JP2004290904A - 窒素酸化物の除去装置および窒素酸化物の除去方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】固体吸着材層を備える吸着ユニットが本体内に収納され、気体中に含まれる窒素酸化物を固体吸着材層に通過させることにより除去する窒素酸化物吸着手段と、再生剤供給手段とを備え、吸着ユニットは、再生剤が固体吸着材層に収納された固体吸着材に付着した場合に、回転軸を中心として回転可能であり、固体吸着材に付着した再生剤を回転時に排出する固体吸着材よりも小さい外形の排出孔を有し、固体吸着材に吸着された窒素酸化物が再生剤によって除去されるとともに、固体吸着材に付着した再生剤が吸着ユニットを回転させることによって除去されて、低下した除去機能が再生される窒素酸化物の除去装置とする。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、気体中に含まれる窒素酸化物の除去装置および窒素酸化物の除去方法に関し、特に、再生剤によって窒素酸化物を除去した後の固体吸着材の吸着機能を早期に回復させることができ、除去能力が十分に発揮される除去装置と、その除去装置を用いる除去方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、気体中に含まれる窒素酸化物を除去する方法として、固体吸着材を用いる窒素酸化物の除去装置がある(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
【特許文献1】
特願2002−285903
【0004】
このような窒素酸化物の除去装置では、再生剤を利用して、固体吸着材の除去機能を再生している。再生剤によって窒素酸化物を除去した直後の固体吸着材は、表面が再生剤に覆われた状態となっているため、窒素酸化物を吸着する機能が極端に低下している。このため、再生剤によって窒素酸化物を除去してから固体吸着材が乾燥するまでの間は、除去能力が十分に発揮されないという不都合がある。
この不都合を解決するために、再生剤によって窒素酸化物を除去した後、固体吸着材に強制的に外気を通気する方法により、固体吸着材の乾燥を促進して、固体吸着材の吸着機能を早期に回復させることが提案されている。
しかしながら、固体吸着材に強制的に外気を通気する方法は、固体吸着材の乾燥時間が外気の条件によって変化するため、外気の条件によっては、固体吸着材の乾燥時間を十分に短縮できず、所望の除去効果が得られないという問題があった。特に、雨天時のように外気の相対湿度が高い時や、冬季のように外気の温度が低い時などには、固体吸着材の乾燥終了までに12時間以上の長時間を要する場合があり、問題となっていた。また、相対湿度が高い場所や気温が低い場所に窒素酸化物の除去装置を設置する場合には、固体吸着材の乾燥時間を十分に短縮できないため、問題となっていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上述の問題を解決し、再生剤によって窒素酸化物を除去した後の固体吸着材の乾燥時間が短く、再生剤によって窒素酸化物を除去した後の固体吸着材の吸着機能を早期に回復させることができ、除去能力が十分に発揮される窒素酸化物の除去装置と、その除去装置を用いる除去方法を提供することを課題としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記の問題を解決するために、本発明の窒素酸化物の除去装置は、気体中に含まれる窒素酸化物を除去する装置であって、固体吸着材層を備える吸着ユニットが本体内に収納され、前記気体中に含まれる前記窒素酸化物を前記固体吸着材層に通過させることにより除去する窒素酸化物吸着手段と、前記固体吸着材層の除去機能が低下した場合に、再生剤を前記窒素酸化物吸着手段に供給する再生剤供給手段とを備え、前記吸着ユニットは、前記再生剤が前記固体吸着材層に収納された固体吸着材に付着した場合に、回転軸を中心として回転可能であり、前記固体吸着材に付着した前記再生剤を回転時に排出する前記固体吸着材よりも小さい外形の排出孔を有し、前記固体吸着材に吸着された窒素酸化物が前記再生剤によって除去されるとともに、前記固体吸着材に付着した前記再生剤が前記吸着ユニットを回転させることによって除去されて、低下した前記除去機能が再生されることを特徴とする。
【0007】
このような除去装置によれば、吸着ユニットが、前記再生剤が前記固体吸着材に付着した場合に、回転軸を中心として回転可能であり、前記固体吸着材に付着した前記再生剤を回転時に排出する前記固体吸着材よりも小さい外形の排出孔を有し、前記固体吸着材に付着した前記再生剤が前記吸着ユニットを回転させることによって除去されるので、再生剤によって窒素酸化物を除去した後の固体吸着材の乾燥時間を短くすることができる。さらに、外気の条件による固体吸着材の乾燥時間の変化を少なくすることができる。したがって、外気の相対湿度が高い時や、外気の温度が低い時に、固体吸着材の乾燥時間が非常に長くなってしまうという問題を緩和することができる。
【0008】
また、上記の窒素酸化物の除去装置においては、固体吸着材層を、排出孔が複数設けられた回転軸を中心とする円筒形の外壁を備えるものとしてもよい。
上記の窒素酸化物の除去装置においては、固体吸着材の配置が偏っていると、気体中の窒素酸化物が固体吸着材によって十分に除去されていないのに、気体が窒素酸化物吸着手段を通過してしまう「ブレークスルー」と呼ばれる現象が発生し、除去機能が低下してしまう恐れがある。
このような窒素酸化物の除去装置とすることで、吸着ユニットの回転時に固体吸着材層の形状に起因する遠心力の偏りが生じにくくなる。このため、吸着ユニットを回転させることによる固体吸着材の配置の偏りが生じにくいものとなり、ブレークスルーの発生が防止される。また、吸着ユニットの回転動作が安定したものとなる。さらに、吸着ユニットを回転させることによって生じる固体吸着材層内おける再生剤の除去率のむらが少なくなり、固体吸着材に付着した再生剤がより一層効率よく除去されるものとなる。
【0009】
また、上記の窒素酸化物の除去装置においては、固体吸着材層が、回転軸を中心とする円筒形の内壁を備え、内壁と外壁との間に固体吸着材が充填されているものとしてもよい。
このような窒素酸化物の除去装置とすることで、固体吸着材層内において固体吸着材が回転軸から外壁に向かって均一な厚みで存在するものとなり、吸着ユニットの回転時に発生する遠心力の偏りが生じないものとなる。このため、吸着ユニットを回転させることによる固体吸着材の配置の偏りがより一層生じにくいものとなる。また、吸着ユニットの回転動作が非常に安定したものとなる。さらに、吸着ユニットを回転させることによって生じる固体吸着材層内おける再生剤の除去率のむらが非常に少なく、固体吸着材に付着した再生剤をより一層効率よく除去できるものとなる。
【0010】
また、上記の窒素酸化物の除去装置においては、内壁が、固体吸着材よりも小さい外形の通気孔を備え、気体が内壁内に供給され、通気孔を介して排出孔から排出されるものとすることができる。
このような窒素酸化物の除去装置とすることで、固体吸着材に付着した再生剤を効率よく除去でき、しかも、気体中に含まれる窒素酸化物を効率よく除去することができるものとなる。
【0011】
また、上記の窒素酸化物の除去装置においては、本体内に複数の吸着ユニットが収納されていてもよい。
このような窒素酸化物の除去装置とすることで、吸着ユニットの数を調整することによって窒素酸化物の除去能力を調整することができる。よって、除去装置の設置スペースに応じて、除去装置の外形寸法を決定することができ、設置スペースの確保が容易なものとなる。
【0012】
また、上記の窒素酸化物の除去装置においては、回転軸の延在方向と直交する方向に、複数の吸着ユニットが並列に配置されているものとしてもよい。
このような窒素酸化物の除去装置とすることで、複数の吸着ユニットが効率よく本体内に収納されるものとなり、本体内のスペースを有効に活用することができる。
【0013】
また、上記の窒素酸化物の除去装置においては、前記回転軸が、鉛直方向に延在するものであり、前記固体吸着材層に、外壁から前記回転軸に向かって下方に傾いて延びる位置修正板が備えられ、回転させた前記吸着ユニットを停止することによって前記固体吸着材の自重により前記固体吸着材が位置修正板に沿って移動するものとしてもよい。
この窒素酸化物の除去装置においては、回転させた前記吸着ユニットを停止することによって前記固体吸着材の自重により前記固体吸着材が位置修正板に沿って移動するので、前記吸着ユニットを回転させることに起因する遠心力などにより、前記固体吸着材の配置が偏っても、回転させた前記吸着ユニットを停止することによって自動的に偏りが修正され、ブレークスルーの発生が防止される。
【0014】
また、上記の窒素酸化物の除去装置においては、前記固体吸着材層内の前記気体を加熱する加熱手段を備えているものとしてもよい。
上記の窒素酸化物の除去装置においては、前記固体吸着材層内の前記気体中に含まれる水分を除去する除湿手段を備えているものとしてもよい。
【0015】
このような窒素酸化物の除去装置とすることで、固体吸着材層内の気体の温度や湿度を適切に調節することができるものとなり、前記再生剤が前記固体吸着材に付着した場合に、固体吸着材層内の気体の温度や湿度を適切に調節して、再生剤が付着した固体吸着材の乾燥時間をより一層短くすることができる。したがって、再生剤が付着した固体吸着材の吸着機能をより一層早期に回復させることができ、窒素酸化物の除去能力が十分に発揮される除去装置が得られる。
【0016】
また、上記の窒素酸化物の除去装置においては、前記気体中に含まれる窒素酸化物を、二酸化窒素、三酸化二窒素、四酸化二窒素、五酸化二窒素のいずれかにする前処理手段を備え、前記前処理手段を通過した前記気体が前記窒素酸化物吸着手段に供給される除去装置としてもよい。
二酸化窒素、三酸化二窒素、四酸化二窒素、五酸化二窒素は、いずれも一酸化窒素と比較して固体吸着材に吸着されやすい。したがって、上記の窒素酸化物の除去装置とすることで、たとえ、気体中に含まれる窒素酸化物に一酸化窒素が含まれていたとしても、一酸化窒素が含まれていない場合と同様に、効率よく気体中に含まれる窒素酸化物を除去することが可能なものとなる。
【0017】
また、上記の窒素酸化物の除去装置は、固体吸着材の乾燥時間を短くすることができ、外気の条件による固体吸着材の乾燥時間の変化を少なくすることができるので、前記気体が、道路トンネル内、地下駐車場内、都市内幹線道路近傍のいずれかの大気が採取されたものである除去装置としても好ましく適用できる。
【0018】
また、上記の窒素酸化物の除去装置においては、前記気体を加湿する加湿手段を備え、前記加湿手段を通過した前記気体が前記窒素酸化物吸着装置に供給される除去装置としてもよい。
気体中に水が含まれていると、固体吸着材の表面で窒素酸化物の水和反応が生じ、窒素酸化物が亜硝酸あるいは硝酸となる。このため、固体吸着材による窒素酸化物の吸着量が増大し、窒素酸化物が固体吸着材層により一層吸着されやすくなり、より一層効率よく気体中に含まれる窒素酸化物を除去することができる。
【0019】
また、上記の窒素酸化物の除去装置においては、前記固体吸着材が、炭素系材料を含むことが望ましい。
このような窒素酸化物の除去装置とすることで、固体吸着材が大きな比表面積を有するものとなるので、窒素酸化物が固体吸着材により一層吸着されやすくなり、より一層効率よく気体中に含まれる窒素酸化物を除去することができるものとなる。
特に、固体吸着材として好ましく適用される大きな比表面積を有する炭素系材料の一例として、活性炭を挙げることができる。
【0020】
さらに、上記の窒素酸化物の除去装置においては、前記再生剤が、アルカリ金属の水酸化物、アルカリ土類金属の水酸化物、亜硫酸塩のいずれかを含むことが望ましい。
強塩基性物質であるアルカリ金属の水酸化物あるいはアルカリ土類金属の水酸化物は、固体吸着材の吸着した窒素酸化物を効率良く除去することができる。このため、塩基性物質をアルカリ金属の水酸化物あるいはアルカリ土類金属の水酸化物とすることで、より一層効率よく除去機能が再生されるものとなり、より一層効率よく気体中に含まれる窒素酸化物を除去することができる。
【0021】
また、亜硫酸塩は、常温でも効率よく窒素酸化物を窒素ガスまで還元することができる。このため、再生剤を亜硫酸塩とすることで、より一層効率よく除去機能が再生されるものとなり、より一層効率よく気体中に含まれる窒素酸化物を除去することができる。
【0022】
また、上記の窒素酸化物の除去装置においては、再生剤が亜硫酸塩などの還元性物質を含む場合には、再生剤タンク内を窒素雰囲気とすることが望ましい。
このような窒素酸化物の除去方法とすることで、再生剤に含まれる還元性物質が酸素などによって劣化することを防ぐことができ、再生剤の寿命を長くすることができる。
【0023】
さらに、上記の問題を解決するために、本発明の窒素酸化物の除去方法は、上記のいずれかに記載の窒素酸化物の除去装置を用いて気体中に含まれる窒素酸化物を除去する方法であって、前記窒素酸化物吸着手段に前記気体を供給することにより前記気体中に含まれる窒素酸化物を除去する除去工程と、前記除去工程によって低下した前記窒素酸化物吸着手段の前記窒素酸化物の除去機能を再生する再生工程とを含み、前記再生工程は、前記固体吸着材に吸着された窒素酸化物を前記再生剤によって除去する窒素酸化物除去工程と、前記吸着ユニットを回転させることによって、前記固体吸着材に付着した前記再生剤を除去する再生剤除去工程とを含むことを特徴とする。
【0024】
このような窒素酸化物の除去方法とすることで、再生剤によって窒素酸化物を除去した後の固体吸着材の乾燥時間を短くすることができ、外気の条件による固体吸着材の乾燥時間の変化を少なくすることができる。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明を詳細に説明する。
図1は、本発明の窒素酸化物の除去装置の一例を説明するための概略図である。また、図2は、図1に示す吸着ユニットを説明するための拡大図であり、図3は、図1に示す吸着ユニットの回転時の状態を示した概略図である。なお、図中においては、図面を見やすくするために、固体吸着材は一部分のみ図示してある。
図1に示す窒素酸化物の除去装置は、除去装置内に取り込まれた大気を加湿する加湿手段11と、加湿手段11を通過した大気中に含まれる窒素酸化物を酸化する前処理手段2と、前処理手段を通過した大気中に含まれる窒素酸化物を吸着除去する窒素酸化物吸着手段4と、大気を採取して除去装置内に取り込み、除去装置内を通過させ、除去装置外に放出させる大気の圧送ファン3とを備えている。
【0026】
窒素酸化物吸着手段4は、図1に示すように、固体吸着材層41を備える5個の吸着ユニット4aが本体40内に収納されたものである。
また、図1に示す窒素酸化物の除去装置は、固体吸着材層41の除去機能が低下した場合に、再生剤を窒素酸化物吸着手段4に供給する再生剤供給手段を備えている。再生剤供給手段は、再生剤を貯留する再生剤タンク6と、再生剤タンク6から各吸着ユニット4aに再生剤を供給する再生剤供給ライン7とを備えている。
【0027】
また、図1に示す窒素酸化物の除去装置では、窒素酸化物吸着手段4を通過した大気を浄化大気として放出する大気放出ライン中に、窒素酸化物センサー(図示略)が設置されている。窒素酸化物センサーは、窒素酸化物吸着手段4の窒素酸化物の除去機能を検知するものであって、除去装置から放出される浄化大気の窒素酸化物の濃度を管理するものである。
そして、図1に示す窒素酸化物の除去装置は、窒素酸化物センサーが所定濃度以上の濃度を検知した場合に、窒素酸化物吸着手段4の窒素酸化物の除去機能が再生されるようになっている。
【0028】
また、図1に示す5個の吸着ユニット4aは、再生剤が固体吸着材層41に収納された固体吸着材に付着した場合に、回転軸42を中心として回転可能なものである。回転軸42は、鉛直方向(図1における上下方向)に延在し、吸着ユニット4aを回転させるための回転手段(図示略)に接続されている。5個の吸着ユニット4aは、回転軸42の延在方向(図1における上下方向)と直交する方向(図1における左右方向)に並列に配置されている。
【0029】
また、図2および図3に示すように、固体吸着材層41は、回転軸42を中心とする円筒形の外壁44と、回転軸42を中心とする円筒形の内壁46とを備えている。内壁46と外壁44との間には、固体吸着材が充填され、外壁44には、固体吸着材に付着した再生剤を回転時に排出する固体吸着材よりも小さい外形の排出孔43が複数設けられ、内壁46には、固体吸着材よりも小さい外形の通気孔45が複数設けられている。
また、外壁44には、外壁44から回転軸42に向かって下方に傾いて延びる位置修正板47が備えられ、回転させた吸着ユニット4aを停止することによって固体吸着材の自重により固体吸着材が位置修正板47に沿って移動するようにされている。
【0030】
また、図1に示すように、本体40内には、窒素酸化物吸着手段4に供給された大気が、吸着ユニット4aの内壁46内にのみ供給されるようにする大気制御板51が設けられている。そして、図1に示す窒素酸化物の除去装置では、図2に示すように、内壁46内に供給された矢印aで示される大気が、矢印bで示されるように通気孔45を介して排出孔43から排出されるようになっている。
【0031】
また、本体40には、加熱手段48と除湿手段49とが備えられている。
加熱手段48は、固体吸着材層41内の大気の温度を調節することができるものであればいかなるものでもよく、特に限定されないが、除去装置の熱効率を向上させるために、圧送ファン3からの排熱を利用するものであることが望ましい。
また、除湿手段49は、固体吸着材層41内の大気の湿度を調節することができるものであればいかなるものでもよく、特に限定されない。
【0032】
加湿手段11としては、大気を加湿できるものであればいかなるものであっても使用でき、例えば、大気に水を噴霧する装置や、水を含むメッシュ状の充填層に大気を通過させる装置などが好適に使用できる。
また、前処理手段2は、大気に含まれる窒素酸化物を酸化することにより、大気に含まれる窒素酸化物を二酸化窒素、三酸化二窒素、四酸化二窒素、五酸化二窒素のいずれかにするものである。前処理手段2の形態は特に限定されないが、低濃度の窒素酸化物を効果的に酸化することができるオゾン発生による酸化装置であることが好ましい。
【0033】
さらに、図1に示す窒素酸化物の除去装置には、必要に応じて、固体吸着材層41の目づまりを防止する集塵装置などが取り付けられる。
【0034】
図2に示す内壁46と外壁44との間に充填された固体吸着材としては、大気中に含まれる窒素酸化物を吸着除去することができるものであれば、特に限定されないが、圧力損失を低くおさえる観点から、数mm〜数cmの破砕粒子や成型粒子、またはハニカム構造であることが好ましい。さらに、固体吸着材は、低濃度の窒素酸化物を効率良く吸着する観点から、比表面積が大きいことが好ましい。また、固体吸着材の種類は、1種類でもよいが2種類以上併用してもよい。固体吸着材を構成する材料としては、炭素系材料や無機系材料などを例示できる。炭素系材料としては、やしがら活性炭、PAN系活性炭、ピッチ系活性炭、炭素繊維、木炭、フラーレン、カーボンナノチューブなどを例示できる。無機系材料としては、活性白土、アルミナ、ゼオライト、シリカ、マグネシア、チタニアなどを例示できる。中でも特に好ましい固体吸着材として、活性炭など大きな比表面積を有する炭素系材料が挙げられる。
【0035】
また、吸着ユニット4aを構成する外壁44、内壁46、底部、蓋部からなる容器は、軟鋼、ステンレス鋼、FRP、PCVなどからなり、図2において矢印aおよび矢印bで示される所定の方向、すなわち、内壁46内に供給された大気が、通気孔45を介して排出孔43から排出される方向にのみ大気が通過可能とされ、回転時に発生する力や固体吸着材からの体圧に耐え得るものである。
【0036】
また、図1に示す窒素酸化物の除去装置では、窒素酸化物吸着手段4に供給される大気の温度制御は特に必要ないが、窒素酸化物を効果的に吸着するために、加湿手段11によって、湿度が60%以上、より好ましくは80%以上となるようにされている。
【0037】
さらに、図1に示す窒素酸化物の除去装置では、窒素酸化物を効率よく吸着するために、圧送ファン3を用いて制御することにより、吸着ユニット4aに供給される大気の空間速度が、1000〜200000h−1、より好ましくは3000〜100000h−1となるようにされている。吸着ユニット4aに供給される大気の空間速度は、除去すべき大気の窒素酸化物の濃度や、固体吸着材の種類、吸着ユニット4aの大きさなどに応じて決定される。
【0038】
窒素酸化物吸着手段4は、固体吸着材が窒素酸化物で吸着破過することによって徐々に窒素酸化物の除去機能が低下する。しかし、図1に示す窒素酸化物の除去装置では、吸着破過した固体吸着材から再生剤を用いて窒素酸化物を除去するとともに、吸着ユニット4aを回転させて固体吸着材に付着した再生剤を乾燥除去することにより、窒素酸化物吸着手段4が再生される。
再生剤としては、特に限定されないが、塩基性物質あるいは還元性物質を含む水溶液が好ましく使用される。
【0039】
塩基性物質としては、アルカリ金属水酸化物、アルカリ土類水酸化物、アルカリ金属炭酸塩、アルカリ土類金属炭酸塩などを挙げることができ、固体吸着材の吸着した窒素酸化物を効率良く除去する観点から、強塩基性物質であるアルカリ金属水酸化物やアルカリ土類水酸化物が特に好ましく使用される。
【0040】
アルカリ金属水酸化物としては、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどを例示できる。アルカリ土類水酸化物としては、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウムなどを例示できる。アルカリ金属炭酸塩としては、炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウムを例示できる。アルカリ土類金属炭酸塩としては、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウムを例示できる。
【0041】
また、還元性物質としては、特に限定されないが、亜硫酸塩、チオ硫酸塩、水素化物、硫化水素、アルデヒド類などを挙げることができ、常温で窒素酸化物を窒素ガスまで還元する観点から、亜硫酸塩を用いることが好ましい。
【0042】
亜硫酸塩としては、亜硫酸リチウム、亜硫酸ナトリウム、亜硫酸カリウム、亜硫酸カルシウム、亜硫酸マグネシウム、亜硫酸鉄、亜硫酸銅などを例示できる。チオ硫酸塩としては、チオ硫酸リチウム、チオ硫酸ナトリウム、チオ硫酸カリウム、チオ硫酸カルシウム、チオ硫酸マグネシウムなどを例示できる。水素化物としては、水素化ホウ素ナトリウム、水素化アルミリチウムなどを例示できる。アルデヒド類としては、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒドなどを例示できる。
【0043】
なお、再生剤として還元性物質を用いる場合は、還元性物質が酸素などによって劣化することを防ぐために、再生剤タンク6内を窒素置換しておくことが望ましい。さらに、固体吸着材を再生する際には、再生剤タンク6だけでなく吸着ユニット4a内も窒素置換しておくことがより好ましい。
【0044】
次に、このような窒素酸化物の除去装置を用いて、大気中に含まれる窒素酸化物を除去する方法について詳細に説明する。
以下に説明する方法によって窒素酸化物が除去される大気としては、特に限定されないが、例えば、数ppm以下の窒素酸化物濃度が問題となっている道路トンネル内や地下駐車場内から採取される大気、あるいは都市幹線道路近傍などから採取される大気などが挙げられる。また、窒素酸化物を含む大気としては、湿度が60%以上、より好ましくは80%以上であることが望ましい。
【0045】
(除去工程)
このような窒素酸化物を含む大気中に含まれる窒素酸化物を除去するには、まず、図1に示すように、圧送ファン3の動力によって、窒素酸化物を含む大気が除去装置内に取り込まれ、加湿手段11を通過して、湿度が60%以上、より好ましくは80%以上とされる。ついで、加湿手段11を通過した大気が、前処理手段2に供給され、大気中の窒素酸化物が、二酸化窒素、三酸化二窒素、四酸化二窒素、五酸化二窒素のいずれかとされて窒素酸化物吸着手段4に供給される。窒素酸化物吸着手段4に供給された大気は、大気制御板51によって吸着ユニット4aの内壁46内に供給される。そして、図2に示すように、内壁46内に供給された大気aが、矢印bで示されるように通気孔45を介して排出孔43から排出されることにより、大気中の窒素酸化物が吸着除去される。このようにして、窒素酸化物吸着手段4を通過した大気は、窒素酸化物センサーにより窒素酸化物濃度が検知されたのち、浄化大気として放出される。
【0046】
(再生工程)
このとき、窒素酸化物センサーにより所定濃度以上の窒素酸化物が検知されると、以下に示す窒素酸化物吸着手段4の再生が行われる。
(窒素酸化物除去工程)
再生工程では、まず、再生剤タンク6から再生剤供給ライン7を介して供給される再生剤中に、固体吸着材層41内などで固体吸着材を浸漬させる方法や、再生剤を、固体吸着材上に散布して固体吸着材から窒素酸化物を除去する方法などによって、固体吸着材に吸着された窒素酸化物が除去される。
【0047】
(乾燥工程)
ついで、図3に示すように、吸着ユニット4aを回転させることによって、固体吸着材に付着した前記再生剤を除去する。
また、乾燥工程においては、必要に応じて加熱手段48と除湿手段49とが用いられ、固体吸着材層41内の大気の温度と湿度が制御される。乾燥工程における固体吸着材層41内の大気は、温度が15℃以上、湿度が40%以下とされることが望ましい。より好ましくは、温度が20℃以上、湿度が30%以下とされる。
そして、固体吸着材の乾燥が完了して再生工程が終了した後、窒素酸化物を含む全ての大気が浄化大気として放出されるまで、上述した除去工程と再生工程とが繰り返し行われる。
【0048】
このような窒素酸化物の除去装置および除去方法によれば、乾燥工程において、固体吸着材に付着した再生剤が吸着ユニット4aを回転させることによって除去されるので、固体吸着材の乾燥時間を短くすることができる。
【0049】
また、固体吸着材層41が、回転軸42を中心とする円筒形の外壁44と、回転軸42を中心とする円筒形の内壁46とを備え、内壁46と外壁44との間に固体吸着材が充填され、外壁44には、固体吸着材に付着した再生剤を回転時に排出する固体吸着材よりも小さい外形の排出孔43が複数設けられ、内壁46には、固体吸着材よりも小さい外形の通気孔45が複数設けられているので、吸着ユニット4aの回転時に固体吸着材層41の形状に起因する遠心力の偏りが生じない。このため、ブレークスルーの発生が防止される。また、吸着ユニットの回転動作が安定したものとなる。さらに、固体吸着材に付着した再生剤がより一層効率よく除去されるものとなる。
【0050】
また、本体40内に、窒素酸化物吸着手段4に供給された大気が吸着ユニット4aの内壁46内にのみ供給されるようにする大気制御板51が設けられ、内壁46内に供給された矢印aで示される大気が、矢印bで示されるように通気孔45を介して排出孔43から排出されるようになっているので、大気中に含まれる窒素酸化物を効率よく除去することができる。
【0051】
また、回転軸42が、鉛直方向に延在するものであり、外壁44に、外壁44から回転軸42に向かって下方に傾いて延びる位置修正板47が備えられ、回転させた吸着ユニット4aを停止することによって固体吸着材の自重により固体吸着材が位置修正板47に沿って移動するようにされているので、吸着ユニット4aを回転させることに起因する遠心力などにより、固体吸着材の配置が偏っても、回転させた吸着ユニット4aを停止することによって自動的に偏りが修正され、ブレークスルーの発生が防止される。
【0052】
また、回転軸42の延在方向と直交する方向に、5個の吸着ユニット4aが並列に配置されているので、5個の吸着ユニット4aを効率よく本体40内に収納することができ、本体40の外形寸法が小さくて済む。
なお、吸着ユニット4aの数は、装置の規模などによって自由に選択すればよく、とくに限定されない。
【0053】
また、除去機能を検知する窒素酸化物センサーを含み、窒素酸化物センサーが所定濃度以上の窒素酸化物の濃度を検知した場合に、除去機能が再生されるものであるので、所定の水準以上の窒素酸化物の除去機能を確保することができ、窒素酸化物を除去した後に得られる浄化大気の品質を向上させることができる。
【0054】
なお、本発明の窒素酸化物の除去装置および除去方法においては、上述した例に示したように、窒素酸化物センサーにより所定濃度以上の窒素酸化物が検知された場合に窒素酸化物吸着手段4の再生を行うものとしてもよいが、所定の期間毎に行うものとしてもよい。例えば、本発明の窒素酸化物の除去装置および除去方法を長期にわたって連続して適用する場合など、メンテナンスのしやすさなどを考慮して、1日1回あるいは、1週間に1回などの周期で再生するようにしてもよい。
【0055】
また、上述した例に示したように、窒素酸化物吸着手段4を構成する全ての吸着ユニット4aが、同時に窒素酸化物の除去および窒素酸化物の除去機能の再生を行い、窒素酸化物吸着手段4が、窒素酸化物の除去と窒素酸化物の除去機能の再生とを交互に行ってもよいが、窒素酸化物吸着手段4を構成する吸着ユニット4aのうち一部の吸着ユニット4aが窒素酸化物の除去をしている間に、残りの吸着ユニット4aを再生してもよい。このように、窒素酸化物吸着手段4において窒素酸化物の除去と再生とを同時に行う場合、連続的に効率よく窒素酸化物の除去を行うことができる。
しかも、本発明においては、5個の吸着ユニット4aが、回転軸42の延在方向と直交する方向に並列に配置されて本体40内に収納されているので、窒素酸化物の除去と再生とを同時に行うために、複数の除去装置を用いる場合や複数の窒素酸化物吸着装置を用いる場合と比較して、除去装置を設置するための手間や装置の設置スペースが少なく、好ましい。
【0056】
さらに、上述した例に示したように、窒素酸化物を含む大気は、前処理手段2を通過した後、窒素酸化物吸着手段4に供給されることが望ましいが、窒素酸化物を含む大気における窒素酸化物の除去率が低くても問題ない場合や、大気中に含まれる窒素酸化物が、二酸化窒素、三酸化二窒素、四酸化二窒素、五酸化二窒素から選ばれる一種以上からなる場合には、前処理手段2を設けなくてもよいし、前処理手段2を介することなく窒素酸化物を含む大気が窒素酸化物吸着手段4に供給されるようになっていてもよい。
【0057】
また、上述した例に示したように、窒素酸化物を含む大気は、加湿手段11を通過した後、窒素酸化物吸着手段4に供給されることが望ましいが、窒素酸化物を含む大気における窒素酸化物の除去率が低くても問題ない場合や、大気の湿度が60%以上、より好ましくは80%以上である場合には、加湿手段11を設けなくてもよいし、加湿手段11を介することなく窒素酸化物を含む大気が窒素酸化物吸着手段4に供給されるようになっていてもよい。
【0058】
さらに、上述した例では、窒素酸化物を含む大気は、加湿手段11を通過した後、前処理手段2に供給され、前処理手段2を通過した後、窒素酸化物吸着手段4に供給されるものとしたが、前処理手段2を通過した後、加湿手段11に供給され、加湿手段11を通過した後、窒素酸化物吸着手段4に供給されるようになっていてもよい。
また、窒素酸化物を含む大気は、各吸着ユニット4aに個別に供給可能な配管などを介して、吸着ユニット4a毎に個別に供給されるようになっていてもよい。
【0059】
また、上述した例に示したように、本発明は、大気中に含まれる窒素酸化物を除去する際に好ましく適用することができるが、本発明において、窒素酸化物が除去される気体は大気でなくてもよく、特に限定されない。
【0060】
また、本発明においては、図1に示す例のように、鉛直方向に延在する回転軸42と直交する方向に5個の吸着ユニットが並列に配置されているものとすることができるが、図4に示す例のように、水平方向((図4における左右方向)に延在する回転軸42と直交する方向(図4における上下方向)に、例えば3個の吸着ユニットが並列に配置されているものとしてもよいし、回転軸42の延在方向に複数の吸着ユニットが直列に配置されているものとしてもよく、配置や数を窒素酸化物の除去能力や設置スペースの条件などに応じて適宜決定することができる。
【0061】
【発明の効果】
上述したように、本発明の窒素酸化物の除去方法および除去装置によれば、固体吸着材に付着した再生剤が吸着ユニットを回転させることによって除去されるので、再生剤によって窒素酸化物を除去した後の固体吸着材の乾燥時間を短くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の窒素酸化物の除去装置の一例を説明するための概略図である。
【図2】図1に示す吸着ユニットを説明するための拡大図である。
【図3】図1に示す吸着ユニットの回転時の状態を示した概略図である。
【図4】本発明の窒素酸化物の除去装置の他の一例を説明するための概略図である。
【符号の説明】
2 前処理手段
3 圧送ファン
4 窒素酸化物吸着手段
4a 吸着ユニット
6 再生剤タンク
7 再生剤供給ライン
11 加湿手段
40 本体
41 固体吸着材層
42 回転軸
43 排出孔
44 外壁
45 通気孔
46 内壁
47 位置修正板
48 加熱手段
49 除湿手段
51 大気制御板
Claims (14)
- 気体中に含まれる窒素酸化物を除去する装置であって、
固体吸着材層を備える吸着ユニットが本体内に収納され、前記気体中に含まれる前記窒素酸化物を前記固体吸着材層に通過させることにより除去する窒素酸化物吸着手段と、
前記固体吸着材層の除去機能が低下した場合に、再生剤を前記窒素酸化物吸着手段に供給する再生剤供給手段とを備え、
前記吸着ユニットは、前記再生剤が前記固体吸着材層に収納された固体吸着材に付着した場合に、回転軸を中心として回転可能であり、前記固体吸着材に付着した前記再生剤を回転時に排出する前記固体吸着材よりも小さい外形の排出孔を有し、
前記固体吸着材に吸着された窒素酸化物が前記再生剤によって除去されるとともに、前記固体吸着材に付着した前記再生剤が前記吸着ユニットを回転させることによって除去されて、低下した前記除去機能が再生されることを特徴とする窒素酸化物の除去装置。 - 前記固体吸着材層は、前記排出孔が複数設けられた前記回転軸を中心とする円筒形の外壁を備えることを特徴とする請求項1に記載の窒素酸化物の除去装置。
- 前記固体吸着材層が、前記回転軸を中心とする円筒形の内壁を備え、
前記内壁と前記外壁との間に前記固体吸着材が充填されていることを特徴とする請求項2に記載の窒素酸化物の除去装置。 - 前記内壁が、前記固体吸着材よりも小さい外形の通気孔を備え、
前記気体が内壁内に供給され、前記通気孔を介して前記排出孔から排出されることを特徴とする請求項3に記載の窒素酸化物の除去装置。 - 前記本体内に複数の前記吸着ユニットが収納されていることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載の窒素酸化物の除去装置。
- 前記回転軸の延在方向と直交する方向に、複数の前記吸着ユニットが並列に配置されていることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれかに記載の窒素酸化物の除去装置。
- 前記回転軸が、鉛直方向に延在するものであり、
前記固体吸着材層に、外壁から前記回転軸に向かって下方に傾いて延びる位置修正板が備えられ、
回転させた前記吸着ユニットを停止することによって前記固体吸着材の自重により前記固体吸着材が位置修正板に沿って移動することを特徴とする請求項1から請求項6のいずれかに記載の窒素酸化物の除去装置。 - 前記固体吸着材層内の前記気体を加熱する加熱手段を備えていることを特徴とする請求項1から請求項7のいずれかに記載の窒素酸化物の除去装置。
- 前記固体吸着材層内の前記気体中に含まれる水分を除去する除湿手段を備えていることを特徴とする請求項1から請求項8のいずれかに記載の窒素酸化物の除去装置。
- 前記気体中に含まれる窒素酸化物を、二酸化窒素、三酸化二窒素、四酸化二窒素、五酸化二窒素のいずれかにする前処理手段を備え、
前記前処理手段を通過した前記気体が前記窒素酸化物吸着手段に供給されることを特徴とする請求項1から請求項9のいずれかに窒素酸化物の除去装置。 - 前記気体を加湿する加湿手段を備え、
前記加湿手段を通過した前記気体が前記窒素酸化物吸着手段に供給されることを特徴とする請求項1から請求項10のいずれかに記載の窒素酸化物の除去装置。 - 前記固体吸着材が、炭素系材料を含むことを特徴とする請求項1から請求項11のいずれかに記載の窒素酸化物の除去装置。
- 前記再生剤が、アルカリ金属の水酸化物、アルカリ土類金属の水酸化物、亜硫酸塩のいずれかを含むことを特徴とする請求項1から請求項12のいずれかに記載の窒素酸化物の除去装置。
- 請求項1から請求項13のいずれかに記載の窒素酸化物の除去装置を用いて気体中に含まれる窒素酸化物を除去する方法であって、
前記窒素酸化物吸着手段に前記気体を供給することにより前記気体中に含まれる窒素酸化物を除去する除去工程と、
前記除去工程によって低下した前記窒素酸化物吸着手段の前記窒素酸化物の除去機能を再生する再生工程とを含み、
前記再生工程は、前記固体吸着材に吸着された窒素酸化物を前記再生剤によって除去する窒素酸化物除去工程と、
前記吸着ユニットを回転させることによって、前記固体吸着材に付着した前記再生剤を除去する再生剤除去工程とを含むことを特徴とする窒素酸化物の除去方法。
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