JP2004260430A - Ipネット翻訳方式および方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】インターネットを利用したIP電話において、IP電話接続時のIP番号を元に発信者側の使用言語と着信者側の使用言語を自動的に識別し、IPネットワークを経由する電話の自動翻訳を行うと共に、IPネットワークの負荷分散を図ることを可能とする、IPネット翻訳方式および方法を提供する。
【解決手段】発呼元のIP電話機から通話相手のIP電話機のIP電話番号をダイヤルすることにより、IPネットは前記発呼元のIP電話機の発呼元IP番号(IPアドレス)と前記通話相手のIP電話機の着呼先IP番号(IPアドレス)を特定し、前記発呼元IP番号から発呼元の使用言語を識別し、前記着呼先IP番号から着呼先の使用言語を識別し、前記IPネットの備える翻訳サーバに前記発呼元の使用言語と前記着呼先の使用言語間での自動翻訳を行わせるよう設定することにより、IP電話機間の音声を自動翻訳しつつ音声通話を行わせる。
【選択図】 図1
【解決手段】発呼元のIP電話機から通話相手のIP電話機のIP電話番号をダイヤルすることにより、IPネットは前記発呼元のIP電話機の発呼元IP番号(IPアドレス)と前記通話相手のIP電話機の着呼先IP番号(IPアドレス)を特定し、前記発呼元IP番号から発呼元の使用言語を識別し、前記着呼先IP番号から着呼先の使用言語を識別し、前記IPネットの備える翻訳サーバに前記発呼元の使用言語と前記着呼先の使用言語間での自動翻訳を行わせるよう設定することにより、IP電話機間の音声を自動翻訳しつつ音声通話を行わせる。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はIPネット翻訳方式および方法に関し、特に、インターネットを利用したIP電話において、IP電話接続時のIP番号を元に発信者側の使用言語と着信者側の使用言語を識別し、IPネットワークを経由する電話の自動翻訳を行うことを可能とする、IPネット翻訳方式および方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
インターネットの普及に伴い、音声をIP(Internet Protocol:インターネットプロトコル)ネットワークで中継する電話、所謂IP電話のサービスが提供されるようになってきている。
【0003】
また、電話機等で通話を行う場合に、電話機等の端末間での自動翻訳を行うサービスシステムの提案も行われるようになってきている(例えば、特許文献1参照。)。
【0004】
上述した特許文献1に記載の自動翻訳送受信サービスシステムは、使用言語が異なるユーザ端末間の通信を、アクセスコード或いは識別符が指示する言語に翻訳するプロバイダ内のサーバ群によって、自動的に翻訳するようになっている。
【0005】
【特許文献1】
特開2002−215620号公報(第3−5頁、図1)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上述した従来の自動翻訳送受信サービスシステムにおいては、翻訳する言語をアクセスコード或いは識別符によって指示しなければ、相手側の言語を識別できない、という問題点を有している。また、多くの電話呼が集中した場合に、トラヒックの分散を図る配慮がなされていない、という問題点を有している。
【0007】
本発明の目的は、インターネットを利用したIP電話において、IP電話接続時のIP番号を元に発信者側の使用言語と着信者側の使用言語を自動的に識別し、IPネットワークを経由する電話の自動翻訳を行うと共に、IPネットワークの負荷分散を図ることを可能とする、IPネット翻訳方式および方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明のIPネット翻訳方式は、インターネットで構成されるIP(Internet Protocol:インターネットプロトコル)ネットに接続される複数のIP電話機間で自動翻訳を行いつつ音声通話を行わせる翻訳方式であって、発呼元のIP電話機から通話相手のIP電話機のIP電話番号をダイヤルすることにより、前記IPネットは前記発呼元のIP電話機の発呼元IP番号(IPアドレス)と前記通話相手のIP電話機の着呼先IP番号(IPアドレス)を特定し、前記発呼元IP番号から前記発呼元のIP電話機で使用する発呼元の使用言語を識別し、前記着呼先IP番号から前記通話相手のIP電話機で使用する着呼先の使用言語を識別し、前記IPネットの備える翻訳サーバに前記発呼元の使用言語と前記着呼先の使用言語間での自動翻訳を行わせるよう設定することにより、前記発呼元のIP電話機と前記通話相手のIP電話機間の音声を自動翻訳しつつ音声通話を行わせる、ことを特徴とする。
【0009】
また、前記IP電話機は、音声を入出力する送受話手段と、通話相手のIP電話機のIP電話番号をダイヤルするダイヤル手段と、前記IPネットとの協調により前記通話相手のIP電話機との間の通話路を形成する呼制御手段と、前記送受話手段から入力されるアナログ音声を音声符号化してデジタル信号に変換しIPパケットとして前記IPネットに送出すると共に、前記IPネットから受信するIPパケットをアナログ音声に逆変換して前記送受話手段に送出する信号変換手段と、から構成されることを特徴とする。
【0010】
さらに、前記IP電話機は、前記IPパケットのパケット長を、固定長又は可変長の何れかとすることを選択可能である、ことを特徴とする。
【0011】
また、前記IPネットは、IP電話事業者サーバ群と、前記IPネット内で通話路を形成すると共に多言語間の自動翻訳を行う翻訳サーバを備える複数のルータとが相互に接続されて構成され、前記IP電話事業者サーバ群は、前記IP電話機の前記呼制御手段との協調により前記発呼元のIP電話機と前記通話相手のIP電話機との間の通話路を形成する呼制御用サーバと、前記呼制御用サーバが前記発呼元のIP電話機と前記通話相手のIP電話機間の通話路を形成するために前記各IP電話機のIP電話番号から、前記各IP電話機のIPアドレスを調べて前記呼制御用サーバに該当IPアドレスを伝達するDNS(Domain Name System:ドメイン・ネーム・システム)サーバと、多言語間の自動翻訳を行う翻訳サーバと、前記IPネットのトラヒック状況を監視すると共に、前記IP電話事業者サーバ群の前記翻訳サーバや前記ルータが備える前記翻訳サーバの翻訳負荷状況を監視し、負荷の少ないルート及び負荷の少ない翻訳サーバを決定するトラヒック監視制御サーバと、から構成されることを特徴とする。
【0012】
さらに、発呼元のIP電話機から発呼を行い、続いて、通話相手のIP電話機のIP電話番号をダイヤルすると、ダイヤル番号が前記呼制御用サーバに伝達され、前記呼制御用サーバは、前記DNSサーバを用いて、前記発呼元のIP電話機のIPアドレス(発呼元IP番号)と、前記通話相手のIP電話機のIPアドレス(着呼先IP番号)とを取得し、前記呼制御用サーバは、次に、前記発呼元IP番号から前記発呼元のIP電話機での使用言語を認識すると共に、前記着呼先IP番号から前記通話相手のIP電話機での使用言語を認識して翻訳言語を決定し、次に、前記呼制御用サーバは、前記トラヒック監視制御サーバに問合せを行い、前記トラヒック監視制御サーバが把握している前記IPネット内のトラヒック状況から、輻輳などの発生しないルートを設定し、また、前記トラヒック監視制御サーバが把握している前記翻訳サーバの負荷状況から、負荷の少ない翻訳サーバを設定して前記翻訳言語を通知し、次に、前記呼制御用サーバは、前記発呼元のIP電話機と前記通話相手のIP電話機との間の通話路接続を行い、同時に前記発呼元のIP電話機に対して、前記発呼元IP番号と前記着呼先IP番号とを通知する、ことを特徴とする。
【0013】
また、前記発呼元のIP電話機と前記通話相手のIP電話機との間の通話路接続が行われた後、前記発呼元のIP電話機或いは前記通話相手のIP電話機の何れかのIP電話機から音声を入力すると、該音声は前記何れかのIP電話機によりIPパケットに変換されて前記IPネットに送出され、該IPパケットは、前記翻訳言語を通知された翻訳サーバに到着し、前記翻訳言語を通知された翻訳サーバは該IPパケットを他方のIP電話機での使用言語に翻訳して翻訳後IPパケットを生成し、該翻訳後IPパケットを前記他方のIP電話機に送出し、前記他方のIP電話機は、該翻訳後IPパケットを音声に逆変換して発声させる、ことを特徴とする。
【0014】
本発明のIPネット翻訳方法は、インターネットで構成されるIP(Internet Protocol:インターネットプロトコル)ネットに接続される複数のIP電話機間で自動翻訳を行いつつ音声通話を行わせる翻訳方法であって、発呼元のIP電話機から通話相手のIP電話機のIP電話番号をダイヤルすることにより、前記IPネットは前記発呼元のIP電話機の発呼元IP番号(IPアドレス)と前記通話相手のIP電話機の着呼先IP番号(IPアドレス)を特定し、前記発呼元IP番号から前記発呼元のIP電話機で使用する発呼元の使用言語を識別し、前記着呼先IP番号から前記通話相手のIP電話機で使用する着呼先の使用言語を識別し、前記IPネットの備える翻訳サーバに前記発呼元の使用言語と前記着呼先の使用言語間での自動翻訳を行わせるよう設定することにより、前記発呼元のIP電話機と前記通話相手のIP電話機間の音声を自動翻訳しつつ音声通話を行わせる、ことを特徴とする。
【0015】
また、前記IP電話機は、音声を入出力する送受話手段と、通話相手のIP電話機のIP電話番号をダイヤルするダイヤル手段と、前記IPネットとの協調により前記通話相手のIP電話機との間の通話路を形成する呼制御手段と、前記送受話手段から入力されるアナログ音声を音声符号化してデジタル信号に変換しIPパケットとして前記IPネットに送出すると共に、前記IPネットから受信するIPパケットをアナログ音声に逆変換して前記送受話手段に送出する信号変換手段と、から構成されることを特徴とする。
【0016】
さらに、前記IP電話機は、前記IPパケットのパケット長を、固定長又は可変長の何れかとすることを選択可能である、ことを特徴とする。
【0017】
また、前記IPネットは、IP電話事業者サーバ群と、前記IPネット内で通話路を形成すると共に多言語間の自動翻訳を行う翻訳サーバを備える複数のルータとが相互に接続されて構成され、前記IP電話事業者サーバ群は、前記IP電話機の前記呼制御手段との協調により前記発呼元のIP電話機と前記通話相手のIP電話機との間の通話路を形成する呼制御用サーバと、前記呼制御用サーバが前記発呼元のIP電話機と前記通話相手のIP電話機間の通話路を形成するために前記各IP電話機のIP電話番号から、前記各IP電話機のIPアドレスを調べて前記呼制御用サーバに該当IPアドレスを伝達するDNS(Domain Name System:ドメイン・ネーム・システム)サーバと、多言語間の自動翻訳を行う翻訳サーバと、前記IPネットのトラヒック状況を監視すると共に、前記IP電話事業者サーバ群の前記翻訳サーバや前記ルータが備える前記翻訳サーバの翻訳負荷状況を監視し、負荷の少ないルート及び負荷の少ない翻訳サーバを決定するトラヒック監視制御サーバと、から構成されることを特徴とする。
【0018】
さらに、発呼元のIP電話機から発呼を行い、続いて、通話相手のIP電話機のIP電話番号をダイヤルすると、ダイヤル番号が前記呼制御用サーバに伝達され、前記呼制御用サーバは、前記DNSサーバを用いて、前記発呼元のIP電話機のIPアドレス(発呼元IP番号)と、前記通話相手のIP電話機のIPアドレス(着呼先IP番号)とを取得し、前記呼制御用サーバは、次に、前記発呼元IP番号から前記発呼元のIP電話機での使用言語を認識すると共に、前記着呼先IP番号から前記通話相手のIP電話機での使用言語を認識して翻訳言語を決定し、次に、前記呼制御用サーバは、前記トラヒック監視制御サーバに問合せを行い、前記トラヒック監視制御サーバが把握している前記IPネット内のトラヒック状況から、輻輳などの発生しないルートを設定し、また、前記トラヒック監視制御サーバが把握している前記翻訳サーバの負荷状況から、負荷の少ない翻訳サーバを設定して前記翻訳言語を通知し、次に、前記呼制御用サーバは、前記発呼元のIP電話機と前記通話相手のIP電話機との間の通話路接続を行い、同時に前記発呼元のIP電話機に対して、前記発呼元IP番号と前記着呼先IP番号とを通知する、ことを特徴とする。
【0019】
また、前記発呼元のIP電話機と前記通話相手のIP電話機との間の通話路接続が行われた後、前記発呼元のIP電話機或いは前記通話相手のIP電話機の何れかのIP電話機から音声を入力すると、該音声は前記何れかのIP電話機によりIPパケットに変換されて前記IPネットに送出され、該IPパケットは、前記翻訳言語を通知された翻訳サーバに到着し、前記翻訳言語を通知された翻訳サーバは該IPパケットを他方のIP電話機での使用言語に翻訳して翻訳後IPパケットを生成し、該翻訳後IPパケットを前記他方のIP電話機に送出し、前記他方のIP電話機は、該翻訳後IPパケットを音声に逆変換して発声させる、ことを特徴とする。
【0020】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
【0021】
図1は本発明のIPネット翻訳方式の一実施形態を示すブロック図である。
【0022】
図1に示す本実施の形態は、インターネット(本実施形態においては、IP(Internet Protocol:インターネットプロトコル)ネット30と称するものとする。)を介して、多種・多言語を使用する世界各国・各地域の複数のIP電話機10(10−1、10−2、・・10−n)が相互に接続されて構成されている。
【0023】
IP電話機10は、通話相手への発呼機能及び通話相手からの着呼機能を備えると共に、音声をパケット化してIPパケットを生成し、該IPパケットをIPネット30に送出し、IPネット30から受信するIPパケットを音声に戻すVT(Voice Transfer:音声変換)機能を備えている。
【0024】
IPネット30は、各種サーバ及びルータが相互に接続されて構成され、IP電話機10から送出される発呼元IP番号と着呼先IP番号とから、発呼側の使用言語と着呼側の使用言語を特定すると共に、特定した発呼側の使用言語と着呼側の使用言語との間での翻訳を行い、かつ、IPネット30内のトラヒック状況を把握しており、IPパケットを輻輳などの発生しないルートにルーティングして、発呼側のIP電話機10(IP電話機10−1とする)と着呼側のIP電話機10(IP電話機10−2とする)との間で自動翻訳を行いつつ通話を行わせる。
【0025】
次に、図2を参照して、IP電話機10の構成について説明する。
【0026】
図2は、IP電話機の構成の一例を示すブロック図である。
【0027】
図2において、IP電話機10は、送受話器を備え通話相手への電話番号をダイヤル可能な電話機11と、電話機11とケーブルで接続され、電話機11からのダイヤル信号から通話相手への通話路を形成すると共に、電話機11からのアナログ音声を音声符号化してデジタル信号に変換し、これをIPパケットとしてIPネット30に送出すると共に、IPネット30から受信するIPパケットをアナログ音声に逆変換するIP電話アダプタ12と、から構成されている。
【0028】
電話機11は、送受話器とダイヤル機能を備えるものであるが、電話機11にはIP電話専用のIP電話番号が割り当てられている。IP電話番号は、例えば、我が国においては総務省がIP電話用の専用番号として割り当てを開始した「050」で始まる11桁の番号のことである。このIP電話番号を有する外国の電話機11に発呼する場合は、現在の通常の電話と同様に、IP電話事業者番号−国番号−IP電話番号の順にダイヤルすることにより、外国との呼接続が成され通話を行うことが可能となる。
【0029】
IP電話アダプタ12は、呼制御機能および信号変換機能を備えている。呼制御機能は、IP電話事業者がIPネット30内に備えるIP電話事業者サーバ群40(後述する)と協調して、通話相手のIPアドレスを調べて通話相手との通話路を形成する。信号変換機能は、電話機11からのアナログ音声を音声符号化してデジタル信号に変換し、これをIPパケットとしてIPネット30に送出すると共に、IPネット30から受信するIPパケットをアナログ音声に逆変換して電話機11に送出する。なお、本実施形態において、IPパケットの長さ(1パケットのビット数)は、自動翻訳の容易さを考慮し、固定長(例えば、256ビット×M(Mは任意の整数))か、可変長かを選択できるものとする。固定長の場合には、音声信号のない部分にはNULL(空白)を埋め込んだ形式のパケットとする。可変長の場合には、翻訳を行う単位毎に区切り文字をパケットの最後に付した形式のパケットとする。また、IPパケット内には、IPパケットのルーティングの際に必要となる発呼元IP番号と着呼先IP番号とが含まれるものとする。
【0030】
次に、図3を参照して、IPネット30の構成について説明する。
【0031】
図3は、IPネットの構成の一例を示すブロック図である。なお、図3において図1に示す構成要素に対応するものは同一の参照数字または符号を付し、その説明を省略する。
【0032】
図3において、IPネット30は、IP電話事業者が設置するIP電話事業者サーバ群40と、IPネット30内で通話路を形成するためのルータ60とが、相互に接続されて構成されている。IP電話事業者サーバ群40−1は、例えばA国のIP電話事業者が設置し、IP電話事業者サーバ群40−2は、例えばB国のIP電話事業者が設置しているサーバ群である。
【0033】
IP電話事業者サーバ群40は、発呼元のIP電話機10−1から通話相手のIP電話機10−2への通話路を形成する呼制御用サーバ70と、呼制御用サーバ70がIP電話機10−1及びIP電話機10−2間の通話路を形成するために各IP電話機10のIP電話番号から、各IP電話機10のIPアドレスを調べて呼制御用サーバ70に該当IPアドレスを伝達するDNS(Domain Name System:ドメイン・ネーム・システム)サーバ80と、多言語間の自動翻訳を行う翻訳サーバ50(50−1)と、IPネット30のトラヒック状況を監視すると共に、翻訳サーバ50−1やルータ60が備える翻訳サーバ50の翻訳負荷状況を監視し、負荷の少ないルート及び負荷の少ない翻訳サーバを決定するトラヒック監視制御サーバ90と、から構成されている。
【0034】
ルータ60は、IPネット30内でのIPパケットのルーティングを行うが、ルータ60(60−2、60−3、・・)の各々は多言語間の自動翻訳を行う翻訳サーバ50(50−2、50−3、・・)を備えている。すなわち、IP電話機10間の通話での自動翻訳は、翻訳サーバ50(50−1、50−2、50−3、・・)の中で負荷の少ないものにより行われるようになっている。何れの翻訳サーバ50に自動翻訳を行わせるかは、トラヒック監視制御サーバ90が指示するようになっている。
【0035】
次に、図4を参照して、図1、図2、図3に示した本実施形態の動作について詳細に説明する。
【0036】
図4は、本実施形態の動作を説明するフローチャートである。なお、図4の動作説明においては、A国のIP電話機10−1からB国のIP電話機10−2に発呼して、両IP電話機10間で自動翻訳を行いつつ通話を行うものとする。
【0037】
図4において、IP電話機10−1から発呼を行う(S1)。発呼はIP電話機10−1の電話機11のオフフックにより成される。続いて、通話相手先のIP電話機10−2のIP電話番号をダイヤルする(S2)。ダイヤルは、A国のIP電話事業者番号−通話相手先の国番号−通話相手先のIP電話番号、の順に成される。例えば、A国のIP電話事業者番号が「0033」、通話相手先(B国)の国番号が「81」、通話相手先のIP電話番号が「050−1234−5678」であるものとすれば、ダイヤルする番号は「0033−81−50−1234−5678」となる。
【0038】
ステップS2のダイヤル番号は、IP電話機10−1のIP電話アダプタ12を介して、IP電話事業者サーバ群40−1の呼制御用サーバ70−1に伝達される。呼制御用サーバ70−1は、DNSサーバ80−1を用いて、IP電話機10−1のIPアドレス(これを、発呼元IP番号、と称するものとする)と、IP電話機10−2のIPアドレス(これを、着呼先IP番号、と称するものとする)とを、取得する(S3)。なお、DNSサーバ80−1だけで着呼先IP番号が取得できない場合には、B国のIP電話事業者サーバ群40−2のDNSサーバ80−2(図示せず)との連携により、着呼先IP番号の取得を行うものとする。
【0039】
呼制御用サーバ70−1は、次に、発呼元IP番号からIP電話機10−1での使用言語がA国言語であることを認識すると共に、着呼先IP番号からIP電話機10−2での使用言語がB国言語であることを認識し、翻訳言語を決定する(S4)。すなわち、翻訳はA国言語とB国言語との間で行われることとなる。
【0040】
次に、呼制御用サーバ70−1は、トラヒック監視制御サーバ90−1に問合せを行い、トラヒック監視制御サーバ90−1が把握しているIPネット30内のトラヒック状況から、輻輳などの発生しないルートを設定する(S5)。また、トラヒック監視制御サーバ90−1が把握している翻訳サーバ50の負荷状況から、負荷の少ない翻訳サーバ50を設定する(S6)。例えば、ステップS5で設定したルートは、IP電話事業者サーバ群40−1、ルータ60−2、ルータ60−3、IP電話事業者サーバ群40−2、を経由してIP電話機10−2に至るルートであるものとし、ステップS6で設定した翻訳サーバ50は、翻訳サーバ50−3であるものとする。この事により、この呼のルート内では翻訳サーバ50−3だけが自動翻訳を行うようになり、他の翻訳サーバ50−1、50−2はこの呼に関する自動翻訳は行わない。また、ルータ60−2は、ルーティング処理だけを行う。ルータ60−3は、ルーティング処理及び翻訳サーバ50−3による自動翻訳を行う。なお、ステップS6で設定した翻訳サーバ50に対しては、ステップS4で決定した翻訳言語を通知しておくものとする。
【0041】
次に、呼制御用サーバ70−1は、発呼元のIP電話機10−1と着呼先のIP電話機10−2との間の通話路接続を行い(S7)、同時にIP電話機10−1に対して、発呼元IP番号と着呼先IP番号とを通知する。この事により、IP電話機10−1が音声をIPパケットとして送出する際に、該IPパケット内に発呼元IP番号と着呼先IP番号とを含ませることが出来るようになる。
【0042】
ステップS7での通話路接続の後、IP電話機10−1とIP電話機10−2との間で、自動翻訳による通話が行えるようになる。
【0043】
すなわち、IP電話機10−1から音声を入力すると、該音声はIP電話機10−1のIP電話アダプタ12によりIPパケットに変換されて、IPネット30に送出される(S8)。該IPパケットは、IP電話事業者サーバ群40−1からルータ60−2を介してルータ60−3に到着する。ルータ60−3は、翻訳サーバ50−3を用いて、該IPパケット(A国言語)をB国言語に翻訳する(S9)。そして、B国言語に翻訳されたIPパケット(翻訳後IPパケットと称することとする)を、IP電話事業者サーバ群40−2を介してIP電話機10−2に送出する(S10)。IP電話機10−2のIP電話アダプタ12は、該翻訳後IPパケットを音声に逆変換してIP電話機10−2の電話機11から発声させる。IP電話機10−2で発声される言語はB国言語に翻訳されている。
【0044】
なお、IP電話機10−2から応答としてB国言語で音声を入力すると、上述したステップS8、S9、S10の各ステップにより、逆のルートでA国言語に翻訳された音声がIP電話機10−1から発声される。すなわち、IP電話機10−2からB国言語で音声を入力すると、該音声はIP電話機10−2のIP電話アダプタ12によりIPパケットに変換されて、IPネット30に送出される(S8)。該IPパケットは、IP電話事業者サーバ群40−2からルータ60−3に到着する。ルータ60−3は、翻訳サーバ50−3を用いて、該IPパケット(B国言語)をA国言語に翻訳する(S9)。そして、A国言語に翻訳されたIPパケット(翻訳後IPパケットと称することとする)を、ルータ60−2とIP電話事業者サーバ群40−1を介してIP電話機10−1に送出する(S10)。IP電話機10−1のIP電話アダプタ12は、該翻訳後IPパケットを音声に逆変換してIP電話機10−1の電話機11から発声させる。IP電話機10−1で発声される言語はA国言語に翻訳されている。
【0045】
上述したステップS8、S9、S10の動作は、IP電話機10−1とIP電話機10−2との通話が続く間繰り返し実行される。すなわち、呼制御用サーバ70−1は通話終了かを判定し(S11)、通話が続く間は(ステップS11でno)ステップS8に戻る。なお、ステップS11の判定は、IP電話機10−1或いは10−2でオンフックされたか否かを検出することにより行う。
【0046】
ステップS11で通話終了と判定された場合は(ステップS11でyes)、ステップS7で接続した通話路を解放し(S12)、全ての処理を終了する。
【0047】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明のIPネット翻訳方式および方法は、インターネットを利用したIP電話において、IP電話接続時のIP番号(IPアドレス)を元に発信者側の使用言語と着信者側の使用言語を自動的に識別し、IPネットワークを経由する電話の自動翻訳を行うことができるので、個々のIP電話機から通話相手先の言語を意識すること無く、多言語間でのコミュニケーションを行うことが可能となり、グローバルなフリーコミュニケーションの実用化を図ることが可能となる、という効果を有している。
【0048】
また、IPネットワークのトラヒック及び翻訳サーバの負荷状況を把握しているので、IPネットワークの負荷分散を図ることが可能となる、という効果を有している。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のIPネット翻訳方式の一実施形態を示すブロック図である。
【図2】IP電話機の構成の一例を示すブロック図である。
【図3】IPネットの構成の一例を示すブロック図である。
【図4】本実施形態の動作を説明するフローチャートである。
【符号の説明】
10 IP電話機
11 電話機
12 IP電話アダプタ
30 IPネット
40 IP電話事業者サーバ群
50 翻訳サーバ
60 ルータ
70 呼制御用サーバ
80 DNSサーバ
90 トラヒック監視制御サーバ
【発明の属する技術分野】
本発明はIPネット翻訳方式および方法に関し、特に、インターネットを利用したIP電話において、IP電話接続時のIP番号を元に発信者側の使用言語と着信者側の使用言語を識別し、IPネットワークを経由する電話の自動翻訳を行うことを可能とする、IPネット翻訳方式および方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
インターネットの普及に伴い、音声をIP(Internet Protocol:インターネットプロトコル)ネットワークで中継する電話、所謂IP電話のサービスが提供されるようになってきている。
【0003】
また、電話機等で通話を行う場合に、電話機等の端末間での自動翻訳を行うサービスシステムの提案も行われるようになってきている(例えば、特許文献1参照。)。
【0004】
上述した特許文献1に記載の自動翻訳送受信サービスシステムは、使用言語が異なるユーザ端末間の通信を、アクセスコード或いは識別符が指示する言語に翻訳するプロバイダ内のサーバ群によって、自動的に翻訳するようになっている。
【0005】
【特許文献1】
特開2002−215620号公報(第3−5頁、図1)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上述した従来の自動翻訳送受信サービスシステムにおいては、翻訳する言語をアクセスコード或いは識別符によって指示しなければ、相手側の言語を識別できない、という問題点を有している。また、多くの電話呼が集中した場合に、トラヒックの分散を図る配慮がなされていない、という問題点を有している。
【0007】
本発明の目的は、インターネットを利用したIP電話において、IP電話接続時のIP番号を元に発信者側の使用言語と着信者側の使用言語を自動的に識別し、IPネットワークを経由する電話の自動翻訳を行うと共に、IPネットワークの負荷分散を図ることを可能とする、IPネット翻訳方式および方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明のIPネット翻訳方式は、インターネットで構成されるIP(Internet Protocol:インターネットプロトコル)ネットに接続される複数のIP電話機間で自動翻訳を行いつつ音声通話を行わせる翻訳方式であって、発呼元のIP電話機から通話相手のIP電話機のIP電話番号をダイヤルすることにより、前記IPネットは前記発呼元のIP電話機の発呼元IP番号(IPアドレス)と前記通話相手のIP電話機の着呼先IP番号(IPアドレス)を特定し、前記発呼元IP番号から前記発呼元のIP電話機で使用する発呼元の使用言語を識別し、前記着呼先IP番号から前記通話相手のIP電話機で使用する着呼先の使用言語を識別し、前記IPネットの備える翻訳サーバに前記発呼元の使用言語と前記着呼先の使用言語間での自動翻訳を行わせるよう設定することにより、前記発呼元のIP電話機と前記通話相手のIP電話機間の音声を自動翻訳しつつ音声通話を行わせる、ことを特徴とする。
【0009】
また、前記IP電話機は、音声を入出力する送受話手段と、通話相手のIP電話機のIP電話番号をダイヤルするダイヤル手段と、前記IPネットとの協調により前記通話相手のIP電話機との間の通話路を形成する呼制御手段と、前記送受話手段から入力されるアナログ音声を音声符号化してデジタル信号に変換しIPパケットとして前記IPネットに送出すると共に、前記IPネットから受信するIPパケットをアナログ音声に逆変換して前記送受話手段に送出する信号変換手段と、から構成されることを特徴とする。
【0010】
さらに、前記IP電話機は、前記IPパケットのパケット長を、固定長又は可変長の何れかとすることを選択可能である、ことを特徴とする。
【0011】
また、前記IPネットは、IP電話事業者サーバ群と、前記IPネット内で通話路を形成すると共に多言語間の自動翻訳を行う翻訳サーバを備える複数のルータとが相互に接続されて構成され、前記IP電話事業者サーバ群は、前記IP電話機の前記呼制御手段との協調により前記発呼元のIP電話機と前記通話相手のIP電話機との間の通話路を形成する呼制御用サーバと、前記呼制御用サーバが前記発呼元のIP電話機と前記通話相手のIP電話機間の通話路を形成するために前記各IP電話機のIP電話番号から、前記各IP電話機のIPアドレスを調べて前記呼制御用サーバに該当IPアドレスを伝達するDNS(Domain Name System:ドメイン・ネーム・システム)サーバと、多言語間の自動翻訳を行う翻訳サーバと、前記IPネットのトラヒック状況を監視すると共に、前記IP電話事業者サーバ群の前記翻訳サーバや前記ルータが備える前記翻訳サーバの翻訳負荷状況を監視し、負荷の少ないルート及び負荷の少ない翻訳サーバを決定するトラヒック監視制御サーバと、から構成されることを特徴とする。
【0012】
さらに、発呼元のIP電話機から発呼を行い、続いて、通話相手のIP電話機のIP電話番号をダイヤルすると、ダイヤル番号が前記呼制御用サーバに伝達され、前記呼制御用サーバは、前記DNSサーバを用いて、前記発呼元のIP電話機のIPアドレス(発呼元IP番号)と、前記通話相手のIP電話機のIPアドレス(着呼先IP番号)とを取得し、前記呼制御用サーバは、次に、前記発呼元IP番号から前記発呼元のIP電話機での使用言語を認識すると共に、前記着呼先IP番号から前記通話相手のIP電話機での使用言語を認識して翻訳言語を決定し、次に、前記呼制御用サーバは、前記トラヒック監視制御サーバに問合せを行い、前記トラヒック監視制御サーバが把握している前記IPネット内のトラヒック状況から、輻輳などの発生しないルートを設定し、また、前記トラヒック監視制御サーバが把握している前記翻訳サーバの負荷状況から、負荷の少ない翻訳サーバを設定して前記翻訳言語を通知し、次に、前記呼制御用サーバは、前記発呼元のIP電話機と前記通話相手のIP電話機との間の通話路接続を行い、同時に前記発呼元のIP電話機に対して、前記発呼元IP番号と前記着呼先IP番号とを通知する、ことを特徴とする。
【0013】
また、前記発呼元のIP電話機と前記通話相手のIP電話機との間の通話路接続が行われた後、前記発呼元のIP電話機或いは前記通話相手のIP電話機の何れかのIP電話機から音声を入力すると、該音声は前記何れかのIP電話機によりIPパケットに変換されて前記IPネットに送出され、該IPパケットは、前記翻訳言語を通知された翻訳サーバに到着し、前記翻訳言語を通知された翻訳サーバは該IPパケットを他方のIP電話機での使用言語に翻訳して翻訳後IPパケットを生成し、該翻訳後IPパケットを前記他方のIP電話機に送出し、前記他方のIP電話機は、該翻訳後IPパケットを音声に逆変換して発声させる、ことを特徴とする。
【0014】
本発明のIPネット翻訳方法は、インターネットで構成されるIP(Internet Protocol:インターネットプロトコル)ネットに接続される複数のIP電話機間で自動翻訳を行いつつ音声通話を行わせる翻訳方法であって、発呼元のIP電話機から通話相手のIP電話機のIP電話番号をダイヤルすることにより、前記IPネットは前記発呼元のIP電話機の発呼元IP番号(IPアドレス)と前記通話相手のIP電話機の着呼先IP番号(IPアドレス)を特定し、前記発呼元IP番号から前記発呼元のIP電話機で使用する発呼元の使用言語を識別し、前記着呼先IP番号から前記通話相手のIP電話機で使用する着呼先の使用言語を識別し、前記IPネットの備える翻訳サーバに前記発呼元の使用言語と前記着呼先の使用言語間での自動翻訳を行わせるよう設定することにより、前記発呼元のIP電話機と前記通話相手のIP電話機間の音声を自動翻訳しつつ音声通話を行わせる、ことを特徴とする。
【0015】
また、前記IP電話機は、音声を入出力する送受話手段と、通話相手のIP電話機のIP電話番号をダイヤルするダイヤル手段と、前記IPネットとの協調により前記通話相手のIP電話機との間の通話路を形成する呼制御手段と、前記送受話手段から入力されるアナログ音声を音声符号化してデジタル信号に変換しIPパケットとして前記IPネットに送出すると共に、前記IPネットから受信するIPパケットをアナログ音声に逆変換して前記送受話手段に送出する信号変換手段と、から構成されることを特徴とする。
【0016】
さらに、前記IP電話機は、前記IPパケットのパケット長を、固定長又は可変長の何れかとすることを選択可能である、ことを特徴とする。
【0017】
また、前記IPネットは、IP電話事業者サーバ群と、前記IPネット内で通話路を形成すると共に多言語間の自動翻訳を行う翻訳サーバを備える複数のルータとが相互に接続されて構成され、前記IP電話事業者サーバ群は、前記IP電話機の前記呼制御手段との協調により前記発呼元のIP電話機と前記通話相手のIP電話機との間の通話路を形成する呼制御用サーバと、前記呼制御用サーバが前記発呼元のIP電話機と前記通話相手のIP電話機間の通話路を形成するために前記各IP電話機のIP電話番号から、前記各IP電話機のIPアドレスを調べて前記呼制御用サーバに該当IPアドレスを伝達するDNS(Domain Name System:ドメイン・ネーム・システム)サーバと、多言語間の自動翻訳を行う翻訳サーバと、前記IPネットのトラヒック状況を監視すると共に、前記IP電話事業者サーバ群の前記翻訳サーバや前記ルータが備える前記翻訳サーバの翻訳負荷状況を監視し、負荷の少ないルート及び負荷の少ない翻訳サーバを決定するトラヒック監視制御サーバと、から構成されることを特徴とする。
【0018】
さらに、発呼元のIP電話機から発呼を行い、続いて、通話相手のIP電話機のIP電話番号をダイヤルすると、ダイヤル番号が前記呼制御用サーバに伝達され、前記呼制御用サーバは、前記DNSサーバを用いて、前記発呼元のIP電話機のIPアドレス(発呼元IP番号)と、前記通話相手のIP電話機のIPアドレス(着呼先IP番号)とを取得し、前記呼制御用サーバは、次に、前記発呼元IP番号から前記発呼元のIP電話機での使用言語を認識すると共に、前記着呼先IP番号から前記通話相手のIP電話機での使用言語を認識して翻訳言語を決定し、次に、前記呼制御用サーバは、前記トラヒック監視制御サーバに問合せを行い、前記トラヒック監視制御サーバが把握している前記IPネット内のトラヒック状況から、輻輳などの発生しないルートを設定し、また、前記トラヒック監視制御サーバが把握している前記翻訳サーバの負荷状況から、負荷の少ない翻訳サーバを設定して前記翻訳言語を通知し、次に、前記呼制御用サーバは、前記発呼元のIP電話機と前記通話相手のIP電話機との間の通話路接続を行い、同時に前記発呼元のIP電話機に対して、前記発呼元IP番号と前記着呼先IP番号とを通知する、ことを特徴とする。
【0019】
また、前記発呼元のIP電話機と前記通話相手のIP電話機との間の通話路接続が行われた後、前記発呼元のIP電話機或いは前記通話相手のIP電話機の何れかのIP電話機から音声を入力すると、該音声は前記何れかのIP電話機によりIPパケットに変換されて前記IPネットに送出され、該IPパケットは、前記翻訳言語を通知された翻訳サーバに到着し、前記翻訳言語を通知された翻訳サーバは該IPパケットを他方のIP電話機での使用言語に翻訳して翻訳後IPパケットを生成し、該翻訳後IPパケットを前記他方のIP電話機に送出し、前記他方のIP電話機は、該翻訳後IPパケットを音声に逆変換して発声させる、ことを特徴とする。
【0020】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
【0021】
図1は本発明のIPネット翻訳方式の一実施形態を示すブロック図である。
【0022】
図1に示す本実施の形態は、インターネット(本実施形態においては、IP(Internet Protocol:インターネットプロトコル)ネット30と称するものとする。)を介して、多種・多言語を使用する世界各国・各地域の複数のIP電話機10(10−1、10−2、・・10−n)が相互に接続されて構成されている。
【0023】
IP電話機10は、通話相手への発呼機能及び通話相手からの着呼機能を備えると共に、音声をパケット化してIPパケットを生成し、該IPパケットをIPネット30に送出し、IPネット30から受信するIPパケットを音声に戻すVT(Voice Transfer:音声変換)機能を備えている。
【0024】
IPネット30は、各種サーバ及びルータが相互に接続されて構成され、IP電話機10から送出される発呼元IP番号と着呼先IP番号とから、発呼側の使用言語と着呼側の使用言語を特定すると共に、特定した発呼側の使用言語と着呼側の使用言語との間での翻訳を行い、かつ、IPネット30内のトラヒック状況を把握しており、IPパケットを輻輳などの発生しないルートにルーティングして、発呼側のIP電話機10(IP電話機10−1とする)と着呼側のIP電話機10(IP電話機10−2とする)との間で自動翻訳を行いつつ通話を行わせる。
【0025】
次に、図2を参照して、IP電話機10の構成について説明する。
【0026】
図2は、IP電話機の構成の一例を示すブロック図である。
【0027】
図2において、IP電話機10は、送受話器を備え通話相手への電話番号をダイヤル可能な電話機11と、電話機11とケーブルで接続され、電話機11からのダイヤル信号から通話相手への通話路を形成すると共に、電話機11からのアナログ音声を音声符号化してデジタル信号に変換し、これをIPパケットとしてIPネット30に送出すると共に、IPネット30から受信するIPパケットをアナログ音声に逆変換するIP電話アダプタ12と、から構成されている。
【0028】
電話機11は、送受話器とダイヤル機能を備えるものであるが、電話機11にはIP電話専用のIP電話番号が割り当てられている。IP電話番号は、例えば、我が国においては総務省がIP電話用の専用番号として割り当てを開始した「050」で始まる11桁の番号のことである。このIP電話番号を有する外国の電話機11に発呼する場合は、現在の通常の電話と同様に、IP電話事業者番号−国番号−IP電話番号の順にダイヤルすることにより、外国との呼接続が成され通話を行うことが可能となる。
【0029】
IP電話アダプタ12は、呼制御機能および信号変換機能を備えている。呼制御機能は、IP電話事業者がIPネット30内に備えるIP電話事業者サーバ群40(後述する)と協調して、通話相手のIPアドレスを調べて通話相手との通話路を形成する。信号変換機能は、電話機11からのアナログ音声を音声符号化してデジタル信号に変換し、これをIPパケットとしてIPネット30に送出すると共に、IPネット30から受信するIPパケットをアナログ音声に逆変換して電話機11に送出する。なお、本実施形態において、IPパケットの長さ(1パケットのビット数)は、自動翻訳の容易さを考慮し、固定長(例えば、256ビット×M(Mは任意の整数))か、可変長かを選択できるものとする。固定長の場合には、音声信号のない部分にはNULL(空白)を埋め込んだ形式のパケットとする。可変長の場合には、翻訳を行う単位毎に区切り文字をパケットの最後に付した形式のパケットとする。また、IPパケット内には、IPパケットのルーティングの際に必要となる発呼元IP番号と着呼先IP番号とが含まれるものとする。
【0030】
次に、図3を参照して、IPネット30の構成について説明する。
【0031】
図3は、IPネットの構成の一例を示すブロック図である。なお、図3において図1に示す構成要素に対応するものは同一の参照数字または符号を付し、その説明を省略する。
【0032】
図3において、IPネット30は、IP電話事業者が設置するIP電話事業者サーバ群40と、IPネット30内で通話路を形成するためのルータ60とが、相互に接続されて構成されている。IP電話事業者サーバ群40−1は、例えばA国のIP電話事業者が設置し、IP電話事業者サーバ群40−2は、例えばB国のIP電話事業者が設置しているサーバ群である。
【0033】
IP電話事業者サーバ群40は、発呼元のIP電話機10−1から通話相手のIP電話機10−2への通話路を形成する呼制御用サーバ70と、呼制御用サーバ70がIP電話機10−1及びIP電話機10−2間の通話路を形成するために各IP電話機10のIP電話番号から、各IP電話機10のIPアドレスを調べて呼制御用サーバ70に該当IPアドレスを伝達するDNS(Domain Name System:ドメイン・ネーム・システム)サーバ80と、多言語間の自動翻訳を行う翻訳サーバ50(50−1)と、IPネット30のトラヒック状況を監視すると共に、翻訳サーバ50−1やルータ60が備える翻訳サーバ50の翻訳負荷状況を監視し、負荷の少ないルート及び負荷の少ない翻訳サーバを決定するトラヒック監視制御サーバ90と、から構成されている。
【0034】
ルータ60は、IPネット30内でのIPパケットのルーティングを行うが、ルータ60(60−2、60−3、・・)の各々は多言語間の自動翻訳を行う翻訳サーバ50(50−2、50−3、・・)を備えている。すなわち、IP電話機10間の通話での自動翻訳は、翻訳サーバ50(50−1、50−2、50−3、・・)の中で負荷の少ないものにより行われるようになっている。何れの翻訳サーバ50に自動翻訳を行わせるかは、トラヒック監視制御サーバ90が指示するようになっている。
【0035】
次に、図4を参照して、図1、図2、図3に示した本実施形態の動作について詳細に説明する。
【0036】
図4は、本実施形態の動作を説明するフローチャートである。なお、図4の動作説明においては、A国のIP電話機10−1からB国のIP電話機10−2に発呼して、両IP電話機10間で自動翻訳を行いつつ通話を行うものとする。
【0037】
図4において、IP電話機10−1から発呼を行う(S1)。発呼はIP電話機10−1の電話機11のオフフックにより成される。続いて、通話相手先のIP電話機10−2のIP電話番号をダイヤルする(S2)。ダイヤルは、A国のIP電話事業者番号−通話相手先の国番号−通話相手先のIP電話番号、の順に成される。例えば、A国のIP電話事業者番号が「0033」、通話相手先(B国)の国番号が「81」、通話相手先のIP電話番号が「050−1234−5678」であるものとすれば、ダイヤルする番号は「0033−81−50−1234−5678」となる。
【0038】
ステップS2のダイヤル番号は、IP電話機10−1のIP電話アダプタ12を介して、IP電話事業者サーバ群40−1の呼制御用サーバ70−1に伝達される。呼制御用サーバ70−1は、DNSサーバ80−1を用いて、IP電話機10−1のIPアドレス(これを、発呼元IP番号、と称するものとする)と、IP電話機10−2のIPアドレス(これを、着呼先IP番号、と称するものとする)とを、取得する(S3)。なお、DNSサーバ80−1だけで着呼先IP番号が取得できない場合には、B国のIP電話事業者サーバ群40−2のDNSサーバ80−2(図示せず)との連携により、着呼先IP番号の取得を行うものとする。
【0039】
呼制御用サーバ70−1は、次に、発呼元IP番号からIP電話機10−1での使用言語がA国言語であることを認識すると共に、着呼先IP番号からIP電話機10−2での使用言語がB国言語であることを認識し、翻訳言語を決定する(S4)。すなわち、翻訳はA国言語とB国言語との間で行われることとなる。
【0040】
次に、呼制御用サーバ70−1は、トラヒック監視制御サーバ90−1に問合せを行い、トラヒック監視制御サーバ90−1が把握しているIPネット30内のトラヒック状況から、輻輳などの発生しないルートを設定する(S5)。また、トラヒック監視制御サーバ90−1が把握している翻訳サーバ50の負荷状況から、負荷の少ない翻訳サーバ50を設定する(S6)。例えば、ステップS5で設定したルートは、IP電話事業者サーバ群40−1、ルータ60−2、ルータ60−3、IP電話事業者サーバ群40−2、を経由してIP電話機10−2に至るルートであるものとし、ステップS6で設定した翻訳サーバ50は、翻訳サーバ50−3であるものとする。この事により、この呼のルート内では翻訳サーバ50−3だけが自動翻訳を行うようになり、他の翻訳サーバ50−1、50−2はこの呼に関する自動翻訳は行わない。また、ルータ60−2は、ルーティング処理だけを行う。ルータ60−3は、ルーティング処理及び翻訳サーバ50−3による自動翻訳を行う。なお、ステップS6で設定した翻訳サーバ50に対しては、ステップS4で決定した翻訳言語を通知しておくものとする。
【0041】
次に、呼制御用サーバ70−1は、発呼元のIP電話機10−1と着呼先のIP電話機10−2との間の通話路接続を行い(S7)、同時にIP電話機10−1に対して、発呼元IP番号と着呼先IP番号とを通知する。この事により、IP電話機10−1が音声をIPパケットとして送出する際に、該IPパケット内に発呼元IP番号と着呼先IP番号とを含ませることが出来るようになる。
【0042】
ステップS7での通話路接続の後、IP電話機10−1とIP電話機10−2との間で、自動翻訳による通話が行えるようになる。
【0043】
すなわち、IP電話機10−1から音声を入力すると、該音声はIP電話機10−1のIP電話アダプタ12によりIPパケットに変換されて、IPネット30に送出される(S8)。該IPパケットは、IP電話事業者サーバ群40−1からルータ60−2を介してルータ60−3に到着する。ルータ60−3は、翻訳サーバ50−3を用いて、該IPパケット(A国言語)をB国言語に翻訳する(S9)。そして、B国言語に翻訳されたIPパケット(翻訳後IPパケットと称することとする)を、IP電話事業者サーバ群40−2を介してIP電話機10−2に送出する(S10)。IP電話機10−2のIP電話アダプタ12は、該翻訳後IPパケットを音声に逆変換してIP電話機10−2の電話機11から発声させる。IP電話機10−2で発声される言語はB国言語に翻訳されている。
【0044】
なお、IP電話機10−2から応答としてB国言語で音声を入力すると、上述したステップS8、S9、S10の各ステップにより、逆のルートでA国言語に翻訳された音声がIP電話機10−1から発声される。すなわち、IP電話機10−2からB国言語で音声を入力すると、該音声はIP電話機10−2のIP電話アダプタ12によりIPパケットに変換されて、IPネット30に送出される(S8)。該IPパケットは、IP電話事業者サーバ群40−2からルータ60−3に到着する。ルータ60−3は、翻訳サーバ50−3を用いて、該IPパケット(B国言語)をA国言語に翻訳する(S9)。そして、A国言語に翻訳されたIPパケット(翻訳後IPパケットと称することとする)を、ルータ60−2とIP電話事業者サーバ群40−1を介してIP電話機10−1に送出する(S10)。IP電話機10−1のIP電話アダプタ12は、該翻訳後IPパケットを音声に逆変換してIP電話機10−1の電話機11から発声させる。IP電話機10−1で発声される言語はA国言語に翻訳されている。
【0045】
上述したステップS8、S9、S10の動作は、IP電話機10−1とIP電話機10−2との通話が続く間繰り返し実行される。すなわち、呼制御用サーバ70−1は通話終了かを判定し(S11)、通話が続く間は(ステップS11でno)ステップS8に戻る。なお、ステップS11の判定は、IP電話機10−1或いは10−2でオンフックされたか否かを検出することにより行う。
【0046】
ステップS11で通話終了と判定された場合は(ステップS11でyes)、ステップS7で接続した通話路を解放し(S12)、全ての処理を終了する。
【0047】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明のIPネット翻訳方式および方法は、インターネットを利用したIP電話において、IP電話接続時のIP番号(IPアドレス)を元に発信者側の使用言語と着信者側の使用言語を自動的に識別し、IPネットワークを経由する電話の自動翻訳を行うことができるので、個々のIP電話機から通話相手先の言語を意識すること無く、多言語間でのコミュニケーションを行うことが可能となり、グローバルなフリーコミュニケーションの実用化を図ることが可能となる、という効果を有している。
【0048】
また、IPネットワークのトラヒック及び翻訳サーバの負荷状況を把握しているので、IPネットワークの負荷分散を図ることが可能となる、という効果を有している。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のIPネット翻訳方式の一実施形態を示すブロック図である。
【図2】IP電話機の構成の一例を示すブロック図である。
【図3】IPネットの構成の一例を示すブロック図である。
【図4】本実施形態の動作を説明するフローチャートである。
【符号の説明】
10 IP電話機
11 電話機
12 IP電話アダプタ
30 IPネット
40 IP電話事業者サーバ群
50 翻訳サーバ
60 ルータ
70 呼制御用サーバ
80 DNSサーバ
90 トラヒック監視制御サーバ
Claims (12)
- インターネットで構成されるIP(Internet Protocol:インターネットプロトコル)ネットに接続される複数のIP電話機間で自動翻訳を行いつつ音声通話を行わせる翻訳方式であって、発呼元のIP電話機から通話相手のIP電話機のIP電話番号をダイヤルすることにより、前記IPネットは前記発呼元のIP電話機の発呼元IP番号(IPアドレス)と前記通話相手のIP電話機の着呼先IP番号(IPアドレス)を特定し、前記発呼元IP番号から前記発呼元のIP電話機で使用する発呼元の使用言語を識別し、前記着呼先IP番号から前記通話相手のIP電話機で使用する着呼先の使用言語を識別し、前記IPネットの備える翻訳サーバに前記発呼元の使用言語と前記着呼先の使用言語間での自動翻訳を行わせるよう設定することにより、前記発呼元のIP電話機と前記通話相手のIP電話機間の音声を自動翻訳しつつ音声通話を行わせる、ことを特徴とするIPネット翻訳方式。
- 前記IP電話機は、音声を入出力する送受話手段と、通話相手のIP電話機のIP電話番号をダイヤルするダイヤル手段と、前記IPネットとの協調により前記通話相手のIP電話機との間の通話路を形成する呼制御手段と、前記送受話手段から入力されるアナログ音声を音声符号化してデジタル信号に変換しIPパケットとして前記IPネットに送出すると共に、前記IPネットから受信するIPパケットをアナログ音声に逆変換して前記送受話手段に送出する信号変換手段と、から構成されることを特徴とする請求項1に記載のIPネット翻訳方式。
- 前記IP電話機は、前記IPパケットのパケット長を、固定長又は可変長の何れかとすることを選択可能である、ことを特徴とする請求項2に記載のIPネット翻訳方式。
- 前記IPネットは、IP電話事業者サーバ群と、前記IPネット内で通話路を形成すると共に多言語間の自動翻訳を行う翻訳サーバを備える複数のルータとが相互に接続されて構成され、前記IP電話事業者サーバ群は、前記IP電話機の前記呼制御手段との協調により前記発呼元のIP電話機と前記通話相手のIP電話機との間の通話路を形成する呼制御用サーバと、前記呼制御用サーバが前記発呼元のIP電話機と前記通話相手のIP電話機間の通話路を形成するために前記各IP電話機のIP電話番号から、前記各IP電話機のIPアドレスを調べて前記呼制御用サーバに該当IPアドレスを伝達するDNS(Domain Name System:ドメイン・ネーム・システム)サーバと、多言語間の自動翻訳を行う翻訳サーバと、前記IPネットのトラヒック状況を監視すると共に、前記IP電話事業者サーバ群の前記翻訳サーバや前記ルータが備える前記翻訳サーバの翻訳負荷状況を監視し、負荷の少ないルート及び負荷の少ない翻訳サーバを決定するトラヒック監視制御サーバと、から構成されることを特徴とする請求項2或いは請求項3の何れか1項に記載のIPネット翻訳方式。
- 発呼元のIP電話機から発呼を行い、続いて、通話相手のIP電話機のIP電話番号をダイヤルすると、ダイヤル番号が前記呼制御用サーバに伝達され、前記呼制御用サーバは、前記DNSサーバを用いて、前記発呼元のIP電話機のIPアドレス(発呼元IP番号)と、前記通話相手のIP電話機のIPアドレス(着呼先IP番号)とを取得し、前記呼制御用サーバは、次に、前記発呼元IP番号から前記発呼元のIP電話機での使用言語を認識すると共に、前記着呼先IP番号から前記通話相手のIP電話機での使用言語を認識して翻訳言語を決定し、次に、前記呼制御用サーバは、前記トラヒック監視制御サーバに問合せを行い、前記トラヒック監視制御サーバが把握している前記IPネット内のトラヒック状況から、輻輳などの発生しないルートを設定し、また、前記トラヒック監視制御サーバが把握している前記翻訳サーバの負荷状況から、負荷の少ない翻訳サーバを設定して前記翻訳言語を通知し、次に、前記呼制御用サーバは、前記発呼元のIP電話機と前記通話相手のIP電話機との間の通話路接続を行い、同時に前記発呼元のIP電話機に対して、前記発呼元IP番号と前記着呼先IP番号とを通知する、ことを特徴とする請求項4に記載のIPネット翻訳方式。
- 前記発呼元のIP電話機と前記通話相手のIP電話機との間の通話路接続が行われた後、前記発呼元のIP電話機或いは前記通話相手のIP電話機の何れかのIP電話機から音声を入力すると、該音声は前記何れかのIP電話機によりIPパケットに変換されて前記IPネットに送出され、該IPパケットは、前記翻訳言語を通知された翻訳サーバに到着し、前記翻訳言語を通知された翻訳サーバは該IPパケットを他方のIP電話機での使用言語に翻訳して翻訳後IPパケットを生成し、該翻訳後IPパケットを前記他方のIP電話機に送出し、前記他方のIP電話機は、該翻訳後IPパケットを音声に逆変換して発声させる、ことを特徴とする請求項5に記載のIPネット翻訳方式。
- インターネットで構成されるIP(Internet Protocol:インターネットプロトコル)ネットに接続される複数のIP電話機間で自動翻訳を行いつつ音声通話を行わせる翻訳方法であって、発呼元のIP電話機から通話相手のIP電話機のIP電話番号をダイヤルすることにより、前記IPネットは前記発呼元のIP電話機の発呼元IP番号(IPアドレス)と前記通話相手のIP電話機の着呼先IP番号(IPアドレス)を特定し、前記発呼元IP番号から前記発呼元のIP電話機で使用する発呼元の使用言語を識別し、前記着呼先IP番号から前記通話相手のIP電話機で使用する着呼先の使用言語を識別し、前記IPネットの備える翻訳サーバに前記発呼元の使用言語と前記着呼先の使用言語間での自動翻訳を行わせるよう設定することにより、前記発呼元のIP電話機と前記通話相手のIP電話機間の音声を自動翻訳しつつ音声通話を行わせる、ことを特徴とするIPネット翻訳方法。
- 前記IP電話機は、音声を入出力する送受話手段と、通話相手のIP電話機のIP電話番号をダイヤルするダイヤル手段と、前記IPネットとの協調により前記通話相手のIP電話機との間の通話路を形成する呼制御手段と、前記送受話手段から入力されるアナログ音声を音声符号化してデジタル信号に変換しIPパケットとして前記IPネットに送出すると共に、前記IPネットから受信するIPパケットをアナログ音声に逆変換して前記送受話手段に送出する信号変換手段と、から構成されることを特徴とする請求項7に記載のIPネット翻訳方法。
- 前記IP電話機は、前記IPパケットのパケット長を、固定長又は可変長の何れかとすることを選択可能である、ことを特徴とする請求項8に記載のIPネット翻訳方法。
- 前記IPネットは、IP電話事業者サーバ群と、前記IPネット内で通話路を形成すると共に多言語間の自動翻訳を行う翻訳サーバを備える複数のルータとが相互に接続されて構成され、前記IP電話事業者サーバ群は、前記IP電話機の前記呼制御手段との協調により前記発呼元のIP電話機と前記通話相手のIP電話機との間の通話路を形成する呼制御用サーバと、前記呼制御用サーバが前記発呼元のIP電話機と前記通話相手のIP電話機間の通話路を形成するために前記各IP電話機のIP電話番号から、前記各IP電話機のIPアドレスを調べて前記呼制御用サーバに該当IPアドレスを伝達するDNS(Domain Name System:ドメイン・ネーム・システム)サーバと、多言語間の自動翻訳を行う翻訳サーバと、前記IPネットのトラヒック状況を監視すると共に、前記IP電話事業者サーバ群の前記翻訳サーバや前記ルータが備える前記翻訳サーバの翻訳負荷状況を監視し、負荷の少ないルート及び負荷の少ない翻訳サーバを決定するトラヒック監視制御サーバと、から構成されることを特徴とする請求項8或いは請求項9の何れか1項に記載のIPネット翻訳方法。
- 発呼元のIP電話機から発呼を行い、続いて、通話相手のIP電話機のIP電話番号をダイヤルすると、ダイヤル番号が前記呼制御用サーバに伝達され、前記呼制御用サーバは、前記DNSサーバを用いて、前記発呼元のIP電話機のIPアドレス(発呼元IP番号)と、前記通話相手のIP電話機のIPアドレス(着呼先IP番号)とを取得し、前記呼制御用サーバは、次に、前記発呼元IP番号から前記発呼元のIP電話機での使用言語を認識すると共に、前記着呼先IP番号から前記通話相手のIP電話機での使用言語を認識して翻訳言語を決定し、次に、前記呼制御用サーバは、前記トラヒック監視制御サーバに問合せを行い、前記トラヒック監視制御サーバが把握している前記IPネット内のトラヒック状況から、輻輳などの発生しないルートを設定し、また、前記トラヒック監視制御サーバが把握している前記翻訳サーバの負荷状況から、負荷の少ない翻訳サーバを設定して前記翻訳言語を通知し、次に、前記呼制御用サーバは、前記発呼元のIP電話機と前記通話相手のIP電話機との間の通話路接続を行い、同時に前記発呼元のIP電話機に対して、前記発呼元IP番号と前記着呼先IP番号とを通知する、ことを特徴とする請求項10に記載のIPネット翻訳方法。
- 前記発呼元のIP電話機と前記通話相手のIP電話機との間の通話路接続が行われた後、前記発呼元のIP電話機或いは前記通話相手のIP電話機の何れかのIP電話機から音声を入力すると、該音声は前記何れかのIP電話機によりIPパケットに変換されて前記IPネットに送出され、該IPパケットは、前記翻訳言語を通知された翻訳サーバに到着し、前記翻訳言語を通知された翻訳サーバは該IPパケットを他方のIP電話機での使用言語に翻訳して翻訳後IPパケットを生成し、該翻訳後IPパケットを前記他方のIP電話機に送出し、前記他方のIP電話機は、該翻訳後IPパケットを音声に逆変換して発声させる、ことを特徴とする請求項11に記載のIPネット翻訳方法。
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