JP2004264209A - 眼鏡レンズのコート膜密着性能評価試験方法 - Google Patents

眼鏡レンズのコート膜密着性能評価試験方法 Download PDF

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Abstract

【課題】表面にコート膜を有する眼鏡レンズのコート膜密着性能を評価する際、実際の玉型加工やユーザーの使用条件に近く、再現性・信頼性の高い評価試験方法を提供する。
【解決手段】下記(1)から(3)の少なくとも一つの方法を用いて眼鏡レンズのコート膜上に意図的に加工クラックを施し、該眼鏡レンズを耐候性等の加速試験機へ任意の期間投入した後、該眼鏡レンズのコート膜密着性能を評価する。
(1)眼鏡レンズをフレーム形状に合わせて玉型加工する際に、眼鏡レンズを保持するためのレンズチャック部へ通常を超える過度の荷重を掛ける。
(2)眼鏡レンズをフレーム形状に合わせて玉型加工する際に、眼鏡レンズエッジ部に通常を超える過度の砥石押し付け荷重を掛けながら玉型加工を行う。
(3)眼鏡レンズをフレームへ枠入れする際に、通常を超える過度の締め付け力で締め付ける。
【選択図】なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、眼鏡レンズの評価試験方法及びその条件に関し、特にコート膜密着性能(ハガレ難さ)を評価する評価試験方法及びその条件に関する。
【0002】
【従来の技術】
眼鏡レンズは一般的にφ50〜80mmの円形に形成され、それを店頭等において客の所望する眼鏡フレームの形状に合わせてレンズのエッジを削り(以下「玉型加工」とする)、眼鏡フレームに入れて(以下「枠入れ」とする)使用する。眼鏡フレームには様々な形状があるが、最近では天地方向の幅が長手方向の幅より極端に狭い「カニ目」と呼ばれる形状の眼鏡フレームの人気が高い。
【0003】
合成樹脂製眼鏡レンズは、ガラスレンズに比べて一般的に表面硬度が劣る為、生地よりも硬度の高い合成樹脂材料で表面にコート膜を施している。コート膜には生地側からプライマー層、ハードコート層、反射防止層などがある。眼鏡レンズに求められる性能としては、使用者の視力を矯正できる光学的性能は勿論であるが、店頭における加工時、眼鏡使用中または保管時の環境に左右されず、長期に渡って当初のコート膜密着性能を保持する耐久品質等が挙げられる。
【0004】
しかしながら合成樹脂製眼鏡レンズの場合、最表面の反射防止層とその下に形成されるハードコート層、プライマー層、生地素材との膨張率の違いがある為、玉型加工時のレンズチャック部(レンズを玉型加工機に保持するためにレンズの中心部を両面からカップと呼ばれる治具で締め付けた部分)への過度の荷重(以下「チャック圧」とも記す)、砥石がレンズエッジ部を過度に押し付ける荷重(以下「加工圧」とも記す)や、枠入れ時の過度のフレーム締め付け力や、眼鏡使用時の過酷な加熱等により、レンズ表面のコート膜にクラックと呼ばれるひび割れが発生する。特にカニ目形状のフレームは玉型加工において削る量が多い分レンズにかかる応力も大きくなる上、フレーム形状がレンズのベースカーブと合わない場合が多く、過度に締め付けてしまうためクラックが入り易い。そこからアルカリ性物質、酸性物質、薬品、溶剤等が浸透し、更に眼鏡使用中の環境(紫外線、熱、湿度、水分等)による影響も受け、レンズ中心付近等にコート膜ハガレを誘発することがあった。この為、コート膜密着性能は重要な評価項目となっている。
【0005】
従来、コート膜密着性能の評価方法として次のような方法があった。まず、加工クラックが発生しない通常のチャック圧及び加工圧で、大振りのメタルフレーム形状に合わせて玉型加工を行い、大振りのメタルフレームへ通常の締め付け力で枠入れする。
【0006】
その後、枠入れされた眼鏡レンズには、コート膜密着性能の評価方法として、JIS規格K5400(塗料一般試験方法)8.5.2「碁盤目テープ法」が一般的に用いられている。碁盤目テープ法は、表面のコート膜にカッター等で碁盤の目状の鋭い傷(コート膜を通過し生地まで達する深い傷)を入れ粘着テープを貼り、剥がした後のコート膜の付着状態を目視によって評価する方法である。尚、枠入れされていない眼鏡レンズ(円形状のままのもの、円形状から1/2、1/4等にカットされたのもの等)においても、前記碁盤目テープ法を用いられることもある。
【0007】
又、眼鏡レンズのコート膜の耐候性を評価する方法としては、前記碁盤目テープ法を応用し、傷を入れた眼鏡レンズを耐候性等の加速試験機へ投入し、一定時間毎に取り出して、該碁盤の目状の鋭い傷に粘着テープを貼り付け一気に剥がした後、該碁盤の目状の鋭い傷のハガレ部分の面積大小、形状、ハガレ界面等からコート膜密着性能を評価する方法が用いられている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、この方法によって評価を行う場合、コート膜ハガレの状態が、実際の玉型加工やユーザーの使用に伴うハガレ状態と異なり、再現が出来ないという問題点を有していた。更に、長時間耐候性等の加速試験機へ投入してもなかなかコート膜ハガレに至らず、加速性能が遅いという問題点を有していた。
【0009】
本発明は、上記事情に鑑みなされたもので、眼鏡レンズのコート膜密着性能を評価するに当たって、実際の玉型加工やユーザーの使用に伴うハガレ状態及び繰り返し試験の再現性が高く、且つ加速性能も早く、相対比較を行う場合でも信頼性の高い評価試験方法を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、上記目的を達成するため鋭意検討を重ねた結果、眼鏡レンズのコート膜密着性能を精度良く評価する方法として、該レンズ中心部のコート膜上に意図的に加工クラックを施す方が、カッターで碁盤の目状の鋭い傷を入れ粘着テープ等の粘着物を貼付け一気に剥がす場合より、評価試験の信頼性に有効であると知見した。
【0011】
本発明者は、下記▲1▼〜▲3▼の方法を単独あるいは組み合わせて用いることによって意図的に加工クラックを施した。▲1▼玉型加工におけるレンズチャック部へ通常を超える過度の荷重を掛ける。▲2▼レンズエッジ部に通常を超える過度の砥石押し付け荷重を掛けながら削る。▲3▼フレームへ通常を超える過度の締め付け力で眼鏡レンズを枠入れする。
【0012】
次に前記方法によって意図的に加工クラックを施した眼鏡レンズを、耐候性等の加速試験機へ任意の期間投入した後、加工クラックのハガレ部分の面積大小、形状、ハガレ界面等を観察することによって、該レンズのコート膜密着性能を評価した。その結果、実際の玉型加工やユーザーの使用に伴うコート膜ハガレ状態を再現することができ、かつ加速性能を早めることが実現できる眼鏡レンズのコート膜密着性能評価試験方法を発明するに至った。
【0013】
すなわち、請求項1記載の発明は、表面にコート膜を有する眼鏡レンズのコート膜密着性能評価試験方法であって、下記(1)から(3)の少なくとも一つの方法を用いて眼鏡レンズのコート膜上に意図的に加工クラックを施した後、該眼鏡レンズを耐候性等の加速試験機へ任意の期間投入した後、該眼鏡レンズのコート膜密着性能を評価することを特徴とする、眼鏡レンズのコート膜密着性能評価試験方法を提供する。
(1)眼鏡レンズをフレーム形状に合わせて玉型加工する際に、眼鏡レンズを保持するためのレンズチャック部へ通常を超える過度の荷重を掛ける。
(2)眼鏡レンズをフレーム形状に合わせて玉型加工する際に、眼鏡レンズエッジ部に通常を超える過度の砥石押し付け荷重を掛けながら玉型加工を行う。
(3)眼鏡レンズをフレームへ枠入れする際に、通常を超える過度の締め付け力で締め付ける。
【0014】
請求項2記載の発明は、請求項1に記載の眼鏡レンズのコート膜密着性能評価試験方法において、前記玉型加工に用いる玉型加工機の種類、性能、加工条件等を任意に変更することを特徴とする。
【0015】
請求項3記載の発明は、請求項1または2に記載の眼鏡レンズのコート膜密着性能評価試験方法において、前記レンズチャック部に掛ける荷重の量、カップの種類・形状・材質等を任意に変更して意図的に加工クラックを施すことを特徴とする。
【0016】
請求項4記載の発明は、請求項1〜3のいずれかに記載の眼鏡レンズのコート膜密着性能評価試験方法において、前記眼鏡レンズエッジ部に砥石を押し付ける荷重の量を任意に変更して意図的に加工クラックを施すことを特徴とする。
【0017】
請求項5記載の発明は、請求項1〜4のいずれかに記載の眼鏡レンズのコート膜密着性能評価試験方法において、前記眼鏡レンズをフレームへの枠入れする際の締め付け力を任意に変更して意図的に加工クラックを施すことを特徴とする。
【0018】
請求項6記載の発明は、請求項1〜5のいずれかに記載の眼鏡レンズのコート膜密着性能評価試験方法において、該フレームが、カニ目形状の眼鏡フレームであり、種類・形状・材質等を任意に変更することを特徴とする。
【0019】
請求項7記載の発明は、請求項1〜6のいずれかに記載の眼鏡レンズのコート膜密着性能評価試験方法において、前記加速試験機の種類、試験条件等を任意に変更することを特徴とする。
【0020】
本発明では、評価の結果を左右する加工クラックの発生条件として、該玉型加工機の種類、性能、試験条件、またレンズを玉型加工機に保持する為のカップの種類・形状(高ベースカーブ、標準ベースカーブ、低ベースカーブ等)・材質(例えばプラスチック、ゴム等)等や、レンズチャック部へ押し付ける荷重(チャック圧)の量、砥石がレンズエッジ部を押し付ける荷重(加工圧)の量などが挙げられる。さらにフレームの種類(例えばフルリム、リムレス等)、形状、材質(例えばメタル、セル、鼈甲等)によって、枠入れの際にフレームがレンズを締め付ける力等が異なるため、これらも加工クラックの発生条件となる。これらの条件の中でも、最も安定させて加工クラックを発生させる方法は、玉型加工機のレンズチャック部へ押し付ける荷重(チャック圧)の量である。従って、次回の実験時には一定の荷重(チャック圧)の量を再現することによって、完全に同一条件下で加工クラックの発生が可能であり、信頼性や再現性が高い評価が出来る。又、玉型加工機のレンズチャック部へ押し付ける荷重(チャック圧)の量は、荷重調整が可能な機能を保持した玉型加工機により任意に変更できる為、想定される眼鏡使用環境によってその荷重の量を変更すれば、使用者の必要とする様々な試験を行う事が出来る。更に、該玉型加工機の種類、性能、試験条件や、砥石がレンズエッジ部を押し付ける荷重(加工圧)の量や、フレームの種類、形状、材質等や、レンズを玉型加工機に保持する為のカップの種類・形状・材質等や、フレームへの枠入れ締め付け力等も変更することで、様々な加工クラック発生条件の組み合わせも可能である。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0022】
図1に示すように、円形状の眼鏡レンズ1(中心厚の薄い近視用マイナスレンズで、乱視の入っていないレンズが好ましい)を用意する。眼鏡レンズ1の加工中心部をレンズメーター等で捜して印点又は印刷を行い、眼鏡レンズ1のベースカーブに近いリープカップ2を用意して、リープテープ3を使用し、リープカップ2の中心部に眼鏡レンズ1の中心部を合わせて固定する。
【0023】
次に図2に示すように、フレーム4を、形状測定機(トレーサー)5においてフレーム内面の平面的な形状を測定後、玉型加工機6にデータ転送を行う。玉型加工機6は、レンズチャック部の荷重(チャック圧)調整及び砂石の押し付け荷重(加工圧)調整が可能な機能を保持しているもの(特に過度の荷重を掛けることが出来るもの)を使用する。通常、形状測定機と玉型加工機は、双方が一体化されているものが一般的である。
【0024】
次に図3に示すように、前記リープカップ2の固定された円形状の眼鏡レンズ1を前記玉型加工機6のリープカップ受け7にセットし、加工条件(寄せ量、上げ量、サイズ、フレーム(材質)等)を任意に設定し、通常を超える過度のチャック圧、更に又は、通常を超える過度の加工圧を設定の上、玉型加工軸8をチャックして、玉型加工を行う。
【0025】
図4に示すように、玉型加工後レンズ9をフレーム4に入れ、通常を超える過度の締め付け力で智(メタルフレームの継目部分)のネジ等を固定して、枠入れする。その結果、該玉型加工後レンズ9においては、レンズチャック付近及びその周辺に、通常では発生しない意図的な中心クラック10及び縦状クラック11が、プロジェクター、暗箱、天井蛍光灯等により、容易に確認することが出来る。
【0026】
フレーム4に枠入れされた該玉型加工後レンズ9を、耐候性、耐熱性、耐湿性、耐高温多湿性、耐温水性等の加速試験機へ投入し、一定時間毎に取り出して、前記中心クラック10及び縦状クラック11のハガレ部分の面積大小、形状、ハガレ界面等を観察することによって、該玉型加工後レンズ9のコート膜密着性能を評価することが出来る。尚、該耐候性の試験機の種類は、サンシャインウェザメーター、キセノンウェザメーター、フェードメーター、屋外暴露等任意であり、それぞれの試験条件も任意である。
【0027】
又、従来の様に、該傷付け部分に粘着テープを貼り付け一気に剥がした後、ハガレ部分の面積大小、形状、ハガレ界面等からコート膜密着性能を評価する方法を、前記中心クラック10及び縦状クラック11のハガレ部分に実施することによって、更に過酷に該玉型加工後レンズ9のコート膜密着性能を評価することが出来る。
【0028】
更に、該玉型加工後レンズ9の中で、中心クラック10及び縦状クラック11が発生していない部分に前記碁盤目テープ法を施し、コート膜密着性能を並行して評価することも出来る。
【0029】
【実施例】
円形状の眼鏡レンズ1(セイコースーパーソブリン単焦点レンズ S度数:−3.00ディオプター セイコーエプソン(株)製 )をレンズメーター(PL−2(株)NIKON製)にて光学中心部に3点印点を施した。図1に示したように、前記眼鏡レンズ1に、リープカップ2(カニ目用(株)NIDEK製)(7ベースカーブ)にリープテープ3(カニ目用(株)NIDEK製)を貼付け、軸出し器(CE−1(株)NIDEK製)に固定し、前記リープカップ2の中心部に前記眼鏡レンズ1の光学中心部を合わせて固定した。
【0030】
次に、枠部分のみ(テンプル、鼻パット等は取り外した右側だけのもの)のフレーム4(カニ目形状メタルフレーム 天地方向の幅25mm、長手方向の幅47mm セイコーオプティカルプロダクツ(株)製)について、形状測定機(トレーサー)5と玉型加工機6の双方が一体化した玉型加工機(LE−9000SXPLB(株)NIDEK製)を使用し、形状測定データの転送を行った。
【0031】
次に、前記リープカップ2(カニ目用(株)NIDEK製)の固定された前記該眼鏡レンズ1を前記玉型加工機(LE−9000SXPLB(株)NIDEK製)のリープカップ受け7にセットし、加工条件を、寄せ量:片側5mm、上げ量:0mm、サイズ:+0.15mm、フレーム設定:プラ メタルオートと、通常を超える過度のチャック圧としては120kgfに設定の上、玉型加工軸8をチャックして、玉型加工を行った(図3参照)。
【0032】
玉型加工後レンズ9を、前記フレーム4(カニ目形状メタルフレーム 天地方向の幅25mm、長手方向の幅47mm セイコーオプティカルプロダクツ(株)製)に枠入れした。通常を超える過度の締め付け力としては、先ずトルクドラーバーにて2.0kg−mmになるまで智のネジを回転し、更に通常ドライバーにてネジを1〜2周分回転した。該玉型加工後レンズ9においては、レンズチャック部付近及びその周辺に、通常では発生しない中心クラック10及び縦状クラック11が、プロジェクターにより、容易に確認することが出来た。
【0033】
該フレーム4に枠入れされた該玉型加工後レンズ9を、加速試験機(サンシャインウェザーメーター)へ投入し、一定の20時間毎に取り出して、該中心クラック10及び縦状クラック11のハガレ部分の面積大小、形状、ハガレ界面等を観察した所、ユーザーの実際の使用に伴うハガレに近い状態を、従来方法(約300時間)より約半分短い時間(約150時間)で再現することが出来た。
【0034】
又、繰り返し同一試験を行った所、再現性が極めて高く、且つ加速性能も早く(加速試験機への投入時間が、従来方法より短時間で済み)、更には相対比較を行う場合でも信頼性の高い評価試験を行うことが出来た。
【0035】
【発明の効果】
本発明の評価試験方法によれば、眼鏡レンズのコート膜密着性能を、実際の玉型加工及び使用状況に近い環境下で高い精度で評価可能である。又、玉型加工機への通常を超える過度の荷重(チャック圧、加工圧)や、玉型加工機の種類、性能、試験条件等や、フレームの種類・形状・材質等や、フレーム用のレンズを固定する為のカップの種類・形状・材質等や、フレームへの枠入れ締め付け力等といったパラメータを任意で設定出来る為、より中心クラック及び縦状クラックの付け方の自由度が大きく、且つ信頼性の高いコート膜密着性能評価を得ることが可能である。
【0036】
更に、玉型加工後レンズの中で、意図的な中心クラック及び縦状クラックが発生していない部分に前記碁盤目テープ法を施し、コート膜密着性能を並行して評価することも可能である為、コート膜密着性能評価試験のサンプル作成時間や評価時間等を大幅に短縮出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態において、円形状の眼鏡レンズの中心部に、リープテープを使用し、リープカップを固定したものを説明する概念図である。
【図2】本発明の実施の形態において、フレームの枠部分のみを説明する概念図、及び形状測定機(トレーサー)と玉型加工機の双方が一体化した玉型加工機を説明する概念図である。
【図3】本発明の実施の形態において、リープカップの固定された円形状の眼鏡レンズを、玉型加工機のリープカップ受けにセットし、玉型加工軸をチャックしたものを説明する概念図である。
【図4】本発明の実施の形態において、枠入れした玉型加工後レンズの中心クラック及び縦状クラックが発生した状態を説明する概念図である。
【符号の説明】
1 円形状の眼鏡レンズ
2 リープカップ
3 リープテープ
4 フレーム
5 形状測定機(トレーサー)
6 玉型加工機
7 リープカップ受け
8 玉型加工軸
9 玉型加工後レンズ
10 中心クラック
11 縦状クラック

Claims (7)

  1. 表面にコート膜を有する眼鏡レンズのコート膜密着性能評価試験方法であって、下記(1)から(3)の少なくとも一つの方法を用いて眼鏡レンズのコート膜上に意図的に加工クラックを施し、該眼鏡レンズを耐候性等の加速試験機へ任意の期間投入した後、該眼鏡レンズのコート膜密着性能を評価することを特徴とする、眼鏡レンズのコート膜密着性能評価試験方法。
    (1)眼鏡レンズをフレーム形状に合わせて玉型加工する際に、眼鏡レンズを保持するためのレンズチャック部へ通常を超える過度の荷重を掛ける。
    (2)眼鏡レンズをフレーム形状に合わせて玉型加工する際に、眼鏡レンズエッジ部に通常を超える過度の砥石押し付け荷重を掛けながら玉型加工を行う。
    (3)眼鏡レンズをフレームへ枠入れする際に、通常を超える過度の締め付け力で締め付ける。
  2. 請求項1に記載の眼鏡レンズのコート膜密着性能評価試験方法において、前記玉型加工に用いる玉型加工機の種類、性能、加工条件等を任意に変更することを特徴とする眼鏡レンズのコート膜密着性能評価試験方法。
  3. 請求項1または2に記載の眼鏡レンズのコート膜密着性能評価試験方法において、前記レンズチャック部に掛ける荷重の量、カップの種類・形状・材質等を任意に変更して意図的に加工クラックを施すことを特徴とする、眼鏡レンズのコート膜密着性能評価試験方法。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の眼鏡レンズのコート膜密着性能評価試験方法において、前記眼鏡レンズエッジ部に砥石を押し付ける荷重の量を任意に変更して意図的に加工クラックを施すことを特徴とする、眼鏡レンズのコート膜密着性能評価試験方法。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の眼鏡レンズのコート膜密着性能評価試験方法において、前記眼鏡レンズをフレームへの枠入れする際の締め付け力を任意に変更して意図的に加工クラックを施すことを特徴とする眼鏡レンズのコート膜密着性能評価試験方法。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載の眼鏡レンズのコート膜密着性能評価試験方法において、該フレームがカニ目形状の眼鏡フレームであり、種類・形状・材質等を任意に変更することを特徴とする眼鏡レンズのコート膜密着性能評価試験方法。
  7. 請求項1〜6のいずれかに記載の眼鏡レンズのコート膜密着性能評価試験方法において、前記加速試験機の種類、試験条件等を任意に変更することを特徴とする、眼鏡レンズのコート膜密着性能評価試験方法。
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