JP2004288881A - 画像駆動素子シート及びその作製方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】第1に、TFT素子を駆動素子とするディスプレイの解像度を高め、第2に、簡易な方法で、画素電極の有効面積が大きな画像駆動素子シートを提供し、第3に、TFT素子の支持体にフィルムを用いた場合にも安定して画素電極が形成できる画像駆動素子シートの製造方法の提供することである。
【解決手段】支持体シート上に、ゲートバスライン及びソースバスラインを介して連結された複数の薄膜トランジスタが形成され、該薄膜トランジスタはゲート電極、ゲート絶縁層、半導体層からなるチャネルで連結されたソース電極及びドレイン電極をこの順に有し、画素電極が流動性電極材料を受容する絶縁性層を介してドレイン電極と接合されている画像駆動素子シート。
【選択図】 図3

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、画像駆動素子シート及びその作製方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来は、基板上に電極パターンを形成する方法としては、フォトリソグラフィ技術で回路形状にパターニングするのが一般的である。フォトリソグラフィ技術とは、パターニングしたい薄膜上に感光性レジストを塗布し、フォトマスクを介して露光、現像した後、露出した薄膜部分をドライエッチングあるいはウエットエッチングする方法である。通常その後に、レジストを剥離し、さらなる材料を成膜してからフォトリソグラフィ工程が繰り返される。
【0003】
また、情報端末の普及に伴い、コンピュータ用のディスプレイとしてフラットパネルディスプレイに対するニーズが高まっている。またさらに情報化の進展に伴い、従来紙媒体で提供されていた情報が電子化されて提供される機会が増え、薄くて軽い、手軽に持ち運びが可能なモバイル用表示媒体として、電子ペーパーあるいはデジタルペーパーへのニーズも高まりつつある。
【0004】
一般に平板型のディスプレイ装置においては液晶、有機EL、電気泳動などを利用した素子を用いて表示媒体を形成している。またこうした表示媒体では画面輝度の均一性や画面書き換え速度などを確保するために、画像駆動素子として薄膜トランジスタ(TFT)素子により構成されたアクティブ駆動素子を用いる技術が主流になっている。
【0005】
ここでTFT素子は、通常、ガラス基板上に、主にa−Si(アモルファスシリコン)、p−Si(ポリシリコン)などの半導体薄膜や、ソース、ドレイン、ゲート電極などの金属薄膜を基板上に順次形成していくことで製造される。このTFTを用いるフラットパネルディスプレイの製造には通常、CVD、スパッタリングなどの真空系設備や高温処理工程を要する薄膜形成工程に加え、精度の高いフォトリソグラフ工程が必要とされ、設備コスト、ランニングコストの負荷が非常に大きい。さらに、近年のディスプレイの大画面化のニーズに伴い、それらのコストは非常に膨大なものとなっている。
【0006】
近年、従来のTFT素子のデメリットを補う技術として、有機半導体材料を用いた有機TFT素子の研究開発が盛んに進められている(特許文献1、非特許文献1等参照)。この有機TFT素子は低温プロセスで製造可能であるため、軽く、割れにくい樹脂基板を用いることができ、更に樹脂フィルムを支持体として用いたフレキシブルなディスプレイが実現できると言われている(非特許文献2参照)。また、大気圧下で、印刷や塗布などのウェットプロセスで製造できる有機半導体材料を用いることで、生産性に優れ、非常に低コストのディスプレイの実現が期待できる。
【0007】
【特許文献1】
特開平10−190001号公報
【0008】
【非特許文献1】
Advanced Material誌 2002年 第2号 99頁(レビュー)
【0009】
【非特許文献2】
SID‘02 Digest p57
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、TFT素子の支持体に樹脂フィルムを用いると、その伸縮により、ガラスを支持体に用いた駆動素子に比べて、画素電極の位置精度が大幅に低下するといった問題がある。
【0011】
また、フラットパネルディスプレイの解像度を高め、画素電極(出力電極)の有効面積を大きくするためには、TFT素子をより微細化する必要があり、従って高精度のフォトマスクを使用したフォトリソグラフ工程が必須となり、コストとTFTの微細化は相反してしまう。
【0012】
本発明は上記の事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、第1に、TFT素子を駆動素子とするディスプレイの解像度を高めることであり、第2に、従来の煩雑なフォトリソグラフ工程によらず、簡易な方法で、画素電極の有効面積が大きな画像駆動素子シートを提供することであり、第3に、TFT素子の支持体にフィルムを用いた場合にも安定して画素電極が形成できる画像駆動素子シートの製造方法の提供である。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明の上記目的は、
1) 支持体シート上に、ゲートバスライン及びソースバスラインを介して連結された複数の薄膜トランジスタが形成され、該薄膜トランジスタはゲート電極、ゲート絶縁層、半導体層からなるチャネルで連結されたソース電極及びドレイン電極をこの順に有し、画素電極が流動性電極材料を受容する絶縁性層を介してドレイン電極と接合されている画像駆動素子シート、
2) 半導体層が有機半導体材料からなる1)の画像駆動素子シート、
3) 支持体シートが樹脂からなる1)又は2)の画像駆動素子シート、
4) ゲート電極、ゲート絶縁層、半導体層からなるチャネルで連結されたソース電極及びドレイン電極をこの順に有し、ゲートバスライン及びソースバスラインを介して連結された複数の薄膜トランジスタが形成された支持体シートの、薄膜トランジスタ側面に流動性電極材料を受容する絶縁性層を形成し、該絶縁性層に流動性電極材料を浸透させることにより画素電極とドレイン電極との導通部を設ける画像駆動素子シートの作製方法、
5) 流動性電極材料が導電性ポリマーの溶液又は分散液である4)の画像駆動素子シートの作製方法、
6) インクジェット法にて流動性電極材料を供給して、前記絶縁性層に浸透させる4)又は5)の画像駆動素子シートの作製方法、
7) 画素電極が流動性電極材料により形成される4)〜6)の何れかの画像駆動素子シートの作製方法、
8) 前記絶縁性層上に流動性電極材料に反発性を有する材料にて電極パターンを形成した後、流動性電極材料を供給することにより画素電極を形成する7)の画像駆動素子シートの作製方法、
により達成される。
【0014】
即ち本発明者は、流動性電極材料を受容する絶縁性層を形成し、該絶縁性層に流動性電極材料を浸透させることによりドレイン電極部分に導通部を形成し、それが画素電極と接合すれば駆動可能であるから、導通部と接合できる限り画素電極を形成でき、厳しい位置精度は要求されないと考え、本発明に至った。
【0015】
本発明の画像駆動素子シートは電子ペーパーなどの静止画を中心としたディスプレイに好適に用いられるが、画像駆動のみならずセンサーのアクティブ素子としても好適に用いられるものである。
【0016】
以下、本発明について詳しく述べる。
本発明の画像駆動素子シートは、画素電極が流動性電極材料を受容する絶縁性層を介してドレイン電極と接合されていることを特徴とする。
【0017】
本発明において流動性電極材料は、導電性材料を含む溶液、液状分散物で、導電性材料としては、導電性ポリマーや金属微粒子などを好適に用いることができるが、導電性ポリマーであることが好ましい。
【0018】
さらに、ドーピング等で導電率を向上させた公知の導電性ポリマーを用いることが好ましく、例えば導電性ポリアニリン、導電性ポリピロール、導電性ポリチオフェン、ポリエチレンジオキシチオフェンとポリスチレンスルホン酸の錯体なども好適に用いられる。
【0019】
金属微粒子を含有する分散物としては、たとえば公知の導電性ペーストなどを用いても良いが、好ましくは、粒子径が1〜50nm、好ましくは1〜10nmの金属微粒子を含有する分散物である。
【0020】
金属微粒子の材料としては白金、金、銀、ニッケル、クロム、銅、鉄、錫、アンチモン鉛、タンタル、インジウム、パラジウム、テルル、レニウム、イリジウム、アルミニウム、ルテニウム、ゲルマニウム、モリブデン、タングステン、亜鉛等を用いることができる。
【0021】
これらの金属からなる微粒子を、主に有機材料からなる分散安定剤を用いて、水や任意の有機溶剤である分散媒中に分散したものが好ましい。
【0022】
このような金属微粒子の分散物の製造方法として、ガス中蒸発法、スパッタリング法、金属蒸気合成法などの物理的生成法や、コロイド法、共沈法などの、液相で金属イオンを還元して金属微粒子を生成する化学的生成法が挙げられるが、好ましくは、特開平11−76800号、同11−80647号、同11−319538号、特開2000−239853等に示されたコロイド法、特開2001−254185、同2001−53028、同2001−35255、同2000−124157、同2000−123634などに記載されたガス中蒸発法により製造された金属微粒子の分散物である。
【0023】
流動性電極材料を受容する絶縁性層としては、無機微粒子と少量の親水性ポリマーを含有する多孔質皮膜が好ましい。
【0024】
このような無機微粒子としては、例えば、軽質炭酸カルシウム、重質炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、カオリン、クレー、タルク、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、二酸化チタン、酸化亜鉛、水酸化亜鉛、硫化亜鉛、炭酸亜鉛、ハイドロタルサイト、珪酸アルミニウム、ケイソウ土、珪酸カルシウム、珪酸マグネシウム、合成非晶質シリカ、コロイダルシリカ、アルミナ、コロイダルアルミナ、擬ベーマイト、水酸化アルミニウム、リトポン、ゼオライト、水酸化マグネシウム等を挙げることができる。
【0025】
親水性ポリマーとしては、例えば、ゼラチン(例えば、アルカリ処理ゼラチン、酸処理ゼラチン、アミノ機をフェニルイソシアネートや無水フタル酸等で封鎖した誘導体ゼラチンなど)、ポリビニルアルコール(平均重合度が300〜4000、ケン化度が80〜99.5%が好ましい)、ポリビニルピロリドン、ポリエチオレンオキシド、ヒドロキシルエチルセルロース、ポリアクリルアミド、寒天、プルラン、デキストラン、アクリル酸、カルボキシメチルセルロース、カゼイン、アルギン酸等が挙げられ、2種類以上を併用することもできる。
【0026】
本発明に係るTFT素子は、支持体1上にまずゲート電極2を有し、ゲート絶縁層3を介して半導体層4からなるチャネルで連結されたソース電極5及びドレイン電極6を有するボトムゲート型のもので、シート状支持体にそれらがゲートバスライン12及びソースバスライン13を介して連結され、例えば図1の様に配置されている。
【0027】
図2は、TFT素子が複数配置されるシートの1例の概略等価回路図である。
TFTシート11はマトリクス配置された多数のTFT素子14を有する。12は各TFT素子14のゲート電極のゲートバスラインであり、13は各TFT素子14のソース電極のソースバスラインである。各TFT素子14のドレイン電極には、出力素子16が接続され、この出力素子16は例えば液晶、電気泳動素子等であり、表示装置における画素を構成する。図示の例では、出力素子16として液晶が、抵抗とコンデンサからなる等価回路で示されている。15は蓄積コンデンサ、17は垂直駆動回路、18は水平駆動回路である。
【0028】
チャネルを構成する半導体材料としては、a−Si、p−Si、有機半導体材料等公知のものが用いられ、好ましくは有機半導体材料で、π共役系材料が用いられ、例えばポリピロール、ポリ(N−置換ピロール)、ポリ(3−置換ピロール)、ポリ(3,4−二置換ピロール)などのポリピロール類、ポリチオフェン、ポリ(3−置換チオフェン)、ポリ(3,4−二置換チオフェン)、ポリベンゾチオフェンなどのポリチオフェン類、ポリイソチアナフテンなどのポリイソチアナフテン類、ポリチェニレンビニレンなどのポリチェニレンビニレン類、ポリ(p−フェニレンビニレン)などのポリ(p−フェニレンビニレン)類、ポリアニリン、ポリ(N−置換アニリン)、ポリ(3−置換アニリン)、ポリ(2,3−置換アニリン)などのポリアニリン類、ポリアセチレンなどのポリアセチレン類、ポリジアセチレンなどのポリジアセチレン類、ポリアズレンなどのポリアズレン類、ポリピレンなどのポリピレン類、ポリカルバゾール、ポリ(N−置換カルバゾール)などのポリカルバゾール類、ポリセレノフェンなどのポリセレノフェン類、ポリフラン、ポリベンゾフランなどのポリフラン類、ポリ(p−フェニレン)などのポリ(p−フェニレン)類、ポリインドールなどのポリインドール類、ポリピリダジンなどのポリピリダジン類、ナフタセン、ペンタセン、ヘキサセン、ヘプタセン、ジベンゾペンタセン、テトラベンゾペンタセン、ピレン、ジベンゾピレン、クリセン、ペリレン、コロネン、テリレン、オバレン、クオテリレン、サーカムアントラセンなどのポリアセン類およびポリアセン類の炭素の一部をN、S、Oなどの原子、カルボニル基などの官能基に置換した誘導体(トリフェノジオキサジン、トリフェノジチアジン、ヘキサセン−6,15−キノンなど)、ポリビニルカルバゾール、ポリフエニレンスルフィド、ポリビニレンスルフィドなどのポリマーや特開平11−195790に記載された多環縮合体などを用いることができる。
【0029】
また、これらのポリマーと同じ繰返し単位を有するたとえばチオフェン6量体であるα−セクシチオフェンα,ω−ジヘキシル−α−セクシチオフェン、α,ω−ジヘキシル−α−キンケチオフェン、α,ω−ビス(3−ブトキシプロピル)−α−セクシチオフェン、スチリルベンゼン誘導体などのオリゴマーも好適に用いることができる。
【0030】
さらに銅フタロシアニンや特開平11−251601に記載のフッ素置換銅フタロシアニンなどの金属フタロシアニン類、ナフタレン1,4,5,8−テトラカルボン酸ジイミド、N,N’−ビス(4−トリフルオロメチルベンジル)ナフタレン1,4,5,8−テトラカルボン酸ジイミドとともに、N,N’−ビス(1H,1H−ペルフルオロオクチル)、N,N’−ビス(1H,1H−ペルフルオロブチル)及びN,N’−ジオクチルナフタレン1,4,5,8−テトラカルボン酸ジイミド誘導体、ナフタレン2,3,6,7テトラカルボン酸ジイミドなどのナフタレンテトラカルボン酸ジイミド類、及びアントラセン2,3,6,7−テトラカルボン酸ジイミドなどのアントラセンテトラカルボン酸ジイミド類などの縮合環テトラカルボン酸ジイミド類、C60、C70、C76、C78、C84等フラーレン類、SWNTなどのカーボンナノチューブ、メロシアニン色素類、ヘミシアニン色素類などの色素などがあげられる。
【0031】
これらのπ共役系材料のうちでも、チオフェン、ビニレン、チェニレンビニレン、フェニレンビニレン、p−フェニレン、これらの置換体またはこれらの2種以上を繰返し単位とし、かつ該繰返し単位の数nが4〜10であるオリゴマーもしくは該繰返し単位の数nが20以上であるポリマー、ペンタセンなどの縮合多環芳香族化合物、フラーレン類、縮合環テトラカルボン酸ジイミド類、金属フタロシアニンよりなる群から選ばれた少なくとも1種が好ましい。
【0032】
また、その他の有機半導体材料としては、テトラチアフルバレン(TTF)−テトラシアノキノジメタン(TCNQ)錯体、ビスエチレンテトラチアフルバレン(BEDTTTF)−過塩素酸錯体、BEDTTTF−ヨウ素錯体、TCNQ−ヨウ素錯体、などの有機分子錯体も用いることができる。さらにポリシラン、ポリゲルマンなどのσ共役系ポリマーや特開2000−260999に記載の有機・無機混成材料も用いることができる。
【0033】
本発明においては、有機半導体層に、たとえば、アクリル酸、アセトアミド、ジメチルアミノ基、シアノ基、カルボキシル基、ニトロ基などの官能基を有する材料や、ベンゾキノン誘導体、テトラシアノエチレンおよびテトラシアノキノジメタンやそれらの誘導体などのように電子を受容するアクセプターとなる材料や、たとえばアミノ基、トリフェニル基、アルキル基、水酸基、アルコキシ基、フェニル基などの官能基を有する材料、フェニレンジアミンなどの置換アミン類、アントラセン、ベンゾアントラセン、置換ベンゾアントラセン類、ピレン、置換ピレン、カルバゾールおよびその誘導体、テトラチアフルバレンとその誘導体などのように電子の供与体であるドナーとなるような材料を含有させ、いわゆるドーピング処理を施してもよい。
【0034】
前記ドーピングとは電子授与性分子(アクセプター)または電子供与性分子(ドナー)をドーパントとして該薄膜に導入することを意味する。従って,ドーピングが施された薄膜は、前記の縮合多環芳香族化合物とドーパントを含有する薄膜である。本発明に用いるドーパントとしては公知のものを採用することができる。
【0035】
これら有機薄膜の作製法としては、真空蒸着法、分子線エピタキシャル成長法、イオンクラスタービーム法、低エネルギーイオンビーム法、イオンプレーティング法、CVD法、スパッタリング法、プラズマ重合法、電解重合法、化学重合法、スプレーコート法、スピンコート法、ブレードコート法、デイップコート法、キャスト法、ロールコート法、バーコート法、ダイコート法およびLB法等が挙げられ、材料に応じて使用できる。本発明においては、生産性の点で、有機半導体の溶液を用いて簡単かつ精密に薄膜が形成できるインクジェット法が好ましい。
【0036】
なおAdvanced Material誌 1999年 第6号、p480〜483に記載の様に、ペンタセン等前駆体が溶媒に可溶であるものは、塗布により形成した前駆体の膜を熱処理して目的とする有機材料の薄膜を形成しても良い。
【0037】
半導体層の膜厚としては、特に制限はないが、一般に1μm以下、特に10〜300nmが好ましい。
【0038】
本発明おいて、ソース電極5、ソースバスライン13、ドレイン電極6、ゲート電極2、ゲートバスライン12及び画素電極を形成する材料は導電性材料であれば特に限定されず、白金、金、銀、ニッケル、クロム、銅、鉄、錫、アンチモン鉛、タンタル、インジウム、パラジウム、テルル、レニウム、イリジウム、アルミニウム、ルテニウム、ゲルマニウム、モリブデン、タングステン、酸化スズ・アンチモン、酸化インジウム・スズ(ITO)、フッ素ドープ酸化亜鉛、亜鉛、炭素、グラファイト、グラッシーカーボン、銀ペーストおよびカーボンペースト、リチウム、ベリリウム、ナトリウム、マグネシウム、カリウム、カルシウム、スカンジウム、チタン、マンガン、ジルコニウム、ガリウム、ニオブ、ナトリウム、ナトリウム−カリウム合金、マグネシウム、リチウム、アルミニウム、マグネシウム/銅混合物、マグネシウム/銀混合物、マグネシウム/アルミニウム混合物、マグネシウム/インジウム混合物、アルミニウム/酸化アルミニウム混合物、リチウム/アルミニウム混合物等が用いられるが、特に、白金、金、銀、銅、アルミニウム、インジウム、ITOおよび炭素が好ましい。あるいはドーピング等で導電率を向上させた公知の導電性ポリマー、例えば導電性ポリアニリン、導電性ポリピロール、導電性ポリチオフェン、ポリエチレンジオキシチオフェンとポリスチレンスルホン酸の錯体なども好適に用いられる。中でも半導体層との接触面において電気抵抗が少ないものが好ましい。
【0039】
電極の形成方法としては、上記を原料として蒸着やスパッタリング等の方法を用いて形成した導電性薄膜を、公知のフォトリソグラフ法やリフトオフ法を用いて電極形成する方法、アルミニウムや銅などの金属箔上に熱転写、インクジェット等によるレジストを用いてエッチングする方法がある。また導電性ポリマーの溶液あるいは分散液、導電性微粒子分散液を直接インクジェットによりパターニングしてもよいし、塗工膜からリソグラフやレーザーアブレーションなどにより形成してもよい。さらに導電性ポリマーや導電性微粒子を含むインク、導電性ペーストなどを凸版、凹版、平版、スクリーン印刷などの印刷法でパターニングする方法も用いることができる。
【0040】
本発明においては、画素電極も流動性電極材料で形成されるのが好ましく、この場合、前記絶縁性層上に流動性電極材料に反発性を有する材料にて電極パターンを形成した後、流動性電極材料を供給することにより画素電極を形成することが好ましい。
【0041】
本発明において、流動性電極材料に反発性を有する材料とは、電極材料と反発する性能を有している層を形成できるものであり、後述する感光層に露光及び現像を行うことにより、パターニングを行うことのできる層を形成するものである。このような材料からなる層としては、電極材料と反発する性能を有すればどのようなものを用いても構わないが、特開平9−292703号公報、特開平9−319075号公報、特開平10−244773号公報、特公昭54−26923号公報、特公昭56−23150号公報、特公昭61−614号公報、特開平8−82921号公報、特開平10−319579号公報、特開2000−275824号公報、特開2000−330268号公報、特開2001−201849号公報、特開2001−249445号公報、特開2001−324800号公報、特開2002−229189号公報、特開平4−324865号公報、特開平5−53318号公報、特開平5−257269号公報、特開平6−89023号公報、特開平7−199454号公報、特開平8−328240号公報、特開平9−62001号公報、特開平9−120157号公報、特開平11−30852号公報、特開2001−188339号公報、特開2001−343741号公報、特開2002−131894号公報、特開2002−268216号公報に記載されるいわゆる水なし平板のインキ反発性層等を用いることができ、より好ましくはシリコーンゴム層を用いることができる。またはシランカップリング剤、チタネートカップリング剤などを用いて、感光層表面に電極材料への反発性を付与することもできる。
【0042】
本発明において、感光層及び電極材料反発層のパターニング方法は、感光層に露光及び現像を行うことにより、電極材料反発層にパターニングを行うことができるものであればどのようなものを用いても構わない。感光層については、例えば前述の水なし平板の技術に用いられるパターニング方法で用いられる感光層を用いることができる。好ましくは、アブレーション層である。
【0043】
アブレーション層とは、高密度エネルギー光の照射によりアブレートし、電極材料反発性層とアブレーション層の下層との接着性が変化する絶縁性の層をいう。ここで言うアブレートとは、物理的或いは化学的変化によりアブレーション層が完全に飛散する、一部が破壊される或いは飛散する、支持体の界面又は導電性ポリマー層の界面近傍のみに物理的或いは化学的変化が起こるという現象を含み、アブレートの結果、電極材料反発性層と下層間の接着性が変化する現象を利用するものである。
【0044】
アブレーション層は、エネルギー光吸収剤、バインダー樹脂および必要に応じて添加される各種添加剤から構成することができる。
【0045】
エネルギー光吸収剤は、照射するエネルギー光を吸収する各種の有機および無機材料が使用可能であり、たとえばレーザー光源を赤外線レーザーとした場合、赤外線を吸収する顔料、色素、金属、金属酸化物、金属窒化物、金属炭化物、金属ホウ化物、グラファイト、カーボンブラック、チタンブラック、Al、Fe、Ni、Co等を主成分とするメタル磁性粉末等の強磁性金属粉末などを用いることができ、中でも、カーボンブラック、シアニン系などの色素、Fe系強磁性金属粉末が好ましい。エネルギー光吸収剤の含有量は、アブレーション層形成成分の30〜95質量%程度、好ましくは40〜80質量%である。
【0046】
アブレーション層のバインダー樹脂は、前記色材微粒子を十分に保持できるものであれば、特に制限無く用いることができる。
【0047】
このようなバインダー樹脂としては、ポリウレタン系樹脂、ポリエステル系樹脂、塩化ビニル系樹脂、ポリビニルアセタール系樹脂、セルロース系樹脂、アクリル系樹脂、フェノキシ樹脂、ポリカーボネート、ポリアミド系樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂などを挙げることができる。バインダー樹脂の含有量は、アブレーション層形成成分5〜70質量%程度、好ましくは20〜60質量%である。
【0048】
アブレーション層は、隣接する電極材料反発性層や下層との接着性を向上させるために、架橋剤や重合材料を含有させ、硬化させてもよい。また、いわゆるヒートモードの水なし平版印刷版の感光層に使用される材料を利用することができる。
【0049】
高密度エネルギー光は、アブレートを発生させる活性光であれば特に制限はなく用いることができる。露光方法としては、キセノンランプ、ハロゲンランプ、水銀ランプなどによるフラッシュ露光を、フォトマスクを介して行ってもよいし、レーザー光等を収束させ走査露光を行っても良い。レーザー1ビーム当たりの出力は20〜200mWである赤外線レーザー、特に半導体レーザーが最も好ましく用いられる。エネルギー密度としては、好ましくは50〜500mJ/cm、更に好ましくは100〜300mJ/cmである。
【0050】
他の感光層としては、光感応性樹脂層を好ましく用いることができ、ポジ型、ネガ型の公知の材料を用いることができる。このような光感応性樹脂材料として、(1)特開平11−271969号、特開2001−117219、特開平11−311859号、同11−352691号のような色素増感型の光重合感光材料、(2)特開平9−179292号、米国特許第5,340,699号、特開平10−90885号、特開2000−321780、同2001−154374のような赤外線レーザに感光性を有するネガ型感光材料、(3)特開平9−171254号、同5−115144号、同10−87733号、同9−43847号、同10−268512号、同11−194504号、同11−223936号、同11−84657号、同11−174681号、同7−285275号、特開2000−56452、WO97/39894、同98/42507のような赤外線レーザに感光性を有するポジ型感光材料が挙げられる。工程が暗所に限定されない点で、好ましいのは(2)と(3)である。
【0051】
光感応性樹脂の塗布溶液を形成する溶媒としては、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、メチルセロソルブ、メチルセロソルブアセテート、エチルセロソルブ、エチルセロソルブアセテート、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、ジオキサン、アセトン、シクロヘキサノン、トリクロロエチレン、メチルエチルケトン等が挙げられる。これら溶媒は、単独であるいは2種以上混合して使用する。
【0052】
感光層を形成する方法としては、スプレーコート法、スピンコート法、ブレードコート法、デイップコート法、キャスト法、ロールコート法、バーコート法、ダイコート法などの塗布による方法が用いられる。
【0053】
感光層にパターニング露光を行う光源としては、レーザが好ましく、例えば、Arレーザ、半導体レーザ、He−Neレーザ、YAGレーザ、炭酸ガスレーザ等が挙げられ、好ましくは赤外に発振波長があるもので、半導体レーザである。出力は50mW以上が適当であり、好ましくは100mW以上である。これにより、精度よくパターニングを行うことができる。
【0054】
感光層に露光及び現像を行うことにより、電極材料に反発性を有する層にパターニングを行うのであるが、具体的には、感光層に露光が行われることにより、感光層と電極材料反発性層との接着性が変化し、この状態でブラッシング等による現像を行うことにより電極材料反発性層に電極パターンを形成するというものである。
【0055】
ゲート絶縁層3としては種々の絶縁膜を用いることができるが、特に、比誘電率の高い無機酸化物皮膜が好ましい。無機酸化物としては、酸化ケイ素、酸化アルミニウム、酸化タンタル、酸化チタン、酸化スズ、酸化バナジウム、チタン酸バリウムストロンチウム、ジルコニウム酸チタン酸バリウム、ジルコニウム酸チタン酸鉛、チタン酸鉛ランタン、チタン酸ストロンチウム、チタン酸バリウム、フッ化バリウムマグネシウム、チタン酸ビスマス、チタン酸ストロンチウムビスマス、タンタル酸ストロンチウムビスマス、タンタル酸ニオブ酸ビスマス、トリオキサイドイットリウムなどが挙げられる。それらのうち好ましいのは、酸化ケイ素、酸化アルミニウム、酸化タンタル、酸化チタンである。窒化ケイ素、窒化アルミニウム等の無機窒化物も好適に用いることができる。
【0056】
上記皮膜の形成方法としては、真空蒸着法、分子線エピタキシャル成長法、イオンクラスタービーム法、低エネルギーイオンビーム法、イオンプレーティング法、CVD法、スパッタリング法、大気圧プラズマ法などのドライプロセスや、スプレーコート法、スピンコート法、ブレードコート法、デイップコート法、キャスト法、ロールコート法、バーコート法、ダイコート法などの塗布による方法、印刷やインクジェットなどのパターニングによる方法などのウェットプロセスが挙げられ、材料に応じて使用できる。
【0057】
ウェットプロセスは、無機酸化物の微粒子を、任意の有機溶剤あるいは水に必要に応じて界面活性剤などの分散補助剤を用いて分散した液を塗布、乾燥する方法や、酸化物前駆体、例えばアルコキシド体の溶液を塗布、乾燥する、いわゆるゾルゲル法が用いられる。
【0058】
これらのうち好ましいのは、大気圧プラズマ法である。
大気圧下でのプラズマ製膜処理による絶縁膜の形成方法は、大気圧または大気圧近傍の圧力下で放電し、反応性ガスをプラズマ励起し、基材上に薄膜を形成する処理で、その方法については特開平11−61406、同11−133205、特開2000−121804、同2000−147209、同2000−185362等に記載されている(以下、大気圧プラズマ法とも称する)。これによって高機能性の薄膜を、生産性高く形成することができる。
【0059】
ゲート絶縁層3が陽極酸化膜又は該陽極酸化膜と絶縁膜とで構成されることも好ましい。陽極酸化膜は封孔処理されることが望ましい。陽極酸化膜は、陽極酸化が可能な金属を公知の方法により陽極酸化することにより形成される。
【0060】
陽極酸化処理可能な金属としては、アルミニウム又はタンタルを挙げることができ、陽極酸化処理の方法には特に制限はなく、公知の方法を用いることができる。陽極酸化処理を行なうことにより、酸化被膜が形成される。陽極酸化処理に用いられる電解液としては、多孔質酸化皮膜を形成することができるものならばいかなるものでも使用でき、一般には、硫酸、燐酸、蓚酸、クロム酸、ホウ酸、スルファミン酸、ベンゼンスルホン酸等あるいはこれらを2種類以上組み合わせた混酸あるいそれらの塩が用いられる。陽極酸化の処理条件は使用する電解液により種々変化するので一概に特定し得ないが、一般的には、電解液の濃度が1〜80質量%、電解液の温度5〜70℃、電流密度0.5〜60A/dm、電圧1〜100ボルト、電解時間10秒〜5分の範囲が適当である。好ましい陽極酸化処理は、電解液として硫酸、リン酸又はホウ酸の水溶液を用い、直流電流で処理する方法であるが、交流電流を用いることもできる。これらの酸の濃度は5〜45質量%であることが好ましく、電解液の温度20〜50℃、電流密度0.5〜20A/dmで20〜250秒間電解処理するのが好ましい。
【0061】
また有機化合物皮膜としては、ポリイミド、ポリアミド、ポリエステル、ポリアクリレート、光ラジカル重合系、光カチオン重合系の光硬化性樹脂、あるいはアクリロニトリル成分を含有する共重合体、ポリビニルフェノール、ポリビニルアルコール、ノボラック樹脂、およびシアノエチルプルラン等を用いることもできる。
【0062】
有機化合物皮膜の形成法としては、前記ウェットプロセスが好ましい。
無機酸化物皮膜と有機酸化物皮膜は積層して併用することができる。またこれら絶縁膜の膜厚としては、一般に50nm〜3μm、好ましくは、100nm〜1μmである。
【0063】
ゲート絶縁層3と半導体チャネル4の間に、任意の配向処理を施してもよい。シランカップリング剤、たとえばオクタデシルトリクロロシラン、トリクロロメチルシラザンや、アルカン燐酸、アルカンスルホン酸、アルカンカルボン酸などの自己組織化配向膜が好適に用いられる。
【0064】
本発明において支持体1は樹脂からなるのが好ましく、例えばプラスチックフィルムシートを用いることができる。前記プラスチックフィルムとしては、例えばポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリエーテルスルホン(PES)、ポリエーテルイミド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリフェニレンスルフィド、ポリアリレート、ポリイミド、ボリカーボネート(PC)、セルローストリアセテート(TAC)、セルロースアセテートプロピオネート(CAP)等からなるフィルム等が挙げられる。このように、プラスチックフィルムを用いることで、ガラス基板を用いる場合に比べて軽量化を図ることができ、可搬性を高めることができるとともに、衝撃に対する耐性を向上できる。
【0065】
【発明の実施の形態】
以下、図も参照して具体的な実施形態により本発明の画像駆動素子シートの作製方法を説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0066】
図3は本発明の画像駆動素子シートの作製方法のプロセスをモデル的に説明するもので、一画素分のTFT素子の断面を示す。
【0067】
図3(a)は、支持体1(例えば厚さ200μmのPESフィルム)上にゲートバスライン2、ゲート絶縁層3、有機半導体からなる半導体層4(例えば厚さ50nmのペンタセン薄膜)を形成し、その上に有機半導体保護層7を形成した後、光感応性樹脂層を形成して、例えば発振波長830nm、出力100mWの半導体レーザーで200mJ/cmのエネルギー密度でソース電極及びドレイン電極のパターンを露光した後、アルカリ水溶液で現像し、レジスト像を得て、水で洗浄してレジスト像以外の部分有機半導体保護層を除去し、表面一面に、電極材料の水分散液を塗布し乾燥させ、光感応性樹脂層の残存部を除去して、ソース電極5、ドレイン電極6を形成したものである。両電極は、例えばポリスチレンスルホン酸とポリ(エチレンジオキシチオフェン)から成る厚さ20nmの層の上に、厚さ300nmのAg微粒子の融着層が積層されたものである。
【0068】
次いでシート面一面に流動性電極材料を受容する絶縁性層8を形成し(図3(b))、ドレイン電極6の領域に例えばポリスチレンスルホン酸とポリ(エチレンジオキシチオフェン)の水分散液(バイエル製 Baytron P)をインクジェットヘッドで吐出して浸透させ、画素電極10との接合部(導通部)9を形成する(図3(c))。
【0069】
その上に、例えばスクリーン印刷やインクジェット法などで導電性ペーストを用いて直接的に電極をパターニングすることで画素電極10を形成する(図3(d))。なお画素電極をパターニングした別の支持体と、異方性導電膜を介して接合しても良い。
【0070】
ここに異方性導電膜とは、導電・絶縁・接着と3つの機能を同時に有する接着材料であり、熱圧着することにより、膜厚方向には導通性、面方向には絶縁性の電気異方性を持つ高分子膜である。そして、各種電子機器におけるフレキシブルプリント基板の端子や、液晶表示装置におけるTAB型の端子と液晶パネルのガラス基板上に形成されたITO膜よりなる端子等を電気的、機械的に接続する場合においては、異方性導電膜が多用されている。
【0071】
異方性導電膜は、例えば、ウレタン、ポリエステル、クロロプレン等の熱可塑性のホットメルト樹脂あるいはエポキシ等の熱硬化性樹脂等よりなる絶縁性接着剤中に、ニッケル、金、半田等の金属粒子あるいはスチレン樹脂等よりなる粒子表面をニッケル−金等の導電層により被覆した粒子等の導通のための導電用粒子が分散されたものであり、使用上の便宜さから熱硬化性樹脂を用いたものが主流となりつつある。具体的な材料については、「2001年 液晶ディスプレイ構造材料の市場」、2001年、(株)シーエムシー出版に記載されている。
【0072】
また図4に示す様に、流動性電極材料のインクジェットヘッドによる吐出量を、ドレイン電極6の領域と他の画素電極領域とで変化させて、接合部9を形成する流動性電極材料で同時に画素電極をパターニングすることもできる。
【0073】
図3(c)の様に接合部9を形成した後、図5(a)及び図5(b)に示す様に、絶縁性層8上に流動性電極材料に反発性を有する材料にて電極パターン20を形成した後、流動性電極材料を供給することにより画素電極10を形成することもできる(図5(c))。流動性電極材料をシート全面に供給すると、流動性電極材料に反発性を有する材料の部分には電極材料は付着せず、各画素電極が分断されて形成されるからである。
【0074】
画素電極と張り合わせる場合、導通部(接合部)に接合していれば駆動可能となるので、図6(b)に示すTFTを覆う範囲に画素電極があればよいことになる。即ち、位置精度が低くとも画素電極を形成することができる。
【0075】
【発明の効果】
本発明の画像駆動素子シートによれば、簡易な方法で、画素電極の有効面積を大きくでき、支持体にフィルムを用いた場合にも安定して画素電極が形成される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るTFT素子の配列の1例を示す図である。
【図2】本発明に係るTFT素子シートの1例の概略の等価回路図である。
【図3】本発明の画像駆動素子シートの作製方法のプロセスをモデル的に説明する図である。
【図4】流動性電極材料で同時に画素電極をパターニングする方法を示す図である。
【図5】流動性電極材料に反発性を有する材料にて電極パターンを形成することにより画素電極を形成する方法を示す図である。
【図6】画素電極の位置の自由度を示す図である。
【符号の説明】
1 支持体
2 ゲート電極
3 ゲート絶縁層
4 半導体層(チャネル)
5 ソース電極
6 ドレイン電極
7 有機半導体保護層
8 流動性電極材料を受容する絶縁性層
11 TFTシート
12 ゲートバスライン
13 ソースバスライン
14 TFT素子
15 蓄積コンデンサ
16 出力素子
17 垂直駆動回路
18 水平駆動回路

Claims (8)

  1. 支持体シート上に、ゲートバスライン及びソースバスラインを介して連結された複数の薄膜トランジスタが形成され、該薄膜トランジスタはゲート電極、ゲート絶縁層、半導体層からなるチャネルで連結されたソース電極及びドレイン電極をこの順に有し、画素電極が流動性電極材料を受容する絶縁性層を介してドレイン電極と接合されていることを特徴とする画像駆動素子シート。
  2. 半導体層が有機半導体材料からなることを特徴とする請求項1に記載の画像駆動素子シート。
  3. 支持体シートが樹脂からなることを特徴とする請求項1又は2に記載の画像駆動素子シート。
  4. ゲート電極、ゲート絶縁層、半導体層からなるチャネルで連結されたソース電極及びドレイン電極をこの順に有し、ゲートバスライン及びソースバスラインを介して連結された複数の薄膜トランジスタが形成された支持体シートの、薄膜トランジスタ側面に流動性電極材料を受容する絶縁性層を形成し、該絶縁性層に流動性電極材料を浸透させることにより画素電極とドレイン電極との導通部を設けることを特徴とする画像駆動素子シートの作製方法。
  5. 流動性電極材料が導電性ポリマーの溶液又は分散液であることを特徴とする請求項4に記載の画像駆動素子シートの作製方法。
  6. インクジェット法にて流動性電極材料を供給して、前記絶縁性層に浸透させることを特徴とする請求項4又は5に記載の画像駆動素子シートの作製方法。
  7. 画素電極が流動性電極材料により形成されることを特徴とする請求項4乃至6の何れか1項に記載の画像駆動素子シートの作製方法。
  8. 前記絶縁性層上に流動性電極材料に反発性を有する材料にて電極パターンを形成した後、流動性電極材料を供給することにより画素電極を形成することを特徴とする請求項7に記載の画像駆動素子シートの作製方法。
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