JP2004280465A - 半導体装置 - Google Patents

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俊郎 藤井
Rie Ito
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Abstract

【課題】非接触ICカード用LSIにおいて、集積回路への各種解析や改竄に対してその検出を可能とし、集積回路の情報を高度に保護することができる半導体装置を提供する。
【解決手段】半導体装置において、集積回路1の全面を覆うように配置されたアンテナコイル2と、アンテナコイル2に並列に接続された共振容量3とで並列共振回路を構成するようにし、前記アンテナコイル2の共振周波数は、使用電磁波の共振周波数に設定され、解析や改竄によって前記アンテナコイル2の共振周波数特性が変化されれば、検知回路4により異常が検知され、アラーム信号5が出力されるようにした。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体装置に関し、特に非接触ICカード用LSIの解析および改竄を検出する回路に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
ICカードは、クレジットカード等の磁気カードなどに置き換わる各種認証用カードとして注目されている。これらのセキュリティを必要とされるICカード用LSIにおいては、LSI内部のメモリに格納されているデータやその他回路情報等をいわゆる攻撃者から保護する必要がある。
【0003】
例えば、攻撃者の解析の手法として、光学顕微鏡を用いて表面観察を行い、配線情報を読み取る手法が挙げられる。
このような解析への対抗手段として、図9に示すような構成の半導体装置が挙げられる(特許文献1参照)。
【0004】
図9において、100はICチップ、101は集積回路、102はアルミニウム層である。アルミニウム層102は集積回路101を覆うように配置されているため、顕微鏡により集積回路101の配線情報を読み取ることができない。
なお、特許文献1においては、アルミニウム層102が剥離されたことを検出する構成についても示されている。
【0005】
【特許文献1】
特許第3048429号(第3頁、第1図)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の構成では、より高度な解析や改竄に対する検出が不十分であるという課題がある。例えば、レーザカッターやFIB(Focused Ion Beam)を用いて、部分的にアルミニウム層102を除去した場合などについては、検出することができないという問題があった。
【0007】
また、別の手段として、物理プロービングによる内部信号の波形観測、FIBによる配線除去および配線堆積による配線操作といった手段も考えられ、このような攻撃に対する検出も必要であるという問題があった。
【0008】
本発明は、上記のような従来の問題点を解決するためになされたもので、これらのより高度な解析や改竄に対してもその検出が可能であり、集積回路の情報を高度に保護することができる半導体装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明(請求項1)にかかる半導体装置は、集積回路を有する半導体装置において、前記集積回路の全面を覆うように配置されたアンテナコイルと、前記アンテナコイルと並列に接続された共振容量と、前記アンテナコイルの出力信号を所定の条件に基づいて判定を行い、前記判定の結果によりアラーム信号を出力する検知回路とを備えたものである。
【0010】
また、本発明(請求項2)にかかる半導体装置は、請求項1記載の半導体装置において、前記共振容量および前記検知回路は、前記アンテナコイルの下に配置されているものである。
【0011】
また、本発明(請求項3)にかかる半導体装置は、請求項1または2記載の半導体装置において、前記アンテナコイルと前記共振容量とからなる共振回路のQ値を高めるように、前記検知回路の負荷が最小限になるように構成されているものである。
【0012】
また、本発明(請求項4)にかかる半導体装置は、請求項1ないし3のいずれかに記載の半導体装置において、前記検知回路は、前記アンテナコイルに接続され、直流電圧を発生する整流器と、前記整流器からの直流電圧の電圧値を検知し、電圧検知回路出力信号を出力する電圧検知回路と、前記アンテナコイルに接続され、前記アンテナコイルの出力信号に基づいてクロック信号を再生するクロック再生回路と、前記クロック再生回路からのクロック信号を計数し、カウンタ出力信号を出力するカウンタと、前記電圧検知回路出力信号、及び前記カウンタ出力信号に基づいて、前記アラーム信号を出力するNAND回路とから構成されているものである。
【0013】
また、本発明(請求項5)にかかる半導体装置は、請求項1ないし4のいずれかに記載の半導体装置において、前記アンテナコイルの配線の配線幅と配線間スペースが、微細に形成されているものである。
【0014】
また、本発明(請求項6)にかかる半導体装置は、請求項1ないし5のいずれかに記載の半導体装置において、前記アンテナコイルは、複数の配線層によって形成され、前記集積回路を完全に覆うように配置されているものである。
【0015】
また、本発明(請求項7)にかかる半導体装置は、請求項1ないし6のいずれかに記載の半導体装置において、前記共振容量は、前記アンテナコイルの複数の箇所に分配されて接続されているものである。
【0016】
また、本発明(請求項8)にかかる半導体装置は、請求項1ないし7のいずれかに記載の半導体装置において、前記アンテナコイルを形成する配線の配線幅と配線間スペースが、配線の位置によってそれぞれランダムに設定されているものである。
【0017】
また、本発明(請求項9)にかかる半導体装置は、請求項1ないし8のいずれかに記載の半導体装置において、前記アンテナコイルと異なる配線層によって所定の電位に固定された複数の配線が、前記アンテナコイルの配線の直下もしくは近接して配置されているものである。
【0018】
また、本発明(請求項10)にかかる半導体装置は、請求項9記載の半導体装置において、前記所定の電位に固定された複数の配線は、それぞれ異なる電位に固定されているものである。
【0019】
また、本発明(請求項11)にかかる半導体装置は、請求項1ないし10のいずれかに記載の半導体装置において、複数の、前記アンテナコイルと、前記共振容量と、前記検知回路とを備えたものである。
【0020】
また、本発明(請求項12)にかかる半導体装置は、請求項11記載の半導体装置において、前記複数のアンテナコイルは、それぞれ異なる形状であるものである。
【0021】
以上のように、本発明の半導体装置においては、集積回路の全面を覆うようにアンテナコイルを配置、該アンテナコイルの共振特性を検出可能に構成したので、各種の解析や改竄に対してもこれを検出して、集積回路の情報を高度に保護することができる。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1における半導体装置の構成を示す図である。
図1において、1は集積回路、2はアンテナコイル、3は共振容量、4は検知回路、5はアラーム信号である。
【0023】
アンテナコイル2は、集積回路1の最上層の配線によって、集積回路1を全面に覆うように形成されている。
共振容量3は、アンテナコイル2と並列に接続され、アンテナコイル2と共振容量3によって並列共振回路を形成している。
検知回路4は、アンテナコイル2に接続され、アンテナコイル2の信号をモニターする。アラーム信号5は検知回路4より出力される。
【0024】
アンテナコイル2と共振容量3によって構成される共振回路の共振周波数は、本半導体装置が使用される電磁波周波数帯に設定される。例えば、近接型非接触ICカード規格ISO/IEC14443では電磁波周波数は13.56MHzとなり、この規格に準拠した非接触ICカード用LSIにおいては、共振周波数は13.56MHzに設定される。共振周波数の設定は、アンテナコイル2のインダクタンスと共振容量3の容量によって調整される。アンテナコイル2の共振周波数が使用される電磁波の周波数に調整されることによって、その電磁波を受けたときに最も効率良く電磁波の電力を受信することができる。
なお、アンテナコイル2の共振周波数が電磁波の周波数よりずれた場合は、電力受信の効率は低下する。
【0025】
検知回路4の具体的実施例のひとつとしては、図2に示す構成が挙げられる。
図2において、2はアンテナコイル、3は共振容量、41は整流器、42は電圧検知回路、43はクロック再生回路、44はカウンタ、45はNAND回路である。
【0026】
整流器41は、アンテナコイル2に接続され、直流電圧47を発生する。
電圧検知回路42は、直流電圧47を検知するように接続され、直流電圧47が所定の電圧よりも高くなると、電圧検知回路出力信号48をHighにする。
クロック再生回路43は、アンテナコイル2に接続され、アンテナコイル2の交流信号からクロック信号CLK49を再生する。
【0027】
カウンタ44は、クロック信号CLK49をカウントし、所定のクロック数をカウントすると、カウンタ出力信号50をHighにする。
NAND回路45は、電圧検知回路出力信号48とカウンタ出力信号50のNAND結果であるアラーム信号5を出力する。
【0028】
アンテナコイル2は、集積回路1を保護するシールドの役割を持つ。まず、アンテナコイル2は集積回路1を全面に覆っているため、顕微鏡観察による内部配線情報収集に対しての対抗手段となっている。また、エレクトロンビームによる集積回路1の内部配線信号観測に対しても、アンテナコイル2の配線によってシールドされるため、観測を困難にしている。
【0029】
さらに、攻撃者による各種の解析や改竄が想定されるが、それらに対する検出について説明する。
まず、本実施の形態による半導体装置が搭載された非接触ICカードが正常な条件で運用された場合について説明し、次に、攻撃者によって各種解析や改竄が行われた場合について説明する。
【0030】
正常な条件で運用された場合は、非接触ICカードは所定の周波数と磁界強度を持った交流磁界を受ける。このとき、アンテナコイル2と共振容量3で構成される共振回路によって、適切に交流電力46を受信する。交流電力46は整流器41によって整流され、直流電圧47を発生する。
また、クロック再生回路43はアンテナコイル2に発生する交流信号のクロック再生を行い、クロック信号CLK49を発生する。
【0031】
このようにして正常な条件下では、直流電圧47が所定の電圧以上となり、また連続したクロック信号CLK49が発生するため、電圧検知回路42からの電圧検知回路出力信号48およびカウンタ44からのカウンタ出力信号50が共にHighとなり、アラーム信号5はLowとなる。
【0032】
次に攻撃者によって各種解析や改竄が行われた場合の動作について説明する。
まず、LSI表面の薬剤処理や研磨加工によってアンテナコイル2が除去された場合であるが、この場合アンテナコイル2がなくなり、所定の電磁波を受けても直流電圧47およびクロック信号CLK49は発生しないため、アラーム信号5はHighとなり、アラーム信号5が活性化される。
【0033】
なお、アラーム信号5が活性化したときの処理方法としては、例えば集積回路1の状態を全てリセットし、動作を停止することが挙げられる。
また、アンテナコイル2全体を除去せず、レーザカッターやFIBにて部分的な配線除去が行われた場合でも、アンテナコイル2が一部でも断線されれば、共振回路は形成されないため、同様にアラーム信号5が活性化される。
【0034】
次に、FIBによって配線形成処理(金属膜堆積処理)が行われた場合、アンテナコイル2において部分的に配線のショートが発生すれば、アンテナコイル2のインダクタンスの値とアンテナコイル2の配線間より形成される寄生容量の容量値が変わり、共振周波数が初期の設定よりも変化する。この共振周波数のずれによって、所定の電磁波を受けても直流電圧47が所定の電圧まで発生せず、電圧検知回路42からの電圧検知回路出力信号48がLowとなる。その結果、アラーム信号5はHighとなり、アラーム信号5が活性化される。
【0035】
また、FIBによって選択的に保護膜や配線間の層間絶縁膜の部分除去を行い、アンテナコイル2の配線および集積回路1の内部配線を露出させてプローブを当てて内部信号観測を行う場合(物理プロービング)が考えられる。この場合、プローブがアンテナコイル2の配線に接触されれば、上記で述べたアンテナコイル2の配線間ショート、または配線ショートを引き起こさない場合でもプローブが持つ入力容量がアンテナコイル2に付加されるため、共振周波数のずれが発生し、所定の電磁波を受けても直流電圧47が所定の電圧まで発生せず、電圧検知回路42からの電圧検知回路出力信号48がLowとなる。その結果、アラーム信号5はHighとなり、アラーム信号5が活性化される。
【0036】
また、FIBによってアンテナコイル2の一部の配線を除去した後に、元にあった場所とは別の経路で再度アンテナコイル2に接続されるように配線を形成して、改竄可能な場所を確保することも考えられる。この場合も、アンテナコイル2の寄生容量成分が変化し、共振周波数のずれが発生するため、所定の電磁波を受けても直流電圧47が所定の電圧まで発生せず、電圧検知回路42からの電圧検知回路出力信号48がLowとなる。その結果、アラーム信号5はHighとなり、アラーム信号が活性化される。
【0037】
以上のように、本実施の形態1によれば、集積回路1を有する半導体装置において、前記集積回路1の全面を覆うように配置されたアンテナコイル2と、前記アンテナコイル2と並列に接続された共振容量3と、前記アンテナコイル2の出力信号を所定の条件に基づいて判定を行い、前記判定の結果によりアラーム信号5を出力する検知回路4とを有するようにしたので、集積回路1を全面に覆うように形成されたアンテナコイル2により、剥離やレーザカッター、FIBによる様々な加工を検出するため、攻撃者の各種解析や改竄を著しく困難とすることが可能となる。
【0038】
なお、共振容量3、検知回路4、アラーム信号5について、図1ではアンテナコイル2とは別の場所に配置されているが、これらの回路や信号についてもアンテナコイル2の領域の下に配置することにより、攻撃への対抗力を高めることができる。
【0039】
また、非接触ICカード用LSIにおいては、本発明のLSIの解析や改竄を検出する目的とは異なる目的で、整流器41がアンテナコイル2に接続され直流電圧47を発生し、電圧検知回路42により直流電圧47が所定の電圧よりも高いことが検知されると電圧検知回路出力信号48をHighにする電力受電と、クロック再生回路43がアンテナコイル2の交流信号からクロック信号CLK49を再生する動作クロック発生のために、図2における整流器41、クロック再生回路44を一般的に搭載していると考えられる。図2における整流器41とクロック発生回路43を上記電力受電と動作クロック発生を兼ねるように設計することで、本発明の回路搭載によるチップ面積増を最小限に抑えることも可能である。
【0040】
また逆に、本発明のLSIの解析や改竄を検出する目的のための電力受電と動作クロック発生用の整流器41やクロック再生回路43とは別に、本発明と異なる目的のための整流器やクロック再生回路を構成した場合、設計の自由度が高まり設計が容易になるという利点がある。
【0041】
なお、検知回路4を整流器41、電圧検知回路42、クロック再生回路43、カウンタ44、NAND回路45のみで構成する等により検知回路4の負荷を最小限にすることにより、アンテナコイル2と共振容量3より形成される共振回路のQ値をより高めると、インダクタンスや容量値の変動に対する感度を高めることができる。
【0042】
ここで、例えば整流器41を本発明のLSIの解析や改竄の検知目的と電力受電を兼ねるように設計した場合、ICカードを構成する一般構成回路(送受信回路、メモリ、ロジック回路等)に電力を供給する電力受電の分だけ消費電流が多くなり検知回路4の負荷が大きくなるが、この電力受電を兼ねても一般構成回路の消費電力を小さくすることで、共振回路のQ値を高めることは可能である。
【0043】
また、アンテナコイル2を形成する配線については、配線幅および配線間のスペースを、アンテナコイル2を使用する製造プロセスの最小ルール程度の寸法を適用する等により微細にすることにより、FIBによる加工の困難度を一段と高めることができる。
【0044】
(実施の形態2)
図3は、本発明の実施の形態2における半導体装置のアンテナコイルの様態を示す図である。図3(a)は、図1におけるアンテナコイル2の平面図であり、図3(b)は、図3(a)のa−b断面図である。
図3(a)および図3(b)において、1は集積回路であり、2A、2Bは第1、第2のアンテナコイルであり、6A、6B、6Cは絶縁膜である。
【0045】
図1におけるアンテナコイル2は、第1のアンテナコイル2Aと第2のアンテナコイル2Bにより形成されている。また、第1のアンテナコイル2AはN層の配線層により形成され、第2のアンテナコイル2Bは(N−1)層の配線層により形成されており、第1のアンテナコイル2Aと第2のアンテナコイル2Bはお互いに配線間スペースを埋めるように配置されている。
【0046】
このように本実施の形態2によれば、アンテナコイル2が複数の配線層によって形成され、集積回路1を完全に覆うように配置されるようにしたので、アンテナコイルの除去等の外部からの攻撃への対抗力を一段と高めることが可能となるという効果がある。
【0047】
また、アンテナコイル2の領域を配線層1層のみで構成する場合よりも、インダクタンス等の設定において設計の自由度が高まるという効果がある。
なお、本実施の形態2では、2つのアンテナコイルから形成される場合について説明したが、さらに複数のアンテナコイルから形成されるようにしてもよい。
【0048】
(実施の形態3)
図4は、本発明の実施の形態3における半導体装置の共振容量の様態を示す図である。
図4において、2はアンテナコイル、3は共振容量である。共振容量3は、複数の共振容量をコイルアンテナの複数の箇所に分散して接続されている。
【0049】
図4のように共振容量3を分散して配置した場合、アンテナコイル2の配線間の寄生容量だけではなく、分散配置された共振容量3があるため、FIB等による加工への感度が高まる。例えば、アンテナコイル2の一部の配線を除去して、元にあった場所とは別の経路で再度アンテナコイル2に接続されるように配線を形成した場合、第1の実施例で示したアンテナコイル2の配線間の寄生容量値変化による検出よりも、容量値の変化が大きいため、検出感度が高められる。
【0050】
このように本実施の形態3によれば、複数の共振容量3がアンテナコイル2の複数箇所に分配されて接続されるようにしたので、容量値の変化が大きくなり、アンテナコイルの除去等の外部からの攻撃に対する検出感度をより高めることができるという効果がある。
【0051】
(実施の形態4)
図5は、本発明の実施の形態4における半導体装置のアンテナコイルの様態を示す図である。
図5において、2はアンテナコイル、L1〜L6は配線幅、S1〜S6は配線間スペースである。
アンテナコイル2の配線幅L1〜L6および配線間スペースS1〜S6がそれぞれお互いに異なるように寸法を設定する。
【0052】
まず、配線幅L1〜L6については、配線幅を細くすると配線の寄生容量が小さくなり、配線幅を太くすると配線の寄生容量が大きくなる。配線間スペースS1〜S6については、配線間スペースを狭くすると配線の寄生容量が大きくなり、配線間スペースを広くすると配線の寄生容量が大きくなる。アンテナコイル2の配線幅L1〜L6と配線間スペースS1〜S6をそれぞれ独立して異なるように設定することにより、攻撃者がFIB等によるアンテナコイル2の再配線を試みる際、アンテナコイル2の配線容量の見積もりを困難にすることができる。
【0053】
また、配線幅L1〜L6および配線間スペースS1〜S6を独立して異なるように設定した場合、アンテナコイル2を形成するコイルの形状が1ターンごとで異なってくる。この結果インダクタンスについてもその見積もりを困難にすることが可能となる。
【0054】
このように本実施の形態4によれば、アンテナコイル2を形成する配線の配線幅、及び配線間スペースが、配線の位置によってそれぞれランダムに設定されるようにしたので、アンテナコイルの配線容量やインダクタンスの見積もりが困難になり、攻撃者による配線情報を読み取るための各種解析や改竄を著しく困難とすることができるという効果がある。
【0055】
(実施の形態5)
図6は、本発明の実施の形態5における半導体装置のアンテナコイルの様態を示す図である。
図6において、2はアンテナコイル、第1〜第4の配線71〜74は所定の電位に固定された配線である。
【0056】
アンテナコイル2は、N層の配線層で形成され、第1〜第4の配線71〜74は(N−1)層の配線層により形成されている。
また、第1〜第4の配線71〜74は、それぞれがアンテナコイル2の配線の直下もしくは近接した場所に配置されている。
【0057】
なお、第1〜第4の配線71〜74は、アンテナコイル2の配線1本ずつ全てに配置されているのではなく、アンテナコイル2のランダムに選択した配線のみに配置されている。
【0058】
図6のように、第1〜第4の配線71〜74が近接に配置されたアンテナコイル2の配線部分では、第1〜第4の配線71〜74が配置されていない部分に対して、配線の寄生容量値が大きくなる。アンテナコイル2の配線において、その配線部分により寄生容量値が異なるため、攻撃者がFIB等によるアンテナコイル2の再配線を試みる際、アンテナコイル2の配線容量の見積もりを困難にすることができる。また、第1〜第4の配線71〜74は、(N−1)層の配線で形成されているため、顕微鏡等による表面観察のみでは、その存在を確認することは難しい。
【0059】
なお、第1〜第4の配線71〜74は、所定の電位に固定した配線であるが、第1〜第4の配線71〜74をそれぞれ独立して異なる電位に固定することにより、アンテナコイル2の配線容量の分布を複雑にし、配線容量の見積もりをより一層困難にすることが可能である。
【0060】
このように本実施の形態5によれば、アンテナコイル2とは別の配線層によって所定の電位に固定された第1〜第4の配線71〜74が、アンテナコイル2の直下もしくは近接した場所に配置されるようにしたことにより、配線を配置した場所によって寄生容量が異なり、アンテナコイルの見積もりが困難になり、攻撃者による配線情報を読み取るための各種解析や改竄を著しく困難とすることができるという効果がある。
【0061】
なお、本実施の形態5では、4本の配線が配置される場合について説明したが、さらに複数の配線が配置されるようにしてもよい。
【0062】
(実施の形態6)
図7は、本発明の実施の形態6における半導体装置のアンテナコイルの様態を示す図である。
図7において、1は集積回路であり、21〜24は第1〜第4のアンテナコイルである。
【0063】
第1〜第4のアンテナコイル21〜24は、最上層の配線で第1〜第4のアンテナコイル21〜24の4つのアンテナによって、集積回路1を全面に覆うように配置されている。
【0064】
なお、図7ではアンテナコイルが4つの場合を示しているが、アンテナコイルの数は任意である。また、図1における共振容量3、検知回路4、アラーム信号5は図7において省略されているが、第1〜第4のアンテナコイル21〜24それぞれにこれらの共振容量、検知回路、アラーム信号が配置されている。
【0065】
従って、攻撃者が第1〜第4のアンテナコイル21〜24を全て剥離した後に新たにアンテナコイル部品を接続して解析を行おうとする際、アンテナコイルが1つのみで構成されている場合より、アンテナコイル再接続の工数が増えることにより、解析を困難にすることができる。
【0066】
図8は、本実施の形態6による半導体装置のアンテナコイルの態様の異なる例を示す図である。
図8において、1は集積回路であり、25〜28は第1〜第4のアンテナコイルである。
【0067】
第1〜第4のアンテナコイル25〜28は、すべて異なる形状で構成されており、集積回路1を全面に覆うように配置されている。
【0068】
従って、第1〜第4のアンテナコイル25〜28を全て異なる形状で構成した場合、上記の解析においてアンテナコイル再接続の工数だけではなく、第1〜第4のアンテナコイル25〜28それぞれのインダクタンスや寄生容量の値が異なるため、それらの値の見積もりやパラメータの調整に多大な時間が必要になり、より一層解析を困難にすることが可能になる。
【0069】
このように、本実施の形態6によれば、第1〜第4のアンテナコイル21〜24により集積回路1を覆うようにしたので、攻撃者によってアンテナコイルが剥離された場合において、アンテナコイル再接続の工数が増えることにより、解析を困難にすることができるという効果がある。
【0070】
また、本実施の形態6によれば、第1〜第4のアンテナコイル25〜28を全て異なる形状で構成し、それぞれインダクタンスや寄生容量の値が異なる第1〜第4のアンテナコイル25〜28により集積回路1を覆うようにしたので、攻撃者によってアンテナコイルが剥離された場合において、インダクタンスや寄生容量の値の見積もりやパラメータの調整に多大な時間が必要になり、より一層解析を困難にすることができるという効果がある。
【0071】
なお、図7、及び図8ではアンテナコイルが4つの場合を示しているが、アンテナコイルの数は任意である。
【0072】
【発明の効果】
以上のように、本発明にかかる半導体装置によれば、集積回路の全面を覆うように配置されたアンテナコイルの共振特性を検出可能に構成したので、各種の解析や改竄に対してその検出が可能であり、より高度な解析や改竄からも、集積回路の情報を保護することができる効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1における半導体装置の構成を示す図である。
【図2】本発明の実施の形態1における半導体装置の構成を示すブロック図である。
【図3】本発明の実施の形態2における半導体装置のアンテナコイルの態様を示す平面図(a)であり、本発明の実施の形態2における半導体装置のアンテナコイルの様態を示す断面図(b)である。
【図4】本発明の実施の形態3における半導体装置の共振容量の態様を示す図である。
【図5】本発明の実施の形態4における半導体装置のアンテナコイルの態様を示す図である。
【図6】本発明の実施の形態5における半導体装置のアンテナコイルの態様を示す図である。
【図7】本発明の実施の形態6における半導体装置のアンテナコイルの態様を示す図である。
【図8】本発明の実施の形態4における半導体装置のアンテナコイルの態様を示す図である。
【図9】従来の半導体装置の構成を示す図である。
【符号の説明】
1 集積回路
2 アンテナコイル
3 共振容量
4 検知回路
5 アラーム信号
2A 第1のアンテナコイル
2B 第2のアンテナコイル
21〜24、25〜28 第1〜第4のアンテナコイル
41 整流器
42 電圧検知回路
43 クロック再生回路
44 カウンタ
45 NAND回路
46 交流電力
47 直流電圧
48 電圧検知回路出力信号
49 クロック信号
50 カウンタ出力信号
6A〜6C 第1〜第3の絶縁膜
71〜74 第1〜第4の配線
100 ICチップ
101 集積回路
102 アルミニウム層

Claims (12)

  1. 集積回路を有する半導体装置において、
    前記集積回路の全面を覆うように配置されたアンテナコイルと、
    前記アンテナコイルと並列に接続された共振容量と、
    前記アンテナコイルの出力信号を所定の条件に基づいて判定を行い、前記判定の結果によりアラーム信号を出力する検知回路とを備えた、
    ことを特徴とする半導体装置。
  2. 請求項1記載の半導体装置において、
    前記共振容量および前記検知回路は、前記アンテナコイルの下に配置されている、
    ことを特徴とする半導体装置。
  3. 請求項1または2記載の半導体装置において、
    前記アンテナコイルと前記共振容量とからなる共振回路のQ値を高めるように、前記検知回路の負荷が最小限になるように構成されている、
    ことを特徴とする半導体装置。
  4. 請求項1ないし3のいずれかに記載の半導体装置において、
    前記検知回路は、
    前記アンテナコイルに接続され、直流電圧を発生する整流器と、
    前記整流器からの直流電圧の電圧値を検知し、電圧検知回路出力信号を出力する電圧検知回路と、
    前記アンテナコイルに接続され、前記アンテナコイルの出力信号に基づいてクロック信号を再生するクロック再生回路と、
    前記クロック再生回路からのクロック信号を計数し、カウンタ出力信号を出力するカウンタと、
    前記電圧検知回路出力信号、及び前記カウンタ出力信号に基づいて、前記アラーム信号を出力するNAND回路とから構成されている、
    ことを特徴とする半導体装置。
  5. 請求項1ないし4のいずれかに記載の半導体装置において、
    前記アンテナコイルの配線の配線幅と配線間スペースが、微細に形成されている、
    ことを特徴とする半導体装置。
  6. 請求項1ないし5のいずれかに記載の半導体装置において、
    前記アンテナコイルは、複数の配線層によって形成され、前記集積回路を完全に覆うように配置されている、
    ことを特徴とする半導体装置。
  7. 請求項1ないし6のいずれかに記載の半導体装置において、
    前記共振容量は、前記アンテナコイルの複数の箇所に分配されて接続されている、
    ことを特徴とする半導体装置。
  8. 請求項1ないし7のいずれかに記載の半導体装置において、
    前記アンテナコイルを形成する配線の配線幅と配線間スペースが、配線の位置によってそれぞれランダムに設定されている、
    ことを特徴とする半導体装置。
  9. 請求項1ないし8のいずれかに記載の半導体装置において、
    前記アンテナコイルと異なる配線層によって所定の電位に固定された複数の配線が、前記アンテナコイルの配線の直下もしくは近接して配置されている、
    ことを特徴とする半導体装置。
  10. 請求項9記載の半導体装置において、
    前記所定の電位に固定された複数の配線は、それぞれ異なる電位に固定されている、
    ことを特徴とする半導体装置。
  11. 請求項1ないし10のいずれかに記載の半導体装置において、
    複数の、前記アンテナコイルと、前記共振容量と、前記検知回路とを備えた、
    ことを特徴とする半導体装置。
  12. 請求項11記載の半導体装置において、
    前記複数のアンテナコイルは、それぞれ異なる形状である、
    ことを特徴とする半導体装置。
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