JP2004273558A - バイポーラトランジスタの製造方法 - Google Patents

バイポーラトランジスタの製造方法 Download PDF

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JP2004273558A JP2003058942A JP2003058942A JP2004273558A JP 2004273558 A JP2004273558 A JP 2004273558A JP 2003058942 A JP2003058942 A JP 2003058942A JP 2003058942 A JP2003058942 A JP 2003058942A JP 2004273558 A JP2004273558 A JP 2004273558A
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Takahiro Kawashima
孝啓 川島
Akira Asai
明 浅井
Toru Saito
徹 齋藤
Takeshi Takagi
剛 高木
Takeshi Idota
健 井戸田
Yoshihiko Kanzawa
好彦 神澤
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

【課題】高性能で量産性に優れたバイポーラトランジスタを提供する。
【解決手段】基板100の上部にN型埋め込み拡散層101を形成する。STI103と、DTI104とを形成する。STI103によって基板100内のコレクタ層102から分離された領域にNコレクタ引き出し層107を形成する。基板上に絶縁膜108と、アンドープポリシリコン層109とを形成し、絶縁膜108およびアンドープポリシリコン層109にベース開口部110を形成する。基板上に半導体層111を形成する。基板上に絶縁膜112を堆積する。絶縁膜112の上にレジストマスク113をマスクとして、絶縁膜112に窒素イオンの注入を行なう。レジストマスク113を除去後、アニール等の熱処理を施す。絶縁膜112のうちの窒素が注入された領域には、窒化絶縁膜が形成される。絶縁膜112を除去することによって、エミッタ開口部を形成する。
【選択図】 図3

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、バイポーラトランジスタおよびその製造方法に関し、特に、バイポーラトランジスタ、それを含むBiCMOSデバイスの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
現在、シリコン基板上に形成されるバイポーラトランジスタとして、シングルポリシリコン構造を有するバイポーラトランジスタと、ダブルポリシリコン構造を有するバイポーラトランジスタとが提案されている。シングルポリシリコン構造を有するバイポーラトランジスタでは、ベース層をエピタキシャル成長によって形成する際に外部ベースを同時に形成するため、内部ベース(真性ベース)と外部ベースとの接続部の寄生抵抗が低減できベース抵抗を小さくすることができる。また、シンプルな構造のためプロセスが容易になり、工程数を大幅に削減することができる(非特許文献1を参照)。
【0003】
従来のシングルポリシリコン構造を有するバイポーラトランジスタの製造方法を、図6(a)〜図8(b)を参照しながら説明する。図6(a)〜図8(b)は、従来のシングルポリシリコン構造を有するバイポーラトランジスタの製造方法を示す工程断面図である。
【0004】
まず、図6(a)に示す工程で、Si基板500の上部に、N型不純物をドープしながらSi単結晶層をエピタキシャル成長させる、あるいは、エピタキシャル成長後に高エネルギーのイオン注入を行なうことにより、深さ約1μmのN型埋め込み拡散層501を形成する。
【0005】
次に、素子分離として、酸化シリコンが埋め込まれたシャロートレンチ分離(STI)503と、アンドープポリシリコン膜505及びこれを取り囲むシリコン酸化膜506により構成されるディープトレンチ分離(DTI)504とを形成する。STI503およびDTI504の深さは、それぞれ0.25μm〜0.4μm程度および2μm〜4μm程度としておく。Si基板500内におけるSTI503同士によって挟まれる領域がコレクタ層502となる。また、STI503によってSi基板500内のコレクタ層502から分離された領域に、N型埋め込み拡散層501を介してコレクタ層502の電極とコンタクトするための、リンなどがイオン注入されたNコレクタ引き出し層507を形成する。
【0006】
次に、図6(b)に示す工程で、基板上に厚さ約30〜50nmの堆積酸化膜508と、厚さ約50〜100nm程度のアンドープポリシリコン層509とを順次形成する。続いて、堆積酸化膜508およびアンドープポリシリコン層509をリソグラフィー技術、異方性ドライエッチング技術およびウェットエッチング技術によってパターニングを行ない、ベース開口部510を形成する。
【0007】
次に、図7(a)に示す工程で、Si基板500上のベース開口部510に半導体層511を非選択的にエピタキシャル成長により形成する。なお、ここでは半導体層511を形成する材料がSiGeである。SiGeからなる半導体層511は、コレクタ層502上では単結晶構造を有している(単結晶構造部511a)が、アンドープポリシリコン層509上では多結晶構造となっている(多結晶構造部511b)。続いて、基板上に厚さ20〜50nm程度の堆積酸化膜512と、厚さ20〜100nm程度のポリシリコン膜513とを順次堆積する。
【0008】
次に、図7(b)に示す工程で、ポリシリコン膜513をリソグラフィーおよび異方性ドライエッチングによりパターニングする。その後レジストを除去し、ポリシリコン膜513をマスクとするウェットエッチングによって堆積酸化膜512を除去することによりエミッタ開口部514を形成する。なお、単結晶構造部511aのうちのエミッタ開口部514の下方領域が内部ベース(真性ベース)として機能する。単結晶構造部511aのうちのエミッタ開口部514の下方領域を除く部分と、多結晶構造部511bとは、外部ベースとして機能する。
【0009】
次に、図8(a)に示す工程で、N型にドープされたポリシリコンを厚さ100〜400nm程度堆積させ、エミッタ開口部514を埋める。この後、リソグラフィーおよびドライエッチングによりN型ポリシリコン層529を形成する。続いて、多結晶構造部511b上にある堆積酸化膜512を、ウェットエッチングにより除去する。
【0010】
次に、図8(b)に示す工程で、基板上に金属層を形成し、この金属層をパターニングすることによって、Nコレクタ引き出し層507、多結晶構造部511bおよびN型ポリシリコン層529の上に電極524を形成する。続いて、基板上に層間絶縁膜525を堆積し、層間絶縁膜525に各電極に到達する接続孔を形成する。次いで、各接続孔を埋めるプラグ526と各プラグ526に接続されて、層間絶縁膜525上に延びる金属配線527とを形成する。
【0011】
【非特許文献1】
B. Jagannathan, M. Khater, F. Pagette, J. −S. Rieh, D. Angell, H. Chen, L. Florkey, D. R. Greenberg, R. Groves, S. J. Jeng, J. Johnson, E. Mengistu, K. T. Schonenberg, C. M. Schnabel, P. Smith, A. Stricker, D. Ahlgren, G. Freeman, K. Stein, and S. Subbanna, ‘Self−Aligned SiGe NPN Transistors With 285 GHz fmax and 207 GHz ft in a Manufacturable Technology’, IEEE Electron Device Letters, vol. 23, NO. 5, May, 2002
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述したシングルポリシリコン構造を有するバイポーラトランジスタの従来の製造方法において、堆積酸化膜のウェットエッチングによってエミッタ開口部を形成する際に、エミッタ開口部の幅(以下、エミッタ幅と称する)が設計された幅よりも広くなる。このことを図9を参照しながらより詳しく説明する。
【0013】
図9は、シングルポリシリコン構造を有するバイポーラトランジスタの従来の製造方法において、図7(b)に示す工程で形成されたエミッタ開口部514を拡大した断面図である。
【0014】
シングルポリシリコン構造を有するバイポーラトランジスタの従来の製造方法では、図7(b)に示す工程でウェットエッチングによって堆積酸化膜512が等方的にエッチングされる。このため、図9に示すように、堆積酸化膜512のサイドエッチングによって、実際のエミッタ幅W1は、ポリシリコン膜513をパターニングすることによって設計した開口幅(理想的なエミッタ幅)W2よりも大きくなってしまう。このため、エミッタ−ベース間の寄生容量をさらに低減することが難しく、電気的特性のさらなる向上を困難なものとしている。また、実際のエミッタ幅W1を縮小するために堆積酸化膜512のウェットエッチング量を変更しても、1つのウエハから得られる各トランジスタに電流利得のバラツキが生じる原因ともなる。
【0015】
本発明は、上記の諸事情に鑑みてなされたものであり、高性能で且つ量産性に優れたバイポーラトランジスタを提供することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】
本発明のバイポーラトランジスタの製造方法は、第1導電型の第1半導体層と、上記第1半導体層上に形成された第2導電型の第2半導体層とを有する基板を用意する工程(a)と、上記第2半導体層上に絶縁膜を堆積した後、上記絶縁膜の一部を覆い、上記絶縁膜の上記一部を除く部分を露出する第1開口部を有するレジストマスクを形成する工程(b)と、上記レジストマスクをマスクとして窒素イオンを上記絶縁膜中に注入することによって、上記第1開口部内に位置する上記絶縁膜を窒化絶縁膜に変成させる工程(c)と、上記レジストマスクを除去した後、ウェットエッチングによって、上記絶縁膜を除去することによって、上記窒化絶縁膜に上記第2半導体層の上面を露出する第2開口部を形成する工程(d)と、上記第2開口部を埋める第1導電型の第3半導体層を堆積する工程(e)とを含み、上記工程(d)で用いられるエッチャントに対する上記窒化絶縁膜のエッチングレートが、上記エッチャントに対する上記絶縁膜のエッチングレートよりも低い。
【0017】
本発明のバイポーラトランジスタの製造方法では、上記工程(d)で用いられるエッチャントに対する上記窒化絶縁膜のエッチングレートが、上記絶縁膜よりも低い。このため、工程(d)で、絶縁膜をウェットエッチングを行なうことによって除去する際に、窒化絶縁膜がほとんど影響を受けないエッチャントを用いることによって、工程(c)でレジストマスクを用いて形成した通りの第2開口部の幅(すなわち、エミッタ幅)がほぼ維持される。つまり、本発明によれば、従来の製造方法において生じるサイドエッチングによるエミッタ幅の広がりを抑制することができる。
【0018】
上記絶縁膜は、シリコン酸化膜であり、上記窒化絶縁膜は、シリコン酸窒化膜であってもよい。
【0019】
上記第2半導体層は、SiGe、SiC、SiGeCのうちのいずれか1つから形成されていてもよい。
【0020】
上記エッチャントは、希フッ酸を含む溶液であってもよい。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しながら本発明の実施の形態を順次説明する。
【0022】
図1は、本実施形態のシングルポリシリコン構造を有するバイポーラトランジスタを示す断面図である。なお、図1にはバイポーラトランジスタの断面図のみが示されているが、共通の基板上にCMOSデバイスが設けられていることが多く、その場合には、図示していない領域にCMOSデバイスが形成されているものとする。
【0023】
図1に示すように、基板100の上部は、エピタキシャル成長法、イオン注入法などによって導入されたリンなどのN型不純物を含む深さ約1μmのN型埋め込み拡散層101となっている。また、基板100には、酸化シリコンが埋め込まれたSTI103と、アンドープポリシリコン膜105およびこれを取り囲むシリコン酸化膜106により構成されるDTI104とが、素子分離として設けられている。STI103の深さは、0.25μm〜0.4μm程度、DTI104の深さは2μm〜4μm程度である。
【0024】
基板100内のSTI103によって挟まれる領域にはコレクタ層102が設けられており、基板100内のコレクタ層102とSTI103によって分離された領域には、N型埋め込み拡散層101を介してコレクタ層102の電極とコンタクトするためのNコレクタ引き出し層107が設けられている。
【0025】
また、基板100の上には、P型不純物がドープされた厚さ約50〜100nmの半導体層111が設けられている。半導体層111のうちの中央部(後述するエミッタ開口部114の下方領域)が内部ベース(真性ベース)119として機能する。なお、半導体層111は、コレクタ層102上では単結晶構造、STI103上では多結晶構造となっている。
【0026】
半導体層111の上には厚さ約20〜50nmの窒化絶縁膜112aが設けられており、窒化絶縁膜112aにはエミッタ開口部114が形成されている。
【0027】
上記半導体層111のうちエミッタ開口部114の下方領域を除く部分と、STI103上で多結晶構造となっている部分とによって外部ベースが構成されている。
【0028】
エミッタ開口部114を埋めて窒化絶縁膜112a上に延びる厚さ約100〜400nmのN型半導体層129が設けられている。
【0029】
さらに、コレクタ引き出し層107、半導体層111のSTI103上で多結晶構造となっている部分およびN型半導体層129の表面には、それぞれ電極124が形成されている。また、基板全体は層間絶縁膜125によって覆われており、層間絶縁膜125を貫通してNコレクタ引き出し層107、外部ベースの一部である半導体層111のSTI103上で多結晶構造となっている部分およびN型半導体層129上の電極124に到達する接続孔がそれぞれ形成されている。そして、この各接続孔を埋めるプラグ126と、各プラグ126に接続されて、層間絶縁膜125の上に延びる金属配線127とが設けられている。
【0030】
本実施形態のシングルポリシリコン構造を有するバイポーラトランジスタの製造方法を、図2(a)〜図5(b)を参照しながら説明する。図2(a)〜図5(b)は、本実施形態のシングルポリシリコン構造を有するバイポーラトランジスタの製造方法を示す工程断面図である。なお、図2(a)〜図5(b)にはバイポーラトランジスタの断面図のみが示されているが、共通の基板上にCMOSデバイスが設けられていることが多く、その場合には、図示していない領域にCMOSデバイスが形成されているものとする。
【0031】
まず、図2(a)に示す工程で、最上部に半導体層を有する基板100の上部に、N型不純物をドープしながら単結晶半導体層をエピタキシャル成長させる、あるいは、単結晶半導体層をエピタキシャル成長させた後に高エネルギーのN型不純物イオンを注入することにより、深さ約1μmのN型埋め込み拡散層101を形成する。
【0032】
次に、素子分離として、酸化シリコンが埋め込まれたシャロートレンチ分離(STI)103と、アンドープポリシリコン膜105及びこれを取り囲むシリコン酸化膜106により構成されるディープトレンチ分離(DTI)104とを形成する。STI103およびDTI104の深さは、それぞれ0.25μm〜0.4μm程度および2μm〜4μm程度としておく。基板100内におけるSTI103同士によって挟まれる領域がコレクタ層102となる。また、STI103によって基板100内のコレクタ層102から分離された領域に、N型埋め込み拡散層101を介してコレクタ層102の電極とコンタクトするための、リンなどがイオン注入されたNコレクタ引き出し層107を形成する。
【0033】
次に、図2(b)に示す工程で、基板上に厚さ約30〜50nmの絶縁膜108と、厚さ約50〜100nm程度のアンドープポリシリコン層109とを順次形成する。続いて、絶縁膜108およびアンドープポリシリコン層109をリソグラフィー技術、異方性ドライエッチング技術およびウェットエッチング技術によってパターニングを行ない、ベース開口部110を形成する。
【0034】
続いて、基板上にP型不純物がドープされた厚さ約50〜100nmの半導体層111を非選択的にエピタキシャル成長により形成する。半導体層111は、コレクタ層102上では単結晶構造を有している(単結晶構造部111a)が、STI103およびアンドープポリシリコン層109上では多結晶構造となっている(多結晶構造部111b)。
【0035】
次に、図3(a)に示す工程で、基板上に厚さ20〜50nm程度の絶縁膜112を堆積する。なお、本実施形態では絶縁膜112として、TEOS膜を形成している。
【0036】
次に、図3(b)に示す工程で、絶縁膜112の上にレジストを堆積し、このレジストをパターニングすることによってレジストマスク113を形成する。このとき、レジストマスク113は、絶縁膜112のうち、単結晶構造部111a上に位置する絶縁膜112の一部を覆い、絶縁膜112の上記一部を除く部分を露出する開口部を有する。続いて、レジストマスク113をマスクとして、絶縁膜112中に窒素イオンの注入を行なう。
【0037】
次に、図4(a)に示す工程で、レジストマスク113を除去した後、アニール等の熱処理を施す。このことによって、絶縁膜112のうちの窒素が注入された領域には、窒化絶縁膜112aが形成され、レジストマスク113により覆われていた領域には絶縁膜112が残存する。例えば、絶縁膜112としてTEOS膜を用いる場合、窒化絶縁膜112aとしてSiON膜が形成される。
【0038】
次に、図4(b)に示す工程で、図4(a)に示す工程で残存している絶縁膜112をウェットエッチングにより除去する。例えば、絶縁膜112としてTEOS膜、窒化絶縁膜112aとしてSiON膜が形成されている場合、希フッ酸水溶液(混合比はフッ酸:水=1:500)によりウエットエッチングを行なう。あるいはこのとき、希フッ酸に代えて、希フッ酸とフッ化アンモニウムとの混合液(バッファード希フッ酸)を用いても良い。このことによって、エミッタ開口部114を形成する。また、エミッタ開口部114の加工精度をさらに向上させるために、窒化絶縁膜112a上にポリシリコン膜を50nm程度堆積させ、このポリシリコン膜をハードマスクとして絶縁膜112を除去してもよい。なお、単結晶構造部111aのうちのエミッタ開口部114の下方領域が内部ベース(真性ベース)として機能する。単結晶構造部111aのうちのエミッタ開口部114の下方領域を除く部分と、多結晶構造部111bとは、外部ベースとして機能する。
【0039】
次に、図5(a)に示す工程で、N型不純物がドープされた半導体層を厚さ100〜400nm程度堆積させ、エミッタ開口部114を埋める。この後、リソグラフィーおよびドライエッチングによりN型半導体層129を形成する。続いて、多結晶構造部111b上にある窒化絶縁膜112aを除去する。窒化絶縁膜112aの除去方法としては、具体的には、CHF、CFまたはO等のガスを用いるドライエッチング、あるいは、HPOを用いて150℃で10分間処理するリン酸ボイルを行なう。上記のドライエッチングを行なう場合、窒化絶縁膜112aを精度良く除去できる。また、上記のリン酸ボイルを行なう場合、エッチングダメージのない多結晶構造部111b(すなわち、外部ベース)を形成することができる。
【0040】
ここで、外部ベースとして機能する単結晶構造部111aのうちエミッタ開口部114の下方領域を除く部分および多結晶構造部111bと、エミッタとして機能するN型半導体層129とがエミッタ開口部114に対して自己整合的に形成される。
【0041】
次に、図5(b)に示す工程で、絶縁膜108、アンドープポリシリコン層109およびアンドープポリシリコン層109上に位置する多結晶構造部111bを除去する。このとき、アンドープポリシリコン層109および多結晶構造部111bの除去方法として、例えばHBrおよびCl等のガスを用いるドライエッチングを、絶縁膜108の除去方法として、例えばHFを用いたウェットエッチングを用いる。続いて、基板上に金属層を形成し、この金属層をパターニングすることによって、Nコレクタ引き出し層107、多結晶構造部111bおよびN型半導体層129の上に電極124を形成する。なお、電極表面を、低抵抗化するためシリサイド化しておくことが好ましい。
【0042】
続いて、基板上に層間絶縁膜125を堆積し、層間絶縁膜125に各電極に到達する接続孔を形成する。次いで、各接続孔を埋めるプラグ126と各プラグ126に接続されて、層間絶縁膜125上に延びる金属配線127とを形成する。
【0043】
上述の本実施形態のバイポーラトランジスタの製造方法では、図3(b)および図4(a)に示す工程によって形成される窒化絶縁膜112aと絶縁膜112とは、ウェットエッチングで用いるエッチャントに対するエッチングレートが異なる材料となる。このため、図4(b)に示す工程で、絶縁膜112をウェットエッチングを行なうことによって除去する際に、窒化絶縁膜112aはほとんど影響を受けない。従って、図3(b)に示す工程で設計した通りのエミッタ開口部114の幅(すなわち、エミッタ幅)がほぼ維持される。つまり、本実施形態の製造方法によれば、従来の製造方法において生じるサイドエッチングによるエミッタ幅の広がりを抑制することができる。
【0044】
従って、リソグラフィー技術の更なる向上を要することなく、エミッタ幅が微細で、且つエミッタ幅の寸法バラツキが小さいバイポーラトランジスタを実現することができる。
【0045】
また、本実施形態のバイポーラトランジスタの製造方法によれば、外部ベースとして機能する単結晶構造部111aのうちエミッタ開口部114の下方領域を除く部分および多結晶構造部111bと、エミッタとして機能するN型半導体層129とがエミッタ開口部114に対して自己整合的に形成される。このため、フォトリソグラフィーにおける重ね合わせマージンがなくなるためにトランジスタサイズを微細化できる。
【0046】
絶縁膜112としては、具体的には、シリコン酸化膜(SiO膜)、TEOS膜を形成することが好ましい。このことによって、窒化絶縁膜112aとしてシリコン酸窒化膜(SiON膜)が形成される。SiON膜は、シリコン酸化膜およびTEOS膜に比べて一般的なウェットエッチングに用いられるエッチャント(例えば、希フッ酸水溶液)に対するエッチングレートが非常に小さい。このため、ウエットエッチングによりサイドエッチングされる量はわずか数nm程度となる。つまり、ウエットエッチングによるサイドエッチング量が小さくなる。このため、エミッタサイズの増大を抑制することができる。
【0047】
なお、図5(a)に示す工程での窒化絶縁膜112aの除去には、例えば窒化絶縁膜112がシリコン酸窒化膜である場合、リン酸ボイル等の方法により除去する。このことによってエッチングダメージのない外部ベースを形成することができる。
【0048】
本実施形態のバイポーラトランジスタにおいて、半導体層111およびN型半導体層129を、例えば、Si、SiGe、SiC、およびSiGeCのいずれか1つを用いて形成してもよい。また特に、ベースとして機能する半導体層111を、エミッタとして機能するN型半導体層129よりもバンドギャップの狭い材料から形成することが好ましい。例えば、半導体層111をSiGe、SiC、またはSiGeCのいずれかで、N型半導体層129をSiでそれぞれ形成することが好ましい。このことによって、ヘテロバイポーラトランジスタ(HBT)を実現することができる。
【0049】
ヘテロバイポーラトランジスタ(HBT)は、より優れた伝導特性を有し、さらに良好な高周波特性を有することが知られている(B. Jagannathan, M. Khater, F. Pagette, J. −S. Rieh, D. Angell, H. Chen, L. Florkey, D. R. Greenberg, R. Groves, S. J. Jeng, J. Johnson, E. Mengistu, K. T. Schonenberg, C. M. Schnabel, P. Smith, A. Stricker, D. Ahlgren, G. Freeman, K. Stein, and S. Subbanna, ‘Self−Aligned SiGe NPN Transistors With 285 GHz fmax and 207 GHz ft in a Manufacturable Technology’, IEEE Electron Device Letters, vol. 23, NO. 5, May, 2002)。
【0050】
例えば、半導体層111をSiGe、N型半導体層129をSiでそれぞれ形成し、本実施形態のバイポーラトランジスタをSi/SiGe−HBTとすると、エミッタとして機能するN型半導体層129(Si)よりもバンドギャップの狭いSiGeがベースとして機能する半導体層111を形成しており、このバンドギャップの違いによってエミッタ−ベース接合の注入効率を大幅に増大することができる。このため、ベースの不純物濃度を高くして、ベース抵抗を低減することができる。さらに、エミッタの不純物濃度を低くできるため、従来のホモ型のバイポーラトランジスタよりも高速動作が可能となる。
【0051】
なお、半導体層111を、厚さ20〜40nm程度でGe組成が10%〜20%程度のアンドープSiGe層(I−SiGe層)と、P型に不純物がドープされた厚さ20〜40nm程度のp−SiGe層と、厚さ10〜30nm程度のSiキャップ層とから構成されている積層構造としてもよい。ここでp−SiGe層のGe組成を、基板100側からSiキャップ層方向に傾斜させたプロファイルとすることが好ましい。このことによって、さらに高周波特性を向上できることが知られている(特開2001−68479号公報)。
【0052】
上述した実施形態で説明したNPN型のバイポーラトランジスタおよびその製造方法は、不純物の種類を変更することによってPNP型のバイポーラトランジスタにも適用することも可能である。
【0053】
【発明の効果】
本発明によれば、高性能で且つ量産性に優れたバイポーラトランジスタを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の実施形態のバイポーラトランジスタを示す断面図である。
【図2】図2(a)および図2(b)は、本発明の実施形態のバイポーラトランジスタの製造方法を示す工程断面図である。
【図3】図3(a)および図3(b)は、本発明の実施形態のバイポーラトランジスタの製造方法を示す工程断面図である。
【図4】図4(a)および図4(b)は、本発明の実施形態のバイポーラトランジスタの製造方法を示す工程断面図である。
【図5】図5(a)および図5(b)は、本発明の実施形態のバイポーラトランジスタの製造方法を示す工程断面図である。
【図6】図6(a)および図6(b)は、従来のバイポーラトランジスタの製造方法を示す工程断面図である。
【図7】図7(a)および図7(b)は、従来のバイポーラトランジスタの製造方法を示す工程断面図である。
【図8】図8(a)および図8(b)は、従来のバイポーラトランジスタの製造方法を示す工程断面図である。
【図9】図9は、図7(b)に示す工程で形成されたエミッタ開口部を拡大した断面図である。
【符号の説明】
100、500 基板
101、501 N型埋め込み拡散層
102、502 コレクタ層
103、503 シャロートレンチ分離(STI)
104、504 ディープトレンチ分離(DTI)
105、505 アンドープポリシリコン膜
106、506 シリコン酸化膜
107、507 Nコレクタ引き出し層
108 絶縁膜
109、509 アンドープポリシリコン層
110、510 ベース開口部
111、511 半導体層
111a、511a 単結晶構造部
111b、511b 多結晶構造部
112 絶縁膜
112a 窒化絶縁膜
113 レジストマスク
114、514 エミッタ開口部
119 内部ベース(真性ベース)
124、524 電極
125、525 層間絶縁膜
126、526 プラグ
127、527 金属配線
129、529 N型半導体層
512 堆積酸化膜
513 ポリシリコン膜

Claims (4)

  1. 第1導電型の第1半導体層と、上記第1半導体層上に形成された第2導電型の第2半導体層とを有する基板を用意する工程(a)と、
    上記第2半導体層上に絶縁膜を堆積した後、上記絶縁膜の一部を覆い、上記絶縁膜の上記一部を除く部分を露出する第1開口部を有するレジストマスクを形成する工程(b)と、
    上記レジストマスクをマスクとして窒素イオンを上記絶縁膜中に注入することによって、上記第1開口部内に位置する上記絶縁膜を窒化絶縁膜に変成させる工程(c)と、
    上記レジストマスクを除去した後、ウェットエッチングによって、上記絶縁膜を除去することによって、上記窒化絶縁膜に上記第2半導体層の上面を露出する第2開口部を形成する工程(d)と、
    上記第2開口部を埋める第1導電型の第3半導体層を堆積する工程(e)とを含み、
    上記工程(d)で用いられるエッチャントに対する上記窒化絶縁膜のエッチングレートが、上記エッチャントに対する上記絶縁膜のエッチングレートよりも低いバイポーラトランジスタの製造方法。
  2. 請求項1に記載のバイポーラトランジスタの製造方法において、
    上記絶縁膜は、シリコン酸化膜であり、
    上記窒化絶縁膜は、シリコン酸窒化膜であるバイポーラトランジスタの製造方法。
  3. 請求項1に記載のバイポーラトランジスタの製造方法において、
    上記第2半導体層は、SiGe、SiC、SiGeCのうちのいずれか1つから形成されているバイポーラトランジスタの製造方法。
  4. 請求項1に記載のバイポーラトランジスタの製造方法において、
    上記エッチャントは、希フッ酸を含む溶液であるバイポーラトランジスタの製造方法。
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CN102544079A (zh) * 2010-12-15 2012-07-04 上海华虹Nec电子有限公司 锗硅异质结npn晶体管及制造方法

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