JP2004270093A - ウォータージェットルーム製織方法 - Google Patents

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Masaru Kimura
大 木村
Yoshiaki Kataoka
芳章 片岡
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Abstract

【課題】タテ糸にポリアミドマルチフィラメント無糊糸を用いた織物をジェット汚れを発生することなく製織することが可能なウォータージェットルーム製織方法を提供するものである。
【解決手段】タテ糸にポリアミドマルチフィラメント無糊糸を用いた織物を製織するに際し、織機上でタテ糸にキレート分散剤と界面活性剤とを含有する洗浄剤をタテ糸重量比洗浄剤純分0.2%以上をローラーに接触させることにより付着せしめて製織することを特徴とするウォータージェットルーム製織方法。
【選択図】図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、タテ糸にポリアミドマルチフィラメント無糊糸を用いたウォータージェットルーム製織方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、ポリアミドマルチフィラメント織物を製織するには高速かつ低コストで製織できるウォータージェットルームが用いられてきた。
【0003】
また、無糊化原糸の開発により、タテ糸無糊無撚化が可能になり、タテ糸の糊付け無しにウォータージェットルームで製織することが多くなってきた。
【0004】
しかしながら、無糊では製織中に筬やヘルドなどとの擦過により脱落したタテ糸の油剤成分と噴射水中のカルシウム、バクテリアなどにより生成される不溶性物質が、ヘルドや筬に滞積し、生機表面に付着する問題が発生する。生機に付着した不溶性物質は白い数センチのスジ状の汚れ欠点(以下これをジェット汚れという)になる。この汚れ欠点は通常の精練工程では落ちず、また不染性であるため染色後も欠点として残り、不良反となる大きな問題であった。
【0005】
タテ糸に糊を付けると、この問題は発生しないが、糊付けコストおよび精練コストが増加する問題があった。
【0006】
また、使用水を軟水化し、さらに次亜塩素酸ソーダを代表とする抗菌剤を水中に添加する方法が採用されているが、そのために軟水処理装置や特別な配管および抗菌剤等の添加使用が必要で、余分な工程と設備投資が必要であった。また、この方法ではジェット汚れは完全には防止できなかった。
【0007】
また、織機上で筬・ヘルドを定期的に清掃する対策もあるが、清掃工数増による労務費の増加、また清掃中の織機停止、清掃後のタテ糸毛羽対策により、大幅に稼働率が低下する問題があった。また、完全にジェット汚れを防止することはできなかった。
【0008】
そこで、ジェット汚れを精練工程で除去する方法として、精練工程で特殊な精練剤を投入し、ジェット汚れを洗い落とすものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。しかしながら、この方法では、精練剤コストがかかる問題があった。
【0009】
【特許文献1】
特開2002−348772号公報
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記従来の問題点を解決せんとするものであり、タテ糸にポリアミドマルチフィラメント無糊糸を用いた織物を、ジェット汚れを発生することなく製織することが可能なウォータージェットルーム製織方法を提供するものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記課題を解決するために、タテ糸にポリアミドマルチフィラメント無糊糸を用いた織物をウォータージェットルームで製織するに際し、織機上でタテ糸にキレート分散剤と界面活性剤とを含有する洗浄剤を付着せしめて製織することを特徴とするものである。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明は、織機上でタテ糸にキレート分散剤と界面活性剤とを含有する洗浄剤を付着せしめて製織することにより、前記したジェット汚れが発生することなく製織できるものである。
【0013】
すなわち、本発明はタテ糸に糊付けを施したり、使用水を軟水化し、さらに次亜塩素酸ソーダを代表とする抗菌剤を水中に添加したり、織機を停止して織機上で筬やヘルドを定期的に清掃することなく、タテ糸にポリアミドマルチフィラメント無糊糸を用いた織物をウォータージェットルームで製織することができるものである。
【0014】
本発明においては、タテ糸にナイロン−6、ナイロン−66などのポリアミドマルチフィラメント無糊糸を用いるものである。
【0015】
また本発明の織物の組織は平織り、綾織り、朱子織りなどあらゆる織物組織を対象とするものである。
【0016】
ウォータージェットルームで製織する糊付け糸に使用される糊材は、通常タテ糸の収束性向上・強力増加を目的としたアクリル糊材、タテ糸の平滑性を目的とした水溶性ワックス、静電気抑制を目的とした帯電防止剤を混合したものが用いられているが、本発明においては、これらの糊剤を付着させていないものを対象とする。
【0017】
また、ヨコ糸は限定されるものではなく、ポリエステルマルチフィラメント、ポリアミドマルチフィラメントなどの合成繊維等を用いることができる。
【0018】
本発明は、タテ糸にキレート分散剤と界面活性剤とを含有する洗浄剤を付与することにより、製織中に筬やヘルドなどとの擦過により脱落したタテ糸の油剤成分と噴射水中のカルシウム、バクテリアなどにより生成される水不溶性物質が水可溶性物質に変化し、噴射水によって流れ落ちるために生機表面に付着することを防止できるものである。
【0019】
また洗浄剤をタテ糸に付与せしめる方法としては、タテ糸をローラーに接触させることにより洗浄剤を付与する方法が好ましく用いられる。その一例を図1に示す。バックローラー3と開口装置5の間に洗浄剤付与装置4を設け、下側に開口したタテ糸が洗浄剤付与装置に接触することにより洗浄剤をタテ糸に付与するものである。図1中、1は織機ビーム、2はタテ糸を示す。
【0020】
図2に洗浄剤付与装置の概略図を示す。タテ糸が接触する部分は洗浄剤付与ローラー6である。このローラーは洗浄剤付与ローラー駆動装置7により一定速度で回転し、洗浄剤槽8に貯められた洗浄剤11の皮膜をローラー表面に形成し、タテ糸に付与する。減少した洗浄剤は洗浄剤補充タンク9から自動的に補充される。図2中、10は洗浄剤供給パイプを示す。
【0021】
洗浄剤純分付着量の調整は洗浄剤の濃度および洗浄剤付与ローラーの表面速度で調整する。
【0022】
洗浄剤のタテ糸への付与を整経、ビーミングなどのタテ糸準備工程で行うと洗浄剤によりタテ糸が膨潤する問題が発生する。また十分な量の洗浄剤付与ができないため好ましくない。
【0023】
またウォータージェットルームの噴射水に洗浄剤を添加する方法は、噴射水の大半がタテ糸に接触することなく流されるため大量の洗浄剤が必要になり、また効果も少なく、好ましくない。
【0024】
本発明で用いられるキレート分散剤はエチレンジアミン四酢酸ナトリウム塩、ヒドロキシエチレンジアミン三酢酸ナトリウム塩またはニトリロ三酢酸ナトリウム塩等が挙げられる。
【0025】
また界面活性剤としては、非イオン活性剤とマイナスイオン活性剤が好ましく用いられ、これらはそれぞれ単独でもよいが併用することにより、一層顕著な効果を奏する。
【0026】
洗浄剤のキレート分散剤と界面活性剤との洗浄剤中での含有割合は、ジェット汚れ防止効果が大きい点で20:80〜70:30であることが好ましく、さらには35:65〜45:55であることが好ましい。
【0027】
洗浄剤の付与量は、洗浄剤純分としてタテ糸重量比0.2%以上付与することが好ましい。0.2%より少ないとジェット汚れが防止できない場合がある。付与量は0.2〜1.0重量%が好ましい。、1.0%より多いと過剰に付与することになり、洗浄剤コストが増加する傾向がある。洗浄剤純分とは、(界面活性剤+キレート分散剤)/洗浄剤で計算される値である。
【0028】
【実施例】
次に実施を挙げて、本発明をさらに具体的に説明する。
【0029】
実施例1
表1に示すように、タテ糸に78dtex−36fの無糊のポリアミドマルチフィラメントフラットヤーン、ヨコ糸に78dtex−24fの無糊のポリアミドマルチフィラメントフラットヤーンを用い、平組織で筬入れ幅が137.3cm、生機密度が116×90本/2.54cmの織物を表2に示すリードストローク65mm、クランク開口、ヘルド枠枚数4枚、1枠開口量52mm、開口タイミング345°、織機回転数560rpmのウォータージェットルームで濃度10%の洗浄剤をタテ糸に3.3%付与すなわち洗浄剤純分を0.33%タテ糸に付与し製織した結果を表3に示す。
【0030】
ジェット汚れ発生個数は50m製織後0個/m、500m製織後0個/mであり、品質に問題はない。
【0031】
なおジェット汚れ発生個数の測定方法は、検反機に生機を仕掛け、停止した状態で5m間に何箇所発生しているか目視で数え、1m当たりに換算した値である。
【0032】
実施例2
表1に示すように、タテ糸に78dtex−36fの無糊のポリアミドマルチフィラメントフラットヤーン、ヨコ糸に78dtex−24fの無糊のポリアミドマルチフィラメントフラットヤーンを用い、平組織で筬入れ幅が137.3cm、生機密度が116×90本/2.54cmの織物を表2に示すリードストローク65mm、クランク開口、ヘルド枠枚数4枚、1枠開口量52mm、開口タイミング345°、織機回転数560rpmのウォータージェットルームで濃度10%の洗浄剤をタテ糸に5.0%付与すなわち洗浄剤純分を0.50%タテ糸に付与し製織した結果を表3に示す。
【0033】
ジェット汚れ発生個数は50m製織後0個/m、500m製織後0個/mであり、品質に問題はない。
【0034】
比較例1
表1に示すように、タテ糸に78dtex−36fの無糊のポリアミドマルチフィラメントフラットヤーン、ヨコ糸に78dtex−24fの無糊のポリアミドマルチフィラメントフラットヤーンを用い、平組織で筬入れ幅が137.3cm、生機密度が116×90本/2.54cmの織物を表2に示すリードストローク65mm、クランク開口、ヘルド枠枚数4枚、1枠開口量52mm、開口タイミング345°、織機回転数560rpmのウォータージェットルームで洗浄剤をタテ糸に付与することなく製織した結果を表3に示す。
【0035】
ジェット汚れ発生個数は50m製織後84個/mでC反レベルになり、品質に問題が発生する。
【0036】
実施例1、2、比較例1の織物規格表を表1に示す。
【0037】
実施例1、2、比較例1の織機タイプおよび織機条件を表2に示す。
【0038】
実施例1、2、比較例1の洗浄剤付与条件およびジェット汚れ発生個数を表3に示す。
【0039】
【表1】
Figure 2004270093
【0040】
【表2】
Figure 2004270093
【0041】
【表3】
Figure 2004270093
【0042】
【発明の効果】
本発明によれば、タテ糸にポリアミドマルチフィラメント無糊糸を用いた織物を、タテ糸に糊付けを施したり、使用水を軟水化し、さらに次亜塩素酸ソーダを代表とする抗菌剤を水中に添加したり、織機を停止して織機上で筬・ヘルドを定期的に清掃することなくウォータージェットルームで製織することが可能になる。
【0043】
タテ糸に糊付けを施さないため工程短縮による準備工程時間短縮、また糊付けコストおよび染色加工場での精練コストを削減できる。
【0044】
また、軟水を使用せず、次亜塩素酸ソーダを代表とする抗菌剤を水中に添加しないため設備投資およびランニング費用を削減できる。
【0045】
また、織機を停止して織機上で筬・ヘルドを定期的に清掃する必要がないので、織機停台時間の削減および清掃員の労務コストを削減できる。
【0046】
以上により、コスト削減、織機稼働率向上による生産量アップ、また品質の安定化が図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】洗浄剤付与装置とタテ糸の関係の概略図である。
【図2】洗浄剤付与装置の概略図である。
【符号の説明】
1:織機ビーム
2:タテ糸
3:バックローラー
4:洗浄剤付与装置
5:開口装置
6:洗浄剤付与ローラー
7:洗浄剤付与ローラー駆動装置
8:洗浄剤槽
9:洗浄剤補充タンク
10:洗浄剤供給パイプ
11:洗浄剤

Claims (3)

  1. タテ糸にポリアミドマルチフィラメント無糊糸を用いた織物を製織するに際し、織機上でタテ糸にキレート分散剤と界面活性剤とを含有する洗浄剤を付着せしめて製織することを特徴とするウォータージェットルーム製織方法。
  2. タテ糸をローラーに接触させることにより洗浄剤を付与することを特徴とする請求項1記載のウォータージェットルーム製織方法。
  3. 洗浄剤純分をタテ糸重量比0.2%以上付与することを特徴とする請求項1記載のウォータージェットルーム製織方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103046213A (zh) * 2012-12-18 2013-04-17 苏州展华纺织有限公司 一种经线转向预定位装置

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