JP2004286964A - 色分離方法、色合成方法、及び表示装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】多原色式のカラー表示装置の色分離時、また好ましくは色合成時における不都合を解消し、色再現域が広く、映像表現力に優れ、また小型化も可能な表示装置を提供する。
【解決手段】本発明に係る表示装置では、4色以上の原色光を出射可能に構成された多原色光源に、前記原色光より広い波長域の光を出射する主光源と、該主光源の光を原色光Rと残部の光(W−R)に分離する第1色分離手段2と、該第1色分離手段により分離された前記原色光R及び残部の光(W−R)を、それぞれ複数の原色光R1,R2と、原色光G,Bに分離する第2色分離手段3,4と、前記原色光G,Bを原色光G1,G2,B1,B2に分離する第3色分離手段5,6と、が備えられている。
【選択図】 図1
【解決手段】本発明に係る表示装置では、4色以上の原色光を出射可能に構成された多原色光源に、前記原色光より広い波長域の光を出射する主光源と、該主光源の光を原色光Rと残部の光(W−R)に分離する第1色分離手段2と、該第1色分離手段により分離された前記原色光R及び残部の光(W−R)を、それぞれ複数の原色光R1,R2と、原色光G,Bに分離する第2色分離手段3,4と、前記原色光G,Bを原色光G1,G2,B1,B2に分離する第3色分離手段5,6と、が備えられている。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、4原色以上の多原色表示に対応した表示装置、及び係る表示装置に適用できる色分離方法、色合成方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、カラー表示が可能な投射型表示装置が実用化されており、その典型的な構成としては、RGB3原色の加法混色によるものがある。例えば、RGB入力三刺激値にそれぞれ対応する光変調手段と、これらの光変調手段に3原色(R,G,B)の原色光を入射させて変調し、前記各光変調手段を透過した光を重畳して画像の表示を行うものが知られている。しかし、係る構成のカラー表示装置では、上記3原色の加法混色により種々の色を再現するため、その色再現域に自ずと限界がある。そこで、この色再現域を拡大し、カラー表示装置の映像表現力を高めるために原色数を4原色以上に増やした多原色式のカラー表示装置が提案されている(例えば、特許文献1)。
【0003】
【特許文献1】
特開2000−338950号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記特許文献1に記載の多色式のカラープロジェクタは、原色の異なる2台以上のプロジェクタを用意し、それらの表示を合成することで原色数を増加させて色再現域の拡大を図っている。しかしながら、この構成では、プロジェクタ本体が2台以上必要となるためにカラー表示装置全体が大型化してしまうという問題がある。また、上記複数台のカラープロジェクタを一体化して小型化するためには、表示装置内部に4原色以上への色分離するための手段を設ける必要がある。すなわち、光源から出射された光をダイクロイックミラー等の光学素子によって分離し原色光を生成することになる。ところが、上記光学素子により所望の原色毎に順次色分離を繰り返していくと、得られた原色光毎に光学素子を透過した回数が異なっているために、前記光学素子等による光損失に差が生じて、各原色光毎に輝度の不均一が生じてしまうという問題がある。
【0005】
本発明は、上記課題を解決するために成されたものであって、光源からの光を分離して複数の原色光を得るに際して、輝度の均一な原色光を得ることができる色分離方法を提供することを目的としている。
また本発明は、複数の原色光を合成するに際して、前記各原色光間の輝度減衰量を均一化することができる色合成方法を提供することを目的としている。
また本発明は、多原色式のカラー表示装置の色分離時、また好ましくは色合成時における不都合を解消し、色再現域が広く、映像表現力に優れ、また小型化も可能な表示装置を提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明の色分離方法は、光源からの光を複数の原色光に分離する第1のステップと、該第1のステップにより分離された前記原色光のうち2色以上の原色光をさらに複数の原色光に分離する第2のステップとを有することを特徴としている。
本発明の色分離方法は、4色以上の原色光を出力可能に構成された多原色光源、及び係る多原色光源と光変調手段とを備えた表示装置に適用して有用な色分離方法である。
この色分離方法によれば、第2のステップにより分離生成される複数の原色光について、いずれの原色光も色分離の第1のステップと第2のステップとを1回ずつ経由した原色光とすることができる。その結果、分離生成された各原色光の輝度に不均一が生じるのを防止することができ、係る原色光を利用した多原色表示を行うならば、優れた色再現性とともに、高品質の表示を得ることができる。
【0007】
上記色分離方法では、前記第2のステップにおいて、前記第1のステップにより分離された前記原色光は、波長域が隣接する2色以上の原色光に分離されることが好ましい。
この色分離方法によれば、前記原色光を分離生成するに際して、容易に分離生成が可能な、波長域の隣接する2原色光への分離を行うので、波長域の全く異なる原色光を生成する場合に比して、色分離手段として用いる光学素子等の作製が容易であるという利点が得られる。
【0008】
次に、本発明の色合成方法は、それぞれが光変調手段から出射された複数の原色光を合成する第1のステップと、該第1のステップにより生成された原色光をさらに合成する第2のステップとを有することを特徴とする。
この色合成方法は、前記多原色光源から出射され、各光変調手段により変調された原色光を合成して表示画像を得る表示装置に適用して有用な色合成方法である。
この色合成方法では、上記原色光同士を第1のステップにおいて色合成することで、やや広い波長域の原色光を生成し、次いで、生成された原色光どうしを第2のステップにより色合成するようになっている。従って、上記により生成された合成光(表示装置に適用した場合には画像表示光)に含まれる各原色光の成分が、いずれも第1のステップと、第2のステップとを1回ずつ経由したものとなるので、色合成手段として用いた光学素子等を経由することによる各原色光の減衰量のばらつきを揃えることができ、係る色合成方法を表示装置に適用するならば、色再現性に優れ、高品質の表示画像を得ることができる。
【0009】
本発明の色合成方法では、前記第1のステップにおいて、波長域が隣接する原色光が生成されることが好ましい。この色合成によれば、波長域が隣接する原色光を色合成することから、波長域の全く異なる原色光同士を色合成する場合に比して、色合成手段として用いる光学素子等の作製が容易であるという利点が得られる。
【0010】
次に、上記課題を解決するために、本発明の第1の表示装置は、4色以上の原色光を出射可能に構成された多原色光源と、前記各原色に対応した画像情報に基づき、前記各原色光を変調する光変調手段と、前記光変調手段の後段に配設された画像重畳手段とを備えた表示装置であって、前記多原色光源が、前記原色光より広い波長域の光を出射する主光源と、該主光源の光を複数の原色光に分離する第1色分離手段と、該第1色分離手段により分離生成された前記原色光のうち2色以上の原色光を、さらに複数の原色光に分離する複数の第2色分離手段とを備えていることを特徴とする。
係る構成の表示装置では、多原色光源から出射される4色以上の原色光を得るための色分離を、上記第1色分離手段による色分離と、第2色分離手段による色分離との2ステップ構成としており、第1色分離手段で分離生成された複数の原色光を、第2色分離手段により2色以上の原色光に分離するようになっている。このような構成とすることで、第2色分離手段により分離生成される4色以上の原色光について、いずれの原色光も第1色分離手段と第2色分離手段とを1回ずつ経由して生成された原色光とすることができる。その結果、上記光変調手段に供給される原色光の輝度に不均一が生じるのを防止することができ、多原色表示による優れた色再現性とともに、表示品質にも優れる表示装置を提供することができる。
【0011】
本発明の第2の表示装置は、4色以上の原色光を出射可能に構成された多原色光源と、前記各原色に対応した画像情報に基づき、各原色光を変調する光変調手段と、前記光変調手段の後段に配設された画像重畳手段とを備えた表示装置であって、前記多原色光源が、前記原色光より広い波長域の光を出射する主光源と、特定色の原色光を出射する補助光源と、前記主光源の光を複数の原色光に分離する第1色分離手段とを備えていることを特徴とする。
係る構成の表示装置では、多原色光源から出射される原色光のうち、少なくとも1色以上の原色光は上記補助光源により提供されるので、前記主光源からの色分離数を抑えることができ、もって原色光間の輝度の不均一が抑えられた多原色光源とすることができる。これにより、表示品質に優れる表示装置を提供することができる。
【0012】
本発明の第3の表示装置は、4色以上の原色光を出射可能に構成された多原色光源と、前記各原色に対応した画像情報に基づき、各原色光を変調する光変調手段と、前記光変調手段の後段に配設された画像重畳手段とを備えた表示装置であって、前記多原色光源が、前記原色光より広い波長域の光を出射する主光源と、該主光源の光を複数の原色光に分離する第1色分離手段と、該第1色分離手段により分離生成された前記原色光のうち2色以上の原色光を、さらに複数の原色光に分離する複数の第2色分離手段とを備えており、前記画像重畳手段が、前記光変調手段より出力された原色光のうち、波長域の隣接する原色光同士を合成する第1色合成手段と、前記第1色合成手段で生成された原色光を合成して表示画像を生成する第2色合成手段とを備えていることを特徴とする。
係る構成の表示装置は、多原色光源に上記第1色分離手段及び第2色分離手段が備えられていることで、先の構成で説明したように多原色光源から光変調手段に供給される原色光の輝度の不均一を抑えることができ、かつ光変調手段を経由した原色光を色合成するに際して、上記第1色合成手段と第2色合成手段とを用いて各原色光の色合成を行うので、表示画像を構成する原色光の輝度の不均一を抑えることができる。従って、本構成によれば、色再現域が広く、かつ高画質の表示が得られる表示装置を提供することができる。
【0013】
本発明の第4の表示装置は、4色以上の原色光を出射可能に構成された多原色光源と、前記各原色に対応した画像情報に基づき、前記各原色光を変調する光変調手段と、前記光変調手段の後段に配設された画像重畳手段とを備えた表示装置であって、前記画像重畳手段が、前記光変調手段より出力された原色光のうち、波長域の隣接する原色光同士を合成する第1色合成手段と、前記第1色合成手段で生成された原色光を合成して表示画像を生成する第2色合成手段とを備えていることを特徴とする。
係る構成の表示装置では、前記多原色光源から出射され、各光変調手段により変調された原色光を合成して表示画像を得るに際して、まず、上記原色光のうち波長域の隣接する原色光同士を第1色合成手段により色合成することによって、やや広い波長域の原色光を生成し、次いで、これらの原色光を第2色合成手段により色合成することで表示画像を生成するようになっている。従って、表示画像に含まれる各原色光は、第1色合成手段と、第2色合成手段とを1回ずつ経由したものとなり、光変調手段により変調された後に各色合成手段を経由することによる原色光の減衰量のばらつきを揃えることができ、その結果、色再現性に優れ、高品質の表示画像を得ることができる。
【0014】
本発明の表示装置では、前記第1色分離手段により分離された原色光に、赤色光、緑色光、青色光のいずれかが含まれている構成とすることもできる。ここで言う「赤、緑、青」の色光とは、XYZ表色系における色度座標において例えば以下の範囲で表される色である。
赤(0.50<x<0.75、0.15<y<0.40)
緑(0.00<x<0.30、0.50<y<0.85)
青(0.05<x<0.25、0.00<y<0.40)
この構成によれば、前記第1色分離手段として、従来から用いられているRGBの3原色分離用の光学素子を利用することができるため、色分離精度の高い光学素子を安価に利用でき、表示装置の製造コストの低減を図ることができる。
【0015】
本発明の表示装置では、前記第1色分離手段により分離された各原色光が、前記第2色分離手段により波長域が隣接する2原色以上に分離される構成とすることもできる。
この構成によれば、4原色以上の原色光を分離生成するに際して、容易に分離生成が可能な、波長域の隣接する2原色光への分離を行うので、波長域の全く異なる原色光を生成する場合に比して、色分離手段として用いる光学素子等の作製が容易であり、もって表示装置の製造コストの低減にも寄与することができる。
【0016】
本発明の表示装置では、前記多原色光源に、前記第2色分離手段により分離生成された原色光を、さらに複数の原色光に分離するための色分離手段が備えられている構成とすることもできる。この構成によれば、さらに原色数の多い表示装置を、原色光間の輝度に不均一を生じさせることなく実現することができる。
【0017】
本発明の表示装置では、前記第1色合成手段により、波長域が隣接する原色光どうしが色合成されることが好ましい。この構成によれば、波長域が隣接する原色光を色合成することから、波長域の全く異なる原色光同士を色合成する場合に比して、色合成手段としても用いる光学素子等の作製が容易であり、もって表示装置の製造コストの低減にも寄与する。
【0018】
本発明の表示装置では、前記第1色合成手段により、赤色光、青色光、緑色光のいずれかの原色光が合成されることが好ましい。ここで言う「赤、緑、青」の色光とは、XYZ表色系における色度座標において例えば以下の範囲で表される色である。
赤(0.50<x<0.75、0.15<y<0.40)
緑(0.00<x<0.30、0.50<y<0.85)
青(0.05<x<0.25、0.00<y<0.40)
この構成によれば、前記表示画像を生成するための第2色合成手段として、従来から用いられているRGBの3原色光を合成するための光学素子等を用いることができるため、構成が簡素であり、製造容易性に優れる表示装置を実現できる。
【0019】
本発明の表示装置では、前記多原色光源に、一又は複数の補助光源が備えられている構成とすることもできる。この構成によれば、前記主光源の色分離数を抑え、原色光間の輝度の不均一が抑えられた多原色光源とすることができ、表示品質に優れる表示装置を提供できる。前記補助光源から供給される原色光は、前記主光源の色分離により得られる原色光のいずれかと波長域が隣接することが好ましく、係る構成とすることで、表示画像を得るための色合成時に、波長域が連続する原色光どうしを色合成することができるため、色合成手段として用いられる光学素子等の作製が容易になるという利点がある。
【0020】
本発明の表示装置では、前記補助光源の点灯/消灯状態を切り替え可能とされ、該点灯状態により前記表示画像を構成する原色数を調整可能とされていてもよい。この構成によれば、例えば表示画像の種類に応じて原色数を自在に調整可能な表示装置を提供することができる。
【0021】
【発明の実施の形態】
(第1実施形態)
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。本実施形態の表示装置は、6原色表示のカラー表示装置であり、上記6色の原色光を光変調手段に供給する多原色光源の構成に特徴を有している。
図1は、本実施形態のカラー表示装置で用いられている多原色光源の構成を模式的に示す図であり、図2(a)、(b)は、それぞれ図1に示す多原色光源の光路中での色分離状態と、図1に示す多原色光源の光路の終端における色分離状態を示す模式図である。
図1に示すように、本実施形態に係る多原色光源では、まず主光源から出射された白色光Wを第1色分離手段2により原色光Rと原色光(W−R)とに分離し、次いで、前記原色光(W−R)を第2色分離手段3によりRGB表色系の三刺激値の原色光G,Bに色分離するとともに、前記第1色分離手段2で分離生成された原色光Rを他の第2色分離手段4により波長域が隣接する原色光R1,R2に分離する。さらに、上記第2色分離手段3により生成された原色光G,Bを、それぞれ第3色分離手段5,6により波長域が隣接する2つの原色光に色分離して原色光G1,G2,B1,B2を得るようになっている。そして、以上の色分離プロセスにより得られた6色の原色光R1,R2,G1,G2,B1,B2を、光変調手段21〜26に対して供給するようになっている。
すなわち、本実施形態に係る多原色光源にあっては、上記色分離手段2,3により、図2(a)に示すように、やや広い波長域の原色光R,G,Bに色分離し、しかる後、色分離手段4〜6により、図2(b)に示すように、比較的狭い波長域の原色光R1,R2,G1,G2,B1,B2に色分離するようになっている。
【0022】
本実施形態の表示装置は、上記方法により白色光Wから6色の原色光を得るようにしたことで、光変調手段21〜26に入射する原色光間で輝度の不均一が生じるのを効果的に防止することができるようになっている。具体的には、光変調手段21に入射する原色光R1は第1色分離手段2及び第2色分離手段4により色分離された原色光であり、光変調手段23に入射する原色光G1は、第1色分離手段2、第2色分離手段3、及び第3色分離手段5により色分離された原色光であり、光変調手段25に入射する原色光B1は、第1色分離手段2、第2色分離手段3及び第3色分離手段6により色分離された原色光である。従って、上記原色光R1(及び原色光R2)はその生成のために色分離手段を経た回数が2回であり、原色光G1(G2),B1(B2)はその生成のために色分離手段を経た回数が3回である。このように、本表示装置では各原色光で色分離手段を経由する回数がほぼ揃えられており、その結果、色分離手段(光学素子)を通過することによる光強度の減衰量が各原色光R1,R2,…で不均一になり難くなり、均一な輝度の原色光を光変調手段21〜26に入射させることができるようになっている。
【0023】
ここで、さらに従来の多原色表示装置と、本実施形態の表示装置とを比較する。図8は、従来から用いられている4色以上の原色光を得るための多原色光源の構成を模式的に示す図である。この図に示すように、従来4原色以上の多原色表示を実現する場合には、光源から出射された白色光Wから、色分離手段B1により原色光R1を分離し、次いで、原色光R1が分離された光(W−R1)から色分離手段B2により原色光R2を分離し、以下同様に順次G1,G2,B1,B2を色分離し、得られた原色光を光変調手段LV1〜LV6に対して入射させるようになっていた。係る方法により分離された原色光R1,R2,…では、その原色光を分離生成するための色分離手段が後段になるほど、色分離手段を透過した回数が増加し、最初に分離された原色光R1では色分離手段を透過した回数が1回であるのに対し、最後に分離された原色光B1,B2では色分離手段を透過した回数が5回になっている。これに対して、上記本実施形態に係る多原色光源では、各原色光で色分離手段を透過した回数が2回又は3回であり、本実施形態の表示装置において、色分離手段を経由することによる輝度の減衰量に原色光間で差異が生じ難くなっているのは明確である。
【0024】
また、本実施形態では、上記第2色分離手段4及び第3色分離手段5,6において、各原色光R,G,Bからそれぞれ波長域が隣接する原色光(R1とR2、G1とG2、B1とB2)を生成するようになっているので、色分離手段4〜6における色分離を高精度に行うことができ、目的の波長域の原色光が容易に得られるようになっている。また、色分離手段4〜6として用いられる光学素子(例えばダイクロイックミラー等)の対応波長域を狭くすることができるため、上記光学素子の作製が容易であるという利点もある。
【0025】
さらに本実施形態では、上記第1色分離手段2及び第2色分離手段3により、赤色光、緑色光、青色光の3原色光R,G,Bを生成することができるようになっている。この構成とすれば、前記第1色分離手段2、第2色分離手段3として用いるダイクロイックミラー等の光学素子に、従来から用いられている光学素子を適用することができ、これによりカラー表示装置を安価に構成できるという利点が得られる。
【0026】
[変形例]
以上の実施の形態では、6原色表示の表示装置を実現するための構成について説明したが、以下では図3及び図4を参照しつつ、4原色表示及び5原色表示の表示装置の構成について説明する。図3は、本発明に係る4原色対応の表示装置における多原色光源の構成を模式的に示す図であり、図4は、同、5原色対応の表示装置における多原色光源の構成を模式的に示す図である。
【0027】
図3に示す多原色光源では、まず、主光源から出射された白色光Wから第1色分離手段A1により原色光Gを色分離し、次いで、得られた原色光Gを第2色分離手段A21により色分離して原色光G1,G2を得る一方、前記原色光Gと分離された光(W−G)を他の第2色分離手段A22により原色光R,Bを得るようになっている。そして、得られた原色光G1,G2,R,Bをそれぞれ光変調手段LV1〜LV4に対して照射するようになっている。この構成では、多原色光源から出射される原色光G1,G2,R,Bは、第1色分離手段A1と、第2色分離手段A21,A22のいずれかとを1回ずつ経由して生成された原色光であり、従って、上記色分離手段の経由数が揃えられ、これらの原色光における輝度の不均一はほぼ生じない。
【0028】
次に、図4に示す5原色対応の多原色光源では、主光源から出射された白色光Wから、第1色分離手段A1により原色光Rを分離生成し、次いで、前記原色光Rを第2色分離手段A21により色分離して原色光R1,R2を得る。また、前記原色光Rを分離された後の光(W−R)から、他の第2色分離手段A22により原色光R,Bを分離生成し、前記原色光Gから、さらに第3色分離手段A3により原色光G1,G2を分離生成するようになっている。そして、得られた原色光R1,R2,G1,G2,Bをそれぞれ光変調手段LV1〜LV5に対して照射するようになっている。
この構成では、多原色光源から出射される原色光のうち、原色光R1,R2,Bは色分離手段を2回経由して生成された原色光であり、原色光G1,G2は色分離手段を3回経由して生成された原色光である。ここで、図8に示した多原色光源で5色の原色光を得る場合には、色分離手段を経由する回数が1〜4回であるので、本実施形態に係る多原色光源によれば、輝度の均一性に優れた5色の原色光が得られ、もって表示品質に優れる5原色対応のカラー表示装置を構成することができる。
【0029】
尚、多原色式のカラー表示装置の多原色光源としては、周方向に複数のカラーフィルタ(例えばダイクロイックミラーを用いる)が配列されたカラーホイールを用いたものが挙げられるが、カラーホイール方式では、光変調手段に照射される原色光が時分割されるため、光利用効率を向上させるのが困難であるという問題がある。これに対して、本実施形態に係る多原色光源は、4色以上の原色光を同時に光変調手段に照射でき、高輝度の表示が得られるという利点を有している
【0030】
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態について図5を参照して説明する。本実施形体の表示装置は、6原色対応のカラー表示装置であって、光変調手段により変調された6色の原色光から表示画像を得る画像重畳手段に特徴を有するものである。図5は、上記本実施形態のカラー表示装置における画像重畳手段を示す模式構成図である。この図に示す各原色光のうち、原色光R1とR2、原色光G1とG2、原色光B1とB2はそれぞれ波長域が隣接する原色光とされている。
図5に示すように、本実施形態に係る画像重畳手段では、各光変調手段21〜26により適宜変調された後の原色光R1,R2,G1,G2,B1,B2を、まず第1色合成手段31〜33により、前記各原色光に比してやや広い波長域を有する原色光R、G,Bに色合成し、次いで、これらの原色光R,G,Bを第2色合成手段35により色合成して表示画像を生成するようになっている。
【0031】
本実施形態の表示装置は、上記構成により光変調手段21〜26で変調された各原色光R1,R2,G1,…を色合成して表示画像を得るようにしたことで、表示画像に含まれる各原色の輝度に不均一が生じて表示品質が低下するのを効果的に防止できるようになっている。具体的には、表示画像に重畳された原色光のうち、原色光R1は、光変調手段21から出射された後、第1色合成手段31によって、光変調手段22から出射された原色光R2と色合成されて原色光Rを生成し、次いで第2色合成手段35により、他の原色光G,Bと色合成されて表示画像を生成する。また、原色光G1は、光変調手段23から出射された後、第1色合成手段32により、光変調手段24から出射された原色光G2と色合成されて原色光Gを生成し、次いで第2色合成手段35により、他の原色光R,Bと色合成されて表示画像を生成する。従って、上記原色光R1,G1は、表示画像を生成するに際して色合成手段を経由した回数が、いずれも第1色合成手段、第2色合成手段で各1回ずつであり、他の原色光R2,G2,B1,B2についても同様である。このように、本表示装置では、表示画像に重畳された各原色光で、色合成手段の経由回数が揃えられており、その結果、色合成手段に備えられた光学素子等を通過することによる光強度の減衰量を各原色光で揃えることができる。従って本実施形態によれば、表示画像を構成する各原色光に輝度の不均一が生じるのを防止でき、高品質の表示画像が得られる。
【0032】
また、本実施形態では、上記第1色合成手段31〜33において、波長域が隣接する原色光同士(R1とR2、G1とG2、B1とB2)を色合成するようになっているので、第1色合成手段31〜33による色合成を高精度に行うことができ、もって表示品質を高められるようになっている。また、第1色合成手段31〜33の対応波長域を狭くすることができるので、色合成手段として用いられる光学素子等の作製が容易であるという利点もある。
【0033】
さらに、本実施形態では、上記第1色合成手段31〜33により生成された原色光R,G,Bをそれぞれ赤色光、緑色光、青色光の3原色光とすることができ、これにより、その後の第2色合成手段として設けられる光学素子に、従来から利用されている3原色用のダイクロイックプリズム等を適用できるようになっている。従って、本実施形態のカラー表示装置は、表示画像の生成を高精度に行うことができる色合成手段を、安価に得られるという利点も有している。
【0034】
【実施例】
以下、実施例により本発明をさらに詳細に説明する。
[第1実施例]
図6は、本発明に係る表示装置の第1実施例である投射型カラー表示装置の概略構成図である。
本実施例のカラー表示装置は、6原色(R1,R2,G1,G2,B1,B2)のそれぞれに対応する液晶ライトバルブ(光変調手段)を備えた多原色式のカラー表示装置であり、先の第1実施形態に係る多原色光源と、第2実施形態に係る画像重畳手段とを備えて構成されている。図6中、符号101は主光源、102〜106は色分離手段として機能するダイクロイックミラー、110〜116は反射ミラー、121〜126は液晶ライトバルブ(光変調手段)、131〜133は色合成手段として機能するダイクロイックミラー、135はダイクロイックプリズム、136は投射レンズ、137はスクリーンをそれぞれ示している。
【0035】
本実施例における主光源101としては、例えば高圧水銀ランプと、そのランプの光を反射させるリフレクタとを組み合わせたものを用いることができ、これらとともにフライアレイレンズ等の光を均一化させる光学素子を組み合わせて用いることもできる。主光源101の前面側に配設された偏光変換素子102としては、例えば偏光ビームスプリッタアレイ(PBSアレイ)と1/2波長板とを組み合わせた素子等を用いることができる。
また本実施例では、光変調手段として透過型の液晶ライトバルブを用いているが、反射型の液晶ライトバルブやDMD(デジタルミラーデバイス)等も問題なく適用することができる。
【0036】
ダイクロイックミラー102は、主光源101からの光束のうち、赤色光(原色光)Rを透過させるとともに、青色光B、緑色光Gを反射させるものであり、ダイクロイックミラー102を透過した赤色光Rはダイクロイックミラー104に入射して原色光R1,R2に分離される。そして、これらの原色光R1,R2はそれぞれ反射ミラー110,111により反射された後、液晶ライトバルブ121,122に入射するようになっている。
【0037】
一方、ダイクロイックミラー102で反射された光のうち、緑色光(原色光)Gは、ダイクロイックミラー103で反射された後、ダイクロイックミラー105により原色光G1,G2に分離される。そして、これらの原色光G1,G2は、それぞれ反射ミラー112,113で反射された後、液晶ライトバルブ123,124に入射するようになっている。
ダイクロイックミラー103を透過された青色光(原色光)Bは、反射ミラー116で反射された後、ダイクロイックミラー106により原色光B1,B2に分離される。そして、これらの原色光B1,B2はそれぞれ反射ミラー114,115により反射された後、液晶ライトバルブ125,126に入射するようになっている。
【0038】
上記本実施例のカラー表示装置においては、主光源101の光束から原色光Rを分離するために配設されたダイクロイックミラー102が、本発明に係る第1色分離手段を成しており、前記原色光Rを分離後の光から原色光G,Bを分離生成するために配設されたダイクロイックミラー103と、前記原色Rから原色光R1,R2を分離生成するためのダイクロイックミラー104とが、本発明に係る第2色分離手段を成しており、前記原色光G,Bからそれぞれ原色光G1,G2,B1,B2を分離生成するために配設されたダイクロイックミラー105,106が、第3の色分離手段を成す構成となっている。そして、主光源101と、この主光源101と液晶ライトバルブ121〜126との間に配設されたダイクロイックミラー等が、本発明に係る多原色光源を構成している。
【0039】
次に、上記構成の多原色光源により液晶ライトバルブ121〜126に入射した各原色光は、それぞれの液晶ライトバルブによって、入力された画像情報に基づき変調される。そして、液晶ライトバルブ121を透過した原色光R1と、液晶ライトバルブ122を透過した原色光R2は、ダイクロイックミラー131により、やや広い波長域の赤色光Rへと色合成されてダイクロイックプリズム135の一面に入射する。一方、液晶ライトバルブ123を透過した原色光G1と、液晶ライトバルブ124を透過した原色光G2は、ダイクロイックミラー132により、やや広い波長域の緑色光Gへと色合成されてダイクロイックプリズム135の一面に入射する。また、液晶ライトバルブ125を透過した原色光B1と、液晶ライトバルブ126を透過した原色光B2は、ダイクロイックミラー133により、やや広い波長域の青色光Bへと色合成されてダイクロイックプリズム135の一面に入射する。そして、上記原色光R,G,Bがダイクロイックプリズム135により重畳されて投射レンズ136に入射し、表示画像をスクリーン137に投影するようになっている。
従って、本実施例では、上記ダイクロイックミラー131〜133が本発明に係る第1色合成手段を成し、ダイクロイックプリズム135が本発明に係る第2色合成手段を成し、これら第1色合成手段及び第2色合成手段が、本発明に係る画像重畳手段を成している。
【0040】
このように、本実施例の投射型カラー表示装置では、液晶ライトバルブ(光変調手段)に対して、先の色分離方法により主光源から分離した原色光R1,R2,G1,G2,B1,B2を入射させるようになっていることで、液晶ライトバルブ121〜126に対して均一な輝度の原色光を入射させることができ、また、液晶ライトバルブ121〜126により変調された後の原色光を、先の色合成方法により重畳して表示画像を得るようになっているので、表示画像を構成する各原色光の輝度に不均一が生じず、高品質の表示画像が得られるカラー表示装置とされている。
【0041】
上記実施例では、色合成手段として機能するダイクロイックミラー131〜133と、ダイクロイックプリズム135とが別々の光学素子として設けられている構成としているが、前記ダイクロイックプリズム135の各面に、ダイクロイックミラー131〜133がそれぞれ光学接着された構成のダイクロイックプリズムも適用することができる。その場合には、カラー表示装置の小型化が容易になり、またダイクロイックミラー131〜133とダイクロイックプリズム135との光軸合わせが不要になる。
【0042】
[第2実施例]
次に、本発明の第2実施例を図7を参照して以下に説明する。図7は本実施例の投射型カラー表示装置の概略構成図である。本実施例のカラー表示装置も、上記第1実施例と同様に、6原色(R1,R2,G1,G2,B1,B2)表示のカラー表示装置であり、それぞれの原色に対応する液晶ライトバルブ(光変調手段)を備えている。図7中、符号101は主光源、151〜153は補助光源、141,142は色分離手段として機能するダイクロイックミラー、143,150は反射ミラー、144〜149は液晶ライトバルブ(光変調手段)、155〜157は色合成手段として機能するダイクロイックミラー、135はダイクロイックプリズム、136は投射レンズ、137はスクリーンをそれぞれ示している。尚、図7中、図6と同一の符号は先の第1実施例と共通の構成要素を示している。
【0043】
本実施例のカラー表示装置では、図7に示すように、液晶ライトバルブ145,147,149に対して原色光R2,G2,B2を入射させるための補助光源151〜153が設けられており、主光源101からの色分離により生成された原色光R1,G1,B1と併せて6原色表示が可能になっている。従って、本実施例のカラー表示装置では、主光源101と、この主光源101からの光束を色分離するためのダイクロイックミラー141,142と、上記補助光源151〜153とが、本発明に係る多原色光源を成すものとされている。
上記補助光源151〜153としては、例えばLED(発光ダイオード)を点光源配置したものや、面光源配置したもの等を用いることができる。
尚、本実施例において、上記原色光R1,R2は色相が赤の原色光、原色光G1,G2は色相が緑の原色色、原色光B1,B2は色相が青の原色光とされている。
【0044】
本実施例での表示装置では、主光源101から出射された光束は、まず、ダイクロイックミラー141により原色光R1とそれ以外の成分に色分離され、次いで、ダイクロイックミラー142により原色光G1,B1に色分離される。そして、上記各原色光R1,G1,B1は、それぞれ液晶ライトバルブ144,146,148に入射するようになっている。一方、補助光源151〜153から出射された原色光R2,G2,B2は、それぞれ液晶ライトバルブ145,147,149に入射するようになっている。
【0045】
次いで、上記各液晶ライトバルブ144〜149で変調された各原色光は、まず、波長域が隣接する原色光同士で色合成される。すなわち、原色光R1,R2がダイクロイックミラー155により色合成され、原色光G1,G2がダイクロイックミラー156により色合成され、原色光B1,B2がダイクロイックミラー157により色合成される。そして、上記ダイクロイックミラー155〜157で色合成された各原色光がダイクロイックプリズム135の各面に入射して色合成され、投射レンズ136を介して表示画像をスクリーン137に投影するようになっている。
従って、本実施例の表示装置の色合成プロセスでは、図6に示した第1実施例における画像重畳手段と同様に、ダイクロイックミラー155〜157による色合成と、ダイクロイックプリズム135による色合成の2ステップ構成になっている。すなわち、上記ダイクロイックミラー155〜157が本発明に係る第1色合成手段を成し、ダイクロイックプリズム135が本発明に係る第2色合成手段を成し、これら第1色合成手段及び第2色合成手段が、本発明に係る画像重畳手段を成している。
【0046】
以上の構成の本実施例の表示装置では、その多原色光源に補助光源151〜153が備えられてることで、主光源101の光束から色分離される原色数が3原色以下となり、主光源101から色分離された原色光R1,G1,B1間で輝度の不均一が生じにくくなっている。また、液晶ライトバルブ144〜149を透過した後の色合成プロセスが、先の第1実施例と同様に、波長域が隣接する原色光同士を色合成する第1ステップと、この第1ステップで色合成された原色光を色合成して表示画像を得る第2ステップとから構成されていることで、表示画像に重畳される各原色光が経由する色合成手段(ダイクロイックミラー155〜157、ダイクロイックプリズム135)数が揃えられ、これらの色合成手段を経由することにより生じる輝度の減衰量に差異が生じるのを防止でき、色再現性に優れた高品質の表示画像を得られるようになっている。
【0047】
また、本実施例では、補助光源151〜153を備えていることで、主光源101から分離生成される原色光R1,G1,B1に対して独立に原色光R2,G2,B2の輝度や色度等を制御できるようになっている。これにより、高精度かつ自由度の高い原色光の制御が可能になり、表示装置の色再現性を向上させることが可能になっている。さらには、補助光源151〜153は、その点灯状態も切替自在であるため、表示装置の原色数を自在に変更でき、例えば表示画像に応じて原色数を増減し、3原色カラー表示と多原色カラー表示との切替を行うことも極めて容易に行えるようになっている。
【0048】
本実施例のように、光変調手段として偏光を利用する液晶ライトバルブ等を用いる場合には、補助光源151〜153に偏光変換素子を設けることが好ましく、係る構成とすることで、補助光源の光利用効率が向上し、高輝度の表示画像を得ることができる。
【0049】
尚、本実施例のカラー表示装置においても、先の第1実施例と同様に、ダイクロイックミラー155〜157が、ダイクロイックプリズム135の各面に光学接着されたダイクロイックプリズムを用いることができ、本実施例においても、装置の小型化が容易になり、光軸合わせが不要になるという利点が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の第1実施形態に係る多原色光源を示す概略構成図。
【図2】図2(a)は、多原色光源の光路中途における色分離状態を示す図、図2(b)は、多原色光源の光路終端における色分離状態を示す図。
【図3】図3は、第1実施形態の変形例における多原色光源を示す概略構成図。
【図4】図4は、第1実施形態の変形例における多原色光源を示す概略構成図。
【図5】図5は、第2実施形態に係る画像重畳手段を示す概略構成図。
【図6】図6は、本発明の第1実施例の概略構成図。
【図7】図7は、本発明の第2実施例の概略構成図。
【図8】図8は、従来の多原色光源を示す構成図。
【符号の説明】
2,A1…第1色分離手段、 3,4,A21,A22…第2色分離手段、 5,6,A3…第3の色分離手段、 21〜26、LV1〜LV6…光変調手段、 31〜33…第1色合成手段、 35…第2色合成手段、 101…主光源、151〜153…補助光源、 R,G,B,R1,R2,G1,G2,B1,B2…原色光
【発明の属する技術分野】
本発明は、4原色以上の多原色表示に対応した表示装置、及び係る表示装置に適用できる色分離方法、色合成方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、カラー表示が可能な投射型表示装置が実用化されており、その典型的な構成としては、RGB3原色の加法混色によるものがある。例えば、RGB入力三刺激値にそれぞれ対応する光変調手段と、これらの光変調手段に3原色(R,G,B)の原色光を入射させて変調し、前記各光変調手段を透過した光を重畳して画像の表示を行うものが知られている。しかし、係る構成のカラー表示装置では、上記3原色の加法混色により種々の色を再現するため、その色再現域に自ずと限界がある。そこで、この色再現域を拡大し、カラー表示装置の映像表現力を高めるために原色数を4原色以上に増やした多原色式のカラー表示装置が提案されている(例えば、特許文献1)。
【0003】
【特許文献1】
特開2000−338950号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記特許文献1に記載の多色式のカラープロジェクタは、原色の異なる2台以上のプロジェクタを用意し、それらの表示を合成することで原色数を増加させて色再現域の拡大を図っている。しかしながら、この構成では、プロジェクタ本体が2台以上必要となるためにカラー表示装置全体が大型化してしまうという問題がある。また、上記複数台のカラープロジェクタを一体化して小型化するためには、表示装置内部に4原色以上への色分離するための手段を設ける必要がある。すなわち、光源から出射された光をダイクロイックミラー等の光学素子によって分離し原色光を生成することになる。ところが、上記光学素子により所望の原色毎に順次色分離を繰り返していくと、得られた原色光毎に光学素子を透過した回数が異なっているために、前記光学素子等による光損失に差が生じて、各原色光毎に輝度の不均一が生じてしまうという問題がある。
【0005】
本発明は、上記課題を解決するために成されたものであって、光源からの光を分離して複数の原色光を得るに際して、輝度の均一な原色光を得ることができる色分離方法を提供することを目的としている。
また本発明は、複数の原色光を合成するに際して、前記各原色光間の輝度減衰量を均一化することができる色合成方法を提供することを目的としている。
また本発明は、多原色式のカラー表示装置の色分離時、また好ましくは色合成時における不都合を解消し、色再現域が広く、映像表現力に優れ、また小型化も可能な表示装置を提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明の色分離方法は、光源からの光を複数の原色光に分離する第1のステップと、該第1のステップにより分離された前記原色光のうち2色以上の原色光をさらに複数の原色光に分離する第2のステップとを有することを特徴としている。
本発明の色分離方法は、4色以上の原色光を出力可能に構成された多原色光源、及び係る多原色光源と光変調手段とを備えた表示装置に適用して有用な色分離方法である。
この色分離方法によれば、第2のステップにより分離生成される複数の原色光について、いずれの原色光も色分離の第1のステップと第2のステップとを1回ずつ経由した原色光とすることができる。その結果、分離生成された各原色光の輝度に不均一が生じるのを防止することができ、係る原色光を利用した多原色表示を行うならば、優れた色再現性とともに、高品質の表示を得ることができる。
【0007】
上記色分離方法では、前記第2のステップにおいて、前記第1のステップにより分離された前記原色光は、波長域が隣接する2色以上の原色光に分離されることが好ましい。
この色分離方法によれば、前記原色光を分離生成するに際して、容易に分離生成が可能な、波長域の隣接する2原色光への分離を行うので、波長域の全く異なる原色光を生成する場合に比して、色分離手段として用いる光学素子等の作製が容易であるという利点が得られる。
【0008】
次に、本発明の色合成方法は、それぞれが光変調手段から出射された複数の原色光を合成する第1のステップと、該第1のステップにより生成された原色光をさらに合成する第2のステップとを有することを特徴とする。
この色合成方法は、前記多原色光源から出射され、各光変調手段により変調された原色光を合成して表示画像を得る表示装置に適用して有用な色合成方法である。
この色合成方法では、上記原色光同士を第1のステップにおいて色合成することで、やや広い波長域の原色光を生成し、次いで、生成された原色光どうしを第2のステップにより色合成するようになっている。従って、上記により生成された合成光(表示装置に適用した場合には画像表示光)に含まれる各原色光の成分が、いずれも第1のステップと、第2のステップとを1回ずつ経由したものとなるので、色合成手段として用いた光学素子等を経由することによる各原色光の減衰量のばらつきを揃えることができ、係る色合成方法を表示装置に適用するならば、色再現性に優れ、高品質の表示画像を得ることができる。
【0009】
本発明の色合成方法では、前記第1のステップにおいて、波長域が隣接する原色光が生成されることが好ましい。この色合成によれば、波長域が隣接する原色光を色合成することから、波長域の全く異なる原色光同士を色合成する場合に比して、色合成手段として用いる光学素子等の作製が容易であるという利点が得られる。
【0010】
次に、上記課題を解決するために、本発明の第1の表示装置は、4色以上の原色光を出射可能に構成された多原色光源と、前記各原色に対応した画像情報に基づき、前記各原色光を変調する光変調手段と、前記光変調手段の後段に配設された画像重畳手段とを備えた表示装置であって、前記多原色光源が、前記原色光より広い波長域の光を出射する主光源と、該主光源の光を複数の原色光に分離する第1色分離手段と、該第1色分離手段により分離生成された前記原色光のうち2色以上の原色光を、さらに複数の原色光に分離する複数の第2色分離手段とを備えていることを特徴とする。
係る構成の表示装置では、多原色光源から出射される4色以上の原色光を得るための色分離を、上記第1色分離手段による色分離と、第2色分離手段による色分離との2ステップ構成としており、第1色分離手段で分離生成された複数の原色光を、第2色分離手段により2色以上の原色光に分離するようになっている。このような構成とすることで、第2色分離手段により分離生成される4色以上の原色光について、いずれの原色光も第1色分離手段と第2色分離手段とを1回ずつ経由して生成された原色光とすることができる。その結果、上記光変調手段に供給される原色光の輝度に不均一が生じるのを防止することができ、多原色表示による優れた色再現性とともに、表示品質にも優れる表示装置を提供することができる。
【0011】
本発明の第2の表示装置は、4色以上の原色光を出射可能に構成された多原色光源と、前記各原色に対応した画像情報に基づき、各原色光を変調する光変調手段と、前記光変調手段の後段に配設された画像重畳手段とを備えた表示装置であって、前記多原色光源が、前記原色光より広い波長域の光を出射する主光源と、特定色の原色光を出射する補助光源と、前記主光源の光を複数の原色光に分離する第1色分離手段とを備えていることを特徴とする。
係る構成の表示装置では、多原色光源から出射される原色光のうち、少なくとも1色以上の原色光は上記補助光源により提供されるので、前記主光源からの色分離数を抑えることができ、もって原色光間の輝度の不均一が抑えられた多原色光源とすることができる。これにより、表示品質に優れる表示装置を提供することができる。
【0012】
本発明の第3の表示装置は、4色以上の原色光を出射可能に構成された多原色光源と、前記各原色に対応した画像情報に基づき、各原色光を変調する光変調手段と、前記光変調手段の後段に配設された画像重畳手段とを備えた表示装置であって、前記多原色光源が、前記原色光より広い波長域の光を出射する主光源と、該主光源の光を複数の原色光に分離する第1色分離手段と、該第1色分離手段により分離生成された前記原色光のうち2色以上の原色光を、さらに複数の原色光に分離する複数の第2色分離手段とを備えており、前記画像重畳手段が、前記光変調手段より出力された原色光のうち、波長域の隣接する原色光同士を合成する第1色合成手段と、前記第1色合成手段で生成された原色光を合成して表示画像を生成する第2色合成手段とを備えていることを特徴とする。
係る構成の表示装置は、多原色光源に上記第1色分離手段及び第2色分離手段が備えられていることで、先の構成で説明したように多原色光源から光変調手段に供給される原色光の輝度の不均一を抑えることができ、かつ光変調手段を経由した原色光を色合成するに際して、上記第1色合成手段と第2色合成手段とを用いて各原色光の色合成を行うので、表示画像を構成する原色光の輝度の不均一を抑えることができる。従って、本構成によれば、色再現域が広く、かつ高画質の表示が得られる表示装置を提供することができる。
【0013】
本発明の第4の表示装置は、4色以上の原色光を出射可能に構成された多原色光源と、前記各原色に対応した画像情報に基づき、前記各原色光を変調する光変調手段と、前記光変調手段の後段に配設された画像重畳手段とを備えた表示装置であって、前記画像重畳手段が、前記光変調手段より出力された原色光のうち、波長域の隣接する原色光同士を合成する第1色合成手段と、前記第1色合成手段で生成された原色光を合成して表示画像を生成する第2色合成手段とを備えていることを特徴とする。
係る構成の表示装置では、前記多原色光源から出射され、各光変調手段により変調された原色光を合成して表示画像を得るに際して、まず、上記原色光のうち波長域の隣接する原色光同士を第1色合成手段により色合成することによって、やや広い波長域の原色光を生成し、次いで、これらの原色光を第2色合成手段により色合成することで表示画像を生成するようになっている。従って、表示画像に含まれる各原色光は、第1色合成手段と、第2色合成手段とを1回ずつ経由したものとなり、光変調手段により変調された後に各色合成手段を経由することによる原色光の減衰量のばらつきを揃えることができ、その結果、色再現性に優れ、高品質の表示画像を得ることができる。
【0014】
本発明の表示装置では、前記第1色分離手段により分離された原色光に、赤色光、緑色光、青色光のいずれかが含まれている構成とすることもできる。ここで言う「赤、緑、青」の色光とは、XYZ表色系における色度座標において例えば以下の範囲で表される色である。
赤(0.50<x<0.75、0.15<y<0.40)
緑(0.00<x<0.30、0.50<y<0.85)
青(0.05<x<0.25、0.00<y<0.40)
この構成によれば、前記第1色分離手段として、従来から用いられているRGBの3原色分離用の光学素子を利用することができるため、色分離精度の高い光学素子を安価に利用でき、表示装置の製造コストの低減を図ることができる。
【0015】
本発明の表示装置では、前記第1色分離手段により分離された各原色光が、前記第2色分離手段により波長域が隣接する2原色以上に分離される構成とすることもできる。
この構成によれば、4原色以上の原色光を分離生成するに際して、容易に分離生成が可能な、波長域の隣接する2原色光への分離を行うので、波長域の全く異なる原色光を生成する場合に比して、色分離手段として用いる光学素子等の作製が容易であり、もって表示装置の製造コストの低減にも寄与することができる。
【0016】
本発明の表示装置では、前記多原色光源に、前記第2色分離手段により分離生成された原色光を、さらに複数の原色光に分離するための色分離手段が備えられている構成とすることもできる。この構成によれば、さらに原色数の多い表示装置を、原色光間の輝度に不均一を生じさせることなく実現することができる。
【0017】
本発明の表示装置では、前記第1色合成手段により、波長域が隣接する原色光どうしが色合成されることが好ましい。この構成によれば、波長域が隣接する原色光を色合成することから、波長域の全く異なる原色光同士を色合成する場合に比して、色合成手段としても用いる光学素子等の作製が容易であり、もって表示装置の製造コストの低減にも寄与する。
【0018】
本発明の表示装置では、前記第1色合成手段により、赤色光、青色光、緑色光のいずれかの原色光が合成されることが好ましい。ここで言う「赤、緑、青」の色光とは、XYZ表色系における色度座標において例えば以下の範囲で表される色である。
赤(0.50<x<0.75、0.15<y<0.40)
緑(0.00<x<0.30、0.50<y<0.85)
青(0.05<x<0.25、0.00<y<0.40)
この構成によれば、前記表示画像を生成するための第2色合成手段として、従来から用いられているRGBの3原色光を合成するための光学素子等を用いることができるため、構成が簡素であり、製造容易性に優れる表示装置を実現できる。
【0019】
本発明の表示装置では、前記多原色光源に、一又は複数の補助光源が備えられている構成とすることもできる。この構成によれば、前記主光源の色分離数を抑え、原色光間の輝度の不均一が抑えられた多原色光源とすることができ、表示品質に優れる表示装置を提供できる。前記補助光源から供給される原色光は、前記主光源の色分離により得られる原色光のいずれかと波長域が隣接することが好ましく、係る構成とすることで、表示画像を得るための色合成時に、波長域が連続する原色光どうしを色合成することができるため、色合成手段として用いられる光学素子等の作製が容易になるという利点がある。
【0020】
本発明の表示装置では、前記補助光源の点灯/消灯状態を切り替え可能とされ、該点灯状態により前記表示画像を構成する原色数を調整可能とされていてもよい。この構成によれば、例えば表示画像の種類に応じて原色数を自在に調整可能な表示装置を提供することができる。
【0021】
【発明の実施の形態】
(第1実施形態)
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。本実施形態の表示装置は、6原色表示のカラー表示装置であり、上記6色の原色光を光変調手段に供給する多原色光源の構成に特徴を有している。
図1は、本実施形態のカラー表示装置で用いられている多原色光源の構成を模式的に示す図であり、図2(a)、(b)は、それぞれ図1に示す多原色光源の光路中での色分離状態と、図1に示す多原色光源の光路の終端における色分離状態を示す模式図である。
図1に示すように、本実施形態に係る多原色光源では、まず主光源から出射された白色光Wを第1色分離手段2により原色光Rと原色光(W−R)とに分離し、次いで、前記原色光(W−R)を第2色分離手段3によりRGB表色系の三刺激値の原色光G,Bに色分離するとともに、前記第1色分離手段2で分離生成された原色光Rを他の第2色分離手段4により波長域が隣接する原色光R1,R2に分離する。さらに、上記第2色分離手段3により生成された原色光G,Bを、それぞれ第3色分離手段5,6により波長域が隣接する2つの原色光に色分離して原色光G1,G2,B1,B2を得るようになっている。そして、以上の色分離プロセスにより得られた6色の原色光R1,R2,G1,G2,B1,B2を、光変調手段21〜26に対して供給するようになっている。
すなわち、本実施形態に係る多原色光源にあっては、上記色分離手段2,3により、図2(a)に示すように、やや広い波長域の原色光R,G,Bに色分離し、しかる後、色分離手段4〜6により、図2(b)に示すように、比較的狭い波長域の原色光R1,R2,G1,G2,B1,B2に色分離するようになっている。
【0022】
本実施形態の表示装置は、上記方法により白色光Wから6色の原色光を得るようにしたことで、光変調手段21〜26に入射する原色光間で輝度の不均一が生じるのを効果的に防止することができるようになっている。具体的には、光変調手段21に入射する原色光R1は第1色分離手段2及び第2色分離手段4により色分離された原色光であり、光変調手段23に入射する原色光G1は、第1色分離手段2、第2色分離手段3、及び第3色分離手段5により色分離された原色光であり、光変調手段25に入射する原色光B1は、第1色分離手段2、第2色分離手段3及び第3色分離手段6により色分離された原色光である。従って、上記原色光R1(及び原色光R2)はその生成のために色分離手段を経た回数が2回であり、原色光G1(G2),B1(B2)はその生成のために色分離手段を経た回数が3回である。このように、本表示装置では各原色光で色分離手段を経由する回数がほぼ揃えられており、その結果、色分離手段(光学素子)を通過することによる光強度の減衰量が各原色光R1,R2,…で不均一になり難くなり、均一な輝度の原色光を光変調手段21〜26に入射させることができるようになっている。
【0023】
ここで、さらに従来の多原色表示装置と、本実施形態の表示装置とを比較する。図8は、従来から用いられている4色以上の原色光を得るための多原色光源の構成を模式的に示す図である。この図に示すように、従来4原色以上の多原色表示を実現する場合には、光源から出射された白色光Wから、色分離手段B1により原色光R1を分離し、次いで、原色光R1が分離された光(W−R1)から色分離手段B2により原色光R2を分離し、以下同様に順次G1,G2,B1,B2を色分離し、得られた原色光を光変調手段LV1〜LV6に対して入射させるようになっていた。係る方法により分離された原色光R1,R2,…では、その原色光を分離生成するための色分離手段が後段になるほど、色分離手段を透過した回数が増加し、最初に分離された原色光R1では色分離手段を透過した回数が1回であるのに対し、最後に分離された原色光B1,B2では色分離手段を透過した回数が5回になっている。これに対して、上記本実施形態に係る多原色光源では、各原色光で色分離手段を透過した回数が2回又は3回であり、本実施形態の表示装置において、色分離手段を経由することによる輝度の減衰量に原色光間で差異が生じ難くなっているのは明確である。
【0024】
また、本実施形態では、上記第2色分離手段4及び第3色分離手段5,6において、各原色光R,G,Bからそれぞれ波長域が隣接する原色光(R1とR2、G1とG2、B1とB2)を生成するようになっているので、色分離手段4〜6における色分離を高精度に行うことができ、目的の波長域の原色光が容易に得られるようになっている。また、色分離手段4〜6として用いられる光学素子(例えばダイクロイックミラー等)の対応波長域を狭くすることができるため、上記光学素子の作製が容易であるという利点もある。
【0025】
さらに本実施形態では、上記第1色分離手段2及び第2色分離手段3により、赤色光、緑色光、青色光の3原色光R,G,Bを生成することができるようになっている。この構成とすれば、前記第1色分離手段2、第2色分離手段3として用いるダイクロイックミラー等の光学素子に、従来から用いられている光学素子を適用することができ、これによりカラー表示装置を安価に構成できるという利点が得られる。
【0026】
[変形例]
以上の実施の形態では、6原色表示の表示装置を実現するための構成について説明したが、以下では図3及び図4を参照しつつ、4原色表示及び5原色表示の表示装置の構成について説明する。図3は、本発明に係る4原色対応の表示装置における多原色光源の構成を模式的に示す図であり、図4は、同、5原色対応の表示装置における多原色光源の構成を模式的に示す図である。
【0027】
図3に示す多原色光源では、まず、主光源から出射された白色光Wから第1色分離手段A1により原色光Gを色分離し、次いで、得られた原色光Gを第2色分離手段A21により色分離して原色光G1,G2を得る一方、前記原色光Gと分離された光(W−G)を他の第2色分離手段A22により原色光R,Bを得るようになっている。そして、得られた原色光G1,G2,R,Bをそれぞれ光変調手段LV1〜LV4に対して照射するようになっている。この構成では、多原色光源から出射される原色光G1,G2,R,Bは、第1色分離手段A1と、第2色分離手段A21,A22のいずれかとを1回ずつ経由して生成された原色光であり、従って、上記色分離手段の経由数が揃えられ、これらの原色光における輝度の不均一はほぼ生じない。
【0028】
次に、図4に示す5原色対応の多原色光源では、主光源から出射された白色光Wから、第1色分離手段A1により原色光Rを分離生成し、次いで、前記原色光Rを第2色分離手段A21により色分離して原色光R1,R2を得る。また、前記原色光Rを分離された後の光(W−R)から、他の第2色分離手段A22により原色光R,Bを分離生成し、前記原色光Gから、さらに第3色分離手段A3により原色光G1,G2を分離生成するようになっている。そして、得られた原色光R1,R2,G1,G2,Bをそれぞれ光変調手段LV1〜LV5に対して照射するようになっている。
この構成では、多原色光源から出射される原色光のうち、原色光R1,R2,Bは色分離手段を2回経由して生成された原色光であり、原色光G1,G2は色分離手段を3回経由して生成された原色光である。ここで、図8に示した多原色光源で5色の原色光を得る場合には、色分離手段を経由する回数が1〜4回であるので、本実施形態に係る多原色光源によれば、輝度の均一性に優れた5色の原色光が得られ、もって表示品質に優れる5原色対応のカラー表示装置を構成することができる。
【0029】
尚、多原色式のカラー表示装置の多原色光源としては、周方向に複数のカラーフィルタ(例えばダイクロイックミラーを用いる)が配列されたカラーホイールを用いたものが挙げられるが、カラーホイール方式では、光変調手段に照射される原色光が時分割されるため、光利用効率を向上させるのが困難であるという問題がある。これに対して、本実施形態に係る多原色光源は、4色以上の原色光を同時に光変調手段に照射でき、高輝度の表示が得られるという利点を有している
【0030】
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態について図5を参照して説明する。本実施形体の表示装置は、6原色対応のカラー表示装置であって、光変調手段により変調された6色の原色光から表示画像を得る画像重畳手段に特徴を有するものである。図5は、上記本実施形態のカラー表示装置における画像重畳手段を示す模式構成図である。この図に示す各原色光のうち、原色光R1とR2、原色光G1とG2、原色光B1とB2はそれぞれ波長域が隣接する原色光とされている。
図5に示すように、本実施形態に係る画像重畳手段では、各光変調手段21〜26により適宜変調された後の原色光R1,R2,G1,G2,B1,B2を、まず第1色合成手段31〜33により、前記各原色光に比してやや広い波長域を有する原色光R、G,Bに色合成し、次いで、これらの原色光R,G,Bを第2色合成手段35により色合成して表示画像を生成するようになっている。
【0031】
本実施形態の表示装置は、上記構成により光変調手段21〜26で変調された各原色光R1,R2,G1,…を色合成して表示画像を得るようにしたことで、表示画像に含まれる各原色の輝度に不均一が生じて表示品質が低下するのを効果的に防止できるようになっている。具体的には、表示画像に重畳された原色光のうち、原色光R1は、光変調手段21から出射された後、第1色合成手段31によって、光変調手段22から出射された原色光R2と色合成されて原色光Rを生成し、次いで第2色合成手段35により、他の原色光G,Bと色合成されて表示画像を生成する。また、原色光G1は、光変調手段23から出射された後、第1色合成手段32により、光変調手段24から出射された原色光G2と色合成されて原色光Gを生成し、次いで第2色合成手段35により、他の原色光R,Bと色合成されて表示画像を生成する。従って、上記原色光R1,G1は、表示画像を生成するに際して色合成手段を経由した回数が、いずれも第1色合成手段、第2色合成手段で各1回ずつであり、他の原色光R2,G2,B1,B2についても同様である。このように、本表示装置では、表示画像に重畳された各原色光で、色合成手段の経由回数が揃えられており、その結果、色合成手段に備えられた光学素子等を通過することによる光強度の減衰量を各原色光で揃えることができる。従って本実施形態によれば、表示画像を構成する各原色光に輝度の不均一が生じるのを防止でき、高品質の表示画像が得られる。
【0032】
また、本実施形態では、上記第1色合成手段31〜33において、波長域が隣接する原色光同士(R1とR2、G1とG2、B1とB2)を色合成するようになっているので、第1色合成手段31〜33による色合成を高精度に行うことができ、もって表示品質を高められるようになっている。また、第1色合成手段31〜33の対応波長域を狭くすることができるので、色合成手段として用いられる光学素子等の作製が容易であるという利点もある。
【0033】
さらに、本実施形態では、上記第1色合成手段31〜33により生成された原色光R,G,Bをそれぞれ赤色光、緑色光、青色光の3原色光とすることができ、これにより、その後の第2色合成手段として設けられる光学素子に、従来から利用されている3原色用のダイクロイックプリズム等を適用できるようになっている。従って、本実施形態のカラー表示装置は、表示画像の生成を高精度に行うことができる色合成手段を、安価に得られるという利点も有している。
【0034】
【実施例】
以下、実施例により本発明をさらに詳細に説明する。
[第1実施例]
図6は、本発明に係る表示装置の第1実施例である投射型カラー表示装置の概略構成図である。
本実施例のカラー表示装置は、6原色(R1,R2,G1,G2,B1,B2)のそれぞれに対応する液晶ライトバルブ(光変調手段)を備えた多原色式のカラー表示装置であり、先の第1実施形態に係る多原色光源と、第2実施形態に係る画像重畳手段とを備えて構成されている。図6中、符号101は主光源、102〜106は色分離手段として機能するダイクロイックミラー、110〜116は反射ミラー、121〜126は液晶ライトバルブ(光変調手段)、131〜133は色合成手段として機能するダイクロイックミラー、135はダイクロイックプリズム、136は投射レンズ、137はスクリーンをそれぞれ示している。
【0035】
本実施例における主光源101としては、例えば高圧水銀ランプと、そのランプの光を反射させるリフレクタとを組み合わせたものを用いることができ、これらとともにフライアレイレンズ等の光を均一化させる光学素子を組み合わせて用いることもできる。主光源101の前面側に配設された偏光変換素子102としては、例えば偏光ビームスプリッタアレイ(PBSアレイ)と1/2波長板とを組み合わせた素子等を用いることができる。
また本実施例では、光変調手段として透過型の液晶ライトバルブを用いているが、反射型の液晶ライトバルブやDMD(デジタルミラーデバイス)等も問題なく適用することができる。
【0036】
ダイクロイックミラー102は、主光源101からの光束のうち、赤色光(原色光)Rを透過させるとともに、青色光B、緑色光Gを反射させるものであり、ダイクロイックミラー102を透過した赤色光Rはダイクロイックミラー104に入射して原色光R1,R2に分離される。そして、これらの原色光R1,R2はそれぞれ反射ミラー110,111により反射された後、液晶ライトバルブ121,122に入射するようになっている。
【0037】
一方、ダイクロイックミラー102で反射された光のうち、緑色光(原色光)Gは、ダイクロイックミラー103で反射された後、ダイクロイックミラー105により原色光G1,G2に分離される。そして、これらの原色光G1,G2は、それぞれ反射ミラー112,113で反射された後、液晶ライトバルブ123,124に入射するようになっている。
ダイクロイックミラー103を透過された青色光(原色光)Bは、反射ミラー116で反射された後、ダイクロイックミラー106により原色光B1,B2に分離される。そして、これらの原色光B1,B2はそれぞれ反射ミラー114,115により反射された後、液晶ライトバルブ125,126に入射するようになっている。
【0038】
上記本実施例のカラー表示装置においては、主光源101の光束から原色光Rを分離するために配設されたダイクロイックミラー102が、本発明に係る第1色分離手段を成しており、前記原色光Rを分離後の光から原色光G,Bを分離生成するために配設されたダイクロイックミラー103と、前記原色Rから原色光R1,R2を分離生成するためのダイクロイックミラー104とが、本発明に係る第2色分離手段を成しており、前記原色光G,Bからそれぞれ原色光G1,G2,B1,B2を分離生成するために配設されたダイクロイックミラー105,106が、第3の色分離手段を成す構成となっている。そして、主光源101と、この主光源101と液晶ライトバルブ121〜126との間に配設されたダイクロイックミラー等が、本発明に係る多原色光源を構成している。
【0039】
次に、上記構成の多原色光源により液晶ライトバルブ121〜126に入射した各原色光は、それぞれの液晶ライトバルブによって、入力された画像情報に基づき変調される。そして、液晶ライトバルブ121を透過した原色光R1と、液晶ライトバルブ122を透過した原色光R2は、ダイクロイックミラー131により、やや広い波長域の赤色光Rへと色合成されてダイクロイックプリズム135の一面に入射する。一方、液晶ライトバルブ123を透過した原色光G1と、液晶ライトバルブ124を透過した原色光G2は、ダイクロイックミラー132により、やや広い波長域の緑色光Gへと色合成されてダイクロイックプリズム135の一面に入射する。また、液晶ライトバルブ125を透過した原色光B1と、液晶ライトバルブ126を透過した原色光B2は、ダイクロイックミラー133により、やや広い波長域の青色光Bへと色合成されてダイクロイックプリズム135の一面に入射する。そして、上記原色光R,G,Bがダイクロイックプリズム135により重畳されて投射レンズ136に入射し、表示画像をスクリーン137に投影するようになっている。
従って、本実施例では、上記ダイクロイックミラー131〜133が本発明に係る第1色合成手段を成し、ダイクロイックプリズム135が本発明に係る第2色合成手段を成し、これら第1色合成手段及び第2色合成手段が、本発明に係る画像重畳手段を成している。
【0040】
このように、本実施例の投射型カラー表示装置では、液晶ライトバルブ(光変調手段)に対して、先の色分離方法により主光源から分離した原色光R1,R2,G1,G2,B1,B2を入射させるようになっていることで、液晶ライトバルブ121〜126に対して均一な輝度の原色光を入射させることができ、また、液晶ライトバルブ121〜126により変調された後の原色光を、先の色合成方法により重畳して表示画像を得るようになっているので、表示画像を構成する各原色光の輝度に不均一が生じず、高品質の表示画像が得られるカラー表示装置とされている。
【0041】
上記実施例では、色合成手段として機能するダイクロイックミラー131〜133と、ダイクロイックプリズム135とが別々の光学素子として設けられている構成としているが、前記ダイクロイックプリズム135の各面に、ダイクロイックミラー131〜133がそれぞれ光学接着された構成のダイクロイックプリズムも適用することができる。その場合には、カラー表示装置の小型化が容易になり、またダイクロイックミラー131〜133とダイクロイックプリズム135との光軸合わせが不要になる。
【0042】
[第2実施例]
次に、本発明の第2実施例を図7を参照して以下に説明する。図7は本実施例の投射型カラー表示装置の概略構成図である。本実施例のカラー表示装置も、上記第1実施例と同様に、6原色(R1,R2,G1,G2,B1,B2)表示のカラー表示装置であり、それぞれの原色に対応する液晶ライトバルブ(光変調手段)を備えている。図7中、符号101は主光源、151〜153は補助光源、141,142は色分離手段として機能するダイクロイックミラー、143,150は反射ミラー、144〜149は液晶ライトバルブ(光変調手段)、155〜157は色合成手段として機能するダイクロイックミラー、135はダイクロイックプリズム、136は投射レンズ、137はスクリーンをそれぞれ示している。尚、図7中、図6と同一の符号は先の第1実施例と共通の構成要素を示している。
【0043】
本実施例のカラー表示装置では、図7に示すように、液晶ライトバルブ145,147,149に対して原色光R2,G2,B2を入射させるための補助光源151〜153が設けられており、主光源101からの色分離により生成された原色光R1,G1,B1と併せて6原色表示が可能になっている。従って、本実施例のカラー表示装置では、主光源101と、この主光源101からの光束を色分離するためのダイクロイックミラー141,142と、上記補助光源151〜153とが、本発明に係る多原色光源を成すものとされている。
上記補助光源151〜153としては、例えばLED(発光ダイオード)を点光源配置したものや、面光源配置したもの等を用いることができる。
尚、本実施例において、上記原色光R1,R2は色相が赤の原色光、原色光G1,G2は色相が緑の原色色、原色光B1,B2は色相が青の原色光とされている。
【0044】
本実施例での表示装置では、主光源101から出射された光束は、まず、ダイクロイックミラー141により原色光R1とそれ以外の成分に色分離され、次いで、ダイクロイックミラー142により原色光G1,B1に色分離される。そして、上記各原色光R1,G1,B1は、それぞれ液晶ライトバルブ144,146,148に入射するようになっている。一方、補助光源151〜153から出射された原色光R2,G2,B2は、それぞれ液晶ライトバルブ145,147,149に入射するようになっている。
【0045】
次いで、上記各液晶ライトバルブ144〜149で変調された各原色光は、まず、波長域が隣接する原色光同士で色合成される。すなわち、原色光R1,R2がダイクロイックミラー155により色合成され、原色光G1,G2がダイクロイックミラー156により色合成され、原色光B1,B2がダイクロイックミラー157により色合成される。そして、上記ダイクロイックミラー155〜157で色合成された各原色光がダイクロイックプリズム135の各面に入射して色合成され、投射レンズ136を介して表示画像をスクリーン137に投影するようになっている。
従って、本実施例の表示装置の色合成プロセスでは、図6に示した第1実施例における画像重畳手段と同様に、ダイクロイックミラー155〜157による色合成と、ダイクロイックプリズム135による色合成の2ステップ構成になっている。すなわち、上記ダイクロイックミラー155〜157が本発明に係る第1色合成手段を成し、ダイクロイックプリズム135が本発明に係る第2色合成手段を成し、これら第1色合成手段及び第2色合成手段が、本発明に係る画像重畳手段を成している。
【0046】
以上の構成の本実施例の表示装置では、その多原色光源に補助光源151〜153が備えられてることで、主光源101の光束から色分離される原色数が3原色以下となり、主光源101から色分離された原色光R1,G1,B1間で輝度の不均一が生じにくくなっている。また、液晶ライトバルブ144〜149を透過した後の色合成プロセスが、先の第1実施例と同様に、波長域が隣接する原色光同士を色合成する第1ステップと、この第1ステップで色合成された原色光を色合成して表示画像を得る第2ステップとから構成されていることで、表示画像に重畳される各原色光が経由する色合成手段(ダイクロイックミラー155〜157、ダイクロイックプリズム135)数が揃えられ、これらの色合成手段を経由することにより生じる輝度の減衰量に差異が生じるのを防止でき、色再現性に優れた高品質の表示画像を得られるようになっている。
【0047】
また、本実施例では、補助光源151〜153を備えていることで、主光源101から分離生成される原色光R1,G1,B1に対して独立に原色光R2,G2,B2の輝度や色度等を制御できるようになっている。これにより、高精度かつ自由度の高い原色光の制御が可能になり、表示装置の色再現性を向上させることが可能になっている。さらには、補助光源151〜153は、その点灯状態も切替自在であるため、表示装置の原色数を自在に変更でき、例えば表示画像に応じて原色数を増減し、3原色カラー表示と多原色カラー表示との切替を行うことも極めて容易に行えるようになっている。
【0048】
本実施例のように、光変調手段として偏光を利用する液晶ライトバルブ等を用いる場合には、補助光源151〜153に偏光変換素子を設けることが好ましく、係る構成とすることで、補助光源の光利用効率が向上し、高輝度の表示画像を得ることができる。
【0049】
尚、本実施例のカラー表示装置においても、先の第1実施例と同様に、ダイクロイックミラー155〜157が、ダイクロイックプリズム135の各面に光学接着されたダイクロイックプリズムを用いることができ、本実施例においても、装置の小型化が容易になり、光軸合わせが不要になるという利点が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の第1実施形態に係る多原色光源を示す概略構成図。
【図2】図2(a)は、多原色光源の光路中途における色分離状態を示す図、図2(b)は、多原色光源の光路終端における色分離状態を示す図。
【図3】図3は、第1実施形態の変形例における多原色光源を示す概略構成図。
【図4】図4は、第1実施形態の変形例における多原色光源を示す概略構成図。
【図5】図5は、第2実施形態に係る画像重畳手段を示す概略構成図。
【図6】図6は、本発明の第1実施例の概略構成図。
【図7】図7は、本発明の第2実施例の概略構成図。
【図8】図8は、従来の多原色光源を示す構成図。
【符号の説明】
2,A1…第1色分離手段、 3,4,A21,A22…第2色分離手段、 5,6,A3…第3の色分離手段、 21〜26、LV1〜LV6…光変調手段、 31〜33…第1色合成手段、 35…第2色合成手段、 101…主光源、151〜153…補助光源、 R,G,B,R1,R2,G1,G2,B1,B2…原色光
Claims (15)
- 光源からの光を複数の原色光に分離する第1のステップと、
該第1のステップにより分離された前記原色光のうち2色以上の原色光をさらに複数の原色光に分離する第2のステップとを有することを特徴とする色分離方法。 - 前記第2のステップにおいて、前記第1のステップにより分離された前記原色光は、波長域が隣接する2色以上の原色光に分離されることを特徴とする請求項1に記載の色分離方法。
- それぞれが光変調手段から出射された複数の原色光を合成する第1のステップと、
該第1のステップにより生成された原色光をさらに合成する第2のステップとを有することを特徴とする色合成方法。 - 前記第1のステップにおいて、波長域が隣接する原色光が生成されることを特徴とする請求項3に記載の色合成方法。
- 4色以上の原色光を出射可能に構成された多原色光源と、前記各原色に対応した画像情報に基づき、前記各原色光を変調する光変調手段と、前記光変調手段の後段に配設された画像重畳手段とを備えた表示装置であって、
前記多原色光源が、前記原色光より広い波長域の光を出射する主光源と、該主光源の光を複数の原色光に分離する第1色分離手段と、該第1色分離手段により分離生成された前記原色光のうち2色以上の原色光を、さらに複数の原色光に分離する複数の第2色分離手段とを備えていることを特徴とする表示装置。 - 4色以上の原色光を出射可能に構成された多原色光源と、前記各原色に対応した画像情報に基づき、各原色光を変調する光変調手段と、前記光変調手段の後段に配設された画像重畳手段とを備えた表示装置であって、
前記多原色光源が、前記原色光より広い波長域の光を出射する主光源と、特定色の原色光を出射する補助光源と、前記主光源の光を複数の原色光に分離する第1色分離手段とを備えていることを特徴とする表示装置。 - 4色以上の原色光を出射可能に構成された多原色光源と、前記各原色に対応した画像情報に基づき、各原色光を変調する光変調手段と、前記光変調手段の後段に配設された画像重畳手段とを備えた表示装置であって、
前記多原色光源が、前記原色光より広い波長域の光を出射する主光源と、該主光源の光を複数の原色光に分離する第1色分離手段と、該第1色分離手段により分離生成された前記原色光のうち2色以上の原色光を、さらに複数の原色光に分離する複数の第2色分離手段とを備えており、
前記画像重畳手段が、前記光変調手段より出力された原色光を合成する第1色合成手段と、前記第1色合成手段で生成された原色光を合成して表示画像を生成する第2色合成手段とを備えていることを特徴とする表示装置。 - 4色以上の原色光を出射可能に構成された多原色光源と、前記各原色に対応した画像情報に基づき、前記各原色光を変調する光変調手段と、前記光変調手段の後段に配設された画像重畳手段とを備えた表示装置であって、
前記画像重畳手段が、前記光変調手段より出力された原色光を合成する第1色合成手段と、前記第1色合成手段で生成された原色光を合成して表示画像を生成する第2色合成手段とを備えていることを特徴とする表示装置。 - 前記第1色分離手段により分離された原色光に、赤色光、緑色光、青色光のいずれかが含まれていることを特徴とする請求項5ないし7のいずれか1項に記載の表示装置。
- 前記第1色分離手段により分離された各原色光が、前記第2色分離手段により波長域が隣接する2原色以上に分離されることを特徴とする請求項5ないし7のいずれか1項に記載の表示装置。
- 前記多原色光源に、前記第2色分離手段により分離生成された原色光を、さらに複数の原色光に分離するための色分離手段が備えられていることを特徴とする請求項5、7、9及び10のいずれか1項に記載の表示装置。
- 前記第1色合成手段により、波長域が隣接する原色光どうしが色合成されることを特徴とする請求項7又は8に記載の表示装置。
- 前記第1色合成手段により、赤色光、青色光、緑色光のいずれかの原色光が合成されることを特徴とする請求項7ないし12のいずれか1項に記載の表示装置。
- 前記多原色光源に、一又は複数の補助光源が備えられていることを特徴とする請求項5ないし13のいずれか1項に記載の表示装置。
- 前記補助光源の点灯/消灯状態が切り替え可能とされ、該点灯状態により前記表示画像を構成する原色数を調整可能とされていることを特徴とする請求項14に記載の表示装置。
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