に向いて設けられていて、常態では筒状体4の先端開口22と弁体5の突起23が適合して密着し通路19を塞いでいる。そして容器本体3内圧の上昇により押し出されて通路19を通ってきた内容物が上記弁体5の突起23を押し上げて両者の密着を解く。すると隙間が開くのでそこから流出し弁体5の突起23の周囲に設けた開口24から流れ出て外皮体6の吐出口2から吐出する。
【0036】
ところが容器本体3内圧をさらに上げると、弁体5の突起23はさらに押し上げられてその背面すなわち弁体5の先端17が外皮体6の吐出口2の下端25に当接して吐出口2を塞ぐことになる。
【0037】
このように構成することにより一定の容器本体3内圧のときにのみ内容物が吐出することになる。つまりうっかり容器本体3を押してしまったりという不容易な外圧に対しては内容物が吐出しないようになっている。したがってこの構成は内容物を滴下させるのが必要な場合には極めて望ましく、連続して吐出するようなことを防止することができる。
【0038】
なお、内容物が吐出可能な容器本体3にかける圧力の幅の設定は、前述のように筒状体4の通路19の内径D、弁体5の開口部口径、及び外皮体6の吐出口2の口径Eに加えて弁体5の弾性力の強さ及び弁体5の上端から外皮体6の吐出口下端までの距離を適宜調整すればよい。この場合において、弁体5と外皮体6との間の空間Bの容積を確保する必要がある場合には弁体5の頂部に突起を設けても良い。
【0039】
図18は筒状体4の頂部に設けた突起26と弁体5に設けた開口孔27とが適合して弁機構を成すものである。(イ)は常態の縦断面図、(ロ)は筒状体4の平面図及び(ハ)は吐出状態の縦断面図である。
【0040】
筒状体4の突起26の周囲には開口孔22を設けてある。図では4つの開口孔となっているが、いくつにしても良いことはもちろんである。
【0041】
容器本体3から押し出された内容物は筒状体4の通路19を経て開口孔22を塞いでいる弁体5を内側から押す。すると筒状体4の突起26と密着していた弁体5の開口孔27が押し上げられて隙間が生じ、内容物は外皮体6の吐出口2から吐出する。
【0042】
図19及び図20はさらに異なる実施形態を示している。
【0043】
両者ともに弁体5が筒状体4と外皮体6との間に設けた空間Bを移動可能に設けられている。図では弁体5と外皮体6との間にスプリング28を備えて、常態において弁体5が筒状体6に密着するように構成されている。
【0044】
基本的な弁機構としては前述の各構成と同様である。すなわち、図19は筒状体4の先端開口部に弁体5に設けた突起23が当接密着するタイプであり、図20は筒状体4先端の突起26と弁体5の開口孔27とが密着するタイプである。
【0045】
いずれも容器本体3内圧の上昇により押し出された内容物が弁体5を押し上げると、弁体5は上記スプリング28に抗してスライドし開口するのでそこから内容物が流出して外皮体6の吐出口2から吐出する。図19は図17の例と同様、一定以上の容器本体内圧では弁体5が外皮体6の吐出口2を塞いで吐出を止めるようになっている。
【0046】
図21は保護キャップ7の上部をカップ状に形成して計量部29を設けた場合を示している。吐出口2から吐出した内容物を計量することができるようにしたものである。この場合は望ましくはこの計量部29を透明素材で形成すると良い。
【0047】
この例では、キャップ11をはずした後、計量部29を上向きにして容器本体3を押して必要量を計量する。薬品や洗剤容器に極めて好適である。
【0048】
【発明の効果】
この発明は以上のように構成したので、内容物(液体、半流動体など)の滴下吐出に好適な逆止弁とそれを備えなおかつ、保存性の高い容器を提供することができる。
【0049】
つまり内容物を滴下吐出させるために容器に加える圧力コントロールが極めて容易に行なえて、しかも弁機構部分が露出していないため弁機構が外圧等を受けることがなく逆止弁としての作用が確実であり、容器本体内への空気の逆流が確実に防止できる。
【0050】
したがって、空気との接触を嫌う嫌気性の内容物(食品、化粧品、化学薬品など)に極めて好適に使用することができる。
【0051】
内容物の吐出量調整も粘度に応じて自由に調整することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1の実施例を示す外観斜視図である。
【図2】その要部縦断面図である。
【図3】(イ)は筒状体、(ロ)は弁体及び(ハ)は外皮体の縦断面図である。
【図4】弁体で仕切られた空間の説明図である。
【図5】調整寸法を示す説明図である。
【図6】作用を示す説明図である。
【図7】キャップを閉じた状態を示す説明図である。
【図8】(イ)は1本のスリットを設けた場合の正面図、(ロ)はその平面図である。
【図9】(イ)ないし(ホ)はスリットの適用例を示す説明図である。
【図10】ボトルへの適用例を示す説明囲である。
【図11】ガゼットバッグへの適用例を示す説明囲である。
【図12】スタンドパウチへの適用例を示す説明囲である。
【図13】従来技術を示す説明図である。
【図14】(イ)ないし(ハ)は一部機能を省略した場合の説明図である。
【図15】(イ)ないし(ハ)は筒状体と弁体のバリエーションを示す要部縦断面図である。
【図16】筒状体と弁体のバリエーションを示す要部縦断面図である。(イ)は常態及び(ロ)は吐出状態を示す要部縦断面図である。
【図17】筒状体と弁体のバリエーションを示す要部縦断面図である。(イ)は常態、(ハ)は吐出状態及び(ニ)は閉止状態を示す要部縦断面図である。(ロ)は弁体の平面図である。
【図18】筒状体と弁体のバリエーションを示す要部縦断面図である。(イ)は常態及び(ハ)は吐出状態を示す要部縦断面図である。(ロ)は筒状体の平面図である。
【図19】第2の実施形態における筒状体と弁体のバリエーションを示す要部縦断面図である。(イ)は常態、(ロ)は吐出状態及び(ハ)は閉止状態を示す要部縦断面図である。
【図20】第2の実施形態における筒状体と弁体のバリエーションを示す要部縦断面図である。(イ)は常態及び(ロ)は吐出状態を示す要部縦断面図である。
【図21】第3の実施形態を示す要部縦断面図である。
【符号の説明】
1 逆止弁本体
2 吐出口
3 容器本体
4 筒状体
5 弁体
6 外皮体
7 保護キャップ
8 筒状体下端
9 スリット
11 キャップ
12 突起
13 フランジ
14 筒状部
15 筒状体上端
16 弁体先端内面
17 弁体頂部
18 外皮体先端内面
19 通路
20 吐出口通路
21 筒状体部分
22 通路開口部
23 弁体突起
24 弁体開口孔
25 吐出口下端
26 筒状体突起
27 弁体開口部
28 スプリング
29 計量部

Claims (16)

  1. 流体容器の吐出口に設ける弁であって、貫通した通路を有する筒状体と、先端近傍に開口部を備えた弾性素材からなる弁体をこの筒状体に被覆するように設け、さらに先端近傍に開口部を備えた外皮体をこの弁体を被覆するように設けたことを特徴とする逆止弁。
  2. 流体容器の吐出口に設ける弁であって、貫通した通路を有する筒状体と、先端近傍に開口部を備えた弁体をこの筒状体に被覆するように設け、さらに先端近傍に開口部を備えた外皮体をこの弁体を被覆するように設けるとともにこの外皮体の開口部のみ露出させた保護キャップを備えたことを特徴とする逆止弁。
  3. 流体の吐出方向において、筒状体の先端と外皮体内面との間に空間を設けるとともに、弁体をこの空間を前後に隔離するように備えてなる請求項1又は2に記載の逆止弁。
  4. 弁体が弾性体からなるとともに、頂部近傍に設けた開口部が弁体自体の弾性力により常態では密着閉口していて容器内圧によって密着が解かれ開口するスリットである請求項1乃至3のいずれかに記載の逆止弁。
  5. スリットが複数の切り込みの組み合わせによるものである請求項4に記載の逆止弁。
  6. 筒状体と弁体とを一定成形してなる請求項1乃至5のいずれかに記載の逆止弁。
  7. 筒状体の上端と弁体の内面とを相互に適合する形状とし、なおかつ筒状体の通路を筒状体内で分岐させるとともに弁体の開口部を避けた位置の頂部に開口を設け、常態では弁体の開口部が閉じ、筒状体の開口部が筒状体の上端表面と密着することで塞がれており、容器内圧の上昇により弁体が吐出口方向に膨張した時に両者の密着が解かれるとともに弁体の開口部が開口して内容物が吐出可能となる請求項1乃至3のいずれかに記載の逆止弁。
  8. 筒状体の上端と弁体の内面とを相互に適合する形状とし、弁体の頂部内側に筒状体の通路開口部に適合してこれを塞ぐ突起を備えるとともに、この突起の周囲に開口部を備え、常態では弁体の突起が筒状体の開口部を塞いでいるが容器内圧の上昇により弁体突起が吐出口方向に押し出されたときに通路が開放されて内容物が吐出可能となる請求項1乃至3のいずれかに記載の逆止弁。
  9. 筒状体の上端と弁体の内面とを相互に適合する形状とし、筒状体の頂部には吐出口方向に突出した突起とその周囲に通路の開口を設け、弁体の頂部には筒状体の突起に適合して通路を塞ぐ開口を備えるとともに、常態では筒状体の突起が弁体の開口部を塞いでいるが容器内圧の上昇により弁体が吐出口方向に膨張したときに通路が開放されて内容物が吐出可能となる請求項1乃至3のいずれかに記載の逆止弁。
  10. 筒状体の上端と弁体の内面とを相互に適合する形状とし、弁体の頂部内側に筒状体の通路開口部に適合してこれを塞ぐ突起を備えるとともに、この突起の周囲に開口部を備え、なおかつ弁体は筒状体の先端と外皮体内側との間を吐出方向に移動可能に設けてなり、さらに弁体と外皮体の間には弁体を常態で筒状体に押し付ける方向に附勢するばねを設け、常態では弁体の突起が筒状体の開口部を塞いでいるが容器内圧の上昇により弁体突起が上記ばねに抗して吐出口方向に移動したときに通路が開放されて内容物が吐出可能となる請求項1乃至3のいずれかに記載の逆止弁。
  11. 筒状体の上端と弁体の内面とを相互に適合する形状とし、筒状体の頂部には吐出口方向に突出した突起とその周囲に通路の開口を設け、弁体の頂部には筒状体の突起に適合して通路を塞ぐ開口を備え、なおかつ弁体は筒状体の先端と外皮体内側との間を吐出方向に移動可能に設けてなり、さらに弁体と外皮体の間には弁体を常態で筒状体に押し付ける方向に附勢するばねを設け、常態では筒状体の突起が弁体の開口部を塞いでいるが容器内圧の上昇により弁体が上記ばねに抗して吐出口方向に移動したときに通路が開放されて内容物が吐出可能となる請求項1乃至3のいずれかに記載の逆止弁。
  12. 容器に付与した外圧が一定の大きさまでは弁体の開口が開いており吐出口から内容物が吐出するが、一定の大きさを超えたときには弁体の上面が外皮体の内側面に密着して弁体の開口を塞ぎ、吐出を止めるものである請求項7乃至11に記載の逆止弁。
  13. 上記1乃至11のいずれかに記載の逆止弁を備えた流体容器。
  14. 容器が可撓性素材で形成されたボトルである請求項12に記載の逆止弁を備えた流体容器。
  15. 容器がガゼットバッグである請求項12に記載の逆止弁を備えた流体容器。
  16. 容器がスタンドパウチである請求項12に記載の逆止弁を備えた流体容器。
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