JP2004284916A - 窒化アルミニウム粉末及びその製造方法ならびに窒化アルミニウム焼結体 - Google Patents
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Abstract
【課題】特にFe量が低減された窒化アルミニウム粉末を工業的規模で製造することを主な目的とする。
【解決手段】10−2Torr以下の減圧下において1400〜1850℃で窒化アルミニウム粉末を熱処理することを特徴とする窒化アルミニウム粉末の製造方法に係る。
【選択図】なし
【解決手段】10−2Torr以下の減圧下において1400〜1850℃で窒化アルミニウム粉末を熱処理することを特徴とする窒化アルミニウム粉末の製造方法に係る。
【選択図】なし
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、新規な窒化アルミニウム粉末及びその製造方法ならびに窒化アルミニウム焼結体に関する。
【0002】
【従来の技術】
窒化アルミニウム粉末(AlN粉末)は、主にAlN焼結体を製造するための焼結用粉末として用いられている。AlN焼結体は、AlN粉末を焼結助材とともに成形し、焼結することにより製造される。そして、これにより得られる焼結体の特性は、原料となる窒化アルミニウム粉末の特性、製造条件等により大きく異なる。
【0003】
AlN焼結体は、半導体基板、半導体パッケージ基材、半導体製造装置等をはじめ、各種の用途に使用されている。特に、AlN焼結体は、一般のアルミナセラミックス等に比べて高い熱伝導率を有するとともに、その熱膨張係数がシリコンとほぼ同じであることから、ICの放熱基板用の材料として脚光を浴びている。
【0004】
しかしながら、AlNの理論的な熱伝導率が約320W/m・Kであるのに対し、実際のAlN単結晶又はAlNセラミックスでは、AlN粉末に含まれる不純物により、焼結方法にもよるが理論値の1/2前後の熱伝導率しか得られていない。
【0005】
AlN粉末中の不純物は、焼結工程中にAlNの格子へ拡散し、格子欠陥を引き起こすことにより、AlN焼結体の熱伝導率を低下させる。特に、Si、Fe及び酸素は、熱伝導率を低下させることが知られている。
AlN粉末の工業的な製造方法は、直接窒化法(以下「直接法」といい、それにより得られる粉末を「直接法粉末」という。)と還元窒化法(以下「還元法」といい、それにより得られる粉末を「還元法粉末」という。)に大別される。
【0006】
還元法は、アルミナ粉末とカーボン粉末の混合物を窒素又はアンモニア雰囲気中で加熱し、アルミナを還元して窒化する方法である。ところが、還元法では、a)高価なアルミナを原料とすること、b)還元が吸熱反応で進行するため、1500℃以上の高温で12時間以上処理を行う必要があること、c)雰囲気中の窒素を反応に関与するようにしなければならないので、窒化処理に際して被反応物を薄く充填する必要があり、処理炉中への原料充填率が低くならざるを得ないこと等の問題により、製造コストが直接法よりも高くなる。
【0007】
一方、直接法は、金属アルミニウム粉末を窒素雰囲気中で加熱して窒化合成させる方法である。直接法粉末は、直接法で得られた塊状AlNを粉砕することにより得られる。直接法は発熱反応であるため、還元法と比較してはるかに低温かつ短時間での製造が可能であり、安価なAlN粉末を供給することができる。ところが、一般的には直接法粉末は、還元法粉末に比べてSi、Fe及び酸素含有量が多く、焼結体の熱伝導が低いとされている。その理由は、合成時の反応熱により粒成長又は合体が進行することから、平均粒子径を細かくするために窒化工程後、生成窒化物の粉砕工程が必要になるためである。この粉砕工程で生成される新生面はきわめて反応性が高く、雰囲気中の汚染物質と反応し、表層に汚染層を形成しやすく、Si、Fe及び酸素含有量を増加させる。また、直接法においても、高純度AlN粉末を得るためには、Si及びFe含有量の少ない高純度金属アルミニウム粉末を原料とする必要があり、この点においてコスト的に不利である。
【0008】
得られたAlN粉末を原料粉末として処理を施し、酸素含有量を低減させる方法は従来から知られている。例えば、a)AlN原料粉末と遊離炭素、炭素含有有機物質及びそれらの混合物等の炭素質添加剤とからなる粒状混合物をアルゴン、窒素及びそれらの混合物から選ばれた非酸化性雰囲気中で加熱処理する方法(例えば、特許文献1)、b)AlN原料粉末をカーボン製容器に収容し、窒素又は窒素を含む不活性ガス中で加熱処理する方法(例えば、特許文献2)、c)AlN原料粉末にカーボンブラック粉末を混合した後、アンモニアを含む非酸化性雰囲気中で加熱処理する方法(例えば、特許文献3)、d)AlN原料粉末を窒素ガスを含む雰囲気中で炭化水素ガスと接触させて加熱処理する方法(例えば、特許文献4)、e)AlN原料粉末をアンモニアを含むガスと接触させて加熱処理する方法(例えば、特許文献5)、f)AlN原料粉末をアンモニアを含む雰囲気中で炭化水素ガスと接触させて加熱処理する方法(例えば、特許文献6)が開示されている。
【0009】
しかしながら、これらの方法では、Fe、Si等の所定の金属元素を低減させることはできなかった。
【0010】
他方、直接法及び還元法以外の方法として、アルミニウム化合物(気体)を窒素又はアンモニアと気相で反応させる気相合成法がある。具体的には、g)有機アルミニウム化合物とアンモニアを気相反応させ、Fe、Si、Ca、Mg及びNiの合計が77重量ppm以下の高純度AlN粉末を得る方法(例えば、特許文献7)、h)ハロゲン化アルミニウムとアンモニアとをCVD法により反応させて合成したAlN粉末と炭素源を混合した後、窒素を含む非酸化性雰囲気中で熱処理して、酸素0.7〜0.9%、炭素0.1%、Fe10ppm、Ca5ppm及びCu1ppmの高純度AlN粉末を得る方法(例えば、特許文献8)が開示されている。
【0011】
しかしながら、いずれの方法も、大量の有機アルミニウム化合物又はハロゲン化アルミニウムとアンモニアの取扱いが困難であるという問題があり、工業的規模での生産に適しているとは言い難い。また、気相合成法で得られる高純度AlN粉末は、一般に微細粉であって比表面積が大きいことから、成形性が劣る等の問題がある。
【0012】
【特許文献1】
特開昭60−71576号公報
【0013】
【特許文献2】
特開平2−26813号公報
【0014】
【特許文献3】
特開平5−310406号公報
【0015】
【特許文献4】
特開平5−310407号公報
【0016】
【特許文献5】
特開平5−310408号公報
【0017】
【特許文献6】
特開平6−100305号公報
【0018】
【特許文献7】
特開平7−33412
【0019】
【特許文献8】
特開昭61−201608号公報
【0020】
【発明が解決しようとする課題】
従って、本発明は、特にFe量が低減された窒化アルミニウム粉末を工業的規模で製造することを主な目的とする。
【0021】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、従来技術の問題に鑑みて鋭意研究を重ねた結果、特定のプロセスによりAlN粉末を製造することにより、上記目的を達成できることを見出し、本発明を完成させるに至った。
【0022】
すなわち、本発明は、下記のAlN粉末及びその製造方法ならびにAlN焼結体に係る。
【0023】
1. 10−2Torr以下の減圧下において1400〜1850℃で窒化アルミニウム粉末を熱処理することを特徴とする窒化アルミニウム粉末の製造方法。
【0024】
2. 前記項1記載の製造方法により得られる窒化アルミニウム粉末であって、1)平均粒子径が0.1〜10μm、2)比表面積が1〜20m2/g及び3)Fe含有量が10質量ppm以下である窒化アルミニウム粉末。
3. 前記項2記載の窒化アルミニウム粉末を焼結して得られる窒化アルミニウム焼結体。
【0025】
【発明の実施の形態】
1.AlN粉末の製造方法
本発明のAlN粉末の製造方法は、10−2Torr以下の減圧下において1400〜1850℃で窒化アルミニウム原料粉末を熱処理することを特徴とする。
(1)窒化アルミニウム粉末(AlN原料粉末)
AlN原料粉末は、その組成(純度)、平均粒子径等の制限はなく、公知又は市販のAlN粉末も使用することができる。また、その製造法も限定されず、直接法、還元法等のいずれの方法で得られたものであっても良い。
【0026】
特に、本発明方法は、不純物であるFe及びSiの含有量が比較的高い窒化アルミニウム粉末をAlN原料粉末として用いることがより効果的である。具体的には、Fe含有量が10質量ppmを超えるもの(特にFe含有量20質量ppm以上のもの)が好ましい。より好ましくは、Fe含有量が10質量ppmを超えるもの(特にFe含有量20質量ppm以上のもの)であって、かつ、Si含有量が30質量ppmを超える(特にSi含有量50質量ppm以上)窒化アルミニウム粉末がAlN原料粉末としてより効果的である。
【0027】
AlN原料粉末の平均粒子径は特に限定されないが、一般的に0.1〜10μmとすることが望ましい。また、比表面積(BET法)も限定的ではないが、一般には1〜20m2/gとすることが好ましい。
(2)熱処理
本発明方法では、前記AlN原料粉末を10−2Torr以下(好ましくは5×10−3Torr以下)の減圧下で1400〜1850℃(好ましくは1600〜1850℃)の条件で熱処理する。この熱処理条件によって、金属不純物量(特にFe及びSi)の低減を図ることができる。圧力が10−2Torrを超える場合は、Fe、Si等の金属不純物量の低減効果が小さくなる。炉内圧力の下限値は特に限定されないが、一般的には10−6Torr程度とすれば良い。また、熱処理温度が1400℃未満の場合には、金属不純物量を低減させるのに時間がかかりすぎる。また、1850℃を超える場合には、AlN粉末の粒成長が著しくなり、焼結温度の上昇が避けられない。熱処理時間は、熱処理温度等により適宜設定すれば良いが、通常1〜20時間程度とすれば良い。
【0028】
熱処理雰囲気は限定されないが、非酸化性雰囲気とすることが好ましい。また、熱処理前後の昇温及び降温時の雰囲気は、必ずしも10−2Torr以下の減圧下とする必要はないが、非酸化性雰囲気とすることが望ましい。非酸化性雰囲気は、具体的には、アルゴン、窒素、ヘリウム等の不活性ガス雰囲気のほか、還元性雰囲気も含む。
【0029】
熱処理後、得られた粉末は、必要に応じて振動ミル等により凝集を解したり、あるいはさらに分級した後、回収すれば良い。
【0030】
本発明の製造方法は、本発明AlN粉末の製造に適しており、特に焼結用AlN粉末の製造方法として有効である。
【0031】
本発明の製造方法によって、好ましくはAlN原料粉末のFe含有量から20%以上低減することができる。また、本発明の製造方法により、好ましくはAlN原料粉末のSi含有量から10%以上低減することができる。
2.AlN粉末
本発明のAlN粉末は、本発明の製造方法により得られる窒化アルミニウム粉末であって、1)平均粒子径が0.1〜10μm、2)比表面積が1〜20m2/g及び3)Fe含有量が10質量ppm以下であることを特徴とする。
【0032】
本発明AlN粉末のFe含有量は、通常10質量ppm以下であり、好ましくは8質量ppm以下、さらに好ましくは5質量ppm以下である。Fe含有量が10質量ppmを超えると、熱伝導率が低下する。なお、Fe含有量の下限値は特に限定されないが、一般的には0.1質量ppm程度とすれば良い。
【0033】
Si含有量は限定的でないが、通常50質量ppm以下、特に30質量ppm以下、さらには20質量ppm以下であることが望ましい。Si含有量が50質量ppmを超えると、所望の熱伝導率が得られなくなるおそれがある。なお、Si含有量の下限値は特に限定されないが、一般的には0.1質量ppm程度とすれば良い。
【0034】
AlN粉末の平均粒子径は、通常0.1〜10μm、好ましくは0.1〜3μmである。平均粒子径が0.1μm未満になると比表面積が大きくなり、熱伝導率が低下する。平均粒子径が10μmを超えると焼結温度が高くなる。
【0035】
本発明AlN粉末の金属不純物の合計含有量は、Fe含有量等が上記範囲内に規定されている限り特に制限されないが、一般的には1000質量ppm以下(特に100質量ppm以下)とすることが望ましい。
【0036】
AlN粉末の比表面積は、通常1〜20m2/g程度であり、好ましくは1〜10m2/gである。比表面積が20m2/gを超えると比表面積が大きくなり、熱伝導率が低下する。一方、比表面積が1m2/g未満になると焼結温度が高くなる。
【0037】
本発明のAlN粉末は、特に焼結用粉末として有効である。例えば、焼結放熱基板を製造するための原料粉末として本発明AlN粉末は最適である。
3.AlN焼結体
本発明のAlN粉末を焼結することによって、本発明のAlN焼結体を得ることができる。焼結温度は、通常は1600〜2100℃程度(特に1700〜1850℃)の範囲内とすれば良い。焼結雰囲気は限定的ではないが、特に窒素雰囲気とすることが望ましい。また、焼結方法も限定的でなく、常圧焼結、加圧焼結等のいずれも採用することができる。
【0038】
本発明では、必要に応じて、焼結に先立ってAlN粉末を所望の形状に成形することもできる。成形方法は、プレス成形法、押出し成形法、CIP法等の公知の成形法に従えば良い。この場合、必要に応じて公知の焼結助材(Y2O3、La2O3、CaO等)、バインダー(アクリル系バインダー、ポリビニルアルコール系バインダー、ポリビニルブチラール系バインダー等)、有機溶媒(イソプロピルアルコール、エタノール、メタノール、ブタノール、ヘキサン等)を添加しても良い。また、成形前に原料粉末を予め造粒しておくこともできる。例えば、AlN粉末からなるスラリーを調整し、このスラリーを用いて造粒すれば良い。造粒法等は、公知の方法に従って実施することができる。
【0039】
AlN焼結体は、特に熱伝導率が高い(通常は180W/mK以上、好ましくは210W/mK以上)という点で優れている。このため、高熱伝導性を利用する用途に好適に用いることができる。例えば、放熱基板、各種の構造部材として有用である。
【0040】
【発明の効果】
本発明のAlN粉末の製造方法によれば、Fe含有量等が制御されたAlN粉末を得ることができる。
【0041】
本発明のAlN粉末は、上記のようにFe含有量等が制御されていることから、特に焼結用粉末として好適に用いることができる。
【0042】
特に、本発明のAlN粉末は、焼結性に優れており、比較的低い温度でも十分な焼結性を得ることができる。
【0043】
そして、本発明のAlN粉末から得られるAlN焼結体は、高い熱伝導率を発揮することができる。従って、本発明に係るAlN焼結体は、例えば、IC等の電子機器等に使用される放熱板、その他の構造部材等として有効である。
【0044】
【実施例】
以下、実施例及び比較例により本発明を具体的に説明する。ただし、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
【0045】
なお、各物性は次のようにして測定した。
(1)平均粒子径
電子顕微鏡法観察により直接測定した。
(2)比表面積
BET法(「NOVA2000」ユアサアイオニクス株式会社製)により測定した。
(3)金属不純物含有量
ICP発光分光分析法により測定した。
(4)熱伝導率
熱定数測定装置「TC−7000」(ULVAC製)を用い、レーザーフラッシュ法により測定した。
【0046】
比較例1
直接法で得られた塊状AlNを粉砕することにより、直接法粉末を得た。この粉末は、平均粒子径1.6μm、比表面積7.2m2/g、Fe含有量26ppm、Si含有量35ppmであった。この粉末をAlN原料粉末として用いた。
【0047】
上記AlN原料粉末100重量部に対して焼結助材(Y2O3)5重量部及びアクリル系バインダー5重量部を配合した後、プレス成形にてφ10mm×3mmの成形体を作成し、これを450℃で1時間加熱することにより脱脂した。次いで、窒素雰囲気中1850℃で3時間常圧焼結することによってAlN焼結体を得た。得られた焼結体の熱伝導率を測定した。その結果を表1に示す。
【0048】
実施例1
比較例1のAlN原料粉末を用い、2×10−3Torrの真空中1700℃で3時間熱処理した。熱処理後、軽い凝集を振動ミルで解し、得られたAlN粉末の組成を測定した。その結果を表1に示す。
【0049】
次いで、得られたAlN粉末100重量部に対して焼結助材(Y2O3)5重量部及びアクリル系バインダー5重量部を配合した後、プレス成形にてΦ10mm×3mmの成形体を作成し、これを450℃で1時間加熱することにより脱脂した。次いで、窒素雰囲気中1850℃で3時間常圧焼結することによってAlN焼結体を得た。得られた焼結体の熱伝導率を測定した。その結果を表1に示す。
【0050】
【表1】
【0051】
実施例2
直接法で得られた塊状AlNを湿式分級することにより直接法微粉末を得た。この粉末は、平均粒子径0.08μm、比表面積31.2m2/g、Fe含有量26ppm、Si含有量35ppmであった。この粉末をAlN原料粉末として用いたほかは、実施例1と同様にしてAlN粉末を調製し、焼結体を作製した。得られた焼結体の熱伝導率を測定した。その結果を表1に示す。
【0052】
実施例3〜7及び比較例2〜3
熱処理雰囲気及び温度を表1に示すように変更したほかは、実施例1と同様にしてAlN粉末を調製し、焼結体を作製した。得られた焼結体の熱伝導率を測定した。その結果を表1に示す。
【0053】
比較例4
熱処理雰囲気及び温度を表1に示すように変更したほかは、実施例1と同様にしてAlN粉末を調製した後、その焼結を試みたが、未焼結であった。
【0054】
比較例5
還元法で合成された市販のAlN粉末(品番Hグレード、株式会社トクヤマ製)をAlN原料粉末として用いた。
【0055】
上記AlN原料粉末100重量部に対して焼結助材(Y2O3)5重量部及びアクリル系バインダー5重量部を配合した後、プレス成形にてΦ10mm×3mmの成形体を作成し、これを450℃で1時間加熱することにより脱脂した。次いで、窒素雰囲気中1850℃で3時間常圧焼結することによってAlN焼結体を得た。得られた焼結体の熱伝導率を測定した。その結果を表1に示す。
【0056】
実施例8
比較例5のAlN原料粉末を用い、実施例1と同様にしてAlN粉末を調製し、焼結体を作製した。得られた焼結体の熱伝導率を測定した。その結果を表1に示す。
【発明の属する技術分野】
本発明は、新規な窒化アルミニウム粉末及びその製造方法ならびに窒化アルミニウム焼結体に関する。
【0002】
【従来の技術】
窒化アルミニウム粉末(AlN粉末)は、主にAlN焼結体を製造するための焼結用粉末として用いられている。AlN焼結体は、AlN粉末を焼結助材とともに成形し、焼結することにより製造される。そして、これにより得られる焼結体の特性は、原料となる窒化アルミニウム粉末の特性、製造条件等により大きく異なる。
【0003】
AlN焼結体は、半導体基板、半導体パッケージ基材、半導体製造装置等をはじめ、各種の用途に使用されている。特に、AlN焼結体は、一般のアルミナセラミックス等に比べて高い熱伝導率を有するとともに、その熱膨張係数がシリコンとほぼ同じであることから、ICの放熱基板用の材料として脚光を浴びている。
【0004】
しかしながら、AlNの理論的な熱伝導率が約320W/m・Kであるのに対し、実際のAlN単結晶又はAlNセラミックスでは、AlN粉末に含まれる不純物により、焼結方法にもよるが理論値の1/2前後の熱伝導率しか得られていない。
【0005】
AlN粉末中の不純物は、焼結工程中にAlNの格子へ拡散し、格子欠陥を引き起こすことにより、AlN焼結体の熱伝導率を低下させる。特に、Si、Fe及び酸素は、熱伝導率を低下させることが知られている。
AlN粉末の工業的な製造方法は、直接窒化法(以下「直接法」といい、それにより得られる粉末を「直接法粉末」という。)と還元窒化法(以下「還元法」といい、それにより得られる粉末を「還元法粉末」という。)に大別される。
【0006】
還元法は、アルミナ粉末とカーボン粉末の混合物を窒素又はアンモニア雰囲気中で加熱し、アルミナを還元して窒化する方法である。ところが、還元法では、a)高価なアルミナを原料とすること、b)還元が吸熱反応で進行するため、1500℃以上の高温で12時間以上処理を行う必要があること、c)雰囲気中の窒素を反応に関与するようにしなければならないので、窒化処理に際して被反応物を薄く充填する必要があり、処理炉中への原料充填率が低くならざるを得ないこと等の問題により、製造コストが直接法よりも高くなる。
【0007】
一方、直接法は、金属アルミニウム粉末を窒素雰囲気中で加熱して窒化合成させる方法である。直接法粉末は、直接法で得られた塊状AlNを粉砕することにより得られる。直接法は発熱反応であるため、還元法と比較してはるかに低温かつ短時間での製造が可能であり、安価なAlN粉末を供給することができる。ところが、一般的には直接法粉末は、還元法粉末に比べてSi、Fe及び酸素含有量が多く、焼結体の熱伝導が低いとされている。その理由は、合成時の反応熱により粒成長又は合体が進行することから、平均粒子径を細かくするために窒化工程後、生成窒化物の粉砕工程が必要になるためである。この粉砕工程で生成される新生面はきわめて反応性が高く、雰囲気中の汚染物質と反応し、表層に汚染層を形成しやすく、Si、Fe及び酸素含有量を増加させる。また、直接法においても、高純度AlN粉末を得るためには、Si及びFe含有量の少ない高純度金属アルミニウム粉末を原料とする必要があり、この点においてコスト的に不利である。
【0008】
得られたAlN粉末を原料粉末として処理を施し、酸素含有量を低減させる方法は従来から知られている。例えば、a)AlN原料粉末と遊離炭素、炭素含有有機物質及びそれらの混合物等の炭素質添加剤とからなる粒状混合物をアルゴン、窒素及びそれらの混合物から選ばれた非酸化性雰囲気中で加熱処理する方法(例えば、特許文献1)、b)AlN原料粉末をカーボン製容器に収容し、窒素又は窒素を含む不活性ガス中で加熱処理する方法(例えば、特許文献2)、c)AlN原料粉末にカーボンブラック粉末を混合した後、アンモニアを含む非酸化性雰囲気中で加熱処理する方法(例えば、特許文献3)、d)AlN原料粉末を窒素ガスを含む雰囲気中で炭化水素ガスと接触させて加熱処理する方法(例えば、特許文献4)、e)AlN原料粉末をアンモニアを含むガスと接触させて加熱処理する方法(例えば、特許文献5)、f)AlN原料粉末をアンモニアを含む雰囲気中で炭化水素ガスと接触させて加熱処理する方法(例えば、特許文献6)が開示されている。
【0009】
しかしながら、これらの方法では、Fe、Si等の所定の金属元素を低減させることはできなかった。
【0010】
他方、直接法及び還元法以外の方法として、アルミニウム化合物(気体)を窒素又はアンモニアと気相で反応させる気相合成法がある。具体的には、g)有機アルミニウム化合物とアンモニアを気相反応させ、Fe、Si、Ca、Mg及びNiの合計が77重量ppm以下の高純度AlN粉末を得る方法(例えば、特許文献7)、h)ハロゲン化アルミニウムとアンモニアとをCVD法により反応させて合成したAlN粉末と炭素源を混合した後、窒素を含む非酸化性雰囲気中で熱処理して、酸素0.7〜0.9%、炭素0.1%、Fe10ppm、Ca5ppm及びCu1ppmの高純度AlN粉末を得る方法(例えば、特許文献8)が開示されている。
【0011】
しかしながら、いずれの方法も、大量の有機アルミニウム化合物又はハロゲン化アルミニウムとアンモニアの取扱いが困難であるという問題があり、工業的規模での生産に適しているとは言い難い。また、気相合成法で得られる高純度AlN粉末は、一般に微細粉であって比表面積が大きいことから、成形性が劣る等の問題がある。
【0012】
【特許文献1】
特開昭60−71576号公報
【0013】
【特許文献2】
特開平2−26813号公報
【0014】
【特許文献3】
特開平5−310406号公報
【0015】
【特許文献4】
特開平5−310407号公報
【0016】
【特許文献5】
特開平5−310408号公報
【0017】
【特許文献6】
特開平6−100305号公報
【0018】
【特許文献7】
特開平7−33412
【0019】
【特許文献8】
特開昭61−201608号公報
【0020】
【発明が解決しようとする課題】
従って、本発明は、特にFe量が低減された窒化アルミニウム粉末を工業的規模で製造することを主な目的とする。
【0021】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、従来技術の問題に鑑みて鋭意研究を重ねた結果、特定のプロセスによりAlN粉末を製造することにより、上記目的を達成できることを見出し、本発明を完成させるに至った。
【0022】
すなわち、本発明は、下記のAlN粉末及びその製造方法ならびにAlN焼結体に係る。
【0023】
1. 10−2Torr以下の減圧下において1400〜1850℃で窒化アルミニウム粉末を熱処理することを特徴とする窒化アルミニウム粉末の製造方法。
【0024】
2. 前記項1記載の製造方法により得られる窒化アルミニウム粉末であって、1)平均粒子径が0.1〜10μm、2)比表面積が1〜20m2/g及び3)Fe含有量が10質量ppm以下である窒化アルミニウム粉末。
3. 前記項2記載の窒化アルミニウム粉末を焼結して得られる窒化アルミニウム焼結体。
【0025】
【発明の実施の形態】
1.AlN粉末の製造方法
本発明のAlN粉末の製造方法は、10−2Torr以下の減圧下において1400〜1850℃で窒化アルミニウム原料粉末を熱処理することを特徴とする。
(1)窒化アルミニウム粉末(AlN原料粉末)
AlN原料粉末は、その組成(純度)、平均粒子径等の制限はなく、公知又は市販のAlN粉末も使用することができる。また、その製造法も限定されず、直接法、還元法等のいずれの方法で得られたものであっても良い。
【0026】
特に、本発明方法は、不純物であるFe及びSiの含有量が比較的高い窒化アルミニウム粉末をAlN原料粉末として用いることがより効果的である。具体的には、Fe含有量が10質量ppmを超えるもの(特にFe含有量20質量ppm以上のもの)が好ましい。より好ましくは、Fe含有量が10質量ppmを超えるもの(特にFe含有量20質量ppm以上のもの)であって、かつ、Si含有量が30質量ppmを超える(特にSi含有量50質量ppm以上)窒化アルミニウム粉末がAlN原料粉末としてより効果的である。
【0027】
AlN原料粉末の平均粒子径は特に限定されないが、一般的に0.1〜10μmとすることが望ましい。また、比表面積(BET法)も限定的ではないが、一般には1〜20m2/gとすることが好ましい。
(2)熱処理
本発明方法では、前記AlN原料粉末を10−2Torr以下(好ましくは5×10−3Torr以下)の減圧下で1400〜1850℃(好ましくは1600〜1850℃)の条件で熱処理する。この熱処理条件によって、金属不純物量(特にFe及びSi)の低減を図ることができる。圧力が10−2Torrを超える場合は、Fe、Si等の金属不純物量の低減効果が小さくなる。炉内圧力の下限値は特に限定されないが、一般的には10−6Torr程度とすれば良い。また、熱処理温度が1400℃未満の場合には、金属不純物量を低減させるのに時間がかかりすぎる。また、1850℃を超える場合には、AlN粉末の粒成長が著しくなり、焼結温度の上昇が避けられない。熱処理時間は、熱処理温度等により適宜設定すれば良いが、通常1〜20時間程度とすれば良い。
【0028】
熱処理雰囲気は限定されないが、非酸化性雰囲気とすることが好ましい。また、熱処理前後の昇温及び降温時の雰囲気は、必ずしも10−2Torr以下の減圧下とする必要はないが、非酸化性雰囲気とすることが望ましい。非酸化性雰囲気は、具体的には、アルゴン、窒素、ヘリウム等の不活性ガス雰囲気のほか、還元性雰囲気も含む。
【0029】
熱処理後、得られた粉末は、必要に応じて振動ミル等により凝集を解したり、あるいはさらに分級した後、回収すれば良い。
【0030】
本発明の製造方法は、本発明AlN粉末の製造に適しており、特に焼結用AlN粉末の製造方法として有効である。
【0031】
本発明の製造方法によって、好ましくはAlN原料粉末のFe含有量から20%以上低減することができる。また、本発明の製造方法により、好ましくはAlN原料粉末のSi含有量から10%以上低減することができる。
2.AlN粉末
本発明のAlN粉末は、本発明の製造方法により得られる窒化アルミニウム粉末であって、1)平均粒子径が0.1〜10μm、2)比表面積が1〜20m2/g及び3)Fe含有量が10質量ppm以下であることを特徴とする。
【0032】
本発明AlN粉末のFe含有量は、通常10質量ppm以下であり、好ましくは8質量ppm以下、さらに好ましくは5質量ppm以下である。Fe含有量が10質量ppmを超えると、熱伝導率が低下する。なお、Fe含有量の下限値は特に限定されないが、一般的には0.1質量ppm程度とすれば良い。
【0033】
Si含有量は限定的でないが、通常50質量ppm以下、特に30質量ppm以下、さらには20質量ppm以下であることが望ましい。Si含有量が50質量ppmを超えると、所望の熱伝導率が得られなくなるおそれがある。なお、Si含有量の下限値は特に限定されないが、一般的には0.1質量ppm程度とすれば良い。
【0034】
AlN粉末の平均粒子径は、通常0.1〜10μm、好ましくは0.1〜3μmである。平均粒子径が0.1μm未満になると比表面積が大きくなり、熱伝導率が低下する。平均粒子径が10μmを超えると焼結温度が高くなる。
【0035】
本発明AlN粉末の金属不純物の合計含有量は、Fe含有量等が上記範囲内に規定されている限り特に制限されないが、一般的には1000質量ppm以下(特に100質量ppm以下)とすることが望ましい。
【0036】
AlN粉末の比表面積は、通常1〜20m2/g程度であり、好ましくは1〜10m2/gである。比表面積が20m2/gを超えると比表面積が大きくなり、熱伝導率が低下する。一方、比表面積が1m2/g未満になると焼結温度が高くなる。
【0037】
本発明のAlN粉末は、特に焼結用粉末として有効である。例えば、焼結放熱基板を製造するための原料粉末として本発明AlN粉末は最適である。
3.AlN焼結体
本発明のAlN粉末を焼結することによって、本発明のAlN焼結体を得ることができる。焼結温度は、通常は1600〜2100℃程度(特に1700〜1850℃)の範囲内とすれば良い。焼結雰囲気は限定的ではないが、特に窒素雰囲気とすることが望ましい。また、焼結方法も限定的でなく、常圧焼結、加圧焼結等のいずれも採用することができる。
【0038】
本発明では、必要に応じて、焼結に先立ってAlN粉末を所望の形状に成形することもできる。成形方法は、プレス成形法、押出し成形法、CIP法等の公知の成形法に従えば良い。この場合、必要に応じて公知の焼結助材(Y2O3、La2O3、CaO等)、バインダー(アクリル系バインダー、ポリビニルアルコール系バインダー、ポリビニルブチラール系バインダー等)、有機溶媒(イソプロピルアルコール、エタノール、メタノール、ブタノール、ヘキサン等)を添加しても良い。また、成形前に原料粉末を予め造粒しておくこともできる。例えば、AlN粉末からなるスラリーを調整し、このスラリーを用いて造粒すれば良い。造粒法等は、公知の方法に従って実施することができる。
【0039】
AlN焼結体は、特に熱伝導率が高い(通常は180W/mK以上、好ましくは210W/mK以上)という点で優れている。このため、高熱伝導性を利用する用途に好適に用いることができる。例えば、放熱基板、各種の構造部材として有用である。
【0040】
【発明の効果】
本発明のAlN粉末の製造方法によれば、Fe含有量等が制御されたAlN粉末を得ることができる。
【0041】
本発明のAlN粉末は、上記のようにFe含有量等が制御されていることから、特に焼結用粉末として好適に用いることができる。
【0042】
特に、本発明のAlN粉末は、焼結性に優れており、比較的低い温度でも十分な焼結性を得ることができる。
【0043】
そして、本発明のAlN粉末から得られるAlN焼結体は、高い熱伝導率を発揮することができる。従って、本発明に係るAlN焼結体は、例えば、IC等の電子機器等に使用される放熱板、その他の構造部材等として有効である。
【0044】
【実施例】
以下、実施例及び比較例により本発明を具体的に説明する。ただし、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
【0045】
なお、各物性は次のようにして測定した。
(1)平均粒子径
電子顕微鏡法観察により直接測定した。
(2)比表面積
BET法(「NOVA2000」ユアサアイオニクス株式会社製)により測定した。
(3)金属不純物含有量
ICP発光分光分析法により測定した。
(4)熱伝導率
熱定数測定装置「TC−7000」(ULVAC製)を用い、レーザーフラッシュ法により測定した。
【0046】
比較例1
直接法で得られた塊状AlNを粉砕することにより、直接法粉末を得た。この粉末は、平均粒子径1.6μm、比表面積7.2m2/g、Fe含有量26ppm、Si含有量35ppmであった。この粉末をAlN原料粉末として用いた。
【0047】
上記AlN原料粉末100重量部に対して焼結助材(Y2O3)5重量部及びアクリル系バインダー5重量部を配合した後、プレス成形にてφ10mm×3mmの成形体を作成し、これを450℃で1時間加熱することにより脱脂した。次いで、窒素雰囲気中1850℃で3時間常圧焼結することによってAlN焼結体を得た。得られた焼結体の熱伝導率を測定した。その結果を表1に示す。
【0048】
実施例1
比較例1のAlN原料粉末を用い、2×10−3Torrの真空中1700℃で3時間熱処理した。熱処理後、軽い凝集を振動ミルで解し、得られたAlN粉末の組成を測定した。その結果を表1に示す。
【0049】
次いで、得られたAlN粉末100重量部に対して焼結助材(Y2O3)5重量部及びアクリル系バインダー5重量部を配合した後、プレス成形にてΦ10mm×3mmの成形体を作成し、これを450℃で1時間加熱することにより脱脂した。次いで、窒素雰囲気中1850℃で3時間常圧焼結することによってAlN焼結体を得た。得られた焼結体の熱伝導率を測定した。その結果を表1に示す。
【0050】
【表1】
【0051】
実施例2
直接法で得られた塊状AlNを湿式分級することにより直接法微粉末を得た。この粉末は、平均粒子径0.08μm、比表面積31.2m2/g、Fe含有量26ppm、Si含有量35ppmであった。この粉末をAlN原料粉末として用いたほかは、実施例1と同様にしてAlN粉末を調製し、焼結体を作製した。得られた焼結体の熱伝導率を測定した。その結果を表1に示す。
【0052】
実施例3〜7及び比較例2〜3
熱処理雰囲気及び温度を表1に示すように変更したほかは、実施例1と同様にしてAlN粉末を調製し、焼結体を作製した。得られた焼結体の熱伝導率を測定した。その結果を表1に示す。
【0053】
比較例4
熱処理雰囲気及び温度を表1に示すように変更したほかは、実施例1と同様にしてAlN粉末を調製した後、その焼結を試みたが、未焼結であった。
【0054】
比較例5
還元法で合成された市販のAlN粉末(品番Hグレード、株式会社トクヤマ製)をAlN原料粉末として用いた。
【0055】
上記AlN原料粉末100重量部に対して焼結助材(Y2O3)5重量部及びアクリル系バインダー5重量部を配合した後、プレス成形にてΦ10mm×3mmの成形体を作成し、これを450℃で1時間加熱することにより脱脂した。次いで、窒素雰囲気中1850℃で3時間常圧焼結することによってAlN焼結体を得た。得られた焼結体の熱伝導率を測定した。その結果を表1に示す。
【0056】
実施例8
比較例5のAlN原料粉末を用い、実施例1と同様にしてAlN粉末を調製し、焼結体を作製した。得られた焼結体の熱伝導率を測定した。その結果を表1に示す。
Claims (3)
- 10−2Torr以下の減圧下において1400〜1850℃で窒化アルミニウム粉末を熱処理することを特徴とする窒化アルミニウム粉末の製造方法。
- 請求項1記載の製造方法により得られる窒化アルミニウム粉末であって、1)平均粒子径が0.1〜10μm、2)比表面積が1〜20m2/g及び3)Fe含有量が10質量ppm以下である窒化アルミニウム粉末。
- 請求項2記載の窒化アルミニウム粉末を焼結して得られる窒化アルミニウム焼結体。
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