JP2004288942A - 電子部品およびその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】インダクタンスのばらつきを抑えることができるとともに、低コストの電子部品およびその製造方法を提供する。
【解決手段】インダクタ21は、フェライト等からなる直方体形状の磁性セラミック焼結体22内に、コイル導体24を配置したものである。磁性セラミック焼結体22は、いわゆる湿式プレス工法により形成されてなるものである。コイル導体24の両端部24a,24bは、磁性焼結体22の互いに対向する端面にそれぞれ形成された入力外部電極27a及び出力外部電極27bにそれぞれ電気的に接続されている。さらに、磁性セラミック焼結体22の内部において、コイル導体24の軸を略中心軸とする円筒状空隙25がコイル導体24の内側に形成されている。コイル導体24の内側(内径側)部分31は空隙25内に露出し、コイル導体24の外側(外径側)部分32は磁性セラミック焼結体22に接触している。
【選択図】 図1
【解決手段】インダクタ21は、フェライト等からなる直方体形状の磁性セラミック焼結体22内に、コイル導体24を配置したものである。磁性セラミック焼結体22は、いわゆる湿式プレス工法により形成されてなるものである。コイル導体24の両端部24a,24bは、磁性焼結体22の互いに対向する端面にそれぞれ形成された入力外部電極27a及び出力外部電極27bにそれぞれ電気的に接続されている。さらに、磁性セラミック焼結体22の内部において、コイル導体24の軸を略中心軸とする円筒状空隙25がコイル導体24の内側に形成されている。コイル導体24の内側(内径側)部分31は空隙25内に露出し、コイル導体24の外側(外径側)部分32は磁性セラミック焼結体22に接触している。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子部品、特に、コイル導体をセラミック焼結体の内部に配設したインダクタ、ノイズLCフィルタ、トランス、コモンモードチョークコイルなどの電子部品およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
この種のインダクタとして、特許文献1に記載のものが知られている。図10に示すように、このインダクタ1は、セラミック焼結体2の内部にコイル導体4を配設するとともに、セラミック焼結体2の両端部にコイル導体4と導通する外部電極7a,7bを配設している。さらに、セラミック焼結体2の内部において、コイル導体4を取り囲むように略円筒状の空隙5が形成されている。
【0003】
この空隙5は、以下のようにして形成される。つまり、コイル導体4に樹脂を被覆した後、このコイル導体4とセラミック原料を成形型に入れて成形する。得られた未焼成セラミック成形体を焼成して、コイル導体4に被覆された樹脂を分解、燃焼させて除去することにより、樹脂が除去された部分に空隙5が形成される。
【0004】
こうしてコイル導体4の周囲に空隙5を設けることにより、焼成の際、セラミック焼結体2とコイル導体4の間にかかる応力を緩和して、特性の劣化やセラミック焼結体2の割れなどを防止して信頼性を向上させることが可能になる。
【0005】
【特許文献1】
特開平11−135328号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、従来のインダクタ1は、被覆樹脂を燃焼させた後、コイル導体4が空隙5中に浮いた状態となる。このため、焼成の際、コイル導体4の軸方向に収縮応力がかかると、コイル導体の線間ピッチが不均一に縮み、インダクタンスがばらつくというおそれがあった。
【0007】
また、コイル導体4に樹脂を被覆しなければならないため、その分だけ製造工程数が増え、コスト高になるという問題もあった。
【0008】
そこで、本発明の目的は、インダクタンスのばらつきを抑えることができるとともに、低コストの電子部品およびその製造方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段および作用】
前記目的を達成するため、本発明に係る電子部品は、
(a)セラミック焼結体と、
(b)セラミック焼結体の内部に配設された、コイル導体を構成する金属線と、
(c)セラミック焼結体の表面に配設された、コイル導体と導通する外部電極とを備え、
(d)セラミック焼結体の内部において、コイル導体の軸を略中心軸とする筒状空隙がコイル導体の内側に形成されており、コイル導体の内側部分が空隙内に露出し、コイル導体の外側部分がセラミック焼結体に接触していること、
を特徴とする。コイル導体を構成する金属線は例えば、Ag,Cu,Niおよびこれらの合金のいずれか一つからなる。
【0010】
筒状空隙がコイル導体の内側に形成されているため、焼成の際、セラミック焼結体とコイル導体の内側部分との間にかかる応力が緩和される。一方、コイル導体の外側部分はセラミック焼結体に接触しているため、焼成の際、コイル導体の軸方向に収縮応力がかかっても、コイル導体の外側部分を支持しているセラミック焼結体が、コイル導体の線間ピッチを均一に保つ。
【0011】
また、本発明に係る電子部品の製造方法は、
(e)未焼成セラミック成形体の内部に、コイル導体を構成する金属線を埋設する工程と、
(f)未焼成セラミック成形体を所定の焼成温度で焼成して、コイル導体を内蔵したセラミック焼結体を形成する工程と、
(g)セラミック焼結体の表面に、コイル導体と導通する外部電極を形成する工程とを備え、
(h)コイル導体を構成する金属線が、焼成温度における未焼成セラミック成形体の収縮率より低いコイル径寸法変化率を有する金属線であり、
(i)焼成により、セラミック焼結体においてコイル導体の内側に、コイル導体の内側部分が露出している空隙が形成されること、
を特徴とする。ここに、(コイル導体の径方向変化率/未焼成セラミック成形体の収縮率)≦0.75であることが好ましい。
【0012】
さらに、コイル導体を構成する金属線が、1<(コイル導体の線間ピッチ/コイル導体の線径)≦3を満足している金属線であることが好ましい。
【0013】
以上の方法により、未焼成セラミック成形体は、焼成される際、コイル導体の内側部分や線間部分と容易に分離する。従って、コイル導体の軸を略中心軸とする筒状空隙が、コイル導体の内側に安定して形成される。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る電子部品およびその製造方法の実施の形態について添付の図面を参照して説明する。なお、各実施形態は、電子部品としてインダクタを例にして説明する。
【0015】
図1および図2に示すように、インダクタ21は、フェライト等からなる直方体形状の磁性セラミック焼結体22内に、コイル導体24を配置したものである。磁性セラミック焼結体22は、後で詳細に説明する、いわゆる湿式プレス工法により形成されてなるものである。コイル導体24の両端部24a,24bは、磁性焼結体22の互いに対向する端面にそれぞれ形成された入力外部電極27a及び出力外部電極27bにそれぞれ電気的に接続されている。
【0016】
さらに、磁性セラミック焼結体22の内部において、コイル導体24の軸を略中心軸とする円筒状空隙25がコイル導体24の内側に形成されている。コイル導体24の内側(内径側)部分31は空隙25内に露出し、コイル導体24の外側(外径側)部分32は磁性セラミック焼結体22に接触している。
【0017】
この円筒状空隙25は、未焼成の磁性セラミックを焼成して磁性セラミック焼結体22を得る際に形成される。このように、焼成の際、コイル導体24の内側に円筒状空隙25が形成されるため、コイル導体24の内側部分31は磁性セラミック焼結体22からの規制を受けず、磁性セラミック焼結体22との間にかかる応力が緩和される。
【0018】
一方、コイル導体24の外側部分32は、焼成の際、常に磁性セラミック焼結体22に接触し、磁性セラミック焼結体22からの規制を受けている。従って、焼成の際、コイル導体24の軸方向に収縮応力がかかっても、コイル導体24の外側部分32を支持している磁性セラミック焼結体22が、コイル導体24の線間ピッチPを均一に保つ。
【0019】
こうして、インピーダンスのばらつきの小さいインダクタ21が得られる。具体的には、100MHzでのインピーダンスが1000Ω(設計値)のインダクタを所定サンプル数試作し、評価した。その結果、本実施形態のインダクタ21の特性ばらつき(3CV)は、8〜10%と低かったのに対して、図10に示した従来のインダクタ1の特性ばらつきは20〜30%と高かった。
【0020】
次に、図3〜図8を参照して、湿式プレス工法を用いたインダクタ21の製造方法の一例を説明する。
【0021】
コイル導体24として、焼成温度における未焼成セラミック成形体(具体的には後述の未焼成磁性セラミックマザー成形板22M)の収縮率より低いコイル径寸法変化率を有する金属線、例えばAg,Cu,Niおよびそれらの合金のいずれか一つからなる金属線を用意する。ここで、未焼成セラミック成形体の収縮率とコイル径寸法変化率は以下の式で定義される。
【0022】
未焼成セラミック成形体の収縮率=(焼結後のセラミック成形体の寸法−焼結前のセラミック成形体の寸法)/焼結前のセラミック成形体の寸法
コイル径寸法変化率=(焼結後のコイル導体のコイル径寸法−焼結前のコイル導体のコイル径寸法)/焼結前のコイル導体のコイル径寸法
本実施形態では、コイル導体24として線径Dが0.2mmのAg線を用意した。そして、コイル導体24を、コイル部の径が2mmで長さが3mmとなるように、螺旋状に6ターン巻回し、図3に示すようなコイル導体を製作した。コイル部の両側には、直線状の両端部24a,24bが接続している。
【0023】
湿式プレス用スラリーの調製には、原料粉末として粒径2μm、比表面積2.5m2/gのNi−Cu−Zn系フェライトセラミックを用意した。次いで、原料粉末、水、分散剤(ポリオキシアルキレングリコール)、消泡剤(ポリエーテル系消泡剤)及び結合材(アクリル系バインダ)を、次の表1に示す重量部でポットに投入し、20時間ボールミルで混合してスラリーを調製した。なお、結合材として、アクリル系バインダの他に、酢酸ビニル系バインダを用いても同様の効果を得ることができる。
【0024】
【表1】
【0025】
図4に示すように、このようにして調製した湿式プレス用スラリー22aを、成形型100に流し込んだ。成形型100は、枠部101と、押圧部102と、受部103とを有している。スラリー22aは、枠部101と押圧部102とで形成された凹部104に流し込まれる。スラリー22aの流し込み作業が終了すると、水分のみ透過するフィルタ105で凹部104の開口部に蓋をした後、スラリー22aが漏れないように受部103でパッキングする。次に、押圧部102を図4に矢印Pで示した方向に移動させて、スラリー22aに対して100kgf/cm2のプレス圧力を5分間かけ、スラリー22aの水分をフィルタ105を介して受部103に設けた水抜き孔103aを通して抜き、図5に示すような磁性セラミック成形板22mを得た。
【0026】
この未焼成磁性セラミック成形板22mの上面に、コイル導体24のコイル部の変形を防止するため、複数のコイル導体24をコイル部の軸方向が水平になるように配設した。次に、コイル導体24の位置ずれを防止するために接着剤又はスラリーでコイル導体24を固定する。そして、コイル導体24を固定した未焼成磁性セラミック成形板22mを、図6に示すように、成形型100に装填した後、前述の湿式プレス用スラリー22aを成形型100に流し込んだ。スラリー22aの流し込み作業が終了すると、水分のみ透過するフィルタ105で成形型100の開口部に蓋をした後、スラリー22aが漏れないように受部103でパッキングする。次に、押圧部102を図6に矢印Pで示した方向に移動させて、スラリー22aに対して100kgf/cm2のプレス圧力を5分間かけ、スラリー22aの水分をフィルタ105を介して受部103に設けた水抜き孔103aを通して抜き、図7に示すような複数のコイル導体24を内蔵した未焼成磁性セラミックマザー成形板22Mを得た。
【0027】
次に、未焼成磁性セラミックマザー成形板22Mを40℃で50時間乾燥した後、アルミナ製のさやに入れ、900℃の温度で2時間焼成した。これにより、未焼成磁性セラミックマザー成形板22Mとコイル導体24との間の収縮率の差によって円筒状空隙25が形成される。こうして得られた磁性セラミックマザー焼結板22Mを所定のサイズ毎にカットし、図8に示すように、コイル導体24を1個内蔵した磁性セラミック焼結体22を切り出す。この磁性セラミック焼結体22に外部電極27a,27bを、導電ペーストの塗布焼付け、あるいは、スパッタリング、蒸着、無電解メッキ等の手法により形成し、インダクタ21を得た。
【0028】
このようにしてインダクタ21を製造すれば、コイル導体24に樹脂を被覆する必要がないため、製造工程数を削減することができ、製造コストを低減することができる。
【0029】
表2は、コイル径寸法変化率が異なる種々のコイル導体24を用いてインダクタ21を試作した後、磁性セラミック焼結体22内の空隙25の形成状況を調査した結果を示すものである。表2から、(コイル導体24のコイル径寸法変化率/未焼成磁性セラミックマザー成形板22Mの収縮率)が75%以下であれば、所望の空隙25が形成されることがわかる。
【0030】
【表2】
【0031】
ここで、コイル径寸法変化率は、コイル導体24を構成する金属の材質、コイル導体24の線径D、コイル部の巻数などによって異ならせることが可能であり、本実施形態ではそれぞれを表3のとおりに設定した。
【0032】
【表3】
【0033】
さらに、図9は、コイル導体24として線径Dが0.2mmのAg線を用い、線間ピッチT(図1参照)を種々変えてそれぞれ前述の湿式プレス工法によりインダクタ21を試作した後、セラミック焼結体22内に発生したクラックの有無を調査した結果を示すグラフである。図9から、コイル導体24の線間ピッチTを線径Dの3倍以下に設定することにより、クラックの発生率がゼロになることがわかる。
【0034】
なぜなら、コイル導体24を埋設している未焼成セラミック成形体(具体的には、未焼成磁性セラミックマザー成型板22M)が焼成により収縮する際、コイル導体24の線間ピッチTが線径Dの3倍以下であれば、未焼成セラミックがコイル導体24の各線間部分Aで容易に分離するからである。従って、コイル導体24の軸を中心軸とする、隙間の均一な筒状空隙25が、コイル導体24の内側に安定して形成される。
【0035】
ところが、コイル導体24の線間ピッチTが線径Dの3倍より大きい場合には、未焼成セラミックがコイル導体24の各線間部分Aで容易に分離できない。従って、筒状空隙25は、隙間の不均一な筒状空隙となり、最悪の場合には、線間部分Aに空隙が形成されない箇所も発生する。このため、セラミック焼結体22内に不均一な収縮応力がかかってセラミック焼結体22にクラックが発生するなどの不具合が生じ、このクラックを起点に、インピーダンス特性を劣化させるようなクラックに成長する場合がある。
【0036】
また、コイル導体24の線間ピッチTが線径D以下の場合には、コイル導体24を埋設している未焼成磁性セラミックマザー成型板22Mが焼成により収縮する際、コイル導体24のコイル部の隣り合う線同士が接触し、所望のインダクタンス特性が得られなくなる。従って、図9のグラフには、T/D=1.0の場合のデータを記載していない。
【0037】
なお、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、その要旨の範囲内で種々に変更することができる。例えば、コイル導体を螺旋状に巻回した場合、横断面円形である必要はなく、横断面矩形等であってもよい。
【0038】
また、電子部品は、少なくとも一つのコイルを内蔵していればよく、インダクタやノイズLCフィルタやトランスやコモンモードチョークコイルのように複数のコイルが電磁気的に結合した状態で内蔵されているものや、インダクタアレイのように複数のコイルが相互に電磁気的に独立した状態で内蔵されているものも含まれる。
【0039】
また、セラミック焼結体には、Ni−Cu−Zn系フェライトセラミックの他に、チタン酸バリウムなどの誘電性セラミックや、MgO−Al2O3−SiO2系、MgO−SiO2系、Al2O3−SiO2系、MgO−Al2O3系セラミックなどの種々のセラミックを用いることが可能である。
【0040】
さらに、表2では、未焼成磁性セラミックマザー成形板22Mの収縮率を一定にして、コイル導体24のコイル径寸法変化率を異ならせているが、逆に、コイル導体24のコイル径寸法変化率を一定にして、未焼成磁性セラミックマザー成形板22Mの収縮率を異ならせてもよい。具体的には、湿式プレス用スラリー22aを調整する際の水や分散剤や結合材の材料や混合割合を変えることにより、未焼成磁性セラミックマザー成形板22Mの収縮率を変えることができる。
【0041】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明によれば、焼成の際、コイル導体の内側に筒状空隙が形成されるため、コイル導体の内側部分はセラミック焼結体からの規制を受けず、セラミック焼結体との間にかかる応力が緩和される。一方、コイル導体の外側部分は、焼成の際、常にセラミック焼結体に接触し、セラミック焼結体からの規制を受けている。従って、焼成の際、コイル導体の軸方向に収縮応力がかかっても、コイル導体の外側部分を支持しているセラミック焼結体が、コイル導体の線間ピッチを均一に保つ。この結果、インダクタンスのばらつきの小さい電子部品が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る電子部品を示す模式断面図。
【図2】図1に示したインダクタの横断面図。
【図3】図1に示したインダクタに用いられるコイル導体の斜視図。
【図4】図1に示したインダクタの製造手順を説明するための断面図。
【図5】図4に続く製造工程を示す斜視図。
【図6】図5に続く製造工程を示す断面図。
【図7】図6に続く製造工程を示す斜視図。
【図8】図7に続く製造工程を示す斜視図。
【図9】クラック発生率を示すグラフ。
【図10】従来のインダクタを示す模式断面図。
【符号の説明】
21…インダクタ
22…磁性セラミック焼結体
24…コイル導体
25…空隙
27a…入力外部電極
27b…出力外部電極
T…コイル導体の線間ピッチ
D…コイル導体の線径
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子部品、特に、コイル導体をセラミック焼結体の内部に配設したインダクタ、ノイズLCフィルタ、トランス、コモンモードチョークコイルなどの電子部品およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
この種のインダクタとして、特許文献1に記載のものが知られている。図10に示すように、このインダクタ1は、セラミック焼結体2の内部にコイル導体4を配設するとともに、セラミック焼結体2の両端部にコイル導体4と導通する外部電極7a,7bを配設している。さらに、セラミック焼結体2の内部において、コイル導体4を取り囲むように略円筒状の空隙5が形成されている。
【0003】
この空隙5は、以下のようにして形成される。つまり、コイル導体4に樹脂を被覆した後、このコイル導体4とセラミック原料を成形型に入れて成形する。得られた未焼成セラミック成形体を焼成して、コイル導体4に被覆された樹脂を分解、燃焼させて除去することにより、樹脂が除去された部分に空隙5が形成される。
【0004】
こうしてコイル導体4の周囲に空隙5を設けることにより、焼成の際、セラミック焼結体2とコイル導体4の間にかかる応力を緩和して、特性の劣化やセラミック焼結体2の割れなどを防止して信頼性を向上させることが可能になる。
【0005】
【特許文献1】
特開平11−135328号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、従来のインダクタ1は、被覆樹脂を燃焼させた後、コイル導体4が空隙5中に浮いた状態となる。このため、焼成の際、コイル導体4の軸方向に収縮応力がかかると、コイル導体の線間ピッチが不均一に縮み、インダクタンスがばらつくというおそれがあった。
【0007】
また、コイル導体4に樹脂を被覆しなければならないため、その分だけ製造工程数が増え、コスト高になるという問題もあった。
【0008】
そこで、本発明の目的は、インダクタンスのばらつきを抑えることができるとともに、低コストの電子部品およびその製造方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段および作用】
前記目的を達成するため、本発明に係る電子部品は、
(a)セラミック焼結体と、
(b)セラミック焼結体の内部に配設された、コイル導体を構成する金属線と、
(c)セラミック焼結体の表面に配設された、コイル導体と導通する外部電極とを備え、
(d)セラミック焼結体の内部において、コイル導体の軸を略中心軸とする筒状空隙がコイル導体の内側に形成されており、コイル導体の内側部分が空隙内に露出し、コイル導体の外側部分がセラミック焼結体に接触していること、
を特徴とする。コイル導体を構成する金属線は例えば、Ag,Cu,Niおよびこれらの合金のいずれか一つからなる。
【0010】
筒状空隙がコイル導体の内側に形成されているため、焼成の際、セラミック焼結体とコイル導体の内側部分との間にかかる応力が緩和される。一方、コイル導体の外側部分はセラミック焼結体に接触しているため、焼成の際、コイル導体の軸方向に収縮応力がかかっても、コイル導体の外側部分を支持しているセラミック焼結体が、コイル導体の線間ピッチを均一に保つ。
【0011】
また、本発明に係る電子部品の製造方法は、
(e)未焼成セラミック成形体の内部に、コイル導体を構成する金属線を埋設する工程と、
(f)未焼成セラミック成形体を所定の焼成温度で焼成して、コイル導体を内蔵したセラミック焼結体を形成する工程と、
(g)セラミック焼結体の表面に、コイル導体と導通する外部電極を形成する工程とを備え、
(h)コイル導体を構成する金属線が、焼成温度における未焼成セラミック成形体の収縮率より低いコイル径寸法変化率を有する金属線であり、
(i)焼成により、セラミック焼結体においてコイル導体の内側に、コイル導体の内側部分が露出している空隙が形成されること、
を特徴とする。ここに、(コイル導体の径方向変化率/未焼成セラミック成形体の収縮率)≦0.75であることが好ましい。
【0012】
さらに、コイル導体を構成する金属線が、1<(コイル導体の線間ピッチ/コイル導体の線径)≦3を満足している金属線であることが好ましい。
【0013】
以上の方法により、未焼成セラミック成形体は、焼成される際、コイル導体の内側部分や線間部分と容易に分離する。従って、コイル導体の軸を略中心軸とする筒状空隙が、コイル導体の内側に安定して形成される。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る電子部品およびその製造方法の実施の形態について添付の図面を参照して説明する。なお、各実施形態は、電子部品としてインダクタを例にして説明する。
【0015】
図1および図2に示すように、インダクタ21は、フェライト等からなる直方体形状の磁性セラミック焼結体22内に、コイル導体24を配置したものである。磁性セラミック焼結体22は、後で詳細に説明する、いわゆる湿式プレス工法により形成されてなるものである。コイル導体24の両端部24a,24bは、磁性焼結体22の互いに対向する端面にそれぞれ形成された入力外部電極27a及び出力外部電極27bにそれぞれ電気的に接続されている。
【0016】
さらに、磁性セラミック焼結体22の内部において、コイル導体24の軸を略中心軸とする円筒状空隙25がコイル導体24の内側に形成されている。コイル導体24の内側(内径側)部分31は空隙25内に露出し、コイル導体24の外側(外径側)部分32は磁性セラミック焼結体22に接触している。
【0017】
この円筒状空隙25は、未焼成の磁性セラミックを焼成して磁性セラミック焼結体22を得る際に形成される。このように、焼成の際、コイル導体24の内側に円筒状空隙25が形成されるため、コイル導体24の内側部分31は磁性セラミック焼結体22からの規制を受けず、磁性セラミック焼結体22との間にかかる応力が緩和される。
【0018】
一方、コイル導体24の外側部分32は、焼成の際、常に磁性セラミック焼結体22に接触し、磁性セラミック焼結体22からの規制を受けている。従って、焼成の際、コイル導体24の軸方向に収縮応力がかかっても、コイル導体24の外側部分32を支持している磁性セラミック焼結体22が、コイル導体24の線間ピッチPを均一に保つ。
【0019】
こうして、インピーダンスのばらつきの小さいインダクタ21が得られる。具体的には、100MHzでのインピーダンスが1000Ω(設計値)のインダクタを所定サンプル数試作し、評価した。その結果、本実施形態のインダクタ21の特性ばらつき(3CV)は、8〜10%と低かったのに対して、図10に示した従来のインダクタ1の特性ばらつきは20〜30%と高かった。
【0020】
次に、図3〜図8を参照して、湿式プレス工法を用いたインダクタ21の製造方法の一例を説明する。
【0021】
コイル導体24として、焼成温度における未焼成セラミック成形体(具体的には後述の未焼成磁性セラミックマザー成形板22M)の収縮率より低いコイル径寸法変化率を有する金属線、例えばAg,Cu,Niおよびそれらの合金のいずれか一つからなる金属線を用意する。ここで、未焼成セラミック成形体の収縮率とコイル径寸法変化率は以下の式で定義される。
【0022】
未焼成セラミック成形体の収縮率=(焼結後のセラミック成形体の寸法−焼結前のセラミック成形体の寸法)/焼結前のセラミック成形体の寸法
コイル径寸法変化率=(焼結後のコイル導体のコイル径寸法−焼結前のコイル導体のコイル径寸法)/焼結前のコイル導体のコイル径寸法
本実施形態では、コイル導体24として線径Dが0.2mmのAg線を用意した。そして、コイル導体24を、コイル部の径が2mmで長さが3mmとなるように、螺旋状に6ターン巻回し、図3に示すようなコイル導体を製作した。コイル部の両側には、直線状の両端部24a,24bが接続している。
【0023】
湿式プレス用スラリーの調製には、原料粉末として粒径2μm、比表面積2.5m2/gのNi−Cu−Zn系フェライトセラミックを用意した。次いで、原料粉末、水、分散剤(ポリオキシアルキレングリコール)、消泡剤(ポリエーテル系消泡剤)及び結合材(アクリル系バインダ)を、次の表1に示す重量部でポットに投入し、20時間ボールミルで混合してスラリーを調製した。なお、結合材として、アクリル系バインダの他に、酢酸ビニル系バインダを用いても同様の効果を得ることができる。
【0024】
【表1】
【0025】
図4に示すように、このようにして調製した湿式プレス用スラリー22aを、成形型100に流し込んだ。成形型100は、枠部101と、押圧部102と、受部103とを有している。スラリー22aは、枠部101と押圧部102とで形成された凹部104に流し込まれる。スラリー22aの流し込み作業が終了すると、水分のみ透過するフィルタ105で凹部104の開口部に蓋をした後、スラリー22aが漏れないように受部103でパッキングする。次に、押圧部102を図4に矢印Pで示した方向に移動させて、スラリー22aに対して100kgf/cm2のプレス圧力を5分間かけ、スラリー22aの水分をフィルタ105を介して受部103に設けた水抜き孔103aを通して抜き、図5に示すような磁性セラミック成形板22mを得た。
【0026】
この未焼成磁性セラミック成形板22mの上面に、コイル導体24のコイル部の変形を防止するため、複数のコイル導体24をコイル部の軸方向が水平になるように配設した。次に、コイル導体24の位置ずれを防止するために接着剤又はスラリーでコイル導体24を固定する。そして、コイル導体24を固定した未焼成磁性セラミック成形板22mを、図6に示すように、成形型100に装填した後、前述の湿式プレス用スラリー22aを成形型100に流し込んだ。スラリー22aの流し込み作業が終了すると、水分のみ透過するフィルタ105で成形型100の開口部に蓋をした後、スラリー22aが漏れないように受部103でパッキングする。次に、押圧部102を図6に矢印Pで示した方向に移動させて、スラリー22aに対して100kgf/cm2のプレス圧力を5分間かけ、スラリー22aの水分をフィルタ105を介して受部103に設けた水抜き孔103aを通して抜き、図7に示すような複数のコイル導体24を内蔵した未焼成磁性セラミックマザー成形板22Mを得た。
【0027】
次に、未焼成磁性セラミックマザー成形板22Mを40℃で50時間乾燥した後、アルミナ製のさやに入れ、900℃の温度で2時間焼成した。これにより、未焼成磁性セラミックマザー成形板22Mとコイル導体24との間の収縮率の差によって円筒状空隙25が形成される。こうして得られた磁性セラミックマザー焼結板22Mを所定のサイズ毎にカットし、図8に示すように、コイル導体24を1個内蔵した磁性セラミック焼結体22を切り出す。この磁性セラミック焼結体22に外部電極27a,27bを、導電ペーストの塗布焼付け、あるいは、スパッタリング、蒸着、無電解メッキ等の手法により形成し、インダクタ21を得た。
【0028】
このようにしてインダクタ21を製造すれば、コイル導体24に樹脂を被覆する必要がないため、製造工程数を削減することができ、製造コストを低減することができる。
【0029】
表2は、コイル径寸法変化率が異なる種々のコイル導体24を用いてインダクタ21を試作した後、磁性セラミック焼結体22内の空隙25の形成状況を調査した結果を示すものである。表2から、(コイル導体24のコイル径寸法変化率/未焼成磁性セラミックマザー成形板22Mの収縮率)が75%以下であれば、所望の空隙25が形成されることがわかる。
【0030】
【表2】
【0031】
ここで、コイル径寸法変化率は、コイル導体24を構成する金属の材質、コイル導体24の線径D、コイル部の巻数などによって異ならせることが可能であり、本実施形態ではそれぞれを表3のとおりに設定した。
【0032】
【表3】
【0033】
さらに、図9は、コイル導体24として線径Dが0.2mmのAg線を用い、線間ピッチT(図1参照)を種々変えてそれぞれ前述の湿式プレス工法によりインダクタ21を試作した後、セラミック焼結体22内に発生したクラックの有無を調査した結果を示すグラフである。図9から、コイル導体24の線間ピッチTを線径Dの3倍以下に設定することにより、クラックの発生率がゼロになることがわかる。
【0034】
なぜなら、コイル導体24を埋設している未焼成セラミック成形体(具体的には、未焼成磁性セラミックマザー成型板22M)が焼成により収縮する際、コイル導体24の線間ピッチTが線径Dの3倍以下であれば、未焼成セラミックがコイル導体24の各線間部分Aで容易に分離するからである。従って、コイル導体24の軸を中心軸とする、隙間の均一な筒状空隙25が、コイル導体24の内側に安定して形成される。
【0035】
ところが、コイル導体24の線間ピッチTが線径Dの3倍より大きい場合には、未焼成セラミックがコイル導体24の各線間部分Aで容易に分離できない。従って、筒状空隙25は、隙間の不均一な筒状空隙となり、最悪の場合には、線間部分Aに空隙が形成されない箇所も発生する。このため、セラミック焼結体22内に不均一な収縮応力がかかってセラミック焼結体22にクラックが発生するなどの不具合が生じ、このクラックを起点に、インピーダンス特性を劣化させるようなクラックに成長する場合がある。
【0036】
また、コイル導体24の線間ピッチTが線径D以下の場合には、コイル導体24を埋設している未焼成磁性セラミックマザー成型板22Mが焼成により収縮する際、コイル導体24のコイル部の隣り合う線同士が接触し、所望のインダクタンス特性が得られなくなる。従って、図9のグラフには、T/D=1.0の場合のデータを記載していない。
【0037】
なお、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、その要旨の範囲内で種々に変更することができる。例えば、コイル導体を螺旋状に巻回した場合、横断面円形である必要はなく、横断面矩形等であってもよい。
【0038】
また、電子部品は、少なくとも一つのコイルを内蔵していればよく、インダクタやノイズLCフィルタやトランスやコモンモードチョークコイルのように複数のコイルが電磁気的に結合した状態で内蔵されているものや、インダクタアレイのように複数のコイルが相互に電磁気的に独立した状態で内蔵されているものも含まれる。
【0039】
また、セラミック焼結体には、Ni−Cu−Zn系フェライトセラミックの他に、チタン酸バリウムなどの誘電性セラミックや、MgO−Al2O3−SiO2系、MgO−SiO2系、Al2O3−SiO2系、MgO−Al2O3系セラミックなどの種々のセラミックを用いることが可能である。
【0040】
さらに、表2では、未焼成磁性セラミックマザー成形板22Mの収縮率を一定にして、コイル導体24のコイル径寸法変化率を異ならせているが、逆に、コイル導体24のコイル径寸法変化率を一定にして、未焼成磁性セラミックマザー成形板22Mの収縮率を異ならせてもよい。具体的には、湿式プレス用スラリー22aを調整する際の水や分散剤や結合材の材料や混合割合を変えることにより、未焼成磁性セラミックマザー成形板22Mの収縮率を変えることができる。
【0041】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明によれば、焼成の際、コイル導体の内側に筒状空隙が形成されるため、コイル導体の内側部分はセラミック焼結体からの規制を受けず、セラミック焼結体との間にかかる応力が緩和される。一方、コイル導体の外側部分は、焼成の際、常にセラミック焼結体に接触し、セラミック焼結体からの規制を受けている。従って、焼成の際、コイル導体の軸方向に収縮応力がかかっても、コイル導体の外側部分を支持しているセラミック焼結体が、コイル導体の線間ピッチを均一に保つ。この結果、インダクタンスのばらつきの小さい電子部品が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る電子部品を示す模式断面図。
【図2】図1に示したインダクタの横断面図。
【図3】図1に示したインダクタに用いられるコイル導体の斜視図。
【図4】図1に示したインダクタの製造手順を説明するための断面図。
【図5】図4に続く製造工程を示す斜視図。
【図6】図5に続く製造工程を示す断面図。
【図7】図6に続く製造工程を示す斜視図。
【図8】図7に続く製造工程を示す斜視図。
【図9】クラック発生率を示すグラフ。
【図10】従来のインダクタを示す模式断面図。
【符号の説明】
21…インダクタ
22…磁性セラミック焼結体
24…コイル導体
25…空隙
27a…入力外部電極
27b…出力外部電極
T…コイル導体の線間ピッチ
D…コイル導体の線径
Claims (6)
- セラミック焼結体と、
前記セラミック焼結体の内部に配設された、コイル導体を構成する金属線と、
前記セラミック焼結体の表面に配設された、前記コイル導体と導通する外部電極とを備え、
前記セラミック焼結体の内部において、前記コイル導体の軸を略中心軸とする筒状空隙がコイル導体の内側に形成されており、前記コイル導体の内側部分が前記空隙内に露出し、前記コイル導体の外側部分が前記セラミック焼結体に接触していること、
を特徴とする電子部品。 - 前記コイル導体を構成する金属線がAg,Cu,Niおよびこれらの合金のいずれか一つからなることを特徴とする請求項1に記載の電子部品。
- 未焼成セラミック成形体の内部に、コイル導体を構成する金属線を埋設する工程と、
前記未焼成セラミック成形体を所定の焼成温度で焼成して、前記コイル導体を内蔵したセラミック焼結体を形成する工程と、
前記セラミック焼結体の表面に、前記コイル導体と導通する外部電極を形成する工程とを備え、
前記コイル導体を構成する金属線が、前記焼成温度における未焼成セラミック成形体の収縮率より低いコイル径寸法変化率を有する金属線であり、
前記焼成により、前記セラミック焼結体において前記コイル導体の内側に、コイル導体の内側部分が露出している空隙が形成されること、
を特徴とする電子部品の製造方法。 - (前記コイル導体のコイル径寸法変化率/未焼成セラミック成形体の収縮率)≦0.75であることを特徴とする請求項3に記載の電子部品の製造方法。
- 前記コイル導体を構成する金属線が、1<(コイル導体の線間ピッチ/コイル導体の線径)≦3を満足している金属線であることを特徴とする請求項4に記載の電子部品の製造方法。
- 前記コイル導体を構成する金属線がAg,Cu,Niおよびこれらの合金のいずれか一つからなることを特徴とする請求項3〜請求項5のいずれかに記載の電子部品の製造方法。
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JP2003080145A JP2004288942A (ja) | 2003-03-24 | 2003-03-24 | 電子部品およびその製造方法 |
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US7009481B2 (en) * | 1999-03-30 | 2006-03-07 | Taiyo Yuden Co., Ltd. | Common mode choke coil and method manufacturing the same |
CN101644513A (zh) * | 2008-08-08 | 2010-02-10 | 乐金电子(天津)电器有限公司 | 气液分离装置集液罐感应电加热器制作夹具 |
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-
2003
- 2003-03-24 JP JP2003080145A patent/JP2004288942A/ja active Pending
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