JP2004272014A - 光通信モジュールの製造方法、光通信モジュール、及び電子機器 - Google Patents
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Abstract
【課題】光デバイスと光ファイバとを位置合わせ無しに正確に実装する。
【解決手段】光デバイス(2a)と光伝送路(3)とを光学的に接続する光通信モジュール(1)の製造方法である。基板(100)上にテーパ状貫通孔(101a)を設け、テーパ状貫通孔(101a)に光伝送点と幾何学的中心が略一致する光デバイス(2a)を収容する。そして、光デバイス(2a)を収容したテーパ状貫通孔(101a)にさらに光デバイス(2a)の径より大きい径を有する光伝送路(3)を挿入する。
【選択図】 図1
【解決手段】光デバイス(2a)と光伝送路(3)とを光学的に接続する光通信モジュール(1)の製造方法である。基板(100)上にテーパ状貫通孔(101a)を設け、テーパ状貫通孔(101a)に光伝送点と幾何学的中心が略一致する光デバイス(2a)を収容する。そして、光デバイス(2a)を収容したテーパ状貫通孔(101a)にさらに光デバイス(2a)の径より大きい径を有する光伝送路(3)を挿入する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光通信モジュールの製造方法に係り、特に、光デバイスを基板上で光ファイバと好適に位置合わせしながら接続する光通信モジュールの構造及び製造方法を提供するものである。
【0002】
【従来の技術】
光通信モジュールは、電気信号と光信号とを相互に変換する面発光レーザやフォトデテクタといった光デバイスを光ファイバにより相互に接続する。この光通信モジュールは、大量な情報を伝達する伝送手段として注目されている。
【0003】
従来、光デバイスと光ファイバとの間の光学的接続として基板面に平行な方向における接続では、例えば、特開2002−296463号公報に開示されているように、面発光レーザなどの光デバイスを基板上に立設させ、基板上にV字状の溝を形成して光ファイバの端部を保持させ、発光面や受光面に光ファイバが交差するように配置していた(特許文献1)。この配置には、ビジュアルアライメントという、V字状溝の位置をモニタリングして光デバイスを位置合わせする方法が利用されていた(段落番号0016)。
【0004】
また、基板の厚み方向において、光デバイスと光ファイバとを接続する方法としては、例えば、米国特許第5,904,545号に開示されているように、台形状に光デバイスを形成し、一方の面に凹部を設けて光デバイスを嵌合させ、他方の面に当該凹部へ挿通する貫通孔を設け、光ファイバを挿入させて光通信モジュールに作成する技術が考案されていた(特許文献2)。
【0005】
このような基板の面方向に送受信される光信号を受信したり発信したりする光デバイスの構造については、例えば、特開2002−26440号公報(特許文献3)、特開2002−83953号公報(特許文献4)にも開示されていた。
【0006】
【特許文献1】
特開2002−296463号公報(図1)
【特許文献2】
米国特許第5,904,545号公報(Fig.11)
【特許文献3】
特開2002−26440号公報
【特許文献4】
特開2002−83953号公報
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来技術においては光デバイスと光ファイバとを位置合わせに種々の不都合があった。例えば、特許文献1に開示されている儀寿値では、位置合わせをするために高精度の装置が必要であり、しかもその位置合わせを一つひとつしていく必要があったため、時間がかかり光通信モジュールの製造コスト上昇を招いていた。
【0007】
また、上記特許文献2に開示されているような方法によれば、実装された台形状の光デバイスは凹部形状の底部において支えられ電気的接触を確保していたため、光デバイスが凹部形状の底部に納められた際に位置ズレが生じる可能性があった。また、凹部形成工程と貫通孔形成工程とは、それぞれ別工程であるため、当該凹部の中心に対して貫通孔の中心軸が正確に合致して開口している保証がなかった。そのため、たまたま光デバイスが正確に凹部の中心に収まったとしても、貫通孔から挿入される光ファイバの光軸と光デバイスの射出光軸の中心が確実に一致するとはいえなかった。面発光レーザ等の光デバイスは、発光点が微小であり射出される光の指向性が強いため、光ファイバを正確に正しい方向から当該発光領域に当接させなければならない。わずかでも光ファイバがずれると、光損失が大きくなり、効率の良い光通信が行えなくなるのである。
【0008】
さらに、上記特許文献3及び4に記載の光デバイスは面方向への光通信に対応するものであるが、光ファイバと光デバイスの具体的な接続方法を提供するものではなかった。
【0009】
【課題を解決するための手段】
そこで、本発明は光デバイスと光伝送路との位置合わせ作業が不要な光通信モジュールの製造方法を提供することを目的とする。
【0010】
上記課題を解決するために、本発明は、光デバイスと光伝送路とを光学的に接続する光通信モジュールの製造方法であって、基板上にテーパ状貫通孔を設ける工程と、テーパ状貫通孔に光伝送点と幾何学的中心が略一致する光デバイスを収容する工程と、光デバイスを収容したテーパ状貫通孔にさらに光デバイスの径より大きい径を有する光伝送路を挿入する工程と、を備えている。
【0011】
上記方法によれば、一組の光デバイスと光伝送路とが一つのテーパ状貫通孔に納められる。光デバイスはその径から定まる位置においてテーパ状貫通孔の内壁と当接し位置決めされる。光伝送路もその端部の径から定まる位置においてテーパ状貫通孔の内壁と当接し位置決めされる。光デバイスは幾何学的中心が光伝送点と略一致しているので、貫通孔の中心軸に光伝送点が存在する。光伝送路もそのコアが当該貫通孔の中心軸に一致する。よって両者は収容作業のみで必然的に同芯で位置決めされていることになり、従来のように光デバイスと光ファイバを一組ずつ位置合わせしなければならない場合に比べ、工数が大幅に減らせ、製造コストを下げることができる。
【0012】
ここで、本発明において「光デバイス」とは、光起電効果、光導電効果、光電子放出効果、フォトンドラッグ効果等により光信号を受信し電気信号に変換するものや、電界発光効果、注入型発光効果等により電気信号を光信号に変換する素子一般をいう。例えば、光信号を電気信号に変換する光デバイスとしては、PDやフォトトランジスタ等の光検知器、光電セル、赤外線検知器等が挙げられる。電気信号を光信号に変換する光デバイスとしては、面発光レーザ(VCSEL)、半導体レーザ、発光ダイオード等が挙げられる。特に、面発光レーザは、定電流駆動が可能で光の放射角が狭いため正しく光伝送路と接続できるならば光の利用効率が高いため光通信モジュールのための光デバイスとして好ましい。このような発光面積が些少な光デバイスに対して本発明は好適である。
【0013】
特に本発明における光デバイスでは、光伝送点と幾何学的中心が略一致することを要する。「光伝送点」とは光デバイスにおいて光を射出したり受光したりする領域の中心点をいう。つまり断面が同心円となるようなテーパ状孔に収容された場合にその孔の中心軸上に光を最大効率で送受信可能な線が位置するような光デバイスをいう。その外径はテーパ状貫通孔の壁面に多くの面積で安定的に収容可能な形状、例えば頭を切った円錐形状をしていることが好ましい。この円錐形状の側壁の傾斜は、テーパ状貫通孔の内壁の形状に対応するようにする。
【0014】
また「光伝送路」は光ファイバ等のようなものをいい、特にコアの部分が光伝送の中心となるようなものという。その軸に垂直な方向への断面形状に限定はなく、円形、楕円形、矩形、その他多角形形状が可能である。
【0015】
また「光通信モジュール」とは、光を媒介として情報を伝達する部品または装置であって、光学的構造を少なくとも一部に含んでいるものを示す。
【0016】
また「テーパ状貫通孔」とは文字通り先細りの孔をいうが、貫通していることを要する。テーパ状の内壁は基板面に対する傾斜角が孔の深さに応じて変化するものでもよいが、少なくとも内壁が連続しており、孔の中心軸が直線であるものをいう。テーパ状貫通孔の断面形状は円形、楕円形、矩形、多角形等種々に適用可能であるが、中に収容する光デバイスや光伝送路の形状に対応するように形成しておけば、互いの接触点が多くなり、安定するため好ましい。
【0017】
ここで「径」とは光デバイスや光伝送路、貫通孔の断面形状が円形である場合には直径をいうが、それ以外の形状である場合には最大幅をいう。光デバイスや光伝送路がテーパ状貫通孔に収容された場合に当接する位置を規定する幅だからである。
【0018】
ここで、光デバイスを収容する工程の後に、光デバイスの径より大きく光伝送路の径より小さい径を有する光デバイスをテーパ状貫通孔に収容する工程をさらに備えることが可能である。この方法によれば、先に収容した光デバイスに加えてさらに他の光デバイスを、同一貫通孔内に位置合わせ作業をせずに収容することが可能となる。このような複数の光デバイスの組合せは例えば、面発光レーザ等の光送信素子とフォトダイオード等の光受信素子とを組み合わせることが可能である。光伝送路と直接光学的接続をしない光デバイス(先に収容したもの)については別の用途に使用することが可能である。
【0019】
また、本発明は、光デバイスと光伝送路とを光学的に接続する光通信モジュールの製造方法であって、基板内部にくびれ部を有し当該基板の両面に開口部を有する、双方向に開口した両面テーパ状貫通孔を設ける工程と、両面テーパ状貫通孔の一方の開口部から、当該開口部の径より小さい径を有する、光伝送点と幾何学的中心が略一致する光デバイスを当該両面テーパ状貫通孔内に収容する工程と、両面テーパ状貫通孔の他方の開口部から、当該開口部の径より小さい径を有する光伝送路を当該両面テーパ状貫通孔内に収容する工程と、を備えている。
【0020】
上記方法によれば、貫通孔は、くびれ部から見て双方向に開口していることになり、それぞれの方向に、光デバイスまたは光伝送路のいずれか、またはその双方を納めることが可能になる。光デバイスはその径から定まる位置においてそれぞれのテーパ状貫通孔の内壁と当接し位置決めされる。光伝送路もその端部の径から定まる位置においてテーパ状貫通孔の内壁と当接し位置決めされる。光デバイスは幾何学的中心が光伝送点と略一致しているので、貫通孔の中心軸に光伝送点が存在する。光伝送路もそのコアが当該貫通孔の中心軸に一致する。貫通孔内の両テーパ形状は同軸になっているので、両者は収容作業のみで必然的に同芯で位置決めされていることになり、従来のように光デバイスと光ファイバを一組ずつ位置合わせしなければならない場合に比べ、工数が大幅に減らせ、製造コストを下げることができる。
【0021】
ここで、光伝送路を収容する工程の前に、両面テーパ状貫通孔の他方の開口部から、光伝送路の径より小さい径を有する光デバイスを収容する工程を備えることは好ましい。この方法によれば、貫通孔内の片方のテーパ形状において、光伝送路と光デバイスとの光学的接続が可能になり、他方のテーパ形状に納められた光デバイスを他の用途に使用することが可能になる。さらに他方のテーパ形状にさらにもう一つの光伝送路を挿通させることにより、テーパ形状の双方において独立にまたは関連して光の送受信を行うことができる。このように本発明によれば、一つの貫通孔の形成により複数の光接続構造を提供することができる。
【0022】
ここで光デバイスを収容する工程の前に、当該光デバイスの一部に設けられている電極と導通するための電極配線を形成する工程をさらに備えることは好ましい。この方法によれば、光デバイスの電極が例えば台形形状の双方の底面に設けられている場合に、電極に接続するような配線を先に(例えば貫通孔の内壁の一部に)形成しておくことができる。その際、光デバイスを貫通孔に収容した際に、その電極が内壁の一部に設けられた配線と接触することになり、電気的に接続させることができる。
【0023】
ここで光デバイスを収容する工程の後に、当該光デバイスに設けられている電極と導通するための電極配線を形成する工程をさらに備えることは好ましい。この方法によれば、光デバイスを貫通孔に収容した際に基板面またはその近傍に表れている光デバイスの電極(例えば光デバイスの底面に形成されている電極)と電気的に接触させることができる。
【0024】
ここで貫通孔を形成する工程は、基板に光透過性を有する材料を用い、当該貫通孔の軸方向からフェムト秒パルスレーザを相対的に動かしながら照射する工程と、フェムト秒パルスレーザの照射により変質した領域を除去して貫通孔を出現させる工程と、を備えることは好ましい。この工程によれば、フェムト秒パルスレーザの移動により、光透過性のある基板、例えばガラスや石英にテーパ状の貫通孔を形成することができるからである。レーザ光の強度やパルス幅、照射時間は、所望する貫通孔のテーパ形状に応じて適宜変更することができる。
【0025】
なお、貫通孔を形成する工程は、基板に光透過性を有する材料を用い、当該貫通孔の軸方向から回折格子を介してフェムト秒パルスレーザを照射する工程と、当該フェムト秒パルスレーザの照射により変質して領域を除去して貫通孔を出現させる工程と、を備えていてもよい。当該工程によれば、回折格子により貫通孔のテーパ形状に適合した光の強度分布が得られるので、例えば基板や光を相対的に動かさない場合でも、テーパ状貫通孔を形成することが可能である。
【0026】
ここで光デバイスまたは光伝送路の収容後に、当該収容された光デバイスまたは光伝送路の周辺を樹脂により固定する工程を備えることは好ましい。この工程によれば、収容された光デバイスや光伝送路を樹脂により簡単に固定することができる。樹脂に例えば光硬化性樹脂を用いれば、外部からの光照射や、光伝送路や光デバイス(発光素子の場合)をとおして光を供給することにより、固定に係る樹脂を硬化させることができ、容易である。樹脂が光透過性を備える場合には、光デバイスや光伝送路を収容前後に貫通孔内に樹脂を充填して、位置が定まってから樹脂を硬化させることによって光デバイスや光伝送路を確実に固定することができる。
【0027】
ここで光デバイスを収容する工程では、貫通孔の内壁に当接する光デバイスの側面が、当接位置における当該内壁のテーパ形状に対応した傾斜を有するよう形成された光デバイスを使用することは好ましい。このような光デバイスの立体形状は、台形または頭を切った円錐形・角錐形であり、流体内で光デバイスを流動させ貫通孔内に落とし込む工程によって、自然に一定の向き(面積の狭い底面を奥にした向き)で光デバイスを貫通孔内に収容することが可能だからである。しかも、光デバイスの側面と貫通孔の内壁との接触面積が大きくなり安定した収容が可能である。
【0028】
特に、光デバイスは、貫通孔に収容時において、光デバイスの挿入側の底面付近で当該貫通孔の内壁と接するような側面の傾斜を備えていることは好ましい。このような形状を光デバイスが備えていれば、光デバイスの収容時に、光デバイスの挿入側の底面付近で内壁と接触し位置決めされるので、より安定的に確実に光デバイスを予定位置に収容することが可能である。さらに光デバイスの挿入側の底面に電極を設け、それに接触する貫通孔の内壁側にも電極配線を設けておくことで、光デバイスを電気的に接続させることができるようになり好ましい。
【0029】
本発明は、本発明の光通信モジュールの製造方法によって製造された光通信モジュールを備える電子機器でもある。電子機器は本発明の光通信モジュールを備えているので、位置決め作業を特にすること無く光損失の少ない光通信が行える電子機器を安価に提供できることとなり、高速情報処理を要求される近年の装置として優れている。
【0030】
ここで「電子機器」とは、本発明に係る光通信モジュールを備えた一定の機能を奏する機器一般をいい、その構成に特に限定が無いが、例えば、上記表示装置を備えるパーソナルコンピュータ、携帯電話、ビデオカメラ、ヘッドマウントディスプレイ、リア型またはフロント型のプロジェクター、さらに表示機能付きファックス装置、デジタルカメラのファインダ、携帯型TV、DSP装置、PDA、電子手帳、電光掲示盤、宣伝公告用ディスプレイ等が含まれる。
【0031】
また本発明は、光デバイスと光伝送路とを光学的に接続する光通信モジュールであって、収容する光デバイスの径及び光伝送路の端面径より大きい径を有する第1開口及び当該光デバイスの径及び光伝送路の端面径より小さい径を有する第2開口を有するテーパ状貫通孔が設けられた基板と、前記第1開口または前記第2開口のいずれか一方から前記テーパ状貫通孔の内壁に沿って形成された前記光デバイス用の電極配線と、を備えたことを特徴とする。上記構成によれば、光デバイスと光伝送路とを同芯でテーパ状貫通孔内に収容することができる。しかも光デバイスに電極配線を通じて電源を供給することができる。
【0032】
また本発明は、光デバイスと光伝送路とを光学的に接続する光通信モジュールであって、収容する光デバイスの径及び光伝送路の端面径より小さい径を有するくびれ部を有し当該基板の両面に開口部を有する、双方向に開口した両面テーパ状貫通孔が設けられた基板と、少なくとも一方の前記開口部から前記両面テーパ状貫通孔の内壁に沿って形成された前記光デバイス用の電極配線と、を備えたことを特徴とする。上記構成によれば、光デバイスと光伝送路とを同じ開口側からでも異なる開口側からでも収容でき、しかも両者を同芯でテーパ状貫通孔内に収容することができる。しかも光デバイスに電源配線を通じて電源を供給することができる。
【0033】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施の形態を、図面を参照しながら説明する。
(第1の実施の形態)
本発明の第1の実施の形態は、一方に開いたテーパ状貫通孔に光デバイスと光ファイバとを実装する例に関する。
【0034】
図1に、本第1の実施の形態に係る光通信モジュールの製造方法を説明する製造工程断面図を示す。図1は、一つの貫通孔についての拡大断面図を示しているが、一つの基板に複数の貫通孔を形成する場合も同様に考えられる。
【0035】
(テーパ状貫通孔形成工程:ST1)
まず、基板100にテーパ状貫通孔101aを設ける。基板100としては、光透過性のあるものでも光透過性の無いものでもよく、孔開け加工が容易であり、光通信モジュールの製造後に変形をきたし位置ズレを生じないような材料が適当である。特に本実施の形態では、高精度なテーパ状貫通孔を設けるため、フェムト秒パルスレーザを用いる。このため、基板100として光透過性のある材料、例えばガラスや石英を用いる。
【0036】
フェムト秒パルスレーザは、数十フェムト秒のパルス幅で発振するレーザであり、広い周波数帯域に分布している波が同期することによって周期的なパルスを発生可能になっているレーザである。このレーザは波長の短いレーザであるため、照射された材料を変質させる。フェムト秒パルスレーザは、そのエネルギー密度、照射時間、レーザ射出点から焦点までの距離に応じて、変質させることのできる領域の面積、すなわち貫通孔の断面積を変更可能である。レーザの照射条件を変更したりさらに回折格子を併用したりする等によって任意の径のテーパ状貫通孔を得ることが可能である。この条件は実験的に得られるものであるため、基板材料に応じて適宜測定して照射条件を定めることとなる。
【0037】
図2(a)にフェムト秒パルスレーザを移動させながら貫通孔形成を行う工程断面図を示す。図2(a)に示すように、基板100面に垂直な方向からフェムト秒パルスレーザの光Lを照射しながら、光Lと基板100との相対距離を変化させ焦点位置を移動させる。焦点の移動は、レーザ装置を動かしても、基板側をステージ上で動かしても、または双方を動かしてもよい。
【0038】
フェムト秒パルスレーザが照射された領域は、脆い変質領域MAになっている。そこで、レーザ照射後、このフェムト秒パルスレーザの照射により変質した変質領域MAを除去して貫通孔を出現させる。変質領域の除去は基板材料に応じて選択できるが、例えば石英ガラスを基板に用いた場合には、HF等の溶剤にレーザ照射後の基板を浸し、エッチングして変質領域MAを除去する。このウェットエッチング処理により、変質領域MAが除去され、テーパ状貫通孔101aが形成される(ST2)。
【0039】
図2(b)にフェムト秒パルスレーザと回折格子とを併用する貫通孔形成方法に係る工程断面図を示す。図2(b)に示すように、回折格子Gを介してフェムト秒パルスレーザを照射すると、本発明の貫通孔に相当する部分に強い光が集中する光の強度分布が得られる。したがって、回折格子を併用する場合には基板とレーザ光との相対距離を変更させない場合であってもテーパ状貫通孔を形成することが可能である。
【0040】
なお、テーパ形状を基板に形成可能であれば、他の方法、例えばエッチングやドリル加工によって貫通孔を形成するものでもよい。
【0041】
次いで、孔径の小さい先細り方面から貫通孔101a内部に連続させて電極配線102を形成する。この電極配線102は、貫通孔101aの内部において実装される光デバイス2aの挿入側の底部に設けられている電極と電気的に接続することができるように形成する。例えば、マスクを用いたスパッタ法により貫通孔101aの内側にかけてまで金属が侵入するように金属層を設ける。
【0042】
同様に、光デバイス2aの底面に設けられている電極203(図4(a)参照)に接続する電極配線104を設ける。電極配線104は、公知の金属パターニング技術を利用して形成可能である。例えば、先に設けられている他方の電極接続に係る電極配線102の部分をマスクして金属層を基板100上に形成してから選択的にエッチングして配線形状に形成する。
【0043】
図3に、このような工程で形成されたテーパ状貫通孔の形状を示す。図3(a)は断面図であり、図3(b)は平面図である。図3(a)及び(b)に示すように、テーパ状貫通孔101aは貫通孔となっており、一方の開口部の径D11が他方の開口部の径D12より小さなテーパ形状を備えている。そして径の小さな開口部の一部には貫通孔101aの内部に連続して電極配線102が形成されている。なお、電極配線102は貫通孔101aの内壁の一部のみでなく全面を覆っていてもよい。本実施の形態では、光デバイスのもう一方の電極との接続を、電極配線102が設けられた面と同じ面から行うこととするため、短絡防止上、電極配線102と104とを短絡しないようなマージンを取ってパターニングしてある。
【0044】
(光デバイス実装工程:ST3)
次に上記工程によって形成されたテーパ状貫通孔101a内に光デバイス2aを収容する。光デバイス2aは、その光通信モジュールを光受信にするか光送信にするかによって、フォトダイオード等の光受信素子を選択したり面発光レーザ等の光送信素子を選択したりすればよい。
【0045】
図4に光デバイス2aの構造を示す。図4(a)は断面図、図4(b)は平面図である。図4に示すように、本実施の形態における光デバイス2aは、面発光レーザであり、幾何学的中心に発光領域の中心が一致している。本体200の詳しい図示は省略するが側面は絶縁のための絶縁膜201が設けられている。直径D22を有する広い方の底面には一方の電極202がその縁に沿って円周状に取り巻いて設けられている。当該光デバイス2aはその厚み方向に光を射出するが、当該光デバイスでは電極202により遮られていない中央部の開口から光が射出されるようになっている。直径D21を有する狭い方の底面には他方の電極203が設けられている。このような光デバイスの微小構造については、公知の技術、例えば特開2002−26440号公報(特許文献3)や特開2002−83953号公報(特許文献4)にも開示されている。
【0046】
ここで、光デバイス2aの形状とテーパ状貫通孔101aとの間には次のような関係があることが好ましい。
【0047】
(1)軸方向に垂直な断面形状が相似形であること。相似形であれば、収容時に接触領域が多くなりより安定的に光デバイスを収容できるからである。本実施の形態では、貫通孔が円錐形であり断面が円形であるため、光デバイスも頭を切った直円錐形に形成してある。もしも貫通孔101aが角錐形である場合には、光デバイスの形状もそれに合わせて、頭を切った角錐形状に形成することになる。
【0048】
(2)貫通孔内壁と光デバイス側面との傾斜が近似していること。近似していれば、上記と同様に収容時に接触面積が多くなり安定的に光デバイスを収容できるからである。本実施の形態では貫通孔が円錐形であるため、光デバイスを、頭を切った直円錐形に形成してある。
【0049】
(3)収容された際に、光デバイスが、貫通孔に挿入された方向の反対側の底面(図4では電極202の設けられた底面)の周囲で貫通孔の内壁に接するように光デバイスの側面傾斜が調整されていること。光デバイスがその底面付近で保持されてぶら下がるような形になり、内壁に確実に接触しつつ安定して予定位置に納めることができるからである。
【0050】
(4)光デバイスの最大径(図4ではD22)が貫通孔101aの最小径D11より大きく最大径D12より小さいこと。このような大小関係であれば、貫通孔内のいずれかの位置で光デバイスが内壁に接し、安定的に収容されるからである。なお、光デバイス2aが貫通孔101aの内壁に当接するまで挿入された場合には、光デバイス2aのもう一方の電極203が貫通孔の小さい方の開口部に達し、電極配線104と電気的に接触するように寸法調整することが好ましい。
【0051】
さて、光デバイス2aを貫通孔101aに収容するには、個々に機械的に装着していくことも可能であるが、米国特許第5,904,545号(特許文献2)に開示されているような方法を用いることは効率がよい。すなわち、基板100には図3に示すような貫通孔101aが多数設けられている条件で、図4に示すような構造の光デバイス2aを多数、所定の液体中に混入させて混濁させスラリ(混濁液)を作る。貫通孔101aの最大径の開口部が上になるような向きに基板を保持しスラリ中を流動させる。スラリ中に混入している光デバイス2aは重力によって貫通孔101aに入り込み、自然により広い底面を上にして沈み、貫通孔101aの内壁に当接して止まるまで沈降するのである。
【0052】
貫通孔101aに収容された光デバイス2aは、電極202の設けられている面が貫通孔の最大径開口部側に向いている。そこには前工程で作成した電極配線102が形成されているため、光デバイス2aの電極202はこの電極配線102と電気的に接触し、電気的接続が行われるのである。また光デバイスの他方の電極203は貫通孔101aの最小径開口部に達して電極配線104と電気的に接触し、電気的接続が行われる。
【0053】
(光ファイバ実装工程:ST4)
次に光ファイバ3をテーパ状貫通孔101aの最大径開口部側から挿入し、貫通穴内に収容する。ここで光ファイバ3の形状とテーパ状貫通孔101aとの間には次のような関係があることが好ましい。
(1)軸方向に垂直な断面形状が相似形であること。相似形であれば、収容時に接触領域が多くなりより安定的に光ファイバを収容できるからである。本実施の形態では、貫通孔が円錐形であり断面が円形であるため、光ファイバも通常用いられる円柱状に形成してある。もしも貫通孔101aが角錐形である場合には、光ファイバの形状もそれに合わせて、少なくとも端面が矩形になるように形成することになる。
(2)光ファイバの直径DOFが貫通孔101aの最小径D11より大きく最大径D12より小さいこと。さらに光デバイス2aの最大径D22より大きいこと。このような大小関係であれば、光デバイス2aより最大径開口部である貫通孔内のいずれかの位置で光ファイバ3の端面が内壁に接し、安定的に収容されるからである。
【0054】
(固定工程:ST5)
次に、光ファイバ3または/および光デバイス2aの周辺に樹脂接着剤103を付着させ光ファイバ3または/および光デバイス2aを固定する。この樹脂には、樹脂接着剤として一般的な反応性硬化型接着剤、熱硬化型接着剤、紫外線硬化型接着剤等の光硬化型接着剤、嫌気硬化型接着剤等の各種硬化型接着剤が使用可能である。このような接着剤の組成としては、例えば、エポキシ系、アクリレート系、シリコーン系等いかなる接着剤でも適用することが可能である。
【0055】
ただし、特に本実施の形態では、光透過性のある樹脂接着剤であることが好ましい。光を透過するので、樹脂が光の伝送路に充填されていても光損失を少なくすることができるからである。また、本実施の形態では、基板100に光透過性のある材料を用いているので、樹脂材料に光硬化型接着剤を用いれば、接着剤付着後に基板外部から光を照射することによって容易に光デバイスや光ファイバを固定することができる。
【0056】
なお、図1ST5では樹脂接着剤103は光ファイバ3の固定だけに利用されているように図示されているが、これに限るものではない。すなわち、光デバイス2aを貫通孔101aに収容する前および後に樹脂接着剤103を付着させてもよい。また光デバイス2aを収容した後、貫通孔101aに光透過性のある樹脂接着剤103を充填してから光ファイバ3を収容し位置が定まってから接着剤を固化させることで、光デバイスと光ファイバとを確実に固定することもできる。
【0057】
なお、この電極配線104の形成は、光デバイス2aを貫通孔101aに収容した後のいずれかの工程で実施するようにしてもよい。
【0058】
本第1の実施の形態によれば、一組の光デバイス2aと光ファイバ3とが一つのテーパ状貫通孔101aに納めるので、光デバイスも光ファイバも共にその径から定まる位置においてテーパ状貫通孔の内壁と当接し位置決めされる。このとき光デバイス2aは幾何学的中心が発光領域の中心と略一致しているので、貫通孔101aの中心軸に光伝送点が存在し、光ファイバ3もそのコアが当該貫通孔101aの中心軸に一致する。よって両者は収容作業のみで必然的に同芯で位置決めされていることになり、従来のように光デバイスと光ファイバを一組ずつ位置合わせしなければならない場合に比べ、工数が大幅に減らせ、製造コストを下げることができる。
【0059】
本第1の実施の形態によれば、光デバイス2aの形状を、頭を切った円錐形状に形成してあるので、当該光デバイスを含むスラリを形成し貫通孔101aを上に向けた基板100上に流すだけで、貫通孔に入り込んだ光デバイスの向きが自然に定まり、貫通孔の所定位置に位置決めされる。
【0060】
このとき、光デバイス2aは、軸方向に垂直な断面形状が貫通孔101aの断面形状と相似形であるため、収容時に接触領域が多くなりより安定的に光デバイスを収容できる。
【0061】
また、光デバイス2aは、その側面の傾斜が貫通孔内壁の傾斜と近似しているので、収容時に接触面積が多くなり安定的に光デバイスを収容できる。
【0062】
さらに光デバイス2aは、貫通孔に挿入された方向の反対側底面の周囲で貫通孔101aの内壁に接するようにその側面傾斜が調整されているので、光デバイスがその底面付近で保持されてぶら下がるような形になり、内壁に確実に接触しつつ安定して予定位置に納めることができる。この点、従来の技術では、光デバイスを収容する凹部がテーパ状であるものの光デバイスは底面で接触するため、位置ズレを起こす可能性があり、貫通孔の軸方向にも軸に垂直な方向にもぶれを生じない本発明に利点がある。
【0063】
また、光デバイス2aの最大径D22が貫通孔101aの最小径D11より大きく最大径D12より小さく形成されているので、貫通孔内のいずれかの位置で光デバイスが内壁に接し、安定的に収容できる。
【0064】
同様に、本題1の実施の形態によれば、貫通孔101aが円錐形であり、その軸方向に垂直な断面形状が光ファイバ3の端面形状を相似形であるため、収容時に接触領域が多くなりより安定的に光ファイバを収容できる。
【0065】
また、光ファイバ3の直径DOFが貫通孔101aの最小径D11より大きく最大径D12より小さいので、光デバイス2aより最大径開口部である貫通孔内のいずれかの位置で光ファイバ3の端面が内壁に接し、安定的に収容できる。
【0066】
本第1の実施の形態によれば、貫通孔101aの内部にまで延びる電極配線102を形成しているので、光デバイス2aの挿入方向側の底面に設けられた電極202に対し、光デバイス2aを貫通孔に収容しただけで電気的に接触させることができる。
【0067】
また、光デバイス2aを収容する工程の前に、光デバイス2aに設けられている電極203と導通するための電極配線104を形成しているので、光デバイスの他の電極に電気的な接続をすることができる。
【0068】
本第1の実施の形態によれば、テーパ状貫通孔101aの形成にフェムト秒パルスレーザを用いているので、軸芯に曲がりの無い均一に連続したテーパ状貫通孔を比較的容易に形成することが出来る。
【0069】
また本第1の実施の形態によれば、光硬化性の樹脂接着剤103を用いているので、光デバイス2aや光ファイバ3を容易に固定することができる。
【0070】
(第2の実施の形態)
本発明の第2の実施の形態は、光ファイバの収容前に、同一の貫通孔にさらにもう一つの光デバイスを収容するものである。図5に、本発明の第2の実施の形態に係る光通信モジュールの製造方法を説明する製造工程断面図を示す。
【0071】
本実施の形態では、もう一つの光デバイス4の装着を除き、上記第1の実施の形態と同様である。したがって、テーパ状貫通孔101aの形成工程については図1のST1・ST2と、光デバイス2aの実装工程(ST11)については図1のST3と、光ファイバ3の実装工程(ST13)については図1のST4と、固定工程(ST14)については図1のST5とそれぞれ対応している。このため第1の実施の形態と同一の部材・形状に係る場合には同一の符号を付しその説明を省略する。
【0072】
ただし、本実施の形態では、光ファイバ3と直接光学的な接続をするのは後から実装されるもう一つの光デバイス4であるため、先に収容される光デバイス2aについては、例えば光の射出方向が逆方向(例えば図5における上方向)のデバイスとなる。
【0073】
また、光デバイス2a収容前に設ける電極配線102は、二つの光デバイス共通の電極配線にするため、後から挿入される光デバイス4の固定位置まで伸ばされているものとする。
【0074】
また、電極配線102の他に、基板100の反対側から貫通孔101a内部にかけて光デバイス4の他方の電極と接続するための電極配線105が形成されているものとする。
【0075】
(もう一つの光デバイス実装工程:ST12)
光デバイス2aを収容後、さらにテーパ状貫通孔101a内に光デバイス4を収容する。ここで光デバイス4としては、第1の実施の形態と同じ光送信素子でもよいが、ここでは光受信素子であるフォトデテクタとする。
【0076】
図6に光デバイス4の構造を示す。図6(a)は断面図、図6(b)は平面図である。図6に示すように、本実施の形態における光デバイス4は、フォトデテクタであり、幾何学的中心に一致して光伝送点、すなわち受光領域の中心点が一致するように形成されている。本体400の詳しい図示は省略するが側面は絶縁のための絶縁膜401が設けられている。直径D42を有する広い方の底面には一方の電極402がその縁に沿って円周状に取り巻いて設けられている。直径D41を有する狭い方の底面には他方の電極403がその縁に沿って円周状に取り巻いて設けられている。光デバイス4は、光デバイス2aと光ファイバ3との間に挟まれるため、電極の取出も貫通孔101aの内壁に沿って行わなければならない。このため、面積の小さい底面側に設けられる電極403も貫通孔の内壁に接触可能に円周状に設け、光デバイス2aの電極配線102と共通な電極にする。他方の電極402については、電極配線102と同じ側から配線すると短絡する可能性があるため、基板の反対側から設けられる電極配線105と接続させるものとする。
【0077】
ここで、光デバイス4の形状とテーパ状貫通孔101aとの間には次のような関係があることが好ましい。
【0078】
(1)軸方向に垂直な断面形状が相似形であること。相似形であれば、収容時に接触領域が多くなりより安定的に光デバイス4を収容できるからである。本実施の形態では、貫通孔が円錐形であり断面が円形であるため、光デバイス4も頭を切った直円錐形に形成してある。もしも貫通孔101aが角錐形である場合には、光デバイスの形状もそれに合わせて、頭を切った角錐形状に形成することになる。
【0079】
(2)貫通孔内壁と光デバイス側面との傾斜が近似していること。近似していれば、上記と同様に収容時に接触面積が多くなり安定的に光デバイスを収容できるからである。本実施の形態では貫通孔が円錐形であるため、光デバイス4を、頭を切った直円錐形に形成してある。
【0080】
(3)収容された際に、光デバイスは、貫通孔へ挿入される方向の反対側底面(図6では電極402の設けられた、より広い底面側)の周囲で貫通孔の内壁に接するように光デバイスの側面傾斜が調整されていること。光デバイスが電極402の周辺で保持されてぶら下がるような形になり、内壁に確実に接触しつつ安定して予定位置に納めることができるからである。
【0081】
ただし、狭い方の底面に設けられている電極403と電極配線102とを電気的に接触させる必要があるため、電気的接触が確保できるようにこの傾斜を調整しなければならない。電極403をひさし状に外側に張り出すように設けるのは一方法である。
【0082】
(4)光デバイス4の最大径(図6ではD42)が貫通孔101aの最小径D11より大きく最大径D12より小さく、かつ、先に挿入されている光デバイス2aの最大径D22より大きいこと。このような大小関係であれば、光デバイス2aより貫通孔の最大径開口部側に近いいずれかの位置で光デバイス4が内壁に接し、安定的に収容されるからである。
【0083】
当該光デバイス4を貫通孔101aへ収容する方法は、光デバイス2aと同様に、米国特許第5,904,545号(特許文献2)に開示されているような方法を用いることが可能である。
【0084】
本第2の実施の形態によれば、上記第1の実施の形態と同様の効果を奏する。特に、複数の光デバイスを貫通孔に収納することができるので、光デバイスの集積度を上げることが可能である。しかも同一の貫通孔内に複数の光デバイスが収容されるので、相互に同軸となっており、光電送における光損失を損なわない。
【0085】
(第3の実施の形態)
本発明の第3の実施の形態は、双方向に開口した両面テーパ状貫通孔を用いた光通信モジュールに関する。
【0086】
図7に、本発明の第3の実施の形態に係る光通信モジュールの製造方法を説明する製造工程断面図を示す。図7は、一つの貫通孔についての拡大断面図を示しているが、一つの基板に複数の貫通孔を形成する場合も同様に考えられる。なお、第1の実施の形態と同一の部材・形状に係る場合には同一の符号を付しその説明を省略する。
【0087】
(テーパ状貫通孔形成工程:ST21)
まず、基板100に両面テーパ状貫通孔101bを設ける。基板100及びフェムト秒パルスレーザについては、上記第1の実施の形態と同様である。但し、レーザの照射条件を変更して、中程にくびれ部のある両面テーパ形状の貫通孔を形成する。レーザの照射条件を変更したりさらに回折格子を併用したりする等によって任意の径のテーパ状貫通孔を得ることが可能である。この条件は実験的に得られるものであるため、基板材料に応じて適宜測定して照射条件を定めることとなる。レーザ照射条件以外の加工方法については、上記第1の実施の形態と同様である。レーザ照射による変質領域MAを除去することにより、両面テーパ状貫通孔101bが形成される(ST22)。
【0088】
基板100の一方の面から電極配線102を形成する工程は上記第1の実施の形態と同様である。光デバイスの他方の電極に接続させる電極配線104については、先に光デバイスを挿入しなければならないため、光デバイスの収容後に形成する(ST24参照)。ST22に、このような工程で形成されたテーパ状貫通孔の形状を示す。ST22に示すように、両面テーパ状貫通孔101bは貫通孔となっており、最大径開口部の径D13・D15がくびれ部の径D14より大きな両面テーパ形状を備えている。そして一方の開口部からくびれ部までにかけて貫通孔101bの内部に連続して電極配線102が形成されている。なお、電極配線102は貫通孔101bの一部のみでなく全面を覆っていてもよい。本実施の形態では、光デバイスのもう一方の電極との接続を、電極配線102が設けられた面と同じ面から行うこととするため、短絡防止上、電極配線102をパターニングしてある。
【0089】
(光デバイス実装工程:ST23)
次に上記工程によって形成されたテーパ状貫通孔101b内に光デバイス2bを収容する。光デバイス2bは、その光通信モジュールを光受信にするか光送信にするかによって、光受信素子を選択したり光送信素子を選択したりすればよい。
【0090】
図8に光デバイス2bの構造を示す。図8(a)は断面図、図8(b)は平面図である。上記第1の実施の形態と異なり、光デバイス2bを装着する位置におけるテーパの広がり方向が反対であるため、光デバイス2bの形状もそれに対応して変更されている。図8に示すように、本実施の形態における光デバイス2bは、上記第1の実施の形態と同様の面発光レーザであり、幾何学的中心に一致して発光領域が設けられているが、電極202の設けられている底面の面積が狭く電極203の設けられている面の面積が広い。したがって当該光デバイス2bは、上記第1の実施の形態とは逆方向に開口するテーパ状孔に逆方向から挿入された場合に適当な形状を備えている。
【0091】
ここで、光デバイス2bの形状とテーパ状貫通孔101bとの間には次のような関係があることが好ましい。
【0092】
(1)軸方向に垂直な断面形状が相似形であること。相似形であれば、収容時に接触領域が多くなりより安定的に光デバイスを収容できるからである。この点第1の実施の形態と同様である。
【0093】
(2)貫通孔内壁と光デバイス側面との傾斜が近似していること。近似していれば、上記と同様に収容時に接触面積が多くなり安定的に光デバイスを収容できるからである。この点も第1の実施の形態と同様であるが、本実施の形態では、両面テーパ状貫通孔101bのうち、第1の実施の形態と逆方向に開口している側のテーパ状孔に挿入するため、頭を切った直円錐形が逆方向の円錐になっている。
【0094】
(3)収容された際に、光デバイスは、貫通孔に挿入される方向の反対側底面(図8では発光領域のある面(電極202が存在)とは反対側の底面(電極203が存在))の周囲で貫通孔の内壁に接するように光デバイスの側面傾斜が調整されていること。この点第1の実施の形態と同様である。
【0095】
(4)光デバイスの最大径(図8ではD23)が貫通孔101bのくびれ部の直径D14より大きく挿入側の最大径D13より小さいこと。このような大小関係であれば、貫通孔内のいずれかの位置で光デバイスが内壁に接し、安定的に収容されるからである。
【0096】
光デバイス2bを貫通孔101bに収容する方法については、第1の実施の形態と同様に考えられる。
【0097】
(光ファイバ実装工程:ST4)
次に光ファイバ3を両面テーパ状貫通孔101bの、今度は逆方向に開口している側の最大径開口部側から挿入し、貫通穴内に収容する。この点は第1の実施の形態と同じである。
【0098】
但し、本実施形態では光ファイバ3と同じテーパ形状内には光デバイス2bを配置しないので、光ファイバ3の直径DOFは貫通孔101bのくびれ部の直径D14より大きく光ファイバ挿入側開口部の最大径D15より小さければよい。
【0099】
固定工程・もう一つの電極配線工程については、第1の実施の形態と同様であり、説明を省略する(ST24)。
【0100】
本第3の実施の形態によれば、上記第1の実施の形態と同様の効果を奏する。特に、本実施の形態によれば、光デバイス2bを光ファイバ3の挿入されるテーパ形状と異なる側に設けているので、製造工程が容易になる。例えば、電極配線102については、貫通孔101bの表面が基板上面に露出している(見えている)ので電極形成が比較的容易であり、製造工程を簡略化できるために製造コストを下げることができる。
【0101】
(第4の実施の形態)
本発明の第4の実施の形態は、上記第3の実施の形態に係る両面テーパ状貫通孔において、光ファイバの収容前に、同一の貫通孔にさらにもう一つの光デバイスを収容するものである。図9に、本発明の第4の実施の形態に係る光通信モジュールの製造方法を説明する製造工程断面図を示す。
【0102】
本実施の形態では、もう一つの光デバイス4の装着を除き、上記第3の実施の形態と同様である。したがって、テーパ状貫通孔101bの形成工程については図7のST21・ST22と、光デバイス2bの実装工程(ST31)については図7のST23と、光ファイバ3の実装工程(ST32)については図7のST23と、固定工程(ST33)については図7のST24とそれぞれ対応している。このため第3または第1の実施の形態と同一の部材・形状に係る場合には同一の符号を付しその説明を省略する。
【0103】
なお、本実施の形態では、光ファイバ3と直接光学的な接続をするのは後から実装されるもう一つの光デバイス4であるため、先に収容される光デバイス2bについては、例えば光の射出方向が逆方向(例えば図9における上方向)のデバイスとなる。
【0104】
また、光デバイス2b収容前に設ける電極配線102は、二つの光デバイス共通の電極配線にするため、後から挿入される光デバイス4の固定位置まで伸ばされているものとする。
【0105】
また、電極配線102の他に、基板100の反対側から貫通孔101b内部にかけて光デバイス4の他方の電極と接続するための電極配線105が形成されているものとする。
【0106】
本実施の形態では、光デバイス2bを貫通孔101bの一方のテーパ形状内に収容後、さらに他方のテーパ形状内に光デバイス4を収容する。ここで光デバイス4については、上記第2の実施の形態と同様に考えられる。またその形状および装着方法についても第2の実施の形態と同様に考えられるため、その説明を省略する。
【0107】
当該実施の形態によれば、上記各実施の形態と同様の効果を奏することができる。
【0108】
(変形例)
本発明は、上記実施の形態によらず、請求項の趣旨を逸脱しない範囲で種々に変更して適用することが可能である。例えば、光デバイスや光ファイバは収容可能である限り、さらに同一の貫通孔に集積していくことが可能である。
【0109】
図10に、両面テーパ状貫通孔101bにおいて、それぞれのテーパ形状において第1の実施の形態におけるような光学的接続を行っている例を示す。貫通孔101bはそのくびれ部の最小径がD0、一方の開口部最大径がD4,他方の開口部最大径がD8である。光デバイスOD1とOD2はそれぞれ狭い方の底面の直径がD1、D5,広い方の底面の直径がD2、D6である。光ファイバOF1,OF2の端部直径はそれぞれD3,D7である。これら貫通孔と光デバイス、光ファイバは次のような関係を有する。
【0110】
(1)光デバイスOD1(OD2)の最大径D2(D6)が貫通孔101bの最小径D0より大きく最大径D4(D8)より小さいこと
(2)光ファイバOF1(OF2)の直径D3(D7)が貫通孔101bの最大径D4(D8)より小さく先に挿入されている光デバイスがある場合にはその最大径D2(D6)より大きいこと。
【0111】
(3)光デバイスOD1(OD2)の最大径D2(D6)と最小径D1(D5)との差によってできる側面の傾斜は貫通孔101bの壁面の傾斜に近似していること。好ましくは、より開口部に近い方の底面(最大径D2(D6))周囲付近においてより強く貫通孔101bの内壁に接するように調整されていること。
【0112】
(4)片方のテーパ形状に複数の光デバイスを備える場合には、先に挿入されている光デバイスの最大径より後に挿入される光デバイスの最大径が大きいこと。
【0113】
上記のような大小関係であれば、光デバイス2aより貫通孔の最大径開口部側に近いいずれかの位置で光デバイス4が内壁に接し、安定的に収容されるからである。
【0114】
(第5の実施の形態)
本発明の第5の実施の形態は、本発明の光通信モジュールの製造方法によって製造される光通信モジュールを備えた電子機器、特にパーソナルコンピュータに関する。
【0115】
図11は、本実施形態におけるパーソナルコンピュータ1000の構成を示す斜視図である。図11において、パーソナルコンピュータ1000は、表示パネル1001と、キーボード1002を備えた本体部1004と、から構成されている。当該コンピュータ表示装置1000の本体部1004の内蔵基板間や本体部1004と表示パネル1001との通信には、本発明の光通信モジュールの製造方法により製造された光通信モジュールが利用されている。
【0116】
上記例に限らず本発明に係る光通信モジュールは、光通信という高速通信を利用する、あらゆる電子機器の製造に適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る光通信モジュールの製造方法を説明する製造工程断面図である。
【図2】貫通孔形成方法の詳細を説明する工程断面図であり、(a)はフェムト秒パルスレーザの相対位置を動かす方法、(b)は回折格子を併用する方法である。
【図3】第1の実施の形態に係る光通信モジュールのテーパ状貫通孔の形状を説明する図であり、(a)は断面図、(b)は平面図である。
【図4】第1の実施の形態に係る光通信モジュールの光デバイスの構造を説明する図であり、(a)は断面図、(b)は平面図である。
【図5】本発明の第2の実施の形態に係る光通信モジュールの製造方法を説明する製造工程断面図である。
【図6】第2の実施の形態に係る光通信モジュールの光デバイスの構造を説明する図であり、(a)は断面図、(b)は平面図である。
【図7】本発明の第3の実施の形態に係る光通信モジュールの製造方法を説明する製造工程断面図である。
【図8】第3の実施の形態に係る光通信モジュールの光デバイスの構造を説明する図であり、(a)は断面図、(b)は平面図である。
【図9】本発明の第4の実施の形態に係る光通信モジュールの製造方法を説明する製造工程断面図である。
【図10】本発明に係る光通信モジュールの両面テーパ状貫通孔の形状を説明する図であり、(a)は断面図、(b)は平面図である。
【図11】本発明の第5の実施の形態に係る電子機器の例であり、携帯型パーソナルコンピュータを例示するものである。
【符号の説明】
OD1、OD2、2a〜b、4…光デバイス(面発光レーザ、受光素子)、OF1、OF2、3…光ファイバ(光伝送路)、1…光通信モジュール、100…基板、101a〜b…テーパ状貫通孔、102…電極配線、103…モールド樹脂、200、400…面発光レーザ本体、201、401…絶縁膜、202、203、402、403…電極
【発明の属する技術分野】
本発明は、光通信モジュールの製造方法に係り、特に、光デバイスを基板上で光ファイバと好適に位置合わせしながら接続する光通信モジュールの構造及び製造方法を提供するものである。
【0002】
【従来の技術】
光通信モジュールは、電気信号と光信号とを相互に変換する面発光レーザやフォトデテクタといった光デバイスを光ファイバにより相互に接続する。この光通信モジュールは、大量な情報を伝達する伝送手段として注目されている。
【0003】
従来、光デバイスと光ファイバとの間の光学的接続として基板面に平行な方向における接続では、例えば、特開2002−296463号公報に開示されているように、面発光レーザなどの光デバイスを基板上に立設させ、基板上にV字状の溝を形成して光ファイバの端部を保持させ、発光面や受光面に光ファイバが交差するように配置していた(特許文献1)。この配置には、ビジュアルアライメントという、V字状溝の位置をモニタリングして光デバイスを位置合わせする方法が利用されていた(段落番号0016)。
【0004】
また、基板の厚み方向において、光デバイスと光ファイバとを接続する方法としては、例えば、米国特許第5,904,545号に開示されているように、台形状に光デバイスを形成し、一方の面に凹部を設けて光デバイスを嵌合させ、他方の面に当該凹部へ挿通する貫通孔を設け、光ファイバを挿入させて光通信モジュールに作成する技術が考案されていた(特許文献2)。
【0005】
このような基板の面方向に送受信される光信号を受信したり発信したりする光デバイスの構造については、例えば、特開2002−26440号公報(特許文献3)、特開2002−83953号公報(特許文献4)にも開示されていた。
【0006】
【特許文献1】
特開2002−296463号公報(図1)
【特許文献2】
米国特許第5,904,545号公報(Fig.11)
【特許文献3】
特開2002−26440号公報
【特許文献4】
特開2002−83953号公報
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来技術においては光デバイスと光ファイバとを位置合わせに種々の不都合があった。例えば、特許文献1に開示されている儀寿値では、位置合わせをするために高精度の装置が必要であり、しかもその位置合わせを一つひとつしていく必要があったため、時間がかかり光通信モジュールの製造コスト上昇を招いていた。
【0007】
また、上記特許文献2に開示されているような方法によれば、実装された台形状の光デバイスは凹部形状の底部において支えられ電気的接触を確保していたため、光デバイスが凹部形状の底部に納められた際に位置ズレが生じる可能性があった。また、凹部形成工程と貫通孔形成工程とは、それぞれ別工程であるため、当該凹部の中心に対して貫通孔の中心軸が正確に合致して開口している保証がなかった。そのため、たまたま光デバイスが正確に凹部の中心に収まったとしても、貫通孔から挿入される光ファイバの光軸と光デバイスの射出光軸の中心が確実に一致するとはいえなかった。面発光レーザ等の光デバイスは、発光点が微小であり射出される光の指向性が強いため、光ファイバを正確に正しい方向から当該発光領域に当接させなければならない。わずかでも光ファイバがずれると、光損失が大きくなり、効率の良い光通信が行えなくなるのである。
【0008】
さらに、上記特許文献3及び4に記載の光デバイスは面方向への光通信に対応するものであるが、光ファイバと光デバイスの具体的な接続方法を提供するものではなかった。
【0009】
【課題を解決するための手段】
そこで、本発明は光デバイスと光伝送路との位置合わせ作業が不要な光通信モジュールの製造方法を提供することを目的とする。
【0010】
上記課題を解決するために、本発明は、光デバイスと光伝送路とを光学的に接続する光通信モジュールの製造方法であって、基板上にテーパ状貫通孔を設ける工程と、テーパ状貫通孔に光伝送点と幾何学的中心が略一致する光デバイスを収容する工程と、光デバイスを収容したテーパ状貫通孔にさらに光デバイスの径より大きい径を有する光伝送路を挿入する工程と、を備えている。
【0011】
上記方法によれば、一組の光デバイスと光伝送路とが一つのテーパ状貫通孔に納められる。光デバイスはその径から定まる位置においてテーパ状貫通孔の内壁と当接し位置決めされる。光伝送路もその端部の径から定まる位置においてテーパ状貫通孔の内壁と当接し位置決めされる。光デバイスは幾何学的中心が光伝送点と略一致しているので、貫通孔の中心軸に光伝送点が存在する。光伝送路もそのコアが当該貫通孔の中心軸に一致する。よって両者は収容作業のみで必然的に同芯で位置決めされていることになり、従来のように光デバイスと光ファイバを一組ずつ位置合わせしなければならない場合に比べ、工数が大幅に減らせ、製造コストを下げることができる。
【0012】
ここで、本発明において「光デバイス」とは、光起電効果、光導電効果、光電子放出効果、フォトンドラッグ効果等により光信号を受信し電気信号に変換するものや、電界発光効果、注入型発光効果等により電気信号を光信号に変換する素子一般をいう。例えば、光信号を電気信号に変換する光デバイスとしては、PDやフォトトランジスタ等の光検知器、光電セル、赤外線検知器等が挙げられる。電気信号を光信号に変換する光デバイスとしては、面発光レーザ(VCSEL)、半導体レーザ、発光ダイオード等が挙げられる。特に、面発光レーザは、定電流駆動が可能で光の放射角が狭いため正しく光伝送路と接続できるならば光の利用効率が高いため光通信モジュールのための光デバイスとして好ましい。このような発光面積が些少な光デバイスに対して本発明は好適である。
【0013】
特に本発明における光デバイスでは、光伝送点と幾何学的中心が略一致することを要する。「光伝送点」とは光デバイスにおいて光を射出したり受光したりする領域の中心点をいう。つまり断面が同心円となるようなテーパ状孔に収容された場合にその孔の中心軸上に光を最大効率で送受信可能な線が位置するような光デバイスをいう。その外径はテーパ状貫通孔の壁面に多くの面積で安定的に収容可能な形状、例えば頭を切った円錐形状をしていることが好ましい。この円錐形状の側壁の傾斜は、テーパ状貫通孔の内壁の形状に対応するようにする。
【0014】
また「光伝送路」は光ファイバ等のようなものをいい、特にコアの部分が光伝送の中心となるようなものという。その軸に垂直な方向への断面形状に限定はなく、円形、楕円形、矩形、その他多角形形状が可能である。
【0015】
また「光通信モジュール」とは、光を媒介として情報を伝達する部品または装置であって、光学的構造を少なくとも一部に含んでいるものを示す。
【0016】
また「テーパ状貫通孔」とは文字通り先細りの孔をいうが、貫通していることを要する。テーパ状の内壁は基板面に対する傾斜角が孔の深さに応じて変化するものでもよいが、少なくとも内壁が連続しており、孔の中心軸が直線であるものをいう。テーパ状貫通孔の断面形状は円形、楕円形、矩形、多角形等種々に適用可能であるが、中に収容する光デバイスや光伝送路の形状に対応するように形成しておけば、互いの接触点が多くなり、安定するため好ましい。
【0017】
ここで「径」とは光デバイスや光伝送路、貫通孔の断面形状が円形である場合には直径をいうが、それ以外の形状である場合には最大幅をいう。光デバイスや光伝送路がテーパ状貫通孔に収容された場合に当接する位置を規定する幅だからである。
【0018】
ここで、光デバイスを収容する工程の後に、光デバイスの径より大きく光伝送路の径より小さい径を有する光デバイスをテーパ状貫通孔に収容する工程をさらに備えることが可能である。この方法によれば、先に収容した光デバイスに加えてさらに他の光デバイスを、同一貫通孔内に位置合わせ作業をせずに収容することが可能となる。このような複数の光デバイスの組合せは例えば、面発光レーザ等の光送信素子とフォトダイオード等の光受信素子とを組み合わせることが可能である。光伝送路と直接光学的接続をしない光デバイス(先に収容したもの)については別の用途に使用することが可能である。
【0019】
また、本発明は、光デバイスと光伝送路とを光学的に接続する光通信モジュールの製造方法であって、基板内部にくびれ部を有し当該基板の両面に開口部を有する、双方向に開口した両面テーパ状貫通孔を設ける工程と、両面テーパ状貫通孔の一方の開口部から、当該開口部の径より小さい径を有する、光伝送点と幾何学的中心が略一致する光デバイスを当該両面テーパ状貫通孔内に収容する工程と、両面テーパ状貫通孔の他方の開口部から、当該開口部の径より小さい径を有する光伝送路を当該両面テーパ状貫通孔内に収容する工程と、を備えている。
【0020】
上記方法によれば、貫通孔は、くびれ部から見て双方向に開口していることになり、それぞれの方向に、光デバイスまたは光伝送路のいずれか、またはその双方を納めることが可能になる。光デバイスはその径から定まる位置においてそれぞれのテーパ状貫通孔の内壁と当接し位置決めされる。光伝送路もその端部の径から定まる位置においてテーパ状貫通孔の内壁と当接し位置決めされる。光デバイスは幾何学的中心が光伝送点と略一致しているので、貫通孔の中心軸に光伝送点が存在する。光伝送路もそのコアが当該貫通孔の中心軸に一致する。貫通孔内の両テーパ形状は同軸になっているので、両者は収容作業のみで必然的に同芯で位置決めされていることになり、従来のように光デバイスと光ファイバを一組ずつ位置合わせしなければならない場合に比べ、工数が大幅に減らせ、製造コストを下げることができる。
【0021】
ここで、光伝送路を収容する工程の前に、両面テーパ状貫通孔の他方の開口部から、光伝送路の径より小さい径を有する光デバイスを収容する工程を備えることは好ましい。この方法によれば、貫通孔内の片方のテーパ形状において、光伝送路と光デバイスとの光学的接続が可能になり、他方のテーパ形状に納められた光デバイスを他の用途に使用することが可能になる。さらに他方のテーパ形状にさらにもう一つの光伝送路を挿通させることにより、テーパ形状の双方において独立にまたは関連して光の送受信を行うことができる。このように本発明によれば、一つの貫通孔の形成により複数の光接続構造を提供することができる。
【0022】
ここで光デバイスを収容する工程の前に、当該光デバイスの一部に設けられている電極と導通するための電極配線を形成する工程をさらに備えることは好ましい。この方法によれば、光デバイスの電極が例えば台形形状の双方の底面に設けられている場合に、電極に接続するような配線を先に(例えば貫通孔の内壁の一部に)形成しておくことができる。その際、光デバイスを貫通孔に収容した際に、その電極が内壁の一部に設けられた配線と接触することになり、電気的に接続させることができる。
【0023】
ここで光デバイスを収容する工程の後に、当該光デバイスに設けられている電極と導通するための電極配線を形成する工程をさらに備えることは好ましい。この方法によれば、光デバイスを貫通孔に収容した際に基板面またはその近傍に表れている光デバイスの電極(例えば光デバイスの底面に形成されている電極)と電気的に接触させることができる。
【0024】
ここで貫通孔を形成する工程は、基板に光透過性を有する材料を用い、当該貫通孔の軸方向からフェムト秒パルスレーザを相対的に動かしながら照射する工程と、フェムト秒パルスレーザの照射により変質した領域を除去して貫通孔を出現させる工程と、を備えることは好ましい。この工程によれば、フェムト秒パルスレーザの移動により、光透過性のある基板、例えばガラスや石英にテーパ状の貫通孔を形成することができるからである。レーザ光の強度やパルス幅、照射時間は、所望する貫通孔のテーパ形状に応じて適宜変更することができる。
【0025】
なお、貫通孔を形成する工程は、基板に光透過性を有する材料を用い、当該貫通孔の軸方向から回折格子を介してフェムト秒パルスレーザを照射する工程と、当該フェムト秒パルスレーザの照射により変質して領域を除去して貫通孔を出現させる工程と、を備えていてもよい。当該工程によれば、回折格子により貫通孔のテーパ形状に適合した光の強度分布が得られるので、例えば基板や光を相対的に動かさない場合でも、テーパ状貫通孔を形成することが可能である。
【0026】
ここで光デバイスまたは光伝送路の収容後に、当該収容された光デバイスまたは光伝送路の周辺を樹脂により固定する工程を備えることは好ましい。この工程によれば、収容された光デバイスや光伝送路を樹脂により簡単に固定することができる。樹脂に例えば光硬化性樹脂を用いれば、外部からの光照射や、光伝送路や光デバイス(発光素子の場合)をとおして光を供給することにより、固定に係る樹脂を硬化させることができ、容易である。樹脂が光透過性を備える場合には、光デバイスや光伝送路を収容前後に貫通孔内に樹脂を充填して、位置が定まってから樹脂を硬化させることによって光デバイスや光伝送路を確実に固定することができる。
【0027】
ここで光デバイスを収容する工程では、貫通孔の内壁に当接する光デバイスの側面が、当接位置における当該内壁のテーパ形状に対応した傾斜を有するよう形成された光デバイスを使用することは好ましい。このような光デバイスの立体形状は、台形または頭を切った円錐形・角錐形であり、流体内で光デバイスを流動させ貫通孔内に落とし込む工程によって、自然に一定の向き(面積の狭い底面を奥にした向き)で光デバイスを貫通孔内に収容することが可能だからである。しかも、光デバイスの側面と貫通孔の内壁との接触面積が大きくなり安定した収容が可能である。
【0028】
特に、光デバイスは、貫通孔に収容時において、光デバイスの挿入側の底面付近で当該貫通孔の内壁と接するような側面の傾斜を備えていることは好ましい。このような形状を光デバイスが備えていれば、光デバイスの収容時に、光デバイスの挿入側の底面付近で内壁と接触し位置決めされるので、より安定的に確実に光デバイスを予定位置に収容することが可能である。さらに光デバイスの挿入側の底面に電極を設け、それに接触する貫通孔の内壁側にも電極配線を設けておくことで、光デバイスを電気的に接続させることができるようになり好ましい。
【0029】
本発明は、本発明の光通信モジュールの製造方法によって製造された光通信モジュールを備える電子機器でもある。電子機器は本発明の光通信モジュールを備えているので、位置決め作業を特にすること無く光損失の少ない光通信が行える電子機器を安価に提供できることとなり、高速情報処理を要求される近年の装置として優れている。
【0030】
ここで「電子機器」とは、本発明に係る光通信モジュールを備えた一定の機能を奏する機器一般をいい、その構成に特に限定が無いが、例えば、上記表示装置を備えるパーソナルコンピュータ、携帯電話、ビデオカメラ、ヘッドマウントディスプレイ、リア型またはフロント型のプロジェクター、さらに表示機能付きファックス装置、デジタルカメラのファインダ、携帯型TV、DSP装置、PDA、電子手帳、電光掲示盤、宣伝公告用ディスプレイ等が含まれる。
【0031】
また本発明は、光デバイスと光伝送路とを光学的に接続する光通信モジュールであって、収容する光デバイスの径及び光伝送路の端面径より大きい径を有する第1開口及び当該光デバイスの径及び光伝送路の端面径より小さい径を有する第2開口を有するテーパ状貫通孔が設けられた基板と、前記第1開口または前記第2開口のいずれか一方から前記テーパ状貫通孔の内壁に沿って形成された前記光デバイス用の電極配線と、を備えたことを特徴とする。上記構成によれば、光デバイスと光伝送路とを同芯でテーパ状貫通孔内に収容することができる。しかも光デバイスに電極配線を通じて電源を供給することができる。
【0032】
また本発明は、光デバイスと光伝送路とを光学的に接続する光通信モジュールであって、収容する光デバイスの径及び光伝送路の端面径より小さい径を有するくびれ部を有し当該基板の両面に開口部を有する、双方向に開口した両面テーパ状貫通孔が設けられた基板と、少なくとも一方の前記開口部から前記両面テーパ状貫通孔の内壁に沿って形成された前記光デバイス用の電極配線と、を備えたことを特徴とする。上記構成によれば、光デバイスと光伝送路とを同じ開口側からでも異なる開口側からでも収容でき、しかも両者を同芯でテーパ状貫通孔内に収容することができる。しかも光デバイスに電源配線を通じて電源を供給することができる。
【0033】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施の形態を、図面を参照しながら説明する。
(第1の実施の形態)
本発明の第1の実施の形態は、一方に開いたテーパ状貫通孔に光デバイスと光ファイバとを実装する例に関する。
【0034】
図1に、本第1の実施の形態に係る光通信モジュールの製造方法を説明する製造工程断面図を示す。図1は、一つの貫通孔についての拡大断面図を示しているが、一つの基板に複数の貫通孔を形成する場合も同様に考えられる。
【0035】
(テーパ状貫通孔形成工程:ST1)
まず、基板100にテーパ状貫通孔101aを設ける。基板100としては、光透過性のあるものでも光透過性の無いものでもよく、孔開け加工が容易であり、光通信モジュールの製造後に変形をきたし位置ズレを生じないような材料が適当である。特に本実施の形態では、高精度なテーパ状貫通孔を設けるため、フェムト秒パルスレーザを用いる。このため、基板100として光透過性のある材料、例えばガラスや石英を用いる。
【0036】
フェムト秒パルスレーザは、数十フェムト秒のパルス幅で発振するレーザであり、広い周波数帯域に分布している波が同期することによって周期的なパルスを発生可能になっているレーザである。このレーザは波長の短いレーザであるため、照射された材料を変質させる。フェムト秒パルスレーザは、そのエネルギー密度、照射時間、レーザ射出点から焦点までの距離に応じて、変質させることのできる領域の面積、すなわち貫通孔の断面積を変更可能である。レーザの照射条件を変更したりさらに回折格子を併用したりする等によって任意の径のテーパ状貫通孔を得ることが可能である。この条件は実験的に得られるものであるため、基板材料に応じて適宜測定して照射条件を定めることとなる。
【0037】
図2(a)にフェムト秒パルスレーザを移動させながら貫通孔形成を行う工程断面図を示す。図2(a)に示すように、基板100面に垂直な方向からフェムト秒パルスレーザの光Lを照射しながら、光Lと基板100との相対距離を変化させ焦点位置を移動させる。焦点の移動は、レーザ装置を動かしても、基板側をステージ上で動かしても、または双方を動かしてもよい。
【0038】
フェムト秒パルスレーザが照射された領域は、脆い変質領域MAになっている。そこで、レーザ照射後、このフェムト秒パルスレーザの照射により変質した変質領域MAを除去して貫通孔を出現させる。変質領域の除去は基板材料に応じて選択できるが、例えば石英ガラスを基板に用いた場合には、HF等の溶剤にレーザ照射後の基板を浸し、エッチングして変質領域MAを除去する。このウェットエッチング処理により、変質領域MAが除去され、テーパ状貫通孔101aが形成される(ST2)。
【0039】
図2(b)にフェムト秒パルスレーザと回折格子とを併用する貫通孔形成方法に係る工程断面図を示す。図2(b)に示すように、回折格子Gを介してフェムト秒パルスレーザを照射すると、本発明の貫通孔に相当する部分に強い光が集中する光の強度分布が得られる。したがって、回折格子を併用する場合には基板とレーザ光との相対距離を変更させない場合であってもテーパ状貫通孔を形成することが可能である。
【0040】
なお、テーパ形状を基板に形成可能であれば、他の方法、例えばエッチングやドリル加工によって貫通孔を形成するものでもよい。
【0041】
次いで、孔径の小さい先細り方面から貫通孔101a内部に連続させて電極配線102を形成する。この電極配線102は、貫通孔101aの内部において実装される光デバイス2aの挿入側の底部に設けられている電極と電気的に接続することができるように形成する。例えば、マスクを用いたスパッタ法により貫通孔101aの内側にかけてまで金属が侵入するように金属層を設ける。
【0042】
同様に、光デバイス2aの底面に設けられている電極203(図4(a)参照)に接続する電極配線104を設ける。電極配線104は、公知の金属パターニング技術を利用して形成可能である。例えば、先に設けられている他方の電極接続に係る電極配線102の部分をマスクして金属層を基板100上に形成してから選択的にエッチングして配線形状に形成する。
【0043】
図3に、このような工程で形成されたテーパ状貫通孔の形状を示す。図3(a)は断面図であり、図3(b)は平面図である。図3(a)及び(b)に示すように、テーパ状貫通孔101aは貫通孔となっており、一方の開口部の径D11が他方の開口部の径D12より小さなテーパ形状を備えている。そして径の小さな開口部の一部には貫通孔101aの内部に連続して電極配線102が形成されている。なお、電極配線102は貫通孔101aの内壁の一部のみでなく全面を覆っていてもよい。本実施の形態では、光デバイスのもう一方の電極との接続を、電極配線102が設けられた面と同じ面から行うこととするため、短絡防止上、電極配線102と104とを短絡しないようなマージンを取ってパターニングしてある。
【0044】
(光デバイス実装工程:ST3)
次に上記工程によって形成されたテーパ状貫通孔101a内に光デバイス2aを収容する。光デバイス2aは、その光通信モジュールを光受信にするか光送信にするかによって、フォトダイオード等の光受信素子を選択したり面発光レーザ等の光送信素子を選択したりすればよい。
【0045】
図4に光デバイス2aの構造を示す。図4(a)は断面図、図4(b)は平面図である。図4に示すように、本実施の形態における光デバイス2aは、面発光レーザであり、幾何学的中心に発光領域の中心が一致している。本体200の詳しい図示は省略するが側面は絶縁のための絶縁膜201が設けられている。直径D22を有する広い方の底面には一方の電極202がその縁に沿って円周状に取り巻いて設けられている。当該光デバイス2aはその厚み方向に光を射出するが、当該光デバイスでは電極202により遮られていない中央部の開口から光が射出されるようになっている。直径D21を有する狭い方の底面には他方の電極203が設けられている。このような光デバイスの微小構造については、公知の技術、例えば特開2002−26440号公報(特許文献3)や特開2002−83953号公報(特許文献4)にも開示されている。
【0046】
ここで、光デバイス2aの形状とテーパ状貫通孔101aとの間には次のような関係があることが好ましい。
【0047】
(1)軸方向に垂直な断面形状が相似形であること。相似形であれば、収容時に接触領域が多くなりより安定的に光デバイスを収容できるからである。本実施の形態では、貫通孔が円錐形であり断面が円形であるため、光デバイスも頭を切った直円錐形に形成してある。もしも貫通孔101aが角錐形である場合には、光デバイスの形状もそれに合わせて、頭を切った角錐形状に形成することになる。
【0048】
(2)貫通孔内壁と光デバイス側面との傾斜が近似していること。近似していれば、上記と同様に収容時に接触面積が多くなり安定的に光デバイスを収容できるからである。本実施の形態では貫通孔が円錐形であるため、光デバイスを、頭を切った直円錐形に形成してある。
【0049】
(3)収容された際に、光デバイスが、貫通孔に挿入された方向の反対側の底面(図4では電極202の設けられた底面)の周囲で貫通孔の内壁に接するように光デバイスの側面傾斜が調整されていること。光デバイスがその底面付近で保持されてぶら下がるような形になり、内壁に確実に接触しつつ安定して予定位置に納めることができるからである。
【0050】
(4)光デバイスの最大径(図4ではD22)が貫通孔101aの最小径D11より大きく最大径D12より小さいこと。このような大小関係であれば、貫通孔内のいずれかの位置で光デバイスが内壁に接し、安定的に収容されるからである。なお、光デバイス2aが貫通孔101aの内壁に当接するまで挿入された場合には、光デバイス2aのもう一方の電極203が貫通孔の小さい方の開口部に達し、電極配線104と電気的に接触するように寸法調整することが好ましい。
【0051】
さて、光デバイス2aを貫通孔101aに収容するには、個々に機械的に装着していくことも可能であるが、米国特許第5,904,545号(特許文献2)に開示されているような方法を用いることは効率がよい。すなわち、基板100には図3に示すような貫通孔101aが多数設けられている条件で、図4に示すような構造の光デバイス2aを多数、所定の液体中に混入させて混濁させスラリ(混濁液)を作る。貫通孔101aの最大径の開口部が上になるような向きに基板を保持しスラリ中を流動させる。スラリ中に混入している光デバイス2aは重力によって貫通孔101aに入り込み、自然により広い底面を上にして沈み、貫通孔101aの内壁に当接して止まるまで沈降するのである。
【0052】
貫通孔101aに収容された光デバイス2aは、電極202の設けられている面が貫通孔の最大径開口部側に向いている。そこには前工程で作成した電極配線102が形成されているため、光デバイス2aの電極202はこの電極配線102と電気的に接触し、電気的接続が行われるのである。また光デバイスの他方の電極203は貫通孔101aの最小径開口部に達して電極配線104と電気的に接触し、電気的接続が行われる。
【0053】
(光ファイバ実装工程:ST4)
次に光ファイバ3をテーパ状貫通孔101aの最大径開口部側から挿入し、貫通穴内に収容する。ここで光ファイバ3の形状とテーパ状貫通孔101aとの間には次のような関係があることが好ましい。
(1)軸方向に垂直な断面形状が相似形であること。相似形であれば、収容時に接触領域が多くなりより安定的に光ファイバを収容できるからである。本実施の形態では、貫通孔が円錐形であり断面が円形であるため、光ファイバも通常用いられる円柱状に形成してある。もしも貫通孔101aが角錐形である場合には、光ファイバの形状もそれに合わせて、少なくとも端面が矩形になるように形成することになる。
(2)光ファイバの直径DOFが貫通孔101aの最小径D11より大きく最大径D12より小さいこと。さらに光デバイス2aの最大径D22より大きいこと。このような大小関係であれば、光デバイス2aより最大径開口部である貫通孔内のいずれかの位置で光ファイバ3の端面が内壁に接し、安定的に収容されるからである。
【0054】
(固定工程:ST5)
次に、光ファイバ3または/および光デバイス2aの周辺に樹脂接着剤103を付着させ光ファイバ3または/および光デバイス2aを固定する。この樹脂には、樹脂接着剤として一般的な反応性硬化型接着剤、熱硬化型接着剤、紫外線硬化型接着剤等の光硬化型接着剤、嫌気硬化型接着剤等の各種硬化型接着剤が使用可能である。このような接着剤の組成としては、例えば、エポキシ系、アクリレート系、シリコーン系等いかなる接着剤でも適用することが可能である。
【0055】
ただし、特に本実施の形態では、光透過性のある樹脂接着剤であることが好ましい。光を透過するので、樹脂が光の伝送路に充填されていても光損失を少なくすることができるからである。また、本実施の形態では、基板100に光透過性のある材料を用いているので、樹脂材料に光硬化型接着剤を用いれば、接着剤付着後に基板外部から光を照射することによって容易に光デバイスや光ファイバを固定することができる。
【0056】
なお、図1ST5では樹脂接着剤103は光ファイバ3の固定だけに利用されているように図示されているが、これに限るものではない。すなわち、光デバイス2aを貫通孔101aに収容する前および後に樹脂接着剤103を付着させてもよい。また光デバイス2aを収容した後、貫通孔101aに光透過性のある樹脂接着剤103を充填してから光ファイバ3を収容し位置が定まってから接着剤を固化させることで、光デバイスと光ファイバとを確実に固定することもできる。
【0057】
なお、この電極配線104の形成は、光デバイス2aを貫通孔101aに収容した後のいずれかの工程で実施するようにしてもよい。
【0058】
本第1の実施の形態によれば、一組の光デバイス2aと光ファイバ3とが一つのテーパ状貫通孔101aに納めるので、光デバイスも光ファイバも共にその径から定まる位置においてテーパ状貫通孔の内壁と当接し位置決めされる。このとき光デバイス2aは幾何学的中心が発光領域の中心と略一致しているので、貫通孔101aの中心軸に光伝送点が存在し、光ファイバ3もそのコアが当該貫通孔101aの中心軸に一致する。よって両者は収容作業のみで必然的に同芯で位置決めされていることになり、従来のように光デバイスと光ファイバを一組ずつ位置合わせしなければならない場合に比べ、工数が大幅に減らせ、製造コストを下げることができる。
【0059】
本第1の実施の形態によれば、光デバイス2aの形状を、頭を切った円錐形状に形成してあるので、当該光デバイスを含むスラリを形成し貫通孔101aを上に向けた基板100上に流すだけで、貫通孔に入り込んだ光デバイスの向きが自然に定まり、貫通孔の所定位置に位置決めされる。
【0060】
このとき、光デバイス2aは、軸方向に垂直な断面形状が貫通孔101aの断面形状と相似形であるため、収容時に接触領域が多くなりより安定的に光デバイスを収容できる。
【0061】
また、光デバイス2aは、その側面の傾斜が貫通孔内壁の傾斜と近似しているので、収容時に接触面積が多くなり安定的に光デバイスを収容できる。
【0062】
さらに光デバイス2aは、貫通孔に挿入された方向の反対側底面の周囲で貫通孔101aの内壁に接するようにその側面傾斜が調整されているので、光デバイスがその底面付近で保持されてぶら下がるような形になり、内壁に確実に接触しつつ安定して予定位置に納めることができる。この点、従来の技術では、光デバイスを収容する凹部がテーパ状であるものの光デバイスは底面で接触するため、位置ズレを起こす可能性があり、貫通孔の軸方向にも軸に垂直な方向にもぶれを生じない本発明に利点がある。
【0063】
また、光デバイス2aの最大径D22が貫通孔101aの最小径D11より大きく最大径D12より小さく形成されているので、貫通孔内のいずれかの位置で光デバイスが内壁に接し、安定的に収容できる。
【0064】
同様に、本題1の実施の形態によれば、貫通孔101aが円錐形であり、その軸方向に垂直な断面形状が光ファイバ3の端面形状を相似形であるため、収容時に接触領域が多くなりより安定的に光ファイバを収容できる。
【0065】
また、光ファイバ3の直径DOFが貫通孔101aの最小径D11より大きく最大径D12より小さいので、光デバイス2aより最大径開口部である貫通孔内のいずれかの位置で光ファイバ3の端面が内壁に接し、安定的に収容できる。
【0066】
本第1の実施の形態によれば、貫通孔101aの内部にまで延びる電極配線102を形成しているので、光デバイス2aの挿入方向側の底面に設けられた電極202に対し、光デバイス2aを貫通孔に収容しただけで電気的に接触させることができる。
【0067】
また、光デバイス2aを収容する工程の前に、光デバイス2aに設けられている電極203と導通するための電極配線104を形成しているので、光デバイスの他の電極に電気的な接続をすることができる。
【0068】
本第1の実施の形態によれば、テーパ状貫通孔101aの形成にフェムト秒パルスレーザを用いているので、軸芯に曲がりの無い均一に連続したテーパ状貫通孔を比較的容易に形成することが出来る。
【0069】
また本第1の実施の形態によれば、光硬化性の樹脂接着剤103を用いているので、光デバイス2aや光ファイバ3を容易に固定することができる。
【0070】
(第2の実施の形態)
本発明の第2の実施の形態は、光ファイバの収容前に、同一の貫通孔にさらにもう一つの光デバイスを収容するものである。図5に、本発明の第2の実施の形態に係る光通信モジュールの製造方法を説明する製造工程断面図を示す。
【0071】
本実施の形態では、もう一つの光デバイス4の装着を除き、上記第1の実施の形態と同様である。したがって、テーパ状貫通孔101aの形成工程については図1のST1・ST2と、光デバイス2aの実装工程(ST11)については図1のST3と、光ファイバ3の実装工程(ST13)については図1のST4と、固定工程(ST14)については図1のST5とそれぞれ対応している。このため第1の実施の形態と同一の部材・形状に係る場合には同一の符号を付しその説明を省略する。
【0072】
ただし、本実施の形態では、光ファイバ3と直接光学的な接続をするのは後から実装されるもう一つの光デバイス4であるため、先に収容される光デバイス2aについては、例えば光の射出方向が逆方向(例えば図5における上方向)のデバイスとなる。
【0073】
また、光デバイス2a収容前に設ける電極配線102は、二つの光デバイス共通の電極配線にするため、後から挿入される光デバイス4の固定位置まで伸ばされているものとする。
【0074】
また、電極配線102の他に、基板100の反対側から貫通孔101a内部にかけて光デバイス4の他方の電極と接続するための電極配線105が形成されているものとする。
【0075】
(もう一つの光デバイス実装工程:ST12)
光デバイス2aを収容後、さらにテーパ状貫通孔101a内に光デバイス4を収容する。ここで光デバイス4としては、第1の実施の形態と同じ光送信素子でもよいが、ここでは光受信素子であるフォトデテクタとする。
【0076】
図6に光デバイス4の構造を示す。図6(a)は断面図、図6(b)は平面図である。図6に示すように、本実施の形態における光デバイス4は、フォトデテクタであり、幾何学的中心に一致して光伝送点、すなわち受光領域の中心点が一致するように形成されている。本体400の詳しい図示は省略するが側面は絶縁のための絶縁膜401が設けられている。直径D42を有する広い方の底面には一方の電極402がその縁に沿って円周状に取り巻いて設けられている。直径D41を有する狭い方の底面には他方の電極403がその縁に沿って円周状に取り巻いて設けられている。光デバイス4は、光デバイス2aと光ファイバ3との間に挟まれるため、電極の取出も貫通孔101aの内壁に沿って行わなければならない。このため、面積の小さい底面側に設けられる電極403も貫通孔の内壁に接触可能に円周状に設け、光デバイス2aの電極配線102と共通な電極にする。他方の電極402については、電極配線102と同じ側から配線すると短絡する可能性があるため、基板の反対側から設けられる電極配線105と接続させるものとする。
【0077】
ここで、光デバイス4の形状とテーパ状貫通孔101aとの間には次のような関係があることが好ましい。
【0078】
(1)軸方向に垂直な断面形状が相似形であること。相似形であれば、収容時に接触領域が多くなりより安定的に光デバイス4を収容できるからである。本実施の形態では、貫通孔が円錐形であり断面が円形であるため、光デバイス4も頭を切った直円錐形に形成してある。もしも貫通孔101aが角錐形である場合には、光デバイスの形状もそれに合わせて、頭を切った角錐形状に形成することになる。
【0079】
(2)貫通孔内壁と光デバイス側面との傾斜が近似していること。近似していれば、上記と同様に収容時に接触面積が多くなり安定的に光デバイスを収容できるからである。本実施の形態では貫通孔が円錐形であるため、光デバイス4を、頭を切った直円錐形に形成してある。
【0080】
(3)収容された際に、光デバイスは、貫通孔へ挿入される方向の反対側底面(図6では電極402の設けられた、より広い底面側)の周囲で貫通孔の内壁に接するように光デバイスの側面傾斜が調整されていること。光デバイスが電極402の周辺で保持されてぶら下がるような形になり、内壁に確実に接触しつつ安定して予定位置に納めることができるからである。
【0081】
ただし、狭い方の底面に設けられている電極403と電極配線102とを電気的に接触させる必要があるため、電気的接触が確保できるようにこの傾斜を調整しなければならない。電極403をひさし状に外側に張り出すように設けるのは一方法である。
【0082】
(4)光デバイス4の最大径(図6ではD42)が貫通孔101aの最小径D11より大きく最大径D12より小さく、かつ、先に挿入されている光デバイス2aの最大径D22より大きいこと。このような大小関係であれば、光デバイス2aより貫通孔の最大径開口部側に近いいずれかの位置で光デバイス4が内壁に接し、安定的に収容されるからである。
【0083】
当該光デバイス4を貫通孔101aへ収容する方法は、光デバイス2aと同様に、米国特許第5,904,545号(特許文献2)に開示されているような方法を用いることが可能である。
【0084】
本第2の実施の形態によれば、上記第1の実施の形態と同様の効果を奏する。特に、複数の光デバイスを貫通孔に収納することができるので、光デバイスの集積度を上げることが可能である。しかも同一の貫通孔内に複数の光デバイスが収容されるので、相互に同軸となっており、光電送における光損失を損なわない。
【0085】
(第3の実施の形態)
本発明の第3の実施の形態は、双方向に開口した両面テーパ状貫通孔を用いた光通信モジュールに関する。
【0086】
図7に、本発明の第3の実施の形態に係る光通信モジュールの製造方法を説明する製造工程断面図を示す。図7は、一つの貫通孔についての拡大断面図を示しているが、一つの基板に複数の貫通孔を形成する場合も同様に考えられる。なお、第1の実施の形態と同一の部材・形状に係る場合には同一の符号を付しその説明を省略する。
【0087】
(テーパ状貫通孔形成工程:ST21)
まず、基板100に両面テーパ状貫通孔101bを設ける。基板100及びフェムト秒パルスレーザについては、上記第1の実施の形態と同様である。但し、レーザの照射条件を変更して、中程にくびれ部のある両面テーパ形状の貫通孔を形成する。レーザの照射条件を変更したりさらに回折格子を併用したりする等によって任意の径のテーパ状貫通孔を得ることが可能である。この条件は実験的に得られるものであるため、基板材料に応じて適宜測定して照射条件を定めることとなる。レーザ照射条件以外の加工方法については、上記第1の実施の形態と同様である。レーザ照射による変質領域MAを除去することにより、両面テーパ状貫通孔101bが形成される(ST22)。
【0088】
基板100の一方の面から電極配線102を形成する工程は上記第1の実施の形態と同様である。光デバイスの他方の電極に接続させる電極配線104については、先に光デバイスを挿入しなければならないため、光デバイスの収容後に形成する(ST24参照)。ST22に、このような工程で形成されたテーパ状貫通孔の形状を示す。ST22に示すように、両面テーパ状貫通孔101bは貫通孔となっており、最大径開口部の径D13・D15がくびれ部の径D14より大きな両面テーパ形状を備えている。そして一方の開口部からくびれ部までにかけて貫通孔101bの内部に連続して電極配線102が形成されている。なお、電極配線102は貫通孔101bの一部のみでなく全面を覆っていてもよい。本実施の形態では、光デバイスのもう一方の電極との接続を、電極配線102が設けられた面と同じ面から行うこととするため、短絡防止上、電極配線102をパターニングしてある。
【0089】
(光デバイス実装工程:ST23)
次に上記工程によって形成されたテーパ状貫通孔101b内に光デバイス2bを収容する。光デバイス2bは、その光通信モジュールを光受信にするか光送信にするかによって、光受信素子を選択したり光送信素子を選択したりすればよい。
【0090】
図8に光デバイス2bの構造を示す。図8(a)は断面図、図8(b)は平面図である。上記第1の実施の形態と異なり、光デバイス2bを装着する位置におけるテーパの広がり方向が反対であるため、光デバイス2bの形状もそれに対応して変更されている。図8に示すように、本実施の形態における光デバイス2bは、上記第1の実施の形態と同様の面発光レーザであり、幾何学的中心に一致して発光領域が設けられているが、電極202の設けられている底面の面積が狭く電極203の設けられている面の面積が広い。したがって当該光デバイス2bは、上記第1の実施の形態とは逆方向に開口するテーパ状孔に逆方向から挿入された場合に適当な形状を備えている。
【0091】
ここで、光デバイス2bの形状とテーパ状貫通孔101bとの間には次のような関係があることが好ましい。
【0092】
(1)軸方向に垂直な断面形状が相似形であること。相似形であれば、収容時に接触領域が多くなりより安定的に光デバイスを収容できるからである。この点第1の実施の形態と同様である。
【0093】
(2)貫通孔内壁と光デバイス側面との傾斜が近似していること。近似していれば、上記と同様に収容時に接触面積が多くなり安定的に光デバイスを収容できるからである。この点も第1の実施の形態と同様であるが、本実施の形態では、両面テーパ状貫通孔101bのうち、第1の実施の形態と逆方向に開口している側のテーパ状孔に挿入するため、頭を切った直円錐形が逆方向の円錐になっている。
【0094】
(3)収容された際に、光デバイスは、貫通孔に挿入される方向の反対側底面(図8では発光領域のある面(電極202が存在)とは反対側の底面(電極203が存在))の周囲で貫通孔の内壁に接するように光デバイスの側面傾斜が調整されていること。この点第1の実施の形態と同様である。
【0095】
(4)光デバイスの最大径(図8ではD23)が貫通孔101bのくびれ部の直径D14より大きく挿入側の最大径D13より小さいこと。このような大小関係であれば、貫通孔内のいずれかの位置で光デバイスが内壁に接し、安定的に収容されるからである。
【0096】
光デバイス2bを貫通孔101bに収容する方法については、第1の実施の形態と同様に考えられる。
【0097】
(光ファイバ実装工程:ST4)
次に光ファイバ3を両面テーパ状貫通孔101bの、今度は逆方向に開口している側の最大径開口部側から挿入し、貫通穴内に収容する。この点は第1の実施の形態と同じである。
【0098】
但し、本実施形態では光ファイバ3と同じテーパ形状内には光デバイス2bを配置しないので、光ファイバ3の直径DOFは貫通孔101bのくびれ部の直径D14より大きく光ファイバ挿入側開口部の最大径D15より小さければよい。
【0099】
固定工程・もう一つの電極配線工程については、第1の実施の形態と同様であり、説明を省略する(ST24)。
【0100】
本第3の実施の形態によれば、上記第1の実施の形態と同様の効果を奏する。特に、本実施の形態によれば、光デバイス2bを光ファイバ3の挿入されるテーパ形状と異なる側に設けているので、製造工程が容易になる。例えば、電極配線102については、貫通孔101bの表面が基板上面に露出している(見えている)ので電極形成が比較的容易であり、製造工程を簡略化できるために製造コストを下げることができる。
【0101】
(第4の実施の形態)
本発明の第4の実施の形態は、上記第3の実施の形態に係る両面テーパ状貫通孔において、光ファイバの収容前に、同一の貫通孔にさらにもう一つの光デバイスを収容するものである。図9に、本発明の第4の実施の形態に係る光通信モジュールの製造方法を説明する製造工程断面図を示す。
【0102】
本実施の形態では、もう一つの光デバイス4の装着を除き、上記第3の実施の形態と同様である。したがって、テーパ状貫通孔101bの形成工程については図7のST21・ST22と、光デバイス2bの実装工程(ST31)については図7のST23と、光ファイバ3の実装工程(ST32)については図7のST23と、固定工程(ST33)については図7のST24とそれぞれ対応している。このため第3または第1の実施の形態と同一の部材・形状に係る場合には同一の符号を付しその説明を省略する。
【0103】
なお、本実施の形態では、光ファイバ3と直接光学的な接続をするのは後から実装されるもう一つの光デバイス4であるため、先に収容される光デバイス2bについては、例えば光の射出方向が逆方向(例えば図9における上方向)のデバイスとなる。
【0104】
また、光デバイス2b収容前に設ける電極配線102は、二つの光デバイス共通の電極配線にするため、後から挿入される光デバイス4の固定位置まで伸ばされているものとする。
【0105】
また、電極配線102の他に、基板100の反対側から貫通孔101b内部にかけて光デバイス4の他方の電極と接続するための電極配線105が形成されているものとする。
【0106】
本実施の形態では、光デバイス2bを貫通孔101bの一方のテーパ形状内に収容後、さらに他方のテーパ形状内に光デバイス4を収容する。ここで光デバイス4については、上記第2の実施の形態と同様に考えられる。またその形状および装着方法についても第2の実施の形態と同様に考えられるため、その説明を省略する。
【0107】
当該実施の形態によれば、上記各実施の形態と同様の効果を奏することができる。
【0108】
(変形例)
本発明は、上記実施の形態によらず、請求項の趣旨を逸脱しない範囲で種々に変更して適用することが可能である。例えば、光デバイスや光ファイバは収容可能である限り、さらに同一の貫通孔に集積していくことが可能である。
【0109】
図10に、両面テーパ状貫通孔101bにおいて、それぞれのテーパ形状において第1の実施の形態におけるような光学的接続を行っている例を示す。貫通孔101bはそのくびれ部の最小径がD0、一方の開口部最大径がD4,他方の開口部最大径がD8である。光デバイスOD1とOD2はそれぞれ狭い方の底面の直径がD1、D5,広い方の底面の直径がD2、D6である。光ファイバOF1,OF2の端部直径はそれぞれD3,D7である。これら貫通孔と光デバイス、光ファイバは次のような関係を有する。
【0110】
(1)光デバイスOD1(OD2)の最大径D2(D6)が貫通孔101bの最小径D0より大きく最大径D4(D8)より小さいこと
(2)光ファイバOF1(OF2)の直径D3(D7)が貫通孔101bの最大径D4(D8)より小さく先に挿入されている光デバイスがある場合にはその最大径D2(D6)より大きいこと。
【0111】
(3)光デバイスOD1(OD2)の最大径D2(D6)と最小径D1(D5)との差によってできる側面の傾斜は貫通孔101bの壁面の傾斜に近似していること。好ましくは、より開口部に近い方の底面(最大径D2(D6))周囲付近においてより強く貫通孔101bの内壁に接するように調整されていること。
【0112】
(4)片方のテーパ形状に複数の光デバイスを備える場合には、先に挿入されている光デバイスの最大径より後に挿入される光デバイスの最大径が大きいこと。
【0113】
上記のような大小関係であれば、光デバイス2aより貫通孔の最大径開口部側に近いいずれかの位置で光デバイス4が内壁に接し、安定的に収容されるからである。
【0114】
(第5の実施の形態)
本発明の第5の実施の形態は、本発明の光通信モジュールの製造方法によって製造される光通信モジュールを備えた電子機器、特にパーソナルコンピュータに関する。
【0115】
図11は、本実施形態におけるパーソナルコンピュータ1000の構成を示す斜視図である。図11において、パーソナルコンピュータ1000は、表示パネル1001と、キーボード1002を備えた本体部1004と、から構成されている。当該コンピュータ表示装置1000の本体部1004の内蔵基板間や本体部1004と表示パネル1001との通信には、本発明の光通信モジュールの製造方法により製造された光通信モジュールが利用されている。
【0116】
上記例に限らず本発明に係る光通信モジュールは、光通信という高速通信を利用する、あらゆる電子機器の製造に適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る光通信モジュールの製造方法を説明する製造工程断面図である。
【図2】貫通孔形成方法の詳細を説明する工程断面図であり、(a)はフェムト秒パルスレーザの相対位置を動かす方法、(b)は回折格子を併用する方法である。
【図3】第1の実施の形態に係る光通信モジュールのテーパ状貫通孔の形状を説明する図であり、(a)は断面図、(b)は平面図である。
【図4】第1の実施の形態に係る光通信モジュールの光デバイスの構造を説明する図であり、(a)は断面図、(b)は平面図である。
【図5】本発明の第2の実施の形態に係る光通信モジュールの製造方法を説明する製造工程断面図である。
【図6】第2の実施の形態に係る光通信モジュールの光デバイスの構造を説明する図であり、(a)は断面図、(b)は平面図である。
【図7】本発明の第3の実施の形態に係る光通信モジュールの製造方法を説明する製造工程断面図である。
【図8】第3の実施の形態に係る光通信モジュールの光デバイスの構造を説明する図であり、(a)は断面図、(b)は平面図である。
【図9】本発明の第4の実施の形態に係る光通信モジュールの製造方法を説明する製造工程断面図である。
【図10】本発明に係る光通信モジュールの両面テーパ状貫通孔の形状を説明する図であり、(a)は断面図、(b)は平面図である。
【図11】本発明の第5の実施の形態に係る電子機器の例であり、携帯型パーソナルコンピュータを例示するものである。
【符号の説明】
OD1、OD2、2a〜b、4…光デバイス(面発光レーザ、受光素子)、OF1、OF2、3…光ファイバ(光伝送路)、1…光通信モジュール、100…基板、101a〜b…テーパ状貫通孔、102…電極配線、103…モールド樹脂、200、400…面発光レーザ本体、201、401…絶縁膜、202、203、402、403…電極
Claims (13)
- 光デバイスと光伝送路とを光学的に接続する光通信モジュールの製造方法であって、
基板にテーパ状貫通孔を設ける工程と、
前記テーパ状貫通孔に光伝送点と幾何学的中心が略一致する光デバイスを収容する工程と、
前記光デバイスを収容した前記テーパ状貫通孔にさらに前記光デバイスの径より大きい径を有する光伝送路を挿入する工程と、
を備えたことを特徴とする光通信モジュールの製造方法。 - 前記光デバイスを収容する工程の後に、
前記光デバイスの径より大きく前記光伝送路の径より小さい径を有する光デバイスを前記テーパ状貫通孔に収容する工程をさらに備える、請求項1に記載の光通信モジュールの製造方法。 - 光デバイスと光伝送路とを光学的に接続する光通信モジュールの製造方法であって、
基板内部にくびれ部を有し当該基板の両面に開口部を有する、双方向に開口した両面テーパ状貫通孔を設ける工程と、
前記両面テーパ状貫通孔の一方の前記開口部から、当該開口部の径より小さい径を有する、光伝送点と幾何学的中心が略一致する光デバイスを当該両面テーパ状貫通孔内に収容する工程と、
前記両面テーパ状貫通孔の他方の前記開口部から、当該開口部の径より小さい径を有する光伝送路を当該両面テーパ状貫通孔内に収容する工程と、
を備えたことを特徴とする光通信モジュールの製造方法。 - 前記光伝送路を収容する工程の前に、
前記両面テーパ状貫通孔の他方の前記開口部から、前記光伝送路の径より小さい径を有する光デバイスを収容する工程を備える、請求項3に記載の光通信モジュールの製造方法。 - 前記光デバイスを収容する工程の前に、
当該光デバイスの一部に設けられている電極と導通するための電極配線を形成する工程をさらに備える、請求項1乃至4のいずれか一項に記載の光通信モジュールの製造方法。 - 前記光デバイスを収容する工程の後に、
当該光デバイスに設けられている電極と導通するための電極配線を形成する工程をさらに備える、請求項1乃至5のいずれか一項に記載の光通信モジュールの製造方法。 - 前記貫通孔を形成する工程は、
前記基板に光透過性を有する材料を用い、当該貫通孔の軸方向からフェムト秒パルスレーザを相対的に動かしながら照射する工程と、
前記フェムト秒パルスレーザの照射により変質した領域を除去して前記貫通孔を出現させる工程と、を備える、請求項1乃至6のいずれか一項に記載の光通信モジュールの製造方法。 - 前記光デバイスまたは前記光伝送路の収容後に、当該収容された光デバイスまたは光伝送路の周辺を樹脂により固定する工程を備える、請求項1乃至7のいずれか一項に記載の光通信モジュールの製造方法。
- 前記光デバイスを収容する工程では、
前記貫通孔の内壁に当接する前記光デバイスの側面が、当接位置における当該内壁のテーパ形状に対応した傾斜を有するよう形成された光デバイスを使用する、請求項1乃至8のいずれか一項に記載の光通信モジュールの製造方法。 - 前記光デバイスは、前記貫通孔に収容時において、前記光デバイスの挿入側の底面付近で当該貫通孔の内壁と接するような側面の傾斜を備えている、請求項9に記載の光通信モジュール。
- 請求項1乃至10のいずれか一項に記載の光通信モジュールの製造方法によって製造された光通信モジュールを備える電子機器。
- 光デバイスと光伝送路とを光学的に接続する光通信モジュールであって、
収容する光デバイスの径及び光伝送路の端面径より大きい径を有する第1開口及び当該光デバイスの径及び当該光伝送路の端面径より小さい径を有する第2開口を有するテーパ状貫通孔が設けられた基板と、
前記第1開口または前記第2開口のいずれか一方から前記テーパ状貫通孔の内壁に沿って形成された前記光デバイス用の電極配線と、を備えたことを特徴とする光通信モジュール。 - 光デバイスと光伝送路とを光学的に接続する光通信モジュールであって、
収容する光デバイスの径及び光伝送路の端面径より小さい径を有するくびれ部を有し当該基板の両面に開口部を有する、双方向に開口した両面テーパ状貫通孔が設けられた基板と、
少なくとも一方の前記開口部から前記両面テーパ状貫通孔の内壁に沿って形成された前記光デバイス用の電極配線と、を備えたことを特徴とする光通信モジュール。
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