JP2004260974A - 交流負荷電源システム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】直交変換装置2の入出力間が非絶縁状態であり、直流電源側に地絡検出用の抵抗素子9が接続され、電源側の地絡点から直流電源、抵抗素子9を通って接地に流れる地絡電流の直流成分を検出する電源側地絡検出部4と、負荷側の地絡点からインバータ回路8、抵抗素子9を通って接地に流れる地絡電流の交流成分を検出する負荷側地絡検出部5と、電源側地絡検出部4又は負荷側地絡検出部5により地絡が検出された時に、交流負荷への電源供給機能を停止又は低下させる制御回路6とを備える。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、燃料電池、二次電池(蓄電池)、太陽電池、風力発電機などの直流電源の直流電力をインバータによって交流電力に変換して、この交流電力を電動機などの動力負荷に供給する交流負荷電源システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
前記電源システムにおいては、直流電源側で地絡が発生すると、電力損が発生し、その結果直流電源の損傷が広がることがあり、地絡状態を検出して直流電源を停止させる必要がある。また人間が負荷に触れるなどして交流負荷側で地絡が発生すると、その人間が感電して危険であリ、また電路保護の必要もあるので、地絡状態を検出して直流電源若しくはインバータを停止させる必要がある。そして、地絡していることを管理者に知らせて、早く修理することも必要である。
【0003】
ここで、直流地絡とは、直流電源のトラブルのため、直流電源と接地間で地絡電流が流れることをいう。その原因には、例えば、直流電源の絶縁劣化、直流電源ケーブルの絶縁不良などがある。
交流地絡とは、動力負荷のトラブルのため、負荷と接地間で地絡電流が流れることをいう。その原因には、例えば、生体の接触、負荷の絶縁劣化、負荷に交流電力を供給するケーブルの絶縁不良などがある。
【0004】
従来の、地絡検出機能を備えた交流負荷電源システムの概略ブロック図を、図5に示す。この交流負荷電源システムは、直流電源E、直交変換装置11、動力負荷12、遮断器15、零相変流器20、直流地絡継電器13及び交流地絡継電器14を含んでいる。
直流電源Eの出力は、入力端子P,Nを通して直交変換装置11に供給される。直交変換装置11では、前記直流電源Eの出力を昇圧回路16で必要な電圧まで昇圧し、インバータ回路17に供給し、ここで三相のPWM制御を行い、出力交流電圧に変換する。出力交流電圧は、直交変換装置11から出力端子U,V,Rを通して出力される。この出力交流電圧は、遮断器15を介して、動力負荷12に供給される。
【0005】
前記交流負荷電源システムにおいて、入力端子P,Nを通して供給される直流電源Eの電圧、接地電圧、接地電流は、地絡検出部19により監視されている。地絡検出部19により地絡が検知された場合、地絡電流信号が直流地絡継電器13に入力されるようになっている。
一方、動力負荷12に供給される三相の出力交流電圧の零相電流成分は、零相変流器20によって検出され、交流地絡継電器14に入力される。
【0006】
電源側で地絡が発生した場合、直流地絡継電器13の直流電流検出回路13aには、地絡検出部19から直流の地絡電流信号が入力される。直流地絡継電器13の比較回路13cは、その地絡電流の大きさを、直流地絡継電器13の中の直流基準電流設定回路13bで設定された直流基準電流と比較して、地絡電流のほうが大きければ、制御回路18に直流地絡が発生していることを示す地絡発生信号を出力する。制御回路18は、この地絡発生信号に基づいて、遮断器15を開くか、若しくは、インバータ回路17を制御して、動力負荷12への電力供給を停止させる。
【0007】
負荷側で地絡が発生した場合、交流地絡継電器14には、零相変流器20から交流の地絡電流信号が入力される。その地絡電流の大きさを、交流基準電流設定回路14bで設定された交流基準電流と比較して、地絡電流のほうが大きければ、制御回路18に交流地絡が発生していることを示す地絡発生信号を出力する。制御回路18は、この地絡発生信号に基づいて、遮断器15を開くか、若しくは、インバータ回路17を制御して、動力負荷12への電力供給を停止させる。
【0008】
【特許文献1】特開平6−117678号公報
【特許文献2】特開平2002−233045号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、図5の交流負荷電源システムでは、地絡を検出する回路を、電源側と負荷側との2箇所に設置する必要がある。特に負荷側の地絡を検出する零相変流器20は大きくて重く、システム全体のコンパクト化に障害となる。また、零相変流器は、組み立て取り付けに手間が係り、作業性という観点からも不利である。
【0010】
そこで、本発明は、地絡を検出する回路を極力簡単にすることができ、全体として軽量、コンパクトな交流負荷電源システムを提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明の交流負荷電源システムは、直流電源、及び直流を交流に変換して負荷側へ供給する直交変換装置を含んでなる交流負荷電源システムにおいて、前記直交変換装置の入出力間が非絶縁状態であり、直流電源側に地絡検出用のインピーダンス素子が接続され、直流電源側の地絡点から直流電源、インピーダンス素子を通って接地に流れる地絡電流の直流成分を検出する電源側地絡検出部と、負荷側の地絡点から直交変換装置、インピーダンス素子を通って接地に流れる地絡電流の交流成分を検出する負荷側地絡検出部と、電源側地絡検出部又は負荷側地絡検出部により地絡が検出された時に、交流負荷への電源供給機能を停止させる制御回路とを備えるものである(請求項1)。
【0012】
前記の構成によれば、負荷側に地絡が発生した場合、地絡電流は、入出力間が非絶縁状態の直交変換装置を通って、直流電源側に接続されている地絡検出用のインピーダンス素子を流れる。この地絡電流を負荷側地絡検出部で検出することにより、負荷側に零相変流器などの大掛かりな電気設備を設置しなくても、直流電源側で、地絡の検出ができる。また、直流電源側に地絡が発生した場合は、インピーダンス素子を流れる地絡電流を電源側地絡検出部で検出することができる。
【0013】
前記インピーダンス素子は、コイルなどでもよいが、単純には、抵抗を使用すればよい(請求項2)。
前記負荷側地絡検出部は、基準電流値を記憶し、この基準電流値を地絡電流と比較し、地絡電流が基準電流値を超えたときに、負荷側での地絡を検出するものであってもよい(請求項3)。
前記負荷側地絡検出部は、基準抵抗値R0の値を記憶するとともに、直流電源電圧Vを測定し、直流電源電圧Vに対応する負荷側の零相電圧V0と基準抵抗値R0との比V0/R0を、地絡電流と比較し、地絡電流が比V0/R0を超えたときに、負荷側の交流地絡を検出するものであってもよい(請求項4)。直流電源の直流電源電圧Vが不安定で、時間によって変動することがあるので、負荷側地絡検出部において基準電流を整定すると、直流電源電圧Vが低くなっている時間に負荷側に地絡が発生しても、地絡電流が少なくて検出できないことがある。そこで、検出したい地絡抵抗をR0とすると、地絡抵抗R0で地絡が発生した場合、負荷側の地絡点電圧V0を地絡抵抗R0で割った値の地絡電流が流れる。負荷側地絡検出部でこの値V0/R0を算出して、実際の地絡電流がこの値V0/R0を超えたときに、交流地絡を知らせる信号を出力すると、直流電源電圧Vの変動にかかわらず、地絡抵抗R0以下の地絡を確実に検出することができる。
【0014】
前記電源側地絡検出部は、基準電流値を記憶し、この基準電流値を地絡電流と比較し、地絡電流が基準電流値を超えたときに、直流地絡を検出するものであってもよい(請求項5)。しかし、直流電源電圧Vの時間変動に対応するためには、直流基準抵抗Rを整定しておけば、電源電圧Vの変動にかかわらず、当該直流基準抵抗R以下の地絡抵抗で発生した地絡を検出することができる。すなわち、前記電源側地絡検出部は、基準抵抗値Rの値を記憶するとともに、直流電源電圧Vを測定し、直流電源電圧Vと基準抵抗値Rとの比V/Rを、地絡電流と比較し、地絡電流が比V/Rを超えたときに、直流地絡を検出するとよい(請求項6)。
【0015】
地絡が検出された時に、直流電源側の地絡か、負荷側の地絡かを区別して表示する手段を備えるものであれば(請求項7)、修理などの対応が的確にできる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を、添付図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は、本発明の実施の形態に係る交流負荷電源システムの概略ブロック図である。このシステムは、直流電源E、直交変換装置2及び動力負荷である電動機3を含んでいる。直交変換装置2は、電源側地絡検出部4、負荷側地絡検出部5及び制御回路6を含んでいる。
【0017】
直流電源Eとして、太陽電池、燃料電池、二次電池(蓄電池)、風力発電機などを用いることができる。特に太陽電池を用いる場合、太陽電池は、複数の太陽電池モジュールを直列に接続してなる太陽電池ストリングを、複数個並列に接続して構成される。太陽電池モジュールの光電変換部には、結晶系シリコンやアモルファスシリコンなど、用途や設置場所に応じた素子が適宜採用される。
直流電源Eの出力は、入力端子P,Nを通して直交変換装置2に供給される。供給された電圧は、昇圧回路7で三相出力交流電圧の波高値を見込んだ電圧まで昇圧される。この昇圧回路7は、例えば昇圧チョッパー回路によって構成されるが、その昇圧回路7の入出力間に高周波トランスは介さないものとする。なお、前記入力電圧の調圧が必要ないシステムの場合は、昇圧回路7は不要である。
【0018】
昇圧された電圧は、インバータ回路8に供給され、ここで、例えば電動機3の電圧電流動作点を最大電力に保つような波形を持つ三相三線式交流電圧に変換され、直交変換装置2から出力端子U,V,Rを通して出力される。インバータ回路8は、スイッチング素子としてIGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)を使用し、可聴周波数以上の動作周波数としている。インバータ回路8は6つのIGBTで構成され、IGBTのオンオフを繰り返すことにより,正弦波変調PWM制御を行っている。なお、IGBTの他にFET(電界効果トランジスタ),IPM(Intelligent Power Module)などを使用してもよい。
【0019】
インバータ回路8の出力交流電圧は、動力負荷である電動機3に供給される。本交流負荷電源システムにおいては、直交変換装置2には、前記昇圧回路7を含めて入出力間を絶縁するための絶縁トランス等がなく、入力端子P,Nと出力端子U,V,Rとの間は直接接続されている。
本発明においては、直交変換装置2の入力端子P,Nと昇圧回路7との間に、地絡検出回路9を設けている。地絡検出回路9では、入力端子P,Nの間の直流電圧Vを分圧する4つの直列抵抗R1,R2,R3,R4が、入力端子P,Nに対して並列に接続されている。例えば直流電圧Vの値が300Vの場合,直列抵抗R1=60kΩ,R2=300Ω,R3=300Ω,R4=60kΩである。
【0020】
これらの直列抵抗R1,R2,R3,R4の役割は、抵抗のいずれか接続点と接地との間に流れる電流を検出することにより、本交流負荷電源システムの地絡状態を検出することである。この地絡状態の検出は、前記電源側地絡検出部4及び負荷側地絡検出部5によって行う。
電源側地絡検出部4は、地絡検出回路9の抵抗R2,R3の接続点bと接地との間に流れる直流電流を検出し、直流基準電流値と比較して、直流基準電流値を超えている場合に、電源側地絡の発生を報知する信号を出力する回路である。
【0021】
電源側地絡検出部4は、図1に示すように、直流電流検出回路41、直流基準電流設定回路42及び比較回路43を有する。直流電流検出回路41は、抵抗R2,R3の接続点bと接地との間に流れる電流を、直流分以外の交流成分を除去するローパスフィルタを通して検出し、増幅する回路である。このローパスフィルタは、インバータ回路8の出力交流電圧信号の周波数スペクトラムに入っている、直流分以外の主要な交流成分を除去する特性を有することが必要である。例えば抵抗又はコイルとコンデンサとの平滑回路で実現することができる。
【0022】
直流基準電流設定回路42は、予め設定される直流基準電流値を保存する回路である。比較回路43は、直流電流検出回路41の出力値と、直流基準電流値とを比較する回路であリ、(直流電流検出回路41の出力値)>(直流基準電流値)の場合に電源側での地絡の発生を報知する信号を出力する。
負荷側地絡検出部5は、抵抗R2,R3の接続点bと接地との間に流れる交流電流を例えば実効値で検出し、その値が設定値を超えている場合に、負荷側での交流地絡の発生を報知する信号を出力する回路である。
【0023】
負荷側地絡検出部5は、交流電流検出回路51、交流基準抵抗設定回路52及び比較回路53を有する。交流電流検出回路51は、抵抗R2,R3の接続点bと接地との間に流れる電流の交流分をハイパスフィルタ、バンドパスフィルタなどを通して検出し、検出した交流信号の実効値を出力する回路である。前記ハイパスフィルタ又はバンドパスフィルタは、インバータ回路8の出力交流電圧信号の周波数スペクトラムのうち、直流分以外の主要な交流成分を通過させる特性を有することが必要である。
【0024】
交流基準抵抗設定回路52は、設定値を作り出すための回路であり、基準抵抗値R0の値を不揮発性メモリに記憶するとともに、抵抗R1,R2の接続点aと、抵抗R3,R4の接続点cとの差電圧の直流分を入力している。この差電圧に基づいて直流電源電圧Vを求め、この直流電源電圧Vに基づいて地絡点の電圧V0を推定し、V0と、基準抵抗値R0との比V0/R0を演算して出力する。直流電源電圧Vは、差電圧をVdiffと書くと、式
V=Vdiff(R1+R2+R3+R4)/(R2+R3)
で求められる。
【0025】
直流電源電圧Vと地絡点の電圧V0との関係は後述する。
比較回路53は、交流電流検出回路51の出力値と、交流基準抵抗設定回路52から出力される前記比V0/R0とを比較し、交流電流検出回路51の出力値が前記比V0/R0を超えている場合に、負荷側での地絡の発生を報知する信号を出力する。
ここで基準抵抗値R0の意味を説明する。感電被害のない微地絡を検出するたびに交流負荷電源システムを止めていると、システムの運用効率が低下するので、実質的に有害な感電のおそれのある地絡のみ検出したいという要望がある。一方、直流電源の場合、直流電源電圧Vが不安定で、時間によって変動することがあるので、基準電流を整定すると、直流電源電圧Vが低くなっている時間に負荷側に地絡が発生しても、地絡電流が少なくて検出できないことがある。
【0026】
そこで、検出したい地絡抵抗をR0とする。これは、地絡抵抗R0以下の地絡のみを検出し、地絡抵抗R0を超える地絡、例えば対地静電容量などによる軽い地絡は検出しないことを示す。地絡抵抗R0で地絡が発生した場合、地絡点の電圧V0を地絡抵抗R0で割った値V0/R0に相当する地絡電流が流れることになる。そこで、直流電源電圧Vが所定値になっているときに、例えば負荷側で実際に抵抗R0で地絡を発生させて、そのときの地絡点の電圧V0を測定して記憶し、直流電源電圧Vを変えていって、同様に電圧V0を測定して記憶していくと、直流電源電圧Vと地絡点の電圧V0との関係を知ることができる。交流基準抵抗設定回路52は、その時々の直流電源電圧Vに応じて、この値V0/R0を作って出力する。検出したい地絡抵抗値R0は例えば500Ω〜2kΩから選ばれる値である。
【0027】
比較回路53は、実際に交流電流検出回路51から出力される交流電流値がこの値V0/R0を超えたときに、負荷側での地絡を知らせる信号を出力する。これにより、直流電源電圧Vの変動にかかわらず、地絡抵抗R0以下の地絡を確実に検出することができる。
制御回路6は、比較回路43や比較回路53から地絡発生報知信号が出力され、電源側又は負荷側に地絡が発生したことを検出すると、感電防止、電路保護のために、ゲートブロック信号を出して、インバータ回路8を停止させる。また、スピーカ61から警報音を出したり、表示装置62において、地絡発生表示を行ったりして、管理者に地絡発生を伝える。この場合、電源側の地絡又は負荷側の地絡を区別して伝えるために、警報音を変えるか、地絡発生表示に地絡場所の情報を入れることが好ましい。
【0028】
以上の交流負荷電源システムにおいて、地絡発生時の電流の流れと、各部の動作をまとめて説明する。
図2は、電源側の地絡時に流れる地絡電流のルートを示す図である。直流電源Eの負(N)側に地絡が発生したとする。地絡抵抗をRfとする。
地絡電流Ifは、直流電源E、抵抗R1,R2、直流電流検出回路41を通って接地端子FGに流れ、地絡抵抗Rfを通って元に戻るループを形成する。
【0029】
電源側地絡検出部4は、この地絡電流Ifを検出し、直流基準電流設定回路42に記憶された設定電流値と比較して、設定電流値を超える場合は、そのことを知らせる信号を制御回路6に送信する。制御回路6は、インバータ回路8にゲートブロックをかけて、PWM制御を停止させる。これとともに、表示装置62で、電源側に地絡が起こっていることを知らせる警告を表示し、若しくはスピーカ61で警報音を再生する。
【0030】
なお、図2では、直流電源Eの負(N)側に地絡が発生した場合を想定したが、直流電源Eの正(P)側に地絡が発生した場合も、同様に地絡電流が流れるので、地絡検出ができる。この場合、地絡電流は、図2と違って、直流電源Eから抵抗R3,R4を通るループを流れる。
図3は、負荷側での地絡時に流れる地絡電流のルートを示す図である。電動機3に供給されるケーブルの1本に地絡が発生したとする。地絡抵抗をRfとする。
【0031】
地絡電流Ifは、インバータ回路8、昇圧回路7、抵抗R1,R2又は抵抗R4,R3、交流電流検出回路51を通って接地端子FGに流れ、地絡抵抗Rfを通って元に戻るループを形成する。
負荷側地絡検出部5は、このループを流れる電流を検出し、交流基準抵抗設定回路52に記憶された基準抵抗R0に基づいて算出される値V0/R0と比較して、この値を超える場合は、地絡を知らせる信号を制御回路6に送る。制御回路6は、インバータ回路8にゲートブロックをかけて、電動機3を停止させる。これとともに、表示装置62に、負荷側で地絡が起こっていることを知らせる警告を表示し、若しくはスピーカ61で警報音を再生する。
【0032】
図4は、本発明の他の実施形態に係る交流負荷電源システムの概略ブロック図である。図1のシステムと異なるところは、電源側地絡検出部4の直流基準電流設定回路42が、直流基準抵抗設定回路42aに代わっているところである。直流基準抵抗設定回路42aは、基準抵抗値Rの値を不揮発性メモリに記憶するとともに、抵抗R1,R2の接続点aと、抵抗R3,R4の接続点cとの差電圧を入力している。この差電圧に基づいて直流電源電圧Vを推定し、この直流電源電圧Vと、基準抵抗値Rとの比V/Rを算出して、基準電流として出力する。
【0033】
したがって、電源側地絡検出部4の比較回路43は、検出した地絡電流を、設定された直流基準電流と比較するのではなく、直流電源電圧Vを、直流基準抵抗設定回路42aに記憶された基準抵抗Rで割った値V/Rと比較して、この値を超える場合は、地絡を知らせる信号を出力することになる。
このように、基準電流を設定しないのは、直流電源の場合、直流電源電圧Vが時間によって変動することがあり、基準電流を設定すると、直流電源電圧Vが低くなっている時間に、電源側に地絡が発生しても、地絡電流が少なくて検出できないことがあるからである。直流基準抵抗Rを整定しておけば、電源電圧Vの変動にかかわらず、当該直流基準抵抗R以下の地絡抵抗で発生した地絡を検出することができる。直流基準抵抗Rは、たとえば入力電圧300Vの場合、1kΩである。
【0034】
なお、図4において、交流基準抵抗設定回路52の代わりに、交流基準電流設定回路として配線し直せば、直流電源側が安定した電圧の場合、設定電流値にて負荷側の地絡電流が精度よく検出できる。
以上で、本発明の実施の形態を説明したが、本発明の実施は、前記の形態に限定されるものではない。例えば、電動機3の電源ケーブルに遮断器を挿入して、地絡時に、制御回路6から遮断器に対して引き外し信号を出力する構成を採用することもできる。また、直流電源側地絡の場合に直流電源の停止又は切り離しを行う機能を付加することが好ましく、負荷側地絡の場合は直交変換装置の停止を行う機能を付加することが好ましい。また地絡原因の除去後は復帰機能を備えることが好ましい。また、この実施の形態で述べた基準電流など各種整定値は、不揮発性メモリに記憶させ、簡単にその値を可変設定できるようにすることが好ましい。その他、本発明の範囲内で種々の変更を施すことが可能である。
【0035】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、電源側に設置した簡単な構成の検出部で、電源側及び負荷側の地絡を検出することができ、全体として安価で、軽量、コンパクトな交流負荷電源システムを実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る交流負荷電源システムの概略ブロック図である。
【図2】電源側の地絡時に流れる地絡電流のルートを示す図である。
【図3】負荷側での地絡時に流れる地絡電流のルートを示す図である。
【図4】本発明の他の実施形態に係る交流負荷電源システムの概略ブロック図である。
【図5】従来の、地絡検出機能を備えた交流負荷電源システムの概略ブロック図である。
【符号の説明】
2 直交変換装置
3 電動機
4 電源側地絡検出部
5 負荷側地絡検出部
6 制御回路
7 昇圧回路
8 インバータ回路
9 地絡検出回路
41 直流電流検出回路
42 直流基準電流設定回路
43 比較回路
51 交流電流検出回路
52 交流基準抵抗設定回路
53 比較回路
61 スピーカ
62 表示装置
E 直流電源
P,N 入力端子
U,V,W 出力端子
Claims (7)
- 直流電源、及び直流を交流に変換して負荷側へ供給する直交変換装置を含んでなる交流負荷電源システムにおいて、
前記直交変換装置の入出力間が非絶縁状態であり、
直流電源側に地絡検出用のインピーダンス素子が接続され、
直流電源側の地絡点から直流電源、インピーダンス素子を通って接地に流れる地絡電流の直流成分を検出する電源側地絡検出部と、
負荷側の地絡点から直交変換装置、インピーダンス素子を通って接地に流れる地絡電流の交流成分を検出する負荷側地絡検出部と、
電源側地絡検出部又は負荷側地絡検出部により地絡が検出された時に、交流負荷への電源供給機能を停止させる制御回路とを備えることを特徴とする交流負荷電源システム。 - 前記インピーダンス素子が抵抗であることを特徴とする請求項1記載の交流負荷電源システム。
- 前記負荷側地絡検出部は、基準電流値を記憶し、この基準電流値を地絡電流と比較し、地絡電流が基準電流値を超えたときに、負荷側での地絡を検出するものであることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の交流負荷電源システム。
- 前記負荷側地絡検出部は、基準抵抗値R0の値を記憶するとともに、直流電源電圧Vを測定し、直流電源電圧Vに対応する負荷側の零相電圧V0と基準抵抗値R0との比V0/R0を、地絡電流と比較し、地絡電流が比V0/R0を超えたときに、地絡を検出するものであることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の交流負荷電源システム。
- 前記電源側地絡検出部は、基準電流値を記憶し、この基準電流値を地絡電流と比較し、地絡電流が基準電流値を超えたときに、直流電源側での地絡を検出するものであることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかに記載の交流負荷電源システム。
- 前記電源側地絡検出部は、基準抵抗値Rの値を記憶するとともに、直流電源電圧Vを測定し、直流電源電圧Vと基準抵抗値Rとの比V/Rを、地絡電流と比較し、地絡電流が比V/Rを超えたときに、直流電源側での地絡を検出するものであることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかに記載の交流負荷電源システム。
- 地絡が検出された時に、直流電源側の地絡か、負荷側の地絡かを区別して知らせる手段をさらに備えることを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれかに記載の交流負荷電源システム。
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