JP2004262138A - インク排出構造およびこのインク排出構造を用いたインクジェット式記録装置 - Google Patents

インク排出構造およびこのインク排出構造を用いたインクジェット式記録装置 Download PDF

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Shogo Fukuzawa
庄吾 福沢
Toshio Ogiwara
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Abstract

【課題】インク吸収部材の印刷対象物への接触を防止すると共に、インク滴の排出も良好なインク排出構造及びインクジェット式記録装置を提供すること。
【解決手段】印刷対象物15の縁なし印刷を行う際にインクジェットヘッド16が位置すると共に貫通孔41が設けられた凹陥構造33を有し、印刷対象物15が外部に排出される際に接触するプラテン30と、この凹陥構造33に嵌め込まれると共に、インクジェットヘッド16からのインク滴等の液体を受け止める液体吸収構造50とを具備し、液体吸収構造50の第1吸収部材60は、凹陥構造33の底面部33aに当接する底面当接部62と貫通孔41に差し込まれる舌片部63を具備し、該舌片部63には貫通孔41に差し込まれた状態から抜けるのを規制する抜け止め部66aが設けられている。また、第2吸収部材70は、凹陥構造33の開放側に位置すると共に、最初にインク等の液体を受け止める。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、インク排出構造およびこのインク排出構造を用いたインクジェット式記録装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、インクジェットプリンタ(以下、インクジェット式記録装置という。)の多機能化が進んでいる。この多機能化の中の1つとして、記録用紙等の印刷対象物の全面に渡って印刷する、いわゆる縁なし印刷機能が存在する。この縁なし印刷では、紙等の印刷対象物の縁部にまでインク滴を吐出させるため、通過する印刷対象物を支えるプラテンにもインク滴が付着する。このため、縁なし印刷可能なインクジェット式記録装置では、プラテンに凹部を形成し、この凹部に印刷対象物に付着しなかったインク滴を落とし込むことで、プラテンに付着したインク滴がその後に通過する印刷対象物に付着しないように構成されている。
【0003】
このような、縁なし印刷を行うためのインクジェット式記録装置におけるインク排出構造100の要部を、図14に示す。この図に示すプラテン101には、凹陥構造102が形成されていて、この凹陥構造102は、横方向(紙面に対して垂直方向)に延伸する横凹陥部102a、および横方向と直交する縦方向に延伸する縦凹陥部102bを有している。横凹陥部102aは、印刷対象物110の上下端の縁なし印刷時の付着されなかったインク滴の回収を行うためのものである。また、縦凹陥部102bは、各印刷対象物110のサイズ(例えば、A4、B5等)に対応させた、該印刷対象物110の左右端の縁なし印刷時の付着されなかったインク滴の回収を行うためのものである。
【0004】
このような、横凹陥部102aおよび縦凹陥部102bが連なることで、凹陥構造102は、一体的な窪み部分となっている。また、この凹陥構造102の所定位置には、プラテン101を貫通する貫通孔103が形成されている。貫通孔103は、凹陥構造102の適宜の位置に複数個形成されている。また、凹陥構造102には、スポンジ等を材質とするインク吸収部材104が嵌め込まれる。このインク吸収部材104は、同一材質の1つの部材からなる一体吸収構造である。また、インク吸収部材104は、舌片部105を有していて、該舌片部105が貫通孔103を挿通する構成となっている。
【0005】
上述のプラテン101において、該プラテン101の紙送り部分とは反対側の下面には、インク滴を保持することが可能な、メイン吸収部材106が設けられている。このメイン吸収部材106には、舌片部105の下端が接触する構成となっている。それによって、インク滴がインク吸収部材104に付着した場合には、舌片部105を介してメイン吸収部材106側に該インク滴が導かれる。このようにして、印刷対象物の縁なし印刷を行えるようにしている。
【0006】
なお、特開2001−105583号公報では、縁なし印刷に関するものではないものの、ロール紙の紙幅に係らず、吐出されたインクを受け止めるプラテン構造が開示されている。
【0007】
【特許文献1】
特開2001−105583号公報(段落番号0038より後段、および図2、図11参照)
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上述のようなインク排出構造100においては、プラテン101とメイン吸収部材106との間の組み付け状況等によって、両者の間の間隔が規定された寸法値からずれる場合がある。例えば、プラテン101とメイン吸収部材106との間隔が、規定値よりもつまる場合も生じる。この場合には、図15に示すように、メイン吸収部材106に当接している舌片部105によって、該舌片部105の付け根付近のインク吸収部材104が、持ち上げられる。
【0009】
それによって、インク吸収部材104の持ち上げられた突出部104aの上面が、プラテン101の紙送り面101aよりも上方側に突出することがあり、この場合にはインク吸収部材104が印刷対象物110に接触してしまう。かかる接触が生じた場合には、印刷対象物110を汚してしまう、といった問題が生じる。
【0010】
また、上述したようなインク排出構造100においては、厚みのある一体的なインク吸収部材104が、凹陥構造102に嵌め込まれている。そのため、インク吸収部材104を成形し難く、コストが上昇しがちとなる。また、一体的なインク吸収部材104の場合、インク滴の排出性が問題となり易い。すなわち、厚みのある一体的なインク吸収部材104では、全体が同じ材質(密度)のため、インク滴の保持力がインク吸収部材104の全体において同じになる。そのため、積極的にメイン吸収部材106の方へインクが排出されない。それによって、インク滴の排出性が良好でなく、インク滴が溜まり易い、といった問題が生じる。
【0011】
本発明は上記の事情にもとづきなされたもので、その目的とするところは、インク吸収部材が印刷対象物に接触するのを防止すると共に、インク滴の排出性も良好とすることができるインク排出構造、およびこのインク排出構造を用いたインクジェット式記録装置を提供しよう、とするものである。
【0012】
また、他の発明の目的とするところは、インク吸収部材を成形し易くすることができるインク排出構造およびこのインク排出構造を用いたインクジェット式記録装置を提供しよう、とするものである。
【0013】
さらに、他の発明の目的とするところは、インク吸収部材が印刷対象物に接触するのを防止できるインク排出構造およびこのインク排出構造を用いたインクジェット式記録装置を提供しよう、とするものである。
【0014】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明は、印刷対象物を支持すると共に、その支持面側に印刷対象物に付着しなかったインク等の液体を流し込むための凹陥構造が設けられ、該凹陥構造に貫通孔が設けられているプラテンと、凹陥構造に嵌め込まれると共に、インクジェットヘッドからのインク滴等の液体を受け止める液体吸収構造と、を具備し、液体吸収構造は、凹陥構造の底面部に当接する底面当接部と、この底面当接部から延伸すると共に貫通孔に差し込まれる舌片部を具備し、さらに該舌片部には貫通孔に差し込まれた状態から抜けるのを規制する抜け止め部が設けられている第1吸収部材と、凹陥構造の開放側に第1吸収部材に重ねられた状態で位置すると共に、この凹陥構造の開放側で最初にインク等の液体を受け止め、第1吸収部材とは異なる材質からなる第2吸収部材と、を具備するものである。
【0015】
このため、第1吸収部材の舌片部が貫通孔に差し込まれると、抜け止め部の存在によって、この舌片部が貫通孔から抜けるのが規制される。そのため、プラテンの下方に設けられている、インク滴を受け止めるメイン吸収部材によって舌片部が突き上げられても、抜け止め部によって舌片部が抜けるのが規制されるので、第1吸収部材および第2吸収部材が下方から突き上げられるのが防止される。それによって、第2吸収部材がプラテンの印刷対象物の送り面から突出するのを防止することができ、印刷対象物に第2吸収部材が接触して該印刷対象物を汚すのを防止することができる。また、通紙(排紙)動作の不具合(妨げ)も防止することができる。
【0016】
また、メイン吸収部材によって舌片部が突き上げられても、抜け止め部によって舌片部が抜けるのが規制されることにより、プラテンとメイン吸収部材との間の寸法間隔が狭まった場合でも、狭まった分の寸法誤差を吸収することが可能となる。さらに、第1吸収部材と第2吸収部材とが異なる材質からなるため、インク保持力が異なるものとなり、メイン吸収部材側にインク滴を排出することが可能となる。
【0017】
また、他の発明は、上述の各発明に加えて更に、第1吸収部材は、第2吸収部材よりも高密度の材質から形成されているものである。このように、第1吸収部材は、第2吸収部材よりも高密度の材質から形成されるといった具合に、夫々密度が異なる材質から形成されることで、共に同一材質から形成される場合に生じる、インク滴を保持してメイン吸収部材の方へインク滴が排出されない、といった問題を防ぐことができる。
【0018】
また、第1吸収部材を、第2吸収部材よりも高密度の材質から形成することにより、第2吸収部材を伝わって第1吸収部材に到達したインク滴を保持せずに、舌片部からメイン吸収部材に積極的に排出することが可能となる。
【0019】
さらに、他の発明は、上述の各発明に加えて更に、第1吸収部材はPVAスポンジを材質としていると共に、第2吸収部材は発泡ウレタンフォームを材質としているものである。このため、第2吸収部材では、落下したインク滴を良好に受け止めることができる。また、第1吸収部材では、第2吸収部材を伝わってきたインク滴を第2吸収部材側から良好に吸収し、舌片部からメイン吸収部材側に良好に排出させることができる。
【0020】
また、他の発明は、上述の各発明に加えて更に、プラテンは、その長手方向が印刷対象物の紙送り方向と直交する配置に設けられていて、凹陥構造は、印刷対象物の紙送り方向の手前側および奥側に、一対の横凹陥部を有していると共に、印刷対象物の紙送り方向に沿って複数の縦凹陥部を有していて、横凹陥部には、その長手方向に沿って複数の貫通孔が形成されていると共に、複数の縦凹陥部のうち一定のものには貫通孔が形成されていて、第1吸収部材には、手前側の横凹陥部に形成されている貫通孔に挿通させる舌片部と、奥側の横凹陥部に形成されている貫通孔に挿通させる舌片部とが、プラテンの長手方向に沿って千鳥状の配置となるように設けられていて、該千鳥状の配置の舌片部が、夫々貫通孔に挿通されるものである。
【0021】
このような構成では、第1吸収部材の長手方向に沿って、舌片部が千鳥状の配置で設けられる。それによって、インク滴が第1吸収部材に到達した場合に、千鳥状の配置の舌片部からバランス良く排出させることができる。また、インク滴を千鳥状配置の舌片部からバランス良く排出させることができるため、第1吸収部材の全体において舌片部の個数を低減して、最小限の配置とすることができる。
【0022】
また、他の発明は、印刷対象物を支持すると共に、その支持面側に印刷対象物に付着しなかったインク等の液体を流し込むための凹陥構造が設けられ、該凹陥構造に貫通孔が設けられているプラテンと、凹陥構造に嵌め込まれると共に、インクジェットヘッドからのインク滴等の液体を受け止める液体吸収構造と、を具備し、液体吸収構造は、凹陥構造の底面部に当接する底面当接部と、この底面当接部から延伸すると共に貫通孔に差し込まれる舌片部を具備し、折り曲げられる前は平面状である第1吸収部材と、凹陥構造の開放側に第1吸収部材に重ねられた状態で位置すると共に、この凹陥構造の開放側でインク等の液体を保持する平板状の第2吸収部材と、を具備するものである。
【0023】
このようにすることで、厚みのある1つのインク吸収部材を凹陥構造に嵌め込む場合と比較して、成形し易いものとなる。すなわち、液体吸収構造を第1吸収部材と第2吸収部材から構成することにより、凹陥構造の底面部に当接する第1吸収部材の厚さを薄くすることができ、この第1吸収部材の舌片部を折り曲げる等、成形し易いものとなる。
【0024】
さらに、他の発明は、印刷対象物を支持すると共に、その支持面側に印刷対象物に付着しなかったインク等の液体を流し込むための凹陥構造が設けられ、該凹陥構造に貫通孔が設けられているプラテンと、凹陥構造に嵌め込まれると共に、インクジェットヘッドからのインク滴等の液体を受け止める液体吸収構造と、を具備し、液体吸収構造は、貫通孔に差し込まれる舌片部を具備し、この舌片部には貫通孔に差し込まれた状態から抜けるのを規制する抜け止め部が設けられているものである。
【0025】
このような構成とすることで、凹陥構造に液体吸収構造の舌片部が差し込まれると、この舌片部が具備する抜け止め部の存在によって、該舌片部が貫通孔から抜けるのが規制される。そのため、プラテンの下方に設けられている、インク滴を受け止めるメイン吸収部材によって舌片部が突き上げられても、抜け止め部によって舌片部が抜けるのが規制されるので、液体吸収構造が下方から突き上げられるのが防止される。それによって、この液体吸収構造がプラテンの印刷対象物の送り面から突出するのを防止することができ、印刷対象物に液体吸収構造が接触して該印刷対象物を汚すのを防止することができる。
【0026】
また、メイン吸収部材によって舌片部が突き上げられても、抜け止め部によって舌片部が抜けるのが規制されることにより、プラテンとメイン吸収部材との間の寸法間隔が狭まった場合でも、狭まった分の寸法誤差を吸収することが可能となる。
【0027】
また、他の発明は、上述の発明に加えて更に、舌片部には、貫通孔への該舌片部の差し込みをガイドする挿入ガイド部が設けられているものである。このような構成とすることにより、舌片部を貫通孔に差し込む際に、挿入ガイド部によって差し込みがガイドされる。それによって、舌片部の差し込み性が向上し、第1吸収部材をプラテンの凹陥構造に嵌め込む際の作業性が向上する。
【0028】
さらに、他の発明は、上述の各発明に加えて更に、舌片部は、第1吸収部材のうち、凹陥構造の底面に当接する底面当接部から折り曲げられる部分であり、この舌片部は、底面当接部から延伸して設けられていると共に、貫通孔へ差し込まれる延伸部と、延伸部よりも幅広に設けられている幅広部と、を具備していて、幅広部のうち底面当接部と対向する側辺が抜け止め部であることとしたものである。
【0029】
このような構成とすることで、貫通孔への舌片部の差し込みによって、延伸部がこの貫通孔の内部に存在することとなる。また、舌片部が貫通孔に差し込まれた状態では、幅広部が貫通孔を通過して飛び出した状態となる。そして、この幅広部のうち、底面当接部と対向する側辺は抜け止め部となっている。このため、舌片部が上方に向かって突き上げられても、抜け止め部の存在によって貫通孔から舌片部が抜けるのが規制される。
【0030】
また、他の発明は、上述の各発明に加えて更に、幅広部は、その外観が直角三角形状に形成されていると共に、この幅広部は延伸部の幅方向に一対設けられていて、該直角三角形状の幅広部のうち底辺が抜け止め部であると共に、斜辺が挿入ガイド部であることとしたものである。
【0031】
このように、幅広部の形状を直角三角形状とすることにより、抜け止め部と挿入ガイド部との機能を備えながらも、コンパクトな構成とすることができる。また、幅広部の形状が直角三角形状であるため、貫通孔への舌片部の差し込みに際しての挿入ガイド部でのガイドによって、幅広部は良好に折り畳まれる。
【0032】
さらに、他の発明は、上述の各発明に加えて更に、上述したインク排出構造の各発明を、インクジェット式記録装置に適用したものである。このため、上述したような、舌片部が突き上げられた場合、液体吸収構造が上方に突出するのが防止できると共に、インク滴の排出性を良好にすることもできる。すなわち、第2吸収部材がプラテンの印刷対象物の送り面から突出するのを防止することができ、印刷対象物をきれいな状態に保つことが可能なインクジェット式記録装置とすることができる。また、インク滴の排出性が良好なインクジェット式記録装置とすることができる。さらに、液体吸収構造を成形し易くすることもできる。
【0033】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施の形態に係る、インク排出構造11およびこのインク排出構造11を用いたインクジェット式記録装置10について、図1から図11に基づいて説明する。図1は、本実施の形態に係るインクジェット式記録装置10の基本構成を示す斜視図である。この図1に示すように、インクジェット式記録装置10は、シャーシ12を有していて、このシャーシ12に対してキャリッジ13が往復移動自在に設けられている。
【0034】
キャリッジ13は、インクジェット式の記録ヘッド体14を構成するものであり、内部にブラックインク用のカートリッジ14aと、イエロー、シアン、マゼンタの各インクを吐出可能なカラー用のカートリッジ14bとを搭載可能としている。また、キャリッジ13の下方には、記録用紙等の印刷対象物15に対向するように、インクジェットヘッド16が設けられている。このインクジェットヘッド16には、その下端面にノズル形成面(不図示)が設けられていて、インクを吐出可能としている。
【0035】
キャリッジ13には、タイミングベルト17の一部が固着されている。また、キャリッジ13には、挿通孔18が形成されていて、この挿通孔18を長尺状のガイド軸19が挿通可能としている。このため、キャリッジモータ20が駆動すると、タイミングベルト17が駆動され、このタイミングベルト17の駆動によって、キャリッジ13はガイド軸19に沿って移動する。
【0036】
また、シャーシ12の内部の下方側には、紙送り手段としてのローラ21が回転自在に設けられている。ローラ21は、シャーシ12の他端側に存在するギヤ輪列22によって、回転駆動可能に設けられている。そして、このローラ21の回転により、インクジェット式記録装置10に供給された印刷対象物15が、インクジェットヘッド16に対して矢示方向に移動する。なお、かかるローラ21を回転駆動させるために、シャーシ12の内部の他端側には、不図示の紙送りモータが設けられている。
【0037】
ここで、シャーシ12のうち、ローラ21よりも図1の奥側であって、キャリッジ13が移動する部位と対向する部分には、図2から図6に示すようなプラテン30が取り付けられている。プラテン30には、図3、図4および図6に示すように、基体31の上面から一定の高さだけ突出した突起部32が設けられている。突起部32は、記録用紙等の印刷対象物15を該上面で支持した状態で、奥側から手前側に移送させる部分である。なお、図6に示すように、突起部32の上面をつないだ仮想線が突起部32によって支持された状態で印刷対象物15が送られる際の送り面15aとなる。
【0038】
なお、以下の説明においては、上方(上面)とは、図6に示す送り面15a側のことを指す。また、下方(下面)とは、図11に示すメイン吸収部材51が配置される側のことを指す。
【0039】
この突起部32は、印刷対象物15を良好に移送させるために、基体31の上面に複数配置されていて、しかも突起部32同士は、該印刷対象物15を下方に撓ませない間隔となるように配置されている。
【0040】
また、図3および図4に示すように、プラテン30には、インク滴を落とし込むための凹陥構造33が形成されている。凹陥構造33は、溝状に形成され、プラテン30の上面から所定の深さだけ窪むように形成されている部分である。この窪み深さは、後述する2体吸収構造50が嵌め込まれるのに十分なものとなっている。
【0041】
また、凹陥構造33は、本実施の形態においては、プラテン30の長手方向(インクジェット式記録装置10の主走査方向となる横方向)に沿って所定間隔を空けて平行に形成される2つの横凹陥部34a,34bを有している。このうち、一方の横凹陥部34a(図4の下側)は、印刷対象物15の排出側(紙送りの排出側;図4において、ローラ係止部39が存在する側)に設けられている。また、他方の横凹陥部34b(図4の上側)は、印刷対象物15が送られてくる奥側(紙送りの供給側;図4において、ローラ係止部39が存在しない側)に設けられている。
【0042】
これらの横凹陥部34a,34bは、印刷対象物15の上下端での縁なし印刷を行う(印刷対象物15に付着されなかったインク滴を落とし込む)ための部分である。このうち、横凹陥部34aは、印刷対象物15の上端部の縁なし印刷を行うための部分であり、横凹陥部34bは、印刷対象物15の下端部の縁なし印刷を行うための部分である。なお、横凹陥部34a,34bの機能をこのように分けず、横凹陥部34a,34bのいずれにおいても、印刷対象物15の上端部と下端部の縁なし印刷時に利用するようにしたり、いずれか一方のみで上端部と下端部の両方の縁なし印刷に対応するようにしても良い。
【0043】
また、凹陥構造33には、プラテン30の短手方向(インクジェット式記録装置10の副走査方向;縦方向)に沿って、複数の縦凹陥部35が設けられている。この縦凹陥部35は、印刷対象物15の幅方向における縁部分での縁なし印刷を行うための部分である。そのため、インクジェット式記録装置10が印刷可能な印刷対象物15のサイズパターンに対応したパターン数分以上、短手方向に向かう縦凹陥部35は設けられている。なお、凹陥構造33のうち、プラテン30の長手方向の一端側には、幅広の幅広凹陥部36が設けられている。
【0044】
ここで、本実施の形態では、縦凹陥部35は、印刷対象物15の横幅に対応させて、6つ(A4、はがきサイズ、名刺サイズ、ロール紙、L版等;図4においては、縦凹陥部35a〜35fで示されている。)設けられている。ここで、縦凹陥部35aは、各サイズに共通に使用される。また、幅広凹陥部36は、所定範囲内の幅の印刷対象物15であれば、フレキシブルに対応して縁なし印刷を行える部分である。しかしながら、印刷対象物15の縁なし印刷は、上述のサイズ(幅)に限られるものではなく、縦凹陥部35の数を増減させることで、種々のサイズ(幅)に対応させることが可能である。
【0045】
なお、幅広凹陥部36には、一対の突起37が突出形成されている。この突起37は、後述する第1吸収部材60と、第2吸収部材70とからなる2体吸収構造50を嵌め込んだ際のずれ防止と、位置決めを行うためのものである。
【0046】
また、プラテン30の上面には、凹陥構造33によって囲まれた中間部38が形成されている。この中間部38にも、上述の突起部32が形成されている。なお、本実施の形態では、中間部38に存在する突起部32は、他の部分の突起部32と、短手方向に平行に配置される直線状(または略直線)となるように配置されている。すなわち、中間部38の突起部32は、他の部分の突起部32に対して、横方向(プラテン30の幅方向)上で同一配置となるように設けられている。
【0047】
また、図3から図5に示すように、プラテン30のうち、印刷対象物15が排出される側には、ローラ21の細径部(図示省略)に係止されるローラ係止部39が設けられている。ローラ係止部39は、該基体31の横方向の略中央部分に設けられている。このローラ係止部39の上面は、上述の突起部32の上面から僅かに低くなるように形成されている。そして、印刷対象物15がローラ係止部39の上面に接触しない状態で、該印刷対象物15がローラ21に接触する従動ローラ(図示省略)と、このローラ21との間に挟み込まれて、良好に手前側に排出される。
【0048】
なお、このローラ係止部39は、ローラ21の細径部の上方側に位置するものであり、本実施の形態では、一対設けられている。また、ローラ係止部39と共に、ローラ21の下方側に位置する下方係止部40も設けられている。下方係止部40は、図3の平面図において、一対のローラ係止部39の中間に位置するように設けられている。そして、これらローラ係止部39、および下方係止部40によって、ローラ21の細径部を3点から挟持する構成となっている。
【0049】
凹陥構造33には、所定の間隔で複数の貫通孔41が形成されている。貫通孔41は、プラテン30の基体31を貫通するように設けられている。本実施の形態では、貫通孔41の平面形状は略矩形となるように形成されている。また、本実施の形態では、一方の横凹陥部34aと、他方の横凹陥部34bとには、同数の貫通孔41(図4および図5では、夫々7つずつ)が形成されている。また、縦凹陥部35のうち所定のもの(本実施の形態では、縦凹陥部35a、縦凹陥部35b、縦凹陥部35c、縦凹陥部35d)にも、貫通孔41が形成されている。
【0050】
また、この凹陥構造33には、液体吸収構造としての2体吸収構造50が嵌め込まれる。この2体吸収構造50は、該凹陥構造33の底部に位置する、図7および図8によって示される第1吸収部材60と、凹陥構造33の底部33aから見て第1吸収部材60を挟んだ状態で重ねられる、図9および図10によって示される第2吸収部材70とから構成されている。なお、図11に示すように、2体吸収構造50が嵌め込まれたプラテン30の下方の面に対して、メイン吸収部材51が対向するように設けられている。このメイン吸収部材51には、後述する舌片部63が接触する。それによって、この舌片部63を伝わってきたインク滴等の液体をメイン吸収部材51が吸収し、蓄える構成となっている。
【0051】
このうち、第2吸収部材70は、最初にインク滴等の液体が付着する部分である。そのため、第2吸収部材70は、記録ヘッド体14から噴射されるインク滴(ミスト)を拾い、かつ保持し易いように、第1吸収部材60と比較して低密度の、例えば発泡ウレタンを材質として形成されている。これによって、吸収性および保油性が高められている。この実施の形態では、第2吸収部材70は、厚さが2.5mmの平板形状となっていて、その一部に切り欠き、切り込み、矩形の貫通孔等が形成されている。
【0052】
また、第2吸収部材70に接触する第1吸収部材60は、液体を吸収し易いように、第2吸収部材70と比較して高密度の、例えばPVA(ポリビニルアルコール;Poly Vinyl Alcohol)スポンジを材質として形成されている。そのため、第2吸収部材70が保持しているインク滴(ミスト)が、重力によって下方に移動し、第1吸収部材60と接触すると、該第1吸収部材60によりインク滴(ミスト)が吸収される。そして、メイン吸収部材51側へ急速にインクの排出がされていく。
【0053】
図2に示すように、これら第1吸収部材60および第2吸収部材70は、凹陥構造33に嵌め込まれるように、該凹陥構造33の平面形状と略同一の形状に形成されている。なお、第1吸収部材60および第2吸収部材70は、凹陥構造33以外のプラテン30の突出部分(中間部38、突起部32等)を良好に突出させるため、複数の貫通孔となる開口部61,71(第1吸収部材60側が開口部61、第2吸収部材70側が開口部71)を有する形状に形成されている。
【0054】
図7および図8に示すように、第1吸収部材60は、凹陥構造33に嵌め込まれた場合に、該凹陥構造33の底面33aに当接する底面当接部62と、この底面当接部62の側部から延伸し、かつ折り曲げて設けられている舌片部63とから構成されている。第1吸収部材60は、形成された当初は底面当接部62と舌片部63とは、同一平面形状となっているが、凹陥構造33に嵌め込む際に、舌片部63が折り曲げられ、貫通孔41に挿入される。なお、この実施の形態では、第1吸収部材60の厚さは、0.5mmであり、ほとんど布状となっている。
【0055】
舌片部63は、第1吸収部材60が凹陥構造33に嵌め込まれた場合に、貫通孔41を通過して、メイン吸収部材51側に突出する部分である。そのため、該第1吸収部材60が凹陥構造33に嵌め込まれた場合に、貫通孔41に対応する位置に舌片部63は形成されている。また、第1吸収部材60の縁部や開口部61の周りには、位置決めと位置保持用の切り欠きが設けられている。
【0056】
また、本実施の形態では、貫通孔41の個数よりも、舌片部63の個数が少なくなっている。しかしながら、貫通孔41の個数と、舌片部63の個数とを同数としても良い。
【0057】
なお、図7に示すように、本実施の形態では、第1吸収部材60には、舌片部63が千鳥状となるように配置されている。すなわち、手前側の横凹陥部34aに形成されている貫通孔41に挿通させる舌片部63と、奥側の横凹陥部34bに形成されている貫通孔41に挿通させる舌片部63とが、プラテン30の長手方向に沿って千鳥状の配置となるように設けられている。
【0058】
図11に示すように、舌片部63は、貫通孔41の幅に対応する幅を有している。また、舌片部63は、その下端が貫通孔41を通過してメイン吸収部材51に当接する長さに設けられている。
【0059】
また、図11および図8(b)に示すように、舌片部63は、底面当接部62から折り曲げられ、かつ延伸している矩形状の延伸部64と、この延伸部64の下端に至るまでの間の中途部分に設けられている幅広部65とから構成されている。このうち、幅広部65は、本実施の形態では、延伸部64の幅方向の両側辺から夫々延伸している。すなわち、1つの舌片部63につき、2つの幅広部65が設けられている。また、1つの舌片部63における夫々の幅広部65は、夫々の形状が直角三角形を為すように形成されている。しかしながら、幅広部65の形状は、直角三角形に限られるものではなく、他の形であっても良い。また、1つの舌片部63に一方側の幅広部65のみとしても良い。
【0060】
この幅広部65のうち、貫通孔41と対向する側の側辺は、抜け止め部66aとなっている。抜け止め部66aは、延伸部64の側辺と略直交する部分であり、貫通孔41から舌片部63が抜けるのを防止する部分である。また、直角三角形状の幅広部65のうち、抜け止め部66aと延伸部64の下端側とをつなぐ斜辺(傾斜辺)は、挿入ガイド部66bとなっている。挿入ガイド部66bは、舌片部63が貫通孔41に差し込まれる場合に、該舌片部63の差し込みを良好にガイドする部分である。
【0061】
なお、舌片部63は、抜け止め部66aと底面当接部62の間の寸法が、貫通孔41の孔深さに対応するように形成されている。それにより、舌片部63は貫通孔41に良好に差し込まれると共に、該舌片部63が貫通孔41に差し込まれた状態で、上方に移動するのが防止される。
【0062】
また、図8(a),(b)に示すように、第1吸収部材60の底面当接部62のうち、幅広凹陥部36に嵌め込まれる部位であってその側部からは、舌片部67が延伸し、かつ折り曲げられている。この舌片部67は、上述した舌片部63と異なり、延伸部64に対応する延伸部68のみを有していて、幅広部65に対応する部分を有していない。すなわち、この舌片部67は、単純に貫通孔41に差し込まれる部分である。
【0063】
この舌片部67に対応する基体31の部位は、他の部分よりも下方(メイン吸収部材51側)に突出して設けられている。そのため、舌片部67に対応する基体31の部位に形成されている貫通孔41は、他の貫通孔41よりも孔の深さが深くなっていて、それに対応して舌片部67の長さも、上述した舌片部63よりも長く設けられている。
【0064】
また、第1吸収部材60には、上述の突起37に対応する位置に、位置決め孔69が設けられている。第1吸収部材60を凹陥構造33に嵌め込む場合には、この位置決め孔69に突起37を差し込むことにより、第1吸収部材60のずれが防止され、また嵌め込み時の位置決めも為される。また、第1吸収部材60に設けられている各切り込みに基体31の突出部を組み込むことでも、ずれ防止と位置決めが為される。
【0065】
また、図9および図10に示すように、第2吸収部材70は、その平面形状が、上述の第1吸収部材60と略同一となっている。すなわち、第2吸収部材70は、上述したような開口部71と、第1吸収部材60における底面当接部62に対応する底面当接部72と、を有している。しかしながら、第2吸収部材70は、第1吸収部材60における舌片部63(延伸部64、幅広部65、抜け止め部66a、挿入ガイド部66b)が設けられていない構成である。
【0066】
さらに、第2吸収部材70には、上述の突起37に対応する位置に、位置決め孔69と同様な位置決め孔73が設けられている。上述の第1吸収部材60の場合と同様、この位置決め孔73に突起37が差し込まれることにより、第2吸収部材70のずれが防止され、また嵌め込み時の位置決めも為される。また、この第2吸収部材70に設けられている各切り込みに、基体31の突出部を嵌め込むことでも、ずれ防止と位置決めが為される。
【0067】
また、図11に示すように、第2吸収部材70の上面と突起部32との間隔αを抜け止め部66aの上面と貫通孔64の下面との間の隙間βとの関係を、α>βとしている。この実施の形態では、αをβの2倍となるようにしている。このようにすれば、印刷対象物15と第2吸収部材70との接触を確実に防止できると共に、構造が大型化しないものとなる。
【0068】
なお、舌片部63はPVAスポンジの薄肉部材からなるため、その肉厚によっては折り曲げられ易い場合も考えられる。そのため、このような場合は、例えばメイン吸収部材51によって舌片部が突き上げれられて、貫通孔41の内壁面に舌片部63が接触した状態において、第2吸収部材70の上面と貫通孔64の下面との間に、上述の隙間が生じるように設定しても良い。
【0069】
以上のような構成を有するインク排出構造11、およびこのインク排出構造11を用いたインクジェット式記録装置10の作用について、以下に説明する。
【0070】
最初に、インク排出構造11を製作する手順について説明する。かかる製作においては、まず第1吸収部材60を製作する際に用いられる平板状(布状)の部材から、舌片部63付きの平面形状を打ち抜き、布状の第1吸収部材60を形成する。その後、第1吸収部材60の舌片部63を底面当接部62に対して折り曲げて、貫通孔41に対して舌片部63が差し込まれ易いようにする(図2、図7および図8(b)参照)。次に、凹陥構造33に対して第1吸収部材60の位置合わせを行った後に、該凹陥構造33に第1吸収部材60を入れ込む。この入れ込みに際しては、貫通孔41に対して舌片部63を挿入するようにする。
【0071】
この場合、舌片部63をその先端から貫通孔41に差し込んでゆく。すると、差し込むにつれて、略三角形状の幅広部65の幅が広くなり、孔幅が一定の貫通孔41と該幅広部65とが干渉する状態となる。しかしながら、幅広部65は、第1吸収部材60の他の部分と同様に変形し易い材質から形成されている。そのため、舌片部63を挿入するにつれて、幅広部65の斜辺である挿入ガイド部66bが貫通孔41の縁部をすべりつつ、該幅広部65が貫通孔41の大きさに合うように折り畳まれる。すなわち、幅広部65の斜辺である挿入ガイド部66bの存在により、挿入の継続が可能となると共に、舌片部63が挿入されるにつれて幅広部65は滑らかに折り畳まれる。
【0072】
そして、幅広部65が貫通孔41を通過した後には、該通過した幅広部65は自然に広がるか、または作業者等の作業によって広げられる。それによって、抜け止め部66aが貫通孔41の下縁(プラテン30の下面)と近接対向した状態となり、舌片部63が容易に上方側に抜けない状態となる。
【0073】
以上の舌片部63の挿入を、全ての貫通孔41に対して行う。その後に、底面当接部62を底面33aに当接させて、第1吸収部材60の凹陥構造33への嵌め込み作業が終了する。
【0074】
続いて、予め打ち抜き等で形成しておいた第2吸収部材70を組み込む。すなわち、凹陥構造33に対して第2吸収部材70の位置合わせを行い、底面33aに向けて該第2吸収部材70を押し込む。この押し込みに際しては、第2吸収部材70のどの部分も、プラテン30の上面よりも突出する部分がない状態となるように押し込む。それにより、第2吸収部材70の嵌め込み作業が終了する。
【0075】
次に、かかる構成を有するインク排出構造11の、インク滴の排出動作について説明する。インク滴が、例えばミスト状で飛散し、第2吸収部材70に付着する。すると、この第2吸収部材70はミストを保持する。保持されたミストの量が多くなって、ある程度まとまった量のインク滴状態となったり、一定時間経過すると、インク滴は、自重の作用によって、下方に向けて移動する。すると、このインク滴は、第2吸収部材70の内部を通過して、第1吸収部材60に到達する。
【0076】
インク滴が第1吸収部材60に到達すると、インク滴は吸収性かつ排出性に優れた第1吸収部材60において、底面当接部62の全面に渡って広がる。そして、広がったインク滴のうち、所定のものは、舌片部63の存在する部分に到達する。ここで、舌片部63に到達したインク滴は、該舌片部63を伝わって下方に移動する。舌片部63の下端までインク滴が到達すると、該下端と接触しているメイン吸収部材51にインク滴が触れることとなる。それによって、インク滴がメイン吸収部材51に受け渡され、このメイン吸収部材51でインク滴が保持される状態となる。
【0077】
なお、舌片部63からメイン吸収部材51にインク滴が流れた場合、該インク滴が流れた分だけ、舌片部63は、底面当接部62からインク滴を受け取ることが可能となる。それにより、舌片部63では、次々と新たなインク滴をメイン吸収部材51に対して流すことが可能となる。
【0078】
以上のようにして、印刷対象物15にインク滴が付着しない状態で、凹陥構造33に落とし込まれたインク滴の排出動作が為される。
【0079】
次に、メイン吸収部材51とプラテン30との組み付けに際して、両者の間の寸法間隔が、規定値よりも狭まった場合の2体吸収構造50の様子について説明する。この場合、メイン吸収部材51により舌片部63が突き上げられ、舌片部63は上方に向かって移動しようとする。
【0080】
しかしながら、舌片部63の幅広部65には、抜け止め部66aが設けられている。そのため、2体吸収構造50が、このような突き上げをメイン吸収部材51から受けた場合、抜け止め部66aが貫通孔41の下縁(プラテン30の下面)に衝突し、該舌片部63の抜けを抑えることができる。このように、舌片部63の貫通孔41からの抜けが抑えられることにより、舌片部63の根元となる底面当接部62、および第1吸収部材60に接触している第2吸収部材70の突き上げが共に防止される。
【0081】
一方、舌片部63は、上方へ移動できず、しかもメイン吸収部材51から突き上げられるため、抜け止め部66aから下方の部分で折れ曲がるか、湾曲していくこととなる。このような状態は、メイン吸収部材51と舌片部63との接触が強く行われることとなり、インク排出の面で好ましいものとなる。このため、例えば設計上、抜け止め部66aから下方の部分が湾曲するような配置としても良い。
【0082】
このような構成のインク排出構造11、およびかかるインク排出構造11を用いたインクジェット式記録装置10によれば、第1吸収部材60の舌片部63が貫通孔41に差し込まれた状態では、抜け止め部66aの存在によって、舌片部63が貫通孔41から抜けるのが規制される。すなわち、メイン吸収部材51と舌片部63とがぶつかって、舌片部63が上方へ移動しようとしても、抜け止め部66aによって舌片部63が抜けるのが規制される。このように、舌片部63の上方への抜けが防止されることにより、第1吸収部材60および第2吸収部材70が下方から突き上げられるのが防止される。
【0083】
それによって、第2吸収部材70がプラテン30の印刷対象物15の送り面15aから突出するのを防止することができ、印刷対象物15に第2吸収部材70が接触して、この印刷対象物15を汚すのを防止することができる。
【0084】
また、抜け止め部66aの存在によって舌片部63が抜けるのが規制されるため、プラテン30とメイン吸収部材51との間の寸法間隔が狭まった場合でも、狭まった分の寸法誤差を吸収することが可能となる。すなわち、舌片部63が下方から突き上げられた場合、抜け止め部66aが貫通孔41の下縁(プラテン30の下面)に当接する。そして、舌片部63の上方への移動を防ぐと共に、抜け止め部66aよりも下方側の舌片部63が変形する状態となる。それによって、舌片部63が上方へ移動するのが規制されると共に、プラテン30とメイン吸収部材51との間の寸法間隔が狭まった場合の寸法誤差を吸収可能となる。
【0085】
また、抜け止め部66aに加えて、挿入ガイド部66bを設けている。そのため、舌片部63の貫通孔41への差し込みが確実に為される。しかも、挿入によって、挿入ガイド部66bによってガイドされる。それによって、舌片部63の差し込み性がさらに向上し、第1吸収部材60をプラテンの凹陥構造33に嵌め込む際の作業性が向上する。
【0086】
さらに、舌片部63は、第1吸収部材60のうち、底面当接部62の側部から延伸して設けられていて、しかも底面当接部62から折り曲げられる部分である。加えて、舌片部63は、貫通孔41へ差し込まれる延伸部64と、延伸部64よりも幅広の幅広部65と、から形成されていて、幅広部65のうち底面当接部62と対向する側辺が抜け止め部66aとなっている。
【0087】
このため、貫通孔41への舌片部63の差し込みによって、延伸部64がこの貫通孔41の内部に存在し、この延伸部64が幅広部65との間の橋渡しをする状態となる。また、舌片部63が貫通孔41に差し込まれた状態では、幅広部65が貫通孔41を通過して飛び出した状態となる。この場合、幅広部65の抜け止め部66aの存在によって、舌片部63が上方に向かって突き上げられても、貫通孔41から舌片部63が抜けるのを防ぐことができる。
【0088】
また、幅広部65は、その外観が直角三角形状に形成されている。このため、幅広部65は、抜け止め部66aと挿入ガイド部66bとの機能を備えながらも、簡易かつコンパクトな構成とすることができる。また、幅広部65の形状が直角三角形状であることから、貫通孔41への舌片部63の差し込みに際しての挿入ガイド部66bでのガイドによって、幅広部65は良好に折り畳まれる。
【0089】
さらに、この実施の形態では、幅広部65は延伸部64の幅方向に一対設けられている。そのため、舌片部63が下方から突き上げられても、該舌片部63が上方に抜けるのを、延伸部64の幅方向の両側からバランス良く防止することができる。
【0090】
また、第1吸収部材60と第2吸収部材70との材質の密度が異なっていることにより、共に同一材質から形成される場合に生じる、インク滴を保持してメイン吸収部材51の方へインク滴が排出されない、といった問題を防ぐことができる。加えて、第1吸収部材60は、第2吸収部材70よりも高密度の材質から形成されている。そのため、第2吸収部材70を伝わって第1吸収部材60にインク滴が伝わった場合に、第2吸収部材70がインク滴を保持した状態とはせずに、舌片部63からメイン吸収部材51に向けてインク滴を積極的に排出することができる。
【0091】
また、第2吸収部材70は発泡ウレタンフォームを材質としているため、この第2吸収部材70で、落下したインク滴を良好に受け止めることができる。また、第1吸収部材60は、PVAスポンジを材質としているため、第2吸収部材70を伝わってきたインク滴を、この第1吸収部材60で第2吸収部材70側から良好に吸収し、舌片部63からメイン吸収部材51側に良好に排出させることができる。
【0092】
さらに、第1吸収部材60には、手前側の横凹陥部34aの貫通孔41に挿通させる舌片部63と、奥側の横凹陥部34bの貫通孔41に挿通させる舌片部63とが、プラテン30の長手方向に沿って千鳥状の配置に設けられている。そして、かかる千鳥状の配置の舌片部63が、夫々貫通孔41に挿通されている。このため、インク滴が第1吸収部材60に到達した場合に、千鳥状配置の舌片部63からバランス良く排出させることができる。また、インク滴を千鳥状配置の舌片部63からバランス良く排出させることができるため、第1吸収部材60の全体において舌片部63の個数を低減して、最小限の配置とすることができる。
【0093】
以上、本発明の一実施の形態について説明したが、本発明はこれ以外にも種々変形可能となっている。以下、それについて述べる。
【0094】
上述の実施の形態においては、舌片部63に幅広部65を長手方向(主走査方向)に広がる形状に形成している。しかしながら、図12に示すように、短手方向(副走査方向)に広がる形状に幅広部を形成しても良い。また、舌片部63を折り曲げ形成ではなく、初めから曲がった形状としても良い。
【0095】
また、上述の実施の形態では、幅広部65に抜け止め部66aおよび挿入ガイド部66bが設けられている構成について説明している。しかしながら、舌片部63には、抜け止め部66aのみが存在すると共に、挿入ガイド部66bが存在しない構成としても良い。
【0096】
このような構成の例を、図13に示す。この図13に示す構成では、舌片部63のうち、抜け止め部66aを有する幅広部80が、矩形状に形成されている。そのため、直角三角形の斜辺を利用した挿入ガイド部66bは存在しなく、貫通孔41に幅広部80を挿入する場合には、該幅広部80を折り畳んで挿入する。また、幅広部80が貫通孔41を通過した後に、折り畳まれた幅広部80を広げる。このようにすることで、幅広部80に存在する、貫通孔41と向かい合う側辺を、抜け止め部66aとして利用することができる。なお、この図13では、幅広部80が短手方向に広がる形状となっているが、長手方向(主走査方向)に広がる形状としても良い。
【0097】
また、上述の実施の形態においては、第1吸収部材60の長手方向に沿って、横凹陥部34aと横凹陥部34bとに差し込まれる舌片部63が、千鳥状となるように配置されている。しかしながら、舌片部63の配置は千鳥状に限られるものではなく、全ての貫通孔41を貫通するように配置したり、舌片部63が不規則に配置されるようにしても良い。
【0098】
また、上述の実施の形態では、液体吸収構造として2体吸収構造50を採用しているが、液体吸収構造としては、従来のように一部品として、その舌片部に抜け止め部を形成すれば、インク吸収部材が印刷対象物15と接触しない効果が得られ、好ましい。また、液体吸収構造として、3部材以上を重ねる構造としても良い。
【0099】
また、上述の実施の形態では、延伸部64が矩形状のものについて述べている。しかしながら、延伸部64の形状は矩形状のものには限られず、例えばくさび形や、扁平率の大きな楕円形状等、貫通孔41への挿入が妨げられない範囲において、種々の形状とすることができる。
【0100】
さらに、上述の実施の形態においては、第1吸収部材60が第2吸収部材70に比べて高密度のPVAスポンジ、第2吸収部材70が第1吸収部材60に比べて低密度の発泡ウレタンフォームとしている。しかしながら、第1吸収部材60、および第2吸収部材70の材質はこれに限られるものではない。例えば、第1吸収部材を吸水性のある繊維材質から形成したり、第2吸収部材70をポリウレタンフォームや、アクリル繊維を材質としても良い。
【0101】
また、第2吸収部材70の材質は発泡ウレタンフォームとしたままで、第1吸収部材の材質を発泡ウレタンフォームよりも低密度の材質としても良い。ただし、第1吸収部材の材質を、第2吸収部材70よりも低密度とする場合には、該第1吸収部材がインク滴の排出性に優れたものである必要がある。いずれにしても、吸収部材を2つの部材または3つ以上の部材で構成することで、吸収、排出、成形、コスト等、種々のバランスを考慮した材質の選択ができ、コストと性能のバランスの良い吸収構造とすることができる。
【0102】
さらに、上述の実施の形態では、挿入ガイド部66bは直角三角形状の幅広部65の斜辺を利用したものとなっている。しかしながら、挿入ガイド部はこれに限られるものではなく、例えば挿入ガイド部の輪郭が所定の曲線を描くものであっても良い。
【0103】
また、上述の実施の形態では、延伸部64に対して幅広部65を一体的に設け、この幅広部65が抜け止め部66aを有する構成について述べている。しかしながら、抜け止め部を有する幅広部を別体的な構成としても良い。例えば、舌片部63を差し込んだ後に、メイン吸収部材51側に突出している延伸部64をホッチキス止めしたり、別部材の幅広なPVAスポンジを接着しても良い。このように、幅広部を別体化した場合には、延伸部の貫通孔41に対する差し込みが容易になる、というメリットが生じる。また、舌片部63を第1吸収部材60に一体的に形成するのではなく、別体として設けて、例えばホッチキス、接着剤その他の接着部材によって、両者を連結して第1吸収部材60を構成しても良い。
【0104】
また、上述の実施の形態では、プラテン30に設けられている凹陥構造33は、横凹陥部34と、縦凹陥部35と、幅広凹陥部36とから構成されている。しかしながら、凹陥構造33には、これらの凹陥部34〜36のうち、少なくとも1つのみが設けられていれば良い。また、例えばプラテン30が紙送り方向に対して斜めに配置される構成としても良い。この場合には、凹陥構造は、紙送り方向と平行または垂直であって、プラテン30の長手方向に対して斜め方向となる凹陥部を備えるようにするのが望ましい。
【0105】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によると、インク吸収部材が印刷対象物に接触するのを防止することができる。また、インク滴の排出性も良好となる。また、他の発明によれば、インク吸収部材を成形し易くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係るインクジェット式記録装置の主要構成を示す斜視図である。
【図2】図1のインクジェット式記録装置に用いられるインク排出構造の構成を示す分解斜視図である。
【図3】図2のインク排出構造において、プラテンの形状を示す斜視図である。
【図4】図2のインク排出構造において、プラテンの形状を示す平面図である。
【図5】図2のインク排出構造において、プラテンの形状を示す背面図である。
【図6】図2のインク排出構造において、プラテンの形状を示す側断面図であり、図5のA−A線に沿って切断した状態を示すものである。
【図7】図2のインク排出構造において、第1吸収部材の形状を示す斜視図である。
【図8】図2のインク排出構造において、第1吸収部材の形状を示す図であり、(a)は平面図を示すものであり、(b)は側面図を示すものである。
【図9】図2のインク排出構造において、第2吸収部材の形状を示す斜視図である。
【図10】図2のインク排出構造において、第2吸収部材の形状を示す平面図である。
【図11】図2のインク排出構造において、2体吸収構造が凹陥構造に嵌め込まれた状態を示すと共に、舌片部が貫通孔に挿通され、さらに抜け止め部が舌片部の抜け止め機能を果たしている状態を示す側断面図で、図4のB−B線部分の断面図である。
【図12】図2のインク排出構造の変形例を示すものであり、2体吸収構造が凹陥構造に嵌め込まれた情愛を示すと共に、舌片部が貫通孔に挿通され、さらに抜け止め部が矢示プラテンの短手方向(副走査方向)に広がった例を示す側断面図である。
【図13】図2のインク排出構造の変形例を示すものであり、2体吸収構造が凹陥構造に嵌め込まれた状態を示すと共に、挿入ガイド部を有さない舌片部が貫通孔に挿通され、さらに抜け止め部が舌片部の抜け止め機能を果たしている状態を示す側断面図である。
【図14】従来のインク排出構造を示す側断面図であり、プラテンとメイン吸収部材との間の間隔が規定値の場合の様子を示すものである。
【図15】従来のインク排出構造を示す側断面図であり、プラテンとメイン吸収部材との間の間隔が狭まって、送り面にインク吸収部材が突出した状態を示すものである。
【符号の説明】
10…インクジェット記録装置
11…インク排出構造
12…シャーシ
13…キャリッジ
14…記録ヘッド体
15…印刷対象物
16…インクジェットヘッド
21…ローラ
30…プラテン
31…基体
32…突起部
33…凹陥構造
33a…底面
34…横凹陥部
35…縦凹陥部
36…幅広凹陥部
38…中間部
39…ローラ係止部
41…貫通孔
50…2体吸収構造
51…メイン吸収部材
60…第1吸収部材
61…開口部
62…底面当接部
63,67…舌片部
64…延伸部
65…幅広部
66a…抜け止め部
66b…挿入ガイド部
70…第2吸収部材
71…開口部
72…底面当接部

Claims (10)

  1. 印刷対象物を支持すると共に、その支持面側に上記印刷対象物に付着しなかったインク等の液体を流し込むための凹陥構造が設けられ、該凹陥構造に貫通孔が設けられているプラテンと、
    上記凹陥構造に嵌め込まれると共に、上記インクジェットヘッドからのインク滴等の液体を受け止める液体吸収構造と、を具備し、
    上記液体吸収構造は、
    上記凹陥構造の底面部に当接する底面当接部と、この底面当接部から延伸すると共に上記貫通孔に差し込まれる舌片部を具備し、さらに該舌片部には上記貫通孔に差し込まれた状態から抜けるのを規制する抜け止め部が設けられている第1吸収部材と、
    上記凹陥構造の開放側に上記第1吸収部材に重ねられた状態で位置すると共に、この凹陥構造の開放側で最初にインク等の液体を受け止め、上記第1吸収部材とは異なる材質からなる第2吸収部材と、
    を具備することを特徴とするインク排出構造。
  2. 前記第1吸収部材は、前記第2吸収部材よりも高密度の材質から形成されていることを特徴とする請求項1記載のインク排出構造。
  3. 前記第1吸収部材はPVAスポンジを材質としていると共に、前記第2吸収部材は発泡ウレタンフォームを材質としていることを特徴とする請求項2記載のインク排出構造。
  4. 前記プラテンは、その長手方向が前記印刷対象物の紙送り方向と直交する配置に設けられていて、
    前記凹陥構造は、前記印刷対象物の紙送り方向の手前側および奥側に、一対の横凹陥部を有していると共に、前記印刷対象物の紙送り方向に沿って複数の縦凹陥部を有していて、
    上記横凹陥部には、その長手方向に沿って複数の前記貫通孔が形成されていると共に、複数の上記縦凹陥部のうち一定のものには前記貫通孔が形成されていて、
    前記第1吸収部材には、手前側の上記横凹陥部に形成されている前記貫通孔に挿通させる前記舌片部と、奥側の上記横凹陥部に形成されている前記貫通孔に挿通させる前記舌片部とが、前記プラテンの長手方向に沿って千鳥状の配置となるように設けられていて、
    該千鳥状の配置の前記舌片部が、夫々前記貫通孔に挿通されることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載のインク排出構造。
  5. 印刷対象物を支持すると共に、その支持面側に上記印刷対象物に付着しなかったインク等の液体を流し込むための凹陥構造が設けられ、該凹陥構造に貫通孔が設けられているプラテンと、
    上記凹陥構造に嵌め込まれると共に、上記インクジェットヘッドからのインク滴等の液体を受け止める液体吸収構造と、を具備し、
    上記液体吸収構造は、
    上記凹陥構造の底面部に当接する底面当接部と、この底面当接部から延伸すると共に上記貫通孔に差し込まれる舌片部を具備し、折り曲げられる前は平面状である第1吸収部材と、
    上記凹陥構造の開放側に上記第1吸収部材に重ねられた状態で位置すると共に、この凹陥構造の開放側でインク等の液体を保持する平板状の第2吸収部材と、
    を具備することを特徴とするインク排出構造。
  6. 印刷対象物を支持すると共に、その支持面側に上記印刷対象物に付着しなかったインク等の液体を流し込むための凹陥構造が設けられ、該凹陥構造に貫通孔が設けられているプラテンと、
    上記凹陥構造に嵌め込まれると共に、上記インクジェットヘッドからのインク滴等の液体を受け止める液体吸収構造と、を具備し、
    上記液体吸収構造は、上記貫通孔に差し込まれる舌片部を具備し、この舌片部には上記貫通孔に差し込まれた状態から抜けるのを規制する抜け止め部が設けられていることを特徴とするインク排出構造。
  7. 前記舌片部には、前記貫通孔への該舌片部の差し込みをガイドする挿入ガイド部が設けられていることを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載のインク排出構造。
  8. 前記舌片部は、前記第1吸収部材のうち、前記凹陥構造の底面に当接する底面当接部から折り曲げられる部分であり、この舌片部は、
    上記底面当接部から延伸して設けられていると共に、前記貫通孔へ差し込まれる延伸部と、
    前記延伸部よりも幅広に設けられている幅広部と、
    を具備していて、上記幅広部のうち上記底面当接部と対向する側辺が前記抜け止め部であることを特徴とする請求項1から5,7のいずれか1項に記載のインク排出構造。
  9. 前記幅広部は、その外観が直角三角形状に形成されていると共に、この幅広部は前記延伸部の幅方向に一対設けられていて、該直角三角形状の幅広部のうち底辺が前記抜け止め部であると共に、斜辺が前記挿入ガイド部であることを特徴とする請求項8記載のインク排出構造。
  10. 請求項1から9のいずれか1項に記載のインク排出構造を用いたことを特徴とするインクジェット式記録装置。
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