JP2004279024A - 交互燃焼式蓄熱型ラジアントチューブバーナ装置 - Google Patents

交互燃焼式蓄熱型ラジアントチューブバーナ装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 ラジアントチューブバーナ装置の設置条件又は熱変形の影響を受けずに、燃焼排ガスの窒素酸化物濃度の増加を確実に防止する。
【解決手段】 バーナ装置は、円形プレート(10)、環状エアスロート部(2)、円筒形外周カバー(30)及び伝熱管(11,16) を有する。外周カバーの前端部は、円形プレートの外縁部と一体化し、エアスロート部の二次燃焼空気が円形プレートの外周から空気希釈室(3)に漏出するのを防止する。本発明によれば、ラジアントチューブバーナ装置の設置条件又は熱変形の影響を受けずに、燃焼排ガスの窒素酸化物濃度の増加を確実に防止することができる。
【選択図】 図4

Description

本発明は、交互燃焼式蓄熱型ラジアントチューブバーナ装置に関するものであり、より詳細には、バーナユニットと燃焼室との間に円形プレートを配置し、円形プレートの開口部を介して予熱後の二次燃焼空気を燃焼室に供給するように構成された交互燃焼式蓄熱型ラジアントチューブバーナ装置に関するものである。
鉄鋼加熱炉又は熱処理炉等の加熱手段として、炉内雰囲気を間接加熱するラジアントチューブバーナ装置が実用に供されている。ラジアントチューブバーナ装置の一種として、ラジアントチューブの両端部にハニカム構造の蓄熱体を備えた交互燃焼式蓄熱型ラジアントチューブバーナ装置が知られている(特開平8−247421号公報、特開平11−108315号公報、特開平11−108316号公報、米国特許第6,027,333号公報)。
従来の交互燃焼式蓄熱型ラジアントチューブバーナ装置では、燃焼排ガスの窒素酸化物濃度を低減すべく、燃焼用空気の噴射速度が比較的高く設定される傾向がある。このため、バーナ装置の全圧損失が増大し、比較的大容量の送風機及び排風機の設置が不可欠となる事例が多い。本発明者は、このような事情を考慮し、特願2000−237677号(特開2002−48334号公報)において、バーナユニットとラジアントチューブ内の主燃焼室との間に円形プレートを配置し、円形プレートを貫通する伝熱管を介して燃料及び一次燃焼空気を主燃焼室に供給するように構成した交互燃焼式蓄熱型ラジアントチューブバーナ装置を提案している。この構造のバーナ装置では、伝熱管の先端部は、円形プレートから主燃焼室内に突出して主燃焼室に開口する。伝熱管の管内領域は、一次燃焼空気及び燃料を混合する一次燃焼室を構成する。主燃焼室に開口した環状の空気希釈室が、伝熱管の先端部外周に形成され、蓄熱体と伝熱接触して加熱された高温の二次燃焼空気が、円形プレートの開口部から空気希釈室内に流入する。主燃焼室に向かって噴出する二次燃焼空気は、主燃焼室の燃焼ガスによって希釈される。このような構成の交互燃焼式蓄熱型ラジアントチューブバーナ装置によれば、燃焼排ガスの窒素酸化物濃度を増大することなく、二次燃焼空気の空気流速を20〜50m/s程度に低下し、これにより、ラジアントチューブバーナ装置の全圧損失を低下することができる。
特開平8−247421号公報 特開平11−108315号公報 特開平11−108316号公報 米国特許第6,027,333号公報 特開2002−48334号公報
しかし、この構成のラジアントチューブバーナ装置の実用化試験において、ラジアントチューブバーナ装置の姿勢又は向きの設定に応じて燃焼排ガスの窒素酸化物濃度が増加する現象が生じた。このような窒素酸化物濃度の増加は、チューブ部分の熱変形によっても発生することが判明した。
ラジアントチューブバーナ装置の姿勢又は向きは、炉の使用目的及び構造、即ち、設置条件に応じて適宜設計変更される性質のものであり、また、チューブ部分の熱変形は、直径が大きい中型又は大型のラジアントチューブバーナ装置においては比較的大きく生じ易い。このため、このような原因で発生する燃焼排ガスの窒素酸化物濃度の増加は、確実に防止する必要がある。
本発明は、バーナユニットと主燃焼室との間に円形プレートを配置し、円形プレートの開口部を介して予熱後の二次燃焼空気を主燃焼室側に供給するように構成された交互燃焼式蓄熱型ラジアントチューブバーナ装置において、ラジアントチューブバーナ装置の設置条件又は熱変形の影響を受けずに、燃焼排ガスの窒素酸化物濃度の増加を確実に防止することを目的とする。
本発明者は、円形プレートの外縁部から主燃焼室の側に流出する二次燃焼空気流を完全に遮断することにより、燃焼排ガスの窒素酸化物濃度増加を防止できることを見出し、かかる知見に基づき、本発明の上記目的を達成したものである。
即ち、本発明は、主燃焼室(4) を形成するラジアントチューブ(14)と、該チューブの両端部に配置されたバーナユニット(15)とを備え、バーナユニットは、二次燃焼空気及び燃焼排ガスと交互に伝熱接触可能な蓄熱体(13)と、該蓄熱体を貫通する一次燃焼空気及び燃料の各流路(17,18) とを備えた交互燃焼式蓄熱型ラジアントチューブバーナ装置において、
前記バーナユニット(15)と前記主燃焼室(4) との間に配置された円形プレート(10)と、該円形プレートと前記蓄熱体との間に形成され且つ前記蓄熱体を通過した二次燃焼空気が流入する環状エアスロート部(2) と、前記円形プレートの外縁部から前記蓄熱体の外縁部に延びる円筒形外周カバー(30)と、前記円形プレートの前方に突出し且つ前記主燃焼室に開口する伝熱管(16) とを有し、
燃料噴射口(17a) 及び一次燃焼空気吐出口(18a,18b) が前記伝熱管内に開口し、該伝熱管の管内領域は、一次燃焼空気及び燃料を混合する一次燃焼室(1) を構成し、前記主燃焼室に開口した環状の空気希釈室(3) が、伝熱管先端部の外周に形成され、前記円形プレートは、前記エアスロート部及び空気希釈室を相互連通する開口部(12)を有し、
前記外周カバーの前端部は、前記エアスロート部の二次燃焼空気が前記円形プレートの外周から前記空気希釈室に漏出するのを防止するように前記円形プレートの外縁部と一体化することを特徴とする交互燃焼式蓄熱型ラジアントチューブバーナ装置を提供する。
本発明のラジアントチューブバーナ装置において、蓄熱体との伝熱接触により加熱された高温の二次燃焼空気は、エアスロート部に流入し、円形プレートの開口部から空気希釈室に噴出する。燃料は、一次燃焼室において一次燃焼空気と燃焼反応し、これにより生成した燃焼ガスによって希釈される。円形プレートの開口部から空気希釈室に噴出する高温の二次燃焼空気流は、燃焼室の燃焼ガスを誘引し、燃焼ガス再循環流が、空気希釈室内に逆流する。この再循環流は、伝熱管の先端部外周面に沿って開口部の近傍に廻り込み、二次燃焼空気流と混合し、二次燃焼空気を燃焼ガスにより希釈する。燃焼ガスと混合して酸素濃度ないし空気比を低下した二次燃焼空気流は、一次燃焼室から噴出する混合ガス流(F)(一次燃焼室内の燃焼ガスにより希釈された燃料)と混合し、混合ガス及び二次燃焼空気の燃焼反応が主燃焼室に生起し且つ進行する。
この種のラジアントチューブバーナ装置では、チューブ管壁の熱変形時に円形プレート及びラジアントチューブ管壁の熱応力を吸収すべく、円形プレート外縁部とラジアントチューブ管壁との間に所定のクリアランスが設定される。このクリアランスは、チューブ内への円形プレートの組込み作業を可能にする上でも、重要である。しかし、ラジアントチューブバーナ装置を実際に加熱炉等に取付けた場合、チューブは、通常は、その中心軸線を水平に向けた姿勢に配置され、円形プレートは、垂直に配置される。円形プレートは、重力により下側に偏心した位置に静止するので、円形プレートの上縁とチューブ内壁面との間のクリアランスは、拡大する。円形プレートの開口部が下側に位置する場合、円形プレートの上縁とチューブ内壁面との間に比較的大きな隙間又は間隙が形成される。また、ラジアントチューブ及び円形プレートは、燃焼停止時及び燃焼運転時の大きな温度差により比較的大きく熱膨張・収縮する。このような熱膨張・収縮に起因するラジアントチューブ及び円形プレートの熱変形は、殊に、直径が大きい中型又は大型のラジアントチューブバーナ装置において顕著に顕れる。このような熱変形も又、比較的大きな間隙又は隙間を円形プレートの外縁部に発生させる。本発明者の実用化試験の結果、このような隙間又は間隙を通じて二次燃焼空気流が比較的多量に主燃焼室に漏出し、この二次燃焼空気流が燃焼ガス再循環流の形成を妨げることが判明した。
本発明の上記構成によれば、エアスロート部は、円形プレートの外縁部から蓄熱体の外縁部に延びる外周カバー内に形成され、外周カバーの前端部は、円形プレートの外縁部に一体化し、円形プレートの外周部から二次燃焼空気が空気希釈室に漏出するのを阻止する。燃焼ガス再循環流は、妨げられず、十分な窒素酸化物濃度低減の効果が得られる。従って、本発明によれば、ラジアントチューブバーナ装置の設置条件又は熱変形の影響を受けずに、燃焼ガス再循環流を確実に形成することができ、所望の窒素酸化物濃度低減効果を常に達成することができる。
また、特願2000−237677号に開示されたラジアントチューブバーナ装置では、円形プレート及び伝熱管は、バーナユニットによって片持状態に支持されるにすぎず、円形プレート及び伝熱管の位置及び姿勢は、熱変形により挙動し易い。しかしながら、本発明によれば、外周カバーが円形プレートを所定位置に支持するので、円形プレート及び伝熱管の位置及び姿勢は、安定する。
更に、外周カバーの設置により、意図せぬクリアランスの拡大が許容されるばかりでなく、意図的なクリアランスの拡大又は設定変更が可能となる。即ち、本発明の上記構成によれば、チューブ及びバーナユニットの組合せ又は相対位置の設計自由度が増すので、円形プレート外縁部とチューブ管壁との間のクリアランスの任意設定、バーナユニットの組込み作業又は交換作業を容易にする十分なクリアランスの確保、チューブ直径の実寸法又は規格の相違等に適応可能なバーナユニットの標準設計、或いは、異なるラジアントチューブに適応可能なバーナユニットの設計等が可能となる。このような場合であっても、外周カバーは、前述の如く、円形プレートの外周部から二次燃焼空気が空気希釈室に漏出するのを確実に防止するので、ラジアントバーナ装置は、所望の窒素酸化物濃度低減効果を発揮する。
好ましくは、外周カバーは、軸線方向の熱変形をラジアントチューブ及び蓄熱体に拘束されない状態でラジアントチューブ内に収容される。外周カバーの軸線方向の熱変形を解放したことにより、円形プレートと外周カバーとの接合部に熱応力が集中するのを防止することができる。即ち、円形プレート及び外周カバーの接合部には、熱応力集中による破損又は損傷が発生しない。
本発明は又、上記構成のラジアントチューブバーナ装置において、円形プレートの中心線(C) を中心とした所定半径Sの円(R) の径方向外側帯域に上記開口部(12)の中心(PC)を配置し、前記所定半径S=(ラジアントチューブの内径寸法Dt+伝熱管の外径寸法Dr)/4に設定したことを特徴とするラジアントチューブバーナ装置を提供する。好ましくは、複数の開口部(12)の各中心(PC)が、中心円(PCD)上に位置決めされ、中心円(PCD)は、ラジアントチューブの中心線(C)を中心とし且つ半径Sよりも大きな半径(PCR)を有する。更に好ましくは、円形プレートの開口部を配置すべき領域は、円形プレートの中心角 (γ) ≦250°の角度範囲内に制限される。
このような構成によれば、開口部(12)の中心(PC)は、円形プレートの径方向外側帯域に偏って配置され、燃焼ガス再循環流の流動領域が拡大するとともに、二次燃焼空気の噴流による燃焼ガス誘引作用が強化される。上述の如く、二次燃焼空気が円形プレートの外周部から空気希釈室に漏出するのを防止したことと相まって、主燃焼室の燃焼ガスは、円形プレートの開口部から噴出する二次燃焼空気流に効果的に誘引され、空気希釈室の二次燃焼空気を効率的に希釈する。
好ましくは、開口部(12)の空気流速は、30m/s以下、好適には、25m/s以下、更に好適には、20m/s以下に設定される。空気流速の低速化により、ラジアントチューブバーナ装置の全圧損失は、低下する。このような空気流速の低速設定にもかかわらず、上記構成のラジアントチューブバーナ装置では、燃料改質(希釈)および燃焼ガス再循環により燃焼排ガスの窒素酸化物濃度を抑制することができる。
好適には、燃料噴射口(17a) 及び一次燃焼空気吐出口(18a,18b) は、円形プレートの平面内又は該平面の前方に配置され、伝熱管は、円形プレートから比較的大きく前方に突出する。このような構成によれば、比較的大きな燃焼ガス再循環領域を混合ガス流出口(伝熱管先端部)の背後に形成することができる。
更に好適には、燃料噴射口及び一次燃焼空気吐出口を囲む保炎管(41)が伝熱管内に配置され、パイロット燃料を噴射するパイロット燃料噴射口(40)が保炎管内に開口する。保炎管内には、一次燃焼室及び主燃焼室の火炎を安定させる保炎部(42)が形成される。
他の観点より、本発明は、主燃焼室(4) を形成するラジアントチューブ(14)と、該チューブの両端部に配置されたバーナユニット(15)とを有し、該バーナユニットは、二次燃焼空気及び燃焼排ガスと交互に伝熱接触可能な蓄熱体(13)と、該蓄熱体を貫通する一次燃焼空気及び燃料の各流路(17,18) とを備えた交互燃焼式蓄熱型ラジアントチューブバーナ装置において、
前記バーナユニット(15)と前記主燃焼室(4) との間に配置された円形プレート(10)と、該円形プレートと前記蓄熱体との間に形成され且つ前記蓄熱体を通過した二次燃焼空気が流入する環状エアスロート部(2) と、前記円形プレートの外縁部から前記蓄熱体の外縁部に延びる円筒形外周カバー(30)と、前記円形プレートの前方に突出し且つ前記主燃焼室に開口する伝熱管(16) とを有し、
燃料噴射口(17a) 及び一次燃焼空気吐出口(18a,18b) が前記伝熱管内に開口し、該伝熱管の管内領域は、一次燃焼空気及び燃料を混合する一次燃焼室(1) を構成し、前記主燃焼室に開口した環状の空気希釈室(3) が、伝熱管先端部の外周に形成され、前記円形プレートは、前記エアスロート部及び空気希釈室を相互連通する開口部(12)を有し、
前記蓄熱体と前記円形プレートとの間の距離(L4)は、ラジアントチューブの内径(Dt)に対する比率(L4/Dt)が1.0以下に設定されることを特徴とする交互燃焼式蓄熱型ラジアントチューブバーナ装置を提供する。
好適には、比率(L4/Dt)は、0.8以下、更に好適には、0.5以下に設定される。
好ましくは、外周カバーと前記蓄熱体とは、軸線方向に相対変位可能に連結され、円形プレートの開口部(12)の空気流速は、30m/s以下に設定され、開口部の排ガス流速は、35m/s以下に設定される。
外周カバーの厚さ(T)は、好ましくは、8mm以下、更に好ましくは、6mm以下に設定され、外周カバーは、非鋳造品、例えば、耐熱性を有する金属合金板の曲げ加工品からなる。
更に他の観点より、本発明は、二次燃焼空気及び燃焼排ガスと交互に伝熱接触可能な蓄熱体(13)と、ラジアントチューブ(14)内の主燃焼室(4)との間に円形プレート(10)を配置し、円形プレートを貫通する伝熱管(11、16)を介して燃料及び一次燃焼空気を主燃焼室に供給するとともに、主燃焼室に開口した環状の空気希釈室(3)を伝熱管の先端部外周に形成し、蓄熱体と伝熱接触して加熱された高温の二次燃焼空気(A)を空気希釈室内に流入させ、二次燃焼空気の噴射流により主燃焼室の燃焼ガスを誘引しながら前記燃料及び一次燃焼空気と前記二次燃焼空気とを主燃焼室で混合する交互燃焼式蓄熱型ラジアントチューブバーナ装置内の燃焼方法において、
前記円形プレートの両側の領域は、円形プレートの外縁部における流体連通を遮断され、これらの領域の流体連通は、前記円形プレートの中心角 (γ) ≦250°の角度範囲内に配置した開口部(12)のみに限定され、該開口部の中心(PC)は、円形プレートの中心線(C) を中心とした所定半径Sの円(R)の径方向外側帯域に配置され、所定半径Sは、(ラジアントチューブの内径寸法Dt+伝熱管の外径寸法Dr)/4に設定され、
前記開口部(12)は、30m/s以下の流速で前記二次燃焼空気を前記空気希釈室に噴射するとともに、35m/s以下の流速で前記主燃焼室の燃焼排ガスの噴流を前記蓄熱体に向かって差し向けることを特徴とする燃焼方法を提供する。
このような燃焼方法によれば、円形プレートの外縁部の流体連通が遮断され、開口部が配置されていない角度範囲(θ)内には、主燃焼室内の燃焼ガスを空気希釈室内に誘引する流路(領域)が常に確保される。開口部は、円形プレートの径方向外側に配置されるので、二次燃焼空気流と伝熱管の外周面との間には、燃焼ガス再循環流を主燃焼室側に向かって誘引する領域が形成される。このため、二次燃焼空気の流速を低下した状態であっても、燃焼ガスにより希釈された燃焼用空気を確実に燃料噴流の背後から燃料(一次燃焼の燃焼ガスにより希釈した燃料)に混合し、燃焼排ガスの窒素酸化物濃度を確実に低下することができる。
好ましくは、一次燃焼空気の供給量は、燃料の完全燃焼に要する理論空気量の10〜20%に設定される。更に好ましくは、一次燃焼空気及び燃料は、保炎部(41)を介して一次燃焼室に供給され、保炎部には、燃料の供給量の2〜8%のパイロット燃料が供給される。
本発明によれば、バーナユニットと主燃焼室との間に円形プレートを配置し、円形プレートの開口部を介して予熱後の二次燃焼空気を主燃焼室側に供給するように構成された交互燃焼式蓄熱型ラジアントチューブバーナ装置において、ラジアントチューブバーナ装置の設置条件又は熱変形の影響を受けずに、燃焼排ガスの窒素酸化物濃度の増加を確実に防止することができる。
以下、添付図面を参照して、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。
バーナ装置の構造
図1に示す如く、交互燃焼式蓄熱型ラジアントチューブバーナ装置(以下、「バーナ装置」という。)は、主燃焼室4を形成するラジアントチューブ14を備える。チューブ14の両端部には、バーナユニット15が配置される。4方弁19が、各バーナユニット15を選択的に給気系又は排気系に接続するように各バーナユニット15に連結される。各バーナユニット15は、ハニカム構造のセラミック製蓄熱体13を備える。バーナユニット15の燃料供給路17及び一次空気流路18が、蓄熱体13を貫通する。対をなすバーナユニット15は、所定の時間間隔毎に図1(A)及び図1(B)に示す作動形態に交互に切換えられ、交互に燃焼作動する。4方弁19は、バーナユニット15の作動切換と同時に切換制御され、バーナユニット15と同様、図1(A)及び図1(B)に示す各位置に交互に切換えられる。
図2〜図4には、図1に示すバーナユニットの構造が示されている。
バーナ装置の両端部は、炉壁Wを貫通し、バーナユニット15のエアケース20及びバーナガン21が炉外に露出する。エアケース20及びバーナガン21には、一次空気供給管22、二次空気供給管23及び燃料供給管24が夫々接続される。燃料供給路17及び一次空気流路18は、蓄熱体13の中心部を貫通し、蓄熱体13の先端面から前方に突出する。燃料噴射ノズル17a及び一次空気吐出口18a、18bは、一次燃焼室1に開口する。
ガイドパイプ25が蓄熱体13及び金属製金網13aの中心部を貫通し、基端側伝熱管11に連接する。一次空気流路18を形成する一次空気給送管26がガイドパイプ25及び基端側伝熱管11内に配置される。図3(A)に示すように、燃料供給路17を形成する燃料給送管27が一次空気供給管26の中心部に配置されるとともに、パイロット燃料を供給するパイロット燃料管28が、燃料給送管27と平行に一次空気供給管26内に配置される。
図4に示す如く、一次空気供給管26の先端は、供給管26の軸線と直交する先端プレート29によって閉塞している。先端プレート29には、燃料給送管27の燃料噴射ノズル17aが配置される。一次空気吐出口18a、18bが先端プレート29に形成されるとともに、パイロット燃料噴射部40が先端プレート29を貫通する。
図3(B)に示すように、燃料噴射ノズル17aは、先端プレート29の中心部に配置され、一次空気吐出口18a、18bは、燃料噴射ノズル17a廻りに同心状且つ等間隔に配置される。外側に円形配列した各吐出口18aの開口直径は、内側に円形配列した各吐出口18bの開口直径よりも大きく、吐出口18aは、吐出口18bよりも相対的に多量の一次燃焼空気を噴出する。パイロット燃料噴射部40は、内側吐出口18bの円形配列に整列した位置に配置され、燃料噴射部40の燃料は、主として、吐出口18bの空気噴流と燃焼反応する。
図4に示すように、円形プレート10が蓄熱体13の前方に配置される。基端側伝熱管11は、円形プレート10の中心部を貫通する。円形プレート10及び基端側伝熱管11は、溶接等の固着手段(図示せず)により一体的に組付けられる。円形プレート10及び基端側伝熱管11を単一の金属成形品として一体成形しても良い。
基端側伝熱管11の外周には、環状のエアスロート部2が形成される。エアスロート部2は、蓄熱体13の各セル孔(ハニカム流路)と連通する。基端側伝熱管11は、円形プレート10の前方に僅かに延出する。保炎管41が、一次空気供給管26の先端外周領域から前方に突出し、燃料噴射ノズル17aの噴射口近傍に保炎部42を形成する。
先端側伝熱管16が、基端側伝熱管11の先端部外周から前方に延びる。先端側伝熱管16の内径は、基端側伝熱管11の外径と一致する。先端側伝熱管16の後端部は、溶接等の固着手段(図示せず)により基端側伝熱管11の前端部外周に気密且つ一体的に組付けられる。なお、基端側及び先端側伝熱管11、16を単一の金属成形品として一体成形しても良い。
先端側伝熱管16は、一次燃焼室1を管内に形成し、燃料噴射ノズル17aの燃料は、一次空気吐出口18a、18bの一次空気と一次燃焼室1で混合する。燃料及び一次空気の混合ガス流Fは、先端側伝熱管16の先端開口から主燃焼室4に流出する。
先端側伝熱管16の外周には、環状の空気希釈室3が形成される。円形プレート10は、空気希釈室3に開口する複数(本例では3箇所)の開口部12を備える。エアスロート部2に供給された二次燃焼空気は、各開口部12から空気希釈室に噴出する。開口部12の空気流速は、好ましくは、20〜30m/sの範囲に設定される。
図3(B)に示す如く、各開口部12は、周方向に延びる湾曲した長孔の形態を有し、等角度間隔且つ左右対称に円形プレート10に配置される。本例では、円形プレート10、先端側伝熱管16及び先端プレート29の輪郭は、ラジアントチューブ14の中心線Cを中心とした同心円に形成される。各開口部12の外側開口縁12a及び内側開口縁12bは、中心線Cを中心とした所定の曲率半径で湾曲する。各開口部12の中心PCは、中心円PCD上に位置する。中心円PCDの半径PCRは、開口縁12a、12bの各曲率半径の平均値に相当する。
開口部12は、円形プレート10の中心角γの角度範囲内に偏在しており、円形プレート10は、中心角θの角度範囲においては、開口部を全く備えていない盲板として機能する。各開口部12の中心PCは、中心線Cを中心とした円R(半径S)の径方向外方に配置される。
円Rの半径Sおよび中心円PCDの半径PCRは、以下のとおり設定される。
PCR>S=(Dr+Dt)/4
ここに、
Dt:ラジアントチューブ14の内径寸法(直径)
Dr:伝熱管16の外径寸法(直径)
開口部12を配置すべき領域は、中心角γ≦250°の角度範囲内に制限される。
なお、開口部12の形状を円形等の他の形状、或いは、不定形ないし不規則な輪郭に設計する場合、開口部12の中心PCは、例えば、開口輪郭の質量中心(重心)として求められる。また、円形プレート10の開口率(開口部12の面積合計/空気希釈室3の断面積)は、20〜50%の範囲に設定される。開口部12の位置は、図4に示すように、構造強度上必要な縁部寸法E(例えば、E≧5mm)を確保することを条件として、可能な限り円形プレート10の径方向外側に配置することが望ましい。
円形プレート10の直径(外径)は、チューブ14の内径Dtよりも2〜3mm程度小さい値に設定され、これにより、バーナ装置の組付け時に円形プレート10をチューブ14内に挿入可能にする平均1〜1.5mm程度のクリアランスが、円形プレート廻りに確保される。
図5(A)は、円形プレート10とクリアランスとの関係を示す断面図である。
円形プレート廻りクリアランスにより、隙間寸法Gtの隙間Gが、円形プレート10の外周面とチューブ14の内周面との間に形成される。以下、隙間Gの影響について説明する。
隙間の影響
図5(B)は、隙間G及び開口部12の流量比を考察するための検討モデルを示す断面図である。
図5(B)には、空気流Aの方向と直交するように空気流路に配置されたプレート100が示されている。プレート100は、直径Dmの主開口部101と、直径Dgの副開口部102とを備える。開口部101、102は、プレート100を貫通する真円形開口である。主開口部101は、上記開口部12に相当し、副開口部102は、隙間Gに相当すると仮定する。流体(空気)は、非圧縮流体であるとみなし、流体の圧力損失については、流路壁の摩擦抵抗のみを考慮する。解析条件として、副開口部102の直径Dg=2mm、プレート100の厚さt=10mmと仮定する。
解析手法の詳細については、説明を省略するが、主開口部101から流出する空気流A1の流量を一定量に維持した状態で空気流A1の流速Umを50m/sから20m/sに低下させるため、直径Dmを23mm(Um=50m/s)から36mm(Um=20m/s)に変更すると、副開口部102を通る空気流A2の流速Ugは、Ug=41.8m/s(Um=50m/s)からUg=12.8m/s(Um=20m/s)に変化する。即ち、主開口部101の空気流速Umが低下すると、副開口部102の空気流速Ugは、主開口部101の流速低下率よりも相対的に大きく低下する。
図6(A)は、隙間Gの漏れ量と隙間寸法Gtとの関係を示す線図であり、図6(B)は、燃焼排ガスのNOx濃度と隙間寸法Gtとの関係を示す線図である。なお、図6に示す漏れ量及びNOx濃度は、バーナ装置の開口部12の流速を20m/sに設定した呼び径7B(チューブ直径=7インチ)のバーナ装置に関するものである。
図6(A)では、隙間寸法Gt=1mmの隙間Gの空気漏れ量が基準流量(=1)に設定されており、隙間寸法Gtの拡大による空気漏れ量の増加は、基準流量に対する比率(流量比)として示されている。
図6(A)に示す如く、隙間Gの空気漏れ量は、隙間寸法Gtの拡大につれて、隙間寸法Gtと概ね比例するように増加する。同様に、燃焼排ガスのNOx濃度は、隙間寸法Gt=1.5mm以下の範囲内では、隙間寸法Gtの拡大につれて、比較的緩やかにNOx濃度=115ppm(11%O2換算値)に増加する(図6(B))。しかしながら、燃焼排ガスのNOx濃度は、隙間寸法Gtが1.5mmを超えると、急激に増加し、隙間寸法=3.0mmにおいては約190ppmに達する。
即ち、隙間Gの空気流速(Ug)は、開口部12の空気流速(Um)の流速低下により、相対的に大きく低下するにもかかわらず、隙間寸法Gtの拡大は、燃焼排ガスのNOx濃度を比較的急激に増大させる。このようなNOx濃度の変化は、NOx濃度の低減効果を空気希釈室3の気流分布に依存する本発明のバーナ装置に観られる特有の性質である。これは、NOx濃度の低減効果が高速空気流の流速(Um)に支配される従来のバーナ装置の特性とは、明らかに相違する。
図7には、隙間Gの位置又は角度範囲と、燃焼排ガスのNOx濃度との関係が示されている。
隙間寸法Gt=3mmに設定した呼び径7B(チューブ直径=7インチ)のバーナ装置において、円形プレート10の全周に隙間Gが形成された場合、NOx濃度は、150〜200ppm(11%O2換算値)に達する。NOx濃度は、角度範囲α=90°の範囲で隙間Gを閉鎖すると、140〜180ppmに低下し、角度範囲α=180°の範囲で隙間Gを閉鎖すると、130〜150ppmに更に低下する。NOx濃度は、全周に亘って隙間を閉鎖した場合(α=360°)、115〜120ppmまで低下し、最小値を示す。同時に、NOx濃度の偏差も又、角度範囲αが増大するにつれて縮小し、全周に亘って隙間を閉鎖した場合(α=360°)、115〜120ppmの範囲内においてNOx濃度が安定する。
円形プレート及び蓄熱体の位置関係
前述の如く、バーナユニット15は、所定の時間間隔毎に図1(A)及び図1(B)に示す作動形態に交互に切換えられる。従って、開口部12は、エアスロート部2の二次燃焼空気を空気希釈室に噴射するだけではなく、主燃焼室4の燃焼排ガスを排気する排気口としても使用される。このため、エアスロート部2の長さ、即ち、円形プレート10と蓄熱体13との間の距離L4(図4)は、開口部12からエアスロート部2に流入する燃焼排ガスGが蓄熱体13の端面全域に拡がって燃焼排ガスが蓄熱体13の各セルに実質的に均等に流入するように設定される。
図8(A)は、円形プレート10と蓄熱体13との位置関係を概念的に示す斜視図であり、図8(B)は、円形プレート10からの距離Lと、燃焼排ガスの噴流断面積Gaとの関係を示す線図である。なお、説明を簡略化するため、以下の考察においては、開口部12は、円形プレート10の中央円形開口112であると仮定して検討する。
開口部112の空気流速を26m/sに設定するため、開口部112の直径Dmを79mmに設定し、また、開口部112の空気流速を70m/sに設定するため、開口部112の直径Dmを48mmに設定する。いずれの場合においても、開口部112からエアスロート部2に流入する燃焼排ガスGの噴流は、蓄熱体13の流入側端面に向かって拡がる。図8(B)には、Dm=79mm(26m/s)、48mm(70m/s)における燃焼排ガスの噴流断面積Gaが、L/Dn(L=円形プレート10から噴流断面までの距離、Dn=蓄熱体13の直径)との関係で夫々示されている。
蓄熱体13の直径DnをDn=144mmに設定し、伝熱管16の直径を90mmと仮定すると、蓄熱体13のセル部分の全断面積は、(14.4/2)2×3.14−(9/2)2×3.14=約99.2cm2となる。燃焼排ガスの噴流は、必然的に伝熱管16の輪郭を避けて蓄熱体13のセル部分に流入すると考えられることから、この断面積(約99.2cm2)に拡がった噴流は、蓄熱体13のセル部分全域に均等に流入すると見做すことができる。
噴流断面積Ga=99.2cm2が得られるL/Dnの値は、Dm=79mm(26m/s)では、0.42であるのに対し、Dm=48mm(70m/s)では、1.05である。従って、空気流速を79m/sから26m/sに低下すると、円形プレート10から蓄熱体13の流入側端面までの距離Lmは、0.42/1.05(=0.4)に低減することができる。
図1〜図4に示すバーナ装置では、開口部12の位置は、偏心した異形開口であるので、図8(A)に示す検討モデルとは若干相違するが、その傾向自体は、実質的に同じである。従って、開口部12の開口面積の拡大(即ち、開口部12の空気流速の低下)は、蓄熱体13と円形プレート10との間の距離L4(図4)の大幅な短縮を可能にする。
円筒形外周カバー
「隙間の影響」において説明したとおり、開口部12の空気流速を20〜30m/sに低下すると、隙間G(図5(A))の空気流速は、比較的大きく低下するが、隙間寸法Gt(図5(A))は、燃焼排ガスのNOx濃度に大きく影響するので、隙間Gを完全に閉鎖することが望ましい。また、「円形プレートと蓄熱体との位置関係」において説明したとおり、開口部12の空気流速の低下(開口部12の開口面積の拡大)は、蓄熱体13と円形プレート10との間の距離L4(図4)の短縮を可能にする。
このため、本発明のバーナ装置は、図4に示す如く、蓄熱体13及び円形プレート10に跨がる円筒形外周カバー30を備える。外周カバー30は、エアスロート部2及び空気希釈室3の流体連通を円形プレート10の全周に亘って遮断し、空気希釈室3の気流分布の外乱要因となる隙間Gの空気漏出を防止する。従って、バーナ装置は、そのNOx濃度低減効果を確実に達成することができる。
図4に示すとおり、外周カバー30は、円形プレート10の外縁部から後方に延びる。外周カバー30は、円形プレート10の直径と実質的に同一、或いは、円形プレート10の直径よりも僅かに小さい外径を有する。円形プレート10及び伝熱管16は、高い耐熱強度を要することから高強度の金属鋳造品等で作られるのに対し、外周カバー30は、円形断面の非鋳造品、例えば、SUS310S(JIS)製の板材を半円形に曲げ加工し、2体の半円板を相互溶接してなる管体として製作することができる。外周カバー30の前端部は、溶接等の固着手段31により、円形プレート10の外縁部に対して気密状態に固定される。
外周カバー30は、円形プレート10の外縁部におけるエアスロート部2及び空気希釈室3の流体連通を完全に遮断し、従って、これらの領域2、3の流体連通は、開口部12のみに制限される。外周カバー30は又、円形プレート10を所定位置に支持し、円形プレート10及び伝熱管11の位置及び姿勢は、安定する。
外周カバー30の後端部は、蓄熱体13の外筒ケーシング13bに達する。外周カバー30の後端部内面は、外筒ケーシング13bの前端部外周面に摺接し、外筒ケーシング13bと一体化せず、相対変位可能な状態で外筒ケーシング13bに連結される。外筒ケーシング13bの外周には、外周カバー30から若干後方に離間した位置において、環状スペーサ13cが一体的に取付けられる。
外周カバー30の全長L3は、距離L4の短縮により、比較的短く、従って、外周カバー30には、過大な熱応力又は熱変形が発生せず、熱負荷による外周カバー30の熱応力クラック等も、生じ難い。また、外周カバー30の厚さTは、熱応力の低下により、8mm以下、例えば、5〜6mm程度に設定することができる。従って、外周カバー30を設けた場合であっても、エアスロート部2の容積を十分に確保でき、しかも、開口部12の配置の自由度を確保できる。
また、外周カバー30の軸線方向の熱変形は、ラジアントチューブ14及び外筒ケーシング13bに拘束されず、従って、外周カバー30の軸線方向の熱変形は、許容される。このため、円形プレート10と外周カバー3との接合部(固着手段31)に熱応力が集中せず、熱応力集中又は熱変形による接合部の破損又は損傷等は、発生しない。
伝熱管及び開口部の寸法
伝熱管16の各部寸法は、以下の範囲内の値に設定される。
Dr/Dt=0.2〜0.6
L1/Dr=1.28〜5.2
L2/Dr=0.64〜5.2
なお、上式における各符号の意味は、次のとおりである。
L1:燃料噴射ノズル17aの先端から伝熱管16の先端までの距離
L2:円形プレート10から伝熱管16の先端までの距離
例えば、呼び径7B(チューブ直径=7インチ)のバーナ装置においては、各部寸法Dt、Dr、L1、L2は、以下の寸法値に設定される。
Dt=約180mm(7B)
Dr=約90mm(3B)
L1=約200mm
L2=約200mm
各開口部12は、同一の寸法・形状を有し、全開口部12の開口縁周長の総和L5は、L5/Dt=2.0〜4.0、好適には、2.5〜3.5の範囲に設定される。例えば、各開口部12の開口縁周長の合計値L3は、呼び径7B(チューブ直径=7インチ)のバーナ装置において、約350mm〜700mmの範囲、好適には、約450mm〜600mmの範囲に設定される。
また、伝熱管16は、二次燃焼空気流Aと混合ガス流Fとが混合するまで二次燃焼空気及び燃料を物理的に分離する。伝熱管16の突出寸法L2は、二次燃焼空気が空気希釈室2で希釈され且つ燃料が一次燃焼室1内で希釈される時間を確保するように設定される。
バーナ装置の作動
次に、上記構成のバーナ装置の作動について説明する。
バーナ装置の各バーナユニット15は、バーナガン21に対する一次空気供給及び燃料供給の切換制御と、これに同調した4方弁19の切換制御に相応して、図1(A)及び図1(B)に示す如く、燃焼作動(燃焼空気・燃料の供給)及び燃焼停止(燃焼排ガスの排気)を交互に実行する。
一次燃焼空気及び燃料は、一次空気供給管22及び燃料供給管24から燃焼作動中のバーナガン21(図2)に供給され、燃料噴射ノズル17a及び一次空気吐出口18a、18b(図3、図4)から一次燃焼室1に流出し、一次燃焼室1において混合する。一次燃焼空気の供給量は、燃料の完全燃焼に要する理論空気量の10〜20%程度に設定される。
燃焼作動中は、パイロット燃料管28のパイロット燃料が、パイロット燃料噴射部40から保炎管41内に常時噴射する。パイロット燃料の燃料供給量は、燃料噴射ノズル17aの燃料供給量の約2〜8%程度に設定される。保炎管41内の保炎部42は、失火を防止する保炎機能を維持し、一次燃焼室1及び主燃焼室4の燃焼反応は、安定する。
一次燃焼空気の流量よりも遙に多量の二次燃焼空気が、図2に示す如く、二次空気供給管23からエアケース20に供給され、高温の蓄熱体13の狭小流路(セル孔)に流入する。二次燃焼空気は、蓄熱体13のハニカム壁(セル壁)との伝熱接触により700℃以上、好適には900℃以上の高温に加熱された後、エアスロート部2に流入する。
図9及び図10には、円形プレート10の開口部12から空気希釈室3に流出する二次燃焼空気流の流れが示されている。図11及び図12には、外周カバー30を備えない状態のバーナ装置において空気希釈室3に流入する二次燃焼空気流Aの流れが示されている。なお、図9〜図12に示すバーナ装置は、開口部12が下側に位置するように加熱炉等に配置され、円形プレート10は、重力により下側に偏心している。このため、円形プレート10の上部外周縁とラジアントチューブ4の内周壁面との間には、比較的大きな間隙Gが形成される。
外周カバー30を備えたバーナ装置(図9、10)においては、エアスロート部2内に流入した二次燃焼空気流Aは、円形プレート10の片側に偏在した開口部12から空気希釈室3に流出する。開口部12における空気流Aの流速は、例えば、30m/s以下、好ましくは、25m/s以下、更に好ましくは、20m/s以下の範囲に設定され、かなり低速である。外周カバー30は、円形プレート10の外縁部におけるエアスロート部2及び空気希釈室3の流体連通を遮断し、従って、これらの領域2、3の流体連通は、開口部12のみに限定される。上記特定位置及び特定寸法・形状に設定した開口部12から流出する空気流Aは、主燃焼室4の燃焼ガスを誘引し、この結果、空気希釈室3内に逆流する燃焼ガス再循環流Rが形成される。
外周カバー30を備えたバーナ装置では、再循環流Rを空気希釈室3内に誘引する流路(領域)が、開口部12が配置されていない角度範囲(θ)内に常に確保される。しかも、開口部12は、円形プレート10の径方向外側帯域に配置されるので、二次燃焼空気流Aと伝熱管11の外周面との間には、再循環流Rを誘引して再循環流Rを主燃焼室4側に流動させる領域が形成される。このため、上記の如く限られたラジアントチューブ内領域において燃焼ガス再循環効果を強化することができ、二次燃焼空気流Aの流速を低下した状態であっても、二次燃焼空気を比較的多量の燃焼ガスで希釈することができる。
これに対し、外周カバー30を備えない状態(図11、12)では、エアスロート部2の二次燃焼空気は、開口部12から空気希釈室3に流出するとともに、外縁空気流Jとして円形プレート10の外縁部(間隙G)からも空気希釈室3に流出する。外縁空気流Jは、再循環流Rと対向し、空気希釈室3内への再循環流Rの流入を阻害する。このため、二次燃焼空気と混合する燃焼ガス量は、低下する。
かくして、外周カバー30を備えたバーナ装置(図9、10)によれば、再循環流Rは、外縁空気流Jに阻止されることなく、空気希釈室3内に流入し、先端側伝熱管16の外周面に沿って開口部12の近傍に廻り込み、空気流Aと良好に混合し、二次燃焼空気を比較的多量の燃焼ガスにより希釈することができる。
伝熱管16内の一次燃焼室1に流入した燃料は、一次燃焼空気と混合し、低空気比の燃焼反応により燃焼室1内で部分燃焼し、燃焼室1内で生成した燃焼ガスにより希釈される。燃焼室1内の雰囲気は、周囲の高温雰囲気により常に高温状態を維持するので、燃料、一次燃焼空気及び燃焼ガスの混合気は、低酸素濃度又は低空気比の一次燃焼室1内で改質作用を受け、活性化し、混合ガス流Fとして一次燃焼室1から主燃焼室4に流出する。なお、伝熱管11の外周面は、後述する如く、燃焼停止時においても、高温の燃焼排ガスと接触するので、伝熱管11は、常に高温状態を維持する。
再循環流Rとの混合により酸素濃度が低下した空気流Aは、先端側伝熱管16の先端開口から吐出する混合ガス流Fと混合し、両者の燃焼反応が主燃焼室4に生起し且つ進行する。
このようなバーナ装置によれば、比較的低速の二次燃焼空気流Aを主燃焼室4に導入するにもかかわらず、主燃焼室4の燃焼反応は、多量の窒素酸化物を生成しない。例えば、本発明者の測定によれば、開口部12における空気流Aの流速を20m/s以下に設定した場合であっても、燃焼排ガス中の窒素酸化物濃度は、バーナ装置の設置条件又は熱変形にかかわらず、130ppm 以下の低濃度を示した。これは、主として、円形プレート10の特定領域に上記特定寸法・形状の開口部12を形成したこと、そして、高温の伝熱管11内を流動する間に燃料の燃焼特性が変化したこと、更には、外周カバー30の設置により、低速空気流Aによる比較的強力な燃焼ガス再循環を可能にしたこと等に起因すると考えられる。しかも、上記の如く一次燃焼室1において希釈された燃料は、高温且つ低酸素濃度の低速空気流Aと緩慢に燃焼反応し、ラジアントチューブ14の比較的広範な領域に均一な温度分布を生じさせる。
また、本発明のバーナ装置では、円形プレート前後の領域2、3の流体連通は、外周カバー30の設置により、開口部12のみに制限されるので、円形プレート10の外周面とラジアントチューブ14の内周面との間の距離は、所望により、任意設定することができる。このため、バーナユニット15の組込み作業又は交換作業を容易にする十分なクリアランスを確保することができるばかりでなく、その応用として、チューブ直径Dtの実寸法又は規格の相違等に適応可能なバーナユニット15の標準設計や、異なる寸法のラジアントチューブ14に適応可能なバーナユニット15の設計等が可能となる。このような場合であっても、外周カバー30は、前述の如く、円形プレート10の外周部から二次燃焼空気が空気希釈室3に漏出するのを確実に阻止するので、バーナ装置は、所望の窒素酸化物濃度低減効果を発揮する。
図1に示す如く、主燃焼室4の燃焼ガスは、上記再循環流の逆流を除き、燃焼停止中のバーナユニット21に向かってラジアントチューブ14内を流動する。燃焼停止中のバーナユニット21は、燃焼排ガスを円形プレート10の開口部12からエアスロート部2内に受入れる。エアスロート部2の燃焼ガスは、伝熱管11、16の外周域を流動した後、蓄熱体13のハニカム流路(セル孔)に流入して蓄熱体13のハニカム壁(セル壁)と伝熱接触し、これにより、比較的低温の蓄熱体13を燃焼排ガスと同等の温度に加熱する。蓄熱体13との熱交換により降温した燃焼排ガスは、4方弁19を介して系外に排気される。
燃焼作動側のバーナユニット21における開口部12の空気流速を低速に設定したことから、排気側の開口部12を通過する燃焼排ガスの流速も又、低速である。例えば、開口部12の空気流速を20m/s以下に設定した場合、排ガスの容積増加を考慮したとしても、排気側の開口部12を通過する燃焼排ガスの流速は、約25m/s以下に抑制される。このため、バーナユニット21における圧力損失は、燃焼側及び排気側の双方において低下する。しかも、エアスロート部2に流入する排ガス流は、距離L4の短縮にもかかわらず、蓄熱体13の各セル孔に比較的均等に流入する。即ち、比較的低速の排ガス流は、開口部12と対向する蓄熱体13の部分に集中的に流入することなく、蓄熱体13の端面全域に均等に分散するので、各ハニカム流路の排ガス流量は蓄熱体全域に亘って平準化し、蓄熱体13は均等に加熱される。従って、排気側の蓄熱体13には、局所的な温度低下又は過熱が生じ難く、蓄熱体13は、所望の蓄熱効率又は熱交換効率を発揮する。なお、厳密には、燃焼排ガスの流量は、一次燃焼空気及び燃料の供給や、燃焼反応、更には、熱膨張等の影響により、一次空気流量よりも若干増量するが、これに伴う燃焼排ガス流速の増大は、上記の如く、比較的軽微であると考えられる。
以上、本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の範囲内で種々の変形又は変更が可能であり、該変形例又は変更例も又、本発明の範囲内に含まれるものであることは、いうまでもない。
例えば、上記実施例では、3つの開口部12を対称に円形プレート10に穿設したが、本発明に従って、更に多数又は少数の開口部を円形プレート10に非対称に形成しても良い。
また、伝熱管11の寸法及び形状は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の示唆に従って適当に設計変更し得るものである。
本発明は、バーナユニットと主燃焼室との間に円形プレートを配置し、円形プレートの開口部を介して予熱後の二次燃焼空気を主燃焼室側に供給するように構成された交互燃焼式蓄熱型ラジアントチューブバーナ装置に適用される。本発明によれば、ラジアントチューブバーナ装置の設置条件又は熱変形の影響を受けずに、燃焼排ガスの窒素酸化物濃度の増加を確実に防止することができる。
本発明の好適な実施形態に係る交互燃焼式蓄熱型ラジアントチューブバーナ装置の全体構成を示す概略断面図である。 図1に示すラジアントチューブバーナ装置の縦断面図である。 図3(A)は、図4の I−I線における断面図であり、図3(B)は、図4のII−II線における断面図である。 図3のIII−III線における断面図である。 図5(A)は、円形プレートとクリアランスとの関係を示す断面図であり、図5(B)は、隙間の空気漏れ量と開口部の空気流量との関係を考察するための検討モデルを概念的に示す断面図である。 図6(A)は、隙間寸法と、隙間の空気漏れ量との関係を示す線図であり、図6(B)は、隙間寸法と燃焼排ガスのNOx濃度との関係を示す線図である。 図7(A)及び図7(B)は、円形プレート廻りの隙間分布を概念的に示す断面図であり、図7(C)は、遮蔽した隙間の角度範囲と、燃焼排ガスのNOx濃度との関係を示す図表である。 図8(A)は、排気側の円形プレート及び蓄熱体の関係を概念的に示す概略斜視図であり、図8(B)は、燃焼排ガスの噴流断面積の変化を示す線図である。 外周カバーを備えたラジアントチューブバーナ装置において円形プレートの開口部から空気希釈室に流出する二次燃焼空気流の流れを概略的に示す斜視図である。 図9と同様に二次燃焼空気流の流れを概略的に示す縦断面図である。 外周カバーを備えないラジアントチューブバーナ装置において空気希釈室に流入する二次燃焼空気の流れを概略的に示す斜視図である。 図11と同様に二次燃焼空気流の流れを概略的に示す縦断面図である。
符号の説明
1:一次燃焼室
2:エアスロート部
3:空気希釈室
4:主燃焼室
10:円形プレート
11:基端側伝熱管
12:開口部
13:蓄熱体
14:ラジアントチューブ
15:バーナユニット
16:先端側伝熱管
17:燃料供給路
17a:燃料噴射ノズル
18:一次空気流路
18a、18b:一次空気吐出口
19:4方弁
20:エアケース
21:バーナガン
26:一次空気給送管
27:燃料供給管
28:パイロット燃料管
30:円筒形外周カバー
31:固着手段
40:パイロット燃料噴射部
41:保炎管
42:保炎部

Claims (15)

  1. 主燃焼室(4) を形成するラジアントチューブ(14)と、該チューブの両端部に配置されたバーナユニット(15)とを備え、バーナユニットは、二次燃焼空気及び燃焼排ガスと交互に伝熱接触可能な蓄熱体(13)と、該蓄熱体を貫通する一次燃焼空気及び燃料の各流路(17,18) とを備えた交互燃焼式蓄熱型ラジアントチューブバーナ装置において、
    前記バーナユニット(15)と前記主燃焼室(4) との間に配置された円形プレート(10)と、該円形プレートと前記蓄熱体との間に形成され且つ前記蓄熱体を通過した二次燃焼空気が流入する環状エアスロート部(2) と、前記円形プレートの外縁部から前記蓄熱体の外縁部に延びる円筒形外周カバー(30)と、前記円形プレートの前方に突出し且つ前記主燃焼室に開口する伝熱管(16) とを有し、
    燃料噴射口(17a) 及び一次燃焼空気吐出口(18a,18b) が前記伝熱管内に開口し、該伝熱管の管内領域は、一次燃焼空気及び燃料を混合する一次燃焼室(1) を構成し、前記主燃焼室に開口した環状の空気希釈室(3) が、伝熱管先端部の外周に形成され、前記円形プレートは、前記エアスロート部及び空気希釈室を相互連通する開口部(12)を有し、
    前記外周カバーの前端部は、前記エアスロート部の二次燃焼空気が前記円形プレートの外周から前記空気希釈室に漏出するのを防止するように前記円形プレートの外縁部と一体化することを特徴とする交互燃焼式蓄熱型ラジアントチューブバーナ装置。
  2. 前記外周カバーは、軸線方向の熱変形をラジアントチューブ及び蓄熱体に拘束されない状態でラジアントチューブ内に収容されることを特徴とする請求項1に記載の交互燃焼式蓄熱型ラジアントチューブバーナ装置。
  3. 前記円形プレートの中心線(C) を中心とした所定半径Sの円(R) の径方向外側帯域に前記開口部(12)の中心(PC)を配置し、前記所定半径S=(ラジアントチューブの内径寸法Dt+伝熱管の外径寸法Dr)/4に設定したことを特徴とする請求項1又は2に記載の交互燃焼式蓄熱型ラジアントチューブバーナ装置。
  4. 前記円形プレートの開口部(12)は、該円形プレートの中心角 (γ) ≦250°の角度範囲内に配置されることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の交互燃焼式蓄熱型ラジアントチューブバーナ装置。
  5. 前記円形プレートの開口部(12)の空気流速は、30m/s以下に設定されることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の交互燃焼式蓄熱型ラジアントチューブバーナ装置。
  6. 前記燃料噴射口(17a) 及び一次燃焼空気吐出口(18a,18b)は、前記円形プレートの平面内又は該平面の前方に配置されることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の交互燃焼式蓄熱型ラジアントチューブバーナ装置。
  7. 前記燃料噴射口(17a) 及び一次燃焼空気吐出口(18a,18b)を囲む保炎管(41)が、前記伝熱管内に配置され、パイロット燃料を噴射するパイロット燃料噴射口(40)が前記保炎管内に開口することを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の交互燃焼式蓄熱型ラジアントチューブバーナ装置。
  8. 主燃焼室(4) を形成するラジアントチューブ(14)と、該チューブの両端部に配置されたバーナユニット(15)とを有し、該バーナユニットは、二次燃焼空気及び燃焼排ガスと交互に伝熱接触可能な蓄熱体(13)と、該蓄熱体を貫通する一次燃焼空気及び燃料の各流路(17,18) とを備えた交互燃焼式蓄熱型ラジアントチューブバーナ装置において、
    前記バーナユニット(15)と前記主燃焼室(4) との間に配置された円形プレート(10)と、該円形プレートと前記蓄熱体との間に形成され且つ前記蓄熱体を通過した二次燃焼空気が流入する環状エアスロート部(2) と、前記円形プレートの外縁部から前記蓄熱体の外縁部に延びる円筒形外周カバー(30)と、前記円形プレートの前方に突出し且つ前記主燃焼室に開口する伝熱管(16) とを有し、
    燃料噴射口(17a) 及び一次燃焼空気吐出口(18a,18b) が前記伝熱管内に開口し、該伝熱管の管内領域は、一次燃焼空気及び燃料を混合する一次燃焼室(1) を構成し、前記主燃焼室に開口した環状の空気希釈室(3) が、伝熱管先端部の外周に形成され、前記円形プレートは、前記エアスロート部及び空気希釈室を相互連通する開口部(12)を有し、
    前記蓄熱体と前記円形プレートとの間の距離(L4)は、ラジアントチューブの内径(Dt)に対する比率(L4/Dt)が1.0以下に設定されることを特徴とする交互燃焼式蓄熱型ラジアントチューブバーナ装置。
  9. 前記外周カバーと前記蓄熱体とは、軸線方向に相対変位可能に連結されることを特徴とする請求項8に記載の交互燃焼式蓄熱型ラジアントチューブバーナ装置。
  10. 前記円形プレートの開口部(12)の空気流速は、30m/s以下に設定され、該開口部の排ガス流速は、35m/s以下に設定されることを特徴とする請求項8又は9に記載の交互燃焼式蓄熱型ラジアントチューブバーナ装置。
  11. 前記外周カバーの厚さ(T)が、8mm以下であることを特徴とする請求項8乃至10のいずれか1項に記載の交互燃焼式蓄熱型ラジアントチューブバーナ装置。
  12. 前記外周カバーは、耐熱性を有する金属合金板の曲げ加工品からなることを特徴とする請求項8乃至11のいずれか1項に記載の交互燃焼式蓄熱型ラジアントチューブバーナ装置。
  13. 二次燃焼空気及び燃焼排ガスと交互に伝熱接触可能な蓄熱体(13)と、ラジアントチューブ(14)内の主燃焼室(4)との間に円形プレート(10)を配置し、円形プレートを貫通する伝熱管(11、16)を介して燃料及び一次燃焼空気を主燃焼室に供給するとともに、主燃焼室に開口した環状の空気希釈室(3)を伝熱管の先端部外周に形成し、蓄熱体と伝熱接触して加熱された高温の二次燃焼空気(A)を空気希釈室内に流入させ、二次燃焼空気の噴射流により主燃焼室の燃焼ガスを誘引しながら前記燃料及び一次燃焼空気と前記二次燃焼空気とを主燃焼室で混合する交互燃焼式蓄熱型ラジアントチューブバーナ装置内の燃焼方法において、
    前記円形プレートの両側の領域は、円形プレートの外縁部における流体連通を遮断され、これらの領域の流体連通は、前記円形プレートの中心角 (γ) ≦250°の角度範囲内に配置した開口部(12)のみに限定され、該開口部の中心(PC)は、円形プレートの中心線(C) を中心とした所定半径Sの円(R)の径方向外側帯域に配置され、所定半径Sは、(ラジアントチューブの内径寸法Dt+伝熱管の外径寸法Dr)/4に設定され、
    前記開口部(12)は、30m/s以下の流速で前記二次燃焼空気を前記空気希釈室に噴射するとともに、35m/s以下の流速で前記主燃焼室の燃焼排ガスの噴流を前記蓄熱体に向かって差し向けることを特徴とする燃焼方法。
  14. 前記一次燃焼空気の供給量は、燃料の完全燃焼に要する理論空気量の10〜20%に設定されることを特徴とする請求項13に記載の燃焼方法。
  15. 前記一次燃焼空気及び燃料は、保炎部(41)を介して前記一次燃焼室に供給され、該保炎部には、前記燃料の供給量の2〜8%のパイロット燃料が供給されることを特徴とする請求項13又は14に記載の燃焼方法。
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