JP2004291411A - 複合成形物 - Google Patents

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Hirotaka Hananouchi
裕隆 花之内
Masaru Masaki
勝 正木
Naoki Imaeda
直樹 今枝
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Abstract

【課題】高速の飛来物に対し、セラミックス接合部の優れた耐衝撃性を有し、かつ、軽量な複合成形物を提供する。
【解決手段】複数のベースセラミックスの接合部に補強板を積層してなることを特徴とする複合成形物。
【選択図】 なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、高速の飛来物に対する耐衝撃性に優れた複合成形物に関する。主として本発明は、高速の飛来物に対するベースセラミックス接合部の耐衝撃性能向上に特に有用である。
【0002】
【従来の技術】
従来より、複数のセラミックスと高強度繊維強化プラスチックを積層してなる複合成形物が提案されている。この複合成形物は、高速の飛来物に対し優れた耐衝撃性を有するが、セラミックス接合部に高速の飛来物が衝突した際の耐衝撃性向上のため、各セラミックス片中央部に対し端部にいくほど厚みを大きくしている(例えば、特許文献1、2参照)。そのため、複合成形物の重量が増加してしまい、身体等に装着する場合には、動きにくく、また疲労しやすいといった問題があった。
【0003】
【特許文献1】特許第3207330公報
【0004】
【特許文献2】特許第3032140公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、かかる従来技術の背景に鑑み、高速の飛来物に対し、セラミックス接合部の優れた耐衝撃性を有し、かつ、軽量な複合成形物を提供せんとするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、かかる問題点を解決するために、次のような手段を採用するものである。すなわち、本発明の複合成形物は複数のセラミックスの接合部に補強板を積層してなることを特徴とする。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明における複数のセラミックス(以後、ベースセラミックスと呼ぶ)、または補強板に用いられるセラミックスは、ファインセラミックスであれば問題なく使用できる。特性として、圧縮強度1500MPa以上、曲げ強度300MPa以上、ビッカース強度1000kg/mm以上であれば特に限定されるものではないが、アルミナ類、窒化類、珪石類、ボロン類、マグネシア類などや、これらセラミックスの混合焼成物、セラミックスを金属補強された構成物、セラミックスを繊維補強された構成物、炭素繊維等の耐熱性繊維でセラミックスを強靱化した繊維複合セラミックスやセラミックス粒子、ウィスカ、短繊維、連続長繊維で強化したセラミックス基複合材料(例えば、炭化珪素繊維/炭化珪素マトリックス複合材)などが好ましく使用でき、耐衝撃性、軽量性、強度、価格などからアルミナ類、窒化類、珪石類がさらに好ましく使用できる。アルミナ類であれば、純度が85%以上であることが好ましい。85%未満であれば添加物の量が少なくなるため、高速の飛来物衝突時のエネルギー吸収性能が低下する。
【0008】
各ベースセラミックスは1種類あるいは2種類以上組み合わせて良く、形状としては三角形、長方形、正方形、台形、6角形等の多角形であり、複数枚で隙間なく配列できる形状が好ましい。厚み方向については、平面板、曲面板に限らず重量面から均一厚みが好ましい。このような形状のベースセラミックスをチドリ状配置することにより、連続した高速の飛来物に対し優れた耐衝撃性能を有する。単一のベースセラミックスであると高速の飛来物の最初の衝突によって、セラミックスの破損が大きく、その後の飛来物に対して耐衝撃性が低下する。連続した高速の飛来物に対し、セラミックスのつなぎ目があると耐衝撃性が低下するが、チドリ形状であると基板目形状に対しつなぎ目の耐衝撃性能低下を減少させることができる。例えば、ベースセラミックスが正方形の場合、その一辺の長さは3〜10cmの範囲内にあることが好ましく、さらには、3〜5cmの範囲内にあることが好ましい。
【0009】
補強板に用いられる金属としては、鉄、銅、アルミニウム、マグネシウム、チタン、ニッケル、亜鉛、鉛、すずなどの純金属や物性を改質するため、2種類以上の金属または炭素などの非金属を溶かし合わせた合金、例えば炭素鋼、高張力鋼、クロム鋼、クロムモリブデン鋼、ニッケルクロム鋼、ニッケルクロムモリブデン鋼、ジューコール鋼、ハッドフィールド鋼、超強靱鋼、ステンレス鋼、鋳鉄、銅合金(真鍮、すず青銅、アルミニウム青銅、ベリリウム銅など)、アルミニウム合金(Al−Cu系合金、Cu合金、Al−Si系合金、Al−Mg系合金、ジュラルミンなど)、マグネシウム合金(Mg−Al−Zn合金、Mg−Zn−Zr合金、Mg−希土類元素合金、Mg−Th系合金、Mg−Mn合金、Mg−Th−Mn合金、Mg−Zn−R.E.合金など)、チタン合金、ニッケル合金(Ni−Mn合金、Ni−Cu合金、Ni−Mo合金、Ni−Cr合金など)、亜鉛合金、鉛合金、すず合金、また、アルミ、チタン、銅などの金属マトリックスを金属やセラミックスの粒子、ウィスカ、短繊維、連続長繊維で強化した金属基複合材料(例えば、ボロン繊維強化アルミ、炭化珪素/チタン)などが好ましく使用でき、軽量性、硬度、耐力、耐衝撃性などからチタン、ステンレス鋼、ジュラルミン、チタン合金がさらに好ましく使用できる。また、かかる金属には製造工程や加工工程での生産性から常識の範囲で不純物を含んでもよい。
【0010】
ベースセラミックスの厚みは3〜6mmの範囲内にあることが好ましく、3〜5mmの範囲内ががより好ましく、4〜5mmの範囲内がさらに好ましい。3mm未満であれば、十分な耐衝撃性能を付与できない。6mmを超えると満足できる耐衝撃性能を付与できるが、複合成型物の重量が増す。また、ベースセラミックスの厚み3〜6mmにおいて、セラミックスの種類にもよるが、一般的にセラミックス中央部の耐衝撃性能は十分にあるが、各ベースセラミックス片を配列した時の接合部の耐衝撃性能は低下するため、補強をする必要がある。該補強板の厚みは、ベースセラミックスの厚みに対し、該補強板の厚みAが、下記式を満足することが好ましい。
【0011】
18≦(補強板比重)×(補強板厚みA)×(ベースセラミックス厚み)/(ベースセラミックス比重)≦70
(比重:g/cm、厚み:mm)
上記式の範囲は、20〜60の範囲内にあることがより好ましい。18未満であれば、厚みが薄くなるため、十分な耐衝撃性能を付与できない。70を超えると、満足できる耐衝撃性能を付与できるが、厚みが増すため、重量が増す問題がある。
【0012】
また、該補強板の専有面積比率は、ベースセラミックスの面積に対し、補強板の専有面積比率Bが、下記式を満足することが好ましい。
【0013】
1%≦B≦{(ベースセラミックス重量×1.05)−(ベースセラミックス重量)}/補強板重量
(重量:kg/m
Bの値が1%未満であると、面積が小さくなるため、接合部の耐衝撃性能が劣る。{(ベースセラミックス重量×1.05)−(ベースセラミックス重量)}/補強板重量の値を超えると、満足できる耐衝撃性能は付与できるものの、補強板の面積が増えるため重量が増してしまうという問題がある。
【0014】
また、従来技術におけるブリッジ型セラミックス(一辺の長さ5cmの正方形、厚さ:中央部4mm、辺部4.6mm)であれば、等圧タイプのセラミックス(一辺の長さ5cmの正方形、厚さ:4mm)に対し、1.08倍の重量増加となり、1.08未満であれば軽量化面で有利になる。ここで式の定数1.05とは、等厚のベースセラミックスに対し、補強板を配置した場合、重量面で特に軽量性の利点を活かせる数値として選定したものである。
【0015】
また、複数のベースセラミックスに高強度繊維強化プラスチックを積層していることが好ましい。補強板は、ベースセラミックス上に配置したり、また、ベースセラミックスと高強度繊維強化プラスチックとの界面に配置することが好ましい。
【0016】
補強板の配置は、要求される特性が高速の飛来物の大きさ、重量、材質、構造に大きく影響されるため、対象とする飛来物や重量の面から補強板のベースセラミックスに対する上記専有面積比率、厚みを決定し、複数枚配置したベースセラミックスの辺と辺の接合部や3点接合部に該補強板が跨るように、好ましくはベースセラミックス上またはベースセラミックスと高強度繊維強化プラスチックの界面に積層し、さらにベースセラミックス上に積層するのが好ましい。その際、補強板を固定する接着剤としては、高強度繊維布帛強化プラスチックの作製に必要なプリプレグ作製に用いられる樹脂や合成ゴム、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂等を用いる。ベースセラミックスと高強度繊維強化プラスチックとの界面に配置する場合、補強板の厚みが薄ければベースセラミックスと高強度繊維強化プラスチックの接着剤に埋没できる。また、補強板の厚みが厚い場合は、補強板を配置できるように高強度繊維強化プラスチックに凹みを作る。
【0017】
高速の飛来物が衝突した際のベースセラミックスの破壊について、補強しないベースセラミックスの接合部や3点接合部に、高速の飛来物が衝突した場合、衝突したベースセラミックスは破壊される。一方、高速の飛来物が接合部や3点接合部から若干外れ衝突した場合、ベースセラミックスの破壊は、主に衝突したベースセラミックスの損傷が大きく、他のベースセラミックスの損傷は低い。ベースセラミックス上に補強した場合についても、接着剤のみの固定とし、衝突時に砕け散るため、同様の挙動を示し、高速の飛来物の連続した衝突に何ら問題ない。また、ベースセラミックスと高強度繊維強化プラスチックとの界面に補強板を積層した場合も、高速の飛来物が衝突した後に耐衝撃性能の効果を得るため、ベースセラミックスに影響を与えない。
【0018】
また、高強度繊維強化プラスチックに用いられる繊維としては、一般的に引張強度が17cN/dtex以上で、弾性率が350cN/dtex 以上であれば望ましいが、特に限定されるものではなく、芳香族ポリアミド(アラミド)、芳香族ポリエーテルアミド、全芳香族ポリエステル、超高分子量ポリエチレン、ポリビニルアルコール、ポリオキシメチレン、ポリアクリルニトリル、ポリパラフェニレンベンズビスオキサゾール、ポリベンズイミダゾール、ポリイミド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルイミド、ポリフェニレンテルファイド、ノボロイド、パラフェニレンベンゾビスオキサゾールなどからなる繊維や炭素繊維などが好ましく使用でき、高強度繊維強化プラスチックでは、耐衝撃性、生産性、価格などからアラミド繊維、超高分子量ポリエチレンがさらに好ましく使用できる。かかる繊維には、原糸の製造工程や加工工程での生産性あるいは特性改善のために通常使用されている各種添加剤を含んでもよい。例えば熱安定剤、酸化防止剤、光安定剤、平滑剤、耐電防止剤、可塑剤、増粘剤、顔料、難燃剤などを含有せしめることができる。さらに該繊維を用いて高強度繊維布帛を作製し、高強度繊維強化プラスチックの材料とする。
【0019】
高強度繊維布帛としては織物、編物、不織布、フェルト、UD(一方向に引き揃えられたもの)、3次元構造物などが好ましく使用でき、寸法安定性、強度から織物がさらに好ましく使用できる。該織物には、平織、綾織、朱子織、畝織、斜子織、杉綾、二重織などを用いることができる。
【0020】
高強度繊維強化プラスチック化させる樹脂としては、熱硬化性樹脂や熱可塑性樹脂であれば特に限定されるものでないが、熱硬化性樹脂としてはフェノール樹脂、メラミン樹脂、ユリア樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、ジアリルフタレート樹脂、珪素樹脂、ポリイミド樹脂など、熱可塑性樹脂であれば塩化ビニル樹脂、ポリスチレン、ABS樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン、フッ素樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリカーボネート樹脂など、さらには熱可塑性ポリウレタン、ブタジエンゴム、ニトリルゴム、ネオプレン等の合成ゴム又はエラストマーなどが好ましく使用できる。かかる熱硬化性樹脂及び熱可塑性樹脂には、工業的にその目的、用途、製造工程や加工工程での生産性あるいは特性改善のため通常使用されている各種添加剤を含んでもよい。例えば、変性剤、可塑剤、充填剤、離型剤、着色剤、希釈剤などを含有せしめることができ、フェノール樹脂とポリビニルブチラール樹脂を主成分とする樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂が耐衝撃性、寸法安定性、耐熱性、強度、価格などから好ましく使用できる。
【0021】
高強度繊維布帛強化プラスチックの作製に必要なプリプレグを得る方法は特に限定されるものではないが、熱硬化性樹脂の場合、熱硬化性樹脂を溶剤に溶解してワニスに調整し、該布帛をワニス漕に通しバーコーターやクリアランスロールなどにて余分な樹脂を掻き取る方法やスプレーを用いた塗工が一般的に行われる。さらに熱硬化性樹脂を用いた高強度繊維布帛強化プラスチックを得るには、該プリプレグを複数枚積層し、加熱加圧する圧縮成型法、あるいはプリプレグを必要としないハンドレイアップ法などがある。一方、熱可塑性樹脂の場合、溶融あるいは溶剤に溶解してナイフやグラビアなどにてコーティングする方法が一般的に行われる。熱可塑性樹脂を用いた高強度繊維布帛強化プラスチックを得るには、高強度繊維布帛と熱可塑性樹脂フィルムや布帛とを交互に複数枚積層して、加熱加圧する圧縮成型法やコーティング布帛を複数枚積層し加熱加圧する圧縮成型法などがある。樹脂の含有率は、高強度繊維強化プラスチックの場合、3〜30%が好ましい。さらに好ましくは5〜20%である。3%未満であれば、高速の飛来物が衝突した際、剛性が低いため変形量が大きく、セラミックスと高強度繊維強化プラスチックの層間剥離が大きくなり、連続した高速の飛来物に対し耐衝撃性能が低下する。また、30%を超えると、繊維の自由度を奪うため耐衝撃性に劣る。
【0022】
上記方法で得られた高強度繊維強化プラスチックをベースセラミックスに固定する方法はプリプレグ作製に用いられる樹脂や合成ゴム、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂等の接着剤で接着しセラミックスと高強度繊維布帛強化プラスチックの間を密着させる。このようにして得られたベースセラミックスと高強度繊維強化プラスチックの積層品の形状は使用目的に応じ、平板、曲面板等適宜選択できる。
【0023】
また、該積層品において、高速飛来物の耐衝撃性をさらに向上させるため、接着剤を介して高強度繊維布帛、または樹脂が付着した高強度繊維布帛をベースセラミックス側に1〜2枚積層する。この場合、積層する高強度繊維布帛は同種あるいは異種のものであってもかまわない。また、高強度繊維布帛を積層する場合、高強度繊維強化プラスチックの変形を抑制しない範囲で高強度繊維布帛を高強度繊維強化プラスチックの一部に積層できる。これによって、複合成形物周辺部に高速の飛来物が衝突した際、ベースセラミックスと高強度繊維強化プラスチックの層間剥離を抑制でき耐衝撃性が向上する。該接着剤としてはプリプレグ作製に用いられる樹脂や合成ゴム、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂等を用いることができる。ベースセラミックス及び補強板の表面に高強度繊維布帛を積層しない場合、衝突時のセラミックス片が飛び散るばかりでなく、応力を緩和できないため耐衝撃性に劣る。
【0024】
以上のようにして得られた複合成形物は、補強しないベースセラミックスと高強度繊維布帛強化プラスチックの積層品と比較してベースセラミックス接合部において、優れた耐衝撃性を有する効果をもつ。
【0025】
【実施例】
以下、実施例により本発明をさらに詳しく説明する。
なお、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
実施例1
原糸強度20cN/dtex、弾性率500cN/dtexのアラミド繊維(総繊度3300dtex)を使用した平織織布(目付:460g/m、織り密度17本/2.54cm、厚さ0.64mm)にフェノール樹脂(ポリビニルブーチラール主成分)を含浸、乾燥して樹脂分15%のプリプレグを得た。該プリプレグを14枚積層し、150℃、50kg/cm 、30分加熱加圧成型して高強度繊維強化プラスチックを得た。該高強度繊維強化プラスチックにベースセラミックス(純度92%、比重3.6g/cm、重量18kg/m、大きさ5cm角/枚、厚み5mm)をチドリ形状に配置しウレタン系接着剤で固定し、ベースセラミックスの3点接合部上へ跨るように補強板(アルミナセラミックス、純度92%、比重3.6g/cm、重量0.14kg/m、大きさ10mm角、厚み2mm)をウレタン系接着剤で固定し複合成形物を得た。
実施例2
補強板をチタン(大きさ10mm角、比重4.5g/cm、重量0.18kg/m、厚み1mm)としたほかは、実施例1と同様にして複合成形物を得た。
実施例3
実施例1の高強度繊維強化プラスチックを成型する際、補強板を埋没する凹みを作るため、硬質ゴム(大きさ12mm角、厚さ2mm)をプリプレグ上に配置後、実施例1の条件で加熱加圧成型した。高強度繊維強化プラスチックの凹みにチタン補強板(比重4.5g/cm、重量0.36kg/m、大きさ10mm角、厚み2mm)をウレタン系接着剤で固定した。さらに実施例1のベースセラミックスを補強板の固定してある高強度繊維強化プラスチック側にチドリ形状及び3点交点が補強板の位置にくるように配置し、ウレタン系接着剤で固定し複合成形物を得た。
比較例1
実施例1の構成で、補強板を積層しないベースセラミックと高強度繊維強化プラスチックの積層品を得た。
比較例2
比較例1の複合成型物で、ベースセラミックスをアルミナセラミックス(純度80%、比重3.5g/cm、重量28kg/m、厚み8mm)とした。
【0026】
実施例1〜3、比較例1〜2で得た複合成形物を、住友石炭鉱業社製高速飛翔体試験装置「HFT−1015」にて4.0gの高速飛翔体(NATO SS−109模擬弾)を用い、約900m/sの速度で耐衝撃試験を実施し、ベースセラミックスの接合部へ高速飛翔体が衝突した際の貫通・不貫通を評価した。結果を表1に示す。実施例1〜3の複合成形物は、高速飛翔体がベースセラミックスの接合部分に衝突した場合でも、貫通することはなく、良好な耐衝撃性を示した。
【0027】
【表1】
Figure 2004291411
【0028】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明は補強しないセラミックスと高強度繊維布帛強化プラスチックの積層品と比較してベースセラミックス接合部において、優れた耐衝撃性を有する。

Claims (7)

  1. 複数のベースセラミックスの接合部に補強板を積層してなることを特徴とする複合成形物。
  2. 補強板が、セラミックスあるいは金属であることを特徴とする、請求項1に記載の複合成形物。
  3. ベースセラミックスの厚みが3〜6mmの範囲内にあり、かつ、補強板の厚みAが下記式を満足することを特徴とする、請求項1または2に記載の複合成形物。
    18≦(補強板比重)×(補強板厚みA)×(ベースセラミックス厚み)/(ベースセラミックス比重)≦70
    (比重:g/cm、厚み:mm)
  4. ベースセラミックスの面積に対する補強板の専有面積比率Bが、下記式を満足することを特徴とする、請求項1〜3いずれかに記載の複合成型物。
    1%≦B≦{(ベースセラミックス重量×1.05)−(ベースセラミックス重量)}/補強板重量
    (重量:kg/m
  5. 複数のベースセラミックスに高強度繊維強化プラスチックを積層していることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の複合成形物。
  6. 該補強板をベースセラミックス上に配置してなることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の複合成形物。
  7. 該補強板をベースセラミックスと高強度繊維強化プラスチックとの界面に配置してなることを特徴とする請求項5に記載の複合成形物。
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