JP2004271381A - スペックル干渉計装置 - Google Patents
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Abstract
【目的】1対の光束出力手段を含む光学部材を配置した光学部材載設手段を撮像手段とは別体に、かつ撮像手段の本体よりも観察物体側に配置するとともに、1対の光束出力手段の間に位置する領域を光透過領域とすることで、光路の引き回しを最小にし、装置のコンパクト化を図り、撮像カメラの交換を容易とする。
【構成】2つの光束を観察物体1の表面に向けてそれぞれ出力せしめる光束出力手段等の光学部材が載設配置されるフレーム状光学部材載設板10は、干渉スペックルパターンを撮像するCCDカメラ3とは別体に、かつこのCCDカメラ3の本体の観察物体1側に配設されている。光学部材載設板10の略中央領域は、観察物体1からの干渉光が通過する透孔14とされており、CCDカメラ3のレンズ鏡筒13が挿入されるようになっている。さらに、カメラ電源・メモリ部4、コントローラ5、解析用コンピュータ6およびモニタ7を備えている。
【選択図】 図1
【構成】2つの光束を観察物体1の表面に向けてそれぞれ出力せしめる光束出力手段等の光学部材が載設配置されるフレーム状光学部材載設板10は、干渉スペックルパターンを撮像するCCDカメラ3とは別体に、かつこのCCDカメラ3の本体の観察物体1側に配設されている。光学部材載設板10の略中央領域は、観察物体1からの干渉光が通過する透孔14とされており、CCDカメラ3のレンズ鏡筒13が挿入されるようになっている。さらに、カメラ電源・メモリ部4、コントローラ5、解析用コンピュータ6およびモニタ7を備えている。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子的スペックル干渉法を用いて変形計測を行うスペックル干渉計装置に関し、特に、動的物体の時間的変形(特に面内変形)についての干渉スペックルパターン画像を撮像する際に、撮像カメラの交換の利便性等を考慮したスペックル干渉計装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、負荷をかけた物体が変形し、破壊する過程の観察には、電気的ひずみゲージを用いた変形計測法が広く用いられているが、その一方、物体の変形に対し、2次元的な視野で、光の波長を基準とした高精度な変形測定を行い得るスペックル干渉法が知られている。
【0003】
このスペックル干渉法は、粗面物体をレーザ光で照射したときに観察面に生じる斑点状の模様(スペックルパターン)を利用する干渉法である。スペックルパターンは一般の結像系では画像ノイズとして好ましくないものとされるが、粗面物体の表面情報を担っており、その変化から変形を見積もることができる。また、粗面物体表面を特別の前処理を必要とせずに観察対象とすることができ、ホログラフィーでは必要となる、高解像力の写真乾板等が必要とされないという利点をも有している。
【0004】
ここで、図8を用い、従来の2光束照射型のスペックル干渉計装置502を説明する。粗面物体である観察物体501に対し、xz面(紙面に平行な面)内で略対称に配されたレーザ光源701(射出光束位置のみを示す)からのレーザ光束が照射される。レーザ光源701から出力されたレーザ光束はコリメータ612および反射ミラー705aを介してビームスプリッタ705bに到達する。このビームスプリッタ705bにおいて分割されたレーザ光束のうち一方は、反射ミラー705c,705d,凹レンズ602aを介し反射ミラー601aによって観察物体501に照射され、分割されたレーザ光束のうち他方は、反射ミラー705e,705f,705g,凹レンズ602bを介し反射ミラー601bによって観察物体501に照射される。なお、これら2つの光束は、干渉スペックルパターン画像の位相解析処理の便宜上、所定の光路長差が付与されるように構成されている。このようにして観察物体501に照射された2つの光束は、観察物体501によって拡散反射され、CCDカメラ503の結像面上に干渉スペックルパターンを形成する。この後、得られた干渉スペックルパターン画像を解析して、観察物体501の表面形状に応じた位相解析を行うこととなる。
【0005】
なお、干渉スペックルパターン画像の位相解析においては、観察物体501の変形前後の干渉スペックルパターンを撮像し、それらの画像点毎の強度の差を計算する手法が知られている。
【0006】
また、分割された2つの光束の各光路上にそれぞれシャッタを置き、一方の光束のみで物体を照射したときの時間領域における画像点毎の各強度分布I1(x;t)、I2(x;t)を上記位相解析に先立ち、予め測定しておく。
スペックル干渉装置の光学系において得られる干渉パターンI(x;t)は一般的に下記(1)式のように表される。
【0007】
【数1】
【0008】
ここで、I0(x;t)はI1(x;t)およびI2(x;t)の平均強度、θ(x;t)はランダムなスペックル位相、γ(x;t)は変調度(モデュレーション)、φ(x;t)は物体位相である。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上述した如き従来のスペックル干渉計装置では、レーザ光源701からの光束を観察物体501に照射するための2系の照射光学系と、干渉スペックルパターンを撮像するためのCCDカメラ503とが装置内に一体に収納配置されている。
【0010】
しかしながら、動的な干渉スペックルパターンを測定する場合、CCDカメラ503としては、観察物体501の変形速度等に応じ、通常のCCDカメラと高速度撮影用カメラとの間で、あるいは種々の高速度撮影用カメラの間で取替作業を行いたいという要求があり、このような場合、上述したような装置においてはカメラ取替えに際して装置筐体や内部の機構部を分解しなければならないという問題があった。
【0011】
本発明は上記事情に鑑みなされたものであり、測定精度を良好なものとしつつ撮像カメラ等の交換作業を容易に行うことができるコンパクトなスペックル干渉計装置を提供することを目的とするものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明のスペックル干渉計装置は、光源からの光束を2つの光束に分割し、該2つの光束を被測定面である粗面物体表面に照射し、該2つの光束の該粗面物体表面からの反射光束を互いに干渉せしめ、その干渉により形成された干渉スペックルパターンを撮像するスペックル干渉計装置において、
少なくとも、前記光源からの光束を前記2つの光束に分割する光束分割手段と、これら分割された2つの光束を前記粗面物体表面に向けてそれぞれ出力せしめる光束出力手段の対とを光学部材載設手段上に載設設置するとともに、該光学部材載設手段を、前記干渉スペックルパターンを撮像する撮像手段とは別体に、かつ該撮像手段の本体の前記粗面物体表面側に配設し、
前記2つの光束出力手段の間に位置する前記光学部材載設手段の所定領域が、前記粗面物体表面からの干渉光を通過せしめる光透過領域とされていることを特徴とするものである。
【0013】
ここで、上記光学部材載設手段は上記撮像手段の本体の上記粗面物体表面側に配置されていればよく、例えば撮像手段のレンズ鏡筒は光学部材載設手段よりも上記粗面物体表面側に位置していてもよい。
【0014】
また、前記光学部材載設手段が、前記光束分割手段により分割された2つの光束の光路間に所定の光路長差を付与する光路長差付与手段を載設設置されてなることが好ましい。
【0015】
また、前記光学部材載設手段は板状とされていることが好ましい。
【0016】
また、前記2つの光束出力手段が前記光透過領域を挟んで所定方向に略対向するように配されていることが好ましい。
【0017】
また、前記2つの光束出力手段を2組備えており、これら2組の光束出力手段各々の配列方向である前記所定方向が互いに略直交することが好ましい。
【0018】
また、前記光透過領域が前記光学部材載設手段に穿設された透孔とすることができる。
【0019】
また、前記2組の前記2つの光束出力手段は、1組のみ、または前記2組が交互に光束出力可能に制御することができる。
【0020】
また、前記光透過領域は、前記光学部材載設手段の少なくとも一部を構成する透明板とすることができる。
【0021】
さらに、前記光学部材載設手段上に載設された光学部材は、前記光透過領域の周囲において階層構造をなすように配設されていることが好ましい。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態に係るスペックル干渉計装置について図面を用いて説明する。
【0023】
<基本構成>
図1は、観察物体(粗面物体)1の面内変位をスペックル干渉測定する実施形態に係るスペックル干渉計装置2を示すものである。
【0024】
図1に示す面内変位計測用のスペックル干渉計装置2では、一方向(本実施形態では上下方向)の干渉スペックルパターンを得るために、1対のレーザ光束8a,8bが光束出力部9a,9b(ただし、9bは図示せず)から観察物体1に照射される。光束出力部9a,9bからの上記1対のレーザ光束8a,8bは、物体法線に対して略対称に位置するように設定されている。観察物体1を照明する2つのレーザ光束8a,8bにより各々独立なスペックルパターンが形成され、それら2つのスペックルパターンの干渉によりCCDカメラ(高速度カメラ)3の撮像面上に上記一方向の干渉スペックルパターンの像が形成される。この後、この干渉スペックルパターンの像が光電的に読み取られることになる。
【0025】
また、図示されてはいないが、このスペックル干渉計装置2では、上記一方向に略直交する方向(本実施形態では左右方向)の干渉スペックルパターンを得るために、1対のレーザ光束が光束出力部9c,9dから観察物体1に照射される。この後、上記と同様に、CCDカメラ3の撮像面上に上記一方向に略直交する方向の干渉スペックルパターンの像が形成され、この干渉スペックルパターンの像が光電的に読み取られることになる。
【0026】
また、図1に示す実施形態装置においては、2つの半導体レーザ光源(本実施形態では、上下方向の干渉スペックルパターンを得るための第1の光源と、左右方向の干渉スペックルパターンを得るための第2の光源)と、これらの光源からの光束を各々2つの光束に分割する光束分割手段(本実施形態では、ビームスプリッタ)と、これら分割された2つの光束間に所定の光路長差を付与する光路長差付与手段と、光路長差が付与された2つの光束を観察物体1の表面に向けてそれぞれ出力せしめる光束出力手段(本実施形態では、反射ミラー)等の光学部材が載設配置されるフレーム状光学部材載設板(以下、単に光学部材載設板と称する)10を備えている。
【0027】
また、この光学部材載設板10は、干渉スペックルパターンを撮像するCCDカメラ3とは別体に、かつこのCCDカメラ3の本体の観察物体1側に配設されている。また、この光学部材載設板10の略中央領域は、観察物体1からの干渉光が通過する光透過領域とされている。なお、本実施形態においては、この光透過領域が透孔14とされており、CCDカメラ3のレンズ鏡筒13が挿入されるようになっている。
【0028】
また、図1に示すように、このスペックル干渉計装置2は、CCDカメラ3を駆動するための電源および取得画像を格納するメモリを備えたカメラ電源・メモリ部4と、コントローラ5と、解析用コンピュータ6およびモニタ7を備えている。
【0029】
なお、コントローラ5は解析用コンピュータ6からの指示に基づき、光学部材載設板10内の光源の駆動制御、ミラーの回動制御、さらには、カメラ電源・メモリ部4の制御を行う。
【0030】
また、解析用コンピュータ6においては、位相シフト法を用いて干渉スペックルパターン画像の解析処理を行うようにしている。以下、解析用コンピュータ6で行っている解析処理について簡単に説明する。
【0031】
すなわち、CCDカメラ3により検出された、いずれか(上下方向または左右方向)の干渉スペックルパターンの強度I(x;t)は下記(2)式のように表される。
【0032】
【数2】
【0033】
ここで、xは座標、tは時刻、I0(x;t)は平均強度、γ(x;t)は変調度、θ(x;t)はランダムなスペックル位相、φ(x;t)は観察物体1の変位に伴う物体位相、Nは1周期中のシフトの段数、iはN以下の自然数である。
【0034】
なお、本実施形態では、上記物体位相φ(x;t)を高精度で求めることが目標となる。
そこで本実施形態においては、まず、上記(2)式に基づき下記(3)式および(4)式を求める。
【0035】
【数3】
【0036】
上述した余弦成分Ic(x;t)および正弦成分Is(x;t)の比を求め、さらにこの比の逆正接を求めることにより下記(5)式のように物体位相が決定される。
【0037】
【数4】
【0038】
通常、ランダムなスペックル位相θ(x;t)の変化は物体位相の変化に比べて遅いので下記(6)式のように近似することができる。
【0039】
【数5】
【0040】
よって求める物体位相は下記(7)式のように決定される。
【0041】
【数6】
【0042】
また、観測時間to(0<t<to)が長く(6)式が成り立たない場合は観測時間toをスペックル位相が一定と見なせるn個の区間td(to=ntd)に分割し、(7)式においてθ(x;0)をθ(x;ktd),k=0,1,…n−1と置き換えることにより各区間において物体位相を求める。すなわち適宜参照位相の更新を行う。最終的に各区間を接続することにより長時間に亘る動的な現象を解析することが可能となる。このようにして求められた、時間領域における位相曲線は、前述したように、位相値が−πおよびπを主値として、ラッピングされた(折りたたまれた)状態となっている。そこで、このようなラッピングされた(折りたたまれた)位相曲線に対して、これを本来の曲線に戻す位相アンラッピング処理を施す。
【0043】
以上の演算処理をスペックル干渉画像上の画像各点毎に行うことにより、観察物体の変形を動的に、かつ高精度に定量化して解析することができる。
【0044】
なお、上述した2つのレーザ光束8a,8bの間の位相差(上下方向の干渉スペックルパターンを得るための位相差)は光学部材載設板10上に配された第1のPZT装置(420;図2参照)により設定される。同様に左右方向の干渉スペックルパターンを得るための位相差は、光学部材載設板10上に配された第2のPZT装置(410:図2参照)により設定される。
【0045】
なお、本発明のスペックル干渉計装置としては、上記解析方法のみならず、周知のフーリエ変換法や和差法(例えば、特開2001−31163号公報参照)等のその他の種々の解析方法を採用可能である。
【0046】
また、半導体レーザ光源を波長可変レーザ光源とし、この光源から出力されるレーザ光束8a,8bの波長を変化させ、これにより(前提として2つのレーザ光束8a,8b間に所定の光路長差が設けられている)上記各レーザ光束8a,8bの間の位相差をシフトさせるようにしてもよく、この場合には上記PZT装置の駆動は不要となる。
【0047】
なお、上記レーザ光束8a,8bの波長を、例えば660.6nmから661.4nmまで変化させるためには半導体レーザ光源の駆動電流を例えば65mAから67mAまで変化させる。さらに、レーザ光源からの2系(上下方向と左右方向)の各光路間の各光路長差(上下あるいは左右間)が所定距離(例えば40mm)となるように設定する。これにより、PZT装置を用いた場合と同様に、位相差を可変とすることができる。
【0048】
<具体的な装置構成>
図2は、本発明の実施形態に係るスペックル干渉計装置2の光学部材載設板10を詳細に示す概略図であり、(A)は正面図、(B)は側面図である。
【0049】
すなわち、この光学部材載設板10において、2つの半導体レーザ光源11a,11bのうち一方のレーザ光源11bから出力されたレーザ光束により上下方向の干渉スペックルパターンが形成され、他方のレーザ光源11aから出力されたレーザ光束により左右方向の干渉スペックルパターンが形成される。
【0050】
すなわち、ミラー211a(図1における光束出力部9aに相当する)およびミラー211b(図1において図示されない光束出力部9bに相当する)から出力されたレーザ光束により上下方向の干渉スペックルパターンが形成され、ミラー201a(図1における光束出力部9cに相当する)およびミラー201b(図1における光束出力部9dに相当する)から出力されたレーザ光束により左右方向の干渉スペックルパターンが形成される。
【0051】
また、この光学部材載設板10の中央領域には矩形状の透孔14が形成されており、この透孔14を介して、CCDカメラ3による干渉スペックルパターン(上下方向および左右方向)の撮像が行われる。なお、図2においては、CCDカメラ3の撮像レンズ鏡筒13(アダプタ12によりカメラ本体と接続されている)の先端部が透孔14よりも観察物体1側に突出しているが、CCDカメラ3の撮像レンズ13の先端が透孔14の手前に位置するように配置してもよい。
【0052】
このように、CCDカメラ3の本体の前側に光学部材載設板10を配し、光学部材載設板10の中央領域に設けた透孔14を通して干渉スペックルパターンを撮像することによって、光路の引き回しを最小にしつつ、光学部材載設板10のコンパクト化(光射出側に障害物がないので、2つのミラー211a,211b間の距離および2つのミラー201a,201b間の距離を短縮化できる)を図ることができる。
【0053】
また、図2に示すように、光学部材載設板10のCCDカメラ3の本体側に設置された半導体レーザ光源11a,11bから出力されたレーザ光束は、反射ミラー401等により光学部材載設板10の観察物体1側に取り出され、透孔14の周囲部分において引き回され、最終的には反射ミラー201a,201b,211a,211bから出力されるが、この光学部材載設板10のコンパクト化を図るために、光学部材が階層構造(3階構造)に配置されている。しかも、2つの半導体レーザ光源11a,11bからの光束が明確に区別され得るように、階層構造の1階(光学部材載設板10側から順に1階,2階,3階)および2階にはレーザ光源11aからのレーザ光束を左右の反射ミラー201a,201bに導くための光学部材が配され、一方、3階および2階にはレーザ光源11bからのレーザ光束を上下の反射ミラー211a,211bに導くための光学部材が配されている。なお、図2(B)においては、反射ミラー211bが省略されている。
【0054】
図3は、これら階層構造とされた光学部材の配置を示す平面図(A)、正面図(B)および側面図(C)を示すものであり、図4は、上記階層構造のうち3階部分(A)、2階部分(B)および1階部分(C)を各々独立して示すものである。
【0055】
なお、図2〜4に示す各光学部材に付した符号は、大略、1階に配された部材が100番台、2階に配された部材が200番台、3階に配された部材が300番台とされている。
【0056】
ここで、各半導体レーザ光源11a,11bから各反射ミラー201a,201b,211a,211bに到る経路について説明する。
【0057】
まず、半導体レーザ光源11aから出力され、反射ミラー201aに到るレーザ光束について説明する。このレーザ光束は、階層構造の1階から入力され、反射プリズム101、ビームスプリッタ102、反射プリズム103を介して階層構造の2階の反射プリズム203に達し、この後、階層構造の2階において、反射プリズム204および凹レンズ202aを介して反射ミラー201aに到達する(表1(A)参照)。
【0058】
次に、半導体レーザ光源11aから出力され、反射ミラー201bに到るレーザ光束について説明する。このレーザ光束は、階層構造の1階から入力され、反射プリズム101を介して、ビームスプリッタ102に到り、このビームスプリッタ102で反射され、反射プリズム104、反射プリズム105を介して階層構造の2階の反射プリズム205に達し、この後、階層構造の2階において、反射プリズム206および凹レンズ202bを介して反射ミラー201bに到達する(表1(B)参照)。
【0059】
次に、半導体レーザ光源11bから出力され、反射ミラー211aに到るレーザ光束について説明する。このレーザ光束は、階層構造の3階から入力され、反射プリズム301、ビームスプリッタ302、反射プリズム303および反射プリズム304を介して階層構造の2階の反射プリズム213に達し、この後、階層構造の2階において、反射プリズム214および凹レンズ212aを介して反射ミラー211aに到達する(表1(C)参照)。
【0060】
さらに、半導体レーザ光源11bから出力され、反射ミラー211bに到るレーザ光束について説明する。このレーザ光束は、階層構造の3階から入力され、反射プリズム301を介してビームスプリッタ302に到り、このビームスプリッタ302で反射され、反射プリズム305を介して、階層構造の2階の反射プリズム215に達し、この後、階層構造の2階において、反射プリズム216および凹レンズ212bを介して反射ミラー211bに到達する(表1(D)参照)。
【0061】
【表1】
【0062】
なお、本実施形態においては、前述した如く、各系の2つのレーザ光束の一方の光路中にPZT装置410,420が配設されている。
【0063】
すなわち、半導体レーザ光源11aからの2つの光路においては反射ミラー201bに到る光路中にPZT装置410が、また、半導体レーザ光源11bからの2つの光路においては反射ミラー211aに到る光路中にPZT装置420が各々配設されている。
すなわち、PZT装置410,420は前述した時間キャリア成分を導入する目的で、干渉計光路の片方の光路長を変化させ、位相シフト操作を行うものである。
【0064】
また、PZT装置410,420、CCDカメラ3および半導体レーザ光源(LD)11a,11bはタイミング制御装置(コントローラ)5により制御される。さらにCCDカメラ3により取り込まれた干渉スペックルパターンの画像データは電源・メモリ部4内のメモリに格納される。コンピュータ6においては、この画像データに対し、位相シフト法を用いた位相解析処理を施し、観察物体の変形歪量等の各情報を得る。得られた観察物体に関する各情報は表示装置(モニタ)7に表示される。
【0065】
また、位相シフト操作の1周期内における各干渉スペックルパターン画像の取込みのタイミングは、上下方向と左右方向で互いに重複するような工夫がなされている。すなわち図5(C)、(D)、(E)、(F)に示すように、各PZT装置410,420の1走査期間において、上下方向および左右方向に各々4枚ずつの画像が取り込まれるようにタイミングの同期が図られているが、各カメラ出力信号(Vシンク)(図5(B)参照)の立ち上がりのタイミングに同期して、半導体レーザ光源11aの駆動と半導体レーザ光源11bの駆動が交互に行われるようになっている(図5(C)、(D)参照)。これにより、上下方向と左右方向の干渉スペックルパターンを、互いに重複した期間において取得した画像データに基づいて解析することができ、上下方向の画像データと左右方向の画像データを総合的に比較検討する際の時間軸のずれがなく解析精度を高精度なものとすることができる。なお、位相シフト操作における画像取込のみならず、一般に上下方向解析用の画像の取込みと左右方向解析用の画像の取込みは交互に行うことが、データ解析の信頼性を高める上で好ましい。
【0066】
なお、本発明装置は、例えば材料の引っ張り試験(あるいは疲労試験)を行う際等の変形計測に適用すると特に有効である。一般に、アルミニウム合金等の材料を引っ張った場合、弾性変形領域では一様な伸びが生じ、塑性変形領域では、この伸びが一様ではなくなる。これをスペックル干渉法(ESPI)で観察すると、図6(A)〜(E)に示すように、時間の経過とともに、横方向の縞の間隔が大きく変化していることが認識される。この後、これらの画像データに基づき、位相分布を解析することになる。
【0067】
なお、本実施形態装置によれば、例えば図7(A)に示す干渉スペックル画像データに基づき、図7(B)に示す如き3次元形状分布が得られる。
【0068】
<態様の変更>
なお、本発明のスペックル干渉計装置においては種々の態様の変更が可能であり、例えば、光学部材載設板10における透孔14に替えて、この領域に透明板を配設するようにしてもよい。
【0069】
すなわち、本発明装置における光透過領域としては、干渉光を撮像手段に到達させ得る領域であればよく、この領域が透明なガラス板やプラスチック板で形成されていてもよい。また、光学部材載設手段全体が透明部材で形成されていてもよい。
【0070】
また、上記実施形態装置のように、2方向の干渉スペックルパターンを解析するものに限られず、1方向の干渉スペックルパターンを解析するもの、あるいは同一平面内における3方向の干渉スペックルパターンを解析するものとしてもよい。
【0071】
また、上記光学部材載設手段上に配された光学部材の配置は、上記実施形態のものに限られず、その他の種々の配置をとり得る。また、階層構造についても、3階構造のものに限られず、2階構造あるいは4階以上の階層構造とすることも可能である。
【0072】
また、本発明の適用対象は動的物体全般に及ぶものであり、例えば、上述した材料の引っ張り試験等の項目を含む、材料の疲労試験全般に適用可能であることは勿論のこと、動植物の各構成部分、特に人体組織の微小な動的変化にも適用可能である。
【0073】
【発明の効果】
以上、詳細に説明したように、本発明に係るスペックル干渉計装置によれば、1対の光束出力手段を含む光学部材を配置した光学部材載設手段を撮像手段とは別体に、かつ撮像手段の本体よりも観察物体側に配置するとともに、この光学部材載設手段における、上記1対の光束出力手段の間に位置する領域を光透過領域としているので、光路の引き回しを最小にして測定精度を良好なものとしつつ、装置のコンパクト化を図ることができ、また撮像カメラの交換を容易なものとすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係るスペックル干渉計装置の構成を示す概略図
【図2】本発明の実施形態装置の主要部を詳細に示す図((A)は正面図、(B)は側面図)
【図3】本発明の実施形態装置の光学部材の配置を詳細に示す図((A)は平面図、(B)は正面図、(C)は側面図)
【図4】本発明の実施形態装置の光学部材の配置を各階層ごとに示す図((A)は3階、(B)は2階、(C)は1階)
【図5】本実施形態装置における各光源の駆動タイミングを示すタイミングチャート
【図6】アルミニウム合金等の材料を引張った場合における、本実施形態による干渉スペックルパターン画像の変化を示す図
【図7】干渉スペックルパターン画像(A)およびそれに基づいて得られた3次元形状分布(B)を示す図
【図8】従来の2光束照射型のスペックル干渉装置を示す概略図
【符号の説明】
1,501…観察物体
2,502…スペックル干渉計装置
3,503…CCDカメラ(高速度カメラ)
4…カメラ電源・メモリ部
5…コントローラ
6…解析用コンピュータ
7…モニタ
8a,8b…レーザ光束
9a〜9d…光束出力部
10…光学部材載設部
11a,11b…半導体レーザ光源(LD)
12…アダプタ
13…撮像レンズ鏡筒
14…透孔
201a,201b,211a,211b,401,601a,601b,705a,705c,705d,705e,705f,705g…反射ミラー
202a,202b,212a,212b,602a,602b…凹レンズ
101,103,104,105,203,204,205,206,214,215,216,301,303,304,305…反射プリズム
102,302,705b…ビームスプリッタ
410,420…PZT装置
701…レーザ光源
612…コリメータ
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子的スペックル干渉法を用いて変形計測を行うスペックル干渉計装置に関し、特に、動的物体の時間的変形(特に面内変形)についての干渉スペックルパターン画像を撮像する際に、撮像カメラの交換の利便性等を考慮したスペックル干渉計装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、負荷をかけた物体が変形し、破壊する過程の観察には、電気的ひずみゲージを用いた変形計測法が広く用いられているが、その一方、物体の変形に対し、2次元的な視野で、光の波長を基準とした高精度な変形測定を行い得るスペックル干渉法が知られている。
【0003】
このスペックル干渉法は、粗面物体をレーザ光で照射したときに観察面に生じる斑点状の模様(スペックルパターン)を利用する干渉法である。スペックルパターンは一般の結像系では画像ノイズとして好ましくないものとされるが、粗面物体の表面情報を担っており、その変化から変形を見積もることができる。また、粗面物体表面を特別の前処理を必要とせずに観察対象とすることができ、ホログラフィーでは必要となる、高解像力の写真乾板等が必要とされないという利点をも有している。
【0004】
ここで、図8を用い、従来の2光束照射型のスペックル干渉計装置502を説明する。粗面物体である観察物体501に対し、xz面(紙面に平行な面)内で略対称に配されたレーザ光源701(射出光束位置のみを示す)からのレーザ光束が照射される。レーザ光源701から出力されたレーザ光束はコリメータ612および反射ミラー705aを介してビームスプリッタ705bに到達する。このビームスプリッタ705bにおいて分割されたレーザ光束のうち一方は、反射ミラー705c,705d,凹レンズ602aを介し反射ミラー601aによって観察物体501に照射され、分割されたレーザ光束のうち他方は、反射ミラー705e,705f,705g,凹レンズ602bを介し反射ミラー601bによって観察物体501に照射される。なお、これら2つの光束は、干渉スペックルパターン画像の位相解析処理の便宜上、所定の光路長差が付与されるように構成されている。このようにして観察物体501に照射された2つの光束は、観察物体501によって拡散反射され、CCDカメラ503の結像面上に干渉スペックルパターンを形成する。この後、得られた干渉スペックルパターン画像を解析して、観察物体501の表面形状に応じた位相解析を行うこととなる。
【0005】
なお、干渉スペックルパターン画像の位相解析においては、観察物体501の変形前後の干渉スペックルパターンを撮像し、それらの画像点毎の強度の差を計算する手法が知られている。
【0006】
また、分割された2つの光束の各光路上にそれぞれシャッタを置き、一方の光束のみで物体を照射したときの時間領域における画像点毎の各強度分布I1(x;t)、I2(x;t)を上記位相解析に先立ち、予め測定しておく。
スペックル干渉装置の光学系において得られる干渉パターンI(x;t)は一般的に下記(1)式のように表される。
【0007】
【数1】
【0008】
ここで、I0(x;t)はI1(x;t)およびI2(x;t)の平均強度、θ(x;t)はランダムなスペックル位相、γ(x;t)は変調度(モデュレーション)、φ(x;t)は物体位相である。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上述した如き従来のスペックル干渉計装置では、レーザ光源701からの光束を観察物体501に照射するための2系の照射光学系と、干渉スペックルパターンを撮像するためのCCDカメラ503とが装置内に一体に収納配置されている。
【0010】
しかしながら、動的な干渉スペックルパターンを測定する場合、CCDカメラ503としては、観察物体501の変形速度等に応じ、通常のCCDカメラと高速度撮影用カメラとの間で、あるいは種々の高速度撮影用カメラの間で取替作業を行いたいという要求があり、このような場合、上述したような装置においてはカメラ取替えに際して装置筐体や内部の機構部を分解しなければならないという問題があった。
【0011】
本発明は上記事情に鑑みなされたものであり、測定精度を良好なものとしつつ撮像カメラ等の交換作業を容易に行うことができるコンパクトなスペックル干渉計装置を提供することを目的とするものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明のスペックル干渉計装置は、光源からの光束を2つの光束に分割し、該2つの光束を被測定面である粗面物体表面に照射し、該2つの光束の該粗面物体表面からの反射光束を互いに干渉せしめ、その干渉により形成された干渉スペックルパターンを撮像するスペックル干渉計装置において、
少なくとも、前記光源からの光束を前記2つの光束に分割する光束分割手段と、これら分割された2つの光束を前記粗面物体表面に向けてそれぞれ出力せしめる光束出力手段の対とを光学部材載設手段上に載設設置するとともに、該光学部材載設手段を、前記干渉スペックルパターンを撮像する撮像手段とは別体に、かつ該撮像手段の本体の前記粗面物体表面側に配設し、
前記2つの光束出力手段の間に位置する前記光学部材載設手段の所定領域が、前記粗面物体表面からの干渉光を通過せしめる光透過領域とされていることを特徴とするものである。
【0013】
ここで、上記光学部材載設手段は上記撮像手段の本体の上記粗面物体表面側に配置されていればよく、例えば撮像手段のレンズ鏡筒は光学部材載設手段よりも上記粗面物体表面側に位置していてもよい。
【0014】
また、前記光学部材載設手段が、前記光束分割手段により分割された2つの光束の光路間に所定の光路長差を付与する光路長差付与手段を載設設置されてなることが好ましい。
【0015】
また、前記光学部材載設手段は板状とされていることが好ましい。
【0016】
また、前記2つの光束出力手段が前記光透過領域を挟んで所定方向に略対向するように配されていることが好ましい。
【0017】
また、前記2つの光束出力手段を2組備えており、これら2組の光束出力手段各々の配列方向である前記所定方向が互いに略直交することが好ましい。
【0018】
また、前記光透過領域が前記光学部材載設手段に穿設された透孔とすることができる。
【0019】
また、前記2組の前記2つの光束出力手段は、1組のみ、または前記2組が交互に光束出力可能に制御することができる。
【0020】
また、前記光透過領域は、前記光学部材載設手段の少なくとも一部を構成する透明板とすることができる。
【0021】
さらに、前記光学部材載設手段上に載設された光学部材は、前記光透過領域の周囲において階層構造をなすように配設されていることが好ましい。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態に係るスペックル干渉計装置について図面を用いて説明する。
【0023】
<基本構成>
図1は、観察物体(粗面物体)1の面内変位をスペックル干渉測定する実施形態に係るスペックル干渉計装置2を示すものである。
【0024】
図1に示す面内変位計測用のスペックル干渉計装置2では、一方向(本実施形態では上下方向)の干渉スペックルパターンを得るために、1対のレーザ光束8a,8bが光束出力部9a,9b(ただし、9bは図示せず)から観察物体1に照射される。光束出力部9a,9bからの上記1対のレーザ光束8a,8bは、物体法線に対して略対称に位置するように設定されている。観察物体1を照明する2つのレーザ光束8a,8bにより各々独立なスペックルパターンが形成され、それら2つのスペックルパターンの干渉によりCCDカメラ(高速度カメラ)3の撮像面上に上記一方向の干渉スペックルパターンの像が形成される。この後、この干渉スペックルパターンの像が光電的に読み取られることになる。
【0025】
また、図示されてはいないが、このスペックル干渉計装置2では、上記一方向に略直交する方向(本実施形態では左右方向)の干渉スペックルパターンを得るために、1対のレーザ光束が光束出力部9c,9dから観察物体1に照射される。この後、上記と同様に、CCDカメラ3の撮像面上に上記一方向に略直交する方向の干渉スペックルパターンの像が形成され、この干渉スペックルパターンの像が光電的に読み取られることになる。
【0026】
また、図1に示す実施形態装置においては、2つの半導体レーザ光源(本実施形態では、上下方向の干渉スペックルパターンを得るための第1の光源と、左右方向の干渉スペックルパターンを得るための第2の光源)と、これらの光源からの光束を各々2つの光束に分割する光束分割手段(本実施形態では、ビームスプリッタ)と、これら分割された2つの光束間に所定の光路長差を付与する光路長差付与手段と、光路長差が付与された2つの光束を観察物体1の表面に向けてそれぞれ出力せしめる光束出力手段(本実施形態では、反射ミラー)等の光学部材が載設配置されるフレーム状光学部材載設板(以下、単に光学部材載設板と称する)10を備えている。
【0027】
また、この光学部材載設板10は、干渉スペックルパターンを撮像するCCDカメラ3とは別体に、かつこのCCDカメラ3の本体の観察物体1側に配設されている。また、この光学部材載設板10の略中央領域は、観察物体1からの干渉光が通過する光透過領域とされている。なお、本実施形態においては、この光透過領域が透孔14とされており、CCDカメラ3のレンズ鏡筒13が挿入されるようになっている。
【0028】
また、図1に示すように、このスペックル干渉計装置2は、CCDカメラ3を駆動するための電源および取得画像を格納するメモリを備えたカメラ電源・メモリ部4と、コントローラ5と、解析用コンピュータ6およびモニタ7を備えている。
【0029】
なお、コントローラ5は解析用コンピュータ6からの指示に基づき、光学部材載設板10内の光源の駆動制御、ミラーの回動制御、さらには、カメラ電源・メモリ部4の制御を行う。
【0030】
また、解析用コンピュータ6においては、位相シフト法を用いて干渉スペックルパターン画像の解析処理を行うようにしている。以下、解析用コンピュータ6で行っている解析処理について簡単に説明する。
【0031】
すなわち、CCDカメラ3により検出された、いずれか(上下方向または左右方向)の干渉スペックルパターンの強度I(x;t)は下記(2)式のように表される。
【0032】
【数2】
【0033】
ここで、xは座標、tは時刻、I0(x;t)は平均強度、γ(x;t)は変調度、θ(x;t)はランダムなスペックル位相、φ(x;t)は観察物体1の変位に伴う物体位相、Nは1周期中のシフトの段数、iはN以下の自然数である。
【0034】
なお、本実施形態では、上記物体位相φ(x;t)を高精度で求めることが目標となる。
そこで本実施形態においては、まず、上記(2)式に基づき下記(3)式および(4)式を求める。
【0035】
【数3】
【0036】
上述した余弦成分Ic(x;t)および正弦成分Is(x;t)の比を求め、さらにこの比の逆正接を求めることにより下記(5)式のように物体位相が決定される。
【0037】
【数4】
【0038】
通常、ランダムなスペックル位相θ(x;t)の変化は物体位相の変化に比べて遅いので下記(6)式のように近似することができる。
【0039】
【数5】
【0040】
よって求める物体位相は下記(7)式のように決定される。
【0041】
【数6】
【0042】
また、観測時間to(0<t<to)が長く(6)式が成り立たない場合は観測時間toをスペックル位相が一定と見なせるn個の区間td(to=ntd)に分割し、(7)式においてθ(x;0)をθ(x;ktd),k=0,1,…n−1と置き換えることにより各区間において物体位相を求める。すなわち適宜参照位相の更新を行う。最終的に各区間を接続することにより長時間に亘る動的な現象を解析することが可能となる。このようにして求められた、時間領域における位相曲線は、前述したように、位相値が−πおよびπを主値として、ラッピングされた(折りたたまれた)状態となっている。そこで、このようなラッピングされた(折りたたまれた)位相曲線に対して、これを本来の曲線に戻す位相アンラッピング処理を施す。
【0043】
以上の演算処理をスペックル干渉画像上の画像各点毎に行うことにより、観察物体の変形を動的に、かつ高精度に定量化して解析することができる。
【0044】
なお、上述した2つのレーザ光束8a,8bの間の位相差(上下方向の干渉スペックルパターンを得るための位相差)は光学部材載設板10上に配された第1のPZT装置(420;図2参照)により設定される。同様に左右方向の干渉スペックルパターンを得るための位相差は、光学部材載設板10上に配された第2のPZT装置(410:図2参照)により設定される。
【0045】
なお、本発明のスペックル干渉計装置としては、上記解析方法のみならず、周知のフーリエ変換法や和差法(例えば、特開2001−31163号公報参照)等のその他の種々の解析方法を採用可能である。
【0046】
また、半導体レーザ光源を波長可変レーザ光源とし、この光源から出力されるレーザ光束8a,8bの波長を変化させ、これにより(前提として2つのレーザ光束8a,8b間に所定の光路長差が設けられている)上記各レーザ光束8a,8bの間の位相差をシフトさせるようにしてもよく、この場合には上記PZT装置の駆動は不要となる。
【0047】
なお、上記レーザ光束8a,8bの波長を、例えば660.6nmから661.4nmまで変化させるためには半導体レーザ光源の駆動電流を例えば65mAから67mAまで変化させる。さらに、レーザ光源からの2系(上下方向と左右方向)の各光路間の各光路長差(上下あるいは左右間)が所定距離(例えば40mm)となるように設定する。これにより、PZT装置を用いた場合と同様に、位相差を可変とすることができる。
【0048】
<具体的な装置構成>
図2は、本発明の実施形態に係るスペックル干渉計装置2の光学部材載設板10を詳細に示す概略図であり、(A)は正面図、(B)は側面図である。
【0049】
すなわち、この光学部材載設板10において、2つの半導体レーザ光源11a,11bのうち一方のレーザ光源11bから出力されたレーザ光束により上下方向の干渉スペックルパターンが形成され、他方のレーザ光源11aから出力されたレーザ光束により左右方向の干渉スペックルパターンが形成される。
【0050】
すなわち、ミラー211a(図1における光束出力部9aに相当する)およびミラー211b(図1において図示されない光束出力部9bに相当する)から出力されたレーザ光束により上下方向の干渉スペックルパターンが形成され、ミラー201a(図1における光束出力部9cに相当する)およびミラー201b(図1における光束出力部9dに相当する)から出力されたレーザ光束により左右方向の干渉スペックルパターンが形成される。
【0051】
また、この光学部材載設板10の中央領域には矩形状の透孔14が形成されており、この透孔14を介して、CCDカメラ3による干渉スペックルパターン(上下方向および左右方向)の撮像が行われる。なお、図2においては、CCDカメラ3の撮像レンズ鏡筒13(アダプタ12によりカメラ本体と接続されている)の先端部が透孔14よりも観察物体1側に突出しているが、CCDカメラ3の撮像レンズ13の先端が透孔14の手前に位置するように配置してもよい。
【0052】
このように、CCDカメラ3の本体の前側に光学部材載設板10を配し、光学部材載設板10の中央領域に設けた透孔14を通して干渉スペックルパターンを撮像することによって、光路の引き回しを最小にしつつ、光学部材載設板10のコンパクト化(光射出側に障害物がないので、2つのミラー211a,211b間の距離および2つのミラー201a,201b間の距離を短縮化できる)を図ることができる。
【0053】
また、図2に示すように、光学部材載設板10のCCDカメラ3の本体側に設置された半導体レーザ光源11a,11bから出力されたレーザ光束は、反射ミラー401等により光学部材載設板10の観察物体1側に取り出され、透孔14の周囲部分において引き回され、最終的には反射ミラー201a,201b,211a,211bから出力されるが、この光学部材載設板10のコンパクト化を図るために、光学部材が階層構造(3階構造)に配置されている。しかも、2つの半導体レーザ光源11a,11bからの光束が明確に区別され得るように、階層構造の1階(光学部材載設板10側から順に1階,2階,3階)および2階にはレーザ光源11aからのレーザ光束を左右の反射ミラー201a,201bに導くための光学部材が配され、一方、3階および2階にはレーザ光源11bからのレーザ光束を上下の反射ミラー211a,211bに導くための光学部材が配されている。なお、図2(B)においては、反射ミラー211bが省略されている。
【0054】
図3は、これら階層構造とされた光学部材の配置を示す平面図(A)、正面図(B)および側面図(C)を示すものであり、図4は、上記階層構造のうち3階部分(A)、2階部分(B)および1階部分(C)を各々独立して示すものである。
【0055】
なお、図2〜4に示す各光学部材に付した符号は、大略、1階に配された部材が100番台、2階に配された部材が200番台、3階に配された部材が300番台とされている。
【0056】
ここで、各半導体レーザ光源11a,11bから各反射ミラー201a,201b,211a,211bに到る経路について説明する。
【0057】
まず、半導体レーザ光源11aから出力され、反射ミラー201aに到るレーザ光束について説明する。このレーザ光束は、階層構造の1階から入力され、反射プリズム101、ビームスプリッタ102、反射プリズム103を介して階層構造の2階の反射プリズム203に達し、この後、階層構造の2階において、反射プリズム204および凹レンズ202aを介して反射ミラー201aに到達する(表1(A)参照)。
【0058】
次に、半導体レーザ光源11aから出力され、反射ミラー201bに到るレーザ光束について説明する。このレーザ光束は、階層構造の1階から入力され、反射プリズム101を介して、ビームスプリッタ102に到り、このビームスプリッタ102で反射され、反射プリズム104、反射プリズム105を介して階層構造の2階の反射プリズム205に達し、この後、階層構造の2階において、反射プリズム206および凹レンズ202bを介して反射ミラー201bに到達する(表1(B)参照)。
【0059】
次に、半導体レーザ光源11bから出力され、反射ミラー211aに到るレーザ光束について説明する。このレーザ光束は、階層構造の3階から入力され、反射プリズム301、ビームスプリッタ302、反射プリズム303および反射プリズム304を介して階層構造の2階の反射プリズム213に達し、この後、階層構造の2階において、反射プリズム214および凹レンズ212aを介して反射ミラー211aに到達する(表1(C)参照)。
【0060】
さらに、半導体レーザ光源11bから出力され、反射ミラー211bに到るレーザ光束について説明する。このレーザ光束は、階層構造の3階から入力され、反射プリズム301を介してビームスプリッタ302に到り、このビームスプリッタ302で反射され、反射プリズム305を介して、階層構造の2階の反射プリズム215に達し、この後、階層構造の2階において、反射プリズム216および凹レンズ212bを介して反射ミラー211bに到達する(表1(D)参照)。
【0061】
【表1】
【0062】
なお、本実施形態においては、前述した如く、各系の2つのレーザ光束の一方の光路中にPZT装置410,420が配設されている。
【0063】
すなわち、半導体レーザ光源11aからの2つの光路においては反射ミラー201bに到る光路中にPZT装置410が、また、半導体レーザ光源11bからの2つの光路においては反射ミラー211aに到る光路中にPZT装置420が各々配設されている。
すなわち、PZT装置410,420は前述した時間キャリア成分を導入する目的で、干渉計光路の片方の光路長を変化させ、位相シフト操作を行うものである。
【0064】
また、PZT装置410,420、CCDカメラ3および半導体レーザ光源(LD)11a,11bはタイミング制御装置(コントローラ)5により制御される。さらにCCDカメラ3により取り込まれた干渉スペックルパターンの画像データは電源・メモリ部4内のメモリに格納される。コンピュータ6においては、この画像データに対し、位相シフト法を用いた位相解析処理を施し、観察物体の変形歪量等の各情報を得る。得られた観察物体に関する各情報は表示装置(モニタ)7に表示される。
【0065】
また、位相シフト操作の1周期内における各干渉スペックルパターン画像の取込みのタイミングは、上下方向と左右方向で互いに重複するような工夫がなされている。すなわち図5(C)、(D)、(E)、(F)に示すように、各PZT装置410,420の1走査期間において、上下方向および左右方向に各々4枚ずつの画像が取り込まれるようにタイミングの同期が図られているが、各カメラ出力信号(Vシンク)(図5(B)参照)の立ち上がりのタイミングに同期して、半導体レーザ光源11aの駆動と半導体レーザ光源11bの駆動が交互に行われるようになっている(図5(C)、(D)参照)。これにより、上下方向と左右方向の干渉スペックルパターンを、互いに重複した期間において取得した画像データに基づいて解析することができ、上下方向の画像データと左右方向の画像データを総合的に比較検討する際の時間軸のずれがなく解析精度を高精度なものとすることができる。なお、位相シフト操作における画像取込のみならず、一般に上下方向解析用の画像の取込みと左右方向解析用の画像の取込みは交互に行うことが、データ解析の信頼性を高める上で好ましい。
【0066】
なお、本発明装置は、例えば材料の引っ張り試験(あるいは疲労試験)を行う際等の変形計測に適用すると特に有効である。一般に、アルミニウム合金等の材料を引っ張った場合、弾性変形領域では一様な伸びが生じ、塑性変形領域では、この伸びが一様ではなくなる。これをスペックル干渉法(ESPI)で観察すると、図6(A)〜(E)に示すように、時間の経過とともに、横方向の縞の間隔が大きく変化していることが認識される。この後、これらの画像データに基づき、位相分布を解析することになる。
【0067】
なお、本実施形態装置によれば、例えば図7(A)に示す干渉スペックル画像データに基づき、図7(B)に示す如き3次元形状分布が得られる。
【0068】
<態様の変更>
なお、本発明のスペックル干渉計装置においては種々の態様の変更が可能であり、例えば、光学部材載設板10における透孔14に替えて、この領域に透明板を配設するようにしてもよい。
【0069】
すなわち、本発明装置における光透過領域としては、干渉光を撮像手段に到達させ得る領域であればよく、この領域が透明なガラス板やプラスチック板で形成されていてもよい。また、光学部材載設手段全体が透明部材で形成されていてもよい。
【0070】
また、上記実施形態装置のように、2方向の干渉スペックルパターンを解析するものに限られず、1方向の干渉スペックルパターンを解析するもの、あるいは同一平面内における3方向の干渉スペックルパターンを解析するものとしてもよい。
【0071】
また、上記光学部材載設手段上に配された光学部材の配置は、上記実施形態のものに限られず、その他の種々の配置をとり得る。また、階層構造についても、3階構造のものに限られず、2階構造あるいは4階以上の階層構造とすることも可能である。
【0072】
また、本発明の適用対象は動的物体全般に及ぶものであり、例えば、上述した材料の引っ張り試験等の項目を含む、材料の疲労試験全般に適用可能であることは勿論のこと、動植物の各構成部分、特に人体組織の微小な動的変化にも適用可能である。
【0073】
【発明の効果】
以上、詳細に説明したように、本発明に係るスペックル干渉計装置によれば、1対の光束出力手段を含む光学部材を配置した光学部材載設手段を撮像手段とは別体に、かつ撮像手段の本体よりも観察物体側に配置するとともに、この光学部材載設手段における、上記1対の光束出力手段の間に位置する領域を光透過領域としているので、光路の引き回しを最小にして測定精度を良好なものとしつつ、装置のコンパクト化を図ることができ、また撮像カメラの交換を容易なものとすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係るスペックル干渉計装置の構成を示す概略図
【図2】本発明の実施形態装置の主要部を詳細に示す図((A)は正面図、(B)は側面図)
【図3】本発明の実施形態装置の光学部材の配置を詳細に示す図((A)は平面図、(B)は正面図、(C)は側面図)
【図4】本発明の実施形態装置の光学部材の配置を各階層ごとに示す図((A)は3階、(B)は2階、(C)は1階)
【図5】本実施形態装置における各光源の駆動タイミングを示すタイミングチャート
【図6】アルミニウム合金等の材料を引張った場合における、本実施形態による干渉スペックルパターン画像の変化を示す図
【図7】干渉スペックルパターン画像(A)およびそれに基づいて得られた3次元形状分布(B)を示す図
【図8】従来の2光束照射型のスペックル干渉装置を示す概略図
【符号の説明】
1,501…観察物体
2,502…スペックル干渉計装置
3,503…CCDカメラ(高速度カメラ)
4…カメラ電源・メモリ部
5…コントローラ
6…解析用コンピュータ
7…モニタ
8a,8b…レーザ光束
9a〜9d…光束出力部
10…光学部材載設部
11a,11b…半導体レーザ光源(LD)
12…アダプタ
13…撮像レンズ鏡筒
14…透孔
201a,201b,211a,211b,401,601a,601b,705a,705c,705d,705e,705f,705g…反射ミラー
202a,202b,212a,212b,602a,602b…凹レンズ
101,103,104,105,203,204,205,206,214,215,216,301,303,304,305…反射プリズム
102,302,705b…ビームスプリッタ
410,420…PZT装置
701…レーザ光源
612…コリメータ
Claims (9)
- 光源からの光束を2つの光束に分割し、該2つの光束を被測定面である粗面物体表面に照射し、該2つの光束の該粗面物体表面からの反射光束を互いに干渉せしめ、その干渉により形成された干渉スペックルパターンを撮像するスペックル干渉計装置において、
少なくとも、前記光源からの光束を前記2つの光束に分割する光束分割手段と、これら分割された2つの光束を前記粗面物体表面に向けてそれぞれ出力せしめる光束出力手段とを光学部材載設手段上に載設設置するとともに、該光学部材載設手段を、前記干渉スペックルパターンを撮像する撮像手段とは別体に、かつ該撮像手段の本体の前記粗面物体表面側に配設し、
前記2つの光束出力手段の間に位置する前記光学部材載設手段の所定領域が、前記粗面物体表面からの干渉光を通過せしめる光透過領域とされていることを特徴とするスペックル干渉計装置。 - 前記光学部材載設手段が、前記光束分割手段により分割された2つの光束の光路間に所定の光路長差を付与する光路長差付与手段を載設設置されてなることを特徴とする請求項1記載のスペックル干渉計装置。
- 前記光学部材載設手段が板状とされていることを特徴とする請求項1および2記載のスペックル干渉計装置。
- 前記2つの光束出力手段が前記光透過領域を挟んで所定方向に略対向するように配されていることを特徴とする請求項1から3のうちいずれか1項記載のスペックル干渉計装置。
- 前記2つの光束出力手段を2組備えており、これら2組の光束出力手段各々の配列方向である前記所定方向が互いに略直交することを特徴とする請求項1から4のうちいずれか1項記載のスペックル干渉計装置。
- 前記2組の前記2つの光束出力手段は、1組のみ、または前記2組が交互に光束出力可能に制御されることを特徴とする請求項5記載のスペックル干渉計装置。
- 前記光透過領域が前記光学部材載設手段に穿設された透孔であることを特徴とする請求項1から6のうちいずれか1項記載のスペックル干渉計装置。
- 前記光透過領域は、前記光学部材載設手段の少なくとも一部を構成する透明板であることを特徴とする請求項1から7のうちいずれか1項記載のスペックル干渉計装置。
- 前記光学部材載設手段上に載設された光学部材は、前記光透過領域の周囲において階層構造をなすように配設されていることを特徴とする請求項1から8のうちいずれか1項記載のスペックル干渉計装置。
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