JP6922351B2 - 生体診断装置 - Google Patents

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Description

本開示は、生体組織を診断するために用いられる生体診断装置に関する。
従来、生体組織の血流速度の二次元分布を画像化する血流画像化装置が知られている。例えば、特許文献1に記載の血流画像化装置は、レーザ光束である測定光を拡げて眼底に照射し、眼底からの反射光を二次元イメージセンサ上にレーザスペックルとして結像する。像面に発生したレーザスペックルの時間変化から血流マップが生成される。
特許第4102888号
生体組織の血流と生体組織の変形量を、共に診断に使用したい場合がある。例えば、緑内障眼では、視神経乳頭部における血流量が低下することに加え、眼底組織に塑性変形が生じやすいという報告もある。従来、生体組織における血流と変形量を共に診断に使用する場合、医師は、血流画像化装置と、組織の変形量を計測する装置(例えば、組織の断層画像を撮影する光干渉断層計等)の両方を用いて診断を行う必要があった。
本開示の典型的な目的は、生体組織の血流と変形量を共に適切に取得することが可能な生体診断装置を提供することである。
本開示における典型的な実施形態が提供する生体診断装置の第1態様は、コヒーレント光である測定光を出射するコヒーレント光源と、前記コヒーレント光源から出射された測定光を分岐させる分岐光学素子、および、前記分岐光学素子によって分岐された複数の測定光の各々を生体組織に向けて導光する分岐光導光光学系を有し、前記コヒーレント光源から出射された測定光を、前記生体組織の検査対象領域に照射する照射光学系と、前記分岐光導光光学系を駆動することで、分岐された測定光の少なくとも1つの光路を変更する光路変更駆動部と、前記検査対象領域によって反射された測定光の反射光を受光する受光素子と、前記生体診断装置の制御を司る制御部と、を備え、前記制御部は、前記受光素子によって連続して撮影された複数の画像の各々におけるレーザスペックルの時間変化から、前記検査対象領域における血流速度の二次元分布を示す血流画像を取得すると共に、前記受光素子によって第1時間に撮影された画像おけるレーザスペックルと、前記第1時間とは異なる第2時間に前記受光素子によって撮影された画像におけるレーザスペックルの各々の位相情報から、前記検査対象領域における前記生体組織の変形量を取得し、前記血流画像を取得する場合に、前記光路変更駆動部の駆動を制御することで、前記分岐光学素子によって分岐された複数の測定光の各々を、互いに重複しない複数の前記検査対象領域の各々に照射させ、前記生体組織の変形量を取得する場合、前記光路変更駆動部の駆動を制御することで、前記第1時間および前記第2時間の各々において、前記分岐光学素子によって分岐された複数の測定光の各々を同一の前記検査対象領域に重ねて照射させることで、画像を取得する。
本開示における典型的な実施形態が提供する生体診断装置の第2態様は、コヒーレント光である測定光を出射するコヒーレント光源と、前記コヒーレント光源から出射された測定光を、生体組織の検査対象領域に照射する照射光学系と、前記検査対象領域によって反射された測定光の反射光を受光する受光素子と、前記コヒーレント光源から出射された測定光を分岐させる分岐光学素子と、前記分岐光学素子によって分岐された複数の測定光の少なくとも1つを前記生体組織に導光する分岐光導光光学系と、前記分岐光学素子によって分岐された複数の測定光のうち、前記生体組織に導光される測定光とは異なる測定光を、参照光として前記受光素子に導光する参照光学系と、前記生体診断装置の制御を司る制御部と、を備え、前記制御部は、前記受光素子によって連続して撮影された複数の画像の各々におけるレーザスペックルの時間変化から、前記検査対象領域における血流速度の二次元分布を示す血流画像を取得すると共に、前記受光素子によって第1時間に撮影された画像おけるレーザスペックルと、前記第1時間とは異なる第2時間に前記受光素子によって撮影された画像におけるレーザスペックルの各々の位相情報から、前記検査対象領域における前記生体組織の変形量を取得し、前記生体組織の変形量を取得する場合、前記第1時間および前記第2時間の各々において、前記分岐光導光光学系によって前記生体組織に照射された測定光の反射光と、前記参照光学系によって導光された参照光との干渉光によって得られる画像を取得する。
本開示における生体診断装置は、生体組織の血流と変形量を共に適切に取得することができる。
生体診断装置1の概略構成を示す図である。 血流画像を取得する際に測定光が眼底Fに照射されている状態の一例を模式的に示す図である。 生体組織の面内変形量を取得する際に測定光が眼底Fに照射されている状態の一例を模式的に示す図である。 生体組織の面外変形量を取得する際の測定光の光路を説明するための説明図である。 血流画像61、変形量分布画像62、および重複画像63を模式的に示す図である。 変形例に係る生体診断装置の光学系の概略構成を示す図である。
<概要>
本開示で例示する生体診断装置は、コヒーレント光源、照射光学系、受光素子、および制御部を備える。コヒーレント光源は、コヒーレント光である測定光を出射する。照射光学系は、コヒーレント光源から出射された測定光を、生体組織の検査対象領域に照射する。受光素子は、検査対象領域によって反射された測定光の反射光を受光する。制御部は、受光素子によって連続して撮影された複数の画像の各々におけるレーザスペックルの時間変化から、検査対象領域における血流速度の二次元分布を示す血流画像を取得することができる。また、制御部は、受光素子によって第1時間に撮影された画像におけるレーザスペックルと、第1時間とは異なる第2時間に受光素子によって撮影された画像におけるレーザスペックルの各々の位相情報から、検査対象領域における生体組織の変形量を取得することができる。従って、本開示における生体診断装置は、生体組織の血流と変形量を共に適切に取得することができる。
なお、本開示における生体診断装置では、コヒーレント光源および照射光学系等の各種構成の少なくともいずれかを、血流画像取得時と変形量取得時で共用することも容易である。よって、装置構成も簡略化される。ただし、各構成の一部を共用せずに別で設けてもよい。例えば、血流画像を取得する場合に使用される受光素子と、変形量を取得する場合に使用される受光素子は、共通の受光素子でもよいし異なる受光素子でもよい。
照射光学系は、分岐光学素子と分岐光導光光学系を備えていてもよい。分岐光学素子は、コヒーレント光源から出射された測定光を分岐させる。分岐光導光光学系は、分岐光学素子によって分岐された複数の測定光の各々を生体組織に向けて導光する。制御部は、生体組織の変形量を取得する場合、第1時間および第2時間の各々において、分岐光学素子によって分岐された複数の測定光の各々を、分岐光導光光学系によって同一の検査対象領域に重ねて照射させることで、画像を取得してもよい。この場合、同一の検査対象領域に重ねて照射された複数の測定光の干渉によって、適切に位相情報が取得される。取得された位相情報から、第1時間と第2時間の間の生体組織の変形量が取得される。従って、生体組織の変形量が適切に取得される。
一例として、本開示では、二光束干渉計測法によって、測定光が照射される面(照射面)の面内方向(面に沿う方向)の変形量が取得される。詳細には、本開示では、分岐された2つの測定光が、測定面の法線に対して対称となる2つの方向から重ねて照射される。2つの測定光が入射する方向は異なるが、照射面に対する入射角度は同一となる。照射面によって反射された測定光の反射光が受光素子によって受光されると、受光素子によって撮影された画像には、2つの測定光の干渉によるレーザスペックルが表れる。制御部は、第1時間と第2時間の各々におけるスペックル強度の差の絶対値から縞画像(スペックルグラム)を取得し、縞画像から得られる位相差に基づいて変形量を算出する。
なお、複数の測定光を重ねて照射させる場合、複数の測定光は厳密に重なっている必要は無く、少なくとも一部が重なっていればよい。この場合、複数の測定光が重なって照射される領域が、変形量が取得される検査対象領域となる。
生体診断装置は光路変更駆動部を備えていてもよい。光路変更駆動部は、分岐光導光光学系を駆動することで、分岐された測定光の少なくとも1つの光路を変更する。制御部は、生体組織の変形量を取得する場合に、光路変更駆動部の駆動を制御し、複数の測定光の各々を同一の検査対象領域に重ねて照射してもよい。また、制御部は、血流画像を取得する場合に、光路変更駆動部の駆動を制御し、複数の測定光の各々を、互いに重複しない複数の検査対象領域の各々に照射してもよい。
この場合、変形量を取得する際には複数の測定光が重ねて照射され、血流画像を取得する際には複数の測定光が異なる領域に照射される。その結果、変形量と血流画像が共に適切に取得される。さらに、血流画像を取得する場合には、複数の測定光が重ならずに照射されるので、広い領域の血流画像が取得される。
ただし、生体診断装置は光路変更駆動部を備えていなくてもよい。この場合、制御部は、変形量を取得する場合には、複数の測定光を重ねて照射させる。一方で、制御部は、血流画像を取得する場合には、分岐させた測定光のうちの1つ、または分岐されていない状態の測定光を、生体組織に照射させてもよい。この場合でも、変形量と血流画像が共に適切に取得される。
生体診断装置は、分岐光学系、分岐光導光光学系、および参照光学系を備えていてもよい。分岐光学素子は、コヒーレント光源から出射された測定光を分岐させる。分岐光導光光学系は、分岐光学素子によって分岐された複数の測定光の少なくとも1つを生体組織に導光する。参照光学系は、分岐光学素子によって分岐された複数の測定光のうち、生体組織に導光される測定光とは異なる測定光を、参照光として受光素子に導光する。制御部は、生体組織の変形量を取得する場合、第1時間および第2時間の各々において、分岐光導光光学系によって生体組織に照射された測定光の反射光と、参照光学系によって導光された参照光との干渉光によって得られる画像を取得する。この場合、測定光の反射光と参照光が干渉することで、適切に位相情報が取得される。取得された位相情報から、第1時間と第2時間の間の生体組織の変形量が取得される。従って、生体組織の変形量が適切に取得される。
一例として、本開示では、測定光の反射光と参照光を干渉させることで、測定光が照射される面の面外方向(面に垂直な方向)の変形量が取得される。詳細には、本開示では、受光素子によって撮影された画像には、測定光の反射光と参照光の干渉によるレーザスペックルが表れる。制御部は、第1時間と第2時間の各々におけるスペックル強度の差の絶対値から縞画像(スペックルグラム)を取得し、縞画像から得られる位相差に基づいて変形量を算出する。
生体診断装置は光路変更駆動部を備えていてもよい。光路変更駆動部は、分岐光導光光学系を駆動することで、分岐された測定光の少なくとも1つの光路を変更する。制御部は、生体組織の変形量を取得する場合に、光路変更駆動部の駆動を制御し、分岐光学素子によって分岐された複数の測定光の1つを検査対象領域に照射させると共に、分岐された他の測定光を参照光学系に導光してもよい。また、制御部は、血流画像を取得する場合に、光路変更駆動部の駆動を制御し、複数の測定光の各々を、互いに重複しない複数の検査対象領域の各々に照射してもよい。
この場合、変形量を取得する際には測定光の反射光と参照光とが共に受光素子に導光され、血流画像を取得する際には複数の測定光が異なる領域に照射される。その結果、変形量と血流画像が共に適切に取得される。さらに、血流画像を取得する場合には、複数の測定光が重ならずに照射されるので、広い領域の血流画像が取得される。
ただし、生体診断装置は光路変更駆動部を備えていなくてもよい。この場合、制御部は、変形量を取得する場合には、測定光の反射光と参照光を受光素子に導光させる。一方で、制御部は、血流画像を取得する場合には、分岐させた測定光のうちの1つ、または分岐されていない状態の測定光を、生体組織に照射させてもよい。この場合でも、変形量と血流画像が共に適切に取得される。
制御部は、生体の変形量の二次元分布を示す変形量分布画像を生成してもよい。制御部は、変形量分布画像を、同一の検査対象領域について取得された血流画像と重ねて、または並べて表示手段に表示させてもよい。この場合、医師は、血流の二次元分布と変形量の二次元分布をより容易に把握して診断を行うことができる。
<実施形態>
以下、本開示における典型的な実施形態について、図面を参照して説明する。本実施形態の生体診断装置1は、生体組織である被検者眼Eの眼底Fを医師が診断するために用いられる。ただし、本開示で例示する技術の少なくとも一部は、眼底F以外の生体組織の血流画像を生成する場合にも適用できる。
図1を参照して、本実施形態の生体診断装置1の概略構成について説明する。生体診断装置1は、コヒーレント光源2、照射光学系10、受光光学系20、参照光学系30(図4を参照して後述する)、受光素子40、および制御部50を備える。本実施形態の生体診断装置1では、照射光学系10と受光光学系20の間で対物レンズ3が共用されている。図1では、光学系の構成の理解を容易にするために、照射光学系10と受光光学系20を別々に図示している。その結果、共用されている対物レンズ3、および被検者眼Eは、照射光学系10および受光光学系20の各々で図示されている。ただし、対物レンズ3は、照射光学系10と受光光学系20の間で共用されていなくてもよい。また、図1では、測定光の光軸が点線で示されている。
コヒーレント光源2は、コヒーレント光を測定光として出射する。本実施形態では、コヒーレンスを有するレーザ光を出射するレーザ光源(例えば半導体レーザ光源等)がコヒーレント光源2として用いられている。
照射光学系10は、コヒーレント光源2から出射された測定光を、生体組織の検査対象領域(本実施形態では、被検者眼Eの眼底Fで二次元方向に拡がる検査対象領域)に照射する。本実施形態における照射光学系10は、測定光の光路の上流側(コヒーレント光源2に近い側)から順に、分岐光学素子11、分岐光導光光学系12、および対物レンズ3を備える。なお、照射光学系10には他の光学素子(例えば、コヒーレント光源2から出射された測定光の光束を平行にするコリメートレンズ等)が設けられていてもよいが、この説明は省略する。
分岐光学素子11は、コヒーレント光源2から出射された測定光を分岐させる。一例として、本実施形態では、分岐光学素子11としてビームスプリッタが使用されている。測定光は、ビームスプリッタによって2つの測定光束22A,22Bに分岐される。なお、分岐光学素子11の構成を変更できることは言うまでもない。例えば、光を分岐させるハーフミラー、カップラー等が分岐光学素子11として用いられてもよい。
分岐光導光光学系12は、分岐光学素子11によって分岐された複数の測定光22A,22Bのうちの少なくとも1つを、生体組織(本実施形態では、被検者眼Eの眼底F)に導光する。図1に示す例では、分岐光導光光学系12は2つの測定光22A,22Bを共に生体組織に導光している。しかし、図4に示すように、2つの測定光22A,22Bの一方のみが生体組織に導光されてもよい(詳細は後述する)。一例として、本実施形態の分岐光導光光学系12は、測定光22Aを生体組織に導光する2つのガルバノミラー13A,14Aと、測定光22Bを生体組織に導光する2つのガルバノミラー13B,14Bを備える。測定光22Aは、ガルバノミラー13Aによって反射された後、ガルバノミラー14Aによって反射され、生体組織に導光される。また、測定光22Bは、ガルバノミラー13Bによって反射された後、ガルバノミラー14Bによって反射され、生体組織に導光される。対物レンズ3は、分岐光導光光学系12によって導光された測定光を、生体組織に向けて照射する。
さらに、生体診断装置1は光路変更駆動部16,17を備える。光路変更駆動部16,17は、分岐光導光光学系12を駆動することで、分岐された測定光22A,22Bの少なくとも1つの光路を変更する。一例として、本実施形態の光路変更駆動部16,17には、ガルバノミラー13Aを駆動する駆動部16A、ガルバノミラー14Aを駆動する駆動部17A、ガルバノミラー13Bを駆動する駆動部16B、および、ガルバノミラー14Bを駆動する駆動部17Bが用いられている。なお、分岐光導光光学系12および光路変更駆動部16,17の具体的な構成を適宜変更できることは言うまでもない。
受光光学系20は、生体組織の検査対象領域によって反射された測定光の反射光を、受光素子40に導光する。本実施形態の受光光学系20では、測定光の反射光は、対物レンズ3およびリレーレンズ21を透過して受光素子40の撮像面に入射する。
受光素子40は、受光光学系20によって導光された測定光の反射光(図4および図6に示す例では、測定光の反射光と参照光の干渉光)を受光することで、生体組織の検査対象領域を撮影する。本実施形態では、二次元イメージセンサ(例えば、複数の受光素子が二次元平面上に並べられた二次元CCDセンサ等)が受光素子40として用いられている。
制御部50は、コントローラ(CPU)および記憶装置を備え、生体診断装置1における各種処理を司る。一例として、本実施形態の制御部50はコヒーレント光源2に電気的に接続されており、コヒーレント光源2による測定光の出射を制御する。また、制御部50は光路変更駆動部16,17に電気的に接続されており、光路変更駆動部16,17の駆動を制御する。さらに、制御部50は、生体組織の血流画像の取得処理、および、生体組織の変形量の取得処理を実行することができる。
制御部50は、各種光学系を備える生体診断装置1の筐体内に設けられていてもよいし、各種光学系を備える筐体とは別の筐体内に設けられていてもよい。例えば、各種光学系を備えた筐体をパーソナルコンピュータ(以下、「PC」という)に接続することで、PCの制御部が生体診断装置1の制御部50として使用されてもよい。
<血流画像の取得>
本実施形態における血流画像の取得方法について説明する。本実施形態における血流画像61(図5参照)とは、生体の検査対象領域における血流速度の二次元分布を示す画像である。制御部50は、受光素子40によって連続して同一の検査対象領域が撮影された複数の画像の、対応する各画素の出力信号の時間変化から、血流画像61を生成する。コヒーレント光を生体組織に照射すると、散乱光が干渉し合い、レーザスペックルと言われるランダムな斑点模様が形成される。レーザスペックルは、生体組織中の移動散乱粒子(例えば血球等)によって動的に変化する。制御部50は、連続して撮影された複数の画像におけるレーザスペックルの時間変化を、それぞれの画素における出力信号を処理することで定量化し、血流画像61を生成する。本実施形態では、血流速度を定量化する値の一例として、平均ブレ率(MBR)が用いられる。血流が遅いと、撮影されるスペックルの斑点模様がゆっくりと動くので、平均ブレ率は小さくなる。逆に、血流が速いとスペックルの斑点模様が速く動くので、平均ブレ率が大きくなる。従って、血流速度の二次元分布を、平均ブレ率に基づいて生成することが可能である。
図2に示すように、制御部50は、血流画像61を取得する場合に、光路変更駆動部16,17の駆動を制御することで、複数の測定光22A,22Bの各々を互いに重複しない複数(本実施形態では2つ)の検査対象領域5A,5Bの各々に照射させる。受光素子40には、複数の検査対象領域22A,22Bによって反射された測定光が入射する。従って、測定光が1つの検査対象領域にのみ照射される場合に比べて、広い領域の血流画像61が取得される。
<面内変形量の取得>
本実施形態における面内変形量の取得方法について説明する。面内変形量とは、測定光22A,22Bが照射される照射面の面内方向(面に沿う方向)の変形量である。図3に示すように、制御部50は、面内変形量を取得する場合に、光路変更駆動部16,17の駆動を制御することで、複数の測定光22A,22Bの各々を同一の検査対象領域5Cに重ねて照射させる。ここで、本実施形態の生体診断装置1は、2つの測定光22A,22Bを異なる方向から検査対象領域5Cに入射させる一方で、照射面に対する2つの測定光22A,22Bの入射角度(図3における角度θ)を同一とする。
検査対象領域5Cによって反射された測定光の反射光が受光素子40によって受光されると、受光素子40によって撮影された画像(以下、「スペックル画像」という)には、2つの測定光22A,22Bの干渉によるレーザスペックルが表れる。スペックル画像は、異なるタイミングで少なくとも2回撮影される。異なる時間に撮影された複数のスペックル画像から変形量が算出される。
一例として、被検者眼Eに圧力をかけて眼圧を上昇させた状態(第1時間)と、圧力を開放させた状態(第2時間)の各々で、スペックル画像を撮影する場合等が考えられる。この場合、圧力を開放させる前後に渡る眼底Fの変形量が取得される。緑内障等が原因で眼圧が高い状態が続くと、眼底F等の生体組織に塑性変形が生じ、変形した形状が健常な眼に比べて戻り難くなっている可能性がある。従って、圧力を開放させる前後に渡る眼底Fの変形量が取得されると、医師は、眼底Fの塑性変形の程度を把握でき、緑内障等の診断に有用となる可能性がある。ただし、他の診断のために変形量が取得されてもよいことは言うまでもない。
制御部50は、異なる時間に撮影された複数のスペックル画像におけるスペックル強度の差の絶対値から、縞画像を取得する。縞画像では、照射面の変形によって、2つの測定光22A,22Bの光路の位相差が2π変化する毎に1本の干渉縞が表れる。制御部50は、縞画像から位相差を取得し、(数1)から面内変形量を算出する。ここで、Δφは2つの測定光22A,22Bの光路の位相差の変形前後における変化量、uは面内変形量、λは測定光22A,22Bの波長、θは測定光22A,22Bの入射角度である。
Figure 0006922351
<面外変形量の取得>
本実施形態における面外変形量の取得方法について説明する。面外変形量とは、測定光(本実施形態では測定光22B)が照射される照射面の面外方向(面に垂直な方向)の変形量である。
図4は、面外変形量を取得する際の測定光22A,22Bの光路を説明するための説明図である。なお、面外変形量を取得する場合にも、生体組織の検査対象領域によって反射された測定光の反射光は、図1における受光光学系20に示した光路と同様の光路を通過して、受光素子40によって受光される。ただし、図4では、図の理解を容易にするために、受光光学系20によって導光される反射光の光路は省略されている。
図4に示すように、制御部50は、面外変形量を取得する場合、分岐された2つの測定光22A,22Bのうちの一方の測定光22Bを、生体組織における検査対象領域に照射する。また、制御部50は、面外変形量を取得する場合、光路変更駆動部16,17の駆動を制御して、生体組織に照射する測定光22Bとは異なる測定光22Aを参照光学系30に導光する。参照光学系30は、測定光22Aを、測定光22Bの反射光と干渉させる参照光として、受光素子40に導光する。一例として、本実施形態の参照光学系30は、測定光22Aを反射させることで参照光を生成する参照面を備える。測定光22Aは、参照面に反射された後、参照光として受光素子40に受光される。なお、参照光学系30は、測定光22Bの反射光と参照光の光路長差を調整する光路長差調整駆動部(例えば、参照面を光路に沿って移動させる駆動部)を備えていてもよい。
受光光学系20によって導光された測定光22Bの反射光と、参照光学系30によって導光された参照光が受光素子40によって受光されると、受光素子40によって撮影された画像(以下、「スペックル画像」という)には、反射光と参照光の干渉によるレーザスペックルが表れる。スペックル画像は、面内変形量を計測する場合と同様に、異なるタイミングで少なくとも2回撮影される。
制御部50は、異なる時間に撮影された複数のスペックル画像におけるスペックル強度の差の絶対値から、縞画像を取得する。制御部50は、縞画像から位相差を取得し、(数2)から面外変形量wを算出する。ここで、Δφは参照光22Aと測定光22Bの反射光の位相差の変形前後における変化量、λは参照光22A,測定光22Bの波長である。
Figure 0006922351
以上説明したように、本実施形態の生体診断装置1は、光路変更駆動部16,17の駆動を制御することで、血流画像、面内変形量、および面外変形量の各々を適切に取得することができる。
<各種画像の表示>
図5を参照して、本実施形態の生体診断装置1における各種画像の表示方法について説明する。前述したように、本実施形態の生体診断装置1は、血流画像61を生成することができる。また、本実施形態の生体診断装置1は、生体の変形量の二次元分布を示す変形量分布画像62を生成することができる。制御部50は、面内変形量と面外変形量を共に用いて変形量分布画像62を生成してもよいし、面内変形量と面外変形量の一方に基づいて変形量分布画像62を生成してもよい。
図5に示すように、本実施形態の生体診断装置1は、生成した血流画像61と変形量分布画像62を、表示手段の画面上に並べて表示させることができる。また、本実施形態では、制御部50は、血流画像61と変形量分布画像62を重ねた画像である重複画像63を生成し、表示手段に表示させることもできる。従って、医師は、血流の二次元分布と変形量の二次元分布をより容易に把握して診断を行うことができる。
<変容例>
上記実施形態で開示された技術は一例に過ぎない。従って、上記実施形態で例示された技術を変更することも可能である。例えば、生体診断装置1は、面内変形量と面外変形量の一方のみを取得してもよい。面内変形量のみを取得する場合、参照光学系30は省略されてもよい。
また、光路変更駆動部16,17が省略されてもよい。光路変更駆動部16,17を省略する場合、分岐光導光光学系12は、面内変形量が適切に取得されるように、2つの測定光22A,22Bが検査対象領域に重ねて照射されるように予め配置されていてもよい。この場合、制御部50は、血流画像を取得する際に、2つの測定光22A,22Bの一方を遮断してもよいし、コヒーレント光源2から出射された測定光を分岐させずに生体組織に照射させてもよい。
また、2つの測定光22A,22Bの一方が生体組織に照射され、且つ他方が参照光学系30に導光されるように、予め光学系が配置されていてもよい。図6は、1つの測定光22Bのみを生体組織に照射する場合の、生体診断装置の光学系の一例の一部を示す図である。図6に示す光学系では、コヒーレント光源2から出射された測定光が、ハーフミラーである分岐光学素子11によって、2つの測定光22A,22Bに分岐される。分岐光学素子11を反射した測定光22Aは、参照光学系30の参照面31によって反射され、参照光として受光素子40に受光される。分岐光学素子11を透過した測定光22は、被検者眼Eの眼底に照射される。眼底で反射され、且つ分岐光学素子11で反射された反射光は、参照光と干渉した状態で受光素子40に受光される。以上のように、光学系の構成は適宜変更が可能である。なお、図6に示す例では、制御部50は、血流画像を取得する際に、受光素子40へ導光される参照光を遮断してもよいし、参照光の光路を変更してもよい。また、制御部50は、血流画像を取得する際に、分岐光学素子11を光路上から離脱させてもよい。
1 生体診断装置
2 コヒーレント光源
10 照射光学系
11 分岐光学素子
12 分岐光導光光学系
16,17 光路変更駆動部
22A,22B 測定光
30 参照光学系
40 受光素子
50 制御部
61 血流画像
62 変形量分布画像
63 重複画像

Claims (4)

  1. 生体診断装置であって、
    コヒーレント光である測定光を出射するコヒーレント光源と、
    前記コヒーレント光源から出射された測定光を分岐させる分岐光学素子、および、前記分岐光学素子によって分岐された複数の測定光の各々を生体組織に向けて導光する分岐光導光光学系を有し、前記コヒーレント光源から出射された測定光を、前記生体組織の検査対象領域に照射する照射光学系と、
    前記分岐光導光光学系を駆動することで、分岐された測定光の少なくとも1つの光路を変更する光路変更駆動部と、
    前記検査対象領域によって反射された測定光の反射光を受光する受光素子と、
    前記生体診断装置の制御を司る制御部と、
    を備え、
    前記制御部は、
    前記受光素子によって連続して撮影された複数の画像の各々におけるレーザスペックルの時間変化から、前記検査対象領域における血流速度の二次元分布を示す血流画像を取得すると共に、
    前記受光素子によって第1時間に撮影された画像おけるレーザスペックルと、前記第1時間とは異なる第2時間に前記受光素子によって撮影された画像におけるレーザスペックルの各々の位相情報から、前記検査対象領域における前記生体組織の変形量を取得し、
    前記血流画像を取得する場合に、前記光路変更駆動部の駆動を制御することで、前記分岐光学素子によって分岐された複数の測定光の各々を、互いに重複しない複数の前記検査対象領域の各々に照射させ、
    前記生体組織の変形量を取得する場合、前記光路変更駆動部の駆動を制御することで、前記第1時間および前記第2時間の各々において、前記分岐光学素子によって分岐された複数の測定光の各々を同一の前記検査対象領域に重ねて照射させることで、画像を取得することを特徴とする生体診断装置。
  2. 生体診断装置であって、
    コヒーレント光である測定光を出射するコヒーレント光源と、
    前記コヒーレント光源から出射された測定光を、生体組織の検査対象領域に照射する照射光学系と、
    前記検査対象領域によって反射された測定光の反射光を受光する受光素子と、
    前記コヒーレント光源から出射された測定光を分岐させる分岐光学素子と、
    前記分岐光学素子によって分岐された複数の測定光の少なくとも1つを前記生体組織に導光する分岐光導光光学系と、
    前記分岐光学素子によって分岐された複数の測定光のうち、前記生体組織に導光される測定光とは異なる測定光を、参照光として前記受光素子に導光する参照光学系と、
    前記生体診断装置の制御を司る制御部と、
    を備え、
    前記制御部は、
    前記受光素子によって連続して撮影された複数の画像の各々におけるレーザスペックルの時間変化から、前記検査対象領域における血流速度の二次元分布を示す血流画像を取得すると共に、
    前記受光素子によって第1時間に撮影された画像おけるレーザスペックルと、前記第1時間とは異なる第2時間に前記受光素子によって撮影された画像におけるレーザスペックルの各々の位相情報から、前記検査対象領域における前記生体組織の変形量を取得し、
    前記生体組織の変形量を取得する場合、前記第1時間および前記第2時間の各々において、前記分岐光導光光学系によって前記生体組織に照射された測定光の反射光と、前記参照光学系によって導光された参照光との干渉光によって得られる画像を取得することを特徴とする生体診断装置。
  3. 請求項に記載の生体診断装置であって、
    前記分岐光導光光学系を駆動することで、分岐された測定光の少なくとも1つの光路を変更する光路変更駆動部をさらに備え、
    前記制御部は、
    前記生体組織の変形量を取得する場合に、前記光路変更駆動部の駆動を制御することで、分岐光学素子によって分岐された複数の測定光の1つを検査対象領域に照射させると共に、分岐された他の測定光を前記参照光学系に導光し、
    前記血流画像を取得する場合に、前記光路変更駆動部の駆動を制御することで、前記分岐光学素子によって分岐された複数の測定光の各々を、互いに重複しない複数の前記検査対象領域の各々に照射させることを特徴とする生体診断装置。
  4. 請求項1からのいずれかに記載の生体診断装置であって、
    前記制御部は、
    前記検査対象領域における前記生体の変形量の二次元分布を示す変形量分布画像を生成し、
    前記変形量分布画像を、同一の前記検査対象領域について取得された前記血流画像と重ねて、または並べて表示手段に表示させることを特徴とする生体診断装置。
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