JP2004272091A - プロジェクタ - Google Patents

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Tetsushi Kimura
哲志 木村
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Abstract

【課題】筐体の外観意匠設計の自由度が高く、遠隔操作装置を取り出しやすい収納部を備えるプロジェクタを提供すること。
【解決手段】光源から射出された光束を光学的に処理して画像情報に応じた光学像を形成し拡大投写する光学系、およびこの光学系の動作を制御する制御部を有する本体と、この本体を収納する筐体とを備え、筐体の外面に遠隔操作装置35を収納する収納部が設けられるプロジェクタ1は、収納部として、筐体外面に形成された凹部とこれに嵌合する蓋部材36とを備え、蓋部材36は設置面の法線方向に延びる軸を中心として回動可能に設けられている。これにより、回動軸の方向の関係上、筐体の直線部分を最低限に抑えることができるので、筐体の外観意匠設計の自由度が高い。同時に、リモコン収納部が筐体側面に配置されるため、通常設置時/天吊時によらず、遠隔操作装置35を取り出しやすい。
【選択図】 図5

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光源から射出された光束を光学的に処理して画像情報に応じた光学像を形成し拡大投写する光学系、およびこの光学系の動作を制御する制御部を有する本体と、この本体を収納する筐体とを備えるプロジェクタに関する。
【0002】
【背景技術】
従来、光源ランプから射出された光束をダイクロイックミラーで三色の色光に分離するダイクロイックミラーと、色光毎に画像情報に応じて変調する3枚の液晶パネルと、各液晶パネルで変調された光束を合成するクロスダイクロイックプリズムとを備える三板式のプロジェクタが知られている。
【0003】
このようなプロジェクタを使用してプレゼンテーション等を行う場合には、プロジェクタ本体に設けられた操作パネルを直接操作することも可能であるが、一般的には、プロジェクタ本体から離れたスクリーン近傍に使用者が立って、遠隔操作装置(リモートコントローラ;リモコン)を用いて、プロジェクタの遠隔操作を行っている(例えば、特許文献1参照)。
また、近年のプロジェクタでは、小型化・軽量化が求められた結果、持ち運び可能なモバイルタイプが開発されている。
ここで、このようなモバイルタイプのプロジェクタを持ち運ぶ際、プロジェクタとリモートコントローラを同時に持ち運ぶのは、かさばって不便である。
【0004】
【特許文献1】
特開平11−295811号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
このため、プロジェクタ本体を収納する筐体の外側等に、リモートコントローラを収納するための収納部を設けるような構成が考えられるが、この場合、筐体の上面、側面に収納部を設けることは、外観意匠設計を制限することとなるため好ましくない。
そこで、収納部をプロジェクタの下部や机・台等との設置面となる底面部分に設けて、筐体のデザインに与える影響を極力減らすことが考えられる。
しかしながら、このような底面部分に設けると、設置台に置いた際に収納部からリモートコントローラを取り出そうとすると取り出しにくいという問題がある。
【0006】
本発明の目的は、筐体の外観意匠設計の自由度は高いままに、リモートコントローラを取り出しやすく取扱性に優れるリモコン収納部を備えるプロジェクタを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明のプロジェクタは、光源から射出された光束を光学的に処理して画像情報に応じた光学像を形成し拡大投写する光学系、およびこの光学系の動作を制御する制御部を有する本体と、この本体を収納する筐体とを備え、前記筐体の外面に前記制御部の動作を遠隔操作する遠隔操作装置を収納する収納部が設けられるプロジェクタであって、前記収納部は、前記筐体外面に形成された筐体凹部、およびこの筐体凹部を塞ぐ蓋部材を備え、前記蓋部材は、前記筐体の設置面の法線方向に延びる軸を中心として前記筐体の外面に対して回動可能に設けられることを特徴とする。
【0008】
ここで、前述の遠隔操作装置とは、本体の制御部を遠隔操作するリモートコントローラ(リモコン)のことである。このリモートコントローラは、例えば、投写画像の設定変更や、出力される音量の調節、入力する画像情報の切替等の各操作について遠隔操作ができる。遠隔操作の方式としては、赤外線式、レーザー式等が採用できる。
【0009】
この発明によれば、蓋部材の回動軸を筐体の設置面の法線方向に設けることにより、筐体の形状の直線部分を必要最小限に抑えることができるので、設計自由度が損なわれることが少ない。また、回動軸が筐体の設置面の法線方向とされることにより、収納部が自ずと設置面の端部から起立する筐体側面に形成されることとなる。したがって、筐体の下部や底面部分に収納部を設ける場合と比較して、プロジェクタの天吊時、通常設置時によらず、リモートコントローラを取り出し/収納しやすい。
【0010】
本発明では、蓋部材は、遠隔操作装置を保持するホルダを備え、ホルダは、蓋部材の内面から突出し遠隔操作装置を支持する支持部と、この支持部先端から蓋部材の内面と対向するように延出し遠隔操作装置を蓋部材の内面との間に把持する把持部とを備えることが好ましい。
この発明によれば、支持部はリモートコントローラの自重を支持し、把持部は蓋部材の蓋面との間にリモートコントローラを把持することにより、蓋部材にリモートコントローラを保持させることができる。したがって、プロジェクタの通常設置時/天吊時によらず、蓋部材を回動する際にリモートコントローラが落下しにくく、取扱性に優れる。
【0011】
本発明では、蓋部材および筐体凹部のいずれか一方には、軸に沿って突出する突起部が形成され、いずれか他方には、この突起部と係合する孔部が形成され、突起部の先端面は、蓋部材の閉塞時、筐体外側で最も突出寸法が大きく、内側に向かって次第に突出寸法が小さくなるテーパ面であることが好ましい。
この発明によれば、突起部の先端面が前述のようなテーパ面とされることにより、蓋部材の閉塞時に、突起部および孔部のかかり代が最も大きくなり、蓋部材の開放時は、かかり代がこれよりも小さくなる。
したがって、蓋部材の開放状態でさらに蓋部材に開動方向の外力が作用しても、短いかかり代部分で蓋部材が筐体から外れ、蓋部材および筐体凹部ともに割れ等が生じることもない。
【0012】
本発明では、蓋部材は、回動基端側の一端を突起部近傍において軸と交差する方向に切り欠いた切欠を有することが好ましい。
この発明によれば、前述のように外力が作用して孔部の端部と突起部の基端ないし先端面が干渉すると、蓋部材は切欠部分で軸方向に変形して筐体凹部から容易に外れ、また、再度、容易に取り付けることができる。したがって、筐体と収納部の破損を効率良く防止することができ、取扱性および耐久性により優れる。
【0013】
本発明では、筐体は、筐体の設置面を含む第1筐体部、筐体の設置面と対向する筐体上面を含む第2筐体部、投射方向後端側の背面筐体部を備え、筐体凹部は、背面筐体部に形成されることが好ましい。
この発明によれば、収納部を筐体の背面部分に設けることにより、通常コネクタ等が設けられる平面部分と収納部とを揃えて設けることができる。したがって、収納部を筐体外面に設けても、筐体の設計自由度をほとんど損なうことがなく、第1筐体部、および第2筐体部の外観意匠性が向上する。
また、収納部を背面筐体部に設けるため、第1筐体部や第2筐体部を取り外しても蓋部材が筐体から脱落することがなく、取扱性に優れる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の一形態を図面に基づいて説明する。
(1)外観構成
図1は、本実施形態に係るプロジェクタ1を上方前面側から見た斜視図である。図2は、プロジェクタ1を下方前面側から見た斜視図である。図3は、プロジェクタ1を後方背面側から見た斜視図である。
プロジェクタ1は、光源から射出された光束を画像情報に応じて変調し、スクリーン等の投写面上に拡大投写する。このプロジェクタ1は、図1ないし図3に示すように、略直方体状の外装ケース2、およびこの外装ケース2から露出する投写レンズ3を備えている。
投写レンズ3は、プロジェクタ1の本体部分により画像情報に応じて変調された光学像を拡大投写する。この投写レンズ3は、筒状の鏡筒内に複数のレンズが収納された組レンズとして構成され、複数のレンズの相対位置を変更するレバー3A(図1)を備え、投写像のフォーカス調整、および倍率調整可能に構成されている。
【0015】
外装ケース2は、合成樹脂製の筐体であり、プロジェクタ1の本体部分を収納する。この外装ケース2は、図1ないし図3に示すように、プロジェクタ1の上部分を覆うアッパーケース11と、プロジェクタ1の下部分を覆うロアーケース12と、プロジェクタ1の背面部分を覆うリアケース13(図3)とを備えている。これらアッパーケース11、ロアーケース12およびリアケース13は、ねじ等により固定され、適宜着脱可能に構成されている。
アッパーケース11は、図1ないし図3に示すように、プロジェクタ1の上面、前面、および側面をそれぞれ構成する上面部11A、前面部11B、および側面部11C(図1),11D(図2、図3)を含んで構成される。
【0016】
このうち、上面部11Aおよび前面部11Bは、図1または図3に示すように、プロジェクタ1の上面から前面にかけて、凸曲面を有するように連続して形成されている。また、前面部11Bの左右方向両端部、上面部11Aの左右方向両端部、および上面部11Aの後方側端部には、面取加工が施され、この加工部分111が上面部11Aおよび前面部11Bを囲うように連続して形成されている。
【0017】
この上面部11Aにおいて、後方側略中央部分には、図1または図3に示すように、プロジェクタ1の起動・調整操作を実施する操作パネル14が左右方向に延びるように設けられている。この操作パネル14は、押釦スイッチで構成され、複数の操作ボタン141を適宜押下することにより、操作パネル14内部に配置される図示しない回路基板に実装されたタクトスイッチと接触し、所望の操作が可能となる。また、この操作パネル14は、操作ボタン141を囲うように化粧板142が設けられている。この化粧板142は、導光板としての機能を有し、プロジェクタ1の駆動時には、各操作ボタン141に応じた位置に、操作名称が発光するように構成されている。
なお、前述した操作パネル14の回路基板は、後述する制御基板と電気的に接続され、操作ボタン141の押下に伴う操作信号は、制御基板に出力される。
また、この上面部11Aにおいて、前方側略中央部分には、複数の孔15が形成され、この内側に配置される図示しないスピーカから該孔15を介して音声が出力される。
さらに、この上面部11Aにおいて、前方から見て右側部分には、図1に示すように、前述した投写レンズ3のレバー3Aを露出させ、該レバー3Aの操作を可能にする切り欠き16が形成されている。
【0018】
また、この前面部11Bにおいて、前方から見て左側部分には、図1に示すように、排気口17が形成され、内部に配置される冷却ファンから排気される空気が該排気口17を介して排出される。また、この排気口17には、左右方向に延び、それぞれ平行に配列する複数の羽根板17A1を有するルーバ17Aが取り付けられている。このルーバ17Aは、排出される空気を整流するとともにプロジェクタ1内外間の遮光機能も備えている。
さらに、この前面部11Bにおいて、前方から見て右側部分には、図1に示すように、前述した切り欠き16と連続し、略円形状の切り欠き18が形成されている。そして、この切り欠き18は、投写レンズ3の先端部分を露出させている。
さらにまた、この前面部11Bにおいて、前方から見て上方側略中央部分には、図1に示すように、リモコン受光窓19が形成されている。そして、このリモコン受光窓19の内側には、後述するリモートコントローラからの操作信号を受信する図示しないリモコン受光モジュールが配置されている。
なお、図示しないリモコン受光モジュールは、後述する制御基板と電気的に接続され、該リモコン受光モジュールにて受信した操作信号は、制御基板に出力される。また、図示は省略するが、これらリモコン受光窓およびリモコン受光モジュールは、プロジェクタ1の背面側にも設けられている。そして、プロジェクタ1の前方および後方の双方からリモートコントローラを用いてプロジェクタ1の遠隔操作を実施できるように構成されている。
【0019】
側面部11C,11Dは、図1ないし図3に示すように、前述した上面部11Aおよび前面部11Bの形状に対応して、前方に向かうにしたがって下方に曲折し、後方に向かうにしたがって背面側に曲折する形状を有している。
これら側面部11C,11Dにおいて、後方側端部には、投写レンズ3の投写方向と逆方向に突出し、上下方向に延びる突起20が形成されている。
【0020】
ロアーケース12は、図1ないし図3に示すように、プロジェクタ1の底面、側面、および背面の一部をそれぞれ構成する底面部12A(図2)、側面部12B(図1),12C(図2、図3)、および背面部12D(図3)を含んで構成される。
このうち、底面部12Aは、図2に示すように、略平板状の底面部分から斜め上方に向けて突出する突出部12A1が形成されている。この突出部12A1は、アッパーケース11とロアーケース12とが接続された状態で、アッパーケース11の加工部分111と連続するように形成されている。そして、この底面部12Aは、プロジェクタ1の底面を構成するとともに、アッパーケース11の前面部11Bと接続してプロジェクタ1の前面を構成する。
【0021】
この底面部12Aにおいて、下方から見て左側略中央部分には、矩形状の開口21が形成されている。この開口21には、該開口21を覆うランプカバー22が着脱自在に設けられている。
また、この底面部12Aにおいて、下方から見て右側で後方側の隅部は、内側に凹む段付き形状を有している。そして、この隅部には、外部から冷却空気を吸入するための吸気口23が形成されている。この吸気口23には、該吸気口23を覆う吸気口カバー23Aが着脱自在に設けられている。この吸気口カバー23Aには、複数の開口23Bが形成されている。そして、これら開口23B内側には、図示しないエアフィルタが設けられており、内部への塵埃の侵入を防止している。
【0022】
さらに、この底面部12Aにおいて、下方から見て後方側略中央部分には、プロジェクタ1の脚部を構成する固定脚部24が設けられている。また、底面部12Aにおける前方側の左右角隅部分には、同じくプロジェクタ1の脚部を構成する調整脚部25が設けられている。
このうち、調整脚部25は、底面部12Aから面外方向に進退自在に突出する軸状部材から構成され、プロジェクタ1の投写時における該プロジェクタ1の前後方向および左右方向の傾斜位置を調整可能としている。
また、この底面部12Aにおいて、固定脚部24の左右両側には、プロジェクタ1内外に空気を流通可能とする空気流通孔26,27が形成されている。この空気流通孔26,27を介して流通する空気により、該空気流通孔26,27に対応して配置されるプロジェクタ1内部の構成部材に発生する熱を放熱させている。
【0023】
さらにまた、この底面部12Aにおいて、前方側略中央部分には、投写方向に延びる2つの膨出部28が形成されている。この膨出部28は、中空状に形成され、その内側には、突出部12A1に形成された2つの孔12A2を介して、プロジェクタ1を運搬する際に利用されるハンドル29が設置されている。そして、ハンドル29は、平面視コ字状のハンドル本体291を含んで構成され、このハンドル本体291は、底面部12Aの裏面側に固定される図示しない本体設置部材により投写方向に進退可能に取り付けられている。また、このハンドル本体291のコ字状先端部分は、該ハンドル本体291が投写方向に突出した際に、図示しない本体設置部材により底面部12Aの面外方向に所定角度、回動可能に軸支される。すなわち、ハンドル本体291を把持してプロジェクタ1を吊り下げ状態とした場合には、プロジェクタ1の重心位置がハンドル本体291のコ字状端縁にて形成される平面内に位置する。
【0024】
側面部12B,12Cは、図1ないし図3に示すように、前方側が上方から下方に向けて曲折する形状を有し、投写方向略中央部分が上方に向かうにしたがって外側に拡がる凹曲面状に形成され、後方端部が背面側に曲折するように形成されている。そして、これら側面部12B,12Cは、アッパーケース11の側面部11C,11Dと接続してプロジェクタ1の側面を構成する。
これら側面部12B,12Cにおいて、前方側には、図2または図3に示すように、底面部12Aに設けられた調整脚部25に対応して調整ボタン30が設けられている。そして、この調整ボタン30を押下することにより、調整脚部25が進退駆動し、プロジェクタ1の前後方向および左右方向の傾斜位置が調整される。なお、図2または図3では、側面部12Cに設けられた調整ボタン30のみが示されているが、側面部12Bも同様に調整ボタン30が設けられている。
【0025】
また、これら側面部12B,12Cにおいて、後方側端部には、図3に示すように、投写レンズ3の投写方向と逆方向に突出し、上下方向に延びる突起31が形成されている。そして、この突起31は、前述したアッパーケース11の側面部11C,11Dに形成された突起20と接続し、これら突起20,31は、プロジェクタ1を縦置きする際の脚部として機能する。
背面部12Dは、後方側に凸となる凸曲面を有するように形成されている。
この背面部12Dにおいて、後方から見て右側には、図3に示すように、矩形状の開口32が形成され、この開口32を介してインレットコネクタ33が露出する。また、この背面部12Dの内側には、図示は省略するが、リアケース13の下端を支持する支持部、およびリアケース13を上方から嵌め込むための溝部が形成されている。
【0026】
図4は、リアケース13を上方から見た平面図である。
リアケース13は、図3に示すように、ロアーケース12の背面部12Dの内側に形成された図示しない溝部に嵌め込み式で固定され、アッパーケース11とロアーケース12とが接続された状態で背面に形成される開口部分を塞ぐ。このリアケース13は、図3または図4に示すように、略矩形状の板体131と、この板体131の下端縁から該板体131に略直交して突出する突出部132と、同様に板体131の上端縁から突出する突出部133(図4)と、板体131の左右方向略中央部分から略直交して突出し、リアケース13を2つの領域に区画する隔壁134とを備える。
このうち、突出部132,133の先端は、図4に示すように、後方側に凸となるように形成されている。そして、アッパーケース11、ロアーケース12、およびリアケース13を組み立てた状態では、突出部132の先端は、ロアーケース12の背面部12Dの上端と接続し、突出部133の先端は、アッパーケース11の上面部11Aの後方側端部と接続する。すなわち、リアケース13の板体131は、プロジェクタ1の背面から内側に離隔配置されている。
以上、説明したアッパーケース11、ロアーケース12、およびリアケース13の形状により、これらが組み立てられた外装ケース2は、上面、前面、側面、底面、および背面の角部分が適宜、省略され、略流線形状を有するように構成されている。
【0027】
このリアケース13において、隔壁134により区画された領域のうち、後方から見て左側に位置する領域の板体131には、図3に示すように、複数の孔131Aが形成され、この複数の孔131Aを介して、外部の電子機器からの画像信号、音声信号等を入力するための複数の接続端子34が外部に露出している。この領域に位置する板体131の内側には、接続端子34から入力される信号を処理する図示しないインターフェース基板が配置されている。
なお、このインターフェース基板は、後述する制御基板と電気的に接続され、インターフェース基板にて処理された信号は、制御基板に出力される。
【0028】
図5は、リアケース13におけるリモートコントローラ35の設置位置を示す図である。
リアケース13において、隔壁134により区画された領域のうち、後方から見て右側に位置する領域には、図3ないし図5に示すように、リモートコントローラ35(図5)を保持するリモコン保持部36が設けられている。
リモートコントローラ35は、プロジェクタ1における電源のオンオフや、画像の再生および停止、音量の調節等を実施する図示しない複数の操作ボタンを有する。そして、このリモートコントローラ35は、前述のリモコン受光窓19を介して内部のリモコン受光モジュールに、離間位置から操作信号を送信して、プロジェクタ1の遠隔操作を実施する。
リモコン保持部36は、図5に示すように、リアケース13における区画された右側の領域に嵌合し、一方の端面に開口部361を有する箱状部材であり、透明または半透明な材料から構成され、内部が視認可能となっている。そして、このリモコン保持部36は、図4に示すように、開口部361と対向する側の端部が、突出部132,133の後方から見て右側隅部分にて軸支され、プロジェクタ1の上面部11Aまたは底面部12Aと略直交する軸を中心として回動可能に構成されている。
【0029】
(2)内部構成
図6、図7は、プロジェクタ1の内部構造を示す図である。具体的には、図6は、プロジェクタ1のアッパーケース11を外した図であり、図7は、図6の状態から制御基板等をさらに外した図である。
外装ケース2の内部には、図6または図7に示すように、プロジェクタ1の本体部分が収納されており、この本体部分は、投写方向略中央部分で左右方向に延び、一方の端部が前方に延びる平面視略L字状の光学ユニット4(図7)と、この光学ユニット4の上方で投写レンズ3側に配置される制御基板5(図6)と、背面部分および一方の側面部分に沿って平面視略L字状に配置される電源ユニット6と、吸気口23および排気口17に応じた位置、および電源ユニット6の角隅部分に配置される3つの冷却ファンを含む冷却ユニット7(図7)とを備える。
【0030】
(2−1)光学ユニット4の構造
図8は、光学ユニット4の光学系を模式的に示す図である。
光学ユニット4は、光源装置から射出された光束を画像情報に応じて変調して光学像を形成し、投写レンズ3を介してスクリーン上に投写画像を形成するものである。この光学ユニット4は、図7または図8に示すように、インテグレータ照明光学系41と、色分離光学系42と、リレー光学系43と、光変調装置および色合成光学装置を一体化した光学装置44と、これら光学部品41,42,43,44を収納配置するライトガイド45(図7)とに機能的に大別される。
インテグレータ照明光学系41は、光源から射出された光束を照明光軸直交面内における照度を均一にするための光学系である。このインテグレータ照明光学系41は、図8に示すように、光源装置411、第1レンズアレイ412、第2レンズアレイ413、偏光変換素子414、および重畳レンズ415を備えて構成される。
【0031】
光源装置411は、放射光源としての光源ランプ416、リフレクタ417、およびリフレクタ417の光束射出面を覆う防爆ガラス418を備える。そして、光源ランプ416から射出された放射状の光束は、リフレクタ417で反射されて略平行光束とされ、外部へと射出される。本実施形態では、光源ランプ416として、高圧水銀ランプを採用し、リフレクタ417として、放物面鏡を採用している。なお、光源ランプ416としては、高圧水銀ランプに限らず、例えばメタルハライドランプやハロゲンランプ等を採用してもよい。また、リフレクタ417として放物面鏡を採用しているが、これに限らず、楕円面鏡からなるリフレクタの射出面に平行化凹レンズを配置した構成を採用してもよい。
【0032】
第1レンズアレイ412は、照明光軸方向から見てほぼ矩形状の輪郭を有する小レンズがマトリクス状に配列された構成を具備している。各小レンズは、光源ランプ416から射出された光束を部分光束に分割し、照明光軸方向に射出する。
第2レンズアレイ413は、第1レンズアレイ412と略同様の構成であり、小レンズがマトリクス状に配列された構成を具備する。この第2レンズアレイ413は、重畳レンズ415とともに、第1レンズアレイ412の各小レンズの像を光学装置44の後述する液晶パネル441R,441G,441B上に結像させる機能を有する。
【0033】
偏光変換素子414は、第2レンズアレイ413からの光を略1種類の偏光光に変換するものであり、これにより、光学装置44での光の利用効率が高められている。
具体的に、偏光変換素子414によって略1種類の偏光光に変換された各部分光束は、重畳レンズ415によって最終的に光学装置44の後述する液晶パネル441R,441G,441B上にほぼ重畳される。偏光光を変調するタイプの液晶パネル441R,441G,441Bを用いたプロジェクタでは、1種類の偏光光しか利用できないため、ランダムな偏光光を発する光源ランプ416からの光束の略半分が利用されない。このため、偏光変換素子414を用いることにより、光源ランプ416から射出された光束を略1種類の偏光光に変換し、光学装置44における光の利用効率を高めている。なお、このような偏光変換素子414は、例えば、特開平8−304739号公報に紹介されている。
【0034】
色分離光学系42は、2枚のダイクロイックミラー421,422と、反射ミラー423とを備える。インテグレータ照明光学系41から射出された複数の部分光束は、2枚のダイクロイックミラー421により赤(R)、緑(G)、青(B)の3色の色光に分離される。
リレー光学系43は、入射側レンズ431と、リレーレンズ433と、UVカットフィルタ434と、反射ミラー432,435とを備えている。このリレー光学系43は、色分離光学系42で分離された色光である青色光を光学装置44の後述する液晶パネル441Bまで導く機能を有している。
【0035】
この際、色分離光学系42のダイクロイックミラー421では、インテグレータ照明光学系41から射出された光束のうち、緑色光成分と青色光成分とは透過し、赤色光成分は反射する。ダイクロイックミラー421によって反射した赤色光は、反射ミラー423で反射し、フィールドレンズ424を通って、赤色用の液晶パネル441Rに到達する。このフィールドレンズ424は、第2レンズアレイ413から射出された各部分光束をその中心軸(主光線)に対して平行な光束に変換する。他の液晶パネル441G,441Bの光入射側に設けられたフィールドレンズ424も同様である。
【0036】
また、ダイクロイックミラー421を透過した青色光と緑色光のうちで、緑色光は、ダイクロイックミラー422によって反射し、フィールドレンズ424を通って、緑色光用の液晶パネル441Gに到達する。一方、青色光は、ダイクロイックミラー422を透過してリレー光学系43を通り、さらにフィールドレンズ424を通って、青色光用の液晶パネル441Bに到達する。
なお、青色光にリレー光学系43が用いられているのは、青色光の光路の長さが他の色光の光路長さよりも長いため、光の発散等による光の利用効率の低下を防止するためである。すなわち、入射側レンズ431に入射した部分光束をそのまま、フィールドレンズ424に伝えるためである。なお、リレー光学系43には、3つの色光のうちの青色光を通す構成としたが、これに限らず、例えば、赤色光を通す構成としてもよい。
【0037】
光学装置44は、入射された光束を画像情報に応じて変調してカラー画像を形成する。この光学装置44は,色分離光学系42で分離された各色光が入射される3つの入射側偏光板442と、各入射側偏光板442の後段に配置される3つの視野角補正板443と、各視野角補正板443の後段に配置される光変調装置としての液晶パネル441R,441G,441Bおよび射出側偏光板444と、色合成光学装置としてのクロスダイクロイックプリズム445とを備える。
【0038】
液晶パネル441R,441G,441Bは、例えば、ポリシリコンTFTをスイッチング素子として用いたものであり、対向配置される一対の透明基板内に液晶が密封封入されている。そして、この液晶パネル441R,441G,441Bは、入射側偏光板442および視野角補正板443を介して入射する光束を画像情報に応じて変調して射出する。なお、この液晶パネル441R,441G,441Bは、図示しない保持枠により収納保持されている。
【0039】
入射側偏光板442は、色分離光学系42で分離された各色光のうち、一定方向の偏光光のみ透過させ、その他の光束を吸収するものであり、サファイアガラス等の基板に偏光膜が貼付されたものである。
また、射出側偏光板444も、入射側偏光板442と略同様に構成され、液晶パネル441R,441G,441Bから射出された光束のうち、所定方向の偏光光のみ透過させ、その他の光束を吸収するものであり、透過させる偏光光の偏光軸は、入射側偏光板442における透過させる偏光光の偏光軸に対して直交するように設定されている。
【0040】
視野角補正板443は、基板上に液晶パネル441R,441G,441Bで形成された光学像の視野角を補正する機能を有する光学変換膜が形成されたものである。この視野角補正板443は、液晶パネル441R,441G,441Bで生じる複屈折を補償する。そして、この視野角補正板443により、投写画像の視野角が拡大され、かつ投写画像のコントラストが向上する。
クロスダイクロイックプリズム445は、射出側偏光板444から射出され、各色光毎に変調された光学像を合成してカラー画像を形成するものである。このクロスダイクロイックプリズム445には、赤色光を反射する誘電体多層膜と青色光を反射する誘電体多層膜とが、4つの直角プリズムの界面に沿って略X字状に設けられ、これらの誘電体多層膜により3つの色光が合成される。
以上説明した液晶パネル441R,441G,441B、射出側偏光板444およびクロスダイクロイックプリズム445は、一体的にユニット化されている。
【0041】
(2−2)制御基板5の構造
制御基板5は、図6に示すように、ライトガイド45の上ライトガイド452の上方に配置される。この制御基板5は、CPU(Control Processing Unit)等の演算処理装置が実装された回路基板として構成され、プロジェクタ1全体を制御する。この制御基板5は、前述のインターフェース基板から出力される信号に基づいて液晶パネル441R,441G,441Bを駆動制御する。そして、液晶パネル441R,441G,441Bは、光変調を実施して光学像が形成される。また、この制御基板5は、前述の操作パネル14の回路基板、および前述の図示しないリモコン受光モジュールから出力される操作信号を入力し、この操作信号に基づいてプロジェクタ1の構成部材に適宜、制御指令を出力する。
また、この制御基板5の上方には、図6に示すように、アルミニウムから構成される板状の第1シールド板51が取り付けられている。そして、この第1シールド板51は、制御基板5に実装される回路素子から放射される電磁波を遮蔽するとともに、外部からの電磁波も遮蔽し、雑音障害を回避している。なお、第1シールド板51としては、アルミニウムに限らず、その他の金属で構成してもよく、また、合成樹脂等で構成し、その表面にめっき処理、または、金属蒸着処理、金属箔の貼り付け等を施したものを採用してもよい。
【0042】
(3)リモコン保持部36の構造
図9は、蓋部材としてのリモコン保持部36を内面側の上方から見た斜視図である。
リモコン保持部36は、断面略C字状の箱状部材として構成され、合成樹脂製等の透明または半透明な部材からなる。リモコン保持部36は、蓋面部362および一対の側面部363,364を備え、回動基端側の端面は軸側側面部365で閉塞される。リモコン保持部36の回動先端側には、一対の側面部363,364間に板状部材366が架設されて略矩形状の開口部361が形成され、この開口部361からリモートコントローラ35が挿入される(図5)。
蓋面部362は、収納されるリモートコントローラ35を覆う被覆部材として機能し、外側に膨出する曲面形状を有する板状体である。この蓋面部362の開口部361側の端縁略中央には、弧状に凹む手掛け部362Aが形成され、この手掛け部362Aと隔壁134に形成されている凹みとから、リモコン保持部36を閉塞した際、連続的に一の開口が構成される(図3符号省略)。また、蓋面部362の内面かつ上下端部近傍には、リモートコントローラ35の挿入方向に沿って延びる一対のリブ362Bが形成されている。このリブ362Bは、蓋面部362の面外方向から作用する力に対する補強部材として機能する他、リモートコントローラ35の収納時、リモートコントローラ35を支持するホルダの支持部としても機能する。
【0043】
側面部363は、このような蓋面部362の上端縁内側から面外方向に突出して、対となる側面部364と互いに対向し、回動基端から先端に向かって突出量が増大、すなわち次第に幅広くなっている。この側面部363の回動基端部分には、側面部364との接近方向に段落ちした段差部363Aが形成されている。この段差部363Aは、回動基端側が短辺となる平面視略台形状に形成され、段差部363Aの略中央には、回動軸上で面外方向に突出する略円柱状の突起363Bが形成されている。
また、側面部363外面の回動先端側において、延出方向に長円状の溝穴363Dが形成され、この溝穴363Dは、リモコン保持部36を閉塞した際、筐体側の凹部に形成されている突起と係合して閉塞状態を維持する。
そして、側面部363の側面部364との対向面には、リモートコントローラ35の挿入方向に向かって延びる一対のリブ363Eが形成されている。このリブ363Eは、リモートコントローラ35の挿入時にリモートコントローラ35を奥まで案内するレールとして機能する。
なお、側面部364についても、側面部363と同様に、段差部364A、リブ364E、および、後述する突起、溝穴が形成されている。
【0044】
軸側側面部365は、蓋面部362の回動基端縁内側から面外方向に段差部363A,364Aの台形状の外形に沿って突出し、断面略C字状に段差部363A,364A間で延びるチャンネル部材から構成されている。この軸側側面部365と側面部363,364との間は連結されずに空間となっており、この空間は一対の切欠部365Aとされている。この切欠部365Aは、その中間部分で円柱状の突起363B,これと対の突起間を結ぶ回動軸を横切り、この軸に略直交する方向に形成されるので、段差部363A,364Aは、切欠内側にたわんで、リモコン保持部36において軸方向の弾性部材として機能する。軸側側面部365の内面には、開口部361に向かって突出する断面略U字状のリブ365Bが形成される。このリブ365Bは、リモートコントローラ35を挿入する際にリモートコントローラ35の先端が当接する部分であるとともに、回動の際の外力に対する軸側側面部365の補強部材として機能する。
板状部材366は、側面部363,364の突出方向先端側の端縁から基端側にオフセットして架設され、開口部361側の端部が開口部361の稜線まで延出するように形成されている。
また、板状部材366は、リブ362Bで支持されるリモートコントローラ35を蓋面部362との間に把持するホルダの把持部として機能する。
【0045】
図10は、リモコン保持部36を閉塞している状態のリアケース13を上方から見た平面図である。これに対応して、図11は、リモコン保持部36を最大に開放した状態を示している。また、図10,図12,図13,図14は、リモコン保持部36を閉塞している状態のリモコン保持部36ないしリアケース13を示しているのに対し、図11,図15は、リモコン保持部36を開放している状態のリモコン保持部36ないしリアケース13を示している。
前述したように、リアケース13には、板体131、突出部132,133、および隔壁134により区画された領域が形成されており、これらの領域のうち、後方から見て右側の領域に凹部135が形成されている(図11)。
そして、リアケース13の後方から見て、凹部135を構成する突出部133の右隅近傍には、孔135Aが形成されている。また、突出部133の中央寄り奥側には、凹部135の内側に隆起する突起135Bが形成されている。なお、図10のXII線断面図である図12に示すように、突出部132についても、突出部133に形成される孔135A,突起135Bとそれぞれ対になるように、孔135C,突起135Dが形成されている。
【0046】
図11に示すように、前述したリモコン保持部36は、凹部135の右隅に軸支されて回動可能に取り付けられ、凹部135に嵌合してこれを閉塞しているときは、蓋面部362の曲面が、凹部135の外面を構成する突出部132,133、および隔壁134と連続的な凸曲面を描くように形成されている(図10)。リモコン保持部36と凹部135の軸支関係は、リモコン保持部36の突起363Bと凹部135の孔135Aの係合、および、突起364Bと孔135Cの係合による(図11,図12)。図12の回動基端部分を拡大したものが図13である。
そして、図10のXIV線断面図である図14に示すように、突起363Bの先端面363Cはテーパ面状に形成される。この先端面363Cは、リモコン保持部36の閉塞時、リアケース13の外側で最も突出寸法が大きく、内側に向かって次第に突出寸法が小さくなるように形成される。また、孔135Aの縁部は、リアケース13の外面側が若干低く形成されるため、孔135Aの縁部と突起363Bの基端との間隔は、リアケース13の内面側よりも外面側が広くなる。なお、突起364Bの先端面364Cの形状、および、孔135Cの縁部形状についても、先端面363C、孔135Aと同様に形成されている。
【0047】
前述のような本実施形態にかかるプロジェクタ1では、次のように作用する。図3は、プロジェクタ1を後方背面側から見た斜視図である。リモコン保持部36は閉塞しており、図12に示すように、カードタイプのリモートコントローラ35が凹部135内に格納されている。図3において手掛け部362A(符号省略)を起こすようにリモコン保持部36を回動して開放した状態を示したものが図5であり、開口部361からリモートコントローラ35を取り出し、リモートコントローラ35の各種ボタン等の操作により、投射画像の再生/停止、音量調整等、プロジェクタ1の遠隔操作を行う。そして、プロジェクタ1を片付ける際には、リモートコントローラ35を開口部361から挿入し、リモコン保持部36を再び閉塞する。このとき、溝穴363Dと突起135Bが係合し(図10)、かつ、溝穴364Dと突起135Dが係合して(図示省略)、リモコン保持部36の閉塞状態が維持される。このようにして、リモートコントローラ35をプロジェクタ1の筐体外側に収納し、プロジェクタ1とともに持ち運ぶことができる。プロジェクタ1の使用態様は、天吊時においても同様である。
【0048】
また、図11に示すように、リモコン保持部36を最大に開放すると、軸側側面部365の端部がリアケース13に当接する。図11のXV線断面図である図15に示すように、リモコン保持部36を最大に開放した状態では、孔135Aと突起363B、および、孔135Cと突起364Bにおける各かかり代が小さくなっている。
ここで、リモコン保持部36をさらに開放する方向に外力を加えると、孔135Aの縁部と突起363Bの基端近傍、および、孔135Cの縁部と突起364Bの基端近傍が干渉し、段差部363A,364Aはともに切欠部365A側にたわむ。この段差部363A,364Aのたわみにより、突起363B,364Bは、わずかとなったかかり代から孔135A,135Cのともに低い方の縁部を乗り越え、係合が解除される。このように、リモコン保持部36は凹部135から容易に外れ、切欠部365Aを圧縮するように上下端から付勢すれば、再度、凹部135に取り付けることができる。この取り付けの際は、図11に示すように、軸側側面部365を孔135A,135C方向に向けるとよい。これにより、先端面363C,364Cの突出寸法の小さい端部が、孔135A,135Cのともに低い方の縁部に近接するので、突起363Bと孔135A,突起364Bと孔135Cをそれぞれ容易に係合させることができる(図15)。
【0049】
(4)実施形態の効果
本実施形態によれば、以下のような効果がある。
(4−1)リモコン保持部36の回動軸をプロジェクタ1の設置面の法線方向に設定することにより、回動軸を設置面と平行方向に設定する場合と比べ、外装ケース2において、回動軸に必要な直線の長さを最小限に抑えることができる。したがって、外装ケース2の略流線形状を実現することができ、外装ケース2の外観意匠設計の自由度が高い。
また、このように回動軸を設置面の法線方向に設定することにより、自ずとリモコン保持部36は設置面から起立する筐体側面に形成される。このため、プロジェクタ1の通常設置時/天吊時においてリモコン保持部36は手近な位置に露出するので、リモートコントローラ35を取り出しやすい。
【0050】
(4−2)リモコン保持部36が一対のリブ362B、板状部材366を備えることにより、リモートコントローラ35は、リブ362Bで支持され、板状部材366で蓋面部362との間に把持される。したがって、リモートコントローラ35はリモコン保持部36の回動に付随するので、リモートコントローラ35が落下せず、所望の角度からリモートコントローラ35を取り出し/収納することができる。
また、前述のように回動軸を設置面の法線方向に設定し、かつ、リモコン保持部36の開口部361も同方向に沿って開口するように形成することにより、プロジェクタ1を天吊状態として使用する場合も同様の効果を奏する。回動軸と開口部とを設置面と平行方向に設定する構成では天吊時にリモートコントローラ35が落下することと比べ、本実施形態の構成は取扱性に優れる。
そして、リモートコントローラ35を開口部361から挿入し、リブ363E,364Eに沿って軸側のリブ365Bの対象面に当接するまでスライドできるので、リモートコントローラ35を収納しやすい。プロジェクタ1を持ち運ぶ際のリモートコントローラ35のがたつきも防止できる。
【0051】
(4−3)突起363B,364B近傍には切欠部365Aが形成されている。さらに、先端面363C,364Cは前述のようなテーパ面状に、孔135A,135Cの縁部の高さは前述のように非対称に形成されている。このような構成で、リモコン保持部36を最大範囲を超えて開放しようとすれば、前述したように、切欠部365A部分で段差部363A,364Aはたわみ、突起363B,364Bの基端ないし先端面363C,364Cと孔135A,135Cの縁部がそれぞれ干渉してリモコン保持部36が凹部135から容易に外れ、再度、凹部135に取り付けることができる。
したがって、凹部135およびリモコン保持部36の破損を防止できる。
なお、回動時、筐体に対するリモコン保持部36の突出寸法が本実施形態のように大きい場合には、凹部135およびリモコン保持部36の破損が懸念されることが多いが、このような作用効果により、破損は生じない。
【0052】
(4−4)リモコン保持部36をリアケース13に形成することにより、アッパーケース11、およびロアーケース12のデザインがリモコン保持部36の設計により制約を受けないので、アッパーケース11、およびロアーケース12の外観意匠性が向上する。リアケース13の板体131は、コネクタ等が接続され、縦置き時の設置面側ともなるため、平面状に構成される。このため、リアケース13に回動軸を設定しやすい。そして、接続されるコネクタ等が突出する分、リアケース13の突出部132,133は外面側に張り出している。ここで、リアケース13を隔壁134で区画し、コネクタ等の差込み口が設けられる領域の隣に凹部135を形成すれば、突出部132,133の張り出し部分の厚みにリモコン保持部36を納めることができ、縦置き用の突起20,21の間にも適合する。また、回動軸をリアケース13の後方から見て右隅近傍に設定し、手掛け部362Aをリアケース13の略中央に形成しているので、リモートコントローラ35をより取り出しやすい。
さらに、アッパーケース11またはロアーケース12を取り外しても、リモートコントローラ35はリアケース13の外面に保持されているため脱落しない。そして、プロジェクタ1の投射中にリモートコントローラ35を取り出し/収納する際に、操作者の影や手指の影が投射画像にかかることもない。
【0053】
(5)実施形態の変形
なお、本発明は前述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
例えば、前記実施形態では、リモコン保持部36を一体的な箱状に形成し、リアケース13の略中央に形成する凹部135にリモコン保持部36が嵌合されるが、リモコン保持部36の位置・形状、および対応する凹部135の形状等は、これに限定されない。例えば、蓋面部362の内面にクリップ状部材を取り付け、このクリップによりリモートコントローラ35を保持する構成としてもよい。または、凹部135に爪等を形成し、この爪等によりリモートコントローラ35を保持する構成としてもよい。さらに、リモコン保持部36の閉塞状態でリモコン保持部36が外装ケース2の外面から突出する設計としてもよい。またさらに、リモコン保持部36を断面略U字状に形成し、その開口内部にリモートコントローラ35を支持する構成としても構わない。ただし、この場合は、プロジェクタ1の天吊時、リモートコントローラ35の脱落を防止するため、リモコン保持部36にホルダを形成する方がよい。
ホルダの構成も、前記実施形態の位置・形状等に限られない。例えば、蓋面部362のリブ362Bの形成を省略すれば、側面部363または側面部364はホルダの支持部として機能する。板状部材366は、側面部363,364の中間部位に架設してもよく、または、回動基端から回動先端までを被覆するものでも構わない。リモコン保持部36、凹部135等は、プロジェクタ1の小型化・軽量化を考慮の上、適宜設計すればよい。
【0054】
前記実施形態では、凹部135に孔135A,135Cを形成し、リモコン保持部36に突起363B,364Bを形成するが、これとは逆に、リモコン保持部36に孔を形成し、凹部135に突起を形成する構成としてもよい。
また、前記実施形態では、前述のように、先端面363C,364Cをテーパ面状とし、孔135A,135Cの縁部を非対称に形成するが、これら突起363B,364Bおよび孔135A,135Cの形状等は任意である。例えば、先端面363C,364Cの形状を、リモコン保持部36の閉塞時、外面側から内面側へ、かつ、回動先端側から回動基端側へ向かって次第に突出寸法が小さくなる片斜面としてもよい。また一方で、孔135A,135Cの奥部をテーパ面とし、先端面363C,364Cを水平面としても構わない。
切欠部365Aの位置・形状等も任意である。切欠部365Aは形成しなくてもよく、リモコン保持部36は凹部135から外れなくても構わない。
【0055】
前記実施形態では、リモコン保持部36を透明または半透明な部材としたが、不透明であってもよい。この場合は、例えば、蓋面部362の一部を切り欠いて窓部を設けることにより、内部に格納されるリモートコントローラ35を外部から視認可能である。また、リアケース13等にランプを設け、リモートコントローラ35が収納されているか否かをランプの点灯により示すものとしてもよい。
【0056】
前記各実施形態では、3つの光変調装置を用いたプロジェクタを採用したが、これに限らず、例えば、1つの光変調装置のみを用いたプロジェクタ、2つの光変調装置を用いたプロジェクタ、または4つ以上の光変調装置を用いたプロジェクタとしてもよい。また、光変調装置として液晶パネルを採用したが、これに限らず、マイクロミラーを用いたデバイス等の液晶以外の光変調装置を採用してもよい。さらに、透過型の光変調装置ではなく、反射型の光変調装置を用いてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態に係るプロジェクタを上方前面側から見た斜視図。
【図2】前記実施形態におけるプロジェクタを下方前面側から見た斜視図。
【図3】前記実施形態におけるプロジェクタを後方背面側から見た斜視図。
【図4】前記実施形態におけるリアケースを上方から見た平面図。
【図5】前記実施形態におけるリアケースにおけるリモートコントローラの設置位置を示す図。
【図6】前記実施形態におけるプロジェクタの内部構造を示す図。
【図7】前記実施形態におけるプロジェクタの内部構造を示す図。
【図8】前記実施形態における光学ユニットの光学系を模式的に示す図。
【図9】前記実施形態におけるリモコン保持部を上方内面側から見た斜視図。
【図10】前記実施形態におけるリアケースを上方から見た平面図。
【図11】前記実施形態におけるリアケースを上方から見た平面図。
【図12】前記実施形態におけるリアケースの内部構造を示す断面平面図。
【図13】前記実施形態におけるリモコン保持部の回動基端を示す部分拡大図。
【図14】前記実施形態におけるリアケースを右側面側から見た断面平面図。
【図15】前記実施形態におけるリモコン保持部を開放した状態を示す断面平面図。
【符号の説明】
1…プロジェクタ、2…外装ケース(筐体)、4…光学ユニット(光学系)、5…制御基板(制御部)、11…アッパーケース(第2筐体部)、12…ロアーケース(第1筐体部)、13…リアケース(背面筐体部)、36…リモコン保持部(蓋部材)、135…凹部(筐体凹部)、135A,135C…孔(孔部)、362B…リブ(支持部)、363B,364B…突起(突起部)、363C,364C…先端面、365A…切欠部(切欠)、366…板状部材(把持部)

Claims (5)

  1. 光源から射出された光束を光学的に処理して画像情報に応じた光学像を形成し拡大投写する光学系、およびこの光学系の動作を制御する制御部を有する本体と、この本体を収納する筐体とを備え、前記筐体の外面に前記制御部の動作を遠隔操作する遠隔操作装置を収納する収納部が設けられるプロジェクタであって、
    前記収納部は、前記筐体外面に形成された筐体凹部、およびこの筐体凹部を塞ぐ蓋部材を備え、
    前記蓋部材は、前記筐体の設置面の法線方向に延びる軸を中心として前記筐体の外面に対して回動可能に設けられることを特徴とするプロジェクタ。
  2. 請求項1に記載のプロジェクタにおいて、
    前記蓋部材は、前記遠隔操作装置を保持するホルダを備え、
    前記ホルダは、前記蓋部材の内面から突出し前記遠隔操作装置を支持する支持部と、この支持部先端から前記蓋部材の内面と対向するように延出し前記遠隔操作装置を前記蓋部材の内面との間に把持する把持部とを備えることを特徴とするプロジェクタ。
  3. 請求項1または請求項2に記載のプロジェクタにおいて、
    前記蓋部材および前記筐体凹部のいずれか一方には、前記軸に沿って突出する突起部が形成され、いずれか他方には、この突起部と係合する孔部が形成され、前記突起部の先端面は、前記蓋部材の閉塞時、前記筐体外側で最も突出寸法が大きく、内側に向かって次第に突出寸法が小さくなるテーパ面であることを特徴とするプロジェクタ。
  4. 請求項3に記載のプロジェクタにおいて、
    前記蓋部材は、回動基端側の一端を前記突起部近傍において前記軸と交差する方向に切り欠いた切欠を有することを特徴とするプロジェクタ。
  5. 請求項1〜請求項4のいずれかに記載のプロジェクタにおいて、
    前記筐体は、前記筐体の設置面を含む第1筐体部、前記筐体の設置面と対向する筐体上面を含む第2筐体部、投射方向後端側の背面筐体部を備え、
    前記筐体凹部は、前記背面筐体部に形成されることを特徴とするプロジェクタ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2006292898A (ja) * 2005-04-07 2006-10-26 Sharp Corp 電気機器、電気機器本体、遠隔操作器及びプロジェクタ
JP7409966B2 (ja) 2019-07-04 2024-01-09 株式会社マキタ 表示装置

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