JP2004267342A - 医療機器用スイッチ - Google Patents
医療機器用スイッチ Download PDFInfo
- Publication number
- JP2004267342A JP2004267342A JP2003060051A JP2003060051A JP2004267342A JP 2004267342 A JP2004267342 A JP 2004267342A JP 2003060051 A JP2003060051 A JP 2003060051A JP 2003060051 A JP2003060051 A JP 2003060051A JP 2004267342 A JP2004267342 A JP 2004267342A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- switch
- rubber cover
- contact
- click
- medical device
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Images
Abstract
【解決手段】ボタンユニット6にコンタクト部17を保持するとともに、内視鏡装置の外装カバー3に液密的に取り付けられるゴムカバー7を設け、ゴムカバー7の頭部8に埋没されたクリックドーム9をゴムカバー7の形状に応じて変形可能にしたものである。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、スイッチ操作時にクリック感を発生させる内視鏡装置などの医療機器用スイッチに関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、内視鏡装置用スイッチには、導電性の金属ドーム内にそれぞれ離間したスイッチ電極が配置されている。そして、スイッチ操作部を外部から押圧した場合にはこの押圧力によって略棒状の押圧部材が導電性の金属ドームを押圧方向にたわませることで、ドーム内のそれぞれ離間したスイッチ電極間が電気的に接続してONになると同時に、ドームの凸方向が反転する(凹になる)反動によりクリック感を発生させるものが多い。
【0003】
また、特許文献1には一般的な内視鏡装置用のボタンスイッチが示されている。この特許文献1のボタンスイッチでは、ボタン内に略棒状の押圧部材が固定されている。そして、スイッチ操作時にはボタンの押圧力が押圧部材を介してスイッチ本体に伝達される構成になっている。さらに、本特許出願の出願時には未公開の特願2001−390363号には特許文献1と略同様の構成のボタンスイッチの構造が示されている。これらの特許文献1や特願2001−390363号のボタンスイッチでもスイッチ本体内には上記金属ドームとスイッチ電極が配置されている。これにより、スイッチ操作時には同様に金属ドームの凸方向が反転する(凹になる)反動によりクリック感を発生させる構成になっている。
【0004】
【特許文献1】
特開2000−333903号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来構成の内視鏡装置用スイッチのように金属ドームを押圧方向にたわませることで、ドーム内のそれぞれ離間したスイッチ電極間が電気的に接続してONになると同時に、ドームの凸方向が反転する(凹になる)反動によりクリック感を発生させる構成の場合には、例えばオートクレーブ滅菌時に、圧力によってスイッチが押されっぱなしになる可能性がある。さらに、高温、高湿環境に曝されることなどでドームがへたり、時間の経過にともない徐々にクリック感が弱まってしまう問題がある。
【0006】
また、特許文献1のボタンスイッチや、特願2001−390363号のスイッチ構造でも金属ドームのへたりや、クリック感が低下する現象を解決することは難しい問題がある。
【0007】
本発明は上記事情に着目してなされたもので、その目的は、オートクレーブ滅菌などを行う場合でもスイッチ操作時にクリック感の低下を軽減することができる医療機器用スイッチを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、滅菌処理される医療機器に設けられたスイッチ本体に、電極部と、この電極部に対して接離する方向に移動可能に支持されたコンタクト部と、このコンタクト部を前記電極部に接離する操作を行なうスイッチ操作部と、このスイッチ操作部を操作したときにクリック感を付与するクリック感付与手段とを備えた医療機器用スイッチにおいて、前記スイッチ操作部に前記コンタクト部を保持するとともに、前記医療機器の外装部に液密的に取り付けられる弾性部材を設け、前記クリック感付与手段に少なくとも一部が前記弾性部材に埋没され、前記弾性部材の形状に応じて変形可能な変形部材を設けたことを特徴とする医療機器用スイッチである。
そして、本発明では、クリック感を発生するクリック感付与手段の少なくとも一部の変形部材を弾性部材に埋没させることにより、オートクレーブ時のスイッチ押圧方向への圧力にある程度抵抗できるとともに、スイッチ押圧力解放後には弾性部材の弾性力も手伝ってクリック感付与手段の変形部材が元の形状に戻り易くする。さらに、外部に露出されるクリック感付与手段の暴露部分を低減できることにより、材料の劣化を低減でき、オートクレーブ滅菌によるクリック感の低下が軽減できるようにしたものである。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の第1の実施の形態を図1を参照して説明する。図1は本実施の形態の医療機器用スイッチ1を医療機器の1例である内視鏡装置の把持部2に装着した例を示す。このスイッチ1は例えば内視鏡の観察像を表示する画面のホワイトバランスや、明るさ調整、デジタルキャプチャ等、内視鏡装置の各種機能を手元で操作するためのスイッチである。
【0010】
また、内視鏡装置の把持部2には例えば樹脂などで成型された外装カバー3が設けられている。この外装カバー3にはスイッチ操作に最適な位置に、スイッチ取り付け穴4が形成されている。この取り付け穴4の底部には取り付け穴4よりも小径な穴5が形成されている。そして、この取り付け穴4にはスイッチ1の操作ボタンとなるボタンユニット(スイッチ操作部)6が嵌め込まれている。
【0011】
このボタンユニット6には内視鏡装置の外装カバー(外装部)3に液密的に取り付けられるゴムカバー(弾性部材)7が設けられている。このゴムカバー7はシリコンゴムなどの柔軟かつ耐熱性のある材料によって形成されている。
【0012】
さらに、ゴムカバー7の上部には外装カバー3よりも適度に突出する略球面状の頭部8が形成されている。このゴムカバー7の頭部8の近傍にはクリックドーム(クリック感付与手段)9が埋設されている。このクリックドーム9はゴムカバー7の頭部8と略同一半径の球面を持った断面形状が略円弧状のドーム型円盤である。このクリックドーム9はゴムカバー7の成型時にゴムカバー7の頭部8の近傍に埋設されている。そして、ゴムカバー7の頭部8を押圧する事によってクリックドーム9の凸方向が反転する(凹になる)反動によりクリック感を発生させるようになっている。
【0013】
また、ゴムカバー7の外周面には、取り付け穴4と略同径の円筒部10が形成されている。この円筒部10の一部には全周にわたってリング状に突出するリング状の突出部11が形成されている。この突出部11は取り付け穴4の内周面に圧接されて水密シール部12が形成されている。
【0014】
さらに、ゴムカバー7の内側には、天井部から下向きに円柱状に突出するボス部13が突設されている。このボス部13には金属などでできた軸14の上端部がゴム成型時に埋め込まれている。
【0015】
また、ゴムカバー7の下端部には内向きのフランジ部15が突設されている。このゴムカバー7の内周面にはフランジ部15の上側に樹脂などでできたボタン取り付け部材16が嵌め込まれている。このボタン取り付け部材16には略リング状の嵌着部16aと、この嵌着部16aの内端部から下向きに延出された複数の脚部16bとが設けられている。そして、このボタン取り付け部材16の嵌着部16aの外周縁部がフランジ部15の上側でゴムカバー7の内周面に嵌着されている。
【0016】
さらに、各脚部16bの下端部には外向きに係止用爪16cが突設されている。各係止用爪16cは外装カバー3における取り付け穴4の底部穴5の周縁部下面に係止されている。これにより、ボタン取り付け部材16の嵌着部16aと各係止用爪16cとの間でゴムカバー7のフランジ部15と外装カバー3における取り付け穴4の底部穴5の周縁部とを挟持させる状態で、ゴムカバー7のフランジ部15を圧縮している。
【0017】
なお、ボタン取り付け部材16の嵌着部16aとゴムカバー7の内面の天井部との間には、スイッチ操作時の押し込みストロークよりも大きいクリアランスが設けられている。
【0018】
また、軸14の下端部には、略直方体形状のコンタクト部17が固定されている。このコンタクト部17は導電性材料でできており、表面に金メッキが施されている。さらに、コンタクト部17の下面両端部には、半球状の突起18が突設されている。
【0019】
また、把持部2の内部にはベース部材19が配設されている。このベース部材19にはボタンユニット6のコンタクト部17と対向する位置にスイッチ1の基板20が固定されている。この基板20上には、コンタクト部17の各突起18とそれぞれ対向する位置に、それぞれの間が電気的に絶縁されたパターン(電極部)21が導電部を露出して配置されている。このパターン21の導電部の表面には金メッキが施されている。また、このパターン21は、図示しない電線を通じて、内視鏡装置のプロセッサ部に接続されている。
【0020】
次に、上記構成の作用について説明する。本実施の形態の医療機器用スイッチ1は非操作時(通常時)にはボタンユニット6のゴムカバー7の頭部が外向きに突出された凸状態で保持されている。このとき、コンタクト部17の突起18と、基板20上のパターン21との間が非接触状態で保持され、それぞれのパターン21間が電気的に非接続状態で保持されている。
【0021】
そして、本実施の形態の医療機器用スイッチ1の使用時には内視鏡装置の把持部2を使用者が把持した状態で、スイッチ1のゴムカバー7の頭部を押し下げる状態で押圧する。これにより、ボタンユニット6のゴムカバー7が下向きに押込まれる。そのため、ボタンユニット6のコンタクト部17が下向きに移動し、コンタクト部17の各突起18が基板20上のパターン21の導電部にそれぞれ当接される。これにより、コンタクト部17の突起18が、基板20上のパターン21に接触し、それぞれのパターン21間を電気的に接続する。
【0022】
また、ゴムカバー7の頭部を押し下げる動作時には、ゴムカバー7と一緒に一体的にクリックドーム9が凹む状態に変形する。このとき、クリックドーム9の凸方向が反転する(凹になる)反動によりクリック感が発生される。
【0023】
そこで、上記構成のものにあっては次の効果を奏する。すなわち、本実施の形態の医療機器用スイッチ1ではクリック感を発生するクリックドーム9全体がゴムカバー7内に埋設されている。そのため、例えば内視鏡装置のオートクレーブ滅菌時に作用する圧力によってボタンユニット6のゴムカバー7がスイッチ押圧方向に押された際に、クリックドーム9自体の弾力と、ゴムカバー7の弾力とが合成された状態でスイッチ押圧方向への圧力にある程度抵抗できる。
【0024】
さらに、オートクレーブ滅菌の終了時にはオートクレーブ滅菌時に作用する圧力がなくなり、スイッチ1の押圧力が解放される。このスイッチ押圧力の解放後にはクリックドーム9自体の弾性復帰力によってクリックドーム9が元の形状に戻る。このとき、クリックドーム9が元の形状に戻る際にゴムカバー7の弾性力も加わるので、クリックドーム9が一層、元の形状に戻り易くなる。
【0025】
さらに、本実施の形態では特に、クリックドーム9全体がゴムカバー7内に埋設されているので、オートクレーブ滅菌時にクリックドーム9が蒸気中に暴露されることを防止することができる。そのため、クリックドーム9の材料の劣化を防止できる。その結果、オートクレーブ滅菌によるスイッチ1のクリック感の低下を軽減することができる。
【0026】
また、図2(A),(B)乃至図4は本発明の第2の実施の形態を示すものである。図2(A)に示すように本実施の形態のスイッチ31には内視鏡装置の把持部2における外装カバー3のスイッチ取り付け穴4に水密的に固定されたゴムカバー32が設けられている。このゴムカバー32の上面には外装カバー3の表面よりも外側に突出する略円柱状の突出部32aが形成されている。さらに、ゴムカバー32の底部には外装カバー3のスイッチ取り付け穴4に嵌め込まれる取り付け部32bが形成されている。
【0027】
ゴムカバー32内には、突出部32aの軸心部に導電性のコンタクト軸33の上端部が埋設されている。このコンタクト軸33の上端部はゴムカバー32の成型時にゴムカバー32内に埋め込まれている。
【0028】
さらに、図2(A)に示すようにゴムカバー32内には、コンタクト軸33と平行に配置された略長方形板状のクリック板34の上端部が同様に埋め込まれている。このクリック板34は長手方向(コンタクト軸33の軸線方向)に垂直な断面が図2(B)に示すような略半円状に曲げられた状態で成形されている。
【0029】
また、外装カバー3内には、樹脂成型されたベース部35が固定されている。このベース部35上には図2(A)に示すように2つの板状のコンタクト部36a,36bがベース部35と一体的に突設されている。これらのコンタクト部36a,36b間はコンタクト軸33の直径と同寸法離間された状態で配置されている。
【0030】
さらに、コンタクト部36a,36bの上部間には、回転軸37およびクリック板34の下端部がそれぞれ取付けられている。コンタクト軸33は、この回転軸37に回動自在に保持されている。そして、コンタクト軸33は、ゴムカバー32の突出部32aが図4に示すように横向きに押し倒されていない通常状態では、図2(A)に示すようにゴムカバー32の突出部32aが真っ直ぐ直立されている初期位置で保持されるようになっている。
【0031】
また、図2(A)に示すようにコンタクト部36a,36bの互いに対向する面間には、それぞれ左右に分離された2つの導電材料部(電極部)38a,38bが設けられている。左右の導電材料部38a,38b間はそれぞれ適度に離間し、電気的に絶縁された状態に分離されている。そして、初期位置で保持されているコンタクト軸33は、左右の導電材料部38a,38b間に配置されている。この状態で、コンタクト軸33は、左右の導電材料部38a,38bとは非接触状態で保持されている。さらに、左右の導電材料部38a,38bは第1の実施の形態と同様に、プロセッサまで電気的に接続されている。
【0032】
また、ゴムカバー32の突出部32aが図4に示すように横向きに押し倒された場合にはコンタクト軸33は、回転軸37を中心に回動し、このコンタクト軸33の下部がコンタクト部36a,36bの2つの導電材料部38a,38bのいずれか一方と選択的に接触される位置に配置されている。なお、左右の導電材料部38a,38bはベース部35の樹脂成型時にベース部35と一体となり、最適なレイアウトとなるようにベース部35上に形成された立体配線としても良い。
【0033】
次に、上記構成の作用について説明する。本実施の形態の医療機器用スイッチ31は非操作時(通常時)にはゴムカバー32の突出部32aが図2(A)に示すように真っ直ぐ直立されている初期位置で保持される。このとき、コンタクト軸33は、左右の導電材料部38a,38b間に配置されている。この状態で、コンタクト軸33は、左右の導電材料部38a,38bとは非接触状態で保持され、スイッチOFFの状態で保持されている。
【0034】
そして、本実施の形態の医療機器用スイッチ31の使用時には、スイッチ31のゴムカバー32の突出部32aを例えば図4に示すように右方向に倒す。このとき、突出部32aと一緒にコンタクト軸33は、回転軸37を中心に回動するとともに、クリック板34が曲げられる。この断面半円状に曲げられたクリック板34が曲げられる際にクリック感を伴って曲がり、クリック感を発生する。
【0035】
このとき同時に、コンタクト軸33の下部が、コンタクト部36a,36bの一方の導電材料部38a同士を電気的に接続し、スイッチがONとなる。なお、スイッチOFFの状態で、ゴムカバー32の突出部32aを図4中で左方向に倒した場合にはコンタクト軸33の下部が、コンタクト部36a,36bの他方の導電材料部38b同士を電気的に接続し、スイッチがONとなる。
【0036】
また、ゴムカバー32の突出部32aを倒す操作を解除すると、ゴムカバー32のゴムの弾性復帰力によってコンタクト軸33が垂直状態の初期位置に戻り、どの導電材料部38a,38bとも非接触状態に戻るためスイッチOFFとなる。
【0037】
そこで、上記構成のものにあっては次の効果を奏する。すなわち、本実施の形態の医療機器用スイッチ31ではクリック感を発生するクリック板34が、その大半をゴムカバー32内に埋設されている。そのため、例えば内視鏡装置のオートクレーブ滅菌時に作用する圧力によってゴムカバー32の突出部32aが横向きに倒れる方向に押された際に、クリック板34自体の弾力と、ゴムカバー32の弾力とが合成された状態でスイッチ押圧方向への圧力にある程度抵抗できる。
【0038】
さらに、オートクレーブ滅菌の終了時にはオートクレーブ滅菌時に作用する圧力がなくなり、スイッチ31の押圧力が解放される。このスイッチ押圧力の解放後にはクリック板34自体の弾性復帰力によってクリック板34が元の形状に戻る。このとき、クリック板34が元の形状に戻る際にゴムカバー32の弾性力も加わるので、クリック板34が一層、元の形状に戻り易くなる。
【0039】
さらに、本実施の形態では特に、クリック板34が、その大半をゴムカバー32内に埋設されているので、オートクレーブ滅菌時にクリック板34が蒸気中に暴露されることを低減することができる。そのため、クリック板34の材料の劣化を低減できる。その結果、オートクレーブ滅菌によるスイッチ31のクリック感の低下を軽減することができる。
【0040】
さらに、本実施の形態の医療機器用スイッチ31では特に、スイッチOFFの状態で、ゴムカバー32の突出部32aを図4中で左方向に倒した場合には右の導電材料部38b間を電気的に接続し、またゴムカバー32の突出部32aを図4中で右方向に倒した場合には左の導電材料部38a間を電気的に接続してそれぞれスイッチをONにすることができる。そのため、1つのボタンで、2つのそれぞれ別のスイッチ機能を保有することが出来る。
【0041】
また、本実施の形態の医療機器用スイッチ31ではオートクレーブ滅菌による圧力がゴムカバー32の突出部32aを真下に押す力として働いても、クリック板34を変形させる力にはならないため、クリック感の低下がより少なくできる効果がある。
【0042】
また、図5および図6は本発明の第3の実施の形態を示すものである。本実施の形態の医療機器用スイッチ41にはそれぞれ別のスイッチ機能を持っている2つのスイッチ部42a,42bを備えたスイッチユニット43が設けられている。
【0043】
このスイッチユニット43には内視鏡装置の把持部2における外装カバー3のスイッチ取り付け穴4の側面の段部に係合して水密的に固定されるゴムカバー44が設けられている。
【0044】
さらに、本実施の形態のスイッチユニット43は、上面から見て小判状の形状(略長円形状)に形成されている。そして、長円の一端側に一方のスイッチ部42a、他端側に他方のスイッチ部42bがそれぞれ短軸中心線に対して対象に配置されている。
【0045】
また、ゴムカバー44には左右のスイッチ部42a,42bの部分にそれぞれ操作者が押圧する略半球状の突起45がそれぞれ形成されている。さらに、ゴムカバー44の内部には、コンタクト板46が固定されている。このコンタクト板46には第2の実施の形態(図2(A),(B)乃至図4参照)と同様に断面が半円状に曲げられた(図2(B)に示す)略板帯状のプレート46aが設けられている。このプレート46aの両側には略U字状の屈曲部46b,46cが形成されている。
【0046】
このコンタクト板46のプレート46aと両側の略U字状の屈曲部46b,46cの大部分はゴムカバー44の内部に埋め込まれている。そして、このコンタクト板46の略U字状の屈曲部46b,46cの底面はゴムカバー44の下面から外部に突出して接触部47となっている。
【0047】
さらに、ゴムカバー44の下面には、左右の接触部47をそれぞれ囲む円筒状の円筒壁部48がそれぞれ下向きに突出されている。これらの円筒壁部48の下端面は把持部2の内部のベース部材35に当接されている。
【0048】
また、ベース部材35の上面には、左右の円筒壁部48内に配置される2つの基板49が固定されている。各基板49上には、互いに電気的に絶縁された2つのパターン(電極部)50が導電部を露出した状態で設けられている。これらの基板49上のパターン50は左右のスイッチ部42a,42bの各突起45の押込み操作に応じてコンタクト板46の接触部47が接離操作されるようになっている。すなわち、図5に示すようにゴムカバー44の左右のスイッチ部42a,42bの各突起45が押込み操作されていない非操作時(通常時)には円筒壁部48によってコンタクト板46の接触部47が基板49上のパターン50から離れた位置で保持され、スイッチOFFの状態で保持されるようになっている。そして、左右のスイッチ部42a,42bの各突起45の押込み操作時には図6に示すように押込み操作された側の円筒壁部48が撓む状態に弾性変形して、コンタクト板46の接触部47が基板49上のパターン50に圧接される状態で接触して基板49上のパターン50間を電気的に接続することでスイッチがONとなるようになっている。
【0049】
さらに、ベース部材35の上面には、ゴムカバー44の中央部下面に当接して支持する支持部51が上向に隆起される状態で突設されている。そして、この支持部51によって左右のスイッチ部42a,42bが分離されている。
【0050】
次に、上記構成の作用について説明する。本実施の形態の医療機器用スイッチ41は非操作時(通常時)にはゴムカバー44の左右のスイッチ部42a,42bの各突起45が図5に示す初期位置でそれぞれ保持される。この状態ではゴムカバー44の円筒壁部48は円筒形状のままで保持されている。そのため、この円筒壁部48によってコンタクト板46の接触部47が基板49上のパターン50から離れた位置で保持され、それぞれのパターン50間が電気的に非接続状態で保持されてスイッチOFFの状態で保持される。
【0051】
また、スイッチ41のゴムカバー44の左右のスイッチ部42a,42bのいずれか一方の突起45、例えば図5中で右側のスイッチ部42bの突起45が押込み操作された場合には右側のスイッチ部42bは図6に示すように変形する。このとき、押込み操作された右側のスイッチ部42bの円筒壁部48が縦方向に押し潰され、撓む状態に弾性変形して、コンタクト板46の接触部47が基板49上のパターン50に圧接される状態で接触する。これにより、基板49上のパターン50間を電気的に接続することでスイッチがONとなる。
【0052】
さらに、このスイッチ部42bの突起45の押込み操作時には、ゴムカバー44の変形と同時に、支持部51の近傍でコンタクト板46が湾曲する状態に弾性変形する。このとき、断面半円状に曲げられたコンタクト板46のプレート46aが曲げられる際にクリック感を伴って曲がり、クリック感を発生する。
【0053】
また、ゴムカバー44の突起45の押込み操作を解除すると、ゴムカバー44のゴムの弾性復帰力によって右側のスイッチ部42bの円筒壁部48が初期位置に戻り、コンタクト板46の接触部47が基板49上のパターン50から離れた位置に戻るためスイッチOFFとなる。
【0054】
そこで、上記構成のものにあっては次の効果を奏する。すなわち、本実施の形態の医療機器用スイッチ41ではクリック感を発生するコンタクト板46のプレート46aが、ゴムカバー44内に埋設されている。そのため、オートクレーブ滅菌時にコンタクト板46のプレート46aが蒸気中に暴露されることを防止することができる。そのため、コンタクト板46のプレート46aの材料の劣化を低減できる。その結果、オートクレーブ滅菌によるスイッチ41のクリック感の低下を軽減することができる。
【0055】
さらに、本実施の形態の医療機器用スイッチ41では特に、1つのゴムカバー44と、コンタクト板46でそれぞれ別のスイッチ機能を持っている2つのスイッチ部42a,42bを形成できるので、コンパクトにできると同時に、部品点数も少なくコストダウンできる効果がある。
【0056】
さらに、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変形実施できることは勿論である。
次に、本出願の他の特徴的な技術事項を下記の通り付記する。
記
(付記項1) オートクレーブ滅菌可能な、スイッチを有する内視鏡装置において、スイッチ部は、間隙を有して隣接して配置された電極部と、前記電極部を操作者の操作によって電気的に接続するコンタクト部と、コンタクト部材の操作側端部を覆い、内視鏡装置の外装に水密的に取付けられたゴムカバーと、成型されたゴムカバー内にその大半が埋設され、操作時にクリック感を操作者に与えるためのクリック発生部材を有することを特徴とする内視鏡装置。
【0057】
(付記項2) 電極部およびコンタクト部は金メッキが施されていることを特徴とする付記項1に記載の内視鏡装置。
【0058】
(付記項3) 滅菌処理される医療機器に設けられたスイッチ手段を操作するためのスイッチ操作機構において、前記スイッチ手段の可動接点を保持するとともに、前記医療機器の外装に液密的に取り付けられる弾性の操作本体部材と、前記操作本体部材を操作したときに操作者にクリック感を付与するために、前記操作本体部材の形状に応じて変形可能に少なくとも一部が前記操作本体部材に埋没された変形部材と、を具備したことを特徴とするスイッチ操作機構。
【0059】
(付記項1、2の従来技術) 従来の内視鏡装置用スイッチは、略棒状の押圧部材が外部からの押圧力によって、導電性の金属ドームを押圧方向にたわませることで、ドーム内に位置するそれぞれ離間したスイッチ電極間を電気的に接続してONになると同時に、ドームの凸方向が反転する(凹になる)反動によりクリック感を発生させるものが多かった。
【0060】
特開2000−333903号公報の図5に一般的な内視鏡装置用のスイッチ構造が示されている。また、特願2001−390363号の図6には同様のスイッチ構造が開示されている。
【0061】
(付記項1、2が解決しようとする課題) 従来の内視鏡装置用スイッチの構造の場合、オートクレーブ滅菌時に、圧力によってスイッチが押されっぱなしになったり、高温、高湿環境に曝されることなどでドームがへたり、クリック感が弱まってしまうという問題があった。
【0062】
特開2000−333903号公報の場合、スイッチ23fは市販のタクトスイッチを使用することが多いが、上記の問題がある。特願2001−390363号のスイッチ構造でも上記問題の解決は出来ない。
【0063】
(付記項1、2の目的) オートクレーブ滅菌によるスイッチのクリック感の低下を軽減する。
【0064】
(付記項1、2の作用) オートクレーブ滅菌時の圧力などの意図しない外力がスイッチ操作方向に働いても、クリック発生部材が自身の反発力で抵抗すると共に、クリック発生部材が埋め込まれているゴムの弾性力によっても抵抗して変形を最小限とする。
【0065】
また、クリック発生部材の大半を覆ったゴムが、オートクレーブの蒸気への暴露を低減させる。よってクリック発生部材の劣化が少ない。
【0066】
(付記項1、2の効果) クリック感を発生する部材が、その大半をゴムカバー内に埋設されているため、オートクレーブ時のスイッチ押圧方向への圧力にある程度抵抗できる。スイッチ押圧力解放後にはゴムの弾性力も手伝ってクリック発生部材が元の形状に戻る。蒸気への暴露を低減できるので、材料の劣化を低減できる。よって、オートクレーブ滅菌によるクリック感の低下が軽減できる。
【0067】
【発明の効果】
本発明によれば、スイッチ操作部にコンタクト部を保持するとともに、医療機器の外装部に液密的に取り付けられる弾性部材を設け、クリック感付与手段に少なくとも一部が弾性部材に埋没され、弾性部材の形状に応じて変形可能な変形部材を設けたので、オートクレーブ滅菌などを行う場合でもスイッチ操作時にクリック感の低下を軽減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態の内視鏡装置用スイッチの内部構造を示す縦断面図。
【図2】本発明の第2の実施の形態を示すもので、(A)は内視鏡装置用スイッチの内部構造を示す縦断面図、(B)はクリック板の断面形状を示す平面図。
【図3】第2の実施の形態の内視鏡装置用スイッチの内部構造を図2(A)とは90°回転させた方向から見た状態を示す縦断面図。
【図4】第2の実施の形態の内視鏡装置用スイッチのオン操作時の状態を示す縦断面図。
【図5】本発明の第3の実施の形態の内視鏡装置用スイッチの内部構造を示す縦断面図。
【図6】第3の実施の形態の内視鏡装置用スイッチのオン操作時の状態を示す縦断面図。
【符号の説明】
2 挿入部
3 外装カバー(外装部)
6 ボタンユニット(スイッチ操作部)
7 ゴムカバー(弾性部材)
9 クリックドーム(クリック感付与手段)
17 コンタクト部
21 パターン(電極部)
Claims (1)
- 滅菌処理される医療機器に設けられたスイッチ本体に、電極部と、この電極部に対して接離する方向に移動可能に支持されたコンタクト部と、このコンタクト部を前記電極部に接離する操作を行なうスイッチ操作部と、このスイッチ操作部を操作したときにクリック感を付与するクリック感付与手段とを備えた医療機器用スイッチにおいて、
前記スイッチ操作部に前記コンタクト部を保持するとともに、前記医療機器の外装部に液密的に取り付けられる弾性部材を設け、
前記クリック感付与手段に少なくとも一部が前記弾性部材に埋没され、前記弾性部材の形状に応じて変形可能な変形部材を設けたことを特徴とする医療機器用スイッチ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003060051A JP4488279B2 (ja) | 2003-03-06 | 2003-03-06 | 医療機器用スイッチ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003060051A JP4488279B2 (ja) | 2003-03-06 | 2003-03-06 | 医療機器用スイッチ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004267342A true JP2004267342A (ja) | 2004-09-30 |
JP4488279B2 JP4488279B2 (ja) | 2010-06-23 |
Family
ID=33122714
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003060051A Expired - Fee Related JP4488279B2 (ja) | 2003-03-06 | 2003-03-06 | 医療機器用スイッチ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4488279B2 (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008305694A (ja) * | 2007-06-08 | 2008-12-18 | Kenwood Corp | 携帯電子機器のスイッチ作動用ゴムキーの保持構造 |
CN103681029A (zh) * | 2013-12-07 | 2014-03-26 | 成都利仁电气有限责任公司 | 医用呼叫器 |
JP2017069833A (ja) * | 2015-09-30 | 2017-04-06 | ブラザー工業株式会社 | ヘッドマウントディスプレイカバーシステム、及びカバー |
WO2017134883A1 (ja) * | 2016-02-02 | 2017-08-10 | オリンパス株式会社 | スイッチユニット、該スイッチユニットを備えた内視鏡用撮像装置、該スイッチユニットを備えた内視鏡 |
WO2019207915A1 (ja) * | 2018-04-26 | 2019-10-31 | オリンパス株式会社 | 医療機器 |
-
2003
- 2003-03-06 JP JP2003060051A patent/JP4488279B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008305694A (ja) * | 2007-06-08 | 2008-12-18 | Kenwood Corp | 携帯電子機器のスイッチ作動用ゴムキーの保持構造 |
CN103681029A (zh) * | 2013-12-07 | 2014-03-26 | 成都利仁电气有限责任公司 | 医用呼叫器 |
JP2017069833A (ja) * | 2015-09-30 | 2017-04-06 | ブラザー工業株式会社 | ヘッドマウントディスプレイカバーシステム、及びカバー |
WO2017134883A1 (ja) * | 2016-02-02 | 2017-08-10 | オリンパス株式会社 | スイッチユニット、該スイッチユニットを備えた内視鏡用撮像装置、該スイッチユニットを備えた内視鏡 |
JPWO2017134883A1 (ja) * | 2016-02-02 | 2018-02-08 | オリンパス株式会社 | スイッチユニット、該スイッチユニットを備えた内視鏡用撮像装置、該スイッチユニットを備えた内視鏡 |
JP2018075461A (ja) * | 2016-02-02 | 2018-05-17 | オリンパス株式会社 | スイッチユニット、該スイッチユニットを備えた内視鏡用撮像装置、該スイッチユニットを備えた内視鏡 |
US10534169B2 (en) | 2016-02-02 | 2020-01-14 | Olympus Corporation | Switch unit, image pickup apparatus for endoscope including switch unit, and endoscope including switch unit |
WO2019207915A1 (ja) * | 2018-04-26 | 2019-10-31 | オリンパス株式会社 | 医療機器 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP4488279B2 (ja) | 2010-06-23 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
CA2618924C (en) | Combined switch | |
JP3794068B2 (ja) | プッシュオンスイッチ | |
JP2007052962A (ja) | プッシュオンスイッチ | |
JP2009211902A (ja) | 多方向入力装置 | |
TW201714193A (zh) | 按鈕開關以及可動接點構件 | |
JP2004267342A (ja) | 医療機器用スイッチ | |
JP2916867B2 (ja) | 多方向入力スイッチ | |
JP7432825B2 (ja) | 可動部材、及び入力装置 | |
US6329622B1 (en) | Oscillating-operation type switch apparatus | |
US20220246374A1 (en) | Switching device | |
JP2010021034A (ja) | プッシュスイッチ | |
WO2021085308A1 (ja) | 操作装置 | |
JP7354150B2 (ja) | フィードバックを生成するスナップアクションスイッチ | |
JP2004311128A (ja) | 押釦スイッチ | |
JP3183866B2 (ja) | 多方向入力スイッチ | |
JP7460505B2 (ja) | 押しボタンスイッチおよびそれを備えた電子機器 | |
JP7383199B2 (ja) | スイッチ装置 | |
JP2010272322A (ja) | 電子内視鏡の押しボタンスイッチ | |
WO2022260011A1 (ja) | 押圧操作体およびスイッチ装置 | |
WO2023248701A1 (ja) | プッシュスイッチ | |
JP2001250450A (ja) | 押釦スイッチ | |
WO2023026583A1 (ja) | プッシュスイッチ | |
JP2007053029A (ja) | 押圧式スイッチ機構付き回転式電子部品 | |
JP2004006120A (ja) | 操作キー装置及び電子機器 | |
JP5228901B2 (ja) | プッシュオンスイッチ |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20060116 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20090305 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20090310 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20090423 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20090811 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20091111 |
|
A911 | Transfer of reconsideration by examiner before appeal (zenchi) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911 Effective date: 20091118 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20091222 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20100205 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20100302 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20100324 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130409 Year of fee payment: 3 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130409 Year of fee payment: 3 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140409 Year of fee payment: 4 |
|
S531 | Written request for registration of change of domicile |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |