JP2004274406A - 信号切替システム - Google Patents

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Kazuyuki Honda
和幸 本田
Keiji Kasai
啓二 葛西
Nobuyuki Chiba
信幸 千葉
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Abstract

【課題】ルーティングスイッチャを用いた信号切替システムにおいて、ルーティングスイッチャに関する各種情報を、システム内で容易に取得して利用できるようにする。
【解決手段】ルーティングスイッチャにおいて入力信号線と出力信号線とが交差する領域のうち、少なくとも信号の出力のために使用されない領域である未使用領域43を、入力信号線と出力信号線とを接続させることにより、ルーティングスイッチャに関する所定の情報を記憶させる領域として使用し、この未使用領域43に記録された情報を、システム内で利用する。
【選択図】 図4

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えばルーティングスイッチャを用いて映像・音声信号の切り替えを行うシステムに適用して好適な信号切替システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
放送局において番組の放送や収録を行う際には、スタジオ内や中継現場の多数のビデオカメラからの映像・音声信号や、VTRからの映像・音声信号等を、全てルーティングスイッチャと呼ばれる信号切替装置に入力させ、どの映像・音声信号を送出するか、どの映像・音声信号をどの編集装置に送るか等を、このルーティングスイッチャを制御することによって切り替えるようにしている(特許文献1参照)。
【0003】
ルーティングスイッチャは、図1に示すように、それぞれ複数本(例えば128本の倍数で最大1024本)の入力信号線IN001,IN002,…と出力信号線OUT001,OUT002,…とが交差し、各交差箇所にリレー接点のような接続スイッチ(図示略)が設けられたマトリクス構造の信号切替部を有している(図では、入力信号線と出力信号線とが接続された交差箇所を×印で表している)。
【0004】
また、信号切替部では、こうしたマトリクスが階層状に複数(例えば8または16)存在している。各層のマトリクスは「レベル」と呼ばれており、例えば、レベル1は映像信号の切替えのために使用され、レベル2は音声信号の切替えのために使用される。
【0005】
こうしたルーティングスイッチャを用いた映像・音声切替システムでは、ルーティングスイッチャを制御して出力信号線と入力信号線との接続状態を変化させる(個々の出力信号線をそれぞれ所望の入力信号線と接続させる)ための操作器として、GUI画面上での操作に基づいてルーティングスイッチャを制御するソフトウェアをインストールしたパーソナルコンピュータや、専用のコントロールパネルが設けられている。
【0006】
そして、各ビデオカメラ,VTR等からの映像・音声信号をそれぞれルーティングスイッチャの特定の入力信号線に入力させるとともに、各送出用機器,編集装置等にそれぞれルーティングスイッチャの特定の出力信号線からの映像・音声信号を送るようにしておき、パーソナルコンピュータのGUI画面やコントロールパネルの操作により、各ビデオカメラやVTR等からの映像・音声信号をそれぞれどこに送出したりどの編集装置に送ったりするかを切り替えることができるようにしている。
【0007】
【特許文献1】
特開平2002−314879号公報(段落番号0002乃至0007、図9及び図10)
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、放送局では、緊急時等に、ルーティングスイッチャの入力信号線と出力信号線との接続状態を、所定の初期設定(デフォルト)の状態に戻すようにしていることがある。
【0009】
このデフォルトの状態としては、例えば、各出力信号線をそれぞれ同じ番号の入力信号線と接続させた状態(出力信号線OUT001は入力信号線IN001と接続させ、出力信号線OUT002は入力信号線IN002と接続させ、…出力信号線OUTnは入力信号線INnと接続させた状態)や、あるいは、全ての出力信号線を、ブラックバースト信号を入力させている特定の1つの入力信号線と接続させた状態がある。
【0010】
ルーティングスイッチャを用いた従来の映像・音声切替システムにおいて、ルーティングスイッチャの入力信号線と出力信号線との接続状態をこのデフォルト状態に戻すためには、次の(a)または(b)の方法をとらざるを得なかった。
【0011】
(a)オペレータが、パーソナルコンピュータのGUI画面やコントロールパネルで、個々の出力信号線を、それぞれデフォルト状態において接続すべき入力信号線と接続させる操作を行う。
【0012】
(b)デフォルトの状態を示す情報を上位装置(コンピュータ等)に記憶させておき、その上位装置に記憶された情報によってルーティングスイッチャを制御する。
【0013】
しかし、(a)の方法には、操作に時間がかかるので緊急時に間に合わなくなるという不都合や、誤操作があった場合に正確にデフォルト状態に戻せなくなるという不都合がある。
【0014】
また、(b)の方法にも、上位装置との通信に時間がかかる場合には緊急時に間に合わなくなるという不都合や、上位装置にトラブルが生じた場合にはデフォルト状態に戻せなくなるという不都合がある。
【0015】
こうした不都合を解消するためには、デフォルト状態を示す情報を、映像・音声切替システム内で容易に取得して利用できるようにすることが重要である。
【0016】
他方、放送局では、設備の拡張等により、こうした映像・音声切替システムが複数設置され、各システムのルーティングスイッチャがつなげて用いられていることがある。
【0017】
図2は、2つのルーティングスイッチャがつなげて用いられる例を示している。ビデオカメラやVTR等からの映像・音声信号が、一方の映像・音声切替システムのルーティングスイッチャ101の入力信号線IN001,IN002,…に入力する。
【0018】
ルーティングスイッチャ101の出力信号線OUT001,OUT002,…から出力した映像・音声信号が、他方の映像・音声切替システムのルーティングスイッチャ102の入力信号線IN001,IN002,…に入力する。
【0019】
そして、ルーティングスイッチャ102の出力信号線OUT001,OUT002,…から出力した映像・音声信号が、送出用機器や編集装置等に送られる。
【0020】
このように複数のルーティングスイッチャがつなげて用いられる場合において、各カメラやVTR等からの映像・音声信号を最終的に目的とする送出用機器や編集装置等に間違いなく送るためには、各システムの側で、相手方のシステムのルーティングスイッチャにおける入力信号線と出力信号線との現在の接続状態を確認することが必要である。
【0021】
さらに、このように複数のルーティングスイッチャがつなげて用いられる場合において、各カメラやVTR等からの映像・音声信号を最終的に目的とする送出用機器や編集装置等に間違いなく送るためには、各システムの側で、自分の側のシステムのルーティングスイッチャにつなげられているルーティングスイッチャの名称を確認する(本来つなげるべきでないルーティングスイッチャに誤ってつなげられていないかをこの名称で確認する)ことも必要である。
【0022】
このような確認を迅速且つ正確に行えるようにするためには、各システム内で、相手方のシステムのルーティングスイッチャに関する情報(現在の接続状態や名称)を容易に取得して利用できるようにすることが重要である。
【0023】
しかし、ルーティングスイッチャを用いた従来の映像・音声切替システムが複数設置された場合、各システム内で、相手方のシステムのルーティングスイッチャに関する情報を容易に取得して利用することはできなかった。
【0024】
本発明は、上述の点に鑑み、ルーティングスイッチャのような信号切替装置を用いて信号の切り替えを行うシステムにおいて、信号切替装置に関する各種情報を、システム内で容易に取得して利用できるようにすることを課題としてなされたものである。
【0025】
【課題を解決するための手段】
この課題を解決するために、本出願人は、複数の入力信号線と複数の出力信号線とが交差し、各交差箇所に接続スイッチが設けられた信号切替装置を用いて信号を切り替えるシステムにおいて、この信号切替装置において入力信号線と出力信号線とが交差する領域のうち、少なくとも信号の出力のために使用されない領域である未使用領域が、入力信号線と出力信号線とを接続させることにより、この信号切替装置に関する所定の情報を記憶させる領域として使用され、この未使用領域に記録されたこの所定の情報が、このシステム内で利用されるようにしたものを提案する。
【0026】
この信号切替システムでは、信号切替装置において入力信号線と出力信号線とが交差する領域のうち、少なくとも信号の出力のために使用されない領域である未使用領域が、入力信号線と出力信号線とを接続させることにより、この信号切替装置に関する所定の情報を記憶させるための領域として使用される。そして、この未使用領域に記録されたこの所定の情報が、システム内で利用される。
【0027】
このように、信号切替装置に関する情報を、信号切替装置自体の未使用領域に記憶させてシステム内で利用するようにしたので、信号切替装置に関する各種情報を、システム内で容易に取得して利用できるようになる。
【0028】
次に、本出願人は、複数の入力信号線と複数の出力信号線とが交差し、各交差箇所に接続スイッチが設けられたマトリクスを複数有する信号切替装置を用いて信号を切り替えるシステムにおいて、この信号切替装置において入力信号線と出力信号線とが交差する領域のうち、信号の入出力のために使用されないマトリクス内の領域である未使用領域が、入力信号線と出力信号線とを接続させることにより、この信号切替装置に関する所定の情報を記憶させるための領域として使用され、この未使用領域に記録されたこの所定の情報が、このシステム内で利用されるようにしたものを提案する。
【0029】
この信号切替システムでは、信号切替装置において入力信号線と出力信号線とが交差する領域のうち、信号の入出力のために使用されないマトリクス内の領域である未使用領域が、入力信号線と出力信号線とを接続させることにより、この信号切替装置に関する所定の情報を記憶させるための領域として使用される。そして、この未使用領域に記録されたこの所定の情報が、システム内で利用される。
【0030】
このように、信号切替装置に関する情報を、信号切替装置自体の未使用領域に記憶させてシステム内で利用するようにしたので、信号切替装置に関する各種情報を、システム内で容易に取得して利用できるようになる。
【0031】
なお、これらの信号切替システムにおいて、一例として、未使用領域を、信号切替装置において入力信号線と出力信号線とが交差する領域のうち、信号の入出力のために使用される領域である使用領域における入力信号線と出力信号線との初期設定の接続状態を記憶させる領域として使用し、信号切替装置のこの使用領域における入力信号線と出力信号線との接続状態を、この初期設定の接続状態に戻すことを指示するための操作手段と、この操作手段の操作に基づき、信号切替装置のこの使用領域における入力信号線と出力信号線との接続状態を、この未使用領域に記憶されたこの初期設定の接続状態と同じ状態にさせる制御手段とを備えることが好適である。
【0032】
それにより、信号切替装置自体の未使用領域に記憶させた初期設定の接続状態の情報を利用して、信号切替装置の使用領域の接続状態を、迅速且つ正確に初期設定(デフォルト)状態に戻すことができるようになる。
【0033】
また、この切替システムが複数の信号切替装置をつなげて用いるものである場合には、一例として、各信号切替装置のこの未使用領域を、当該信号切替装置以外の信号切替装置において入力信号線と出力信号線とが交差する領域のうち、信号の入出力のために使用される領域である使用領域における入力信号線と出力信号線との現在の接続状態を記憶させる領域として使用し、各信号切替装置のこの使用領域における入力信号線と出力信号線との現在の接続状態を示す情報を、当該信号切替装置以外の信号切替装置の未使用領域に記憶させる制御手段を備えることが好適である。
【0034】
それにより、複数の信号切替装置をつなげて用いる場合において、各信号切替装置自体の未使用領域に、相手方の信号切替装置の現在の接続状態が記憶されるので、自己の側の信号切替装置自体に記憶された情報を利用して、相手方の信号切替装置の現在の接続状態を迅速且つ正確に確認することができるようになる。
【0035】
あるいはまた、この切替システムが複数の信号切替装置をつなげて用いるものである場合には、各信号切替装置の未使用領域を、当該信号切替装置以外の信号切替装置の名称を記憶させる領域として使用し、各信号切替装置の名称を、当該信号切替装置以外の信号切替装置の未使用領域に記憶させる制御手段を備えることも好適である。
【0036】
それにより、複数の信号切替装置をつなげて用いる場合において、各信号切替装置自体の未使用領域に、相手方の信号切替装置の名称が記憶されるので、自己の側の信号切替装置自体に記憶された情報を利用して、相手方の信号切替装置の名称を迅速且つ正確に確認することができるようになる。
【0037】
【発明の実施の形態】
以下、放送局におけるルーティングスイッチャを用いた映像・音声切替システムに本発明を適用した例を、図面を用いて具体的に説明する。
【0038】
図3は、本発明を適用した映像・音声切替システムの全体構成の一例を示す。このシステムは、パーソナルコンピュータ1と、切替制御ユニット2と、ルーティングスイッチャ3と、コントロールパネル4とを含んでいる。
【0039】
パーソナルコンピュータ(以下単にコンピュータと呼ぶ)1には、後出の図5等の操作画面をモニターに表示するとともに後出の図6〜図8のような処理を実行するためのアプリケーションソフトウェアがインストールされている。
【0040】
切替制御ユニット2は、切替制御ユニット2全体を制御するマイクロプロセッサ11と、コンピュータ1との間で通信を行うためのRS−422インタフェース回路12と、S−BUS用インタフェース回路13を含んでいる。
【0041】
ルーティングスイッチャ3は、ルーティングスイッチャ3全体を制御するマイクロプロセッサ21と、信号切替部22と、S−BUS用インタフェース回路23とを含んでいる。
【0042】
コントロールパネル4は、コントロールパネル4全体を制御するマイクロプロセッサ31と、操作パネル部32と、S−BUS用インタフェース回路33とを含んでいる。操作パネル部32には、ルーティングスイッチャ3の個々の出力信号線をそれぞれ所望の入力信号線と接続させるための操作釦(図示略)の他に、ルーティングスイッチャ3を初期設定状態に戻すことを指示するためのデフォルト釦34が設けられている。
【0043】
切替制御ユニット2,ルーティングスイッチャ3,コントロールパネル4は、それぞれS−BUS5に接続されている。S−BUS5は、ルーティングスイッチャ制御用の専用のシルアルバスであり、イーサネット(「イーサネット」は登録商標)等で使用される同軸ケーブルであるBNCケーブルによって各機器を接続するものである。
【0044】
ルーティングスイッチャ3のマイクロプロセッサ21は、S−BUS5上で一次局として機能し、二次局としての切替制御ユニット2,コントロールパネル4とポーリング形式で通信を行って、切替制御ユニット2,コントロールパネル4からの要求を受け付けたり、信号切替部22の現在の接続状態等の情報を切替制御ユニット2やコントロールパネル4に伝える。
【0045】
ルーティングスイッチャ3の信号切替部22は、図1に示したような構成をしており、入力信号線,出力信号線がそれぞれ256本存在するとともに、8つのレベルが存在している。
【0046】
この映像・音声切替システムの設置時には、放送局の施設の規模等に応じて、図4に示すように、ルーティングスイッチャ3の信号切替部22の各レベルにおいて入力信号線と出力信号線とが交差する領域のうち、レベル1において入力信号線IN001〜IN012と出力信号線OUT001〜OUT008とが交差する領域41が、実際に映像信号を入出力させるために使用する領域である使用領域として設定されるとともに、レベル2において入力信号線IN001〜IN012と出力信号線OUT001〜OUT008とが交差する領域42が、実際に音声信号を入出力させるために使用する領域である使用領域として決定されている。
【0047】
そして、各ビデオカメラやVTR等からの映像信号,音声信号を、それぞれルーティングスイッチャ3のレベル1,2のIN001〜IN012の範囲の入力信号線に入力させるとともに、各送出用機器,編集装置等にそれぞれルーティングスイッチャ3のレベル1,2のOUT001〜OUT008の範囲の出力信号線からの映像・音声信号を送るようにされている。
【0048】
また、図4に示すように、ルーティングスイッチャ3の信号切替部22の使用領域41及び使用領域42以外の領域(映像信号や音声信号の入出力のために使用されない領域である未使用領域)のうち、レベル1において入力信号線IN245〜IN256と出力信号線OUT249〜OUT256とが交差する領域(使用領域41,42と同じ本数の入力信号線と出力信号線とが交差する領域)43が、使用領域41,42における入力信号線IN001〜IN012と出力信号線OUT001〜OUT008との初期設定(デフォルト)の接続状態を記憶させるための「デフォルト状態記憶領域」として決定されている。
【0049】
ここでは、使用領域41,使用領域42におけるデフォルト状態は、いずれも、各出力信号線OUT001〜OUT008を使用領域41,使用領域42内の番号の若い入力信号線の順に接続させた状態(出力信号線OUT001は入力信号線IN001と接続させ、出力信号線OUT002は入力信号線IN002と接続させ、…出力信号線OUT008は入力信号線IN008と接続させた状態)として決定されている。
【0050】
そして、この映像・音声切替システムの運用開始前に、コントロールパネル4を操作して、デフォルト状態記憶領域43の各出力信号線OUT249〜OUT256をこの領域内の番号の若い入力信号線の順に接続させる(出力信号線OUT249は入力信号線IN245と接続させ、出力信号線OUT250は入力信号線IN246と接続させ、…出力信号線OUT256は入力信号線IN252と接続させる)ことにより、使用領域41,使用領域42のデフォルト状態がデフォルト状態記憶領域43に記憶されている。
【0051】
コンピュータ1のモニターには、図示は省略するが、このようにして決定されたルーティングスイッチャ3の使用領域及びデフォルト状態記憶領域の位置情報(どのレベルのどの範囲の入力信号線と出力信号線とが交差する領域であるかを示す情報)を入力したり、デフォルト状態記憶領域に記録されたデフォルト状態の情報をコンピュータ1に記憶させるための操作画面(「管理モード画面」と呼ぶ)が表示されるようになっている。
【0052】
また、コンピュータ1のモニターには、図5に示すような、ルーティングスイッチャ3の接続状態を確認・変更したり、ルーティングスイッチャ3をデフォルト状態に戻すことを指示するための操作画面も表示されるようになっている。
【0053】
この操作画面には、図5Aのように、ルーティングスイッチャ3の信号切替部22の各レベル毎に、前述の使用領域(ここでは図4の使用領域41,使用領域42)内の各入力信号線,各出力信号線をそれぞれ横方向,縦方向に交差させて描いた、接続状態の確認・変更用のGUI画面が表示される。
【0054】
このGUI画面において、画面縦方向の「1)〜12)」は入力信号線の番号であり、画面横方向の「1〜8」は出力信号線の番号である。各出力信号線と入力信号線との交差箇所は、接続されている箇所が、接続されていない箇所と区別して表示(図では前者が黒丸、後者が白丸で表示)される。出力信号線と接続されている入力信号線については、その入力信号線に入力する信号の名称(「VTR1」等)も表示される。また、出力信号線と接続されていない入力信号線は、「REL」と表記された縦線との交差箇所が区別して表示(図では黒丸で表示)される。このGUI画面上で、ルーティングスイッチャ3の使用領域における出力信号線と入力信号線との接続状態を確認するとともに、出力信号線と入力信号線との交差箇所をマウスでクリックする操作等により、ルーティングスイッチャ3の使用領域における出力信号線と入力信号線との接続状態を変更させることができるようになっている。
【0055】
また、このGUI画面の上方のメニューバーの「ファイル(F)」をクリックすると、図5Bのような、「デフォルトに戻す(D)」というコマンドを含んだプルダウンメニューが表示される。
【0056】
そして、この「デフォルトに戻す(D)」をクリックすると、図示は省略するが、指示を確定するためのポップアップメニューが表示される。
【0057】
図6〜図8は、コンピュータ1の操作画面上での操作やコントロールパネル4の操作に基づく、この映像・音声切替システムの各部の処理の流れを示す図である。
【0058】
このうち、図6は、コンピュータ1の前述の管理モード画面で、デフォルト状態の情報をコンピュータ1に記憶することが指示されたことに基づいて実行される処理であり、コンピュータ1は、管理モード画面で入力されたデフォルト状態記憶領域の位置情報に基づき、ルーティングスイッチャ3のデフォルト状態記憶領域に記憶されたデフォルト状態の情報の送信を、RS−422をプロトコルとする通信によって切替制御ユニット2のマイクロプロセッサ11に要求する(ステップS1)。
【0059】
切替制御ユニット2のマイクロプロセッサ11は、コンピュータ1からのこの要求を、ルーティングスイッチャ3のマイクロプロセッサ21からのポーリングによって自己が呼び出されたタイミングで、S−BUS5経由でルーティングスイッチャ3のマイクロプロセッサ21に転送する(ステップS2)。
【0060】
ルーティングスイッチャ3のマイクロプロセッサ21は、この要求を受信すると、信号切替部22から、デフォルト状態記憶領域に記憶されたデフォルト状態の情報(デフォルト状態記憶領域における出力信号線と入力信号線との接続状態を示す情報)を取得する(ステップS3)。
【0061】
そして、ルーティングスイッチャ3のマイクロプロセッサ21は、このデフォルト状態の情報を、ポーリングによって切替制御ユニット2のマイクロプロセッサ11に送る(ステップS4)。
【0062】
切替制御ユニット2のマイクロプロセッサ11は、ルーティングスイッチャ3のマイクロプロセッサ21から受信したこのデフォルト状態の情報を、RS−422をプロトコルとする通信によってコンピュータ1に転送する(ステップS5)。
【0063】
コンピュータ1は、切替制御ユニット2のマイクロプロセッサ11から受信したこのデフォルト状態の情報を、コンピュータ1内のハードディスクに記憶する(ステップS6)。
【0064】
図7は、コンピュータ1の図5のGUI画面またはコントロールパネル4で、出力信号線と入力信号線との接続状態を変化させる操作が行われたことに基づいて実行される処理である。
【0065】
コンピュータ1の図5の操作画面で、出力信号線と入力信号線との接続状態を変化させる操作が行われると、コンピュータ1は、その操作に応じてルーティングスイッチャ3の使用領域の接続状態を変化させることを、RS−422をプロトコルとする通信によって切替制御ユニット2のマイクロプロセッサ11に要求する(ステップS11)。
【0066】
切替制御ユニット2のマイクロプロセッサ11は、コンピュータ1からのこの要求を、ルーティングスイッチャ3のマイクロプロセッサ21からのポーリングによって自己が呼び出されたタイミングで、S−BUS5経由でルーティングスイッチャ3のマイクロプロセッサ21に転送する(ステップS12)。
【0067】
他方、コントロールパネル4で出力信号線と入力信号線との接続状態を変化させる操作が行われると、コントロールパネル4のマイクロプロセッサ31は、ルーティングスイッチャ3のマイクロプロセッサ21からのポーリングによって自己が呼び出されたタイミングで、その操作に応じてルーティングスイッチャ3の使用領域の接続状態を変化させる要求を、S−BUS5経由でルーティングスイッチャ3のマイクロプロセッサ21に送る(ステップS13)。
【0068】
ルーティングスイッチャ3のマイクロプロセッサ21は、このステップS12またはS13の要求を受信すると、その要求に基づき、信号切替部22を制御して、使用領域の接続状態を変化させる(ステップS14)。
【0069】
そして、ルーティングスイッチャ3のマイクロプロセッサ21は、使用領域における入力信号線と出力信号線との現在の接続状態を示す情報を、ポーリングによって切替制御ユニット2のマイクロプロセッサ11,コントロールパネル4のマイクロプロセッサ31にそれぞれ送る(ステップS15)。
【0070】
切替制御ユニット2のマイクロプロセッサ11は、ルーティングスイッチャ3のマイクロプロセッサ21から受信したこの現在の接続状態を示す情報を、RS−422をプロトコルとする通信によってコンピュータ1に転送する(ステップS16)。
【0071】
コンピュータ1は、切替制御ユニット2のマイクロプロセッサ11から受信したこの現在の接続状態を示す情報に基づき、図5のGUI画面の交差箇所の表示を変更する(ステップS17)。
【0072】
図8は、コンピュータ1の図5の操作画面上で、プルダウンメニューの「デフォルトに戻す(D)」がクリックされた後前述の指示確定用ポップアップメニューで指示が確定されるか、またはコントロールパネル4のデフォルト釦34が操作されたことに基づいて実行される処理である。
【0073】
コンピュータ1の図5の操作画面上で、プルダウンメニューの「デフォルトに戻す(D)」がクリックされた後前述のポップアップメニューで指示が確定されると、コンピュータ1,切替制御ユニット2のマイクロプロセッサ11,ルーティングスイッチャ3のマイクロプロセッサ21が、図6のステップS1〜S5と同じ処理を実行することにより、その指示された時点でのデフォルト状態の情報が、コンピュータ1に転送される(ステップS21〜S25)。
【0074】
コンピュータ1は、この転送されたデフォルト状態の情報と、図6のステップS1〜S6の処理によって既にハードディスクに記憶しているデフォルト状態の情報とを比較して、両者が一致しているか否かを判断する(ステップS26)。
【0075】
ノーであれば、ルーティングスイッチャ3のデフォルト状態記憶領域内のデフォルト状態の情報が変更されていることを通知するとともに、変更前のデフォルト状態(ハードディスク内の情報が示すデフォルト状態),変更後のデフォルト状態(ルーティングスイッチャ3のデフォルト状態記憶領域内の情報が示すデフォルト状態)のうちのいずれのデフォルト状態に戻すかを選択させるための通知・選択用ポップアップメニュー(図示略)を、図5の操作画面に表示する(ステップS27)。
【0076】
そして、この通知・選択用ポップアップメニューで、変更後のデフォルト状態(ルーティングスイッチャ3のデフォルト状態記憶領域内の情報が示すデフォルト状態)に戻すことが選択されたか否かを判断する(ステップS28)。
【0077】
イエスである場合や、ステップS26でイエスであった場合には、コンピュータ1は、管理モード画面で入力された使用領域及びデフォルト状態記憶領域の位置情報に基づき、ルーティングスイッチャ3の使用領域における入力信号線と出力信号線との接続状態を、デフォルト状態記憶領域における入力信号線と出力信号線との接続状態に一致させる要求を、RS−422をプロトコルとする通信によって切替制御ユニット2のマイクロプロセッサ11に送る(ステップS29)。
【0078】
切替制御ユニット2のマイクロプロセッサ11は、コンピュータ1からのこの要求を、ルーティングスイッチャ3のマイクロプロセッサ21からのポーリングによって自己が呼び出されたタイミングで、S−BUS5経由でルーティングスイッチャ3のマイクロプロセッサ21に転送する(ステップS30)。
【0079】
ステップS28でノーであった場合には、コンピュータ1は、既にハードディスクに記憶しているデフォルト状態の情報と、ルーティングスイッチャ3の使用領域における入力信号線と出力信号線との接続状態をこの情報の示すデフォルト状態に変化させる要求とを、RS−422をプロトコルとする通信によって切替制御ユニット2のマイクロプロセッサ11に送る(ステップS31)。
【0080】
切替制御ユニット2のマイクロプロセッサ11は、コンピュータ1からのこの情報及び要求を、ルーティングスイッチャ3のマイクロプロセッサ21からのポーリングによって自己が呼び出されたタイミングで、S−BUS5経由でルーティングスイッチャ3のマイクロプロセッサ21に転送する(ステップS32)。
【0081】
他方、コントロールパネル4のデフォルト釦34が操作されると、コントロールパネル4のマイクロプロセッサ31は、ルーティングスイッチャ3のマイクロプロセッサ21からのポーリングによって自己が呼び出されたタイミングで、ルーティングスイッチャ3の信号切替部22の使用領域における入力信号線と出力信号線との接続状態を、信号切替部22のデフォルト状態記憶領域における入力信号線と出力信号線との接続状態に一致させる要求を、S−BUS5経由でルーティングスイッチャ3のマイクロプロセッサ21に送る(ステップS33)。
【0082】
ルーティングスイッチャ3のマイクロプロセッサ21は、ステップS30またはS33の要求を受信すると、信号切替部22を制御して、使用領域における入力信号線と出力信号線との接続状態を、デフォルト状態記憶領域における入力信号線と出力信号線との接続状態に一致させる(ステップS34)。
【0083】
他方、ルーティングスイッチャ3のマイクロプロセッサ21は、ステップS32の要求を受信すると、信号切替部22を制御して、使用領域における入力信号線と出力信号線との接続状態を、送信された情報(すなわちコンピュータ1のハードディスク内の情報)が示すデフォルト状態に変化させる(ステップS35)。
【0084】
このステップS34やS35の後、コンピュータ1,切替制御ユニット2のマイクロプロセッサ11,ルーティングスイッチャ3のマイクロプロセッサ21は、図7のステップS15〜S17と同じ処理を実行する。
【0085】
次に、この映像・音声切替システムにおいて、ルーティングスイッチャ3をデフォルト状態に戻す様子について説明する。
【0086】
図4に示したようにして、ルーティングスイッチャ3の信号切替部22の使用領域41,使用領域42及びデフォルト状態記憶領域43が決定されるとともに、使用領域41及び使用領域42のデフォルト状態がデフォルト状態記憶領域43に記憶されると、オペレータは、システムの運用開始前に、コンピュータ1の前述の管理モード画面で、使用領域41,使用領域42及びデフォルト状態記憶領域43の位置情報を入力しておく。
【0087】
また、オペレータは、システムの運用開始前に、この管理モード画面で、デフォルト状態記憶領域43のデフォルト状態の情報をコンピュータ1に記憶することを指示しておく。すると、図6に示した処理が実行されることにより、デフォルト状態記憶領域43に記憶されているデフォルト状態の情報が、コンピュータ1内のハードディスクにも記憶される。
【0088】
システムの運用が開始されると、オペレータは、コンピュータ1の図5のGUI画面やコントロールパネル4で、ルーティングスイッチャ3の使用領域41や使用領域42の各出力信号線をそれぞれ所望の入力信号線と接続させる操作を行う。すると、図7に示した処理が実行されることにより、その操作に従ってルーティングスイッチャ3の使用領域41や使用領域42の接続状態が変化するとともに、使用領域41や使用領域42の現在の接続状態が図5の操作画面にも表示される。
【0089】
そして、緊急時等に、ルーティングスイッチャ3をデフォルト状態に戻す必要が生じると、オペレータは、コンピュータ1の図5の操作画面上で、プルダウンメニューの「デフォルトに戻す(D)」をクリックした後指示確定用のポップアップメニューで指示を確定するか、コントロールパネル4のデフォルト釦34を操作する。すると、図8の処理が実行されることにより、ルーティングスイッチャ3がデフォルト状態に戻される。
【0090】
その際、最後にコンピュータ1内のハードディスクに記憶したデフォルト状態の情報と、ルーティングスイッチャ3のデフォルト状態記憶領域43に記憶されているデフォルト状態の情報とが一致している場合(図8のステップS26でイエスになった場合)や、両者が相違していても、コンピュータ1の図5の操作画面で、デフォルト状態記憶領域43に記憶されているデフォルト状態の情報のほうを選択した場合(図8のステップS28でイエスになった場合)は、デフォルト状態記憶領域43内のデフォルト状態の情報が正しい場合(システムの運用開始前に記憶させたままであるか、システムの運用開始後に正規に変更された場合)に該当する。
【0091】
その場合には、ルーティングスイッチャ3のデフォルト状態記憶領域43における入力信号線と出力信号線との接続状態が、使用領域41及び使用領域42にいわばそのまま写像される(図8のステップS29,S30,S34)。
【0092】
すなわち、デフォルト状態記憶領域43の接続状態が、各出力信号線OUT249〜OUT256をデフォルト状態記憶領域43内の番号の若い入力信号線の順に接続させた(出力信号線OUT249は入力信号線IN245と接続させ、出力信号線OUT250は入力信号線IN246と接続させ、…出力信号線OUT256は入力信号線IN252と接続させた)状態であるとすると、使用領域41,使用領域42ともに、それぞれ各出力信号線OUT001〜OUT008が使用領域41,使用領域42内の番号の若い入力信号線の順に接続される(出力信号線OUT001は入力信号線IN001と接続され、出力信号線OUT002は入力信号線IN002と接続され、…出力信号線OUT008は入力信号線IN008と接続される)ことになる。
【0093】
これに対し、最後にコンピュータ1内のハードディスクに記憶したデフォルト状態の情報と、デフォルト状態記憶領域43に記憶されているデフォルト状態の情報とが相違しており、且つ、コンピュータ1の図5の操作画面で、コンピュータ1内のハードディスクに記憶したデフォルト状態の情報のほうを選択した場合(図7のステップS28でノーであった場合)は、デフォルト状態記憶領域43内のデフォルト状態の情報を誤って改変してしまった場合(例えばシステムの運用開始後のコントロールパネル4の誤操作等でデフォルト状態記憶領域43内の出力信号線を新たに入力信号線と接続させてしまった場合)に該当する。
【0094】
こうした場合には、システムの運用開始前にコンピュータ1に記憶させておいたデフォルト状態記憶領域43のデフォルト状態の情報(正しいデフォルト状態の情報)に従って、ルーティングスイッチャ3がデフォルト状態に戻される(図8のステップS31,S32,S35)。
【0095】
以上のように、この映像・音声切替システムでは、ルーティングスイッチャ3の信号切替部22の領域のうち、映像信号や音声信号の入出力のために使用されない領域である未使用領域の一部が、入力信号線と出力信号線とを接続させることにより、ルーティングスイッチャ3の信号切替部22の領域のうち映像信号や音声信号の入出力のために使用される領域である使用領域における入力信号線と出力信号線とのデフォルトの接続状態を記憶させる領域(デフォルト状態記憶領域)として使用される。
【0096】
そして、コンピュータ1の図5の操作画面やコントロールパネル4のデフォルト釦43でのオペレータの指示により、ルーティングスイッチャ3の使用領域の接続状態が、このデフォルト状態記憶領域に記憶されたデフォルト状態と同じ状態にされる。
【0097】
それにより、ルーティングスイッチャ3自体の未使用領域に記憶させた情報を利用して、ルーティングスイッチャ3の使用領域の接続状態を、迅速且つ正確にデフォルト状態に戻すことができるようになっている。
【0098】
次に、図9は、本発明を適用した映像・音声切替システムの全体構成の別の例を示す。この例では、映像・音声切替システム51と映像・音声切替システム61との2つのシステムが設置されている。
【0099】
システム51は、図3の映像・音声切替システムと同様に、コンピュータ52・切替制御ユニット53間でRS−422をプロトコルとする通信が行われるとともに、切替制御ユニット53,ルーティングスイッチャ54,コントロールパネル55がS−BUS56に接続され、ルーティングスイッチャ54が一次局として機能する。切替制御ユニット53,ルーティングスイッチャ54,コントロールパネル55は、それぞれ図3の切替制御ユニット2,ルーティングスイッチャ3,コントロールパネル4と同様の構成のものである。
【0100】
システム61も、システム51と同様の構成である。システム51のコンピュータ52とシステム61のコンピュータ62とは、イーサネット71で結ばれている。
【0101】
各システム51,52のルーティングスイッチャ54,64も、それぞれ使用領域が決定されている。そして、ルーティングスイッチャ54とルーティングスイッチャ64とは、図2に示した2つのルーティングスイッチャと同様にして、つなげて用いられている。すなわち、各ビデオカメラやVTR等からの映像信号,音声信号は、システム51のルーティングスイッチャ54の使用領域の入力信号線に入力される。ルーティングスイッチャ54の使用領域の出力信号線から出力した映像・音声信号は、システム61のルーティングスイッチャ64の使用領域の入力信号線に入力する。そして、ルーティングスイッチャ64の使用領域の出力信号線から出力した映像・音声信号が、送出用機器や編集装置等に送られる。
【0102】
また、ルーティングスイッチャ54,64は、それぞれ未使用領域の一部が、相手方のルーティングスイッチャの現在の接続状態を記憶するための「接続情報記憶領域」と、 相手方のルーティングスイッチャの名称を記憶するための「名称記憶領域」として決定されている。
【0103】
図10,図11は、この「接続情報記憶領域」や「名称記憶領域」に情報を記憶させるためのシステム51,61の各部の処理の流れを示す図である。
【0104】
このうち、図10は、ルーティングスイッチャ54,64の使用領域の接続状態が変化したことに基づいて実行される処理を示す。以下、ルーティングスイッチャ53のほうの使用領域の接続状態が変化した場合を例にとって、この処理を説明する。
【0105】
システム51のコントロールパネル55の操作等により、ルーティングスイッチャ54の使用領域の接続状態が変化し、使用領域の現在の接続状態を示す情報がルーティングスイッチャ54から切替制御ユニット53を経てコンピュータ52に送られると、コンピュータ52は、この現在の接続状態を示す情報と、ルーティングスイッチャ64の「接続情報記憶領域」にこの情報を記憶させる要求(ルーティングスイッチャ64の「接続情報記憶領域」の接続状態を、この情報が示す接続状態に変化させる要求)とを、イーサネット71経由でシステム61のコンピュータ62に送る(ステップS41)。
【0106】
システム61のコンピュータ62は、この情報及び要求を切替制御ユニット63に転送する(ステップS42)。
【0107】
切替制御ユニッ63は、コンピュータ62からのこの情報及び要求を、ルーティングスイッチャ64に転送する(ステップS43)。
【0108】
ルーティングスイッチャ64は、この情報及び要求を受信すると、「接続情報記憶領域」の接続状態をこの情報の示す接続状態に変化させることにより、相手方のシステム51のルーティングスイッチャ54の使用領域の現在の接続状態を「接続情報記憶領域」に記憶させる(ステップS44)。
【0109】
図11は、コンピュータ52,62に、それぞれルーティングスイッチャ54,64の名称の情報が入力された(例えばキーボードで名称が入力されるか、あるいは切替制御ユニット53,63から名称の情報が送られた)ことに基づいて実行される処理を示す。以下、コンピュータ52のほうにルーティングスイッチャ54の名称の情報が入力された場合を例にとって、この処理を説明する。
【0110】
システム51のルーティングスイッチャ54の名称(例えば「RSW1」というような名称)の情報がコンピュータ52に入力されると、コンピュータ52は、この名称を示す情報と、ルーティングスイッチャ64の「名称記憶領域」にこの名称を記憶させる(入力信号線と出力信号線との各交差箇所での接続の有無を‘0’,‘1’として、「名称記憶領域」に所定の文字コードでこの名称を表現させる)ことを要求するコマンドとを、イーサネット71経由でシステム61のコンピュータ62に送る(ステップS51)。
【0111】
システム61のコンピュータ62は、この名称の情報及びコマンドを切替制御ユニット63に転送する(ステップS52)。
【0112】
切替制御ユニッ63は、コンピュータ62からのこの情報及び要求を、ルーティングスイッチャ64に転送する(ステップS53)。
【0113】
ルーティングスイッチャ64は、この情報及び要求を受信すると、入力信号線と出力信号線との各交差箇所での接続の有無を‘0’,‘1’として、「名称記憶領域」に所定の文字コードでこの名称を表現する(例えば「RSW1」というような英数字の名称であれば、各文字を8ビットで表現する)ことにより、相手方のシステム51のルーティングスイッチャ54の名称を「名称記憶領域」に記憶させる(ステップS54)。
【0114】
このように、この図9の映像・音声切替システムでは、各システム51,61のルーティングスイッチャ54,64の未使用領域の一部が、入力信号線と出力信号線とを接続させることにより、相手方のシステムのルーティングスイッチャの現在の接続状態を記憶させる領域(接続状態記憶領域)や、相手方のシステムのルーティングスイッチャの名称を記憶させる領域(名称記憶領域)として使用される。
【0115】
すなわち、2つのシステムのルーティングスイッチャがつなげて用いられる映像・音声切替システムにおいて、各システムのルーティングスイッチャ自体の未使用領域に、相手方のシステムのルーティングスイッチャの現在の接続状態や名称が記憶される。
【0116】
これにより、自己のシステムのルーティングスイッチャ自体の未使用領域に記憶された情報を利用して、相手方のシステムのルーティングスイッチャの現在の接続状態や名称を迅速且つ正確に確認する(例えばコンピュータやコントロールパネルにそれらを表示させて確認する)ことが可能になるので、各ビデオカメラやVTR等からの映像・音声信号を最終的に目的とする送出用機器や編集装置等に間違いなく送ることができるようになる。
【0117】
なお、以上の例では、図4に示したように、未使用領域のうち入力信号線と出力信号線との両方が使用領域と重複しない領域を、デフォルト状態記憶領域のような、ルーティングスイッチャに関する情報を記憶させる領域として決定している。
【0118】
しかし、入力信号線が使用領域と重複していても出力信号線さえ使用領域と重複していない領域であれば、その領域から外部(送出用機器や編集装置等)に信号が送られる恐れはない。したがって、未使用領域のうち出力信号線のみが使用領域と重複しない領域を、ルーティングスイッチャに関する情報を記憶させる領域として決定してもよい。
【0119】
また、以上の例では、図4に示したように、ルーティングスイッチャのうち映像信号や音声信号を入出力させるレベルの未使用領域の一部を、ルーティングスイッチャに関する情報を記憶させる領域として決定している。しかし、別の例として、ルーティングスイッチャのうち使用しない(映像信号や音声信号を入出力させない)レベルの領域の一部を、ルーティングスイッチャに関する情報を記憶させる領域として決定してもよい。
【0120】
また、以上の例では、ルーティングスイッチャに関する情報として、使用領域のデフォルト状態や、2つのルーティングスイッチャをつなげて用いる場合における相手方のルーティングスイッチャの現在の接続状態・名称を記憶させている。しかし、これに限らず、例えば2つのルーティングスイッチャをつなげて用いる場合において、相手方のルーティングスイッチャの入力信号線または出力信号線についての信号名称(図5に示した「VTR1」等)を、ルーティングスイッチャ自体の未使用領域に記憶させる(入力信号線と出力信号線との各交差箇所での接続の有無を‘0’,‘1’として所定の文字コードで信号名称を表現させる)ようにしてもよい。
【0121】
また、以上の例では、放送局におけるルーティングスイッチャを用いた映像・音声切替システムに発明を適用している。しかし、これに限らず、ルーティングスイッチャのような信号切替装置を用いて信号を切り替えるてあらゆるシステムに本発明を適用してよい。
【0122】
また、本発明は、以上の例に限らず、本発明の要旨を逸脱することなく、その他様々の構成をとりうることはもちろんである。
【0123】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、ルーティングスイッチャのような信号切替装置を用いて信号を切り替えるシステムにおいて、信号切替装置に関する情報を、信号切替装置自体の未使用領域に記憶させてシステム内で利用するようにしたので、信号切替装置に関する各種情報を、システム内で容易に取得して利用できるという効果が得られる。
【0124】
さらに、信号切替装置自体の未使用領域に記憶させた初期設定の接続状態の情報を利用して、信号切替装置の使用領域の接続状態を、迅速且つ正確に初期設定(デフォルト)状態に戻すことができるという効果が得られる。
【0125】
さらに、複数の信号切替装置をつなげて用いる場合において、各信号切替装置自体の未使用領域に、相手方の信号切替装置の現在の接続状態が記憶されるので、自己の側の信号切替装置自体に記憶された情報を利用して、相手方の信号切替装置の現在の接続状態を迅速且つ正確に確認することができるようになるという効果が得られる。
【0126】
さらに、複数の信号切替装置をつなげて用いる場合において、各信号切替装置自体の未使用領域に、相手方の信号切替装置の名称が記憶されるので、自己の側の信号切替装置自体に記憶された情報を利用して、相手方の信号切替装置の名称を迅速且つ正確に確認することができるようになるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ルーティングスイッチャの信号切替部の構造を示す図である。
【図2】2つのルーティングスイッチャをつなげて用いる例を示す図である。
【図3】本発明を適用した映像・音声信号切替システムの構成の一例を示す図である。
【図4】図3のルーティングスイッチャの使用領域及びデフォルト状態記憶領域を示す図である。
【図5】図3のコンピュータの操作画面を示す図である。
【図6】図3のシステムで実行される処理の流れを示す図である。
【図7】図3のシステムで実行される処理の流れを示す図である。
【図8】図3のシステムで実行される処理の流れを示す図である。
【図9】本発明を適用した映像・音声信号切替システムの構成の別の一例を示す図である。
【図10】図9のシステムで実行される処理の流れを示す図である。
【図11】図9のシステムで実行される処理の流れを示す図である。
【符号の説明】
1,52,62 パーソナルコンピュータ、 2,53,63 切替制御ユニット、 3,54,64 ルーティングスイッチャ、 4,55,65 コントロールパネル、 5 S−BUS、 11,21,31 マイクロプロセッサ、12 RS−422インタフェース回路、 13,23,33 S−BUS用インタフェース回路、 22 信号切替部、 32 操作パネル部、 34 デフォルト釦、 71 イーサネット

Claims (5)

  1. 複数の入力信号線と複数の出力信号線とが交差し、各交差箇所に接続スイッチが設けられた信号切替装置を用いて信号を切り替えるシステムにおいて、
    前記信号切替装置において前記入力信号線と前記出力信号線とが交差する領域のうち、少なくとも信号の出力のために使用されない領域である未使用領域が、前記入力信号線と前記出力信号線とを接続させることにより、前記信号切替装置に関する所定の情報を記憶させる領域として使用され、
    前記未使用領域に記録された前記所定の情報が、前記システム内で利用されるようにしたことを特徴とする信号切替システム。
  2. 複数の入力信号線と複数の出力信号線とが交差し、各交差箇所に接続スイッチが設けられたマトリクスを複数有する信号切替装置を用いて信号を切り替えるシステムにおいて、
    前記信号切替装置において前記入力信号線と前記出力信号線とが交差する領域のうち、信号の入出力のために使用されないマトリクス内の領域である未使用領域が、前記入力信号線と前記出力信号線とを接続させることにより、前記信号切替装置に関する所定の情報を記憶させるための領域として使用され、
    前記未使用領域に記録された前記所定の情報が、前記システム内で利用されるようにしたことを特徴とする信号切替システム。
  3. 請求項1または2に記載の信号切替システムにおいて、
    前記未使用領域が、前記信号切替装置において前記入力信号線と前記出力信号線とが交差する領域のうち、信号の入出力のために使用される領域である使用領域における前記入力信号線と前記出力信号線との初期設定の接続状態を記憶させる領域として使用され、
    前記信号切替装置の前記使用領域における前記入力信号線と前記出力信号線との接続状態を、前記初期設定の接続状態に戻すことを指示するための操作手段と、
    前記操作手段の操作に基づき、前記信号切替装置の前記使用領域における前記入力信号線と前記出力信号線との接続状態を、前記未使用領域に記憶された前記初期設定の接続状態と同じ状態にさせる制御手段と
    を備えたことを特徴とする信号切替システム。
  4. 請求項1または2に記載の信号切替システムにおいて、
    複数の前記信号切替装置がつなげて用いられており、
    各々の前記信号切替装置の前記未使用領域が、該信号切替装置以外の前記信号切替装置において前記入力信号線と前記出力信号線とが交差する領域のうち、信号の入出力のために使用される領域である使用領域における前記入力信号線と前記出力信号線との現在の接続状態を記憶させる領域として使用され、
    各々の前記信号切替装置の前記使用領域における前記入力信号線と前記出力信号線との現在の接続状態を示す情報を、該信号切替装置以外の前記信号切替装置の前記未使用領域に記憶させる制御手段
    を備えたことを特徴とする信号切替システム。
  5. 請求項1または2に記載の信号切替システムにおいて、
    複数の前記信号切替装置がつなげて用いられており、
    各々の前記信号切替装置の前記未使用領域が、該信号切替装置以外の前記信号切替装置の名称を記憶させる領域として使用され、
    各々の前記信号切替装置の前記名称を、該信号切替装置以外の前記信号切替装置の前記未使用領域に記憶させる制御手段
    を備えたことを特徴とする信号切替システム。
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