JP2004289144A - 磁気センサおよび磁気記録再生装置 - Google Patents

磁気センサおよび磁気記録再生装置 Download PDF

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Abstract

【課題】外部磁界に対して敏感な軟磁性自由層を用いた磁気センサおよびこれを搭載した磁気記録再生装置を提供する。
【解決手段】磁気記録媒体に記録された磁気信号を検出するスピンバルブ膜構造を有し、該スピンバルブ膜中に酸化膜層またはアモルファス層が挿入され、該酸化物層またはアモルファス層より上層の軟磁性自由層を構成する結晶の方位<111>または<110>と、前記スピンバルブ膜の積層方向とのなす角度が±5度の範囲にあり、前記軟磁性自由層の結晶の積層方向に対して垂直な方向の平均結晶粒径が、1nmから15nmの範囲にある磁気センサ。
【選択図】図1

Description

本発明は、磁気抵抗型センサおよび磁気記録再生装置に係わり、特に記録密度の高い再生装置に関する。
近年、記録密度の向上を目的に巨大磁気抵抗効果を利用した磁気センサの開発が進められている。このセンサはスピンバルブ構造と呼ばれる軟磁性層/非磁性層/強磁性層/反強磁性層の積層構造である。
強磁性層/反強磁性層界面に発生する交換結合磁界によって磁性層の磁化が固定され、軟磁性層の磁化が外部磁界によって回転することで、非磁性層で隔てられた磁性層間の磁化の角度に依存する抵抗変化が生じ、高い信号出力を得ることができる。磁化が固定されている強磁性層を固定層,磁化が回転する軟磁性層を自由層と呼ぶ。
スピンバルブ膜の感度は、自由層が外部磁界に対して敏感に回転することに依存する。外部磁界に対して自由層の磁化がどの程度回転したかを示す、磁気特性として
Hc(Hcross) がある。
固定層の磁化の向きと90゜の角度で外部磁界A(例えば10Oe)印加した状態で、強磁性層の磁化と平行な方向に印加した外部磁界Bを変化させたときのMHループを測定し、そのときの保持力をHc(Hcross =10Oe)と表す。この値が小さい程、外部磁界に対して容易に自由層の磁化が回転することを表している。
過去の経験から、自由層の結晶粒径を小さくすると、外部磁界に対して容易に自由層の磁化が回転すると考えられている。従来は基板上に結晶配向や粒径を制御するための下地膜を成膜し、その上に結晶粒径と配向を制御したスピンバルブ膜を形成していた。
下地膜の結晶粒径=自由層の結晶粒径として、Hc(cross) との相関を得ていた。しかし、最近では、下地膜を用いた粒径制御では自由層の結晶粒径を十分小さくできなくなってきた。
なお、磁気記録媒体表面の磁性膜の粒径分布に関しては、Al板にNiPメッキを施した基板上にCr下地膜を成膜し、その上にCoCrPt合金を積層した膜構造を斜入射X線回折により測定した例がある(例えば、非特許文献1参照)。
Shapon Li 他8名"Detrmination og grain size distribution inMagnetic Recording Media by Grazing Incidence X-ray Diffraction.(斜入射X線回折による磁気記録媒体の粒径分布測定)":IEEE Transcations on Magnetics, U.S.A. IEEE発行2001年7月 Vol.37 No.4 p1947〜1949。
下地膜からの粒径制御が困難なため、自由層の結晶粒径を微細化する方法が検討されている。しかし、自由層の膜厚は数nmと非常に薄いため、その粒径を直接計測することは困難である。このため断面TEM像のコントラストから平均粒径を推定していたが、この方法では正確な平均粒径が得られないため、自由層の粒径を制御することは困難である。
また、非特許文献1に記載された試料は、Al板にNiPメッキした基板上にCr(結晶構造:体心立方構造[bcc])下地膜を成膜し、その上にCoCrPtTa合金(結晶構造:六方稠密構造[hcp])を成膜した試料(以下、試料α)と、膜厚1nmの
Pd(面心立方構造[fcc])と膜厚0.38nmのCo(結晶構造:fcc)のペアを13回繰り返した試料(以下、試料β)である。
この例では、CoCrPtTa合金,[Pd/Co]x13ペア全てからの面内回折を測定している。NiPはアモルファスであり、Cr下地膜の回折線はhcpのCoCrPtTaやfccの[Pd/Co]x13ペアの回折線と重ならないため、入射角を高精度に制御する必要がない。
しかしながら、Ni合金下地膜上に反強磁性層、その上に固定層1(結晶構造:fcc),Ru(結晶構造:hcp),固定層2(結晶構造:fcc),非磁性層(Cu;結晶構造:fcc),自由層(結晶構造:fcc)と積層した試料(以下、試料γ)では、高精度に入射角を制御しなければ、非磁性層や固定層,下地膜の回折線が自由層の回折線と重なるため、自由層の結晶粒径だけを測定することができない。
さらに、試料αのCoCrPt合金は<001>配向のhcp構造のため、非特許文献1が使用しているCuKα線(波長:0.1542nm)でも、面内回折として、(10h)の指数系である、(101),(102),(103),(104)と4本の回折線が測定可能であり、これらを用いて歪を取り除いて粒径とその分布を求めることができる。また試料βの場合は配向が低いため、(111)と(222),(200)と(400)の同じ指数系の回折線が複数測定でき、これらを用いて歪を取り除いて粒径とその分布を求めることができる。
一方、試料γは<111>配向しているfcc構造のため、(hh0)系の指数しか面内回折として測定できない。しかもCuKα線(波長:0.1542nm)では、(440)回折は原理的に測定できない。また(440)回折線の強度は非常に弱いため、通常のX線源を用いて測定することは非常に困難である。
非特許文献1に記載された試料は、入射角を高精度に制御することなく、よく使用されているX線を用いて複数の面内回折線が測定可能なため、粒径解析が容易な試料であり、このような試料の粒径解析は一般的である。
しかし、試料γの場合、通常の測定では(220)回折しか測定できないため、粒径と歪を分離することが困難である。また、(440)回折を測定するためには、波長の短いX線を用いる必要があり、しかも非磁性層とそれより下層の回折線が測定されないように、入射角を高精度で制御する必要もある。これらの事情から、本発明における試料γのような構造体について、表面付近の層の粒径解析をした例はない。
そこで本発明の課題は、磁気記録媒体などの外部磁界に対して、敏感に磁化が回転する自由層を用いた、CPP型,CIP型の高感度磁気センサおよびこれを搭載した磁気記録再生装置を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明の磁気センサは、磁気記録媒体に記録された磁気信号を検出するスピンバルブ構造を有し、該スピンバルブ構造は軟磁性自由層,非磁性層,強磁性固定層,反強磁性層を含む積層構造であり、前記反強磁性層が前記強磁性固定層の磁化を交換結合で固定し、前記軟磁性自由層の磁化が外部磁界に応じて回転して、該軟磁性自由層の磁化と前記強磁性固定層の磁化との相対角度が変化すると磁気抵抗が変化する、巨大磁気抵抗型であり、特に電流を面内方向に流す(Current In−Plane :CIP)
CIP型磁気センサにおいて、該スピンバルブ膜中にアモルファス層が挿入され、該アモルファス層より上層の軟磁性自由層を構成する結晶の方位が<111>または<110>と、前記スピンバルブ膜の積層方向とのなす角が±5度の角度範囲にあり、前記軟磁性自由層がその積層方向と垂直な方向の結晶粒径の平均が1nmから10nm範囲にあることを特徴とするものである。
また、本発明の磁気センサは、巨大磁気抵抗型の磁気センサで、特に電流を成膜方向に流す(Current Perpendicular Plane :CPP)CPP型磁気センサにおいて、該スピンバルブ膜中にアモルファス層が挿入され、該アモルファス層より上層の軟磁性自由層を構成する結晶の方位が<111>または<110>と、前記スピンバルブ膜の積層方向とのなす角が±5度の角度範囲にあり、前記軟磁性自由層がその積層方向と垂直な方向の結晶粒径の平均が1nmから15nm範囲にあることを特徴とするものである。
より具体的には、前記記載のアモルファス層は前記スピンバルブ構造の非磁性層、または、固定層、または、反強磁性層の間に挿入されていることを特徴とするものである。
本発明によれば、軟磁性自由層の結晶方位とスピンバルブ膜の積層方向とのなす角度、および軟磁性自由層がその積層方向と垂直な方向の平均結晶粒径を、上記のように所定範囲に設定することにより、軟磁性自由層の磁気特性[Hc(cross) ]が小さくなり、磁気記録媒体などの外部磁界に対して敏感に回転するスピンバルブ膜となる。また、その実現は、例えば、Ru酸化物や、Fe酸化物,Cu酸化物のような酸化物や、Coシリサイドのような金属シリサイド,CoZrNb(x)Ta(1−x)のように、アモルファス構造である薄膜層をスピンバルブ膜中に挿入することにより有効となる。
また、上記構成の磁気センサ、すなわち、磁気特性[Hc(cross) ]を改善した磁気センサを組み込んだ磁気ヘッドを用いることにより、高記録密度の磁気記録再生装置が得られる。
本発明によれば、Hc(cross) の小さな自由層をもつスピンバルブ膜が提供でき、外部磁界に対する感度が充分な磁気センサおよび信頼性の高い磁気記録再生装置が可能となる。
本発明の実施形態の概要は、磁気記録媒体に記録された情報を読み出すスピンバルブ膜構造の磁気センサおよび該磁気センサを搭載した磁気記録再生装置において、磁気センサのスピンバルブ膜構造に次の3つの特徴を有するものである。
(1)スピンバルブ膜中の軟磁性自由層の結晶方位とスピンバルブの積層方向とのなす角度を一定範囲内に設定。(2)軟磁性自由層の積層方向と垂直な方向の平均結晶粒径を一定範囲内に設定。(3)スピンバルブ膜中にアモルファス層を挿入。
特に、軟磁性自由層の結晶方位<111>または<110>とスピンバルブの積層方向とのなす角が±5度の角度範囲にあり、かつ、軟磁性自由層がその積層方向と垂直な方向の平均結晶粒径が1〜10nmの範囲の場合、磁気記録媒体などの外部磁界に対して、軟磁性自由層の磁化が回転しやすい高感度の磁気センサおよび高記録密度の磁気記録再生装置が得られる。以下、本発明の実施例を説明する。
以下、本発明の一実施形態として、図1に、平均結晶粒径が7nmの自由層を用いた磁気センサ、および、この磁気センサを組み込んだ磁気ヘッド構造、および、該磁気ヘッドを搭載した磁気記録再生装置の概略図を示す。
図1(a)は、磁気記録再生装置の概略図で、情報が書き込まれる磁気記録媒体1と、磁気信号を読み出す磁気センサおよび磁気信号を書き込む記録ヘッドからなる磁気ヘッド3が先端に搭載されているアーム2とを示している。円板中心を軸に回転する媒体1と円板の半径方向に駆動するアーム2とにより、媒体のすべての場所に情報を記録したり再生したりできる。
図1(b)は、磁気ヘッド3の概略構成を示し、磁極4,コイル5,電極6等を具備し、図中○で囲んだ部位が磁気センサ7で、この面が媒体1に近接した状態で記録信号を読み出す。
図1(c)は、本発明における要部で、磁気センサ7の膜構造を示している。媒体1に書き込まれた磁化の漏れ磁界による電極間の電気抵抗変化により、磁化信号を読み出す構造である。磁気センサ7の膜構造は、前述のスピンバルブ膜と同じ構成で、RuとCoFeの間にFe酸化物を入れた構造とした。
すなわち、基板10上の下地層11に、反強磁性層12(MnPt),強磁性固定層
13(CoFe),非磁性金属層14(Ru),強磁性固定層16(CoFe),酸化物層15(Fe),強磁性固定層16(CoFe),非磁性層17(Cu),軟磁性自由層
18(CoFe),キャップ層19が、この順で積層されている。なお、符号20は磁区制御膜である。
尚、強磁性固定層13,非磁性金属層14,強磁性固定層16は、併せて積層フェリ構造型固定層という場合がある。
なお、このスピンバルブ膜のHc(cross=10Oe) は0.103Oe 、平均結晶粒径は7.3nm である。このような膜構造の磁気センサを磁気ヘッドに組み込み、該磁気ヘッドを搭載した磁気記録再生装置を試験した結果、充分な感度が得られ、動作の信頼性も良好であった。
以下に、本発明になる磁気センサの膜構造のX線回折と、その計測結果を説明する。スピンバルブ膜はマグネトロンスパッタ装置で基板上に、下地膜/反強磁性層(MnPt)/CoFe/Ru//CoFe/Cu/CoFe/キャップ膜の順に成膜した。このとき、Ru//CoFeの間にFe酸化物を挿入したスピンバルブ膜(試料A)と酸化物を挿入しない試料(試料B)を作成した。
X線回折法により、スピンバルブ膜の配向を調べた。スピンバルブ膜に積層したCoFeは、Feの濃度によって、原子が面の中心に位置するFCC構造と、体の中心に位置する
BCC構造をとる。FCC構造の場合、<111>方向に、BCC構造の場合は<110>に配向する。
図2は、FCC構造のCoFe(111)面回折のロッキングカーブである。ロッキングカーブの幅が配向の幅を表しているので、CoFeは<111>配向し、配向の幅は酸化膜の有無に関係なく±2.8゜であることが分かった。BCC構造のCoFe(110)面回折でロッキングカーブを測定しても、その幅は同じであった。
結晶粒径を計測するためには、面内X線回折を測定する必要が有る。<111>配向のFCC構造の場合は面内で計測でき、結晶粒径とランダム歪を分離できる回折面は(220),(440)だけである。<110>配向のBCC構造の場合は幾つか組み合わせがあるが、(110),(220)が結晶粒径とランダム歪を分離するのに適当である。
自由層の結晶粒径とランダム歪を分離して評価するために、試料すれすれ(入射角=
0.25)にX線を入射し、(220) 面と(440)面からの面内回折を計測した。図3にその回折プロファイルを示す。
入射角をすれすれに設定したことにより、MnPtからの回折がほとんど検出されていない。これは得られた回折強度のほとんどが、酸化膜より上の磁性層からであるからと考えられる。酸化膜より上の磁性層の結晶粒径はほぼ同じと考えられるので、面内回折を解析することで得られる結晶粒径は、自由層の結晶粒径に等しいと考えてよい。
解析ではHollプロットを用いて、結晶粒径とランダム歪を分離し、粒径分布が正規分布であることを仮定して平均粒径を求めた。その結果、試料Aの平均粒径は8.5nm、試料Bは11.5nmとなった。
次に、同じ試料の断面TEM観察と平面TEM観察を行った。その観察結果を図4に示す。断面TEM観察では、自由層の粒径を決めることは困難である。自由層表面の凹凸で粒径を決めると、30%ほど、X線の結果より大きくなった(図4(a),(b)参照)。
平面TEM観察は、MnPt側から薄片化して平面試料を作成し、その後、上面側を
Arミリングし、キャップ膜を薄くしてTEM観察を行った。観察時にTEM−EDXを用い、Pt,Mnがないことと、キャップ膜の主成分であるTaが減っていることを確認できた視野についてTEM観察を行った(図4(c),(d)参照)。
上記により得られた平面TEM像を基に粒径分布解析を行った結果、試料Aは平均粒径7.3nm,分散1.7nm、試料Bは粒径12.5nm,分散2.4nmであった。これは面内X線回折の結果と比較的よく一致していた(表1参照)。
Figure 2004289144
次に、挿入する酸化物を、Fe酸化物,CoFe酸化物,Ru酸化物に変えた試料と、酸化物を入れない試料とを作成した。結晶粒径は酸化物なしの試料が大きく、他の3種類は似た大きさになると考えられるので、Hc(cross) は、酸化物なし>酸化物あり、の順になると予測された。
これら試料のHc(cross=10Oe) を計測した結果、Hc(cross) の大きさは、CoFe酸化物>酸化物なし>Ru酸化物>Fe酸化物、の順になった。従来の方法では、この原因がスピンバルブ膜にあるのか自由層の粒径にあるのかは判断できなかった。
先に示した面内X線回折法を用い、4試料の自由層の平均粒径を求めた。計測された回折プロファイルを図5に示す。平均粒径はHc(cross) 同様、CoFe酸化物>酸化物なし>Ru酸化物>Fe酸化物、の順になった。この相関を図6に示す。Hc(cross=10Oe) =0.2Oe 以下にするためには、自由層の結晶粒径を10nm以下にする必要があることが分かる。
以上の結果より、自由層の磁化が外部磁界に敏感に回転するためには、自由層の粒径を10nm以下にする必要が有ることが分かった。また、その実現には、Ru酸化物やFe酸化物のような酸化物を挿入することが有効で有ることが分かった。
なお以上では、自由層を構成する結晶の粒径について説明したが、自由層の積層(膜厚)方向は1個のみの結晶で構成され、その形状は必ずしも直立した円柱ではないがほぼ柱状となっている。
図1に記載された構造で、平均粒径15nmの自由層を用いた磁気センサを搭載した磁気記録再生装置を作成した。図1(d)に記載された磁気センサ7の膜構造は後述のCPP−GMR構造である。尚、CIP−GMR構造でも同じ効果が得られる。
スピンバルブ膜はマグネトロンスパッタ装置で基板上に、下部電極/下地膜/反強磁性層(MnPt//MnPt)/CoFe/Ru/CoFe/Cu/CoFe/NiFe/上部電極の順に成膜した。この膜構造はCPP型のGMRセンサの膜構造である。CPP型の場合、アモルファス層の電気抵抗が、大きな問題になるため、アモルファス層として、酸化物ではなく、Coシリサイドを用いた。アモルファス層は、MnPt//MnPtの間に挿入した。MnPt層は成膜後、熱処理することにより、規則化し反強磁性をもつ。この熱処理でも結晶化しにくいと考え、金属シリサイドをアモルファス層として選択した。
X線回折法により、スピンバルブ膜の配向を調べた。スピンバルブ膜に積層したCoFeは、上のNiFe層との関係から、FCC構造とした。FCC構造の場合、<111>方向に配向する。fcc(111)面のロッキングカーブを測定した結果、配向の幅が±2.4゜であることが分かった。
結晶粒径を計測するためには、面内X線回折を測定する必要が有る。本実施例の場合、MnPtにアモルファス層を挿入した試料のため、MnPtの粒径に違いがあると考えられる。そこで、MnPtの面内回折を(110)面,(220)面,(202)面,
(330)面,(440)面と測定し、MnPtの粒径を測定した。その結果を図7に示す。比較のため、アモルファス層のないMnPt層の上にGMR膜を成膜した試料のMnPtの粒径も測定した。解析の結果、アモルファス層のないMnPtの粒径は17nmであったのに対して、アモルファス層の挿入により、15nmに小さくなっていた。MnPt層の粒径は全体の平均となるため、アモルファス層の上/下の粒径も平均化される。このため、アモルファス層より上のMnPt層の粒径は15nmより小さいはずである。この上に成膜された磁性層の粒径も小さくなると考えられる。
そこで次に、自由層の粒径を測定した。自由層の結晶粒径とランダム歪を分離して評価するために、試料すれすれ(入射角=0.25)にX線を入射し、(220)面と(440)面からの、面内回折を計測した。MnPtからの回折がほとんど検出されないように入射角をすれすれに設定した。これにより得られた回折強度がMnPt層より上の磁性層からであると考えられる。アモルファス層より上の磁性層の結晶粒径はほぼ同じと考えられるので、面内回折を解析することで得られる結晶粒径=自由層の結晶粒径と考えてよい。解析ではHallプロットを用いて、結晶粒径とランダム歪を分離し、粒径分布が正規分布であることを仮定し平均粒径を求めた。その結果、試料の平均粒径は14nmとなった。この試料をHc(cross=10Oe) )を計測した結果、Hc(cross) の大きさ0.20Oeとなり、外部磁界に対して敏感な磁気センサを作ることができた。CIP−GMRよりも、大きな粒径で小さいHcが得られたことは膜構造の違いによると考えられる。前記実施例はCoシリサイドを用いたが、Niシリサイドでも同様の効果が得られた。
以上のように、CPP−GMR構造の場合、粒径が15nm以下であれば、Hc(cross)が十分小さいことが分かった。この結果より、自由層の結晶粒径が15nm以下であれば、高感度化が実現できる。またその実現のためには、散化物や金属シリサイド等のアモルファス層を、非磁性層,固定層,反強磁性層に挿入することが有効で有ることが分かった。
本発明の別の実施例を説明する。スピンバルブ膜はマグネトロンスパッタ装置で基板上に、下部電極/下地膜/反強磁性層(MnPt)/CoFe/Ru//CoFe/Cu/CoFe/NiFe/上部電極の順に成膜した。この膜構造はCPP型のGMRセンサの膜構造である。CPP型の場合、アモルファス層の電気抵抗が、大きな問題になるため、アモルファス層として、酸化物ではなく、CoZrNb(x)Ta(1−x)を用いた。アモルファス層は、Ru//CoFeの間に挿入した。
X線回折法により、スピンバルブ膜の配向を調べた。スピンバルブ膜に積層したCoFeは、上のNiFe層との関係から、FCC構造とした。FCC構造の場合、<111>方向に配向する。fcc(111)面のロッキングカーブを測定した結果、配向の幅が±3.0゜であることが分かった。
結晶粒径を計測するためには、面内X線回折を測定する必要が有る。<111>配向のFCC構造の場合、面内で計測でき、結晶粒径とランダム歪を分離できる回折面は(220),(440)だけである。
自由層の結晶粒径とランダム歪を分離して評価するために、試料すれすれ(入射角=
0.25 )にX線を入射し、(220)面と(440)面からの、面内回折を計測した。図8にその回折プロファイルを示す。入射角をすれすれに設定したことにより、MnPtからの回折がほとんど検出されていない。これは得られた回折強度のほとんどがアモルファス層より上の磁性層からであると考えられる。アモルファス層より上の磁性層の結晶粒径はほぼ同じと考えられるので、面内回折を解析することで得られる結晶粒径=自由層の結晶粒径と考えてよい。解析ではHallプロットを用いて、結晶粒径とランダム歪を分離し、粒径分布が正規分布であることを仮定し平均粒径を求めた。その結果、試料の平均粒径は12nmとなった。この試料をHc(cross=10Oe) を計測した結果、
Hc(cross) の大きさ0.12Oeとなり、外部磁界に対して敏感な磁気センサを作ることができた。CIP−GMRよりも、大きな粒径で小さいHcが得られたことは膜構造の違いによると考えられる。
本発明の別の実施例を説明する。スピンバルブ膜はマグネトロンスパッタ装置で基板上に、下地膜/反強磁性層(MnPt)/CoFe/Ru//CoFe/Cu/CoFe/
NiFe/上部電極の順に成膜した。この膜構造はCIP型のGMRセンサの膜構造である。CPP型と同様に、Ru//CoFeの間にアモルファス層として、
CoZrNb(x)Ta(1−x)を挿入した。
X線回折法により、スピンバルブ膜の配向を調べた。スピンバルブ膜に積層したCoFeは、上のNiFe層との関係から、FCC構造とした。FCC構造の場合、<111>方向に配向する。fcc(111)面のロッキングカーブを測定した結果、配向の幅が±2.8゜であることが分かった。
結晶粒径を計測するためには、面内X線回折を測定する必要が有る。<111>配向のFCC構造の場合、面内で計測でき、結晶粒径とランダム歪を分離できる回折面は(220),(440)だけである。
自由層の結晶粒径とランダム歪を分離して評価するために、試料すれすれ(入射角=
0.25 )にX線を入射し、(220)面と(440)面からの、面内回折を計測した。MnPtからの回折がほとんど検出されないように、入射角をすれすれに設定した。これにより得られた回折強度のほとんどがアモルファス層より上の磁性層からであると考えられる。アモルファス層より上の磁性層の結晶粒径はほぼ同じと考えられるので、面内回折を解析することで得られる結晶粒径=自由層の結晶粒径と考えてよい。解析ではHallプロットを用いて、結晶粒径とランダム歪を分離し、粒径分布が正規分布であることを仮定し平均粒径を求めた。その結果、試料の平均粒径は12nmとなった。この試料を
Hc(cross=10Oe) を計測した結果、Hc(cross) の大きさ0.22Oeとなり、外部磁界に対して敏感な磁気センサを作ることができた。
本発明の別の実施例を説明する。スピンバルブ膜はマグネトロンスパッタ装置で基板上に、下地膜/反強磁性層(MnPt)/CoFe/Ru/CoFe/Cu//Cu/CoFe/キャップ膜の順に成膜した。この膜構造はCIP型のGMRセンサの膜構造である。
CIP型の場合、アモルファス層の抵抗は、大きな問題にならないため、Cu//Cuの間にCu酸化物を挿入してスピンバルブ膜を作製した。
X線回折法により、スピンバルブ膜の配向を調べた。スピンバルブ膜に積層したCoFeはFeの濃度によってFCCとBCC構造をとる。FCC構造の場合、<111>方向に、BCCの場合は<110>に配向する。図9はFCC構造のCoFe(111)回折と
BCC構造のCoFe(110)回折のロッキングカーブである。ロッキングカーブの幅が配向の幅を表しているので、CoFeはそれぞれ、<111>,<110>に配向し、配向の幅はそれぞれ、2.1゜,2.9゜であることが分かった。
結晶粒径を計測するためには、面内X線回折を測定する必要が有る。<111>配向のFCC構造の場合、面内で計測でき、結晶粒径とランダム歪を分離できる回折面は(220),(440)だけである。<110>配向のBCC構造の場合は幾つか組み合わせがあるが、(110),(220)が結晶粒径とランダム歪を分離するのに適当である。
自由層の結晶粒径とランダム歪を分離して評価するために、試料すれすれ(入射角=
0.25 )にX線を入射し、(220)面と(440)面からの、面内回折を入射角を変えながら計測した。図10に、面内回折からHallプロットを用いて、結晶粒径とランダム歪を分離し、粒径分布が正規分布であることを仮定して得た平均粒径と、侵入深さの関係を示した。入射角をすれすれにすることにより、Cu酸化膜より上の磁性層からの情報だけを取り出すことが可能と考えられるので、面内回折を解析することで得られた結晶粒径=自由層の結晶粒径と考えた。その結果、試料の平均粒径は7.8nm となった。この試料のHc(cross=10Oe) を計測した結果、Hc(cross) の大きさ0.11Oe となり、外部磁界に対して敏感な磁気センサを作ることができた。
次に、平均結晶粒径が14nmの自由層を用いたCPP型GMR磁気センサおよび、このセンサを組み込んだ磁気ヘッドを搭載した磁気記録再生装置を作成した。概略図を図1に示す。(a)は情報が書き込まれる磁気記録媒体と磁気信号を読み出す磁気センサおよび磁気信号を書き込む記録ヘッドからなる磁気ヘッドが先端に搭載されるアームを示している。円板中心を軸に回転する媒体と円板の半径方向に駆動するアームにより媒体のすべての場所に情報を記録・再生できる。(b)は磁気センサと記録ヘッドの構造を示しており、○で囲んだ部位が磁気センサで、この面が媒体に近接した状態で記録信号を読み出す。(c),(d)は磁気センサの膜構造を示している。媒体に書き込まれた磁化の漏れ磁界による電極間の電気抵抗変化により磁化信号を読み出す構造である。磁気センサの膜構造は前述のCPP型のGMR膜と同じ構成で、MnPt層の間にCoシリサイドを入れた構造とした。このスピンバルブ膜のHc(cross=10Oe)は0.20Oe、平均結晶粒径は14.0nm である。これを用いた磁気センサを組み込んだ磁気ヘッドを搭載した磁気記録再生装置を試験した結果、充分な感度が得られ、動作の信頼性も良好であった。
(a)は本発明における磁気ヘッドを搭載した磁気記録再生装置の概略を示す説明図、(b)は本発明における磁気センサを組み込んだ磁気ヘッドの構成図、 (c),(d)は本発明における磁気センサの膜構造の一例。 酸化膜の有無によるスピンバルブ膜のロッキングカーブの違いを示す図。 酸化膜の有無によるスピンバルブ膜の面内回折プロファイルを示す図。 (a)は試料Aのスピンバルブ膜の断面TEM像、(b)は試料Bの断面 TEM像、(c)は試料Aの平面TEM像、(d)は試料Bの平面TEM像の写真映像を示す図。 挿入した酸化物を変えた場合の試料からの面内回折を示す図。 軟磁性自由層の結晶粒径と磁気特性(Hc(Hcross=10Oe)) との相関を示す特性図。 スピンバルブ膜のMnPt層からの面内回折プロファイル。 スピンバルブ膜の自由層からの面内回折プロファイル。 FCC構造のCoFe(111)回折とBCC構造のCoFe(110)回折のロッキングカーブ。 結晶粒径と侵入深さとの相関。
符号の説明
1…磁気記録媒体、2…アーム、3…磁気ヘッド、4…磁極、5…コイル、6…電極、7…磁気センサ、10…基板、11…下地層、12…反強磁性膜(MnPt)、13,
16…強磁性固定層(CoFe)、14…非磁性金属層(Ru)、15…酸化物層,アモルファス層、17…非磁性層(Cu)、18…軟磁性自由層(CoFe)、19…キャップ層、20…磁区制御膜、21…下部電極、22…上部電極。

Claims (10)

  1. 磁気記録媒体に記録された磁気信号を検出するスピンバルブ膜構造を有し、該スピンバルブ膜中に酸化膜層またはアモルファス層が挿入され、該酸化物層またはアモルファス層より上層の軟磁性自由層を構成する結晶の方位<111>または<110>と、前記スピンバルブ膜の積層方向とのなす角度が±5度の範囲にあり、前記軟磁性自由層の結晶の積層方向に対して垂直な方向の平均結晶粒径が、1nmから10nmの範囲にあることを特徴とする磁気センサ。
  2. 磁気記録媒体に記録された磁気信号を検出するスピンバルブ膜構造を有し、該スピンバルブ膜構造は、軟磁性自由層・非磁性層・強磁性固定層・反強磁性層を含む積層構造であり、前記反強磁性層が前記強磁性固定層に交換結合磁界を印加し、前記軟磁性自由層の磁化が外部磁界に応じて回転して、該軟磁性自由層の磁化と前記強磁性固定層の磁化との相対角度が変化する磁気抵抗型の磁気センサにおいて、前記スピンバルブ膜中に酸化物層またはアモルファス層が挿入され、該酸化物層またはアモルファス層より上層の軟磁性自由層を構成する結晶の方位<111>または<110>と、前記スピンバルブ膜の積層方向とのなす角が±5度の角度範囲にあり、前記軟磁性自由層の結晶の積層方向に対して垂直な方向の平均結晶粒径が、1nmから10nmの範囲にあることを特徴とする磁気センサ。
  3. 前記軟磁性自由層は、積層方向に対して垂直な方向の平均結晶粒径が10nm以下で、かつ積層方向には1個のみの柱状結晶からなる請求項1〜2のうちいずれか1項に記載の磁気センサ。
  4. 情報を磁気信号として記録した磁気記録媒体と、該磁気記録媒体に対して相対運動をして前記情報を読み出す磁気ヘッドとを備えた磁気記録再生装置であって、前記磁気ヘッドは、前記磁気信号を検出するスピンバルブ膜構造の磁気センサを具備し、該磁気センサは、前記スピンバルブ膜中に酸化膜層が挿入され、該酸化物層またはアモルファス層より上層の軟磁性自由層を構成する結晶の方位<111>または<110>と、前記スピンバルブ膜の積層方向とのなす角度が±5度の範囲にあり、前記軟磁性自由層の結晶の積層方向に対して垂直な方向の平均結晶粒径が、1nmから10nmの範囲にある磁気センサであることを特徴とする磁気記録再生装置。
  5. 情報を磁気信号として記録した磁気記録媒体と、該磁気記録媒体に対して相対運動をして前記情報を読み出す磁気ヘッドとを備えた磁気記録再生装置であって、前記磁気ヘッドは、前記磁気信号を検出するスピンバルブ膜構造の磁気センサを具備し、該磁気センサは、前記スピンバルブ膜構造が、軟磁性自由層・非磁性層・強磁性固定層・反強磁性層を含む積層構造であり、前記反強磁性層が前記強磁性固定層に交換結合磁界を印加し、前記軟磁性自由層の磁化が外部磁界に応じて回転して、該軟磁性自由層の磁化と前記強磁性固定層の磁化との相対角度が変化する磁気抵抗型で、前記スピンバルブ膜中に酸化物層またはアモルファス層が挿入され、該酸化物層またはアモルファス層より上層の軟磁性自由層を構成する結晶の方位<111>または<110>と、前記スピンバルブ膜の積層方向とのなす角が±5度の角度範囲にあり、前記軟磁性自由層の結晶の積層方向に対して垂直な方向の平均結晶粒径が、1nmから10nmの範囲にある磁気センサであることを特徴とする磁気記録再生装置。
  6. 磁気記録媒体に記録された磁気信号を検出する磁気センサにおいて、スピンバルブ構造を有し、該スピンバルブ構造は軟磁性自由層,非磁性層,強磁性固定層,反強磁性層を含む積層構造であり、前記反強磁性層が前記強磁性固定層の磁化を交換結合で固定し、前記軟磁性自由層の磁化が外部磁界に応じて回転して、該軟磁性自由層の磁化と前記強磁性固定層の磁化との相対角度が変化すると磁気抵抗が変化する、巨大磁気抵抗型の磁気センサにおいて、特に電流を面内方向に流すCIP型磁気センサにおいて、該スピンバルブ膜中にアモルファス層が挿入され、該アモルファス層より上層の軟磁性自由層を構成する結晶の方位が<111>または<110>と、前記スピンバルブ膜の積層方向とのなす角が±5度の角度範囲にあり、前記軟磁性自由層がその積層方向と垂直な方向の結晶粒径の平均が1nmから10nm範囲にあることを特徴とする磁気センサ。
  7. 磁気記録媒体に記録された磁気信号を検出する磁気センサにおいて、スピンバルブ構造を有し、該スピンバルブ構造は軟磁性自由層,非磁性層,強磁性固定層,反強磁性層を含む積層構造であり、前記反強磁性層が前記強磁性固定層の磁化を交換結合で固定し、前記軟磁性自由層の磁化が外部磁界に応じて回転して、該軟磁性自由層の磁化と前記強磁性固定層の磁化との相対角度が変化すると磁気抵抗が変化する、巨大磁気抵抗型の磁気センサにおいて、特に電流を成膜方向に流すCPP型磁気センサにおいて、該スピンバルブ膜中にアモルファス層が挿入され、該アモルファス層より上層の軟磁性自由層を構成する結晶の方位が<111>または<110>と、前記スピンバルブ膜の積層方向とのなす角が±5度の角度範囲にあり、前記軟磁性自由層がその積層方向と垂直な方向の結晶粒径の平均が1nmから15nm範囲にあることを特徴とする磁気センサ。
  8. 前記請求項6又は7記載のアモルファス層は前記スピンバルブ構造の非磁性層、または、固定層、または、反強磁性層の間に挿入されていることを特徴とする磁気センサ。
  9. 情報を磁気信号として記録した磁気記録媒体と、該磁気記録媒体に対して相対運動をして前記情報を読み出す磁気ヘッドとを備えた磁気記録再生装置であって、前記磁気ヘッドは、電流を面内方向に流すCIP型磁気センサで、前記磁気信号を読み出すスピンバルブ構造の巨大磁気抵抗型磁気センサを具備し、該スピンバルブ膜中にアモルファス層が挿入され、該アモルファス層より上層の軟磁性自由層を構成する結晶の方位が<111>または<110>と、前記スピンバルブ膜の積層方向とのなす角が±5度の角度範囲にあり、前記軟磁性自由層がその積層方向と垂直な方向の結晶粒径の平均が1nmから10nm範囲にあることを特徴とする磁気記録再生装置。
  10. 情報を磁気信号として記録した磁気記録媒体と、該磁気記録媒体に対して相対運動をして前記情報を読み出す磁気ヘッドとを備えた磁気記録再生装置であって、前記磁気ヘッドは、電流を成膜方向に流すCPP型磁気センサで、前記磁気信号を読み出すスピンバルブ構造の巨大磁気抵抗型磁気センサを具備し、該スピンバルブ膜中にアモルファス層が挿入され、該アモルファス層より上層の軟磁性自由層を構成する結晶の方位が<111>または<110>と、前記スピンバルブ膜の積層方向とのなす角が±5度の角度範囲にあり、前記軟磁性自由層がその積層方向と垂直な方向の結晶粒径の平均が1nmから15nm範囲にあることを特徴とする磁気記録再生装置。

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