JP2004283986A - センター穴加工装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】容易かつ高精度にセンター穴を加工する。
【解決手段】第1本体部2には刃具用孔14、バネ用孔13及びワンウエイクラッチ用孔12が同軸的に配設されている。第2本体部3に同軸的に配設された電動ドライバ10の出力軸11に保持された刃具8は、刃具用孔13内で同軸的に回転可能となるように一対の軸受け7、7を介して支承されている。スリーブ4はテーパシャンクドリル1を同軸的に収納しつつ回転不能に保持可能な保持用孔4aを有している。ワンウエイクラッチ用孔12内には、刃具8の回転方向と反対の一方向にのみ回転可能な軸受け一体型のワンウエイクラッチ5が同軸的に配設、固定されている。テーパシャンクドリル1を保持したスリーブ4をバネ用孔13内に配設された第1バネ6の付勢力に抗してワンウエイクラッチ5内及びバネ用孔13内に挿入することにより、被加工面1cにセンター穴を加工する。
【選択図】 図1
【解決手段】第1本体部2には刃具用孔14、バネ用孔13及びワンウエイクラッチ用孔12が同軸的に配設されている。第2本体部3に同軸的に配設された電動ドライバ10の出力軸11に保持された刃具8は、刃具用孔13内で同軸的に回転可能となるように一対の軸受け7、7を介して支承されている。スリーブ4はテーパシャンクドリル1を同軸的に収納しつつ回転不能に保持可能な保持用孔4aを有している。ワンウエイクラッチ用孔12内には、刃具8の回転方向と反対の一方向にのみ回転可能な軸受け一体型のワンウエイクラッチ5が同軸的に配設、固定されている。テーパシャンクドリル1を保持したスリーブ4をバネ用孔13内に配設された第1バネ6の付勢力に抗してワンウエイクラッチ5内及びバネ用孔13内に挿入することにより、被加工面1cにセンター穴を加工する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、被加工物の端面たる被加工面にセンター穴を加工するためのセンター穴加工装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
丸棒ワークに所定の切削加工等を施す旋盤作業は、ワーク端面を芯押ししながら行われる。このため、かかる旋盤作業を行う際には、本加工に先立ってワーク端面にセンター穴を予め形成しておく必要がある。そして、本加工を高精度に行うためには、芯押しする際の基準となるセンター穴を高精度に形成しておくことがきわめて重要となる。従来、手動でセンター穴を加工するときは電動ドリルを使用していた。すなわち、丸棒ワークの一端をバイスでチャッキングし、このワークの他端面中心を手作業でドリル加工することにより、センター穴を穿設していた。
【0003】
しかし、電動ドリルを用いた手作業加工では、電動ドリルの姿勢を安定に維持しつつワーク端面の中心を正確に加工することが容易ではない。このため、センター穴を高精度に加工することが容易ではなく、また、その作業に手間取るという問題がある。
【0004】
なお、電動ドリルを水平姿勢に支持しつつ水平方向にスライド可能な支持体と、等長の四辺の端部が互いに回動自在に連結されて菱形形状を構成するチャック手段とを有するセンター穴の穿設加工装置であって、チャック手段の菱形形状をワーク外径に応じて変形せしめ、四辺で外面が拘束されることにより位置決め、保持されたワークに対し、電動ドリルを支持体と共に水平方向にスライドさせることによりセンター穴を穿設加工する装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。この装置によれば、手作業で電動ドリルを操作する場合と比較して、電動ドリルを水平姿勢に保持することが容易になることから、その分高精度にセンター穴を穿設加工することができる。しかし、チャック手段にワークを保持させる作業が面倒であり、また、装置全体の構成が比較的大がかりでもある。
【0005】
一方、穴あけ用の切削工具として、例えば、刃先部と、テーパシャンク部と、回り止め基端部とを有するテーパシャンクドリルが知られている。このテーパシャンクドリルは、テーパシャンク部及び回り止め基端部をスリーブ内に相対回転不能に嵌め込み、このスリーブをドリルチャックに締め付け固定することにより、旋盤やボール盤等に取り付けられて使用に供される。そして、このようなテーパシャンクドリルの刃先部がただれ等により劣化した場合は、刃先部を再生すべく、ばらし作業により、ドリルチャックからスリーブを取り外し、そしてスリーブからテーパシャンクドリルを取り外した後、回り止め基端部の基端面に設けられているセンター穴に対して芯押しをしながら、ドリル研削盤で刃先部を再研削することが行われている。
【0006】
ここに、上記ばらし作業は、一般に、コッタと呼ばれるばらし用治具を用い、スリーブの側面に設けられた開口窓部からテーパシャンクドリルの回り止め基端部近傍に向かってコッタ先端を打ち込むことにより行われる。このとき、回り止め基端部の基端面にはコッタからの打撃が加えられるため、この基端面に設けられたセンター穴が変形して潰れてしまうことがある。このように変形してしまったセンター穴に対して芯押ししても、テーパシャンクドリルの姿勢が不安定になって刃先部が振れたりするため、上述した刃先部再生のための再研削作業を高精度に行うことができず、刃先部の傾斜角度や基準位置からの肩部高さが正規値からずれて中心線に対して非対称になってしまう。そして、このようなテーパシャンクドリルを用いて穴あけ加工を実施すると、加工される穴径に誤差が生じたり、穴形状が楕円形になったりするという不都合が発生する。
【0007】
かかる不都合を解消するためには、刃先部の再研削をする前に、上記ばらし作業で変形してしまったセンター穴を修正加工することが必要となる。この際、丸棒ワーク端面にセンター穴を穿設加工するときと同様に、電動ドリルを用いた手作業加工や上述したようなセンター穴の穿設加工装置を利用してセンター穴を修正加工することも可能である。しかし、これらの手法でセンター穴を修正加工すると、上述したセンター穴を穿設加工する際の問題点や不都合が同様に発生する。また、上記ばらし作業で変形した部分をグラインダやペーパーで細かく削って磨き上げることにより、変形したセンター穴をある程度修正することも可能であるが、精度の高い修正は困難であり、また、その作業に時間がかかる。
【0008】
【特許文献1】
特開平6−218610号公報(第1図)
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記実情に鑑みてなされたものであり、容易かつ高精度にセンター穴を加工することのできるセンター穴加工装置を提供することを解決すべき技術課題とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
請求項1に係る発明(以下、「本第1発明」という。)のセンター穴加工装置は、刃具用孔、バネ用孔及びワンウエイクラッチ用孔が連続して設けられるとともに、少なくとも該刃具用孔及び該ワンウエイクラッチ用孔が同軸的に配設された本体部と、前記刃具用孔内で同軸的に回転可能となるように一対の軸受けを介して支承され、保持用基部及び先端刃部を有して該先端刃部で被加工物の端面たる被加工面にセンター穴を加工するセンター穴加工用の刃具と、前記保持用基部を保持しつつ前記刃具を回転駆動させる駆動手段と、軸方向に貫通し前記被加工物を同軸的に収納しつつ回転不能に保持可能な保持用孔を有するスリーブと、前記ワンウエイクラッチ用孔内に同軸的に配設、固定され、前記スリーブが摺動しながら挿入されることを可能とする内面形状を有し、前記刃具の回転方向と反対の一方向にのみ回転可能で、挿入された該スリーブの該回転方向への回転を阻止する軸受け一体型のワンウエイクラッチと、前記バネ用孔内に配設され、該バネ用孔内に進入した前記スリーブからの押し込み荷重に対抗しうる第1バネとを備え、前記保持用孔内に前記被加工物を収納、保持した前記スリーブを前記ワンウエイクラッチ内及び前記バネ用孔内に挿入することにより、該被加工物の前記被加工面にセンター穴を加工することを特徴とするものである。
【0011】
本第1発明のセンター穴加工装置では、保持用孔に被加工物が回転不能に保持されたスリーブを第1バネの付勢力に抗してワンウエイクラッチ内及びバネ用孔内に挿入する。そして、被加工物の被加工面を刃具の先端刃部に当接させた状態で駆動手段の作動により該刃具を回転させて、該被加工面にセンター穴を加工する。このとき、刃具の回転に伴って被加工物及びスリーブが該刃具の回転方向に連れ回りしようとするが、ワンウエイクラッチの作用により、この連れ回りを阻止することができる。すなわち、被加工物を回転不能に保持するスリーブは、該刃具の回転方向と反対の一方向にのみ回転可能なワンウエイクラッチの作用により、該刃具の該回転方向への回転が阻止される。このため、刃具の回転に連れて被加工物及びスリーブが回ってしまうことを確実に阻止することができる。したがって、センター穴加工を安全かつ確実に行うことが可能となる。
【0012】
そして、本第1発明のセンター穴加工装置では、刃具用孔及びワンウエイクラッチ用孔が本体部に同軸的に配設されている。また、この刃具用孔内に一対の軸受けを介して刃具が同軸的に配設されている。さらに、保持用孔内に被加工物が同軸的に収納されたスリーブは、ワンウエイクラッチ用孔内に同軸的に配設、固定されたワンウエイクラッチ内に、摺動しながら挿入される。したがって、これらのことから、保持用孔内に被加工物が保持されたスリーブをワンウエイクラッチ内に挿入することのみをもって、刃具に対する被加工物の同軸性を確実に確保することができる。よって、面倒な軸芯合わせ作業を行うことなく、被加工面の中心に容易かつ高精度にセンター穴を加工することが可能となる。
【0013】
また、本第1発明のセンター穴加工装置では、保持用孔に被加工物が保持されたスリーブをワンウエイクラッチ内及びバネ用孔内に挿入して被加工面を先端刃部に当接させる際には、バネ用孔内に配設された第1バネが該スリーブからの押し込み荷重に対抗する。このため、この当接時に被加工物から先端刃部に加えられる衝撃を第1バネで吸収することができる。したがって、該当接による衝撃から先端刃部を護ることができ、先端刃部の損傷を抑えて刃具の寿命を延ばすことが可能となる。
【0014】
ここに、本第1発明のセンター穴加工装置は、好適な態様において、前記スリーブの前記ワンウエイクラッチ内及び前記バネ用孔内への挿入動作に連動して前記駆動手段を作動させるスイッチ機構を備えている。この態様によれば、このスイッチ機構により、被加工物を収納、保持したスリーブをワンウエイクラッチ内及びバネ用孔内に挿入することのみをもって、駆動手段を作動させて刃具を回転させることができる。したがって、センター穴の加工作業がより容易になる。
【0015】
また、本第1発明のセンター穴加工装置は、好適な態様において、前記被加工物が、刃先部と、テーパシャンク部と、基端面が前記被加工面とされた回り止め基端部とを有するテーパシャンクドリルであり、前記スリーブの前記保持用孔は該テーパシャンク部及び該回り止め基端部の外面形状に対応した内面形状を有している。この態様によれば、スリーブの保持用孔内に、テーパシャンクドリルのテーパシャンク部及び回り止め基端部を同軸的に収納しつつ回転不能に保持することができる。このため、テーパシャンクドリルの回り止め基端部の基端面(被加工面)にセンター穴を加工することが可能となる。したがって、例えば、前述したテーパシャンクドリルのばらし作業により変形したセンター穴を容易かつ高精度に修正加工することができる。
【0016】
請求項6に係る発明(以下、「本第2発明」という。)のセンター穴加工装置は、刃具用孔、バネ用孔及びワンウエイクラッチ用孔が連続して設けられるとともに、少なくとも該刃具用孔及び該ワンウエイクラッチ用孔が同軸的に配設された本体部と、前記刃具用孔内で同軸的に回転可能となるように一対の軸受けを介して支承され、保持用基部及び先端刃部を有して該先端刃部で被加工物の端面たる被加工面にセンター穴を加工するセンター穴加工用の刃具と、前記保持用基部を保持しつつ前記刃具を回転駆動させる駆動手段と、前記ワンウエイクラッチ用孔内に同軸的に配設、固定され、前記被加工物が摺動しながら挿入されることを可能とする内面形状を有し、前記刃具の回転方向と反対の一方向にのみ回転可能で、挿入された該被加工物の該回転方向への回転を阻止する軸受け一体型のワンウエイクラッチと、前記バネ用孔内に配設され、該バネ用孔内に進入した前記被加工物からの押し込み荷重に対抗しうる第1バネとを備え、前記被加工物を前記ワンウエイクラッチ内及び前記バネ用孔内に挿入することにより、該被加工物の前記被加工面にセンター穴を加工することを特徴とするものである。
【0017】
本第2発明のセンター穴加工装置では、被加工物を第1バネの付勢力に抗してワンウエイクラッチ内及びバネ用孔内に挿入する。そして、被加工物の被加工面を刃具の先端刃部に当接させた状態で駆動手段の作動により該刃具を回転させて、該被加工面にセンター穴を加工する。このとき、刃具の回転に伴って被加工物が該刃具の回転方向に連れ回りしようとするが、ワンウエイクラッチの作用により、この連れ回りを阻止することができる。すなわち、被加工物は、該刃具の回転方向と反対の一方向にのみ回転可能なワンウエイクラッチの作用により、該刃具の該回転方向への回転が阻止される。このため、刃具の回転に連れて被加工物が回ってしまうことを確実に阻止することができる。したがって、センター穴加工を安全かつ確実に行うことが可能となる。
【0018】
そして、本第2発明のセンター穴加工装置では、刃具用孔及びワンウエイクラッチ用孔が本体部に同軸的に配設されている。また、この刃具用孔内に一対の軸受けを介して刃具が同軸的に配設されている。さらに、被加工物は、ワンウエイクラッチ用孔内に同軸的に配設、固定されたワンウエイクラッチ内に、摺動しながら挿入される。したがって、これらのことから、被加工物をワンウエイクラッチ内に挿入することのみをもって、刃具に対する被加工物の同軸性を確実に確保することができる。よって、面倒な軸芯合わせ作業を行うことなく、被加工面の中心に容易かつ高精度にセンター穴を加工することが可能となる。
【0019】
また、本第2発明のセンター穴加工装置では、被加工物をワンウエイクラッチ内及びバネ用孔内に挿入して被加工面を先端刃部に当接させる際には、バネ用孔内に配設された第1バネが該被加工物からの押し込み荷重に対抗する。このため、この当接時に被加工物から先端刃部に加えられる衝撃を第1バネで吸収することができる。したがって、該当接による衝撃から先端刃部を護ることができ、先端刃部の損傷を抑えて刃具の寿命を延ばすことが可能となる。
【0020】
ここに、本第2発明のセンター穴加工装置は、好適な態様において、前記被加工物の前記ワンウエイクラッチ内及び前記バネ用孔内への挿入動作に連動して前記駆動手段を作動させるスイッチ機構を備えている。この態様によれば、このスイッチ機構により、被加工物をワンウエイクラッチ内及びバネ用孔内に挿入することのみをもって、駆動手段を作動させて刃具を回転させることができる。したがって、センター穴の加工作業がより容易になる。
【0021】
また、本第2発明のセンター穴加工装置は、好適な態様において、前記被加工物が丸棒ワークである。この態様によれば、丸棒ワークの端面(被加工面)にセンター穴を加工することが可能となる。したがって、丸棒ワークの端面にセンター穴を容易かつ高精度に穿設加工することができる。また、丸棒ワークの端面に設けられたセンター穴を容易かつ高精度に修正加工することができる。
【0022】
加えて、本第1発明及び本第2発明のセンター穴加工装置は 好適な態様において、前記駆動手段が、保持穴が先端面に設けられた出力軸を有する電動ドライバよりなり、前記刃具の前記保持用基部は、該保持穴内に挿通可能かつ回転不能に保持されるべく、該保持穴の内面形状に対応した外面形状を有している。この態様によれば、電動ドライバの出力軸に対して刃具を回転不能に保持させることができる。したがって、保持用基部の外面形状が保持穴の内面形状に対応した刃具とすることにより、市販されている電動ドライバをそのまま駆動手段として用いることが可能となる。
【0023】
さらに、本第1発明及び本第2発明のセンター穴加工装置は、好適な態様において、前記保持穴内には、前記先端刃部に前記被加工面が当接した前記刃具からの押し込み荷重に対抗しうる第2バネが配設されている。この態様によれば、被加工面を刃具の先端刃部に当接させた状態で駆動手段を駆動させて該被加工面にセンター穴を加工する際に、保持穴内に配設された第2バネが該刃具からの押し込み荷重に対抗する。このため、このセンター穴の加工時に刃具から出力軸に加えられる衝撃を第2バネで吸収することができる。したがって、該衝撃から出力軸を護ることができ、出力軸を含めた電動ドライバの損傷や故障を抑えて電動ドライバの寿命を延ばすことが可能となる。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態について図面を参照しつつ説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0025】
(第1実施形態)
図1〜図3に示される本実施形態に係るセンター穴加工装置は、被加工物たるテーパシャンクドリルのセンター穴を修正加工するためのものであり、請求項1乃至5に係る本第1発明を具現化したものである。
【0026】
被加工物たるテーパシャンクドリル1は、図4に示されるように、刃先部1aと、テーパシャンク部1bと、基端面1cが被加工面とされる回り止め基端部1dとから構成されている。なお、この回り止め基端部1dの基端面1cには、図示しないセンター穴が設けられている。また、回り止め基端部1dは、テーパシャンク部1bの基端側から基端面1cに向かって同一幅及び同一厚さで延びる薄板形状をなしている。
【0027】
このセンター穴加工装置は、図1に示されるように、主な構成要素として、略円筒状の第1本体部2と、この第1本体部2と同等の外径をもつ有底円筒状の第2本体部3と、スリーブ4と、ワンウエイクラッチ5と、第1バネ6と、一対の軸受け7、7と、刃具8と、リミットスイッチ9と、電動ドライバ10と、第2バネ11とを有しており、第1本体部2と第2本体部3とが複数のボルト(図示せず)を介して同軸かつ一体的に締め付け固定されることにより構成されている。
【0028】
上記スリーブ4は、軸方向に貫通し、上記テーパシャンクドリル1のテーパシャンク部1b及び回り止め基端部1dの外面形状に対応した内面形状をもつ保持用孔4aを有している。この保持用孔4aは、保持用孔4a内にテーパシャンク部1bを所定量挿入することにより、テーパシャンク部1b及び回り止め基端部1dを同軸的に収納しつつ回転不能に保持しう形状となされている。なお、この保持孔4a内にテーパシャンク部1b及び回り止め基端部1dが回転不能に保持された状態では、回り止め基端部1dの一部がスリーブ4から所定量(後述するリング状プレート17の厚さよりも大きい量)突出している。
【0029】
そして、このスリーブ4は、センター穴を加工しようとするテーパシャンクドリル1に応じて取り替え可能とすべく、複数種類のテーパシャンクドリル1のテーパシャンク部1b及び回り止め基端部1dの外面形状にそれそれ応じた内面形状の保持用孔4aをもつ複数種類のスリーブ4を準備しておくことができる。
【0030】
上記第1本体部2には、一端(図1の上端。以下、同様。)から他端(図1の下端。以下、同様。)に向けて、ワンウエイクラッチ用孔12と、このワンウエイクラッチ用孔12よりも内径の大きいバネ用孔13と、このバネ用孔13よりも内径の大きい刃具用孔14とが連続して設けられている。そして、これらワンウエイクラッチ用孔12、バネ用孔13及び刃具用孔14は、いずれも孔の中心線が一致するように同軸的に配設されている。また、この第1本体部2には、バネ用孔13の一端側側面に開口するように側壁開口部15が設けられている。なお、バネ用孔13と刃具用孔14との境界部には、第1バネ6の一端を支持するための段部16が円環状に延設されている。
【0031】
上記刃具用孔14は両端の大径部14a、14a及び中央小径部14b(図 参照)よりなり、大径部14a、14aに一対の上記軸受け7、7が配設、固定されている。そして、この一対の軸受け7、7には、刃具用孔14内で同軸的に回転可能となるように上記刃具8が支承されている。
【0032】
刃具8は、保持用基部8aと、軸部8bと、先端刃部8cとから構成されている。この刃具8は、先端刃部8cで、上記テーパシャンクドリル1の基端面(被加工面)1cに、変形したセンター穴を修正加工する等、修正後のセンター穴を加工するためのものである。
【0033】
上記ワンウエイクラッチ用孔12内には、上記スリーブ4が摺動しながら挿入されることを可能とする内面形状を有する上記ワンウエイクラッチ5が配設、固定されている。このワンウエイクラッチ5は、駆動手段としての上記電動ドライバ10により回転駆動される刃具8の回転方向Pと反対の一方向にのみ回転可能で、挿入されたスリーブ4の該回転方向Pへの回転を阻止する軸受け一体型のものである。
【0034】
上記バネ用孔13内には、バネ用孔13内で軸方向に往復動可能なリング状プレート17が一端側に配設されている。なお、このリング状プレート17は、上記テーパシャンクドリル1の回り止め基端部1dが挿通可能な貫通孔17aを有している。そして、このリング状プレート17に一端が固定されるとともに上記段部16に他端が固定され、バネ用孔13内に進入した上記スリーブ4からの押し込み荷重に対抗しうる上記第1バネ6が、バネ用孔13内の他端側に配設されている。
【0035】
上記側壁開口部15には、上記電動ドライバ10をオンオフ制御するためのスイッチ機構としての上記リミットスイッチ9が配設されている。このリミットスイッチ9は、上記バネ用孔13内に突出するように配設され、上記リング状プレート17及び上記スリーブ4との当接により径方向外方へ押されることよりスイッチが入って、電動ドライバ10をオン状態に維持するレバー部9aを有している。すなわち、このリミットスイッチ9は、スリーブ4の上記ワンウエイクラッチ5内及びバネ用孔13内への挿入動作に連動して電動ドライバ10を作動させるもので、バネ用孔13内にスリーブ4が所定量進入した時に(スリーブ4がバネ用孔内13に進入してから被加工面たる基端面1cが先端刃部8cに当接するまでの間に)、スリーブ4で押されて移動した上記リング状プレート17によりレバー部9aを径方向外方へ押されて移動することにより、電動ドライバ10をオン状態とするように構成されている。
【0036】
一方、上記第2本体部3には、同一内径で軸方向に延びる中央穴18が同軸的に設けられており、この中央穴18内に上記電動ドライバ10が配設、固定されている。これにより、電動ドライバ10の出力軸19は、第2本体部3と同軸的に配設されている。なお、上記第1本体部2と第2本体部3とがボルト締めにより結合されている状態では、電動ドライバ10の上端面と第1本体部2の下端面とが当接しており、これにより中央穴18内で電動ドライバ10が振動したり、遊動したりしないようになっている。
【0037】
また、中央穴18の底部には端子受け部20が配設されており、この端子受け部20及び第2本体部3の側壁に設けられた挿通孔21を介して、電動ドライバ10の配線22、23が外部に取り出されている。そして、この配線22、23は図示しない電源(家庭用の100V電源)、上記リミットスイッチ9とそれぞれ電気的に接続されている。こうして、電源から配線22を介して電力供給を受けている電動ドライバ10は、リミットスイッチ9からのオン信号を配線23を介して受けることにより、出力軸19を回転駆動させる。
【0038】
この出力軸19の先端面には、上記刃具8の保持用基部8aを保持するための保持穴19aが設けられている。この保持穴19aは正六角形状の内面形状を有し、上記保持用基部8aはこの保持穴19aの内面形状に対応した外面形状(保持穴19aの正六角形状よりも若干小さい正六角形状)に加工されている。これにより、刃具8の保持用基部8aは、保持穴19a内に挿通可能かつ回転不能に保持される。また、この保持穴19aの底部には、上記先端刃部8cに上記基端面1cが当接した上記刃具8からの押し込み荷重に対抗しうる上記第2バネ11が配設されている。なお、この第2バネ11の長さは、第2バネ11が伸びきった状態でも、保持穴19a内に挿入された刃具8の保持用基部8aが保持穴19aから飛び出ない長さにされている。
【0039】
上記構成を有する本実施形態のセンター穴加工装置では、保持用孔4aにテーパシャンクドリル1のテーパシャンク部1b及び回り止め基端部1dが回転不能に保持されたスリーブ4を、第1バネ6の付勢力に抗してワンウエイクラッチ5内及びバネ用孔13内に挿入する。そして、スリーブ4をバネ用孔13内に所定量進入させ、スリーブ4で押されて下降したリング状プレート17をレバー部9aに当接させて該リング状プレート17で該レバー部9aを径方向外方へ移動させる(図2の状態)。これにより、リミットスイッチ9がスイッチオンされ、リミットスイッチ9から配線23を介して電動ドライバ10にオン信号が出力される。その結果、電動ドライバ10はオン状態となり、出力軸19と共に刃具8を回転駆動させる。この状態で、スリーブ4をさらにバネ用孔13内に挿入して、スリーブ4から突出しているテーパシャンクドリル1の基端面1cを刃具8の先端刃部8cに当接させて所定の荷重をかければ、この基端面1cに先端刃部8cの形状に応じたセンター穴を加工することができる(図3の状態)。
【0040】
このとき、刃具8の回転に伴ってテーパシャンクドリル1及びスリーブ4が該刃具8の回転方向Pに連れ回りしようとするが、ワンウエイクラッチ5の作用により、この連れ回りを阻止することができる。すなわち、テーパシャンクドリル1を回転不能に保持するスリーブ4は、刃具8の回転方向Pと反対の一方向にのみ回転可能なワンウエイクラッチの作用により、刃具8の回転方向Pへの回転が阻止される。このため、刃具8の回転に連れてテーパシャンクドリル1及びスリーブ4が回ってしまうことを確実に阻止することができる。したがって、センター穴加工を安全かつ確実に行うことが可能となる。
【0041】
そして、本実施形態のセンター穴加工装置では、ワンウエイクラッチ用孔12、バネ用孔13及び刃具用孔14が第1本体部2に同軸的に配設されている。また、この刃具用孔14内に一対の軸受け7、7を介して刃具8が同軸的に配設されている。さらに、保持用孔4a内にテーパシャンクドリル1が同軸的に収納されたスリーブ4は、ワンウエイクラッチ用孔12内に同軸的に配設、固定されたワンウエイクラッチ5内に、摺動しながら挿入される。したがって、これらのことから、保持用孔4a内にテーパシャンクドリル1が保持されたスリーブ4をワンウエイクラッチ5内に挿入することのみをもって、刃具8に対するテーパシャンクドリル1の同軸性を確実に確保することができる。よって、面倒な軸芯合わせ作業を行うことなく、被加工面たる基端面1cの中心に容易かつ高精度にセンター穴を加工することが可能となる。
【0042】
また、本実施形態のセンター穴加工装置では、保持用孔4aにテーパシャンクドリル1が保持されたスリーブ4をワンウエイクラッチ5内及びバネ用孔13内に挿入して基端面1cを先端刃部8cに当接させる際には、バネ用孔13内に配設された第1バネ6がスリーブ4からの押し込み荷重に対抗する。このため、この当接時にテーパシャンクドリル1から先端刃部8cに加えられる衝撃を第1バネ12で吸収することができる。したがって、該当接による衝撃から先端刃部8cを護ることができ、先端刃部8cの損傷等を抑えて刃具8の寿命を延ばすことが可能となる。
【0043】
さらに、本実施形態のセンター穴加工装置では、リミットスイッチ9の作用により、テーパシャンクドリル1を収納、保持したスリーブ4をワンウエイクラッチ5内及びバネ用孔13内に挿入することのみをもって、電動ドライバ10を作動させて刃具8を回転させることができる。したがって、センター穴の加工作業がより容易になる。
【0044】
加えて、本実施形態のセンター穴加工装置では、刃具8を回転駆動させるための駆動手段として、市販されている電動ドライバをそのまま用いることが可能となる。
【0045】
さらに、センター穴を加工する際に、出力軸19の保持穴19a内に配設された第2バネ11が刃具8からの押し込み荷重に対抗する。このため、このセンター穴の加工時に刃具8から出力軸19に加えられる衝撃を第2バネ11で吸収することができる。したがって、該衝撃から出力軸19を護ることができ、出力軸19を含めた電動ドライバ10の損傷や故障を抑えて電動ドライバ10の寿命を延ばすことが可能となる。
【0046】
こうして、本実施形態のセンター穴加工装置によれば、テーパシャンクドリル1の基端面1cに容易かつ高精度にセンター穴を加工することができるので、前述したように、ばらし作業によりテーパシャンクドリル1のセンター穴が変形した場合であっても、この変形したセンター穴を容易かつ高精度に修正加工することが可能となる。
【0047】
(第2実施形態)
本実施形態に係るセンター穴加工装置は、被加工物たる丸棒ワーク24の端面(被加工面)24aにセンター穴を穿設加工したり、あるいは丸棒ワーク24の端面24aに設けられたセンター穴を修正加工したりするためのものであり、請求項6乃至10に係る本第2発明を具現化したものである。
【0048】
このセンター穴加工装置は、図5に示されるように、前記スリーブ4を備えておらず、また、バネ用孔13の一端(図5の上端)側に前記リング状プレート17を備えていない。これら以外の構成は、基本的には前記第1実施形態と同様である。ただし、ワンウエイクラッチ5は、被加工物としての丸棒ワーク24が摺動しながら挿入されることを可能とする内面形状を有している。そして、このワンウエイクラッチ5は、センター穴を加工しようとする丸棒ワーク24の外径に応じて取り替え可能とすべく、複数種類の丸棒ワーク24の外径にそれそれ応じた内径をもつ複数種類のワンウエイクラッチ5を準備しておくことができる。
【0049】
したがって、本実施形態のセンター穴加工装置では、丸棒ワーク24を第1バネ6の付勢力に抗してワンウエイクラッチ5内及びバネ用孔13内に挿入する。そして、丸棒ワーク24をバネ用孔13内に所定量進入させ、丸棒ワーク24をレバー部9aに当接させて丸棒ワーク24で該レバー部9aを径方向外方へ移動させる。これにより、リミットスイッチ9がスイッチオンされ、リミットスイッチ9から配線23を介して電動ドライバ10にオン信号が出力される。その結果、電動ドライバ10はオン状態となり、出力軸19と共に刃具8を回転駆動させる。この状態で、丸棒ワーク24をさらにバネ用孔13内に挿入して、丸棒ワーク24の端面24aを刃具8の先端刃部8cに当接させて所定の荷重をかければ、この端面24aに先端刃部8cの形状に応じたセンター穴を加工することができる。
【0050】
このとき、刃具8の回転に伴って丸棒ワーク24が該刃具8の回転方向Pに連れ回りしようとするが、ワンウエイクラッチ5の作用により、この連れ回りを阻止することができる。すなわち、丸棒ワーク24は、刃具8の回転方向Pと反対の一方向にのみ回転可能なワンウエイクラッチ5の作用により、刃具8の回転方向Pへの回転が阻止される。このため、刃具8の回転に連れて丸棒ワーク24が回ってしまうことを確実に阻止することができる。したがって、センター穴加工を安全かつ確実に行うことが可能となる。
【0051】
そして、本実施形態のセンター穴加工装置では、刃具用孔14及びワンウエイクラッチ用孔12が第1本体部2に同軸的に配設されている。また、この刃具用孔14内に一対の軸受け7、7を介して刃具8が同軸的に配設されている。さらに、丸棒ワーク24は、ワンウエイクラッチ用孔12内に同軸的に配設、固定されたワンウエイクラッチ5内に、摺動しながら挿入される。したがって、これらのことから、丸棒ワーク24をワンウエイクラッチ5内に挿入することのみをもって、刃具8に対する丸棒ワーク24の同軸性を確実に確保することができる。よって、面倒な軸芯合わせ作業を行うことなく、丸棒ワーク24の端面24aの中心に容易かつ高精度にセンター穴を加工することが可能となる。
【0052】
また、本実施形態のセンター穴加工装置では、丸棒ワーク24をワンウエイクラッチ5内及びバネ用孔13内に挿入して丸棒ワーク24の端面24aを刃具8の先端刃部8cに当接させる際には、バネ用孔13内に配設された第1バネ6が丸棒ワーク24からの押し込み荷重に対抗する。このため、この当接時に丸棒ワーク24から先端刃部8cに加えられる衝撃を第1バネ12で吸収することができる。したがって、該当接による衝撃から先端刃部8cを護ることができ、先端刃部8cの損傷を抑えて刃具8の寿命を延ばすことが可能となる。
【0053】
さらに、本実施形態のセンター穴加工装置では、リミットスイッチ9の作用により、丸棒ワーク24をワンウエイクラッチ5内及びバネ用孔13内に挿入することのみをもって、電動ドライバ10を作動させて刃具8を回転させることができる。したがって、センター穴の加工作業がより容易になる。
【0054】
こうして、本実施形態のセンター穴加工装置によれば、丸棒ワーク24の端面24aに容易かつ高精度にセンター穴を加工することができる。したがって、丸棒ワーク24の端面24aに容易かつ高精度にセンター穴を穿設加工したり、あるいは丸棒ワーク24の端面24aに設けられたセンター穴を容易かつ高精度に修正加工したりすることが可能となる。
【0055】
その他の作用効果は前記第1実施形態と同様である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係るセンター穴加工装置の全体構成を示す断面図である。
【図2】上記第1実施形態のセンター穴加工装置に係り、リミットスイッチがオンされた時の状態を示す部分断面図である。
【図3】上記第1実施形態のセンター穴加工装置に係り、被加工面に刃具でセンター穴を加工している時の状態を示す部分断面図である。
【図4】上記第1実施形態に係るテーパシャンクドリルを示し、(a)はテーパシャンクドリルの平面図であり、(b)はテーパシャンクドリルの部分平面図である。
【図5】本発明の第2実施形態のセンター穴加工装置に係り、被加工面に刃具でセンター穴を加工している時の状態を示す部分断面図である。
【符号の説明】
1…テーパシャンクドリル(被加工物)
1a…刃先部 1b…テーパシャンク部
1c…基端面(被加工面) 1d…回り止め基端部
2…第1本体部 3…第2本体部
4…スリーブ 4a…保持用孔
5…ワンウエイクラッチ 6…第1バネ
7…軸受け 8…刃具
8a…保持用基部 8c…先端刃部
9…リミットスイッチ(スイッチ機構)
10…電動ドライバ(駆動手段) 11…第2バネ
12…ワンウエイクラッチ用孔 13…バネ用孔
14…刃具用孔 19…出力軸
【発明の属する技術分野】
本発明は、被加工物の端面たる被加工面にセンター穴を加工するためのセンター穴加工装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
丸棒ワークに所定の切削加工等を施す旋盤作業は、ワーク端面を芯押ししながら行われる。このため、かかる旋盤作業を行う際には、本加工に先立ってワーク端面にセンター穴を予め形成しておく必要がある。そして、本加工を高精度に行うためには、芯押しする際の基準となるセンター穴を高精度に形成しておくことがきわめて重要となる。従来、手動でセンター穴を加工するときは電動ドリルを使用していた。すなわち、丸棒ワークの一端をバイスでチャッキングし、このワークの他端面中心を手作業でドリル加工することにより、センター穴を穿設していた。
【0003】
しかし、電動ドリルを用いた手作業加工では、電動ドリルの姿勢を安定に維持しつつワーク端面の中心を正確に加工することが容易ではない。このため、センター穴を高精度に加工することが容易ではなく、また、その作業に手間取るという問題がある。
【0004】
なお、電動ドリルを水平姿勢に支持しつつ水平方向にスライド可能な支持体と、等長の四辺の端部が互いに回動自在に連結されて菱形形状を構成するチャック手段とを有するセンター穴の穿設加工装置であって、チャック手段の菱形形状をワーク外径に応じて変形せしめ、四辺で外面が拘束されることにより位置決め、保持されたワークに対し、電動ドリルを支持体と共に水平方向にスライドさせることによりセンター穴を穿設加工する装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。この装置によれば、手作業で電動ドリルを操作する場合と比較して、電動ドリルを水平姿勢に保持することが容易になることから、その分高精度にセンター穴を穿設加工することができる。しかし、チャック手段にワークを保持させる作業が面倒であり、また、装置全体の構成が比較的大がかりでもある。
【0005】
一方、穴あけ用の切削工具として、例えば、刃先部と、テーパシャンク部と、回り止め基端部とを有するテーパシャンクドリルが知られている。このテーパシャンクドリルは、テーパシャンク部及び回り止め基端部をスリーブ内に相対回転不能に嵌め込み、このスリーブをドリルチャックに締め付け固定することにより、旋盤やボール盤等に取り付けられて使用に供される。そして、このようなテーパシャンクドリルの刃先部がただれ等により劣化した場合は、刃先部を再生すべく、ばらし作業により、ドリルチャックからスリーブを取り外し、そしてスリーブからテーパシャンクドリルを取り外した後、回り止め基端部の基端面に設けられているセンター穴に対して芯押しをしながら、ドリル研削盤で刃先部を再研削することが行われている。
【0006】
ここに、上記ばらし作業は、一般に、コッタと呼ばれるばらし用治具を用い、スリーブの側面に設けられた開口窓部からテーパシャンクドリルの回り止め基端部近傍に向かってコッタ先端を打ち込むことにより行われる。このとき、回り止め基端部の基端面にはコッタからの打撃が加えられるため、この基端面に設けられたセンター穴が変形して潰れてしまうことがある。このように変形してしまったセンター穴に対して芯押ししても、テーパシャンクドリルの姿勢が不安定になって刃先部が振れたりするため、上述した刃先部再生のための再研削作業を高精度に行うことができず、刃先部の傾斜角度や基準位置からの肩部高さが正規値からずれて中心線に対して非対称になってしまう。そして、このようなテーパシャンクドリルを用いて穴あけ加工を実施すると、加工される穴径に誤差が生じたり、穴形状が楕円形になったりするという不都合が発生する。
【0007】
かかる不都合を解消するためには、刃先部の再研削をする前に、上記ばらし作業で変形してしまったセンター穴を修正加工することが必要となる。この際、丸棒ワーク端面にセンター穴を穿設加工するときと同様に、電動ドリルを用いた手作業加工や上述したようなセンター穴の穿設加工装置を利用してセンター穴を修正加工することも可能である。しかし、これらの手法でセンター穴を修正加工すると、上述したセンター穴を穿設加工する際の問題点や不都合が同様に発生する。また、上記ばらし作業で変形した部分をグラインダやペーパーで細かく削って磨き上げることにより、変形したセンター穴をある程度修正することも可能であるが、精度の高い修正は困難であり、また、その作業に時間がかかる。
【0008】
【特許文献1】
特開平6−218610号公報(第1図)
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記実情に鑑みてなされたものであり、容易かつ高精度にセンター穴を加工することのできるセンター穴加工装置を提供することを解決すべき技術課題とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
請求項1に係る発明(以下、「本第1発明」という。)のセンター穴加工装置は、刃具用孔、バネ用孔及びワンウエイクラッチ用孔が連続して設けられるとともに、少なくとも該刃具用孔及び該ワンウエイクラッチ用孔が同軸的に配設された本体部と、前記刃具用孔内で同軸的に回転可能となるように一対の軸受けを介して支承され、保持用基部及び先端刃部を有して該先端刃部で被加工物の端面たる被加工面にセンター穴を加工するセンター穴加工用の刃具と、前記保持用基部を保持しつつ前記刃具を回転駆動させる駆動手段と、軸方向に貫通し前記被加工物を同軸的に収納しつつ回転不能に保持可能な保持用孔を有するスリーブと、前記ワンウエイクラッチ用孔内に同軸的に配設、固定され、前記スリーブが摺動しながら挿入されることを可能とする内面形状を有し、前記刃具の回転方向と反対の一方向にのみ回転可能で、挿入された該スリーブの該回転方向への回転を阻止する軸受け一体型のワンウエイクラッチと、前記バネ用孔内に配設され、該バネ用孔内に進入した前記スリーブからの押し込み荷重に対抗しうる第1バネとを備え、前記保持用孔内に前記被加工物を収納、保持した前記スリーブを前記ワンウエイクラッチ内及び前記バネ用孔内に挿入することにより、該被加工物の前記被加工面にセンター穴を加工することを特徴とするものである。
【0011】
本第1発明のセンター穴加工装置では、保持用孔に被加工物が回転不能に保持されたスリーブを第1バネの付勢力に抗してワンウエイクラッチ内及びバネ用孔内に挿入する。そして、被加工物の被加工面を刃具の先端刃部に当接させた状態で駆動手段の作動により該刃具を回転させて、該被加工面にセンター穴を加工する。このとき、刃具の回転に伴って被加工物及びスリーブが該刃具の回転方向に連れ回りしようとするが、ワンウエイクラッチの作用により、この連れ回りを阻止することができる。すなわち、被加工物を回転不能に保持するスリーブは、該刃具の回転方向と反対の一方向にのみ回転可能なワンウエイクラッチの作用により、該刃具の該回転方向への回転が阻止される。このため、刃具の回転に連れて被加工物及びスリーブが回ってしまうことを確実に阻止することができる。したがって、センター穴加工を安全かつ確実に行うことが可能となる。
【0012】
そして、本第1発明のセンター穴加工装置では、刃具用孔及びワンウエイクラッチ用孔が本体部に同軸的に配設されている。また、この刃具用孔内に一対の軸受けを介して刃具が同軸的に配設されている。さらに、保持用孔内に被加工物が同軸的に収納されたスリーブは、ワンウエイクラッチ用孔内に同軸的に配設、固定されたワンウエイクラッチ内に、摺動しながら挿入される。したがって、これらのことから、保持用孔内に被加工物が保持されたスリーブをワンウエイクラッチ内に挿入することのみをもって、刃具に対する被加工物の同軸性を確実に確保することができる。よって、面倒な軸芯合わせ作業を行うことなく、被加工面の中心に容易かつ高精度にセンター穴を加工することが可能となる。
【0013】
また、本第1発明のセンター穴加工装置では、保持用孔に被加工物が保持されたスリーブをワンウエイクラッチ内及びバネ用孔内に挿入して被加工面を先端刃部に当接させる際には、バネ用孔内に配設された第1バネが該スリーブからの押し込み荷重に対抗する。このため、この当接時に被加工物から先端刃部に加えられる衝撃を第1バネで吸収することができる。したがって、該当接による衝撃から先端刃部を護ることができ、先端刃部の損傷を抑えて刃具の寿命を延ばすことが可能となる。
【0014】
ここに、本第1発明のセンター穴加工装置は、好適な態様において、前記スリーブの前記ワンウエイクラッチ内及び前記バネ用孔内への挿入動作に連動して前記駆動手段を作動させるスイッチ機構を備えている。この態様によれば、このスイッチ機構により、被加工物を収納、保持したスリーブをワンウエイクラッチ内及びバネ用孔内に挿入することのみをもって、駆動手段を作動させて刃具を回転させることができる。したがって、センター穴の加工作業がより容易になる。
【0015】
また、本第1発明のセンター穴加工装置は、好適な態様において、前記被加工物が、刃先部と、テーパシャンク部と、基端面が前記被加工面とされた回り止め基端部とを有するテーパシャンクドリルであり、前記スリーブの前記保持用孔は該テーパシャンク部及び該回り止め基端部の外面形状に対応した内面形状を有している。この態様によれば、スリーブの保持用孔内に、テーパシャンクドリルのテーパシャンク部及び回り止め基端部を同軸的に収納しつつ回転不能に保持することができる。このため、テーパシャンクドリルの回り止め基端部の基端面(被加工面)にセンター穴を加工することが可能となる。したがって、例えば、前述したテーパシャンクドリルのばらし作業により変形したセンター穴を容易かつ高精度に修正加工することができる。
【0016】
請求項6に係る発明(以下、「本第2発明」という。)のセンター穴加工装置は、刃具用孔、バネ用孔及びワンウエイクラッチ用孔が連続して設けられるとともに、少なくとも該刃具用孔及び該ワンウエイクラッチ用孔が同軸的に配設された本体部と、前記刃具用孔内で同軸的に回転可能となるように一対の軸受けを介して支承され、保持用基部及び先端刃部を有して該先端刃部で被加工物の端面たる被加工面にセンター穴を加工するセンター穴加工用の刃具と、前記保持用基部を保持しつつ前記刃具を回転駆動させる駆動手段と、前記ワンウエイクラッチ用孔内に同軸的に配設、固定され、前記被加工物が摺動しながら挿入されることを可能とする内面形状を有し、前記刃具の回転方向と反対の一方向にのみ回転可能で、挿入された該被加工物の該回転方向への回転を阻止する軸受け一体型のワンウエイクラッチと、前記バネ用孔内に配設され、該バネ用孔内に進入した前記被加工物からの押し込み荷重に対抗しうる第1バネとを備え、前記被加工物を前記ワンウエイクラッチ内及び前記バネ用孔内に挿入することにより、該被加工物の前記被加工面にセンター穴を加工することを特徴とするものである。
【0017】
本第2発明のセンター穴加工装置では、被加工物を第1バネの付勢力に抗してワンウエイクラッチ内及びバネ用孔内に挿入する。そして、被加工物の被加工面を刃具の先端刃部に当接させた状態で駆動手段の作動により該刃具を回転させて、該被加工面にセンター穴を加工する。このとき、刃具の回転に伴って被加工物が該刃具の回転方向に連れ回りしようとするが、ワンウエイクラッチの作用により、この連れ回りを阻止することができる。すなわち、被加工物は、該刃具の回転方向と反対の一方向にのみ回転可能なワンウエイクラッチの作用により、該刃具の該回転方向への回転が阻止される。このため、刃具の回転に連れて被加工物が回ってしまうことを確実に阻止することができる。したがって、センター穴加工を安全かつ確実に行うことが可能となる。
【0018】
そして、本第2発明のセンター穴加工装置では、刃具用孔及びワンウエイクラッチ用孔が本体部に同軸的に配設されている。また、この刃具用孔内に一対の軸受けを介して刃具が同軸的に配設されている。さらに、被加工物は、ワンウエイクラッチ用孔内に同軸的に配設、固定されたワンウエイクラッチ内に、摺動しながら挿入される。したがって、これらのことから、被加工物をワンウエイクラッチ内に挿入することのみをもって、刃具に対する被加工物の同軸性を確実に確保することができる。よって、面倒な軸芯合わせ作業を行うことなく、被加工面の中心に容易かつ高精度にセンター穴を加工することが可能となる。
【0019】
また、本第2発明のセンター穴加工装置では、被加工物をワンウエイクラッチ内及びバネ用孔内に挿入して被加工面を先端刃部に当接させる際には、バネ用孔内に配設された第1バネが該被加工物からの押し込み荷重に対抗する。このため、この当接時に被加工物から先端刃部に加えられる衝撃を第1バネで吸収することができる。したがって、該当接による衝撃から先端刃部を護ることができ、先端刃部の損傷を抑えて刃具の寿命を延ばすことが可能となる。
【0020】
ここに、本第2発明のセンター穴加工装置は、好適な態様において、前記被加工物の前記ワンウエイクラッチ内及び前記バネ用孔内への挿入動作に連動して前記駆動手段を作動させるスイッチ機構を備えている。この態様によれば、このスイッチ機構により、被加工物をワンウエイクラッチ内及びバネ用孔内に挿入することのみをもって、駆動手段を作動させて刃具を回転させることができる。したがって、センター穴の加工作業がより容易になる。
【0021】
また、本第2発明のセンター穴加工装置は、好適な態様において、前記被加工物が丸棒ワークである。この態様によれば、丸棒ワークの端面(被加工面)にセンター穴を加工することが可能となる。したがって、丸棒ワークの端面にセンター穴を容易かつ高精度に穿設加工することができる。また、丸棒ワークの端面に設けられたセンター穴を容易かつ高精度に修正加工することができる。
【0022】
加えて、本第1発明及び本第2発明のセンター穴加工装置は 好適な態様において、前記駆動手段が、保持穴が先端面に設けられた出力軸を有する電動ドライバよりなり、前記刃具の前記保持用基部は、該保持穴内に挿通可能かつ回転不能に保持されるべく、該保持穴の内面形状に対応した外面形状を有している。この態様によれば、電動ドライバの出力軸に対して刃具を回転不能に保持させることができる。したがって、保持用基部の外面形状が保持穴の内面形状に対応した刃具とすることにより、市販されている電動ドライバをそのまま駆動手段として用いることが可能となる。
【0023】
さらに、本第1発明及び本第2発明のセンター穴加工装置は、好適な態様において、前記保持穴内には、前記先端刃部に前記被加工面が当接した前記刃具からの押し込み荷重に対抗しうる第2バネが配設されている。この態様によれば、被加工面を刃具の先端刃部に当接させた状態で駆動手段を駆動させて該被加工面にセンター穴を加工する際に、保持穴内に配設された第2バネが該刃具からの押し込み荷重に対抗する。このため、このセンター穴の加工時に刃具から出力軸に加えられる衝撃を第2バネで吸収することができる。したがって、該衝撃から出力軸を護ることができ、出力軸を含めた電動ドライバの損傷や故障を抑えて電動ドライバの寿命を延ばすことが可能となる。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態について図面を参照しつつ説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0025】
(第1実施形態)
図1〜図3に示される本実施形態に係るセンター穴加工装置は、被加工物たるテーパシャンクドリルのセンター穴を修正加工するためのものであり、請求項1乃至5に係る本第1発明を具現化したものである。
【0026】
被加工物たるテーパシャンクドリル1は、図4に示されるように、刃先部1aと、テーパシャンク部1bと、基端面1cが被加工面とされる回り止め基端部1dとから構成されている。なお、この回り止め基端部1dの基端面1cには、図示しないセンター穴が設けられている。また、回り止め基端部1dは、テーパシャンク部1bの基端側から基端面1cに向かって同一幅及び同一厚さで延びる薄板形状をなしている。
【0027】
このセンター穴加工装置は、図1に示されるように、主な構成要素として、略円筒状の第1本体部2と、この第1本体部2と同等の外径をもつ有底円筒状の第2本体部3と、スリーブ4と、ワンウエイクラッチ5と、第1バネ6と、一対の軸受け7、7と、刃具8と、リミットスイッチ9と、電動ドライバ10と、第2バネ11とを有しており、第1本体部2と第2本体部3とが複数のボルト(図示せず)を介して同軸かつ一体的に締め付け固定されることにより構成されている。
【0028】
上記スリーブ4は、軸方向に貫通し、上記テーパシャンクドリル1のテーパシャンク部1b及び回り止め基端部1dの外面形状に対応した内面形状をもつ保持用孔4aを有している。この保持用孔4aは、保持用孔4a内にテーパシャンク部1bを所定量挿入することにより、テーパシャンク部1b及び回り止め基端部1dを同軸的に収納しつつ回転不能に保持しう形状となされている。なお、この保持孔4a内にテーパシャンク部1b及び回り止め基端部1dが回転不能に保持された状態では、回り止め基端部1dの一部がスリーブ4から所定量(後述するリング状プレート17の厚さよりも大きい量)突出している。
【0029】
そして、このスリーブ4は、センター穴を加工しようとするテーパシャンクドリル1に応じて取り替え可能とすべく、複数種類のテーパシャンクドリル1のテーパシャンク部1b及び回り止め基端部1dの外面形状にそれそれ応じた内面形状の保持用孔4aをもつ複数種類のスリーブ4を準備しておくことができる。
【0030】
上記第1本体部2には、一端(図1の上端。以下、同様。)から他端(図1の下端。以下、同様。)に向けて、ワンウエイクラッチ用孔12と、このワンウエイクラッチ用孔12よりも内径の大きいバネ用孔13と、このバネ用孔13よりも内径の大きい刃具用孔14とが連続して設けられている。そして、これらワンウエイクラッチ用孔12、バネ用孔13及び刃具用孔14は、いずれも孔の中心線が一致するように同軸的に配設されている。また、この第1本体部2には、バネ用孔13の一端側側面に開口するように側壁開口部15が設けられている。なお、バネ用孔13と刃具用孔14との境界部には、第1バネ6の一端を支持するための段部16が円環状に延設されている。
【0031】
上記刃具用孔14は両端の大径部14a、14a及び中央小径部14b(図 参照)よりなり、大径部14a、14aに一対の上記軸受け7、7が配設、固定されている。そして、この一対の軸受け7、7には、刃具用孔14内で同軸的に回転可能となるように上記刃具8が支承されている。
【0032】
刃具8は、保持用基部8aと、軸部8bと、先端刃部8cとから構成されている。この刃具8は、先端刃部8cで、上記テーパシャンクドリル1の基端面(被加工面)1cに、変形したセンター穴を修正加工する等、修正後のセンター穴を加工するためのものである。
【0033】
上記ワンウエイクラッチ用孔12内には、上記スリーブ4が摺動しながら挿入されることを可能とする内面形状を有する上記ワンウエイクラッチ5が配設、固定されている。このワンウエイクラッチ5は、駆動手段としての上記電動ドライバ10により回転駆動される刃具8の回転方向Pと反対の一方向にのみ回転可能で、挿入されたスリーブ4の該回転方向Pへの回転を阻止する軸受け一体型のものである。
【0034】
上記バネ用孔13内には、バネ用孔13内で軸方向に往復動可能なリング状プレート17が一端側に配設されている。なお、このリング状プレート17は、上記テーパシャンクドリル1の回り止め基端部1dが挿通可能な貫通孔17aを有している。そして、このリング状プレート17に一端が固定されるとともに上記段部16に他端が固定され、バネ用孔13内に進入した上記スリーブ4からの押し込み荷重に対抗しうる上記第1バネ6が、バネ用孔13内の他端側に配設されている。
【0035】
上記側壁開口部15には、上記電動ドライバ10をオンオフ制御するためのスイッチ機構としての上記リミットスイッチ9が配設されている。このリミットスイッチ9は、上記バネ用孔13内に突出するように配設され、上記リング状プレート17及び上記スリーブ4との当接により径方向外方へ押されることよりスイッチが入って、電動ドライバ10をオン状態に維持するレバー部9aを有している。すなわち、このリミットスイッチ9は、スリーブ4の上記ワンウエイクラッチ5内及びバネ用孔13内への挿入動作に連動して電動ドライバ10を作動させるもので、バネ用孔13内にスリーブ4が所定量進入した時に(スリーブ4がバネ用孔内13に進入してから被加工面たる基端面1cが先端刃部8cに当接するまでの間に)、スリーブ4で押されて移動した上記リング状プレート17によりレバー部9aを径方向外方へ押されて移動することにより、電動ドライバ10をオン状態とするように構成されている。
【0036】
一方、上記第2本体部3には、同一内径で軸方向に延びる中央穴18が同軸的に設けられており、この中央穴18内に上記電動ドライバ10が配設、固定されている。これにより、電動ドライバ10の出力軸19は、第2本体部3と同軸的に配設されている。なお、上記第1本体部2と第2本体部3とがボルト締めにより結合されている状態では、電動ドライバ10の上端面と第1本体部2の下端面とが当接しており、これにより中央穴18内で電動ドライバ10が振動したり、遊動したりしないようになっている。
【0037】
また、中央穴18の底部には端子受け部20が配設されており、この端子受け部20及び第2本体部3の側壁に設けられた挿通孔21を介して、電動ドライバ10の配線22、23が外部に取り出されている。そして、この配線22、23は図示しない電源(家庭用の100V電源)、上記リミットスイッチ9とそれぞれ電気的に接続されている。こうして、電源から配線22を介して電力供給を受けている電動ドライバ10は、リミットスイッチ9からのオン信号を配線23を介して受けることにより、出力軸19を回転駆動させる。
【0038】
この出力軸19の先端面には、上記刃具8の保持用基部8aを保持するための保持穴19aが設けられている。この保持穴19aは正六角形状の内面形状を有し、上記保持用基部8aはこの保持穴19aの内面形状に対応した外面形状(保持穴19aの正六角形状よりも若干小さい正六角形状)に加工されている。これにより、刃具8の保持用基部8aは、保持穴19a内に挿通可能かつ回転不能に保持される。また、この保持穴19aの底部には、上記先端刃部8cに上記基端面1cが当接した上記刃具8からの押し込み荷重に対抗しうる上記第2バネ11が配設されている。なお、この第2バネ11の長さは、第2バネ11が伸びきった状態でも、保持穴19a内に挿入された刃具8の保持用基部8aが保持穴19aから飛び出ない長さにされている。
【0039】
上記構成を有する本実施形態のセンター穴加工装置では、保持用孔4aにテーパシャンクドリル1のテーパシャンク部1b及び回り止め基端部1dが回転不能に保持されたスリーブ4を、第1バネ6の付勢力に抗してワンウエイクラッチ5内及びバネ用孔13内に挿入する。そして、スリーブ4をバネ用孔13内に所定量進入させ、スリーブ4で押されて下降したリング状プレート17をレバー部9aに当接させて該リング状プレート17で該レバー部9aを径方向外方へ移動させる(図2の状態)。これにより、リミットスイッチ9がスイッチオンされ、リミットスイッチ9から配線23を介して電動ドライバ10にオン信号が出力される。その結果、電動ドライバ10はオン状態となり、出力軸19と共に刃具8を回転駆動させる。この状態で、スリーブ4をさらにバネ用孔13内に挿入して、スリーブ4から突出しているテーパシャンクドリル1の基端面1cを刃具8の先端刃部8cに当接させて所定の荷重をかければ、この基端面1cに先端刃部8cの形状に応じたセンター穴を加工することができる(図3の状態)。
【0040】
このとき、刃具8の回転に伴ってテーパシャンクドリル1及びスリーブ4が該刃具8の回転方向Pに連れ回りしようとするが、ワンウエイクラッチ5の作用により、この連れ回りを阻止することができる。すなわち、テーパシャンクドリル1を回転不能に保持するスリーブ4は、刃具8の回転方向Pと反対の一方向にのみ回転可能なワンウエイクラッチの作用により、刃具8の回転方向Pへの回転が阻止される。このため、刃具8の回転に連れてテーパシャンクドリル1及びスリーブ4が回ってしまうことを確実に阻止することができる。したがって、センター穴加工を安全かつ確実に行うことが可能となる。
【0041】
そして、本実施形態のセンター穴加工装置では、ワンウエイクラッチ用孔12、バネ用孔13及び刃具用孔14が第1本体部2に同軸的に配設されている。また、この刃具用孔14内に一対の軸受け7、7を介して刃具8が同軸的に配設されている。さらに、保持用孔4a内にテーパシャンクドリル1が同軸的に収納されたスリーブ4は、ワンウエイクラッチ用孔12内に同軸的に配設、固定されたワンウエイクラッチ5内に、摺動しながら挿入される。したがって、これらのことから、保持用孔4a内にテーパシャンクドリル1が保持されたスリーブ4をワンウエイクラッチ5内に挿入することのみをもって、刃具8に対するテーパシャンクドリル1の同軸性を確実に確保することができる。よって、面倒な軸芯合わせ作業を行うことなく、被加工面たる基端面1cの中心に容易かつ高精度にセンター穴を加工することが可能となる。
【0042】
また、本実施形態のセンター穴加工装置では、保持用孔4aにテーパシャンクドリル1が保持されたスリーブ4をワンウエイクラッチ5内及びバネ用孔13内に挿入して基端面1cを先端刃部8cに当接させる際には、バネ用孔13内に配設された第1バネ6がスリーブ4からの押し込み荷重に対抗する。このため、この当接時にテーパシャンクドリル1から先端刃部8cに加えられる衝撃を第1バネ12で吸収することができる。したがって、該当接による衝撃から先端刃部8cを護ることができ、先端刃部8cの損傷等を抑えて刃具8の寿命を延ばすことが可能となる。
【0043】
さらに、本実施形態のセンター穴加工装置では、リミットスイッチ9の作用により、テーパシャンクドリル1を収納、保持したスリーブ4をワンウエイクラッチ5内及びバネ用孔13内に挿入することのみをもって、電動ドライバ10を作動させて刃具8を回転させることができる。したがって、センター穴の加工作業がより容易になる。
【0044】
加えて、本実施形態のセンター穴加工装置では、刃具8を回転駆動させるための駆動手段として、市販されている電動ドライバをそのまま用いることが可能となる。
【0045】
さらに、センター穴を加工する際に、出力軸19の保持穴19a内に配設された第2バネ11が刃具8からの押し込み荷重に対抗する。このため、このセンター穴の加工時に刃具8から出力軸19に加えられる衝撃を第2バネ11で吸収することができる。したがって、該衝撃から出力軸19を護ることができ、出力軸19を含めた電動ドライバ10の損傷や故障を抑えて電動ドライバ10の寿命を延ばすことが可能となる。
【0046】
こうして、本実施形態のセンター穴加工装置によれば、テーパシャンクドリル1の基端面1cに容易かつ高精度にセンター穴を加工することができるので、前述したように、ばらし作業によりテーパシャンクドリル1のセンター穴が変形した場合であっても、この変形したセンター穴を容易かつ高精度に修正加工することが可能となる。
【0047】
(第2実施形態)
本実施形態に係るセンター穴加工装置は、被加工物たる丸棒ワーク24の端面(被加工面)24aにセンター穴を穿設加工したり、あるいは丸棒ワーク24の端面24aに設けられたセンター穴を修正加工したりするためのものであり、請求項6乃至10に係る本第2発明を具現化したものである。
【0048】
このセンター穴加工装置は、図5に示されるように、前記スリーブ4を備えておらず、また、バネ用孔13の一端(図5の上端)側に前記リング状プレート17を備えていない。これら以外の構成は、基本的には前記第1実施形態と同様である。ただし、ワンウエイクラッチ5は、被加工物としての丸棒ワーク24が摺動しながら挿入されることを可能とする内面形状を有している。そして、このワンウエイクラッチ5は、センター穴を加工しようとする丸棒ワーク24の外径に応じて取り替え可能とすべく、複数種類の丸棒ワーク24の外径にそれそれ応じた内径をもつ複数種類のワンウエイクラッチ5を準備しておくことができる。
【0049】
したがって、本実施形態のセンター穴加工装置では、丸棒ワーク24を第1バネ6の付勢力に抗してワンウエイクラッチ5内及びバネ用孔13内に挿入する。そして、丸棒ワーク24をバネ用孔13内に所定量進入させ、丸棒ワーク24をレバー部9aに当接させて丸棒ワーク24で該レバー部9aを径方向外方へ移動させる。これにより、リミットスイッチ9がスイッチオンされ、リミットスイッチ9から配線23を介して電動ドライバ10にオン信号が出力される。その結果、電動ドライバ10はオン状態となり、出力軸19と共に刃具8を回転駆動させる。この状態で、丸棒ワーク24をさらにバネ用孔13内に挿入して、丸棒ワーク24の端面24aを刃具8の先端刃部8cに当接させて所定の荷重をかければ、この端面24aに先端刃部8cの形状に応じたセンター穴を加工することができる。
【0050】
このとき、刃具8の回転に伴って丸棒ワーク24が該刃具8の回転方向Pに連れ回りしようとするが、ワンウエイクラッチ5の作用により、この連れ回りを阻止することができる。すなわち、丸棒ワーク24は、刃具8の回転方向Pと反対の一方向にのみ回転可能なワンウエイクラッチ5の作用により、刃具8の回転方向Pへの回転が阻止される。このため、刃具8の回転に連れて丸棒ワーク24が回ってしまうことを確実に阻止することができる。したがって、センター穴加工を安全かつ確実に行うことが可能となる。
【0051】
そして、本実施形態のセンター穴加工装置では、刃具用孔14及びワンウエイクラッチ用孔12が第1本体部2に同軸的に配設されている。また、この刃具用孔14内に一対の軸受け7、7を介して刃具8が同軸的に配設されている。さらに、丸棒ワーク24は、ワンウエイクラッチ用孔12内に同軸的に配設、固定されたワンウエイクラッチ5内に、摺動しながら挿入される。したがって、これらのことから、丸棒ワーク24をワンウエイクラッチ5内に挿入することのみをもって、刃具8に対する丸棒ワーク24の同軸性を確実に確保することができる。よって、面倒な軸芯合わせ作業を行うことなく、丸棒ワーク24の端面24aの中心に容易かつ高精度にセンター穴を加工することが可能となる。
【0052】
また、本実施形態のセンター穴加工装置では、丸棒ワーク24をワンウエイクラッチ5内及びバネ用孔13内に挿入して丸棒ワーク24の端面24aを刃具8の先端刃部8cに当接させる際には、バネ用孔13内に配設された第1バネ6が丸棒ワーク24からの押し込み荷重に対抗する。このため、この当接時に丸棒ワーク24から先端刃部8cに加えられる衝撃を第1バネ12で吸収することができる。したがって、該当接による衝撃から先端刃部8cを護ることができ、先端刃部8cの損傷を抑えて刃具8の寿命を延ばすことが可能となる。
【0053】
さらに、本実施形態のセンター穴加工装置では、リミットスイッチ9の作用により、丸棒ワーク24をワンウエイクラッチ5内及びバネ用孔13内に挿入することのみをもって、電動ドライバ10を作動させて刃具8を回転させることができる。したがって、センター穴の加工作業がより容易になる。
【0054】
こうして、本実施形態のセンター穴加工装置によれば、丸棒ワーク24の端面24aに容易かつ高精度にセンター穴を加工することができる。したがって、丸棒ワーク24の端面24aに容易かつ高精度にセンター穴を穿設加工したり、あるいは丸棒ワーク24の端面24aに設けられたセンター穴を容易かつ高精度に修正加工したりすることが可能となる。
【0055】
その他の作用効果は前記第1実施形態と同様である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係るセンター穴加工装置の全体構成を示す断面図である。
【図2】上記第1実施形態のセンター穴加工装置に係り、リミットスイッチがオンされた時の状態を示す部分断面図である。
【図3】上記第1実施形態のセンター穴加工装置に係り、被加工面に刃具でセンター穴を加工している時の状態を示す部分断面図である。
【図4】上記第1実施形態に係るテーパシャンクドリルを示し、(a)はテーパシャンクドリルの平面図であり、(b)はテーパシャンクドリルの部分平面図である。
【図5】本発明の第2実施形態のセンター穴加工装置に係り、被加工面に刃具でセンター穴を加工している時の状態を示す部分断面図である。
【符号の説明】
1…テーパシャンクドリル(被加工物)
1a…刃先部 1b…テーパシャンク部
1c…基端面(被加工面) 1d…回り止め基端部
2…第1本体部 3…第2本体部
4…スリーブ 4a…保持用孔
5…ワンウエイクラッチ 6…第1バネ
7…軸受け 8…刃具
8a…保持用基部 8c…先端刃部
9…リミットスイッチ(スイッチ機構)
10…電動ドライバ(駆動手段) 11…第2バネ
12…ワンウエイクラッチ用孔 13…バネ用孔
14…刃具用孔 19…出力軸
Claims (10)
- 刃具用孔、バネ用孔及びワンウエイクラッチ用孔が連続して設けられるとともに、少なくとも該刃具用孔及び該ワンウエイクラッチ用孔が同軸的に配設された本体部と、
前記刃具用孔内で同軸的に回転可能となるように一対の軸受けを介して支承され、保持用基部及び先端刃部を有して該先端刃部で被加工物の端面たる被加工面にセンター穴を加工するセンター穴加工用の刃具と、
前記保持用基部を保持しつつ前記刃具を回転駆動させる駆動手段と、
軸方向に貫通し前記被加工物を同軸的に収納しつつ回転不能に保持可能な保持用孔を有するスリーブと、
前記ワンウエイクラッチ用孔内に同軸的に配設、固定され、前記スリーブが摺動しながら挿入されることを可能とする内面形状を有し、前記刃具の回転方向と反対の一方向にのみ回転可能で、挿入された該スリーブの該回転方向への回転を阻止する軸受け一体型のワンウエイクラッチと、
前記バネ用孔内に配設され、該バネ用孔内に進入した前記スリーブからの押し込み荷重に対抗しうる第1バネとを備え、
前記保持用孔内に前記被加工物を収納、保持した前記スリーブを前記ワンウエイクラッチ内及び前記バネ用孔内に挿入することにより、該被加工物の前記被加工面にセンター穴を加工することを特徴とするセンター穴加工装置。 - 前記スリーブの前記ワンウエイクラッチ内及び前記バネ用孔内への挿入動作に連動して前記駆動手段を作動させるスイッチ機構を備えていることを特徴とする請求項1記載のセンター穴加工装置。
- 前記駆動手段は、保持穴が先端面に設けられた出力軸を有する電動ドライバよりなり、前記刃具の前記保持用基部は、該保持穴内に挿通可能かつ回転不能に保持されるべく、該保持穴の内面形状に対応した外面形状を有していることを特徴とする請求項1又は2記載のセンター穴加工装置。
- 前記保持穴内には、前記先端刃部に前記被加工面が当接した前記刃具からの押し込み荷重に対抗しうる第2バネが配設されていることを特徴とする請求項3記載のセンター穴加工装置。
- 前記被加工物は、刃先部と、テーパシャンク部と、基端面が前記被加工面とされた回り止め基端部とを有するテーパシャンクドリルであり、前記スリーブの前記保持用孔は該テーパシャンク部及び該回り止め基端部の外面形状に対応した内面形状を有していることを特徴とする請求項1、2、3又は4記載のセンター穴加工装置。
- 刃具用孔、バネ用孔及びワンウエイクラッチ用孔が連続して設けられるとともに、少なくとも該刃具用孔及び該ワンウエイクラッチ用孔が同軸的に配設された本体部と、
前記刃具用孔内で同軸的に回転可能となるように一対の軸受けを介して支承され、保持用基部及び先端刃部を有して該先端刃部で被加工物の端面たる被加工面にセンター穴を加工するセンター穴加工用の刃具と、
前記保持用基部を保持しつつ前記刃具を回転駆動させる駆動手段と、
前記ワンウエイクラッチ用孔内に同軸的に配設、固定され、前記被加工物が摺動しながら挿入されることを可能とする内面形状を有し、前記刃具の回転方向と反対の一方向にのみ回転可能で、挿入された該被加工物の該回転方向への回転を阻止する軸受け一体型のワンウエイクラッチと、
前記バネ用孔内に配設され、該バネ用孔内に進入した前記被加工物からの押し込み荷重に対抗しうる第1バネとを備え、
前記被加工物を前記ワンウエイクラッチ内及び前記バネ用孔内に挿入することにより、該被加工物の前記被加工面にセンター穴を加工することを特徴とするセンター穴加工装置。 - 前記被加工物の前記ワンウエイクラッチ内及び前記バネ用孔内への挿入動作に連動して前記駆動手段を作動させるスイッチ機構を備えていることを特徴とする請求項6記載のセンター穴加工装置。
- 前記駆動手段は、保持穴が先端面に設けられた出力軸を有する電動ドライバよりなり、前記刃具の前記保持用基部は、該保持穴内に挿通可能かつ回転不能に保持されるべく、該保持穴の内面形状に対応した外面形状を有していることを特徴とする請求項6又は7記載のセンター穴加工装置。
- 前記保持穴内には、前記先端刃部に前記被加工面が当接した前記刃具からの押し込み荷重に対抗しうる第2バネが配設されていることを特徴とする請求項8記載のセンター穴加工装置。
- 前記被加工物は丸棒ワークであることを特徴とする請求項6、7、8又は9記載のセンター穴加工装置。
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JP2003080850A JP2004283986A (ja) | 2003-03-24 | 2003-03-24 | センター穴加工装置 |
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JP2015136782A (ja) * | 2014-01-24 | 2015-07-30 | 富士重工業株式会社 | 穿孔冶具、工具駆動装置及び被穿孔品の製造方法 |
CN109483345A (zh) * | 2018-12-26 | 2019-03-19 | 吉林博仁科技有限责任公司 | 一种轴类零件的中心孔修正装置 |
CN115041971A (zh) * | 2022-06-24 | 2022-09-13 | 浙江傅氏机械科技有限公司 | 一种车磨铣复合加工数控机床 |
-
2003
- 2003-03-24 JP JP2003080850A patent/JP2004283986A/ja not_active Withdrawn
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