JP2004269411A - 4−ヒドロキシメチルイミダゾールの製造方法 - Google Patents

4−ヒドロキシメチルイミダゾールの製造方法 Download PDF

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Yuichi Ikeda
雄一 池田
Takashi Yoshioka
隆 吉岡
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Shikoku Chemicals Corp
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Shikoku Chemicals Corp
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Abstract

【課題】本発明は、液体アンモニアの使用量を低減させることができ、且つ4−ヒドロキシメチルイミダゾールを高収率で得ることのできる製造方法を提供することを目的とする
【解決手段】1,3−ジヒドロキシアセトンとホルムアミジンの酸塩及び液体アンモニアをアルコール溶媒中で反応させる。
【選択図】 なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、医薬中間体として有用な4−ヒドロキシメチルイミダゾールの製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
4−ヒドロキシメチルイミダゾールの製造方法として、例えば非特許文献1には、1,3−ジヒドロキシアセトンと酢酸ホルムアミジンを液体アンモニア中で反応させる方法、また特許文献1には、1,3−ジヒドロキシアセトン、37%ホルマリン、28%アンモニア水、水酸化第2銅を用いて反応させる方法が記載されている。
【0003】
しかしながら、これらの製造方法は、取り扱いに注意を要する液体アンモニアを溶媒として多量に使用していたり、また触媒として重金属を用いているので、処理コストが高価となる廃棄物が発生する等、工業的には適さないものであった。
【0004】
【非特許文献1】
Arch.Pharm.(Weinheim,Ger),1974年,第307巻,p.46
【0005】
【特許文献1】
特開昭54−9268号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、アルコール溶媒を用いることにより、液体アンモニアの使用量を低減させることができ、且つ4−ヒドロキシメチルイミダゾールを高収率で得ることのできる製造方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は、上記の課題を解決するために鋭意検討を重ねた結果、1,3−ジヒドロキシアセトンとホルムアミジンの酸塩及び液体アンモニアをアルコール溶媒中で反応させることにより、所期の目的を達成し得ることを見出し、本発明を完成するに至ったものである。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明の製造方法は、下記化1の反応式で示される。
【0009】
【化1】
Figure 2004269411
(但し、Xは有機酸または無機酸を表す。)
【0010】
本発明を実施するに当たっては、高圧反応器等の密閉容器内に、アルコール、1,3−ジヒドロキシアセトン、ホルムアミジンの酸塩及び液体アンモニアを仕込み、加熱することにより、4−ヒドロキシメチルイミダゾールを製造することができる。
【0011】
本発明において、1,3−ジヒドロキシアセトンとホルムアミジンの酸塩及び液体アンモニアを反応させるに当たり、溶媒としてアルコールを使用することが必須である。アルコールとしては、メタノールが好適であるが、エタノール、イソプロパノール等の低級アルコール類の使用も可能である。なお、これらのアルコールは、反応終了後に回収して再使用することができる。
【0012】
本発明で使用するホルムアミジンの酸塩としては、ホルムアミジンのギ酸塩、酢酸塩、塩酸塩等が挙げられる。
【0013】
アルコールの使用量は、1,3−ジヒドロキシアセトンに対して0.5〜20倍重量、好ましくは1〜5倍重量である。アルコールの使用量が20倍重量を超えても、生成物の収率が向上することがないので、原料コストが嵩むばかりか、反応終了後のアルコール留去の操作が煩雑になるので、経済性及び生産性の点で好ましくない。
【0014】
ホルムアミジンの酸塩の使用量は、1,3−ジヒドロキシアセトンに対して0.5〜2倍モル、好ましくは0.8〜1.2倍モルである。
【0015】
本発明に使用する液体アンモニアの使用量は、1,3−ジヒドロキシアセトンに対し1〜25倍モル、好ましくは4〜13倍モルである。
【0016】
また、本発明の製造方法における反応温度は30〜120℃であり、好ましくは60〜90℃である。また反応時間は、1〜10時間、好ましくは2〜5時間である。
【0017】
また、本発明の趣旨を逸脱しない範囲であれば、不活性な溶媒、例えばトルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類、ペンタン、ヘキサン等の脂肪族炭化水素類、トリエチルアミン等の三級アミン化合物を併用してもよい。
【0018】
【実施例】
以下、本発明を実施例および比較例によって具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
なお、実施例で使用した主要原料は以下のとおりである。
【0019】
[原料]
・1,3−ジヒドロキシアセトン(Merck社製、試薬)
・酢酸ホルムアミジン(東京化成工業社製、試薬)
【0020】
〔実施例1〕
200mlの高圧反応器に、1,3−ジヒドロキシアセトン9.0g(0.100モル)と酢酸ホルムアミジン10.4g(0.100モル)及びメタノール35mlを投入して密閉し、次いで反応器内を窒素で置換した。その後、液体アンモニアを24.0g(1.409モル)を加え、80℃で2時間撹拌した。この時の内圧は1.1〜1.2MPaであった。
反応終了後、室温まで冷却してアンモニアとメタノールを留去し、褐色の粗生成物19.2gを得た。この粗生成物についてHPLC分析を行ったところ、8.73g(0.089モル)の4−ヒドロキシメチルイミダゾールが含まれていることが確認でき、1,3−ジヒドロキシアセトンに対する収率は89%であった。
【0021】
この粗生成物を、シリカゲルのカラムクロマトグラフィ〔溶離液:アセトン/メタノール(5/1)〕により精製して、8.14gの4−ヒドロキシメチルイミダゾールを得た。1,3−ジヒドロキシアセトンに対する収率は83%であった。
得られた精製物について、赤外線スペクトル分析及びH−NMRスペクトル分析を行ったところ、純度の高い4−ヒドロキシメチルイミダゾールであるものと認められた。
【0022】
〔実施例2〕
200mlの高圧反応器に、1,3−ジヒドロキシアセトン9.0g(0.100モル)と酢酸ホルムアミジン10.4g(0.100モル)及びメタノール35mlを投入して密閉し、次いで反応器内を窒素で置換した。その後、液体アンモニアを12.0g(0.705モル)を加え、80℃で2時間撹拌した。この時の内圧は1.1〜1.2MPaであった。
反応終了後、室温まで冷却してアンモニアとメタノールを留去し、褐色の粗生成物19.5gを得た。この粗生成物についてHPLC分析を行ったところ、8.63g(0.088モル)の4−ヒドロキシメチルイミダゾールが含まれていることが確認でき、1,3−ジヒドロキシアセトンに対する収率は88%であった。
【0023】
この粗生成物を、シリカゲルのカラムクロマトグラフィ〔溶離液:アセトン/メタノール(5/1)〕により精製して、8.04gの4−ヒドロキシメチルイミダゾールを得た。1,3−ジヒドロキシアセトンに対する収率は82%であった。
得られた精製物について、赤外線スペクトル分析及びH−NMRスペクトル分析を行ったところ、純度の高い4−ヒドロキシメチルイミダゾールであるものと認められた。
【0024】
〔比較例1〕
200mlの高圧反応器に、1,3−ジヒドロキシアセトン9.0g(0.100モル)と酢酸ホルムアミジン10.4g(0.100モル)を投入して密閉し、次いで反応器内を窒素で置換した。その後、液体アンモニアを45.0g(2.642モル)を加え、80℃で2時間撹拌した。この時の内圧は3.1〜3.5MPaであった。
反応終了後、室温まで冷却してアンモニアを留去し、褐色の粗生成物19.0gを得た。この粗生成物についてHPLC分析を行ったところ、8.83g(0.090モル)の4−ヒドロキシメチルイミダゾールが含まれていることが確認でき、1,3−ジヒドロキシアセトンに対する収率は90%であった。
【0025】
この粗生成物を、シリカゲルのカラムクロマトグラフィ〔溶離液:アセトン/メタノール(5/1)〕により精製して、8.23gの4−ヒドロキシメチルイミダゾールを得た。1,3−ジヒドロキシアセトンに対する収率は84%であった。
得られた精製物について、赤外線スペクトル分析及びH−NMRスペクトル分析を行ったところ、純度の高い4−ヒドロキシメチルイミダゾールであるものと認められた。
【0026】
【発明の効果】
本発明の製造方法によれば、液体アンモニアの使用量を大幅に低減することができ、且つ従来法と同等の高収率で、医薬中間体として有用な4−ヒドロキシメチルイミダゾールを得ることができるので、その産業上の利用効果は多大である。

Claims (3)

  1. アルコール溶媒中で、ホルムアミジンの酸塩と1,3−ジヒドロキシアセトン及び液体アンモニアを反応させることを特徴とする4−ヒドロキシメチルイミダゾールの製造方法。
  2. アルコール溶媒が、メチルアルコール、エチルアルコールまたはイソプロピルアルコールであることを特徴とする請求項1記載の4−ヒドロキシメチルイミダゾールの製造方法。
  3. ホルムアミジンの酸塩が酢酸ホルムアミジンであることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の4−ヒドロキシメチルイミダゾールの製造方法。
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