JP2004271908A - 定着装置 - Google Patents

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JP2004271908A JP2003062441A JP2003062441A JP2004271908A JP 2004271908 A JP2004271908 A JP 2004271908A JP 2003062441 A JP2003062441 A JP 2003062441A JP 2003062441 A JP2003062441 A JP 2003062441A JP 2004271908 A JP2004271908 A JP 2004271908A
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Abstract

【課題】各種サイズのシートに対して、適切な定着処理を可能にしつつ、定着手段の昇温の問題にも対応しながら、シートの搬送性の向上を図った定着装置及び画像形成装置を提供する。
【解決手段】(ヒータ点灯時間比:T)=(メインヒータ点灯時間)/(サブヒータの点灯時間)とすると、Bk単色モードでは、ヒータ点灯時間比TBk=1(サブヒータ5秒に対してメインヒータ5秒)とし、フルカラーモード時は、端部温度の低下防止のために、ヒータ点灯時間比T4C=0.4(サブヒータ5秒に対してメインヒータ2秒)として、サブヒータ83の点灯割合を多くする。
【選択図】 図8

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、未定着画像をシート上に定着する定着装置及びこれを備える画像形成装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
電子写真方式及び静電記録方式の画像形成装置、例えば、複写機,レーザービームプリンタ等には、接触加熱方式(熱定着方式)の定着装置を備えたものが知られている。
【0003】
従来技術に係る定着装置の一例として、アルミニウムや鉄の芯金の表面に耐熱離型層を被覆した定着体たる定着ローラと、ステンレス等の芯金の周囲に耐熱弾性層を形成した加圧体たる加圧ローラとを備え、定着ローラの芯金内に配設した加熱手段たるハロゲンヒータにより定着ローラを加熱する構成が知られている。
【0004】
このような定着装置にあっては、加圧ローラが、バネ等により定着ローラに圧接されてニップを形成しており、未定着のトナー像を担持するシートがこのニップで挟持搬送されると、加熱かつ加圧して、未定着のトナー像をシートに定着する。
【0005】
このような定着装置としては、一般に、定着ローラにのみハロゲンヒータを有するものと、定着ローラ及び加圧ローラの双方にハロゲンヒータをもつものが知られている。通常、前者の方が、構成が簡単であり、定着装置の小型化や低コストの面で有利である。
【0006】
しかしながら、かかる定着装置においては、定着ローラの回転軸の軸線方向における配光分布が単一のハロゲンヒータによって、定着ローラ表面の温度分布を調整する場合、小サイズのシートをニップに連続搬送した際の非通紙部昇温を抑えることは困難である。その理由は、シートは熱を奪うため、定着ローラ表面のうち通紙部の熱は奪われるが、非通紙部の熱は奪われないからである。より詳しく説明すると、装置に搬送され得る最大シートに対応するために、定着ローラ表面上の長手方向温度分布を均一にするには、ローラ長手方向全体に熱を与える必要がある。一方、小サイズのシートをニップに連続搬送した際の非通紙部昇温を抑えるには、非通紙部に熱を与えないことが必要である。しかし、配向分布が単一のハロゲンヒータによって、これらを同時に満たすのは事実上不可能である。
【0007】
そこで、定着ローラの回転軸の軸線方向における配光分布が異なる二つのハロゲンヒータを用いて、各々のヒータを時分割制御にて点灯する構成が提案されている。この構成では、上記軸線方向中央部をメインに加熱するハロゲンヒータと、上記軸線方向両端部をメインに加熱するハロゲンヒータが定着ローラ内に設置されている。そして、各ヒータはCPUにより駆動制御が行われ、通紙されるシートサイズに応じて、上記軸線方向における最適な温度分布が得られるよう各ヒータの独立制御が行われる。
【0008】
また、定着ローラの長手方向の温度分布は、紙しわなどのシート搬送性にも大きな影響を与える。そこで、シートの搬送性の問題も考慮したヒータの制御も、合わせて考えられている。特に、近年において、複写機やプリンタ等の画像形成装置に対して、薄紙から厚紙まで、従来以上にさまざまな種類のシートに対して、好適に未定着画像を定着させることへの要求が高まってきている。
【0009】
薄紙は一般に紙のこしが弱いため、ニップ部を通過する際に、紙しわが発生したり、ニップ部に導入される直前で定着ローラに未定着画像がこすれて、「ちりめん」とよばれる画像不良が発生したりすることがある。又、厚紙はこしが強いため、ニップ部を通過する際に、紙の後端が反り上がってしまい、通紙安定性が損なわれたり、未定着画像が飛び散って、画像不良が発生したりすることがある。
【0010】
このような、シートの搬送性の問題に対しては、定着ローラの熱に関する制御だけではなく、例えば、定着ローラ又は加圧ローラの長手方向(回転軸線方向)に対して、中央部よりも両端部の外径を大きくする、所謂逆クラウン形状を設けるなど、ローラの形状を工夫することも考えられている。
【0011】
しかし、例えば、逆クラウン形状の場合には、「紙しわ」は改善されるが、むしろ「後端はね」や「ちりめん」は悪化してしまい、ローラの形状により、「紙しわ」と「後端はね」と「ちりめん」のいずれにも対応するのは非常に困難である。また、これらに対して、それぞれ対応するためにローラの形状を色々と工夫すると、定着装置構成の設計の自由度を狭くする結果を招き、薄紙から厚紙まで広い転囲の種類のシート搬送を満足することは益々困難となる。そして、定着ローラ及び加圧ローラの外径管理も難しくなり、コストアップを招くことにもなる。更に、実際には、紙のこしに対して、紙が吸収している水分量も大きな影響を与えるため、更に設計の自由度は狭くなってしまう。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
上記の通り、搬送される各種サイズのシートに対して、適切な加熱を行うために、加熱分布(加熱手段がハロゲンヒータの場合には配光分布に相当する)の異なる複数の加熱手段を設けたとしても、シートの搬送性の課題が残されている。
【0013】
ここで、例えば中央に加熱のピークをもった加熱手段と、端部に加熱のピークをもった加熱手段を設けた画像形成装置が、複数の加熱手段を設けたものとして一般的である。また、定着ローラは筒状の形をしている場合が多いので、端部からの放熱が、中央に比べて大きく、加熱手段がオンされていないと、中央に比べて端部の温度が下がりやすくなりなる場合が多い。従ってシートの搬送間隔が狭い画像形成動作の場合、定着ローラから熱は多く奪われるので、ヒータのオン時間は長くなり、定着ローラの端部の温度は、下がりにくくなる。一方、シートの搬送間隔が広い画像形成動作の場合、定着ローラから熱はたくさん奪われないので、ヒータのOFF時間は短くなり、定着ローラの端部の温度は、中央部に比べると低くなってしまう。そのために、シートの搬送間隔が広い画像形成動作を行った場合、定着ローラの中央と端部の径が変わって、その結果シートの搬送速度も、手前と奥で変わってしまい、しわなどの問題が発生する。
【0014】
この課題をローラ形状の工夫によって解決しようとする場合には、設計自由度を低下させるなどの他の問題が生じてしまう。
【0015】
そこで、本発明の定着装置及びこれを備える画像形成装置の目的は、シートの搬送間隔が異なる場合でも、各種サイズのシートに対して、適切な定着処理を可能にしつつ、定着手段の昇温の問題にも対応しながら、定着ローラの温度分布を適正に保ち、シートの搬送性の向上を図ることにある。
【0016】
また、本発明の目的は、ローラの形状を工夫しなくても(勿論、工夫しても構わないが)、シートの搬送性の向上を実現できることにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記課題を解決するために以下の手段を採用した。
【0018】
すなわち、本発明においては、加熱ピークの位置が異なる複数の加熱体に対してオン・オフする通電制御することによって、定着回転体における回転軸方向の温度分布を適正にすることで、シートの搬送性の向上を図った。
【0019】
より具体的な、本発明の構成としては、以下のものが挙げられる。
【0020】
本発明の定着装置は、記録材上に形成された像を熱により定着する定着回転体と、
該定着回転体に圧接し、記録材を挟持搬送するニップを形成する加圧体と、を備える定着装置において、
前記定着回転体の中央部に加熱ピークを有し、該定着回転体を加熱する第1加熱体と、
前記定着回転体の端部に加熱ピークを有し、該定着回転体を加熱する第2加熱体と、
定着回転体の温度を検知する温度検知体と、
温度検知体の温度に基づきこれら第1加熱体及び第2加熱体への通電を制御する通電制御手段と、を有する定着装置において、
連続定着動作中の記録材の搬送間隔が基準間隔よりも大きい場合には、第2加熱体への通電時間を第1加熱体への通電時間よりも長く制御することを特徴とする。
【0021】
前記制御手段は、
記録材が連続的に搬送される際に、搬送間隔が基準間隔よりも大きい場合には、前記第2加熱体を搬送間隔中は連続して通電し、第1加熱体を間欠的に通電する制御を行うとよい。
【0022】
前記制御手段は、
連続定着動作中の記録材の搬送間隔が基準間隔よりも小さい場合には、前記第2加熱体をオンとする時間に対する第1加熱体をオンとする時間比が1以上となるように制御するとよい。
【0023】
前記制御手段は、
記録材が連続的に搬送される際に、搬送間隔が基準間隔よりも小さい場合には、前記第1加熱体を常時オンとし、第2加熱体を常時または間欠的にオンとする制御を行うとよい。
【0024】
前記定着回転体は、筒状の金属基材で構成された芯金と、その外周に設けられる0.2mm以上4mm以下の弾性層を有する定着ローラであるとよい。
前記弾性層の熱伝導率が0.210W/mK以上0.838W/mK以下であるとよい。
【0025】
記録材の坪量に応じて、記録材の搬送間隔が異なるとよい。
【0026】
前記ニップ部を通過する際の記録材の移動方向が、重力方向に対して略平行であることも好適である。
【0027】
前記加圧体を加熱する第3加熱体を備えるとよい。
【0028】
また、本発明の画像形成装置は、静電潜像を担持する像担持体と、
該像担持体上に担持された静電潜像を現像化する現像手段と、
該現像手段によって現像化された現像を直接あるいは間接に記録材上に転写する転写手段と、
該転写手段によって記録材上に転写された未定着画像を記録材上に定着させる上記に記載された定着装置と、を備えることを特徴とする。
【0029】
ここで、前記像担持体は一つだけ設けられ、かつ、単色画像及び複数色画像を形成可能に構成されているとよい。
【0030】
また、本発明の画像形成装置は、
記録材上に形成された像を熱により定着する定着回転体と、該定着回転体に圧接し、記録材を挟持搬送するニップを形成する加圧体と、を有する定着装置を備え、
単色画像と複数色画像を選択的に形成する画像形成装置において、
前記定着回転体の中央部に加熱ピークを有する第1加熱体と、
前記定着回転体の端部に加熱ピークを有する第2加熱体と、
定着回転体の温度を検知する温度検知体と、
該温度検知体の温度に基づきこれら第1加熱体及び第2加熱体への通電を制御する通電制御手段と、を設けると共に、
該制御手段は、
単色画像を形成する場合であって、前記定着回転体の表面温度が目標温度に達していない場合には、前記第1加熱体を常時通電とし、かつ、前記第2加熱体を常時または間欠的に通電とする制御を行い、
複数色画像を形成する場合であって、前記定着回転体の表面温度が目標温度に達していない場合には、前記第1加熱体を常時通電を停止または間欠的に通電とし、かつ、前記第2加熱体を常時通電とする制御を行うことを特徴とする。
【0031】
ここで、上記定着回転体としては、例えば、定着ローラ,定着ベルト,定着フィルムを採用できる。また、上記加圧回転体としては、加圧ローラや加圧ベルトを採用できる。また、加熱手段としては、電熱式ヒータや電磁誘導式ヒータを採用できる。
【0032】
なお、上記各構成は、可能な限り組み合わせて採用し得る。
【0033】
【発明の実施の形態】
以下に図面を参照して、この発明の好適な実施の形態を例示的に詳しく説明する。ただし、この実施の形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対配置などは、特に特定的な記載がない限りは、この発明の範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。
【0034】
(第1の実施の形態)
図1〜図6を参照して、本発明の第1の実施の形態に係る定着装置及びこれを備える画像形成装置について説明する。
【0035】
まず、図1を参照して、本発明の第1の実施の形態に係る画像形成装置について説明する。図1は本発明の第1の実施の形態に係る画像形成装置の主要構成を示す模式図である。本実施の形態では、画像形成装置の一例として、ネガプロセスを用いたフルカラーレーザービームプリンターを例にして説明する。図1では、中間転写体を使用したフルカラーレーザービームプリンター(複写機などについても同様の構成である)の主要構成を模式的に示している。
【0036】
本実施の形態に係るフルカラーレーザービームプリンターは、静電潜像及び現像を担持する像担持手段として感光体1を備えている。感光体1は図中矢印方向に回転するように構成されている。そして、その周囲には、上流から順に、感光体1の表面をマイナス極性に一様に帯電する一次帯電器2と、画像信号に基づいて感光体1を露光して静電潜像を形成するレーザー露光装置3と、静電潜像にトナーを付着させて現像する現像器4,5が配置されている。
【0037】
そして、感光体1の現像位置下流には、現像を担持する中間転写体6が配置されている。また、中間転写体6の下流には二次転写ベルト7が配置されている。更に、二次転写ベルト7のシート搬送方向の下流には定着装置8が配置されている。
【0038】
このように構成されたフルカラーレーザービームプリンターにおける画像形成プロセスを順に説明する。
【0039】
感光体1の表面は、一次帯電器2によって、例えば−550Vに均一に帯電される。次いで、その表面上に、レーザー露光装置3によって画像パターンが露光されて静電潜像が形成される。露光後の感光体表面は未露光部分電位(VD)が−550V、露光部分電位(VL)は−150Vとなる。現像器4,5の現像スリーブに−350Vの現像バイアスが印加されると、感光体表面電位の低いVL部は負帯電性のネガトナーで現像されて、静電潜像は顕像化する。
【0040】
中間転写体6は、円筒状で導電性支持体として金属の芯金に、少なくともゴム,エラストマー,樹脂からなる弾性層を有するローラ形状、さらにはその弾性層の上層に一層以上の被覆層を有するドラム形状のものである。中間転写体6は感光体1上の現像を転写する機能を備えており、感光体1とほぼ等速で図中矢印方向に回転している。中間転写体6の芯金に一次転写バイアス(T1)として+300V印加すると、感光体1上のトナー像(トナーのよって顕像化された現像)は、一次転写ニップ部において感光体1のVL部と中間転写体6との450Vの電位差によって中間転写体6に転写される。
【0041】
白黒画像などの単色画像の場合は、この後、直ちに後述の2次転写工程に移る。またフルカラーの画像形成の場合には、上記工程を、イエロー(Y),マゼンタ(M),シアン(C),ブラック(K)の四色のトナーについてタイミングを合わせて繰り返すことで中間転写体6上に四色の色が重なったフルカラー画像が形成される。
【0042】
次に、二次転写ベルト7を中間転写体6に加圧して2次転写ニップを形成し、中間転写体6上の画像先端と同期させて紙などの記録媒体となるシートを2次転写ニップに送り込む。そして二次転写ベルト7に+20μAの2次転写バイアスを印加すると、トナー画像はシートに転写される。
【0043】
トナー像が転写されたシートは定着装置8に送り込まれる。定着装置8は一対のローラ、すなわち、定着回転体となる定着ローラ81と加圧体となる加圧ローラ84とを備えている。定着ローラ81には加熱体としてのメインヒータ82とサブヒータ83が内蔵されている。そして、定着ローラ81と加圧ローラ84は一定の圧力で互いに加圧されている。また、定着ローラ81の表面温度を検出する温度検知体としてのサーミスタ9が設けられている。そして、サーミスタ9の出力値に基づいてメインヒータ82とサブヒータ83への通電をON/OFFする制御を行って定着ローラ81の表面温度を制御している。
【0044】
定着ローラ81の表面温度は、プリンタが待機状態のときにはスタンバイ温度として180℃になるように制御され、プリント時にはプリント温度として190℃になるように制御されている。シートが定着装置8を通過する際に、シートに熱と圧力が付与されて、シート上の未定着のトナー像は、混色と同時にシート上に定着される。このようにして、フルカラー画像が得られる。
【0045】
一般的に、本実施の形態の場合の様に、像担持手段としての感光体が、一つだけ備えられたカラーの画像形成装置においては、感光体に対する画像形成動作の回数の違いにより、単色画像とフルカラー画像でシートの搬送間隔が異なる。すなわち、単色画像の場合における搬送間隔の方が、フルカラー画像の場合における搬送間隔よりも短くなるのが一般的である。実際に、本実施の形態に係る画像形成装置を採用すると、シートの搬送間隔が異なるために、シートが機外に排出される速度は、単色画像の方が、フルカラー画像の場合に比べて約4倍速くなる。より具体的な例を挙げると、シートの排出速度は、A3サイズの場合で単色画像が16枚/分に対して、フルカラー画像の場合には4枚/分となる。シートの搬送間隔でいうと、A3サイズの場合で、シートの先端と先端の間隔でいうと、単色画像が3.75秒毎、フルカラー画像の場合、15秒毎にシートが搬送されることになる。
【0046】
次に、図2を参照して、本実施の形態に係る定着装置8について、更に詳しく説明する。図2は本発明の第1の実施の形態に係る定着装置の主要構成を示す模式図である。
【0047】
定着装置8は、上述のように、定着ローラ81と加圧ローラ84とを備えている。そして、定着ローラ81は、中空で肉厚1.6mmの鉄製の芯金81aと、その表面上に設けられる厚さ2.3mmのシリコーンゴム層81bと、更にその表面上に設けられる厚さ50μmのPFA(テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体)チューブ層81cとを有する。この定着ローラ81の外径は50mmである。また、シリコーンゴム層81bにおけるローラの軸線方向の寸法は330mmである。また、このシリコーンゴム層81bで用いられたシリコーンゴムの熱伝導率は0.503W/mKである。
【0048】
一方、加圧ローラ84は、中空で肉厚2.5mmの鉄製の芯金82aと、その表面上に設けられる厚さ2.1mmのシリコーンゴム層82bと、更にその表面上に設けられる70μm厚のPFAチューブ層82cとを有する。この加圧ローラ84の外径は40mmである。
【0049】
ここで、定着ローラ81は、第1加熱体としてのメインヒータ82と第2加熱体としてのサブヒータ83が、芯金81a内に配設されている。そして、定着ローラ81に当接するように配設されたサーミスタ9によって定着ローラ81の表面温度が検出され、この検出温度に基づいて制御装置(CPU)10によりメインヒータ82及びサブヒータ83のオン・オフが制御される。このようにして、定着ローラ81の表面温度が一定に維持されるように制御される。尚、定着ローラ81と加圧ローラ84とは、加圧機構(図示せず)によって総圧約588Nで加圧されている。又、定着ローラ81と加圧ローラ84はプロセススピード140mm/secで回転している。更に、定着ローラ81の表面温度の設定値(目標温度)は、本実施の形態では190℃とする。
【0050】
上述の定着装置8では、未定着トナー像を表面に担持したシートが該トナー像の面を定着ローラ81側にして、この定着ローラ81と加圧ローラ84との間の定着ニップに挟持搬送され、その際に加熱かつ加圧されてトナーの定着が行われることとなる。
【0051】
次に、図4を参照して、本実施の形態に係るメインヒータ82及びサブヒータ83について、更に詳しく説明する。図4はヒータの配光分布を示す図であり、(A)はサブヒータの配光分布を示し、(B)はメインヒータの配光分布を示している。
【0052】
メインヒータ82の消費電力は500Wである。また、このメインヒータ82は、長手方向における配光分布が中央をメインとするように構成されている。具体的には、長手方向中央部の160mmの範囲よりも、長手方向両端部側における光強度を100%とすると、この160mmの範囲内の光強度が120%になるよう構成されている(図4(B)参照)。
【0053】
一方、サブヒータ83の消費電力は320Wである。また、このサブヒータ83は、長手方向における配光分布が両端をメインとするように構成されている。具体的には、長手方向中央部の160mmの範囲内の光強度を100%とすると、この160mmの範囲外の長手方向両端部側の光強度が230%になるよう構成されている(図4(A)参照)。
【0054】
ここで、上述のように構成された画像形成装置において、坪量64g/mのA3サイズ用紙を連続搬送することにより、紙しわの評価を室温30℃,湿度80%の環境下により行い、また、後端はねの評価を室温23℃,湿度5%の環境下で行った。
【0055】
これらの環境下で評価を行った理由は、紙の吸湿度が高い程、紙のこしが弱くなるため、しわが発生しやすくなり、また紙の吸湿度が低い程、紙のこしが強くなるため、後端はねが発生しやすくなるからである。従って、それぞれの現象が発生しやすい環境で評価を行った。
【0056】
なお、かかる評価において、定着/加圧ローラの逆クラウン量(中央部と両端部の外径差)は、共に100μmとした。
【0057】
評価結果を図8に示す。
【0058】
図示のように、メインヒータ82とサブヒータ83の点灯時間の比を変化させることで、定着ローラ中央部と端部に与えられる熱量を色々変えて評価を行った。
【0059】
図において、「メインヒータ間引き領域」は、定着ローラ検知温度が目標温度190℃よりも低い場合には、サブヒータ83は常に点灯させ、メインヒータ82は間欠的に点灯(5秒を一つの単位とし、5秒のうち欄内の時間(0〜4秒)だけ点灯し、5秒の残りの時間は、消灯することを繰り返す)する制御を行う領域である。また、「間引きなし領域」は、定着ローラ検知温度が目標温度190℃よりも低い場合には、いずれのヒータも常に点灯する制御を行う領域である。また、「サブヒータ間引き領域」は、メインヒータ82は常に点灯させ、サブヒータ83は間欠的に点灯させる制御を行う領域である。
【0060】
そして、定着ローラ検知温度が目標温度190℃以上になったら、いずれのヒータも消灯する。
【0061】
これら一連の制御の一例として、メインヒータ82を5秒のうちの1秒のみ点灯させる間欠制御を行い、サブヒータ83は常時点灯させる制御を行う場合(図8中、「メインヒータ間引き領域」の2行目)における定着ローラの表面温度の推移に対する各ヒータのオン・オフ制御のタイムチャートを図3に示す。
【0062】
図8において、「紙しわ」は紙しわが発生したことを示し、「後端はね」は後端はねが発生したことを示し、○は紙しわ及び後端はねが共に発生しなかったことを示している。
【0063】
図8から分かるように、点灯時間の制御が同じ場合でも、Bk単色モードの場合とフルカラーモードの場合では、ローラ端部中央温度差は異なっている。これは、連続搬送するシートの間隔が、各場合で異なることに起因するものである。つまり、本実施の形態に係る画像形成装置の場合、紙の排出速度が、単色モードでは32枚/分に比べて、フルカラーモードでは8枚/分であり、後者の方が遅くなっている。これにより、後者の方が、シート間隔が広くなる。
【0064】
そして、シートが搬送されていない間は、シートに熱が奪われないため、単色モードとフルカラーモードでヒータの点灯の仕方を同じにした場合には、定着ローラ中央部付近(通常、サーミスタによって温度が測定されている部分に相当する)の温度を、目標温度である190℃にするために、ヒータが点灯する時間はフルカラーモードの方が短くて済む。逆に言うと、フルカラーモードの場合、ヒータの消灯している時間が、単色モードに比べると長くなることになる。
【0065】
定着ローラは、一般的に、本実施の形態の場合と同様に、中空の芯金が基材となっていることが多く、ローラ中央部に比べるとローラ端部からの放熱量が大きい。そのため、ローラ中央部を190℃に温調したとしても、ヒータが消灯している時間が長い分、フルカラーモードの方が、単色モードの場合に比べて、ローラ端部の温度が低くなり、ローラ端部中央温度差が大きくなってしまう。
【0066】
また、ローラ端部中央温度差が大きくなり、ローラ中央部の温度が端部に比べて高くなると、シリコーンゴムの温度による膨張率の違いから、ローラ端部に比べてローラ中央の直径が実質大きくなる。従って、定着装置の中でシートが搬送される際に、中央と端部とでシートの搬送速度の違いが生じ、「紙しわ」などの問題が発生してしまう。
【0067】
なお、逆にローラ端部の温度が中央部に比べて高くなると、シリコーンゴムの温度による膨張率の違いからローラ中央部に比べてローラ端部の直径が実質大きくなる。従って、定着装置の中でシートが搬送される際に、中央部に比べて端部の搬送速度が早くなってしまい、「後端はね」などの問題が発生してしまう。
【0068】
ここで、(ヒータ点灯比:T)=(メインヒータの点灯時間)/(サブヒータの点灯時間)とすると、Tが1より大きいほど、メインヒータの点灯時間が長くなり、サブヒータは点灯時間が短くなる。よって、ローラ端部の温度が下がり紙しわが生じやすくなる。一方、Tが1よりも小さいほど、サブヒータの点灯時間が長くなり、メインヒータは点灯時間が短くなる。よって、ローラ端部の温度が高くなり、後端はねが生じやすくなる。
【0069】
従来、この様な問題への対策として、上述のように、定着ローラや加圧ローラに予め逆クラウン形状を設け、ローラ端部と中央の紙の搬送速度を調節することが行われてきた。しかし、単色・フルカラーモードなどの各画像形成モードを有する装置、さらには坪量などが異なる複数種類のシートの適切に対応可能な逆クラウン形状の最適化は困難である。
【0070】
これに対して、図8から分かるように、坪量64g/mのA3サイズの用紙においては、Bk単色モードとフルカラーモードで、同じヒータ点灯制御を行った場合に、いずれも同時に○になることはない。
【0071】
従って、シート搬送性の問題をなくすためには、Bk単色モードとフルカラーモードでヒータ点灯比を変える必要がある。そこで、本実施の形態においては、Bk単色モードでは、定着温度が目標温度に達していない場合には、いずれのヒータも常時点灯するようにし、フルカラーモードでは、定着温度が目標温度に達していない場合には、メインヒータ82は5秒中2秒点灯する間欠制御を行い、サブヒータ83は常時点灯する制御を行うようにした。
【0072】
表中○となる制御であれば、搬送性に問題は生じないが、本実施の形態では、紙しわや後端はねが発生しないヒータ点灯比の中で、定着ローラに与える熱量がなるべく多くなる様に、二つのヒータの点灯時間がなるべく長いものを選んだ。その理由は、坪量64g/m程度のいわゆる薄紙の他に、坪量105g/m程度の厚紙を通紙した際にも、定着ローラの温度を目標温度になるべく維持できる様にするためである。
【0073】
実際の定着ローラの表面温度の推移に対する各ヒータのオン・オフ制御のタイムチャートについて、Bk単色モード時の場合を図5に、フルカラーモード時の場合を図6に示す。
【0074】
Bk単色モードに比べて、単位時間あたりの紙の排出枚数が少ないフルカラーモードでは、前述したように、定着ローラを目標温度に維持するために、ヒータを点灯させなければならない時間が短い。したがって、フルカラーモードの方がBk単色モードに比べて、定着ローラ端部の温度が低くなりやすい。そこで、本実施の形態では、上記の通り、(ヒータ点灯時間比:T)=(メインヒータ点灯時間)/(サブヒータの点灯時間)とすると、Bk単色モードでは、ヒータ点灯時間比TBk=1(サブヒータ5秒に対してメインヒータ5秒)とし、フルカラーモード時は、端部温度の低下防止のために、ヒータ点灯時間比T4C=0.4(サブヒータ5秒に対してメインヒータ2秒)として、サブヒータ83の点灯割合を多くしている。
【0075】
なお、この制御はあくまでも一例であり、通紙枚数や通紙サイズなどに応じて適宜点灯比の値を変えて制御する。本実施の形態においては、通紙枚数毎及び通紙サイズ毎にメインヒータ82とサブヒータ83の点灯時間を変化させて、定着ローラ81の長手方向における中央部と両端部の温度差を制御している。ただし、端部サーミスタを定着ローラ81の長手方向の端部周面に当接させ、該長手方向の中央部に配設されるサーミスタと端部サーミスタによる検知温度差を検知して、メインヒータ82とサブヒータ83の通電時間を任意に変化させることによって、定着ローラの長手方向における中央部と両端部の温度差を制御する構成を採用することもできる。
【0076】
又、環境の湿度によって、紙に含まれる水分量が変化し、その結果、紙のこしが変化する。従って、画像形成装置内に環境センサ(図示せず)を設け、その出力に対して、ヒータ点灯比を最適化することによって、紙しわ,ちりめん,後端はねを更に効果的に防止することができる。
【0077】
更に、同様に、紙のこしは、紙の種類によっても変化するため、画像形成装置内に紙種センサ(図示せず)を設けるか操作者に紙種を入力してもらい、その出力に対して、ヒータ点灯比を最適化することによって、紙しわ,ちりめん,後端はねを更に効果的に防止することができる。
【0078】
また、紙の坪量が所定値を越えた厚紙を通紙する場合、定着性を確保するために、定着ローラの回転速度を遅くする制御をする場合がある。この場合、厚紙用のシート搬送間隔が新たに設定されることになる。よって、この場合も、画像形成装置内に紙種センサ(図示せず)を設けるか操作者に紙種を入力してもらい、その出力に対して、ヒータ点灯比を最適化することによって、紙しわ,ちりめん,後端はねを更に効果的に防止することができる。
【0079】
以上のようなシート搬送性に対する対策は、定着ローラの弾性層が0.2mm以上の場合、好ましくは1.0mm以上の場合に、ローラ長手の温度分布により、弾性層の膨張がローラ端部と中央で異なることを利用して、紙の軸線方向の速度分布を変えることが容易となり効果的である。一方、弾性層が5.0mmを越えてしまうと、芯金内部の入ったハロゲンランプからの熱が、ローラ表面まで伝わる熱伝導が悪くなり、ヒータの点灯比を変えても、ローラ表面の温度を調整することは困難になってしまう。
【0080】
また、定着ローラの弾性層の熱伝導率についても、0.210W/mK以上の場合、ヒータの点灯比を変えることで、ローラ表面の温度を調整することが容易になり、本実施の形態の効果も大きくなる。一方、弾性層の熱伝導率を上げるためには、一般的に弾性層に金属フィラーを混ぜることが行われるが、0.838W/mKを越えて大きくすると、ゴムの強度が落ちてしまい芯金からの弾性層の剥がれが生じたりして、定着ローラ用の弾性層としては、不適切となる。
【0081】
(第2の実施の形態)
図7及び図9には、本発明の第2の実施の形態が示されている。本実施の形態では、定着装置の配置構成が上記第1の実施の形態に係る画像形成装置とは異なる場合を示す。本実施の形態では配置構成が上記第1の実施の形態と異なるのみであり、各構成の機能等については同一であるので、その説明は適宜省略する。
【0082】
図7は本発明の第2の実施の形態に係る画像形成装置の主要構成を示す模式図である。本実施の形態においては、シートの排出方向が矢印11の様になり(鉛直逆向き方向)、機械の側面から横方向(水平方向)にシートが排出される場合に比べて、一般的に、設置場所が小さくて済むなどの利点がある。
【0083】
しかし、シートは重力に逆らって搬送されるために、定着装置に入るシートの姿勢が安定しづらく、しわなどが発生しやすくなる。
【0084】
このような構成において、上記第1の実施の形態と同様に、坪量64g/mのA3サイズ用紙を連続搬送することにより、紙しわの評価を室温30℃,湿度80%の環境下により行い、また、後端はねの評価を室温23℃,湿度5%の環境下で行った。その評価結果を図9に示す。
【0085】
本実施の形態では、紙搬送に支障がないように、Bk単色モードでは、定着温度が目標温度に達していない場合には、メインヒータ82は常時点灯させて、サブヒータ83は5秒中3秒点灯する間欠制御を行うようにした。すなわち、TBk=1.66(サブヒータ3秒に対してメインヒータ5秒)となるようにした。一方、フルカラーモードでは、定着温度が目標温度に達していない場合には、メインヒータ82は常時消灯し、サブヒータ83は常時点灯する制御を行うようにした。すなわち、T4C=0(サブヒータ5秒に対してメインヒータ0秒)となるようにした。
【0086】
このように、本実施の形態では上記第1の実施の形態の場合に比べて、Bk単色モードでは、メインヒータ82を点灯させる時間がサブヒータ83に比してより多く、フルカラーモードでは、サブヒータ83を点灯させる時間がメインヒータ82に比してより多くなる様に設定されている。これにより、紙しわや後端はねが起こらないようにしている。
【0087】
これら第1,2の実施の形態のような制御の他にも、単色,2色,フルカラーの3つのモードを持つ画像形成装置において、3つのヒータ点灯時間比を、T1>T2>1、T3<1あるいは、T1>1、T2<T3<1というように適宜設定することも可能である。
【0088】
(第3の実施の形態)
図10には、本発明の第3の実施の形態が示されている。本実施の形態では、加圧ローラ側にも加熱手段(第3加熱体)が設けられる場合の構成について説明する。その他の構成については、上記第1の実施の形態及び第2の実施の形態と同様であるので、画像形成装置の構成に関しては、特に、新たな図は追加せずに説明する。また、基本的構成についても、第3加熱体が増えた点を除けば、上記各実施の形態と同一であるので、その説明は適宜省略する。
【0089】
本実施の形態における定着装置の加圧ローラ内部には、第3加熱体として、70Wのニクロム線ヒータが付設されている。本実施の形態におけるニクロム線ヒータは、加圧ローラ表面に温度検知素子をつけてOFF/ON制御をすることはせず、基本的には、画像形成装置の電源が入っているときには、ニクロム線ヒータにも通電されている。
【0090】
それでも、ニクロム線ヒータの電力が70Wと小さいので、画像形成を行わず、定着ローラが回転していない場合にも、加圧ローラ表面温度は、170℃程度にしかならず、ニクロム線ヒータ用の安全装置も特に必要は無い。
【0091】
本実施の形態の構成を採用した場合には、加圧ローラにヒータを設けて、温めることで、定着後のコピー画像に適度な光沢を与えることが可能となる利点がある。
【0092】
しかし、このような構成の定着装置では、ヒータの入っていないものに比べて、加圧ローラの温度が高い分、定着ローラから加圧ローラへの熱の移動が小さい。特にBk単色モード時に、ローラ端部の温度が上がりすぎて、紙しわとは逆に、後端はねが起こりやすくなってしまう問題が発生する。
【0093】
このような構成において、上記第1,2の実施の形態と同様に、坪量64g/mのA3サイズ用紙を連続搬送することにより、紙しわの評価を室温30℃,湿度80%の環境下により行い、また、後端はねの評価を室温23℃,湿度5%の環境下で行った。その評価結果を図10に示す。
【0094】
本実施の形態では、紙搬送に支障がないように、Bk単色モードでは、定着温度が目標温度に達していない場合には、メインヒータ82は常時点灯させて、サブヒータ83は5秒中3秒点灯する間欠制御を行うようにした。すなわち、TBk=1.66(サブヒータ3秒に対してメインヒータ5秒)となるようにした。一方、フルカラーモードでは、定着温度が目標温度に達していない場合には、メインヒータ82は常時消灯し、サブヒータ83は常時点灯する制御を行うようにした。すなわち、T4C=0(サブヒータ5秒に対してメインヒータ0秒)となるようにした。
【0095】
このように、本実施の形態では上記第1の実施の形態の場合に比べて、Bk単色モードでは、メインヒータ82を点灯させる時間がサブヒータ83に比してより多くなる様に設定されている。これにより、ローラ端部の温度を下げて、後端はねが起こらないようにしている。
【0096】
また、本発明の実施の形態には、次の実施態様も含まれる。
【0097】
(実施態様1)
記録材上に形成された像を熱により定着する定着回転体(例えば、上記実施の形態では定着ローラ81に相当)と、
該定着回転体に圧接し、記録材を挟持搬送するニップを形成する加圧体(例えば、上記実施の形態では加圧ローラ84に相当)と、を備える定着装置において、
前記定着回転体の中央部に加熱ピークを有し、該定着回転体を加熱する第1加熱体(例えば、上記実施の形態ではメインヒータ82に相当)と、
前記定着回転体の端部に加熱ピークを有し、該定着回転体を加熱する第2加熱体(例えば、上記実施の形態ではサブヒータ83に相当)と、
定着回転体の温度を検知する温度検知体(例えば、上記実施の形態では、サーミスタ9に相当)と、
温度検知体の温度に基づきこれら第1加熱体及び第2加熱体への通電を制御する通電制御手段(例えば、上記実施の形態では制御装置(CPU)10に相当)と、を有する定着装置において、
連続定着動作中の記録材の搬送間隔が基準間隔よりも大きい場合(例えば、上記実施の形態において、フルカラーモードの場合)には、第2加熱体への通電時間を第1加熱体への通電時間よりも長く制御する(例えば、上記第1の実施の形態ではT4Cを0.4となるように制御し、上記第2,3の実施の形態ではT4Cを0となるように制御することに相当)ことを特徴とする定着装置。
【0098】
(実施態様2)
前記制御手段は、
記録材が連続的に搬送される際に、搬送間隔が基準間隔よりも大きい場合には、前記第2加熱体を搬送間隔中は連続して通電し、第1加熱体を間欠的に通電する制御(例えば、上記第1の実施の形態では、メインヒータを2秒オンの後3秒オフとすることを繰り返す制御、第2,3の実施の形態では、メインヒータを常時オフとする制御に相当)を行うことを特徴とする実施態様1に記載の定着装置。
【0099】
(実施態様3)
前記制御手段は、
連続定着動作中の記録材の搬送間隔が基準間隔よりも小さい場合(例えば、上記実施の形態において、単色モードの場合)には、前記第2加熱体をオンとする時間に対する第1加熱体をオンとする時間比が1以上となるように制御する(例えば、上記第1の実施の形態ではTBkを1となるように制御し、上記第2,3の実施の形態ではTBkを1.66となるように制御することに相当)ことを特徴とする実施態様1または2に記載の定着装置。
【0100】
(実施態様4)
前記制御手段は、
記録材が連続的に搬送される際に、搬送間隔が基準間隔よりも小さい場合には、前記第1加熱体を常時オンとし、第2加熱体を常時または間欠的にオンとする制御(例えば、上記第1の実施の形態ではサブヒータを常時オンとする制御、第2,3の実施の形態ではサブヒータを3秒オンの後2秒オフとすることを繰り返す制御に相当)を行うことを特徴とする実施態様3に記載の定着装置。
【0101】
(実施態様5)
前記定着回転体は、筒状の金属基材で構成された芯金と、その外周に設けられる0.2mm以上4mm以下の弾性層を有する定着ローラであることを特徴とする実施態様1〜4のいずれか一つに記載の定着装置。
【0102】
(実施態様6)
前記弾性層の熱伝導率が0.210W/mK以上0.838W/mK以下であることを特徴とする実施態様5に記載の定着装置。
【0103】
(実施態様7)
記録材の坪量に応じて、記録材の搬送間隔が異なることを特徴とする実施態様1〜6のいずれか一つに記載の定着装置。
【0104】
(実施態様8)
前記ニップ部を通過する際の記録材の移動方向が、重力方向に対して略平行であることを特徴とする実施態様1〜7のいずれか一つに記載の定着装置。
【0105】
(実施態様9)
前記加圧体を加熱する第3加熱体(例えば、上記第3の実施の形態におけるニクロム線ヒータに相当)を備えることを特徴とする実施態様1〜8のいずれか一つに記載の定着装置。
【0106】
(実施態様10)
静電潜像を担持する像担持体(例えば、上記実施の形態では感光体1に相当)と、
該像担持体上に担持された静電潜像を現像化する現像手段(例えば、上記実施の形態では現像器4,5に相当)と、
該現像手段によって現像化された現像を直接あるいは間接(例えば、上記実施の形態のように中間転写体6を有する場合には間接)に記録材上に転写する転写手段(例えば、上記実施の形態では二次転写ベルト7に相当)と、
該転写手段によって記録材上に転写された未定着画像を記録材上に定着させる実施態様1〜9のいずれか一つに記載された定着装置と、を備えることを特徴とする画像形成装置。
【0107】
(実施態様11)
前記像担持体は一つだけ設けられ、かつ、単色画像及び複数色画像(例えば、フルカラー画像、あるいは2色画像)を形成可能に構成されていることを特徴とする実施態様10に記載の画像形成装置。
【0108】
(実施態様12)
記録材上に形成された像を熱により定着する定着回転体(例えば、上記実施の形態では定着ローラ81に相当)と、該定着回転体に圧接し、記録材を挟持搬送するニップを形成する加圧体(例えば、上記実施の形態では加圧ローラ84に相当)と、を有する定着装置を備え、
単色画像と複数色画像(例えば、フルカラー画像、あるいは2色画像)を選択的に形成する画像形成装置において、
前記定着回転体の中央部に加熱ピークを有する第1加熱体(例えば、上記実施の形態ではメインヒータ82に相当)と、
前記定着回転体の端部に加熱ピークを有する第2加熱体(例えば、上記実施の形態ではサブヒータ83に相当)と、
定着回転体の温度を検知する温度検知体と、
該温度検知体の温度に基づきこれら第1加熱体及び第2加熱体への通電を制御する通電制御手段(例えば、上記実施の形態では制御装置(CPU)10に相当)と、を設けると共に、
該制御手段は、
単色画像を形成する場合であって、前記定着回転体の表面温度が目標温度(例えば、上記実施の形態では190℃に相当)に達していない場合には、前記第1加熱体を常時通電とし、かつ、前記第2加熱体を常時または間欠的に通電とする制御(例えば、上記第1の実施の形態ではサブヒータを常時オンとする制御、第2,3の実施の形態ではサブヒータを3秒オンの後2秒オフとすることを繰り返す制御に相当)を行い、
複数色画像を形成する場合であって、前記定着回転体の表面温度が目標温度に達していない場合には、前記第1加熱体を常時通電を停止または間欠的に通電とし(例えば、上記第1の実施の形態では、メインヒータを2秒オンの後3秒オフとし、第2,3の実施の形態では、メインヒータを常時オフとすることに相当)、かつ、前記第2加熱体を常時通電とする制御を行うことを特徴とする画像形成装置。
【0109】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明により、シートの搬送間隔が異なる場合でも、各種サイズのシートに対して、適切な定着処理を可能にしつつ、定着手段の昇温の問題にも対応しながら、定着ローラの温度分布を適正に保ち、しわや後端はねが発生しないようにシートの搬送性の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る画像形成装置の主要構成を示す模式図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態に係る定着装置の主要構成を示す模式図である。
【図3】定着ローラの表面温度の推移に対する各ヒータのオン・オフ制御のタイムチャート図(評価の一例)である。
【図4】ヒータの配光分布を示す図である。
【図5】本発明の第1の実施の形態における定着ローラの表面温度の推移に対する各ヒータのオン・オフ制御のタイムチャート図(Bk単色モード時の場合)である。
【図6】本発明の第1の実施の形態における定着ローラの表面温度の推移に対する各ヒータのオン・オフ制御のタイムチャート図(フルカラーモード時の場合)である。
【図7】本発明の第2の実施の形態に係る画像形成装置の主要構成を示す模式図である。
【図8】本発明の第1の実施の形態に係る画像形成装置の評価結果を示す表である。
【図9】本発明の第2の実施の形態に係る画像形成装置の評価結果を示す表である。
【図10】本発明の第3の実施の形態に係る画像形成装置の評価結果を示す表である。
【符号の説明】
1 感光体
2 一次帯電器
3 レーザー露光装置
4,5 現像器
6 中間転写体
7 二次転写ベルト
8 定着装置
81 定着ローラ
81a 芯金
81b シリコーンゴム層
81c チューブ層
82 メインヒータ
82a 芯金
82b シリコーンゴム層
82c チューブ層
83 サブヒータ
84 加圧ローラ
9 サーミスタ

Claims (1)

  1. 記録材上に形成された像を熱で記録材に定着する定着回転体と、
    該定着回転体に圧接し、記録材を挟持搬送するニップを形成する加圧体と、を備える定着装置において、
    前記定着回転体中央部に加熱ピークを有し、該定着回転体を加熱する第1加熱体と、
    前記定着回転体端部に加熱ピークを有し、該定着回転体を加熱する第2加熱体と、
    前記定着回転体の温度を検知する温度検知体と、
    温度検知体の温度に基づきこれら第1加熱体及び第2加熱体への通電を制御する通電制御手段と、を有する定着装置において、
    連続定着動作中の記録材の搬送間隔が基準間隔よりも大きい場合には、第2加熱体への通電時間を第1加熱体への通電時間よりも長く制御することを特徴とする定着装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2013254148A (ja) * 2012-06-08 2013-12-19 Fuji Xerox Co Ltd 定着装置および画像形成装置

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