JP2004274541A - ネットワークシステムの通信制御方法 - Google Patents

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JP2004274541A JP2003064589A JP2003064589A JP2004274541A JP 2004274541 A JP2004274541 A JP 2004274541A JP 2003064589 A JP2003064589 A JP 2003064589A JP 2003064589 A JP2003064589 A JP 2003064589A JP 2004274541 A JP2004274541 A JP 2004274541A
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博 田村
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Abstract

【課題】電子メール転送プロトコルの拡張フィールド信号を利用して、ファクシミリ通信を行うようにしたネットワークシステムの通信制御方法を提供することを目的としている。
【解決手段】電子メール転送プロトコルを用いて、擬似的なファクシミリ伝送手順を行い、画情報を送信しているので、ファイアウォールの内側にネットワークファクシミリ装置が配置されている場合であっても、ネットワークファクシミリ装置は、擬似的なファクシミリ伝送手順を実行することができ、その結果、即時性が高く、着呼側の受信能力にあわせた画情報を送信することができるので、非常に便利であるという効果を得る。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、画像入力手段から読み込んだ画像データを、電子メール転送プロトコルを適用して、送信装置から受信装置へ送信するネットワークシステムの通信制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
インターネットの普及により、通信を行う際、網として、従来のような公衆回線(PSTNやデジタル公衆回線網ISDN)だけを用いるのでなく、インターネットを用いる通信も広まりつつある。これはインターネットを用いることによる料金削減のメリットを活かそうとするものである。インターネットに接続可能な端末機器も増え、ファクシミリなどの画像の送受信を行う機器にもあてはまる。ITU−T勧告T.37や勧告T.38などのインターネットファクスの標準規格も存在し、対応製品も増加している(特許文献1参照)。
【0003】
勧告T.37のインターネットファクスは、勧告T.38のインターネットファクス(リアルタイム型インターネットファクス)に比べて、パーソナルコンピュータ装置との親和性が高いというメリットがある一方、即時性などに問題があった。
【0004】
【特許文献1】
特開2002−027193号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
さて、通常のファクシミリ通信では、何ページ送ったか、何ページまで送れて、送れなかったページはいくつあるのかなどを、送信側ユーザが確認できることも重要な要素である。特に、通信エラーが生じた場合、送信完了できたページ数を知ることは、同一文書を再送希望する場合に非常に重要なものである。
【0006】
しかしながら、通常の電子メールの通信プロトコルでは、ページの概念がないため、送信側ユーザは、送信完了したページ数などを確認できないと言う事態を生じる。
【0007】
本発明は、かかる実情に鑑みてなされたものであり、電子メール転送プロトコルの拡張フィールド信号を利用して、ファクシミリ通信を行うようにしたネットワークシステムの通信制御方法を提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、画像入力手段から読み込んだ画像データを、電子メール転送プロトコルを適用して、送信装置から受信装置へ送信するネットワークシステムの通信制御方法において、送信装置と受信装置との間で、電子メール転送プロトコルの拡張フィールド信号を利用して、グループ3ファクシミリ伝送手順またはグループ4ファクシミリ伝送手順の開始を確認し、それ以降は、グループ3ファクシミリ伝送手順信号またはグループ4ファクシミリ伝送手順信号を、所定のグループ3ファクシミリ伝送手順または所定のグループ4ファクシミリ伝送手順に従ってやりとりすることで、送信装置より受信装置へ上記画像データをファクシミリ画情報として送信するようにしたものである。
【0009】
また、前記グループ3ファクシミリ伝送手順信号は、ITU−T勧告T.30に定められているグループ3ファクシミリ伝送手順において、当該手順信号の表記として定義されている文字列である。
【0010】
また、前記グループ4ファクシミリ伝送手順信号は、ITU−T勧告T.62に定められているグループ4ファクシミリ伝送手順において、当該手順信号の表記として定義されている文字列である。
【0011】
また、前記グループ3ファクシミリ伝送手順信号の信号SIDを用いて、送信装置から受信装置への転送指示を受け付けるか否かを判定するようにしたものである。
【0012】
また、前記グループ3ファクシミリ伝送手順信号の信号SUBを用いて、送信装置から受信装置へ、転送宛先を指示するようにしたものである。
【0013】
また、前記グループ3ファクシミリ伝送手順信号の信号IRAを用いて、送信装置から受信装置へ、転送宛先を指示するようにしたものである。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照しながら、本発明の実施の形態を詳細に説明する。
【0015】
図1は、本発明の一実施例にかかるネットワークシステムを示している。
【0016】
同図において、このネットワークシステムは、インターネットINETを介して連絡されるネットワークNTaとネットワークNTbから構成されている。
【0017】
また、ネットワークNTaは、ローカルエリアネットワークLANaを介して接続される複数のワークステーション装置WA1〜WAn、ネットワークファクシミリ装置FXa、および、ルータ装置RTaからなる。
【0018】
また、ルータ装置RTaは、ローカルエリアネットワークLANaに接続されている各端末装置をインターネットINETへ接続するためのものである。これにより、ワークステーション装置WA1〜WAnおよびネットワークファクシミリ装置FXaは、インターネットINETを介して、他の端末装置と適宜に通信することができる。
【0019】
また、ネットワークNTbは、ローカルエリアネットワークLANbを介して接続される複数のワークステーション装置WB1〜WBn、ネットワークファクシミリ装置FXb、および、ルータ装置RTbからなる。
【0020】
また、ルータ装置RTbは、ローカルエリアネットワークLANbに接続されている各端末装置をインターネットINETへ接続するためのものである。これにより、ワークステーション装置WB1〜WBnおよびネットワークファクシミリ装置FXbは、インターネットINETを介して、他の端末装置と適宜に通信することができる。
【0021】
また、ワークステーション装置WA1〜WAn,WB1〜WBnには、ローカルエリアネットワークLANa,LANbを介して種々のデータのやりとりを行うための種々のソフトウェアなどの種々のプログラムが導入されており、特定のユーザにより使用されるものである。ここで、特定のユーザは、一人または複数人のユーザであってよい。
【0022】
また、ネットワークファクシミリ装置FXa,FXbは、スキャナ(後述)を用いて読み取って得た画情報や各種レポートなどを電子メール転送プロトコル(後述)を用いて送受信するための電子メール処理機能、および、アナログ公衆回線網PSTNに接続し、この公衆網を伝送路として用いてグループ3ファクシミリ伝送手順による画情報通信を行うファクシミリ通信機能を備えている。
【0023】
図2は、ネットワークファクシミリ装置FX(FXa,FXb)の構成例を示している。このネットワークファクシミリ装置FXは、装置機能としては、グループ3ファクシミリ装置機能およびグループ4ファクシミリ装置機能の両方を備えている。
【0024】
同図において、システム制御部1は、このネットワークファクシミリ装置FXの各部の制御処理、および、ファクシミリ伝送制御手順処理などの各種制御処理を行うものであり、システムメモリ2は、システム制御部1が実行する制御処理プログラム、および、処理プログラムを実行するときに必要な各種データなどを記憶するとともに、システム制御部1のワークエリアを構成するものであり、パラメータメモリ3は、このネットワークファクシミリ装置FXに固有な各種の情報を記憶するためのものであり、時計回路4は、現在時刻情報を出力するものである。
【0025】
スキャナ5は、所定の解像度で原稿画像を読み取るためのものであり、プロッタ6は、所定の解像度で画像を記録出力するためのものであり、操作表示部7は、このネットワークファクシミリ装置FXを操作するためのもので、各種の操作キー、および、各種の表示器からなる。
【0026】
符号化復号化部8は、所定の符号化方式(MH,MR,MMR,JBIG等)で画信号を符号化圧縮するとともに、符号化圧縮されている画情報を元の画信号に復号化するためのものであり、画像蓄積装置9は、符号化圧縮された状態の画情報を多数記憶するためのものである。
【0027】
グループ3ファクシミリモデム10は、グループ3ファクシミリのモデム機能を実現するためのものであり、伝送手順信号をやりとりするための低速モデム機能(V.21モデム)、および、おもに画情報をやりとりするための高速モデム機能(V.17モデム、V.34モデム、V.29モデム、V.27terモデムなど)を備えている。
【0028】
網制御装置11は、このネットワークファクシミリ装置FXをアナログ公衆回線網PSTNに接続するためのものであり、自動発着信機能を備えている。
【0029】
ローカルエリアネットワークインターフェース回路12は、このネットワークファクシミリ装置FXをローカルエリアネットワークLANに接続するためのものであり、ローカルエリアネットワーク伝送制御部13は、ローカルエリアネットワークLANを介して、他のデータ端末装置との間で種々のデータをやりとりするための各種所定のプロトコルスイートの通信制御処理を実行するためのものである。
【0030】
これらの、システム制御部1、システムメモリ2、パラメータメモリ3、時計回路4、スキャナ5、プロッタ6、操作表示部7、符号化復号化部8、画像蓄積装置9、グループ3ファクシミリモデム10、網制御装置11、および、ローカルエリアネットワーク伝送制御部13は、内部バス14に接続されており、これらの各要素間でのデータのやりとりは、主としてこの内部バス14を介して行われている。
【0031】
また、網制御装置11とグループ3ファクシミリモデム10との間のデータのやりとりは、直接行なわれている。
【0032】
ここで、本実施例において、基本的には、ローカルエリアネットワークLANに接続されている端末相互間でのデータのやりとりは、いわゆるTCP/IPと呼ばれるトランスポートレイヤまでの伝送プロトコルと、それ以上の上位レイヤの通信プロトコルとの組み合わせ(いわゆるプロトコルスイート)が適用して行われる。例えば、電子メールのデータのやりとりでは上位レイヤの通信プロトコルとしてSMTP(Simple Mail Transfer Protocol)またはESMTP(SMTP Service Extensions;RFC1425、RFC2821等参照)という通信プロトコル(電子メール転送プロトコル)が適用される。
【0033】
また、TCP/IP,SMTP,ESMTP,POPなどの通信プロトコル、および、電子メールのデータ形式やデータ構造などについては、それぞれIETFから発行されているRFC文書により規定されている。例えば、TCPはRFC793、IPはRFC793、SMTP,ESMTPはRFC1425,RFC2821、電子メールの形式は、RFC2822,RFC1521,RFC1522(MIME(Multi Purpose Mail Extension)形式)などでそれぞれ規定されている。
【0034】
さて、本実施例では、ネットワークファクシミリ装置FXaとネットワークファクシミリ装置FXbとの間の通信は、電子メール転送プロトコルの拡張フィールド信号を利用して実現されるグループ3ファクシミリ伝送手順、あるいは、グループ4ファクシミリ伝送手順により行われる。
【0035】
ここで、ITU−T勧告T.30に規定されているグループ3ファクシミリ伝送手順について、図3を参照して説明する。この場合、送信ページ数が2ページの場合である。
【0036】
同図において、まず、発呼側は、着呼側へ発呼し、それにより、着呼側が着信応答すると、発呼側は、所定のトーン信号である信号CNGを着呼側へ送出する。この信号CNGを受信すると、着呼側は、所定のトーン信号である信号CED(被呼局識別信号)を発呼側へ応答するとともに、自端末の機能を通知するための信号DIS(ディジタル識別信号)を発呼側へ送出する。このとき、着呼側は、信号CSI(被呼端末識別)を送出して、自端末の識別情報を発呼側へ通知することができる。
【0037】
発呼側は、信号DIS(および信号CSI)を受信すると、着呼側の受信能力を調べて、送信画情報のサイズ、線密度、符号化方式、および、使用するモデム速度等を決定し、その決定した内容を通知するための信号DCS(ディジタル命令信号)を着呼側へ送出する。このとき、発呼側は、信号TSI(送信端末識別)を送出して、自端末の識別情報を着呼側へ通知することができる。また、発呼側は、信号SID(送信機識別)を送出して、認証のためのパスワードを着呼側へ通知することができる。また、発呼側は、信号SUB(サブアドレス)を送出して、転送先等を指示することができる。また、発呼側は、信号IRA(インターネットルーティングアドレス)を送出して(図示略)、インターネット上の転送先アドレスを指定することもできる。この信号SID,SUB,TSI,IRAの送出は、オプションである。
【0038】
次いで、発呼側は、信号DCSで通知したモデム速度でモデムトレーニングを行うために、信号TCF(トレーニングチェック)を着呼側へ送出する。着呼側は、信号TCFを受信すると、受信エラーが発生しているかどうかを調べ、発生していない場合には、信号CFR(受信準備確認)を発呼側へ通知する。
【0039】
それにより、発呼側は、信号DCSで通知した用紙サイズおよび線密度の1ページ目の画像データを、信号DCSで指定した符号化方式で符号化圧縮して得た1ページ目の画情報PIX1を着呼側へ送信する。1ページ分の画情報の送信を終了すると、この場合には、後続ページが存在するので、メッセージ後信号として信号MPS(マルチページ信号)を着呼側へ送出する。なお、画像データの作成は、その時点でスキャナ5を起動して1ページ目の原稿画像を読取入力したり、あるいは、あらかじめ蓄積した1ページ目の蓄積画情報を、通知した用紙サイズおよび線密度に変換し、送信用の画像データを作成することで行うことができる。画情報の作成については、以下同じ。
【0040】
着呼側は、1ページ目の画情報PIX1を受信すると、受信エラーの検出を行い、メッセージ後信号を受信すると、そのときに受信した1ページ分の画情報PIX1に受信エラーがない場合には、信号MCF(メッセージ確認)を発呼側へ応答する。
【0041】
それにより、発呼側は、2ページ目の画情報PIX2を送信する。この画情報PIX2は、画情報PIX1と同一のサイズ、線密度、および、符号化方式のものである。この場合、画情報PIX2の送信を終了すると、この場合には、後続ページが存在しないので、メッセージ後信号として信号EOP(手順終了)を着呼側へ送出する。
【0042】
着呼側は、2ページ目の画情報PIX2を受信すると、受信エラーの検出を行い、メッセージ後信号を受信すると、そのときに受信した1ページ分の画情報PIX2に受信エラーがない場合には、信号MCFを発呼側へ応答する。
【0043】
これにより、発呼側は、信号DCN(切断命令)を着呼側へ送出し、回線を復旧する。また、着呼側は、信号DCNを受信すると、回線を復旧する。
【0044】
次に、ITU−T勧告T.62等に規定されているグループ4ファクシミリ伝送手順について、図4を参照して説明する。なお、この場合、発端末と着端末は、デジタル公衆回線網ISDNに接続されていて、このデジタル公衆回線網ISDNを伝送路として用いている。
【0045】
まず、発端末は、目的の着端末を宛先に指定した呼設定メッセージSETUPをデジタル公衆回線網ISDNに送出して着端末との呼設定を要求し、これにより、デジタル公衆回線網ISDNは、呼設定状況を通知するための呼設定受付メッセージCALL_PROCを発端末に送出するとともに、指定された着端末に呼設定メッセージSETUPを送出して発呼する。
【0046】
着端末は、着信応答すると応答メッセージCONNをデジタル公衆回線網ISDNに送出し、それにより、デジタル公衆回線網ISDNは、着端末に応答確認メッセージCONN_ACKを送出して着端末の応答を確認し、その時点で、発端末と着端末の間にデータ伝送のためのBチャネルが確立し、これにより、発端末および着端末は、Bチャネル上の伝送手順を開始する。
【0047】
まず、発端末は、コマンドSABMを送出してリンクレイヤの設定を要求し、着端末はレスポンスUAを応答し、これにより、リンクレイヤが設定される。
【0048】
次いで、発端末は、ネットワークレイヤをエンド・ツ・エンドで張るために、信号SQを送出し、着端末は、それを受け付けるために信号SFを送出し、次いで、発端末は、発呼要求のために信号CRを送出し、着端末は、信号CAを応答して呼を受け付け、それにより、ネットワークレイヤが設定される。
【0049】
次いで、発端末は、トランスポートレイヤを設定するために、信号TCRを送出し、着端末は、それを受け付けるために信号TCAを送出し、それによって、トランスポートレイヤが設定される。
【0050】
そして、発端末は、セッションレイヤのコネクションを設定するために、セッション開始コマンドCSSを送出し、着端末は、セッション開始肯定レスポンスRSSPを応答して、それにより、セッションレイヤが開始される。
【0051】
次に、発端末は、使用する伝送機能のネゴシエーションするためにドキュメント機能リストコマンドCDCLを送出し、また、着端末は、ドキュメント機能リスト肯定レスポンスRDCLPを送出し、それによって、受信能力の調整が行われる。
【0052】
このようにして、画情報送信の準備が整うと、発端末は、送信する文書を区別するためのドキュメント参照番号など送信する文書情報を管理するための種々の情報を備えたドキュメント開始コマンドCDSに続いて、複数のドキュメントユーザ情報コマンドCDUIを用いて1文書分の画情報を送信し、その送信を終了すると、ドキュメント終了コマンドCDEを送出して、1文書の画情報の終了を通知する。
【0053】
着端末は、ドキュメント終了コマンドCDEを受信すると、このときの文書の受信が正常終了したことをあらわすドキュメント終了肯定レスポンスRDEPを送出する。
【0054】
また、1文書中に複数のページが含まれる場合には、最終ページを除き、各ページの画情報の送信を終了した時点で、発端末は、1ページ終了をあらわすドキュメントページ境界コマンドCDPBを送出し、着端末は、このときの1ページ分の画情報の正常受信したことをあらわすドキュメントページ境界肯定レスポンスRDPBPを送出する。
【0055】
このようにして、1文書分の画情報伝送を終了すると、発端末は、セッション終了コマンドCSEを送出し、着端末はセッション終了肯定レスポンスRSEPを送出して、セッションレイヤのコネクションを解放する。
【0056】
次いで、発端末は、ネットワークレイヤの信号CQを送出し、それに対して着端末は、信号CFを送出し、それによって、ネットワークレイヤが解放され、さらに、発端末は、リンクレイヤのコマンドDISCを送出し、着端末は、レスポンスUAを送出し、それによって、リンクレイヤが解放される。
【0057】
このようにして、Bチャネル上のリンク(呼)が解放されると、発端末は、切断メッセージDISCをデジタル公衆回線網ISDNに送出してBチャネルの解放を要求し、デジタル公衆回線網ISDNは、解放メッセージRELを発端末に送出してBチャネルの復旧を通知する。一方、デジタル公衆回線網ISDNは、着端末に切断メッセージDISCを送出してBチャネルの解放を要求し、着端末は、解放メッセージRELをデジタル公衆回線網ISDNに送出してBチャネルの復旧を通知する。
【0058】
これにより、発端末は、チャネル切断完了を通知する解放完了メッセージREL_COMPをデジタル公衆回線網ISDNに応答し、それにより、発端末とデジタル公衆回線網ISDNとの間のBチャネルが解放される。それとともに、デジタル公衆回線網ISDNは、解放完了メッセージREL_COMPを着端末に送出し、それによって、デジタル公衆回線網ISDNと着端末との間のBチャネルが解放される。その結果、発端末と着端末との間に設定されていたBチャネルが完全に解放される。
【0059】
このようにして、発端末と着端末との間にBチャネルが設定されて、データ伝送が行われ、データ伝送が終了すると、Bチャネルが解放される。
【0060】
さて、本実施例では、SMTP/ESMTPプロトコルの拡張フィールド信号を利用して、(擬似的な)グループ3ファクシミリ伝送手順あるいは(擬似的)グループ4ファクシミリ伝送手順の開始を確認した後に、グループ3ファクシミリ伝送手順信号あるいはグループ4ファクシミリ伝送手順信号をやりとりすることで、SMTP/ESMTPプロトコルを利用して、擬似的なグループ3ファクシミリ伝送手順あるいは擬似的グループ4ファクシミリ伝送手順を実行し、ファクシミリ通信を行えるようにしている。
【0061】
ただし、グループ3ファクシミリ伝送手順信号は、本来、所定のフレーム形式を持つバイナリデータであるが、本実施例では、それぞれの信号を定義している表記文字列そのものを信号として取り扱う。例えば、信号DISは、文字列「DIS」がその実体として取り扱われる。これは、SMTPプロトコルでは、基本的には、画面に表示可能な文字コード体系である1文字7ビットのASCIIキャラクタをやりとりする旨が規定されているからである。
【0062】
また、それとともに、各信号が情報値を持つ場合、それぞれの情報値は、いわゆるHEX(16進数)変換した文字列に置き換えて、サブフィールド値として運ぶようにする。ここで、HEX変換とは、バイナリデータ列を4桁ずつ区切り、その値を「0〜9,A〜F」の英数字で表したものである。例えば、「10011100」というバイナリデータは、HEX変換されると文字列「9C」とあらわされる。ただし、ESMTPプロトコルを適用する場合には、ESMTPプロトコル上、1文字8ビットデータを取り扱うことができるので、直接情報値を記述することもできる。
【0063】
また、画情報は、比較的データサイズの大きなバイナリデータである。例えば、数10〜数100キロバイトのデータサイズを有する。このような画情報を送信する際、上述したHEX変換を適用することもできるし、MIME変換することもできる。例えば、ITU−T勧告T.37では、電子メールで画情報を運ぶ際、画情報データをMIME変換する旨が規定されている。
【0064】
また、SMTP/ESMTPプロトコルの拡張フィールド信号は、「250−X−」で始まる任意の文字列で記述される。
【0065】
図5は、ネットワークファクシミリ装置FXaとネットワークファクシミリ装置FXbが、電子メール転送プロトコルを用いて、擬似的なグループ3ファクシミリ伝送手順を行って、3ページ分の画情報を送信する際の手順の一例を示している。
【0066】
なお、この記載中、受信側が送信側へ応答する信号のうち、最初の3桁の数字(220,250,345等)が必須の情報要素であり、それに続く英数文字列は、送信側ユーザへのコメントや付加的に通知する情報等をあらわしており、括弧書きでその内容の説明を加えている。
【0067】
発呼側の端末(例えば、ネットワークファクシミリ装置FXa)は、宛先である着呼側の端末(例えば、ネットワークファクシミリ装置FXb)へ、SMTPプロトコルで使用するポート番号である「25」を指定して、ポートオープンを要求し、接続要求する。
【0068】
それにより、着呼側は、信号「220(=サービスレディ) abc−xyz.co.jp(=ホスト名)」を発呼側へ応答する。
【0069】
次に、発呼側は、ESMTPの開始コマンドであるコマンド「EHLO host−a.mno−stu.co.jp(=ホスト名)」を着呼側へ送信する。これにより、着呼側は、信号「250 host−a.mno−stu.co.jp Hello, pleased to meet you.(=グリーティングメッセージ)」、拡張フィールド信号「250−DSN」、擬似的なグループ3ファクシミリ伝送手順を実行可能な旨をあらわす拡張フィールド信号「250−X−G3−FAX」、擬似的なグループ4ファクシミリ伝送手順を実行可能な旨をあらわす拡張フィールド信号「250−X−G4−FAX」、および、信号「250 HELP」を発呼側へ応答する。
【0070】
これにより、発呼側は、着呼側が、擬似的なグループ3ファクシミリ伝送手順および擬似的なグループ4ファクシミリ伝送手順を実行可能である旨を認識し、この場合には、擬似的なグループ3ファクシミリ伝送手順を開始する。
【0071】
すなわち、この場合には、発呼側は、擬似的なグループ3ファクシミリ伝送手順の実行を開始する旨を通知するための信号「X−G3−FAX Start」、および、信号「CNG」を、着呼側へ送信する。
【0072】
それにより、着呼側では、擬似的なグループ3ファクシミリ伝送手順を開始する旨を認識し、最初の応答信号である信号「CED」、および、信号「CSI」、「DIS」を発呼側へ送信する。ここで、信号「CSI」と信号「DIS」には、情報値が含まれるので、それぞれ「(CSI data)」および「(DIS data)」として、信号「CSI」と信号「DIS」のサブフィールド値(「CSI: (CSI data)」の「: 」に続く部分。他の信号のサブフィールド値についても同じ)に、それぞれセットされる。
【0073】
発呼側は、信号「CSI」、信号「DIS」を受信すると、着呼側の受信能力を調べて、送信画情報のサイズ、線密度、符号化方式、および、使用するモデム速度等を決定する。そして、自端末の識別情報を通知するための信号「TSI」、および、決定した内容を通知するための信号「DCS」を着呼側へ送出する。なお、この場合、通信にモデムを使用しないため、決定するモデム速度は任意の速度に固定できる。また、信号「TSI」と信号「DCS」には、情報値が含まれるので、それぞれ「(TSI data)」および「(DCS data)」として、信号「TSI」と信号「TIS」のサブフィールド値に、おのおのセットされる。
【0074】
次いで、発呼側は、擬似的なグループ3ファクシミリ伝送手順に従って、モデムトレーニングのための信号「TCF」を着呼側へ送出する。着呼側は、信号「TCF」を受信すると、無条件に信号「CFR」を発呼側へ送信する。
【0075】
それにより、発呼側は、決定した用紙サイズおよび線密度の1ページ目の画像データを、指定した符号化方式で符号化圧縮して得た1ページ目の画情報データを着呼側へ送信する。1ページ分の画情報の送信を終了すると、この場合には、後続ページが存在するので、メッセージ後信号として信号「MPS」を着呼側へ送出する。
【0076】
着呼側は、1ページ目の画情報データに続いて、信号「MPS」を受信すると、信号「MCF」を発呼側へ応答する。
【0077】
それにより、発呼側は、2ページ目の画情報データを送信する。この2ページ目の画情報データは、1ページ目の画情報データと同一のサイズ、線密度、および、符号化方式のものである。1ページ分の画情報の送信を終了すると、この場合には、後続ページが存在するので、メッセージ後信号として信号「MPS」を着呼側へ送出する。
【0078】
着呼側は、2ページ目の画情報データに続いて、信号「MPS」を受信すると、信号「MCF」を発呼側へ応答する。
【0079】
それにより、発呼側は、3ページ目の画情報データを送信する。この3ページ目の画情報データは、2ページ目の画情報データと同一のサイズ、線密度、および、符号化方式のものである。この場合には、後続ページが存在しないので、メッセージ後信号として信号「EOP」を着呼側へ送出する。
【0080】
着呼側は、3ページ目の画情報PIX2に続いて、信号「EOP」を受信すると、信号MCFを発呼側へ応答する。
【0081】
これにより、発呼側は、信号「DCN」を着呼側へ送出し、ポート25をクローズする。また、着呼側は、信号「DCN」を受信すると、ポート25をクローズ復旧する。
【0082】
このようにして、電子メール転送プロトコルを用いて、擬似的なグループ3ファクシミリ伝送手順を行い、画情報を送信しているので、ファイアウォールの内側にネットワークファクシミリ装置FXが配置されている場合であっても、ネットワークファクシミリ装置は、擬似的なグループ3ファクシミリ伝送手順を実行することができ、その結果、即時性が高く、着呼側の受信能力にあわせた画情報を送信することができるので、非常に便利である。
【0083】
図6は、ネットワークファクシミリ装置FXaとネットワークファクシミリ装置FXbが、電子メール転送プロトコルを用いて、擬似的なグループ4ファクシミリ伝送手順を行って、3ページ分の画情報を送信する際の手順の一例を示している。また、この場合の擬似的なグループ4ファクシミリ伝送手順は、図4に示した伝送手順のうち、セッションレイヤ以上の上位レイヤについて行われる。なんとなれば、電子メール転送プロトコルが下位レイヤとして利用するTCP/IPにより、トランスポートレイヤまでの通信プロトコルが実現されているからである。
【0084】
なお、この記載中、受信側が送信側へ応答する信号のうち、最初の3桁の数字(220,250,345等)が必須の情報要素であり、それに続く英数文字列は、送信側ユーザへのコメントや付加的に通知する情報等をあらわしており、括弧書きでその内容の説明を加えている。
【0085】
発呼側の端末(例えば、ネットワークファクシミリ装置FXa)は、宛先である着呼側の端末(例えば、ネットワークファクシミリ装置FXb)へ、SMTPプロトコルで使用するポート番号である「25」を指定して、ポートオープンを要求し、接続要求する。
【0086】
それにより、着呼側は、信号「220(=サービスレディ) abc−xyz.co.jp(=ホスト名)」を発呼側へ応答する。
【0087】
次に、発呼側は、ESMTPの開始コマンドであるコマンド「EHLO host−a.mno−stu.co.jp(=ホスト名)」を着呼側へ送信する。これにより、着呼側は、信号「250 host−a.mno−stu.co.jp Hello, pleased to meet you.(=グリーティングメッセージ)」、拡張フィールド信号「250−DSN」、擬似的なグループ3ファクシミリ伝送手順を実行可能な旨をあらわす拡張フィールド信号「250−X−G3−FAX」、擬似的なグループ4ファクシミリ伝送手順を実行可能な旨をあらわす拡張フィールド信号「250−X−G4−FAX」、および、信号「250 HELP」を発呼側へ応答する。
【0088】
これにより、発呼側は、着呼側が、擬似的なグループ3ファクシミリ伝送手順および擬似的なグループ4ファクシミリ伝送手順を実行可能である旨を認識し、この場合には、擬似的なグループ4ファクシミリ伝送手順を開始する。
【0089】
すなわち、この場合には、発呼側は、擬似的なグループ4ファクシミリ伝送手順の実行を開始する旨を通知するための信号「X−G4−FAX Start」、および、信号「CSS」を、着呼側へ送信する。着呼側は、信号「RSSP」を応答し、それにより、擬似的なグループ4ファクシミリ伝送手順が開始される。
【0090】
次に、発呼側は、使用する伝送機能のネゴシエーションするために信号「CDCL」を送出し、また、着呼側は、信号「RDCLP」を送出し、それによって、受信能力の調整が行われる。ここで、信号「CDCL」と信号「RDCLP」には、情報値が含まれるので、それぞれ「(CDCL data)」および「(RDCLP data)」として、信号「CDCL」と信号「RDCLP」のサブフィールド値に、それぞれセットされる。
【0091】
このようにして、画情報送信の準備が整うと、発呼側は、信号「CDS」に続いて、信号「CDUI」を送信し、次に、1ページ目の画情報データを送信する。1ページ目の画情報データの送信を終了すると、続いて、信号「CDPB」を着呼側へ送信する。
【0092】
着呼側は、信号「CDUI」に続いて1ページ目の画情報データを受信し、信号「CDPB」を受信すると、信号「RDPBP」を発呼側へ送信する。
【0093】
それにより、発呼側は、信号「CDUI」を送信し、続いて、2ページ目の画情報データを送信する。2ページ目の画情報データの送信を終了すると、続いて、信号「CDPB」を着呼側へ送信する。
【0094】
着呼側は、信号「CDUI」に続いて2ページ目の画情報データを受信し、信号「CDPB」を受信すると、信号「RDPBP」を発呼側へ送信する。
【0095】
発呼側は、信号「CDUI」を送信し、続いて、3ページ目の画情報データを送信する。1ページ目の画情報データの送信を終了すると、信号「CDE」を送出して、1文書の画情報の終了を通知する。
【0096】
着呼側は、信号「CDE」を受信すると、このときの文書の受信が正常終了したことをあらわす信号「RDEP」を送出する。
【0097】
このようにして、1文書分の画情報伝送を終了すると、発呼側は、信号「CSE」を送出し、着呼側は信号「RSEP」を送出する。続いて、発端末側および着端末側は、それぞれポート25をクローズして、一連の通信動作を終了する。
【0098】
このようにして、電子メール転送プロトコルを用いて、擬似的なグループ4ファクシミリ伝送手順を行い、画情報を送信しているので、ファイアウォールの内側にネットワークファクシミリ装置FXが配置されている場合であっても、ネットワークファクシミリ装置は、擬似的なグループ4ファクシミリ伝送手順を実行することができ、その結果、即時性が高く、着呼側の受信能力にあわせた画情報を送信することができるので、非常に便利である。
【0099】
また、ネットワークファクシミリ装置FXaが、ネットワークファクシミリ装置FXbに対して、画情報の転送を依頼する場合には、例えば、図7に示すように、図5に示した擬似的なグループ3ファクシミリ伝送手順を行うとともに、発呼側は、信号「TSI」および信号「DCS」を送信する際に、信号「SID」で転送依頼のためのパスワードを送信し、信号「SUB」で転送宛先のファクシミリ番号を通知する。このとき、パスワードは、信号「TSI」のサブフィールド値としてセットされ、ファクシミリ番号は、信号「SUB」のサブフィールド値としてセットされる。
【0100】
このようにして、信号「SID」および信号「SUB」を受信すると、着呼側は、まず、信号「SID」のサブフィールド値にセットされているパスワードの値を調べて、それが登録値と一致している場合には、図7に示すように、それ以降の擬似的なグループ3ファクシミリ伝送手順を継続して、転送する画情報を受信して保存する。
【0101】
そして、信号「SUB」のサブフィールド値にセットされているファクシミリ番号へ発呼して、保存している転送画情報を、その転送宛先へ送信する。
【0102】
一方、着呼側が、信号「SID」のサブフィールド値にセットされているパスワードの値を調べた際に、登録値と不一致であった場合には、図8に示すように、信号「FTT」を発呼側へ送信する。
【0103】
それにより、発呼側では、信号「DCN」を送信して、ポート25をクローズする。また、信号「DCN」を受信した着呼側は、ポート25をクローズする。
【0104】
このようにして、信号「SID」で運ばれるパスワードの値を検査することで、着呼側で転送動作を許すかどうかを規定しているので、不正な転送動作要求等を排除することができる。
【0105】
また、転送動作を行うことができるので、例えば、送信側(発呼側)が日本にあり受信側(着呼側)が外国にある場合や、送信側がファイアウォールの内部にあり受信側がファイアウォールの外部にある場合などでも、適切に画情報を送信することができ、非常に便利である。
【0106】
また、信号「IRA」を用いることで、任意のURL(Uniform Resource Locator)を、転送宛先として指定することができる。
【0107】
例えば、図9に示すように、図5に示した擬似的なグループ3ファクシミリ伝送手順を行うとともに、発呼側は、信号「TSI」および信号「DCS」を送信する際に、信号「SID」で転送依頼のためのパスワードを送信し、信号「IRA」で転送宛先のURLを通知する。このとき、パスワードは、信号「TSI」のサブフィールド値としてセットされ、URLは、信号「SUB」のサブフィールド値としてセットされる。また、URLとしては、電子メールを用いて転送する旨を要求する場合には、「mailto: (メールアドレス)」を適用することができ、また、FTP(File Transfer Protocol)通信を用いて画情報を転送する旨を要求する場合には、「ftp: (アドレス)」を適用することができ、また、HTTP(HyperText Transfer Protocol)通信を用いて画情報を転送する旨を要求する場合には、「http: (アドレス)」を適用することができる。
【0108】
このようにして、信号「SID」および信号「SUB」を受信すると、着呼側は、まず、信号「SID」のサブフィールド値にセットされているパスワードの値を調べて、それが登録値と一致している場合には、図9に示すように、それ以降の擬似的なグループ3ファクシミリ伝送手順を継続して、転送する画情報を受信して保存する。
【0109】
そして、信号「IRA」のサブフィールド値にセットされている情報に基づいた通信動作を行って、保存している転送画情報を、その転送宛先へ送信する。
【0110】
一方、着呼側が、信号「SID」のサブフィールド値にセットされているパスワードの値を調べた際に、登録値と不一致であった場合には、図10に示すように、信号「FTT」を発呼側へ送信する。
【0111】
それにより、発呼側では、信号「DCN」を送信して、ポート25をクローズする。また、信号「DCN」を受信した着呼側は、ポート25をクローズする。
【0112】
このようにして、信号「SID」で運ばれるパスワードの値を検査することで、着呼側で転送動作を許すかどうかを規定しているので、不正な転送動作要求等を排除することができる。
【0113】
また、任意のプロトコルを用いた転送動作を行うことができるので、例えば、送信側(発呼側)が日本にあり受信側(着呼側)が外国にある場合や、送信側がファイアウォールの内部にあり受信側がファイアウォールの外部にある場合などでも、適切に、かつ、自由な通信方法で画情報を送信することができ、非常に便利である。
【0114】
図11は、発呼側が擬似的グループ3ファクシミリ伝送手順を用いてファクシミリ通信を行う場合の処理の一例を示している。
【0115】
まず、着呼側に対して、TCPポート25をオープンし、接続要求する(処理101)。次いで、着呼側より220応答信号を受信すると(処理102)、EHLOを送信する(処理103)。
【0116】
そして、着呼側から、250応答を受信するかどうかを調べ(判断104)、判断104の結果がYESになるときには、受信した250応答に、拡張フィールド信号「250−X−G3FAX」が含まれるかどうかを調べる(判断105)。
【0117】
判断105の結果がYESになるときには、信号「X−G3−FAX Start」、および、信号「CNG」を、着呼側へ送信し(処理106)、それ以降は、上述した送信時の擬似的グループ3ファクシミリ伝送手順を実行して画情報を送信し(処理107)、TCPポート25をクローズして(処理108)、一連の動作を終了する。
【0118】
また、判断105の結果がNOになるときには、自端末に、擬似的なグループ3ファクシミリ伝送手順による通信から電子メール送信への変更を許可する設定がされているかどうかを調べ(判断109)、判断109の結果がYESになるときには、SMTPプロトコルのコマンドである「MAIL TO」を送信し(処理110)、それ以降は、通常のSMTP通信手順を行い、電子メールを用いて画情報を送信する(処理111)。そして、処理108へ移行し、TCPポート25をクローズして、一連の動作を終了する。
【0119】
また、判断109の結果がNOになるときには、送信動作を行わない。したがって、その時点で処理108へ移行し、TCPポート25をクローズして、一連の動作を終了する。
【0120】
また、判断104の結果がNOになるときには、自端末に、擬似的なグループ3ファクシミリ伝送手順による通信から電子メール送信への変更を許可する設定がされているかどうかを調べ(判断112)、判断112の結果がYESになるときには、SMTPプロトコルの開始コマンドである「HELO」を送信し(処理113)、着呼側より250応答を受信し(処理114)、処理110へ移行し、通常のSMTP通信手順を行い、電子メールを用いて画情報を送信し、TCPポート25をクローズして、一連の動作を終了する。
【0121】
図12は、TCPポート25がオープンされて接続要求を検出した場合のネットワークファクシミリ装置FXの処理の一例を示す。
【0122】
接続要求を検出すると(判断201の結果がYES)、信号220を応答し(処理202)、相手端末よりコマンド「EHLO」を受信するかどうかを調べる(判断203)。
【0123】
判断203の結果がYESになるときには、上述したように、拡張フィールド信号を含めた250応答を送信し(処理204)、相手端末より信号「X−G3−FAX Start」を受信するかどうかを調べる(判断205)。
【0124】
判断205の結果がYESになるときには、信号「CED」、「CSI」、「DIS」を送信し(処理206)、相手端末より命令信号を受信する(処理207)。
【0125】
ここで、自端末に信号「SID」によるサービス制限制御が設定されているかどうかを調べ(判断208)、判断208の結果がYESになるときには、信号「SID」を受信しているかどうかを調べる(判断209)。
【0126】
判断209の結果がYESになるときには、受信した信号「SID」のサブフィールド値の内容が、自端末に登録されている登録値に一致するかどうかを調べ(判断210)、判断210の結果がYESになるときには、上述した受信時の擬似的グループ3ファクシミリ伝送手順を実行して画情報を受信し(処理211)、TCPポート25をクローズして(処理212)、一連の動作を終了する。また、このとき、転送が指定されている場合には、その指定された転送動作を行う。
【0127】
また、判断210の結果がNOになる場合、および、判断209の結果がNOになる場合には、そのときの通信動作を打ち切るので、まず、信号「FTT」を送信し(処理213)、次いで、信号「DCN」を受信し(処理214)、処理212へ移行し、TCPポート25をクローズして、一連の動作を終了する。
【0128】
また、判断205の結果がNOになるときには、相手端末よりコマンド「MAIL FROM」を受信しているかどうかを調べ(判断215)、判断215の結果がYESになるときには、通常のSMTP通信手順を行い(処理216)、その処理216を終了すると、処理212へ移行し、TCPポート25をクローズして、一連の動作を終了する。
【0129】
また、判断215の結果がNOになるときには、その時点で、通信動作を打ち切る。すなわち、この場合には、処理212へ移行し、TCPポート25をクローズして、一連の動作を終了する。
【0130】
また、判断203の結果がNOになるときには、コマンド「HELO」を受信しているかどうかを調べ(判断217)、判断217の結果がYESになるときには、250応答を送信し(処理218)、処理216へ移行し、通常のSMTP通信手順を行い、その通信手順が終了すると、TCPポート25をクローズして、一連の動作を終了する。
【0131】
また、判断217の結果がNOになるときには、その時点で、通信動作を打ち切る。すなわち、この場合には、処理212へ移行し、TCPポート25をクローズして、一連の動作を終了する。
【0132】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、電子メール転送プロトコルを用いて、擬似的なファクシミリ伝送手順を行い、画情報を送信しているので、ファイアウォールの内側にネットワークファクシミリ装置が配置されている場合であっても、ネットワークファクシミリ装置は、擬似的なファクシミリ伝送手順を実行することができ、その結果、即時性が高く、着呼側の受信能力にあわせた画情報を送信することができるので、非常に便利であるという効果を得る。
【0133】
また、信号「SID」で運ばれるパスワードの値を検査することで、着呼側で着信動作または転送動作を許すかどうかを規定しているので、不正な着信動作および転送動作要求等を排除することができるという効果も得る。
【0134】
また、転送動作を行うことができるので、例えば、送信側(発呼側)が日本にあり受信側(着呼側)が外国にある場合や、送信側がファイアウォールの内部にあり受信側がファイアウォールの外部にある場合などでも、適切に画情報を送信することができ、非常に便利であるという効果も得る。
【0135】
また、転送動作の際に、使用するプロトコルを指定することができるので、転送動作の自由度が向上するという効果も得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例にかかるネットワークシステムを示したブロック図。
【図2】ネットワークファクシミリ装置FX(FXa,FXb)の構成例を示したブロック図。
【図3】ITU−T勧告T.30に規定されているグループ3ファクシミリ伝送手順の一例を示したタイムチャート。
【図4】ITU−T勧告T.62等に規定されているグループ4ファクシミリ伝送手順の一例を示したタイムチャート。
【図5】ネットワークファクシミリ装置FXaとネットワークファクシミリ装置FXbが、電子メール転送プロトコルを用いて、擬似的なグループ3ファクシミリ伝送手順を行って、3ページ分の画情報を送信する際の手順の一例を示したタイムチャート。
【図6】ネットワークファクシミリ装置FXaとネットワークファクシミリ装置FXbが、電子メール転送プロトコルを用いて、擬似的なグループ4ファクシミリ伝送手順を行って、3ページ分の画情報を送信する際の手順の一例を示したタイムチャート。
【図7】画情報の転送を依頼する場合(成功)の一例を説明するためのタイムチャート。
【図8】画情報の転送を依頼する場合(失敗)の一例を説明するためのタイムチャート。
【図9】画情報の転送を依頼する場合(成功)の他の例を説明するためのタイムチャート。
【図10】画情報の転送を依頼する場合(失敗)の他の例を説明するためのタイムチャート。
【図11】発呼側が擬似的グループ3ファクシミリ伝送手順を用いてファクシミリ通信を行う場合の処理の一例を示したフローチャート。
【図12】TCPポート25がオープンされて接続要求を検出した場合のネットワークファクシミリ装置FXの処理の一例を示したフローチャート。
【符号の説明】
FX,FXa,FXb ネットワークファクシミリ装置

Claims (6)

  1. 画像入力手段から読み込んだ画像データを、電子メール転送プロトコルを適用して、送信装置から受信装置へ送信するネットワークシステムの通信制御方法において、
    送信装置と受信装置との間で、電子メール転送プロトコルの拡張フィールド信号を利用して、グループ3ファクシミリ伝送手順またはグループ4ファクシミリ伝送手順の開始を確認し、それ以降は、グループ3ファクシミリ伝送手順信号またはグループ4ファクシミリ伝送手順信号を、所定のグループ3ファクシミリ伝送手順または所定のグループ4ファクシミリ伝送手順に従ってやりとりすることで、送信装置より受信装置へ上記画像データをファクシミリ画情報として送信することを特徴とするネットワークシステムの通信制御方法。
  2. 前記グループ3ファクシミリ伝送手順信号は、ITU−T勧告T.30に定められているグループ3ファクシミリ伝送手順において、当該手順信号の表記として定義されている文字列であることを特徴とする請求項1記載のネットワークシステムの通信制御方法。
  3. 前記グループ4ファクシミリ伝送手順信号は、ITU−T勧告T.62に定められているグループ4ファクシミリ伝送手順において、当該手順信号の表記として定義されている文字列であることを特徴とする請求項1記載のネットワークシステムの通信制御方法。
  4. 前記グループ3ファクシミリ伝送手順信号の信号SIDを用いて、送信装置から受信装置への転送指示を受け付けるか否かを判定するようにしたことを特徴とする請求項2記載のネットワークシステムの通信制御方法。
  5. 前記グループ3ファクシミリ伝送手順信号の信号SUBを用いて、送信装置から受信装置へ、転送宛先を指示するようにしたことを特徴とする請求項4記載のネットワークシステムの通信制御方法。
  6. 前記グループ3ファクシミリ伝送手順信号の信号IRAを用いて、送信装置から受信装置へ、転送宛先を指示するようにしたことを特徴とする請求項4記載のネットワークシステムの通信制御方法。
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