JP2004290308A - 遊技機の電源装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】過電流保護素子に対する保護構造の簡素化を図る。
【解決手段】回路基板2のケースカバー5で囲まれた一半部3には、島側電源装置からの交流電源を直流電源に変換して電源装置とは別体の制御装置に出力する直流電源生成部を構成する多数の部品と、直流電源生成部の過電流を抑制するメインヒューズ51およびポリスイッチ52とが搭載され、回路基板2のケースカバー5より突出した他半部4には直流電源生成部の過電流を抑制する出力側ヒューズ58が搭載され、出力側ヒューズ58にヒューズカバー60が被せられる一方、回路基板2とケースカバー5およびケースベース6とが互いに取り付けられることで、回路基板2がケースカバー5およびケースベース6で上下から覆われ、ケースベース6とケースカバー5とよりなるケース1で囲まれた閉鎖空間に直流電源生成部およびメインヒューズ51と出力側ヒューズ58およびポリスイッチ52が配置される。
【選択図】 図1
【解決手段】回路基板2のケースカバー5で囲まれた一半部3には、島側電源装置からの交流電源を直流電源に変換して電源装置とは別体の制御装置に出力する直流電源生成部を構成する多数の部品と、直流電源生成部の過電流を抑制するメインヒューズ51およびポリスイッチ52とが搭載され、回路基板2のケースカバー5より突出した他半部4には直流電源生成部の過電流を抑制する出力側ヒューズ58が搭載され、出力側ヒューズ58にヒューズカバー60が被せられる一方、回路基板2とケースカバー5およびケースベース6とが互いに取り付けられることで、回路基板2がケースカバー5およびケースベース6で上下から覆われ、ケースベース6とケースカバー5とよりなるケース1で囲まれた閉鎖空間に直流電源生成部およびメインヒューズ51と出力側ヒューズ58およびポリスイッチ52が配置される。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は島側電源装置から供給された交流電源を遊技機で使用される直流電源に変換して接続機器に出力する遊技機の電源装置であって、特に、接続機器や電源装置に内蔵された電気部品に対する過電流を抑制する過電流保護素子周りの構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のパチンコ機の電源装置は直流電源生成部と過電流保護素子と回路基板およびケースを備える。直流電源生成部および過電流保護素子は回路基板に搭載される。直流電源生成部は島側電源装置から供給された交流電源を直流電源に変換する。直流電源生成部を構成する種々の電気部品は回路基板とケースとで囲み形成された閉鎖空間に配置される。過電流保護素子は過電流が流れると溶融切断(溶断)して直流電源生成部に流れる過電流を遮断するヒューズで形成され、上記電気部品や電源装置に接続される接続機器を過電流から保護している(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開2001−29553号公報(第1頁、要約、図1)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記従来例はヒューズの交換容易性の観点から、ヒューズが閉鎖空間の外部に配置つまり回路基板のケースより突出した部分に搭載された構造であるため、パチンコ機の裏側で落下した球のヒューズへの直撃を防止するべく、ケースや回路基板とは別体で竹を割ったような半割筒状に形成されたカバーがヒューズに被せられる必要があるという問題点があった。
【0005】
そこで、本発明は電源装置に既存のケースと回路基板とで囲まれた閉鎖空間に配置された過電流保護素子を可逆性の有る素子構造にすることにより、過電流保護素子に対するものの直撃からの保護構造を簡素にすることができる遊技機の電源装置を提供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明にあっては、回路基板とケースとで囲まれた閉鎖空間に、島側電源装置から供給された交流電源を遊技機で使用する直流電源に変換する直流電源生成部と、直流電源生成部の過電流を抑制する過電流保護素子とを備えた遊技機の電源装置において、過電流保護素子が正の温度係数を有するポリマー系のサーミスタで構成されたことによって、電源装置が遊技機に取り付けられた状態において、球やメダルのようなものが電源装置に向けて落下しても、電源装置に既存のケースがサーミスタに対するものの直撃を防止し、ケースや回路基板とは別体の部材を省くことができ、サーミスタへのものの直撃を防止する保護構造を簡素にすることができる。
【0007】
【発明の実施の形態】
図1−4は第1実施形態であって、図1は遊技機の電源装置を縦方向に切断した断面を模式的に示し、図2は遊技機の電源装置の分解された外観を示し、図3は電源装置の外観を示し、図4は電源装置の回路構成を模式的に示す。
【0008】
図2を参照し、遊技機としてパチンコ機を例示してパチンコ機の電源装置について説明する。電源装置はケース1で囲まれた閉鎖空間に回路基板2の一半部3を格納し、回路基板2の他半部4をケース1より外側に突出した形態である。ケース1は回路基板2に対し上側となるケースカバー5と回路基板2に対し下側となるケースベース6とにより構成される。ケースカバー5は2つのフィン付放熱板7;8と1つの板状放熱板9と有孔カバー11とを備える。2つのフィン付放熱板7;8は互いにフィンを外側に向けた格好で左右に相対峙するように回路基板2に取り付けられる。その取り付けられた形態はフィン付放熱板7;8のフィンが回路基板2の盤面と平行する方向に条を形成する格好である。板状放熱板9は下端部から内側に折り曲げられた複数の取付脚12を備え、両端部から内側に折り曲げられた連接部13を備え、上端部に複数の被係合部14を備える。
【0009】
そして、図外の止ねじが回路基板2の下方より回路基板2に形成された貫通孔を経由して取付脚12のねじ孔(孔の内周面に雌ねじの形成された孔)に締結されることによって、板状放熱板9が回路基板2に取り付けられる。また、止ねじが連接部13の外側から連接部13に形成された貫通孔を経由してフィン付放熱板7;8の一端に形成されたねじ孔に締結されることによって、連接部13が2つのフィン付放熱板7;8に個別に取り付けられる。被係合部14は板状放熱板9から内側に折り曲げられた支持部と支持部の先端から横方向に折り曲げられたフック部とを備えた形態に切り起こされる。よって、板状放熱板9には被係合部14の周りに被係合部14を形成する場合の残渣孔(加工跡としての孔)が設けられる。被係合部14におけるフック部と板状放熱板9との間の隙間は有孔カバー11における係合部15の支持部を挿入し得る形態である。
【0010】
有孔カバー11は方形な上壁16と上壁16の前側に連接された斜壁17と斜壁17の一側に連接された縦壁18とを備える。これらの上壁16、斜壁17、縦壁18には放熱孔19を多数個備える。上壁16における斜壁17と相対峙する後側と右側とには上壁16から下方に折り曲げられたリブ21;22を備える。後側のリブ21には複数の係合部15を備える。係合部15は後側のリブ21から下方に延設された支持部と支持部の先端から横方向に突出したフック部とを備え、フック部と後側のリブ21との間に形成された隙間が板状放熱板9における被係合部14の支持部を収納する形態である。有孔カバー11における2つのリブ21;22の交差部分には板状放熱板9における連接部13の屈曲部を逃げる切欠部23が形成される。有孔カバー11における縦壁18の左右両端部には覆壁24;25が内側に折り曲げられる。左側の覆壁24における後縁には貫通孔26を有する取付脚27が外側に折り曲げられる。右側の覆壁25における下縁には貫通孔28を有する取付脚29が外側に折り曲げられる。有孔カバー11における上壁16の左側には延設壁31とストッパ32とが設けられる。延設壁31は左側の取付脚27と干渉しない位置に配置される。ストッパ32と延設壁31との間には板状放熱板9における左側の連接部13を取り込む隙間33が形成される。ストッパ32は上壁16より下方に折り曲げられる。
【0011】
ケースベース6は回路基板2とほぼ同形な底壁34と底壁34の上面に貼り付けられた薄膜状の絶縁板35と底壁34の隅部を除く周縁より上方に折り曲げられた前後左右壁36;37;38;39とを備える。底壁34の隅部には電源装置をパチンコ機の裏側に取り付けるねじのための貫通孔41が形成される。前壁36は上端より内側に折り曲げられた複数の組付脚42とこれらの組付脚42の間に上端より内側に押し出された基板受部43とを有する。左壁38は上端より内側に押し出された複数の基板受部43を有する。後壁37は中間部分より内側に折り曲げられた複数の組付脚42と中間部分より内側に押し出された基板受部43と上端より内側に押し出された抜止部44とを有する。後壁37の抜止部44は回路基板2が固定された状態において回路基板2の他半部4に対応する位置に設けられている。組付脚42の上面と基板受部43の上端面とは1つの平面内に位置する。つまり、底壁34から組付脚42の上面までの高さと底壁34から基板受部43の上端面までの高さとは同じ寸法になっている。抜止部44と基板受部43との間には回路基板2を受入れる隙間が形成される。各抜止部44の下端面は1つの平面内に位置する。つまり、底壁34から各抜止部44の下端面までの高さは同じ寸法になっている。
【0012】
電源装置の組立方について説明する。回路基板2の一半部3つまりフィン付放熱板7;8および板状放熱板9で囲まれた領域には、メインヒューズ51、ポリスイッチ52、コンデンサ53、コイル54、抵抗器55、電源IC56、トランジスタ57、リレー、トランス、ダイオード、チョッパコンバータまたはアクティブフィルタ、サージアブソーバのような多数の部品が搭載されるとともに、回路基板2の一半部3以外の領域である他半部4つまり左側のフィン付放熱板7よりも左側の領域には、出力側ヒューズ58、コネクタ61;62;63;64、スイッチ装置65;66、LED67のような多数の部品が搭載される。メインヒューズ51は直流電源生成部に対する入力側の過電流を抑制する過電流保護素子である。ポリスイッチ52および出力側ヒューズ58は直流電源生成部に対する出力側の過電流を抑制する過電流保護素子である。
【0013】
ポリスイッチ52は正の温度係数を有するポリマー系のサーミスタ(PTCサーミスタ、PTC=Positive Temperature Coefficient)の一種であって、タイコエレクトロニクスレイケム(株)の製品名である。ポリスイッチ52は電流の流れる量が多くなって温度が上がると抵抗が高くなることで電源装置から流出する電流の流れを遮断する一方、電流の流れる量が少なくなって温度が下がると抵抗が低くなることで電源装置から流出する電流の流れを許容する可逆性を有する。つまり、ポリスイッチ52は過電流を制限した状態(高抵抗状態)から過電流が取り除かれれば、抵抗値が元の低い抵抗値に戻るので交換の必要がない。ポリスイッチ52は板状に形成された導電性ポリマーを金属箔で挟んだ素子本体が絶縁体で覆われるとともに金属箔それぞれに接続された一対の電極が絶縁体より突出した形態である。ポリスイッチは導電性ポリマーが過電流による加熱で膨張すると、導電性ポリマーに混入された導電体が密状態から粗状態となって、ポリスイッチの抵抗が高くなる(無限大にならない)。よって、導電性ポリマーの導電体が粗状態になっても、ポリスイッチに過電流の供給源が接続されている限り、ポリスイッチに電流制限状態を維持する程度の電流が流れる。
【0014】
図1にも示すように、メインヒューズ51および出力側ヒューズ58はガラス管の内部に挿入された糸ヒューズの両端をガラス管の両端外側に封止された筒状の電極に接続した管ヒューズである。メインヒューズ51および出力側ヒューズ58は両端の電極が回路基板に挿入実装された二股状のヒューズステー59に個別に挿入装着される。出力側ヒューズ58とこのヒューズステー59とにはヒューズカバー60が被せられる。ヒューズカバー60は外部より内部を見ることが可能な透視性の有るシリコンのような可撓性の有る合成樹脂で形成され、竹を割ったような両端の閉鎖された半割筒状である。
【0015】
引き続き、回路基板2のフィン付放熱板7;8や板状放熱板9を搭載した表面とは反対側の裏面とケースベース6の絶縁板35を有する上面とが対峙する格好で、回路基板2がケースベース6に載せられる。具体的には、回路基板2と抜止部44とが互いに干渉しないように、回路基板2の裏面がケースベース6の組付脚42と基板受部43とに載せられる。この回路基板2がケースベース6に載せられた形態では、ケースベース6の右壁39と回路基板2の右端面とが接触し、ケースベース6の後壁37と回路基板2との間には回路基板2と抜止部44とが干渉しないための隙間が形成されている。
【0016】
そして、回路基板2が前側から後側に横移動されることで、回路基板2における他半部4の後端部が基板受部43と抜止部44との間の隙間に取り込まれ、回路基板2の後端面がケースベース6の後壁37(後壁37の組付脚42より上方に突出した部分)に接触すると、回路基板2に形成された貫通孔69とケースベース6の組付脚42に形成されたねじ孔71とが上下方向で対応する。ケースベース6における後壁37の右側の組付脚42に形成されたねじ孔71には、回路基板2の右端と後端との交差する部分における隅部に形成された図外の貫通孔が対応する。図外の止ねじが回路基板2の右端と前端との交差する部分における貫通孔69以外の貫通孔69を経由してケースベース6における組付脚42のねじ孔71に締結されることで、回路基板2がケースベース6に取り付けられる。
【0017】
その後、有孔カバー11の縦壁18が下方に向けられるとともに上壁16が回路基板2と対峙する格好で、有孔カバー11が回路基板2の一半部3を覆うように回路基板2とフィン付放熱板7;8および板状放熱板9に載せられる。有孔カバー11が回路基板2とフィン付放熱板7;8および板状放熱板9に載せられる過程では、有孔カバー11の係合部15と板状放熱板9の被係合部14とが干渉しない位置で、有孔カバー11における左側の係合部15が板状放熱板9の被係合部14と連接部13との間に挿入されるとともに、有孔カバー11における右側の係合部15が板状放熱板9における複数の被係合部14間に挿入される。そして、有孔カバー11の取付脚29が回路基板2に接触するとともに有孔カバー11の延設壁31がフィン付放熱板7の上面に接触するとともに有孔カバー11における後側のリブ21が板状放熱板9における被係合部14の支持部に接触する。
【0018】
その状態において、有孔カバー11が左側から右側へ横移動されることで、有孔カバー11における係合部15のフック部と後側のリブ21との間における隙間に板状放熱板9における被係合部14の支持部が収納された後に、被係合部14におけるフック部と板状放熱板9との間の隙間に有孔カバー11における係合部15の支持部が挿入されることによって、有孔カバー11の係合部15と板状放熱板9の被係合部14とが互いに前後方向および上下方向に移動不能な形態で係合する。そして、ストッパ32と延設壁31との間の隙間に板状放熱板9における左側の連接部13が取り込まれ、有孔カバー11のストッパ32と板状放熱板9の連接部13とが接触するとともに有孔カバー11における右側のリブ22がフィン付放熱板8の左面に接触する。
【0019】
その状態では、有孔カバー11の取付脚29に形成された貫通孔28および回路基板2の貫通孔69とケースベース6の組付脚42に形成されたねじ孔71とが上下方向で対応するとともに、有孔カバー11の取付脚27に形成された貫通孔26とフィン付放熱板7に形成されたねじ孔72とが前後方向で対応する。そして、止ねじ73が有孔カバー11における取付脚29の貫通孔28および回路基板2における右端と前端との交差する部分の貫通孔69を経由してケースベース6における組付脚42のねじ孔71に締結される一方、止ねじ74が有孔カバー11における取付脚27の貫通孔26を経由してフィン付放熱板7のねじ孔72に締結されることで、ケースベース6と回路基板2とフィン付放熱板7と板状放熱板9およびケースベース6が互いに結合される。これにより、図3に示すように、電源装置が組み立てられる。
【0020】
この組み立てられた電源装置では、フィン付放熱板7;8および板状放熱板9が回路基板2の一半部3を左右および後側から囲み、上方および前方開放状のフィン付放熱板7;8および板状放熱板9を有孔カバー11が閉鎖することで、有孔カバー11とフィン付放熱板7;8および板状放熱板9で形成されたケースカバー5が回路基板2の一半部3を上側から覆う一方、ケースベース6が回路基板2の裏面全てを下側から覆う。よって、入力側処理部と直流電源生成部とを形成するメインヒューズ51、ポリスイッチ52、コンデンサ53、コイル54、抵抗器55、電源IC56、トランジスタ57、リレー、トランス、ダイオード、チョッパコンバータまたはアクティブフィルタ、サージアブソーバなどの多数の部品がケースカバー5およびケースベース6で形成されたケース1で囲まれた閉鎖空間に格納された回路基板2の一半部3に搭載されて当該閉鎖空間に配置された形態となる。
【0021】
コネクタ61は島側電源装置からの交流電源を入力側処理部に入力する図4の入力部75を構成し、このコネクタ61には電源装置とは別体の島側電源装置が接続される。コネクタ62;63は図4の直流電源生成部68で変換された直流電源を出力する図4の出力部76;77を構成し、コネクタ64は交流電源を出力する図4の出力部78を構成し、このコネクタ62−64には電源装置とは別体の制御装置が接続される。スイッチ装置65は電源装置の電源投入を行うスイッチであって、操作部が押されることによってその位置を上記操作力が解除されても上記位置をそのまま保持する2位置切換形スイッチのような構造である。スイッチ装置66は電源装置に接続される制御装置に初期化処理を促すスイッチであって、操作部への押すような操作力が解除されるのに伴い操作部が上方に復帰するプッシュプルスイッチのような構造である。LED67は電源装置の入力部75に対する異常・正常接続を色変えで表示し、光3原色素子または光2原色素子を有するLED67で形成される。例えば、異常接続として100ボルトのような電源が電源装置の入力部75に接続された場合にはLED67が赤色を発光し、正常接続として24ボルトの島側電源装置が電源装置の入力部75に接続された場合にはLED67が緑色に発光する。
【0022】
図4を参照し、電源装置の回路構成について説明する。入力側処理部79は、メインヒューズ51、100V検出回路81、リレー82、アラーム内部表示回路83、リレー制御回路84、投入操作検出回路85を備える。直流電源生成部68は、ポリスイッチ52、出力側ヒューズ92;93、ノイズフィルタ86、全波整流回路87、力率改善回路88、平滑コンデンサよりなる平滑回路89、DC5V過電流検出回路94、DC5V電源回路95、DC5V過電圧検出回路96、DC12V過電流検出回路97、DC12V電源回路98、DC12V過電圧検出回路99、電源表示回路101、サージアブソーバ102;103;104、バックアップ回路105、初期化操作検出回路106を備える。
【0023】
メインヒューズ51は入力部75とノイズフィルタ86とを結ぶ経路における100V検出回路81の入力端よりも前段側に設けられる。メインヒューズ51の糸ヒューズのようなヒューズ素子は10アンペア対応になっている。ポリスイッチ52は出力部78におけるAC24ボルトのような交流電源を取り出すAC24Vと一方のサージアブソーバ102とをつなぐ経路に接続される。ポリスイッチ52は1アンペア対応になっている。よって、ポリスイッチ52は1アンペアを越える過電流で高抵抗状態となって電流の流れを遮断する。出力側ヒューズ92は出力部76におけるAC24ボルト全波整流のような直流電源を取り出すAC24V全波整流と全波整流回路87の出力端とをつなぐ経路に接続される。出力側ヒューズ92の糸ヒューズのようなヒューズ素子は5アンペア対応になっている。出力側ヒューズ93は出力部77におけるDC32ボルトのような直流電源を取り出すDC32Vと平滑回路89の出力端とを結ぶ経路に接続される。出力側ヒューズ93の糸ヒューズのようなヒューズ素子は5アンペア対応になっている。出力側ヒューズ92;93は図2の出力側ヒューズ58それぞれに相当する。
【0024】
入力部75は島側電源装置107より供給されたAC24ボルトのような交流電源を入力するためのコネクタ61であって、島側電源装置107の出力部に対する電線用の複数の給電接続部と、電源装置が搭載されるパチンコ機の金属部分に接続するためのフレームグランド接続部とを有する。出力部78はAC24ボルトのような交流を例えばプリペイドカードユニットに出力するためのコネクタ64であって、プリペイドカードユニットの入力部に対するAC24Vを備える。出力部76におけるAC24V全波整流には例えば表示灯を制御する表示灯制御回路が接続される。出力部77におけるDC32Vには例えば球発射用の電動アクチュエータを制御する球発射制御回路が接続される。プリペイドカードユニットは許容される過電流が表示灯制御回路および球発射制御回路よりも小さな1アンペアであり、表示灯制御回路および球発射制御回路は許容される過電流がプリペイドカードユニットよりも大きな5アンペアである。出力部78に接続される機器はプリペイドカードユニットに限定されずに、交流電源で動作するとともに1アンペア対応の制御装置が適用できる。
【0025】
出力部76はAC24V全波整流に加え、DC12ボルト、DC5ボルト、5ボルトバックアップのような直流電源を出力する5VBと、基準電位であるグランド(GND)と、初期化指示信号とを出力するためのコネクタ62である。出力部77はDC32V、DC12V、DC5V、5VBのような直流電源と、基準電位であるGND、初期化指示信号を出力するためのコネクタ63である。
【0026】
AC24ボルトはリレー82のリレー接点108とノイズフィルタ86との間より出力される。AC24ボルト全波整流は全波整流回路87と力率改善回路88との間より出力される。DC32ボルトは平滑回路89と5V・12V電源回路95;98との間より出力される。5V過電圧検出回路96、12V過電圧検出回路99、バックアップ回路105、GNDそれぞれの出力が回路基板2に形成された回路パターンにより分岐されて、出力部76;77のDC12ボルト(DC12V)、DC5ボルト(DC5V)、5ボルトバックアップ(5VB)、グランド(GND)に接続される。出力部78のAC24Vはサージアブソーバ102;103を通じて電源装置のフレームグランドF.Gに接続される。出力部76;77のGNDはサージアブソーバ104を介して電源装置のフレームグランドF.Gに接続される。サージアブソーバ102;103;104は、出力部76−78それぞれに流入した静電気のようなノイズを除去する。
【0027】
100V検出回路81は入力部75およびメインヒューズ51を通じて供給される交流電源を整流するとともに平滑し、その平滑電源から入力部75に接続された交流電源を検出する。そして、100V検出回路81はAC100ボルト電源が接続されたことを検出した場合はリレー制御回路84へのリレー駆動電源の供給を遮断し、入力部75に島側電源装置107が接続されてAV24ボルトが供給された場合は上記平滑電源をリレー駆動電源としてリレー制御回路84へ供給する。アラーム内部表示回路83は100V検出回路81がAC100ボルトを検出することにより図2のLED67のようなアラーム表示部品を赤色で点灯すべく制御する。
【0028】
リレー82は常開接点形である。リレー制御回路84は100V検出回路81からのリレー駆動電源と、スイッチ装置65のオンまたはオフ動作に基づく投入操作検出回路85からの投入操作検出信号と、5V過電圧検出回路96からの過電圧検出信号と、12V過電圧検出回路99からの過電圧検出信号とにより、リレー82のリレーコイル109への電力供給または遮断を制御する。具体的には、100V検出回路81がAC24ボルトのような正常な電圧を検出した場合に、リレー制御回路84からリレーコイル109に供給された励磁電力でリレー接点108が閉成するように、リレー82が正常動作する。100V検出回路81がAC100ボルトのような過電圧を検出した場合または5V過電圧検出回路96が過電圧を検出した場合あるいは12V過電圧検出回路99が過電圧を検出した場合に、リレー制御回路84からリレーコイル109への励磁電力が遮断されることでリレー接点108が開成するように、リレー82が全体をオフする。
【0029】
つまり、100V検出回路81がAC100ボルトを検出せず、5V過電圧検出回路96および12V過電圧検出回路99が過電圧を検出していない場合、リレー制御回路84はスイッチのオンまたはオフ動作に応じてリレー82のリレーコイル109に電力を供給または遮断する。投入操作検出回路85はスイッチ装置65のオンまたはオフ動作による投入操作検出信号をリレー制御回路84に出力する。
【0030】
ノイズフィルタ86はメインヒューズ51よりリレー接点108を経由して入力されたAC24ボルトの交流電力に乗ってきた電源ラインノイズを除去するとともにAC24ボルトを後段の全波整流回路87に出力する。全波整流回路87はノイズフィルタ86より入力されたAC24ボルトの交流電源を全波整流して後段の力率改善回路88に出力する。力率改善回路88は全波整流回路87より入力された電力の力率を改善して後段の平滑コンデンサによる平滑回路89に出力する。力率改善回路88は昇圧型チョッパコンバータによるアクティブフィルタまたはチョークコイルによるチョークインプットの何れかにより形成される。
【0031】
アクティブフィルタの場合は全波整流回路87より入力された脈流を数十kHz以上の周波数で全周期にわたりスイッチングすることにより、力率を改善する。つまり、電流波形がスイッチング電流の各周期毎の平均値となり、負荷に大きなコンデンサが存在しても、係るコンデンサが抵抗負荷と等価となり、スイッチング電流がマクロ的にはサインカーブとなって流れ、高調波を低減する。チョークインプットの場合は出力電圧が昇圧されないので、出力電圧は24ボルトの√2(ルート2)倍の電圧から損失を引いたピーク電圧となる。
【0032】
平滑回路89は力率改善回路88からの電圧をコンデンサにより充電することにより、平坦な電圧波形として後段の5V電源回路95および12V電源回路98に出力する。5V電源回路95は平滑回路89と5V過電流検出回路94とに接続され、12V電源回路98は平滑回路89と12V過電流検出回路97とに接続される。5V電源回路95からの流出電流を監視し、12V過電流検出回路97は12V電源回路98からの流出電流を監視する。もしも、5V電源回路95に電源装置の出力部76−78を介して接続された制御装置に短絡が発生した場合、上記監視している流出電流も異常に増加するため、5V過電流検出回路94は過電流と判断しその判断結果を5V電源回路95へ伝達する。12V電源回路98に電源装置の出力部76−78を介して接続された制御装置に短絡が発生した場合、上記監視している流出電流も異常に増加するため、12V過電流検出回路97は過電流と判断しその判断結果を12V電源回路98へ伝達する。
【0033】
これによって、5V電源回路95では5V過電流検出回路94からの過電流検出信号を受けて、5V電源回路95の出力電圧若しくは出力電流あるいは双方を低下させることで自らを保護する。12V電源回路98では12V過電流検出回路97からの過電流検出信号を受けて、12V電源回路98の出力電圧若しくは出力電流あるいは双方を低下させることで自らを保護する。5V電源回路95、12V電源回路98はシリーズレギュレータ、スイッチングレギュレータなどのうちでいずれか1つにより形成され、5V電源回路95が平滑回路89からの電圧をDC5ボルトの定電圧として後段の5V過電流検出回路94に出力し、12V電源回路98が平滑回路89からの電圧をDC12ボルトの定電圧として後段の12V過電流検出回路97に出力する。
【0034】
5V過電圧検出回路96は5V過電流検出回路94より入力された電圧を検出し、検出電圧がDC5ボルトより大きい場合はリレー制御回路84に過電圧検出信号を出力し、検出電圧がDC5ボルト以下の場合は動作せずそのままDC5ボルトを電源表示回路101とバックアップ回路105および出力部76;77のDC5Vに出力する。12V過電圧検出回路99は12V過電流検出回路97より入力された電圧を検出し、検出電圧がDC12ボルトより大きい場合はリレー制御回路84に過電圧検出信号を出力し、検出電圧がDC12ボルト以下の場合は動作せずそのままDC12ボルトを電源表示回路101および出力部76;77のDC12Vに出力する。電源表示回路101は平滑回路89より12V過電圧検出回路99を経由して入力されるDC12ボルトにより電源装置がオン動作していることをLED67のようなアラーム表示部品を緑色で点灯すべく制御する。
【0035】
バックアップ回路105は5V過電圧検出回路96に接続されたダイオード111とダイオード111に接続されたコンデンサ112とを有し、DC5ボルトをコンデンサ112で充電するとともに充電された電流の出力部76;77におけるDC5Vの側への逆流をダイオード111で防止することで、出力部76;77のDC5Vよりも電源保持時間の長く設定された5ボルトバックアップを出力部76;77の5VBに出力する。初期化操作検出回路106は制御装置に初期化処理を促すためのものである。初期化操作検出回路106はスイッチ装置66の操作を検出して出力部76;77に初期化指示信号を出力し、初期化操作部への操作が解除されると初期化指示信号の出力を遮断する。
【0036】
例えば、AC24Vを有する出力部78には例えばカードサンドと呼ばれる台間球貸機を制御するプリペイドカードユニットが接続され、AC24ボルト全波整流を有する出力部76には例えば主制御装置が接続され、DC32Vを有する出力部77には例えば払出制御装置が接続される。主制御装置はボードマイコンのようなコンピュータを内蔵し遊技全般の制御処理を実行する制御装置である。払出制御装置は主制御装置からの賞球払出指示とプリペイドカードユニットからの貸球払出指示とにより、パチンコ機の裏側に設けられた球払出機構の電動アクチュエータを駆動し、球払出機構がパチンコ機の前側に球を払い出す。
【0037】
第1実施形態の構造によれば、直流電源生成部68の過電流を抑制する過電流保護素子がメインヒューズ51と出力側ヒューズ58;92;93およびポリスイッチ52で形成されるとともに、メインヒューズ51およびポリスイッチ52がケース1で囲まれた閉鎖空間に格納された回路基板2の一半部3に搭載されているので、電源装置がパチンコ機の裏側に取り付けられた状態において、パチンコ機の裏側で球が落下しても、ケース1でメインヒューズ51およびポリスイッチ52への球の直撃を防止することができる。メインヒューズ51およびポリスイッチ52を球の直撃から保護するための保護構造として電源装置に既存したケース1を用いることから、保護構造を簡素にすることができる。ポリスイッチ52がケース1で保護されたことから、球の直撃を受けない。よって、ポリスイッチ52におけるポリマーの特性が適切に保持される。
【0038】
入力側の過電流保護素子をメインヒューズ51に代えてポリスイッチにすることもできるが、第1実施形態では入力側の過電流保護素子をヒューズで形成している。その理由は、次のとおりである。メインヒューズ51が溶断するような過電流が電源装置に流入した場合、直流電源生成部68や入力側処理部79が過電流で破壊された可能性がある。このため、過電流の喪失に伴い電流を正常に流す状態に復帰するという可逆性を有するポリスイッチをメインヒューズ51として使用するよりも、10アンペアを越える過電流が流れることで溶断しっぱなしとなる不可逆性なヒューズ素子を有するメインヒューズ51を使用すれば、メインヒューズ51が溶断した場合、直流電源生成部68を構成する電気部品や入力側処理部79を構成する電気部品が損傷を受けている可能性を店員にメインヒューズ51の溶断で知らせることができる。
【0039】
図3に示したように、有孔カバー11の縦壁18が下方に向けられるとともに有孔カバー11の上壁16が後側に向けられた格好で、電源装置がパチンコ機における遊技機枠113の裏側に取り付けられれば、電源装置が駆動されることで発生した熱を電源装置の外部に自然な熱の流れで放出することができる。つまり、電源装置からの発熱により、ケース1で囲まれた閉鎖空間内に存在する空気が暖められてケース1で囲まれた閉鎖空間で上昇し板状放熱板9の内側面に沿って横方向に移動した後に上壁16の放熱孔19より電源装置の外部に放出される。これに伴い、ケース1で囲まれた閉鎖空間周りの空気が縦壁18の放熱孔19よりケース1で囲まれた閉鎖空間内に流入し、流入した空気が電源装置の部品を冷却して電源装置からの発熱で再び暖められて上昇し、上壁16の放熱孔19よりケース1で囲まれた閉鎖空間の外部に放出される、というように空気の自然な流れが形成される。電源装置が上述した格好で遊技機枠113の裏側に取り付けられると、フィン付放熱板7;8のフィンに形成された条が上下に向くことから、フィン付放熱板7;8からの熱により暖められた空気がフィンの下方から上方に逃げ易くなり、フィン付放熱板7;8からの放熱性もよくなる。
【0040】
ケースベース6に組付脚42と基板受部43とが設けられたことから、島側電源装置107または制御装置に接続されたコネクタを回路基板2の他半部4に搭載されたコネクタ61−64に接続する場合、島側電源装置107または制御装置のコネクタから回路基板2のコネクタ61−64を介して回路基板2にケースベース6側に押付けられる方向の力が加わってもこの力がケースベース6の組付脚42と基板受部43とによって受け止められるので、回路基板2が折れるようなことを防止することができる。ケースベース6の抜止部44は回路基板2の他半部4に対応して設けられたことから、回路基板2のコネクタ61−64に接続された島側電源装置107または制御装置のコネクタを引抜く場合、島側電源装置107または制御装置のコネクタから回路基板2のコネクタ61−64を介して回路基板2にケースベース6から離される方向の力が加わってもこの力がケースベース6の抜止部44と組付脚42に締結された止ねじが受け止められるので、回路基板2が損傷することはない。
【0041】
図5は第2実施形態を示す。第2実施形態では図4の出力側ヒューズ92;93に代えてポリスイッチ120;121を使用することで、出力側の全ての過電流保護素子をポリスイッチ52;120;121で形成している。そして、メインヒューズ51およびポリスイッチ52;120;121つまり過電流保護素子の全てをケース1で囲まれた閉鎖空間に格納された回路基板2の一半部3に搭載している。出力側の全ての過電流保護素子がポリスイッチ52;120;121で形成されたことによって、過電流が電源装置の内部から出力部76−78に向けて流れたり、過電流が出力部76−78から電源装置の内部に向けて流れた場合、ポリスイッチ52;120;121およびサージアブソーバ102;103;104を経由してフレームグランドF.Gに流れるので、過電流から直流電源生成部68および入力側処理部79を保護することができる。また、ポリスイッチ52;120;121はヒューズに比べて交換する必要がないので、電源装置が取り扱い易い。
【0042】
電源装置はパチンコ機に限ることなくスロットマシンにも適用できる。スロットマシンの内部に貯蔵されたメダルの数が少なくなり、遊技店の店員がスロットマシンを開いてスロットマシンの内部におけるメダルを貯蔵するホッパーにメダルを供給する際に、メダルやメダルを入れた箱がメインヒューズ51またはポリスイッチ52;120;121に接触することがない。また、遊技店に遊技機を運搬したり、遊技店の遊技機を設置する場合にも、メインヒューズ51よりも硬いものや作業者の手がメインヒューズ51に接触することを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態の遊技機の電源装置を示す断面模式図。
【図2】同実施形態の電源装置を示す分解斜視図。
【図3】同実施形態の電源装置を示す外観図。
【図4】同実施形態の電源装置の内部構成を示すブロック図。
【図5】第2実施形態の電源装置の内部構成を示すブロック図。
【符号の説明】
1 ケース
2 回路基板
52;120;121 ポリスイッチ
68 直流電源生成部
107 島側電源装置
【発明の属する技術分野】
本発明は島側電源装置から供給された交流電源を遊技機で使用される直流電源に変換して接続機器に出力する遊技機の電源装置であって、特に、接続機器や電源装置に内蔵された電気部品に対する過電流を抑制する過電流保護素子周りの構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のパチンコ機の電源装置は直流電源生成部と過電流保護素子と回路基板およびケースを備える。直流電源生成部および過電流保護素子は回路基板に搭載される。直流電源生成部は島側電源装置から供給された交流電源を直流電源に変換する。直流電源生成部を構成する種々の電気部品は回路基板とケースとで囲み形成された閉鎖空間に配置される。過電流保護素子は過電流が流れると溶融切断(溶断)して直流電源生成部に流れる過電流を遮断するヒューズで形成され、上記電気部品や電源装置に接続される接続機器を過電流から保護している(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開2001−29553号公報(第1頁、要約、図1)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記従来例はヒューズの交換容易性の観点から、ヒューズが閉鎖空間の外部に配置つまり回路基板のケースより突出した部分に搭載された構造であるため、パチンコ機の裏側で落下した球のヒューズへの直撃を防止するべく、ケースや回路基板とは別体で竹を割ったような半割筒状に形成されたカバーがヒューズに被せられる必要があるという問題点があった。
【0005】
そこで、本発明は電源装置に既存のケースと回路基板とで囲まれた閉鎖空間に配置された過電流保護素子を可逆性の有る素子構造にすることにより、過電流保護素子に対するものの直撃からの保護構造を簡素にすることができる遊技機の電源装置を提供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明にあっては、回路基板とケースとで囲まれた閉鎖空間に、島側電源装置から供給された交流電源を遊技機で使用する直流電源に変換する直流電源生成部と、直流電源生成部の過電流を抑制する過電流保護素子とを備えた遊技機の電源装置において、過電流保護素子が正の温度係数を有するポリマー系のサーミスタで構成されたことによって、電源装置が遊技機に取り付けられた状態において、球やメダルのようなものが電源装置に向けて落下しても、電源装置に既存のケースがサーミスタに対するものの直撃を防止し、ケースや回路基板とは別体の部材を省くことができ、サーミスタへのものの直撃を防止する保護構造を簡素にすることができる。
【0007】
【発明の実施の形態】
図1−4は第1実施形態であって、図1は遊技機の電源装置を縦方向に切断した断面を模式的に示し、図2は遊技機の電源装置の分解された外観を示し、図3は電源装置の外観を示し、図4は電源装置の回路構成を模式的に示す。
【0008】
図2を参照し、遊技機としてパチンコ機を例示してパチンコ機の電源装置について説明する。電源装置はケース1で囲まれた閉鎖空間に回路基板2の一半部3を格納し、回路基板2の他半部4をケース1より外側に突出した形態である。ケース1は回路基板2に対し上側となるケースカバー5と回路基板2に対し下側となるケースベース6とにより構成される。ケースカバー5は2つのフィン付放熱板7;8と1つの板状放熱板9と有孔カバー11とを備える。2つのフィン付放熱板7;8は互いにフィンを外側に向けた格好で左右に相対峙するように回路基板2に取り付けられる。その取り付けられた形態はフィン付放熱板7;8のフィンが回路基板2の盤面と平行する方向に条を形成する格好である。板状放熱板9は下端部から内側に折り曲げられた複数の取付脚12を備え、両端部から内側に折り曲げられた連接部13を備え、上端部に複数の被係合部14を備える。
【0009】
そして、図外の止ねじが回路基板2の下方より回路基板2に形成された貫通孔を経由して取付脚12のねじ孔(孔の内周面に雌ねじの形成された孔)に締結されることによって、板状放熱板9が回路基板2に取り付けられる。また、止ねじが連接部13の外側から連接部13に形成された貫通孔を経由してフィン付放熱板7;8の一端に形成されたねじ孔に締結されることによって、連接部13が2つのフィン付放熱板7;8に個別に取り付けられる。被係合部14は板状放熱板9から内側に折り曲げられた支持部と支持部の先端から横方向に折り曲げられたフック部とを備えた形態に切り起こされる。よって、板状放熱板9には被係合部14の周りに被係合部14を形成する場合の残渣孔(加工跡としての孔)が設けられる。被係合部14におけるフック部と板状放熱板9との間の隙間は有孔カバー11における係合部15の支持部を挿入し得る形態である。
【0010】
有孔カバー11は方形な上壁16と上壁16の前側に連接された斜壁17と斜壁17の一側に連接された縦壁18とを備える。これらの上壁16、斜壁17、縦壁18には放熱孔19を多数個備える。上壁16における斜壁17と相対峙する後側と右側とには上壁16から下方に折り曲げられたリブ21;22を備える。後側のリブ21には複数の係合部15を備える。係合部15は後側のリブ21から下方に延設された支持部と支持部の先端から横方向に突出したフック部とを備え、フック部と後側のリブ21との間に形成された隙間が板状放熱板9における被係合部14の支持部を収納する形態である。有孔カバー11における2つのリブ21;22の交差部分には板状放熱板9における連接部13の屈曲部を逃げる切欠部23が形成される。有孔カバー11における縦壁18の左右両端部には覆壁24;25が内側に折り曲げられる。左側の覆壁24における後縁には貫通孔26を有する取付脚27が外側に折り曲げられる。右側の覆壁25における下縁には貫通孔28を有する取付脚29が外側に折り曲げられる。有孔カバー11における上壁16の左側には延設壁31とストッパ32とが設けられる。延設壁31は左側の取付脚27と干渉しない位置に配置される。ストッパ32と延設壁31との間には板状放熱板9における左側の連接部13を取り込む隙間33が形成される。ストッパ32は上壁16より下方に折り曲げられる。
【0011】
ケースベース6は回路基板2とほぼ同形な底壁34と底壁34の上面に貼り付けられた薄膜状の絶縁板35と底壁34の隅部を除く周縁より上方に折り曲げられた前後左右壁36;37;38;39とを備える。底壁34の隅部には電源装置をパチンコ機の裏側に取り付けるねじのための貫通孔41が形成される。前壁36は上端より内側に折り曲げられた複数の組付脚42とこれらの組付脚42の間に上端より内側に押し出された基板受部43とを有する。左壁38は上端より内側に押し出された複数の基板受部43を有する。後壁37は中間部分より内側に折り曲げられた複数の組付脚42と中間部分より内側に押し出された基板受部43と上端より内側に押し出された抜止部44とを有する。後壁37の抜止部44は回路基板2が固定された状態において回路基板2の他半部4に対応する位置に設けられている。組付脚42の上面と基板受部43の上端面とは1つの平面内に位置する。つまり、底壁34から組付脚42の上面までの高さと底壁34から基板受部43の上端面までの高さとは同じ寸法になっている。抜止部44と基板受部43との間には回路基板2を受入れる隙間が形成される。各抜止部44の下端面は1つの平面内に位置する。つまり、底壁34から各抜止部44の下端面までの高さは同じ寸法になっている。
【0012】
電源装置の組立方について説明する。回路基板2の一半部3つまりフィン付放熱板7;8および板状放熱板9で囲まれた領域には、メインヒューズ51、ポリスイッチ52、コンデンサ53、コイル54、抵抗器55、電源IC56、トランジスタ57、リレー、トランス、ダイオード、チョッパコンバータまたはアクティブフィルタ、サージアブソーバのような多数の部品が搭載されるとともに、回路基板2の一半部3以外の領域である他半部4つまり左側のフィン付放熱板7よりも左側の領域には、出力側ヒューズ58、コネクタ61;62;63;64、スイッチ装置65;66、LED67のような多数の部品が搭載される。メインヒューズ51は直流電源生成部に対する入力側の過電流を抑制する過電流保護素子である。ポリスイッチ52および出力側ヒューズ58は直流電源生成部に対する出力側の過電流を抑制する過電流保護素子である。
【0013】
ポリスイッチ52は正の温度係数を有するポリマー系のサーミスタ(PTCサーミスタ、PTC=Positive Temperature Coefficient)の一種であって、タイコエレクトロニクスレイケム(株)の製品名である。ポリスイッチ52は電流の流れる量が多くなって温度が上がると抵抗が高くなることで電源装置から流出する電流の流れを遮断する一方、電流の流れる量が少なくなって温度が下がると抵抗が低くなることで電源装置から流出する電流の流れを許容する可逆性を有する。つまり、ポリスイッチ52は過電流を制限した状態(高抵抗状態)から過電流が取り除かれれば、抵抗値が元の低い抵抗値に戻るので交換の必要がない。ポリスイッチ52は板状に形成された導電性ポリマーを金属箔で挟んだ素子本体が絶縁体で覆われるとともに金属箔それぞれに接続された一対の電極が絶縁体より突出した形態である。ポリスイッチは導電性ポリマーが過電流による加熱で膨張すると、導電性ポリマーに混入された導電体が密状態から粗状態となって、ポリスイッチの抵抗が高くなる(無限大にならない)。よって、導電性ポリマーの導電体が粗状態になっても、ポリスイッチに過電流の供給源が接続されている限り、ポリスイッチに電流制限状態を維持する程度の電流が流れる。
【0014】
図1にも示すように、メインヒューズ51および出力側ヒューズ58はガラス管の内部に挿入された糸ヒューズの両端をガラス管の両端外側に封止された筒状の電極に接続した管ヒューズである。メインヒューズ51および出力側ヒューズ58は両端の電極が回路基板に挿入実装された二股状のヒューズステー59に個別に挿入装着される。出力側ヒューズ58とこのヒューズステー59とにはヒューズカバー60が被せられる。ヒューズカバー60は外部より内部を見ることが可能な透視性の有るシリコンのような可撓性の有る合成樹脂で形成され、竹を割ったような両端の閉鎖された半割筒状である。
【0015】
引き続き、回路基板2のフィン付放熱板7;8や板状放熱板9を搭載した表面とは反対側の裏面とケースベース6の絶縁板35を有する上面とが対峙する格好で、回路基板2がケースベース6に載せられる。具体的には、回路基板2と抜止部44とが互いに干渉しないように、回路基板2の裏面がケースベース6の組付脚42と基板受部43とに載せられる。この回路基板2がケースベース6に載せられた形態では、ケースベース6の右壁39と回路基板2の右端面とが接触し、ケースベース6の後壁37と回路基板2との間には回路基板2と抜止部44とが干渉しないための隙間が形成されている。
【0016】
そして、回路基板2が前側から後側に横移動されることで、回路基板2における他半部4の後端部が基板受部43と抜止部44との間の隙間に取り込まれ、回路基板2の後端面がケースベース6の後壁37(後壁37の組付脚42より上方に突出した部分)に接触すると、回路基板2に形成された貫通孔69とケースベース6の組付脚42に形成されたねじ孔71とが上下方向で対応する。ケースベース6における後壁37の右側の組付脚42に形成されたねじ孔71には、回路基板2の右端と後端との交差する部分における隅部に形成された図外の貫通孔が対応する。図外の止ねじが回路基板2の右端と前端との交差する部分における貫通孔69以外の貫通孔69を経由してケースベース6における組付脚42のねじ孔71に締結されることで、回路基板2がケースベース6に取り付けられる。
【0017】
その後、有孔カバー11の縦壁18が下方に向けられるとともに上壁16が回路基板2と対峙する格好で、有孔カバー11が回路基板2の一半部3を覆うように回路基板2とフィン付放熱板7;8および板状放熱板9に載せられる。有孔カバー11が回路基板2とフィン付放熱板7;8および板状放熱板9に載せられる過程では、有孔カバー11の係合部15と板状放熱板9の被係合部14とが干渉しない位置で、有孔カバー11における左側の係合部15が板状放熱板9の被係合部14と連接部13との間に挿入されるとともに、有孔カバー11における右側の係合部15が板状放熱板9における複数の被係合部14間に挿入される。そして、有孔カバー11の取付脚29が回路基板2に接触するとともに有孔カバー11の延設壁31がフィン付放熱板7の上面に接触するとともに有孔カバー11における後側のリブ21が板状放熱板9における被係合部14の支持部に接触する。
【0018】
その状態において、有孔カバー11が左側から右側へ横移動されることで、有孔カバー11における係合部15のフック部と後側のリブ21との間における隙間に板状放熱板9における被係合部14の支持部が収納された後に、被係合部14におけるフック部と板状放熱板9との間の隙間に有孔カバー11における係合部15の支持部が挿入されることによって、有孔カバー11の係合部15と板状放熱板9の被係合部14とが互いに前後方向および上下方向に移動不能な形態で係合する。そして、ストッパ32と延設壁31との間の隙間に板状放熱板9における左側の連接部13が取り込まれ、有孔カバー11のストッパ32と板状放熱板9の連接部13とが接触するとともに有孔カバー11における右側のリブ22がフィン付放熱板8の左面に接触する。
【0019】
その状態では、有孔カバー11の取付脚29に形成された貫通孔28および回路基板2の貫通孔69とケースベース6の組付脚42に形成されたねじ孔71とが上下方向で対応するとともに、有孔カバー11の取付脚27に形成された貫通孔26とフィン付放熱板7に形成されたねじ孔72とが前後方向で対応する。そして、止ねじ73が有孔カバー11における取付脚29の貫通孔28および回路基板2における右端と前端との交差する部分の貫通孔69を経由してケースベース6における組付脚42のねじ孔71に締結される一方、止ねじ74が有孔カバー11における取付脚27の貫通孔26を経由してフィン付放熱板7のねじ孔72に締結されることで、ケースベース6と回路基板2とフィン付放熱板7と板状放熱板9およびケースベース6が互いに結合される。これにより、図3に示すように、電源装置が組み立てられる。
【0020】
この組み立てられた電源装置では、フィン付放熱板7;8および板状放熱板9が回路基板2の一半部3を左右および後側から囲み、上方および前方開放状のフィン付放熱板7;8および板状放熱板9を有孔カバー11が閉鎖することで、有孔カバー11とフィン付放熱板7;8および板状放熱板9で形成されたケースカバー5が回路基板2の一半部3を上側から覆う一方、ケースベース6が回路基板2の裏面全てを下側から覆う。よって、入力側処理部と直流電源生成部とを形成するメインヒューズ51、ポリスイッチ52、コンデンサ53、コイル54、抵抗器55、電源IC56、トランジスタ57、リレー、トランス、ダイオード、チョッパコンバータまたはアクティブフィルタ、サージアブソーバなどの多数の部品がケースカバー5およびケースベース6で形成されたケース1で囲まれた閉鎖空間に格納された回路基板2の一半部3に搭載されて当該閉鎖空間に配置された形態となる。
【0021】
コネクタ61は島側電源装置からの交流電源を入力側処理部に入力する図4の入力部75を構成し、このコネクタ61には電源装置とは別体の島側電源装置が接続される。コネクタ62;63は図4の直流電源生成部68で変換された直流電源を出力する図4の出力部76;77を構成し、コネクタ64は交流電源を出力する図4の出力部78を構成し、このコネクタ62−64には電源装置とは別体の制御装置が接続される。スイッチ装置65は電源装置の電源投入を行うスイッチであって、操作部が押されることによってその位置を上記操作力が解除されても上記位置をそのまま保持する2位置切換形スイッチのような構造である。スイッチ装置66は電源装置に接続される制御装置に初期化処理を促すスイッチであって、操作部への押すような操作力が解除されるのに伴い操作部が上方に復帰するプッシュプルスイッチのような構造である。LED67は電源装置の入力部75に対する異常・正常接続を色変えで表示し、光3原色素子または光2原色素子を有するLED67で形成される。例えば、異常接続として100ボルトのような電源が電源装置の入力部75に接続された場合にはLED67が赤色を発光し、正常接続として24ボルトの島側電源装置が電源装置の入力部75に接続された場合にはLED67が緑色に発光する。
【0022】
図4を参照し、電源装置の回路構成について説明する。入力側処理部79は、メインヒューズ51、100V検出回路81、リレー82、アラーム内部表示回路83、リレー制御回路84、投入操作検出回路85を備える。直流電源生成部68は、ポリスイッチ52、出力側ヒューズ92;93、ノイズフィルタ86、全波整流回路87、力率改善回路88、平滑コンデンサよりなる平滑回路89、DC5V過電流検出回路94、DC5V電源回路95、DC5V過電圧検出回路96、DC12V過電流検出回路97、DC12V電源回路98、DC12V過電圧検出回路99、電源表示回路101、サージアブソーバ102;103;104、バックアップ回路105、初期化操作検出回路106を備える。
【0023】
メインヒューズ51は入力部75とノイズフィルタ86とを結ぶ経路における100V検出回路81の入力端よりも前段側に設けられる。メインヒューズ51の糸ヒューズのようなヒューズ素子は10アンペア対応になっている。ポリスイッチ52は出力部78におけるAC24ボルトのような交流電源を取り出すAC24Vと一方のサージアブソーバ102とをつなぐ経路に接続される。ポリスイッチ52は1アンペア対応になっている。よって、ポリスイッチ52は1アンペアを越える過電流で高抵抗状態となって電流の流れを遮断する。出力側ヒューズ92は出力部76におけるAC24ボルト全波整流のような直流電源を取り出すAC24V全波整流と全波整流回路87の出力端とをつなぐ経路に接続される。出力側ヒューズ92の糸ヒューズのようなヒューズ素子は5アンペア対応になっている。出力側ヒューズ93は出力部77におけるDC32ボルトのような直流電源を取り出すDC32Vと平滑回路89の出力端とを結ぶ経路に接続される。出力側ヒューズ93の糸ヒューズのようなヒューズ素子は5アンペア対応になっている。出力側ヒューズ92;93は図2の出力側ヒューズ58それぞれに相当する。
【0024】
入力部75は島側電源装置107より供給されたAC24ボルトのような交流電源を入力するためのコネクタ61であって、島側電源装置107の出力部に対する電線用の複数の給電接続部と、電源装置が搭載されるパチンコ機の金属部分に接続するためのフレームグランド接続部とを有する。出力部78はAC24ボルトのような交流を例えばプリペイドカードユニットに出力するためのコネクタ64であって、プリペイドカードユニットの入力部に対するAC24Vを備える。出力部76におけるAC24V全波整流には例えば表示灯を制御する表示灯制御回路が接続される。出力部77におけるDC32Vには例えば球発射用の電動アクチュエータを制御する球発射制御回路が接続される。プリペイドカードユニットは許容される過電流が表示灯制御回路および球発射制御回路よりも小さな1アンペアであり、表示灯制御回路および球発射制御回路は許容される過電流がプリペイドカードユニットよりも大きな5アンペアである。出力部78に接続される機器はプリペイドカードユニットに限定されずに、交流電源で動作するとともに1アンペア対応の制御装置が適用できる。
【0025】
出力部76はAC24V全波整流に加え、DC12ボルト、DC5ボルト、5ボルトバックアップのような直流電源を出力する5VBと、基準電位であるグランド(GND)と、初期化指示信号とを出力するためのコネクタ62である。出力部77はDC32V、DC12V、DC5V、5VBのような直流電源と、基準電位であるGND、初期化指示信号を出力するためのコネクタ63である。
【0026】
AC24ボルトはリレー82のリレー接点108とノイズフィルタ86との間より出力される。AC24ボルト全波整流は全波整流回路87と力率改善回路88との間より出力される。DC32ボルトは平滑回路89と5V・12V電源回路95;98との間より出力される。5V過電圧検出回路96、12V過電圧検出回路99、バックアップ回路105、GNDそれぞれの出力が回路基板2に形成された回路パターンにより分岐されて、出力部76;77のDC12ボルト(DC12V)、DC5ボルト(DC5V)、5ボルトバックアップ(5VB)、グランド(GND)に接続される。出力部78のAC24Vはサージアブソーバ102;103を通じて電源装置のフレームグランドF.Gに接続される。出力部76;77のGNDはサージアブソーバ104を介して電源装置のフレームグランドF.Gに接続される。サージアブソーバ102;103;104は、出力部76−78それぞれに流入した静電気のようなノイズを除去する。
【0027】
100V検出回路81は入力部75およびメインヒューズ51を通じて供給される交流電源を整流するとともに平滑し、その平滑電源から入力部75に接続された交流電源を検出する。そして、100V検出回路81はAC100ボルト電源が接続されたことを検出した場合はリレー制御回路84へのリレー駆動電源の供給を遮断し、入力部75に島側電源装置107が接続されてAV24ボルトが供給された場合は上記平滑電源をリレー駆動電源としてリレー制御回路84へ供給する。アラーム内部表示回路83は100V検出回路81がAC100ボルトを検出することにより図2のLED67のようなアラーム表示部品を赤色で点灯すべく制御する。
【0028】
リレー82は常開接点形である。リレー制御回路84は100V検出回路81からのリレー駆動電源と、スイッチ装置65のオンまたはオフ動作に基づく投入操作検出回路85からの投入操作検出信号と、5V過電圧検出回路96からの過電圧検出信号と、12V過電圧検出回路99からの過電圧検出信号とにより、リレー82のリレーコイル109への電力供給または遮断を制御する。具体的には、100V検出回路81がAC24ボルトのような正常な電圧を検出した場合に、リレー制御回路84からリレーコイル109に供給された励磁電力でリレー接点108が閉成するように、リレー82が正常動作する。100V検出回路81がAC100ボルトのような過電圧を検出した場合または5V過電圧検出回路96が過電圧を検出した場合あるいは12V過電圧検出回路99が過電圧を検出した場合に、リレー制御回路84からリレーコイル109への励磁電力が遮断されることでリレー接点108が開成するように、リレー82が全体をオフする。
【0029】
つまり、100V検出回路81がAC100ボルトを検出せず、5V過電圧検出回路96および12V過電圧検出回路99が過電圧を検出していない場合、リレー制御回路84はスイッチのオンまたはオフ動作に応じてリレー82のリレーコイル109に電力を供給または遮断する。投入操作検出回路85はスイッチ装置65のオンまたはオフ動作による投入操作検出信号をリレー制御回路84に出力する。
【0030】
ノイズフィルタ86はメインヒューズ51よりリレー接点108を経由して入力されたAC24ボルトの交流電力に乗ってきた電源ラインノイズを除去するとともにAC24ボルトを後段の全波整流回路87に出力する。全波整流回路87はノイズフィルタ86より入力されたAC24ボルトの交流電源を全波整流して後段の力率改善回路88に出力する。力率改善回路88は全波整流回路87より入力された電力の力率を改善して後段の平滑コンデンサによる平滑回路89に出力する。力率改善回路88は昇圧型チョッパコンバータによるアクティブフィルタまたはチョークコイルによるチョークインプットの何れかにより形成される。
【0031】
アクティブフィルタの場合は全波整流回路87より入力された脈流を数十kHz以上の周波数で全周期にわたりスイッチングすることにより、力率を改善する。つまり、電流波形がスイッチング電流の各周期毎の平均値となり、負荷に大きなコンデンサが存在しても、係るコンデンサが抵抗負荷と等価となり、スイッチング電流がマクロ的にはサインカーブとなって流れ、高調波を低減する。チョークインプットの場合は出力電圧が昇圧されないので、出力電圧は24ボルトの√2(ルート2)倍の電圧から損失を引いたピーク電圧となる。
【0032】
平滑回路89は力率改善回路88からの電圧をコンデンサにより充電することにより、平坦な電圧波形として後段の5V電源回路95および12V電源回路98に出力する。5V電源回路95は平滑回路89と5V過電流検出回路94とに接続され、12V電源回路98は平滑回路89と12V過電流検出回路97とに接続される。5V電源回路95からの流出電流を監視し、12V過電流検出回路97は12V電源回路98からの流出電流を監視する。もしも、5V電源回路95に電源装置の出力部76−78を介して接続された制御装置に短絡が発生した場合、上記監視している流出電流も異常に増加するため、5V過電流検出回路94は過電流と判断しその判断結果を5V電源回路95へ伝達する。12V電源回路98に電源装置の出力部76−78を介して接続された制御装置に短絡が発生した場合、上記監視している流出電流も異常に増加するため、12V過電流検出回路97は過電流と判断しその判断結果を12V電源回路98へ伝達する。
【0033】
これによって、5V電源回路95では5V過電流検出回路94からの過電流検出信号を受けて、5V電源回路95の出力電圧若しくは出力電流あるいは双方を低下させることで自らを保護する。12V電源回路98では12V過電流検出回路97からの過電流検出信号を受けて、12V電源回路98の出力電圧若しくは出力電流あるいは双方を低下させることで自らを保護する。5V電源回路95、12V電源回路98はシリーズレギュレータ、スイッチングレギュレータなどのうちでいずれか1つにより形成され、5V電源回路95が平滑回路89からの電圧をDC5ボルトの定電圧として後段の5V過電流検出回路94に出力し、12V電源回路98が平滑回路89からの電圧をDC12ボルトの定電圧として後段の12V過電流検出回路97に出力する。
【0034】
5V過電圧検出回路96は5V過電流検出回路94より入力された電圧を検出し、検出電圧がDC5ボルトより大きい場合はリレー制御回路84に過電圧検出信号を出力し、検出電圧がDC5ボルト以下の場合は動作せずそのままDC5ボルトを電源表示回路101とバックアップ回路105および出力部76;77のDC5Vに出力する。12V過電圧検出回路99は12V過電流検出回路97より入力された電圧を検出し、検出電圧がDC12ボルトより大きい場合はリレー制御回路84に過電圧検出信号を出力し、検出電圧がDC12ボルト以下の場合は動作せずそのままDC12ボルトを電源表示回路101および出力部76;77のDC12Vに出力する。電源表示回路101は平滑回路89より12V過電圧検出回路99を経由して入力されるDC12ボルトにより電源装置がオン動作していることをLED67のようなアラーム表示部品を緑色で点灯すべく制御する。
【0035】
バックアップ回路105は5V過電圧検出回路96に接続されたダイオード111とダイオード111に接続されたコンデンサ112とを有し、DC5ボルトをコンデンサ112で充電するとともに充電された電流の出力部76;77におけるDC5Vの側への逆流をダイオード111で防止することで、出力部76;77のDC5Vよりも電源保持時間の長く設定された5ボルトバックアップを出力部76;77の5VBに出力する。初期化操作検出回路106は制御装置に初期化処理を促すためのものである。初期化操作検出回路106はスイッチ装置66の操作を検出して出力部76;77に初期化指示信号を出力し、初期化操作部への操作が解除されると初期化指示信号の出力を遮断する。
【0036】
例えば、AC24Vを有する出力部78には例えばカードサンドと呼ばれる台間球貸機を制御するプリペイドカードユニットが接続され、AC24ボルト全波整流を有する出力部76には例えば主制御装置が接続され、DC32Vを有する出力部77には例えば払出制御装置が接続される。主制御装置はボードマイコンのようなコンピュータを内蔵し遊技全般の制御処理を実行する制御装置である。払出制御装置は主制御装置からの賞球払出指示とプリペイドカードユニットからの貸球払出指示とにより、パチンコ機の裏側に設けられた球払出機構の電動アクチュエータを駆動し、球払出機構がパチンコ機の前側に球を払い出す。
【0037】
第1実施形態の構造によれば、直流電源生成部68の過電流を抑制する過電流保護素子がメインヒューズ51と出力側ヒューズ58;92;93およびポリスイッチ52で形成されるとともに、メインヒューズ51およびポリスイッチ52がケース1で囲まれた閉鎖空間に格納された回路基板2の一半部3に搭載されているので、電源装置がパチンコ機の裏側に取り付けられた状態において、パチンコ機の裏側で球が落下しても、ケース1でメインヒューズ51およびポリスイッチ52への球の直撃を防止することができる。メインヒューズ51およびポリスイッチ52を球の直撃から保護するための保護構造として電源装置に既存したケース1を用いることから、保護構造を簡素にすることができる。ポリスイッチ52がケース1で保護されたことから、球の直撃を受けない。よって、ポリスイッチ52におけるポリマーの特性が適切に保持される。
【0038】
入力側の過電流保護素子をメインヒューズ51に代えてポリスイッチにすることもできるが、第1実施形態では入力側の過電流保護素子をヒューズで形成している。その理由は、次のとおりである。メインヒューズ51が溶断するような過電流が電源装置に流入した場合、直流電源生成部68や入力側処理部79が過電流で破壊された可能性がある。このため、過電流の喪失に伴い電流を正常に流す状態に復帰するという可逆性を有するポリスイッチをメインヒューズ51として使用するよりも、10アンペアを越える過電流が流れることで溶断しっぱなしとなる不可逆性なヒューズ素子を有するメインヒューズ51を使用すれば、メインヒューズ51が溶断した場合、直流電源生成部68を構成する電気部品や入力側処理部79を構成する電気部品が損傷を受けている可能性を店員にメインヒューズ51の溶断で知らせることができる。
【0039】
図3に示したように、有孔カバー11の縦壁18が下方に向けられるとともに有孔カバー11の上壁16が後側に向けられた格好で、電源装置がパチンコ機における遊技機枠113の裏側に取り付けられれば、電源装置が駆動されることで発生した熱を電源装置の外部に自然な熱の流れで放出することができる。つまり、電源装置からの発熱により、ケース1で囲まれた閉鎖空間内に存在する空気が暖められてケース1で囲まれた閉鎖空間で上昇し板状放熱板9の内側面に沿って横方向に移動した後に上壁16の放熱孔19より電源装置の外部に放出される。これに伴い、ケース1で囲まれた閉鎖空間周りの空気が縦壁18の放熱孔19よりケース1で囲まれた閉鎖空間内に流入し、流入した空気が電源装置の部品を冷却して電源装置からの発熱で再び暖められて上昇し、上壁16の放熱孔19よりケース1で囲まれた閉鎖空間の外部に放出される、というように空気の自然な流れが形成される。電源装置が上述した格好で遊技機枠113の裏側に取り付けられると、フィン付放熱板7;8のフィンに形成された条が上下に向くことから、フィン付放熱板7;8からの熱により暖められた空気がフィンの下方から上方に逃げ易くなり、フィン付放熱板7;8からの放熱性もよくなる。
【0040】
ケースベース6に組付脚42と基板受部43とが設けられたことから、島側電源装置107または制御装置に接続されたコネクタを回路基板2の他半部4に搭載されたコネクタ61−64に接続する場合、島側電源装置107または制御装置のコネクタから回路基板2のコネクタ61−64を介して回路基板2にケースベース6側に押付けられる方向の力が加わってもこの力がケースベース6の組付脚42と基板受部43とによって受け止められるので、回路基板2が折れるようなことを防止することができる。ケースベース6の抜止部44は回路基板2の他半部4に対応して設けられたことから、回路基板2のコネクタ61−64に接続された島側電源装置107または制御装置のコネクタを引抜く場合、島側電源装置107または制御装置のコネクタから回路基板2のコネクタ61−64を介して回路基板2にケースベース6から離される方向の力が加わってもこの力がケースベース6の抜止部44と組付脚42に締結された止ねじが受け止められるので、回路基板2が損傷することはない。
【0041】
図5は第2実施形態を示す。第2実施形態では図4の出力側ヒューズ92;93に代えてポリスイッチ120;121を使用することで、出力側の全ての過電流保護素子をポリスイッチ52;120;121で形成している。そして、メインヒューズ51およびポリスイッチ52;120;121つまり過電流保護素子の全てをケース1で囲まれた閉鎖空間に格納された回路基板2の一半部3に搭載している。出力側の全ての過電流保護素子がポリスイッチ52;120;121で形成されたことによって、過電流が電源装置の内部から出力部76−78に向けて流れたり、過電流が出力部76−78から電源装置の内部に向けて流れた場合、ポリスイッチ52;120;121およびサージアブソーバ102;103;104を経由してフレームグランドF.Gに流れるので、過電流から直流電源生成部68および入力側処理部79を保護することができる。また、ポリスイッチ52;120;121はヒューズに比べて交換する必要がないので、電源装置が取り扱い易い。
【0042】
電源装置はパチンコ機に限ることなくスロットマシンにも適用できる。スロットマシンの内部に貯蔵されたメダルの数が少なくなり、遊技店の店員がスロットマシンを開いてスロットマシンの内部におけるメダルを貯蔵するホッパーにメダルを供給する際に、メダルやメダルを入れた箱がメインヒューズ51またはポリスイッチ52;120;121に接触することがない。また、遊技店に遊技機を運搬したり、遊技店の遊技機を設置する場合にも、メインヒューズ51よりも硬いものや作業者の手がメインヒューズ51に接触することを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態の遊技機の電源装置を示す断面模式図。
【図2】同実施形態の電源装置を示す分解斜視図。
【図3】同実施形態の電源装置を示す外観図。
【図4】同実施形態の電源装置の内部構成を示すブロック図。
【図5】第2実施形態の電源装置の内部構成を示すブロック図。
【符号の説明】
1 ケース
2 回路基板
52;120;121 ポリスイッチ
68 直流電源生成部
107 島側電源装置
Claims (1)
- 回路基板とケースとで囲まれた閉鎖空間に、島側電源装置から供給された交流電源を遊技機で使用する直流電源に変換する直流電源生成部と、直流電源生成部の過電流を抑制する過電流保護素子とを備えた遊技機の電源装置において、過電流保護素子が正の温度係数を有するポリマー系のサーミスタで構成されたことを特徴とする遊技機の電源装置。
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