JP2004289900A - 分散型電源用の電源切替装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】小規模分散型電源を自立電源として用いると、起動時の突入電流による負荷率の確保、季節による出力変動、バッテリーの充電電荷の維持等において課題を有している。
【解決手段】商用電源で負荷を起動し、定常状態となったときに分散型電源に出力を切替えると共に、最大出力低下時、或いは軽負荷時に分散型電源から商用電源に切替えるよう構成した。また、電源切換用の切替スイッチをバイパスして充電用バイパス部を接続することで、負荷への商用電源出力中にバッテリー充電が可能となるよう構成したものである。
【選択図】 図5
【解決手段】商用電源で負荷を起動し、定常状態となったときに分散型電源に出力を切替えると共に、最大出力低下時、或いは軽負荷時に分散型電源から商用電源に切替えるよう構成した。また、電源切換用の切替スイッチをバイパスして充電用バイパス部を接続することで、負荷への商用電源出力中にバッテリー充電が可能となるよう構成したものである。
【選択図】 図5
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、分散型電源用電源切替装置に係わり、特に切換時における突入電流や最大出力低下時、軽負荷時等に対応して切替制御を可能とした電源切替装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
需要家自らが発電し、その際得られる排熱も活用することでメリットを得る熱電併給(コージェネレーション)システムが普及している。
従来は、大規模な工場などで実施されてきたコージェネレーションであるが、近年ではマイクロガスタービン(以下MGTと略す)などの小容量パッケージが実用化され、分散型電源としてその適応範囲が広がりつつある。
【0003】
系統に連系される分散型電源としては、インバータ系と回転機系とが存在しており、インバータ系にはMGTの他、太陽光発電、燃料電池などがあり、また、回転機系にはガスタービン、ディーゼルエンジン、風力発電、小水力発電などがある。
特にMGTは、燃料として天然ガス、灯油などの他、バイオガスを用いることも可能で環境対策、エネルギー対策としても有用と考えられるようになってきており、注目されている。したがって、以下は分散型電源をMGTに代表して説明する。
【0004】
MGTは、日本国においては300kW未満の容量のガスタービンが分類されている。また、現在広く普及しつつあるMGTの容量は、30kWあるいは60kW程度の出力のものである。これらのMGTは、電力会社の系統に連系して運転するだけでなく、自立電源として機能する場合もある。
MGTの起動時動作モードとしては、発電機を駆動するタービンを起動するために、この発電機を起動モータとして運転することから、起動初期においては必要電力を確保する必要がある。
MGTを系統に連系して使用する場合、起動時に必要な電力は系統から受けて起動する。また、出力は最大出力以下の値に任意に設定することが可能である。このため、燃料消費量あるいは廃熱の需要量などを考慮して運転計画を立案することが可能となる。また、負荷の変動あるいはMGTの出力変動などを気にする必要がないなど運転管理は容易となる。
【0005】
一方、MGTを自立電力として用いる場合は、起動用にバッテリーを搭載する必要がある。バッテリーは発電機の運転中には適宜充電する機能が付加されている。また、負荷の急激な変動に対しては、バッテリーが充放電して対応するなどバッファ的な役割も果たしている。
出力は負荷に合わせて調整されるが、モータの突入電流などに対する対応力は低いものとなっている。
【0006】
MGTを自立電源として用いるか、系統連系するかは導入する事業所にあわせて選択する必要があるが、一般にはバッテリーの管理が不要で、また、必要な電力,廃熱が得られる系統連系運転の方が推奨されている。
【0007】
【特許文献1】
特開平5ー328615 号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
前述の通り、MGTは一般に電力会社の商用電源との系統連系により運転することが望ましいとされている。しかし、系統連系を実施するためには、規定されている「系統連系技術要件ガイドライン」に沿った保護継電器を設ける必要があり、また現段階では、低圧系統との連系は電源系統に悪影響を及ぼすことが懸念されて認められていない。さらに、余った電力を電力会社に売る、つまり売電についても、その価格などに鑑みて経済的とは言えないものとなっている。
このような状況に鑑みると、現在では限られた需要家でなければ系統連系によるメリットを享受することができない。
【0009】
一方、バイオガス発電などを行う事業者は、一般の農家であり、低圧需要家であることが多い。また、その他の事業者においても、系統連系に必要な機器の設置設や管理は経済性を圧迫することになる。さらに、離島などでの連用を考えると、自立電源としての活用が望まれている。
【0010】
上記の点を考慮してMGTを自立電源として用いた場合、バッテリー管理の他にも課題がある。その最大のものが、定常状態として利用できる発電機の出力範囲の狭さである。例えば、MGTの出力は気温によって変化し、また、製造メーカによって異なるものの、バイオガス用のMGTでは50%以下の出力での運転が不安定になることが知られている。さらに過負荷電流耐力が低いため、たとえば30kW出力のもので7.5kW程度のモータ負荷を賄うことが限界となる。これらを回避するためには、例えば、インバータを用いたソフトスタートなどで対応することになるが、複数の負荷が接続されている場合などには、すべての負荷をインバータ接続とする必要が出てくる。そして、この場合は瞬時停電時などの対策も必要となる。
【0011】
すなわち、小規模分散型電源を自立電源として活用するためには次のような課題を有している。
(1)過負荷耐量を考慮する必要があり、回転機負荷などを接続する場合にはその起動時突入電流が間題となって十分な負荷率が確保できない。
(2)夏場など高温時にはMGTの最大出力が低下するため、最大出力を期待した負荷計画ができない。
(3)MGTにおいてバイオガスなどを用いる場合、低負荷時には安定した運転ができない場合がある。このため、最低出力にも配慮する必要がある。
(4)起動用に搭載されるバッテリーの充電状況を常に良好に保つ必要がある。
【0012】
したがって、本発明が目的とするところは、比較的小規模の分散型電源、あるいはコージェネレーションシステムの自立運転を支援するための切替装置を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明の第1は、商用電源と分散型電源とを切換スイッチを介し切替えて負荷に電力供給するものにおいて、
前記切替スイッチ制御用の制御回路を設け、この制御回路に前記商用電源から分散型電源への切替タイミングを分散型電源の起動完了時とする切替判断手段を設けたことを特徴とする分散型電源用電源切替装置。
【0014】
本発明の第2は、前記切替判断手段における起動完了時の判断信号は、分散型電源の起動から出力可能時間に設定されたタイマの出力信号、分散型電源回転部の回転数信号のうち何れかを含むことを特徴とする。
【0015】
本発明の第3は、商用電源と分散型電源とを切換スイッチを介し切替えて負荷に電力供給するものにおいて、
前記切換スイッチ制御用の制御回路を設け、この制御回路に前記商用電源から分散型電源への切替タイミングを判断する切替判断手段を設け、この切替判断手段における切替タイミングの判断信号は、負荷の起動完了信号とすることを特徴とする。
【0016】
本発明の第4は、前記切替判断手段における負荷起動完了信号は、負荷起動時間の設定されたタイマ、負荷回転数信号の何れかを含むことを特徴とする。
【0017】
本発明の第5は、前記切替判断手段における切換タイミングは、負荷側の電流値、若しくは電力値が予め設定した範囲内であることを条件としたことを特徴とする。
【0018】
本発明の第6は、前記切替判断手段は、予め設定した範囲から電流値若しくは電力値が逸脱したとき分散型電源から商用電源に切り戻すことを特徴とする。
【0019】
本発明の第7は、前記切替判断手段は、分散型電源の不具合発生時に、切換スイッチを商用電源に切り戻し信号を出力することを特徴とする。
【0020】
本発明の第8は、前記分散型電源を内燃機関を有する発電機とし、この内燃機関の回転数が上限に達したとき、前記切替判断手段は商用電源に切り戻す信号を出力することを特徴とする。
【0021】
本発明の第9は、商用電源と分散型電源とを切替スイッチを介し切換えて負荷に電力供給するものにおいて、
前記分散型電源を起動用バッテリーを有する内燃機関連結の発電機とし、且つ、前記商用電源と分散型電源間に、スイッチを有する充電用バイパス部を設けると共に、前記切換スイッチによる商用電源接続時に、充電用バイパス部のスイッチを投入してバッテリーを充電するよう構成したことを特徴とする。
【0022】
本発明の第10は、前記充電用のスイッチ投入時に分散型電源の運転不可能とするインターロック機構を設けたことを特徴とする。
【0023】
本発明の第11は、前記分散型電源の運転不可能とするインターロック機構は、内燃機関補機のガス圧縮機を停止であることを特徴とする。
【0024】
本発明の第12は、前記請求項の1乃至11の機能のうち、何れが複数の組み合わせで構成したことを特徴とする。
【0025】
【発明の実施の形態】
本発明は、商用電源とMGTを含む小規模分散型電源を活用するために、商用電源と小規模の分散型電源の出力電源を短時間に、且つ適切なタイミングで切替えるものである。
本発明によれば、モータ負荷など起動時に大きな電流を必要とする機器については、起動時のみ商用電源を用い、定常運転に落ち着いたところで、短時間のうちに分散型電源に切り換える。この結果、分散型電源の最大出力に近い負荷の運転を可能としたものである。切り換えるためのスイッチには、市販されている高遠の切り換えスイッチなどを用いることができる。以下、分散型電源をMGTに代表して各実施形態について説明する。
【0026】
実施形態1
図1は、本発明の実施形態を単結線で示す構成図で、1は分散型電源としてのMGTパッケージ(以下単にMGTという)で、このMGT1は、永久磁石発電機2と、この発電機2の出力制御並びに運転制御を行う制御部(ディジタルパワーコントローラ)3、変圧器4および検出部5を有している。
6は電源切替装置は、切替スイッチ(ダブルスロースイッチ)7と制御回路8を有している。切替スイッチ7によって系統電源(商用電源)とMGTの出力とを切替えることで、負荷に電力を供給する。
【0027】
なお、切換スイッチ7としては、市販されている高速の切替えスイッチを用いることが可能である。この切替スイッチ7には、商用電源側とMGT側との両電源及び負荷の電圧位相を判断して、突入電流を抑制しながら切替える機能が具備されている。そのような切替スイッチ7を使用すると、商用電源で起動したモータ負荷をMGTで継続運転することが可能となり、その際、定めによる系統連系には該当しないため、系統連系用の保護継電器などを設ける必要がない。
更に、MGT側が何らかの異常により停止した場合には、速やかに商用電源に切換え、負荷側装置の運転を継続することも可能となる。
【0028】
切替スイッチ7に、上記のような機能が付加されていない場合には、制御回路8に切替えのための機能を設ける。その場合、制御回路8は図示省略されているが、検出された商用電源の電圧とMGTの電圧信号とを入力し、両者の電圧位相を比較する位相比較部8aを設ければよい。
【0029】
また、制御回路8は、MGTの出力可能信号を得るために、MGTが起動したかを判断し、電源切替えが可能か否かの切替タイミングを判断する切替判断部8bを備えている。
切替判断部8bとしては、例えばMGTの発電機が起動モータとして機能しているときの回転数信号(又は内燃機関の回転数信号)や、MGTが設置されている周囲温度、或いはMGTが起動されてから発電出力が可能となるまでの時間を設定したタイマの出力信号のうち、何れか1つ、又は複数信号の組み合わせによって切替タイミング信号を発生する。
【0030】
したがって、切替スイッチ7が電圧位相比較の機能を有している場合には、切替スイッチ7の機能によってのみ電源切替えが実行され、更に切替タイミングを確実にするために、切替判断部8bのタイミング信号と切替スイッチ7の位相比較信号との論理積にて電源切替を行う。
また、切替スイッチ7が電圧位相比較の機能を有してない場合には、位相比較部8aと切替判断部bのうち、何れか一方、若しくは両信号の論理積信号にて電源切替を行う。
【0031】
制御回路8では、切替えのためのタイミング信号を発生するとき、負荷状態がMGT出力に適応しているか否かを判定する必要がある。つまり、起動時の突入電流などを避ける状態となっているかを判定する。
その場合、負荷側の起動完了信号により切替える。例えば、負荷側装置が起動完了したこと別設されたタイマやモータ回転数(負荷がモータの場合)などにより検出して制御回路8に導入し、この信号により系統電源側からMGT側へ切替える。この方法は簡便でありシステムも簡易であるが、MGTの出力限界の変動などを考慮できないため、事前に十分な検討と計画が必要となる。
【0032】
また、制御回路8では、電源切替を負荷側の電気特性によって切替えることもできる。
そのためには、例えば図2で示すように、負荷回路に電力計9又は電流計を設け、MGTが安定運転できる特定の範囲内となったときに切替判断部8bが電源切替信号を出力する。
図3は、縦軸に消費電力を、横軸に時間をとったもので、今、MGTの安定運転条件の下限が例えば15kWてあり、上限が25kWであったとすると、負荷は商用電源によって起動され、電力計9によって検出された電力値(又は電流値)が時刻t1近辺で安定したとき、切替判断部は負荷側装置が起動完了と判断してMGT側への切替え信号を出力する。
なお、図3において、時刻t2〜t3の範囲は設定範囲を逸脱した範囲で、制御回路の切替判断部8bは、逸脱したことを判断して再度商用電源側に切替える(切り戻す)べく切替信号を出力する。
【0033】
図2,図3で示す切替判断手段は、前述した負荷側の起動完了信号によって切替えるものに比べてより安定した運転ができるが、一方においては計器類が必要となり、システムとしては若干複雑になる。
また、MGTの運転は、夏場と冬場などの気温変化によるMGTの許容出力範囲を考慮する必要がある。
【0034】
図4は、MGTのエンジン回転数による電源切替のための説明図である。
電源切替時に、負荷側の起動完了信号によって切替える方法や、図3で示す負荷側の電気特性によって切替える方法の場合、MGTの出力が過大となることが想定される。この場合にはMGTの回転数を検出し、時刻t11〜t12で示すように最高回転数近くになったときに商用電源へ切り戻す。
この方法では、特に夏場などのように出力上限が下がる時期に有効であり、負荷率を高く維持することが可能となる。
【0035】
商用電源からMGT側に、或いはMGTから商用電源側に切替える上記した各手段では、システムの安全性、安定性を考慮しながら、それぞれが単独で、又は適宜各手段を組み合わせて実施できることは勿論である。
【0036】
実施形態2
MGTを自立電源として用いる場合には、起動用のバッテリー管理が必要となるが、このバッテリーは負荷の急変動に対してはバッファーの役割を果たす。
通常、このバッテリーはMGT運転中には適宜充電するため、ある程度の起電力は確保されている。
しかし、起動停止が頻繁に発生したとき、あるいは高温下に高出力が続くなどの場合にはバッテリーが過放電することが懸念される。そのような場合には外部から充電する必要がある。
なお、MGTにおける制御部3は、図示省略しているが通常はコンバータとインバータを有しており、バッテリーはこのコンバータとインバータ間の直流回路に接続されている。
【0037】
図5は、外部電源よりの充電するための充電用バイパス部10を示したものである。この充電用バイパス部10は、スイッチ11を有して商用電源とMGT電源との間に接続され、切替スイッチ7をバイパスしている。12〜14は遮断器である。
MGTの停止時にスイッチ11を投入すると、商用電源からの電流は、充電用バイパス部10、遮断器12、変圧器4を通って制御部3のバッテリーに流れ、このバッテリーを充電する。その際、MGT側では手動による充電のための設定変更が必要になるが、スイッチ11の投入によって充電が可能となる。
しかも、この充電時には、MGTは発電機ではなく、電力の需要機器として動作しているため、規定されている系統連系にはならない。
【0038】
バッテリー充電中、通常の運用であればMGTは起動することなく、その結果、系統連系には該当しないが、これをより確実とするため、バッテリー充電中にはMGTが運転できないようなインターロックが必要となる。そのインターロック機構として、例えばMGTの運転モードによるインターロック機構とされる。MGTには単独(自立)運転モードと系統連系モードの2種類がある。このモード切替えは手作業で行われるが、そのとき、単独運転モードでなければMGTは起動できないシステムとすることで、インターロックすることができる。
【0039】
他のインターロック方法としては、MGTのガス圧縮機の起動信号を用いることができる。
すなわち、MGTは起動指令を受けた場合アンサーを信号を返す。この信号によりガス圧縮機を起動することができる。この際、一度外部のシーケンサなどにより受けてガス圧縮機を起動するものとする。このガス圧縮機の起動指令を充電モードでないとの条件として加えることで、充電中のガス圧縮機の起動を不可とする。この結果、MGTは起動することができなくなる。
【0040】
更には、電源切替盤におけるインターロックとすることができる。
MGTが系統連系モードでの準備完であり、且つ起動指令が入力されていないことを条件として充電可とする。この信号により電源切替盤の充電用バイパススイッチSWのインターロックとする。図6にその具体例を示す。
【0041】
図6において、AはMGT制御盤、Bは電源切替器である。
MGT制御盤Aでは、MGTの起動準備完了信号を発生部30から得て、この準備完了信号と、運転モード切換部31からの信号との論理積信号をAND1より得る。運転モード切替部31は自立運転モード31aと系統連系モード31bの切替が行われ、この切替は手動にて行われる。AND1の信号は、AND2において32よりのMGT起動信号との論理積信号となり、MGT出力として電源切替器Bに出力される。
【0042】
電源切替器Bにおける40は切替器で、MGT優先40aと商用優先40bとの選択切替が行われ、例えばMGT優先のときには、AND3にてこの優先信号とMGT出力、及び41で設定された範囲設定信号との論理積がとられ、条件成立時にはMGTから給電すべく切替スイッチ7をMGT側に投入する。
MGTからの給電時に、何らかの理由でMGTの出力が設定範囲(図6では15kW〜28kWの範囲)を逸脱すると、AND3における論理積の条件が崩れ、NOT1を介してのOR条件が成立する。この信号をもとに、MGTを停止させると共に、負荷に対しては商用電源からの給電を開始する。
【0043】
一方、バッテリーの充電は次のようにして行われる。
MGT制御盤のAND4は、30よりMGT運転の準備完了信号と、NOT2を介して33よりの起動指令が入力されていないことを条件に論理積が成立し、バッテリーへの充電可能信号を電源切替器のAND5に出力する。AND5の他方の端子には、切替器40から商用優先信号が印加される。したがって、AND5は商用優先40bが選択されているときのみ成立し、制御スイッチ42をマニュアルチャージモードとして充電用バイパス部のスイッチ11を投入する。これによりバッテリーは商用電源からの電流によって充電される。
【0044】
他方において、制御スイッチ42からの信号は、MGTの起動を不可能とすべくインターロックし、且つ、MGT制御盤にフィードバックされてガス圧縮機34を停止するインターロック信号とすると共に、運転モード切替部31を系統連系モード31bとする。
【0045】
【発明の効果】
以上のとおり、本発明によれば、次の効果を有するものである。
(1)商用電源で負荷を起動し、定常状態になったときに分散型電源出力に切替えることで突入電流を避け、分散型電源の負荷率、稼働率を向上できる。
(2)分散型電源の異常時や夏場の最大出力低下時、あるいは負荷の低下による軽負荷時には商用電源に切替えることで安定した電源供給を行うことができる。
(3)電源切換装置に商用電源と分散型電源のバイパス回路を設けることで、バッテリーの手動充電が可能となり、バッテリーの消耗対応が可能となる。
これらの効果により、自家発電装置の系統連系が困難な低圧需要家や、特定の装置に対する電源供給などが可能となり、小規模分散型電源の活用が拡大する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態を示すシステム構成図。
【図2】本発明の他の実施形態を示すシステム構成図。
【図3】説明のための電力波形図。
【図4】説明のためのエンジンの回転数波形図。
【図5】本発明の他の実施形態を示すシステム構成図。
【図6】本発明の制御回路図。
【符号の説明】
1…分散型電源(MGT)
2…永久磁石発電機
3…制御部
4…変圧器
5…検出部
6…電源切替装置
7…切替スイッチ
8…制御回路
9…電力計
10…充電用バイパス部
【発明の属する技術分野】
本発明は、分散型電源用電源切替装置に係わり、特に切換時における突入電流や最大出力低下時、軽負荷時等に対応して切替制御を可能とした電源切替装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
需要家自らが発電し、その際得られる排熱も活用することでメリットを得る熱電併給(コージェネレーション)システムが普及している。
従来は、大規模な工場などで実施されてきたコージェネレーションであるが、近年ではマイクロガスタービン(以下MGTと略す)などの小容量パッケージが実用化され、分散型電源としてその適応範囲が広がりつつある。
【0003】
系統に連系される分散型電源としては、インバータ系と回転機系とが存在しており、インバータ系にはMGTの他、太陽光発電、燃料電池などがあり、また、回転機系にはガスタービン、ディーゼルエンジン、風力発電、小水力発電などがある。
特にMGTは、燃料として天然ガス、灯油などの他、バイオガスを用いることも可能で環境対策、エネルギー対策としても有用と考えられるようになってきており、注目されている。したがって、以下は分散型電源をMGTに代表して説明する。
【0004】
MGTは、日本国においては300kW未満の容量のガスタービンが分類されている。また、現在広く普及しつつあるMGTの容量は、30kWあるいは60kW程度の出力のものである。これらのMGTは、電力会社の系統に連系して運転するだけでなく、自立電源として機能する場合もある。
MGTの起動時動作モードとしては、発電機を駆動するタービンを起動するために、この発電機を起動モータとして運転することから、起動初期においては必要電力を確保する必要がある。
MGTを系統に連系して使用する場合、起動時に必要な電力は系統から受けて起動する。また、出力は最大出力以下の値に任意に設定することが可能である。このため、燃料消費量あるいは廃熱の需要量などを考慮して運転計画を立案することが可能となる。また、負荷の変動あるいはMGTの出力変動などを気にする必要がないなど運転管理は容易となる。
【0005】
一方、MGTを自立電力として用いる場合は、起動用にバッテリーを搭載する必要がある。バッテリーは発電機の運転中には適宜充電する機能が付加されている。また、負荷の急激な変動に対しては、バッテリーが充放電して対応するなどバッファ的な役割も果たしている。
出力は負荷に合わせて調整されるが、モータの突入電流などに対する対応力は低いものとなっている。
【0006】
MGTを自立電源として用いるか、系統連系するかは導入する事業所にあわせて選択する必要があるが、一般にはバッテリーの管理が不要で、また、必要な電力,廃熱が得られる系統連系運転の方が推奨されている。
【0007】
【特許文献1】
特開平5ー328615 号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
前述の通り、MGTは一般に電力会社の商用電源との系統連系により運転することが望ましいとされている。しかし、系統連系を実施するためには、規定されている「系統連系技術要件ガイドライン」に沿った保護継電器を設ける必要があり、また現段階では、低圧系統との連系は電源系統に悪影響を及ぼすことが懸念されて認められていない。さらに、余った電力を電力会社に売る、つまり売電についても、その価格などに鑑みて経済的とは言えないものとなっている。
このような状況に鑑みると、現在では限られた需要家でなければ系統連系によるメリットを享受することができない。
【0009】
一方、バイオガス発電などを行う事業者は、一般の農家であり、低圧需要家であることが多い。また、その他の事業者においても、系統連系に必要な機器の設置設や管理は経済性を圧迫することになる。さらに、離島などでの連用を考えると、自立電源としての活用が望まれている。
【0010】
上記の点を考慮してMGTを自立電源として用いた場合、バッテリー管理の他にも課題がある。その最大のものが、定常状態として利用できる発電機の出力範囲の狭さである。例えば、MGTの出力は気温によって変化し、また、製造メーカによって異なるものの、バイオガス用のMGTでは50%以下の出力での運転が不安定になることが知られている。さらに過負荷電流耐力が低いため、たとえば30kW出力のもので7.5kW程度のモータ負荷を賄うことが限界となる。これらを回避するためには、例えば、インバータを用いたソフトスタートなどで対応することになるが、複数の負荷が接続されている場合などには、すべての負荷をインバータ接続とする必要が出てくる。そして、この場合は瞬時停電時などの対策も必要となる。
【0011】
すなわち、小規模分散型電源を自立電源として活用するためには次のような課題を有している。
(1)過負荷耐量を考慮する必要があり、回転機負荷などを接続する場合にはその起動時突入電流が間題となって十分な負荷率が確保できない。
(2)夏場など高温時にはMGTの最大出力が低下するため、最大出力を期待した負荷計画ができない。
(3)MGTにおいてバイオガスなどを用いる場合、低負荷時には安定した運転ができない場合がある。このため、最低出力にも配慮する必要がある。
(4)起動用に搭載されるバッテリーの充電状況を常に良好に保つ必要がある。
【0012】
したがって、本発明が目的とするところは、比較的小規模の分散型電源、あるいはコージェネレーションシステムの自立運転を支援するための切替装置を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明の第1は、商用電源と分散型電源とを切換スイッチを介し切替えて負荷に電力供給するものにおいて、
前記切替スイッチ制御用の制御回路を設け、この制御回路に前記商用電源から分散型電源への切替タイミングを分散型電源の起動完了時とする切替判断手段を設けたことを特徴とする分散型電源用電源切替装置。
【0014】
本発明の第2は、前記切替判断手段における起動完了時の判断信号は、分散型電源の起動から出力可能時間に設定されたタイマの出力信号、分散型電源回転部の回転数信号のうち何れかを含むことを特徴とする。
【0015】
本発明の第3は、商用電源と分散型電源とを切換スイッチを介し切替えて負荷に電力供給するものにおいて、
前記切換スイッチ制御用の制御回路を設け、この制御回路に前記商用電源から分散型電源への切替タイミングを判断する切替判断手段を設け、この切替判断手段における切替タイミングの判断信号は、負荷の起動完了信号とすることを特徴とする。
【0016】
本発明の第4は、前記切替判断手段における負荷起動完了信号は、負荷起動時間の設定されたタイマ、負荷回転数信号の何れかを含むことを特徴とする。
【0017】
本発明の第5は、前記切替判断手段における切換タイミングは、負荷側の電流値、若しくは電力値が予め設定した範囲内であることを条件としたことを特徴とする。
【0018】
本発明の第6は、前記切替判断手段は、予め設定した範囲から電流値若しくは電力値が逸脱したとき分散型電源から商用電源に切り戻すことを特徴とする。
【0019】
本発明の第7は、前記切替判断手段は、分散型電源の不具合発生時に、切換スイッチを商用電源に切り戻し信号を出力することを特徴とする。
【0020】
本発明の第8は、前記分散型電源を内燃機関を有する発電機とし、この内燃機関の回転数が上限に達したとき、前記切替判断手段は商用電源に切り戻す信号を出力することを特徴とする。
【0021】
本発明の第9は、商用電源と分散型電源とを切替スイッチを介し切換えて負荷に電力供給するものにおいて、
前記分散型電源を起動用バッテリーを有する内燃機関連結の発電機とし、且つ、前記商用電源と分散型電源間に、スイッチを有する充電用バイパス部を設けると共に、前記切換スイッチによる商用電源接続時に、充電用バイパス部のスイッチを投入してバッテリーを充電するよう構成したことを特徴とする。
【0022】
本発明の第10は、前記充電用のスイッチ投入時に分散型電源の運転不可能とするインターロック機構を設けたことを特徴とする。
【0023】
本発明の第11は、前記分散型電源の運転不可能とするインターロック機構は、内燃機関補機のガス圧縮機を停止であることを特徴とする。
【0024】
本発明の第12は、前記請求項の1乃至11の機能のうち、何れが複数の組み合わせで構成したことを特徴とする。
【0025】
【発明の実施の形態】
本発明は、商用電源とMGTを含む小規模分散型電源を活用するために、商用電源と小規模の分散型電源の出力電源を短時間に、且つ適切なタイミングで切替えるものである。
本発明によれば、モータ負荷など起動時に大きな電流を必要とする機器については、起動時のみ商用電源を用い、定常運転に落ち着いたところで、短時間のうちに分散型電源に切り換える。この結果、分散型電源の最大出力に近い負荷の運転を可能としたものである。切り換えるためのスイッチには、市販されている高遠の切り換えスイッチなどを用いることができる。以下、分散型電源をMGTに代表して各実施形態について説明する。
【0026】
実施形態1
図1は、本発明の実施形態を単結線で示す構成図で、1は分散型電源としてのMGTパッケージ(以下単にMGTという)で、このMGT1は、永久磁石発電機2と、この発電機2の出力制御並びに運転制御を行う制御部(ディジタルパワーコントローラ)3、変圧器4および検出部5を有している。
6は電源切替装置は、切替スイッチ(ダブルスロースイッチ)7と制御回路8を有している。切替スイッチ7によって系統電源(商用電源)とMGTの出力とを切替えることで、負荷に電力を供給する。
【0027】
なお、切換スイッチ7としては、市販されている高速の切替えスイッチを用いることが可能である。この切替スイッチ7には、商用電源側とMGT側との両電源及び負荷の電圧位相を判断して、突入電流を抑制しながら切替える機能が具備されている。そのような切替スイッチ7を使用すると、商用電源で起動したモータ負荷をMGTで継続運転することが可能となり、その際、定めによる系統連系には該当しないため、系統連系用の保護継電器などを設ける必要がない。
更に、MGT側が何らかの異常により停止した場合には、速やかに商用電源に切換え、負荷側装置の運転を継続することも可能となる。
【0028】
切替スイッチ7に、上記のような機能が付加されていない場合には、制御回路8に切替えのための機能を設ける。その場合、制御回路8は図示省略されているが、検出された商用電源の電圧とMGTの電圧信号とを入力し、両者の電圧位相を比較する位相比較部8aを設ければよい。
【0029】
また、制御回路8は、MGTの出力可能信号を得るために、MGTが起動したかを判断し、電源切替えが可能か否かの切替タイミングを判断する切替判断部8bを備えている。
切替判断部8bとしては、例えばMGTの発電機が起動モータとして機能しているときの回転数信号(又は内燃機関の回転数信号)や、MGTが設置されている周囲温度、或いはMGTが起動されてから発電出力が可能となるまでの時間を設定したタイマの出力信号のうち、何れか1つ、又は複数信号の組み合わせによって切替タイミング信号を発生する。
【0030】
したがって、切替スイッチ7が電圧位相比較の機能を有している場合には、切替スイッチ7の機能によってのみ電源切替えが実行され、更に切替タイミングを確実にするために、切替判断部8bのタイミング信号と切替スイッチ7の位相比較信号との論理積にて電源切替を行う。
また、切替スイッチ7が電圧位相比較の機能を有してない場合には、位相比較部8aと切替判断部bのうち、何れか一方、若しくは両信号の論理積信号にて電源切替を行う。
【0031】
制御回路8では、切替えのためのタイミング信号を発生するとき、負荷状態がMGT出力に適応しているか否かを判定する必要がある。つまり、起動時の突入電流などを避ける状態となっているかを判定する。
その場合、負荷側の起動完了信号により切替える。例えば、負荷側装置が起動完了したこと別設されたタイマやモータ回転数(負荷がモータの場合)などにより検出して制御回路8に導入し、この信号により系統電源側からMGT側へ切替える。この方法は簡便でありシステムも簡易であるが、MGTの出力限界の変動などを考慮できないため、事前に十分な検討と計画が必要となる。
【0032】
また、制御回路8では、電源切替を負荷側の電気特性によって切替えることもできる。
そのためには、例えば図2で示すように、負荷回路に電力計9又は電流計を設け、MGTが安定運転できる特定の範囲内となったときに切替判断部8bが電源切替信号を出力する。
図3は、縦軸に消費電力を、横軸に時間をとったもので、今、MGTの安定運転条件の下限が例えば15kWてあり、上限が25kWであったとすると、負荷は商用電源によって起動され、電力計9によって検出された電力値(又は電流値)が時刻t1近辺で安定したとき、切替判断部は負荷側装置が起動完了と判断してMGT側への切替え信号を出力する。
なお、図3において、時刻t2〜t3の範囲は設定範囲を逸脱した範囲で、制御回路の切替判断部8bは、逸脱したことを判断して再度商用電源側に切替える(切り戻す)べく切替信号を出力する。
【0033】
図2,図3で示す切替判断手段は、前述した負荷側の起動完了信号によって切替えるものに比べてより安定した運転ができるが、一方においては計器類が必要となり、システムとしては若干複雑になる。
また、MGTの運転は、夏場と冬場などの気温変化によるMGTの許容出力範囲を考慮する必要がある。
【0034】
図4は、MGTのエンジン回転数による電源切替のための説明図である。
電源切替時に、負荷側の起動完了信号によって切替える方法や、図3で示す負荷側の電気特性によって切替える方法の場合、MGTの出力が過大となることが想定される。この場合にはMGTの回転数を検出し、時刻t11〜t12で示すように最高回転数近くになったときに商用電源へ切り戻す。
この方法では、特に夏場などのように出力上限が下がる時期に有効であり、負荷率を高く維持することが可能となる。
【0035】
商用電源からMGT側に、或いはMGTから商用電源側に切替える上記した各手段では、システムの安全性、安定性を考慮しながら、それぞれが単独で、又は適宜各手段を組み合わせて実施できることは勿論である。
【0036】
実施形態2
MGTを自立電源として用いる場合には、起動用のバッテリー管理が必要となるが、このバッテリーは負荷の急変動に対してはバッファーの役割を果たす。
通常、このバッテリーはMGT運転中には適宜充電するため、ある程度の起電力は確保されている。
しかし、起動停止が頻繁に発生したとき、あるいは高温下に高出力が続くなどの場合にはバッテリーが過放電することが懸念される。そのような場合には外部から充電する必要がある。
なお、MGTにおける制御部3は、図示省略しているが通常はコンバータとインバータを有しており、バッテリーはこのコンバータとインバータ間の直流回路に接続されている。
【0037】
図5は、外部電源よりの充電するための充電用バイパス部10を示したものである。この充電用バイパス部10は、スイッチ11を有して商用電源とMGT電源との間に接続され、切替スイッチ7をバイパスしている。12〜14は遮断器である。
MGTの停止時にスイッチ11を投入すると、商用電源からの電流は、充電用バイパス部10、遮断器12、変圧器4を通って制御部3のバッテリーに流れ、このバッテリーを充電する。その際、MGT側では手動による充電のための設定変更が必要になるが、スイッチ11の投入によって充電が可能となる。
しかも、この充電時には、MGTは発電機ではなく、電力の需要機器として動作しているため、規定されている系統連系にはならない。
【0038】
バッテリー充電中、通常の運用であればMGTは起動することなく、その結果、系統連系には該当しないが、これをより確実とするため、バッテリー充電中にはMGTが運転できないようなインターロックが必要となる。そのインターロック機構として、例えばMGTの運転モードによるインターロック機構とされる。MGTには単独(自立)運転モードと系統連系モードの2種類がある。このモード切替えは手作業で行われるが、そのとき、単独運転モードでなければMGTは起動できないシステムとすることで、インターロックすることができる。
【0039】
他のインターロック方法としては、MGTのガス圧縮機の起動信号を用いることができる。
すなわち、MGTは起動指令を受けた場合アンサーを信号を返す。この信号によりガス圧縮機を起動することができる。この際、一度外部のシーケンサなどにより受けてガス圧縮機を起動するものとする。このガス圧縮機の起動指令を充電モードでないとの条件として加えることで、充電中のガス圧縮機の起動を不可とする。この結果、MGTは起動することができなくなる。
【0040】
更には、電源切替盤におけるインターロックとすることができる。
MGTが系統連系モードでの準備完であり、且つ起動指令が入力されていないことを条件として充電可とする。この信号により電源切替盤の充電用バイパススイッチSWのインターロックとする。図6にその具体例を示す。
【0041】
図6において、AはMGT制御盤、Bは電源切替器である。
MGT制御盤Aでは、MGTの起動準備完了信号を発生部30から得て、この準備完了信号と、運転モード切換部31からの信号との論理積信号をAND1より得る。運転モード切替部31は自立運転モード31aと系統連系モード31bの切替が行われ、この切替は手動にて行われる。AND1の信号は、AND2において32よりのMGT起動信号との論理積信号となり、MGT出力として電源切替器Bに出力される。
【0042】
電源切替器Bにおける40は切替器で、MGT優先40aと商用優先40bとの選択切替が行われ、例えばMGT優先のときには、AND3にてこの優先信号とMGT出力、及び41で設定された範囲設定信号との論理積がとられ、条件成立時にはMGTから給電すべく切替スイッチ7をMGT側に投入する。
MGTからの給電時に、何らかの理由でMGTの出力が設定範囲(図6では15kW〜28kWの範囲)を逸脱すると、AND3における論理積の条件が崩れ、NOT1を介してのOR条件が成立する。この信号をもとに、MGTを停止させると共に、負荷に対しては商用電源からの給電を開始する。
【0043】
一方、バッテリーの充電は次のようにして行われる。
MGT制御盤のAND4は、30よりMGT運転の準備完了信号と、NOT2を介して33よりの起動指令が入力されていないことを条件に論理積が成立し、バッテリーへの充電可能信号を電源切替器のAND5に出力する。AND5の他方の端子には、切替器40から商用優先信号が印加される。したがって、AND5は商用優先40bが選択されているときのみ成立し、制御スイッチ42をマニュアルチャージモードとして充電用バイパス部のスイッチ11を投入する。これによりバッテリーは商用電源からの電流によって充電される。
【0044】
他方において、制御スイッチ42からの信号は、MGTの起動を不可能とすべくインターロックし、且つ、MGT制御盤にフィードバックされてガス圧縮機34を停止するインターロック信号とすると共に、運転モード切替部31を系統連系モード31bとする。
【0045】
【発明の効果】
以上のとおり、本発明によれば、次の効果を有するものである。
(1)商用電源で負荷を起動し、定常状態になったときに分散型電源出力に切替えることで突入電流を避け、分散型電源の負荷率、稼働率を向上できる。
(2)分散型電源の異常時や夏場の最大出力低下時、あるいは負荷の低下による軽負荷時には商用電源に切替えることで安定した電源供給を行うことができる。
(3)電源切換装置に商用電源と分散型電源のバイパス回路を設けることで、バッテリーの手動充電が可能となり、バッテリーの消耗対応が可能となる。
これらの効果により、自家発電装置の系統連系が困難な低圧需要家や、特定の装置に対する電源供給などが可能となり、小規模分散型電源の活用が拡大する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態を示すシステム構成図。
【図2】本発明の他の実施形態を示すシステム構成図。
【図3】説明のための電力波形図。
【図4】説明のためのエンジンの回転数波形図。
【図5】本発明の他の実施形態を示すシステム構成図。
【図6】本発明の制御回路図。
【符号の説明】
1…分散型電源(MGT)
2…永久磁石発電機
3…制御部
4…変圧器
5…検出部
6…電源切替装置
7…切替スイッチ
8…制御回路
9…電力計
10…充電用バイパス部
Claims (12)
- 商用電源と分散型電源とを切替スイッチを介し切替えて負荷に電力供給するものにおいて、
前記切替スイッチ制御用の制御回路を設け、この制御回路に前記商用電源から分散型電源への切替タイミングを分散型電源の起動完了時とする切替判断手段を設けたことを特徴とする分散型電源用電源切替装置。 - 前記切替判断手段における起動完了時の判断信号は、分散型電源の起動から出力可能時間に設定されたタイマの出力信号、分散型電源回転部の回転数信号のうち何れかを含むことを特徴とする請求項1記載の分散型電源用電源切替装置。
- 商用電源と分散型電源とを切換スイッチを介し切替えて負荷に電力供給するものにおいて、
前記切換スイッチ制御用の制御回路を設け、この制御回路に前記商用電源から分散型電源への切替タイミングを判断する切替判断手段を設け、この切替判断手段における切替タイミングの判断信号は、負荷の起動完了信号とすることを特徴とする分散型電源用の電源切替装置。 - 前記切替判断手段における負荷起動完了信号は、負荷起動時間の設定されたタイマ、負荷回転数信号の何れかを含むことを特徴とする請求項3記載の分散型電源用の電源切替装置。
- 前記切替判断手段における切換タイミングは、負荷側の電流値、若しくは電力値が予め設定した範囲内であることを条件としたことを特徴とする請求項3又は4記載の分散型電源用切替装置。
- 前記切替判断手段は、前記予め設定した範囲から電流値若しくは電力値が逸脱したとき分散型電源から商用電源に切り戻すことを特徴とする請求項5記載の分散型電源用切替装置。
- 前記切替判断手段は、分散型電源の不具合発生時に、切替スイッチを商用電源に切り戻し信号を出力することを特徴とする請求項1乃至6記載の分散型電源用の電源切替装置。
- 前記分散型電源を内燃機関を有する発電機とし、この内燃機関の回転数が上限に達したとき、前記切替判断手段は商用電源に切り戻す信号を出力することを特徴とする請求項1乃至7記載の分散型電源用電源切替装置。
- 商用電源と分散型電源とを切替スイッチを介し切替えて負荷に電力供給するものにおいて、
前記分散型電源を起動用バッテリーを有する内燃機関連結の発電機とし、且つ、前記商用電源と分散型電源間に、スイッチを有する充電用バイパス部を設けると共に、前記切替スイッチによる商用電源接続時に、充電用バイパス部のスイッチを投入してバッテリーを充電するよう構成したことを特徴とする分散型電源用の電源切替装置。 - 前記充電用のスイッチ投入時に分散型電源の運転不可能とするインターロック機構を設けたことを特徴とする請求項9記載の分散型電源用電源切替装置。
- 前記分散型電源の運転不可能とするインターロック機構は、内燃機関補機のガス圧縮機を停止であることを特徴とする請求項9又は10記載の分散型電源用の電源切替装置。
- 前記請求項の1乃至11の機能のうち、何れが複数の組み合わせで構成したことを特徴とする請求項1乃至11記載の分散型電源用の電源切替装置。
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JP2014197956A (ja) * | 2013-03-29 | 2014-10-16 | パナソニック株式会社 | 空気調和システム |
JP2017169309A (ja) * | 2016-03-15 | 2017-09-21 | 株式会社デンソー | 電力供給システム |
-
2003
- 2003-03-20 JP JP2003076791A patent/JP2004289900A/ja active Pending
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