JP2004278900A - オープンショーケース、制御装置、およびオープンショーケースの制御方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】適切な冷却温度を維持しつつ、冷却エネルギーの利用効率の向上と、消費電力の削減を行うオープンショーケース、制御装置、およびオープンショーケースの制御方法を提供する。
【解決手段】制御装置2は、主制御部11、電磁弁制御部12、コンプレッサ制御部13、設定値変更部14を有する。設定値変更部14は、カバー開閉スイッチ6からの信号に応じて主制御部11が記憶している設定温度を変更し、主制御部11は変更された設定温度に従って電磁弁制御部12とコンプレッサ制御部13へ各出力の制御を行うよう指示する。また、電磁弁制御部12は、主制御部11からの指示に基づいて、電磁弁3の開度を調整する制御信号を出力し、コンプレッサ制御部13は、主制御部からの指示に基づいて、コンプレッサ4の運転間隔、または吐出圧力を調整する制御信号を出力する。
【選択図】 図3
【解決手段】制御装置2は、主制御部11、電磁弁制御部12、コンプレッサ制御部13、設定値変更部14を有する。設定値変更部14は、カバー開閉スイッチ6からの信号に応じて主制御部11が記憶している設定温度を変更し、主制御部11は変更された設定温度に従って電磁弁制御部12とコンプレッサ制御部13へ各出力の制御を行うよう指示する。また、電磁弁制御部12は、主制御部11からの指示に基づいて、電磁弁3の開度を調整する制御信号を出力し、コンプレッサ制御部13は、主制御部からの指示に基づいて、コンプレッサ4の運転間隔、または吐出圧力を調整する制御信号を出力する。
【選択図】 図3
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、適切な冷却温度を維持しつつ、冷却エネルギーの利用効率の向上と、消費電力の削減を行うオープンショーケース、制御装置、およびオープンショーケースの制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般的に、オープンショーケースの温度設定は、そのケースに陳列する商品の特性に従ってケース毎に行わなければならず、その設定値は昼夜を問わず一定となっている。また、温度を検出するサーモはメンテナンス性・意匠性を考慮して、ケース上部の冷気吹き出し口付近に取り付けられていることが多い。
【0003】
吹き出し口から出た冷気は、周囲の空気を巻きこみながら庫内の商品に届くため、商品の温度は吹き出し口の冷気温度と比較して高くなってしまう傾向がある。このようなオープンショーケースに対しては、店舗閉店時間中は省エネルギー対策のため、ケース開口部にカバーをかけることが多い。
【0004】
また、さらなる省エネルギー対策として、オープンショーケースのカバーを閉じている時に、エアカーテンを形成するためのファンを停止するというものがある(例えば、特許文献1)。このファンを停止することによって、ファンの運転に必要な電力を節約することができる。
【0005】
【特許文献1】
特開2002−221382号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、吹き出し口付近に取り付けられたサーモは、庫内温度ではなく冷気の吹き出し温度を検出してしまい、必ずしも商品の温度を検出している訳ではない。
【0007】
そのため、カバーを閉じている時には、冷気は周囲空気と接することなく商品に届くことになり、商品温度はカバーをかけていない時と比べて低めとなる。通常は、カバー開口時に商品が一定温度以上にならないよう、吹き出し口の冷気温度を監視しつつ制御するために、カバーをかけている時は必要以上に商品温度を下げてしまうことになり、結果的に冷却エネルギーを無駄に消費することになっていた。
【0008】
例えば、特許文献1では、カバーを閉じている時にエアカーテン用のファンを停止することで、消費電力を削減することはできるが、冷気循環用のファンは動作し続けるので、上述の様に過冷却になってしまい、冷却エネルギーを無駄に消費することになる。従って、オープンショーケースのカバーを閉じている時は、何らかの方法で冷却温度を制御し、冷却エネルギーの利用効率の向上と、消費電力の削減を行う必要があった。
【0009】
さらに、平成15年春から改正省エネ法(エネルギーの使用の合理化に関する法律)が施行される予定であり、オープンショーケースを含む電気冷蔵庫のエネルギー対策が急務となっている。
【0010】
本発明は上記事情に鑑み、適切な冷却温度を維持しつつ、冷却エネルギーの利用効率の向上と、消費電力の削減を行うオープンショーケース、制御装置、およびオープンショーケースの制御方法を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明であるオープンショーケースは、開口部を閉塞する開閉可能なカバーを備え、冷却ユニットによって生成される冷気で前記開口部にエアカーテンを形成するオープンショーケースであって、前記カバーの開閉に応じて開状態、または閉状態を示す信号を出力するカバー開閉信号出力手段と、前記カバー開閉信号出力手段から前記カバーが閉じられたことを示す信号を受信すると、前記エアカーテンの冷気温度の設定値に対して所定値を加算し、新たな設定値を設定する温度設定手段と、前記新たな設定値に応じて、前記冷却ユニットの冷媒循環量を調整する電磁弁に対して、その弁の開度を下げる制御信号を出力する開度制御手段とを備えることを特徴とする。
【0012】
請求項1の発明によれば、オープンショーケース開口部を閉塞するカバーの開閉に応じて、冷気温度の設定値を変更し、その設定値に従って電磁弁の開度を下げることによって、過剰な冷却を防止することができ、冷却エネルギーの無駄な消費を低減することができる。
【0013】
また、請求項2に記載の発明であるオープンショーケースは、請求項1に記載のオープンショーケースであって、前記新たな設定値に応じて、前記冷却ユニットを循環する冷媒を圧縮する圧縮機に対して、その吐出圧力を下げる制御信号を出力する圧力調整手段を備えることを特徴とする。
【0014】
請求項2の発明によれば、オープンショーケース開口部を閉塞するカバーの開閉に応じて、冷気温度の設定値を変更し、その設定値に従って吐出圧力を下げることによってコンプレッサの負荷が低減されるので、消費電力の削減を行うことができる。
【0015】
また、請求項3に記載の発明であるオープンショーケースは、請求項1乃至請求項2に記載のオープンショーケースであって、室内に設置される照明、または当該オープンショーケースが備える照明のスイッチ操作に応じて、前記照明の消灯状態を示す信号を出力する照明消灯信号出力手段を備え、前記温度設定手段は、前記照明消灯信号出力手段から前記照明が消灯されたことを示す信号を受信すると、前記エアカーテンの冷気温度の設定値に対して所定値を加算し、新たな設定値を設定することを特徴とする。
【0016】
請求項3の発明によれば、室内照明、またはオープンショーケースの照明のスイッチ操作に応じて、冷気温度の設定値を変更し、その設定値に従って電磁弁の開度を下げることによって、過剰な冷却を防止することができ、冷却エネルギーの無駄な消費を低減することができる。また、同様に、照明のスイッチ操作に応じて吐出圧力を下げることによってコンプレッサの負荷が低減されるので、消費電力の削減を行うことができる。
【0017】
また、請求項4に記載の発明であるオープンショーケースは、請求項1乃至請求項3に記載のオープンショーケースであって、室内の照度を検知し、検知した照度が一定値を下回った場合に暗状態を示す信号を出力する照度信号出力手段を備え、前記温度設定手段は、前記照度信号出力手段から暗状態を示す信号を受信すると、前記エアカーテンの冷気温度の設定値に対して所定値を加算し、新たな設定値を設定することを特徴とする。
【0018】
請求項4の発明によれば、室内の照度を検知し、検知した照度が一定値を下回った場合に、冷気温度の設定値を変更し、その設定値に従って電磁弁の開度を下げることによって、過剰な冷却を防止することができ、冷却エネルギーの無駄な消費を低減することができる。また、同様に、照度に応じて吐出圧力を下げることによってコンプレッサの負荷が低減されるので、消費電力の削減を行うことができる。
【0019】
また、請求項5に記載の発明であるオープンショーケースは、請求項1乃至請求項4に記載のオープンショーケースであって、予め設定された時刻に、前記設定温度の変更を指示する信号を出力するタイマ手段を備え、前記温度設定手段は、前記タイマ手段から前記設定温度の変更を指示する信号を受信すると、前記エアカーテンの冷気温度の設定値に対して所定値を加算し、新たな設定値を設定することを特徴とする。
【0020】
請求項5の発明によれば、予め設定された時刻に、冷気温度の設定値を変更し、その設定値に従って電磁弁の開度を下げることによって、過剰な冷却を防止することができ、冷却エネルギーの無駄な消費を低減することができる。また、同様に、予め設定された時刻に吐出圧力を下げることによってコンプレッサの負荷が低減されるので、消費電力の削減を行うことができる。
【0021】
また、請求項6に記載の発明である制御装置は、開口部を閉塞する開閉可能なカバーと、前記カバーの開閉に応じて開状態、または閉状態を示す信号を出力するカバー開閉スイッチを備え、冷却ユニットによって生成される冷気で前記開口部にエアカーテンを形成するオープンショーケースを制御する制御装置であって、前記カバー開閉スイッチから前記カバーが閉じられたことを示す信号を受信すると、前記エアカーテンの冷気温度の設定値に対して所定値を加算し、新たな設定値を設定する温度設定手段と、前記新たな設定値に応じて、前記冷却ユニットの冷媒循環量を調整する電磁弁に対して、その弁の開度を下げる制御信号を出力する開度制御手段とを備えることを特徴とする。
【0022】
請求項6の発明によれば、オープンショーケース開口部を閉塞するカバーの開閉に応じて、冷気温度の設定値を変更し、その設定値に従って電磁弁の開度を下げることによって、過剰な冷却を防止することができ、冷却エネルギーの無駄な消費を低減することができる。
【0023】
また、請求項7に記載の発明である制御装置は、請求項6に記載の制御装置であって、前記新たな設定値に応じて、前記冷却ユニットを循環する冷媒を圧縮する圧縮機に対して、その吐出圧力を下げる制御信号を出力する圧力調整手段を備えることを特徴とする。
【0024】
請求項7の発明によれば、オープンショーケース開口部を閉塞するカバーの開閉に応じて、冷気温度の設定値を変更し、その設定値に従って吐出圧力を下げることによってコンプレッサの負荷が低減されるので、消費電力の削減を行うことができる。
【0025】
また、請求項8に記載の発明である制御装置は、請求項6乃至請求項7に記載の制御装置であって、前記温度設定手段は、室内に設置される照明、または当該オープンショーケースが備える照明のスイッチ操作に応じて、前記照明の消灯状態を示す信号を出力する照明スイッチから、前記照明が消灯されたことを示す信号を受信すると、前記エアカーテンの冷気温度の設定値に対して所定値を加算し、新たな設定値を設定することを特徴とする。
【0026】
請求項8の発明によれば、室内照明、またはオープンショーケースの照明のスイッチ操作に応じて、冷気温度の設定値を変更し、その設定値に従って電磁弁の開度を下げることによって、過剰な冷却を防止することができ、冷却エネルギーの無駄な消費を低減することができる。また、同様に、照明のスイッチ操作に応じて吐出圧力を下げることによってコンプレッサの負荷が低減されるので、消費電力の削減を行うことができる。
【0027】
また、請求項9に記載の発明である制御装置は、請求項6乃至請求項8に記載の制御装置であって、前記温度設定手段は、室内の照度を検知し、検知した照度が一定値を下回った場合に暗状態を示す信号を出力する照度センサから、暗状態を示す信号を受信すると、前記エアカーテンの冷気温度の設定値に対して所定値を加算し、新たな設定値を設定することを特徴とする。
【0028】
請求項9の発明によれば、室内の照度を検知し、検知した照度が一定値を下回った場合に、冷気温度の設定値を変更し、その設定値に従って電磁弁の開度を下げることによって、過剰な冷却を防止することができ、冷却エネルギーの無駄な消費を低減することができる。また、同様に、照度に応じて吐出圧力を下げることによってコンプレッサの負荷が低減されるので、消費電力の削減を行うことができる。
【0029】
また、請求項10に記載の発明である制御装置は、請求項6乃至請求項9に記載の制御装置であって、予め設定された時刻に、前記設定温度の変更を指示する信号を出力するタイマ手段を備え、前記温度設定手段は、前記タイマ手段から前記設定温度の変更を指示する信号を受信すると、前記エアカーテンの冷気温度の設定値に対して所定値を加算し、新たな設定値を設定することを特徴とする。
【0030】
請求項10の発明によれば、予め設定された時刻に、冷気温度の設定値を変更し、その設定値に従って電磁弁の開度を下げることによって、過剰な冷却を防止することができ、冷却エネルギーの無駄な消費を低減することができる。また、同様に、予め設定された時刻に吐出圧力を下げることによってコンプレッサの負荷が低減されるので、消費電力の削減を行うことができる。
【0031】
また、請求項11に記載の発明であるオープンショーケースの制御方法は、開口部を閉塞する開閉可能なカバーを備え、冷却ユニットによって生成される冷気で前記開口部にエアカーテンを形成するオープンショーケースの制御方法であって、前記カバーの開閉に応じて開状態、または閉状態を示す信号を出力する信号出力工程と、前記カバーが開状態、または閉状態を示す信号が出力されると、前記エアカーテンの冷気温度の設定値を変更して新たな設定値を設定する温度設定工程と、前記新たな設定値に応じて、前記冷却ユニットの冷媒循環量を調整する電磁弁に対して、その弁の開度を制御する制御信号を出力する開度制御工程とを有することを特徴とする。
【0032】
請求項11の発明によれば、オープンショーケース開口部を閉塞するカバーの開閉に応じて、冷気温度の設定値を変更し、その設定値に従って電磁弁の開度を調整することによって、過剰な冷却を防止することができ、冷却エネルギーの無駄な消費を低減することができる。
【0033】
また、請求項12に記載の発明であるオープンショーケースの制御方法は、請求項11に記載のオープンショーケースの制御方法であって、前記新たな設定値に応じて、前記冷却ユニットを循環する冷媒を圧縮する圧縮機に対して、その吐出圧力を調整する制御信号を出力する圧力調整工程を有することを特徴とする。
【0034】
請求項12の発明によれば、オープンショーケース開口部を閉塞するカバーの開閉に応じて、冷気温度の設定値を変更し、その設定値に従って吐出圧力を調整することによってコンプレッサの負荷が低減されるので、消費電力の削減を行うことができる。
【0035】
【発明の実施の形態】
本発明の実施形態を、図1〜図3に基づいて説明する。
【0036】
まず、オープンショーケース1のシステム全体構成について図1、および図2に基づいて説明する。
【0037】
本実施形態におけるオープンショーケース1は、図1に示すように電磁弁3とコンプレッサ4を制御する制御装置2を備え、制御装置2には、照明スイッチ7と照度センサ8が接続される。また、図2に示すようにオープンショーケース1上部の冷気吹き出し口近傍には、サーモ5とカバー開閉スイッチ6とが設置される。
【0038】
サーモ5は、常時、吹き出し口の冷気温度を検出し、制御装置2へ検出した温度を示す信号を出力する。
【0039】
また、カバー開閉スイッチ6は、オープンショーケース1開口部のカバーの開閉に連動して、制御装置2に設定温度変更のトリガーとなる信号を出力する。
【0040】
照明スイッチ7、照度センサ8は、制御装置2に設定温度変更のトリガーとなる信号を出力する装置であって、店内またはオープンショーケース1に設置される。
【0041】
照明スイッチ7は、店内照明のスイッチ(照明の点灯、および消灯)、または庫内照明のスイッチに連動して、制御装置2に設定温度変更のトリガーとなる信号を出力する。この照明スイッチ7については特に限定しないが、例えば、照明のスイッチがOFFになった時に信号を出力するリレースイッチであれば、本実施形態を満足することができる。
【0042】
照度センサ8は、店内の明るさ(照度が一定値を下回った場合、および上回った場合)、または庫内の明るさに連動して、制御装置2に設定温度変更のトリガーとなる信号を出力する。この照明スイッチ7についても、照明スイッチ7と同様に、特に限定しないが、例えば、照明の照度が一定値を下回った時に信号を出力するリレースイッチを備えていれば、本実施形態を満足することができる。
【0043】
次に制御装置2について、図3に基づいて説明する。制御装置2は、図3に示すように主制御部11、電磁弁制御部12、コンプレッサ制御部13、設定値変更部14、およびタイマ部15を有する。その他に、凝縮ファンや冷却ファン、エアカーテン用のファンを制御する機能部、膨張弁の開度を調整する機能部を有することが考えられるが、本実施形態においては詳細な説明は省略する。
【0044】
主制御部11は、電磁弁3、およびコンプレッサ4を制御するための設定温度を記憶しており、設定温度が変更されると、電磁弁制御部12とコンプレッサ制御部13へ各出力の制御を行うよう指示する機能を有する。また、通常はサーモ5からの信号(検出温度)と設定温度を比較し、電磁弁制御部12とコンプレッサ制御部13へ各出力の制御を行うよう指示する。
【0045】
電磁弁制御部12は、主制御部11からの指示に基づいて、電磁弁3の開度を調整する制御信号を出力する機能を有する。
【0046】
コンプレッサ制御部13は、主制御部11からの指示に基づいて、コンプレッサ4の運転間隔、または圧縮能力を調整する制御信号を出力する機能を有する。
【0047】
設定値変更部14は、カバー開閉スイッチ6、照明スイッチ7、照度センサ8、タイマ部15の入力信号(設定温度変更のトリガーとなる信号)に応じて、主制御部11が記憶している設定温度を変更する機能を有する。
【0048】
タイマ部15は、設定された時刻に設定値変更部14に対して、主制御部11が記憶している設定温度を変更するトリガーとなる信号を出力する機能を有する。この設定された時刻とは、例えば閉店時刻や開店時刻であり、オープンショーケース1のカバーが閉じられる時刻や開けられる時刻が設定される。
【0049】
なお、コンプレッサ4や凝縮器等からなる冷却サイクルは、本実施形態においては、便宜的にオープンショーケース1本体とは別ユニットとして示されているが、特にこれに限定されるものではなく、オープンショーケース1本体と冷却サイクルが一体となっていてもかまわない。また、1台の冷却サイクルで複数のオープンショーケース1本体を冷却するようになっているが、特にこれに限定されるものではなく、オープンショーケース1本体は1台でもかまわない。
【0050】
また同様に、1台の制御装置2で複数のオープンショーケース1を制御しても良い。その場合、制御装置2は制御するオープンショーケース1の台数分の入出力ラインを有し、電磁弁制御部12、コンプレッサ制御部13、主制御部11および設定値変更部14は、入出力ライン毎にそれぞれ個別に制御する。さらに主制御部11は、オープンショーケース1毎に設定温度を記憶する。
【0051】
また、図1に示されている照明スイッチ7と照度センサ8は店内に設置されている場合を示しているが、照明スイッチ7と照度センサ8が個々のオープンショーケース1に設置されている場合は、カバー開閉スイッチ6と同様に、個々に制御装置2に接続される。
【0052】
次に、制御装置2の動作について説明する。
【0053】
<カバー開閉スイッチ6(タイマ部15)による制御>
≪1つの制御装置2で1台のオープンショーケース1を制御する場合≫
通常、主制御部11はサーモ5からの入力信号(温度入力)と記憶している設定温度とを比較して、膨張弁の開度の制御や冷却ファンの運転制御を行って、オープンショーケース1の冷却能力を調整している。
【0054】
1つの制御装置2で1台のオープンショーケース1を制御する場合において、そのオープンショーケース1の備えるカバー開閉スイッチ6からカバーが閉じられたことを示す信号(設定温度を変更するトリガーとなる信号)が出力され、制御装置2の設定値変更部14がその信号を受信すると、設定値変更部14は、主制御部11が記憶している設定温度に所定値を加算して、新たな設定温度を設定する。例えば、通常の運転状態で設定温度が3度に設定され、上記の所定値が+3度であった場合、新たな設定温度は6度になる。
【0055】
この加算される所定値には、冷蔵庫、冷凍庫、チルド冷蔵庫等、オープンショーケース1のタイプによって適宜、数値が選択される。
【0056】
主制御部11は、設定温度が変更されると、新たに設定された設定温度に従って、コンプレッサ制御部13に対して吐出圧力の制御と、電磁弁制御部12に対して開度の制御との実行指示と設定温度を通知する。
【0057】
電磁弁制御部12は、主制御部11からの通知に従って、蒸発器に過剰に冷媒が流入しないよう、また庫内温度が6度になるように電磁弁3の開度を下げる(弁を絞る)制御信号を出力する。また、同時に、コンプレッサ制御部13も、主制御部11からの通知に従って、コンプレッサ4の吐出圧力を下げる制御信号を出力する。
【0058】
また、オープンショーケース1の備えるカバー開閉スイッチ6からカバーが開けられたことを示す信号が出力され、制御装置2の設定値変更部14がその信号を受信すると、設定値変更部14は、主制御部11が記憶している設定温度から所定値を減算して、設定温度を元に戻す。
【0059】
主制御部11は、設定温度が元に戻されると、その設定温度に従って、コンプレッサ制御部13に対して吐出圧力の制御と、電磁弁制御部12に対して開度の制御との実行指示と設定温度を通知し、電磁弁制御部12は、主制御部11からの通知に従って電磁弁3の開度を上げる(弁を開く)制御信号を出力する。また、同時に、コンプレッサ制御部13も、主制御部11からの通知に従って、コンプレッサ4の吐出圧力を上げる制御信号を出力する。
【0060】
このように、電磁弁3の開度を調整することによって、過剰な冷却を防止し、冷却エネルギーの無駄な消費を低減することができる。また、吐出圧力を下げることによってコンプレッサ4の負荷が低減されるので、消費電力の削減を行うことができる。
【0061】
≪1つの制御装置2で複数のオープンショーケース1を制御する場合≫
1つの制御装置2で複数のオープンショーケース1を制御する例として、図1に示す構成を用いて説明する。オープンショーケース1a,b,c…、電磁弁3a,b,c…のいずれも1つの制御装置2に接続されていることとする。
【0062】
今、オープンショーケース1aからカバーが閉じられたことを示す信号が出力され、制御装置2の設定値変更部14がその信号を受信すると、設定値変更部14は、制御下にある全てのオープンショーケース1のカバーが閉じられたかどうか判定する。少なくとも1台以上、カバーの閉じられていないオープンショーケース1がある場合は、設定値変更部14は主制御部11が記憶しているオープンショーケース1aの設定温度に所定値を加算して、新たな設定温度を設定し、カバーが閉じられたオープンショーケース1aを特定する情報を主制御部11に通知する。
【0063】
カバーが閉じられたオープンショーケース1に対しては、冷媒の供給量を調整する必要があるので、主制御部11は、電磁弁制御部12に対して、オープンショーケース1aに冷媒を供給している配管に設置されている電磁弁3aの開度の制御との実行指示と設定温度を通知する。
【0064】
この時、主制御部11は、コンプレッサ制御部13に対して吐出圧力の制御の実行指示は通知しない。吐出圧力を下げると、冷却温度が上昇し、カバーが閉じられていないオープンショーケース1の温度が上昇してしまうためである。
【0065】
電磁弁制御部12は、主制御部11からの通知に従って、オープンショーケース1aの蒸発器に過剰に冷媒が流入しないように電磁弁3aの開度を下げる制御信号を出力する。
【0066】
以降、カバーが閉じられたことを示す信号が出力される度に、設定値変更部14は、制御下にある全てのオープンショーケース1のカバーが閉じられたかどうか判定し、最後のオープンショーケース1のカバーが閉じられた場合は、上記の場合と同様に、設定値変更部14は主制御部11が記憶しているオープンショーケース1の設定温度に所定値を加算して、新たな設定温度を設定し、カバーが閉じられたオープンショーケース1を特定する情報を主制御部11に通知する。
【0067】
主制御部11は、電磁弁制御部12に対して、個々のオープンショーケース1に冷媒を供給している配管に設置されている電磁弁3の開度の制御の実行指示と設定温度を通知する。さらに、コンプレッサ制御部13に対して、吐出圧力の制御の実行指示と設定温度を通知する。
【0068】
電磁弁制御部12は、主制御部11からの通知に従って、オープンショーケース1の蒸発器に過剰に冷媒が流入しないように電磁弁3の開度を下げる制御信号を出力する。また、同時に、コンプレッサ制御部13は、主制御部11からの通知に従って、コンプレッサ4の吐出圧力を下げる制御信号を出力する。
【0069】
また、個々のオープンショーケース1の備えるカバー開閉スイッチ6からカバーが開けられたことを示す信号が出力され、制御装置2の設定値変更部14がその信号を受信すると、設定値変更部14は、主制御部11が記憶している個々のオープンショーケース1の設定温度から所定値を減算して、設定温度を元に戻す。
【0070】
主制御部11は、設定温度が元に戻されると、その設定温度に従って、コンプレッサ制御部13に対して吐出圧力の制御と、電磁弁制御部12に対して開度の制御との実行指示と設定温度を通知し、電磁弁制御部12は、主制御部11からの通知に従って個々のオープンショーケース1へ冷媒を供給する電磁弁3の開度を上げる(弁を開く)制御信号を出力する。また、同時に、コンプレッサ制御部13も、主制御部11からの通知に従って、コンプレッサ4の吐出圧力を上げる制御信号を出力する。
【0071】
このように、オープンショーケース1毎に電磁弁3の開度を調整することによって、個々に温度調整を可能すると共に、冷却エネルギーの無駄な消費を低減することができる。また、吐出圧力を下げることによってコンプレッサ4の負荷が低減されるので、消費電力の削減を行うことができる。
【0072】
なお、コンプレッサ制御部13は、オープンショーケース1からカバーが閉じられたことを示す信号が出力される度に、電磁弁3を閉じることによって発生する過剰な冷媒を供給しないよう、冷媒の吐出量を調整するようにしてもよい。
【0073】
また、照度センサ8や照明スイッチ7が個々のオープンショーケース1に設置されている場合は、カバー開閉スイッチ6からの出力信号による制御と同様に、照度センサ8や照明スイッチ7からの出力信号によって、上記の制御を行う。
【0074】
<照度センサ8、照明スイッチ7、タイマ部15による制御>
この実施例では、照度センサ8と照明スイッチ7は店内に設置され、オープンショーケース1個々に設置される場合を含まない。またタイマ部15には、店舗の開店時刻や閉店時刻等、店舗全体のオープンショーケース1のカバーが開けられる時刻と閉じられる時刻が設定されていることとする。
【0075】
今、照度センサ8から店内の照度が一定値を下回ったことを示す信号、または照明スイッチ7から店内照明が消灯されたことを示す信号、またはタイマ部15から予め設定された時刻(カバーが閉じられる時刻)に至ったことを示す信号のいずれかが出力され、制御装置2の設定値変更部14がその信号を受信すると、設定値変更部14は主制御部11が記憶している設定温度に所定値を加算して、新たな設定温度を設定する。複数のオープンショーケース1が制御装置2の制御下にあり、個々にオープンショーケース1の設定温度が記憶されている場合は、個々に設定温度に所定値を加算して、新たな設定温度を設定する。
【0076】
主制御部11は、設定温度が変更されると、新たに設定された設定温度に従って、コンプレッサ制御部13に対して吐出圧力の制御と、電磁弁制御部12に対して開度の制御との実行指示と設定温度を通知する。複数のオープンショーケース1が制御装置2の制御下にある場合には、主制御部11は、個々のオープンショーケース1に冷媒を供給している配管に設置されている電磁弁3の開度の制御の実行指示と、個々の設定温度を通知する。さらに、コンプレッサ制御部13に対して、吐出圧力の制御の実行指示と設定温度を通知する。
【0077】
電磁弁制御部12は、主制御部11からの通知に従って、電磁弁3の開度を下げる制御信号を出力する。また、同時に、コンプレッサ制御部13も、主制御部11からの通知に従って、コンプレッサ4の吐出圧力を下げる制御信号を出力する。
【0078】
また、照度センサ8から店内の照度が一定値を上回ったことを示す信号、または照明スイッチ7から店内照明が点灯されたことを示す信号、またはタイマ部15から予め設定された時刻(カバーが開けられる時刻)に至ったことを示す信号のいずれかが出力され、制御装置2の設定値変更部14がその信号を受信すると、設定値変更部14は、主制御部11が記憶している設定温度から所定値を減算して、設定温度を元に戻す。
【0079】
主制御部11は、設定温度が元に戻されると、その設定温度に従って、コンプレッサ制御部13に対して吐出圧力の制御と、電磁弁制御部12に対して開度の制御との実行指示と設定温度を通知し、電磁弁制御部12は、主制御部11からの通知に従って電磁弁3の開度を上げる(弁を開く)制御信号を出力する。また、同時に、コンプレッサ制御部13も、主制御部11からの通知に従って、コンプレッサ4の吐出圧力を上げる制御信号を出力する。
【0080】
このように、電磁弁3の開度を調整することによって、過剰な冷却を防止し、冷却エネルギーの無駄な消費を低減することができる。また、吐出圧力を下げることによってコンプレッサ4の負荷が低減されるので、消費電力の削減を行うことができる。
【0081】
なお、上記の各実施例では、コンプレッサ4の出力調整方法として、吐出圧力を調整することを示した。しかし、コンプレッサ4の吐出圧力はそのままに間欠運転等を行って運転間隔を調整し、吐出量を調整することによって冷却温度を制御することは可能である。従って、コンプレッサ4の運転間隔を調整することによってもコンプレッサ4の負荷が低減されるので、消費電力の削減を行うことができる。
【0082】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、オープンショーケース開口部を閉塞するカバーの開閉状態、照度、オープンショーケースの照明のスイッチ操作、またはタイマの設定時刻のいずれかに応じて、冷気温度の設定値を変更し、その設定値に従って電磁弁の開度を下げることによって、過剰な冷却を防止することができ、冷却エネルギーの無駄な消費を低減することができる。また、吐出圧力を下げることによってコンプレッサの負荷が低減されるので、消費電力の削減を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】オープンショーケースと制御装置の全体構成図である。
【図2】オープンショーケースの構造図(断面図)である。
【図3】制御装置の機能ブロック図である。
【符号の説明】
1 オープンショーケース
2 制御装置
3 電磁弁
4 コンプレッサ
5 サーモ
6 カバー開閉スイッチ
7 照明スイッチ
8 照度センサ
11 主制御部
12 電磁弁制御部
13 コンプレッサ制御部
14 設定値変更部
15 タイマ部
【発明の属する技術分野】
本発明は、適切な冷却温度を維持しつつ、冷却エネルギーの利用効率の向上と、消費電力の削減を行うオープンショーケース、制御装置、およびオープンショーケースの制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般的に、オープンショーケースの温度設定は、そのケースに陳列する商品の特性に従ってケース毎に行わなければならず、その設定値は昼夜を問わず一定となっている。また、温度を検出するサーモはメンテナンス性・意匠性を考慮して、ケース上部の冷気吹き出し口付近に取り付けられていることが多い。
【0003】
吹き出し口から出た冷気は、周囲の空気を巻きこみながら庫内の商品に届くため、商品の温度は吹き出し口の冷気温度と比較して高くなってしまう傾向がある。このようなオープンショーケースに対しては、店舗閉店時間中は省エネルギー対策のため、ケース開口部にカバーをかけることが多い。
【0004】
また、さらなる省エネルギー対策として、オープンショーケースのカバーを閉じている時に、エアカーテンを形成するためのファンを停止するというものがある(例えば、特許文献1)。このファンを停止することによって、ファンの運転に必要な電力を節約することができる。
【0005】
【特許文献1】
特開2002−221382号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、吹き出し口付近に取り付けられたサーモは、庫内温度ではなく冷気の吹き出し温度を検出してしまい、必ずしも商品の温度を検出している訳ではない。
【0007】
そのため、カバーを閉じている時には、冷気は周囲空気と接することなく商品に届くことになり、商品温度はカバーをかけていない時と比べて低めとなる。通常は、カバー開口時に商品が一定温度以上にならないよう、吹き出し口の冷気温度を監視しつつ制御するために、カバーをかけている時は必要以上に商品温度を下げてしまうことになり、結果的に冷却エネルギーを無駄に消費することになっていた。
【0008】
例えば、特許文献1では、カバーを閉じている時にエアカーテン用のファンを停止することで、消費電力を削減することはできるが、冷気循環用のファンは動作し続けるので、上述の様に過冷却になってしまい、冷却エネルギーを無駄に消費することになる。従って、オープンショーケースのカバーを閉じている時は、何らかの方法で冷却温度を制御し、冷却エネルギーの利用効率の向上と、消費電力の削減を行う必要があった。
【0009】
さらに、平成15年春から改正省エネ法(エネルギーの使用の合理化に関する法律)が施行される予定であり、オープンショーケースを含む電気冷蔵庫のエネルギー対策が急務となっている。
【0010】
本発明は上記事情に鑑み、適切な冷却温度を維持しつつ、冷却エネルギーの利用効率の向上と、消費電力の削減を行うオープンショーケース、制御装置、およびオープンショーケースの制御方法を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明であるオープンショーケースは、開口部を閉塞する開閉可能なカバーを備え、冷却ユニットによって生成される冷気で前記開口部にエアカーテンを形成するオープンショーケースであって、前記カバーの開閉に応じて開状態、または閉状態を示す信号を出力するカバー開閉信号出力手段と、前記カバー開閉信号出力手段から前記カバーが閉じられたことを示す信号を受信すると、前記エアカーテンの冷気温度の設定値に対して所定値を加算し、新たな設定値を設定する温度設定手段と、前記新たな設定値に応じて、前記冷却ユニットの冷媒循環量を調整する電磁弁に対して、その弁の開度を下げる制御信号を出力する開度制御手段とを備えることを特徴とする。
【0012】
請求項1の発明によれば、オープンショーケース開口部を閉塞するカバーの開閉に応じて、冷気温度の設定値を変更し、その設定値に従って電磁弁の開度を下げることによって、過剰な冷却を防止することができ、冷却エネルギーの無駄な消費を低減することができる。
【0013】
また、請求項2に記載の発明であるオープンショーケースは、請求項1に記載のオープンショーケースであって、前記新たな設定値に応じて、前記冷却ユニットを循環する冷媒を圧縮する圧縮機に対して、その吐出圧力を下げる制御信号を出力する圧力調整手段を備えることを特徴とする。
【0014】
請求項2の発明によれば、オープンショーケース開口部を閉塞するカバーの開閉に応じて、冷気温度の設定値を変更し、その設定値に従って吐出圧力を下げることによってコンプレッサの負荷が低減されるので、消費電力の削減を行うことができる。
【0015】
また、請求項3に記載の発明であるオープンショーケースは、請求項1乃至請求項2に記載のオープンショーケースであって、室内に設置される照明、または当該オープンショーケースが備える照明のスイッチ操作に応じて、前記照明の消灯状態を示す信号を出力する照明消灯信号出力手段を備え、前記温度設定手段は、前記照明消灯信号出力手段から前記照明が消灯されたことを示す信号を受信すると、前記エアカーテンの冷気温度の設定値に対して所定値を加算し、新たな設定値を設定することを特徴とする。
【0016】
請求項3の発明によれば、室内照明、またはオープンショーケースの照明のスイッチ操作に応じて、冷気温度の設定値を変更し、その設定値に従って電磁弁の開度を下げることによって、過剰な冷却を防止することができ、冷却エネルギーの無駄な消費を低減することができる。また、同様に、照明のスイッチ操作に応じて吐出圧力を下げることによってコンプレッサの負荷が低減されるので、消費電力の削減を行うことができる。
【0017】
また、請求項4に記載の発明であるオープンショーケースは、請求項1乃至請求項3に記載のオープンショーケースであって、室内の照度を検知し、検知した照度が一定値を下回った場合に暗状態を示す信号を出力する照度信号出力手段を備え、前記温度設定手段は、前記照度信号出力手段から暗状態を示す信号を受信すると、前記エアカーテンの冷気温度の設定値に対して所定値を加算し、新たな設定値を設定することを特徴とする。
【0018】
請求項4の発明によれば、室内の照度を検知し、検知した照度が一定値を下回った場合に、冷気温度の設定値を変更し、その設定値に従って電磁弁の開度を下げることによって、過剰な冷却を防止することができ、冷却エネルギーの無駄な消費を低減することができる。また、同様に、照度に応じて吐出圧力を下げることによってコンプレッサの負荷が低減されるので、消費電力の削減を行うことができる。
【0019】
また、請求項5に記載の発明であるオープンショーケースは、請求項1乃至請求項4に記載のオープンショーケースであって、予め設定された時刻に、前記設定温度の変更を指示する信号を出力するタイマ手段を備え、前記温度設定手段は、前記タイマ手段から前記設定温度の変更を指示する信号を受信すると、前記エアカーテンの冷気温度の設定値に対して所定値を加算し、新たな設定値を設定することを特徴とする。
【0020】
請求項5の発明によれば、予め設定された時刻に、冷気温度の設定値を変更し、その設定値に従って電磁弁の開度を下げることによって、過剰な冷却を防止することができ、冷却エネルギーの無駄な消費を低減することができる。また、同様に、予め設定された時刻に吐出圧力を下げることによってコンプレッサの負荷が低減されるので、消費電力の削減を行うことができる。
【0021】
また、請求項6に記載の発明である制御装置は、開口部を閉塞する開閉可能なカバーと、前記カバーの開閉に応じて開状態、または閉状態を示す信号を出力するカバー開閉スイッチを備え、冷却ユニットによって生成される冷気で前記開口部にエアカーテンを形成するオープンショーケースを制御する制御装置であって、前記カバー開閉スイッチから前記カバーが閉じられたことを示す信号を受信すると、前記エアカーテンの冷気温度の設定値に対して所定値を加算し、新たな設定値を設定する温度設定手段と、前記新たな設定値に応じて、前記冷却ユニットの冷媒循環量を調整する電磁弁に対して、その弁の開度を下げる制御信号を出力する開度制御手段とを備えることを特徴とする。
【0022】
請求項6の発明によれば、オープンショーケース開口部を閉塞するカバーの開閉に応じて、冷気温度の設定値を変更し、その設定値に従って電磁弁の開度を下げることによって、過剰な冷却を防止することができ、冷却エネルギーの無駄な消費を低減することができる。
【0023】
また、請求項7に記載の発明である制御装置は、請求項6に記載の制御装置であって、前記新たな設定値に応じて、前記冷却ユニットを循環する冷媒を圧縮する圧縮機に対して、その吐出圧力を下げる制御信号を出力する圧力調整手段を備えることを特徴とする。
【0024】
請求項7の発明によれば、オープンショーケース開口部を閉塞するカバーの開閉に応じて、冷気温度の設定値を変更し、その設定値に従って吐出圧力を下げることによってコンプレッサの負荷が低減されるので、消費電力の削減を行うことができる。
【0025】
また、請求項8に記載の発明である制御装置は、請求項6乃至請求項7に記載の制御装置であって、前記温度設定手段は、室内に設置される照明、または当該オープンショーケースが備える照明のスイッチ操作に応じて、前記照明の消灯状態を示す信号を出力する照明スイッチから、前記照明が消灯されたことを示す信号を受信すると、前記エアカーテンの冷気温度の設定値に対して所定値を加算し、新たな設定値を設定することを特徴とする。
【0026】
請求項8の発明によれば、室内照明、またはオープンショーケースの照明のスイッチ操作に応じて、冷気温度の設定値を変更し、その設定値に従って電磁弁の開度を下げることによって、過剰な冷却を防止することができ、冷却エネルギーの無駄な消費を低減することができる。また、同様に、照明のスイッチ操作に応じて吐出圧力を下げることによってコンプレッサの負荷が低減されるので、消費電力の削減を行うことができる。
【0027】
また、請求項9に記載の発明である制御装置は、請求項6乃至請求項8に記載の制御装置であって、前記温度設定手段は、室内の照度を検知し、検知した照度が一定値を下回った場合に暗状態を示す信号を出力する照度センサから、暗状態を示す信号を受信すると、前記エアカーテンの冷気温度の設定値に対して所定値を加算し、新たな設定値を設定することを特徴とする。
【0028】
請求項9の発明によれば、室内の照度を検知し、検知した照度が一定値を下回った場合に、冷気温度の設定値を変更し、その設定値に従って電磁弁の開度を下げることによって、過剰な冷却を防止することができ、冷却エネルギーの無駄な消費を低減することができる。また、同様に、照度に応じて吐出圧力を下げることによってコンプレッサの負荷が低減されるので、消費電力の削減を行うことができる。
【0029】
また、請求項10に記載の発明である制御装置は、請求項6乃至請求項9に記載の制御装置であって、予め設定された時刻に、前記設定温度の変更を指示する信号を出力するタイマ手段を備え、前記温度設定手段は、前記タイマ手段から前記設定温度の変更を指示する信号を受信すると、前記エアカーテンの冷気温度の設定値に対して所定値を加算し、新たな設定値を設定することを特徴とする。
【0030】
請求項10の発明によれば、予め設定された時刻に、冷気温度の設定値を変更し、その設定値に従って電磁弁の開度を下げることによって、過剰な冷却を防止することができ、冷却エネルギーの無駄な消費を低減することができる。また、同様に、予め設定された時刻に吐出圧力を下げることによってコンプレッサの負荷が低減されるので、消費電力の削減を行うことができる。
【0031】
また、請求項11に記載の発明であるオープンショーケースの制御方法は、開口部を閉塞する開閉可能なカバーを備え、冷却ユニットによって生成される冷気で前記開口部にエアカーテンを形成するオープンショーケースの制御方法であって、前記カバーの開閉に応じて開状態、または閉状態を示す信号を出力する信号出力工程と、前記カバーが開状態、または閉状態を示す信号が出力されると、前記エアカーテンの冷気温度の設定値を変更して新たな設定値を設定する温度設定工程と、前記新たな設定値に応じて、前記冷却ユニットの冷媒循環量を調整する電磁弁に対して、その弁の開度を制御する制御信号を出力する開度制御工程とを有することを特徴とする。
【0032】
請求項11の発明によれば、オープンショーケース開口部を閉塞するカバーの開閉に応じて、冷気温度の設定値を変更し、その設定値に従って電磁弁の開度を調整することによって、過剰な冷却を防止することができ、冷却エネルギーの無駄な消費を低減することができる。
【0033】
また、請求項12に記載の発明であるオープンショーケースの制御方法は、請求項11に記載のオープンショーケースの制御方法であって、前記新たな設定値に応じて、前記冷却ユニットを循環する冷媒を圧縮する圧縮機に対して、その吐出圧力を調整する制御信号を出力する圧力調整工程を有することを特徴とする。
【0034】
請求項12の発明によれば、オープンショーケース開口部を閉塞するカバーの開閉に応じて、冷気温度の設定値を変更し、その設定値に従って吐出圧力を調整することによってコンプレッサの負荷が低減されるので、消費電力の削減を行うことができる。
【0035】
【発明の実施の形態】
本発明の実施形態を、図1〜図3に基づいて説明する。
【0036】
まず、オープンショーケース1のシステム全体構成について図1、および図2に基づいて説明する。
【0037】
本実施形態におけるオープンショーケース1は、図1に示すように電磁弁3とコンプレッサ4を制御する制御装置2を備え、制御装置2には、照明スイッチ7と照度センサ8が接続される。また、図2に示すようにオープンショーケース1上部の冷気吹き出し口近傍には、サーモ5とカバー開閉スイッチ6とが設置される。
【0038】
サーモ5は、常時、吹き出し口の冷気温度を検出し、制御装置2へ検出した温度を示す信号を出力する。
【0039】
また、カバー開閉スイッチ6は、オープンショーケース1開口部のカバーの開閉に連動して、制御装置2に設定温度変更のトリガーとなる信号を出力する。
【0040】
照明スイッチ7、照度センサ8は、制御装置2に設定温度変更のトリガーとなる信号を出力する装置であって、店内またはオープンショーケース1に設置される。
【0041】
照明スイッチ7は、店内照明のスイッチ(照明の点灯、および消灯)、または庫内照明のスイッチに連動して、制御装置2に設定温度変更のトリガーとなる信号を出力する。この照明スイッチ7については特に限定しないが、例えば、照明のスイッチがOFFになった時に信号を出力するリレースイッチであれば、本実施形態を満足することができる。
【0042】
照度センサ8は、店内の明るさ(照度が一定値を下回った場合、および上回った場合)、または庫内の明るさに連動して、制御装置2に設定温度変更のトリガーとなる信号を出力する。この照明スイッチ7についても、照明スイッチ7と同様に、特に限定しないが、例えば、照明の照度が一定値を下回った時に信号を出力するリレースイッチを備えていれば、本実施形態を満足することができる。
【0043】
次に制御装置2について、図3に基づいて説明する。制御装置2は、図3に示すように主制御部11、電磁弁制御部12、コンプレッサ制御部13、設定値変更部14、およびタイマ部15を有する。その他に、凝縮ファンや冷却ファン、エアカーテン用のファンを制御する機能部、膨張弁の開度を調整する機能部を有することが考えられるが、本実施形態においては詳細な説明は省略する。
【0044】
主制御部11は、電磁弁3、およびコンプレッサ4を制御するための設定温度を記憶しており、設定温度が変更されると、電磁弁制御部12とコンプレッサ制御部13へ各出力の制御を行うよう指示する機能を有する。また、通常はサーモ5からの信号(検出温度)と設定温度を比較し、電磁弁制御部12とコンプレッサ制御部13へ各出力の制御を行うよう指示する。
【0045】
電磁弁制御部12は、主制御部11からの指示に基づいて、電磁弁3の開度を調整する制御信号を出力する機能を有する。
【0046】
コンプレッサ制御部13は、主制御部11からの指示に基づいて、コンプレッサ4の運転間隔、または圧縮能力を調整する制御信号を出力する機能を有する。
【0047】
設定値変更部14は、カバー開閉スイッチ6、照明スイッチ7、照度センサ8、タイマ部15の入力信号(設定温度変更のトリガーとなる信号)に応じて、主制御部11が記憶している設定温度を変更する機能を有する。
【0048】
タイマ部15は、設定された時刻に設定値変更部14に対して、主制御部11が記憶している設定温度を変更するトリガーとなる信号を出力する機能を有する。この設定された時刻とは、例えば閉店時刻や開店時刻であり、オープンショーケース1のカバーが閉じられる時刻や開けられる時刻が設定される。
【0049】
なお、コンプレッサ4や凝縮器等からなる冷却サイクルは、本実施形態においては、便宜的にオープンショーケース1本体とは別ユニットとして示されているが、特にこれに限定されるものではなく、オープンショーケース1本体と冷却サイクルが一体となっていてもかまわない。また、1台の冷却サイクルで複数のオープンショーケース1本体を冷却するようになっているが、特にこれに限定されるものではなく、オープンショーケース1本体は1台でもかまわない。
【0050】
また同様に、1台の制御装置2で複数のオープンショーケース1を制御しても良い。その場合、制御装置2は制御するオープンショーケース1の台数分の入出力ラインを有し、電磁弁制御部12、コンプレッサ制御部13、主制御部11および設定値変更部14は、入出力ライン毎にそれぞれ個別に制御する。さらに主制御部11は、オープンショーケース1毎に設定温度を記憶する。
【0051】
また、図1に示されている照明スイッチ7と照度センサ8は店内に設置されている場合を示しているが、照明スイッチ7と照度センサ8が個々のオープンショーケース1に設置されている場合は、カバー開閉スイッチ6と同様に、個々に制御装置2に接続される。
【0052】
次に、制御装置2の動作について説明する。
【0053】
<カバー開閉スイッチ6(タイマ部15)による制御>
≪1つの制御装置2で1台のオープンショーケース1を制御する場合≫
通常、主制御部11はサーモ5からの入力信号(温度入力)と記憶している設定温度とを比較して、膨張弁の開度の制御や冷却ファンの運転制御を行って、オープンショーケース1の冷却能力を調整している。
【0054】
1つの制御装置2で1台のオープンショーケース1を制御する場合において、そのオープンショーケース1の備えるカバー開閉スイッチ6からカバーが閉じられたことを示す信号(設定温度を変更するトリガーとなる信号)が出力され、制御装置2の設定値変更部14がその信号を受信すると、設定値変更部14は、主制御部11が記憶している設定温度に所定値を加算して、新たな設定温度を設定する。例えば、通常の運転状態で設定温度が3度に設定され、上記の所定値が+3度であった場合、新たな設定温度は6度になる。
【0055】
この加算される所定値には、冷蔵庫、冷凍庫、チルド冷蔵庫等、オープンショーケース1のタイプによって適宜、数値が選択される。
【0056】
主制御部11は、設定温度が変更されると、新たに設定された設定温度に従って、コンプレッサ制御部13に対して吐出圧力の制御と、電磁弁制御部12に対して開度の制御との実行指示と設定温度を通知する。
【0057】
電磁弁制御部12は、主制御部11からの通知に従って、蒸発器に過剰に冷媒が流入しないよう、また庫内温度が6度になるように電磁弁3の開度を下げる(弁を絞る)制御信号を出力する。また、同時に、コンプレッサ制御部13も、主制御部11からの通知に従って、コンプレッサ4の吐出圧力を下げる制御信号を出力する。
【0058】
また、オープンショーケース1の備えるカバー開閉スイッチ6からカバーが開けられたことを示す信号が出力され、制御装置2の設定値変更部14がその信号を受信すると、設定値変更部14は、主制御部11が記憶している設定温度から所定値を減算して、設定温度を元に戻す。
【0059】
主制御部11は、設定温度が元に戻されると、その設定温度に従って、コンプレッサ制御部13に対して吐出圧力の制御と、電磁弁制御部12に対して開度の制御との実行指示と設定温度を通知し、電磁弁制御部12は、主制御部11からの通知に従って電磁弁3の開度を上げる(弁を開く)制御信号を出力する。また、同時に、コンプレッサ制御部13も、主制御部11からの通知に従って、コンプレッサ4の吐出圧力を上げる制御信号を出力する。
【0060】
このように、電磁弁3の開度を調整することによって、過剰な冷却を防止し、冷却エネルギーの無駄な消費を低減することができる。また、吐出圧力を下げることによってコンプレッサ4の負荷が低減されるので、消費電力の削減を行うことができる。
【0061】
≪1つの制御装置2で複数のオープンショーケース1を制御する場合≫
1つの制御装置2で複数のオープンショーケース1を制御する例として、図1に示す構成を用いて説明する。オープンショーケース1a,b,c…、電磁弁3a,b,c…のいずれも1つの制御装置2に接続されていることとする。
【0062】
今、オープンショーケース1aからカバーが閉じられたことを示す信号が出力され、制御装置2の設定値変更部14がその信号を受信すると、設定値変更部14は、制御下にある全てのオープンショーケース1のカバーが閉じられたかどうか判定する。少なくとも1台以上、カバーの閉じられていないオープンショーケース1がある場合は、設定値変更部14は主制御部11が記憶しているオープンショーケース1aの設定温度に所定値を加算して、新たな設定温度を設定し、カバーが閉じられたオープンショーケース1aを特定する情報を主制御部11に通知する。
【0063】
カバーが閉じられたオープンショーケース1に対しては、冷媒の供給量を調整する必要があるので、主制御部11は、電磁弁制御部12に対して、オープンショーケース1aに冷媒を供給している配管に設置されている電磁弁3aの開度の制御との実行指示と設定温度を通知する。
【0064】
この時、主制御部11は、コンプレッサ制御部13に対して吐出圧力の制御の実行指示は通知しない。吐出圧力を下げると、冷却温度が上昇し、カバーが閉じられていないオープンショーケース1の温度が上昇してしまうためである。
【0065】
電磁弁制御部12は、主制御部11からの通知に従って、オープンショーケース1aの蒸発器に過剰に冷媒が流入しないように電磁弁3aの開度を下げる制御信号を出力する。
【0066】
以降、カバーが閉じられたことを示す信号が出力される度に、設定値変更部14は、制御下にある全てのオープンショーケース1のカバーが閉じられたかどうか判定し、最後のオープンショーケース1のカバーが閉じられた場合は、上記の場合と同様に、設定値変更部14は主制御部11が記憶しているオープンショーケース1の設定温度に所定値を加算して、新たな設定温度を設定し、カバーが閉じられたオープンショーケース1を特定する情報を主制御部11に通知する。
【0067】
主制御部11は、電磁弁制御部12に対して、個々のオープンショーケース1に冷媒を供給している配管に設置されている電磁弁3の開度の制御の実行指示と設定温度を通知する。さらに、コンプレッサ制御部13に対して、吐出圧力の制御の実行指示と設定温度を通知する。
【0068】
電磁弁制御部12は、主制御部11からの通知に従って、オープンショーケース1の蒸発器に過剰に冷媒が流入しないように電磁弁3の開度を下げる制御信号を出力する。また、同時に、コンプレッサ制御部13は、主制御部11からの通知に従って、コンプレッサ4の吐出圧力を下げる制御信号を出力する。
【0069】
また、個々のオープンショーケース1の備えるカバー開閉スイッチ6からカバーが開けられたことを示す信号が出力され、制御装置2の設定値変更部14がその信号を受信すると、設定値変更部14は、主制御部11が記憶している個々のオープンショーケース1の設定温度から所定値を減算して、設定温度を元に戻す。
【0070】
主制御部11は、設定温度が元に戻されると、その設定温度に従って、コンプレッサ制御部13に対して吐出圧力の制御と、電磁弁制御部12に対して開度の制御との実行指示と設定温度を通知し、電磁弁制御部12は、主制御部11からの通知に従って個々のオープンショーケース1へ冷媒を供給する電磁弁3の開度を上げる(弁を開く)制御信号を出力する。また、同時に、コンプレッサ制御部13も、主制御部11からの通知に従って、コンプレッサ4の吐出圧力を上げる制御信号を出力する。
【0071】
このように、オープンショーケース1毎に電磁弁3の開度を調整することによって、個々に温度調整を可能すると共に、冷却エネルギーの無駄な消費を低減することができる。また、吐出圧力を下げることによってコンプレッサ4の負荷が低減されるので、消費電力の削減を行うことができる。
【0072】
なお、コンプレッサ制御部13は、オープンショーケース1からカバーが閉じられたことを示す信号が出力される度に、電磁弁3を閉じることによって発生する過剰な冷媒を供給しないよう、冷媒の吐出量を調整するようにしてもよい。
【0073】
また、照度センサ8や照明スイッチ7が個々のオープンショーケース1に設置されている場合は、カバー開閉スイッチ6からの出力信号による制御と同様に、照度センサ8や照明スイッチ7からの出力信号によって、上記の制御を行う。
【0074】
<照度センサ8、照明スイッチ7、タイマ部15による制御>
この実施例では、照度センサ8と照明スイッチ7は店内に設置され、オープンショーケース1個々に設置される場合を含まない。またタイマ部15には、店舗の開店時刻や閉店時刻等、店舗全体のオープンショーケース1のカバーが開けられる時刻と閉じられる時刻が設定されていることとする。
【0075】
今、照度センサ8から店内の照度が一定値を下回ったことを示す信号、または照明スイッチ7から店内照明が消灯されたことを示す信号、またはタイマ部15から予め設定された時刻(カバーが閉じられる時刻)に至ったことを示す信号のいずれかが出力され、制御装置2の設定値変更部14がその信号を受信すると、設定値変更部14は主制御部11が記憶している設定温度に所定値を加算して、新たな設定温度を設定する。複数のオープンショーケース1が制御装置2の制御下にあり、個々にオープンショーケース1の設定温度が記憶されている場合は、個々に設定温度に所定値を加算して、新たな設定温度を設定する。
【0076】
主制御部11は、設定温度が変更されると、新たに設定された設定温度に従って、コンプレッサ制御部13に対して吐出圧力の制御と、電磁弁制御部12に対して開度の制御との実行指示と設定温度を通知する。複数のオープンショーケース1が制御装置2の制御下にある場合には、主制御部11は、個々のオープンショーケース1に冷媒を供給している配管に設置されている電磁弁3の開度の制御の実行指示と、個々の設定温度を通知する。さらに、コンプレッサ制御部13に対して、吐出圧力の制御の実行指示と設定温度を通知する。
【0077】
電磁弁制御部12は、主制御部11からの通知に従って、電磁弁3の開度を下げる制御信号を出力する。また、同時に、コンプレッサ制御部13も、主制御部11からの通知に従って、コンプレッサ4の吐出圧力を下げる制御信号を出力する。
【0078】
また、照度センサ8から店内の照度が一定値を上回ったことを示す信号、または照明スイッチ7から店内照明が点灯されたことを示す信号、またはタイマ部15から予め設定された時刻(カバーが開けられる時刻)に至ったことを示す信号のいずれかが出力され、制御装置2の設定値変更部14がその信号を受信すると、設定値変更部14は、主制御部11が記憶している設定温度から所定値を減算して、設定温度を元に戻す。
【0079】
主制御部11は、設定温度が元に戻されると、その設定温度に従って、コンプレッサ制御部13に対して吐出圧力の制御と、電磁弁制御部12に対して開度の制御との実行指示と設定温度を通知し、電磁弁制御部12は、主制御部11からの通知に従って電磁弁3の開度を上げる(弁を開く)制御信号を出力する。また、同時に、コンプレッサ制御部13も、主制御部11からの通知に従って、コンプレッサ4の吐出圧力を上げる制御信号を出力する。
【0080】
このように、電磁弁3の開度を調整することによって、過剰な冷却を防止し、冷却エネルギーの無駄な消費を低減することができる。また、吐出圧力を下げることによってコンプレッサ4の負荷が低減されるので、消費電力の削減を行うことができる。
【0081】
なお、上記の各実施例では、コンプレッサ4の出力調整方法として、吐出圧力を調整することを示した。しかし、コンプレッサ4の吐出圧力はそのままに間欠運転等を行って運転間隔を調整し、吐出量を調整することによって冷却温度を制御することは可能である。従って、コンプレッサ4の運転間隔を調整することによってもコンプレッサ4の負荷が低減されるので、消費電力の削減を行うことができる。
【0082】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、オープンショーケース開口部を閉塞するカバーの開閉状態、照度、オープンショーケースの照明のスイッチ操作、またはタイマの設定時刻のいずれかに応じて、冷気温度の設定値を変更し、その設定値に従って電磁弁の開度を下げることによって、過剰な冷却を防止することができ、冷却エネルギーの無駄な消費を低減することができる。また、吐出圧力を下げることによってコンプレッサの負荷が低減されるので、消費電力の削減を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】オープンショーケースと制御装置の全体構成図である。
【図2】オープンショーケースの構造図(断面図)である。
【図3】制御装置の機能ブロック図である。
【符号の説明】
1 オープンショーケース
2 制御装置
3 電磁弁
4 コンプレッサ
5 サーモ
6 カバー開閉スイッチ
7 照明スイッチ
8 照度センサ
11 主制御部
12 電磁弁制御部
13 コンプレッサ制御部
14 設定値変更部
15 タイマ部
Claims (12)
- 開口部を閉塞する開閉可能なカバーを備え、冷却ユニットによって生成される冷気で前記開口部にエアカーテンを形成するオープンショーケースであって、
前記カバーの開閉に応じて開状態、または閉状態を示す信号を出力するカバー開閉信号出力手段と、
前記カバー開閉信号出力手段から前記カバーが閉じられたことを示す信号を受信すると、前記エアカーテンの冷気温度の設定値に対して所定値を加算し、新たな設定値を設定する温度設定手段と、
前記新たな設定値に応じて、前記冷却ユニットの冷媒循環量を調整する電磁弁に対して、その弁の開度を下げる制御信号を出力する開度制御手段と、
を備えることを特徴とするオープンショーケース。 - 前記新たな設定値に応じて、前記冷却ユニットを循環する冷媒を圧縮する圧縮機に対して、その吐出圧力を下げる制御信号を出力する圧力調整手段を備えることを特徴とする請求項1に記載のオープンショーケース。
- 室内に設置される照明、または当該オープンショーケースが備える照明のスイッチ操作に応じて、前記照明の消灯状態を示す信号を出力する照明消灯信号出力手段を備え、
前記温度設定手段は、前記照明消灯信号出力手段から前記照明が消灯されたことを示す信号を受信すると、前記エアカーテンの冷気温度の設定値に対して所定値を加算し、新たな設定値を設定することを特徴とする請求項1乃至請求項2に記載のオープンショーケース。 - 室内の照度を検知し、検知した照度が一定値を下回った場合に暗状態を示す信号を出力する照度信号出力手段を備え、
前記温度設定手段は、前記照度信号出力手段から暗状態を示す信号を受信すると、前記エアカーテンの冷気温度の設定値に対して所定値を加算し、新たな設定値を設定することを特徴とする請求項1乃至請求項3に記載のオープンショーケース。 - 予め設定された時刻に、前記設定温度の変更を指示する信号を出力するタイマ手段を備え、
前記温度設定手段は、前記タイマ手段から前記設定温度の変更を指示する信号を受信すると、前記エアカーテンの冷気温度の設定値に対して所定値を加算し、新たな設定値を設定することを特徴とする請求項1乃至請求項4に記載のオープンショーケース。 - 開口部を閉塞する開閉可能なカバーと、前記カバーの開閉に応じて開状態、または閉状態を示す信号を出力するカバー開閉スイッチを備え、冷却ユニットによって生成される冷気で前記開口部にエアカーテンを形成するオープンショーケースを制御する制御装置であって、
前記カバー開閉スイッチから前記カバーが閉じられたことを示す信号を受信すると、前記エアカーテンの冷気温度の設定値に対して所定値を加算し、新たな設定値を設定する温度設定手段と、
前記新たな設定値に応じて、前記冷却ユニットの冷媒循環量を調整する電磁弁に対して、その弁の開度を下げる制御信号を出力する開度制御手段と、
を備えることを特徴とする制御装置。 - 前記新たな設定値に応じて、前記冷却ユニットを循環する冷媒を圧縮する圧縮機に対して、その吐出圧力を下げる制御信号を出力する圧力調整手段を備えることを特徴とする請求項6に記載の制御装置。
- 前記温度設定手段は、室内に設置される照明、または当該オープンショーケースが備える照明のスイッチ操作に応じて、前記照明の消灯状態を示す信号を出力する照明スイッチから、前記照明が消灯されたことを示す信号を受信すると、前記エアカーテンの冷気温度の設定値に対して所定値を加算し、新たな設定値を設定することを特徴とする請求項6乃至請求項7に記載の制御装置。
- 前記温度設定手段は、室内の照度を検知し、検知した照度が一定値を下回った場合に暗状態を示す信号を出力する照度センサから、暗状態を示す信号を受信すると、前記エアカーテンの冷気温度の設定値に対して所定値を加算し、新たな設定値を設定することを特徴とする請求項6乃至請求項8に記載の制御装置。
- 予め設定された時刻に、前記設定温度の変更を指示する信号を出力するタイマ手段を備え、
前記温度設定手段は、前記タイマ手段から前記設定温度の変更を指示する信号を受信すると、前記エアカーテンの冷気温度の設定値に対して所定値を加算し、新たな設定値を設定することを特徴とする請求項6乃至請求項9に記載の制御装置。 - 開口部を閉塞する開閉可能なカバーを備え、冷却ユニットによって生成される冷気で前記開口部にエアカーテンを形成するオープンショーケースの制御方法であって、
前記カバーの開閉に応じて開状態、または閉状態を示す信号を出力する信号出力工程と、
前記カバーが開状態、または閉状態を示す信号が出力されると、前記エアカーテンの冷気温度の設定値を変更して新たな設定値を設定する温度設定工程と、
前記新たな設定値に応じて、前記冷却ユニットの冷媒循環量を調整する電磁弁に対して、その弁の開度を制御する制御信号を出力する開度制御工程と、
を有することを特徴とするオープンショーケースの制御方法。 - 前記新たな設定値に応じて、前記冷却ユニットを循環する冷媒を圧縮する圧縮機に対して、その吐出圧力を調整する制御信号を出力する圧力調整工程を有することを特徴とする請求項11に記載のオープンショーケースの制御方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003070457A JP2004278900A (ja) | 2003-03-14 | 2003-03-14 | オープンショーケース、制御装置、およびオープンショーケースの制御方法 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2003070457A JP2004278900A (ja) | 2003-03-14 | 2003-03-14 | オープンショーケース、制御装置、およびオープンショーケースの制御方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2004278900A true JP2004278900A (ja) | 2004-10-07 |
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ID=33287210
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JP2003070457A Withdrawn JP2004278900A (ja) | 2003-03-14 | 2003-03-14 | オープンショーケース、制御装置、およびオープンショーケースの制御方法 |
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JP (1) | JP2004278900A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2010266121A (ja) * | 2009-05-14 | 2010-11-25 | Fuji Electric Retail Systems Co Ltd | 冷却装置 |
-
2003
- 2003-03-14 JP JP2003070457A patent/JP2004278900A/ja not_active Withdrawn
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