JP2004277463A - 低誘電率膜用組成物 - Google Patents

低誘電率膜用組成物 Download PDF

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Abstract

【課題】従来の絶縁膜に比べて低誘電率でかつ誘電率安定性に優れ、機械的強度の高い低誘電率膜及びその製造方法、並びに該低誘電率膜を有する半導体装置の提供。
【解決手段】フッ素非含有シロキサン樹脂と、窒素含有成分とを含有する低誘電率膜用組成物。該フッ素非含有シロキサン樹脂が、2官能シラン化合物、3官能シラン化合物及び4官能シラン化合物の少なくともいずれかのシラン化合物を重合して得られる態様、該窒素含有成分が、窒素含有化合物、窒素含有オリゴマー及び窒素含有ポリマーから選択される少なくとも1種である態様、金属非含有界面活性剤を含有する態様などが好ましい。該低誘電率膜の製造方法により形成される低誘電率膜。該低誘電率膜を有する半導体装置。
【選択図】 なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体集積回路における多層配線に好適な低誘電率膜用組成物、該低誘電率膜用組成物を用いて形成した低誘電率膜及びその製造方法、並びに、該低誘電率膜を層間絶縁膜として有する半導体装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、半導体集積回路の集積度の増加及び素子密度の向上に伴い、特に半導体素子の多層化への要求が高まっている。この半導体集積回路の高集積化に伴い、配線間隔は更に狭くなることから、配線間の容量増大による配線遅延が問題となっている。ここで、前記配線遅延(T)は、次式、T∝CR、で表され、配線抵抗(R)及び配線間の容量(C)に影響を受ける。そして、前記誘電率(ε)と前記配線間の容量(C)との関係は、次式、C=εε・S/d、で表される。なお、該式において、Sは電極面積、εは真空の誘電率、εは絶縁膜の誘電率、dは配線間隔をそれぞれ表す。前記配線間の容量(C)は、配線厚を薄くし電極面積を小さくすることで低減できるものの、配線厚を薄くすると、更に前記配線抵抗(T)の上昇を招くために高速化を達成し得ない。従って、前記配線遅延(T)を小さくし、高速化を図るためには、絶縁膜の低誘電率化が有効な手段となる。
【0003】
このため、加熱により蒸発乃至分解する有機樹脂等を低誘電率被膜形成用材料に添加して、成膜時の加熱により多孔質化された低誘電率被膜、及び有機高分子多孔質膜などについて数多くの提案がなされている。例えば、シラノール縮合体微粒子を含む溶液にアルキル基を有する有機酸が添加されてなる有機酸添加溶液を基板上に塗布して塗膜を形成し、該塗膜に対し熱処理を行う多孔質膜の形成方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。また、シラン化合物と、(メタ)アクリル系重合体と、アミド系溶媒と、を含有する膜形成用組成物が提案されている(例えば、特許文献2参照)。また、テトラアルキルアンモニウム塩等のアミン塩を添加した組成物を用いてゾル−ゲル法により基板上に誘電層を形成する方法が提案されている(例えば、特許文献3参照)。また、ペルフルオロアルキル基を含む有機ケイ素化合物から形成された膜内部に空隙を有する多孔質膜が提案されており、触媒として塩基性化合物を用いることも提案されている(例えば、特許文献4参照)。
【0004】
しかしながら、前記特許文献1〜4に記載されている従来の多孔質膜は、現状では空孔サイズが10nm以上と大きく、誘電率を低減するために空隙率を高くすると、吸湿による誘電率上昇や膜強度の低下が生じたり、ガラス転移温度が低く、熱膨張率も大きいことから配線へのダメージが問題となる。しかも、前記特許文献1には、窒素含有成分を用いることについて開示も示唆もされていない。更に、特許文献4の多孔質膜は、フッ素を含有するシロキサン樹脂を用いているため表面エネルギーが低くなりすぎ、多層構造の層間絶縁膜とした場合の密着性が劣るものである。
【0005】
このように、現在までの従来技術においては、多孔質膜における空孔の大きさが一定であり、膜内における空孔の均一分散性、及び膜の機械的強度などの点で十分満足できる性能を有するものではなく、更なる改良、改善が望まれているのが現状である。
【0006】
【特許文献1】
特開平11−233506号公報
【特許文献2】
特開2001−2994号公報
【特許文献3】
特開2002−26003号公報
【特許文献4】
特開2002−105205号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、従来における問題を解決し、以下の目的を達成することを課題とする。即ち、本発明は、従来の絶縁膜に比べて低誘電率でかつ誘電率安定性に優れ、機械的強度の高い低誘電率膜及びその効率的な製造方法、該低誘電率膜の製造に好適な低誘電率膜用組成物、並びに、該低誘電率膜を層間絶縁膜等として有する高速で信頼性の高い多層配線構造の半導体装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するための手段としては、後述する(付記1)から(付記26)に記載した通りである。
本発明の低誘電率膜用組成物は、フッ素非含有シロキサン樹脂と、窒素含有成分とを含有する。該低誘電率膜用組成物を用いて膜形成を行うと、多孔質構造の膜が形成される。該膜においては、形成された空孔のサイズ、分布等が均一である。このため、該多孔質構造の膜は、比誘電率が低く、誘電率安定性に優れており、各種半導体装置等に好適である。
【0009】
本発明の低誘電率膜の製造方法は、本発明の前記低誘電率膜用組成物を基材上に塗布して塗膜を形成し、該塗膜に対し第一の熱処理を行って膜を形成する膜形成工程と、該膜に対し第二の熱処理を行って該膜を多孔質化する多孔質化工程とを含む。該低誘電率膜の製造方法では、前記膜形成工程において、前記低誘電率膜用組成物が基材上に塗布されて塗膜が形成される。そして、形成された塗膜に対し、第一の熱処理が行われ、膜が形成される。前記多孔質化工程において、前記膜形成工程において形勢された膜に対し、第二の熱処理が行われ、該膜が多孔質化される。その結果、多孔質構造の膜が得られる。該多孔質構造の膜においては、形成された空孔のサイズ、分布等が均一である。このため、該膜は、比誘電率が低く、誘電率安定性に優れており、各種半導体装置等に好適である。
【0010】
本発明の低誘電率膜は、本発明の前記低誘電率膜の製造方法により形成される。該低誘電率膜は、多孔質構造を有しており、比誘電率が低く、誘電率安定性に優れており、一方、多孔質構造であるにも拘わらず膜の機械的強度が高く、応答速度の高速化に寄与し得るものであり、前記配線間の寄生容量の低下と前記配線抵抗の低下とが達成可能であり、前記信号伝播速度の高速化が可能であるため、応答速度の高速化が要求される半導体集積回路等に特に好適である。
【0011】
本発明の半導体装置は、本発明の前記低誘電率膜を少なくとも有する。該半導体装置は、低誘電率でかつ誘電率安定性に優れ、膜の機械的強度が高く、応答速度の高速化に寄与し得る本発明の低誘電率膜を層間絶縁膜等として有するので、前記配線間の寄生容量の低下と前記配線抵抗の低下とを達成することができ、前記信号伝播速度の高速化が可能で高性能である。本発明の半導体装置は、高速で信頼性の高いフラッシュメモリ、DRAM、FRAM、MOSトランジスタ、などに特に好適である。
【0012】
【発明の実施の形態】
(低誘電率膜用組成物)
本発明の低誘電率膜用組成物は、フッ素非含有シロキサン樹脂と、窒素含有成分とを含有してなり、更に必要に応じて、金属非含有界面活性剤、その他の成分を含有してなる。
【0013】
−フッ素非含有シロキサン樹脂−
前記フッ素非含有シロキサン樹脂としては、シロキサン樹脂中にフッ素原子を含まないものであれば特に制限はなく、公知のものの中から適宜選択することができ、例えば、下記構造式(1)で表される2官能シラン化合物、下記構造式(2)で表される3官能シラン化合物、及び下記構造式(3)で表される4官能シラン化合物の少なくともいずれかのシラン化合物を重合して得られるシロキサン樹脂が好ましい。なお、前記シロキサン樹脂がフッ素原子を含有していると、表面エネルギーが低くなりすぎ、多層構造の層間絶縁膜とした場合には密着性が低下してしまう。
【0014】
【化4】
Figure 2004277463
【0015】
前記構造式(1)において、R及びRは、互いに同一であってもよいし異なっていてもよく、水素原子、又は、エステル結合若しくはエーテル結合を有していてもよい炭化水素基を表す。
【0016】
前記炭化水素基としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、アルキル基、アルケニル基、アリール基、アラルキル基、アルコキシカルボニル基、アルコキシ基、アルキルスルホニル基、アリールオキシ基、などが挙げられる。これらは、置換基で更に置換されていてもよい。
【0017】
前記アルキル基としては、炭素数1〜10のものが好ましく、1〜6のものがより好ましく、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、n−ヘキシル基、イソヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基、イソオクチル基、n−デシル基、イソデシル基、などが挙げられる。
前記アルケニル基としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ビニル基、アリル基、プロペニル基、イソプロペニル基、ブテニル基、ヘキセニル基、シクロヘキセニル基、オクテニル基、などが挙げられる。
【0018】
前記アリール基としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、フェニル基、トリル基、キシリル基、ビフェニリル基、ナフチル基、アントリル基、フェナントリル基、などが挙げられる。
前記アラルキル基としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ベンジル基、フェニルエチル基、フェニルプロピル基、などが挙げられる。
前記アルコキシカルボニル基としては、例えば、メチルカルボニル基、エチルカルボニル基、n−プロピルカルボニル基、イソプロピルカルボニル基、n−ブチルカルボニル基、イソブチルカルボニル基、sec−ブチルカルボニル基、n−ヘキシルカルボニル基、イソヘキシルカルボニル基、n−ヘプチルカルボニル基、n−オクチルカルボニル基、イソオクチルカルボニル基、n−デシルカルボニル基、イソデシルカルボニル基、などが挙げられる。
【0019】
前記アルコキシ基としては、例えば、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、イソブトキシ基、sec−ブトキシ基、などが挙げられる。
前記アルキルスルホニル基としては、例えば、メチルスルホニル基、エチルスルホニル基、n−プロピルスルホニル基、イソプロピルスルホニル基、n−ブチルスルホニル基、イソブチルスルホニル基、sec−ブチルスルホニル基、n−ヘキシルスルホニル基、イソヘキシルスルホニル基、n−ヘプチルスルホニル基、n−オクチルスルホニル基、イソオクチルスルホニル基、n−デシルスルホニル基、イソデシルスルホニル基、などが挙げられる。
前記アリールオキシ基としては、例えば、フェニルオキシ基、などが挙げられる。
【0020】
前記炭化水素基としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる、炭素数1〜10のものが好ましく、1〜6のものがより好ましい。
前記炭化水素基が前記エーテル結合(C−O−C)を有する基である場合、該エーテル結合の数としては、1つであってもよいし、2以上であってもよい。
前記炭化水素基が前記エステル結合(COO)を有する基である場合、該エステル結合の数としては、1つであってもよいし、2以上であってもよい。
【0021】
前記構造式(1)において、R及びRは、互いに同一であってもよいし異なっていてもよく、水素原子又は炭化水素基を表す。
前記炭化水素基としては、エステル結合若しくはエーテル結合を有していないことを除き、特に制限はなく、前記R及びRと同様のものが挙げられる。
【0022】
【化5】
Figure 2004277463
【0023】
前記構造式(2)において、Rは、水素原子、又は、エステル結合若しくはエーテル結合有していてもよい炭化水素基を表し、前記構造式(1)におけるR及びRと同様である。R〜Rは、互いに同一であってもよいし、異なっていてもよく、水素原子又は炭化水素基を表し、前記構造式(1)におけるR及びRと同様である。
【0024】
【化6】
Figure 2004277463
【0025】
前記構造式(3)において、R〜R12は、互いに同一であってもよいし、異なっていてもよく、水素原子又は炭化水素基を表し、前記構造式(1)におけるR及びRと同様である。
【0026】
前記構造式(1)で表される2官能シラン化合物としては、例えば、ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、ジメチル−ジ−n−プロポキシシラン、ジメチル−ジ−iso−プロポキシシラン、ジメチル−ジ−n−ブトキシシラン、ジメチル−ジ−sec−ブトキシシラン、ジメチル−ジ−tert−ブトキシシラン、ジメチルジフェノキシシラン、ジエチルジメトキシシラン、ジエチルジエトキシシラン、ジエチル−ジ−n−プロポキシシラン、ジエチル−ジ−iso−プロポキシシラン、ジエチル−ジ−n−ブトキシシラン、ジエチル−ジ−sec−ブトキシシラン、ジエチル−ジ−tert−ブトキシシラン、ジエチルジフェノキシシラン、ジ−n−プロピルジメトキシシラン、ジ−n−プロピルジエトキシシラン、ジ−n−プロピル−ジ−n−プロポキシシラン、ジ−n−プロピル−ジ−iso−プロポキシシラン、ジ−n−プロピル−ジ−n−ブトキシシラン、ジ−n−プロピル−ジ−sec−ブトキシシラン、ジ−n−プロピル−ジ−tert−ブトキシシラン、ジ−n−プロピル−ジ−フェノキシシラン、ジ−iso−プロピルジメトキシシラン、ジ−iso−プロピルジエトキシシラン、ジ−iso−プロピル−ジ−n−プロポキシシラン、ジ−iso−プロピル−ジ−iso−プロポキシシラン、ジ−iso−プロピル−ジ−n−ブトキシシラン、ジ−iso−プロピル−ジ−sec−ブトキシシラン、ジ−iso−プロピル−ジ−tert−ブトキシシラン、ジ−iso−プロピル−ジ−フェノキシシラン、ジ−n−ブチルジメトキシシラン、ジ−n−ブチルジエトキシシラン、ジ−n−ブチル−ジ−n−プロポキシシラン、ジ−n−ブチル−ジ−iso−プロポキシシラン、ジ−n−ブチル−ジ−n−ブトキシシラン、ジ−n−ブチル−ジ−sec−ブトキシシラン、ジ−n−ブチル−ジ−tert−ブトキシシラン、ジ−n−ブチル−ジ−フェノキシシラン、ジ−sec−ブチルジメトキシシラン、ジ−sec−ブチルジエトキシシラン、ジ−sec−ブチル−ジ−n−プロポキシシラン、ジ−sec−ブチル−ジ−iso−プロポキシシラン、ジ−sec−ブチル−ジ−n−ブトキシシラン、ジ−sec−ブチル−ジ−sec−ブトキシシラン、ジ−sec−ブチル−ジ−tert−ブトキシシラン、ジ−sec−ブチル−ジ−フェノキシシラン、ジ−tert−ブチルジメトキシシラン、ジ−tert−ブチルジエトキシシラン、ジ−tert−ブチル−ジ−n−プロポキシシラン、ジ−tert−ブチル−ジ−iso−プロポキシシラン、ジ−tert−ブチル−ジ−n−ブトキシシラン、ジ−tert−ブチル−ジ−sec−ブトキシシラン、ジ−tert−ブチル−ジ−tert−ブトキシシラン、ジ−tert−ブチル−ジ−フェノキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、ジフェニル−ジ−エトキシシラン、ジフェニル−ジ−n−プロポキシシラン、ジフェニル−ジ−iso−プロポキシシラン、ジフェニル−ジ−n−ブトキシシラン、ジフェニル−ジ−sec−ブトキシシラン、ジフェニル−ジ−tert−ブトキシシラン、ジフェニルジフェノキシシラン、などが挙げられる。
これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、ジアルコキシシラン、ジメチルジアルコキシシラン、ジエチルジアルコキシシラン、ジプロピルジアルコキシシラン、ジフェニルジアルコキシシラン、ジビニルジアルコキシシラン、ジアリルジアルコキシシラン、ジグリシジルジアルコキシシラン、フェニルメチルジアルコキシシラン、フェニルエチルジアルコキシシラン、フェニルビニルジアルコキシシラン、フェニルアリルジアルコキシシラン、フェニルグリシジルジアルコキシシラン、メチルビニルジアルコキシシラン、エチルビニルジアルコキシシラン、プロピルビニルジアルコキシシランが好ましい。
【0027】
前記構造式(2)で表される3官能シラン化合物としては、例えば、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、メチルトリ−n−プロポキシシラン、メチルトリ−iso−プロポキシシラン、メチルトリ−n−ブトキシシラン、メチルトリ−sec−ブトキシシラン、メチルトリ−tert−ブトキシシラン、メチルトリフェノキシシラン、エチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、エチルトリ−n−プロポキシシラン、エチルトリ−iso−プロポキシシラン、エチルトリ−n−ブトキシシラン、エチルトリ−sec−ブトキシシラン、エチルトリ−tert−ブトキシシラン、エチルトリフェノキシシラン、n−プロピルトリメトキシシラン、n−プロピルトリエトキシシラン、n−プロピルトリ−n−プロポキシシラン、n−プロピルトリ−iso−プロポキシシラン、n−プロピルトリ−n−ブトキシシラン、n−プロピルトリ−sec−ブトキシシラン、n−プロピルトリ−tert−ブトキシシラン、n−プロピルトリフェノキシシラン、i−プロピルトリメトキシシラン、i−プロピルトリエトキシシラン、i−プロピルトリ−n−プロポキシシラン、i−プロピルトリ−iso−プロポキシシラン、i−プロピルトリ−n−ブトキシシラン、i−プロピルトリ−sec−ブトキシシラン、i−プロピルトリ−tert−ブトキシシラン、i−プロピルトリフェノキシシラン、n−ブチルトリメトキシシラン、n−ブチルトリエトキシシラン、n−ブチルトリ−n−プロポキシシラン、n−ブチルトリ−iso−プロポキシシラン、n−ブチルトリ−n−ブトキシシラン、n−ブチルトリ−sec−ブトキシシラン、n−ブチルトリ−tert−ブトキシシラン、n−ブチルトリフェノキシシラン、sec−ブチルトリメトキシシラン、sec−ブチル−トリエトキシシラン、sec−ブチル−トリ−n−プロポキシシラン、sec−ブチル−トリ−iso−プロポキシシラン、sec−ブチル−トリ−n−ブトキシシラン、sec−ブチル−トリ−sec−ブトキシシラン、sec−ブチル−トリ−tert−ブトキシシラン、sec−ブチル−トリフェノキシシラン、t−ブチルトリメトキシシラン、t−ブチルトリエトキシシラン、t−ブチルトリ−n−プロポキシシラン、t−ブチルトリ−iso−プロポキシシラン、t−ブチルトリ−n−ブトキシシラン、t−ブチルトリ−sec−ブトキシシラン、t−ブチルトリ−tert−ブトキシシラン、t−ブチルトリフェノキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、フェニルトリ−n−プロポキシシラン、フェニルトリ−iso−プロポキシシラン、フェニルトリ−n−ブトキシシラン、フェニルトリ−sec−ブトキシシラン、フェニルトリ−tert−ブトキシシラン、フェニルトリフェノキシシラン、などの他、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、γ−トリフロロプロピルトリメトキシシラン、γ−トリフロロプロピルトリエトキシシラン、などが挙げられる。
これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、トリアルコキキシシラン、メチルトリアルコキシシラン、エチルトリアルコキシシラン、プロピルトリアルコキシシラン、フェニルトリアルコキシシラン、ビニルトリアルコキシシラン、アリルトリアルコキシシラン、グリシジルトリアルコキシシラン、フェニルプロピルトリアルコキシシランが好ましい。
【0028】
前記構造式(3)で表される4官能シラン化合物としては、例えば、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラ−n−プロポキシシラン、テトラ−iso−プロポキシシラン、テトラ−n−ブトキシラン、テトラ−sec−ブトキシシラン、テトラ−tert−ブトキシシラン、テトラフェノキシシラン、などが挙げられる。
これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、テトラアルコキシシランが好ましい。
【0029】
前記フッ素非含有シロキサン樹脂は、その側鎖に熱分解性置換基を有していてもよい。該フッ素非含有シロキサン樹脂が側鎖に熱分解性置換基を有していると、得られる低誘電率膜の空孔率や空孔の膜内分布の調節が容易である点で有利である。
【0030】
前記熱分解性置換基としては、熱分解性を示すものであれば特に制限はないが、100〜400℃で熱分解性を示すものが好ましく、200〜350℃で熱分解性を示すものがより好ましい。
前記熱分解性置換基が、100℃未満で熱分解性を示すと、多孔質の低誘電率膜を形成することができないことがあり、400℃を超えて熱分解性を示すと、低誘電率膜の形成の際に、膜が固化し過ぎるため、空孔が形成され難く、また、前記シロキサン樹脂のポリマー骨格が変性したり、高熱によりゲル化してしまうことがある。
【0031】
前記熱分解性置換基の具体例としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、3級ブチル基等の3級アルキル基類似構造を有する置換基、イソプロピル基、ジメチルシクロプロピル基等のアルキル基、アリール基、ジメチルベンジル基、テトラヒドロピラニル基、テトラヒドロフラニル基、エトキシエチル基等の分子内エーテル基、3−オキソシクロヘキシル基、γ−ブチロラクトン基等のケトン含有置換基、などが挙げられる。
【0032】
前記フッ素非含有シロキサン樹脂の重量平均分子量(Mw)としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、500〜50,000,000が好ましく、7,000〜48,000,000がより好ましく、10,000〜500,000が特に好ましい。
前記重量平均分子量(Mw)が、500未満であると、沸点が低く、熱処理時に、熱分解性置換基と共に分解・脱離してしまうことがあり、50,000,000を超えると、希釈溶剤への溶解性が悪くなることがある。
【0033】
前記フッ素非含有シロキサン樹脂の前記低誘電率膜用組成物における含有量としては、20〜99質量%が好ましく、30〜70質量%がより好ましい。
前記フッ素非含有シロキサン樹脂の含有量が、20質量%未満であると、膜強度が低下し、80質量%を超えると、誘電率が上昇してしまう。
【0034】
−窒素含有成分−
前記窒素含有成分としては、窒素を含有していれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、低分子量のものであってもよいし、高分子量のものであってもよいが、例えば、窒素含有化合物、窒素含有オリゴマー、窒素含有ポリマー、などが好適に挙げられる。
【0035】
前記窒素含有成分は、アミノ基、アミド基及びイミノ基のいずれかを含むことが好ましい。
前記窒素含有成分は、炭素骨格及びケイ素骨格の少なくともいずれかの骨格を有することが好ましい。
【0036】
前記窒素含有成分は、脂肪族炭化水素基、脂環族炭化水素基、芳香族炭化水素基及びこれらのフッ素原子置換基のいずれかを含むのが好ましい。これらは、置換基で更に置換されていてもよい。
前記脂肪族炭化水素基としては、例えば、アルキル基、アラルキル基、アルケニル基、などが挙げられる。
前記脂環族炭化水素基としては、例えば、シクロアルキル基、などが挙げられる。
前記芳香族炭化水素基としては、例えば、アリール基、などが挙げられる。
【0037】
前記窒素含有化合物としては、例えば、アンモニア、ピリジン、トリエチルアミン、ジメチルアミン、シクロヘキシルアミン、ジシクロヘキシルアミン、アデニン、テトラアルキルアンモニウムハイドロオキサイド(例えば、テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド、テトラブチルアンモニウムハイドロオキサイド)、テトラアルキルアンモニウムブロマイド等の4級アンモニウム塩、酢酸アミド、プロピオン酸アミド、ベンゾイルアミド、酢酸アニリド等のアミド類、イミダゾリジン、イミダゾリン、グアニジン等のイミノ基含有化合物又はこれらの誘導体、ヘキサメチルジシラザン、3−(4−メチルピペリジノプロピル)ペンタメチルジシロキサン、ヒドロキシエトキシシラトラン、イソブチル−N−シクロヘキシル−N−トリメチルシリルカルバメート、ヘキサメチルシクロトリシラザン、これらの誘導体、などが挙げられる。
これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
【0038】
前記窒素含有オリゴマーとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、重合度が、2〜10であるものが好ましい。
前記窒素含有オリゴマーの重合度が、10を超えると、前記低誘電率膜用組成物中に添加混合した際の相溶性や分散性が低下することがある。
【0039】
前記窒素含有ポリマーとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、ポリビニルアミン、ポリアリルアミン、ポリビニルピリジン、ポリアクリルアミド、ポリビニルピロリドン、等の重合体、共重合体、これらの誘導体、などが挙げられる。
【0040】
前記窒素含有成分は、前記シラン化合物の重合触媒として、あるいは添加剤として用いられる。
前記窒素含有成分を前記添加剤として用いる場合、その側鎖に熱分解性置換基を有していてもよい。この場合、得られる膜の低誘電率化を促進することができる点で有利である。
前記熱分解性置換基としては、前記フッ素非含有シロキサン樹脂の説明において述べたものと同様のものが挙げられる。
【0041】
前記窒素含有成分を前記シラン化合物の重合触媒として用いる場合、該窒素含有成分の前記低誘電率膜用組成物における添加量としては、0.1ppm〜5質量%が好ましく、1ppm〜1質量%がより好ましい。
前記窒素含有成分の添加量が、0.1ppm未満であると、前記シラン化合物からシロキサン樹脂を効率よく合成することができないことがあり、5質量%を超えると、分子量が低くなりすぎてしまう。
【0042】
前記窒素含有成分を前記添加剤として用いる場合、該窒素含有成分の前記低誘電率膜用組成物における添加量としては、1〜50質量%が好ましく、5〜30質量%がより好ましい。
前記窒素含有成分の添加量が、1質量%未満であると、低誘電率化が不十分となることがあり、50質量%を超えると、強度が低下することがある。
【0043】
−金属非含有界面活性剤−
前記金属非含有界面活性剤は、LSIのコンタミネーションとなり得るナトリウム、カリウム等の金属塩を含まない点で、得られる膜の低誘電率化をより進めるために空孔サイズを10nm以下に制御し、膜内の空孔分布の均一性、塗膜の均質性、膜厚分布等を良好にする観点からは有利である。
前記金属非含有界面活性剤としては、前記金属塩を含まない限り、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、非イオン性界面活性剤などが特に好適に挙げられる。
【0044】
前記非イオン性界面活性剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレン縮合物系界面活性剤、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル系界面活性剤(例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル系界面活性剤)、ポリオキシエチレン誘導体系界面活性剤、ソルビタン脂肪酸エステル系界面活性剤、グリセリン脂肪酸エステル系界面活性剤、第1級アルコールエトキシレート系界面活性剤、フェノールエトキシレート系界面活性剤、ノニルフェノールエトキシレート系界面活性剤、オクチルフェノールエトキシレート系界面活性剤、ラウリルアルコールエトキシレート系界面活性剤、オレイルアルコールエトキシレート系界面活性剤、脂肪酸エステル系界面活性剤、アミド系界面活性剤、天然アルコール系界面活性剤、エチレンジアミン系界面活性剤、第2級アルコールエトキシレート系界面活性剤、アルキルカチオン系界面活性剤、アミド型又はエステル型4級カチオン系界面活性剤、アミンオキサイド系界面活性剤、ベタイン系界面活性剤、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
【0045】
前記金属非含有界面活性剤の前記低誘電率膜用組成物における添加量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、0.0001〜10質量%が好ましく、0.01〜5質量%がより好ましい。
前記金属非含有界面活性剤の添加量が、0.0001質量%未満であると、空孔の均一分散を図ることが困難になることがあり、10質量%を超えると、塗布特性が悪化することがある。
【0046】
−その他の成分−
前記その他の成分としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、溶剤、などが挙げられる。
前記溶剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、前記フッ素非含有シロキサン樹脂、前記窒素含有成分、等を溶解可能であり、所望の塗布特性が得られるものが好ましく、例えば、水、エタノール、イソプロパノール、シクロヘキサノン、メチルイソブチルケトン、メチルエチルケトン、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、オクタン、デカン、プロピレングリコール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
【0047】
本発明の低誘電率膜用組成物は、所望のパターニングが可能であり、低誘電率膜を形成乃至製造するのに使用可能であり、各種分野において適用可能であり、以下の本発明の低誘電率膜及びその製造方法並びに半導体装置に特に好適に使用することができる。
本発明の低誘電率膜用組成物を用いて形成した膜は、多孔質化しているため、低誘電率膜としての特性を有し、しかも高い機械的強度を有しているので各種半導体装置等に特に好適である。
【0048】
前記低誘電率膜用組成物の製造方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、前記シラン化合物、前記窒素含有成分等を前記溶剤に溶解させた後、該シラン化合物を重合する重合触媒を添加する方法、などが挙げられる。
【0049】
前記重合触媒としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、上述した窒素含有成分、塩酸、硝酸、硫酸等の無機酸、マレイン酸、酢酸、スルホン酸、トルエンスルホン酸等の有機酸化合物、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
【0050】
(低誘電率膜の製造方法)
本発明の低誘電率膜の製造方法は、膜形成工程と、多孔質化工程とを含み、更に必要に応じて適宜選択したその他の工程、例えば、パターン形成工程などを含む。
【0051】
−膜形成工程−
前記膜形成工程は、本発明の前記低誘電率膜用組成物を基材上に塗布して塗膜を形成し、該塗膜に対し第一の熱処理を行って膜を形成する工程である。
【0052】
該膜形成工程における前記塗膜の形成は、例えば、本発明の前記低誘電率膜用組成物を基材上に塗布することにより行うことができる。
前記塗布の方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、スピンコート法、ディップコート法、ニーダーコート法、カーテンコート法、ブレードコート法、スキャンコート法、スプレーコート法、などが挙げられる。これらの中でも、塗布効率等の点で、スピンコート法、ディップコート法等が好ましい。
【0053】
前記第一の熱処理は、酸素を1%以上含む雰囲気中(例えば大気中)で、100〜400℃、好ましくは100〜250℃で行われる。
前記第一の熱処理が、100℃未満で行われると不溶化し難くなり、400℃を超えて行われると酸化により低誘電率膜にダメージを与えることがある。
【0054】
−多孔質化工程−
前記多孔質化工程は、前記膜形成工程で形成された膜に対し第二の熱処理を行って該膜を多孔質化する工程である。
【0055】
前記第二の熱処理は、不活性雰囲気(例えば窒素、アルゴンなど)、真空雰囲気、及び、酸素を10ppm以上含む雰囲気中のいずれかの雰囲気中で、好ましくは200〜500℃で、より好ましくは窒素雰囲気中、300℃以上で行われる。
【0056】
−その他の工程−
前記その他の工程としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、パターン形成工程、などが好適に挙げられる。
前記パターン形成工程は、前記膜形成工程において形成した前記膜に対し選択露光及び現像を行ってパターンを形成する工程であり、前記膜形成工程と前記多孔質化工程との間で行うのが好ましい。
前記パターンの形成は、公知のパターン形成方法に従って行うことができる。なお、前記露光と前記現像との間で、反応を促進させる観点からベーク処理を行ってもよい。
【0057】
ここで、本発明の低誘電率膜の製造方法の具体的な態様について説明する。例えば、まず、前記膜形成工程において、本発明の前記低誘電率膜用組成物をスピンコート法等により基板上に塗布して塗膜を形成し、該塗膜に対し、大気中、200℃で前記第一の熱処理を行い、溶剤を乾燥させて膜を形成する。次に、前記パターン形成工程において、前記露光を選択的に行い、前記現像を行い、所望の形状のパターンを形成する。なお、この際、前記露光と前記現像との間でベーク処理を行ってもよい。その後、前記多孔質化工程において、酸素濃度100ppm以下の窒素雰囲気中、30分間、400℃で前記第二の熱処理を行い、前記パターンに含まれる前記フッ素非含有シロキサン樹脂の硬化と多孔質化とを行う。その結果、多孔質の低誘電率膜が形成乃至製造される。
【0058】
本発明の低誘電率膜の製造方法は、各種分野において好適に用いることができるが、以下の本発明の低誘電率膜の製造に特に好適である。
【0059】
(低誘電率膜)
前記低誘電率膜は、本発明の前記低誘電率膜の製造方法により製造される。
前記低誘電率膜の誘電率としては、3.0以下であるのが好ましく、2.8以下であるのがより好ましい。
本発明の低誘電率膜においては、成膜直後における誘電率をXとし、沸騰水に1時間浸漬した後における誘電率をYとした時、誘電率差(Y−X)が、−0.1〜+0.1であるのが好ましく、−0.05〜+0.05であるのがより好ましい。
なお、前記誘電率は、例えば、前記低誘電率膜上に金電極を形成し、誘電率測定器等を用いて測定することができる。
【0060】
前記低誘電率膜における孔(空隙)の径(平均径)としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、低誘電率特性に優れる点で、10nm以下が好ましく、5nm以下がより好ましい。
なお、前記孔(空隙)の径(平均径)は、透過型顕微鏡(TEM)により観察し測定することができる。
前記低誘電率膜の厚みとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、50〜3000nm程度が好ましい。
【0061】
本発明の低誘電率膜は、膜形成の際、高密度シリカが形成されるため、膜強度低下が効果的に抑制されると共に、多孔質化されており、低誘電率でかつ誘電率安定性に優れ、応答速度の高速化に寄与するものであるので、応答速度の高速化が要求される半導体集積回路等の半導体装置に好適であり、以下の本発明の半導体装置に特に好適である。
【0062】
(半導体装置)
本発明の半導体装置は、本発明の前記低誘電率膜を層間絶縁膜として有すること以外には特に制限はなく、目的に応じて適宜選択した部材等を有してなる。本発明の半導体装置の具体例としては、フラッシュメモリ、DRAM、FRAM、MOSトランジスタ、などが好適に挙げられる。
本発明の半導体装置は、本発明の前記低誘電率膜を層間絶縁膜として有するため、各層の層間の絶縁性に優れ、高速で信頼性が高い。
また、本発明の半導体装置においては、本発明の低誘電率膜(絶縁層)中を銅が拡散しないため、配線層を形成する金属配線の材料を、アルミニウム、アルミニウム合金、銅、及び銅合金から好適に選択することができる。また、バリアメタルの材料を、チタン、チタン合金、タンタル、及びタンタル合金から好適に選択することができる。
【0063】
以下に、本発明の半導体装置及びその製造の一例について、図1を参照しながら説明する。本発明の半導体装置は、例えば、以下のようにして得られる。即ち、まず、図1に示すように、素子間分離膜2で分離され、ソース拡散層5aとドレイン拡散層5b、サイドウォール絶縁膜3を有するゲート電極4を形成したトランンジスタ層が形成されたシリコンウエハ1に、層間絶縁膜6(リンガラス)及びストッパー膜7を形成した後、電極取り出し用のコンタクトホールを形成する。スパッタ法によりこのコンタクトホ−ルにバリア膜8(TiN)を厚みが50nmとなるように形成した後、WFと水素とを混合し、還元することにより、Wによる導体プラグ9(ブランケット)を該コンタクトホールに埋め込み、ビアを形成すると共に、化学的機械研磨法(CMP)により該ビア以外の部分を除去する。
【0064】
続いて、前記ビアが形成されたストッパー膜7上に、本発明の低誘電率膜用組成物を用いて、低誘電率膜10を厚みが450nmとなるように成膜形成を行った後、低誘電率膜10の表面にキャップ膜12としてのTEOS−SiOを厚みが50nmとなるように積層する。ここで、低誘電率膜10に対し、配線パターンに施したレジスト層をマスクとして用い、CF/CHFガスを原料としたFプラズマ法にて加工を行い、配線溝を形成する。そして、形成した配線溝に、スパッタ法により、配線材料(銅)が低誘電率膜10へ拡散するのを防ぐバリア膜8(TiN)を厚みが50nmとなるように形成する。続いて、前記配線溝に形成したバリア膜8の表面に、電解メッキの際に電極として機能するシード層(Cu)を厚みが50nmとなるように形成する。次に、電解メッキ法により、銅配線14(Cu)を厚み600nm程度積層した後、化学的機械研磨法(CMP)により配線パターン部以外の銅を除去し、第1層目の配線層(銅)を形成する。
【0065】
次に、ビア層と配線層とを同時に形成するデュアルダマシン法について説明する。前記第1層目の配線層(銅)上に、拡散防止膜13としてのSiN膜を厚みが50nmとなるように形成する。拡散防止膜13は、配線材料(銅)が低誘電率膜10へ拡散するのを防ぐ目的で、シランとアンモニアガスとを用いてプラズマCVD法により形成される。次に、拡散防止膜13上に、本発明の低誘電率膜用組成物を用いて低誘電率膜10を厚みが650nmとなるように積層する。低誘電率膜10上に、シランとアンモニアガスとを用い、プラズマCVD法により、ストッパー膜7としてのSiN膜を厚みが50nmとなるように形成する。更にその上に、本発明の低誘電率膜用組成物を用いて低誘電率膜10を厚みが400nmとなるように形成した後、キャップ膜12としてのTEOS−SiOを厚みが50nmとなるように積層する。
ここで、低誘電率膜10に対し、配線パターンに施したレジスト層をマスクとして用い、CF/CHFガスを原料としたFプラズマ法にて加工を行い、ビア及び配線溝を形成する。形成したビアと配線溝とに対し、スパッタ法により、配線材料(銅)が低誘電率膜10へ拡散するのを防ぐバリア膜8(TiN)を厚みが50nmとなるように形成する。続いて、前記配線溝に形成したバリア膜8の表面に、電解メッキの際に電極として機能するシード層(Cu)を厚みが50nmとなるように形成する。次に、電解メッキ法により、銅配線14(Cu)を厚み1400nm程度積層した後、化学的機械研磨法(CMP)により配線パターン部以外の銅を除去し、第2層目のビア及び配線層(銅)を形成する。
以下、前記デュアルダマシン法による工程を再度行うことにより、3層構造の銅配線を有する半導体装置を製造した。以上のプロセスにより、ビアと銅配線とが連続した連続ビアを有する半導体装置を100万個製造すると、該連続ビアの歩留まりは90%以上である。
【0066】
本発明の半導体装置は、機械的強度が高く、低誘電率でかつ誘電率安定性に優れ、応答速度の高速化に寄与し得る本発明の前記低誘電率膜を層間絶縁膜等として有するので、前記配線間の寄生容量の低下と前記配線抵抗の低下とを達成することができる。
【0067】
【実施例】
以下、本発明の実施例について説明するが、本発明は、これらの実施例に何ら限定されるものではない。
【0068】
(実施例1)
−低誘電率膜用組成物の調製−
テトラエトキシシラン20.8g(0.1mol)、メチルトリエトキシシラン17.8g(0.1mol)、及びメチルイソブチルケトン39.6gを200mlの反応容器に仕込み、これに0.05質量%のアンモニア水溶液12.6g(0.07mol)を10分間で滴下し、滴下終了後、50℃で2時間攪拌する熟成反応を行った。以上により、前記フッ素非含有シロキサン樹脂を含む反応溶液を得た。
次に、前記熟成反応により得た前記フッ素非含有シロキサン樹脂を含む反応溶液をロータリーエバポレーターを用いてその容量が50mlになるまで濃縮した。この反応溶液にメチルイソブチルケトン20mlを添加し、200℃のオーブンによりメチルイソブチルケトンを除去した後、フェノールエトキシレート系界面活性剤50ppmを添加することにより、低誘電率膜用組成物(固形分濃度:17.8質量%)を得た。
得られた前記フッ素非含有シロキサン樹脂について、テトラヒドロフランを用いて1質量%の濃度に調整し、ゲルパーミュエーションクロマトグラフ(GPC)法により重量平均分子量(Mw)を測定したところ、78,000であった。
【0069】
−低誘電率膜の形成・誘電率・密着性・平均孔径の測定−
得られた低誘電率膜用組成物を3000回転、20秒の条件でシリコンウエハ上にスピンコートして膜を形成した後、大気中、200℃で溶剤乾燥を行った。その後、該膜に対し、酸素濃度100ppm以下の窒素雰囲気中、400℃で30分間アニールすることにより、低誘電率膜を形成した。
得られた低誘電率膜上に1mmφの金電極を形成し、該低誘電率膜の誘電率を測定したところ、2.08であった。該低誘電率膜を形成した基板を沸騰した水に1時間浸漬して誘電率を再度測定したところ、2.09であり、浸漬前後での誘電率に変化は観られなかった。
また、低誘電率膜上に2mmφのスタッドピンをエポキシ接着剤により貼り付け、セバスチャン測定器により密着性を測定したところ、775kgf/cm(75.95MPa)であった。更に、ガス吸着法により求めた低誘電率膜の空孔サイズは4.9nm以下であった。透過型顕微鏡(TEM)により低誘電率膜の平均孔径を測定したところ、2.4nmであった。
【0070】
(実施例2)
−低誘電率膜用組成物の調製−
テトラエトキシシラン20.8g(0.1mol)、フェニルトリエトキシシラン17.8g(0.1mol)、及びメチルイソブチルケトン39.6gを200mlの反応容器に仕込み、これに0.05質量%のテトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド水溶液12.6g(0.07mol)を10分間で滴下し、滴下終了後、50℃で2時間攪拌する熟成反応を行った。以上により、前記フッ素非含有シロキサン樹脂を含む反応溶液を得た。
次に、前記熟成反応により得た前記フッ素非含有シロキサン樹脂を含む反応溶液をロータリーエバポレーターを用いてその容量が50mlになるまで濃縮した。この反応溶液にメチルイソブチルケトン20mlを添加し、200℃のオーブンによりメチルイソブチルケトンを除去した後、ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレン縮合物系界面活性剤90ppmを添加することにより、低誘電率膜用組成物(固形分濃度:17.6質量%)を得た。
得られた前記フッ素非含有シロキサン樹脂について、テトラヒドロフランを用いて1質量%の濃度に調整し、ゲルパーミュエーションクロマトグラフ(GPC)法により重量平均分子量(Mw)を測定したところ、68,500であった。
【0071】
−低誘電率膜の形成・誘電率・密着性・平均孔径の測定−
得られた低誘電率膜用組成物を3000回転、20秒の条件でシリコンウエハ上にスピンコートして膜を形成した後、大気中、200℃で溶剤乾燥を行った。その後、該膜に対し、酸素濃度100ppm以下の窒素雰囲気中、400℃で30分間アニールすることにより、低誘電率膜を形成した。
得られた低誘電率膜上に1mmφの金電極を形成し、該低誘電率膜の誘電率を測定したところ、1.95であった。該低誘電率膜を形成した基板を沸騰した水に1時間浸漬して誘電率を再度測定したところ、1.95であり、浸漬前後での誘電率に変化は観られなかった。
また、低誘電率膜上に2mmφのスタッドピンをエポキシ接着剤により貼り付け、セバスチャン測定器により密着性を測定したところ、785kgf/cm(76.9MPa)であった。更に、ガス吸着法により求めた低誘電率膜の空孔サイズは4.4nm以下であった。透過型顕微鏡(TEM)により低誘電率膜の平均孔径を測定したところ、2.1nmであった。
【0072】
(実施例3)
−低誘電率膜用組成物の調製−
テトラエトキシシラン20.8g(0.1mol)、イソプロピルトリエトキシシラン17.8g(0.1mol)、及びメチルイソブチルケトン39.6gを200mlの反応容器に仕込み、これに0.05質量%のテトラブチルアンモニウムハイドロオキシド12.6g(0.07mol)を10分間で滴下し、滴下終了後、50℃で2時間攪拌する熟成反応を行った。以上により、前記フッ素非含有シロキサン樹脂を含む反応溶液を得た。
次に、前記熟成反応により得た前記フッ素非含有シロキサン樹脂を含む反応溶液をロータリーエバポレーターを用いてその容量が50mlになるまで濃縮した。この反応溶液にメチルイソブチルケトン20mlを添加し、200℃のオーブンによりメチルイソブチルケトンを除去した後、第2級アルコールエトキシレート系界面活性剤100ppmを添加することにより、低誘電率膜用組成物(固形分濃度:17.6質量%)を得た。
得られた前記フッ素非含有シロキサン樹脂について、テトラヒドロフランを用いて1質量%の濃度に調整し、ゲルパーミュエーションクロマトグラフ(GPC)法により重量平均分子量(Mw)を測定したところ、59,000であった。
【0073】
−低誘電率膜の形成・誘電率・密着性・平均孔径の測定−
得られた低誘電率膜用組成物を3000回転、20秒の条件でシリコンウエハ上にスピンコートして膜を形成した後、大気中、200℃で溶剤乾燥を行った。その後、該膜に対し、酸素濃度100ppm以下の窒素雰囲気中、400℃で30分間アニールすることにより、低誘電率膜を形成した。
得られた低誘電率膜上に1mmφの金電極を形成し、該低誘電率膜の誘電率を測定したところ、2.0であった。該低誘電率膜を形成した基板を沸騰した水に1時間浸漬して誘電率を再度測定したところ、2.0であり、浸漬前後での誘電率に変化は観られなかった。
また、低誘電率膜上に2mmφのスタッドピンをエポキシ接着剤により貼り付け、セバスチャン測定器により密着性を測定したところ、753kgf/cm(73.8MPa)であった。更に、ガス吸着法により求めた低誘電率膜の空孔サイズは4.6nm以下であった。透過型顕微鏡(TEM)により低誘電率膜の平均孔径を測定したところ、2.3nmであった。
【0074】
(実施例4)
−低誘電率膜用組成物の調製−
実施例1において、アンモニアの代りにポリビニルアミンを10g添加した以外は実施例1と同様にして低誘電率膜用組成物(固形分濃度:17.8質量%)を得た。
得られた前記フッ素非含有シロキサン樹脂について、テトラヒドロフランを用いて1質量%の濃度に調整し、ゲルパーミュエーションクロマトグラフ(GPC)法により重量平均分子量(Mw)を測定したところ、85000であった。
【0075】
−低誘電率膜の形成・誘電率・密着性・平均孔径の測定−
得られた低誘電率膜用組成物を3000回転、20秒の条件でシリコンウエハ上にスピンコートして膜を形成した後、大気中、200℃で溶剤乾燥を行った。その後、該膜に対し、酸素濃度100ppm以下の窒素雰囲気中、400℃で30分間アニールすることにより、低誘電率膜を形成した。
得られた低誘電率膜上に1mmφの金電極を形成し、該低誘電率膜の誘電率を測定したところ、2.15であった。該低誘電率膜を形成した基板を沸騰した水に1時間浸漬して誘電率を再度測定したところ、2.16であり、浸漬前後での誘電率に変化は観られなかった。
また、低誘電率膜上に2mmφのスタッドピンをエポキシ接着剤により貼り付け、セバスチャン測定器により密着性を測定したところ、775kgf/cm(75.95MPa)であった。更に、ガス吸着法により求めた低誘電率膜の空孔サイズは5nm以下であった。透過型顕微鏡(TEM)により低誘電率膜の平均孔径を測定したところ、2.6nmであった。
【0076】
(実施例5)
−低誘電率膜用組成物の調製−
実施例1において、メチルトリエトキシシラン17.8g(0.1mol)の代りにジメチルジエトキシシラン17.8g(0.1mol)を添加し、アンモニアの代りに酢酸アミド4.13g(0.07mol)を用いた以外は実施例1と同様にして低誘電率膜用組成物(固形分濃度:17.8質量%)を得た。
得られた前記フッ素非含有シロキサン樹脂について、テトラヒドロフランを用いて1質量%の濃度に調整し、ゲルパーミュエーションクロマトグラフ(GPC)法により重量平均分子量(Mw)を測定したところ、74500であった。
【0077】
−低誘電率膜の形成・誘電率・密着性・平均孔径の測定−
得られた低誘電率膜用組成物を3000回転、20秒の条件でシリコンウエハ上にスピンコートして膜を形成した後、大気中、200℃で溶剤乾燥を行った。その後、該膜に対し、酸素濃度100ppm以下の窒素雰囲気中、400℃で30分間アニールすることにより、低誘電率膜を形成した。
得られた低誘電率膜上に1mmφの金電極を形成し、該低誘電率膜の誘電率を測定したところ、2.05であった。該低誘電率膜を形成した基板を沸騰した水に1時間浸漬して誘電率を再度測定したところ、2.05であり、浸漬前後での誘電率に変化は観られなかった。
また、低誘電率膜上に2mmφのスタッドピンをエポキシ接着剤により貼り付け、セバスチャン測定器により密着性を測定したところ、785kgf/cm(76.9MPa)であった。更に、ガス吸着法により求めた低誘電率膜の空孔サイズは4.8nm以下であった。透過型顕微鏡(TEM)により低誘電率膜の平均孔径を測定したところ、2.3nmであった。
【0078】
(比較例1)
−低誘電率膜用組成物の調製−
実施例1において、アンモニアを使用しないこと以外は実施例1と同様にして低誘電率膜用組成物(固形分濃度:17.8質量%)を得た。
得られた前記シロキサン樹脂について、テトラヒドロフランを用いて1質量%の濃度に調整し、ゲルパーミュエーションクロマトグラフ(GPC)法により重量平均分子量(Mw)を測定したところ、76000であった。
【0079】
−低誘電率膜の形成・誘電率・密着性・平均孔径の測定−
得られた低誘電率膜用組成物を3000回転、20秒の条件でシリコンウエハ上にスピンコートして膜を形成した後、大気中、200℃で溶剤乾燥を行った。その後、該膜に対し、酸素濃度100ppm以下の窒素雰囲気中、400℃で30分間アニールすることにより、低誘電率膜を形成した。
得られた低誘電率膜上に1mmφの金電極を形成し、該低誘電率膜の誘電率を測定したところ、3.56であった。該低誘電率膜を形成した基板を沸騰した水に1時間浸漬して誘電率を再度測定したところ、3.57であり、浸漬前後での誘電率に変化は観られなかった。
また、低誘電率膜上に2mmφのスタッドピンをエポキシ接着剤により貼り付け、セバスチャン測定器により密着性を測定したところ、785kgf/cm(76.9MPa)であった。
【0080】
(比較例2)
特開2002−105205号公報に記載の実施例1と同様の方法で得られた(C15CONH(CHSiO1.51210質量%を、2−ブタンにアゾビスイソブチロニトリルを1.0質量%溶解させた溶液に添加して低誘電率膜用組成物を調製した。
【0081】
−低誘電率膜の形成・誘電率・密着性・平均孔径の測定−
得られた低誘電率膜用組成物を3000回転、20秒の条件でシリコンウエハ上にスピンコートして膜を形成した後、大気中、200℃で溶剤乾燥を行った。その後、該膜に対し、酸素濃度100ppm以下の窒素雰囲気中、400℃で30分間アニールすることにより、低誘電率膜を形成した。
得られた低誘電率膜上に1mmφの金電極を形成し、該低誘電率膜の誘電率を測定したところ、3.72であった。該低誘電率膜を形成した基板を沸騰した水に1時間浸漬して誘電率を再度測定したところ、3.73であり、浸漬前後での誘電率に変化は観られなかった。
また、低誘電率膜上に2mmφのスタッドピンをエポキシ接着剤により貼り付け、セバスチャン測定器により密着性を測定したところ、785kgf/cm(76.9MPa)であった。
【0082】
【表1】
Figure 2004277463
【0083】
【表2】
Figure 2004277463
【0084】
(実施例6)
−半導体装置の製造−
本発明の半導体装置を以下のようにして製造した。まず、図1に示すように、素子間分離膜2で分離され、ソース拡散層5aとドレイン拡散層5b、サイドウォール絶縁膜3を有するゲート電極4を形成したトランンジスタ層が形成されたシリコンウエハ1に、層間絶縁膜6(リンガラス)及びストッパー膜7を形成した後、電極取り出し用のコンタクトホールを形成した。スパッタ法によりこのコンタクトホ−ルにバリア膜8(TiN)を厚みが50nmとなるように形成した後、WFと水素とを混合し、還元することにより、Wによる導体プラグ9(ブランケット)を該コンタクトホールに埋め込み、ビアを形成すると共に、化学的機械研磨法(CMP)により該ビア以外の部分を除去した。
【0085】
続いて、前記ビアが形成されたストッパー膜7上に、本発明の低誘電率膜用組成物を用いて、低誘電率膜10を厚みが450nmとなるように成膜形成を行った後、低誘電率膜10の表面にキャップ膜12としてのTEOS−SiOを厚みが50nmとなるように積層した。ここで、低誘電率膜10に対し、配線パターンに施したレジスト層をマスクとして用い、CF/CHFガスを原料としたFプラズマ法にて加工を行い、配線溝を形成した。そして、形成した配線溝に、スパッタ法により、配線材料(銅)が低誘電率膜10へ拡散するのを防ぐバリア膜8(TiN)を厚みが50nmとなるように形成した。続いて、前記配線溝に形成したバリア膜8の表面に、電解メッキの際に電極として機能するシード層(Cu)を厚みが50nmとなるように形成した。次に、電解メッキ法により、銅配線14(Cu)を厚み600nm程度積層した後、化学的機械研磨法(CMP)により配線パターン部以外の銅を除去し、第1層目の配線層(銅)を形成した。
【0086】
次に、前記第1層目の配線層(銅)上に、拡散防止膜13としてのSiN膜を厚みが50nmとなるように形成した。拡散防止膜13は、配線材料(銅)が低誘電率膜10へ拡散するのを防ぐ目的で、シランとアンモニアガスとを用いてプラズマCVD法により形成した。次に、拡散防止膜13上に、本発明の低誘電率膜用組成物を用いて低誘電率膜10を厚みが650nmとなるように積層した。低誘電率膜10上に、シランとアンモニアガスとを用い、プラズマCVD法により、ストッパー膜7としてのSiN膜を厚みが50nmとなるように形成した。更にその上に、本発明の低誘電率膜用組成物を用いて低誘電率膜10を厚みが400nmとなるように形成した後、キャップ膜12としてのTEOS−SiOを厚みが50nmとなるように積層した。
ここで、低誘電率膜10に対し、配線パターンに施したレジスト層をマスクとして用い、CF/CHFガスを原料としたFプラズマ法にて加工を行い、ビア及び配線溝を形成した。形成したビアと配線溝とに対し、スパッタ法により、配線材料(銅)が低誘電率膜10へ拡散するのを防ぐバリア膜8(TiN)を厚みが50nmとなるように形成した。続いて、前記配線溝に形成したバリア膜8の表面に、電解メッキの際に電極として機能するシード層(Cu)を厚みが50nmとなるように形成した。次に、電解メッキ法により、銅配線14(Cu)を厚み1400nm程度積層した後、化学的機械研磨法(CMP)により配線パターン部以外の銅を除去し、第2層目のビア及び配線層(銅)を形成した。
以下、前記第2層目のビア及び配線層(銅)の形成を再度行うことにより、3層目のビア及び配線層(銅)を有する3層構造の銅配線を有する半導体装置を製造した。以上のようにして、ビアと銅配線とが連続した連続ビアを有する半導体装置を100万個製造したところ、該連続ビアの歩留まりは90%以上であった。
【0087】
ここで、本発明の好ましい態様を付記すると、以下の通りである。
(付記1) フッ素非含有シロキサン樹脂と、窒素含有成分とを含有することを特徴とする低誘電率膜用組成物。
(付記2) フッ素非含有シロキサン樹脂が、下記構造式(1)で表される2官能シラン化合物、下記構造式(2)で表される3官能シラン化合物、及び下記構造式(3)で表される4官能シラン化合物から選択される少なくとも1種のシラン化合物を重合して得られる付記1に記載の低誘電率膜用組成物。
【化7】
Figure 2004277463
前記構造式(1)において、R及びRは、互いに同一であってもよいし異なっていてもよく、水素原子、又は、エステル結合若しくはエーテル結合を含有していてもよい炭化水素基を表す。R及びRは、互いに同一であってもよいし異なっていてもよく、水素原子、又は、エステル結合若しくはエーテル結合を含有しない炭化水素基を表す。
【化8】
Figure 2004277463
前記構造式(2)において、Rは、水素原子、又は、エステル結合若しくはエーテル結合を含有していてもよい炭化水素基を表す。R〜Rは、互いに同一であってもよいし異なっていてもよく、水素原子、又は、エステル結合若しくはエーテル結合を含有しない炭化水素基を表す。
【化9】
Figure 2004277463
前記構造式(3)において、R〜R12は、互いに同一であってもよいし異なっていてもよく、水素原子又は炭化水素基を表す。
(付記3) フッ素非含有シロキサン樹脂が、100〜400℃で熱分解可能な熱分解性置換基を側鎖に有する付記1から2のいずれかに記載の低誘電率膜用組成物。
(付記4) フッ素非含有シロキサン樹脂の重量平均分子量(Mw)が500〜50,000,000である付記1から3のいずれかに記載の低誘電率膜用組成物。
(付記5) 窒素含有成分が、窒素含有化合物、窒素含有オリゴマー及び窒素含有ポリマーから選択される少なくとも1種である付記1から4のいずれかに記載の低誘電率膜用組成物。
(付記6) 窒素含有オリゴマーの重合度が2〜10である付記5に記載の低誘電率膜用組成物。
(付記7) 窒素含有成分が、アミノ基、アミド基及びイミノ基のいずれかを含む付記1から6のいずれかに記載の低誘電率膜用組成物。
(付記8) 窒素含有成分が、炭素骨格及びケイ素骨格の少なくともいずれかを有する付記1から7のいずれかに記載の低誘電率膜用組成物。
(付記9) 窒素含有成分が、脂肪族炭化水素基、脂環族炭化水素基、芳香族炭化水素基及びこれらのフッ素原子置換基のいずれかを含む付記1から8のいずれかに記載の低誘電率膜用組成物。
(付記10) 窒素含有成分が、シラン化合物の重合触媒及び添加剤のいずれかに用いられる付記1から9のいずれかに記載の低誘電率膜用組成物。
(付記11) 窒素含有成分が、シラン化合物の重合触媒として用いられ、該窒素含有成分の含有量が0.1ppm〜5質量%である付記10に記載の低誘電率膜用組成物。
(付記12) 窒素含有成分が、添加剤として用いられ、該窒素含有成分の含有量が1〜50質量%である付記1から11のいずれかに記載の低誘電率膜用組成物。
(付記13) 窒素含有成分が、添加剤として用いられ、該窒素含有成分の側鎖に熱分解性置換基を有している付記1から12のいずれかに記載の低誘電率膜用組成物。
(付記14) 金属非含有界面活性剤を含有する付記1から13のいずれかに記載の低誘電率膜用組成物。
(付記15) 金属非含有界面活性剤が非イオン性界面活性剤である付記14に記載の低誘電率膜用組成物。
(付記16) 金属非含有界面活性剤の含有量が0.0001〜10質量%である付記14から15のいずれかに記載の低誘電率膜用組成物。
(付記17) 付記1から16のいずれかに記載の低誘電率膜用組成物を基材上に塗布して塗膜を形成し、該塗膜に対し第一の熱処理を行って膜を形成する膜形成工程と、該膜に対し第二の熱処理を行って該膜を多孔質化する多孔質化工程とを含むことを特徴とする低誘電率膜の製造方法。
(付記18) 第一の熱処理が、酸素を1%以上含む雰囲気中で、100〜400℃で行われる付記17に記載の低誘電率膜の製造方法。
(付記19) 第二の熱処理が、不活性雰囲気中、真空雰囲気中、及び酸素を10ppm以上含む雰囲気中のいずれかで、200〜500℃で行われる付記17から18のいずれかに記載の低誘電率膜の製造方法。
(付記20) 付記17から19のいずれかに記載の低誘電率膜の製造方法により形成されることを特徴とする低誘電率膜。
(付記21) 多孔質構造を有し、該多孔質構造における孔の平均径が10nm以下である付記20に記載の低誘電率膜。
(付記22) 誘電率が3.0以下である付記20から21のいずれかに記載の低誘電率膜。
(付記23) 成膜直後における誘電率をXとし、沸騰水に1時間浸漬した後における誘電率をYとした時、誘電率差(Y−X)が、−0.1〜+0.1である付記20から22のいずれかに記載の低誘電率膜。
(付記24) 付記20から23のいずれかに記載の低誘電率膜を少なくとも有することを特徴とする半導体装置。
(付記25) 基板と、該基板上に交互に積層して形成した複数の絶縁層及び複数の配線層とを含む多層構造である付記24に記載の半導体装置。
(付記26) 配線層が、アルミニウム、アルミニウム合金、銅及び銅合金のいずれかで形成された付記25に記載の半導体装置。
【0088】
【発明の効果】
本発明によると、従来の絶縁膜に比べて低誘電率でかつ誘電率安定性に優れ、機械的強度の高い低誘電率膜及びその効率的な製造方法、該低誘電率膜の製造に好適な低誘電率膜用組成物、並びに、該低誘電率膜を層間絶縁膜等として有する高速で信頼性の高い多層配線構造の半導体装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の低誘電率膜を用いた本発明の半導体装置の一例を示す概略説明図である。
【符号の説明】
1・・・シリコンウエハ
2・・・素子間分離膜
3・・・サイドウォール絶縁膜
4・・・ゲート電極
5a・・ソース拡散層
5b・・ドレイン拡散層
6・・・層間絶縁膜(リンガラス)
7・・・ストッパー膜
8・・・バリア膜
9・・・導体プラグ(W)
10・・・低誘電率膜
12・・・キャップ膜
13・・・拡散防止膜
14・・・銅配線

Claims (5)

  1. フッ素非含有シロキサン樹脂と、窒素含有成分とを含有することを特徴とする低誘電率膜用組成物。
  2. フッ素非含有シロキサン樹脂が、下記構造式(1)で表される2官能シラン化合物、下記構造式(2)で表される3官能シラン化合物、及び下記構造式(3)で表される4官能シラン化合物から選択される少なくとも1種のシラン化合物を重合して得られる請求項1に記載の低誘電率膜用組成物。
    Figure 2004277463
    前記構造式(1)において、R及びRは、互いに同一であってもよいし異なっていてもよく、水素原子、又は、エステル結合若しくはエーテル結合を含有していてもよい炭化水素基を表す。R及びRは、互いに同一であってもよいし異なっていてもよく、水素原子、又は、エステル結合若しくはエーテル結合を含有しない炭化水素基を表す。
    Figure 2004277463
    前記構造式(2)において、Rは、水素原子、又は、エステル結合若しくはエーテル結合を含有していてもよい炭化水素基を表す。R〜Rは、互いに同一であってもよいし異なっていてもよく、水素原子、又は、エステル結合若しくはエーテル結合を含有しない炭化水素基を表す。
    Figure 2004277463
    前記構造式(3)において、R〜R12は、互いに同一であってもよいし異なっていてもよく、水素原子又は炭化水素基を表す。
  3. フッ素非含有シロキサン樹脂が、100〜400℃で熱分解可能な熱分解性置換基を側鎖に有する請求項1から2のいずれかに記載の低誘電率膜用組成物。
  4. 窒素含有成分が、窒素含有化合物、窒素含有オリゴマー及び窒素含有ポリマーから選択される少なくとも1種である請求項1から3のいずれかに記載の低誘電率膜用組成物。
  5. 窒素含有成分が、アミノ基、アミド基及びイミノ基のいずれかを含む請求項1から4のいずれかに記載の低誘電率膜用組成物。
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