JP2004265686A - ムービングプレート付コネクタ - Google Patents
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Abstract
【課題】ムービングプレートとハウジングとの係合不良を防ぐことのできるムービングプレート付コネクタを提供することを目的とする。
【解決手段】ムービングプレート付コネクタ30は、雄側コネクタ10およびこれと嵌合する雌側コネクタ20によって構成されている。雄側コネクタ10は雄ハウジング11内に雄側端子金具13を収容するとともに、ムービングプレート12を移動可能に収容している。ムービングプレート12は雄側端子金具13のタブ部13bをガイドする複数のガイド孔12a1を含んだガイド部12aと、雄側コネクタ10の前後方向に延びるようにガイド部12aと一体に形成された嵌合子12bを備えている。雄ハウジング11の内周部に可撓性の係止片11eを形成し、嵌合子12bに係止片11eと係合して、ムービングプレート12の係止状態を形成する第1係止溝12cおよび第2係止溝12dを形成した。
【選択図】 図5
【解決手段】ムービングプレート付コネクタ30は、雄側コネクタ10およびこれと嵌合する雌側コネクタ20によって構成されている。雄側コネクタ10は雄ハウジング11内に雄側端子金具13を収容するとともに、ムービングプレート12を移動可能に収容している。ムービングプレート12は雄側端子金具13のタブ部13bをガイドする複数のガイド孔12a1を含んだガイド部12aと、雄側コネクタ10の前後方向に延びるようにガイド部12aと一体に形成された嵌合子12bを備えている。雄ハウジング11の内周部に可撓性の係止片11eを形成し、嵌合子12bに係止片11eと係合して、ムービングプレート12の係止状態を形成する第1係止溝12cおよび第2係止溝12dを形成した。
【選択図】 図5
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数のガイド孔によって端子金具の前方部をガイドするムービングプレートを、コネクタハウジング内に移動可能に収容したムービングプレート付コネクタに関する。
【0002】
【従来の技術】
ムービングプレート付コネクタに関する従来技術として、複数のガイド孔を備えたガイド部に2本の片持ち梁を連結したムービングプレートを、コネクタハウジング内に移動可能に収容したものがあった(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開2002−343483公報(第1図)
【0004】
図12において、上述した公報に記載されたムービングプレート付コネクタ1は、コネクタハウジング2内に移動可能に収容されるムービングプレート3を備えている。ムービングプレート3は図示しない端子金具の前方部が挿通される複数のガイド孔4を備えたガイド部5に、2本の片持ち梁である嵌合子6を連結し、コネクタハウジング2に形成されたレール部7に嵌合子6を嵌合させて移動させるものである。嵌合子6には可撓性の仮係止部6aおよび本係止部6bとが形成され、それぞれ、レール部7に形成された仮係合突起および本係合突起(いずれも図示しない)に対し撓みながら係合して、仮係止あるいは本係止状態としている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上述した従来技術においては、ムービングプレート3の露出した部位に可撓性の仮係止部6aおよび本係止部6bが形成されているため、コネクタハウジング2内へ収容する前に、嵌合子6を他の物に強くぶつけて衝撃を与えたりすると、可撓性の仮係止部6aあるいは本係止部6bが変形、破損して、ムービングプレート3をコネクタハウジング2内に収容した場合にムービングプレート3の係合不良を起こす恐れがある。
【0006】
本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、ムービングプレートとハウジングとの係合不良を防ぐことのできるムービングプレート付コネクタを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上述した目的を達成するための手段として、請求項1の発明においては、雄ハウジング内に雄側端子金具を収容する雄側コネクタ、雌ハウジング内に雌側端子金具を収容する雌側コネクタ、および前記雄ハウジング内に前後方向に移動可能に収容され、前記雄側端子金具の前方部が挿通されることによって前記端子金具をガイドする複数のガイド孔が形成されるとともに、前記雄ハウジング内の係止位置において前記雄ハウジングの内周部に形成された可撓性の係止片と係合する非可撓性の係止部が形成されたムービングプレートを備えたことを特徴とするムービングプレート付コネクタとした。
【0008】
請求項2の発明においては、前記ムービングプレートは前記雄ハウジング内において前後方向に延びる嵌合子を含み、前記雄ハウジングにはその前後方向に延びて前記嵌合子と嵌合するレール部が形成されており、前記レール部はあり溝によって形成されるとともに、前記嵌合子は前記レール部と嵌合するように前記レール部の溝形状と一致した形状としたことを特徴とする請求項1記載のムービングプレート付コネクタとした。
【0009】
請求項3の発明においては、前記係止部を前記嵌合子上に形成したことを特徴とする請求項2記載のムービングプレート付コネクタとした。
【0010】
【発明の作用及び効果】
<請求項1の発明>
可撓性の係止片を雄ハウジングの内周部に形成したため、係止片を破損するおそれが少ない。また、ムービングプレートに衝撃が加わっても非可撓性の係止部はダメージを受けにくく、雄ハウジングとムービングプレートとの係合不良が発生しにくいムービングプレート付コネクタとすることができる。
【0011】
<請求項2の発明>
雄ハウジングに設けたあり溝によって形成されたレール部と、レール部の溝形状と一致した形状に形成した嵌合子とによって雄ハウジングとムービングプレートとを嵌合させたため、雄ハウジングに対してムービングプレートが円滑に移動するムービングプレート付コネクタとすることができる。
【0012】
<請求項3の発明>
係止部を嵌合子上に形成したことにより、係止部と係止片とを互いに正しい位置で係合させることができ、係合不良を更に低減することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図1乃至図11に基づいて説明する。以下、図1および図2においては右方を前方、図4においては左方を前方とする。図1乃至図3に示すように、本実施形態のムービングプレート付コネクタ30に使用されるムービングプレート12は雄ハウジング11内に収容され、雄側端子金具13をガイドするものである。雄側コネクタ10は雄ハウジング11のフード部11a内にムービングプレート12が前方より収容されており、端子収容部11b内の複数のキャビティ11b1内には、後方より複数の雄側端子金具13が挿入されている。雄側端子金具13は、電線14が接続される加締部13aと加締部13aの前方に一体に形成されたタブ部13bとによって構成されている。
【0014】
また、端子収容部11bの各キャビティ11b1にはランス11b2が形成され、キャビティ11b1に挿入された雄側端子金具13と係合して雄側端子金具13の抜け止めを行う。更に、キャビティ11b1内に雄側端子金具13が挿入された後、端子収容部11bにリテーナ15が差込まれ、これが雄側端子金具13と係合することによって雄側端子金具13の抜け止めを確実にしている。
【0015】
更に、雄ハウジング11には、雄側コネクタ10が後述する雌側コネクタ20と完全に嵌合した場合に、雌ハウジング21に設けられた突起部21d(後述する)と係合する可撓性のロック片11cが一体に形成されている。また、図3に示すように、雄ハウジング11のフード部11aの左右の内周面にはあり溝によって形成されたレール部11dが設けられている。更に、雄ハウジング11の内周部には、後述するムービングプレート12の第1係止溝12cおよび第2係止溝12dと係合する一対の可撓性の係止片11eが形成されている。
【0016】
ムービングプレート12は、図9乃至図11に示すように複数のガイド孔12a1を備えたガイド部12aと、ガイド部12aの前後方向に延びるように、ガイド部12aの両端に片持ち梁状に一体に形成され、上述した雄ハウジング11に形成されたレール部11dと嵌合する2個の嵌合子12bとによって構成されている。嵌合子12bは、あり溝によって形成されたレール部11dとの間で相対移動可能に嵌合するように、その断面がレール部11dの溝形状に一致する形状に形成されており、嵌合子12bのそれぞれ外側面には、第1係止溝12cおよび第2係止溝12dが互いに離れて形成されている。
【0017】
第1係止溝12cは本発明の係止部に該当し、その断面が矩形状であって、その雄側コネクタ10の後方側が前後方向に対して垂直な面12c1にて形成され、前方側が緩やかな傾斜面12c2にて形成されている。一方、第2係止溝12dも本発明の係止部に該当し、その断面がやはり矩形状であって、その前後側とも緩やかな傾斜面12d1および12d2にて形成されている。
【0018】
図1に示すように、ムービングプレート12は、雄ハウジング11のレール部11dに嵌合子12bが嵌合するように雄ハウジング11の前方側より挿入され、雄ハウジング11の内周面に形成された一対の可撓性の係止片11eが、第1係止溝12cと係合する位置において一旦停止して第1係止状態となる(図1および図2示)。この時、各々のガイド孔12a1に雄側端子金具13のタブ部13bの先端部が嵌合して、雄側端子金具13のタブ部13bはムービングプレート12のガイド孔12a1によってガイドされ、相手側コネクタの端子金具と嵌合可能な位置に保持される。
【0019】
次に、図4に基づいて雌側コネクタ20について説明する。雌側コネクタ20を構成している雌ハウジング21の前方部にある凹部21aには複数の貫通孔22aが形成された前壁部22が装着され、雌ハウジング21の後方部には複数のキャビティ21bが形成されている。各々のキャビティ21b内には、後方に電線24が連結された雌側端子金具23が収容されている。雌側端子金具23はキャビティ21b内に収容されると雌ハウジング21に形成されたランス21cと係合して抜け止めされる。更に、キャビティ21b内に収容された後に、雌ハウジング21にリテーナ25を装着することで、雌側端子金具23の抜け止めを確実にしている。尚、雌ハウジング21の上面には、雌側コネクタ20が雄側コネクタ10と嵌合する際に、雄ハウジング11のロック片11cと係合する突起部21dが形成されている。
【0020】
以下、図5乃至図8に基づいて、雄側コネクタ10および雌側コネクタ20を互いに嵌合させる場合について説明する。上述したように、雌雄のコネクタを嵌合させる以前は、雄ハウジング11の係止片11eはムービングプレート12の第1係止溝12cと係合しており、ムービングプレート12は第1係止状態にある。最初に、図5に示すように雌側コネクタ20の前端部がムービングプレート12の嵌合子12b間に介在するように、雄側コネクタ10内に雌側コネクタ20を進入させる。雌側コネクタ20の進入に伴い、その前端部がムービングプレート12のガイド部12aに接近するとともに、雄側端子金具13のタブ部13bが前壁部22の貫通孔22a内に進入し始める。
【0021】
更に深く雌側コネクタ20を雄側コネクタ10内に進入させると、雌側コネクタ20の前端部がガイド部12aに当接して、ムービングプレート12を雄側コネクタ10内の後方(図5および図6において左方)に移動させるとともに、雄側端子金具13のタブ部13bが前壁部22の貫通孔22aに挿通された後、雌側端子金具23に嵌合する。ムービングプレート12の移動に伴って、第1係止溝12cに係合していた係止片11eは、第1係止溝12cの前方にある緩やかな傾斜面12c2に乗り上げた後、隣接した傾斜面12d1を降下して第2係止溝12dと係合して第2係止状態となり、嵌合が完了する(図7および図8示)。
【0022】
この時、雄ハウジング11のロック片11cが雌ハウジング21の突起部21dに係合し、雌雄のコネクタがはずれないようにロックされる。また、ムービングプレート12が移動する間、ガイド孔12a1が各々の雄側端子金具13のタブ部13bをガイドしているため、タブ部13bの位置が正確に決められ雌側端子金具23との嵌合が円滑に行われる。
【0023】
上述した実施形態によれば、可撓性の係止片11eが雄ハウジング11の内周部に形成されているため破損しにくい。また、ムービングプレート12の外側に露出している第1係止溝12cおよび第2係止溝12dは非可撓性であるため、外部から衝撃が加わっても破損しにくく、雄ハウジング11とムービングプレート12との間の係合不良が発生しにくい。
【0024】
また、ハウジング11に設けられたあり溝によって形成されたレール部11dに、ムービングプレート12に設けた嵌合子12bを嵌合させて双方を相対移動可能に連結したことにより、雄ハウジング11に対してムービングプレート12が円滑に移動できる。それに加えて、嵌合子12bの外周面に第1係止溝12cおよび第2係止溝12dを形成したことにより、第1係止溝12cおよび第2係止溝12dと係止片11eとを互いに正しい位置で係合させることができ、係合不良をなくすことができる。
【0025】
<他の実施形態>
本発明は上述した記載および図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれ、さらに、以下のもの以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することができる。
(1)上述した実施形態においては、ハウジングに形成された係止片がムービングプレートの第1係止溝および第2係止溝の双方に係合する構成とされているが、ハウジングの内周部にムービングプレートの第1係止溝に係合する第1係止片と第2係止溝に係合する第2係止片を互いに別体に設けてもよい。
(2)係止溝は必ずしも嵌合子上になければならないわけではなく、ムービングプレートの他の部位に設けてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】一実施形態によるムービングプレート付コネクタを構成する雄側コネクタの横断面図である。
【図2】図1の縦断面図である。
【図3】図2の右側面図である。
【図4】一実施形態によるムービングプレート付コネクタを構成する雌側コネクタの縦断面図である。
【図5】雄側コネクタに雌側コネクタを嵌合させた初期状態を示す横断面図である。
【図6】図5の縦断面図である。
【図7】雌雄のコネクタの嵌合が完了した状態を示す横断面図である。
【図8】図7の縦断面図である。
【図9】図1に示した雄側コネクタに使用したムービングプレートの斜視図である。
【図10】図9に示したムービングプレートの横断面図である。
【図11】図10に示したムービングプレートの右側面図である。
【図12】従来のムービングプレート付コネクタを示す斜視図である。
【符号の説明】
10…雄側コネクタ
11…雄ハウジング
11d…レール部
11e…係止片
12…ムービングプレート
12a1…ガイド孔
12b…嵌合子
12c…第1係止溝
12d…第2係止溝
13…雄側端子金具
13b…タブ部
20…雌側コネクタ
21…雌ハウジング
23…雌側端子金具
30…ムービングプレート付コネクタ
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数のガイド孔によって端子金具の前方部をガイドするムービングプレートを、コネクタハウジング内に移動可能に収容したムービングプレート付コネクタに関する。
【0002】
【従来の技術】
ムービングプレート付コネクタに関する従来技術として、複数のガイド孔を備えたガイド部に2本の片持ち梁を連結したムービングプレートを、コネクタハウジング内に移動可能に収容したものがあった(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開2002−343483公報(第1図)
【0004】
図12において、上述した公報に記載されたムービングプレート付コネクタ1は、コネクタハウジング2内に移動可能に収容されるムービングプレート3を備えている。ムービングプレート3は図示しない端子金具の前方部が挿通される複数のガイド孔4を備えたガイド部5に、2本の片持ち梁である嵌合子6を連結し、コネクタハウジング2に形成されたレール部7に嵌合子6を嵌合させて移動させるものである。嵌合子6には可撓性の仮係止部6aおよび本係止部6bとが形成され、それぞれ、レール部7に形成された仮係合突起および本係合突起(いずれも図示しない)に対し撓みながら係合して、仮係止あるいは本係止状態としている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上述した従来技術においては、ムービングプレート3の露出した部位に可撓性の仮係止部6aおよび本係止部6bが形成されているため、コネクタハウジング2内へ収容する前に、嵌合子6を他の物に強くぶつけて衝撃を与えたりすると、可撓性の仮係止部6aあるいは本係止部6bが変形、破損して、ムービングプレート3をコネクタハウジング2内に収容した場合にムービングプレート3の係合不良を起こす恐れがある。
【0006】
本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、ムービングプレートとハウジングとの係合不良を防ぐことのできるムービングプレート付コネクタを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上述した目的を達成するための手段として、請求項1の発明においては、雄ハウジング内に雄側端子金具を収容する雄側コネクタ、雌ハウジング内に雌側端子金具を収容する雌側コネクタ、および前記雄ハウジング内に前後方向に移動可能に収容され、前記雄側端子金具の前方部が挿通されることによって前記端子金具をガイドする複数のガイド孔が形成されるとともに、前記雄ハウジング内の係止位置において前記雄ハウジングの内周部に形成された可撓性の係止片と係合する非可撓性の係止部が形成されたムービングプレートを備えたことを特徴とするムービングプレート付コネクタとした。
【0008】
請求項2の発明においては、前記ムービングプレートは前記雄ハウジング内において前後方向に延びる嵌合子を含み、前記雄ハウジングにはその前後方向に延びて前記嵌合子と嵌合するレール部が形成されており、前記レール部はあり溝によって形成されるとともに、前記嵌合子は前記レール部と嵌合するように前記レール部の溝形状と一致した形状としたことを特徴とする請求項1記載のムービングプレート付コネクタとした。
【0009】
請求項3の発明においては、前記係止部を前記嵌合子上に形成したことを特徴とする請求項2記載のムービングプレート付コネクタとした。
【0010】
【発明の作用及び効果】
<請求項1の発明>
可撓性の係止片を雄ハウジングの内周部に形成したため、係止片を破損するおそれが少ない。また、ムービングプレートに衝撃が加わっても非可撓性の係止部はダメージを受けにくく、雄ハウジングとムービングプレートとの係合不良が発生しにくいムービングプレート付コネクタとすることができる。
【0011】
<請求項2の発明>
雄ハウジングに設けたあり溝によって形成されたレール部と、レール部の溝形状と一致した形状に形成した嵌合子とによって雄ハウジングとムービングプレートとを嵌合させたため、雄ハウジングに対してムービングプレートが円滑に移動するムービングプレート付コネクタとすることができる。
【0012】
<請求項3の発明>
係止部を嵌合子上に形成したことにより、係止部と係止片とを互いに正しい位置で係合させることができ、係合不良を更に低減することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図1乃至図11に基づいて説明する。以下、図1および図2においては右方を前方、図4においては左方を前方とする。図1乃至図3に示すように、本実施形態のムービングプレート付コネクタ30に使用されるムービングプレート12は雄ハウジング11内に収容され、雄側端子金具13をガイドするものである。雄側コネクタ10は雄ハウジング11のフード部11a内にムービングプレート12が前方より収容されており、端子収容部11b内の複数のキャビティ11b1内には、後方より複数の雄側端子金具13が挿入されている。雄側端子金具13は、電線14が接続される加締部13aと加締部13aの前方に一体に形成されたタブ部13bとによって構成されている。
【0014】
また、端子収容部11bの各キャビティ11b1にはランス11b2が形成され、キャビティ11b1に挿入された雄側端子金具13と係合して雄側端子金具13の抜け止めを行う。更に、キャビティ11b1内に雄側端子金具13が挿入された後、端子収容部11bにリテーナ15が差込まれ、これが雄側端子金具13と係合することによって雄側端子金具13の抜け止めを確実にしている。
【0015】
更に、雄ハウジング11には、雄側コネクタ10が後述する雌側コネクタ20と完全に嵌合した場合に、雌ハウジング21に設けられた突起部21d(後述する)と係合する可撓性のロック片11cが一体に形成されている。また、図3に示すように、雄ハウジング11のフード部11aの左右の内周面にはあり溝によって形成されたレール部11dが設けられている。更に、雄ハウジング11の内周部には、後述するムービングプレート12の第1係止溝12cおよび第2係止溝12dと係合する一対の可撓性の係止片11eが形成されている。
【0016】
ムービングプレート12は、図9乃至図11に示すように複数のガイド孔12a1を備えたガイド部12aと、ガイド部12aの前後方向に延びるように、ガイド部12aの両端に片持ち梁状に一体に形成され、上述した雄ハウジング11に形成されたレール部11dと嵌合する2個の嵌合子12bとによって構成されている。嵌合子12bは、あり溝によって形成されたレール部11dとの間で相対移動可能に嵌合するように、その断面がレール部11dの溝形状に一致する形状に形成されており、嵌合子12bのそれぞれ外側面には、第1係止溝12cおよび第2係止溝12dが互いに離れて形成されている。
【0017】
第1係止溝12cは本発明の係止部に該当し、その断面が矩形状であって、その雄側コネクタ10の後方側が前後方向に対して垂直な面12c1にて形成され、前方側が緩やかな傾斜面12c2にて形成されている。一方、第2係止溝12dも本発明の係止部に該当し、その断面がやはり矩形状であって、その前後側とも緩やかな傾斜面12d1および12d2にて形成されている。
【0018】
図1に示すように、ムービングプレート12は、雄ハウジング11のレール部11dに嵌合子12bが嵌合するように雄ハウジング11の前方側より挿入され、雄ハウジング11の内周面に形成された一対の可撓性の係止片11eが、第1係止溝12cと係合する位置において一旦停止して第1係止状態となる(図1および図2示)。この時、各々のガイド孔12a1に雄側端子金具13のタブ部13bの先端部が嵌合して、雄側端子金具13のタブ部13bはムービングプレート12のガイド孔12a1によってガイドされ、相手側コネクタの端子金具と嵌合可能な位置に保持される。
【0019】
次に、図4に基づいて雌側コネクタ20について説明する。雌側コネクタ20を構成している雌ハウジング21の前方部にある凹部21aには複数の貫通孔22aが形成された前壁部22が装着され、雌ハウジング21の後方部には複数のキャビティ21bが形成されている。各々のキャビティ21b内には、後方に電線24が連結された雌側端子金具23が収容されている。雌側端子金具23はキャビティ21b内に収容されると雌ハウジング21に形成されたランス21cと係合して抜け止めされる。更に、キャビティ21b内に収容された後に、雌ハウジング21にリテーナ25を装着することで、雌側端子金具23の抜け止めを確実にしている。尚、雌ハウジング21の上面には、雌側コネクタ20が雄側コネクタ10と嵌合する際に、雄ハウジング11のロック片11cと係合する突起部21dが形成されている。
【0020】
以下、図5乃至図8に基づいて、雄側コネクタ10および雌側コネクタ20を互いに嵌合させる場合について説明する。上述したように、雌雄のコネクタを嵌合させる以前は、雄ハウジング11の係止片11eはムービングプレート12の第1係止溝12cと係合しており、ムービングプレート12は第1係止状態にある。最初に、図5に示すように雌側コネクタ20の前端部がムービングプレート12の嵌合子12b間に介在するように、雄側コネクタ10内に雌側コネクタ20を進入させる。雌側コネクタ20の進入に伴い、その前端部がムービングプレート12のガイド部12aに接近するとともに、雄側端子金具13のタブ部13bが前壁部22の貫通孔22a内に進入し始める。
【0021】
更に深く雌側コネクタ20を雄側コネクタ10内に進入させると、雌側コネクタ20の前端部がガイド部12aに当接して、ムービングプレート12を雄側コネクタ10内の後方(図5および図6において左方)に移動させるとともに、雄側端子金具13のタブ部13bが前壁部22の貫通孔22aに挿通された後、雌側端子金具23に嵌合する。ムービングプレート12の移動に伴って、第1係止溝12cに係合していた係止片11eは、第1係止溝12cの前方にある緩やかな傾斜面12c2に乗り上げた後、隣接した傾斜面12d1を降下して第2係止溝12dと係合して第2係止状態となり、嵌合が完了する(図7および図8示)。
【0022】
この時、雄ハウジング11のロック片11cが雌ハウジング21の突起部21dに係合し、雌雄のコネクタがはずれないようにロックされる。また、ムービングプレート12が移動する間、ガイド孔12a1が各々の雄側端子金具13のタブ部13bをガイドしているため、タブ部13bの位置が正確に決められ雌側端子金具23との嵌合が円滑に行われる。
【0023】
上述した実施形態によれば、可撓性の係止片11eが雄ハウジング11の内周部に形成されているため破損しにくい。また、ムービングプレート12の外側に露出している第1係止溝12cおよび第2係止溝12dは非可撓性であるため、外部から衝撃が加わっても破損しにくく、雄ハウジング11とムービングプレート12との間の係合不良が発生しにくい。
【0024】
また、ハウジング11に設けられたあり溝によって形成されたレール部11dに、ムービングプレート12に設けた嵌合子12bを嵌合させて双方を相対移動可能に連結したことにより、雄ハウジング11に対してムービングプレート12が円滑に移動できる。それに加えて、嵌合子12bの外周面に第1係止溝12cおよび第2係止溝12dを形成したことにより、第1係止溝12cおよび第2係止溝12dと係止片11eとを互いに正しい位置で係合させることができ、係合不良をなくすことができる。
【0025】
<他の実施形態>
本発明は上述した記載および図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれ、さらに、以下のもの以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することができる。
(1)上述した実施形態においては、ハウジングに形成された係止片がムービングプレートの第1係止溝および第2係止溝の双方に係合する構成とされているが、ハウジングの内周部にムービングプレートの第1係止溝に係合する第1係止片と第2係止溝に係合する第2係止片を互いに別体に設けてもよい。
(2)係止溝は必ずしも嵌合子上になければならないわけではなく、ムービングプレートの他の部位に設けてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】一実施形態によるムービングプレート付コネクタを構成する雄側コネクタの横断面図である。
【図2】図1の縦断面図である。
【図3】図2の右側面図である。
【図4】一実施形態によるムービングプレート付コネクタを構成する雌側コネクタの縦断面図である。
【図5】雄側コネクタに雌側コネクタを嵌合させた初期状態を示す横断面図である。
【図6】図5の縦断面図である。
【図7】雌雄のコネクタの嵌合が完了した状態を示す横断面図である。
【図8】図7の縦断面図である。
【図9】図1に示した雄側コネクタに使用したムービングプレートの斜視図である。
【図10】図9に示したムービングプレートの横断面図である。
【図11】図10に示したムービングプレートの右側面図である。
【図12】従来のムービングプレート付コネクタを示す斜視図である。
【符号の説明】
10…雄側コネクタ
11…雄ハウジング
11d…レール部
11e…係止片
12…ムービングプレート
12a1…ガイド孔
12b…嵌合子
12c…第1係止溝
12d…第2係止溝
13…雄側端子金具
13b…タブ部
20…雌側コネクタ
21…雌ハウジング
23…雌側端子金具
30…ムービングプレート付コネクタ
Claims (3)
- 雄ハウジング内に雄側端子金具を収容する雄側コネクタ、
雌ハウジング内に雌側端子金具を収容する雌側コネクタ、および
前記雄ハウジング内に前後方向に移動可能に収容され、前記雄側端子金具の前方部が挿通されることによって前記端子金具をガイドする複数のガイド孔が形成されるとともに、前記雄ハウジング内の係止位置において前記雄ハウジングの内周部に形成された可撓性の係止片と係合する非可撓性の係止部が形成されたムービングプレートを備えたことを特徴とするムービングプレート付コネクタ。 - 前記ムービングプレートは前記雄ハウジング内において前後方向に延びる嵌合子を含み、前記雄ハウジングにはその前後方向に延びて前記嵌合子と嵌合するレール部が形成されており、前記レール部はあり溝によって形成されるとともに、前記嵌合子は前記レール部と嵌合するように前記レール部の溝形状と一致した形状としたことを特徴とする請求項1記載のムービングプレート付コネクタ。
- 前記係止部を前記嵌合子上に形成したことを特徴とする請求項2記載のムービングプレート付コネクタ。
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- 2003-02-28 JP JP2003053810A patent/JP2004265686A/ja active Pending
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