JP2004280594A - 運行管理方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本発明の課題は、車両の走行状態を示す走行情報を管理する走行情報管理手段を有する判定装置が上記走行情報に基づいて運行を管理する運行管理方法であって、上記車両から上記走行情報を取得し、上記走行情報管理手段へ格納する走行情報格納手順と、上記走行情報管理手段により管理された上記走行情報に基づいて、上記車両が所定地点を通過したか否かを判定する通過判定手順と、上記通過判定手順により判定された判定結果を出力する判定結果出力手順とを有する。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は運行管理方法に係り、特に、車両の走行状態を示す走行情報に基づいて、通常の運転操作でない所定地点を通過したか否かを判断する運行管理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、車両を運行する際の走行速度などの各種走行状態を判断する事を目的とした手段として、車両に走行情報を収集して判断する判断装置を設けるものがある。この判断装置では、車速、エンジンの回転数、燃料などの情報を走行情報として測定し、各走行情報の値に対して設定された閾値と比較して走行状態を判断している。また、所定の時間間隔で収集した走行情報に対して上記と同様に閾値と比較して走行状態を判断する方法や、あるいは時間間隔毎の変動傾向などにより走行状態を判断する方法などもある。危険な速度での走行や高燃費運転等の走行状態は、然るべき走行情報の変動として現れるので、判断装置に設定した閾値により走行情報を判定する事で導出したい走行状態を抽出することができる。
【0003】
また、所定地点に関してのみ判定基準を変更する方法において、運転手が評価基準の遷移を運転中に入力する方法や、閾値の適応範囲を事前に設定し、車両位置情報と適応範囲との比較から適応閾値を決定する方法や、車速等の走行情報の変動傾向のみを観測し、取得すべき走行状態が発生した場合は必ず所定地点であると定義する方法などが実現されている。
【0004】
例えば、従来技術として、タコグラフ等の走行速度などを記録するドライブレコーダを用いて事故発生状況を再現するために運行状況を記録する装置において、速度が一定値を超えた場合、あるいは、速度情報とハンドル操舵角から危険状態を検出する技術が示されている(例えば、特許文献1)。
【0005】
【特許文献1】
特開2002−42288号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来技術の運転者が評価基準の遷移を運転中に入力する方法において、閾値の変動頻度が高い時には運転手が何度も入力を行わなければならず、操作が煩雑になってしまうという問題点があった。
【0007】
また、上記従来技術の閾値の適応範囲を事前に設定し、車両位置情報と適応範囲との比較から適応閾値を決定する方法において、設定範囲が車両の位置情報を取得する頻度に比べて小さい場合に車両が通過していたとしても判断することができず、特に、車両が想定速度を大幅に超過するような重大な違反を取得する事ができないという問題点があった。また、上記の問題点に対応するために適応範囲を拡大すると、必要以外の場所に適応範囲が及ぶため、本来正しい走行状態を違反した走行状態であると判断してしまうという問題点があった。
【0008】
また、上記従来技術の走行情報のみを観測する場合、所定地点で異常が発生しなかった場合を識別することができないという問題点があった。
【0009】
そこで、本発明の課題は、設定範囲に拠ることなく車両の走行情報に基づいて車両が所定地点を走行したかを効率的に判断し、所定地点を適正な走行状態で走行したかなどを判断して運転者に運行指導を行うことができる運行管理方法を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するため、本発明は、請求項1に記載されるように、車両の走行状態を示す走行情報を管理する走行情報管理手段を有する判定装置が上記走行情報に基づいて運行を管理する運行管理方法であって、上記車両から上記走行情報を取得し、上記走行情報管理手段へ格納する走行情報格納手順と、上記走行情報管理手段により管理された上記走行情報に基づいて、上記車両が所定地点を通過したか否かを判定する通過判定手順と、上記通過判定手順により判定された判定結果を出力する判定結果出力手順とを有する構成とされる。
【0011】
このような運行管理方法では、車両から走行情報を取得して走行情報管理手段へ格納し、走行情報に基づいて車両が所定地点を通過したか否かを判定し、その判定結果を出力することにより、設定範囲に拠ることなく車両の走行距離及び走行位置に基づいて車両が所定地点を走行したかを判断し、所定地点を適正な走行状態で通過したかを判断して運転者に運行指導を行うことができる。
【0012】
また、上記課題を解決するため、本発明は、上記運行管理方法による処理をコンピュータに行なわせるためのプログラム及びそのプログラムを記録した記録媒体とすることもできる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0014】
図1は、本発明の実施の一形態に係る運行管理方法におけるシステム構成図を示している。図1において、運行管理方法における運行管理システム10は、解析対象の車両2に搭載され、走行情報を収集する車載機1と、運行指導者が管理する端末(パーソナルコンピュータ(PC))であって、走行情報に基づいて特定地帯通過判定処理及び運行指導を行う処理装置3とで構成されるシステムである。尚、処理装置3は、複数のPCが接続されたサーバーコンピュータでも適応可能である。車両2に搭載された車載機1は、収集した走行情報をICカード等の可搬性の記録装置13に格納し、処理装置3に接続されたICカードリーダ30により記録装置13に格納された走行情報が読み取られ、処理装置3に走行情報を提供する。尚、記録装置13及びICカードリーダ30の代わりに、無線等の通信手段を利用して処理装置3に走行情報を提供するようにしてもよい。尚、処理装置3を車載機1に内蔵して車両に搭載する構成でも適応可能である。
【0015】
以下に車載機1、処理装置3の各構成について説明する。図1において、車載機1は、車両の走行距離、位置情報及び速度等を測定する各種センサ12と、各種センサ12で測定した走行情報を記録する記録装置13とで構成される。尚、上記各種センサ11は、車両の走行距離、位置情報及び速度を測定するものに限定されることなく、その他の測定に関するセンサも含まれるものとする。
【0016】
処理装置3は、CPU(中央処理装置)によって以下に示す各構成が制御され、CPUによりメモリユニットに格納されたプログラムに従って運行管理方法での処理が行われる。この処理装置3は、主に、運行管理処理を実行するプログラムをインストールするインストーラ15と、データの表示を制御する表示制御処理部16と、データの入出力を制御する入出力制御処理部17と、ICカードリーダ30により読み込まれた走行情報及び位置情報が格納された走行情報DB32と、各種判定条件を設定する各種判定条件設定手段33と、車両2が特定地帯を通過したか否かの判定を行う特定地帯通過判定手段34と、特定地帯通過判定手段34により判定された結果等に基づいて走行状態を判定する走行状態判定手段35と、判定結果を出力する判定結果出力手段36とで構成される。尚、走行情報DB32に、特定地帯通過判定手段34及び走行状態判定手段35により判定された判定結果を格納するようにしてもよい。また、走行情報DB32は、状況により通常のファイルベースの記録であっても構わない。
【0017】
表示制御処理部16は、ディスプレイ等の表示ユニットを有し、表示用データを制御して該表示ユニットに表示させる。入出力制御処理部17は、マウス、キーボード等の入力ユニット及び、判定結果出力手段36であるモニタ、プリンタ等の出力ユニットを制御し、データの入出力を制御する。
【0018】
インストーラ15は、本発明の一実施例に係る運行管理方法を実現するためのプログラムが記録された記録媒体40から該プログラムを読み出し、その読み出されたプログラムを、例えば、補助記憶装置等にインストールする。そして、後述される運行管理方法における処理が起動されると、補助記憶装置にインストールされた当該プログラムに従って、CPUがその処理を開始する。尚、記録媒体40は、当該プログラムを格納する媒体としてROM等、コンピュータが読み取り可能な媒体であればよい。
【0019】
各種判定条件設定手段33では、特定地帯通過判定手段34により判定を行う際に利用する各種判定条件である閾値が設定される。特定地帯通過判定手段34は、設定された各種判定条件と、走行情報DB32に格納された走行情報及び位置情報とに基づいて、特定地帯の通過判定を行い、判定結果を走行状態判定手段35に提供する。走行状態判定手段35は、特定地帯通過判定手段34からの判定結果と、各種判定条件設定手段33により設定された各種判定条件とに基づいて走行状態を判定し、判定結果を判定結果出力手段36に提供する。判定結果出力手段36は、特定地帯通過結果及び走行状態から判定された運行指導等の判定結果を出力する。
【0020】
このように、運行管理システム10において、処理装置3は、車両2の車載機1により収集された走行情報及び位置情報を取得し、取得した走行情報及び位置情報に基づいて特定地帯通過判定及び走行状態判定処理を行い、判定結果を出力することにより、車両2が所定地点を通過したことを判定することができる。また、運行指導者は、運転手が適正な走行速度で運行を行ったか否かを認識することができ、運転手に適確な運行指導を行うことができる。
【0021】
尚、本発明の第1実施例に係る判定結果出力手段36に出力される判定結果の表示例については図9で、他の実施例における判定結果の表示例については図11〜13で詳細に説明する。また、走行情報DB32に格納されるテーブルについては、図15、図16で詳細に説明する。
【0022】
次に、処理装置3において実行される運行管理処理手順について説明する。図2は、本発明の第1実施例における運行管理処理を説明するためのフローチャート図である。図2において、先ず、ステップS21の処理で、処理装置3は、ICカード13に記録された走行情報である位置情報をICカードリーダ30により取得し、走行情報DB32に格納する。ステップS22の処理で、特定地帯通過判定手段34は、走行情報DB32に格納された走行情報及び位置情報に基づいて、車両2の通過位置と所定位置とのなす角による通過判定を行う。ステップS23の処理で、特定地帯通過判定手段34は、走行情報DB32に格納された走行情報及び位置情報に基づいて、車両2の走行距離による通過判定を行う。ステップS24の処理で、特定地帯通過判定手段34は、走行情報DB32に格納された走行情報及び位置情報に基づいて、車両2の走行位置による通過判定を行う。ステップS25の処理で、特定地帯通過判定手段34は、ステップS22の処理で通過判定され、且つステップS23の処理で通過判定され、又はステップS24の処理で通過判定とされたか否かを判断する。ステップS25の処理で、ステップS22の処理で通過判定され、且つステップS23の処理で通過判定され、又はステップS24の処理で通過判定とされなかった場合、ステップS26の処理で、特定地帯通過判定手段34は、最終的に走行位置が所定地点を非通過であると判定し、運行管理処理を終了する。
【0023】
ステップS25の処理で、ステップS22の処理で通過判定され、且つステップS23の処理で通過判定され、又はステップS24の処理で通過判定とされた場合、ステップS27の処理で、特定地帯通過判定手段34は、最終的に走行位置が所定地点を通過したと判定する。ステップS28の処理で、特定地帯通過判定手段34は、判定結果出力手段36に出力するために走行情報に基づいて通過時の車両2の走行状態を抽出する。ステップS29の処理で、走行状態判定手段36は、走行情報が各種設定条件設定手段33により設定された閾値より大きいか否かを判断する。ステップS29の処理で、走行情報が閾値より大きい判断した場合、ステップS210の処理で、走行状態判定手段36は、走行状態が異常走行であると判定する。ステップS212の処理で、判定結果出力手段36は、走行状態判定手段36により判定された判定結果を出力する。ステップS29の処理で、走行情報が閾値より大きくないと判断した場合、ステップS211の処理で、走行状態判定手段36は、走行状態が通常走行であると判定し、ステップS212の処理を行う。
【0024】
このように、なす角による通過判定、走行距離による通過判定、位置による通過判定を行い、最終的に走行位置が所定地点を通過したかを判定した結果を出力することにより、運転手の入力した設定値などの設定範囲に拠ることなく車両の走行情報に基づいて車両が所定地点を走行したか否かを効率的に判断することができる。また、運行指導者は、運転手が適正な走行状態で所定地点を走行していたかを出力結果から認識することができるため、判断結果に応じて運転者に警告するなどの運行指導を行うことができる。
【0025】
次に、図2に示すステップS22の処理におけるなす角による通過判定処理について説明する。図3は、なす角による通過判定処理を説明するためのフローチャート図である。先ず、ステップS31の処理で、特定地帯通過判定手段34は、走行情報DB32に格納された位置情報から連続する2点の位置情報を取得する。ステップS32の処理で、特定地帯通過判定手段34は、所定地点に対する取得した2点の位置情報からなす角(R)を算出する。ステップS33の処理で、特定地帯通過判定手段34は、なす角(R)が直進を判定する直進判定用角度閾値の上限(Rsl)よりも小さく、直進判定用角度閾値の下限(Rss)よりも大きいか否かを判断する。ステップS33の処理で、なす角(R)が直進判定用角度閾値の上限(Rsl)よりも小さく、直進判定用角度閾値の下限(Rss)よりも大きいと判断した場合、ステップS35の処理で、特定地帯通過判定手段34は、対象の2点が所定地点を直進通過したと判定する。ステップS38の処理で、特定地帯通過判定手段34は、対象の2点が通過した位置情報と時間情報とを抽出し、なす角による通過判定結果と関連付けて走行情報DB32に格納する。ステップS39の処理で、特定地帯通過判定手段34は、全ての走行情報に対して処理が終了したか否かを判断する。ステップS39の処理で、全ての走行情報に対して処理が終了していない場合、ステップS31からの処理を繰り返す。
【0026】
また、ステップS33の処理で、なす角(R)が直進判定用角度閾値の上限(Rsl)よりも小さく、直進判定用角度閾値の下限(Rss)よりも大きくないと判断した場合、ステップS34の処理で、特定地帯通過判定手段34は、なす角(R)が右左折を判定する右左折判定用角度閾値の上限(Rcl)よりも小さく、右左折判定用角度閾値の下限(Rcs)よりも大きいか否かを判断する。ステップS34の処理で、なす角(R)が右左折判定用角度閾値の上限(Rcl)よりも小さく、右左折判定用角度閾値の下限(Rcs)よりも大きいと判断した場合、ステップS36の処理で、特定地帯通過判定手段34は、対象の2点は所定地点を右左折通過したと判定し、ステップS38の処理を行う。ステップS34の処理で、なす角(R)が右左折判定用角度閾値の上限(Rcl)よりも小さく、右左折判定用角度閾値の下限(Rcs)よりも大きくないと判断した場合、ステップS37の処理で、特定地帯通過判定手段34は、対象の2点は所定地点を非通過であると判定し、ステップS39の処理を行う。
【0027】
図4は、なす角による通過判定処理を説明するための図である。尚、本発明の第1実施例における所定地点を交差点として以下に説明する。図4に示すように、交差点である所定地点Pを中心として、所定時間間隔で連続して取得された位置情報▲1▼〜▲4▼のうち所定の連続する2点に対してなす角Rを算出し、なす角Rの角度から交差点を右左折したか、直進したか又は通過なかったかを判定する。尚、ここでは、なす角による通過判定処理の閾値について、直進判定用角度閾値の上限(Rsl)を190°、直進判定用角度閾値の下限(Rss)を170°とし、右左折判定用角度閾値の上限(Rcl)を100°、右左折判定用角度閾値の下限(Rcs)を80°と設定するものとする。例えば、位置情報▲1▼、▲2▼に対してなす角による通過判定処理を行う場合、図4に示すように所定地点Pを中心とした位置情報▲1▼、▲2▼のなす角Rは、0°近傍のなす角R1となる。従って、通過判定処理において、なす角R1は、直進判定用角度閾値及び右左折判定用角度閾値の範囲の角度でないため、交差点を通過していないことが判定される。また、位置情報▲2▼、▲3▼に対してなす角による通過判定処理を行う場合、図4に示すように所定地点Pを中心とした位置情報▲2▼、▲3▼のなす角Rは、90°近傍のなす角R2となる。従って、通過判定処理において、なす角R2は、右左折判定用角度閾値の上限(Rcl)の100°と、右左折判定用角度閾値の下限(Rcs)の80°との間の角度であるため、交差点を右左折したことが判定される。
【0028】
このように、交差点である所定地点を中心として2点の位置情報からなす角を算出し、なす角により通過判定処理を行うことにより、位置情報により交差点を通過したか否かを判定することができる。
【0029】
次に、図2に示すステップS23の処理における距離による通過判定処理について説明する。図5は、距離による通過判定処理を説明するためのフローチャート図である。先ず、ステップS51の処理で、特定地帯通過判定手段34は、走行情報DB32に格納された位置情報から連続する2点(X、Y)の位置情報を取得する。ステップS52の処理で、特定地帯通過判定手段34は、各位置情報と所定地点との間の距離(A、B)を算出する。ステップS53の処理で、特定地帯通過判定手段34は、各位置情報(X、Y)の取得時間、及び各位置情報(X、Y)間の実際の走行距離(C)を算出する。ステップS54の処理で、特定地帯通過判定手段34は、各位置情報と所定地点との間の距離(A、B)を加算した値を、実際の走行距離(C)から引いた値が距離による通過判定を行う通過判定用距離閾値(Dth)よりも大きいか否かを判断する。即ち、ステップS54の処理において、所定地点を通過している場合、実際の走行距離と、各位置情報と所定地点との間の距離を加算した距離とが理論上一致することを利用し、任意の許容誤差範囲を表す通過判定用距離閾値(Dth)と比較して所定地点を通過したか否かを判断する。ステップS54の処理で、各位置情報と所定地点との間の距離(A、B)を加算した値を、実際の走行距離(C)から引いた値が通過判定用距離閾値(Dth)よりも大きい場合、ステップS55の処理で、特定地帯通過判定手段34は、各位置情報(X、Y)が所定地点を通過したと判定する。ステップS57の処理で、特定地帯通過判定手段34は、各位置情報(X、Y)の位置情報、時間情報を抽出し、距離による通過判定結果と関連付けて走行情報DB32に格納する。ステップS58の処理で、特定地帯通過判定手段34は、全ての走行情報に対して処理が終了したか否かを判断する。ステップS58の処理で、全ての走行情報に対して処理が終了していない場合、ステップS51からの処理を繰り返す。
【0030】
ステップS54の処理で、各位置情報と所定地点との間の距離(A、B)を加算した値を、実際の走行距離(C)から引いた値が通過判定用距離閾値(Dth)よりも大きくないと判断した場合、ステップS56の処理で、特定地帯通過判定手段34は、各位置情報(X、Y)が所定地点を通過していないと判定し、ステップS58の処理を行う。
【0031】
図6は、距離による通過判定処理を説明するための図である。図6に示すように、交差点である所定地点Pに対して、所定時間間隔で連続して取得された位置情報▲1▼〜▲4▼のうち所定の連続する2点と、所定地点Pとの距離と、実際の2点間の距離を算出し、交差点を通過したか否かを判定する。尚、ここでは、通過判定用距離閾値(Dth)を0と設定されているものとする。例えば、位置情報▲1▼、▲2▼に対して距離による通過判定処理を行う場合、図6に示すように位置情報▲1▼と所定地点Pとの距離A、位置情報▲2▼と所定地点Pとの距離Bとを算出し、位置情報▲1▼、▲2▼に基づいて実際の走行距離Xを算出する。通過判定処理において、距離Aと距離Bを加算した値が実際の走行距離Xと比較して、通過判定用距離閾値(Dth)より小さい((走行距離X−(距離A+距離B))<0)ため、交差点を通過していない、即ち、通常走行状態であることが判定される。
【0032】
また、位置情報▲2▼、▲3▼に対して距離による通過判定処理を行う場合、図6に示すように位置情報▲2▼と所定地点Pとの距離B、位置情報▲3▼と所定地点Pとの距離Cとを算出し、位置情報▲2▼、▲3▼に基づいて実際の走行距離Yを算出する。通過判定処理において、距離Bと距離Cとを加算した値が実際の走行距離Yと比較して、通過判定用距離閾値(Dth)より大きい((走行距離Y−(距離B+距離C))>0)ため、交差点を通過したことが判定される。
【0033】
このように、所定地点と位置情報との距離と、実際の走行距離とを比較して通過判定処理を行うことにより、位置情報のみで所定地点を通過したか否かを判定することができる。
【0034】
次に、図2に示すステップS24の処理における距離による通過判定処理について説明する。図7は、位置による通過判定処理を説明するためのフローチャート図である。先ず、ステップS71の処理で、特定地帯通過判定手段34は、走行情報DB32に格納された1点の位置情報を取得する。ステップS72の処理で、特定地帯通過判定手段34は、位置情報と所定地点との間の距離(D)を算出する。ステップS73の処理で、特定地帯通過判定手段34は、距離(D)が通過判定用位置閾値(Rth)よりも小さいか否かを判断する。ステップS73の処理で、距離(D)が所定地点と位置情報との至近を判定する通過判定用位置閾値(Rth)よりも小さいと判断された場合、ステップS74の処理で、特定地帯通過判定手段34は、対象の位置情報及び次の位置情報とが所定地点を非通過であると判定する。ステップS76の処理で、特定地帯通過判定手段34は、対象の位置情報と次の位置情報を加えた2点について位置情報、時間情報を抽出し、位置による通過判定結果と関連付けて走行情報DB32に格納する。ステップS77の処理で、特定地帯通過判定手段34は、全ての走行情報に対して処理が終了したか否かを判断する。ステップS77の処理で、全ての走行情報に対して処理が終了していない場合、ステップS71からの処理を繰り返す。
【0035】
また、ステップS73の処理で、距離(D)が通過判定用位置閾値(Rth)よりも小さくないと判断された場合、ステップS75の処理で、特定地帯通過判定手段34は、対象の位置情報が所定地点を非通過であると判定し、ステップS76の処理を行う。
【0036】
図8は、位置による通過判定処理を説明するための図である。図8に示すように、交差点である所定地点Pに対して、所定時間間隔で連続して取得された位置情報▲1▼〜▲4▼のうち対象となる1点と所定地点Pとの距離と、通過判定用位置閾値(Rth)とを比較して交差点を通過したか否かを判定する。例えば、位置情報▲1▼に対して、位置による通過判定処理を行う場合、図8に示すように位置情報▲1▼と所定地点Pとの距離Aは、通過判定用位置閾値(Rth)より大きいため、交差点を通過していない、即ち、通常走行状態であることが判定される。また、位置情報▲2▼、▲3▼に対して位置による通過判定処理を行う場合、図8に示すように位置情報▲2▼と所定地点Pとの距離Bが、通過判定用位置閾値(Rth)より小さいため、交差点を通過したことが判定される。
【0037】
このように、所定地点と位置情報との距離と、通過判定用位置閾値とを比較して通過判定処理を行うことにより、位置情報のみで所定地点を通過したか否かを判定することができる。尚、図7、8に示す位置による通過判定処理(図2に示すステップS24)は、必要に応じて追加、削除することも可能である。
【0038】
次に、本発明の第1実施例に係る判定結果出力手段36で出力される判定結果について説明する。図9は、本発明の第1実施例に係る判定結果の表示例を示す図である。図9に示す画面300は、ディスプレイ等の判定結果出力手段36により出力される画面である。画面300は、タイトル「違反実績明細書」と、車両2を所有する営業所の識別番号と営業所名、運転手の識別番号と氏名、通過判定処理を行った日時等を示す表示域301と、判定結果を示す表示域302とが表示される。表示域302には、違反日時を示す項目と、違反時間を示す項目と、違反位置を示す項目と、違反内容を示す項目と、違反速度を示す項目と、推奨速度を示す項目と、違反に対する警告等のコメントを示す項目とが表示されている。例えば、表示域302には、違反日時「○日」、違反時間「9:31」、違反位置「○○交差点」、違反内容「通過速度違反」、違反速度「47km」、推奨速度「40km以下」と、コメント「直進でも減速は大切です。注意!」とが表示されている。尚、画面300に示す判定結果を、プリンタ等の判定結果出力手段36により紙媒体に出力させるようにしてもよい。
【0039】
このように、特定地帯通過判定手段34及び走行状態判定手段35により判定された判定結果を判定結果出力手段36で出力することにより、運行指導者は運転者が交差点などの所定地点を通過したか否かを認識することができると共に、運転者に運行指導を行うことができる。
【0040】
次に、本発明の第2実施例に係る通過判定処理について説明する。図10は、本発明の第2実施例に係る通過判定処理を説明するための図である。図10において、図3、図4に示すなす角による通過判定を用いるものとする。図10に示すように、高速道路などの料金所である所定地点Pを中心として、所定時間間隔で連続して取得された位置情報▲1▼〜▲4▼のうち所定の連続する2点に対してなす角Rを算出し、なす角Rの角度から料金所を通過したか否かを判定する。尚、ここでは、なす角による通過判定処理の閾値について、通過判定用角度閾値の上限(Rr)を190°、通過判定用角度閾値の下限(Rn)を170°と設定するものとする。例えば、位置情報▲1▼、▲2▼に対してなす角による通過判定処理を行う場合、図10に示すように所定地点Pを中心とした位置情報▲1▼、▲2▼のなす角Rは、0°近傍のなす角R4となる。従って、通過判定処理において、なす角R4は、通過判定用角度閾値の範囲の角度でないため、料金所を通過していないことが判定される。また、位置情報▲2▼、▲3▼に対してなす角による通過判定処理を行う場合、図10に示すように所定地点Pを中心とした位置情報▲2▼、▲3▼のなす角Rは、180°近傍のなす角R5となる。従って、通過判定処理において、なす角R6は、通過判定用角度閾値の上限(Rr)の190°と、通過判定用角度閾値の下限(Rn)の170°との間の角度であるため、料金所を通過したことが判定される。
【0041】
このように、料金所である所定地点を中心として2点の位置情報からなす角を算出し、なす角により通過判定処理を行うことにより、位置情報により料金所を通過したか否かを判定することができる。
【0042】
次に、本発明の第2実施例に係る判定結果出力手段36で出力される判定結果について説明する。図11は、本発明の第2実施例に係る判定結果の表示例を示す図である。図11に示す画面305は、ディスプレイ等の判定結果出力手段36により出力される画面である。画面305は、タイトル「交通料金支払票」と、車両2を所有する営業所の識別番号と営業所名、運転手の識別番号と氏名、通過判定処理を行った日時等を示す表示域306と、判定結果を示す表示域307と、通過した料金所での料金の合計を示す表示域308とが表示される。表示域307には、通過した道路の区分を示す項目と、進入したインター名と進入した時刻とを示す項目と、脱出したインター名と脱出した時刻とを示す項目と、通過した各インターでの料金を示す項目とが表示されている。例えば、表示域307には、区分「高速道路」、進入したインター名「○○インター」と進入した時刻「7:57」、脱出したインター名「△△インター」と脱出した時刻「11:31」、料金「3520(円)」とが表示されている。また、表示域308には、その運転手の車両2が通過した料金所での金額の合計「4470(円)」が表示される。
【0043】
このように、特定地帯通過判定手段34及び走行状態判定手段35により判定された判定結果を判定結果出力手段36で出力することにより、運行指導者は運転手の車両2が料金所を通過した後の交通料金の合計を確認することができる。
【0044】
尚、上記画面305に示す交通料金支払に関する判定結果は、進入、脱出点全てに料金所を伴う場合に限定されることなく、交通料金のかかる有料区間において適応可能である。
【0045】
次に、本発明の第3実施例に係る判定結果出力手段36で出力される判定結果について説明する。図12は、本発明の第3実施例に係る判定結果の表示例を示す図である。図12に示す画面310は、ディスプレイ等の判定結果出力手段36により出力される画面である。画面310は、タイトル「走行経路リスク判定票」と、車両2を所有する営業所の識別番号と営業所名、運転手の識別番号と氏名、通過判定処理を行った日時等を示す表示域311と、判定結果を示す表示域312と、運転手に対する走行経路のリスク判定を示す表示域313とが表示される。表示域312には、危険対象の所定地点の名称を示す項目と、所定地点の危険内容を示す項目と、その所定地点での推奨走行状態を示す項目と、リスク度数を示す項目とが表示されている。例えば、表示域312には、危険対象名「○○交差点」、危険内容「死亡事故多発交差点」、推奨走行状態「徐行」、リスク度数「A」とが表示されている。また、表示域313には、通過した走行経路のうち危険な箇所を示す表示域314と、危険箇所でのリスク度数の平均を示す表示域315と、運転者に対するコメントとが表示されている。表示域314には、危険箇所「5」と、表示域315には総合リスク「B」とが表示されている。
【0046】
このように、特定地帯通過判定手段34及び走行状態判定手段35により判定された判定結果に基づいて、走行経路リスク判定を生成して判定結果出力手段36で出力することにより、運行指導者は運転者が危険箇所を通過した際のリスク判定結果を認識することができると共に、運転者に運行指導を行うことができる。
【0047】
次に、本発明の第4実施例に係る判定結果出力手段36で出力される判定結果について説明する。図13は、本発明の第4実施例に係る判定結果の表示例を示す図である。図13に示す画面320は、ディスプレイ等の判定結果出力手段36により出力される画面である。画面320は、タイトル「危険地域運転評価表」と、車両2を所有する営業所の識別番号と営業所名、運転手の識別番号と氏名、通過判定処理を行った日時等を示す表示域321と、判定結果を示す表示域322と、運転手に対する危険地域運転評価を示す表示域323とが表示される。表示域322には、危険地域の評価を示す項目と、危険地域の通過回数を示す項目と、危険地域の通常通過回数を示す項目と、危険地域の違反通過回数を示す項目と、運転評価を示す項目と、評価に対するコメントを示す項目とが表示されている。例えば、表示域312には、評価項目「危険交差点(直進)通過状態」、通過回数「8」、通常通過回数「4」、違反通過回数「4」、運転評価「50点」、コメント「直進でも減速は大切です。注意!」とが表示されている。また、表示域323には、運転の総合評価を示す表示域324と、運転者に対するコメントとが表示されている。表示域324には、総合評価「60点」が表示されている。
【0048】
このように、特定地帯通過判定手段34及び走行状態判定手段35により判定された判定結果に基づいて、危険地域運転評価を生成して判定結果出力手段36で出力することにより、運行指導者は運転者が危険地域を通過した際の運転評価を認識することができると共に、運転者に運行指導を行うことができる。
【0049】
尚、図9に示す画面300、図11に示す画面305、図12に示す画面310、図13に示す画面320の判定結果を、プリンタ等の判定結果出力手段36により紙媒体に出力させるようにしてもよい。
【0050】
次に、具体的に走行情報DB32に格納する位置情報及び判定結果について説明する。図14は、走行情報DBに格納する位置情報及び判定結果について説明するための図である。図14に示すように、判定対象の所定地点である交差点A及び料金所Bに対して近傍の走行情報(取得IDを1、2、3・・・、nとする)について、座標を設定している。図14に示す座標に基づいて、通過判定処理において用いられる角度判定、距離判定、異常検出の判定基準を設定する。例えば、角度判定は、右左折を90°、直進を略180°とし、距離判定は、走行距離から位置の距離換算値を引いた値を0以上とし、異常検出は、右左折を20km、直進を50kmと設定するものとする。尚、従来において緯度、経度で収集される位置情報に対しては、簡易的な座標に置き換えるものとする。
【0051】
次に、図14に示す座標に基づいて格納された位置情報について説明する。図15は、走行情報DBに格納される位置情報テーブルを示す図である。図15において、位置情報テーブル350は、取得した位置情報を識別するIDを示す項目と、位置情報のX座標を示す項目と、位置情報のY座標を示す項目と、取得した時間を示す項目と、走行距離を示す項目と、最低速度を示す項目とで構成されている。例えば、位置情報テーブル350には、ID「3」に対してX座標「1」、Y座標「1」、取得時間「12:30」、走行距離「1」、最低速度「50」とが格納されている。
【0052】
次に、図15に示す位置情報及び設定された判定基準に基づいて格納された判定結果について説明する。図16は、走行情報DBに格納される判定結果テーブルを示す図である。図16において、判定結果テーブル351は、取得した位置情報を識別するIDを示す項目と、交差点Aに対して位置情報のなす角であるA角度を示す項目と、料金所Bに対して位置情報のなす角であるB角度を示す項目と、交差点Aに対する距離と実走行距離との比較距離の判定結果を示す対A距離項目と、料金所Bに対する距離と実走行距離との比較距離の判定結果を示す対B距離項目と、交差点A、料金所Bに対する通過判定結果を示す項目と、違反判定を示す項目とで構成されている。また、対A距離項目、対B距離項目において、判定基準を満たす場合は、各項目に「OK」を、判定基準を満たさない場合は、各項目に「NG」を格納する。例えば、判定結果テーブル351には、ID「3」に対してA角度「90」、B角度「0」、対A距離「OK」、対B距離「NG」、通過判定「A右左折」、違反判定「速度超過」とが格納され、ID「5」に対してA角度「0」、B角度「180」、対A距離「NG」、対B距離「OK」、通過判定「B通過」、違反判定「不要」とが格納さている。この場合、ID「3」の時点で交差点Aでの右左折条件を満たし、ID「5」の時点で料金所Bでの通過条件を満たしているため、ID「3」とID「5」に対する通過判定項目が格納され、違反判定が実行される。この違反判定は、取得した位置情報のIDと同じ速度情報を取得し、その速度情報と設定された違反判定基準とを比較することにより実行される。図14に示す位置情報テーブル350に格納されたID「3」の最低速度が「30(km)」であり、交差点Aでの右左折用判定閾値の20kmを上回るため、判定結果テーブル351のID「3」に対する違反判定項目に「速度超過」が格納される。尚、料金所Bを通過したと判定した場合、通過判定を格納するのみで、違反判定は行わないものとする。
【0053】
従って、本発明の運行管理方法において、車載機1により取得された走行情報に基づいて所定地点での通過判定を行い、判定結果を出力することにより、設定範囲に拠ることなく車両が所定地点を走行したかを効率的に判断し、所定地点を適正な走行状態で走行したかなどを判断して運転者に運行指導を行うことができる。
(付記1) 車両の走行状態を示す走行情報を管理する走行情報管理手段を有する判定装置が上記走行情報に基づいて運行を管理する運行管理方法であって、
上記車両から上記走行情報を取得し、上記走行情報管理手段へ格納する走行情報格納手順と、
上記走行情報管理手段により管理された上記走行情報に基づいて、上記車両が所定地点を通過したか否かを判定する通過判定手順と、
上記通過判定手順により判定された判定結果を出力する判定結果出力手順とを有することを特徴とする運行管理方法。
(付記2) 上記通過判定手順は、上記走行情報である所定時間間隔で連続して取得した2点の位置情報と上記所定地点とのなす角に基づいて、上記車両が上記所定地点を通過したか否かを判定することを特徴とする付記1記載の運行管理方法。
(付記3) 上記通過判定手順は、上記なす角が所定角度以上の鋭角のとき、上記車両は上記所定地点を右左折して通過したことを判定し、
上記なす角が所定角度以上の鋭角でないとき、上記車両は上記所定地点を直進して通過したことを判定することを特徴とする付記2記載の運行管理方法。
(付記4) 上記通過判定手順は、上記走行情報である所定時間間隔で連続して取得した2点の位置情報のそれぞれと上記所定地点との距離の和と、上記2点の位置情報の実走行距離との差分に基づいて、上記車両が上記所定地点を通過したか否かを判定することを特徴とする付記1乃至3いずれか一項記載の運行管理方法。
(付記5) 上記通過判定手順は、上記差分が所定閾値以上であるとき、上記車両が上記所定地点を通過したことを判定することを特徴とする付記4記載の運行管理方法。
(付記6) 上記通過判定手順は、上記走行情報である所定時間間隔で取得した1点の位置情報と上記所定地点との距離が、所定の閾値以下であるとき、上記車両が上記所定地点を通過したことを判定することを特徴とする付記1乃至5いずれか一項記載の運行管理方法。
(付記7) 上記所定地点は、交差点又は料金所であることを特徴とする付記1乃至6いずれか一項記載の運行管理方法。
(付記8) 上記通過判定手順は、上記走行情報に基づいて上記車両が所定地点を通過したか否かを判定した結果に基づいて、上記車両の任意の走行状態を判定する挙動判定手順を有し、
上記判定結果出力手順は、上記挙動判定手順により判定された挙動判定結果を出力することを特徴とする付記1乃至7いずれか一項記載の運行管理方法。
(付記9) 上記通過判定手順は、上記車両が所定地点を通過した判定結果に基づいて、上記車両が料金所を通過した際の交通料金を算出する料金算出手順を有し、
上記判定結果出力手順は、上記料金算出手順により算出された上記交通料金を出力することを特徴とする付記1乃至8いずれか一項記載の運行管理方法。
(付記10) 上記通過判定手順は、上記車両が所定地点を通過した判定結果に基づいて、上記車両が危険地点を通過した際のリスク度数を算出するリスク算出手順を有し、
上記判定結果出力手順は、上記リスク算出手順により算出された上記リスク度数を出力することを特徴とする付記1乃至9いずれか一項記載の運行管理方法。
(付記11) 上記通過判定手順は、上記車両が所定地点を通過した判定結果に基づいて、上記車両が危険地点を通過した際の運行を評価する運行評価手順を有し、
上記判定結果出力手順は、上記運行評価手順により評価された上記運行評価を出力することを特徴とする付記1乃至10いずれか一項記載の運行管理方法。
(付記12) 上記走行情報格納手順は、上記走行情報を取得した順番を、上記走行情報を識別するIDとして格納することを特徴とする付記1乃至11いずれか一項記載の運行管理方法。
(付記13) 車両の走行状態を示す走行情報を格納する記録手段を有する車載機における上記走行情報を収集する運行管理方法であって、
上記車両の上記走行情報を所定時間間隔で検出する検出手順と、
上記検出手順により検出された上記走行情報を上記記録手段に記録する記録手順と、
上記記録手順により記録された上記走行情報を、上記車両が所定地点を通過したか否かを判定する判定装置に提供する提供手順とを有することを特徴とする運行管理方法。
(付記14) 上記提供手順は、上記記録手段である可搬型記録媒体に上記走行情報を格納し、上記車両の運行後に上記判定装置に提供することを特徴とする付記13記載の運行管理方法。
(付記15) 車両の走行状態を示す走行情報を収集する車載機を搭載した車両であって、
上記車載機は、上記車両の上記走行情報を所定時間間隔で検出するセンサと、
上記センサにより検出された上記走行情報を記録する記録手段と、
上記記録手段により記録された上記走行情報を、上記車両が所定地点を通過したか否かを判定する判定装置に提供する提供手段とを有することを特徴とする車両。
(付記16) 車両の走行状態を示す走行情報に基づいて運行を管理する運行管理システムであって、
上記車両に搭載された車載機は、上記車両の上記走行情報を所定時間間隔で検出する検出手段と、
上記検出手段により検出された上記走行情報を記録する記録手段と、
上記記録手段により記録された上記走行情報を、上記車両が所定地点を通過したか否かを判定する判定装置に提供する提供手段とを有し、
上記判定装置は、上記車載機から上記走行情報を取得して管理する走行情報管理手段と、
上記走行情報管理手段により管理された上記走行情報に基づいて、上記車両が所定地点を通過したか否かを判定する通過判定手段と、
上記通過判定手段により判定された判定結果を出力する判定結果出力手段とを有することを特徴とする運行管理システム。
(付記17) 車両の走行状態を示す走行情報を管理する走行情報管理手段を有する判定装置が上記走行情報に基づいて運行を管理する運行管理方法における処理をコンピュータに行なわせるためのプログラムであって、
上記車両から上記走行情報を取得し、上記走行情報管理手段へ格納する走行情報格納手順と、
上記走行情報管理手段により管理された上記走行情報に基づいて、上記車両が所定地点を通過したか否かを判定する通過判定手順と、
上記通過判定手順により判定された判定結果を出力する判定結果出力手順とを有することを特徴とするプログラム。
(付記18) 車両の走行状態を示す走行情報を格納する記録手段を有する車載機における上記走行情報を収集する運行管理方法における処理をコンピュータに行なわせるためのプログラムであって、
上記車両の上記走行情報を所定時間間隔で検出する検出手順と、
上記検出手順により検出された上記走行情報を上記記録手段に記録する記録手順と、
上記記録手順により記録された上記走行情報を、上記車両が所定地点を通過したか否かを判定する判定装置に提供する提供手順とを有することを特徴とするプログラム。
(付記19) 車両の走行状態を示す走行情報を管理する走行情報管理手段を有する判定装置が上記走行情報に基づいて運行を管理する運行管理方法における処理をコンピュータに行なわせるためのプログラムを格納した記録媒体であって、
上記車両から上記走行情報を取得し、上記走行情報管理手段へ格納する走行情報格納手順と、
上記走行情報管理手段により管理された上記走行情報に基づいて、上記車両が所定地点を通過したか否かを判定する通過判定手順と、
上記通過判定手順により判定された判定結果を出力する判定結果出力手順とを有することを特徴とする記録媒体。
【0054】
【発明の効果】
上述の如く本発明によれば、車両から走行情報を取得して走行情報管理手段へ格納し、走行情報に基づいて車両が所定地点を通過したか否かを判定し、その判定結果を出力することにより、設定範囲に拠ることなく車両の走行距離及び走行位置に基づいて車両が所定地点を走行したかを判断し、所定地点を適正な走行状態で通過したかを判断して運転者に運行指導を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態に係る運行管理方法における運行管理システムを示す構成図である。
【図2】本発明の第1実施例に係る運行管理処理を説明するためのフローチャート図である。
【図3】なす角による通過判定処理を説明するためのフローチャート図である。
【図4】なす角による通過判定処理を説明するための図である。
【図5】距離による通過判定処理を説明するためのフローチャート図である。
【図6】距離による通過判定処理を説明するための図である。
【図7】位置による通過判定処理を説明するためのフローチャート図である。
【図8】位置による通過判定処理を説明するための図である。
【図9】本発明の第1実施例に係る判定結果の表示例を示す図である。
【図10】本発明の第2実施例に係る通過判定処理を説明するための図である。
【図11】本発明の第2実施例に係る判定結果の表示例を示す図である。
【図12】本発明の第3実施例に係る判定結果の表示例を示す図である。
【図13】本発明の第4実施例に係る判定結果の表示例を示す図である。
【図14】走行情報DBに格納する位置情報及び判定結果について説明するための図である。
【図15】走行情報DBに格納される位置情報テーブルを示す図である。
【図16】走行情報DBに格納される判定結果テーブルを示す図である。
【符号の説明】
1 車載機
2 車両
3 処理装置
10 運行管理システム
12 各種センサ
13 記録装置(ICカード)
15 インストーラ
16 表示制御処理部
17 入出力制御処理部
30 ICカードリーダ
32 走行情報DB
33 各種判定条件設定手段
34 特定地帯通過判定手段
35 走行状態判定手段
36 判定結果出力手段
40 記録媒体
Claims (5)
- 車両の走行状態を示す走行情報を管理する走行情報管理手段を有する判定装置が上記走行情報に基づいて運行を管理する運行管理方法であって、
上記車両から上記走行情報を取得し、上記走行情報管理手段へ格納する走行情報格納手順と、
上記走行情報管理手段により管理された上記走行情報に基づいて、上記車両が所定地点を通過したか否かを判定する通過判定手順と、
上記通過判定手順により判定された判定結果を出力する判定結果出力手順とを有することを特徴とする運行管理方法。 - 上記通過判定手順は、上記走行情報である所定時間間隔で連続して取得した2点の位置情報と上記所定地点とのなす角に基づいて、上記車両が上記所定地点を通過したか否かを判定することを特徴とする請求項1記載の運行管理方法。
- 上記通過判定手順は、上記走行情報である所定時間間隔で連続して取得した2点の位置情報のそれぞれと上記所定地点との距離の和と、上記2点の位置情報の実走行距離との差分に基づいて、上記車両が上記所定地点を通過したか否かを判定することを特徴とする請求項1又は2記載の運行管理方法。
- 上記通過判定手順は、上記走行情報に基づいて上記車両が所定地点を通過したか否かを判定した結果に基づいて、上記車両の任意の走行状態を判定する挙動判定手順を有し、
上記判定結果出力手順は、上記挙動判定手順により判定された挙動判定結果を出力することを特徴とする請求項1乃至3いずれか一項記載の運行管理方法。 - 車両の走行状態を示す走行情報を収集する車載機を搭載した車両であって、
上記車載機は、上記車両の上記走行情報を所定時間間隔で検出するセンサと、
上記センサにより検出された上記走行情報を記録する記録手段と、
上記記録手段により記録された上記走行情報を、上記車両が所定地点を通過したか否かを判定する判定装置に提供する提供手段とを有することを特徴とする車両。
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