JP2004289038A - 半導体装置及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】高いキャリア移動度による低いオン抵抗を有し、かつ、高耐圧である炭化珪素を用いた半導体装置及びその製造方法を提供することにある。
【解決手段】第1の炭化珪素半導体層10に、それよりもバンドギャップの大きい第2の炭化珪素半導体層11を形成することにより、ショットキーゲート型電界効果トランジスタにおけるチャネル領域を第1の炭化珪素半導体層10の、第2の炭化珪素半導体層11との界面側に形成する。第1の炭化珪素半導体層10と第2の炭化珪素半導体層11との界面の凹凸は非常に小さく平滑なため、チャネル領域を走行するキャリア担体が表面散乱されることなく高い移動度を持つ。このため、低いオン抵抗を持つショットキーゲート型電界効果トランジスタを含む半導体装置及びその製造方法が得られる。
【選択図】 図2
【解決手段】第1の炭化珪素半導体層10に、それよりもバンドギャップの大きい第2の炭化珪素半導体層11を形成することにより、ショットキーゲート型電界効果トランジスタにおけるチャネル領域を第1の炭化珪素半導体層10の、第2の炭化珪素半導体層11との界面側に形成する。第1の炭化珪素半導体層10と第2の炭化珪素半導体層11との界面の凹凸は非常に小さく平滑なため、チャネル領域を走行するキャリア担体が表面散乱されることなく高い移動度を持つ。このため、低いオン抵抗を持つショットキーゲート型電界効果トランジスタを含む半導体装置及びその製造方法が得られる。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電界効果トランジスタを含む半導体装置及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
スイッチング素子として用いられるパワートランジスタは、低いオン抵抗と高い耐圧をもつことが求められる。近年、従来よりも更に低いオン抵抗を得るために、主な素子材料として、シリコンよりも高い臨界電界をもつ材料であるSiC等のワイドバンドギャップ半導体材料の適用が検討されている。ワイドバンドギャップ半導体をパワートランジスタに適用するためには材料及びデバイスプロセスに渡って幅広い技術開発が必要であり、結晶成長方法、薄膜形成方法、熱処理方法、電極材料等の技術開発が行われている。特に薄膜形成方法は基盤技術として種々の開発が行われ、良好な基本特性を備えた結晶薄膜を提供する方法が開発されている。例えば、SiCの薄膜成長では、成長温度等の成長条件を制御することにより、第1の相を持つSiC層の上に、それとは異種の相を持つSiC層を形成する、ヘテロ構造の薄膜成長方法が特許文献1に開示されている。
【0003】
【特許文献1】
特開平7−82090号公報(第4頁、図2)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
SiC等のワイドバンドギャップ半導体材料においては上述のように基盤となる薄膜形成技術等の開発が進んでおり、バルク薄膜のキャリア移動度等に関して良好な基本特性が得られている。しかしながら、パワートランジスタとして用いる電界効果トランジスタに対し、その材料の特性を十分に引き出し、スイッチング素子として低いオン抵抗で、かつ、高耐圧である素子構造は見当たらない。例えば、SiC薄膜に関しては、オン抵抗を決める重要な要素である表面反転層領域のキャリア移動度はSiCバルク薄膜のキャリア移動度から想定される値よりも小さくする等の問題点がある。これは薄膜成長、或いは電極形成等において、SiC薄膜の表面での凹凸が大きくなり、反転層領域のキャリア移動度が表面散乱によって低下するためと考えられる。
【0005】
本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、その目的は高いキャリア移動度による低いオン抵抗を有し、かつ高耐圧の電界効果トランジスタを含む半導体装置及びその製造方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するため、本発明の第1の発明による半導体装置は、少なくとも表面領域が、第1の材料で構成される第1の半導体層からなる半導体基体と、前記第1の半導体層上に形成され、かつ、前記第1の半導体層よりもバンドギャップが大きい第2の材料で構成される第2の半導体層と、前記第2の半導体層の一領域上に形成されたゲート電極と、前記第2の半導体層の前記一領域を挟むと共に、その接合深さが前記第2の半導体層を越えるように前記第2の半導体層及び第1の半導体層に形成されたソース及びドレイン領域とを備えた電界効果トランジスタを有し、前記第1の材料及び第2の材料が炭化珪素であることを特徴とする。
【0007】
また、本発明の第2の発明による半導体装置は、少なくとも表面領域が、前記第2の材料で構成される第1の半導体層からなる半導体基体と、前記第1の半導体層上に形成され、かつ、前記第1の半導体層よりもバンドギャップが小さい第1の材料で構成される第2の半導体層と、前記第2の半導体層上に形成された前記第2の材料で構成される第3の半導体層と、前記第3の半導体層の一領域上に形成されたゲート電極と、前記第3の半導体層の前記一領域を挟むと共に、その接合深さが前記第3の半導体層を越えるように、少なくとも前記第3の半導体層及び第2の半導体層に形成されたソース及びドレイン領域とを備えた電界効果トランジスタを有し、前記第1の材料及び第2の材料が炭化珪素であることを特徴とする。
【0008】
また、本発明の第3の発明による半導体装置の製造方法は、少なくとも表面領域が、第1の炭化珪素材料で構成される第1の半導体層からなる半導体基体上に、前記第1の半導体層よりもバンドギャップが大きい第2の炭化珪素材料で構成される第2の半導体層を形成する工程と、前記第2の半導体層を越えて、前記第1の半導体層に接合深さが及ぶように、前記第2の半導体層及び前記第1の半導体層に選択的に不純物を導入し、相互に離れたソース及びドレイン領域を形成する工程と、前記ソース及びドレイン領域上に電極層を形成する工程と、前記ソース及びドレイン領域に挟まれた前記第2の半導体層の一領域上に、ゲート電極を形成する工程とを有することを特徴とする。
【0009】
また、本発明の第4の発明による半導体装置の製造方法は、少なくとも表面領域が、第2の炭化珪素材料で構成される第1の半導体層からなる半導体基体上に、前記第1の半導体層よりもバンドギャップが小さい第1の炭化珪素材料で構成される第2の半導体層を形成する工程と、前記第2の半導体層上に、前記第2炭化珪素の材料で構成される第3の半導体層を形成する工程と、前記第3の半導体層を越えて、前記第2の半導体層に接合深さが及ぶように、前記第3の半導体層及び前記第2の半導体層に選択的に不純物を導入し、相互に離れたソース及びドレイン領域を形成する工程と、前記ソース及びドレイン領域上に電極層を形成する工程と、前記ソース及びドレイン領域に挟まれた前記第3の半導体層の一領域上に、ゲート電極を形成する工程とを有することを特徴とする。
【0010】
本発明によれば、第1の炭化珪素材料で構成されている半導体層上に、それよりもバンドギャップの大きい第2の炭化珪素材料で構成されている半導体層を形成することにより、電界効果トランジスタにおける反転層領域を、第1の炭化珪素材料で構成されている半導体層の、第2の炭化珪素材料で構成されている半導体層との界面側に形成する。第1の炭化珪素材料で構成されている半導体層と第2の炭化珪素材料で構成されている半導体層との界面は滑らかなため、チャネル領域を走行するキャリアが高い移動度を持つ。このため、十分に低いオン抵抗を持つ電界効果トランジスタを含む半導体装置及びその製造方法が得られる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施例を、図面を参照して説明する。
【0012】
(第1の実施の形態)
図1及び図2は本発明による半導体装置の製造方法の第1の実施の形態を工程順に示す断面図である。また、図2(e)は本発明による半導体装置の第1の実施の形態を示している。
【0013】
図1(a)に示すように、真性型6H−SiC基板10を用意する。真性型6H−SiC基板10は、基板面方位角度を所定の面方位から数度程度ずらすステップ制御薄膜成長法が可能な半導体基体であり、表面領域は半導体層と称することができる。そこで、6H−SiC基板10の上にn型4H−SiC層11を膜厚0.01〜0.1μm程度形成する。膜の形成には原料材料を用いた昇華法或いは原料ガスを用いたCVD法を適用し、n型不純物として窒素をキャリア濃度1×1017/cm3〜1×1019/cm3程度、導入する。
【0014】
続いて、図1(b)に示すように、第1のレジスト層12をn型4H−SiC層11の上に塗布し、フォトリソグラフィ法を用いて続いて形成されるソース及びドレインとなるべき領域上の第1のレジスト層12の一部を選択的に除去する。更に、n型不純物イオン13として燐或いは窒素をドーズ量1×1015/cm2〜1×1016/cm2程度、イオン注入法によって6H−SiC基板10に導入した後、1500℃程度の熱処理によりn型不純物イオン13の活性化を行い、接合深さが半導体層である6H−SiC基板10に及ぶソース及びドレイン領域14を形成する。
【0015】
次に、図1(c)に示すように、第2のレジスト層15を塗布法でn型4H−SiC層11の上に1μm程度形成し、その後、フォトリソグラフィ法により第2のレジスト層15を選択的にパターニングする。更に、リフトオフ法を用いてソース及びドレイン領域14の上に電極層16を形成する。即ち、Ti膜をスパッタ法によって6H−SiC基板10及び第2のレジスト層15の上に形成した後、第2のレジスト層15をウェットエッチングで6H−SiC基板10から剥離し、第2のレジスト層15の上に形成されているTi膜も除去する。その結果、図2(d)に示すように、ソース及びドレイン領域14の上にTiである電極層16が残存する。
【0016】
次に、同様なリフトオフ法を用いてゲート電極形成を行う。先ず、第3のレジスト層17を6H−SiC基板10の上に形成し、続いてフォトリソグラフィ法により、第3のレジスト層17を選択的にパターンニングする。続いて、Tiを蒸着法により6H−SiC基板10の上に形成した後、第3のレジスト層17を除去する。これにより、図2(e)に示すように、Tiであるゲート電極18が形成される。なお、電極層及びゲート電極はTi以外にMo、Ni等を用いても良い。
【0017】
本実施の形態によれば、真性型6H−SiC基板10にn型4H−SiC層11を成長し、6H−SiC基板10のn型4H−SiC層11界面側をショットキーゲート型電界効果トランジスタの反転層領域として用いる。反転層か形成されている界面は平滑なため、高いキャリア移動度が得られる。従って、低いオン抵抗が可能であり、かつ高耐圧であるショットキーゲート型電界効果トランジスタを含む半導体装置及びその製造方法が得られる。
【0018】
(第2の実施の形態)
図3及び図4は本発明による半導体装置の製造方法の第2の実施の形態を工程順に示す断面図である。また、図4(e)は本発明による半導体装置の第2の実施の形態を示している。
【0019】
図3(a)に示すように、4H−SiC基板20を用意する。4H−SiC基板20は基板面方位角度を所定の面方位から数度程度ずらすステップ制御薄膜成長法が可能な半導体基体であり、表面領域は半導体層と称することができる。そこで、その基板20上に真性型4H−SiC層21を膜厚0.1〜1μm程度形成する。続いて、真性型6H−SiC層22を膜厚数nm〜数十nm積層して形成する。更に、n型4H−SiC層23を膜厚0.01〜0.1μm程度形成する。このとき、n型不純物として窒素をキャリア濃度1×1017/cm3〜1×1019/cm3程度、導入する。膜の形成には原料材料を用いた昇華法或いは原料ガスを用いたCVD法を適用し、6H−SiC層と4H−SiC層とのヘテロ構造形成においては基板温度等の成長条件を変える。
【0020】
続いて、図3(b)に示すように、第1のレジスト層24をn型4H−SiC層23の上に塗布し、フォトリソグラフィ法を用いて続く工程で形成されるソース及びドレインとなるべき領域上の第1のレジスト層24の一部を選択的に除去する。更に、n型不純物イオン25として燐或いは窒素をドーズ量1×1015/cm2〜1×1016/cm2程度、イオン注入法によってn型4H−SiC層23に導入した後、1500℃程度の熱処理によりn型不純物イオン25の活性化を行い、ソース及びドレイン領域26を形成する。この時、ソース及びドレイン領域26の接合深さは、n型4H−SiC層23を越え、かつ、真性型6H−SiC層22の内側に止まるように制御する。
【0021】
次に、図3(c)に示すように、第2のレジスト層27を塗布法で4H−SiC層23の上に1μm程度形成し、その後、フォトリソグラフィ法により第2のレジスト層27を選択的にパターニングする。更に、リフトオフ法を用いてソース及びドレイン領域26の上に電極層28を形成する。即ち、Mo膜をスパッタ法によってn型4H−SiC層23及び第3のレジスト層27の上に形成した後、第2のレジスト層27をウェットエッチングでn型4H−SiC層から剥離し、第2のレジスト層27の上に形成されているMo膜も除去する。その結果図4(d)に示すように、ソース及びドレイン領域26の上にMoである電極層28が残存する。
【0022】
次に、同様なリフトオフ法を用いてゲート電極形成を行う。先ず、第3のレジスト層29をn型4H−SiC層23の上に形成し、続いてフォトリソグラフィ法により、第3のレジスト層29を選択的にパターンニングする。続いて、Moを蒸着法によりn型4H−SiC層23の上に形成した後、第3のレジスト層29を除去する。これにより、図4(e)に示すように、Moであるゲート電極29aが形成される。
【0023】
本実施の形態によれば、真性型4H−SiC層21の上に非常に薄い真性型6H−SiC層22、更にn型4H−SiC層23を成長し、真性型6H−SiC層22を反転層領域として用いる。このため、量子井戸効果により真性型6H−SiC層22のチャネル領域に二次元電子ガスが形成され、更に高い電気伝導度を持つようになり、十分な低オン抵抗化と高耐圧化が得られる。また、量子井戸効果を更に有効に用いるため、真性型4H−SiC層と真性型6H−SiC層とを更に数nmの膜厚で交互に積層化させ、二次元電子ガスが複数形成させると効果が大きい。
【0024】
(第3の実施の形態)
図5及び図6は本発明による半導体装置の製造方法の第3の実施の形態を工程順に示す断面図である。また、図6(e)は本発明による半導体装置の第3の実施の形態を示している。
【0025】
先ず、図5(a)に示すように、半導体基体として真性型6H−SiC基板30を用意する。真性型6H−SiC基板30は基板面方位角度を所定の面方位から数度程度ずらすステップ制御薄膜成長法が可能な半導体基体であり、表面領域は半導体層と称することができる。そこで、6H−SiC基板30の上にn型4H−SiC層31を膜厚0.01〜0.1μm程度形成する。膜の形成には原料材料を用いた昇華法或いは原料ガスを用いたCVD法を適用し、n型不純物として窒素をキャリア濃度1×1017/cm3〜1×1019/cm3程度、導入する。
【0026】
続いて、図5(b)に示すように、第1のレジスト層32を4H−SiC層31の上に塗布し、フォトリソグラフィ法を用い、続く工程でソース領域34a及びドレイン領域34bとなるべき領域上の第1のレジスト層32の一部を選択的に除去する。更に、n型不純物イオン33として燐或いは窒素をドーズ量1×1015/cm2〜1×1016/cm2程度、イオン注入法によって6H−SiC基板30に導入した後、1500℃程度の熱処理により不純物活性化を行い、ソース領域34a及びドレイン領域34bを形成する。
【0027】
次に、図5(c)に示すように、第2のレジスト層35を塗布法で4H−SiC層31の上に1μm程度形成し、その後、フォトリソグラフィ法により第2のレジスト層35を選択的にパターニングする。更に、リフトオフ法を用いてソース領域34a及びドレイン領域34bの上に電極層36を形成する。即ち、Ni膜をスパッタ法によって6H−SiC基板30及び第2のレジスト層35の上に形成した後、第2のレジスト層35をウェットエッチングで6H−SiC基板30から剥離し、第2のレジスト層35の上に形成されているMo膜も除去する。その結果図6(d)に示すように、ソース領域34a及びドレイン領域34bの上にNiである電極層36が残存する。
【0028】
次に、同様なリフトオフ法を用いてゲート電極形成を行う。先ず、第3のレジスト層37を6H−SiC基板30の上に形成し、続いてフォトリソグラフィ法により、第3のレジスト層37を選択的にパターンニングする。続いて、Niを蒸着法により6H−SiC基板30の上に形成した後、第3のレジスト層37を除去する。これにより、図6(e)に示すように、ゲート電極38が形成される。また、ゲート電極38のソース領域34a及びドレイン領域34bに対する位置は非対称であり、ゲート電極38とドレイン領域34bとの間隔が長くなるようにする。
【0029】
本実施の形態によれば、SiCによる高いキャリア移動度による低オン抵抗化及び高耐圧化と共に、以下の効果が得られる。即ち、ゲート電極38とドレイン領域34bとの間隔が長く、このため、ドレイン耐圧が大きくなる。一方、ゲート電極38のソース領域34aは短いため、オン抵抗はそのまま低く維持される。従って、パワートランジスタ等のスウィッチング素子においては低いオン抵抗、高い耐圧の特性が得られる。
【0030】
更に、本発明による半導体装置の第3の実施の形態の変形例を図7に示す。この変形例では半導体基体として高濃度P型6H―SiC基板30aを用い、その上に真性型6H−SiC層30bを形成する。更にその上に、真性型4H−SiC層を形成する工程以降は図5及び図6に示した工程と基本的に同一である。素子を形成した後、図示しない配線によって、接続高濃度P型6H―SiC基板30aとソース領域34a上の電極層36とを接続する。これにより、素子内においてアバランシェ降伏が起きた場合に発生する正孔を速やかに高濃度P型6H―SiC基板30aへ排出することが可能になり、更にアバランシェ耐量を確保することができる。
【0031】
また、この構造に加えて、ゲート電極38とドレイン領域との間の距離Lgdを真性型6H−SiC層30bの厚さTdよりも大きくすることにより、アバランシェ降伏を高濃度P型6H―SiC基板30aと真性型6H−SiC層30bとの接合部分で生じ易くする。これにより、ゲート破壊を起り難くし、且つ、正孔を速やかに高濃度P型6H―SiC基板30aへ排出することが可能となる。
【0032】
(第4の実施の形態)
図8及び図9は本発明による半導体装置の製造方法の第4の実施の形態を工程順に示す断面図である。また、図9(e)は本発明による半導体装置の第4の実施の形態を示している。
【0033】
図8(a)に示すように、真性型6H−SiC基板40を用意する。真性型6H−SiC基板40は基板面方位角度を所定の面方位から数度程度ずらすステップ制御薄膜成長法が可能な半導体基体であり、表面領域は半導体層と称することができる。そこで、6H−SiC基板40の上にn型4H−SiC層41を膜厚0.01〜0.1μm程度形成する。膜の形成には原料材料を用いた昇華法或いは原料ガスを用いたCVD法を適用し、n型不純物として窒素をキャリア濃度1×1017/cm3〜1×1019/cm3程度、導入する。
【0034】
続いて、図8(b)に示すように、第1のレジスト層42を4H−SiC層41の上に塗布し、フォトリソグラフィ法を用い、続く工程でソース領域44a及びドレイン領域44bとなるべき領域上の第1のレジスト層42の一部を選択的に除去する。更に、n型不純物イオン43として燐或いは窒素をドーズ量1×1015/cm2〜1×1016/cm2程度、イオン注入法によって6H−SiC基板40に導入した後、1500℃程度の熱処理により不純物活性化を行い、ソース領域44a及びドレイン領域44bを形成する。
【0035】
次に、図8(c)に示すように、シリコン膜45をCVD法で4H−SiC層11の上に1μm程度形成し、その後、フォトリソグラフィ法によりシリコン酸化膜45を選択的にパターニングする。
【0036】
更に、図9(d)に示すように、リフトオフ法を用いてソース領域44a及びドレイン領域44bの上に電極層47を形成する。即ち、第2のレジスト層46を6H−SiC基板10の上に形成し、続いてフォトリソグラフィ法により、第2のレジスト層46を選択的にパターンニングする。次に、Tiを蒸着法により6H−SiC基板10の上に形成した後、第2のレジスト層46を除去し、図9(e)に示すように、ソース領域44a及びドレイン領域44bの上にTiである電極層47が残存する。
【0037】
次に、同様なリフトオフ法を用いてゲート電極形成を行う。先ず、図示しない第3のレジスト層を6H−SiC基板40の上に形成し、続いてフォトリソグラフィ法により、選択的にパターンニングする。続いて、Tiを蒸着法により6H−SiC基板40の上に形成した後、第3のレジスト層を除去する。これにより、Tiであるゲート電極48が形成される。また、ゲート電極48はソース領域44aに近い部分は6H−SiC基板上に形成され、ドレイン領域44bに近い部分は絶縁膜45の上に形成される。
【0038】
本実施の形態によれば、SiCによる高いキャリア移動度と共に、以下の効果が得られる。即ち、ドレイン領域44bに近い部分のゲート電極48は絶縁膜45の上に形成されているため、ドレイン領域44b側のゲート電極端部の電界が緩和される。このため、ドレイン耐圧低下を抑制する。従って、パワートランジスタ等のスウィッチング素子においては低いオン抵抗、高い耐圧の特性が得られる。
【0039】
更に、本発明による半導体装置の第4の実施の形態の変形例を図10に示す。この変形例ではゲート電極48の下にゲート酸化膜45aを形成していることが特徴である。これにより、ゲートリーク電流を低減することが可能になる。なお、ゲート酸化膜を形成する構造は本実施の形態に限らず用いることができる。
【0040】
(第5の実施の形態)
図11及び図12は本発明による半導体装置の製造方法の第5の実施の形態を工程順に示す断面図である。また、図12(e)は本発明による半導体装置の第5の実施の形態を示している。
【0041】
図11(a)に示すように、真性型6H−SiC基板50を用意する。真性型6H−SiC基板50は基板面方位角度を所定の面方位から数度程度ずらすステップ制御薄膜成長法が可能な半導体基体であり、表面領域は半導体層と称することができる。そこで6H−SiC基板50の上にn型4H−SiC層51を膜厚0.01〜0.1μm程度形成する。膜の形成には原料材料を用いた昇華法或いは原料ガスを用いたCVD法を適用し、n型不純物として窒素をキャリア濃度1×1017/cm3〜1×1019/cm3程度、導入する。
【0042】
続いて、図11(b)に示すように、第1のレジスト層52を4H−SiC層51の上に塗布し、フォトリソグラフィ法を用い、続く工程でソース領域54a及びドレイン領域54bとなるべき領域上の第1のレジスト層52の一部を選択的に除去する。更に、n型不純物イオン53として燐或いは窒素をドーズ量1×1015/cm2〜1×1016/cm2程度、イオン注入法によって6H−SiC基板50に導入した後、1500℃程度の熱処理により不純物活性化を行い、ソース領域54a及びドレイン領域54bを形成する。
【0043】
次に、図11(c)に示すように、第2のレジスト層55を塗布法で4H−SiC層51の上に1μm程度形成し、その後、フォトリソグラフィ法により第2のレジスト層55を選択的にパターニングする。更に、リフトオフ法を用いてソース領域54a及びドレイン領域54bの上に電極層56を形成する。即ち、Ni膜をスパッタ法によって6H−SiC基板50及び第2のレジスト層55の上に形成した後、第2のレジスト層55をウェットエッチングで6H−SiC基板50から剥離し、第2のレジスト層55の上に形成されているMo膜も除去する。その結果、ソース領域54a及びドレイン領域54bの上にNiである電極層56を残存させる。
【0044】
更に、図12(d)に示すように、リフトオフ法を用いてソース領域54a及びドレイン領域54bの上に電極層56を形成する。即ち、第3のレジスト層57を6H−SiC基板50の上に形成し、続いてフォトリソグラフィ法により、第3のレジスト層57を選択的にパターンニングする。次に、Tiを蒸着法により6H−SiC基板50の上に形成した後、第3のレジスト層57を除去し、ソース領域54a及びドレイン領域54bの上にTiである電極層56を残存させる。
【0045】
次に、同様なリフトオフ法を用いてゲート電極形成を行う。先ず、図示しないレジスト層を6H−SiC基板50の上に塗布法により形成し、続いてフォトリソグラフィ法により、選択的にパターンニングする。続いて、Moをスパッタ法により6H−SiC基板50の上に形成した後、レジスト層を除去する。これにより、図12(e)に示すように、ゲート電極58が形成される。
【0046】
次に、図12(f)に示すように、スパッタ法によりシリコン酸化膜59を6H−SiC基板50の上に形成する。続いて、フォトリソグラフィ法で選択的にパターニングし、ゲート電極58を覆うようにシリコン酸化膜59を残存させる。更に、図示しないレジストによるリフトオフ法を用いてフィールド電極59aであるMoをシリコン酸化膜59の上に形成する。またフィールドプレート電極はソース領域の電極に接続する。
【0047】
本実施の形態によれば、SiCによる高いキャリア移動度による低オン抵抗及び高耐圧と共に、以下の効果が得られる。即ち、フィールドプレート電極により、ドレイン領域54b側のゲート電極端部の電界が緩和される。このため、ドレイン耐圧低下を抑制する。また、ゲートとドレイン間の寄生容量が小さくなるため、素子のスイッチング特性を向上させることができ、パワートランジスタ等の素子において低いオン抵抗、高い耐圧、高速スイッチングの特性が得られる。
【0048】
(第6の実施の形態)
図13(a)は本発明による半導体装置の第6の実施の形態を概略的に示す平面図である。半導体基体として真性型6H−SiC基板60にゲート電極64を挟んでソース領域62a及びドレイン領域62bが形成され、また、電極層63が形成されている構造はこれまでの実施の形態と同じである。異なる点は、ゲート電極とソース側電極との間の半導体層の一部にP型領域65が形成されている点であり、ゲート電極64の下の6H−SiC基板60に発生する少数キャリアである正孔をソース側に流すことを目的としている。
【0049】
図13(b)及び(c)は上述した本発明による半導体装置の第6の実施の形態を示す断面図であり、(b)A−A断面、(c)は図13(a)のB−B断面をそれぞれ拡大したものである。図13(b)は第1の実施の形態と同じ構造であるため、ここでの説明は省略する。一方、図13(c)においては、P型領域65がゲート電極の下の6H−SiC基板60とソース領域62aの下の6H−SiC基板60の間に存在しており、ソース電極側と接続している。以下、図14及び図15を用いて本発明の半導体装置の製造方法の第6の実施の形態を説明する。これらの図では、図13(a)のA−A位置の断面を示し、P型領域65の説明を行う図14(c)だけはB−B位置の断面を示す。
【0050】
図14(a)に示すように、真性型6H−SiC基板60を用意する。真性型6H−SiC基板60は基板面方位角度を所定の面方位から数度程度ずらすステップ制御薄膜成長法が可能な半導体基体であり、表面領域は半導体層と称することができる。そこで、6H−SiC基板60の上にn型4H−SiC層61を膜厚0.01〜0.1μm程度形成する。膜の形成には原料材料を用いた昇華法或いは原料ガスを用いたCVD法を適用し、n型不純物として窒素をキャリア濃度1×1017/cm3〜1×1019/cm3程度、導入する。
【0051】
続いて、図14(b)に示すように、第1のレジスト層66をn型4H−SiC層61の塗布し、フォトリソグラフィ法を用い、続く工程でソース領域及びドレイン領域となるべき領域の第1のレジスト層66の一部を選択的に除去。更に、n型不純物イオン67として燐或いは窒素をドーズ量1×1015/cm2〜1×1016/cm2程度、イオン注入法によって6H−SiC基板60に導入した後、1500℃程度の熱処理によりn型不純物イオン67の活性化を行い、ソース領域62a及びドレイン領域62bを形成する。
【0052】
次に、図14(c)に示すように、第2のレジスト層66aをn型4H−SiC層61の塗布し、その後、フォトリソグラフィ法を用いてn型4H−SiC層61の上のp型領域65となる第2のレジスト層66aの一部を選択的にパターニングする。更に、p型不純物イオン67aであるボロンをドーズ量1×1014/cm2〜1×1015/cm2程度、イオン注入法によって6H−SiC基板60に導入した後、1500℃程度の熱処理により不純物活性化を行い、p型領域65を形成する。
【0053】
次に、図15(d)に示すように、第3のレジスト層68を塗布法でn型4H−SiC層61の上に1μm程度形成し、その後、フォトリソグラフィ法により第3のレジスト層68を選択的にパターニングする。更に、リフトオフ法を用いてソース領域62a及びドレイン領域62bの上に電極層69を形成する。即ち、Moをスパッタ法により6H−SiC基板60の上に形成した後、第3のレジスト層68を除去し、図15(e)に示すように、ソース領域62a及びドレイン領域62bの上にMoである電極層69を残存させる。
【0054】
次に、同様なリフトオフ法を用いてゲート電極形成を行う。先ず、第4のレジスト層70を6H−SiC基板60の上に形成し、続いてフォトリソグラフィ法により、選択的にパターンニングする。続いて、Moをスパッタ法により6H−SiC基板70の上に形成した後、第4のレジスト層70を除去する。これにより、ゲート電極71が形成される。
【0055】
本実施の形態によれば、SiCによる高いキャリア移動度による低オン抵抗及び高耐圧と共に、以下の効果が得られる。即ち、トランジスタのチャネル領域においてアバランシェ降伏が発生し、少数キャリアとして正孔がチャネル領域下の6H−SiC基板60に形成された場合、それをソース電極側に導き、ドレイン耐圧の低下を防ぐ。このため、パワートランジスタ等のスイッチング素子において高い耐圧の特性が得られる。
【0056】
更に、本発明による半導体装置の第6の実施の形態の変形例を図16(a)及び(b)に示す。本変形例は図13(a)に示すP型領域が形成されているが、断面としては図13(a)のA−A位置の断面を示している。この変形例ではゲート電極71の下にゲート酸化膜71aを形成していることが特徴である。これにより、ゲートリーク電流を低減することが可能になる。なお、ゲート酸化膜を形成する構造は本実施の形態に限らず用いることができる。
【0057】
なお、本発明は上述した実施形態に何ら限定されるものではない。第1の半導体層は6H−SiC、第2半導体層は4H−SiCだけでなく、第1の半導体層と第2半導体層とのバンドギャップの大きさの関係が成立するのであればどのような半導体でも良い。例えば、SiCにおいては、バンドギャップの大きさは4H−SiC>6H−SiC>3H−SiCである。また、Si、GaN、ダイヤモンド等のSiCとは異種の半導体を組み合わせても良いことは勿論である。
【0058】
半導体基体もSiCに限らず、Si或いはSOIであっても良い。また、イオン注入によって導入される不純物の種類はN型半導体領域、P型半導体領域、それぞれに適合するものであれば使用できることはもちろんである。更に、酸化膜の形成方法は通常のCVD法に限らず、プラズマ、イオン、ラジカル等を用いたCVD法、或いはスパッタ法等を用いることができる。また、ゲート酸化膜はシリコン酸化膜に限らず、シリコン窒化膜、金属酸化膜等を用いても良く、更に、それらを複数に渡って積層しても良い。電極層の材料及び形成方法等もスパッタ法の限らず、蒸着法、CVD法等を用いることができる。更に、リソグラフィ法、エッチング法等の他の半導体装置の製造方法等においても、本発明の主旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することができる。
【0059】
【発明の効果】
以上、詳述したように、本発明によれば、第1の炭化珪素材料で構成される半導体層に、それよりもバンドギャップの大きい第2の炭化珪素材料で構成される半導体層を形成することにより、電界効果トランジスタにおけるチャネル領域を、第1の炭化珪素材料で構成される半導体層の、第2の炭化珪素材料で構成される半導体層との界面側に形成する。第1の炭化珪素材料で構成される半導体層と第2の炭化珪素材料で構成される半導体層との界面が滑らかなため、チャネル領域を走行するキャリアが高い移動度を持つ。このため、低いオン抵抗と高耐圧とを持つ電界効果トランジスタを含む半導体装置及びその製造方法が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による半導体装置の製造方法の第1の実施の形態を工程順に示す断面図。
【図2】本発明による半導体装置の製造方法の第1の実施の形態を工程順に示す断面図。
【図3】本発明による半導体装置の製造方法の第2の実施の形態を工程順に示す断面図。
【図4】本発明による半導体装置の製造方法の第2の実施の形態を工程順に示す断面図。
【図5】本発明による半導体装置の製造方法の第3の実施の形態を工程順に示す断面図。
【図6】本発明による半導体装置の製造方法の第3の実施の形態を工程順に示す断面図。
【図7】本発明による半導体装置の第3の実施の形態の変形例を示す断面図。
【図8】本発明による半導体装置の製造方法の第4の実施の形態を工程順に示す断面図。
【図9】本発明による半導体装置の製造方法の第4の実施の形態を工程順に示す断面図。
【図10】本発明による半導体装置の第4の実施の形態の変形例を示す断面図。
【図11】本発明による半導体装置の製造方法の第5の実施の形態を工程順に示す断面図。
【図12】本発明による半導体装置の製造方法の第5の実施の形態を工程順に示す断面図。
【図13】本発明による半導体装置の製造方法の第6の実施の形態を示す概略的な平面図及び工程順に示す断面図。
【図14】本発明による半導体装置の製造方法の第6の実施の形態を工程順に示す断面図。
【図15】本発明による半導体装置の製造方法の第6の実施の形態を工程順に示す断面図。
【図16】本発明による半導体装置の第6の実施の形態の変形例を示す断面図。
【符号の説明】10、30、40、50、60 真性型6H−SiC基板
11、23、31、41、51、61 n型4H−SiC層
12、24、32、42、52、66 第1のレジスト層
13、25、33、43、53、67 n型不純物イオン
14、26 ソース及びドレイン領域
15、27、35、55、66a 第2のレジスト層
16、28、36、47、56、63、69 電極層
17、29、37、46、57、68 第3のレジスト層
18、29a、38、48、58、64、71 ゲート電極
20 4H−SiC基板
21 真性型4H−SiC層
22、30b 真性型6H−SiC層
30a 高濃度P型6H−SiC基板
34a、44a、54a、62a ソース領域
34b、44b、54b、62b ドレイン領域
45、59、71b シリコン酸化膜
45a、71a ゲート酸化膜
59a フィールドプレート電極
65 P型領域
67a P型不純物イオン
70 第4のレジスト層
【発明の属する技術分野】
本発明は、電界効果トランジスタを含む半導体装置及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
スイッチング素子として用いられるパワートランジスタは、低いオン抵抗と高い耐圧をもつことが求められる。近年、従来よりも更に低いオン抵抗を得るために、主な素子材料として、シリコンよりも高い臨界電界をもつ材料であるSiC等のワイドバンドギャップ半導体材料の適用が検討されている。ワイドバンドギャップ半導体をパワートランジスタに適用するためには材料及びデバイスプロセスに渡って幅広い技術開発が必要であり、結晶成長方法、薄膜形成方法、熱処理方法、電極材料等の技術開発が行われている。特に薄膜形成方法は基盤技術として種々の開発が行われ、良好な基本特性を備えた結晶薄膜を提供する方法が開発されている。例えば、SiCの薄膜成長では、成長温度等の成長条件を制御することにより、第1の相を持つSiC層の上に、それとは異種の相を持つSiC層を形成する、ヘテロ構造の薄膜成長方法が特許文献1に開示されている。
【0003】
【特許文献1】
特開平7−82090号公報(第4頁、図2)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
SiC等のワイドバンドギャップ半導体材料においては上述のように基盤となる薄膜形成技術等の開発が進んでおり、バルク薄膜のキャリア移動度等に関して良好な基本特性が得られている。しかしながら、パワートランジスタとして用いる電界効果トランジスタに対し、その材料の特性を十分に引き出し、スイッチング素子として低いオン抵抗で、かつ、高耐圧である素子構造は見当たらない。例えば、SiC薄膜に関しては、オン抵抗を決める重要な要素である表面反転層領域のキャリア移動度はSiCバルク薄膜のキャリア移動度から想定される値よりも小さくする等の問題点がある。これは薄膜成長、或いは電極形成等において、SiC薄膜の表面での凹凸が大きくなり、反転層領域のキャリア移動度が表面散乱によって低下するためと考えられる。
【0005】
本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、その目的は高いキャリア移動度による低いオン抵抗を有し、かつ高耐圧の電界効果トランジスタを含む半導体装置及びその製造方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するため、本発明の第1の発明による半導体装置は、少なくとも表面領域が、第1の材料で構成される第1の半導体層からなる半導体基体と、前記第1の半導体層上に形成され、かつ、前記第1の半導体層よりもバンドギャップが大きい第2の材料で構成される第2の半導体層と、前記第2の半導体層の一領域上に形成されたゲート電極と、前記第2の半導体層の前記一領域を挟むと共に、その接合深さが前記第2の半導体層を越えるように前記第2の半導体層及び第1の半導体層に形成されたソース及びドレイン領域とを備えた電界効果トランジスタを有し、前記第1の材料及び第2の材料が炭化珪素であることを特徴とする。
【0007】
また、本発明の第2の発明による半導体装置は、少なくとも表面領域が、前記第2の材料で構成される第1の半導体層からなる半導体基体と、前記第1の半導体層上に形成され、かつ、前記第1の半導体層よりもバンドギャップが小さい第1の材料で構成される第2の半導体層と、前記第2の半導体層上に形成された前記第2の材料で構成される第3の半導体層と、前記第3の半導体層の一領域上に形成されたゲート電極と、前記第3の半導体層の前記一領域を挟むと共に、その接合深さが前記第3の半導体層を越えるように、少なくとも前記第3の半導体層及び第2の半導体層に形成されたソース及びドレイン領域とを備えた電界効果トランジスタを有し、前記第1の材料及び第2の材料が炭化珪素であることを特徴とする。
【0008】
また、本発明の第3の発明による半導体装置の製造方法は、少なくとも表面領域が、第1の炭化珪素材料で構成される第1の半導体層からなる半導体基体上に、前記第1の半導体層よりもバンドギャップが大きい第2の炭化珪素材料で構成される第2の半導体層を形成する工程と、前記第2の半導体層を越えて、前記第1の半導体層に接合深さが及ぶように、前記第2の半導体層及び前記第1の半導体層に選択的に不純物を導入し、相互に離れたソース及びドレイン領域を形成する工程と、前記ソース及びドレイン領域上に電極層を形成する工程と、前記ソース及びドレイン領域に挟まれた前記第2の半導体層の一領域上に、ゲート電極を形成する工程とを有することを特徴とする。
【0009】
また、本発明の第4の発明による半導体装置の製造方法は、少なくとも表面領域が、第2の炭化珪素材料で構成される第1の半導体層からなる半導体基体上に、前記第1の半導体層よりもバンドギャップが小さい第1の炭化珪素材料で構成される第2の半導体層を形成する工程と、前記第2の半導体層上に、前記第2炭化珪素の材料で構成される第3の半導体層を形成する工程と、前記第3の半導体層を越えて、前記第2の半導体層に接合深さが及ぶように、前記第3の半導体層及び前記第2の半導体層に選択的に不純物を導入し、相互に離れたソース及びドレイン領域を形成する工程と、前記ソース及びドレイン領域上に電極層を形成する工程と、前記ソース及びドレイン領域に挟まれた前記第3の半導体層の一領域上に、ゲート電極を形成する工程とを有することを特徴とする。
【0010】
本発明によれば、第1の炭化珪素材料で構成されている半導体層上に、それよりもバンドギャップの大きい第2の炭化珪素材料で構成されている半導体層を形成することにより、電界効果トランジスタにおける反転層領域を、第1の炭化珪素材料で構成されている半導体層の、第2の炭化珪素材料で構成されている半導体層との界面側に形成する。第1の炭化珪素材料で構成されている半導体層と第2の炭化珪素材料で構成されている半導体層との界面は滑らかなため、チャネル領域を走行するキャリアが高い移動度を持つ。このため、十分に低いオン抵抗を持つ電界効果トランジスタを含む半導体装置及びその製造方法が得られる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施例を、図面を参照して説明する。
【0012】
(第1の実施の形態)
図1及び図2は本発明による半導体装置の製造方法の第1の実施の形態を工程順に示す断面図である。また、図2(e)は本発明による半導体装置の第1の実施の形態を示している。
【0013】
図1(a)に示すように、真性型6H−SiC基板10を用意する。真性型6H−SiC基板10は、基板面方位角度を所定の面方位から数度程度ずらすステップ制御薄膜成長法が可能な半導体基体であり、表面領域は半導体層と称することができる。そこで、6H−SiC基板10の上にn型4H−SiC層11を膜厚0.01〜0.1μm程度形成する。膜の形成には原料材料を用いた昇華法或いは原料ガスを用いたCVD法を適用し、n型不純物として窒素をキャリア濃度1×1017/cm3〜1×1019/cm3程度、導入する。
【0014】
続いて、図1(b)に示すように、第1のレジスト層12をn型4H−SiC層11の上に塗布し、フォトリソグラフィ法を用いて続いて形成されるソース及びドレインとなるべき領域上の第1のレジスト層12の一部を選択的に除去する。更に、n型不純物イオン13として燐或いは窒素をドーズ量1×1015/cm2〜1×1016/cm2程度、イオン注入法によって6H−SiC基板10に導入した後、1500℃程度の熱処理によりn型不純物イオン13の活性化を行い、接合深さが半導体層である6H−SiC基板10に及ぶソース及びドレイン領域14を形成する。
【0015】
次に、図1(c)に示すように、第2のレジスト層15を塗布法でn型4H−SiC層11の上に1μm程度形成し、その後、フォトリソグラフィ法により第2のレジスト層15を選択的にパターニングする。更に、リフトオフ法を用いてソース及びドレイン領域14の上に電極層16を形成する。即ち、Ti膜をスパッタ法によって6H−SiC基板10及び第2のレジスト層15の上に形成した後、第2のレジスト層15をウェットエッチングで6H−SiC基板10から剥離し、第2のレジスト層15の上に形成されているTi膜も除去する。その結果、図2(d)に示すように、ソース及びドレイン領域14の上にTiである電極層16が残存する。
【0016】
次に、同様なリフトオフ法を用いてゲート電極形成を行う。先ず、第3のレジスト層17を6H−SiC基板10の上に形成し、続いてフォトリソグラフィ法により、第3のレジスト層17を選択的にパターンニングする。続いて、Tiを蒸着法により6H−SiC基板10の上に形成した後、第3のレジスト層17を除去する。これにより、図2(e)に示すように、Tiであるゲート電極18が形成される。なお、電極層及びゲート電極はTi以外にMo、Ni等を用いても良い。
【0017】
本実施の形態によれば、真性型6H−SiC基板10にn型4H−SiC層11を成長し、6H−SiC基板10のn型4H−SiC層11界面側をショットキーゲート型電界効果トランジスタの反転層領域として用いる。反転層か形成されている界面は平滑なため、高いキャリア移動度が得られる。従って、低いオン抵抗が可能であり、かつ高耐圧であるショットキーゲート型電界効果トランジスタを含む半導体装置及びその製造方法が得られる。
【0018】
(第2の実施の形態)
図3及び図4は本発明による半導体装置の製造方法の第2の実施の形態を工程順に示す断面図である。また、図4(e)は本発明による半導体装置の第2の実施の形態を示している。
【0019】
図3(a)に示すように、4H−SiC基板20を用意する。4H−SiC基板20は基板面方位角度を所定の面方位から数度程度ずらすステップ制御薄膜成長法が可能な半導体基体であり、表面領域は半導体層と称することができる。そこで、その基板20上に真性型4H−SiC層21を膜厚0.1〜1μm程度形成する。続いて、真性型6H−SiC層22を膜厚数nm〜数十nm積層して形成する。更に、n型4H−SiC層23を膜厚0.01〜0.1μm程度形成する。このとき、n型不純物として窒素をキャリア濃度1×1017/cm3〜1×1019/cm3程度、導入する。膜の形成には原料材料を用いた昇華法或いは原料ガスを用いたCVD法を適用し、6H−SiC層と4H−SiC層とのヘテロ構造形成においては基板温度等の成長条件を変える。
【0020】
続いて、図3(b)に示すように、第1のレジスト層24をn型4H−SiC層23の上に塗布し、フォトリソグラフィ法を用いて続く工程で形成されるソース及びドレインとなるべき領域上の第1のレジスト層24の一部を選択的に除去する。更に、n型不純物イオン25として燐或いは窒素をドーズ量1×1015/cm2〜1×1016/cm2程度、イオン注入法によってn型4H−SiC層23に導入した後、1500℃程度の熱処理によりn型不純物イオン25の活性化を行い、ソース及びドレイン領域26を形成する。この時、ソース及びドレイン領域26の接合深さは、n型4H−SiC層23を越え、かつ、真性型6H−SiC層22の内側に止まるように制御する。
【0021】
次に、図3(c)に示すように、第2のレジスト層27を塗布法で4H−SiC層23の上に1μm程度形成し、その後、フォトリソグラフィ法により第2のレジスト層27を選択的にパターニングする。更に、リフトオフ法を用いてソース及びドレイン領域26の上に電極層28を形成する。即ち、Mo膜をスパッタ法によってn型4H−SiC層23及び第3のレジスト層27の上に形成した後、第2のレジスト層27をウェットエッチングでn型4H−SiC層から剥離し、第2のレジスト層27の上に形成されているMo膜も除去する。その結果図4(d)に示すように、ソース及びドレイン領域26の上にMoである電極層28が残存する。
【0022】
次に、同様なリフトオフ法を用いてゲート電極形成を行う。先ず、第3のレジスト層29をn型4H−SiC層23の上に形成し、続いてフォトリソグラフィ法により、第3のレジスト層29を選択的にパターンニングする。続いて、Moを蒸着法によりn型4H−SiC層23の上に形成した後、第3のレジスト層29を除去する。これにより、図4(e)に示すように、Moであるゲート電極29aが形成される。
【0023】
本実施の形態によれば、真性型4H−SiC層21の上に非常に薄い真性型6H−SiC層22、更にn型4H−SiC層23を成長し、真性型6H−SiC層22を反転層領域として用いる。このため、量子井戸効果により真性型6H−SiC層22のチャネル領域に二次元電子ガスが形成され、更に高い電気伝導度を持つようになり、十分な低オン抵抗化と高耐圧化が得られる。また、量子井戸効果を更に有効に用いるため、真性型4H−SiC層と真性型6H−SiC層とを更に数nmの膜厚で交互に積層化させ、二次元電子ガスが複数形成させると効果が大きい。
【0024】
(第3の実施の形態)
図5及び図6は本発明による半導体装置の製造方法の第3の実施の形態を工程順に示す断面図である。また、図6(e)は本発明による半導体装置の第3の実施の形態を示している。
【0025】
先ず、図5(a)に示すように、半導体基体として真性型6H−SiC基板30を用意する。真性型6H−SiC基板30は基板面方位角度を所定の面方位から数度程度ずらすステップ制御薄膜成長法が可能な半導体基体であり、表面領域は半導体層と称することができる。そこで、6H−SiC基板30の上にn型4H−SiC層31を膜厚0.01〜0.1μm程度形成する。膜の形成には原料材料を用いた昇華法或いは原料ガスを用いたCVD法を適用し、n型不純物として窒素をキャリア濃度1×1017/cm3〜1×1019/cm3程度、導入する。
【0026】
続いて、図5(b)に示すように、第1のレジスト層32を4H−SiC層31の上に塗布し、フォトリソグラフィ法を用い、続く工程でソース領域34a及びドレイン領域34bとなるべき領域上の第1のレジスト層32の一部を選択的に除去する。更に、n型不純物イオン33として燐或いは窒素をドーズ量1×1015/cm2〜1×1016/cm2程度、イオン注入法によって6H−SiC基板30に導入した後、1500℃程度の熱処理により不純物活性化を行い、ソース領域34a及びドレイン領域34bを形成する。
【0027】
次に、図5(c)に示すように、第2のレジスト層35を塗布法で4H−SiC層31の上に1μm程度形成し、その後、フォトリソグラフィ法により第2のレジスト層35を選択的にパターニングする。更に、リフトオフ法を用いてソース領域34a及びドレイン領域34bの上に電極層36を形成する。即ち、Ni膜をスパッタ法によって6H−SiC基板30及び第2のレジスト層35の上に形成した後、第2のレジスト層35をウェットエッチングで6H−SiC基板30から剥離し、第2のレジスト層35の上に形成されているMo膜も除去する。その結果図6(d)に示すように、ソース領域34a及びドレイン領域34bの上にNiである電極層36が残存する。
【0028】
次に、同様なリフトオフ法を用いてゲート電極形成を行う。先ず、第3のレジスト層37を6H−SiC基板30の上に形成し、続いてフォトリソグラフィ法により、第3のレジスト層37を選択的にパターンニングする。続いて、Niを蒸着法により6H−SiC基板30の上に形成した後、第3のレジスト層37を除去する。これにより、図6(e)に示すように、ゲート電極38が形成される。また、ゲート電極38のソース領域34a及びドレイン領域34bに対する位置は非対称であり、ゲート電極38とドレイン領域34bとの間隔が長くなるようにする。
【0029】
本実施の形態によれば、SiCによる高いキャリア移動度による低オン抵抗化及び高耐圧化と共に、以下の効果が得られる。即ち、ゲート電極38とドレイン領域34bとの間隔が長く、このため、ドレイン耐圧が大きくなる。一方、ゲート電極38のソース領域34aは短いため、オン抵抗はそのまま低く維持される。従って、パワートランジスタ等のスウィッチング素子においては低いオン抵抗、高い耐圧の特性が得られる。
【0030】
更に、本発明による半導体装置の第3の実施の形態の変形例を図7に示す。この変形例では半導体基体として高濃度P型6H―SiC基板30aを用い、その上に真性型6H−SiC層30bを形成する。更にその上に、真性型4H−SiC層を形成する工程以降は図5及び図6に示した工程と基本的に同一である。素子を形成した後、図示しない配線によって、接続高濃度P型6H―SiC基板30aとソース領域34a上の電極層36とを接続する。これにより、素子内においてアバランシェ降伏が起きた場合に発生する正孔を速やかに高濃度P型6H―SiC基板30aへ排出することが可能になり、更にアバランシェ耐量を確保することができる。
【0031】
また、この構造に加えて、ゲート電極38とドレイン領域との間の距離Lgdを真性型6H−SiC層30bの厚さTdよりも大きくすることにより、アバランシェ降伏を高濃度P型6H―SiC基板30aと真性型6H−SiC層30bとの接合部分で生じ易くする。これにより、ゲート破壊を起り難くし、且つ、正孔を速やかに高濃度P型6H―SiC基板30aへ排出することが可能となる。
【0032】
(第4の実施の形態)
図8及び図9は本発明による半導体装置の製造方法の第4の実施の形態を工程順に示す断面図である。また、図9(e)は本発明による半導体装置の第4の実施の形態を示している。
【0033】
図8(a)に示すように、真性型6H−SiC基板40を用意する。真性型6H−SiC基板40は基板面方位角度を所定の面方位から数度程度ずらすステップ制御薄膜成長法が可能な半導体基体であり、表面領域は半導体層と称することができる。そこで、6H−SiC基板40の上にn型4H−SiC層41を膜厚0.01〜0.1μm程度形成する。膜の形成には原料材料を用いた昇華法或いは原料ガスを用いたCVD法を適用し、n型不純物として窒素をキャリア濃度1×1017/cm3〜1×1019/cm3程度、導入する。
【0034】
続いて、図8(b)に示すように、第1のレジスト層42を4H−SiC層41の上に塗布し、フォトリソグラフィ法を用い、続く工程でソース領域44a及びドレイン領域44bとなるべき領域上の第1のレジスト層42の一部を選択的に除去する。更に、n型不純物イオン43として燐或いは窒素をドーズ量1×1015/cm2〜1×1016/cm2程度、イオン注入法によって6H−SiC基板40に導入した後、1500℃程度の熱処理により不純物活性化を行い、ソース領域44a及びドレイン領域44bを形成する。
【0035】
次に、図8(c)に示すように、シリコン膜45をCVD法で4H−SiC層11の上に1μm程度形成し、その後、フォトリソグラフィ法によりシリコン酸化膜45を選択的にパターニングする。
【0036】
更に、図9(d)に示すように、リフトオフ法を用いてソース領域44a及びドレイン領域44bの上に電極層47を形成する。即ち、第2のレジスト層46を6H−SiC基板10の上に形成し、続いてフォトリソグラフィ法により、第2のレジスト層46を選択的にパターンニングする。次に、Tiを蒸着法により6H−SiC基板10の上に形成した後、第2のレジスト層46を除去し、図9(e)に示すように、ソース領域44a及びドレイン領域44bの上にTiである電極層47が残存する。
【0037】
次に、同様なリフトオフ法を用いてゲート電極形成を行う。先ず、図示しない第3のレジスト層を6H−SiC基板40の上に形成し、続いてフォトリソグラフィ法により、選択的にパターンニングする。続いて、Tiを蒸着法により6H−SiC基板40の上に形成した後、第3のレジスト層を除去する。これにより、Tiであるゲート電極48が形成される。また、ゲート電極48はソース領域44aに近い部分は6H−SiC基板上に形成され、ドレイン領域44bに近い部分は絶縁膜45の上に形成される。
【0038】
本実施の形態によれば、SiCによる高いキャリア移動度と共に、以下の効果が得られる。即ち、ドレイン領域44bに近い部分のゲート電極48は絶縁膜45の上に形成されているため、ドレイン領域44b側のゲート電極端部の電界が緩和される。このため、ドレイン耐圧低下を抑制する。従って、パワートランジスタ等のスウィッチング素子においては低いオン抵抗、高い耐圧の特性が得られる。
【0039】
更に、本発明による半導体装置の第4の実施の形態の変形例を図10に示す。この変形例ではゲート電極48の下にゲート酸化膜45aを形成していることが特徴である。これにより、ゲートリーク電流を低減することが可能になる。なお、ゲート酸化膜を形成する構造は本実施の形態に限らず用いることができる。
【0040】
(第5の実施の形態)
図11及び図12は本発明による半導体装置の製造方法の第5の実施の形態を工程順に示す断面図である。また、図12(e)は本発明による半導体装置の第5の実施の形態を示している。
【0041】
図11(a)に示すように、真性型6H−SiC基板50を用意する。真性型6H−SiC基板50は基板面方位角度を所定の面方位から数度程度ずらすステップ制御薄膜成長法が可能な半導体基体であり、表面領域は半導体層と称することができる。そこで6H−SiC基板50の上にn型4H−SiC層51を膜厚0.01〜0.1μm程度形成する。膜の形成には原料材料を用いた昇華法或いは原料ガスを用いたCVD法を適用し、n型不純物として窒素をキャリア濃度1×1017/cm3〜1×1019/cm3程度、導入する。
【0042】
続いて、図11(b)に示すように、第1のレジスト層52を4H−SiC層51の上に塗布し、フォトリソグラフィ法を用い、続く工程でソース領域54a及びドレイン領域54bとなるべき領域上の第1のレジスト層52の一部を選択的に除去する。更に、n型不純物イオン53として燐或いは窒素をドーズ量1×1015/cm2〜1×1016/cm2程度、イオン注入法によって6H−SiC基板50に導入した後、1500℃程度の熱処理により不純物活性化を行い、ソース領域54a及びドレイン領域54bを形成する。
【0043】
次に、図11(c)に示すように、第2のレジスト層55を塗布法で4H−SiC層51の上に1μm程度形成し、その後、フォトリソグラフィ法により第2のレジスト層55を選択的にパターニングする。更に、リフトオフ法を用いてソース領域54a及びドレイン領域54bの上に電極層56を形成する。即ち、Ni膜をスパッタ法によって6H−SiC基板50及び第2のレジスト層55の上に形成した後、第2のレジスト層55をウェットエッチングで6H−SiC基板50から剥離し、第2のレジスト層55の上に形成されているMo膜も除去する。その結果、ソース領域54a及びドレイン領域54bの上にNiである電極層56を残存させる。
【0044】
更に、図12(d)に示すように、リフトオフ法を用いてソース領域54a及びドレイン領域54bの上に電極層56を形成する。即ち、第3のレジスト層57を6H−SiC基板50の上に形成し、続いてフォトリソグラフィ法により、第3のレジスト層57を選択的にパターンニングする。次に、Tiを蒸着法により6H−SiC基板50の上に形成した後、第3のレジスト層57を除去し、ソース領域54a及びドレイン領域54bの上にTiである電極層56を残存させる。
【0045】
次に、同様なリフトオフ法を用いてゲート電極形成を行う。先ず、図示しないレジスト層を6H−SiC基板50の上に塗布法により形成し、続いてフォトリソグラフィ法により、選択的にパターンニングする。続いて、Moをスパッタ法により6H−SiC基板50の上に形成した後、レジスト層を除去する。これにより、図12(e)に示すように、ゲート電極58が形成される。
【0046】
次に、図12(f)に示すように、スパッタ法によりシリコン酸化膜59を6H−SiC基板50の上に形成する。続いて、フォトリソグラフィ法で選択的にパターニングし、ゲート電極58を覆うようにシリコン酸化膜59を残存させる。更に、図示しないレジストによるリフトオフ法を用いてフィールド電極59aであるMoをシリコン酸化膜59の上に形成する。またフィールドプレート電極はソース領域の電極に接続する。
【0047】
本実施の形態によれば、SiCによる高いキャリア移動度による低オン抵抗及び高耐圧と共に、以下の効果が得られる。即ち、フィールドプレート電極により、ドレイン領域54b側のゲート電極端部の電界が緩和される。このため、ドレイン耐圧低下を抑制する。また、ゲートとドレイン間の寄生容量が小さくなるため、素子のスイッチング特性を向上させることができ、パワートランジスタ等の素子において低いオン抵抗、高い耐圧、高速スイッチングの特性が得られる。
【0048】
(第6の実施の形態)
図13(a)は本発明による半導体装置の第6の実施の形態を概略的に示す平面図である。半導体基体として真性型6H−SiC基板60にゲート電極64を挟んでソース領域62a及びドレイン領域62bが形成され、また、電極層63が形成されている構造はこれまでの実施の形態と同じである。異なる点は、ゲート電極とソース側電極との間の半導体層の一部にP型領域65が形成されている点であり、ゲート電極64の下の6H−SiC基板60に発生する少数キャリアである正孔をソース側に流すことを目的としている。
【0049】
図13(b)及び(c)は上述した本発明による半導体装置の第6の実施の形態を示す断面図であり、(b)A−A断面、(c)は図13(a)のB−B断面をそれぞれ拡大したものである。図13(b)は第1の実施の形態と同じ構造であるため、ここでの説明は省略する。一方、図13(c)においては、P型領域65がゲート電極の下の6H−SiC基板60とソース領域62aの下の6H−SiC基板60の間に存在しており、ソース電極側と接続している。以下、図14及び図15を用いて本発明の半導体装置の製造方法の第6の実施の形態を説明する。これらの図では、図13(a)のA−A位置の断面を示し、P型領域65の説明を行う図14(c)だけはB−B位置の断面を示す。
【0050】
図14(a)に示すように、真性型6H−SiC基板60を用意する。真性型6H−SiC基板60は基板面方位角度を所定の面方位から数度程度ずらすステップ制御薄膜成長法が可能な半導体基体であり、表面領域は半導体層と称することができる。そこで、6H−SiC基板60の上にn型4H−SiC層61を膜厚0.01〜0.1μm程度形成する。膜の形成には原料材料を用いた昇華法或いは原料ガスを用いたCVD法を適用し、n型不純物として窒素をキャリア濃度1×1017/cm3〜1×1019/cm3程度、導入する。
【0051】
続いて、図14(b)に示すように、第1のレジスト層66をn型4H−SiC層61の塗布し、フォトリソグラフィ法を用い、続く工程でソース領域及びドレイン領域となるべき領域の第1のレジスト層66の一部を選択的に除去。更に、n型不純物イオン67として燐或いは窒素をドーズ量1×1015/cm2〜1×1016/cm2程度、イオン注入法によって6H−SiC基板60に導入した後、1500℃程度の熱処理によりn型不純物イオン67の活性化を行い、ソース領域62a及びドレイン領域62bを形成する。
【0052】
次に、図14(c)に示すように、第2のレジスト層66aをn型4H−SiC層61の塗布し、その後、フォトリソグラフィ法を用いてn型4H−SiC層61の上のp型領域65となる第2のレジスト層66aの一部を選択的にパターニングする。更に、p型不純物イオン67aであるボロンをドーズ量1×1014/cm2〜1×1015/cm2程度、イオン注入法によって6H−SiC基板60に導入した後、1500℃程度の熱処理により不純物活性化を行い、p型領域65を形成する。
【0053】
次に、図15(d)に示すように、第3のレジスト層68を塗布法でn型4H−SiC層61の上に1μm程度形成し、その後、フォトリソグラフィ法により第3のレジスト層68を選択的にパターニングする。更に、リフトオフ法を用いてソース領域62a及びドレイン領域62bの上に電極層69を形成する。即ち、Moをスパッタ法により6H−SiC基板60の上に形成した後、第3のレジスト層68を除去し、図15(e)に示すように、ソース領域62a及びドレイン領域62bの上にMoである電極層69を残存させる。
【0054】
次に、同様なリフトオフ法を用いてゲート電極形成を行う。先ず、第4のレジスト層70を6H−SiC基板60の上に形成し、続いてフォトリソグラフィ法により、選択的にパターンニングする。続いて、Moをスパッタ法により6H−SiC基板70の上に形成した後、第4のレジスト層70を除去する。これにより、ゲート電極71が形成される。
【0055】
本実施の形態によれば、SiCによる高いキャリア移動度による低オン抵抗及び高耐圧と共に、以下の効果が得られる。即ち、トランジスタのチャネル領域においてアバランシェ降伏が発生し、少数キャリアとして正孔がチャネル領域下の6H−SiC基板60に形成された場合、それをソース電極側に導き、ドレイン耐圧の低下を防ぐ。このため、パワートランジスタ等のスイッチング素子において高い耐圧の特性が得られる。
【0056】
更に、本発明による半導体装置の第6の実施の形態の変形例を図16(a)及び(b)に示す。本変形例は図13(a)に示すP型領域が形成されているが、断面としては図13(a)のA−A位置の断面を示している。この変形例ではゲート電極71の下にゲート酸化膜71aを形成していることが特徴である。これにより、ゲートリーク電流を低減することが可能になる。なお、ゲート酸化膜を形成する構造は本実施の形態に限らず用いることができる。
【0057】
なお、本発明は上述した実施形態に何ら限定されるものではない。第1の半導体層は6H−SiC、第2半導体層は4H−SiCだけでなく、第1の半導体層と第2半導体層とのバンドギャップの大きさの関係が成立するのであればどのような半導体でも良い。例えば、SiCにおいては、バンドギャップの大きさは4H−SiC>6H−SiC>3H−SiCである。また、Si、GaN、ダイヤモンド等のSiCとは異種の半導体を組み合わせても良いことは勿論である。
【0058】
半導体基体もSiCに限らず、Si或いはSOIであっても良い。また、イオン注入によって導入される不純物の種類はN型半導体領域、P型半導体領域、それぞれに適合するものであれば使用できることはもちろんである。更に、酸化膜の形成方法は通常のCVD法に限らず、プラズマ、イオン、ラジカル等を用いたCVD法、或いはスパッタ法等を用いることができる。また、ゲート酸化膜はシリコン酸化膜に限らず、シリコン窒化膜、金属酸化膜等を用いても良く、更に、それらを複数に渡って積層しても良い。電極層の材料及び形成方法等もスパッタ法の限らず、蒸着法、CVD法等を用いることができる。更に、リソグラフィ法、エッチング法等の他の半導体装置の製造方法等においても、本発明の主旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することができる。
【0059】
【発明の効果】
以上、詳述したように、本発明によれば、第1の炭化珪素材料で構成される半導体層に、それよりもバンドギャップの大きい第2の炭化珪素材料で構成される半導体層を形成することにより、電界効果トランジスタにおけるチャネル領域を、第1の炭化珪素材料で構成される半導体層の、第2の炭化珪素材料で構成される半導体層との界面側に形成する。第1の炭化珪素材料で構成される半導体層と第2の炭化珪素材料で構成される半導体層との界面が滑らかなため、チャネル領域を走行するキャリアが高い移動度を持つ。このため、低いオン抵抗と高耐圧とを持つ電界効果トランジスタを含む半導体装置及びその製造方法が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による半導体装置の製造方法の第1の実施の形態を工程順に示す断面図。
【図2】本発明による半導体装置の製造方法の第1の実施の形態を工程順に示す断面図。
【図3】本発明による半導体装置の製造方法の第2の実施の形態を工程順に示す断面図。
【図4】本発明による半導体装置の製造方法の第2の実施の形態を工程順に示す断面図。
【図5】本発明による半導体装置の製造方法の第3の実施の形態を工程順に示す断面図。
【図6】本発明による半導体装置の製造方法の第3の実施の形態を工程順に示す断面図。
【図7】本発明による半導体装置の第3の実施の形態の変形例を示す断面図。
【図8】本発明による半導体装置の製造方法の第4の実施の形態を工程順に示す断面図。
【図9】本発明による半導体装置の製造方法の第4の実施の形態を工程順に示す断面図。
【図10】本発明による半導体装置の第4の実施の形態の変形例を示す断面図。
【図11】本発明による半導体装置の製造方法の第5の実施の形態を工程順に示す断面図。
【図12】本発明による半導体装置の製造方法の第5の実施の形態を工程順に示す断面図。
【図13】本発明による半導体装置の製造方法の第6の実施の形態を示す概略的な平面図及び工程順に示す断面図。
【図14】本発明による半導体装置の製造方法の第6の実施の形態を工程順に示す断面図。
【図15】本発明による半導体装置の製造方法の第6の実施の形態を工程順に示す断面図。
【図16】本発明による半導体装置の第6の実施の形態の変形例を示す断面図。
【符号の説明】10、30、40、50、60 真性型6H−SiC基板
11、23、31、41、51、61 n型4H−SiC層
12、24、32、42、52、66 第1のレジスト層
13、25、33、43、53、67 n型不純物イオン
14、26 ソース及びドレイン領域
15、27、35、55、66a 第2のレジスト層
16、28、36、47、56、63、69 電極層
17、29、37、46、57、68 第3のレジスト層
18、29a、38、48、58、64、71 ゲート電極
20 4H−SiC基板
21 真性型4H−SiC層
22、30b 真性型6H−SiC層
30a 高濃度P型6H−SiC基板
34a、44a、54a、62a ソース領域
34b、44b、54b、62b ドレイン領域
45、59、71b シリコン酸化膜
45a、71a ゲート酸化膜
59a フィールドプレート電極
65 P型領域
67a P型不純物イオン
70 第4のレジスト層
Claims (23)
- 少なくとも表面領域が、第1の材料で構成される第1の半導体層からなる半導体基体と、
前記第1の半導体層上に形成され、かつ、前記第1の半導体層よりもバンドギャップが大きい第2の材料で構成される第2の半導体層と、
前記第2の半導体層の一領域上に形成されたゲート電極と、
前記第2の半導体層の前記一領域を挟むと共に、その接合深さが前記第2の半導体層を越えるように前記第2の半導体層及び第1の半導体層に形成されたソース及びドレイン領域とを
備えた電界効果トランジスタを有し、前記第1の材料及び第2の材料が炭化珪素であることを特徴とする半導体装置。 - 少なくとも表面領域が、前記第2の材料で構成される第1の半導体層からなる半導体基体と、
前記第1の半導体層上に形成され、かつ、前記第1の半導体層よりもバンドギャップが小さい第1の材料で構成される第2の半導体層と、
前記第2の半導体層上に形成された前記第2の材料で構成される第3の半導体層と、
前記第3の半導体層の一領域上に形成されたゲート電極と、
前記第3の半導体層の前記一領域を挟むと共に、その接合深さが前記第3の半導体層を越えるように、少なくとも前記第3の半導体層及び第2の半導体層に形成されたソース及びドレイン領域とを
備えた電界効果トランジスタを有し、前記第1の材料及び第2の材料が炭化珪素であることを特徴とする半導体装置。 - 前記第2の材料で構成される第2の半導体層上に、更に、第1の材料で構成される半導体層及び第2の材料で構成される半導体層を交互に積層することを特徴とする請求項1に記載の半導体装置。
- 前記第2の材料で構成される前記第3の半導体層上に、更に、第1の材料で構成される半導体層及び第2の材料で構成される半導体層を交互に積層することを特徴とする請求項2に記載の半導体装置。
- 前記第1の材料で構成される半導体層が6H−SiCであり、前記第2の材料で構成される半導体層が4H−SiCであることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の半導体装置。
- 前記ドレイン領域を構成する半導体層の領域と前記ゲート電極下の半導体層の領域との間隔が、前記ソース領域を構成する半導体層の領域と前記ゲート電極下の半導体層の領域との間隔よりも長いことを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の半導体装置。
- 前記ゲート電極のドレイン領域側とその下層の半導体層の領域との間に、絶縁膜が形成されていることを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載の半導体装置。
- 前記ゲート電極の上に絶縁膜を介してフィールドプレート電極が形成されており、がつ、前記フィールドプレート電極が前記ソース領域と接続していることを特徴とする請求項1乃至請求項7のいずれか1項に記載の半導体装置。
- 前記ソース領域の電極層下の半導体層の領域と、前記ゲート電極下の半導体層の領域との間の領域の一部に、前記ソース領域の導電型とは異なる導電型の半導体層の領域が形成されていることを特徴とする請求項1乃至請求項8のいずれか1項に記載の半導体装置。
- 前記半導体基体が前記ソース領域の導電型とは異なる導電型であり、前記ソース領域が前記半導体基体に電気的に接続していることを特徴とする請求項1乃至請求項9のいずれか1項に記載の半導体装置。
- 前記ドレイン領域を構成する半導体層の領域と前記ゲート電極下の半導体層の領域との間隔が、前記第1の材料で構成される半導体層の厚さよりも大きいことを特徴とする請求項10に記載の半導体装置。
- 積層された前記半導体層における最上層に形成された半導体層と前記ゲート電極との間にゲート絶縁膜が形成されていることを特徴とする請求項6乃至請求項11のいずれか1項に記載の半導体装置。
- 前記ゲート絶縁膜は複数の積層された膜であることを特徴とする請求項12に記載の半導体装置。
- 少なくとも表面領域が、第1の炭化珪素材料で構成される第1の半導体層からなる半導体基体上に、前記第1の半導体層よりもバンドギャップが大きい第2の炭化珪素材料で構成される第2の半導体層を形成する工程と、
前記第2の半導体層を越えて、前記第1の半導体層に接合深さが及ぶように、前記第2の半導体層及び前記第1の半導体層に選択的に不純物を導入し、相互に離れたソース及びドレイン領域を形成する工程と、
前記ソース及びドレイン領域上に電極層を形成する工程と、
前記ソース及びドレイン領域に挟まれた前記第2の半導体層の一領域上に、ゲート電極を形成する工程とを
有することを特徴とする半導体装置の製造方法。 - 少なくとも表面領域が、第2の炭化珪素材料で構成される第1の半導体層からなる半導体基体上に、前記第1の半導体層よりもバンドギャップが小さい第1の炭化珪素材料で構成される第2の半導体層を形成する工程と、
前記第2の半導体層上に、前記第2炭化珪素の材料で構成される第3の半導体層を形成する工程と、
前記第3の半導体層を越えて、前記第2の半導体層に接合深さが及ぶように、前記第3の半導体層及び前記第2の半導体層に選択的に不純物を導入し、相互に離れたソース及びドレイン領域を形成する工程と、
前記ソース及びドレイン領域上に電極層を形成する工程と、
前記ソース及びドレイン領域に挟まれた前記第3の半導体層の一領域上に、ゲート電極を形成する工程とを
有することを特徴とする半導体装置の製造方法。 - 前記第2の半導体層を形成する工程と、前記ソース及びドレイン領域を形成する工程との間に、前記第2の半導体層上に、更に、第1の炭化珪素材料で構成される半導体層及び第2の炭化珪素材料で構成される半導体層を交互に積層化する工程を有することを特徴とする請求項14に記載の半導体装置の製造方法。
- 前記第3の半導体層を形成する工程と、前記ソース及びドレイン領域を形成する工程との間に、前記第3の半導体層上に、更に、第1の炭化珪素材料で構成される半導体層及び第2の炭化珪素材料で構成される半導体層を交互に積層化する工程を有することを特徴とする請求項15に記載の半導体装置の製造方法。
- 前記第1の炭化珪素材料で構成される半導体層が6H−SiCであり、前記第2の炭化珪素材料で構成される半導体層がn型4H−SiCであることを特徴とする請求項14乃至請求項17のいずれか1項に記載の半導体装置の製造方法。
- 前記ドレイン領域の半導体層の領域と前記ゲート電極下の第半導体層の領域との間隔が、前記ソース領域の半導体層の領域と前記ゲート電極下の半導体層の領域との間隔よりも長いことを特徴とする請求項14乃至請求項18のいずれか1項に記載の半導体装置の製造方法。
- 前記ソース及びドレイン領域上に電極層を形成する工程と、前記ソース及びドレイン領域に挟まれた前記の半導体層の一領域上に、ゲート電極を形成する工程との間に、
絶縁膜を形成する工程と、
前記絶縁膜を選択的にパターニングする工程とを
有することを特徴とする請求項14乃至請求項19のいずれか1項に記載する半導体装置の製造方法。 - 前記ゲート電極を形成した後、
前記ゲート電極の上に絶縁膜を形成する工程と、
前記絶縁膜の上にフィールドプレート電極を形成する工程とを
有することを特徴とする請求項14乃至請求項20のいずれか1項に記載する半導体装置の製造方法。 - 前記ソース及びドレイン領域を形成する工程と、前記ソース及びドレイン領域上に電極層を形成する工程との間に、前記ソース及びドレイン領域の導電型とは異なる導電型の不純物領域を形成する工程を有することを特徴とする請求項14乃至請求項21のいずれか1項に記載する半導体装置の製造方法。
- 前記半導体層を積層する工程と前記ソース及びドレイン領域を形成する工程との間に、ゲート絶縁膜を形成する工程を含むことを特徴とする請求項19乃至請求項22のいずれか1項に記載する半導体装置の製造方法。
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JP2003081849A JP2004289038A (ja) | 2003-03-25 | 2003-03-25 | 半導体装置及びその製造方法 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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- 2003-03-25 JP JP2003081849A patent/JP2004289038A/ja active Pending
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