JP2004282266A - 無線通信ネットワークシステムの無線端末、無線通信方法、及びプログラム - Google Patents

無線通信ネットワークシステムの無線端末、無線通信方法、及びプログラム Download PDF

Info

Publication number
JP2004282266A
JP2004282266A JP2003068913A JP2003068913A JP2004282266A JP 2004282266 A JP2004282266 A JP 2004282266A JP 2003068913 A JP2003068913 A JP 2003068913A JP 2003068913 A JP2003068913 A JP 2003068913A JP 2004282266 A JP2004282266 A JP 2004282266A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
terminal
route
wireless
relay
wireless terminal
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2003068913A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3963153B2 (ja
Inventor
Takayoshi Hayashi
隆好 林
Takaaki Hatakeuchi
孝明 畠内
Yohei Hosooka
洋平 細岡
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fuji Electric Co Ltd
Original Assignee
Fuji Electric Systems Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fuji Electric Systems Co Ltd filed Critical Fuji Electric Systems Co Ltd
Priority to JP2003068913A priority Critical patent/JP3963153B2/ja
Publication of JP2004282266A publication Critical patent/JP2004282266A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3963153B2 publication Critical patent/JP3963153B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Detection And Prevention Of Errors In Transmission (AREA)
  • Data Exchanges In Wide-Area Networks (AREA)
  • Small-Scale Networks (AREA)
  • Mobile Radio Communication Systems (AREA)

Abstract

【課題】END−END間の遅延量が一定量以下または一定の範囲内に収まるようにでき且つネットワークの通信品質の信頼性を確保する。
【解決手段】構成情報記憶部14は、自装置が直接通信できる無線端末の情報と、この直接通信できる無線端末を介して他の無線端末と通信するときの中継回数の情報、及び信頼性値の情報である構成情報を記憶する。主経路決定部11は、この構成情報に基づいて、着信端末への最短経路上にある無線端末10であって信頼性値の高い無線端末10を、主経路の中継先端末とする。予備経路決定部12は、この構成情報に基づいて、当該主経路中継先端末に対して中継段数が2段となるような他の無線端末10であって信頼性値が高いものを予備経路の為の中継端末とする。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数の無線通信機器が、各通信毎に、送信側機器または受信側機器あるいは中継機器として働き、ある通信において直接又は中継機器として働く1以上の無線通信機器を介して、データの送受信を行う無線通信ネットワークシステムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、通信路として無線通信を用いて、且つ送信側端末間から送信された無線パケットが、1又は複数の無線機によって中継されて、受信側端末に届けられる、という構成の無線通信ネットワークシステムについて、様々な提案が行われている。
【0003】
例えば、特許文献1に記載の発明は、有線網に接続された中央基地局と、各無線基地局との間で、無線通信を行なうシステムである。無線通信は、中央基地局と、送信先の無線基地局との間にある無線基地局が中継することによって行われる。無線空間の品質が変化する等して、基地局間の平均遅延時間が大きく変化した場合、この変化を検出した無線基地局が、中央基地局に通知する。この通知を受けた中央基地局は、構成情報に基づいて、新たな経路を決定する。
【0004】
また、例えば、特許文献2に記載の発明は、複数のノードが中継器として動作する無線回路網において、従来のように回路網中の全ノードを用いる全ての可能な経路を介してパケットをランダムにホップさせたり、予めプログラムされた単一の各経路に沿ってホップさせるのではなく、コンパクトな部分的経路決めテーブルを当該回路網内のノードのうち予め選択された各ノードのメモリ部分内に記憶し、ビルコンピュータと宛先ノードとの間に複数の所定の通信経路を設けて、END−END間のデータ伝送の成功の確率を向上させると共に、回路網の高データ伝送処理能力を実現する。またデータパケット中に全経路決め情報を含ませる必要性を除去する。
【0005】
また、例えば、特許文献3に記載の発明は、通信前に経路判定用パケットを同報通信し経路を決定する方式において、従来では一度通信経路を選択すると、その経路の回路切断を検出するまでその経路を使用する為、信号到着時刻に遅延ゆらぎが生じるという問題があったのに対して、主経路を構築後、データ送信開始し、同時に迂回経路を構築するようにしている。
【0006】
また、本出願人が既に提案している先出願(特許文献4)に記載の発明では、通信の信頼性及び伝送距離を向上させる為に、各無線端末が保持している構成情報及び信頼性情報を基に、最適な転送経路が決定され、中継転送が行われる。また、パケットを中継転送中に、外乱等の影響により通信路の環境が悪化して、中継端末間でパケットの転送に失敗した場合には、その中継無線端末は、端末内の構成情報及び信頼性情報に基づいて、別経路を選択し、動的に経路を変更することにより、通信の信頼性の向上を図っている。
【0007】
図16は、先出願を説明する為の図(その1)であってネットワーク構成の一例を示す図である。
図17は、先出願を説明する為の図(その2)であって図16のネットワーク構成において、各無線端末に保持される構成情報の一例を示す図である。
【0008】
図16の無線通信ネットワークシステムは、無線端末A〜無線端末Jまでの10個の無線端末によって構成される。そして、任意の無線端末が任意の無線端末宛にパケットを送信する。このとき、これら送信側、宛先側の無線端末以外の各無線端末は、このパケットを中継・転送する中継端末として機能する。各無線端末は、それぞれ構成情報を保持しており、この構成情報に基づいて、パケットの転送先の無線端末を決定して、パケットを中継・転送する。
【0009】
図17(a)〜(d)には、この構成情報の一例を示す。尚、図17には、無線端末A〜無線端末Jの中の一部の無線端末の構成情報のみ示しているが、これら以外の無線端末もそれぞれ構成情報を保持している。
【0010】
図17(a)は無線端末Aが保持する構成情報の例である。図17(b)は無線端末Bが保持する構成情報の例である。図17(c)は無線端末Eが保持する構成情報の例である。図17(d)は無線端末Gが保持する構成情報の例である。
【0011】
ここでは、図17(a)に示す無線端末Aの構成情報を例にすると、まず、その上側には、無線端末Aから各無線端末へのパケットの最短の中継段数(通信回数)を示す。通信回数が1となっている無線端末B、C、Dが、当該無線端末Aが直接通信可能な無線端末である。よって、パケットの中継先は、無線端末B、C、Dの中から選択することになる。更に、図示の下側に示すように、これら無線端末B、C、Dを中継先として選んだ場合の各無線端末へのパケットの最短の中継段数を示す。これより、例えば無線端末Aから無線端末G宛にパケットを送信する場合には、中継先として無線端末B又はCを選択した場合に最も中継段数が少ないことが分かる。
【0012】
また、特に図示しないが、各無線端末は、通信路診断パケットを用いて、自装置が直接通信可能な各無線端末との通信路の信頼性値を算出して、通信路の信頼性を診断している。
【0013】
【特許文献1】
特開平11−32073号公報
【特許文献2】
特表平11−504785号公報
【特許文献3】
特開2001−237875号公報
【特許文献4】
特開2000−13376号公報
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
上記特許文献1記載の発明は、経路を選定する為に中央基地局なる無線端末が集中的に誤り率等を収集し経路を選定し、その結果を各無線機に通知して経路を選定している為、中央基地局の負荷が大きい。
【0015】
特許文献3記載の発明も、各中継端末それぞれが特許文献4のような構成情報を有するようなものではない為、通信前に経路判定用パケットを同報通信し経路を決定する処理が必要となり、通信前の段階における処理の手間が余分に掛かる。
【0016】
これに対して、上記先出願(特許文献4)の手法では、各無線端末がそれぞれ構成情報を保持しており、各無線端末毎に、パケットを中継転送する経路を、通信環境の変化に応じて動的に決定・変更するので、特定の機器に負担を掛けることなく処理負荷が各無線端末に分散され、またパケット中に全経路決め情報を含ませる必要なく、また通信前の段階における処理を行う必要なく、動的に最適な経路を選定することができる。
【0017】
ここで、上記先出願(特許文献4)の無線通信ネットワークにおいて、例えば、マルチメディア伝送(ストリーミング系)、制御系伝送等のように、END−END間の遅延量が一定量以下または一定の範囲内に収まることが求められるアプリケーションを使用する場合を考える。
【0018】
この場合、上記先出願(特許文献4)の手法では、上記のように、中継転送される経路が、通信環境の変化に応じて動的に変わるため、中継数が多くなる(遠回りの)経路となる場合もあり、最終的に目的の送信先端末で受信する各パケットの遅延量にバラツキが生じる可能性があり、また、遅延量の推定が困難であった。この為、上記のような遅延量が一定量以下または一定の範囲内に収まることが求められるアプリケーションには、上記先出願の無線通信システムは、適用が困難であった。これは、特許文献2に記載の発明についても同様である。
【0019】
例えば、図16に示す例において、無線端末Jから無線端末E宛にパケット送信する経路は、J→G→E(2段の経路)、J→I→G→E、J→I→F→E(何れも3段の経路)、J→I→H→F→E(4段の経路)を取り得る。この為、どの経路を取るかによって着信端末での遅延量のバラツキが生じることになる。
更に、これは、簡単な例であり、実際には、更に中継数が多くなる(遠回りの)経路を取り得る為、更に遅延量のバラツキが大きくなることになる。
【0020】
このように、遅延ジッタ(遅延の揺らぎ、ばらつき)を低減することが求められるが、例えば通信経路を固定すれば遅延ジッタは低減できるが、無線区間の通信環境は動的に変化するため、外乱等の影響により通信路の環境が悪化した場合、ネットワークの通信品質の信頼性の点で問題が生じる。
【0021】
本発明の課題は、無線通信ネットワークシステムにおいて、END−END間の遅延量が一定量以下または一定の範囲内に収まるようにでき且つネットワークの通信品質の信頼性を確保できる無線通信ネットワークシステムの無線端末、その通信方法等を提供することである。
【0022】
【課題を解決するための手段】
本発明による無線端末は、無線通信を行なう複数の無線端末によって構成され、該無線端末の何れも直接または他の1以上の無線端末を介することで、他の任意の無線端末と通信することができる無線通信ネットワークシステムを構成する各無線端末である。
【0023】
この各無線端末は、自装置が直接通信できる無線端末の情報と該直接通信できる無線端末を介して他の無線端末と通信するときの中継回数の情報である構成情報を記憶した構成情報記憶手段と、該構成情報記憶手段に記憶されている構成情報に基づいて、前記自装置が直接通信できる無線端末であって着信端末への最短経路上にある無線端末の中から、主経路の中継先端末を決定する主経路決定手段と、前記構成情報記憶手段に記憶されている構成情報に基づいて、前記自装置が直接通信できる無線端末であって前記主経路の中継先端末に対して中継回数が2回で中継できる無線端末の中から、予備経路の為の中継端末を決定する予備経路決定手段とを有し、前記主経路、予備経路の両方を用いて、パケットを中継・転送するように構成する。
【0024】
上記構成によって、複数の経路、すなわち前記主経路、予備経路の両方を用いてパケットの中継を行うので、ネットワークの通信品質の信頼性を確保できる。
且つ、この複数の経路の決定方法に、一定の条件を与える。すなわち、主経路は、着信端末への最短ルートとし、且つ予備経路は、この主経路の中継先端末に対して中継回数が2回で中継できる無線端末を介して、当該主経路の中継先端末にパケット転送するルートとする。このように経路の決定方法を規定することで、END−END間の遅延量が一定量以下または一定の範囲内に収まるようにできる。
【0025】
また、例えば、前記構成情報には更に自装置が直接通信できる無線端末との間の通信路の信頼性を示す信頼性値が含まれ、前記主経路決定手段、予備経路決定手段は、この信頼性値が高い無線端末を、前記主経路の中継先端末、前記予備経路の為の中継端末として決定するようにしてもよい。
【0026】
このように、主経路、予備経路とも、信頼性が高い通信路をパケット転送経路とすることにより、通信品質の信頼性を向上できる。
また、上記の通り、複数の経路を用いることで、ネットワークの通信品質の信頼性を確保でき、決定された経路を固定的に使用できるが、それでも、通信環境の悪化等によって、通信品質の信頼性を確保できない状況になった場合には、以下に説明するように経路を変更することにより、ネットワークの通信品質の信頼性を確保できる。
【0027】
すなわち、上記無線端末は、更に、前記主経路決定手段、予備経路決定手段によって決定された主経路、予備経路を変更するか否かを判定する経路変更判定手段を備え、該経路判定手段によって主経路、予備経路を変更すると判定された場合、前記主経路決定手段、予備経路決定手段は、新たな主経路、予備経路を決定する。
【0028】
上記経路変更判定手段による判定方法は、例えば発信端末においては以下の通りとする。
すなわち、前記主経路決定手段、予備経路決定手段によって決定された経路は、任意の通信期間中、固定的に使用され、前記着信端末は、該任意の通信期間中のパケット着信率を集計し、この集計結果を発信端末に返信し、該発信端末である無線端末における前記経路変更判定手段は、該着信率集計結果と予め登録される閾値とに基づいて前記判定を行う。例えば、もし着信率が閾値以下であれば、経路を変更すべきと判定する。
【0029】
なお、上述した本発明の各構成により行なわれる機能と同様の制御をコンピュータに行なわせるプログラムを記憶したコンピュータ読み取り可能な記憶媒体から、そのプログラムをコンピュータに読み出させて実行させることによっても、前述した課題を解決することができる。
【0030】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。
図1は、本例による無線通信ネットワークシステムを構成する各無線端末の機能ブロック図である。
【0031】
尚、本例の各無線端末は、基本的には先出願の無線端末と略同様の機能を有するが、経路の決定の仕方、変更の仕方が異なる。また、一旦決定した経路は、所定期間、固定的に使用する点も異なる。
【0032】
図示の無線端末10は、主経路決定部11、予備経路決定部12、経路変更判定部13、構成情報記憶部14を有する。各無線端末10は、各通信毎に、任意の無線パケットを送信する送信元の端末である発信端末、又はこの無線パケットを中継する中継端末、又はこの無線パケットの宛先である着信端末の何れかとして動作するが、その構成自体は、全て同じである。但し、図示の各機能部は、発信端末又は中継端末として機能する場合に必要な構成を示している。また、経路変更判定部13は、発信端末の場合と中継端末の場合とで、その処理方法が異なる。
【0033】
尚、以下の説明においては、無線パケットは、単にパケットと記す。
本例による無線通信ネットワークシステムでは、上記先出願と同様、各無線端末が、各々、例えば図17に示すような構成情報を記憶した構成情報記憶部14を有する。構成情報は、概略的には、自装置が直接通信できる無線端末の情報と、この直接通信できる無線端末を介して他の無線端末と通信するときの中継回数の情報である。また、図17には特に示していないが、上記先出願において算出する信頼性値の情報も含まれる。
【0034】
主経路決定部11は、構成情報記憶部14に記憶されている構成情報に基づいて、着信端末への最短経路上にある他の無線端末10であって信頼性値の高い無線端末10を、主経路の中継先端末(以下、主経路中継先端末と記す)とする(図2のステップS1)。
【0035】
予備経路決定部12は、構成情報記憶部14に記憶されている構成情報に基づいて、当該主経路中継先端末に対して中継段数が2段となるような他の無線端末10であって信頼性値が高いものを予備経路の為の中継端末(以下、予備経路中継先端末と記す)とする(図2のステップS2)。
【0036】
勿論、ステップS1、S2で選択する中継端末は、自装置が直接通信できる無線端末の中から選択する。
発信端末又は中継端末として機能する無線端末10は、パケットを着信端末に伝送する為の次の中継先端末を決定するが、この中継先端末に対する予備の経路も決定する。その際、必ず、着信端末への最短経路にある無線端末10の中から、主経路中継先端末を選択する。更に、当該主経路中継先端末に対して中継段数が2段となる経路、すなわち他の任意の1つの無線端末10(上記予備経路中継先端末)を介して当該主経路中継先端末にパケットが伝送されるような経路を、予備経路として決定する。
【0037】
これによって、END−END間、すなわち発信端末−着信端末間の通信の遅延量は、詳しくは後述するように、必ず、(主経路の中継時間)×3以下となる。更に詳しくは、“主経路の中継時間”〜“(主経路の中継時間)×3”までの範囲内に収まる。従って、END−END間の遅延量が一定量以下または一定の範囲内に収まるようにできる。
【0038】
また、上記のように決定した経路は、任意の通信期間中、固定的に使用する。着信端末は、任意の通信期間におけるパケットの着信率を集計し、この集計結果を発信端末に返信する。
【0039】
発信端末の経路変更判定部13は、この着信率集計結果に基づいて、経路を変更するか否かを判定する。経路を変更すると判定した場合には、主経路決定部11、予備経路決定部12によって、上述した処理と、基本的には同様の処理を行って、新たな主経路、予備経路を決定する。但し、現在使用している経路は、基本的には除外し、現在使用している経路以外の経路の中から新たな主経路、予備経路を決定する。
【0040】
また、発信端末は、決定した経路毎に、経路の識別番号を割り当てて、これをパケットに含めて送信する。各中継端末の経路変更判定部13は、この経路の識別番号に基づいて、経路を変更するか否かを判定する。この点が、上記発信端末の経路変更判定部13とは異なる。
【0041】
以下、無線通信ネットワークシステムとその各無線端末の動作について、図3以降を参照して、更に詳細に説明する。
図3は、初期経路を決定する処理のフローチャート図である。
【0042】
図11〜図13は、経路変更に係わる処理のフローチャート図である。
まず、図3等を参照して、初期経路の決定処理について説明する。
まず、任意の無線端末10(発信端末)から任意の無線端末10(着信端末)へパケットを送信する場合であって、未だこの無線端末間の伝送経路が決定されていない場合、図3に示す処理を行う。尚、既にこの無線端末間の伝送経路が決定されていた場合には、決定済みの経路を用いて伝送を行うか、あるいはもし経路変更の必要がある場合には後述する図13の処理を行って経路の再決定を行う。
【0043】
また、図3の処理は、図4〜図7に示す具体例を参照しつつ説明する。
まず、図4に、無線通信ネットワークシステムの構成の簡単な具体例を示す。図示の無線通信ネットワークシステムの例では、▲1▼〜▲6▼の6つの無線端末10が存在する。そして、ここでは、無線端末▲1▼が、無線端末▲6▼に対してパケットを送る場合を例にする(以下、発信端末▲1▼、着信端末▲6▼と記す)。よって、これら以外の▲2▼〜▲5▼の無線端末10の中の少なくとも1つ以上が、パケットを中継する中継端末として機能することになる。
【0044】
図3に示す処理は、発信端末▲1▼及び各中継端末においてそれぞれ実行される。
ここでは、発信端末▲1▼が図3の処理を行う場合を例にして、図5に発信端末▲1▼が保持する構成情報テーブルの一例、図6に発信端末▲1▼が作成・保持する管理テーブルの一例を示す。
【0045】
図3において、まず、発信端末▲1▼は、自装置が保持する図5の構成情報テーブル20を参照して、自装置が直接通信可能な無線端末10の中から、着信端末▲6▼への中継段数が最も少ない無線端末10であって且つ信頼性値が最も高いものを、主経路中継先端末として選択する(ステップS11)。
【0046】
続いて、ステップS11で選択した主経路中継先端末に対して中継段数が2段で中継可能な他の無線端末10を、構成情報テーブル20を検索して求める(ステップS12)。その結果、もし、主経路中継先端末に対して中継段数が2段で中継可能な無線端末10が、1つも存在しなかった場合には(ステップS13,NO)、主経路中継先端末は、予備経路中継先端末でもあるものとする(ステップS15)。一方、もし、中継段数が2段で中継可能な無線端末10が1つ以上存在した場合には(ステップS13,YES)、これらの無線端末10の中で最も信頼性値が高いものを、予備経路中継先端末として選択する(ステップS14)。勿論、1つしか存在しない場合には、信頼性値に関係なく、その無線端末10を予備経路中継先端末として選択する。
【0047】
最後に、以上の処理により選択した主経路中継先端末及び予備経路中継先端末の組に対して、任意の経路番号を割り当てて、発信端末、着信端末の情報と共に、管理テーブル30に格納する(ステップS16)。図6に示すように、管理テーブル30は、経路番号31、発信端末32、着信端末33、主経路中継先端末34、及び予備経路中継先端末35の各データ項目より成る。上記の例では、無線端末▲1▼が、無線端末▲6▼に対して無線パケットを送る場合なので、発信端末32には▲1▼、着信端末33には▲2▼が格納される。また、構成情報テーブル20が図5の例の場合には、以下に説明する処理の結果、主経路中継先端末34には▲4▼、予備経路中継先端末35には▲2▼が格納されることになる。尚、ここでは、経路番号31は仮に‘1’が割り当てられたものとする。
【0048】
尚、各中継先端末においても、発信端末と同様に上記図3の処理を実行するが、ステップS16において管理テーブル30に格納する経路番号31は、発信端末が決定した値と同一の値とする。発信端末は、後に図7で説明するように、中継先端末に送信するパケットのヘッダに、この経路番号データを含めるので、中継端末側で経路番号を知ることができる。また、中継端末において、この経路番号31は、後述する経路変更の判定の際に利用される。
【0049】
ここで、図5の構成情報テーブル20の例について説明する。
構成情報テーブル20において、中継先端末NO.21、24は、当該無線端末▲1▼が直接通信可能な無線端末であり、信頼性値23、26は、当該無線端末▲1▼と、これら中継先端末NO.21、24との間の通信路の信頼性を示す値である。目的局への中継段数22は、各中継先端末NO.21を次の中継先とした場合にパケットが最終目的端末である着信端末▲6▼に到達するまでの最短の中継段数を示す。
【0050】
ステップS11の処理は、目的局への中継段数22を参照して判定する。この例では、着信端末▲6▼への中継段数が最も少ない中継先端末は、中継段数が‘2’である中継端末▲4▼のみであるので、信頼性値に関係なく、ステップS11において中継端末▲4▼が選択されるが、もし、他にも中継段数が‘2’である中継端末が存在した場合には、信頼性値が最も高いものが選択される。
【0051】
目的局への中継段数25は、上記中継先端末NO.21の中で、ステップS11の処理において選択された中継先端末を仮想の最終目的端末と見做して、各中継先端末NO.24を次の中継先とした場合にパケットがこの仮想の最終目的端末に到達するまでの最短の中継段数を示す。
【0052】
上記ステップS12,S13の処理では、目的局への中継段数25を参照して、中継段数が2段である中継端末があるか否かを判別する。図5の例では、目的局への中継段数25の値が‘2’である中継端末は、中継端末▲2▼と▲3▼であるので、ステップS13の判定はYESとなる。そして、中継端末▲2▼の信頼性値26は‘75’、中継端末▲3▼の信頼性値26は‘70’であるので、ステップS14において中継端末▲2▼が選択されることになる。
【0053】
尚、図5の構成情報テーブル20は、例えば図17に示した例のような先出願の構成情報のことである。つまり、本例の無線端末は、先出願と同様の構成情報を保持している。図5の構成情報テーブル20は、この構成情報を、本説明が分かり易いような形式に変えて示しているだけであり、内容的には先出願の構成情報と同じである。例えば、図5の構成情報テーブル20における中継先端末NO.21、24は、上記の通り当該無線端末が直接通信可能な無線端末であり、例えば図17(a)の例では、通信回数が1回の無線端末、すなわち無線端末B,C,Dがこれに相当する。また、仮に着信端末がHであるとすると、これら無線端末B,C,D各々の目的局への中継段数22は、‘3’、‘2’、‘2’であることが分かる。更に、仮に無線端末Dが主経路の中継先端末として選択された場合、無線端末B,Cから無線端末Dへの通信回数は‘2’、‘1’であるので、無線端末Dを仮想の目的端末として場合の無線端末B,C各々の目的局への中継段数25の値は‘3’、‘2’であることが分かる。
また、先出願においては、通信路診断パケットを用いて、自装置が直接通信可能な各無線端末との間の通信路の信頼性値を算出しており、本例においても同様にして信頼性値を算出し、これを信頼性値23、26に格納している。
【0054】
以上説明した処理によって決定した各種情報を用いて、発信端末▲1▼は、例えば図7に示すヘッダ情報を含むパケットを送信する。勿論、各中継先端末が送信するパケットのヘッダ構成も、同じである。
【0055】
図7は、パケットのヘッダの構成図である。
図示のパケットのヘッダ40において、発信元ID41は、発信端末の識別IDである。尚、各無線端末10には、予めユニークな識別IDが割り当てられている。上記の例では、発信元ID41は、発信端末▲1▼の識別IDとなる。
【0056】
着信元ID42は、当該パケットの最終目的端末である着信端末の識別IDである。上記の例では、着信端末▲6▼の識別IDとなる。
中継ID43は、主経路中継先端末の識別IDである。上記の例では、中継端末▲4▼の識別IDとなる。
【0057】
予備ID44は、予備経路中継先端末の識別IDである。上記の例では、中継端末▲2▼の識別IDとなる。
経路番号45は、上記管理テーブル30内の経路番号31の値である。
【0058】
主/予備コード46は、当該パケットが、主経路用のパケットであるか、予備経路用のパケットであるかを示すコードやフラグ等である。ここでは、仮に、主経路用のパケットである場合には‘1’、予備経路用のパケットである場合には‘0’のフラグが格納されるものとする。尚、後述するように、発信端末及び中継端末は、主経路用のパケットと、予備経路用のパケットを、順次送信する。また、予備ID44は、予備経路用のパケットにのみ格納される。
【0059】
このパケットを受信した各無線端末10は、主/予備コード46が‘1’である場合であって、中継ID43が自装置の識別IDである場合には、このパケットを取り込んで、このパケットを次の中継先端末へ転送する。勿論、転送ルートは、主経路、予備経路の2通りのルートである。もし、未だ中継先端末が決まっていない場合には、発信端末と同様に、上記図3の処理を実行して、次の中継先端末と、その予備経路を決定してから、このパケットを中継する。
【0060】
一方、主/予備コード46が‘0’で且つ予備ID44が自装置の識別IDであるパケットを受け取った無線端末10は、このパケットを中継ID43の無線端末、すなわち主経路中継先端末に転送する。その際、主/予備コード46を‘1’に変えると共に予備ID44は消去する。すなわち、主経路用のパケットの構成へと変更して転送する。
【0061】
尚、主経路中継先端末は、主経路用のパケットを正常に受信した場合には、直ちにこれを次の中継先端末に転送する為の処理を実行しており、その後、予備経路中継先端末を介して転送されてきた同一のパケットを受信しても、これを廃棄する。
【0062】
以上述べた初期経路決定処理によって、例えば図8に示すような主経路、予備経路が決定される。上記の例によれば、図8に示すように、発信端末▲1▼から中継端末▲4▼に対して、直接パケット伝送する主経路と、中継端末▲2▼を介して2段で伝送される予備経路が決定される。また、このパケットを受け取った中継端末▲4▼においても、発信端末▲1▼と同様に図3の処理を行った結果、例えば図8に示すように、中継端末▲4▼から着信端末▲6▼に対して、直接パケット伝送する主経路と、中継端末▲5▼を介して伝送する予備経路が決定されたものとする。
【0063】
図示の通り、発信端末▲1▼から中継端末▲4▼へのパケット伝送路は、主経路では1段、予備経路では2段である。これは、中継端末▲4▼から着信端末▲6▼へのパケット伝送路についても同様である。更に、図には簡単なネットワーク構成を示している為、中継端末▲4▼から直ちに着信端末▲6▼へパケットが到達してしまうが、実際のもっと複雑な無線通信ネットワークでは、通常、中継端末▲4▼から更に他の中継端末へと中継され、この中継端末から更に他の中継端末へと中継され、同様の中継処理が何回も繰り返されるはずであるが、どれほど複雑になろうとも、ある無線端末10から次の中継先端末となる無線端末10へのパケット伝送路は、必ず、主経路が1段、予備経路が2段となり、同様のことが着信端末に届くまで繰り返されていくだけである。
【0064】
例えば、発信端末▲1▼から中継端末▲4▼へのパケット伝送を例にすると、図9に示すように、発信端末▲1▼から中継端末▲4▼へのパケット伝送に要する時間は、必ず、主経路伝送に係わる1スロットと、予備経路伝送に係わる2スロットの計3スロットに固定される。これと同様のことが、各中継先端末で繰り返されていく。
よって、仮に全て主経路でパケット伝送が行われた場合のパケット伝送時間をTとすると、仮に全て予備経路でパケット伝送が行われた場合のパケット伝送時間は3Tとなり、パケット伝送時間は、必ず、T〜3Tの範囲内になることが保証される。更に、上記の通り、主経路は、必ず、着信端末への最短ルートとなるので、Tの値は、略一定となる。
【0065】
以上述べたように、上記構成の無線端末を用いれば、まず、複数の経路を設けることによって、通信環境の変化により、一方の経路に問題が生じても、他方の経路で通信が行なえるので、ネットワークの通信品質の信頼性を確保できる。更に、この複数の経路は、必ず、一方を着信端末への最短経路とし、他方をこの最短経路上の各無線端末に対して中継回数2回で中継する経路とすることで、パケットの伝送時間が所定の範囲内に収まるように規定できる。従って、END−END間の遅延量が一定量以下または一定の範囲内に収まるようにでき且つネットワークの通信品質の信頼性を確保でき、以って遅延量が一定量以下または一定の範囲内に収まることが求められるアプリケーションを使用する場合に好適となる。
【0066】
更に、通信環境が悪化する等した為に、複数の経路を用いても、通信品質の信頼性を確保できない状況になった場合には、以下に説明するように経路を変更することにより、ネットワークの通信品質の信頼性を確保できる。
【0067】
以下、経路の変更処理について説明する。
上述した処理によって決定した経路(主経路、予備経路)は、所定の転送期間中、固定的に使用する。着信端末は、図10に示すように、この転送期間中に受信するパケットの着信率を求め、この着信率情報を発信端末に送る。
【0068】
この着信率情報を受け取った発信端末は、図11に示すように、着信率情報と、所定の閾値とを比較する(ステップS21)。閾値は、システムとして許容できる着信率を閾値として予め定めておき、これを全ての無線端末に登録しておく。また、発信端末は、着信端末に到達しないパケットが存在しても、再送は行わない。すなわち、本例の無線通信ネットワークでは、例えばUDP等のようなコネクションレス型の通信を行なう。
【0069】
そして、もし、着信率が閾値以下ではなかった場合には(ステップS22,NO)、現在の経路のままで通信を行う。
もし、着信率が閾値以下だった場合には(ステップS22,YES)、経路の変更が必要と判断し、経路の再検索処理を行う(ステップS23)。ステップS23の処理の詳細は、図13に示し、後に詳細に説明する。
【0070】
また、発信端末が、経路の変更を行った場合には、各中継端末も経路の再検索処理を行うが、各中継端末は、経路を変更すべきか否かの判断を、図12に示すように、自己が保持する管理テーブル30の経路番号31と、受信したパケットの経路番号45とに基づいて判断する。
【0071】
すなわち、上記の通り、発信端末は、自己が決定した経路に対して任意の経路番号を付して、これをパケットの経路番号45として送信するが、ステップS23の処理によって経路を変更した場合には、この経路に対して新たな経路番号を与えて、管理テーブル30に記録すると共に、この新たな経路番号をパケットに含めて送信する。これによって、各中継端末は、経路番号を参照すれば、経路の変更が行われた否かが判定できる。
【0072】
すなわち、各中継端末は、パケットを受信する毎に、その発信元ID41及び着信元ID42を用いて、管理テーブル30において発信端末32及び着信端末33が一致するレコードを検索して求め、もし一致するレコードが存在しない場合には上記図3の初期経路決定処理を実行し、もし一致するレコードが存在する場合にはその経路番号31を参照して、これがパケットの経路番号45と一致するか否かを判定する(ステップS31,S32)。
【0073】
もし、経路番号が一致する場合には(ステップS32,YES)、現在の経路のままとする。すなわち当該レコードの主経路中継先端末34及び予備経路中継先端末35に格納されている経路で、当該パケットを転送する。
【0074】
一方、もし、経路番号が一致しない場合には(ステップS32,NO)、経路の変更が必要と判断し、経路の再検索処理を行う(ステップS33)。経路の再検索処理自体は、上記発信端末のステップS23の処理と同様であり、図13にその詳細を示す。
【0075】
図13は、上記ステップS23又はS33の経路の再検索処理の詳細フローチャート図である。
図13において、発信端末又は中継端末は、自装置が保持する図4の構成情報テーブル20を参照して、自装置が直接通信可能な無線端末の中から、着信端末への中継段数が最も少ない無線端末であって且つ信頼性値が前回選択した主経路の中継先端末の次に高いものが存在するか否かを判定し(ステップS41、S42)、もし存在する場合には(ステップS42,YES)、この中継端末を、主経路中継先端末として選択する(ステップS43)。尚、前回選択した主経路中継先端末は、管理テーブル30の主経路中継先端末34に格納されている。
続いて、ステップS43で選択した主経路中継先端末に対して、中継段数が2段で中継可能な中継端末であって且つ信頼性値が最も高い中継端末を、構成情報テーブル20を検索して求める(ステップS44)。その結果、もし、主経路中継先端末に対して中継段数が2段で中継可能な中継端末が、1つも存在しなかった場合には(ステップS45,NO)、主経路中継先端末は、予備経路中継先端末でもあるものとする(ステップS47)。一方、もし、主経路中継先端末宛に中継段数が2段で中継可能な中継端末が1つ以上存在した場合には(ステップS45,YES)、これらの中継端末の中で最も信頼性値が高いものを、予備経路中継先端末として選択する(ステップS46)。勿論、1つしか存在しない場合には、信頼性値に関係なく、その中継端末を予備経路中継先端末として選択する。
【0076】
一方、上記ステップS42の判定がNOであった場合には、前回選択した主経路中継先端末、すなわち管理テーブル30の主経路中継先端末34に格納されている中継端末を、再度、主経路中継先端末として選択する(ステップS48)。
【0077】
続いて、ステップS48で選択した主経路中継先端末に対して、中継段数が2段で中継可能な中継端末であって且つ信頼性値が前回選択した予備経路中継先端末の次に高い中継端末を、構成情報テーブル20を検索して求める(ステップS49)。前回選択した予備経路中継先端末は、管理テーブル30の予備経路中継先端末35に格納されている。
【0078】
ステップS49の処理の結果、もし、主経路中継先端末に対して中継段数が2段で中継可能な中継端末が、前回選択した予備経路中継先端末以外1つも存在しなかった場合には(ステップS50,NO)、前回選択した予備経路中継先端末を、再度、予備経路中継先端末として選択する(ステップS52)。
【0079】
一方、もし、主経路中継先端末宛に中継段数が2段で中継可能な中継端末が、前回選択した予備経路中継先端末以外に1つ以上存在した場合には(ステップS50,YES)、信頼性値が前回選択した予備経路中継先端末の次に高い中継端末を、予備経路中継先端末として選択する(ステップS51)。
【0080】
最後に、以上の処理により選択した主経路中継先端末及び予備経路中継先端末によって、管理テーブル30の主経路中継先端末34及び予備経路中継先端末35を更新すると共に、経路番号31を更新する(ステップS53)。経路番号31の更新は、発信端末においては新たに任意に決定した経路番号を用い、各中継端末においては受信したパケットの経路番号45を用いて行う。
【0081】
以上説明した経路変更処理を、図5、6、8の例について説明するならば、発信端末▲1▼において、図13の処理を実行すると、図5に示す構成情報テーブル20の例において、着信端末▲6▼への中継段数が最小、すなわち2段である中継端末は、中継端末▲4▼のみであるので、ステップS42の判定はNOとなり、再度、主経路中継先端末として、中継端末▲4▼を選択することになる。更に、ステップS49,S50の判定においては、構成情報テーブル20内の目的局への中継段数25が‘2’である端末が、前回の予備経路中継先端末である中継端末▲2▼以外にも、中継端末▲3▼があるので、ステップS50の判定はYESとなり、この中継端末▲3▼を新たな予備経路中継先端末とする。
【0082】
この結果、図14に示すように、主経路は変更しないが、予備経路は中継端末▲3▼を介するルートへと変更される。尚、主経路中継先端末である中継端末▲4▼においても、同様に、図13の処理を行うが、主経路、予備経路とも、図示の通り、1つのルートしか存在しないので、経路は変更されない。
【0083】
尚、図8、14等に示す例は、説明し易くする為に非常に簡単な構成例を示しているのであり、実際には、通常は、主経路、予備経路とも、複数のルートが存在し得る。例えば、図16に示す例も、簡単な例ではあるが、無線端末Dから無線端末Gへパケットを送信する場合、主経路となり得るルート、すなわち着信端末への最短ルートは、D→C→E→G、D→F→E→G、D→F→I→Gの3通り存在する。
【0084】
最後に、図15に、無線端末10のハードウェア構成の概略図を示す。これは本説明に関係のある部分のみを示す。
図示の無線端末10は、CPU(MPU)51、メモリ52、無線機能部53、アンテナ54等を有する。
【0085】
メモリ52には、構成情報テーブル20、管理テーブル30等が格納される。また、メモリ52には、上記図2、図3、図11〜図13に示す処理を無線端末10において実現させる為のプログラムも格納され、CPU(MPU)51はこのプログラムを読み出し実行することにより、これらの処理を行う。
【0086】
尚、このように所定のプログラムを実行して所定の処理を行える無線端末10は、コンピュータの一種と見なすことができる。
そして、このプログラムは、予め無線端末10のメモリ等に格納しておくものであってもよいし、外部からダウンロードしてもよいし、あるいは無線端末10が例えばメモリカード等の可搬型記録媒体との間でデータをリード/ライトできる構成を有する場合には、上記プログラムを記録した可搬型記録媒体から当該プログラムを読み出して実行する構成であってもよい。つまり、本発明は、上記本発明による各種処理をコンピュータ上で実現するプログラムを記録した可搬型記憶媒体自体として、あるいは当該プログラム自体として構成することもできる。
【0087】
【発明の効果】
以上、詳細に説明したように、本発明の無線通信ネットワーシステム、その無線端末、無線通信方法、及びプログラムによれば、特に先出願のような無線通信ネットワークシステムにおいて、END−END間の遅延量が一定量以下または一定の範囲内に収まるようにでき且つネットワークの通信品質の信頼性を確保でき、以って遅延量が一定量以下または一定の範囲内に収まることが求められるアプリケーションを使用する場合に好適なものとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本例による無線通信ネットワークシステムを構成する各無線端末の機能ブロック図である。
【図2】各無線端末による中継先判定処理の概略フローチャート図である。
【図3】初期経路を決定する処理のフローチャート図である。
【図4】無線通信ネットワークシステムの構成の簡単な具体例を示す図である。
【図5】発信端末▲1▼が保持する構成情報テーブルの一例を示す図である。
【図6】発信端末▲1▼が作成・保持する管理テーブルの一例を示す図である。
【図7】パケットのヘッダの構成図である。
【図8】図4、図5の例に応じて決定される主経路、予備経路を示す図である。
【図9】遅延量が一定量以下または一定の範囲内に収まることを説明する為の図である。
【図10】パケット送信、及び着信率情報返信のタイミングを示す図である。
【図11】発信端末における経路変更処理の全体フローチャート図である。
【図12】各中継端末における経路変更処理の全体フローチャート図である。
【図13】図11のステップS23、図12のステップS33の処理の詳細フローチャート図である。
【図14】変更後の主経路、予備経路を示す図である。
【図15】無線端末のハードウェア構成図である。
【図16】先出願を説明する為の図(その1)であってネットワーク構成の一例を示す図である。
【図17】先出願を説明する為の図(その2)であって各無線端末が保持する構成情報の一例を示す図である。
【符号の説明】
10 無線端末
11 主経路決定部
12 予備経路決定部
13 経路変更判定部
14 構成情報記憶部
20 構成情報テーブル
21 中継先端末NO.
22 目的局への中継段数
23 信頼性値
24 中継先端末NO.
25 目的局への中継段数
26 信頼性値
30 管理テーブル
31 経路番号
32 発信端末
33 着信端末
34 主経路中継先端末
35 予備経路中継先端末
40 パケットのヘッダ
41 発信元ID
42 着信元ID
43 中継ID
44 予備ID
45 経路番号
46 主/予備コード
51 CPU(MPU)
52 メモリ
53 無線機能部
54 アンテナ

Claims (6)

  1. 無線通信を行なう複数の無線端末によって構成され、該無線端末の何れも直接または他の1以上の無線端末を介することで、他の任意の無線端末と通信することができる無線通信ネットワークシステムにおける該各無線端末において、
    自装置が直接通信できる無線端末の情報と該直接通信できる無線端末を介して他の無線端末と通信するときの中継回数の情報である構成情報を記憶した構成情報記憶手段と、
    該構成情報記憶手段に記憶されている構成情報に基づいて、前記自装置が直接通信できる無線端末であって着信端末への最短経路上にある無線端末の中から、主経路の中継先端末を決定する主経路決定手段と、
    前記構成情報記憶手段に記憶されている構成情報に基づいて、前記自装置が直接通信できる無線端末であって前記主経路の中継先端末に対して中継回数が2回で中継できる無線端末の中から、予備経路の為の中継端末を決定する予備経路決定手段とを有し、
    前記主経路、予備経路の両方を用いて、パケットを中継・転送することを特徴とする無線通信ネットワーシステムの無線端末。
  2. 前記主経路決定手段、予備経路決定手段によって決定された主経路、予備経路を変更するか否かを判定する経路変更判定手段を更に備え、
    該経路判定手段によって主経路、予備経路を変更すると判定された場合、前記前記主経路決定手段、予備経路決定手段は、新たな主経路、予備経路を決定することを特徴とすることを特徴とする請求項1記載の無線通信ネットワーシステムの無線端末。
  3. 前記構成情報には更に自装置が直接通信できる無線端末との間の通信路の信頼性を示す信頼性値が含まれ、
    前記主経路決定手段、予備経路決定手段は、この信頼性値が高い無線端末を、前記主経路の中継先端末、前記予備経路の為の中継端末として決定することを特徴とする請求項1又は2記載の無線通信ネットワーシステムの無線端末。
  4. 前記主経路決定手段、予備経路決定手段によって決定された経路は、任意の通信期間中、固定的に使用され、
    前記着信端末は、該任意の通信期間中のパケット着信率を集計し、この集計結果を発信端末に返信し、
    該発信端末である無線端末における前記経路変更判定手段は、該着信率集計結果と予め登録される閾値とに基づいて前記判定を行うことを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の無線通信ネットワーシステムの無線端末。
  5. 無線通信を行なう複数の無線端末によって構成され、該無線端末の何れも直接または他の1以上の無線端末を介することで、他の任意の無線端末と通信することができる無線通信ネットワークシステムの前記各無線端末における無線通信方法であって、
    自装置が直接通信できる無線端末の情報と該直接通信できる無線端末を介して他の無線端末と通信するときの中継回数の情報である構成情報を記憶しておき、該構成情報に基づいて、前記自装置が直接通信できる無線端末であって着信端末への最短経路上にある無線端末の中から、主経路の中継先端末を決定すると共に、前記自装置が直接通信できる無線端末であって前記主経路の中継先端末に対して中継回数が2回で中継できる無線端末の中から、予備経路の為の中継端末を決定し、
    該主経路、予備経路の両方を用いて、パケットを中継・転送することを特徴とする無線通信方法。
  6. コンピュータに、
    自装置が直接通信できる無線端末の情報と該直接通信できる無線端末を介して他の無線端末と通信するときの中継回数の情報である構成情報を記憶する機能と、該構成情報に基づいて、前記自装置が直接通信できる無線端末であって着信端末への最短経路上にある無線端末の中から、主経路の中継先端末を決定すると共に、前記自装置が直接通信できる無線端末であって前記主経路の中継先端末に対して中継回数が2回で中継できる無線端末の中から、予備経路の為の中継端末を決定する機能と、
    該主経路、予備経路の両方を用いて、パケットを中継・転送する機能と、を実現させる為のプログラム。
JP2003068913A 2003-03-13 2003-03-13 無線通信ネットワークシステムの無線端末、無線通信方法、及びプログラム Expired - Lifetime JP3963153B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003068913A JP3963153B2 (ja) 2003-03-13 2003-03-13 無線通信ネットワークシステムの無線端末、無線通信方法、及びプログラム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003068913A JP3963153B2 (ja) 2003-03-13 2003-03-13 無線通信ネットワークシステムの無線端末、無線通信方法、及びプログラム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2004282266A true JP2004282266A (ja) 2004-10-07
JP3963153B2 JP3963153B2 (ja) 2007-08-22

Family

ID=33286079

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003068913A Expired - Lifetime JP3963153B2 (ja) 2003-03-13 2003-03-13 無線通信ネットワークシステムの無線端末、無線通信方法、及びプログラム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3963153B2 (ja)

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006123615A (ja) * 2004-10-27 2006-05-18 Hitachi Ltd 車両制御用無線通信システム
WO2006104105A1 (ja) * 2005-03-29 2006-10-05 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. 通信システム、通信中継装置、および通信中継方法
JP2007074564A (ja) * 2005-09-08 2007-03-22 Oki Electric Ind Co Ltd ネットワーク経路設定方法及び無線局
JP2007129516A (ja) * 2005-11-04 2007-05-24 Nippon Hoso Kyokai <Nhk> 経路探索装置
JP2009239542A (ja) * 2008-03-26 2009-10-15 Sinfonia Technology Co Ltd 周波数分割多重型無線ネットワークシステム
JP2011055374A (ja) * 2009-09-03 2011-03-17 Fujitsu Ltd 無線装置、無線通信システムおよび無線通信方法
JP2011068351A (ja) * 2010-11-29 2011-04-07 Hitachi Ltd 車両制御用無線通信システム
JP2012029251A (ja) * 2010-07-28 2012-02-09 Hitachi Ltd 無線通信システム,無線通信装置及び無線通信方法
JP2012095235A (ja) * 2010-10-28 2012-05-17 Mitsubishi Electric Corp ノード局および冗長経路制御方法
US11362890B2 (en) 2017-03-08 2022-06-14 Nec Corporation System management device, system management method, program, and information processing system

Cited By (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4681270B2 (ja) * 2004-10-27 2011-05-11 株式会社日立製作所 車両制御用無線通信システム
JP2006123615A (ja) * 2004-10-27 2006-05-18 Hitachi Ltd 車両制御用無線通信システム
WO2006104105A1 (ja) * 2005-03-29 2006-10-05 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. 通信システム、通信中継装置、および通信中継方法
US8583032B2 (en) 2005-03-29 2013-11-12 Panasonic Corporation Communication system, communication relay apparatus, and communication relay method
JP2007074564A (ja) * 2005-09-08 2007-03-22 Oki Electric Ind Co Ltd ネットワーク経路設定方法及び無線局
JP2007129516A (ja) * 2005-11-04 2007-05-24 Nippon Hoso Kyokai <Nhk> 経路探索装置
JP4564442B2 (ja) * 2005-11-04 2010-10-20 日本放送協会 経路探索装置
JP2009239542A (ja) * 2008-03-26 2009-10-15 Sinfonia Technology Co Ltd 周波数分割多重型無線ネットワークシステム
JP2011055374A (ja) * 2009-09-03 2011-03-17 Fujitsu Ltd 無線装置、無線通信システムおよび無線通信方法
US8774732B2 (en) 2009-09-03 2014-07-08 Fujitsu Limited Wireless device, wireless communication system, and wireless communication method
JP2012029251A (ja) * 2010-07-28 2012-02-09 Hitachi Ltd 無線通信システム,無線通信装置及び無線通信方法
JP2012095235A (ja) * 2010-10-28 2012-05-17 Mitsubishi Electric Corp ノード局および冗長経路制御方法
JP2011068351A (ja) * 2010-11-29 2011-04-07 Hitachi Ltd 車両制御用無線通信システム
US11362890B2 (en) 2017-03-08 2022-06-14 Nec Corporation System management device, system management method, program, and information processing system

Also Published As

Publication number Publication date
JP3963153B2 (ja) 2007-08-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP1064760B1 (en) Routing method for wireless and distributed systems
US7912982B2 (en) Wireless routing selection system and method
US5412654A (en) Highly dynamic destination-sequenced destination vector routing for mobile computers
JP5347972B2 (ja) 経路制御方法およびノード
US8787257B2 (en) Network communication system, node device, routing method and routing program
US8392607B2 (en) Relay device, control method, and program
JP5750973B2 (ja) 通信方法および通信装置
CN110167099B (zh) 一种适用于窄带条件的自组网路由方法及系统
JP2009517987A (ja) 無線通信ルートの品質を向上させる方法及びシステム
US8213352B2 (en) Wireless communication system, wireless communication device, wireless communication method, and program
KR20060092811A (ko) 가중된 누적형 예상 전송 시간 메트릭을 사용하는 링크품질 라우팅을 위한 시스템 및 방법
CN101171807A (zh) 用于提供动态按需路由协议的方法和装置
US9210608B2 (en) Communication system, control device, and node device
CN111510982B (zh) 一种传输数据的方法及装置
JP5720793B2 (ja) データ転送方法およびそれを用いるノード装置
JP3963153B2 (ja) 無線通信ネットワークシステムの無線端末、無線通信方法、及びプログラム
JPWO2014068616A1 (ja) 通信制御方法、ネットワークシステム、および通信装置
US20140133292A1 (en) Communication method and a node device
Streit et al. Wireless SDN for highly utilized MANETs
JP2010093387A (ja) 無線通信システム、送信端末、中継端末、データ送信方法、データ受信方法、及びコンピュータプログラム
JP2007068043A (ja) 通信ネットワークにおける経路選択方法および通信ネットワークシステム
JPH09149079A (ja) 通信装置の経路選択方式
US20110255399A1 (en) Network Nodes
JP6459558B2 (ja) 無線通信装置、無線通信方法、および無線通信プログラム
CN104104605A (zh) 下行路由获取及维护方法和装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20050614

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20070423

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20070501

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20070514

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 3963153

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100601

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110601

Year of fee payment: 4

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110601

Year of fee payment: 4

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120601

Year of fee payment: 5

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130601

Year of fee payment: 6

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

EXPY Cancellation because of completion of term