JP2004288329A - アクチュエータ、スライダユニット、及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本発明に係るアクチュエータ23は、一方向に延在すると共に、薄膜磁気ヘッドスライダ11を取り付けるスライダ取付部24aが一の端部に形成されているスライダ保持台24と、スライダ保持台24の両側に取り付けられると共に、スライダ保持台24の延在方向に伸縮可能な2個の圧電素子25と、を備える。
【選択図】 図4
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、スライダ保持台に取り付けられた磁気ヘッドスライダを駆動させるアクチュエータ、及びスライダユニットと、アクチュエータの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、磁気ヘッドを駆動させるために用いられる圧電デバイスが特許文献1などにより知られていた。特許文献1に記載された圧電デバイスは、左右一対の可動部及びそれらを一端で固定する固定部とからなる基体と、固定部を有する端部とは反対側の端部において可動部を連結する取付部と、可動部の側面に配設された圧電素子と、を備えて構成されている。そして、取付部に磁気ヘッドを取り付け、圧電素子を作動させることにより、可動部を動かして磁気ヘッドを駆動させる。この文献1に記載された発明によれば、少ない部品点数で圧電デバイスを構成することができる。
【0003】
【特許文献1】特開2002−289936号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記文献に記載された発明においては、製品の信頼性という点において次のような問題点があった。圧電素子は通常接着剤によって取り付けられるが、接着剤を均一化する等を目的として、その取り付けの際に圧電素子を可動部に対して押し付ける。上記文献に記載された発明では、可動部は一端が固定部によって固定された片持ばりの状態であるので、取り付け時の圧電素子の押圧力によって可動部に曲げ応力が生じ、可動部が歪んだり最悪の場合には可動部が割れたりするおそれがあった。そして、可動部に歪みが生じると、可動部に配設されたスライダ取付部の駆動変位の精度を保証することができなくなる。
【0005】
そこで、本発明は上記課題を解決し、ヘッドスライダが駆動する際の変位の精度を保ち、信頼性を高めたアクチュエータ、スライダユニット、及びアクチュエータの製造方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明に係るアクチュエータは、一方向に延在すると共に、薄膜磁気ヘッドを有するヘッドスライダを取り付けるスライダ取付部が一の端部に形成されている1つのスライダ保持台と、スライダ保持台の両側に取り付けられると共に、スライダ保持台の延在方向に伸縮可能な2個の圧電素子と、を備えることを特徴とする。
【0007】
このように1つのスライダ保持台の両側にこれを挟むようにして圧電素子を取り付ける構成により、圧電素子を押し付けてもスライダ保持台に曲げ応力が生じないのでスライダ保持台が歪まない。これにより、ヘッドスライダが駆動する際の変位の精度を保ち、アクチュエータの信頼性を高めることができる。
【0008】
上記アクチュエータにおいて、スライダ保持台は、ヘッドスライダによって記録・再生される記録媒体と対向する記録媒体対向面に段差が形成され、この段差によって低くされた側がスライダ取付部を構成し、この段差によって高くされた側が圧電素子を取り付ける圧電素子取付部を構成する、ことをさらなる特徴とする。
【0009】
装置の小型化を実現するため、アクチュエータにヘッドスライダが取り付けられて完成されるスライダユニットの厚さをできる限り薄くする必要がある。このため、ヘッドスライダを取り付けるスライダ取付部は、段差によって低くされていることが好ましい。
【0010】
上記アクチュエータにおいて、スライダ保持台の記録媒体対向面の反対面はその一部が隆起されている、ことをさらなる特徴とする。
【0011】
スライダ取付部に取り付けられるヘッドスライダを駆動させるために、スライダ保持台は圧電素子の伸縮に応じて曲がることが必要である。本発明では、記録媒体対向面の反対面の一部を隆起させた構成により、その隆起された部分以外はアクチュエータが取り付けられる面に接触しない姿勢で取り付けることが容易となる。これにより、スライド保持台の隆起部分以外はスムーズに曲がることができる。なお、圧電素子の作用によりスライダ保持台が曲がったときのスライダ取付部の変位を大きくするため、隆起した固定部はスライダ取付部から最も遠い反対の端部に形成されることが好ましい。
【0012】
本発明に係るスライダユニットは、薄膜磁気ヘッドを有するヘッドスライダを取り付けるアクチュエータと、アクチュエータのスライダ取付部に取り付けられたヘッドスライダと、を備え、アクチュエータは、一方向に延在すると共に、ヘッドスライダを取り付けるスライダ取付部が一の端部に形成されている1つのスライダ保持台と、スライダ保持台の両側に取り付けられると共に、スライダ保持台の延在方向に伸縮可能な2個の圧電素子と、を有することを特徴とする。
【0013】
このように1つのスライダ保持台の両側にこれを挟むようにして圧電素子を取り付ける構成により、圧電素子を押し付けてもスライダ保持台に曲げ応力が生じないのでスライダ保持台が歪まない。これにより、ヘッドスライダが駆動する際の変位の精度を保ち、スライダヘッドの信頼性を高めることができる。
【0014】
本発明に係るアクチュエータの製造方法は、一方向に延在すると共に、薄膜磁気ヘッドを有するヘッドスライダを取り付けるスライダ取付部が一の端部に形成されている1つのスライダ保持台と、スライダ保持台の両側に取り付けられると共に、スライダ保持台の延在方向に伸縮可能な2個の圧電素子と、を備えるアクチュエータを製造する方法であって、平板をエッチングして、スライダ取付部どうしが間隔を開けて並ぶと共に圧電素子の取付領域どうしは未だ離れていない一体の状態の複数のスライダ保持台の原型を形成するエッチング工程と、圧電素子の取付領域において、スライダ取付部が並ぶ方向に延在する圧電素子を平板の両面に取り付ける圧電素子取付工程と、圧電素子取付工程によって圧電素子が取り付けられた平板をスライダ取付部の延在方向に沿って切断し、個々のアクチュエータを切り出す切断工程と、を備えることを特徴とする。
【0015】
エッチングされた平板に対して圧電素子を取り付け、その後に圧電素子が取り付けられた平板を切断して個々のアクチュエータを切り出すことにより、大量のアクチュエータを容易に製造することができる。また、スライダ保持台が片持ち梁の状態ではないので、切断工程においても曲げモーメントが生じにくく、スライダ保持台の歪みを低減させることができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、図面と共に本発明に係るスライダユニット及びアクチュエータの好適な実施形態について詳細に説明する。なお、図面の説明においては同一要素には同一符号を付し、重複する説明を省略する。
【0017】
まず、実施形態に係るスライダユニット及びアクチュエータについての説明の前に、これらが適用されるハードディスク装置について説明する。図1は、本実施形態のヘッドスライダを備えたハードディスク装置を示す図であり、図2は、図1に示すハードディスク装置に備えられ、薄膜磁気ヘッドが形成されたスライダユニット20を搭載したヘッドジンバルアセンブリの拡大斜視図である。ハードディスク装置1は、ヘッドジンバルアセンブリ(HGA:Head Gimbals Assembly)10を作動させて、高速回転するハードディスク2の記録面(図1の上面)に、薄膜磁気ヘッド11によって磁気情報を記録及び再生するものである。
【0018】
図2に示すように、ヘッドジンバルアセンブリ10は、金属製のサスペンションアーム12を備えている。サスペンションアーム12は、ジンバル12aとロードビーム12bとから構成されている。サスペンションアーム12の先端側には、切込みで囲われたタング部14が形成されており、このタング部14上に薄膜磁気ヘッド11が形成されたヘッドスライダ21を有するスライダユニット20が搭載されている。なお、図2では、ヘッドスライダ21に接続される各種の配線を省略している。
【0019】
このヘッドジンバルアセンブリ10は、図1に示すように、支軸3周りに例えばボイスコイルモータによって回転可能となっている。ヘッドジンバルアセンブリ10を回転させると、スライダユニット20は、ハードディスク2の半径方向、すなわちトラックラインを横切る方向に移動する。
【0020】
図3は本発明の第1実施形態に係るスライダユニット20を示す斜視図、図4は図3に示すスライダユニット20の分解斜視図である。スライダユニット20は、アクチュエータ23にヘッドスライダ21が取り付けられて構成されている。
【0021】
まず、アクチュエータ23に取り付けられるヘッドスライダ21について説明する。ヘッドスライダ21は、略直方体形状をなし、アルティック(Al2O3・TiC)からなる基台に、薄膜磁気ヘッド11が形成されている。図3における上方の面は、ハードディスク2の記録面に対向する記録媒体対向面であり、エアベアリング面(ABS:Air Bearing Surface)Sと称される。ハードディスク2が回転する際、この回転に伴う空気流によってヘッドスライダ21が浮上し、エアベアリング面Sはハードディスク2の記録面から離隔する。なお、エアベアリング面Sに、DLC(Diamond Like Carbon)等のコーティングを施してもよい。
【0022】
第1実施形態に係るアクチュエータ23は、ヘッドスライダ21を取り付けるスライダ保持台24と、スライダ保持台24に取り付けられた2個の圧電素子25とを有している。スライダ保持台24は、一方向に延在する細長い部材であり、シリコンによって構成される。なお、スライダ保持台24の素材は、強度があり、微細加工のできるものであれば、シリコンに限られない。例えば、SUS等の金属、液晶ポリマー、ガラスフリット入りのポリブチレンテレフタレート(PBT)等の樹脂、又はアルミナ、ジルコニア等のセラミックスを用いることができる。スライダ保持台24は、記録媒体と対向する記録媒体対向面24dに段差24cが形成されている。この段差24cによってその前後における記録媒体対向面24dの高さが変えられており、段差24cによって低くされた側がヘッドスライダ21を取り付けるスライダ取付部24aを構成し、段差24cによって高くされた側が圧電素子25を取り付ける圧電素子取付部24bを構成している。記録媒体対向面24dに形成された段差24cは、取り付けられるヘッドスライダ21の高さhsとほぼ同じになるように設計されるのが好適である。これにより、スライダ取付部24aにヘッドスライダ21を取り付けた場合、取り付けられたヘッドスライダ21のABSと圧電素子取付部24bにおけるスライダ保持台24の記録媒体対向面24dの高さレベルがほぼ同じ程度となり、スライダユニット20の高さを抑えてスライダユニット20の大型化を防ぐことができる。なお、ヘッドスライダ21による記録/再生効率を高めるため、取り付けられるヘッドスライダ21の方がスライダ保持台24より若干(数μm)記録媒体に近くなるように設計されることが好ましい。
【0023】
圧電素子25は、スライダ保持台24の延び方向における両側に取り付けられている。すなわち、スライダ保持台24の圧電素子取付部側において、記録媒体対向面24dを挟む二つの面24bのそれぞれに1個ずつ、エポキシ系、シリコーン系、アクリル系等の接着剤によって取り付けられている。本実施形態では、一例として圧電素子25が単板構造の場合の電極配置を示す。また、圧電素子25はPZT等の圧電セラミック素体の表裏面にそれぞれ電極25a,25bを有している。
【0024】
このアクチュエータ23のスライダ取付部24aにヘッドスライダ21が取り付けられ、実施形態に係るスライダユニット20が構成される。ヘッドスライダ21は、ABSが記録媒体に対向するようにアクチュエータ23に取り付けられる。
【0025】
このスライダユニット20は、ヘッドスライダ21の取り付け面24a(図4参照)を有する側が記録媒体であるハードディスク2に対向するように、ジンバル12aのタング部14に固定される。すなわち、スライド保持台24の記録媒体対向面24dの反対面(以下、「ジンバル固定面」という)がジンバル12aのタング部14に接着されることによって固定される。この際、ジンバル固定面の一部をタング部14に固定し、固定部以外はタング部14から離間させることで変位可能とし、これによりスライダ保持台24をスムーズに曲がるようにすることができる。
【0026】
次に、本発明の実施形態に係るアクチュエータの製造方法について説明する。図5は、アクチュエータ23の製造工程について説明する図である。
【0027】
まず、シリコンからなる平板30を準備し、図示を省略するマスクを利用してその平板30をエッチングする。このエッチング工程では、所定の幅w2を有する平面領域31とその平面領域31の一辺から垂直に延びる複数の延出部32とを有する形状が形成される。平面領域31は後の工程で切断されて圧電素子取付部24bとなる部分である。従って、平面領域31の幅w2が圧電素子取付部24bの長さl2(図4参照)に等しくなるようにエッチングされる。また、複数の延出部32は、後の工程で切断されてスライダ取付部24aとなる部分である。従って、延出部32の延出方向に対する幅w1はスライダ取付部24aの厚さt1(図4参照)に等しく、延出長さl3はスライダ取付部24aの長さl1(図4参照)に等しくなるようにエッチングされる。また、後の工程においてそれぞれの延出部32の間で平板30が切断され、延出部32と平面領域31との接続部分がアクチュエータ23の段差24cを形成することになる。従って、延出部32の間隔は、圧電素子取付部24bとスライダ取付部24aと段差24cの高さ以上となるようにエッチングされる。このエッチング工程を終了した段階では、図5(a)に示されるように、複数のスライダ保持台が未だにつながった状態になっている。なお、図5(a)では、上記した平面領域31と延出部32の組合せが2つ並んだ形状を示している。このように、平面領域31と延出部32の組合せた形状を任意の数だけ並列させることが可能である。なお、平板30のエッチングはウェットエッチング、ドライエッチングのいずれによって行ってもよい。
【0028】
次に、エッチング工程においてエッチングされた平板30に、圧電素子25を取り付ける。ここで取り付けられる圧電素子25には、電極25a,25bが既に取り付けられている。圧電素子25は、延出部32の並ぶ方向に延在する直方体形状である。図5(b)では裏面は見えないが、圧電素子25は平面領域31の両面に取り付けられる。圧電素子25は、エポキシ系、シリコーン系、アクリル系等の接着剤によって平板30に取り付けられる。
【0029】
続いて、圧電素子25が取り付けられた平板30を切断工程において切断し、個々のアクチュエータ23を切り出す。図5(c)に太線で示されるように、一の延出部32とそれに隣接する延出部32との間において、延出部32の延出方向と平行に平板30を切断することによって、それぞれのスライダ保持台24の圧電素子取付部24bを切り離し、個々のアクチュエータ23を切り出す。以上の工程により、実施形態に係るアクチュエータ23が完成する。
【0030】
次に、本実施形態に係るスライダユニット20の動作について述べる。本実施形態に係るスライダユニット20には、ヘッドスライダ21を取り付けるスライダ保持台24の両側に圧電素子25が取り付けられている。それぞれの圧電素子25の表裏に取り付けられた電極25a−25b間(つまり圧電素子25の厚さ方向)に電圧を印加し、一方の圧電素子25をスライダ保持台24の延在方向に伸ばすと共に他方の圧電素子25を縮めることによって、スライダ保持台24を縮めた圧電素子25側に曲がり、これによりヘッドスライダ21を変位させることができる。このアクチュエータ23を介してヘッドスライダ21をジンバル12aに取り付けていることにより、ボイスコイルモータでは実現できないヘッドスライダ21の微細な動作を制御でき、狭小化されたトラックピッチを有する記録媒体に対応することができる。
【0031】
続いて、本実施形態の効果について説明する。本実施形態に係るアクチュエータ23は、一のスライダ保持台24の両側に圧電素子25を取り付けた構成により、圧電素子25を取り付ける際の押圧力によってスライダ保持台24に曲げ応力を生じさせず、スライダ保持台24の歪みを低減させてアクチュエータ23の信頼性を高めることができる。また、本実施形態に係るスライダユニット20は、このアクチュエータ23に取り付けられているのでヘッドスライダ21の駆動変位の精度を保ち、信頼性を高めることができる。
【0032】
また、実施形態に係るアクチュエータ23の製造方法によれば、最初にエッチングした平板30に圧電素子25を取り付けた後、Siフレーム及び圧電素子25を切断してアクチュエータ23を切り出すことにより、大量のアクチュエータを容易に製造することができる。また、スライダ保持台24が片持ち梁の状態ではないので、切断工程においても曲げモーメントが生じにくく、スライダ保持台の歪みを低減させることができる。
【0033】
次に、本発明の第2実施形態に係るアクチュエータ及びスライダユニットについて説明する。図6は、第2実施形態に係るスライダユニット20aを示す斜視図である。
【0034】
第2実施形態に係るスライダユニット20aは、第1実施形態に係るスライダユニット20と基本的な構成は同じであるが、第2実施形態に係るスライダユニット20aは、スライダ保持台24のジンバル固定面に固定部24eが形成されている点が異なる。すなわち、図6に示されるように、第2実施形態に係るスライダユニット20aでは、スライダ保持台24のジンバル固定面の一部が他の部分より隆起した固定部24eとなっている。この固定部24eが形成された位置は、スライダ取付部24aを有する端部とは反対の端部である。
【0035】
第2実施形態に係るアクチュエータ23では、ジンバル固定面に固定部24eを有することにより、アクチュエータ23をジンバルのタング部14に固定することが容易となる。すなわち、他の部分より隆起した固定部24eに接着剤を塗布することによって一部のみを固定し、その他の部分を取付面(タング部14)から離間させることが容易である。これにより、スライダ保持台24がスムーズに曲がり、ヘッドスライダ21もスムーズに変位することとなる。なお、スライダ取付部24aから最も遠い反対の端部に固定部24eを設けるのは、スライダ保持台24が曲がったときのスライダ取付部24aの変位を最も大きくするためである。
【0036】
以上、本発明の実施形態に係るアクチュエータ及びスライダユニットについて実施形態を挙げて説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。
【0037】
上記実施形態においては、圧電素子25として単板構造の圧電素子を例としたが、積層型圧電素子やバイモルフ型圧電素子を用いてもよい。図7は、積層型圧電素子の構造を説明するための説明図であり、断面によって内部構造を示している。図7に示される積層型圧電素子40は、複数の圧電セラミック層41、複数の内部電極層42及び外部電極43a、43bを備える積層圧電素子である。圧電セラミック層41と内部電極層42とは、交互に積層されて積層体をなしている。従って、それぞれの圧電セラミック層41が2つの内部電極層42で挟まれた構成となっている。また、積層体の上面及び下面から側面の一部にかけて、それぞれ外部電極43a、43bが設けられている。積層体の積層方向に垂直な面Saがスライダ保持台24に対する接着面となる。このような積層型圧電素子40を用いることにより、スライダ保持台24に対してより大きな引張り力又は縮み力を与えることができるため、スライダ保持台24の最大変位量を大きくすることができる。
【0038】
また、上記実施形態では、スライダ保持台24の幅とスライダヘッド21の幅とが等しいスライダユニット20について説明したが、図8に示されるように、スライダ保持台24の幅w3をヘッドスライダ21の幅w4より狭くしてもよい。このように、スライダ保持台24の幅w3を狭くすることにより、スライダ保持台24が変位しやすくなるという効果がある。
【0039】
【発明の効果】
本発明によれば、1つのスライダ保持台の両側にこれを挟むようにして圧電素子を取り付ける構成により、圧電素子を押し付けてもスライダ保持台に曲げ応力が生じないのでスライダ保持台が歪まない。これにより、ヘッドスライダが駆動する際の変位の精度を保ち、アクチュエータの信頼性を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態に係るスライダユニットが適用されたヘッドジンバルの構成例を示す図である。
【図2】実施形態に係るヘッドジンバルアセンブリを示す斜視図である。
【図3】実施形態に係るスライダユニットを示す斜視図である。
【図4】実施形態に係るスライダユニットの分解斜視図である。
【図5】実施形態に係るアクチュエータの製造工程を示す図である。
【図6】第2実施形態に係るスライドユニットを示す斜視図である。
【図7】積層型圧電素子の構成を説明する図である。
【図8】スライダユニットの他の例を示す図である。
【符号の説明】
1・・・ハードディスク装置、2・・・ハードディスク、3・・・支軸、10・・・ヘッドジンバルアセンブリ、11・・・薄膜磁気ヘッド、12・・・サスペンションアーム、12a・・・ジンバル、12b・・・ロードビーム、14・・・タング部、20・・・スライダユニット、21・・・ヘッドスライダ、23・・・アクチュエータ、24・・・スライダ保持台、25・・・圧電素子。
Claims (5)
- 一方向に延在すると共に、薄膜磁気ヘッドを有するヘッドスライダを取り付けるスライダ取付部が一の端部に形成されている1つのスライダ保持台と、
前記スライダ保持台の両側に取り付けられると共に、前記スライダ保持台の延在方向に伸縮可能な2個の圧電素子と、
を備えることを特徴とするアクチュエータ。 - 前記スライダ保持台は、
前記ヘッドスライダによって記録・再生される記録媒体と対向する記録媒体対向面に段差が形成され、この段差によって低くされた側が前記スライダ取付部を構成し、この段差によって高くされた側が前記圧電素子を取り付ける圧電素子取付部を構成する、
ことを特徴とする請求項1に記載のアクチュエータ。 - 前記スライダ保持台の記録媒体対向面の反対面はその一部が隆起されている、ことを特徴とする請求項2に記載のアクチュエータ。
- 薄膜磁気ヘッドを有するヘッドスライダを取り付けるアクチュエータと、
前記アクチュエータのスライダ取付部に取り付けられたヘッドスライダと、
を備え、
前記アクチュエータは、
一方向に延在すると共に、前記ヘッドスライダを取り付けるスライダ取付部が一の端部に形成されている1つのスライダ保持台と、
前記スライダ保持台の両側に取り付けられると共に、前記スライダ保持台の延在方向に伸縮可能な2個の圧電素子と、
を有することを特徴とするスライダユニット。 - 一方向に延在すると共に、薄膜磁気ヘッドを有するヘッドスライダを取り付けるスライダ取付部が一の端部に形成されている1つのスライダ保持台と、前記スライダ保持台の両側に取り付けられると共に、前記スライダ保持台の延在方向に伸縮可能な2個の圧電素子と、を備えるアクチュエータを製造する方法であって、
平板をエッチングして、前記スライダ取付部どうしが間隔を開けて並ぶと共に前記圧電素子の取付領域どうしは未だ離れていない一体の状態の複数のスライダ保持台の原型を形成するエッチング工程と、
前記圧電素子の取付領域において、前記スライダ取付部が並ぶ方向に延在する圧電素子を前記平板の両面に取り付ける圧電素子取付工程と、
前記圧電素子取付工程によって圧電素子が取り付けられた平板を前記スライダ取付部の延在方向に沿って切断し、個々のアクチュエータを切り出す切断工程と、
を備えることを特徴とするアクチュエータの製造方法。
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