JP2004289511A - 情景音発生装置 - Google Patents

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Takeshi Usui
剛 臼井
Yoshiki Kasahara
芳樹 笠原
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Abstract

【課題】簡単な構成でバリエーション豊かな情景音を再現でき、音を楽しめるような情景音発生装置を提供する。
【解決手段】情景(例えば海の情景)の素材(例えばカモメや船の音)を表す複数の音要素を集音マイク11でレコーダ12に録音する。レコーダ12で再生した音要素を編集部13A,13B,13Cでそれぞれ時間軸方向の調整を行って編集する。編集した各音要素の1サイクル分の波形データをMP3メモリ14A,14B,14Cに記憶する。スピーカユニット18A,18B,18Cを本体ケース1から分離された携帯型とする。再生部15A,15B,15Cで再生して、情景音を合成する。ボリューム16A,16B,16Cにより各音量を調整したり、スピーカユニット18A,18B,18Cの位置等を設定して、パターンに変化を付ける。調整音量や配置位置を指示する表示を行う。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、音要素に応じてバリエーションのある情景音を発生して音を楽しめるようにした情景音発生装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、情景を表す情景音(あるいは環境音)を再生できるシステムとしては、一般に2チャンネルの音源(L:左、R:右)を2つのスピーカユニットで再生するサウンドシステムや、5.1チャンネルを主流とする後方スピーカユニットを使用したサウンドシステムがある。これらのシステムによれば、音場と定位をコントロールして臨場感ある情景音を再現(再生)することが可能である。
【0003】
なお、本発明に関連する文献公知発明のうち、出願人が当該特許出願時に知っているものがないので、開示すべき先行技術文献情報はない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記従来のシステムで再現される情景音は、現場において例えばバイノーラル録音したものを再生するものであり、実際に録音したときの1つのパターンの情景音しか再現できない。異なるパターンの情景音を再現するには、別の現場で別途録音しておかなければならず、パリエーションのあるパターンを再現するには向いていない。また、このようなシステムは、システムが大がかりで一般に音楽などをリアルに再生することに使われるものであり、新たな音の楽しみ方をしたり、簡単な玩具のように気楽に扱うには向いていない。
【0005】
本発明は、簡単な構成でバリエーション豊かな情景音を再現でき、音を楽しめるような装置あるいはそのような玩具を提供することを課題とす。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1の情景音発生装置は、
それぞれが音によって情景の素材を表す複数の音要素を供給する音要素供給手段と、該音要素供給手段で供給される複数の音要素を各々独立に音響出力する複数のサウンドシステムと、を有し、該複数のサウンドシステムはアンプ、スピーカ及びボリュームからなり、前記複数の音要素供給手段と、前記スピーカを除く複数のサウンドシステムとが1つのパッケージに収納され、前記スピーカは携帯サイズをなすとともに可聴範囲内で移動可能とされてなることを特徴とする。
【0007】
上記の音要素は情景音を構成する素材の音に相当するものであり、情景音が例えば海の情景を表すものであれば、音要素は、「カモメの鳴き声」、「船の汽笛」、「波の音」などである。そして、請求項1の情景音発生装置によれば、これらの複数の音要素はそれぞれ対応するサウンドシステムにより音響出力(再生)される。各サウンドシステムのスピーカは携帯サイズで可聴範囲内で移動可能であるので、各スピーカの位置や高さあるいは向きを変化させることができる。また、ボリュームで音量を調節することもできる。したがって、例えば3つ一組の音要素だけでも、各音要素の聞こえる位置や聞こえる音量を各音要素毎に異ならせることができ、これらの音要素により聴感上合成される情景音を異なるパターンで再現できる。また、情景音発生装置の全体は、スピーカユニットと1つのパッケージという簡単な構成になるので扱いやすい。
【0008】
(好適な具体例)
各音要素について、各々独立に再生長さや再生タイミングなどを変更あるいは加工する時間軸調整手段を備えていると、各音要素間の時間的な関係を調整することができるので結果的に情景音に加工を加えることもでき、さらに情景音のパターンにバリエーションを持たせることができる。
【0009】
最終的に合成される情景音のタイトル(情景の種類)に対応させて、合成に用いる音要素のセットの例や、これらの音要素に対応するサウンドシステムのスピーカの配置例や、各サウンドシステムにおける音量の例をそれぞれ指示するような指示手段を備えていてもよい。この指示手段は、例えば、複数の情景音のタイトルから選択したタイトルについて、上記の指示の内容(以後、「指示例」という。)を表示器10(ディスプレイやインジケータ等)により表示するもの、あるいは、複数のタイトルの各々について対応する上記「指示例」を印刷した手引き書(マニュアル)やシート部材でもよい。さらに、指示手段は、複数のタイトルから選択したタイトルについて、上記「指示例」に対応するように、音要素を自動的に読み込む(設定する)機能や、サウンドシステムのボリューム等を自動的に設定(プリセット)するような構成でもよい。
【0010】
そして、このような指示手段を備えた情景音発生装置によれば、請求項1と同様な作用効果が得られるとともに、指示手段で指示された指示例により、情景を表現するのに好適な情景音を合成することができる。
【0011】
請求項1において、音要素供給手段は、任意の音要素を録音可能で、一旦録音した音要素を再生して対応するサウンドシステムに供給するものでもよく、この場合、ユーザが好きな音要素を用いることができる。また、音要素供給手段は、予め音要素が記録されている記録媒体から、この音要素を読み出して対応するサウンドシステムに供給するものでもよく、この場合、各種の音要素をユーザに提供でき、ユーザの手間を省くことができる。
【0012】
サウンドシステムにおいて、パッケージからスピーカに信号を供給する手段はケーブルであってもよいし無線であってもよい。また、スピーカとしては、マグネットとコイルを主としたダイナミックスピーカ、クリスタルスピーカ、圧電型スピーカ等を用いてよい。
【0013】
【発明の実施の形態】
図1は本発明の第1実施形態の情景音発生装置の概略ブロック図である。集音マイク11はレコーダ12(例えばMDレコーダ等)に接続され、集音マイク11でそれぞれ得られた音要素(例えば、「カモメの鳴き声」、「船の汽笛」、「波の音」)がレコーダ12に録音される。なお、マイク11とレコーダ12はそれぞれ3つずつ図示してあるが、これは1つの情景音を合成するための3つの音要素をそれぞれ異なる状況で個別に録音することを示すためであり、マイク11とレコーダ12は実際には1台である。すなわち、多チャンネル分けが可能な1台のレコーダ12にチャンネル別に1つのマイク11から録音時刻を異にして集録した複数の音素材を個別チャンネルから発生させることができる録音器であってもよい。
【0014】
レコーダ12には多数の音要素が録音され、このレコーダ12で選択した音要素が再生されて、それぞれ編集部13A,13B,13Cに供給される。ここで、選択する3つの音要素は1つの情景音に関連するものであり、海の情景を表す情景音を合成するために、例えば、「カモメの鳴き声」、「船の汽笛」、「波の音」を選択する。編集部13A,13B,13Cはレコーダ12で再生された音要素をサンプリングして波形データとし、この波形データに基づいて後述のように各音要素の時間軸の調整等の編集を行う。また、ノイズの除去、グラフィックイコライザなどによる周波数レベル調整等も行う。さらに、ディレイ、エフェクト等の加工を行う場合もある。
【0015】
編集部13A,13B,13Cで編集された波形データは、MP3(MPEG1 Audio Layer−3)のファイルにエンコード(圧縮)され、半導体メモリであるMP3メモリ14A,14B,14Cにそれぞれ記憶される。MP3メモリ14A,14B,14Cに記憶されたMP3形式の波形データは MP3再生部15A,15B,15Cでそれぞれデコード(解凍)されてアナログオーディオ信号となる。そして、各要素音のアナログオーディオ信号はボリューム16A,16B,16Cでそれぞれ音量調整され、アンプ17A,17B,17Cで増幅されてスピーカユニット18A,18B,18Cで再生(音響出力)される。
【0016】
この実施形態では 編集部13A,13B,13C、MP3メモリ14A,14B,14C及びMP3再生部15A,15B,15Cが、それぞれ「音要素供給手段」を構成し、ボリューム16A,16B,16C、アンプ17A,17B,17C及びスピーカユニット18A,18B,18Cが、それぞれ「サウンドシステム」を構成している。そして、後述のように、これらの構成要素のうちスピーカユニット18A,18B,18Cを除いた各サウンドシステムが、パッケージとしての1つの本体ケース1に収納されている。
【0017】
なお、MP3メモリ14AとMP3再生部15A、MP3メモリ14BとMP3再生部15B、MP3メモリ14CとMP3再生部15Cは、それぞれ一つのMP3プレーヤ(シリコンオーディオプレーヤ)として当該情景音発生装置に内蔵されたものである。また、MP3再生部15A、MP3再生部15B及びMP3再生部15Cには、選択スイッチ15A1,15B1,15C1と再生スイッチ15A2,15B2,15C2がそれぞれ設けられている。
【0018】
以上の構成により、選択スイッチ15A1,15B1,15C1を操作して、再生駆動するMP3再生部15Aまたは15Bまたは15Cを選択し、対応する再生スイッチ15A2,15B2,15C2の操作によって各MP3再生部15A,15B,15Cの独立な再生動作が可能となる。これにより、各音要素を任意に選択的に再生することができる。また、各音要素の音量も、ボリューム16A,16B,16Cの操作により任意に独立に設定することができる。
【0019】
図2は実施形態の情景音発生装置の外観斜視図である。本体ケース1の内部には、レコーダ12、MP3メモリ14AとMP3再生部15Aを備えたMP3プレーヤA、MP3メモリ14BとMP3再生部15Bを備えたMP3プレーヤB、MP3メモリ14CとMP3再生部15Cを備えたMP3プレーヤCがそれぞれ内蔵されている。本体ケース1の上面パネル1aには、液晶パネル等の表示器10、各種の操作スイッチ20、各MP3プレーヤA,B,Cの前記選択スイッチ15A1,15B1,15C1、前記再生スイッチ15A2,15B2,15C2、ボリューム16A,16B,16Cのスライド摘み16A1,16B1,16C1がそれぞれ配設されている。
【0020】
操作スイッチ20と表示器10は各種の設定操作や表示を行うものであり、操作スイッチ20の操作と表示器10の表示により、後述のようにレコーダ12の音要素の波形データの編集を行い、編集した音要素の波形データを情景音のタイトルに対応させてMP3メモリ14A,14B,14Cに記録する。再生時には、操作スイッチ20の操作と表示器10の表示により、情景音(そのタイトル)を選択すると、その情景音に対応する音要素がMP3メモリ14A,14B,14Cでそれぞれ選択される。そして、再生スイッチ15A2,15B2,15C2の操作でそれぞれの音要素が再生される。
【0021】
なお、表示器10に、MP3メモリ14A,14B,14Cに記憶されている音要素のタイトルを表示し、各音要素を直接選択できるようにしてもよい。この場合、図1に示すように、複数の操作子、ロータリーエンコーダからなる入力部Wによって、音要素のタイトルや各音要素の組み合わせ例や組み合わせ方、各スピーカの配置図並びに抽象的雰囲気等のコメントを入力して、メモリMMに記憶させておき、スイッチを含む読出部Rの操作によって適宜表示器10に表示させてもよい。また、編集部13A,13B,13Cにおける波形データの編集時に、各音要素のタイトルや各音要素の組み合わせ例や組み合わせ方、各スピーカの配置図並びに抽象的雰囲気等のコメントを入力して、メモリMMに記憶させておき、読出部Rの操作によって適宜表示器10に表示させてもよい。また、後述の第2実施形態のように、この表示器10に、選択した情景音のタイトルに対応して記憶された、前記コラム[0009]で説明した「指示例」を表示することもできる。さらにまた、図1の点線で示すように、選択スイッチ15A1,15B1,15C1や再生スイッチ15A2,15B2,15C2と読出部Rとを連動させて、表示内容を変更してもよいし、読出部Rと編集部13A,13B,13Cとを連動させてもよい。
【0022】
図3は実施形態におけるスピーカユニット18A,18B,18Cの斜視図であり、各スピーカユニット18A,18B,18Cは、手のひらサイズで球形の形状をした本体18aと、高さの低い円筒状の台座18bとからなる。本体18aは上ケース181と下ケース182とを有しており、上ケース181内にフルレンジのスピーカ183が配設されている。上ケース181のスピーカ183に対応する部分には開口が形成されるとともに保護ネット184が配設されている。また、スピーカ183に接続されたケーブル185が本体18aから引き出されている。このケーブル185は長さが1〜2m程度であり、図2に示したように情景音発生装置の本体1に接続されている。
【0023】
台座18bの直径は本体18aの直径より小さくなっており、本体18aを台座18bに載置すると、台座18bの上縁部18b1のみが本体18aの表面に接触するとともに、本体18aの下部一部が台座18b内に填り、本体18aの自重と、本体18aと台座18bとの間に生じる摩擦力により、本体18aは台座18b上に安定して位置保持される。また、図2ではスピーカの向きが真上となる配置状態を図示してあるが、本体18aは台座18b上でほぼ任意方向に配置可能になる。これにより、スピーカ183の向きを任意に設定することができる。このように、スピーカユニット18A,18B,18Cは携帯サイズのスピーカであり、可聴範囲内で移動しうるようになっている。なお、本体18aは球形になっているので、音波の回折及び干渉も少なく良好な周波数特性で再生できる。
【0024】
図4は音要素の時間軸の調整結果を概念的に示す図であり、曲線の山の部分は一つの音の波形データのエンベロープを表している。カモメの音要素は、例えばカモメの一回の鳴き声を録音して、時間方向に適宜のタイミングをとった位置にその波形データを複製している。このとき音量等に変化を付けることもでき、図の例では2回目の波形データは1回目及び3回目よりも大きな音量(振幅)となっている。船の汽笛の音要素は、一回の汽笛を録音して、時間方向の適宜のタイミングの位置に波形データを配置している。波の音要素は、寄せる波と引く波の一連の音を録音して、時間方向に適宜のタイミングをとった位置にその波形データを複製している。この場合も音量に変化を付けている。
【0025】
各音要素は、所定の時間長の部分を無音部も含めて1サイクルの波形データとする。そして、再生時にはこの1サイクルの波形データを繰り返し再生する。したがって、各音要素間で1サイクルの長さ(時間長)を異ならせると、繰り返し再生時に、サイクル長の違いにより情景音としては繰り返し毎に異なるパターンで再生される。なお、1サイクル分の長さを同じにしてもよい。
【0026】
次に、再生音の音量調整の一例を、音要素が「カモメの鳴き声」、「船の汽笛」及び「波の音」の場合を例に説明する。「カモメの鳴き声」、「船の汽笛」及び「波の音」に対応するスピーカユニット18A,18B,18Cの音量を「大」、「中」、「小」のどれかに調整したとする。そして、「カモメの鳴き声」を「大」、「船の汽笛」を「小」、「波の音」を「中」とすると、岸壁に座って海を眺めているかのような情景音が合成される。「カモメの鳴き声」を「小」、「船の汽笛」を「大」、「波の音」を「中」とすると、船に乗っているかのような情景音が合成される。また、「カモメの鳴き声」を「中」、「船の汽笛」を「小」、「波の音」を「大」とすると、波打ち際にいるかのような情景音が合成される。上記情景音の合成を実現するのに、音量を全部「中」として一定にし、各スピーカの移動によっても可能となる。さらに、音量とスピーカの位置との組み合わせによって、よりリアルな音の情景がかもし出される。
【0027】
図5はスピーカユニット18A,18B,18Cの位置に応じた再生音のバリエーションの例を説明する図である。図5(A) は聴取者の前方一列に配置した場合であり、波打ち際から遠い位置にいるかのような情景の情景音が合成される。図5(B) は聴取者の周囲に配置した場合であり、波打ち際に近い位置にいるかのような情景の情景音が合成される。図5(C) は聴取者に対して上下の位置にも変化を付けた場合であり、例えばカモメが頭上で泣いていたり、波の音が足下でなっていたり、その中間に船の汽笛が聞こえたりするので、波打ち際における空間的な情景を表す情景音が合成される。なお、スピーカユニットを壁の方向に向けることにより、直接音が減って反射音が増えることにより、広がりのある音場感を得ることもできる。
【0028】
このように、「カモメの鳴き声」、「船の汽笛」、「波の音」の音要素の音量を調整したり、スピーカユニット18A,18B,18Cの位置や高さあるいは向きを変化させることで、一組(この例では3つ一組)の音要素だけでも、各音要素の聞こえる位置や聞こえる音量を各音要素毎に異ならせることができ、合成される情景音を異なる各種のパターンで再現できるので、バリエーションのある情景音を発生できる。
【0029】
図6は本発明の第2実施形態の情景音発生装置の概略ブロック図である。この第2実施形態ではユーザが所望に応じて音要素を編集できるユーザモードと、予めプリセットされた設定を利用するプリセットモードとがある。記憶装置21には多数の音要素が記憶されており、ユーザモードでは、操作スイッチ22の操作(操作イベント)毎に所定の順番で音要素が順次選択される。なお、この音要素の選択状態は、各音要素のタイトルに対応して配設したLED等を順次切り換え点灯することにより表示することもできる。選択された音要素はマルチトラックミキサ23により読み出され、このマルチトラックミキサ23においては、音要素に対して前記同様な時間軸の調整等の編集を行うことができる。
【0030】
そして、例えば一つの情景音に対応する3つの音要素について編集すると、この編集された3つの音要素の波形データはそれぞれMP3レコーダ24A,24B,24Cに供給され、MP3レコーダ24A,24B,24CでMP3のファイル形式で記憶される。また、MP3レコーダ24A,24B,24Cは記憶した波形データをアナログオーディオ信号として再生し、アンプ25A,25B,25Cに出力する。アンプ25A,25B,25Cにおけるゲインは、音量のデータに基づいてゲイン設定回路25A1,25B1,25C1で設定され、アナログオーディオ信号は、アンプ25A,25B,25Cで増幅され、スピーカユニット26A,26B,26Cで再生(音響出力)される。なお、ユーザモードでは、ゲイン設定回路25A1,25B1,25C1に設定される音量のデータはマルチトラックミキサ23においてユーザが設定したデータである。
【0031】
マルチトラックミキサ23のプリセットメモリ23aには、プリセットデータがテーブルとして記憶されている。図7はプリセットデータのテーブルの一例を概念的に示す図であり、各情景音(ソース▲1▼,ソース▲2▼,…)には、スピーカユニット26A,26B,26Cにそれぞれ対応する「1系統、2系統、3系統」のプリセットデータが対応している。ここで、mをソース番号、nを系統番号とすると、「mP1n」は音要素の波形データを指定するデータ、「mP2n」は音量のデータ、「mP3n」は時間調整に関するデータである。
【0032】
マルチトラックミキサ23において情景セレクトスイッチ23bを操作すると、その操作(操作イベント)毎に所定の順番で情景音(ソース▲1▼,ソース▲2▼,…)が順次選択され、図示しない確定スイッチの操作により、選択された情景音に対応するプリセットデータ(各系統のmP1n〜mP3nからなる9つのデータ)がテーブルから読み出される。この読み出したプリセットデータの「mP1n」のデータが示す波形データが記憶装置21から読み出され、「mP3n」の時間調整に関するデータに基づいて波形データが自動的に編集される。そして、1系統、2系統、3系統について波形データの編集が終了すると、この編集された3つの音要素の波形データはそれぞれMP3レコーダ24A,24B,24Cに供給される。また、「mP21〜mP23」の音量のデータは、ゲイン設定回路25A1,25B1,25C1にそれぞれ供給される。そして、前記ユーザモードと同様に再生される。
【0033】
なお、スピーカユニット26A,26B,26Cは、図3で説明したと同様な形状である。また、この実施形態では MP3レコーダ24A,24B,24Cがそれぞれ「音要素供給手段」を構成し、ゲイン設定回路(ボリューム)25A1,25B1,25C1、アンプ25A,25B,25C及びスピーカユニット26A,26B,26Cが、それぞれ「サウンドシステム」を構成している。そして、これらの構成要素のうちスピーカユニット26A,26B,26Cを除いた各サウンドシステムが、図2と同様につの本体ケース(パッケージ)1内に収納されている。
【0034】
そして、この実施形態においても、一組(この例では3つ一組)の音要素であっても、再生音の音量調整のしかたやスピーカユニット26A,26B,26Cの配置に応じて、合成される情景音を異なる各種のパターンで再現できるので、バリエーションのある情景音を発生できる。
【0035】
また、図6に示すように、複数の操作子、ロータリーエンコーダからなる入力部Wによって、音要素のタイトルや各音要素の組み合わせ例や組み合わせ方、各スピーカの配置図並びに抽象的雰囲気等のコメントを入力して、メモリMMに記憶させておき、操作スイッチ22の操作に連動して適宜表示器10に表示させてもよい。また、プリセットメモリ23aに、プリセットデータ(テーブルデータ)に対応する音要素のタイトルや各音要素の組み合わせ例や組み合わせ方、各スピーカの配置図並びに抽象的雰囲気等のコメントを記憶しておき、情景セレクトスイッチ23bの操作に連動して適宜表示器10に表示させてもよい。
【0036】
以上の例では、音要素の波形データ、音量のデータ及び時間調整に関するデータは、情景音を選択することで自動的に設定(プリセット)されるようにしているので、再生される各音要素で合成される情景音が、表現しようとする情景に適したものとなる。なお、テーブルから読み出された音量のデータや時間調整に関するデータをユーザが編集して、この編集したデータを設定するようにしてもよい。また、情景のタイトルと音要素の組み合わせの情報、これらの音要素に対応するスピーカユニットの配置例を示す情報、各音要素の音量の情報、時間調整に関する編集用の情報を単に表示し、この表示に基づいてユーザが設定・編集できるようにしてもよい。さらに、これらの情報をマニュアル(手引き書)やシートなどの印刷物としてユーザに提示するようにしてもよい。
【0037】
すなわち、音要素の波形データ、音量のデータ及び時間調整に関するデータを自動的に設定する機能、上記各種情報を表示する機能、上記各種情報を印刷したマニュアルやシートなどは、前記コラム[0009]で説明した「指示例」を指示するような指示手段に相当する。
【0038】
ここで、音要素はそれぞれが音によって情景の素材(カモメとか、船とか、波など)を表すものであり、以上の実施形態では、情景の素材の実際の音を録音したものである。例えば船の汽笛の音要素は実際の船の汽笛を録音した音である。しかし、この音要素としては、その音要素単独では再現しようとする情景に直接関連のない音を用いることもできる。例えば、瓶の口を吹いたときの「ボー」という音を船の汽笛に相当する音要素とすることもできる。
【0039】
このような例として、例えば電車に乗っている情景の情景音を合成するための音要素として次のようなものがある。風の音を「ゴー」という電車のノイズの音要素とし、タンスの引出し(抽斗)を開閉する音を「ガタン、ゴトン」という台車の音の音要素とし、お鍋を叩く音を「カン、カン」という踏切の音の音要素として用いる。このような擬音を使うと、それぞれの音要素だけを再生した場合には情景を表すものとはならないが、各音要素を合成して再生すると、例えば電車に乗っている情景を表現することができる。この場合、情景とは関連のない音要素でありながら、合成すると一つの情景音が得られるので、面白みを得ることができる。また、一つの音要素を単独で再生したり単独で順番に再生し、その音を聴いて合成したときの情景音(情景)を言い当てるといった音遊び(ゲーム)をすることもできる。
【0040】
以上のような表現しようとする情景の実際の音を録音した音要素や、上記のような擬音による音要素など、複数の音要素をそれが表す情景に対応させてCDやCD−ROMあるいはMDなどの記録媒体に記録しておくとよい。すなわち、このような記録媒体を本発明における情景音発生装置に適用することで、この記録媒体から所望の音要素を読み出して、多様な情景を元にして音遊びをすることができる。また、このような記録媒体をユーザに提供することで、ユーザは録音等の手間を省いて用意に音遊びをすることができる。
【0041】
以上の実施形態では、1つの情景音を合成するのに3つの音要素を用い、これに対応してスピーカユニットを3つ用いる場合について説明したが、3つ以上の音要素でこにれ対応する3つ以上のスピーカユニットを用いてもよいことはいうまでもない。
【0042】
また、第1実施形態のスピーカユニット18A,18B,18C、第2実施形態のスピーカユニット26A,26B,26Cに対して、音響出力用の信号を供給する手段は無線であってもよい。また、無線により音響変換手段で音響出力する方法として、携帯電話等を用いてもよい。
【0043】
実施形態では、音要素を録音再生する装置としてMP3レコーダを例に説明したが、MP3以外のフォーマットのデータ(例えば波形データそのもの)をメモリやその他の記録再生装置に記録し、再生するようなものでもよい。例えば、Sound VQ(商標)等の圧縮方法を採用することもできる。
【0044】
また、実施形態では、時間軸の調整等の編集により各音要素毎に1サイクル分の波形データを作成し、各音要素の発音タイミングを定めるようにしているが、発音タイミングや音量等をMIDIデータ等のシーケンスデータにより定めるようにしてもよい。
【0045】
【発明の効果】
請求項1の情景音発生装置によれば、各サウンドシステムのスピーカは携帯サイズで可聴範囲内で移動可能であるので、各スピーカの位置や高さあるいは向きを変化させ、また、ボリュームで音量を調節することもできるので、複数一組の音要素だけでも、各音要素の聞こえる位置や聞こえる音量を各音要素毎に異ならせることができ、これらの音要素により聴感上合成される情景音を異なるパターンで再現できる。また、情景音発生装置の全体は、スピーカユニットと1つのパッケージという簡単な構成になるので扱いやすい。なお、情景音の合成に面白みを持たせることができるので、特に幼児や子供などに音に対する興味を促すこともできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態の情景音発生装置の概略ブロック図である。
【図2】本発明の実施形態の情景音発生装置の外観斜視図である。
【図3】本発明の実施形態におけるスピーカユニットの斜視図である。
【図4】本発明の実施形態における音要素の時間軸の調整結果を概念的に示す図である。
【図5】本発明の実施形態におけるスピーカユニットの位置に応じた再生音のバリエーションの例を説明する図である。
【図6】本発明の第2実施形態の情景音発生装置の概略ブロック図である。
【図7】本発明の第2実施形態におけるプリセットデータのテーブルの一例を概念的に示す図である。
【符号の説明】
1…本体ケース(パッケージ)、15A,15B,15C…MP3再生部(音要素供給手段)、16A,16B,16C…ボリューム、17A,17B,17C…アンプ、18A,18B,18C…スピーカユニット(スピーカ)、24A,24B,24C…MP3レコーダ(音要素供給手段)、25A,25B,25C…アンプ、25A1,25B1,25C1…ゲイン設定回路(ボリューム)、26A,26B,26C…スピーカユニット(スピーカ)

Claims (1)

  1. それぞれが音によって情景の素材を表す複数の音要素を供給する音要素供給手段と、
    該音要素供給手段で供給される複数の音要素を各々独立に音響出力する複数のサウンドシステムと、
    を有し、
    該複数のサウンドシステムはアンプ、スピーカ及びボリュームからなり、
    前記複数の音要素供給手段と、前記スピーカを除く複数のサウンドシステムとが1つのパッケージに収納され、前記スピーカは携帯サイズをなすとともに可聴範囲内で移動可能とされてなることを特徴とする情景音発生装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006266902A (ja) * 2005-03-24 2006-10-05 Werk Japan:Kk 環境音再生を伴うナビゲーション装置
JP2017026967A (ja) * 2015-07-28 2017-02-02 日本電信電話株式会社 音生成装置、音生成方法、プログラム

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