JP2006175404A - 空気浄化装置 - Google Patents
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Abstract
周辺環境に配慮した上で空気中の有害物質を浄化する。
【解決手段】
空気中の二酸化窒素NO2を分解する浄化ユニット3と、前記浄化ユニット3の分解反応によって生成した硝酸HNO3を吸着する吸着ユニット3とを備え、前記吸着ユニット3を、前記浄化ユニット3の下方に配した。
【選択図】 図2
Description
前記分解は、化学反応による分解であることを含む。
前記生成物は、有害または無害な生成物等であり、固体状、液体状または気体状の生成物であることを含む。
これにより、空気中の有害物質の浄化による2次汚染を防止できる。
また、周辺空気の汚染状況が、浄化部の許容分解反応量によって決まる上限値以上に汚染されている場合であっても、許容分解反応量以上の反応はしないため、長期間の浄化効果を得ることができる。
したがって、浄化部を長期間使用できるため、浄化部の交換の回数を低減でき、ランニングコストを削減できる。
これにより、生成物が液体状である場合も、浄化部から漏出される生成物を吸着することができ、空気浄化装置の外部への生成物の漏出を防止できる。したがって、空気中の有害物質の浄化による2次汚染を防止できる。
前記通気部は、空気浄化装置の本体に一体形成した開口部等で構成していることを含む。
前記浄化部の側方は、浄化部の側部上方、側部中央または側部下方を含み、側方の一方向、複数方向または全周方向を含む。
これにより、浄化部の浄化効果の効率を向上させることができる。
また、浄化部の上方を様々な態様で利用することができる。
前記保水部は、土壌、スポンジ、不織布等の保水性を有する部材で形成されたことを含む。
上記構成によって、空気中に含まれた有害物質の浄化のための分解反応に必要な水(H2O)を確実に供給することができる。
これにより、乾燥した地域や時期であっても、十分な浄化効果を得ることができる。
前記植生部は、草花の鉢植えや芝等の植物を育成する部分で形成することを含む。
これにより、空気の有害物質の浄化とともに、植物の光合成によって二酸化炭素(CO2)を吸収でき、また酸素(O2)を放出することができる。
これにより、草花や芝のために供給された水(H2O)の余剰分を、下方の浄化部に供給できるため、乾燥した地域や時期であっても、十分な浄化効果を得ることができる。
前記樹木は、例えば間伐材(杉や桧等)や、樹木廃材等の廃材、枯死樹木、庭木、剪定材、街路樹、竹等の単一または複合した樹木であることを含む。
前記炭チップは、上記樹木を炭化処理した炭を粉砕、砕破、または細断してなる単一または複合した炭チップ等であることを含む。
前記生チップは、上記樹木を粉砕、砕破、または細断してなる単一または複合した木チップ等であることを含む。
したがって、生チップの分解能力を有効に活用することができ、空気浄化装置の浄化効果を向上させることができる。
また、産業廃棄物として処理(焼却)されていた樹木廃材や、間伐材(杉や桧等)、枯死樹木、庭木、剪定材、街路樹、竹等を利用することができるため、これらを処分する場合と比べて、二酸化炭素の発生を抑制することができ、環境汚染の抑制に貢献するとともに、生産コストを低減することができる。
これにより、杉の繊維質に含まれるリグニンが短期的に二酸化窒素(NO2)を吸収し、セルロースが触媒となり水(H2O)と反応することで二酸化窒素(NO2)を分解反応することができる。
したがって、空気浄化効果を向上させることができる。
前記再生炭は、産業廃棄物として処理(焼却)されていた樹木廃材や、間伐材(杉や桧等)、枯死樹木、庭木、剪定材、街路樹、竹等を炭化処理した炭であることを含む。
また、樹木廃材を用いない炭を用いる場合と比較して、再生炭を用いることでコストを低減することができるとともに、使用後の再生炭は土壌改良剤として利用できるため処分が容易となる。
空気浄化装置1の斜視図を示す図1、空気浄化装置1の中央付近の側方断面図を示す図2とともに空気浄化装置1について説明する。
また、図1に示すように、D型断面の長辺横板8aを、凸部分が外側にとなるようにして手前と奥側に対向させるとともに、縦長長方形断面の短辺横板8bを左右に対向させて、長辺横板8aと短辺横板8bとを長方形に組み合わせた長方形枠8を形成している。長方形枠8は、所定の間隔を開けて上下方向に複数配して、長方形枠8の隅角部内面を固定角材9に固定している。
また、仕切り部材5は、仕切り部材5の裏面側周縁部が上記掛止枠13に当接するように載置する。この仕切り部材5により、本体枠2内部を上下に仕切り、仕切り部材5下方の本体枠2内部に浄化空間2aと、仕切り部材5上方にプランタ空間2bとを形成している。
また、プランタ空間2bには、2つの平面視細長の平面開放のボックス状でプラスチック製のプランタ6を図2中の左右方向に並列載置している。
なお、仕切り部材5、長辺横板8a、短辺横板8b、固定角材9、底板10ならびに渡し部材11等は杉の間伐材を加工して形成している。
梱包バッグ21は、離れて見ると目視できない0.01mm程度の通気孔を複数有するポリエステル(PET)製の3mm厚程度のシートで形成している。
また、上面23(23a、23b)の短手方向中央に、長手方向のファスナ22を備え、ファスナ22を開閉することで、ファスナ22を挟む上面23aと上面23bとを両開き状に開閉することができる構成である。
詳述すると、バンド25aは、側面24aの幅方向中央、梱包バッグ21の底面ならびに、側面24aに対向する側面の幅方向中央とを通り、梱包バッグ21に固定している。なお、バンド25aの両端を上面23から10cm程度突出させて握持部26を形成している。
なお、分離シート4bは、ポリエステル(PET)製の通気性を有する0.1mm厚のシートである。
なお、杉チップ31は、杉の主成分でもあるリグニンが二酸化窒素NO2を吸収し、また杉に含まれるセルロースが触媒となり、数式1に示すように水H2Oと反応して、硝酸HNO3、または亜硝酸HNO2(以下「硝酸HNO3等」という)へ還元することができる。
なお、炭チップ32はVOC(揮発性有機物)等の有害物質を吸着及び放出する浄化材として用いる。
木チップ4cは、杉チップ31と炭チップ32は質量比1対1で混合して構成している。
浄化効果確認試験は、梱包バッグ21と同一素材の袋(10×10×2cm)に入れた40gの木チップ4cと、4Lの清浄空気とを5Lの密閉性の高い袋に入れNO2ガスを注入した供試体1と、4Lの清浄空気を5Lの密閉性の高い袋に入れNO2ガスを注入した供試体2を準備し、それぞれのバッグ内の二酸化窒素NO2のガス濃度を測定した。
また、表内のNDは、測定結果が検出下限値の0.02ppm以下であったことを示す。
また、再生炭4aは取出した後、土壌改良材として利用することができる。
流入した二酸化窒素NO2を含む空気aは、通気性を有する梱包バッグ21を通過して浄化ユニット3内部に流入し、二酸化窒素NO2は杉チップ31によって分解することができる。
浄化ユニット3によって、二酸化窒素NO2を浄化された空気aは、流入した通気部12と反対側(図2中右側)の通気部12から流出する。
さらに、プランタ6に供給された水H2Oを植物6bに保水することができ、浄化空間2aが乾燥した場合に貫通孔5aを通過して、浄化ユニット3に供給することができる。
これにより、例えば、空気浄化装置1を道路の中央分離帯や、歩道部に設置して、二酸化窒素NO2を含む空気を浄化することができる。なお、本実施例のこの空気浄化装置1台で年間およそ20kgの二酸化窒素NO2を除去することができる。
また、プランタ6を浄化ユニット3の上方に配したことにより、木チップ4cの分解反応に必要な水H2Oが、周辺環境の乾燥によって不足した場合であっても、植物6bに与えられた水H2Oの余剰分がプランタ6の底板の水抜き孔と貫通孔5aを通過して浄化ユニット3に供給されるため、十分な浄化効果を得ることができる。
詳述すると、例えば二酸化窒素NO2を多く含み汚染状況が悪い場所に空気浄化装置1を設置する際には、杉チップ31及び炭チップ32を細かいチップ形状に形成し、杉チップ31および炭チップ32の表面積を増加させて、浄化効果を向上させることができる。
これにより、プレート40を見た人が、空気浄化装置1の効果を確認することができるとともに、環境ついて考えることを促すことができる。
また、プランタ6を例えば3ヶ月ごとに交換することによって、常にきれいな状態で植物6bを観賞することができ、利用者の満足度を向上することができる。
これにより、平面視長方形の本体枠2の長辺部分の通気部12と、短辺部分の通気部12とをそれぞれ段違いに備えることができる。
この発明の浄化部は、浄化ユニット3に対応し、
以下同様に、
有害物質は、二酸化窒素NO2に対応し、
生成物は、HNO3に対応し、
吸着部は、再生炭4aに対応し、
通気部は、通気部12に対応し、
保水部は、土壌6aに対応し、
植生部は、プランタ6に対応し、
生チップは、杉チップ31に対応するも、
この発明は、上述の実施形態の構成のみに限定されるものではなく、多くの実施の形態を得ることができる。
3…浄化ユニット
4a…再生炭
6…プランタ
6a…土壌
12…通気部
31…杉チップ
32…炭チップ
NO2…二酸化窒素
HNO3…硝酸
a…空気
Claims (9)
- 空気中の有害物質を分解する浄化部と、
前記浄化部の分解反応によって生成した生成物を吸着する吸着部とを備えた
空気浄化装置。 - 前記吸着部を、前記浄化部の下方に配した
請求項1に記載の空気浄化装置。 - 前記浄化部の側方に通気部を備えた
請求項1または2に記載の空気浄化装置。 - 分解反応用の水分を供給する保水部を備えた
請求項1、2または3に記載の空気浄化装置。 - 前記保水部を、植生部とした
請求項1から4のうちいずれか1つに記載の空気浄化装置。 - 前記植生部を、前記浄化部の上方に備えた
請求項1から5のうちいずれか1つに記載の空気浄化装置。 - 前記浄化部を、
樹木を炭化処理した炭チップと、前記樹木を粉砕した生チップとを混合して形成した
請求項1から6のうちいずれか1つに記載の空気浄化装置。 - 前記樹木を杉とした
請求項1から7のうちいずれか1つに記載の空気浄化装置。 - 前記吸着部を、再生炭で形成した
請求項1から8のうちいずれか1つに記載の空気浄化装置。
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